説明

遠心式流体機械用ロータ

【課題】インペラなどに複雑且つ困難な加工を必要とせず、平易な構成で、インペラを回転軸に強固に固定することができ、また回転軸からインペラの脱着も容易な、遠心式流体機械用ロータを提供すること。
【解決手段】インペラ1のハブの先端部2aに、両側面が平面となった対向する一対の突起部5を備え、回転軸6の先端部に、外周に雄ねじの螺設された雄ねじ部を備えるとともに、該雄ねじ部より根元部側に、両側面が平面となった平面部6cを備え、中央部に貫通孔を有し、対向する2つの平面を含み、前記インペラ1のハブの突起部5と、前記回転軸6の平面部6cを収容する溝部を有するロックリング7を備え、中央部に雌ねじ部が構成され、該雌ねじ部と、前記回転軸6の雄ねじ部6aが螺着されるロックナット8を備える遠心式流体機械用ロータ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インペラ(羽根車)を高速で回転し、流体を圧縮または膨張する、遠心式圧縮機または遠心式膨張機などの遠心式流体機械に用いられるロータに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、一般に遠心式圧縮機または遠心式膨張機では、そのロ−タは回転軸に、この回転軸に嵌り合う貫通孔を備え、その外周部に多数のブレード(羽根)を設けたハブからなるインペラが外嵌されると共に着脱自在に固定されてなる構成になっている。
【0003】
このインペラは高速に回転されるがゆえに、回転軸へのインペラの固定は非常に強固であることが求められる。他方、所定期間ごとのメンテナンスに応じて、回転軸からインペラの着脱が容易になされる構成であることも、また同時に求められる。そのため、これらの遠心式流体機械のロータにおいて、そのインペラを回転軸に如何に固定するかについて、種々の提案がなされている。
【0004】
例えば、特許文献1には、インペラ(羽根車)に多角形の形状と円錐状の形状の部位を併せ持つ貫通孔(特許文献1の特許請求の範囲に記載の「羽根車(4)が、…ハブ(6)を有しており、…、前記ハブ(6)が…貫通孔(8)を備えており、該貫通孔(8)が、少なくとも部分的に、多角形状の基面(10)を備えたハブ円錐体(9)として形成・・・」、などを参照)が設けられ、また、その貫通孔の形状に応じた軸ジャーナル(特許文献1の特許請求の範囲に記載の「軸ジャーナル(7)が、前記ハブ円錐体(9)と協働する軸円錐体(11)を有しており、…」などを参照)が設けられたものが開示されている。
【0005】
なお、特許文献1には、「圧縮機羽根車4がまず軸ジャーナル7に被せ嵌められ、引き続きねじ山付ブシュとして形成された組付け・固定部材37′′によって軸円錐体11に装着される。平面21′が平面ストッパ22′と接触すると、所要の軸、ハブ結合が形成される。」旨が記載されている(特許文献1の段落0029)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−148492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、特許文献1に記載のものは、インペラ(羽根車)のハブに多角形の形状と円錐状の形状の部位を併せ持つ貫通孔が設けられ、また、その貫通孔の形状に応じた軸ジャーナルが設けられたものである。
【0008】
しかしながら、この従来のロータはインペラを回転軸(軸ジャーナル)に強固に固定できるものの、インペラの貫通孔を形成するハブの内面形状及びこれに嵌合する回転軸の外面形状が多角形や円錐状などの複雑な形状を備えているため、切削などによる機械加工が容易でなく加工時間も長くなり、高精度化や短納期化の要求に対応できないという問題がある。
【0009】
特に、インペラの回転速度の高速化が進むにつれ、インペラの材料として従来の炭素鋼を主体としたものから耐食性や強度の高いステンレス鋼やチタン合金が使われるようになり、これらの新たな材料は切削抵抗が低い値を示すにもかかわらず炭素鋼と比べて切削性が悪く、こうした難削材を対象として上記従来の複雑形状を有するインペラなどを高い精度で効率よく良く機械加工することはなおさら困難であり、高度な加工技術と、高精度のNC加工装置などの特殊で高価な工作機械を必要とする不利を伴うことになる。
【0010】
そこで、本発明は、上述の従来技術の問題や不利に鑑み、インペラなどに複雑且つ困難な加工を必要とせず、平易な構成で、インペラを回転軸に強固に固定することができ、また回転軸からインペラの脱着も容易な、遠心式流体機械用ロータを提供することを課題(目的)とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の課題を達成するため、本発明は、回転軸に外嵌されたインペラが、この回転軸に着脱自在に固定されてなる遠心式流体機械用ロータにおいて、前記インペラのハブの先端部に、両側面が平面となった対向する一対の突起部を備え、前記回転軸の先端部に、外周に雄ねじの螺設された雄ねじ部を備えるとともに、該雄ねじ部より根元部側に、両側面が平面となった平面部を備え、中央部に貫通孔を有し、対向する2つの平面を含み、前記インペラのハブの突起部と、前記回転軸の平面部を収容する溝部を有するロックリングを備え、中央部に雌ねじ部が構成され、該雌ねじ部と、前記回転軸の雄ねじ部が螺着されたロックナットを備えることを特徴とする遠心式流体機械用ロータ、を提案するものである。
【0012】
また、この遠心式流体機械用ロータにおいて、前記回転軸が、該回転軸の前記平面部より根元部側に、その先端部に向かうにつれて、外径が狭まるように構成されているテーパ部を有し、前記インペラのハブの貫通孔の先端部が、その先端に向かうにつれて、孔径が狭まり、前記回転軸のテーパ部と嵌合するように構成することも好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の遠心式流体機械用ロータによれば、インペラのハブの内面(貫通孔)の形状を通常の円形状のままとし、その先端部に突起部を設けて、回転軸もその一部にねじ部と平面部を形成するだけで、インペラと回転軸をロックピンとロックナットを用いて固定するという全体として平易な構成を採用しているために、従来のようにインペラや回転軸に複雑且つ困難な機械加工を必要とすることなく、一般(汎用)の工作機械により容易に高精度で効率良く且つ短時間に低コストで製作でき、しかもインペラと回転軸とを強固に且つ着脱自在に固定できるという優れた効果を奏するものである。
【0014】
また、回転軸の一部にテーパ部を設け、これに対応するインペラの一部にもこのテ―パ部に嵌合する同様な形状を構成することにより、上記に加えて、インペラと回転軸の固定の際の両者の位置決めを正確且つ迅速に行うことができる効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の典型的な実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのインペラを示す斜視図である。
【図2】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのインペラを示す一部拡大斜視である。
【図3】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのインペラを示す一部拡大平面図である。
【図4】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのインペラを示す縦断面図である。
【図5】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータの回転軸を示す縦断面図である。
【図6】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのロックリングを示す斜視図(a)及び縦断面図(b)である。
【図7】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのロックナットを示す斜視図(a)及び縦断面図(b)である。
【図8】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのロックリング及びロックナットを除いた構成を示す縦断面図である。
【図9】本発明の同実施形態に係る遠心式流体機械用ロータのロックリング及びロックナットを含む全体構成を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を遠心式圧縮機用ロータ(以下、本発明ロータと略称する場合がある)に適用した場合の典型的な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1〜4は本発明ロータのインペラの構成を示すもので、図1はインペラ全体の外観を側面やや上方から見た斜視図、図2は同インペラの先端部(ガス吸込み側)示す一部拡大斜視図であり、図3は同インペラの先端部(ガス吸い込み側)を示す一部拡大平面図また、図4は同インペラの縦断面図である。
【0017】
これらの図において、インペラ1は周知のように、略円錐状のハブ2とこのハブの外周面に渦巻き状に設けられた多数(本例では18枚)のブレード(羽根)3からなっており、ハブ2の貫通孔4に挿入、固着された回転軸(後述)でこのインペラを高速で回転させて主としてその遠心力(いわゆる遠心力作用やディフューザ作用)により吸込み側(図1のブレードの上端側)から供給された空気などのガスをブレード等で圧縮し、圧縮された高圧のガスを吐出側((図1のブレードの下端側)より排出するように構成されたものである。なお、各ブレード3はガスの吸い込み側に位置するところにリーディングエッジ部、ガスの吐出側に位置するところにトレーリングエッジ部、リーディングエッジ部とトレーリングエッジ部との間にシュラウド部を有している。
【0018】
本発明ではこのインペラ1のガスの吸込み側に位置するハブ2の環状を有した先端部2aに一対(2つ)の湾曲状を呈した突起部5、5を備えている。この突起部5、5は、ハブ2の同先端部2aの環状端面上に同一高さで対向して立設され、貫通孔4を挟んでその軸心に対称に配置されたものである。そして、突起部5は図2、図3から理解できるとおり、各々その両側の側面5p1が同先端部2aの環状端面に垂直で且つ互いに平行な平面となっており、そして、これらの貫通孔4側の内面5p2及びブレード3側の外面5p3はハブ2の先端部2aの環状端面の曲率にそれぞれ相応した曲率の円弧状の曲面となっている。すなわち、これら突起部5、5の形状は図3から知れるように、環状の先端部2aの両側の円弧状部分を貫通孔4の軸心と平行な面により切断してえられたものとほぼ等しい形状を成したものである。
【0019】
従って、この一対の突起部5、5に挟まれてそれらの内側に形成される空間5sはその開口断面が一組の直線の対辺と一組の円弧状の対辺を組み合わせた四辺形状となったものである。また、突起部5、5の上面5p4も平面となっている。
【0020】
また、突起部5の基部(図2の下部)側の外周部には弧状溝5dを有している。
インペラ1のハブ2の中心部に設けられた貫通孔4はその開口断面が円形であり、図4に示すように、ハブ2のガスの吸込み側(同図左側、単に先端側ということがある)から吐出側(同図右側、単に先端側ということがある)に貫通して形成されている。同貫通孔4はハブ2の先端側から後端側にかけて順に先端部4a、中央部4b及び後部4cで構成される。
【0021】
この貫通孔4の先端部4aは、前記ハブ2の先端部2aと突起部5の占める領域に対応するもので、その先端側に向かうにつれて孔径が次第に狭まる形状、すなわちその長さ方向においてテーパが形成されている。また、中央部4bの孔径は先端部4aの境界から後部4cまで一定であり、後部4cは中央部4bよりも少し大きな孔径を有している。
【0022】
次に、図5は上記インペラ1の貫通孔4に固着される回転軸の縦断面図であるが、ここにおいて回転軸6は先端側(ガスの吸込み側)から後端側(ガスの吐出側)にかけて順に雄ねじ部6a、小円柱部6b、平面部6c、テーパ部6d及び根元部6eにより一体的に構成されたものである。雄ねじ部6aはこれら軸構成材のうち最も小さな径を有する円柱部材でその外周面に雄ねじmが螺設されている。小円柱部6bは雄ねじ部6aよりも少し大きな径を有する円柱部材からなる。
【0023】
そして、平面部6cは、小円柱部6bより少し大きな径をする円柱部材(厳密には円錐台部材)の両側の弧状部分を回転軸6の軸心と平行な面で切断して得られた形状のもので、その両側の側面6cp(同5図の手前側と向こう側の面)は平面となったものである。
この平面部6cは前述した突起部5、5による空間5sの形状に対応している。
【0024】
テーパ部6dはその長さ方向において先端側に向かうにつれて、外径が次第に狭まるように構成された文字通りテーパを有した円柱部材(厳密には円錐台部材)からなり、このテーパは前記の平面部6cの円弧状の部分にも同様にこのテーパ部6dと連続して形成されている。これらテーパ部6dと平面部6cの形成されたテーパは、前述インペラ1の貫通孔4の先端部4aにおけるテーパと一致した角度若しくは割合でそれらの外径または孔径が縮小したものとなっている。
【0025】
根元部6eは前記テーパ部6dと略同径の長尺の円柱部材からなり、この後端側は、いずれも周知であって図示しないが、ブルギアとピニオンギアとが収容するギアケーシングによって構成された増速機のブルギアの軸に連結され、さらにブルギアの軸がカップリングを介して電動機の軸に連結されている。
【0026】
次いで、先に述べたインペラ1、その貫通孔4及び回転軸6の構成に加えて本発明ロータの構成となる取付け金具(ロックリングとロックナット)について説明する。図6はロックリングを示すもので(a)はその斜視図、(b)はその縦断面図、また、図7はロックナットを示すもので(a)はその斜視図、(b)はその縦断面図である。
【0027】
ここにおいて、ロックリング7は、その中央部に貫通した孔7aが設けられるとともにこれに連通してその径方向に横断した溝部7bを有し、この溝部7bを形成している溝蓋部7cと溝部7bの両側に突出した略半月状を呈した突出部7dからなる環状体である。この略半月状の突出部7dは、図のように溝部7bを挟んで向かい合っており、この対向する二つの側面7p1はいずれも互いに平行な矩形の平面となっている。また、溝部7bの底面となる溝蓋部7cの内面7p2も平面である。さらに、このロックピン7はその外径が図7(b)の通り、長さ方向においてその先端側(同図左側)に向かうほど次第に小さくなるテーパを有している。
【0028】
このロックリング7の溝部7bは、前述したインペラ1の突起部5、5及び回転軸6の平面部6cに対応した形状を有するものとなっている。
【0029】
また、ロックナット8はその内部中央部にその長さ方向の途中まで円柱状の穴8aが設けられ、その内周面に雌ねじが形成された雌ねじ部8bを有する袋状のナットである。
【0030】
このロックナット8の雌ねじ部8bは前記回転軸6の先端部に設けられた雄ねじ部6aに対応し、両ねじ部が互いに螺合、螺着できる径とねじビッチを有したものである。
【0031】
次に、これまで述べた本発明の各構成に基づいて、インペラ1の回転軸6への固定及びその解除方法(着脱方法)について図8及び図9を用いて説明し、本発明の全体構成をさらに明確にして行く。図8は図4で説明した構成のインペラ1を図5で説明した構成の回転軸6に外挿入した状態を示す縦断面図、図9はさらに図6及び図7で説明した構成のロックリング7及びロックナット8によりインペラ1と回転軸を固定した最終状態を示す本発明ロータの全体の縦断面図である。
【0032】
ここにおいて、まず定置された回転軸6にインペラ1をハブ2の貫通孔4を介してその先端側より徐々に外挿して行く。貫通孔4の先端部4aと回転軸6に形成されたテーパとが互いに当接、密着した時点でインペラ1の外挿を停止する。この時点において、回転軸6の平面部6cの前面とインペラ1の先端部に備えられた突起部5、5の前面(図2の上面5p4)が一致し、突起部5、5の内側に形成される空間5sに同平面部6cが丁度収まるなどインペラ1と回転軸6の長さ方向における各部の相対的な位置が予め設定された所定の位置に自動的セットされ、すなわち両者の位置決めが正確に行なわれた仮固定の状態(図8)が実現される。
【0033】
なお、このとき、貫通孔4の中央部4bと後部4cも回転軸6の根元部6eに嵌合するが、後部4cについては回転軸6への外挿を容易とするため中央部4bより孔径を少し大きくしているため僅かな隙間dが形成される。
【0034】
次に図8の状態の後に、ロックリング7を、その孔7dを介して回転軸6の先端部(雄ねじ部6a)より外挿し、その溝部7bにインペラ1側の前記突起部5、5と回転軸6側の平面部6cを収容させるようにして嵌め込む。この溝部7bを形成しているロックリング7の突出部7dの対向する2つの内面7p1は、インペラ1側の前記突起部5、5の二つの側面5p1並びに、回転軸6側の平面部6cの二つの側面6cpに対応し、また同溝部7bの底面となる溝蓋部7cの内面7p2は前記突起部5、5の上面に対応しており、これら各面はいずれも平面で構成されているため、ロックリング7をインペラ1と回転軸6に容易に且つ同時に嵌合させることができる。このロックリングによって、インペラ1と回転軸の回転方向における相対的な位置関係が固定される。
【0035】
なお、ロックリング7とインペラ1及び回転軸6との嵌め合いの寸法、形状については当然ながらロックリング7側を僅かに大きめとし、両者の間に微小なクリアランスを設けるほうがこれらの嵌合の際の作業性に優れ、有利である。
【0036】
そして、最後にロックナット8を回転させながら回転軸6の先端部に設けた雄ねじ部6aにねじ込み、同ナットにより先に嵌合したロックリング7をしっかりと押え付けて定着し、インペラ1の回転軸6への固定作業を完了する(図9)。なお、ロックナット8を雄ねじ部6aにねじ込む前に、ロックナット8とロックリング7との間に座金(ワッシャー)に相当する部材を介挿させても良い。
【0037】
こうした本発明ロータの構成を利用した固定作業を行うことにより、インペラ1と回転軸6とがその軸方向(長さ方向)においても回転方向においても互いにずれるたり弛んだりすることなく設定された定位置に強固に且つ緊密に固定された状態を維持すること可能となる。
【0038】
また、インペラ1と回転軸6との固定状態を解除する場合は、基本的に上記固定作業と逆の順で作業を行う。まず、ロックナット8を反対に回転させて弛めて回転軸6の先端部より取り外し、次いでロックリング7を取り外す。次いで適当な冶具を用いてその先をインペラ1側の突起部5、5に設けられた弧状溝5dに引っかけてインペラ1を引抜き、回転軸6の先端部より取り外して図8の状態とする。このように本発明にかかる遠心式圧縮機用ロータによれば、容易に解除作業を完了することができる。
【0039】
以上、本発明について、遠心式圧縮機用ロータとして適用した場合の典型的な実施形態に基づいて詳説したが、本発明は遠心式圧縮機用のみならず遠心式膨張機用にも適用できることは勿論、複数のブレード(羽根)が外周部に固着されたインペラを回転軸により高速で回転させて主にその遠心力によりガスなどの流体を処理する遠心式流体機械全般に幅広く適用できるものである。
【符号の説明】
【0040】
1:インペラ 2:ハブ 2a:先端部 4:貫通孔 4a:先端部
4b:中央部 4c:後部 5:突起部 5d:弧状溝 5p1:側面
5p2:内面 5p3:外面 5p4:上面 5s:空間 6:回転軸
6a:雄ねじ部 m:雌ねじ 6b:小円柱部 6c:平面部 6d:テーパ部
6e:根元部 7:ロックリング 7a:孔 7b:溝部 7d:突出部
7c:溝蓋部 7p1:側面 7p2:内面 8:ロックナット 8a:穴
8b:雌ねじ部 d:隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸に外嵌されたインペラが、この回転軸に着脱自在に固定されてなる遠心式流体機械用ロータにおいて、
前記インペラのハブの先端部に、両側面が平面となった対向する一対の突起部を備え、 前記回転軸の先端部に、外周に雄ねじの螺設された雄ねじ部を備えるとともに、
該雄ねじ部より根元部側に、両側面が平面となった平面部を備え、
中央部に貫通孔を有し、対向する2つの平面を含み、前記インペラのハブの突起部と、前記回転軸の平面部を収容する溝部を有するロックリングを備え、
中央部に雌ねじ部が構成され、該雌ねじ部と、前記回転軸の雄ねじ部が螺着されたロックナットを備える
ことを特徴とする遠心式流体機械用ロータ。
【請求項2】
前記回転軸が、該回転軸の前記平面部より根元部側に、その先端側に向かうにつれて、外径が狭まるように構成されているテーパ部を有し、
前記インペラのハブの貫通孔の先端部が、その先端側に向かうにつれて、孔径が狭まり、前記回転軸のテーパ部と嵌合するように構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の遠心式流体機械用ロータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−77643(P2012−77643A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221916(P2010−221916)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】