説明

部品及びその工処理方法

【課題】部品、及び部品を加工処理する方法を開示する。
【解決手段】この方法は、ある特徴を有する基材金属を準備し、特徴を除去して加工処理領域を形成し、第1の層を前記加工処理領域に適用し、第2の層を第1の層に適用することを含む。基材金属、第1の層、及び第2の層は各々が所定の熱膨張率、降伏強度、及び伸び率を有する。加工処理部品は、基材金属の加工処理領域に適用された第1の層と、第1の層に適用された第2の層を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にガスタービン部品を加工処理する方法、及びガスタービン部品に関する。より具体的には、本発明は、ガスタービンダイヤフラムを加工処理する方法、及び加工処理ガスタービンダイヤフラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン部品は熱的、機械的、かつ化学的に過酷な環境にさらされる。例えば、ガスタービンの圧縮機部分において、大気は大気圧の10〜25倍に圧縮され、その過程で800〜1250°F(427〜677℃)に断熱加熱される。この加熱圧縮空気は燃焼器に導かれ、そこで燃料と混合される。この燃料が点火され、その燃焼過程でガスは3000°F(1650℃)を越える非常に高い温度に加熱される。これらの高温のガスは、タービン(すなわち、回転するタービンディスクに固定された翼がエネルギーを引き出してタービンのファンと圧縮機を駆動する)、及び排気システム(すなわち、ガスが発電機ローターを回転するのに充分なエネルギーを提供して電気を生成する)を通過する。タービンの作動の効率を改良するために、燃焼温度が上昇している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7846243号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より高い温度で作動することができる加工処理ガスタービン部品、及び溶接部及び/又は界面内に亀裂を生じることなく溶接することによりガスタービン部品を加工処理する方法が当技術分野で望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
代表的な実施形態では、部品を加工処理する方法は、ある特徴を有し、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属を準備し、特徴を除去して加工処理領域を形成し、第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有する第1の層を前記加工処理領域に適用し、第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有する第2の層を第1の層に適用することを含む。第1の充填材熱膨張率は基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さい。第1の充填材降伏強度は基材金属降伏強度より大きく、第2の充填材降伏強度より小さい。第1の充填材伸び率は基材金属伸び率より大きく、第2の充填材伸び率より小さい。
【0006】
別の代表的な実施形態では、部品を加工処理する方法は、ある特徴を有し、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属を準備し、特徴を除去して加工処理領域を形成し、第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有する第1の層を前記加工処理領域に適用し、第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有する第2の層を第1の層に適用することを含む。第1の充填材組成は、約1.0〜約1.5重量%の炭素、約42.5〜約47.5重量%の鉄、及び残部のニッケルを含み、第2の充填材組成は、約0.1重量%以下の炭素、約20〜約23重量%のクロム、約5.0重量%の鉄、約1.0重量%のコバルト、約8.0〜約10.0重量%のモリブデン、約20〜約23重量%のクロム、及び残部のニッケルを含む。
【0007】
さらに別の代表的な実施形態では、加工処理部品は、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属、加工処理領域、加工処理領域に適用された、第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有する第1の層、並びに、第1の層に適用された、第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有する第2の層を含む。第1の充填材熱膨張率は基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さい。第1の充填材降伏強度は基材金属降伏強度より大きく、第2の充填材降伏強度より小さい。第1の充填材伸び率は基材金属伸び率より大きく、第2の充填材伸び率より小さい。
【0008】
本発明のその他の特徴及び利点は、本発明の原理を例示して図解する添付の図面と関連する以下の好ましい実施形態のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本開示の一実施形態に従って加工処理した部品を概略的に示す。
【0010】
図面を通して、同じ部分にはできるだけ同じ符号を用いた。
【発明を実施するための形態】
【0011】
溶接部内部に亀裂をもたず、及び/又は溶接部の界面内部に亀裂をもたない溶接部を有する、加工処理部品、及び部品を加工処理する方法が提供される。
【0012】
図1を参照して、代表的な加工処理部品100は、基材金属102、第1の充填材を有する第1の層104、及び第2の充填材を有する第2の層106を含む。本明細書で用いる用語「層」とは、溶接により付着させた充填材物質をいう。加工処理部品100は金属部品である。一実施形態では、加工処理部品は、ブレード、ローター、ダイヤフラム、バケット又はダブテールのようなガスタービン部品である。代表的なプロセスによると、第1の層104が、部品100の基材金属102中の表面欠陥108(例えば、空洞、亀裂、欠け、孔、割れ目又はその他相応の表面特徴)に適用される。次に、第2の層106が第1の層104上に設けられる。容易に分かるように、第2の層106は、溶接部の複雑さ及び溶接機が利用する技術に応じて、基材金属102から分離したままであってもよく、及び/又は一部が基材金属102と接触してもよい。
【0013】
基材金属102は基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を含む。加工処理部品100の代表的な実施形態では、第1の層104は基材金属102に近接して配置される。この第1の層104は第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する。第2の層106は第1の層104に近接して配置される。この第2の層106は第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する。
【0014】
第1の層104及び第2の層106は1以上の所定の性質に基づいて選択される。例えば、一実施形態では、第1の層104及び第2の層106は、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、基材金属伸び率及びこれらの組合せに応じて選択される。例えば、一実施形態では、第1の層104を製造するために、第1の充填材金属は、第1の充填材組成が、第2の層106を製造するための第2の充填材よりも炭素含有率が低く、鉄含有率が低く、ニッケル含有率が高くなるように選択される。別の実施形態では、第1の層104及び/又は第2の層106を製造するために、第1の充填材及び/又は第2の充填材は、第1の充填材熱膨張率が基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さくなるように選択される。さらに別の実施形態では、第1の層104及び/又は第2の層106を製造するために、第1の充填材及び/又は第2の充填材は、第2の充填材降伏強度が基材金属降伏強度及び第1の充填材降伏強度の双方より大きくなるように選択される。
【0015】
第1の層104を製造するための第1の充填材及び/又は第2の層106を製造するための第2の充填材の選択は、基材金属102及び第1の層104及び/又は第2の層106間の具体的な特定可能で定量化可能な関係及び/又は差に基づく。例えば、一実施形態では、第1の充填材及び/又は第2の充填材は、基材金属102と比較した第1の充填材及び/又は第2の充填材の熱膨張範囲の差が熱膨張の所定の差になるように選択される。この実施形態では、第1の充填材熱膨張率は基材金属熱膨張率より小さく、第2の充填材熱膨張率は第1の充填材熱膨張率より大きい。
【0016】
一実施形態では、第1の層104を製造するための第1の充填材と基材金属102との熱膨張率の所定の差(すなわち、基材金属熱膨張率の値から第1の充填材熱膨張率の値を減じた差)は約7.0〜約8.0μm/m・K、6.0〜約9.0μm/m・K、5.0〜約10.0μm/m・K、約6.5μm/m・K、約7.0μm/m・K、約7.5μm/m・K又は約8.0μm/m・Kである。これに加えて又はその代わりに、第1の層104を製造するための第1の充填材は、基材金属102よりも約65〜約75%低い熱膨張率を有する(すなわち、基材金属熱膨張率の値から第1の充填材熱膨張率の値を減じた差を基材金属熱膨張率の値で除した百分率)。
【0017】
一実施形態では、第1の層104を製造するための第1の充填材と第2の層106との熱膨張率の所定の差(すなわち、第2の充填材熱膨張率の値から第1の充填材熱膨張率の値を減じた差)は約2.3〜約3.3μm/m・K、約1.3〜約4.3μm/m・K、約1.8〜約3.8μm/m・K、約2.3μm/m・K、約2.6μm/m・K、又は約2.9μm/m・Kである。加えて又は代わりに、第1の層104を製造するための第1の充填材は第2の層106よりも約18〜約26%低い熱膨張率を有する(すなわち、第2の充填材熱膨張率の値から第1の充填材熱膨張率の値を減じた差を第2の充填材熱膨張率の値で除した百分率)。
【0018】
一実施形態では、基材金属102は約17.6μm/m・Kの熱膨張率を有し、第1の層104を製造するための第1の充填材は約12.8μm/m・Kの熱膨張率を有し、第2の層106を製造するための第2の充填材は約10.2μm/m・Kの熱膨張率を有し、これらの組合せも含まれる。
【0019】
一実施形態では、第1の層104を製造するための第1の充填材及び/又は第2の層106を製造するための第2の充填材は、基材金属102と比較した第1の層104及び/又は第2の層106の伸び率の差が所定の伸び率の差になるように選択される。本明細書で用いる用語「伸び率」とは、一定の温度における引張強さ試験中の材料の伸長をいう。例えば、伸び率は金属を伸長させ、その金属の伸長前の長さをその金属の破断点における金属の伸長した長さを比較することによって測定される。この実施形態では、第1の充填材伸び率は基材金属伸び率より少し大きいか又は小さく、第2の充填材伸び率は第1の充填材伸び率より大きい。
【0020】
一実施形態では、第1の層104と基材金属102との伸び率の所定の差は約32〜約36%の値(すなわち、第1の充填材伸び率の値から基材金属伸び率の値を減じた差)、約34.5%の値(すなわち、第1の充填材伸び率の値から基材金属伸び率の値を減じた差)、約75〜約85%の対比範囲(すなわち、第1の充填材伸び率の値から基材金属伸び率の値を減じた差を第1の充填材伸び率の値で除した百分率)、及び/又は約81%(すなわち、第1の充填材伸び率の値から基材金属伸び率の値を減じた差を第1の充填材伸び率の値で除した百分率)である。
【0021】
一実施形態では、第2の層106を製造するための第2の充填材と第1の層104を製造するための第1の充填材との伸び率の所定の差は約29.5〜約36.5%の値(すなわち、第2の充填材伸び率の値から第1の充填材伸び率の値を減じた差)、約33%の値(すなわち、第2の充填材伸び率の値から第1の充填材伸び率の値を減じた差)、又は約69.5〜約86%の対比範囲(すなわち、第2の充填材伸び率の値から第1の充填材伸び率の値を減じた差を第2の充填材伸び率の値で除した百分率)である。
【0022】
一実施形態では、基材金属102は約8.0%の伸び率を有し、第1の層104を製造するための第1の充填材は約6〜約13%の伸び率を有し、第2の層106を製造するための第2の充填材は約42.5%の伸び率を有する。
【0023】
一実施形態では、第1の層104を製造するための第1の充填材及び/又は第2の層106を製造するための第2の充填材は、基材金属102と比較した第1の充填材及び/又は第2の充填材の降伏強度の差が所定の降伏強度の差となるように選択される。本明細書で用いる用語「降伏強度」とは、材料が可塑的に変形し始める応力に対する金属の抵抗力をいう。この実施形態では、第1の充填材降伏強度は基材金属降伏強度より大きく、第2の充填材降伏強度は第1の充填材降伏強度及び基材金属降伏強度の双方より大きい。
【0024】
一実施形態では、第1の層104を製造するための第1の充填材と基材金属102との降伏強度の所定の差は約15〜約22Ksi(すなわち、第1の充填材降伏強度の値から基材金属降伏強度の値を減じた差)、約18.5Ksi(すなわち、第1の充填材降伏強度の値から基材金属降伏強度の値を減じた差)、約50〜約73%(すなわち、第1の充填材降伏強度の値から基材金属降伏強度の値を減じた差を基材金属降伏強度の値で除した百分率)、及び/又は約61.5%(すなわち、第1の充填材降伏強度の値から基材金属降伏強度の値を減じた差を基材金属降伏強度の値で除した百分率)である。
【0025】
一実施形態では、第2の層106を製造するための第2の充填材と第1の層104を製造するための第1の充填材との降伏強度の所定の差は約23〜約30Ksi(すなわち、第2の充填材降伏強度の値から第1の充填材降伏強度の値を減じた差)、約26.5Ksi(すなわち、第2の充填材降伏強度の値から第1の充填材降伏強度の値を減じた差)、約30〜約40%(すなわち、第2の充填材降伏強度の値から第1の充填材降伏強度の値を減じた差を第2の充填材降伏強度の値で除した百分率)、及び/又は約35%(すなわち、第2の充填材降伏強度の値から第1の充填材降伏強度の値を減じた差を第2の充填材降伏強度の値で除した百分率)である。
【0026】
一実施形態では、基材金属102は約30Ksiの降伏強度を有し、第1の層104を製造するための第1の充填材は約45〜約52Ksiの降伏強度を有し、及び/又は第2の層106を製造するための第2の充填材は約75Ksiの降伏強度を有する。
【0027】
一実施形態では、基材金属組成は約3.0重量%以下の炭素、約1.75〜約3.00重量%のケイ素、約0.70〜約1.0重量%のマンガン、約1.75〜約2.5重量%のクロム、約73.5重量%の鉄、及び残部のニッケル(例えば、約18〜約22重量%のニッケル)の組成範囲内のニッケル−レジストキャストタイプD−2である。このニッケル−レジストキャストタイプD−2は約1400°F(約760℃)までの温度で腐食、侵食、及び摩擦摩耗に対する抵抗力を提供する。
【0028】
一実施形態では、第1の充填材組成は約1.0〜約1.5重量%の炭素、約50〜約55重量%のニッケル、及び約42.5〜約47.5重量%の鉄である。別の実施形態では、組成は約1.2重量%の炭素、約53重量%のニッケル、及び約45.0重量%の鉄である。
【0029】
一実施形態では、第2の充填材組成は約0.1重量%以下の炭素、約20〜約23重量%のクロム、約5.0重量%の鉄、約1.0重量%のコバルト、約8.0〜約10.0重量%のモリブデン、約20〜約23重量%のクロム、及び残部のニッケルの組成範囲を有する。
【0030】
一実施形態では、基材金属組成及び第1の充填材組成はほぼ同じ炭素含有率及びニッケル含有率を含み、第1の充填材熱膨張率は基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さく、第1の充填材降伏強度は基材金属降伏強度より大きいが、第2の充填材降伏強度より小さく、第1の充填材伸び率は基材金属伸び率及び第2の充填材伸び率の双方より大きい。
【0031】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明して来たが、当業者には理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更をなすことができ、またその要素に換えて等価物を使用することができる。加えて、特定の状況又は材料に本発明の教示を適合させるべく、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく多くの修正をなすことができる。従って、本発明は、本発明を実施するために考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に入る全ての実施形態を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を加工処理する方法であって、
ある特徴を有しており、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属を準備し、
前記特徴を除去して加工処理領域を形成し、
第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有する第1の層を前記加工処理領域に適用し、
第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有する第2の層を第1の層に適用する
ことを含んでおり、
第1の充填材熱膨張率が基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さく、
第1の充填材降伏強度が基材金属降伏強度より大きく、第2の充填材降伏強度より小さく、
第1の充填材伸び率が基材金属伸び率より大きく、第2の充填材伸び率より小さい、方法。
【請求項2】
第1の充填材熱膨張率が基材金属熱膨張率よりも約5.0〜約10.0μm/m・K小さい、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第2の充填材熱膨張率が第1の充填材熱膨張率よりも約1.3〜約4.3μm/m・K大きい、請求項1記載の方法。
【請求項4】
基材金属熱膨張率が約17.6μm/m・Kであり、第2の充填材熱膨張率が約10.2μm/m・Kであり、第1の充填材熱膨張率が約12.8μm/m・Kである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
第1の充填材伸び率が基材金属伸び率よりも約32〜36%大きい、請求項1記載の方法。
【請求項6】
第1の充填材伸び率が第2の充填材伸び率よりも約29.5〜約36.5%小さい、請求項1記載の方法。
【請求項7】
基材金属が約8.0%の伸び率を有し、第1の充填材が約6〜約13%の伸び率を有し、第2の充填材が約42.5%の伸び率を有する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第1の充填材降伏強度が基材金属降伏強度よりも約15〜約22Ksi大きい、請求項1記載の方法。
【請求項9】
第2の充填材降伏強度が第1の充填材降伏強度よりも約23〜約30Ksi大きい、請求項1記載の方法。
【請求項10】
基材金属降伏強度が約30Ksiであり、第1の充填材降伏強度が約45〜約52Ksiであり、第2の充填材降伏強度が約75Ksiである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
基材金属組成及び第1の充填材組成がほぼ同じ炭素及びニッケル濃度を含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
部品がブレード、ローター、ダイヤフラム、及びバケットからなる群から選択されるガスタービン部品である、請求項1記載の方法。
【請求項13】
第1の充填材組成が約1.0〜約1.5重量%の炭素、約42.5〜約47.5重量%の鉄、及び残部のニッケルを含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
第2の充填材組成が約0.1重量%以下の炭素、約20〜約23重量%のクロム、約5.0重量%の鉄、約1.0重量%のコバルト、約8.0〜約10.0重量%のモリブデン、約20〜約23重量%のクロム、及び残部のニッケルを含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
溶接プロセスが、ガスタングステンアーク溶接、ガス金属アーク溶接、シールド金属アーク溶接、フラックスコアアーク溶接、サブマージアーク溶接、及びこれらの組合せからなるプロセスの群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項16】
部品を加工処理する方法であって、
ある特徴を有しており、基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属を準備し、
前記特徴を除去して加工処理領域を形成し、
第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有する第1の層を前記加工処理領域に適用し、
第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有する第2の層を第1の層に適用する
ことを含んでおり、
第1の充填材組成が約1.0〜約1.5重量%の炭素、約42.5〜約47.5重量%の鉄、及び残部のニッケルを含み、
第2の充填材組成が約0.1重量%以下の炭素、約20〜約23重量%のクロム、約5.0重量%の鉄、約1.0重量%のコバルト、約8.0〜約10.0重量%のモリブデン、約20〜約23重量%のクロム、及び残部のニッケルを含む、方法。
【請求項17】
加工処理部品であって、
基材金属組成、基材金属熱膨張率、基材金属降伏強度、及び基材金属伸び率を有する基材金属と、
加工処理領域と、
第1の充填材組成、第1の充填材熱膨張率、第1の充填材降伏強度、及び第1の充填材伸び率を有する第1の充填材を有しており、加工処理領域に適用された第1の層と、
第2の充填材組成、第2の充填材熱膨張率、第2の充填材降伏強度、及び第2の充填材伸び率を有する第2の充填材を有しており、第1の層に適用された第2の層と
を含んでおり、
第1の充填材熱膨張率が基材金属熱膨張率及び第2の充填材熱膨張率の双方より小さく、
第1の充填材降伏強度が基材金属降伏強度より大きく、第2の充填材降伏強度より小さく、
第1の充填材伸び率が基材金属伸び率より大きく、第2の充填材伸び率より小さい、部品。
【請求項18】
部品が、ブレード、ローター、ダイヤフラム、及びバケットからなる群から選択されるガスタービン部品である、請求項17記載の部品。
【請求項19】
第2の充填材熱膨張率が第1の充填材熱膨張率よりも約1.3〜約4.3μm/m・K大きい、請求項17記載の部品。
【請求項20】
第1の充填材伸び率が第2の充填材伸び率よりも約29.5〜約36.5%小さい、請求項17記載の部品。

【図1】
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【公開番号】特開2012−211580(P2012−211580A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−27904(P2012−27904)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】