説明

運転支援装置および運転支援システム

【課題】方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることを可能にする。
【解決手段】車両Bのナビゲーション装置1は、車両Bにおけるウインカー操作忘れを検知した場合に、ウインカー操作忘れが発生していることを示す情報を少なくとも含む通知情報を車両B外に送信する。そして、車両Aのナビゲーション装置1は、車両Bから受信した通知情報をもとに、ウインカー操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を表示装置19や音声出力装置20に行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転支援装置および運転支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ドライバーがうっかりして機器の操作を忘れた場合に、自動的にその機器の操作を行う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、交差点での右左折前に方向指示器の操作を行い忘れた場合に、ナビゲーション装置から得られる経路案内の情報をもとに右折または左折を判断し、曲がる方向の方向指示器のランプを自動的に点滅させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4120298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両(以下、方向指示忘れ車両)の方向指示器のランプが故障等で点灯しなくなっている場合には、方向指示忘れ車両以外の車両(以下、受け手車両)のドライバーが方向指示忘れ車両の右左折や進路変更を知ることができないという問題点を有していた。
【0005】
なお、特許文献1に開示の技術では、方向指示忘れ車両側で方向指示器のランプの故障が放置されていた場合に、受け手車両側ではこれに対処できないため、受け手車両のドライバーにとって不具合をより生じさせることになっていた。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることを可能にする運転支援装置および運転支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の運転支援システムによれば、第1の車両に搭載される検知装置で方向指示器における左右のランプの点灯の操作忘れ(以下、方向指示器の操作忘れ)を検知した場合に、方向指示器の操作忘れが発生していることを第1の車両以外の第2の車両に搭載される運転支援装置に通知することができる。そして、運転支援装置は、方向指示器の操作忘れが発生していることの通知を受けた場合に、方向指示器の操作忘れが発生している車両が存在していることを示す提示を行うことができる。
【0008】
よって、以上の構成によれば、方向指示器の操作忘れが発生している第1の車両における方向指示器のランプが故障等で点灯しなくなっている場合にも、第2の車両のドライバーが第1の車両の右左折や進路変更を知ることができる。従って、以上の構成によれば、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることが可能になる。
【0009】
また、請求項2の構成によれば、車両用経路案内装置で探索した移動経路を利用することができるので、第1の車両の進行方向を精度良く予測することが可能になる。また、上記移動経路と第1の車両の現在位置の情報である第1現在位置情報とを利用することができるので、第1の車両が現在右左折や車線変更を必要とする地点に存在するか否かを判断することも可能となる。よって、上記移動経路と第1現在位置情報とをもとに、方向指示器の操作忘れも精度良く検知することが可能になる。
【0010】
ここで、前述の移動経路と第1現在位置情報とをもとに第1車両における方向指示器の操作忘れを検知する態様としては、請求項3および4の態様がある。
【0011】
例えば、請求項3のように、検知装置の方向指示忘れ検知手段が、第1現在位置情報および移動経路をもとに、第1の車両が右左折する予定の交差点手前の所定距離以内に達したか否かを判定する第1判定手段と、方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、第1判定手段で当該所定距離以内に達したと判定したときに点灯操作検出手段で点灯の操作を検出していなかった場合に、方向指示器の操作忘れを検知する態様としてもよい。
【0012】
交差点で右左折をする場合には、交差点の30m手前で方向指示器の操作を行わなければならないことが道路交通法で定められているので、請求項3のようにすれば、右左折をする予定の交差点の手前での方向指示器の操作忘れを検知することが可能になる。
【0013】
また、請求項4のように、検知装置の方向指示忘れ検知手段が、第1現在位置情報および移動経路をもとに、第1の車両が右左折する予定の交差点手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第2判定手段と、方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、第2判定手段で当該所定時間以内に達したと判定したときに、点灯操作検出手段で点灯の操作を検出していなかった場合に、方向指示器の操作忘れを検知する態様としてもよい。
【0014】
進路変更のうちの車線変更をする場合には、車線変更の3秒手前で方向指示器の操作を行わなければならないことが道路交通法で定められているので、請求項4のようにすれば、交差点で右左折をするために車線変更が必要な場合に、車線変更の手前での方向指示器の操作忘れを検知することが可能になる。
【0015】
また、請求項5の構成によれば、第1の車両と第2の車両との接触の危険性があると検知装置の検知装置側判断手段で判断した場合に、第2の車両に向けて通知情報を送信する一方、上記危険性があると上記検知装置側判断手段で判断しなかった場合に、第2の車両に向けて通知情報を送信しないことになる。よって、第1の車両との接触の危険性がなく、方向指示器の操作忘れの通知の必要性が高くない第2の車両については、方向指示器の操作忘れの通知を行わないようにすることができる。従って、方向指示器の操作忘れの通知の必要性が高くない第2の車両のドライバーが、方向指示器の操作忘れを示す提示を受けて煩わしさを感じる状況が生じるのを防ぐことが可能になる。
【0016】
また、請求項6の構成によれば、第1の車両と第2の車両との接触の危険性があると運転支援装置の提示制御手段で判断した場合に、方向指示器の操作忘れを示す提示を行う一方、上記危険性があると上記検知装置側判断手段で判断しなかった場合に、方向指示器の操作忘れを示す提示を行わないことになる。よって、第2の車両が第1の車両から通知情報を受信した場合であっても、第1の車両との接触の危険性がなく、方向指示器の操作忘れの通知の必要性が高くないときには、方向指示器の操作忘れの通知を行わないようにすることができる。従って、方向指示器の操作忘れの通知の必要性が高くない第2の車両のドライバーが、方向指示器の操作忘れを示す提示を受けて煩わしさを感じる状況が生じるのを防ぐことが可能になる。
【0017】
また、請求項7の運転支援システムによれば、第1の車両に搭載される検知装置で方向指示器の操作忘れを検知した場合に、方向指示器の操作忘れが発生していることを、管理センタを介して第1の車両以外の第2の車両に搭載される運転支援装置に通知することができる。そして、運転支援装置は、方向指示器の操作忘れが発生していることの通知を受けた場合に、方向指示器の操作忘れが発生している車両が存在していることを示す提示を行うことができる。よって、以上の構成によれば、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることが可能になる。
【0018】
また、請求項8の構成によれば、第1の車両に搭載される検知装置で方向指示器の操作忘れを検知した場合に、方向指示器の操作忘れが発生していることを、第1の車両から第2の車両へ直接に通知するだけでなく、管理センタを介して第1の車両から第2の車両へ通知することも可能になる。よって、以上の構成によれば、第1の車両と第2の車両との間に遮蔽物が存在するなどして直接に第1の車両から第2の車両に通知情報を送信することができない場合に、管理センタを介することによって第1の車両から第2の車両に通知情報を送信できるようにすることも可能になる。
【0019】
また、請求項9のように、管理センタが、車線をはみ出した車両の走行を強いる路上障害物の位置の情報である路上障害物情報を格納している路上障害物情報格納部を備え、検知装置が、路上障害物情報格納部に格納されている路上障害物情報を取得する路上障害物情報取得手段を備え、検知装置の方向指示忘れ検知手段が、第1現在位置情報および路上障害物情報取得手段で取得した路上障害物情報をもとに、第1の車両が路上障害物の手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第3判定手段と、方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、第3判定手段で所定時間以内に達したと判定したときに点灯操作検出手段で点灯の操作を検出していなかった場合に、操作忘れを検知する態様としてもよい。
【0020】
進路変更をする場合には、車線変更の3秒手前で方向指示器の操作を行わなければならないことが道路交通法で定められているので、請求項9のようにすれば、路上駐車車両等の路上障害物をよけるために進路変更が必要な場合に、進路変更の手前での方向指示器の操作忘れを検知することが可能になる。
【0021】
また、請求項10のように、検知装置が、第1の車両の前方の路上障害物(つまり、車線をはみ出した車両の走行を強いる路上障害物)を検出する路上障害物検出手段と、第1の車両から路上障害物検出手段で検出した路上障害物までの距離を算出する距離算出手段と、を備え、検知装置の方向指示忘れ検知手段が、第1現在位置情報および路上障害物情報取得手段で取得した路上障害物情報をもとに、第1の車両が路上障害物の手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第3判定手段と、方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、第3判定手段で所定時間以内に達したと判定したときに点灯操作検出手段で点灯の操作を検出していなかった場合に、操作忘れを検知する態様としてもよい。
【0022】
進路変更をする場合には、車線変更の3秒手前で方向指示器の操作を行わなければならないことが道路交通法で定められているので、請求項10のようにしても、路上駐車車両等の路上障害物をよけるために進路変更が必要な場合に、進路変更の手前での方向指示器の操作忘れを検知することが可能になる。
【0023】
また、請求項11の構成によれば、第1の車両の特定を補助する情報である車両特定補助情報も含む通知情報をもとに、操作忘れが発生している車両が存在していることに加え、第1の車両の特定を補助する情報も示す提示を第2の車両において行わせることになる。よって、以上の構成によれば、第2の車両のドライバーが、第1の車両の特定を補助する情報を目安に、方向指示忘れが発生している車両をより容易に特定することが可能になる。
【0024】
また、請求項12のように、車両特定補助情報が、車両の登録番号、車種、および車体色のうちの少なくともいずれかである態様としてもよい。
【0025】
また、請求項13の構成によれば、第1車両の方向指示器における左右のランプのいずれの方向の点灯の操作忘れを検知したかを示す情報も含む通知情報をもとに、操作忘れが発生している車両が存在していることに加え、第1車両の方向指示器における左右のランプのいずれの方向の点灯の操作忘れが発生しているかも示す提示を第2の車両において行わせることになる。よって、以上の構成によれば、第2の車両のドライバーが、第1の車両の右左折や進路変更の方向を知ることができる。従って、以上の構成によれば、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更の方向を知らせることが可能になる。
【0026】
また、請求項14の運転支援装置によれば、第2の車両に搭載される運転支援装置が、第1の車両において方向指示器の操作忘れが発生していることの通知を運転支援装置側受信手段で受けることができる。そして、運転支援装置は、方向指示器の操作忘れが発生していることの通知を受けた場合に、方向指示器の操作忘れが発生している車両が存在していることを示す提示を行うことができる。よって、以上の構成によれば、方向指示器の操作忘れが発生している第1の車両における方向指示器のランプが故障等で点灯しなくなっている場合にも、第2の車両のドライバーが第1の車両の方向指示忘れ車両の右左折や進路変更を知ることができる。従って、以上の構成によれば、方向指示器の操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】運転支援システム100の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置1の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】(a)〜(d)は、ウインカー操作忘れの報知の一例を示した図である。
【図4】運転支援システム100の動作フローの一例を示すフローチャートである。
【図5】運転支援システム200の概略的な構成を示すブロック図である。
【図6】ナビゲーション装置1aの概略的な構成を示すブロック図である。
【図7】管理センタ3の概略的な構成を示すブロック図である。
【図8】運転支援システム200の動作フローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された運転支援システム100の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す運転支援システム100は、複数の車両(図1では車両A・B・C)に搭載された各ナビゲーション装置1を含んでいる。
【0029】
なお、図1では、運転支援システム100にナビゲーション装置1を3つ含む構成を示したが、必ずしもこれに限らない。ナビゲーション装置1は、運転支援システム100に2つ含まれる構成であってもよいし、3つよりも多く含まれている構成であってもよい。しかしながら、以降では便宜上、経路案内システム100には、車両A・B・Cのそれぞれに搭載された3つのナビゲーション装置1が含まれるものとして説明を続ける。
【0030】
ナビゲーション装置1は、一般的なナビゲーション装置と同様の経路案内を行う機能を有している他に、自車両以外の車両に搭載されたナビゲーション装置1との間で通信を行う機能を有している。
【0031】
ここで、図2を用いてナビゲーション装置1の概略的な構成について説明を行う。図2は、ナビゲーション装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すようにナビゲーション装置1は、位置検出器11、地図データ入力器16、記憶媒体17、外部メモリ18、表示装置19、音声出力装置20、操作スイッチ群21、リモートコントロール端末(以下リモコン)22、リモコンセンサ23、外部入力部24、車車間通信部25、および制御装置26を備えている。
【0032】
位置検出器11は、自車両の加速度を検出する加速度センサ12、自車両の鉛直方向周りの角速度を検出するジャイロスコープ13、各転動輪の回転速度から自車両の速度を検出する車輪速センサ14、および人工衛星からの電波に基づいて自車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機15を有しており、定期的に自車両の現在位置および進行方向の検出を行う。つまり、位置検出器11は、自車両の現在位置および進行方向の情報を逐次取得することになる。なお、位置検出器11が、請求項の第1位置情報取得手段および第2位置情報取得手段に相当する。
【0033】
また、これらの各センサ12〜15は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器11を上述した内の一部で構成してもよく、さらに、図示しない地磁気センサ、ステアリングの回転センサ、車速センサ等を用いてもよい。
【0034】
地図データ入力器16は、記憶媒体17が装着され、その記憶媒体17に格納されている位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ、および目印データを含む各種データを入力するための装置である。なお、地図データには、道路データ、背景データ、および文字データなどが含まれるものとする。また、記憶媒体17としては、CD−ROMまたはDVD−ROM、メモリカード、HDD等が用いられる。
【0035】
道路データには、道路を示すリンクデータとノードデータとが含まれる。なお、リンクとは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割したときのノード間を結ぶものであり、各リンクを接続することにより道路が構成される。
【0036】
リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの形状情報、セグメントの長さを示すセグメント長、リンクの始端および終端ノード座標(緯度・経度)、道路名称、道路種別、道路幅員、車線数、右折・左折専用車線の有無とその専用車線の数、および制限速度等の各データから構成される。
【0037】
一方、ノードデータは、地図上のノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続するリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、および交差点種類等の各データから構成される。
【0038】
また、背景データは、地図上の各施設や地形等と、それに対応する地図上の座標とを関連付けたデータである。なお、施設に関しては、各種施設の種類、名称、住所のデータなども含まれる。また、文字データは、地名、施設名、道路名等を地図上に表示するためのデータであって、その表示すべき位置に対応する座標データと関連付けられている。
【0039】
外部メモリ18は、書き込み可能なHDD等の大容量記憶装置である。外部メモリ18には大量のデータや電源をオフしても消去してはいけないデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力器16からコピーして利用したりする等の用途がある。なお、外部メモリ18は、比較的記憶容量の小さいリムーバブルなメモリであってもよい。
【0040】
表示装置19は、車両の走行を案内するための地図、および目的地選択画面等を表示するものであって、例えばフルカラー表示が可能なものであり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等を用いて構成することができる。また、音声出力装置20は、スピーカ等から構成され、制御装置26の指示に基づいて、経路案内時の案内音声等を出力する。
【0041】
操作スイッチ群21は、例えば表示装置19と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、スイッチ操作により制御装置26へ各種機能(例えば、地図縮尺変更、メニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、現在位置修正、表示画面変更、音量調整等)の操作指示を行う。また、操作スイッチ群21は、出発地および目的地を設定するためのスイッチを含んでいる。そのスイッチを操作することによって、ユーザ(つまり、自車両の乗員)は、予め登録しておいた地点、施設名、電話番号、住所などから、出発地および目的地を設定することができる。
【0042】
リモコン22には複数の操作スイッチ(図示せず)が設けられ、スイッチ操作によりリモコンセンサ23を介して各種指令信号を制御装置26に入力することにより、操作スイッチ群21と同じ機能を制御装置26に対して実行させることが可能である。
【0043】
外部入力部24は、制御装置26が車両の各種センサ群からの情報を取得するためのインターフェースである。例えば、制御装置26は、外部入力部24を介して左右のウインカースイッチからの情報を取得する。また、車両が自車両周辺を撮像するカメラ(例えば前方を撮像する前方カメラ)を搭載している場合に、このカメラで撮像した画像を、外部入力部24を介して制御装置26が取得することになる。
【0044】
なお、例えば左のウインカースイッチは、左折時・左方向への進路変更時のドライバーの方向指示器のランプ点灯操作、すなわち、ウインカーレバーを上方に上げる操作に対応してオン状態とされる。なお、左のウインカースイッチがオン状態とされると、方向指示器における左側のランプが所定の点滅周期で点滅する。
【0045】
また、例えば右のウインカースイッチは、右折時・右方向への進路変更時のドライバーの方向指示器のランプ点灯操作、すなわち、ウインカーレバーを下方に下げる操作に対応してオン状態とされる。なお、右のウインカースイッチがオン状態とされると、方向指示器における右側のランプが所定の点滅周期で点滅する。
【0046】
方向指示器における左右のランプ(以下、ウインカー)としては、左右のフロントウインカー、左右のリアウインカー、および左右のサイドマーカーがある。
【0047】
車車間通信部25は、他車両に搭載されたナビゲーション装置1の車車間通信部25との間で無線通信によって情報の送受信を行う(つまり、車車間通信を行う)ものである。なお、車車間通信部25は、Bluetooth(登録商標)や無線LANやZigBee(登録商標)等の無線通信によって情報の送受信を行う構成とすればよい。
【0048】
制御装置26は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROMやEEPROMやRAMなどのメモリ、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。制御装置26は、位置検出器11、地図データ入力器16、外部メモリ18、操作スイッチ群21、リモコンセンサ23、外部入力部24、車車間通信部25から入力された各種情報に基づき、ナビゲーション機能としての処理(例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、マップマッチング処理、目的地設定処理、経路探索実行処理、経路案内開始処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理、コスト決定処理等)、ウインカーの点灯の操作の検出処理(以下、点灯操作検出処理)、ウインカーの点灯の操作忘れ(以下、ウインカー操作忘れ)の検知に関連する処理(以下、ウインカー操作忘れ検知処理)、ウインカーの自動制御に関連する処理、自車両外へのウインカー操作忘れの通知に関連する処理(以下、ウインカー操作忘れ通知処理)、他車両で発生しているウインカー操作忘れの報知に関連する処理(以下、報知関連処理)等を実行する。
【0049】
経路探索実行処理においては、制御装置26は、操作スイッチ群21、リモコンセンサ23から目的地が入力されると、距離優先、時間優先等の予め設定された探索条件を満たす最適な経路を探索する。このような自動的に最適な経路を探索する手法は、例えば、周知のダイクストラ法によるコスト計算、すなわち、道路種別、道路幅員、右左折、通過交差点数、渋滞の有無、リンク長、および通過時間等のコスト定数を用いた評価値計算を行って算出する。なお、制御装置26の経路探索実行処理を担う部分が請求項の車両用経路案内装置に相当する。
【0050】
点灯操作検出処理においては、制御装置26は、外部入力部24を介して取得した左右のウインカースイッチからの情報をもとに、ウインカーの点灯の操作を検出する。詳しくは、左のウインカースイッチがオン状態である情報を取得していた場合には、左のウインカーの点灯の操作が行われたことを検出する。また、右のウインカースイッチがオン状態である情報を取得していた場合には、右のウインカーの点灯の操作が行われたことを検出する。さらに、左右のいずれのウインカースイッチについてもオン状態である情報を取得していない場合には、ウインカーの点灯の操作を検出しない。よって、制御装置26が請求項の点灯操作検出手段に相当する。
【0051】
ウインカー操作忘れ検知処理においては、制御装置26は、経路探索実行処理で探索して得た経路(つまり、案内経路)と位置検出器11で得られた自車両の現在位置および進行方向の情報と地図データ入力器16から入力される地図データと点灯操作検出処理の結果とをもとに、ウインカー操作忘れの検知を行う。
【0052】
例えば、交差点での右左折時のウインカー操作忘れ検知処理の一例を以下に述べる。この処理においては、制御装置26は、案内経路と位置検出器11で得られた自車両の現在位置および進行方向の情報と地図データ入力器16から入力される地図データとをもとに、自車両が右左折する予定の直近の交差点(以下、右左折対象交差点)を抽出する。続いて、制御装置26は、上記現在位置の情報と上記地図データとをもとに、右左折対象交差点までの自車両の距離(以下、右左折対象交差点到達距離)を算出する。
【0053】
また、制御装置26は、算出した右左折対象交差点到達距離が所定距離以内に達したか否かを判定する。よって、制御装置26が請求項の第1判定手段にも相当する。なお、ここで言うところの所定距離とは、交差点での右左折時に交差点手前でウインカーの点灯の操作が義務付けられている距離である30m以内の距離であればよく、任意に設定可能である。所定距離としては、例えば20m〜30m程度を設定する構成とすればよい。そして、制御装置26は、算出した右左折対象交差点到達距離が所定距離以内に達したと判定したときに点灯操作検出処理でウインカーの点灯の操作を検出していなかった場合に、ウインカー操作忘れを検知する。よって、制御装置26が請求項の方向指示忘れ検知手段にも相当する。
【0054】
さらに、他の例として、交差点で右左折をするための車線変更時のウインカー操作忘れ検知処理の一例を以下に述べる。この処理においては、制御装置26は、案内経路と位置検出器11で得られた自車両の現在位置および進行方向の情報とをもとに、右左折対象交差点を抽出する。続いて、制御装置26は、上記現在位置の情報と地図データ入力器16から入力される地図データとをもとに、自車両が右左折対象交差点で右左折するのに適切な車線を走行中であるか否かを判定する。例えば、自車両が右左折対象交差点で右折する予定の場合に右折専用車線を走行中でないときに、適切な車線を走行中でないと判定する。
【0055】
そして、適切な車線を走行中でないと判定した場合に、制御装置26は、上記現在位置の情報と地図データ入力器16から入力される地図データと車輪速センサ14から得られる自車両の速度の情報とをもとに、右左折対象交差点の30m手前の地点(つまり、車線変更を要する地点)に到達するまでの時間(以下、車線変更地点到達時間)を算出する。
【0056】
また、制御装置26は、算出した車線変更地点到達時間が所定時間以内に達したか否かを判定する。よって、制御装置26が請求項の第2判定手段にも相当する。なお、ここで言うところの所定時間とは、進路変更時に進路変更手前でウインカーの点灯の操作が義務付けられている時間である3秒以内の時間であればよく、任意に設定可能である。所定時間としては、例えば2秒〜3秒程度を設定する構成とすればよい。そして、制御装置26は、算出した車線変更地点到達時間が所定時間以内に達したと判定したときに、点灯操作検出処理でウインカーの点灯の操作を検出していなかった場合に、ウインカー操作忘れを検知する。
【0057】
なお、ウインカー操作忘れ検知処理においては、制御装置26がウインカー操作忘れを検知するだけでなく、ウインカー操作忘れ検知処理で用いる情報をもとに、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れであるかも検知する構成とすればよい。左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れであるかについては、案内経路をもとに判断することができる。例えば、交差点で右折する予定である場合にウインカー操作忘れを検知しているのならば、右側のウインカーの点灯の操作忘れであることが判断できる。また、交差点で右折する予定である場合であり、且つ、車線変更が必要な場合にウインカー操作忘れを検知しているのならば、右側のウインカーの点灯の操作忘れであることが判断できる。以下では、ウインカー操作忘れ検知処理において左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れであるか(以下、操作忘れ方向)も検知するものとして説明を続ける。
【0058】
ウインカーの自動制御に関連する処理においては、制御装置26は、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れおよび操作忘れ方向を検知した場合に、方向指示器を制御するECU(以下、ウインカーECU)に対して、左進路変更または右進路変更の別とウインカー点灯とを指令するための制御信号を出力する。なお、この制御信号が入力されたウインカーECUでは、制御信号で指令されている側のウインカーを所定の点滅周期で点滅させる。よって、制御装置26が請求項の自動点灯手段にも相当する。なお、制御装置26のウインカー操作忘れ検知処理を担う部分が請求項の検知装置に相当する。
【0059】
以上のことから、制御装置26は、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れを検知した側のウインカー(つまり、ランプ)を自動的に点灯させる自動点灯手段としても機能する。なお、請求項の検知装置にこの自動点灯手段を含む構成としてもよい。
【0060】
また、制御装置26は、案内経路と上記現在位置の情報と上記地図データとをもとに、右左折対象交差点を通過したと判断した場合に、前述のウインカーの点滅を停止させる。なお、制御装置26からの制御信号に基づいてウインカーECUが方向指示器におけるウインカーの点灯の制御を実行している最中であっても、ウインカーの点灯に対するドライバーの手動操作が実行されたときは、ドライバーの手動操作を優先する構成としてもよい。
【0061】
ウインカー操作忘れ通知処理においては、制御装置26は、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れおよび操作忘れ方向を検知した場合に、ウインカー操作忘れが発生していることを示すとともに操作忘れ方向を示す情報と位置検出器11で検出した自車両の現在位置および進行方向の情報と車輪速センサ14で検出した自車両の速度の情報等を含む情報(以下、通知情報)を車車間通信部25に送り、車車間通信部25から通知情報を車両外へ送信させる。よって、制御装置26が請求項の通知手段にも相当する。例えば、車車間通信部25からの通知情報の送信は、車車間通信部25の通信範囲内の周囲の車両に向けて行う構成とすればよい。
【0062】
なお、車車間通信部25の通信範囲内の周囲の車両に向けて送信された通知情報は、その周囲の車両のうちにナビゲーション装置1を搭載している車両が存在した場合には、その車両のナビゲーション装置1の車車間通信部25で受信される。よって、車車間通信部25が請求項の運転支援装置側受信手段に相当する。
【0063】
また、ウインカー操作忘れ通知処理において、制御装置26は、自車両の登録番号(ナンバー)、車種、車体色の情報等の車両の特定を補助する情報(以下、車両特定補助情報)も前述の通知情報に加えて車車間通信部25から送信させる構成としてもよい。この場合、車両特定補助情報は制御装置26のEEPROM等のメモリに予め格納してあるものとし、制御装置26は、このメモリから車両特定補助情報を読み出し、前述の通知情報に加えて車車間通信部25から送信させる構成とすればよい。
【0064】
ここでは、車両特定補助情報として登録番号、車種、車体色を挙げたが、必ずしもこれに限らない。登録番号、車種、車体色以外にも、車両の特定を補助するのに有効な情報であれば車両特定補助情報として用いることが可能である。
【0065】
報知関連処理においては、制御装置26は、自車両(ここでは車両Aとする)以外の車両(ここでは車両Bとする)のナビゲーション装置1の車車間通信部25から送信された通知情報を自車両のナビゲーション装置1の車車間通信部25を介して取得した場合に、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要があるか否かを判断する。
【0066】
制御装置26は、通知情報のうちの車両Bの現在位置および進行方向の情報、ならびに車両Bの速度の情報と自車両の位置検出器11で検出した車両Aの現在位置の情報と自車両の車輪速センサ14から取得した車両Aの速度の情報と自車両の地図データ入力器16から入力された地図データとをもとに、車両Aと車両Bとの接触の危険性があるか否か(つまり、接触危険性の有無)を判定する。よって、車両Bが請求項の第1の車両に相当し、車両Aが請求項の第2の車両に相当する。また、車両Bの現在位置の情報が第1現在位置情報に相当し、車両Aの現在位置の情報が第2現在位置情報に相当する。
【0067】
詳しくは、両車の走行車線、両車の速度、両車の車間距離をもとに、公知の方法と同様にして接触危険性の有無を判定する。一例としては、車両Aが車両Bの後続車であって、両車の車間距離および速度が、車両Bの右左折のための急な減速や停車による両車の接触が予測される程度であるか否かによって接触危険性の有無を判定したりする。そして、接触危険性ありと判定した場合に、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要ありと肯定判断し、接触危険性なしと判定した場合に、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要なしと否定判断する。
【0068】
なお、前述の一例では、地図データ、両車の現在位置の情報、両車の進行方向の情報、両車の速度の情報を用いて接触危険性の有無を判定する例を挙げたが、必ずしもこれに限らない。接触危険性の有無は、地図データ、両車の現在位置の情報、両車の進行方向の情報、および両車の速度の情報のうちの一部の情報を用いて判定する構成としても構わない。例えば、地図データおよび両車の現在位置の情報から求められる車両Aと車両Bとの位置関係(例えば車間距離など)のみに基づいて接触危険性の有無を判定する構成としてもよい。また、この場合、通知情報に含む情報に、車両の進行方向の情報や車両の速度の情報を含まない構成としてもよい。
【0069】
そして、制御装置26は、接触危険性ありと判定した場合には、車車間通信部25を介して取得した通知情報をもとに、ウインカー操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す画像を表示装置19に表示させたり、ウインカー操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す音声を音声出力装置20から出力させたりする提示(つまり、ウインカー操作忘れの報知)を行わせる。よって、表示装置19および音声出力装置20が請求項の提示部に相当し、制御装置26が請求項の提示制御手段に相当する。また、車車間通信部25および制御装置26の報知関連処理を担う部分が請求項の運転支援装置に相当する。
【0070】
ウインカー操作忘れの報知の一例について、図3(a)〜図3(d)を用いて説明を行う。図3(a)〜図3(d)は、ウインカー操作忘れの報知の一例を示した図である。
【0071】
ウインカー操作忘れの報知の一例としては、通知情報のうちのウインカー操作忘れが発生していることを示すとともに操作忘れ方向を示す情報をもとに、ウインカー操作忘れが発生している車両(以下、操作忘れ車両)の画像と左右のウインカーのいずれの側(方向)の点灯の操作忘れが発生しているかを示す画像とを生成して表示装置19に表示する構成とすればよい。
【0072】
左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示す画像としては、図3(a)に示すように、「次の交差点を左折する可能性があります」等のコメントを付した吹き出しといった、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すコメントを付した吹き出しを用いる構成としてもよい。なお、ウインカー操作忘れが発生していることは推測であるので、コメントを付す場合には、断定的なコメントを避けることが好ましい。
【0073】
また、図3(b)に示すように、操作忘れ車両が進路変更する予定の方向を示す矢印等といった、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すマークを用いる構成としてもよい。さらに、図3(c)に示すように、操作忘れ車両において操作が忘れられている側のウインカーを点滅させるアニメーションといった、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すアニメーションを用いる構成としてもよい。
【0074】
また、通知情報には、ウインカー操作忘れが発生していることを示すとともに操作忘れ方向を示す情報が必ずしも含まれていなくてもよく、ウインカー操作忘れが発生していることを示す情報が含まれている構成でありさえすればよい。なお、この場合には、図3(d)に示すように、注意を促すマーク等のように、ウインカー操作忘れが発生していることを示す画像を表示する構成とすればよい。また、注意を促すマークの他にも、注意を促すコメントを付した吹き出しの画像を表示する構成としてもよい。
【0075】
なお、通知情報に車両特定補助情報が含まれている場合には、車両特定補助情報を利用する構成としてもよい。例えば、通知情報に登録番号、車種、車体色などが含まれる場合には、これらの情報を前述した画像とともに、表示装置19に表示する構成としてもよい。また、登録番号、車種、車体色などに合わせた操作忘れ車両の画像を表示する構成としてもよい。例えば、通知情報に車体色が白との情報が含まれていた場合に、操作忘れ車両の画像も白にするなどといった構成にすればよい。これによれば、車両Aのドライバーが、特定補助情報を目安に、操作忘れ車両である車両Bをより容易に特定することが可能になる。
【0076】
また、表示装置19に操作忘れ車両の画像を表示する場合に、フロントウィンドシールドを通して見えるフロントウィンドシールドの範囲における操作忘れ車両の位置と表示装置19の画面中の操作忘れ車両の画像の位置とを対応させる構成としてもよい。つまり、ウインカー操作忘れの報知が行われる車両に対しての操作忘れ車両の実際の位置関係を模した表示を表示装置19で行わせる構成としてもよい。
【0077】
なお、前述の実施形態では、操作忘れ車両の画像を生成して表示装置19に表示する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両Aが自車両周辺を撮像するカメラ(例えば前方を撮像する前方カメラ)を搭載している場合に、このカメラで撮像した画像を利用して表示装置19に操作忘れ車両の画像を表示する構成としてもよい。この場合、上記カメラで撮像して得られた操作忘れ車両の画像に対して、前述した左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すコメントを付した吹き出しやマークの画像を組み合わせて表示する構成とすればよい。
【0078】
また、上記カメラで撮像して得られた操作忘れ車両の画像に対して、矢印や吹き出しやマークを表示したり、枠で囲ったりするなどの強調表示を行う構成としてもよい。なお、上記カメラで撮像した画像中の操作忘れ車両を特定する場合には、車両Aおよび車両Bの現在位置の情報をもとに上記特定を行う構成とすればよい。
【0079】
他にも、表示装置19として、フロントウィンドシールドに画像を投射するHUD装置(ヘッドアップディスプレイ装置)を用いる構成であった場合には、フロントウィンドシールドを通して見える操作忘れ車両に対して、前述した左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すコメントを付した吹き出しやマークの画像をフロントウィンドシールドに投射することによって組み合わせて表示する構成とすればよい。
【0080】
また、フロントウィンドシールドを通して見える操作忘れ車両に対して、HUD装置により矢印や吹き出しやマークを表示したり、枠で囲ったりするなどの強調表示を行う構成としてもよい。なお、フロントウィンドシールドを通して見える操作忘れ車両のフロントウィンドシールド上の位置を特定する場合には、車両Aおよび車両Bの現在位置の情報をもとに上記特定を行う構成とすればよい。
【0081】
なお、前述の実施形態では、表示装置19での画像の表示を用いてウインカー操作忘れの報知を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。表示装置19での画像の表示とともに音声出力装置20から音声の出力を行うことによってウインカー操作忘れの報知を行う構成としてもよいし、音声出力装置20からの音声の出力のみによってウインカー操作忘れの報知を行う構成としてもよい。音声出力装置20からの音声の出力としては、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示すコメントやウインカー操作忘れが発生していることを示す単なる注意喚起のコメント等を用いる構成とすればよい。
【0082】
続いて、図4を用いて、運転支援システム100の動作フローの一例についての説明を行う。図4は、運転支援システム100の動作フローの一例を示すフローチャートである。なお、本フローは、車両Bが操作忘れ車両であるとともに、車両Aが車両Bからの通知情報を受信する車両(以下、通知受信車両)であるものとして説明を行う。また、本フローでは、車両Aが車両Bの後続車両である場合を例に挙げて説明を行う。さらに、本フローでは、交差点での右左折時のウインカー操作忘れの検知を行う場合を一例として挙げて説明を行う。なお、本フローは、例えば車両Bのイグニッションスイッチがオンされたときに開始されるものとする。
【0083】
まず、ステップS1では、車両Bのナビゲーション装置1の制御装置26が、前述のウインカー操作忘れ検知処理を実行し、ステップS2に移る。ステップS2では、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れが検知された場合(ステップS2でYES)には、ステップS3に移る。また、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れが検知されなかった場合(ステップS2でNO)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。
【0084】
ステップS3では、車両Bの制御装置26が、ウインカー操作忘れ通知処理を実行し、ステップS4に移る。なお、ウインカー操作忘れ通知処理の結果、車両Bの車車間通信部25から通知情報が周囲の車両に向けて送信されることになる。そして、ステップS4では、車両Aのナビゲーション装置1の車車間通信部25が、車両Bの車車間通信部25から送信された通知情報を受信し、ステップS5に移る。
【0085】
ステップS5では、車両Aの制御装置26が報知関連処理を実行し、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要があるか否かを判断する。そして、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要があると判断した場合、つまり、報知必要性ありの場合(ステップS5でYES)には、ステップS6に移る。また、車両Bのウインカー操作忘れについて車両Aのドライバーに報知する必要があると判断しなかった場合、つまり、報知必要性なしの場合(ステップS5でNO)には、フローを終了する。
【0086】
ステップS6では、車両Aの制御装置26が前述のウインカー操作忘れの報知を行わせ、フローを終了する。よって、操作忘れ車両(ここでは車両B)が請求項の第1の車両に相当し、通知受信車両(ここでは車両A)が請求項の第2の車両に相当する。
【0087】
以上の構成によれば、車両Bのナビゲーション装置1(詳しくは制御装置26)で車両Bのウインカー操作忘れを検知した場合に、ウインカー操作忘れが発生していることを、車両Aに搭載されるナビゲーション装置1に通知することができる。そして、車両Aのナビゲーション装置1は、ウインカー操作忘れが発生していることの通知を受けた場合に、ウインカー操作忘れが発生している車両が存在していることを示す提示を行うことができる。
【0088】
よって、以上の構成によれば、ウインカー操作忘れが発生している車両Bにおけるウインカーが故障等で点灯しなくなっている場合にも、車両Aのドライバーが車両Bの右左折や進路変更を知ることができる。従って、以上の構成によれば、ウインカー操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることが可能になる。
【0089】
また、以上の構成によれば、経路探索実行処理で探索した移動経路(つまり、案内経路)を利用することができるので、車両の進行方向を精度良く予測し、車両の右左折や車線変更を予測することができる。そして、この予測をもとに、ウインカー操作忘れを精度良く検知することができる。
【0090】
さらに、以上の構成によれば、車両Aと車両Bとの接触危険性ありと車両Aの制御装置26で判断した場合に、ウインカー操作忘れを示す提示を行う一方、上記接触危険性ありと判断しなかった場合に、ウインカー操作忘れを示す提示を行わないことになる。よって、車両Aが車両Bから通知情報を受信した場合であっても、車両Bとの接触危険性がなく、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くないときには、ウインカー操作忘れの通知を行わないようにすることができる。従って、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くない車両のドライバーが、ウインカー操作忘れを示す提示を受けて煩わしさを感じる状況が生じるのを防ぐことが可能になる。
【0091】
また、以上の構成によれば、車両Aの制御装置26が、操作忘れ方向を示す情報も含む通知情報をもとに、左右のウインカーのいずれの側の点灯の操作忘れが発生しているかを示す提示を行わせることになる。よって、以上の構成によれば、車両Aのドライバーが、車両Bの右左折や進路変更の方向を知ることができる。従って、以上の構成によれば、ウインカー操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更の方向を知らせることが可能になる。
【0092】
なお、前述の実施形態では、操作忘れ車両の車車間通信部25の通信範囲内の周囲の車両に向けて通知情報の送信を行い、通知受信車両の制御装置26でウインカー操作忘れの報知の要否を判断する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、操作忘れ車両の制御装置26で通知情報の送信が必要な車両を判断し、通知情報の送信が必要な車両にのみ通知情報を送信する構成としてもよい。
【0093】
この場合には、操作忘れ車両(例えば車両Bとする)の車車間通信部25の通信範囲内の車両(例えば車両A・Cとする)のナビゲーション装置1の車車間通信部25から送信される車両A・Cの現在位置の情報を車両Bの車車間通信部25で受信し、車両A・Cの現在位置の情報と車両Bの現在位置の情報とをもとに、車両A・Cと車両Bとの接触危険性の有無を車両Bの制御装置26で判断する構成とすればよい。ここでは、車両A・Cの車車間通信部25が請求項の運転支援装置側送信手段に相当し、車両Bの車車間通信部25が請求項の検知装置側受信手段に相当する。また、車両Bの制御装置26が検知装置側判断手段に相当する。
【0094】
そして、接触危険性ありと判断された車両に車両Bから通知情報を送信する一方、接触危険性なしと判断された車両に対しては車両Bから通知情報を送信しない構成とすればよい。例えば、車両Aと車両Bとが接触危険性ありと判断され、車両Cと車両Bとが接触危険性なしと判断された場合には、車両Bから車両Aに通知情報は送信されるが、車両Cには通知情報が送信されないことになる。
【0095】
また、車両Bの制御装置26での接触危険性の有無の判断については、前述した車両Aの制御装置26での接触危険性の有無の判断と同様にして行う構成とすればよい。なお、ここでは、車両A・Cから車両A・Cの現在位置の情報を車両Bに送信する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両A・Cから車両A・Cの現在位置の情報だけでなく、車両A・Cの進行方向の情報や速度の情報も車両Bに送信し、車両A・Cの進行方向の情報や速度の情報も利用して車両Bの制御装置26での接触危険性の有無の判断を行う構成としてもよい。
【0096】
以上の構成によれば、車両Bとの接触危険性がなく、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くない車両については、ウインカー操作忘れの通知を行わないようにすることができる。従って、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くない車両のドライバーが、ウインカー操作忘れを示す提示を受けて煩わしさを感じる状況が生じるのを防ぐことが可能になる。
【0097】
また、前述の実施形態では、車両Bからの通知情報を車車間通信によって車両Aが受信する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両Bからの通知情報を、センタを介して車両Aに送信し、センタから送信される通知情報を車両Aで受信する構成としてもよい。
【0098】
以下では、この構成について図面を用いて説明を行う。図5は、本発明が適用された運転案内システム200の概略的な構成を示す図である。図5に示す運転案内システム200は、複数の車両(図5では車両A・B・C)に搭載された各ナビゲーション装置1a、および管理センタ3を含んでいる。なお、説明の便宜上、前述の実施形態の説明に用いた図に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0099】
ナビゲーション装置1aは、センタ通信部27を備える点を除けばナビゲーション装置1と同様の構成である。ナビゲーション装置1aは、ナビゲーション装置1と同様に経路案内を行う機能や自車両以外の車両に搭載されたナビゲーション装置1aとの間で通信を行う機能を有している他に、管理センタ3とネットワーク(つまり、通信網)を介して通信を行う機能を有している。
【0100】
ここで、図6を用いてナビゲーション装置1aの概略的な構成について説明を行う。図6は、ナビゲーション装置1aの概略的な構成を示すブロック図である。図6に示すようにナビゲーション装置1aは、位置検出器11、地図データ入力器16、記憶媒体17、外部メモリ18、表示装置19、音声出力装置20、操作スイッチ群21、リモコン22、リモコンセンサ23、外部入力部24、車車間通信部25、制御装置26、およびセンタ通信部27を備えている。
【0101】
センタ通信部27は、ネットワークを介して管理センタ3との間で通信を行う。例えば、センタ通信部27は、制御装置26から送られてくる通知情報を管理センタ3に送信する。また、センタ通信部27は、制御装置26から送られてくる位置検出器11で得た自車両の現在位置および進行方向の情報、車輪速センサ14で得た自車両の速度の情報等をプローブ情報として管理センタ3に送信する。さらに、センタ通信部27は、管理センタ3から送信されるや後述の路上障害物情報や自車両以外の車両由来の通知情報を受信する。
【0102】
なお、センタ通信部27は、例えば車両に搭載されるDCM(data communication module)等のテレマティクス通信に用いられる車載通信モジュールを通じてネットワークに接続する構成としてもよいし、例えばBluetooth等で接続した携帯電話機を通じてネットワークに接続する構成としてもよい。
【0103】
また、ナビゲーション装置1aを搭載している車両が自車両周辺を撮像するカメラ(例えば前方を撮像する前方カメラ)を搭載している場合に、このカメラで撮像した画像から路上障害物をナビゲーション装置1aの制御装置26で検出し、検出した路上障害物の情報(以下、路上障害物情報)もプローブ情報としてセンタ通信部27から管理センタ3に送信する構成としてもよい。ここで言う路上障害物とは、路上駐車車両等の車線をはみ出した車両の走行を強いる路上の障害物を指している。また、路上障害物情報は、例えば路上障害物が検出された場所の情報(座標など)とすればよい。
【0104】
なお、カメラで撮像した画像からの路上障害物の検出は、例えば、画像認識用の辞書を用いて画像中の物体を認識する公知の画像認識によって行う構成とすればよい。この場合、例えば、予め路上障害物について機械学習した辞書(具体的には、矩形の輝度差を特徴とするhaar-like特徴によるcascade of boostedクラス判別器)を用いて、検出対象画像からの路上障害物の検出を行うようにすればよい。
【0105】
また、ナビゲーション装置1aの制御装置26が管理センタ3からセンタ通信部27を介して路上障害物情報を取得することができる場合、ウインカー操作忘れ検知処理においては、制御装置26は、経路探索実行処理で探索して得た案内経路と位置検出器11で得られた自車両の現在位置および進行方向の情報と地図データ入力器16から入力される地図データと路上障害物情報と点灯操作検出処理の結果とをもとに、ウインカー操作忘れの検知を行う。よって、制御装置26が請求項の路上障害物情報取得手段に相当する。
【0106】
例えば、路上障害物を避けるための進路変更時のウインカー操作忘れ検知処理の一例を以下に述べる。この処理においては、制御装置26は、案内経路と位置検出器11で得られた自車両の現在位置および進行方向の情報と地図データ入力器16から入力される地図データと路上障害物情報をもとに、自車両が通過する予定の直近の路上障害物(以下、進路変更対象路上障害物)を抽出する。続いて、制御装置26は、上記現在位置の情報と上記地図データとをもとに進路変更対象路上障害物に到達するまでの時間(以下、進路変更対象路上障害物到達時間)を算出する。
【0107】
また、制御装置26は、算出した進路変更対象路上障害物到達時間が所定時間以内に達したか否かを判定する。よって、制御装置26が請求項の第3判定手段にも相当する。なお、ここで言うところの所定時間とは、進路変更時に進路変更手前でウインカーの点灯の操作が義務付けられている時間である3秒以内の時間であればよく、任意に設定可能である。所定時間としては、例えば2秒〜3秒程度を設定する構成とすればよい。そして、制御装置26は、算出した進路変更対象路上障害物到達時間が所定時間以内に達したと判定したときに、点灯操作検出処理でウインカーの点灯の操作を検出していなかった場合に、ウインカー操作忘れを検知する。
【0108】
これによれば、路上駐車車両等の路上障害物をよけるために進路変更が必要な場合に、進路変更の手前でのウインカー操作忘れを検知することが可能になる。
【0109】
続いて、管理センタ3は、地上に定置された基地局であって、サーバから構成されているものである。ここで、図7を用いて、管理センタ3の概略的な構成について説明を行う。図7は、管理センタ3の概略的な構成を示すブロック図である。管理センタ3は、通信装置31、地図データベース(以下、地図DB)32、交通情報データベース(以下、交通DB)33、および制御装置34を備えている。なお、管理センタ3は、1つのサーバからなるものであってもよいし、複数のサーバからなっているものであってもよい。
【0110】
通信装置31は、ネットワークを介してナビゲーション装置1aと通信可能なものである。例えば、通信装置31は、ナビゲーション装置1aから送信されてくる通知情報やプローブ情報を受信し、制御装置34に送る。また、通信装置31は、制御装置34の指示に従って制御装置34から送られてくる通知情報をナビゲーション装置1aに送信する。なお、通信装置31が請求項のセンタ側受信手段およびセンタ側送信手段に相当する。
【0111】
地図DB32は、前述したのと同様の地図データを格納するものである。また、交通DB33は、通信装置31で受信した車両の現在位置、車両の進行方向、車両の速度、路上障害物情報等のプローブ情報を格納するものである。よって、交通DB33が請求項の路上障害物情報格納部に相当する。
【0112】
制御装置34は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROMやEEPROMやRAMなどのメモリ、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。制御装置26は、通信装置31、地図DB32、交通DB33から入力された各種情報に基づき、ウインカー操作忘れの通知に関連する処理等を実行する。
【0113】
例えば、制御装置34は、操作忘れ車両(ここでは車両Bとする)のナビゲーション装置1aの車車間通信部25から送信された通知情報を、通信装置31を介して受けた場合に、車両Bのウインカー操作忘れについて操作忘れ車両の周囲の車両(ここでは車両A・Cとする)のドライバーに報知する必要があるか否かを判断する。
【0114】
詳しくは、制御装置34は、通知情報のうちの車両Bの現在位置および進行方向の情報、ならびに車両Bの速度の情報と交通DB33に格納されている車両A・Cの現在位置、進行方向、および速度の情報と地図DB32に格納されている地図データとをもとに、車両A・Cと車両Bとの接触危険性の有無を判定する。よって、制御装置34が請求項のセンタ側判断手段に相当する。
【0115】
なお、制御装置34は、車両Bと接触危険性ありと判定した車両については、車両Bのウインカー操作忘れについて報知する必要ありと肯定判断し、車両Bと接触危険性なしと判定した車両については、車両Bのウインカー操作忘れについて報知する必要なしと否定判断する。また、接触危険性の有無の判定については、前述の制御装置26での接触危険性の有無の判定と同様にして行うものとする。
【0116】
そして、制御装置34は、報知する必要ありと判断された車両に向けて通信装置31から通知情報を送信する一方、報知する必要なしと判断された車両に対しては通知情報を送信しない構成とすればよい。例えば、車両Aと車両Bとが接触危険性ありと判断され、車両Cと車両Bとが接触危険性なしと判断された場合には、車両Aに通知情報は送信されるが、車両Cには通知情報が送信されないことになる。
【0117】
以上の構成によれば、車両Bとの接触危険性がなく、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くない車両については、ウインカー操作忘れの通知を行わないようにすることができる。従って、ウインカー操作忘れの通知の必要性が高くない車両のドライバーが、ウインカー操作忘れを示す提示を受けて煩わしさを感じる状況が生じるのを防ぐことが可能になる。
【0118】
続いて、図8を用いて、運転支援システム200の動作フローの一例についての説明を行う。図8は、運転支援システム200の動作フローの一例を示すフローチャートである。なお、本フローは、車両Bが操作忘れ車両であるとともに、車両A・Cが車両Bの周囲の車両であるものとして説明を行う。また、車両Aが管理センタ3を介した車両Bからの通知情報を受信する車両(以下、通知受信車両)であるものとして説明を行う。さらに、本フローでは、車両Aが車両Bの後続車両である場合を例に挙げて説明を行う。また、本フローでは、交差点での右左折時のウインカー操作忘れの検知を行う場合を一例として挙げて説明を行う。なお、本フローは、例えば車両Bのイグニッションスイッチがオンされたときに開始されるものとする。
【0119】
まず、ステップS11では、車両Bのナビゲーション装置1aの制御装置26が、前述のウインカー操作忘れ検知処理を実行し、ステップS12に移る。ステップS12では、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れが検知された場合(ステップS12でYES)には、ステップS13に移る。また、ウインカー操作忘れ検知処理でウインカー操作忘れが検知されなかった場合(ステップS12でNO)には、ステップS11に戻ってフローを繰り返す。
【0120】
ステップS13では、車両Bの制御装置26が、ウインカー操作忘れ通知処理を実行し、ステップS14に移る。なお、ウインカー操作忘れ通知処理の結果、車両Bの車車間通信部25から通知情報が管理センタ3に向けて送信されることになる。ステップS14では、管理センタ3の通信装置31が、車両Bの車車間通信部25から送信された通知情報を受信し、ステップS15に移る。
【0121】
ステップS15では、通信装置31を介して通知情報を受けた制御装置34が報知関連処理を実行し、車両Bのウインカー操作忘れについて報知する必要のある車両Bの周囲の車両(つまり、車両A・C)があるか否かを判断する。そして、車両Bのウインカー操作忘れについて報知する必要のある車両があると判断した場合、つまり、報知必要性ありの場合(ステップS15でYES)には、ステップS16に移る。また、車両Bのウインカー操作忘れについて報知する必要のある車両があると判断しなかった場合、つまり、報知必要性なしの場合(ステップS15でNO)には、フローを終了する。ステップS16では、報知必要性ありと判断された車両(ここでは車両A)に管理センタ3の通信装置31から通知情報が送信され、ステップS17に移る。
【0122】
ステップS17では、車両Aのナビゲーション装置1aのセンタ通信部27が、管理センタ3の通信装置31から送信された通知情報を受信し、ステップS18に移る。ステップS18では、車両Aの制御装置26が前述のウインカー操作忘れの報知を行わせ、フローを終了する。なお、管理センタ3側で報知必要性の有無が判断される場合には、ナビゲーション装置1a側での報知必要性の有無の判断は行わない構成とすればよい。
【0123】
以上の構成によれば、車両Bのナビゲーション装置1a(詳しくは制御装置26)で車両Bのウインカー操作忘れを検知した場合に、ウインカー操作忘れが発生していることを、管理センタ3を介して車両Aに搭載されるナビゲーション装置1aに通知することができる。そして、車両Aのナビゲーション装置1aは、ウインカー操作忘れが発生していることの通知を受けた場合に、ウインカー操作忘れが発生している車両が存在していることを示す提示を行うことができる。よって、以上の構成によれば、ウインカー操作を行い忘れているドライバーの車両の周囲の車両に、より確実に右左折や進路変更を知らせることが可能になる。
【0124】
また、以上の構成によれば、操作忘れ車両と通知受信車両との間に遮蔽物が存在するなどして直接に操作忘れ車両から通知受信車両に通知情報を送信することができない場合に、管理センタ3を介することによって操作忘れ車両から通知受信車両に通知情報を送信できるようにすることも可能になる。
【0125】
なお、前述の実施形態では、カメラで撮像した画像からの路上障害物の検出をナビゲーション装置1aで行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、カメラで撮像した画像および撮像場所の位置の情報をプローブ情報として管理センタ3に送信し、管理センタ3の制御装置34でナビゲーション装置1aの制御装置26と同様にしてカメラで撮像した画像から路上障害物の検出する構成としてもよい。この場合には、制御装置34で検出した路上障害物の情報を路上障害物情報として交通DB33に格納する構成とすればよい。
【0126】
また、前述の実施形態では、運転支援システム200にナビゲーション装置1を含まない構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、運転支援システム200にナビゲーション装置1を含む構成としてもよい。
【0127】
なお、操作忘れ車両から直接送信されてくる通知情報と操作忘れ車両から管理センタ3を介して送信されてくる通知情報との両方を通知受信車両で受信した場合には、いずれかの通知情報を無視する構成とすればよい。
【0128】
なお、前述の実施形態では、ナビゲーション装置1aの制御装置26が管理センタ3から路上障害物情報を取得し、路上障害物を避けるための進路変更時のウインカー操作忘れ検知処理を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、操作忘れ車両のナビゲーション装置1・1aにおいて路上障害物を検出し、路上障害物を避けるための進路変更時のウインカー操作忘れ検知処理を行う構成としてもよい。以下でこの構成について説明を行う。
【0129】
まず、例えばナビゲーション装置1・1aを搭載する車両(ここでは例えば車両Bとする)が自車両前方を撮像する前方カメラを搭載している場合に、この前方カメラで撮像した画像から路上障害物(つまり、進路変更対象路上障害物)をナビゲーション装置1・1aの制御装置26で検出する構成とすればよい。なお、前方カメラで撮像した画像からの進路変更対象路上障害物の検出は、前述したのと同様に公知の画像認識によって行う構成とすればよい。よって、制御装置26が請求項の路上障害物検出手段に相当する。
【0130】
また、車両Bが自車両の前方の路上障害物までの距離を検出可能なミリ波レーダや超音波ソナー等のセンサを搭載している場合に、当該センサのセンサ信号をもとに車両Bのナビゲーション装置1・1aの制御装置26で車両Bから進路変更対象路上障害物までの距離を算出する構成とすればよい。よって、制御装置26が請求項の距離算出手段に相当する。
【0131】
さらに、ナビゲーション装置1・1aの制御装置26が、算出した進路変更対象路上障害物までの距離をもとに進路変更対象路上障害物に到達するまでの時間(つまり、進路変更対象路上障害物到達時間)を算出し、算出した進路変更対象路上障害物到達時間が所定時間以内に達したか否かを判定する構成とすればよい。よって、制御装置26が請求項の第3判定手段に相当する。なお、ここで言うところの所定時間とは、進路変更時に進路変更手前でウインカーの点灯の操作が義務付けられている時間である3秒以内の時間であればよく、任意に設定可能である。所定時間としては、例えば2秒〜3秒程度を設定する構成とすればよい。そして、制御装置26が、算出した進路変更対象路上障害物到達時間が所定時間以内に達したと判定したときに、点灯操作検出処理でウインカーの点灯の操作を検出していなかった場合に、ウインカー操作忘れを検知する構成とすればよい。
【0132】
また、前述の実施形態では、点灯操作検出処理、ウインカー操作忘れ検知処理、ウインカーの自動制御に関連する処理、ウインカー操作忘れ通知処理、および報知関連処理をナビゲーション装置1・1aの制御装置26で行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車載ナビゲーション装置以外のECU等の装置で灯操作検出処理、ウインカー操作忘れ検知処理、ウインカーの自動制御に関連する処理、ウインカー操作忘れ通知処理、および報知関連処理を行う構成としてもよい。
【0133】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0134】
1・1a ナビゲーション装置(車両用経路案内装置、運転支援装置)、3 管理センタ、11 位置検出器(第1位置情報取得手段、第2位置情報取得手段)、12 加速度センサ、13 ジャイロスコープ、14 車輪速センサ、15 GPS受信機、16 地図データ入力器、17 記憶媒体、18 外部メモリ、19 表示装置(提示部)、20 音声出力装置(提示部)、21 操作スイッチ群、22 リモコン、23 リモコンセンサ、24 外部入力部、25 車車間通信部(運転支援装置側受信手段)、26 制御装置(点灯操作検出手段、第1判定手段、方向指示忘れ検知手段、第2判定手段、自動点灯手段、検知装置、通知手段、提示制御手段、第3判定手段)、27 センタ通信部、31 通信装置(センタ側受信手段、センタ側送信手段)、32 地図DB、33 交通DB(路上障害物情報格納部)、34 制御装置(センタ側判断手段)、100 運転支援システム、200 運転支援システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の車両に搭載され、
前記第1の車両に設けられている方向指示器における左右のランプの点灯の操作忘れを検知する方向指示忘れ検知手段を備える検知装置を含む運転支援システムであって、
前記第1の車両以外の第2の車両に搭載される運転支援装置をさらに含み、
前記検知装置は、
前記方向指示忘れ検知手段で前記操作忘れを検知した場合に、前記操作忘れが発生していることを示す情報を少なくとも含む通知情報を、前記第1の車両外に送信する通知手段を備え、
前記運転支援装置は、
前記通知手段から送信される通知情報を受信する運転支援装置側受信手段と、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を提示部に行わせる提示制御手段と、を備えていることを特徴とする運転支援システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の車両は、
前記第1の車両の現在位置の情報である第1現在位置情報を逐次取得し、前記第1の車両が出発地から目的地に到達できる移動経路を探索して案内する車両用経路案内装置を有しており、
前記検知装置の前記方向指示忘れ検知手段は、
前記第1現在位置情報および前記移動経路をもとに、前記操作忘れを検知することを特徴とする運転支援システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記検知装置の前記方向指示忘れ検知手段は、
前記第1現在位置情報および前記移動経路をもとに、前記第1の車両が右左折する予定の交差点手前の所定距離以内に達したか否かを判定する第1判定手段と、
前記方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、
前記第1判定手段で前記所定距離以内に達したと判定したときに前記点灯操作検出手段で前記点灯の操作を検出していなかった場合に、前記操作忘れを検知することを特徴とする運転支援システム。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記検知装置の前記方向指示忘れ検知手段は、
前記第1現在位置情報および前記移動経路をもとに、前記第1の車両が右左折する予定の交差点手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第2判定手段と、
前記方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、
前記第2判定手段で前記所定時間以内に達したと判定したときに、前記点灯操作検出手段で前記点灯の操作を検出していなかった場合に、前記操作忘れを検知することを特徴とする運転支援システム。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項において、
前記運転支援装置は、
前記第2の車両の現在位置の情報である第2現在位置情報を逐次取得する第2位置情報取得手段と、
前記第2現在位置情報を前記第2の車両外に送信する運転支援装置側送信手段と、を備え、
前記検知装置は、
前記運転支援装置側送信手段から送信される第2現在位置情報を受信する検知装置側受信手段と、
前記第1現在位置情報と前記検知装置側受信手段で受信した第2現在位置情報とをもとに、前記第1の車両と前記第2の車両との接触の危険性があるか否かを判断する検知装置側判断手段と、を備え、
前記検知装置の前記通知手段は、
前記検知装置側判断手段で肯定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信する一方、前記検知装置側判断手段で否定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信しないことを特徴とする運転支援システム。
【請求項6】
請求項2〜4のいずれか1項において、
前記検知装置の前記通知手段は、
前記方向指示忘れ検知手段で方向指示器の操作忘れを検知した場合に、前記操作忘れが発生していることを示す情報に加え、前記第1現在位置情報を少なくとも含む通知情報を前記第1の車両外に送信し、
前記運転支援装置は、
前記第2の車両の現在位置の情報である第2現在位置情報を逐次取得する第2位置情報取得手段を備え、
前記運転支援装置の提示制御手段は、
前記第2現在位置情報と前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報のうちの第1現在位置情報とをもとに、前記第1の車両と前記第2の車両との接触の危険性があるか否かを判断し、
肯定判断がされた場合に前記通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を前記提示部に行わせる一方、否定判断がされた場合に当該提示を前記提示部に行わせないことを特徴とする運転支援システム。
【請求項7】
第1の車両に搭載され、
前記第1の車両の現在位置の情報である第1現在位置情報を逐次取得する第1位置情報取得手段と、
前記第1の車両に設けられている各方向指示器における左右のランプの点灯の操作忘れを検知する方向指示忘れ検知手段を備える検知装置を含む運転支援システムであって、
前記第1の車両以外の第2の車両に搭載され、
前記第2の車両の現在位置の情報である第2現在位置情報を逐次取得する第2位置情報取得手段と、
前記第2現在位置情報を前記第2の車両外に送信する運転支援装置側送信手段と、を備える運転支援装置と、
前記検知装置および前記運転支援装置と通信可能な管理センタと、をさらに含み、
前記検知装置は、
前記方向指示忘れ検知手段で方向指示器の操作忘れを検知した場合に、前記操作忘れが発生していることを示す情報および前記第1現在位置情報を少なくとも含む通知情報を前記第1の車両外に送信する通知手段を備え、
前記管理センタは、
前記検知装置の前記通知手段から送信される通知情報および前記運転支援装置の前記運転支援装置側送信手段から送信される第2現在位置情報を受信するセンタ側受信手段と、
前記センタ側受信手段で受信した第2現在位置情報と通知情報のうちの第1現在位置情報とをもとに、前記第1の車両と前記第2の車両との接触の危険性があるか否かを判断するセンタ側判断手段と、
前記センタ側判断手段で肯定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信する一方、前記センタ側判断手段で否定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信しないセンタ側送信手段と、を備え、
前記運転支援装置は、
前記センタ側送信手段から送信される通知情報を受信する運転支援装置側受信手段と、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を前記提示部に行わせる提示制御手段と、を備えていることを特徴とする運転支援システム。
【請求項8】
請求項6において、
前記検知装置および前記運転支援装置と通信可能な管理センタをさらに含み、
前記管理センタは、
前記検知装置の前記通知手段から送信される通知情報および前記運転支援装置の前記運転支援装置側送信手段から送信される第2現在位置情報を受信するセンタ側受信手段と、
前記センタ側受信手段で受信した第2位置情報と通知情報のうちの第1現在位置情報とをもとに、前記第1の車両と前記第2の車両との接触の危険性があるか否かを判断するセンタ側判断手段と、
前記センタ側判断手段で肯定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信する一方、前記センタ側判断手段で否定判断がされた場合に前記第2の車両に向けて前記通知情報を送信しないセンタ側送信手段と、を備え、
前記運転支援装置の前記運転支援装置側受信手段は、
前記センタ側送信手段から送信される通知情報を受信し、
前記運転支援装置の前記提示制御手段は、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を前記提示部に行わせることを特徴とする運転支援システム。
【請求項9】
請求項7または8において、
前記管理センタは、
車線をはみ出した車両の走行を強いる路上障害物の位置の情報である路上障害物情報を格納している路上障害物情報格納部を備え、
前記検知装置は、
前記路上障害物情報格納部に格納されている前記路上障害物情報を取得する路上障害物情報取得手段を備え、
前記検知装置の前記方向指示忘れ検知手段は、
前記第1現在位置情報および前記路上障害物情報取得手段で取得した路上障害物情報をもとに、前記第1の車両が前記路上障害物の手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第3判定手段と、
前記方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、
前記第3判定手段で前記所定時間以内に達したと判定したときに前記点灯操作検出手段で前記点灯の操作を検出していなかった場合に、前記操作忘れを検知することを特徴とする運転支援システム。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項において、
前記検知装置は、
前記第1の車両の前方の、車線をはみ出した車両の走行を強いる路上障害物を検出する路上障害物検出手段と、
前記第1の車両から前記路上障害物検出手段で検出した路上障害物までの距離を算出する距離算出手段と、を備え
前記検知装置の前記方向指示忘れ検知手段は、
前記第1現在位置情報および前記距離算出手段で算出した前記第1の車両から当該路上障害物までの距離の情報をもとに、前記第1の車両が前記路上障害物の手前における車線変更を要する地点への到達の所定時間以内に達したか否かを判定する第3判定手段と、
前記方向指示器における左右のランプの点灯の操作を検出する点灯操作検出手段と、を備え、
前記第3判定手段で前記所定時間以内に達したと判定したときに前記点灯操作検出手段で前記点灯の操作を検出していなかった場合に、前記操作忘れを検知することを特徴とする運転支援システム。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項において、
前記検知装置は、
前記第1の車両の特定を補助する情報である車両特定補助情報を格納している車両特定補助情報を備え、
前記検知装置の前記通知手段は、
前記方向指示忘れ検知手段で前記操作忘れを検知した場合に、前記操作忘れが発生していることを示す情報に加え、前記車両特定補助情報も少なくとも含む通知情報を、前記第1の車両外に送信し、
前記運転支援装置の前記提示制御手段は、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることに加え、前記第1の車両の特定を補助する情報を少なくとも示す提示を前記提示部に行わせることを特徴とする運転支援システム。
【請求項12】
請求項11において、
前記車両特定補助情報は、車両の登録番号、車種、および車体色のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする運転支援システム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項において、
前記検知装置の前記通知手段から送信する通知情報は、前記操作忘れが発生していることを示す情報に加え、前記方向指示器における左右のランプのいずれの方向の点灯の操作忘れを検知したかを示す情報を少なくとも含んでおり、
前記運転支援装置の前記提示制御手段は、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることに加え、前記方向指示器における左右のランプのいずれの方向の点灯の操作忘れが発生しているかを少なくとも示す提示を前記提示部に行わせることを特徴とする運転支援システム。
【請求項14】
第2の車両に搭載され、
前記第2の車両以外の第1の車両において方向指示器における左右のランプの点灯の操作忘れが発生していることを示す情報を少なくとも含む通知情報を前記第2の車両外から受信する運転支援装置側受信手段と、
前記運転支援装置側受信手段で受信した通知情報をもとに、前記操作忘れが発生している車両が存在していることを少なくとも示す提示を提示部に行わせる提示制御手段と、を備えていることを特徴とする運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−221573(P2011−221573A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86340(P2010−86340)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】