説明

遠隔のバネと減衰手段とを持った、イン−ホイールサスペンションシステム

エネルギー蓄積装置(45)および減衰装置(42)を遠隔的に位置させつつ、サスペンションの動作を制御する要素の全てを、道路ホール(100)の容積内に完全に収容するように、車両サスペンションシステム(55)が構成されている。アップライト(60)は、第2のストラットシャフト(67)と平行にメインのストラットシャフト(70)を保持するための構造部と、スピンドル(61)と、ブレーキキャリパー(105)とを有する。当該サスペンションの動作は、車両(1)のバネ上部分に対してスライドするシャフトによって制御される。メインのストラットシャフト(70)は、ポンピングピストン(73)を含む。該ポンピングピストン(73)によって押出された液体(91)は、流体接続(47)を介して、車両のバネ上部分に取付けられた遠隔サスペンションモジュール(40)に流れる。該遠隔サスペンションモジュール(40)は、液圧式に、ホイールの運動を、離れたエネルギー蓄積装置(45)および減衰装置(42)に伝達する。メインのストラットシャフト(70)の周りを回転するステアリングアーム(95)は、両ストラット(70および67)が該アームを通ってスライドできるように構成されており、それによりバンプステアが排除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、車輪付き車両(wheeled vehicles)のためのサスペンションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
車両のサスペンションシステムは、主として、乗員室(occupant compartment)を道路の凹凸から隔離するために備えられる。しかしながら、サスペンションはまた、車両がその進路上で隆起に遭遇したときに費やされるエネルギーの量を低減するのにも重要な役割を果たす。車両のサスペンションに対する最も一般的なアプローチは、関節リンク機構(articulating linkage)を備えることであり、該関節リンク機構により、タイヤ、ホイール、ブレーキ組立体、ベアリング装置、および、関連する構造部分は、独立してはいるがメイン車両構造体に対して予め定められている様態で動くことができる。
タイヤ、ホイール、ブレーキ組立体、ベアリング装置、および、関連する構造のサブ組立体は、バネ下質量(unsprung mass、ばねした質量)と総じて呼ばれ、乗員室を含むメイン車両構造体は、バネ上質量(sprung mass、ばねうえ質量)と呼ばれる。車両が隆起に遭遇したとき、関節リンク機構によりバネ下質量が上に動いて該隆起を越えることが可能となる。バネは、付与されるエネルギーを蓄積するために備えられ、付与されたエネルギーは、バネ下質量を、外乱が加えられる前の状態にまで戻すために使用される。減衰器またはショックアブソーバを備えてバネ質量システムの振動性を制御することにより、バネ質量システムを速やかに静止位まで運ぶことも一般的な方法である。このように、車両は、単純には、図1に概略的に示すように、単一の大きなバネ上質量(1)および4つの独立したバネ下質量(3)からなる5つの質量システムとして考えることができる。
【0003】
バネ下質量の構造部材(structural member)をメイン車両構造体(main vehicle structure、主たる車両構造体)に接続している連結された関節リンク機構の幾何学的配置形状(geometry、ジオメトリー)によって、各バネ下質量の動作(motion)は決定される。独立したリンク(複数)と、適切に制限された接続ジョイント(接続連結部)との組み合わせによりシステム全体の動作がもたらされ、該動作は、一般には、十分に制御されるようにバネと減衰器とによって制限される。独立したバネ下質量のサスペンションシステムと連結される最も一般的な関節リンク機構は、ダブル「A」アーム(図2)、マクファーソン(MacPherson)ストラット(図3)、および、マルチリンク(図4)に分類することができる。
【0004】
図2に概略的に図示したダブル「A」アームの構成は、比較的単純な四棒リンク(four bar link)装置からなり、メイン車両構造体(1)(図2には示していない)、上部(アッパー)コントロールアーム(10)、下部(ロワー)コントロールアーム(11)、および、構造部材すなわちアップライト(upright)(12)で構成され、該アップライトは、タイヤ、ホイール、ブレーキ組立体、および、ベアリング装置といったような、バネ下質量の構成要素の全てを担持するように構成されたものである。接続ジョイントの各々は、単一の回転自由度以外を全て抑制するように構成され、それにより、該アップライト(12)に単一の並進移動(平行移動)の自由度の動作がもたらされ、それが、コイルバネ(13)と、従来式の液圧式(hydraulic)減衰器(14)とによって制御される。典型的には、各ジョイントにおいて多自由度のコンプライアンス(柔軟材)を用いることで、付加的な複雑さが導入され、それは、メイン車両構造体(1)に付加的な隔離を与えるためのものである。これらのコンプライアンスは、典型的にはゴム製ブッシング(bushing、ブッシュ、ブシュ)によって提供され、該ゴム製ブッシングは、3つの並進移動の自由度すべてにおいて、バネ剛性および減衰(ダンピング)を返す。これらのゴム製ブッシングの剛性は、典型的には、コイルバネ(13)の剛性と比べて非常に高い。
【0005】
図3は、マクファーソンストラットの配置構成を概略的に示しており、該配置構成は、下部コントロールアーム(22)と、構造的部材すなわちアップライト(12)(タイヤ、ホイール、ブレーキ組立体、および、ベアリング装置などの、バネ下質量の構成要素の全てを担持するように構成されたもの)と、ストラット(24)とからなり、該ストラットは、該アップライトに対して、不動に(rigidly、堅固に)取付けられて直線的な動作コントロールを提供し、かつ、従来の液圧式減衰器を含んでいる。下部コントロールアームのジョイント(連結部)は、単一の回転自由度以外を全て抑制するように構成され、一方、上部ストラットの取付け部は、2つの回転自由度を解放している。この構成により、該アップライト(23)の単一の並進移動の自由度の動作がもたらされ、それが、コイルバネ(25)と、ストラット(24)内の従来式の液圧式減衰器とによって制御される。
【0006】
図4に概略的に示すマルチリンクサスペンションの構成は、多くの異なる利用可能な配置構成のうちの1つにすぎない。多くの場合、これらのマルチリンクの構成は、4つのバーのリンクの動作によく近似されるが、より複雑なキネマティクス(kinematics、運動)が利用可能であって、それが、アップライト(33)による自己ステアリングおよび非直線的動作(これは、車両のより進んだ動的挙動のために必要であると考えられている)の提供を可能にする。必要とされる動作の自由を可能にするゴム製ブッシングコンプライアンスのみを用いることで、マルチリンクの構成を運動学的に過剰に制限すること、または、ロックすることも一般的である。
【0007】
上述した全ての従来式の関節リンク機構は、多くの本来的な制限を抱えており、それらの制限としては、著しい複雑さ、取付けのためにかなり大きな車両構造を必要とすること、相当なコスト、および、それらの動作を収容するための大きなパッケージ体積を必要とすることが挙げられる。これらの制限に対処するための多くの先行技術の試みがある。US3578354には、ある形態の車両サスペンションシステムが記載され、該システムでは、一般に用いられる関節リンク機構が、ハブハウジングと、一対の半径方向に伸びるピンとに置き換えられており、スピンドル軸に垂直な軸に沿ったホイールのスライド可能な動きを可能にしている。半径方向に伸びるピンは、フレーム支持アームを通過し、該アームは、メイン車両構造体に固定的に接続され、かつ、一対の一体化されたブッシングを含み、該ブッシングが、所望のスライド可能な動きを可能にするが、所望の場合には、回転式ステアリング動作を例外として、他の全ての自由度を制限する。衝撃負荷を吸収するために、半径方向に伸びるピンの一つにコイルバネが導入されている。このようにしてUS3578354のサスペンションシステムは、従来式の全ての関節リンク機構およびそれらに関連したパッケージ体積を取り除いている。サスペンションの全ての動作がホイール内に収まり、それによって、かなりの量の車両体積が代替的な使用のために自由になる。フレーム支持アームの取付けは、従来式の関節リンク機構の連結よりもはるかに大きな自由を有するため、構造的な最適化がはるかに効果的になる。
【0008】
この先行技術の実施形態には車両のサスペンションシステムを単純化するための新規のアプローチが記載されているが、バネの動作を減衰させるいかなる方法も提供していない。加えて、現存する道路車両のサスペンションバネの詳細な計算および研究は、US3578354で示唆されるバネサイズおよびパッケージは非現実的に小さいことを示している。正しいサイズとしたバネでは、この先行技術の構造によって与えられる空間にはフィットできないであろう。最後に、この先行技術のサスペンション構造には、車両のステアリングを提供するのに適したステアリングアームの取付けを可能にする、ハブハウジングに連結される一体になったタイバー(tie bar)が記載されている。このハブハウジングは主として鉛直および直線的な様式で動くように構成され、ステアリングアームはその内端から弧を描くため、サスペンションの動きの間に自己ステアリング動作が生ずることになる。この形態の自己ステアリング現象は、一般にトーステア(toe-steer)またはバンプステア(bump-steer)と呼ばれ、US3578354に記載の構造を用いたのでは排除できない、非常に望ましくない特性である。
【0009】
US3578354の制限のうちのいくつかは、US6113119で主張された先行技術の構成で克服され、該US6113119には、同様に、自動車用のホイール接続組立体が記載され、それは、ハブと、ホイールと、ホイールキャリアと、該ホイールキャリアを支持部に対して並進移動するようガイドするためのガイド部材を有する支持部と、該支持部を車両のシャーシに取付けるための取付け手段とを有する。US3578354と同様にして、これらの構成要素の全ては、車両のホイール内の制限的な容器(envelope)内に収容される。支持部によってホイールキャリアに伝達される自動車の負荷を支持するための手段が備えられ、これもまた、制限的な容器内に含まれる。この支持手段はコイルバネとして記載されているが、US3578354に示されたよりも現実的なサイズおよび構造であることが示されている。しかしながら、コイルバネは、ガイド部材によって定められる並進移動軸に対して大きなオフセットでパッケージされる。この大きなオフセットは、非常に望ましくないトルク負荷をガイド部に導入し、それによりサスペンションの動きの中に摩擦を生じさせ、それは、性能を著しく悪化させることが当業者によって知られている。
【0010】
この先行技術の実施形態には、現実的なバネパッケージを用いてサスペンションの全ての必須機能をホイール内体積の実際の内部に統合することを可能にする組立体、および、バンプステアを排除するための方法が記載されているが、バネ質量システムの振動性を制御するための従来式の減衰器は提供していない。自動車産業で使用される減衰器またはショックアブソーバは、ほとんどが専らハイドロダイナミック構造であり、何らかの形態の可変のオリフィス流れを介して、サスペンション速度に応じて、制御力が生成される。US6113119は、バネおよび減衰器の代替として、ホイールの偏向動作を制御するための電気機械手段に言及しているが、この方法は現在のところ産業的利用はないため、従来式の減衰器を含めなかったことは、この先行技術の構成の重大な弱み(limitation)である。ステアリングの構成およびバネの位置の両方が、サスペンションの動きに著しい摩擦負荷を付与することになり、これは非常に望ましくない。
【0011】
US6357770には「インホイールサスペンション」システムが記載され、これは、サスペンションの動く構成要素の全てまたは殆どが、ホイールのリムによって囲まれた体積内に取付けられることを可能とする。上述した先行技術に対する改善としては、バネおよび減衰機構(damping mechanism)が含められるため、完全に制御されたサスペンションの動作が可能となることである。記載されたホイールサスペンションはハブ取付け組立体を有し、該組立体は、心棒(axle)およびベアリングを含むハブ/ベアリング組立体を有する。該ハブ取付け組立体は、動作制御する相互係合スライディング取付け組立体によって、サスペンションフレームに取付けられかつ接続され、該取付け組立体が、ハブプレートがコントロールされた態様にてスライドできるように動くことを可能にしている。この相互係合スライディング取付け組立体は、1自由度でのハブプレートの動作を可能にする。バネ機構が、ハブプレートとサスペンションフレームとの間に延び、かつ、その両方に接続するように取付けられ、そして、好ましくは減衰装置を含んでいる。このようにして、関節リンク機構を必要とすることなく、以前に説明した先行技術と同様の動作が達成され、また、該システムは、一体化されたバネ減衰器(バネダンパー)を含み、ホイールリムの体積内に実質的に取付けられ得る。しかしながら、ここでもまた、現存する道路車両のサスペンションバネの詳細な計算および研究が、US6357770で示唆されるバネおよび減衰器のサイズが非現実的に小さいことを示している。実際、この先行技術の記載は、電動車両、人力車両、太陽電池式車両などの軽量道路車両にのみ利用可能であることを自ら認めている。その構造は、該相互係合スライディング取付け組立体が軽量用であること、ならびに、バネ機構および減衰装置のサイズが小さいことにより、一般目的の道路で走行可能な車両のためには好ましくないであろう。加えて、この先行技術の構造には、サスペンションの動く構成要素がステアリングされることを可能とするための方法論が記載されておらず、それはこの構成の著しい制限である。
【発明の概要】
【0012】
発明の要旨
従って、先行技術に記載されたインホイールの配置構成の全ての利点を提供しながらも、それらの不十分なバネおよび減衰構成ならびに関連する不完全なステアリング形状という特有の欠点を有さないサスペンションシステムを作り出すことは有利であろう。それゆえ、本発明の目的は、車両のホイール容積の容器(envelope)内に動作制御構造部(motion control aspect)をパッケージすることによって、従来の構成の関節リンク機構を排除したサスペンションシステムを提供することである。望ましくない負荷をシステムに与えることがないようにしてパッケージされた、十分なサイズのバネと減衰器の装置を統合することは、先行技術に対する著しい改善となるであろう。以前のインホイールサスペンションシステムの形状の欠点および摩擦の欠点を克服するステアリング装置が与えられれば、別の大きな利点が実現されるであろう。
【0013】
本発明は、車両用のサスペンションシステムを提供し、当該サスペンションシステムは、アップライトを有し、該アップライトは、ホイールベアリング組立体を担持するように構成されたスピンドルを含んでいる。該ベアリング組立体は、ホイールハブのための回転可能な取付けを提供するように構成されている。ホイールハブは、ホイールおよびタイヤ組立体のための取外し可能な接続部を備えている。アップライトはまた、ブレーキキャリパーおよび締結手段(fastening means)のための取付けフランジを含んでいる。ストラットシャフトは、該締結手段によってアップライトに不動(rigidly、堅固)に取付けられ、かつ、ポンピングピストンおよびピストンシールを含んでいる。主ハウジングは、ストラットシャフトをガイドしかつ支持するように構成されたベアリング装置と、ポンピング流体(pumping fluid)を封じ込めるための封止システムと、メイン車両構造体への取付けのための取付け装置と、流体ポートとを有して構成されている。遠隔(リモート)サスペンションモジュール(サスペンション装置)は、液圧作動ピストンと、エネルギー蓄積装置と、減衰装置とを有して構成されている。主ハウジングの流体ポートは、流体接続部を介して、遠隔サスペンションモジュールの液圧作動ピストンに接続されているので、ストラットシャフトのポンピングピストンが主ハウジング内で移動したときに、その動作は、ポンピング流体を介して液圧作動ピストンに直接伝達される。該車両のサスペンションの動きは、本質的には、ホイールの動作として定められ、これは、ベアリング装置を介したストラットシャフトのガイドによって、予め定められた経路に制限される。予め定められたサスペンションの動きは、次いで、ポンピング流体を介して、遠隔サスペンションモジュールのエネルギー蓄積装置(energy storage device)と減衰装置(damping device)とに伝達される。このようにして、該エネルギー蓄積装置と該減衰装置とを、アップライト、ストラットシャフトおよび主ハウジングから遠隔的に(離して)位置させることができ、それによって、これらの構成要素をホイール体積内に容易に収容させることが可能になる。これはまた、サスペンション全体の動作をホイール容積(wheel volume)内に収めることも可能とし、それにより、関節リンク機構およびそれらに連結される構造的な取付け地点の必要性を排除すると共に、かなりの量の車両の容積を、代替的な用途のために自由にする。
【0014】
本発明のさらなる態様では、主ハウジングは、ステアリングベアリングを備え、ステアリングベアリングは、ステアリングアームを、ストラットシャフトと同軸の位置合わせ(アライメント)にて、主ハウジングに回転可能に取付けるように構成されている。ガイドシャフトが、ストラットシャフトと平行な位置合わせにて、アップライトに不動に取付けられている。該ステアリングアームは、ステアリングベアリングへの取付けのための回転可能な取付けジョイントと、タイロッド連結部(アタッチメント)と、ガイドジョイントとを有して構成され、該ガイドジョイントは、ガイドシャフトに沿って並進移動するように構成されている。典型的な車両ステアリングリンク機構のタイロッドの端部が、タイロッド連結部に連結されているので、ステアリングの動作は、ストラットシャフトの軸の周りでの、アップライトとストラットシャフトの回転動作へと変換される。ステアリングアームのガイドジョイントがガイドシャフト上で作動し、該ガイドジョイントを介して、ステアリングの動作がアップライトに付与される。当該車両のサスペンションの動きは、ガイドシャフトに沿ったガイドジョイントの並進移動によって、ステアリングアームから切り離される。このようにして、トーステアまたはバンプステアが、完全に排除される。
【0015】
本発明の前記さらなる態様の代替的な実施形態では、タイロッド連結部が、メイン車両構造体に直接的に連結されるので、アップライトとストラットシャフトとの回転動作が排除され、それにより、当該サスペンションシステムは、ステアリング可能でない用途のために使用することができるようになっているが、それでもなお、トーステアまたはバンプステアは完全に排除される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、ストラットシャフトは円筒管であり、該円筒管は、ボルト締め付け具、軸端部ボルト(axial end bolts)、または、類似の装置といった締結手段によって、その外側の端部において、アップライトに不動に取付けられる。ストラットシャフトは、付加的には、一体化された円筒状ポンピングピストンを有して構成され、該ポンピングピストンは、外周をとりまく(circumferential)ピストンシールとぴったり合う(フィットする)ように構成される。主ハウジングは、円柱状の内腔を含み、該円柱状の内腔は、ポンピングピストンと協働するように構成されるので、密封された主ハウジングのポンピングチャンバーが作られ、該チャンバーは、ストラットシャフトと主ハウジングとの間の相対運動の間に体積が変化するようになる。このようにして、サスペンションの動きは、ポンピング流体を介して遠隔サスペンションモジュールに伝達され、サスペンションの動きとエネルギー蓄積装置との間の動作比率(motion ratio)を容易に修正することができる。
【0017】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、サスペンションモジュールのエネルギー蓄積装置がコイルバネであり、減衰装置は、ポンピング流体に直接作用する可変のオリフィス機構である。液圧作動ピストンは、密閉されたシリンダー内に収容され、コイルバネの一端に作用する。可変のオリフィス装置は、バルブブロック内に位置し、該バルブブロックは、密閉されたシリンダーに液圧的にリンクされ、かつ、流体接続部(hydraulic connection)のための端子部(termination)をも含んでいる。このようにして、サスペンションの動きは、ポンピング流体を介してコイルバネに直接的に伝達されるが、その流れは、可変のオリフィス装置によって制御される。この流れの制御により、サスペンションの動きの必要な減衰がもたらされる。
【0018】
本発明の代替的な実施形態では、エネルギー蓄積装置は、封入されたガスボリュームである。
【0019】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、減衰装置として作用する可変のオリフィス装置は、Multimatic, Inc.社(カナダ国,オンタリオ州,マーカム)によって製造される独自のダイナミック・サスペンションズ・スプール・バルブ(Dynamic Suspensions Spool Valve; DSSV)の構成からなる。該DSSV構造は、固定の(fixed)オリフィスの低速のバンプバルブとリバウンドバルブ、ならびに、スプール型の高速のバンプバルブとリバウンドバルブ、そしてそれらと共に、バンプおよびリバウンドのサスペンションの動きの間に正しいバルブを通じてポンピング流体を適切に送るための一方向バルブの装置とからなる。本発明のさらなる好ましい実施形態では、該DSSVバルブは、全て、外部から調節可能である。
【0020】
本発明の代替的な実施形態では、可変のオリフィス装置は、従来式のシムスタック(shim stack、シム積層)構造である。
【0021】
本発明のさらなる代替的な実施形態では、減衰装置は、ポンピング流体とは別個の内蔵式の流体回路を用いる従来式の液圧ショックアブソーバである。液圧作動ピストンは、従来式の液圧ショックアブソーバの一端に作用する。
【0022】
本発明の別の代替的な実施形態では、車両のうちの互いに反対の側にある本発明のサスペンションシステムの、それらのポンピング流体が、継手、オリフィスブロック、フローティングピストン、バネシステムによって連結されたフローティングピストン、または、類似の装置を介して、リンクされ得る。このようにして、一つの形態の液圧式アンチローリング装置を、車両の互いに反対の側のサスペンションの動きを連結(カップリング)することによって作成することができる。この連結により、従来式の機械的なアンチローリング装置の必要性が排除される。同様にして、車両の前部および後部にある本発明のサスペンションシステムのそれらのポンピング流体が、液圧式のアンチピッチ装置を作るように連結することができる。
【0023】
本発明のさらなる代替的な実施形態では、液圧ポンプおよび分配バルブ装置は、本発明のサスペンションシステムの流体回路中のポンピング流体の体積を増減させるように構成される。このようにして、ストラットシャフトの静止点とアップライトとの間の関係が、エネルギー蓄積装置に関連付けて変更され得る。これにより、車両の静的なライドハイト(車高)が、単純かつ迅速な様式で変更されることが可能となる。
【0024】
本発明のさらなる態様は、以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、典型的な車両のサスペンションシステムの概略的な斜視図である。
【図2】図2は、先行技術のダブル「A」アームのサスペンション構造の概略的な斜視図である。
【図3】図3は、先行技術のマクファーソンストラットのサスペンション構造の概略的な斜視図である。
【図4】図4は、先行技術のマルチリンクのサスペンション構造の概略的な斜視図である。
【図5】図5は、本発明のサスペンションシステムの斜視図である。
【図6】図6は、本発明のサスペンションシステムのインホイール構成要素、車両ホイール、および、タイヤの斜視図である。
【図7】図7は、本発明のサスペンションシステムのインホイール構成要素の斜視図である。
【図8】図8は、本発明のサスペンションシステムのアップライト(upright)の部分断面図である。
【図9】図9は、本発明のサスペンションシステムのインホイール構成要素の拡大斜視図である。
【図10】図10は、本発明のサスペンションシステムの主ハウジングおよびストラットシャフトの部分断面図である。
【図11】図11は、本発明のサスペンションシステムのサスペンションモジュール構成要素の斜視図である。
【図12】図12は、本発明のサスペンションシステムのサスペンションモジュール構成要素の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の詳細な説明
図5を参照すると、サスペンションシステム(55)は、アップライト(60)と、ストラットシャフト(70)と、メイン(主)ハウジング(80)と、遠隔(リモート)サスペンションモジュール(40)とによって、実質的に構成されている。
図6および8を参照すると、アップライト(60)は、スピンドル(61)と、ブレーキキャリパー(105)のための取付けフランジ(62)と、締結(fastening)手段(63)とを有して構成されている。スピンドル(61)は、ホイールベアリング組立体(64)を担持するように構成され、該ホイールベアリング組立体は、ホイールハブ(65)を回転可能に取付け得るように構成されている。ホイールハブ(65)は、ホイール(100)とタイヤ(101)との組立体のための、取り外し可能な接続部(66)を付加的に含んでいる。
図7および10を参照すると、主ハウジング(80)は、圧力管(86)と、一対の取り外し可能なシールキャップ(82)と、メイン車両構造体への連結(アタッチメント)のための取付け装置(マウンティング・アレンジメント)(81)とによって、実質的に構成されている。シールキャップ(82)は、封止システム(83)を含んでおり、かつ、ネジが設けられた保持構造部(threaded retention aspect)(85)を含んでおり、該ネジが設けられた保持構造部は、それと合致する圧力管のねじ山(87)と相互作用するように構成されており、かつ、該シールキャップは、ベアリング装置(88)を保持するように構成されている。主ハウジング(80)は、また、流体ポート(89)を含み、該流体ポートは、主ハウジングのポンピングチャンバー(ポンプ作動室)(90)から通っており、圧力管(86)と取付け装置(81)の両方を貫通している。主ハウジングのポンピングチャンバー(90)は、圧力管(86)の内腔(inner bore)と、ストラットシャフト(70)の外表面とによって作られた、実質的に円筒形の容積となっており、また、ポンピング流体(ポンプ作動流体)(91)を収容している。ストラットシャフト(70)は、円筒管を有し、その上端部ではボルトクランプ(71)によって、かつ、その下端部では軸端ボルトによって、アップライト(60)の締結手段(63)に不動に取付けられている。該ストラットシャフト(70)は、付加的には、一体化された円筒状のポンピングピストン(ポンプ作動ピストン)(73)と共に構成され、該ポンピングピストンは、外周をとりまくピストンシール(74)とぴったり合うように構成されている。
【0027】
図6および9を参照すると、主ハウジング(80)は、付加的には、ステアリングベアリング(84)を備え、該ステアリングベアリングは、ストラットシャフト(70)と同軸状の位置合わせ(アライメント)にて、ステアリングアーム(95)を回転可能に取付けるように構成されている。ガイドシャフト(67)は、ストラットシャフト(70)と平行の位置合わせにて、アップライト(60)に対して不動に取付けられている。ステアリングアーム(95)は、ステアリングベアリング(84)を取付けるための回転可能な取付けジョイント(96)と、タイロッド連結部(97)と、ガイドジョイント(98)とを有して構成されており、該ガイドジョイントは、ガイドシャフト(67)に沿って並進移動するように構成されている。典型的な車両ステアリングリンク機構(112)のタイロッド端部(111)が、該タイロッド連結部(97)に接続されている。
【0028】
図11および12を参照すると、遠隔(離れた)サスペンションモジュール(40)は、本体部(メインボディ)(41)を有し、該本体部は、バルブブロック(42)と、密閉されたシリンダー(44)を有して構成される。液圧作動(hydraulic actuation)ピストン(43)が、密閉されたシリンダー(44)内にはめ合わされるように構成され、かつ、作動ピストンシール(48)を有して構成されている。流体(hydraulic)接続部(47)が、剛性パイプと、結合された継手(fitting)とからなり、該流体接続部は、主ハウジング(80)の液体ポート(89)(図7および10に示している)をバルブブロック(42)に接続している。標準の可変オリフィス装置(46)が、バルブブロック(42)内に収容され、該バルブブロックは、流体接続部(47)と密閉されたシリンダー(44)との間に流体回路(hydraulic circuit)として配置されている。液圧作動ピストン(43)は、コイルバネ(45)の一端に直接作用するように構成されている。保持ロッド(49)とバネ台(バネ・プラットフォーム)(50)が、コイルバネ(45)のうちの、液圧作動ピストン(43)とは反対側にある端部において、該コイルバネを保持している。
【0029】
図5、7および10を参照すると、当該サスペンションシステム(55)が隆起(こぶ)に遭遇したとき、ホイールの動作は、ベアリング装置(88)に入っているストラットシャフト(70)のガイドによって、予め定められた経路へと制約を受ける。この予め定められたサスペンションの動きによって、ストラットシャフト(70)のポンピングピストン(73)と、主ハウジング(80)との間に、相対運動がもたらされる。この相対運動により、主ハウジングのポンピングチャンバー(90)の容積が変化し、それが、ポンピング流体(91)を強制して流体ポート(89)から出入りさせる。
再び図11および12を参照すると、排出されたポンピング流体(91)は、流体接続部(47)と、バルブブロック(42)と、それに連結された可変のオリフィス装置(46)とを経て、遠隔サスペンションモジュール(40)の密閉されたシリンダー(44)へと送られる。密閉されたシリンダー(44)に出入りする排出されたポンピング流体(91)は、液圧作動ピストン(43)に直接作用し、コイルバネ(45)の並進移動動作をもたらす。このようにして、サスペンションの動きは、予め定められた単一の自由度の動作に制限され、次にその動作は、付与されたエネルギーを蓄積するコイルバネ(45)と、このバネ質量系の振動特性を制御する減衰器またはショックアブソーバとして働く可変のオリフィス装置(46)とによって制御される。遠隔サスペンションモジュール(40)が、アップライト(60)と、ストラットシャフト(70)と、主ハウジング(80)から離れて位置するので(図5参照)、これら動作制御を行う構成要素は、ホイール(100)の容量内に容易に収容され得る(図6および8参照)。これにより、全体のサスペンション動作がホイールの容量内に収容され、それにより、かなりの量の車両の容量を、代替的な用途のために自由にすることも可能となる。
【0030】
図6および9を参照すると、ステアリングの動作が、典型的な車両ステアリングリンク機構(112)のタイロッド端部(111)によって、ステアリングアーム(95)のタイロッド連結部(97)に付与されたとき、該ステアリングアーム(95)は、ステアリングベアリング(84)に支持されて、ストラットシャフト(70)の軸の周りを回転する。該ステアリングアーム(95)のその回転式取付けジョイント(96)における回転は、ガイドシャフト(67)上で作動するステアリングアームのガイドジョイントを介して、ストラットシャフト(70)とアップライト(60)に伝達される。このようにして、車両ホイール(100)とタイヤ(101)は、典型的な車両ステアリングリンク機構(112)を介して従来のようにステアリングされ得る。車両のサスペンションの動きは、ガイドジョイント(98)のガイドシャフト(67)に沿った並進移動を介して、ステアリングアーム(95)から切り離されているので、トウステアまたはバンプステアは完全に排除される。
【0031】
本発明の代替的な実施形態では、ステアリングアーム(95)のタイロッド連結部(97)は、ステアリングリンク機構(112)の代わりに、メイン車両構造体(1)に直接的に接続されており、アップライト(60)とストラットシャフト(70)の回転動作が排除されるようになっており、それにより、当該サスペンションシステム(55)は、ステアリング可能でない用途のために使用することができるが、それでもなお、トウステアまたはバンプステアは完全に排除される。
【0032】
本発明の好ましい実施形態では、減衰装置として作用する可変のオリフィス装置(46)は、Multimatic, Inc.社(カナダ国,オンタリオ州,マーカム)から入手できる独自のダイナミック・サスペンションズ・スプール・バルブ(DSSV)構造からなる。図11に示すように、該DSSV構造は、固定されたオリフィスの低速(low speed)バンプバルブ(120)と、固定されたオリフィスの低速リバウンドバルブ(121)と、スプール型の高速バンプバルブ(122)と、スプール型の高速リバウンドバルブ(123)と、バンプおよびリバウンドのサスペンション動作の間に正しいバルブを通じてポンピング流体(91)を適切に送るための一方向(one way)バルブの装置とからなる。本発明のさらなる好ましい実施形態では、DSSVの低速バンプバルブ(120)、低速リバウンドバルブ(121)、高速バンプバルブ(122)、および、高速リバウンドバルブ(123)は、全て、外部から調節可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のサスペンションシステムであって、当該サスペンションシステムは、
a)アップライトを有し、該アップライトは、ホイールを担持するよう構成されたホイールハブのための回転可能な取付けと、ブレーキキャリパーのための取付けとを、提供するように構成されており、かつ、該アップライトは、締結手段を含んでおり、
b)ストラットシャフトを有し、該ストラットシャフトは、ポンピングピストンを含んでおり、かつ、前記締結手段への不動の取付けのために構成された少なくとも一つの取付け位置を含んでおり、
c)主ハウジングを有し、該主ハウジングは、ストラットシャフトをガイドしかつ支持するように構成されたベアリング装置と、ポンピング流体を収容するための封止システムと、メイン車両構造体への取付けのための取付け装置と、流体の出口ポートとを有して構成されており、
d)遠隔サスペンションモジュールを有し、該遠隔サスペンションモジュールは、液圧作動ピストンと、エネルギー蓄積装置と、減衰装置とを有して構成され、
e)主ハウジングの流体の出口ポートと、遠隔サスペンションモジュールの液圧作動ピストンとの間の、流体接続部を有し、
ホイールが、ストラットシャフトをガイドするベアリング装置により、予め定められた動作に制限され、かつ、その動作が、ポンピング流体を介して、遠隔サスペンションモジュールのエネルギー蓄積装置および減衰装置に伝達され、かつ、アップライトと、ストラットシャフトと、主ハウジングとが、全て、ホイールの容積の中に収容されている、
前記サスペンションシステム。
【請求項2】
主ハウジングが、ステアリングベアリングを備え、該ステアリングベアリングは、ステアリングアームを、ストラットシャフトと同軸の位置合わせにて回転可能に取付けるように構成されており、かつ、
該ステアリングアームは、典型的な車両ステアリングリンク機構のタイロッド端部に接続されたタイロッド連結部と、ガイドシャフトに沿って並進移動するように構成されたガイドジョイントとを有して構成され、該ガイドシャフトは、ストラットシャフトと平行な位置合わせにてアップライトに不動に取付けられているものであり、
それによって、タイロッド連結部におけるステアリングの動作が、ガイドシャフト上で作動するステアリングアームのガイドジョイントを介して、アップライトに移され得るようになっている、請求項1記載のサスペンションシステム。
【請求項3】
タイロッド連結部がメイン車両構造体に直接連結され、それにより、アップライトとストラットシャフトとの回転動作が排除されている、請求項2記載のサスペンションシステム。
【請求項4】
ストラットシャフトが、2つの端部を有する円筒管であり、該円筒管は、その端部においてアップライトに不動に取付けられ、かつ、一体化された円筒状ポンピングピストンを有して移構成され、該ポンピングピストンは、ピストンシールとフィットし、かつ、主ハウジング内の円柱状の内腔と協働するように構成され、それにより、主ハウジング内には密封されたポンピングチャンバーが作られるようになっており、該ポンピングチャンバーは、ポンピング流体を収容し、かつ、ストラットシャフトと主ハウジングとの間の相対運動の間に体積が変化するようになっている、請求項1記載のサスペンションシステム。
【請求項5】
遠隔サスペンションモジュールは、密閉されたシリンダーを有して構成され、該密閉されたシリンダーは、液圧作動ピストンと協働して、ポンピング流体を収容するシールされた作動チャンバーを作るように構成され、エネルギー蓄積装置が2つの端部を有し、かつ、液圧作動ピストンが、エネルギー蓄積装置の一端に作用する、請求項1記載のサスペンションシステム。
【請求項6】
サスペンションモジュールのエネルギー蓄積装置がコイルバネであり、かつ、減衰装置が、ポンピング流体に直接作用する可変のオリフィス装置である、請求項5記載のサスペンションシステム。
【請求項7】
遠隔サスペンションモジュールのエネルギー蓄積装置が、封入されたガスボリュームを有する、請求項5記載のサスペンションシステム。
【請求項8】
減衰装置として作用する可変のオリフィス装置が、複数のバルブを有し、該複数のバルブは、固定されたオリフィスの低速バンプバルブと、固定されたオリフィスの低速リバウンドバルブと、スプール型の高速バンプバルブと、スプール型の高速リバウンドバルブと、バンプおよびリバウンドのサスペンションの動作の間に正しいバルブを通じてポンピング流体を送るための一方向バルブの装置とを有する、請求項6記載のサスペンションシステム。
【請求項9】
複数のバルブが、外部から調節可能である、請求項8記載のサスペンションシステム。
【請求項10】
可変のオリフィス装置が、従来式のシムスタック構造である、請求項6記載のサスペンションシステム。
【請求項11】
減衰装置が、内蔵式の流体回路を用いる、2つの端部を有する従来式の液圧ショックアブソーバであり、かつ、液圧作動ピストンが、該従来式の液圧ショックアブソーバの一端に作用する、請求項5記載のサスペンションシステム。
【請求項12】
複数のホイールと、各ホイールに連結された請求項1記載の個々のサスペンションシステムとを有する車両であって、
当該車両は、互いに反対側にある2つの側面と、前部と後部とを有し、かつ、少なくとも2つのホイールが、車両のうちの互いに反対の側にある該側面に位置しており、かつ、該車両のうちの互いに反対の側にある該側面にあるサスペンションシステム内のポンピング流体が、継手、オリフィスブロック、フローティングピストン、コンプライアンスによって連結されたフローティングピストン、または、類似の装置を介して、リンクされている、
前記車両。
【請求項13】
複数のホイールと、各ホイールに連結された請求項1記載の個々のサスペンションシステムとを有する車両であって、
当該車両は、互いに反対の側にある2つの側面と、前部と後部とを有し、かつ、少なくとも2つのホイールが、車両の前部および後部にそれぞれ位置し、かつ、該車両の前部および後部にあるサスペンションシステム内のポンピング流体が、継手、オリフィスブロック、フローティングピストン、コンプライアンスによって連結されたフローティングピストン、または、類似の装置を介して、リンクされている、
前記車両。
【請求項14】
ポンピング流体が流体回路内に封入され、かつ、液圧ポンプおよび分配バルブ装置が、該流体回路内のポンピング流体の体積を増減させるように構成されている、請求項1記載のサスペンションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2011−500425(P2011−500425A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530230(P2010−530230)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【国際出願番号】PCT/CA2008/001856
【国際公開番号】WO2009/052612
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(597005820)マルティマティック インコーポレイティッド (6)
【Fターム(参考)】