説明

配線構造体の製造方法

【課題】短時間のレーザ照射で加工可能な、かつ、不要金属のリサイクルが可能な配線構造体を提供する。
【解決手段】本発明における配線構造体の製造方法は、樹脂フィルム10の第1の面側に形成された金属箔14にレーザ光52aを照射することにより、金属箔14を金属配線の境界部にて切断する工程と、樹脂フィルム10の第1の面側とは反対の第2の面側から金属箔14にレーザ光52bを照射することにより、金属箔14の不要部分14aを樹脂フィルム10から剥離させる工程と、樹脂フィルム10から金属箔14の不要部分14aを除去する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルム上に金属配線が形成された配線構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、薄い金属板をプレス加工することにより製造されたアンテナコイルが知られている。しかし、プレス加工によるアンテナコイルは、複数の金型を用いた複数の工程を経て製造されるため、コストが高くなる。また、その製品強度が弱いために複数の工程間における位置合わせが困難であり、アンテナコイルの精度を向上させることができない。
【0003】
一方、樹脂フィルムなどの絶縁部材の上に導電体(金属)を形成して構成されたアンテナがある。このようなアンテナは、金型を用いたプレス加工により形成することが可能であるが、金型を用いる必要があり、アンテナのコスト低減および小型化は困難である。そこで、例えば特許文献1には、保持基体の上に接着剤を介して金属薄層を設け、金属薄層に対するレーザ光の照射によりアンテナ形成領域以外の金属薄層を昇華除去してアンテナを形成するアンテナの形成方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−48154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されているように、アンテナ形成領域以外の金属薄層の全てをレーザ光の照射により昇華除去しようとすると、レーザ光の照射に要する時間が多大となる。また、レーザ光が照射された金属薄層は昇華除去されるため、不要金属のリサイクルができない。
【0006】
そこで本発明は、短時間のレーザ照射で加工可能な、かつ、不要金属のリサイクルが可能な配線構造体の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての配線構造体の製造方法は、樹脂フィルムの第1の面側に形成された金属箔に第1のレーザ光を照射することにより、該金属箔を金属配線の境界部にて切断する工程と、前記樹脂フィルムの前記第1の面側とは反対の第2の面側から前記金属箔に第2のレーザ光を照射することにより、該金属箔の不要部分を該樹脂フィルムから剥離させる工程と、前記樹脂フィルムから前記金属箔の前記不要部分を除去する工程とを有する。
【0008】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、短時間のレーザ照射で加工可能な、かつ、不要金属のリサイクルが可能な配線構造体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施例における配線構造体(アンテナ)の平面図である。
【図2】実施例1における配線構造体の製造工程図である。
【図3】実施例1における配線構造体の平面図である。
【図4】実施例1における配線構造体の製造工程図である。
【図5】実施例1における配線構造体の製造工程図である。
【図6】実施例2における配線構造体の製造工程図である。
【図7】実施例2における配線構造体の製造工程図である。
【図8】実施例2における配線構造体の製造工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【実施例1】
【0012】
まず、図1乃至図5を参照して、本発明の実施例1における配線構造体の製造方法について説明する。
【0013】
図1は、本実施例における配線構造体の一例であるアンテナ1の平面図である。アンテナ1は、くし歯状の金属配線2(導電性部材)を備えて構成されている。ただし本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば渦巻き状の金属配線など連続的な直線であって規則的な折り曲げ部を有する金属配線、連続的な曲線を有する金属配線、浮島状に配置された不連続な金属パターン等に広く適用可能である。本実施例のアンテナ1は、可撓性を有する樹脂フィルムの上に金属箔(導電性箔)を形成して構成されたフィルムアンテナである。ただし、本実施例の配線構造体はアンテナ(フィルムアンテナ)に限定されるものではなく、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のようなセンサやアクチュエータにおいて金属配線や金属パターンを備える他の構造体や、金属パターンによる電気的接続部を有する基板等の製造にも適用可能である。
【0014】
図2、図4および図5は、配線構造体(アンテナ1)の製造方法を説明する製造工程図であり、各図は、図1中の線A−Aにおける断面に相当する。図2(a)〜(c)は、レーザ光を照射することにより配線構造体の中間構造体を製造する工程図である。図3は、この中間構造体(配線構造体)の平面図である。図4(a)〜(c)は、図2(d)に示される中間構造体を製造した後の工程図である。図5(a)、(b)は、完成した配線構造体を対象物に貼り付ける工程図である。
【0015】
本実施例における配線構造体の製造方法では、図2(a)に示されるような可撓性フィルム部材が用いられる。可撓性フィルム部材は、樹脂フィルム10、および、樹脂フィルム10上に接着剤12を介して形成された金属箔14を備えて構成される。樹脂フィルム10は、透光性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなるが、これに限定されるものではなく、例えばポリプロピレン(PP)などの可撓性を有する他の樹脂から構成されるものであってもよい。また、透光性を有しないフィルムを用いることもできる。
【0016】
金属箔14は、例えばアルミ(Al)からなるが、これに限定されるものではなく、金(Au)や銅(Cu)など他の金属箔を用いてもよい。接着剤12は、例えば、常温での仮接着状態で温度を上げると接着力が増減する性質を有するものを適宜用いることができる。本実施例において、樹脂フィルム10の厚さは100μm程度、接着剤12の厚さは5〜6μm程度、金属箔14の厚さは12μm程度であるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本実施例における配線構造体の製造方法では、まず図2(b)に示されるように、樹脂フィルム10の第1の面側(上面側)に形成された金属箔14にレーザ光52a(第1のレーザ光)を照射することにより、金属箔14を金属配線の境界部(縁部)にて切断する(レーザカット工程)。
【0018】
このときレーザ光52aは、レーザ装置50から出射し、樹脂フィルム10の第1の面側(金属箔14の形成面側)から照射される。このため、レーザ光52aにより金属箔14の所定部位をより良好に切断することができる。またレーザ装置50は、配線構造体の金属配線の境界部に沿って走査しながらレーザ光52aを照射することで昇華除去する。レーザ光52aによる金属箔14の切断幅は、例えば0.05〜0.15mm程度であるが、これに限定されるものではない。このようにレーザ光52aを金属配線の境界部に照射することで、境界部の位置において金属箔14および接着剤12が切断され、切断部15が形成される。
【0019】
続いて、図2(c)に示されるように、可撓性フィルム部材を裏返す(金属箔14の形成面が下になるように可撓性フィルム部材の向きを変える)。そして、樹脂フィルム10の第1の面側とは反対の第2の面側(金属箔14が形成されていない面側)から金属箔14にレーザ光52b(第2のレーザ光)を照射することにより、金属箔14の不要部分を樹脂フィルム10から剥離させる(レーザハッチング工程)。
【0020】
このレーザハッチング工程では、熱源としてのレーザ光52bを照射することにより、金属箔14の局部加熱を行うものである。接着剤12の接着力(接着性)は、このレーザ照射の加熱により弱められる。このとき、接着剤12が金属箔14aと比較して大きく伸びるために接着面でせん断応力が作用する。また、このレーザ照射により、金属箔14aと接着剤12とを同時に加熱することで線膨張係数の違いによりせん断力が作用する。このため、接着剤12の接着力が低下して、金属箔14の不要部分が剥離される(浮き上がる)。
【0021】
このときレーザ光52bは、レーザ装置50から出射し、樹脂フィルム10の第2の面側(上面側)に向けて照射される。またレーザ装置50は、金属箔14の不要部分上を走査しながらレーザ光52bを照射する。またレーザ光52b(第2のレーザ光)は、レーザ光52a(第1のレーザ光)よりも低出力である。即ち、レーザ光52b(第2のレーザ光)は、金属箔14の厚みや材質等に応じて、レーザパワー、スキャンスピード及びパルス周期を適宜設定することで、金属箔14が昇華除去されない程度の強さに設定することができる。このようにレーザ光52bを金属箔14の不要部分に照射することで、不要部分の位置において金属箔14が接着剤12から剥離し、剥離部16が形成される。接着剤12から剥離した金属箔14は、剥離金属箔14aとして、樹脂フィルム10上に載置された状態を維持する。
【0022】
このようなレーザカット工程およびレーザハッチング工程を経ることにより、図3の平面図および図4(a)の断面図に示されるように、配線構造体の中間構造体が製造される。この中間構造体では、金属箔14は金属配線の境界部(切断部15)にて切断されており、配線構造体の金属配線を構成する金属箔14と剥離金属箔14a(不要部分)とに分離されている。
【0023】
続いて、樹脂フィルム10から剥離金属箔14a(金属箔の不要部分)を除去する(剥離金属箔の除去工程)。この工程では、まず図4(b)に示されるように、樹脂フィルム10の第1の面(金属箔14および剥離金属箔14aが形成されている面)に粘着テープ20を貼り付ける。剥離金属箔14aは、前述のようにレーザ光52bを照射することで、接着剤12から剥離されている(接着性が弱められている)。このため、粘着テープ20を剥ぎ取ると、図4(c)に示されるように、剥離金属箔14a(金属箔の不要部分)は粘着テープ20に粘着したまま樹脂フィルム10から剥ぎ取られる。この結果、剥離金属箔14aは樹脂フィルム10から除去され、樹脂フィルム10上には配線構造体の金属配線として用いられる金属箔14のみが残る。
【0024】
ただし、本実施例における剥離金属箔14aの除去工程は、粘着テープ20を用いて行うものに限定されるものではない。例えば、図4(a)の状態において剥離金属箔14a(金属箔の不要部分)を端部から順次吸引することで(バキューム処理を行うことで)剥離金属箔14aを除去することもできる。この場合、粘着テープ20を用いることなく剥離金属箔14aを除去することができるため、剥離金属箔14aの再利用(リサイクル)が容易となる。なお、剥離金属箔14aが接着剤12から十分に剥離されている場合(接着剤12の接着性が十分に弱められている場合)、剥離金属箔14aを一括吸引で剥離させることもできる。樹脂フィルム10から剥離金属箔14aを除去した後、この可撓性フィルム部材を所定のサイズに切断することで、配線構造体であるアンテナ1(フィルムアンテナ)が製造される。
【0025】
金型またはレーザなどを用いて可撓性フィルム部材を所定のサイズに切断した後、図5(a)に示されるように、樹脂フィルム10(フィルムアンテナ)を対象物に貼り付けるための接着剤30を樹脂フィルム10上に塗布する。接着剤30は、樹脂フィルム10における第1の面側(金属箔14の形成面側)に塗布される。
【0026】
続いて図5(b)に示されるように、接着剤30を介してアンテナ1を対象物40に貼り付ける。本実施例のアンテナ1は、例えば対象物40である基板に貼り付けられ、アンテナ1の金属配線(金属箔14)が基板上の配線と電気的に接続される。このとき、樹脂フィルム10を金属配線から剥がしてもよい。ただし、樹脂フィルム10をそのまま残すことで金属配線を保護することができ、保護用の樹脂フィルム10を用いて成形を補助することで成形コストを低減させることができる。なお本実施例において、アンテナ1は熱圧着により対象物40に固定することも可能であり、この場合には対象物40への取り付けが容易になり、更なるコスト低減を図ることが可能である。
【0027】
本実施例によれば、レーザカット工程は金属配線の境界部に対してのみ行われ、金属箔の他の不要部分についてはレーザハッチング工程により剥離される。このため、短時間のレーザ照射で配線構造体を加工することができる。また、低出力のレーザ光を用いて金属箔の不要部分を接着剤から剥離させることにより、不要金属のリサイクルが可能となる。
【実施例2】
【0028】
次に、図6乃至図8を参照して、本発明の実施例2における配線構造体の製造方法について説明する。本実施例は、レーザカット工程にて用いられるレーザ光52a(第1のレーザ光)を、樹脂フィルム10の第1の面側(金属箔14の形成面側)ではなく、樹脂フィルム10の第2の面側(金属箔14の形成面とは反対の面側)から照射する点で、実施例1と異なる。
【0029】
図6および図7は、配線構造体(アンテナ1)の製造方法を説明する製造工程図であり、図1中の線A−Aにおける断面を示す。図6(a)〜(c)は、レーザ照射により配線構造体の中間構造体を製造する工程図である。図7(a)〜(c)は、図6(c)に示される中間構造体を製造してから配線構造体が完成するまでの工程図である。図8(a)、(b)は、完成した配線構造体を対象物に貼り付ける工程図である。
【0030】
本実施例における配線構造体の製造方法では、まず図6(b)に示されるように、樹脂フィルム10の第1の面側(上面側)に形成された金属箔14にレーザ光52a(第1のレーザ光)を照射することにより、金属箔14を金属配線の境界部(縁部)にて切断する(レーザカット工程)。このときレーザ光52aは、レーザ装置50から出射し、樹脂フィルム10の第2の面側(金属箔14の形成面とは反対の面側)から照射される。このようにレーザ光52aを金属配線の境界部に照射することで、境界部の位置において金属箔14および接着剤12が切断され、切断部15aが形成される。
【0031】
続いて、図6(c)に示されるように、樹脂フィルム10の第2の面側から金属箔14にレーザ光52b(第2のレーザ光)を照射することにより、金属箔14の不要部分を樹脂フィルム10から剥離させる(レーザハッチング工程)。本実施例では、レーザカット工程でのレーザ光52a(第1のレーザ光)およびレーザハッチング工程でのレーザ光52b(第2のレーザ光)の両方を第2の面側から照射する。このため、実施例1のように、レーザカット工程とレーザハッチング工程との間に可撓性フィルム部材を裏返す(可撓性フィルム部材の向きを変える)工程が不要となり、これらの工程での位置合わせが容易になる。
【0032】
レーザ装置50は、金属箔14の不要部分上を走査しながら、樹脂フィルム10の第2の面側(上面側)からレーザ光52bを照射する。またレーザ光52b(第2のレーザ光)は、レーザ光52a(第1のレーザ光)よりも低出力である。このようにレーザ光52bを金属箔14の不要部分に照射することで、不要部分の位置において金属箔14が接着剤12から剥離し、剥離部16が形成される。接着剤12から剥離した金属箔14は、剥離金属箔14aとして、樹脂フィルム10上に載置された状態を維持する。
【0033】
このようなレーザカット工程およびレーザハッチング工程を経ることにより、図7(a)に示されるように、配線構造体の中間構造体が製造される。この中間構造体では、金属箔14は金属配線の境界部(切断部15a)にて切断されており、配線構造体の金属配線を構成する金属箔14と剥離金属箔14a(不要部分)とに分離されている。
【0034】
続いて、樹脂フィルム10から剥離金属箔14a(金属箔の不要部分)を除去する(剥離金属箔の除去工程)。この工程では、まず図7(b)に示されるように、樹脂フィルム10の第1の面(金属箔14および剥離金属箔14aが形成されている面)に粘着テープ20を貼り付ける。剥離金属箔14aは、前述のようにレーザ光52bを照射することで、接着剤12から剥離されている(接着性が弱められている)。このため、粘着テープ20を剥ぎ取ると、図7(c)に示されるように、剥離金属箔14a(金属箔の不要部分)は粘着テープ20に粘着したまま樹脂フィルム10から剥ぎ取られる。この結果、剥離金属箔14aは樹脂フィルム10から除去され、樹脂フィルム10上には配線構造体の金属配線として用いられる金属箔14のみが残る。なお本実施例においても、剥離金属箔14aの除去工程は、粘着テープ20を用いて行うものに限定されるものではない。樹脂フィルム10から剥離金属箔14aを除去した後、この可撓性フィルム部材を所定のサイズに切断することで、配線構造体であるアンテナ1(フィルムアンテナ)が製造される。
【0035】
可撓性フィルム部材を所定のサイズに切断した後、図8(a)に示されるように、樹脂フィルム10(フィルムアンテナ)を対象物に貼り付けるための接着テープ32を樹脂フィルム10上に貼り付ける。接着テープ32は、樹脂フィルム10における第1の面側(金属箔14の形成面側)に貼り付けられる。
【0036】
続いて図8(b)に示されるように、接着テープ32を介してアンテナ1を対象物40に貼り付ける。本実施例のアンテナ1は、例えば対象物40である基板に貼り付けられ、アンテナ1の金属配線(金属箔14)が基板上の配線と電気的に接続される。このとき、樹脂フィルム10を金属配線から剥がしてもよい。ただし、樹脂フィルム10をそのまま残すことで金属配線を保護することができ、保護用の樹脂フィルム10を用いて成形を補助することで成形コストを低減させることができる。なお本実施例において、アンテナ1は熱圧着により対象物40に固定することも可能であり、この場合には対象物40への取り付けが容易になり、更なるコスト低減を図ることが可能である。
【0037】
本実施例によれば、レーザカット工程とレーザハッチング工程とに分けて金属箔の不要部分を除去するため、短時間のレーザ照射で配線構造体を加工することができる。また、レーザハッチング工程により(低出力のレーザ光を用いて金属箔の不要部分を接着剤から剥離させることにより)、不要金属のリサイクルが可能となる。また、レーザカット工程とレーザハッチング工程との間に可撓性フィルム部材の向きを変える工程が不要となり、これらの工程での位置合わせが容易になる。
【0038】
上記各実施例によれば、短時間のレーザ照射で加工可能な、かつ、不要金属のリサイクルが可能な配線構造体の製造方法を提供することができる。
【0039】
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 アンテナ(配線構造体)
10 樹脂フィルム
12 接着剤
14 金属箔
20 粘着テープ
30 接着剤
32 接着テープ
40 対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂フィルムの第1の面側に形成された金属箔に第1のレーザ光を照射することにより、該金属箔を金属配線の境界部にて切断する工程と、
前記樹脂フィルムの前記第1の面側とは反対の第2の面側から前記金属箔に第2のレーザ光を照射することにより、該金属箔の不要部分を該樹脂フィルムから剥離させる工程と、
前記樹脂フィルムから前記金属箔の前記不要部分を除去する工程と、を有することを特徴とする配線構造体の製造方法。
【請求項2】
前記第2のレーザ光は、前記第1のレーザ光よりも低出力であることを特徴とする請求項1に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項3】
前記第1のレーザ光により切断される前記金属箔の切断幅は、0.05〜0.15mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項4】
前記第1のレーザ光は、前記樹脂フィルムの前記第1の面側から照射されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項5】
前記第1のレーザ光は、前記樹脂フィルムの前記第2の面側から照射されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項6】
前記金属箔の前記不要部分は、該金属箔の上に粘着テープを貼り付けてから剥ぎ取ることで除去されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項7】
前記金属箔の前記不要部分は、該金属箔を吸引することで除去されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項8】
前記金属箔は、接着剤を介して前記樹脂フィルムの上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂フィルムから前記金属箔の前記不要部分を除去した後、該樹脂フィルムを対象物に貼り付けるための接着剤を該樹脂フィルム上に塗布する工程を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。
【請求項10】
前記配線構造体は、フィルムアンテナであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の配線構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−98400(P2013−98400A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240815(P2011−240815)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000144821)アピックヤマダ株式会社 (194)
【Fターム(参考)】