説明

運動プログラム用楽曲作成装置、プログラム及び方法

【課題】同程度のBPMを有する運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、全体として連続性があり、かつ、ユーザの身体に負担の少ない運動プログラム用の楽曲を作成する。
【解決手段】サーバ装置10の制御部230は、ユーザが入力した経験度から基準BPM値を決定し、楽曲のBPM値が基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲内に収まり、かつ、ユーザが入力した運動目的に合った運動パターンを決定し、この決定した運動パターンを順次組み合わせることにより、運動プログラムを作成する。この際、制御部230は、基準BPM値に対して許容BPM差分値内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を選択し、この選択した楽曲を組み合わせることにより、運動プログラム用の楽曲を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが身体運動を行うための運動プログラム用の楽曲を作成する装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが身体運動を行う際に、ユーザの好みに合致するような運動プログラムを作成する装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。この装置は、ユーザの操作入力により、腕立て伏せ、スクワット等の運動内容(運動パターン)を複数組み合わせることにより1つの運動プログラムを作成し、その運動プログラムの動画として運動パターンの動画を組み合わせて再生するものである。この装置により作成された運動プログラムが実行されると、ユーザは、その運動プログラムの動画に従って身体運動を行う。ここで、運動プログラムの実行に伴って動画を再生すると共に楽曲を再生する場合には、運動プログラムが開始してから終了するまでの間の時間長に応じた楽曲を複数用意する必要がある。
【0003】
また、ゲーム(運動プログラムに相当する。)の時間長に応じた楽曲を作成する装置が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。この装置は、繰り返して演奏する曲を組み込むことにより、ゲームの時間長に応じた楽曲を作成するものであり、また、楽曲の時間がゲームの時間よりも長い場合、楽曲のBPM(Beat Per Minute)を速くすることにより、楽曲の時間を短くしてゲームの時間に合わせるものである。ここで、BPMは、楽曲のテンポを数字に表したものであり、ユーザは、BPM値が大きい楽曲に対して速い印象を受け、BPM値が小さい楽曲に対してゆっくりした印象を受ける。
【特許文献1】特許第3472238号公報
【特許文献2】特許第3471329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、腕立て伏せ等の運動パターンを複数組み合わせることにより1つの運動プログラムを作成する装置において、その運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するには、運動プログラム毎の楽曲を組み合わせることにより実現することができる。しかしながら、このようにして作成された運動プログラムの楽曲は、複数の運動パターンの楽曲を組み合わせたものに過ぎないから、楽曲のBPMを無視した連続性のないものとなってしまう。ユーザは、運動プログラムの楽曲のBPMに合わせて身体運動を行うので、運動パターン毎に異なるBPMの楽曲に対して違和感が生じ、BPMの急激な変化に追従することが困難になり、身体に大きな負担となってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、同程度のBPMを有する運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、全体として連続性があり、かつ、ユーザが運動し易く、身体への無理な負担の少ない運動プログラム用の楽曲を作成する装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、前記運動パターン毎に、当該運動パターンの時間長に応じた複数の楽曲及び当該楽曲のBPM(Beat Per Minute)値を記憶する記憶手段と、基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から順次選択する選択手段と、前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置において、前記記憶手段は、前記運動パターン毎に、複数の楽曲、当該楽曲のBPM値、及び前記運動パターンを実行するための運動目的を記憶し、前記選択手段は、前記決定したBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有し、かつ、前記ユーザが指定した運動目的を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から順次選択することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置において、前記決定手段は、基準となるBPM値を、前記ユーザの操作入力により決定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置において、前記決定手段は、基準となるBPM値を、前記ユーザが操作入力した経験度に基づいて決定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、前記運動パターン毎に、当該運動パターンの時間長に応じた複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を記憶する記憶手段と、開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記記憶手段から選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記記憶手段から選択する選択手段と、前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項5に記載の運動プログラム用楽曲作成装置において、前記選択手段は、前記ユーザの経験度に応じた所定BPM値範囲内のBPM値を有し、かつ、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から選択することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記テーブルから順次選択する選択手段と、前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項8の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する手段と、初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択する手段と、前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項9の発明は、コンピュータを、請求項1から6までのいずれか1項に記載の運動プログラム用楽曲作成装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0015】
また、請求項10の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する方法において、基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定するステップと、前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記テーブルから順次選択するステップと、前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
また、請求項11の発明は、複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する方法において、開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定するステップと、初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択するステップと、前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、同程度のBPMを有する運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するので、運動プログラムの時間長に応じて複数の楽曲を用意する必要がなく、また、運動プログラムを構成する複数の運動パターンにおいて楽曲のBPMが大きく変化することがない。したがって、全体として連続性があり、かつ、ユーザが運動し易く、身体への無理な負担が少ない運動プログラム用の楽曲を作成する装置、プログラム及び方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。本発明の実施形態は、複数の端末装置及びサーバ装置により構成された運動支援システム(通信システム)において、サーバ装置が、複数の運動パターンから1つの運動プログラムを作成する際に、同程度のBPM値を有する運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、運動プログラム用の楽曲を作成し、端末装置が、サーバ装置により作成された運動プログラムの楽曲を再生し、運動プログラムの動画を再生するものである。これにより、ユーザは、運動プログラムの実行に伴い、運動プログラム用の楽曲が同程度のBPM値を有しているので、全体として連続性のある運動プログラムの楽曲を聴きながら、テンポ良く身体運動を行うことができる。
【0019】
ここで、運動プログラムは、腕立て伏せ、スクワット等の運動パターンを複数組み合わせることにより構成され、各運動パターンには、その運動パターンの時間長に応じた動画データ及び楽曲データが用意されている。つまり、運動プログラム用の動画は、運動パターンの動画を複数組み合わせて構成され、運動プログラムの時間長に応じたものとなり、同様に、運動プログラム用の楽曲も、運動パターンの楽曲を複数組み合わせて構成され、運動プログラムの時間長に応じたものとなる。以下、運動支援システム、端末装置及びサーバ装置の構成について説明し、その後に、端末装置及びサーバ装置による処理について説明する。
【0020】
[1.運動支援システム、端末装置及びサーバ装置の構成]
まず始めに、本発明の実施形態における運動支援システム、端末装置及びサーバ装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態における運動支援システムの概略構成を示す図である。図2は、図1の運動支援システムにおける端末装置の構成を示す図である。図3は、図1の運動支援システムにおけるサーバ装置の構成を示す図である。
【0021】
[1.1 運動支援システム]
まず、運動支援システムの構成について説明する。図1を参照して、この運動支援システム20は、複数の運動パターンを組み合わせて1つの運動プログラムを作成する際に、運動プログラム用の楽曲を作成するサーバ装置10と、サーバ装置10が出力する画面データを表示するディスプレイ装置11と、サーバ装置10の管理者等の操作によりデータを入力するキーボード12及びマウス13と、運動プログラムに従って楽曲及び動画を再生する端末装置31,41,51と、端末装置31,41,51が再生する動画を表示する大型モニタ装置32,42,52と、運動プログラムを作成するために必要な条件等のデータをユーザの操作により入力したり、運動プログラムの実行開始等を入力したりする入力操作器33,43,53と、端末装置31,41,51が再生する楽曲を出力するスピーカ34,44,54とを備えて構成される。また、サーバ装置10と端末装置31,41,51とはネットワークケーブルL1,L2,L3により接続される。
【0022】
このように構成された運動支援システム20において、ユーザU1,U2,U3によってそれぞれの運動プログラムに従い身体運動が行われるブースB1,B2,B3が設けられ、これらのブースB1,B2,B3には、端末装置31,41,51、大型モニタ装置32,42,52、入力操作器33,43,53及びスピーカ34,44,54から成る端末ユニット30,40,50がそれぞれ設けられている。
【0023】
したがって、ブースB1では、ユーザU1が、運動プログラムを作成するための条件等を、大型モニタ装置32の表示に従って入力操作器33により入力し、サーバ装置10により作成されたユーザU1専用の運動プログラムに従い、端末装置31によりスピーカ34を介して出力されるその運動プログラムの楽曲を聴きながら、端末装置31により大型モニタ装置32を介して表示される動画に合わせて身体運動を行う。同様に、ブースB2では、ユーザU2が、入力した条件に沿った専用の運動プログラムに従い、その運動プログラムの楽曲を聴きながら動画に合わせて身体運動を行い、ブースB3では、ユーザU3が、入力した条件に沿った専用の運動プログラムに従い、その運動プログラムの楽曲を聴きながら動画に合わせて身体運動を行う。
【0024】
[1.2 端末装置]
次に、端末装置の構成について説明する。図2を参照して、この端末装置31(端末装置41,51も同様)は、一般的なパーソナルコンピュータが適用可能であり、CPU(Central Processing Unit)101と、各種プログラムやテーブル等を一時的に記憶する書き換え可能なRAM102と、CPU101による基本的な処理を実行するプログラム及びテーブル等を予め記憶するROM103と、各種プログラム及びテーブル等を記憶するハードディスク装置104と、ネットワークケーブルL1を介してサーバ装置10との間で通信を行うための通信インタフェース105と、身体運動を行うユーザU1の操作により、データを入力操作器33から入力するための制御を行う操作インタフェース106と、CPU101からメニュー画面データまたは動画データを受け取り、これらのデータを大型モニタ装置32に表示するための制御を行う表示処理部107と、CPU101から楽曲データを受け取り、この楽曲データをスピーカ34に出力するための制御を行う音出力処理部108とを備えて構成され、これらの各種構成要素は内部バス109を介して相互に接続されている。また、CPU101、RAM102及びROM103により制御部130を構成している。
【0025】
(ハードディスク装置に格納された各種プログラムについて)
ハードディスク装置104には、端末装置31のコンピュータとしての基本的な機能を提供するOS(オペレーティングシステム)プログラム120、サーバ装置10が運動プログラムを作成するに際し、大型モニタ装置32にメニュー画面を表示し、その表示に従ってユーザU1の入力操作器33の操作により操作インタフェース106を介してその作成条件を入力する運動プログラム作成条件入力プログラム121、サーバ装置10が作成した運動プログラムをネットワークケーブルL1及び通信インタフェース105を介して受信し、その運動プログラムに従って、表示処理部107を介して動画データを大型モニタ装置32に出力する動画再生プログラム122、及び、サーバ装置10から受信した運動プログラムに従って、音出力処理部108を介して楽曲データをスピーカ34に出力する楽曲再生プログラム123等が格納されている。また、サーバ装置10から受信した運動プログラム(動画データ及び楽曲データを含む)は、ハードディスク装置104に格納される。
【0026】
ここで、OSプログラム120は、CPU101によって読み出されて実行されることにより、コンピュータの基本的な機能として、RAM102,ROM103及びハードディスク装置104のメモリ管理に関する機能、通信インタフェース105の通信制御に関す機能、操作インタフェース106の入力制御に関する機能、表示処理部107の表示制御に関する機能、音出力処理部108の音制御に関する機能等を実現する。そして、このOSプログラム120がCPU101によって実行された状態で、前述の運動プログラム作成条件入力プログラム121、動画再生プログラム122、楽曲再生プログラム123等が実行される。
【0027】
尚、OSプログラム120、運動プログラム作成条件入力プログラム121、動画再生プログラム122、楽曲再生プログラム123等は、例えば、ネットワークに接続されたサーバ等からネットワークケーブルL1を介してハードディスク装置104にダウンロードされるようにしてもよく、また、CD−ROM等の記憶媒体に記録してから当該記憶媒体を介して、ハードディスク装置104に読み込まれるようにしてもよい。
【0028】
(制御部について)
制御部130は、前述のようにCPU101、RAM102及びROM103から構成され、CPU101がハードディスク装置104に格納された各種プログラム120〜123等をRAM102に読み出して実行することにより、端末装置31全体を統括制御する。
【0029】
ここで、制御部130は、運動プログラム作成条件入力プログラム121により、表示処理部107を介して大型モニタ装置32にメニュー画面を表示し、ユーザU1の操作によって、入力操作器33及び操作インタフェース106を介して、運動プログラムの作成のために必要な運動目的(全身ダイエット、上半身ダイエット等)及び経験度(初心者、初級者、中級者等)を入力する手段として機能し、入力した運動目的及び経験度の各データを、通信インタフェース105を介してサーバ装置10へ送信する手段として機能する。また、制御部130は、動画再生プログラム122により、サーバ装置10から通信インタフェース105を介して受信した運動プログラムに従ってユーザU1が身体運動を行うに伴い、運動プログラムに含まれる動画データを、表示処理部107を介して大型モニタ装置32に出力し、動画を再生する手段として機能する。また、制御部130は、楽曲再生プログラム123により、サーバ装置10から通信インタフェース105を介して受信した運動プログラムに従ってユーザU1が身体運動を行うに伴い、運動プログラムに含まれる楽曲データを、音出力処理部108を介してスピーカ34に出力し、楽曲を再生する手段として機能する。ここで、再生される動画及び楽曲は、運動プログラムを構成する運動パターン毎に同期している。
【0030】
[1.3 サーバ装置]
次に、サーバ装置の構成について説明する。図3を参照して、このサーバ装置10は、一般的なパーソナルコンピュータが適用可能であり、CPU201と、各種プログラムやテーブル等を一時的に記憶する書き換え可能なRAM202と、CPU201による基本的な処理を実行するプログラム及びテーブル等を予め記憶するROM203と、各種プログラム及びテーブル等を記憶するハードディスク装置204と、ネットワークケーブルL1,L2,L3を介して端末装置31,41,51との間で通信を行うための通信インタフェース205と、サーバ装置10を管理する管理者等の操作により、キーボード12及びマウス13からデータを入力するための制御を行う操作インタフェース206と、CPU201から画面表示データを受け取り、ディスプレイ装置11に表示するための制御を行う表示処理部207とを備えて構成され、これらの各種構成要素は内部バス209を介して相互に接続されている。また、CPU201、RAM202及びROM203により制御部230を構成している。
【0031】
(ハードディスク装置に格納された各種プログラム等について)
ハードディスク装置204には、サーバ装置10のコンピュータとしての基本的な機能を提供するシステムプログラム220、ユーザU1,U2,U3が入力した条件に従って複数の運動パターンを組み合わせて1つの運動プログラムを作成する際に、同程度のBPM値を有する楽曲を組み合わせることにより、運動プログラム用の楽曲を作成するサーバプログラム221、運動プログラムの各種データ等を記憶する運動プログラムデータベース222、複数の動画データが記憶された動画データベース223、複数の楽曲データが記憶された楽曲データベース224、運動プログラムを作成するために必要な運動内容(運動パターン)、運動目的、動作ファイル名、楽曲ファイル名、BPM値等が記憶された動作・楽曲テーブル225、運動目的が記憶された運動目的テーブル226、経験度に応じた基準BPM値範囲及び許容BPM差分値が記憶されたBPM決定テーブル227、運動プログラム用の楽曲を作成する際に運動目的毎の出現回数を記憶する運動目的別出現頻度テーブル228、及び、運動プログラム用の楽曲を作成する際に運動内容(運動パターン)毎の出現回数を記憶する運動内容別出現頻度テーブル229等が格納されている。尚、運動目的別出現頻度テーブル228及び運動内容別出現頻度テーブル229は、運動プログラムの楽曲を作成する際に使用される一時的なテーブルであるから、必ずしもハードディスク装置204に格納する必要はなく、RAM202に格納するようにしてもよい。運動プログラムデータベース222、動作・楽曲テーブル225、運動目的テーブル226、BPM決定テーブル227、運動目的別出現頻度テーブル228及び運動内容別出現頻度テーブル229の詳細については後述する。
【0032】
ここで、システムプログラム220は、CPU201によって読み出されて実行されることにより、コンピュータのサーバとしての基本的な機能として、RAM202,ROM203及びハードディスク装置204のメモリ管理に関する機能、通信インタフェース205の通信制御に関す機能、操作インタフェース206の入力制御に関する機能、表示処理部207の表示制御に関する機能等を実現する。そして、このシステムプログラム220がCPU201によって実行された状態で、前述のサーバプログラム221等が実行される。
【0033】
尚、システムプログラム220及びサーバプログラム221等は、例えば、ネットワークに接続されたサーバ等からネットワークケーブルを介してハードディスク装置204にダウンロードされるようにしてもよく、また、CD−ROM等の記憶媒体に記録してから当該記憶媒体を介して、ハードディスク装置204に読み込まれるようにしてもよい。
【0034】
(制御部について)
制御部230は、前述のようにCPU201、RAM202及びROM203から構成され、CPU201がハードディスク装置204に格納された各種プログラム220,221等並びに各種データベース及びテーブル222〜229等をRAM202に読み出し、各種プログラム220,221等を実行することにより、サーバ装置10全体を統括制御する。
【0035】
ここで、制御部230は、運動パターン毎に、当該運動パターンの時間長に応じた複数の楽曲、当該楽曲のBPM値等を記憶する記憶手段(動作・楽曲テーブル225に相当する。)として機能し、ユーザU1,U2,U3が入力した運動プログラム作成条件(運動目的及び経験度)を、端末装置31,41,51からネットワークケーブルL1,L2,L3及び通信インタフェース205を介して受信する受信手段として機能し、受信手段により受信した経験度に応じて、BPM決定テーブル227により基準となるBPM値または開始用のBPM値を決定する決定手段として機能し、決定手段により決定した基準となるBPM値に対してBPM決定テーブル227の許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を、動作・楽曲テーブル225から順次選択する第1の選択手段として機能し、決定手段により決定した開始用のBPM値に対してBPM決定テーブル227の許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を、動作・楽曲テーブル225から選択し初回の運動パターンの楽曲とし、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を、動作・楽曲テーブル225から選択する第2の選択手段として機能し、選択手段により選択した楽曲の楽曲データを、楽曲データベース224から運動パターン毎に読み出して組み合わせることにより、運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段として機能する。また、制御部230は、作成手段により作成した運動プログラム用の楽曲データ及び動画データを含む運動プログラム(動画データは、運動プログラムを構成する運動パターン毎に動画データベース223から読み出す。)を通信インタフェース205及びネットワークケーブルL1,L2,L3を介して端末装置31,41,51へ送信する送信手段として機能する。また、制御部230は、データベース222〜224,テーブル226〜229の各データを記憶するそれぞれの記憶手段としても機能する。ここで、動画及び楽曲は、運動プログラムを構成する運動パターン毎に同期している。
【0036】
[2.端末装置の処理]
次に、端末装置の処理について説明する。図4は、図2に示した端末装置31によるメイン処理のフローを示す図である。このメイン処理は、運動プログラム作成条件入力プログラム121により、運動プログラムを作成するための条件(運動目的及び経験度)をユーザU1の操作により入力し、動画再生プログラム122により、サーバ装置10が前記条件に沿って作成した運動プログラムに従って動画を再生し、楽曲再生プログラム123により、前記運動プログラムに従って楽曲を再生するものである。
【0037】
図4において、端末装置31の電源がオンして端末装置31が起動すると、端末装置31の制御部130は、図5に示すメニュー画面を、表示処理部107を介して大型モニタ装置32に表示する(ステップS401)。図5に示すメニュー画面は、ユーザU1が運動プログラムに従って身体運動を行う前に、サーバ装置10が運動プログラムを作成するために必要な条件(運動目的及び経験度)を入力するための画面である。ユーザU1は、メニュー画面の表示に従って、「全身ダイエット」「上半身ダイエット」「上半身強化」「腹部ダイエット」「下半身ダイエット」「下半身強化」の中から、一つまたは複数の運動目的を選択することができる。また、ユーザU1は、メニュー画面の表示に従って、「初心者」「初級者」「中級者」「上級者」の中から、一つの経験度を選択することができる。この経験度は、サーバ装置10が運動プログラム用の楽曲を作成するときの基準となるBPM値を決定するために必要な条件である。
【0038】
ユーザU1がメニュー画面の表示に従って運動目的及び経験度を選択し、決定の操作を行うと、制御部130は、運動目的及び経験度のデータを取得し(ステップS402)、これらのデータを運動プログラム作成条件として、通信インタフェース105を介してサーバ装置10へ送信する(ステップS403)。
【0039】
サーバ装置10が運動プログラム作成条件を受信して運動プログラムを作成し、作成した運動プログラムを端末装置31へ送信すると、端末装置31の制御部130は、その運動プログラムを、通信インタフェース105を介して受信し(ステップS404)、ハードディスク装置104に格納する。そして、ユーザU1が入力操作器33により運動プログラムの開始の指示を操作すると、制御部130は、運動プログラムの開始の指示を、操作インタフェース106を介して入力し、ハードディスク装置104から運動プログラムを読み出し、運動プログラムに従って楽曲データを、音出力処理部108を介してスピーカ34に出力し、動画データを、表示処理部107を介して大型モニタ装置32に出力することにより、楽曲及び動画の再生を行う(ステップS405)。これにより、ユーザU1は、ユーザU1が入力した条件に沿った運動プログラムに従って、スピーカ34から出力される運動プログラムの楽曲を聴きながら、大型モニタ装置32に表示される動画に合わせて身体運動を行うことができる。
【0040】
そして、運動プログラムが終了し、端末装置31の電源がオフした場合(ステップS406:Y)、メイン処理が終了し、電源がオフしていない場合(ステップS406:N)、ステップS401へ戻りメイン処理が継続する。
【0041】
[3.サーバ装置の処理]
次に、サーバ装置の処理について説明する。図6は、図3に示したサーバ装置10によるメイン処理のフローを示す図である。このメイン処理は、サーバプログラム221により、端末装置31から運動プログラム作成条件を受信し、この運動プログラム作成条件に沿った運動プログラムを作成すると共に、同程度のBPM値を有する楽曲を組み合わせて運動プログラム用の楽曲を作成するものである。
【0042】
図6において、サーバ装置10の電源がオンしてサーバ装置10が起動すると、サーバ装置10の制御部230は、端末装置31から運動プログラム作成条件(運動目的及び経験度)を、通信インタフェース205を介して受信したか否かを判定する(ステップS601)。運動プログラム作成条件を受信した場合(ステップS601:Y)、その運動プログラム作成条件を取得する(ステップS602)。一方、運動プログラム作成条件を受信していない場合(ステップS601:N)、ステップS605へ移行する。
【0043】
そして、制御部230は、ステップS602にて取得した運動プログラム作成条件を用いて、運動プログラムを作成する(ステップS603)。この運動プログラム作成処理の詳細については後述する。制御部230は、ステップS603にて作成した運動プログラムを、通信インタフェース205を介して端末装置31へ送信する(ステップS604)。
【0044】
そして、ステップS604にて運動プログラムを送信した後、または、ステップS601にて運動プログラム作成条件を受信していないと判定した後(ステップS601:N)、サーバ装置10の電源がオフした場合(ステップS605:Y)、メイン処理が終了し、電源がオフしていない場合(ステップS605:N)、ステップS601へ戻りメイン処理が継続する。
【0045】
(運動プログラム作成処理/基準となるBPM値を中心に楽曲を選択する処理を含む)
次に、図6に示したサーバ装置10によるメイン処理のうち、第1の運動プログラム作成処理(ステップS603)の詳細について説明する。図7は、第1の運動プログラム作成処理のフローを示す図である。この第1の運動プログラム作成処理は、サーバプログラム221により、運動プログラムを作成する際に、基準となるBPM値を中心とした許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を組み合わせて運動プログラム用の楽曲を作成するものである。
【0046】
ここで作成する運動プログラムは、サーキットトレーニングによるプログラムとする。ユーザが身体運動を行うことにより、効果的なダイエット成果を得るためには、サーキットトレーニングを行うことが有効であるとされている。このサーキットトレーニングは、有酸素運動と無酸素運動とを交互に繰り返す運動プログラムである。有酸素運動は、血液中の糖分及び細胞内に貯蔵されているグリコーゲンを、酸素を使って燃焼させてエネルギーを取得する運動パターンをいい、この運動中は十分な酸素摂取が必要になるが、運動の持続が可能である。例えば、バックキック、マーチ、踏み台昇降運動、ジョギング等である。また、無酸素運動は、エネルギーを取得する方法が無酸素的である運動パターンをいい、この運動中は多量の乳酸が生成されるので、運動の持続が困難である。例えば、腕立て伏せ、スクワット、懸垂等である。したがって、サーバ装置10の制御部230は、有酸素運動と無酸素運動とを交互に繰り返すように運動パターンを決定する。
【0047】
図6に示したステップS603の運動プログラム作成処理が開始すると、図7において、サーバ装置10の制御部230は、端末装置31から受信した運動プログラム作成条件(運動目的及び経験度)のうちの経験度に対応する基準BPM値範囲及び許容BPM差分値をBPM決定テーブル227(図9(3)を参照)から読み出し、基準BPM値範囲からランダムに基準BPM値を決定する(ステップS701)。これにより、後の処理において選択される楽曲のBPM値の範囲(BPM選択範囲)は、基準BPM値±許容BPM差分値となる。例えば、受信した運動プログラム作成条件の経験度が「初級者」の場合、制御部230は、「初級者」に対応する基準BPM値範囲「90〜120」及び許容BPM差分値「6」をBPM決定テーブル227から読み出し、「90〜120」の範囲内でランダムに基準BPM値(例えば110)を決定する。この場合、BPM選択範囲である基準BPM値±許容BPM差分値は、110±6(=104〜116)となる。
【0048】
ここで、BPM決定テーブル227は、図9(3)に示すように、経験度、基準BPM値範囲及び許容BPM差分値から構成され、経験度「初心者」「初級者」「中級者」「上級者」毎に基準BPM値範囲及び許容BPM差分値が格納されている。また、この経験度は、図5に示したメニュー画面の経験度に対応している。
【0049】
制御部230は、運動目的別出現頻度テーブル228(図10(1)を参照)を初期化する(ステップS702)。すなわち、運動目的別出現頻度テーブル228について、端末装置31から受信した運動プログラム作成条件のうちの運動目的全てに対し、運動プログラム中の出現回数を0に設定する。例えば、受信した運動プログラム作成条件の運動目的が「全身ダイエット」「上半身強化」の場合、制御部230は、「全身ダイエット」「上半身強化」に対応する記号「M1」「M3」を運動目的テーブル226(図9(2)を参照)から読み出し、運動目的別出現頻度テーブル228の運動目的「M1」「M3」に対し、運動プログラム中の出現回数「0」「0」を設定する。
【0050】
ここで、運動目的テーブル226は、図9(2)に示すように、運動目的及び記号から構成されている。また、運動目的別出現頻度テーブル228は、図10(1)に示すように、運動目的及び運動プログラム中の出現回数から構成され、運動プログラムの作成開始時点では運動プログラム中の出現回数は「0」に初期化され、運動プログラムの作成が進むに従って出現回数が増加する。
【0051】
制御部230は、運動目的別出現頻度テーブル228において運動プログラム中の出現回数が最も少ない運動目的を一つ決定し、その運動目的の出現回数をインクリメント(+1)して運動目的別出現頻度テーブル228を更新する(ステップS703)。この場合、運動プログラム中の出現回数が最も少ない運動目的が複数存在するときは、一つの運動目的をランダムに決定する。
【0052】
そして、制御部230は、動作・楽曲テーブル225(図9(1)を参照)を用いて、BPM値が、ステップS701にて決定したBPM選択範囲(基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲)の条件に適合し、かつ、運動目的が、ステップS703にて決定した運動目的に合致し、かつ、運動種類が有酸素である運動内容(運動パターン)を一つ決定し、その運動内容(運動パターン)で使用する動作ファイル名及び楽曲ファイル名を特定し、動画データベース223及び楽曲データベース224から動画データ及び楽曲データをそれぞれ読み出して取得する(ステップS704)。例えば、ステップS701にて決定したBPM選択範囲が104〜116(基準BPM値及び許容BPM差分値が110及び6)であり、ステップS703にて決定した運動目的が全身ダイエット(M1)である場合、制御部230は、動作・楽曲テーブル225の運動種類が有酸素運動である運動内容(運動パターン)のうち、ID「6」、運動目的「M1」、運動種類「有酸素」、BPM値「110」の運動内容(運動パターン)「マーチ」を決定し、動作ファイル名「Data−D」及び楽曲ファイル名「Music−D」を特定する。このときの楽曲は、基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲の条件に適合した楽曲となる。
【0053】
この場合、前記BPMの条件に適合し、前記運動目的に合致し、運動種類が有酸素である運動内容(運動パターン)が複数存在するときは、そのうちの一つをランダムに決定する。また、運動内容別出現頻度テーブル229(図10(2)を参照)において、動作・楽曲テーブル225のIDに対する運動プログラム中の出現回数が最も少ないIDを特定し、そのIDの運動内容(運動パターン)を前記一つの運動内容(運動パターン)に決定するようにしてもよい。特定したIDが複数存在する場合はランダムに決定する。
【0054】
ここで、動作・楽曲テーブル225は、図9(1)に示すように、ID、運動内容(運動パターン)、運動目的、運動種類、動作ファイル名、楽曲ファイル名及びBPM値から構成される。動作ファイル名に対応した動画データの時間長及び楽曲ファイル名に対応した楽曲データの時間長は同じである。また、運動内容別出現頻度テーブル229は、図10(2)に示すように、動作・楽曲テーブル225のID及び運動プログラム中の出現回数から構成され、制御部230が、運動目的別出現頻度テーブル228と同様にステップS702において、ユーザU1により入力した運動目的に対応するIDを動作・楽曲テーブル225から抽出し、そのIDに対して出現回数を0に設定することにより初期化し、ステップS703において決定した運動内容(運動パターン)のIDに対し、運動プログラム中の出現回数をインクリメント(+1)する。
【0055】
制御部230は、ステップS704にて取得した動作データ及び楽曲データを、これまでに作成した運動プログラムに結合する(ステップS705)。
【0056】
そして、制御部230は、ステップS703の処理と同様に、運動目的別出現頻度テーブル228において運動プログラム中の出現回数が最も少ない運動目的を一つ決定し、その運動目的の出現回数をインクリメント(+1)して運動目的別出現頻度テーブル228を更新する(ステップS706)。また、制御部230は、動作・楽曲テーブル225を用いて、BPM値が、ステップS701にて決定したBPM選択範囲(基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲)の条件に適合し、かつ、運動目的が、ステップS706にて決定した運動目的に合致し、かつ、運動種類が無酸素である運動内容(運動パターン)を一つ決定し、その運動内容(運動パターン)で使用する動作ファイル名及び楽曲ファイル名を特定し、動画データベース223及び楽曲データベース224から動画データ及び楽曲データをそれぞれ読み出して取得する(ステップS707)。また、制御部230は、ステップS705の処理と同様に、ステップS707にて取得した動作データ及び楽曲データを、これまでに作成した運動プログラムに結合する(ステップS708)。
【0057】
そして、制御部230は、ステップS708による運動プログラムの時間長を算出し、予め定められた所定のトレーニング時間を越えているか否かを判定する(ステップS709)。運動プログラムの時間長が所定のトレーニング時間を越えている場合(ステップS709:Y)、運動プログラム作成処理を終了する。このようにして作成した運動プログラムは、図11に示す運動プログラムデータベース222のデータとなり、ユーザU1の運動プログラムとしてハードディスク装置204に格納される。そして、制御部230は、動画データ及び楽曲データを含む運動プログラムを、通信インタフェース205を介して端末装置31へ送信する。一方、制御部230は、ステップS709において、運動プログラムの時間長が所定のトレーニング時間を超えていない場合(ステップS709:N)、ステップS703へ戻り運動プログラム作成処理を継続する。
【0058】
以上のように、本発明の実施形態によれば、サーバ装置10の制御部230は、ユーザが入力した経験度から基準BPM値を決定し、楽曲のBPM値がこの基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲内に収まるように、かつ、ユーザが入力した運動目的に合うように運動パターンを決定し、この決定した運動パターンを順次組み合わせることにより、運動プログラムを作成するようにした。すなわち、制御部230は、基準BPM値及び許容BPM差分値による範囲内に収まる同程度のBPM値を有する運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するようにした。このようにして作成される運動プログラム用の楽曲は、全体として連続性のある楽曲になる。したがって、ユーザは、運動プログラムに従って楽曲のBPMに合わせて身体運動を行うにあたり、運動パターンの切り替わりにてBPMが大きく変化しないから、楽曲によって違和感が生じることがない。したがって、運動もやり易く、ユーザの身体に無理な負担の少ない運動プログラムを実現することができる。また、運動プログラムの時間長に応じた複数の楽曲を用意する必要がない。
【0059】
(運動プログラム作成処理/楽曲のBPM値を基準に次の楽曲を選択する処理を含む)
次に、図6に示したサーバ装置10によるメイン処理のうち、第2の運動プログラム作成処理(ステップS603)の詳細について説明する。図8は、第2の運動プログラム作成処理のフローを示す図である。この第2の運動プログラム作成処理は、サーバプログラム221により、運動プログラムを作成する際に、最初に、開始用のBPM値を中心とした許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を選択し、次回以降は、前回選択した楽曲のBPM値を中心にした許容BPM差分値の範囲内のBPM値を有する楽曲を選択し、これらを組み合わせて運動プログラム用の楽曲を作成するものである。ここで作成する運動プログラムは、第1の運動プログラム作成処理と同様に、サーキットトレーニングによるプログラムとする。つまり、サーバ装置10の制御部230は、有酸素運動と無酸素運動とを交互に繰り返すように運動パターンを決定する。
【0060】
図6に示したステップS603の運動プログラム作成処理が開始すると、図8において、サーバ装置10の制御部230は、端末装置31から受信した運動プログラム作成条件(運動目的及び経験度)のうちの経験度に対応する基準BPM値範囲及び許容BPM差分値をBPM決定テーブル227から読み出し、基準BPM値範囲からランダムに開始BPM値を決定する(ステップS801)。また、制御部230は、図7のステップS702の処理と同様に、運動目的別出現頻度テーブル228を初期化する(ステップS802)。
【0061】
制御部230は、図7のステップS703の処理と同様に、運動目的別出現頻度テーブル228において運動プログラム中の出現回数が最も少ない運動目的を一つ決定し、その運動目的の出現回数をインクリメント(+1)して運動目的別出現頻度テーブル228を更新する(ステップS803)。
【0062】
制御部230は、前回結合した楽曲のBPM値(未だ楽曲を結合していない最初の処理のときは、ステップS801にて決定した開始BPM値)及びステップS801にて読み出した許容BPM差分値により、BPM選択範囲を決定する(ステップS804)。具体的に、BPM選択範囲は、前回結合した楽曲のBPM値±許容BPM差分値の範囲となる。例えば、ステップS801において開始BPM値110及び許容BPM差分値6であって、未だ楽曲を結合していない最初の処理のときは、制御部230は、BPM選択範囲を110±6(104〜116)に決定する。また、前回結合した楽曲のBPM値が105のときは、BPM選択範囲を105±6(99〜111)に決定する。
【0063】
制御部230は、ステップS804にて決定したBPM選択範囲が、ステップS801にてBPM決定テーブル227から読み出した、経験度に対応する基準BPM値範囲より超過または過小になっているか否かを判定する(ステップS805)。BPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過している、または過小になっていると判定した場合(ステップS805:Y)、BPM選択範囲を基準BPM値範囲に収まるように修正する(ステップS806)。例えば、BPM選択範囲が110〜122、基準BPM値範囲が90〜120のとき、制御部230は、BPM値選択範囲の上限値122が基準BPM値範囲の上限値120より超過していると判定し、BPM選択範囲を110〜120に修正する。一方、BPM選択範囲が88〜100、基準BPM値範囲が90〜120のとき、制御部230は、BPM値選択範囲の下限値88が基準BPM値範囲の下限値90より過小になっていると判定し、BPM選択範囲を90〜100に修正する。
【0064】
一方、制御部230は、ステップS805において、BPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過しておらず、かつ、過小になっていないと判定した場合(ステップS805:N)、ステップS807へ移行する。
【0065】
制御部230は、ステップS806の処理の後、または、ステップS805においてBPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過しておらず、かつ、過小になっていないと判定した後、動作・楽曲テーブル225を用いて、BPM値が、ステップS804にて決定したBPM選択範囲の条件またはステップS806にて修正したBPM選択範囲の条件に適合し、かつ、運動目的が、ステップS803にて決定した運動目的に合致し、かつ、運動種類が有酸素である運動内容(運動パターン)を一つ決定し、その運動内容(運動パターン)で使用する動作ファイル名及び楽曲ファイル名を特定し、動画データベース223及び楽曲データベース224から動画データ及び楽曲データをそれぞれ読み出して取得する(ステップS807)。
【0066】
この場合、前記BPMの条件に適合し、前記運動目的に合致し、運動種類が有酸素である運動内容(運動パターン)が複数存在するときは、図7のステップS704の処理と同様に、一つをランダムに決定する。また、運動内容別出現頻度テーブル229において、動作・楽曲テーブル225のIDに対する運動プログラム中の出現回数が最も少ないIDを特定し、そのIDの運動内容(運動パターン)を前記一つの運動内容(運動パターン)に決定するようにしてもよい。特定したIDが複数存在する場合はランダムに決定する。
【0067】
制御部230は、ステップS807にて取得した動作データ及び楽曲データを、これまでに作成した運動プログラムに結合する(ステップS808)。
【0068】
そして、制御部230は、ステップS803の処理と同様に、運動目的別出現頻度テーブル228において運動プログラム中の出現回数が最も少ない運動目的を一つ決定し、その運動目的の出現回数をインクリメント(+1)して運動目的別出現頻度テーブル228を更新する(ステップS809)。また、制御部230は、前回結合した楽曲のBPM値及びステップS801にて読み出した許容BPM差分値により、BPM選択範囲を決定する(ステップS810)。
【0069】
そして、制御部230は、ステップS805の処理と同様に、ステップS810にて決定したBPM選択範囲が、ステップS801にてBPM決定テーブル227から読み出した、経験度に対応する基準BPM値範囲より超過または過小になっているか否かを判定する(ステップS811)。BPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過している、または過小になっていると判定した場合(ステップS811:Y)、ステップS806の処理と同様に、BPM選択範囲を基準BPM値範囲に収まるように修正する(ステップS812)。一方、制御部230は、ステップS811において、BPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過しておらず、かつ、過小になっていないと判定した場合(ステップS811:N)、ステップS813へ移行する。
【0070】
制御部230は、ステップS812の処理の後、または、ステップS811においてBPM選択範囲が基準BPM値範囲より超過しておらず、かつ、過小になっていないと判定した後、動作・楽曲テーブル225を用いて、BPM値が、ステップS810にて決定したBPM選択範囲の条件またはステップS812にて修正したBPM選択範囲の条件に適合し、かつ、運動目的が、ステップS809にて決定した運動目的に合致し、かつ、運動種類が無酸素である運動内容(運動パターン)を一つ決定し、その運動内容(運動パターン)で使用する動作ファイル名及び楽曲ファイル名を特定し、動画データベース223及び楽曲データベース224から動画データ及び楽曲データをそれぞれ読み出して取得する(ステップS813)。また、制御部230は、ステップS808の処理と同様に、ステップS813にて取得した動作データ及び楽曲データを、これまでに作成した運動プログラムに結合する(ステップS814)。
【0071】
そして、制御部230は、ステップS814による運動プログラムの時間長を算出し、予め定められた所定のトレーニング時間を越えているか否かを判定する(ステップS815)。運動プログラムの時間長が所定のトレーニング時間を越えている場合(ステップS815:Y)、運動プログラム作成処理を終了する。このようにして作成した運動プログラムは、図11に示す運動プログラムデータベース222のデータとなり、ユーザU1の運動プログラムとしてハードディスク装置204に格納される。そして、制御部230は、動画データ及び楽曲データを含む運動プログラムを、通信インタフェース205を介して端末装置31へ送信する。一方、制御部230は、ステップS815において、運動プログラムの時間長が所定のトレーニング時間を超えていない場合(ステップS815:N)、ステップS803へ戻り運動プログラム作成処理を継続する。
【0072】
以上のように、本発明の実施形態によれば、サーバ装置10の制御部230は、ユーザが入力した経験度から開始BPM値を決定し、楽曲のBPM値がこの開始BPM値及び許容BPM差分値による範囲内に収まるように、かつ、ユーザが入力した運動目的に合うように運動パターンを決定し、そして、楽曲のBPM値が前回に決定した楽曲のBPM値及び許容BPM差分値による範囲内に収まるように、かつ、ユーザが入力した運動目的に合うように、かつ、ユーザの経験度から一義的に決定される基準BPM値範囲内に収まるように、第2回目以降の運動パターンを順次決定し、この決定した運動パターンを組み合わせることにより、運動プログラムを作成するようにした。すなわち、制御部230は、前回の運動パターンのBPM値を中心にして許容BPM差分値の範囲内になり、かつ、ユーザの経験度から一義的に決定される基準BPM値範囲内になるように同程度のBPM値を有する運動パターンの楽曲を選択し、これらを組み合わせることにより、運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するようにした。このようにして作成される運動プログラム用の楽曲は、前回の運動パターンの楽曲と今回の運動パターンの楽曲との間の連続性が確保され、全体として連続性のある楽曲になる。したがって、ユーザは、運動プログラムに従って楽曲のBPMに合わせて身体運動を行うにあたり、運動パターンの切り替わりにてBPMが大きく変化しないから、楽曲によって違和感が生じることがない。したがって、運動し易く、ユーザの身体に無理な負担が少ない運動プログラムを実現することができる。また、運動プログラムの時間長に応じた複数の楽曲を用意する必要がない。
【0073】
以上、本発明の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、前記実施形態では、図1の運動支援システム20は3台の端末装置31,41,51を含んで構成されているが、端末装置の数はこれに限定されるものではない。
【0074】
また、前記実施形態では、端末装置31が、ユーザU1の操作により運動目的及び経験度を運動プログラム作成条件として入力するようにしたが、BPM値も運動プログラム作成条件として入力するようにしてもよい。この場合、サーバ装置10は、ユーザU1の経験度に応じた基準BPM値範囲をBPM決定テーブル227から読み出し、端末装置31へ送信し、端末装置31は、サーバ装置10からその基準BPM値範囲を受信して大型モニタ装置32に表示する。そして、ユーザU1は、その基準BPM値範囲の表示を参考にしながら所望のBPM値を決定する。このようにしてユーザU1の操作により入力されたBPM値は、サーバ装置10において基準BPM値として用いられる。具体的には、サーバ装置10の制御部230は、図7のステップS701において、端末装置31から受信したユーザU1の操作によるBPM値を基準BPM値として決定する。また、図8のステップS801において、端末装置31から受信したユーザU1の操作によるBPM値を開始BPM値として決定する。これにより、運動プログラム用の楽曲は、ユーザU1が操作入力したBPM値を基準にして作成されるので、ユーザU1が好むテンポになり、運動し易くなるとともに、身体への負担も一層少なくなる。
【0075】
また、前記実施形態では、図8に示した第2の運動プログラム作成処理のステップS805及びステップS806において、サーバ装置10は、楽曲を選択する際に、BPM選択範囲がユーザU1の経験度に応じた基準BPM値範囲(BPM決定テーブル227の基準BPM値範囲)内に収まるように、BPM選択範囲を修正するようにしたが、このBPM選択範囲を修正する処理(ステップS805及びステップS806)を行わないようにしてもよい。この場合、選択される運動パターンの楽曲のBPM値は、ユーザU1の経験度に応じた基準BPM値範囲から外れることになり得るが、運動パターンの楽曲は、前回選択した運動パターンの楽曲のBPM値を基準にして選択されることに変わりないから、運動プログラム用の楽曲は、前回の運動パターンの楽曲と今回の運動パターンの楽曲との間の連続性が確保され、全体として連続性のある楽曲になる。したがって、ユーザは、運動プログラムに従って楽曲のBPMに合わせて身体運動を行うにあたり、楽曲によって違和感が生じることがなく、ユーザにとって運動し易い運動プログラムを実現することができる。
【0076】
また、前記実施形態では、サーバ装置10が、運動プログラムデータベース222、動画データベース223、楽曲データベース224、動作・楽曲テーブル225、運動目的テーブル226、BPM決定テーブル227、運動目的別出現頻度テーブル228、及び運動内容別出現頻度テーブル229を保持しているが、外部の装置が保持するようにしてもよい。この場合、サーバ装置10は、前記外部の装置へアクセスして必要なデータの読み出し及び書き込みを行う。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態における運動支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】端末装置の構成を示す図である。
【図3】サーバ装置の構成を示す図である。
【図4】端末装置によるメイン処理のフローを示す図である。
【図5】端末装置により表示されるメニュー画面を示す図である。
【図6】サーバ装置によるメイン処理のフローを示す図である。
【図7】サーバ装置による第1の運動プログラム作成処理のフローを示す図である。
【図8】サーバ装置による第2の運動プログラム作成処理のフローを示す図である。
【図9】(1)は動作・楽曲テーブルの構成を示す図、(2)は運動目的テーブルの構成を示す図、(3)はBPM決定テーブルの構成を示す図である。
【図10】(1)は運動目的別出現頻度テーブルの構成を示す図、(2)は運動内容別出現頻度テーブルの構成を示す図である。
【図11】運動プログラムデータベースの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
10 サーバ装置
11 ディスプレイ装置
12 キーボード
13 マウス
20 運動支援システム
30,40,50 端末ユニット
31,41,51 端末装置
32,42,52 大型モニタ装置
33,43,53 入力操作器
34,44,54 スピーカ
101,201 CPU
102,202 RAM
103,203 ROM
104,204 ハードディスク装置
105,205 通信インタフェース
106,206 操作インタフェース
107,207 表示処理部
108 音出力処理部
109,209 内部バス
120 OSプログラム
121 運動プログラム作成条件入力プログラム
122 動画再生プログラム
123 楽曲再生プログラム
220 システムプログラム
221 サーバプログラム
222 運動プログラムデータベース
223 動画データベース
224 楽曲データベース
225 動作・楽曲テーブル
226 運動目的テーブル
227 BPM決定テーブル
228 運動目的別出現頻度テーブル
229 運動内容別出現頻度テーブル
B1,B2,B3 ブース
U1,U2,U3 ユーザ
L1,L2,L3 ネットワークケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、
前記運動パターン毎に、当該運動パターンの時間長に応じた複数の楽曲及び当該楽曲のBPM(Beat Per Minute)値を記憶する記憶手段と、
基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、
前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から順次選択する選択手段と、
前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、
を備えたことを特徴とする運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記運動パターン毎に、複数の楽曲、当該楽曲のBPM値、及び前記運動パターンを実行するための運動目的を記憶し、
前記選択手段は、前記決定したBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有し、かつ、前記ユーザが指定した運動目的を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から順次選択することを特徴とする請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項3】
前記決定手段は、基準となるBPM値を、前記ユーザの操作入力により決定することを特徴とする請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項4】
前記決定手段は、基準となるBPM値を、前記ユーザが操作入力した経験度に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項5】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、
前記運動パターン毎に、当該運動パターンの時間長に応じた複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を記憶する記憶手段と、
開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、
初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記記憶手段から選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記記憶手段から選択する選択手段と、
前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、
を備えたことを特徴とする運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項6】
前記選択手段は、前記ユーザの経験度に応じた所定BPM値範囲内のBPM値を有し、かつ、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記記憶手段から選択することを特徴とする請求項5に記載の運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項7】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、
基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する決定手段と、
前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記テーブルから順次選択する選択手段と、
前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する作成手段と、
を有することを特徴とする運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項8】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する楽曲作成装置において、
開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定する手段と、
初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択する手段と、
前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成する手段と、
を有することを特徴とする運動プログラム用楽曲作成装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1から8までのいずれか1項に記載の運動プログラム用楽曲作成装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する方法において、
基準となるBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定するステップと、
前記決定した基準となるBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を、前記テーブルから順次選択するステップと、
前記順次選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するステップと、
を有することを特徴とする運動プログラム用楽曲作成方法。
【請求項11】
複数の運動パターンにより1つの運動プログラムを構成する際に、前記運動パターン毎に複数の楽曲及び当該楽曲のBPM値を有するテーブルを用いて、前記運動パターンの楽曲を選択して組み合わせることにより、前記運動プログラム用の楽曲を作成する方法において、
開始用のBPM値を、前記運動プログラムを実行するユーザに応じて決定するステップと、
初回の運動パターンの楽曲として、前記開始用のBPM値に対して所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択し、次回以降の運動パターンの楽曲として、前回選択した楽曲のBPM値に対して前記所定範囲内のBPM値を有する運動パターンの楽曲を前記テーブルから選択するステップと、
前記選択した運動パターンの楽曲を組み合わせることにより、前記運動プログラムの時間長に応じた楽曲を作成するステップと、
を有することを特徴とする運動プログラム用楽曲作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−119072(P2009−119072A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−297263(P2007−297263)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】