説明

部品内蔵基板の製造方法

【課題】低背化と信頼性を向上させた部品内蔵基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】(d)では両面に部品を実装した部品実装基板(1)を中央にして、熱膨張係数が部品実装基板(1)と同じかほぼ近い第1,第2の支持基板(2a,2b)を積層配置するとともに、部品実装基板(1)と第1,第2の支持基板(2a,2b)との間には、硬化前状態の絶縁層(3a,3b)を配設し、(e)では第1,第2の支持基板(2a,2b)を積層方向に加熱加圧して絶縁層(3a,3b)を硬化させて一体化し、(f)ではパターン電極(103c,103d)を残して第1,第2の支持基板(2a,2b)を剥離してパターン電極(103c,103d)を露出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品内蔵基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の小型化、高機能化、高密度化および低コスト化の要求に伴い、更なる実装密度の向上や基板の低背化が求められている。高密度実装の一例として、無機質フィラーと熱硬化性樹脂との混合物内に、既存部品である能動部品や受動部品を埋め込んだ部品内蔵基板が提案されている。
【0003】
特許文献1には、図17(a)(b)(c)に示すように多層回路基板に表面実装後無機質フィラーと熱硬化性樹脂との混合物を用いて部品内蔵基板を実現した高密度実装技術が記載されている。
【0004】
図17(a)(b)において、401a,401bは片側に半導体素子404aや電子部品406aを表面に実装した多層回路基板である。2つの多層回路基板401a,401bの間にコンポジットシート407を配置し、これを熱プレスにて加熱加圧することによって部品を内蔵した基板が作成されている。
【0005】
コンポジットシート407はエポキシなどの樹脂にシリカなどのセラミック粉を配合した回路基板用絶縁部材で、多層回路基板401a,401bを接続するためパターン電極402の位置に導電性ペースト403が充填されていると共に、あらかじめ部品の入るスペース405が形成されている。
【0006】
熱プレス後、図17(c)に示すように半導体素子404bや電子部品406bを表面に実装することにより部品内蔵基板が完成する。
特許文献2には、図18(a)〜(i)に示す工程で作成して低背化を実現した部品内蔵基板が記載されている。
【0007】
図18(a)では、金属の支持層30のパターン電極31に電子部品32を導電性接合材33で実装して部品実装基板を作成する。
図18(b)では、図18(a)で作成した部品実装基板と、金属の支持層35にパターン電極36が形成されたものとの間に、プレプレグ34(上記コンポジットシートでも構わない)を配置し、これを熱プレスにて加熱加圧する。つぎに支持層30,35を剥離することによって図18(c)に示すように低背化された部品内蔵基板ができる。
【0008】
図18(d)では、上下のパターン電極31,36の接続用にビア37を形成する。
図18(e)では電子部品39をパターン電極31に導電性接合材40で実装する。
その後は、図18(f)〜(h)に示すように、金属の支持層42に形成されたパターン電極43およびプリプレグ41を用いて、以下同様にプロセスを繰り返すことで図18(h)に示した多段の部品内蔵基板を作成することができる。
【特許文献1】特開2003−197849公報(12頁、図7)
【特許文献2】WO2005/004567公報(12頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の構成では、多層回路基板を複数用いていることから、部品内蔵基板の低背化が課題となってくる。特許文献2では、低背化は可能であるが図18(i)に示すように接続用のビア44が傾いて位置ずれが発生するという課題がある。以下、原因を簡単に説明する。
【0010】
図18(f)において、支持層42に使用している金属(SUS、銅など)は、プリプレグ41より一般的に熱膨張係数が高い。熱プレス時のプリプレグ41は、未硬化の状態であり流動性がある。そのため、プレスの熱を受けることによって支持層42がプリプレグ41より延びが大きくなる。そのとき層間接続用のビア44の前記支持層42の側が、支持層42の延びと共に広がる。この様に、ビア44の位置がずれることにより、信頼性悪化の一つの要因となる。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低背化と信頼性を向上させた部品内蔵基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の請求項1記載の部品内蔵基板の製造方法は、両面に部品を実装した部品実装基板を中央にして、前記部品実装基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記部品実装基板と同じかほぼ近い第1,第2の支持基板を積層配置するとともに、前記部品実装基板と第1,第2の支持基板との間には、層間接続用のビアと部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、第1,第2の支持基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、前記一体化の後に、前記パターン電極を残して第1,第2の支持基板を剥離して前記パターン電極を露出させることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項2記載の部品内蔵基板の製造方法は、請求項1において、前記部品実装基板のプリプレグシートを、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含む混合物で構成することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項3記載の部品内蔵基板の製造方法は、請求項1において、前記部品実装基板を、セラミック多層基板で構成することを特徴とする。
本発明の請求項4記載の部品内蔵基板の製造方法は、部品が実装された部品実装基板の実装面に、前記部品実装基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記部品実装基板と同じかほぼ近い第1の支持基板を積層配置するとともに、前記部品実装基板と第1の支持基板との間には、層間接続用のビアと部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、第1の支持基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、前記一体化の後に、前記部品実装基板の実装面のパターン電極と第1の支持基板の前記パターン電極を残して前記部品実装基板と第1の支持基板を剥離してパターン電極を露出させることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項5記載の部品内蔵基板の製造方法は、互いの熱膨張係数が同じかほぼ近い第1,第2の部品実装基板を部品が実装されたそれぞれの実装面が対向するように積層配置するとともに、第1,第2の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第1,第2の部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、第1,第2の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、前記一体化の後に、第1,第2の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第1,第2の部品実装基板を剥離してパターン電極を露出させることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項6記載の部品内蔵基板の製造方法は、請求項4または請求項5に記載の部品内蔵基板を内装基板とし、この内装基板を中央にして、前記内装基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記内装基板と同じかほぼ近い第3,第4の部品実装基板を積層配置するとともに、前記内装基板と第3,第4の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第3,第4の部品実装基板に実装された部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、第3,第4の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、前記一体化の後に、第3,第4の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第3,第4の部品実装基板を剥離して前記パターン電極を露出させることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項7記載の部品内蔵基板の製造方法は、層間接続用のビアとパターン電極を有する多層回路基板を中央にして、前記多層回路基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記多層回路基板と同じかほぼ近い第3,第4の部品実装基板を積層配置するとともに、前記多層回路基板と第3,第4の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第3,第4の部品実装基板に実装された部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、第3,第4の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、前記一体化の後に、第3,第4の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第3,第4の部品実装基板を剥離して前記パターン電極を露出させることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項8記載の部品内蔵基板の製造方法は、請求項7において、前記多層回路基板を、セラミック多層基板で構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1,請求項4の構成では、加熱加圧して一体化する際の中央の部品実装基板と外側の第1,第2の支持基板との熱膨張係数が同じかほぼ近いので、熱膨張が発生しても部品実装基板と第1,第2の支持基板との間の層間接続用のビアの位置ずれが発生しない。
【0020】
また、請求項5の構成では、加熱加圧して一体化する際の第1,第2の支持基板の熱膨張係数が同じかほぼ近いので、熱膨張が発生しても部品実装基板と第1,第2の支持基板との間の層間接続用のビアの位置ずれが発生しない。
【0021】
また、請求項6の構成では、加熱加圧して一体化する際の内装基板と第3,第4の部品実装基板の熱膨張係数が同じかほぼ近いので、熱膨張が発生しても内装基板と第3,第4の支持基板との間の層間接続用のビアの位置ずれが発生しない。
【0022】
また、請求項7の構成では、加熱加圧して一体化する際の多層回路基板と第3,第4の部品実装基板の熱膨張係数が同じかほぼ近いので、熱膨張が発生しても多層回路基板と第3,第4の支持基板との間の層間接続用のビアの位置ずれが発生しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の部品内蔵基板の製造方法を具体的な各実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図4は本発明の実施の形態1を示す。
【0024】
図1は部品内蔵基板の仕上がり形状を示す。
プリプレグ101aの上下面に形成されたパターン電極103a,103bには、部品として抵抗104a,104bや半導体105a,105bが実装されている。プリプレグ101aの上面に実装された抵抗104aや半導体105aは、絶縁層3aに埋設されている。プリプレグ101aの下面に実装された抵抗104bや半導体105bは、絶縁層3bに埋設されている。絶縁層3aの上面に露出したパターン電極103cには、部品として抵抗104cや半導体105cが実装されている。絶縁層3bの下面に露出したパターン電極103dには、部品として抵抗104dや半導体105dが実装されている。プリプレグ101a,絶縁層3a,3bには、層間接続用のビア10が形成されている。
【0025】
この部品内蔵基板は、図2(a)〜(c),図3(d)〜(f),図4(g)(h)の工程で製造される。
まず、図2(a)では銅貼り積層板を作成する。
【0026】
手順は、プリプレグ101aにビア10を形成するために、層間接続用の孔(孔径180μm)をパンチングマシンで加工し、そこに導電性ペーストを充填後、9μmの銅箔102a,102bを熱プレスにて加熱加圧し接着する。銅箔102a,102bには片面粗化銅箔を用い、プリプレグ101aに相対する側に粗化面を配置した。
【0027】
図2(b)では、銅貼り積層板の銅箔102a,102bをエッチング法にて加工し、パターン電極103a,103bを形成する。
図2(c)では、パターン電極103a,103bに抵抗104a,104b,半導体105a,105bを実装し、部品実装基板1を作成する。
【0028】
図3(d)の部品内蔵工程では、先ず、図2(c)の部品実装基板1を中央にして、その上側には硬化前の絶縁層3aを介して、第1の支持基板2aを配置し、部品実装基板1の下側には絶縁層3bを介して、第2の支持基板2bを配置する。
【0029】
なお、第1,第2の支持基板2a,2bは、プリプレグ101b,101cに銅箔をプレス工程にて加熱加圧し、片側の銅箔をエッチング法にて加工しパターン電極103c,103dを形成する。もう一方の銅箔はすべて除去した。このときの銅箔は9μmの片面粗化銅箔を使用し、プリプレグ101b,101cと接する面は光沢側とした。
【0030】
部品実装基板1のプリプレグ101bと第1,第2の支持基板2a,2bのプリプレグ101b,101cとは同じ材質で、ここでは日立化成工業株式会製GEA−67BE(ガラスクロス厚80μm)を用い、9μmの銅箔を温度180℃、圧力10MPaで一体化した。本実施の形態では、熱伝導性が良好なGEA−67BEを使用したが、安価で一般的なガラスエポキシ基板を使用しても構わない。
【0031】
絶縁層3a,3bは、それぞれ熱硬化性のエポキシ樹脂とシリカの混合物とし、シリカの添加量を80Wt%としたコンポジットシート107a,107bからできている。まず、1枚のコンポジットシート107aには、部品の入るスペース108を抜き型で形成する。その後もう一枚のコンポジットシート107bをコンポジットシート107aに重ね合わせ、ビア10用の孔をパンチングマシンで加工し、その孔に導電性ペーストが充填されている。
【0032】
図3(e)では、熱プレスにて一体化を行い部品を内蔵した。部品内蔵工程のプレス条件は、温度200℃、圧力3MPa、時間2時間、真空雰囲気で行った。
図3(f)では、第1の支持基板2aのパターン電極103cと基板2bのパターン電極103dを残して第1,第2の支持基板2a,2bを剥離してパターン電極103c,103dを露出させて部品内蔵基板ができる。
【0033】
上下に配置されているプリプレグ101bを剥離したままの図4(g)に示す状態では、第1,第2の支持基板2a,2bのプリプレグの樹脂成分109が表面に付着していたので、樹脂成分109を研磨加工で取り除いて図4(h)に示すようにパターン電極103c,103dを露出させて部品内蔵基板が完成する。
【0034】
さらに、必要に応じて図4(i)に示すように、上面と下面のパターン電極103c,103dに部品としての抵抗104c,104dや半導体105c,105dの表面実装を実施する。
【0035】
このように、部品実装基板1のプリプレグ101aと第1,第2の支持基板2a,2bのプリプレグ101b,101cとが同じ材質であって、部品実装基板1と第1,第2の支持基板2a,2bの熱膨張係数が同じであるため、図3(d)の工程において、硬化前の絶縁層3a,3bを挟んで熱プレスして絶縁層3a,3bを硬化させて一体化する際の部品実装基板1と第1,第2の支持基板2a,2bの伸び量は略同じであるため、ビア10が従来のように傾くことが無く、信頼性の高い層間接続を期待できる。
【0036】
なお、部品実装基板1のプリプレグ101aと第1,第2の支持基板2a,2bのプリプレグ101b,101cとは同じ材質であったが、熱膨張係数がほぼ同じある場合には材質が異なっていてもよい。具体的には、室温(20℃)〜熱プレス温度(200℃)における熱膨張係数の差が一定値以下なら材質が違っても使用できる。コンデンサなど受動部品および半導体など能動部品の内蔵技術を用いてシステム機能を完結させた3次元実装モジュールの場合、ランドとビアの設計は、通常、ビア径+100μm程度設計する。つまり、ビアとランドとの合致性においては50μmが目安であって、100mmサイズの3次元実装モジュールを仮定した場合、熱膨張係数の差は理想で2.7×10−6/℃以下、最大でも5.4×10−6/℃以下がよく、熱膨張係数の差は6.0×10−6/℃程度以下、さらには3.0×10−6/℃程度以下が良いと言える。部品実装基板1としてセラミック基板を採用した場合に、第1,第2の支持基板2a,2bとしてGEA−67BEまたはガラスエポキシ基板を使用することができる。
【0037】
図2(a)と図3(d)において、層間接続用の孔加工にはパンチングマシンを使用したが、レーザ加工機など他の加工方法でも構わない。
図3(d)において、コンポジットシート107aのスペース108は抜き型を使用したが、他の方法でも構わない。
【0038】
図3(d)において、第1,第2の支持基板2a,2bの片側の銅箔をすべて除去したが、除去する必要はない。
また、図3(d)において、プリプレグ101b,101cの両側に銅箔を配置する必要はなく、片側は離型シートを用い熱プレス後に剥離しても構わない。
【0039】
また、 図3(d)では片面粗化銅箔を使用したが、両面光沢の電解銅箔または圧延銅箔でも構わない。
また、部品実装基板1のパターン電極103a,103b、第1,第2の支持基板2a,2bのパターン電極103c,103dの表面は、金などの金属をメッキしても構わない。
【0040】
(実施の形態2)
図5〜図8は本発明の実施の形態2を示す。
図1に示した実施の形態1では部品実装基板1のプリプレグ101aが部品内蔵基板に残ったが、図5に示す実施の形態2では、部品内蔵基板に部品実装基板1のプリプレグ101aが残されていない。
【0041】
図5は部品内蔵基板の仕上がり形状を示す。
絶縁層3aの下面ではパターン電極103aが露出し、絶縁層3aの上面ではパターン電極103cが露出している。パターン電極103aに実装された部品としての抵抗104a,半導体105aは、絶縁層3aに埋設されている。絶縁層3aには層間接続用のビア10が形成されている。
【0042】
この部品内蔵基板は、図6(a)〜(c),図7(d)〜(f),図8(g)(h)の工程で製造される。
まず、図6(a)ではプリプレグ101aに9μmの銅箔102a,102bを熱プレスにて加熱加圧し接着した銅貼り積層板を作成する。銅箔102aには片面粗化銅箔を用い、プリプレグ101aに相対する側に光沢面を配置した。
【0043】
次に図6(b)に示すように表面の銅箔102aをエッチング法にて加工し、パターン電極103aを形成する。もう一方の銅箔102bはすべて除去した。
次に図6(c)に示すようにパターン電極103上に部品としての抵抗104a,半導体105aを実装し部品実装基板1を作成する。
【0044】
図7(d)の部品内蔵工程では、図6(c)で作成した部品実装基板1の上側には絶縁層3aを介して第1の支持基板2aを配置する。
なお、第1の支持基板基板2aは、プリプレグ101bに銅箔をプレス工程にて加熱加圧し、片側の銅箔をエッチング法にて加工しパターン電極103cを形成する。もう一方の銅箔はすべて除去した。このときの銅箔は9μmの片面粗化銅箔を使用し、プリプレグ101bと接する面は光沢側とした。
【0045】
部品実装基板1のプリプレグ101bと第1の支持基板基板2aのプリプレグ101bとは同じ材質で、ここでは日立化成工業株式会製GEA−67BE(ガラスクロス厚80μm)を用い、9μmの銅箔を温度180℃、圧力10MPaで一体化した。本実施の形態では、熱伝導性が良好なGEA−67BEを使用したが、安価で一般的なガラスエポキシ基板を使用しても構わない。
【0046】
絶縁層3aは、熱硬化性のエポキシ樹脂とシリカの混合物とし、シリカの添加量を80Wt%としたコンポジットシート107a,107bからできている。まず、1枚のコンポジットシート107aには、部品の入るスペース108を抜き型で形成する。その後もう一枚のコンポジットシート107bをコンポジットシート107aに重ね合わせ、ビア10用の孔をパンチングマシンで加工し、その孔に導電性ペーストが充填されている。
【0047】
図7(e)では、熱プレスにて一体化を行い部品を内蔵した。部品内蔵工程のプレス条件は、温度200℃、圧力3MPa、時間2時間、真空雰囲気で行った。
図7(f)では、部品実装基板1のパターン電極103aと第1の支持基板2aのパターン電極103cを残して部品実装基板1と第1の支持基板2aを剥離してパターン電極103a,103cを露出させて部品内蔵基板ができる。
【0048】
上下に配置されているプリプレグ101a,101bを剥離したままの図8(g)に示す状態では、部品実装基板1の樹脂成分109と第1,第2の支持基板2a,2bの樹脂成分109が表面に付着していたので、樹脂成分109を研磨加工で取り除いて図8(h)に示すようにパターン電極103a,103cを露出させて部品内蔵基板が完成する。
【0049】
さらに、必要に応じて図8(i)に示すように、上面と下面のパターン電極103c,103aに部品としての抵抗104c,104dや半導体105c,105dの表面実装を実施する。
【0050】
また、必要に応じて図8(j)に示すように、上面のパターン電極103cに部品としての抵抗104cや半導体105cの表面実装を実施し、下面のパターン電極103aには2次実装用に半田ボール100を実装してもよい。
【0051】
このように、部品実装基板1のプリプレグ101aと第1の支持基板2aのプリプレグ101bとが同じ材質であって、部品実装基板1と第1の支持基板2aの熱膨張係数が同じであるため、図7(d)の工程において、硬化前の絶縁層3aを挟んで熱プレスして絶縁層3aを硬化させて一体化する際の部品実装基板1と第1の支持基板2aの伸び量は略同じであるため、ビア10が従来のように傾くことが無く、信頼性の高い層間接続を期待できる。
【0052】
なお、部品実装基板1のプリプレグ101aと第1の支持基板2aのプリプレグ101b,101cとは同じ材質であったが、熱膨張係数がほぼ同じある場合には材質が異なっていてもよい。
【0053】
図7(d)において、ビア10用の孔加工にはパンチングマシンを使用したが、レーザ加工機など他の加工方法でも構わない。
図7(d)において、コンポジットシート107aのスペース108は抜き型を使用したが、他の方法でも構わない。
【0054】
図7(d)において、第1の支持基板2aの片側の銅箔をすべて除去したが、除去する必要はない。
また、部品実装基板1のパターン電極103a、第1の支持基板2aのパターン電極103cの表面は、金などの金属をメッキしても構わない。
【0055】
部品実装基板1と第1の支持基板2aのプリプレグ101bは熱膨張係数が同じであったが、第1の支持基板2aとして、部品実装基板1の熱膨張係数にほぼ近い材質のものを使用しても同様である。
【0056】
(実施の形態3)
図9〜図12は本発明の実施の形態3を示す。
図5に示した実施の形態2では絶縁層3aに埋設された部品としての抵抗104a,半導体105aがパターン電極103aに実装されており、パターン電極103bには部品が実装されていなかったが、図9に示す実施の形態3では、パターン電極103bにも部品としての抵抗104b,半導体105bが実装されている点だけが異なっている。
【0057】
この部品内蔵基板は、図10(a)〜(c),図11(d)〜(f),図12(g)(h)の工程で製造される。
まず、図10(a)〜(c)では、図6(a)〜(c)と同じにしてパターン電極103a上に部品としての抵抗104a,半導体105aを実装した第1の部品実装基板11と、パターン電極103b上に部品としての抵抗104b,半導体105bを実装した第2の部品実装基板12を作成する。
【0058】
図11(d)の部品内蔵工程では、図10(c)で作成した第1,第2の部品実装基板11,12の部品実装面が対向するように積層配置するとともに、その間に硬化前状態の絶縁層30を配設する。絶縁層30には、層間接続用のビア10と第1,第2の部品実装基板11,12に実装された抵抗104a,104bと半導体105a,105bの位置に対応してスペース108が形成されている。
【0059】
第1,第2の部品実装基板11,12のプリプレグは互いに同じ材質で、ここでは日立化成工業株式会製GEA−67BE(ガラスクロス厚80μm)を用い、9μmの銅箔を温度180℃、圧力10MPaで一体化した。本実施の形態では、熱伝導性が良好なGEA−67BEを使用したが、安価で一般的なガラスエポキシ基板を使用しても構わない。絶縁層30は、熱硬化性のエポキシ樹脂とシリカの混合物である。
【0060】
図11(e)では、熱プレスにて一体化を行い部品を内蔵した。部品内蔵工程のプレス条件は、温度200℃、圧力3MPa、時間2時間、真空雰囲気で行った。
図11(f)では、第1の部品実装基板11のパターン電極103aと第2の部品実装基板12のパターン電極103bを残して第1,第2の部品実装基板11,12を剥離してパターン電極103a,103bを露出させて部品内蔵基板ができる。
【0061】
上下に配置されている第1,第2の部品実装基板11,12を剥離したままの図12(g)に示す状態では、第1,第2の部品実装基板11,12のプリプレグ101a,101bの樹脂成分109が表面に付着していたので、樹脂成分109を研磨加工で取り除いて図12(h)に示すようにパターン電極103a,103bを露出させて部品内蔵基板が完成する。
【0062】
さらに、必要に応じて図12(i)に示すように、上面と下面のパターン電極103b,103aに部品としての抵抗104c,104dや半導体105c,105dの表面実装を実施する。
【0063】
また、必要に応じて図12(j)に示すように、上面のパターン電極103cに部品としての抵抗104cや半導体105cの表面実装を実施し、下面のパターン電極103aには2次実装用に半田ボール100を実装してもよい。
【0064】
(実施の形態4)
図13と図14は本発明の実施の形態4を示す。
実施の形態2または実施の形態3で作成された部品内蔵基板を用い、内蔵層を多段構成としたものである。ここでは実施の形態2で作成された部品内蔵基板を内装基板4として使用した場合を例に挙げて説明する。
【0065】
図13は部品内蔵基板の仕上がり形状を示す。
内装基板4の上下面に絶縁層31,32が一体化されている。
絶縁層31には、内装基板4のパターン電極103cと絶縁層31の上面に付けられたパターン電極103eとを接続する層間接続用のビア10が形成されている。絶縁層32には、内装基板4のパターン電極103aと絶縁層32の下面に付けられたパターン電極103fとを接続する層間接続用のビア10が形成されている。また、絶縁層31には、パターン電極103eに実装されている部品としての抵抗104e,半導体105eが埋設されている。絶縁層32には、パターン電極103fに実装されている部品としての抵抗104f,半導体105fが埋設されている。
【0066】
この部品内蔵基板は、図14(a)〜(c)の工程で製造される。
図14(a)では、パターン電極103eに抵抗104eと半導体105eが実装された第3の部品実装基板21と、パターン電極103fに抵抗104fと半導体105fが実装された第4の部品実装基板22とを、内装基板4を中央にして、互いの実装面を内側にして積層配置するとともに、第3の部品実装基板21と内装基板4の間に硬化前の絶縁層31が配置され、第4の部品実装基板22と内装基板4の間に硬化前の絶縁層32が配置されている。
【0067】
絶縁層31には、ビア10と抵抗104eと半導体105eに対応して形成されたスペース108が設けられている。絶縁層32には、抵抗104fと半導体105fに対応して形成されたスペース108が設けられている。
【0068】
図14(b)では、第3,第4の部品実装基板21,22を積層方向に加熱加圧して絶縁層31,32を硬化させて一体化する。
その後、第3,第4の部品実装基板21,22のパターン電極103e,103fを残して第3,第4の部品実装基板21,22を剥離してパターン電極103e,103fを露出させる。
【0069】
上下に配置されている第3,第4の部品実装基板21,22を剥離したままの状態では、第3,第4の部品実装基板21,22のプリプレグの樹脂成分が表面に付着しているので、この樹脂成分を研磨加工で取り除いて図14(c)に示すようにパターン電極103e,103fを露出させて部品内蔵基板が完成する。
【0070】
さらに、必要に応じて図14(d)に示すように、上面と下面のパターン電極103e,103fに部品としての抵抗104g,104hや半導体105g,105hの表面実装を実施する。
【0071】
また、必要に応じて上面のパターン電極103eに部品としての抵抗104gや半導体105gの表面実装を実施し、下面のパターン電極103fには2次実装用に半田ボールを実装してもよい。
【0072】
熱膨張係数が内装基板4と第3,第4の部品実装基板21,22は同じであったが、熱膨張係数が内装基板4とほぼ近い第3,第4の部品実装基板21,22を使用しても同様である。
【0073】
(実施の形態5)
図15と図16は本発明の実施の形態5を示す。
実施の形態4で作成された部品内蔵基板は、中心の層が部品が実装された内装基板4であったが、この実施の形態5では部品内蔵基板では中心の層が部品が実装されていない多層回路基板7である点だけが異なっている。
【0074】
図15は部品内蔵基板の仕上がり形状を示す。
多層回路基板7には、層間接続用のビア10とパターン電極103g,103hが形成されている。この多層回路基板7を中央にして、多層回路基板7の上面には絶縁層31を介してパターン電極103eが設けられている。パターン電極103eには部品としての抵抗104e,半導体105eが実装されており、この抵抗104e,半導体105eは絶縁層31に埋設されている。多層回路基板7の下面には絶縁層32を介してパターン電極103fが設けられている。パターン電極103fには部品としての抵抗104f,半導体105fが実装されており、この抵抗104f,半導体105fは絶縁層32に埋設されている。
【0075】
この部品内蔵基板は、図16(a)〜(c)の工程で製造される。
図16(a)では、パターン電極103eに抵抗104eと半導体105eが実装された第3の部品実装基板21と、パターン電極103fに抵抗104fと半導体105fが実装された第4の部品実装基板22とを、多層回路基板7を中央にして、互いの実装面を内側にして積層配置するとともに、第3の部品実装基板21と多層回路基板7の間に硬化前の絶縁層31が配置され、第4の部品実装基板22と多層回路基板7の間に硬化前の絶縁層32が配置されている。
【0076】
ここでは、多層回路基板7と第3,第4の部品実装基板21,22のプリプレグは互いに同じ材質で、ここでは日立化成工業株式会製GEA−67BE(ガラスクロス厚80μm)を用い、9μmの銅箔を温度180℃、圧力10MPaで一体化した。本実施の形態では、熱伝導性が良好なGEA−67BEを使用したが、安価で一般的なガラスエポキシ基板を使用しても構わない。絶縁層31,32は、熱硬化性のエポキシ樹脂とシリカの混合物である。
【0077】
絶縁層31には、多層回路基板7のパターン電極103gと第3の部品実装基板21のパターン電極103eとの層間接続用のビア10と、抵抗104eと半導体105eに対応して形成されたスペース108が設けられている。絶縁層32には、多層回路基板7のパターン電極103hと第4の部品実装基板22のパターン電極103fとの層間接続用のビア10と、抵抗104fと半導体105fに対応して形成されたスペース108が設けられている。
【0078】
図16(b)では、第3,第4の部品実装基板21,22を積層方向に加熱加圧して絶縁層31,32を硬化させて一体化する。
その後、第3,第4の部品実装基板21,22のパターン電極103e,103fを残して第3,第4の部品実装基板21,22を剥離してパターン電極103e,103fを露出させる。パターン電極103e,103fが光沢箔で有るため簡単に剥離できる。
【0079】
上下に配置されている第3,第4の部品実装基板21,22を剥離したままの状態では、第3,第4の部品実装基板21,22のプリプレグの樹脂成分が表面に付着しているので、この樹脂成分を研磨加工で取り除いて図16(c)に示すようにパターン電極103e,103fを露出させて部品内蔵基板が完成する。
【0080】
さらに、必要に応じて図16(d)に示すように、上面と下面のパターン電極103e,103fに部品としての抵抗104g,104hや半導体105g,105hの表面実装を実施する。
【0081】
また、必要に応じて上面のパターン電極103eに部品としての抵抗104gや半導体105gの表面実装を実施し、下面のパターン電極103fには2次実装用に半田ボールを実装してもよい。
【0082】
ここで抵抗104g,104hや半導体105g,105hとしては、チップサイズが1005以上の物で、0603以下のサイズの物には空隙の発生は無かった。チップサイズの部品実装は、一般の半田を用いて実装を行った。環境に配慮して鉛フリー半田を使用した。
【0083】
多層回路基板7と第3,第4の部品実装基板21,22は熱膨張係数が同じであったが、第3,第4の部品実装基板21,22として多層回路基板7の熱膨張係数にほぼ近い材質のものを使用しても同様である。
【0084】
実施の形態2〜実施の形態4では、すべての絶縁材料がコンポジットシートであるため、温度変化などによる基板反りの発生が無いため、高信頼性の部品内蔵基板を提供できる。また、実施の形態1および実施の形態5においても絶縁材料が対称系に積層されているため、基板の反りなどは抑えられる。
【0085】
上記の各実施の形態において、内蔵部品実装用の半田と表面実装の半田とは同じ物を用いても構わないが、リフロー温度に注意が必要である。表面実装時に内蔵部品用の半田を溶かしてしまうと、半田が流れ出し、回路のショートなど不良が発生する可能性があるが内蔵用の半田の融点を高くすることで上記課題は解決される。
【0086】
上記の各実施の形態において、部品としての半導体はベアチップを用いフリップチップ実装したが、その実装方式にはとらわれない。内蔵する半導体には部品下の空隙対策としてアンダーフィルを設ける方がよい。ワイヤボンディング方式で実装する場合は、モールドする方が良い。
【0087】
上記の各実施の形態において、前記無機フィラーが、Al、MgO、BN、AlN及びSiOから選ばれた少なくとも1つを含んでいる。
上記の各実施の形態において、内蔵される部品は抵抗または半導体であったが、チップ状のコンデンサ、インダクタなどでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の部品内蔵基板は、電子機器の小型、高機能、高密度化の要求に容易に対応可能であり、かつ低背化が可能で有るため、携帯機器用の基板の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施の形態1における部品内蔵基板の断面図
【図2】同実施の形態の製造工程の断面図
【図3】同実施の形態の製造工程の断面図
【図4】同実施の形態の製造工程の断面図
【図5】本発明の実施の形態2における部品内蔵基板の断面図
【図6】同実施の形態の製造工程の断面図
【図7】同実施の形態の製造工程の断面図
【図8】同実施の形態の製造工程の断面図
【図9】本発明の実施の形態3における部品内蔵基板の断面図
【図10】同実施の形態の製造工程の断面図
【図11】同実施の形態の製造工程の断面図
【図12】同実施の形態の製造工程の断面図
【図13】本発明の実施の形態4における部品内蔵基板の断面図
【図14】同実施の形態の製造工程の断面図
【図15】本発明の実施の形態5における部品内蔵基板の断面図
【図16】同実施の形態の製造工程の断面図
【図17】特許文献1の部品内蔵基板の工程の断面図
【図18】特許文献2の部品内蔵基板の工程の断面図
【符号の説明】
【0090】
1 部品実装基板
2a,2b 第1,第2の支持基板
3a,3b,30,31,32 絶縁層
4 内装基板
7 多層回路基板
10 層間接続用のビア
11,12 第1,第2の部品実装基板
21,22 第3,第4の部品実装基板
100 半田ボール
101a,101b,101c プリプレグ
102a,102b 銅箔
103a,103b,103c,103d,103e,103f パターン電極
103g,103h パターン電極
104a,104b,104c,104d 抵抗(部品)
104e,104f,104g,104h 抵抗(部品)
105a,105b,105c,105d 半導体(部品)
105e,105f,105g,105h 半導体(部品)
107a,107b コンポジットシート
108 スペース
109 樹脂成分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面に部品を実装した部品実装基板を中央にして、前記部品実装基板との対向面にパターン電極有し熱膨張係数が前記部品実装基板と同じかほぼ近い第1,第2の支持基板を積層配置するとともに、前記部品実装基板と第1,第2の支持基板との間には、層間接続用のビアと部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、
第1,第2の支持基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、
前記一体化の後に、前記パターン電極を残して第1,第2の支持基板を剥離して前記パターン電極を露出させる
部品内蔵基板の製造方法。
【請求項2】
前記部品実装基板のプリプレグシートを、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含む混合物で構成する
請求項1記載の部品内蔵基板の製造方法。
【請求項3】
前記部品実装基板を、セラミック多層基板で構成する
請求項1記載の部品内蔵基板の製造方法。
【請求項4】
部品が実装された部品実装基板の実装面に、前記部品実装基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記部品実装基板と同じかほぼ近い第1の支持基板を積層配置するとともに、前記部品実装基板と第1の支持基板との間には、層間接続用のビアと部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、
第1の支持基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、
前記一体化の後に、前記部品実装基板の実装面のパターン電極と第1の支持基板の前記パターン電極を残して前記部品実装基板と第1の支持基板を剥離してパターン電極を露出させる
部品内蔵基板の製造方法。
【請求項5】
互いの熱膨張係数が同じかほぼ近い第1,第2の部品実装基板を部品が実装されたそれぞれの実装面が対向するように積層配置するとともに、第1,第2の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第1,第2の部品実装基板に実装された前記部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、
第1,第2の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、
前記一体化の後に、第1,第2の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第1,第2の部品実装基板を剥離してパターン電極を露出させる
部品内蔵基板の製造方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の部品内蔵基板を内装基板とし、この内装基板を中央にして、前記内装基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記内装基板と同じかほぼ近い第3,第4の部品実装基板を積層配置するとともに、前記内装基板と第3,第4の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第3,第4の部品実装基板に実装された部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、
第3,第4の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、
前記一体化の後に、第3,第4の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第3,第4の部品実装基板を剥離して前記パターン電極を露出させる
部品内蔵基板の製造方法。
【請求項7】
層間接続用のビアとパターン電極を有する多層回路基板を中央にして、前記多層回路基板との対向面にパターン電極を有し熱膨張係数が前記多層回路基板と同じかほぼ近い第3,第4の部品実装基板を積層配置するとともに、前記多層回路基板と第3,第4の部品実装基板との間には、層間接続用のビアと第3,第4の部品実装基板に実装された部品の位置に対応してスペースが形成された硬化前状態の絶縁層を配設し、
第3,第4の部品実装基板を積層方向に加熱加圧して前記絶縁層を硬化させて一体化し、
前記一体化の後に、第3,第4の部品実装基板の実装面のパターン電極を残して第3,第4の部品実装基板を剥離して前記パターン電極を露出させる
部品内蔵基板の製造方法。
【請求項8】
多層回路基板を、セラミック多層基板で構成する
請求項7記載の部品内蔵基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−4664(P2009−4664A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165725(P2007−165725)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】