量子化処理方法およびその装置
【課題】 データ圧縮を効率よく行うことができ、中間調細線の再現性、中間調メッシュパターンの再現性を改善する。
【解決手段】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターン(A〜D)に基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う。
【解決手段】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターン(A〜D)に基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量子化処理方法およびその装置に関し、より詳細には、擬似中間調表現手法の一つであるディザマトリクスパターンを使用するプリンタ、複写機、ファクシミリ等における量子化処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、擬似中間調表現の手法の1つとしてディザ法が知られている。ディザ法の特徴として、パターンサイズが大きくなれば、表現できる階調数が増えることが一般的に知られている。例えば、ディザマトリクスパターンのパターンサイズが4×4の場合には、17階調を表現することができ、8×8の場合には、65階調を表現することができる。また、16×16の場合には、257階調まで表現することができる。
【0003】ディザマトリクスパターンの種類として、ベイヤー型、渦巻き型、集中網点型、均衡網点型などが一般的に知られている。渦巻き型と集中網点型と均衡網点型とは、ドット集中型のディザマトリクスパターンである。ドット集中型ディザマトリクスは、ドットを中心から太らせるように閾値が配列されている。そのために、パターンサイズを大きくすると解像度が下がるという特徴があり、ドット集中型ディザマトリクスでは、高解像度と高階調性との両立が困難である。
【0004】一方、ベイヤー型は、ドット分散型のディザマトリクスパターンである。ドット分散型ディザマトリクスは、ドットが均等に分散するように閾値が配列されているため、パターンサイズを大きくしても解像度が下がるということはない。そのために、高解像度と高階調性との両立が可能である。
【0005】図1は、従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンとベイヤー型ディザマトリクスパターンとを示す図である。従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンは、中心からドットを太らせるように閾値が配列されている。また、ベイヤー型ディザマトリクスパターンは、ドットが均等に分散されるように閾値が配列されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、ベイヤー型は、高解像度と高階調性との両立が可能である。しかしながら、例えば、表計算ソフトやワープロソフトにおける塗りつぶしパターン等の中間調メッシュパターンの再現性が悪いという問題があった。図2は、従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調メッシュパターンの出力を示す図である。図2(a)の入力データと、図2(b)の入力データとの関係のように、入力データとディザマトリクスパターンとの位置関係が変化すると、再現される濃度が大きく変化して、メッシュパターンの再現性が悪い。これは、ベイヤー型ディザマトリクスパターンの閾値配列が非常に規則的であるため、入力データが規則的なパターンであった場合には、ディザマトリクスパターンと入力データのパターンとが干渉を起こしてしまうからである。
【0007】また、中間調細線の再現性が悪いという問題もあった。図3は、従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調細線の出力を示す図である。中間調メッシュパターンが入力された場合と同様の原因により、細線の再現性が悪い。そこで、中間調メッシュパターンや中間調細線を忠実に再現するために、ベイヤー型ディザマトリクスを、ランダムなディザマトリクスパターンに置き換えることが行われている。例えば、ブルーノイズマスクやランダムディザ等を使用することが行われている。
【0008】しかしながら、ランダムなディザマトリクスパターンを使用すると、ランレングス圧縮方式によるデータ圧縮の圧縮効率が低下するという新たな問題が発生してしまう。通常のプリンタでは、入力γ変換処理、色変換処理、出力γ変換処理および量子化処理(2値化、多値化)をプリンタドライバなどのソフトウェアで処理し、量子化処理されたデータを圧縮してプリンタに転送するのが一般的である。プリンタにデータを転送する際、データサイズが大きいほど転送に時間がかかるため、データ圧縮が効率よく実行されるか否かは重要な要素となる。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、データ圧縮を効率よく行うことができ、中間調細線の再現性、中間調メッシュパターンの再現性を改善する量子化処理方法およびその装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行うことを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを格納する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを格納する手段と、前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項7に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを作成する手段と、前記複数の2×2の最小パターンを格納する格納手段と、該格納手段に格納された前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0020】請求項11に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0021】請求項12に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンと、該最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスとを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0022】請求項13に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0023】請求項14に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0024】請求項15に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0026】図4に、本発明の一実施形態にかかる画像処理の流れを示す。プリンタドライバに入力された画像データは、入力γ変換処理部401において、ユーザが指定するγ変換処理がなされる。次に、色変換処理部402において、カラーマッチング/インク色展開を行う。そして、出力γ変換処理部403では、ドットゲインを吸収して濃度をリニアにするためのγ変換処理を行う。量子化処理部404では、多値のディザ処理が行われ、データ圧縮処理部405において、量子化されたデータを圧縮処理してプリンタに転送する。
【0027】プリンタドライバから転送されたデータは、プリンタのデータ解凍処理部411において解凍され、インデックス展開処理部412において、インク色の2値データとなる。ここで、インデックス展開処理とは、量子化処理部404で量子化されたインデックスデータを、図5に示すように、ドットのON/OFF(2値)を示すパターンに展開する処理のことである。
【0028】また、圧縮処理における圧縮方式は、Packbits圧縮とする。Packbits圧縮は、8bitごとにデータを区切り、区切られたデータの連続性で圧縮がかかる仕組みになっている。すなわち、同じデータ(8bit単位)がラスター方向に多く連続しているほど、圧縮率が高くなる。ディザマトリクスによる出力bit数が1bit(量子化数2値)の場合には、ラスター方向に8画素周期の繰り返しパターン(1bit×8画素=8bit)が出力されるように閾値を配置すると、Packbits圧縮が効率的にかかる。出力bit数が2bit(量子化数3値〜4値)の場合には、ラスター方向に4画素周期の繰り返しパターン(2bit×4画素=8bit)が出力されるように閾値を配置すると、Packbits圧縮が効率的にかかる。
【0029】(第1の実施例)プリンタにおいて、ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)ベイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図6に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをAパターンとし、Aパターンの閾値配列を上下に入れ替えたものをBパターンとする。また、Aパターンの閾値配列を左右に入れ替えたものをCパターンとし、さらに、Cパターンの閾値配列を上下に入れ替えたものをDパターンとする。
(3)図7に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図6に示した最小パターンA、B、C、Dを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図7(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図7(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0030】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べて均等に配置されているのがわかる。比較のために、図8に、従来の8×8サイズのディザマトリクスを示す。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを比較する。従来は、2×2サイズの閾値配列を8×8サイズに拡張した形になっている。図8に示したベイヤー型ディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図7(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値と二行目の閾値の平均値とは、同じ29である。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0031】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、適度に不規則になるように組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0032】(第2の実施例)ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)べイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図9に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをEパターンとし、Eパターンの閾値配列を時計回りに90°回転させたものをFパターンとする。また、Eパターンの閾値配列を時計回りに180°回転させたものをGパターンとし、さらに、Eパターンの閾値配列を時計回りに270°回転させたものをHパターンとする。
(3)図10に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図9に示した最小パターンE、F、G、Hを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図10(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図10(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0033】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べて均等に配置されているのがわかる。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを、図8に示した従来のディザマトリクスと比較する。図8に示したベイヤー型ディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図10(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値と二行目の閾値の平均値とは、同じ29である。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0034】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、適度に不規則になるように組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0035】(第3の実施例)ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)ベイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図11に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをIパターンとし、Iパターンの閾値配列をランダムに組み換える。2×2サイズのパターンなので、4×3×2=24通りのパターン(a〜x)がランダムに発生することになる。
(3)図12に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図11に示した最小パターンa〜xを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図12(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図12(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0036】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べてランダムに配置されているのがわかる。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを、図8に示した従来のディザマトリクスと比較する。図8に示したベイヤー型ディザの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図10(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は27であり、二行目の閾値の平均値は31であり、ベイヤー型の場合と比較して差は小さい。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0037】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、ランダムに組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ベイヤー型ディザマトリクスを2×2の最小パターンに細分化し、最小パターン内部の閾値配列を組み換えたディザマトリクスを用いて量子化処理を行うので、中間調細線の再現性、中間調メッシュパターンの再現性を改善することが可能となる。
【0039】また、本発明によれば、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるようなディザマトリクスとすることにより、ランレングス圧縮方式による圧縮効率を、ベイヤー型ディザマトリクスと同等レベルに保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンとベイヤー型ディザマトリクスパターンとを示す図である。
【図2】従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調メッシュパターンの出力を示す図である。
【図3】従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調細線の出力を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる画像処理の流れを説明するための図である。
【図5】インデックスデータをドットのON/OFFパターンに展開するインデックス展開処理を説明するための図である。
【図6】第1の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図7】第1の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図8】従来の8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図9】第2の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図10】第2の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図11】第3の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図12】第3の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【符号の説明】
401 入力γ変換処理部
402 色変換処理部
403 出力γ変換処理部
404 量子化処理部
405 データ圧縮処理部
411 データ解凍処理部
412 インデックス展開処理部
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量子化処理方法およびその装置に関し、より詳細には、擬似中間調表現手法の一つであるディザマトリクスパターンを使用するプリンタ、複写機、ファクシミリ等における量子化処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、擬似中間調表現の手法の1つとしてディザ法が知られている。ディザ法の特徴として、パターンサイズが大きくなれば、表現できる階調数が増えることが一般的に知られている。例えば、ディザマトリクスパターンのパターンサイズが4×4の場合には、17階調を表現することができ、8×8の場合には、65階調を表現することができる。また、16×16の場合には、257階調まで表現することができる。
【0003】ディザマトリクスパターンの種類として、ベイヤー型、渦巻き型、集中網点型、均衡網点型などが一般的に知られている。渦巻き型と集中網点型と均衡網点型とは、ドット集中型のディザマトリクスパターンである。ドット集中型ディザマトリクスは、ドットを中心から太らせるように閾値が配列されている。そのために、パターンサイズを大きくすると解像度が下がるという特徴があり、ドット集中型ディザマトリクスでは、高解像度と高階調性との両立が困難である。
【0004】一方、ベイヤー型は、ドット分散型のディザマトリクスパターンである。ドット分散型ディザマトリクスは、ドットが均等に分散するように閾値が配列されているため、パターンサイズを大きくしても解像度が下がるということはない。そのために、高解像度と高階調性との両立が可能である。
【0005】図1は、従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンとベイヤー型ディザマトリクスパターンとを示す図である。従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンは、中心からドットを太らせるように閾値が配列されている。また、ベイヤー型ディザマトリクスパターンは、ドットが均等に分散されるように閾値が配列されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、ベイヤー型は、高解像度と高階調性との両立が可能である。しかしながら、例えば、表計算ソフトやワープロソフトにおける塗りつぶしパターン等の中間調メッシュパターンの再現性が悪いという問題があった。図2は、従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調メッシュパターンの出力を示す図である。図2(a)の入力データと、図2(b)の入力データとの関係のように、入力データとディザマトリクスパターンとの位置関係が変化すると、再現される濃度が大きく変化して、メッシュパターンの再現性が悪い。これは、ベイヤー型ディザマトリクスパターンの閾値配列が非常に規則的であるため、入力データが規則的なパターンであった場合には、ディザマトリクスパターンと入力データのパターンとが干渉を起こしてしまうからである。
【0007】また、中間調細線の再現性が悪いという問題もあった。図3は、従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調細線の出力を示す図である。中間調メッシュパターンが入力された場合と同様の原因により、細線の再現性が悪い。そこで、中間調メッシュパターンや中間調細線を忠実に再現するために、ベイヤー型ディザマトリクスを、ランダムなディザマトリクスパターンに置き換えることが行われている。例えば、ブルーノイズマスクやランダムディザ等を使用することが行われている。
【0008】しかしながら、ランダムなディザマトリクスパターンを使用すると、ランレングス圧縮方式によるデータ圧縮の圧縮効率が低下するという新たな問題が発生してしまう。通常のプリンタでは、入力γ変換処理、色変換処理、出力γ変換処理および量子化処理(2値化、多値化)をプリンタドライバなどのソフトウェアで処理し、量子化処理されたデータを圧縮してプリンタに転送するのが一般的である。プリンタにデータを転送する際、データサイズが大きいほど転送に時間がかかるため、データ圧縮が効率よく実行されるか否かは重要な要素となる。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、データ圧縮を効率よく行うことができ、中間調細線の再現性、中間調メッシュパターンの再現性を改善する量子化処理方法およびその装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行うことを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを格納する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを格納する手段と、前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項7に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを作成する手段と、前記複数の2×2の最小パターンを格納する格納手段と、該格納手段に格納された前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項5、6または7に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0020】請求項11に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0021】請求項12に記載の発明は、ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンと、該最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスとを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0022】請求項13に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする。
【0023】請求項14に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0024】請求項15に記載の発明は、請求項11または12に記載の前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0026】図4に、本発明の一実施形態にかかる画像処理の流れを示す。プリンタドライバに入力された画像データは、入力γ変換処理部401において、ユーザが指定するγ変換処理がなされる。次に、色変換処理部402において、カラーマッチング/インク色展開を行う。そして、出力γ変換処理部403では、ドットゲインを吸収して濃度をリニアにするためのγ変換処理を行う。量子化処理部404では、多値のディザ処理が行われ、データ圧縮処理部405において、量子化されたデータを圧縮処理してプリンタに転送する。
【0027】プリンタドライバから転送されたデータは、プリンタのデータ解凍処理部411において解凍され、インデックス展開処理部412において、インク色の2値データとなる。ここで、インデックス展開処理とは、量子化処理部404で量子化されたインデックスデータを、図5に示すように、ドットのON/OFF(2値)を示すパターンに展開する処理のことである。
【0028】また、圧縮処理における圧縮方式は、Packbits圧縮とする。Packbits圧縮は、8bitごとにデータを区切り、区切られたデータの連続性で圧縮がかかる仕組みになっている。すなわち、同じデータ(8bit単位)がラスター方向に多く連続しているほど、圧縮率が高くなる。ディザマトリクスによる出力bit数が1bit(量子化数2値)の場合には、ラスター方向に8画素周期の繰り返しパターン(1bit×8画素=8bit)が出力されるように閾値を配置すると、Packbits圧縮が効率的にかかる。出力bit数が2bit(量子化数3値〜4値)の場合には、ラスター方向に4画素周期の繰り返しパターン(2bit×4画素=8bit)が出力されるように閾値を配置すると、Packbits圧縮が効率的にかかる。
【0029】(第1の実施例)プリンタにおいて、ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)ベイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図6に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをAパターンとし、Aパターンの閾値配列を上下に入れ替えたものをBパターンとする。また、Aパターンの閾値配列を左右に入れ替えたものをCパターンとし、さらに、Cパターンの閾値配列を上下に入れ替えたものをDパターンとする。
(3)図7に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図6に示した最小パターンA、B、C、Dを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図7(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図7(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0030】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べて均等に配置されているのがわかる。比較のために、図8に、従来の8×8サイズのディザマトリクスを示す。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを比較する。従来は、2×2サイズの閾値配列を8×8サイズに拡張した形になっている。図8に示したベイヤー型ディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図7(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値と二行目の閾値の平均値とは、同じ29である。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0031】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、適度に不規則になるように組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0032】(第2の実施例)ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)べイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図9に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをEパターンとし、Eパターンの閾値配列を時計回りに90°回転させたものをFパターンとする。また、Eパターンの閾値配列を時計回りに180°回転させたものをGパターンとし、さらに、Eパターンの閾値配列を時計回りに270°回転させたものをHパターンとする。
(3)図10に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図9に示した最小パターンE、F、G、Hを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図10(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図10(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0033】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べて均等に配置されているのがわかる。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを、図8に示した従来のディザマトリクスと比較する。図8に示したベイヤー型ディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図10(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値と二行目の閾値の平均値とは、同じ29である。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0034】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、適度に不規則になるように組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0035】(第3の実施例)ベイヤー型ディザマトリクスを以下に示す手順により、閾値配列を組み換えたものを新規のディザマトリクスとして量子化処理を行う。
(1)ベイヤー型ディザマトリクスを、2×2サイズの最小パターンに細分化する。
(2)図11に、最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す。細分化した最小パターンをIパターンとし、Iパターンの閾値配列をランダムに組み換える。2×2サイズのパターンなので、4×3×2=24通りのパターン(a〜x)がランダムに発生することになる。
(3)図12に、閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す。図11に示した最小パターンa〜xを組み合わせて、サイズの大きなディザマトリクスを作成する。図12(a)は、ディザの出力bit数が1bitの場合であり、図12(b)は、ディザの出力bit数が2bitの場合である。
【0036】このようにして、閾値配列を組み換えると、縦方向、横方向、斜め方向における閾値の大小が、ベイヤー型ディザマトリクスと比べてランダムに配置されているのがわかる。例えば、一行目の閾値と二行目の閾値とを、図8に示した従来のディザマトリクスと比較する。図8に示したベイヤー型ディザの場合には、一行目の閾値の平均値は21であり、二行目の閾値の平均値は37と大きな差がある。一方、図10(a)に示したディザマトリクスの場合には、一行目の閾値の平均値は27であり、二行目の閾値の平均値は31であり、ベイヤー型の場合と比較して差は小さい。縦方向、斜め方向においても同様のことが言える。従って、中間調細線の再現性が良好となる。
【0037】また、規則的なベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を、ランダムに組み換えているので、規則的な中間調メッシュパターンに対する再現性も良好になる。さらに、ラスター方向の出力結果が8bit周期の繰り返しパターンになるように閾値が配置されているので、Packbits圧縮を効率的に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ベイヤー型ディザマトリクスを2×2の最小パターンに細分化し、最小パターン内部の閾値配列を組み換えたディザマトリクスを用いて量子化処理を行うので、中間調細線の再現性、中間調メッシュパターンの再現性を改善することが可能となる。
【0039】また、本発明によれば、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるようなディザマトリクスとすることにより、ランレングス圧縮方式による圧縮効率を、ベイヤー型ディザマトリクスと同等レベルに保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の渦巻き型ディザマトリクスパターンとベイヤー型ディザマトリクスパターンとを示す図である。
【図2】従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調メッシュパターンの出力を示す図である。
【図3】従来のベイヤー型ディザマトリクスパターンによる中間調細線の出力を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる画像処理の流れを説明するための図である。
【図5】インデックスデータをドットのON/OFFパターンに展開するインデックス展開処理を説明するための図である。
【図6】第1の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図7】第1の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図8】従来の8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図9】第2の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図10】第2の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【図11】第3の実施例における2×2サイズに細分化された最小パターンの閾値配列の入れ替えを示す図である。
【図12】第3の実施例における閾値配列を入れ替えた8×8サイズのディザマトリクスを示す図である。
【符号の説明】
401 入力γ変換処理部
402 色変換処理部
403 出力γ変換処理部
404 量子化処理部
405 データ圧縮処理部
411 データ解凍処理部
412 インデックス展開処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行うことを特徴とする量子化処理方法。
【請求項2】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項3】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項4】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項5】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを格納する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項6】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを格納する手段と、前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項7】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを作成する手段と、前記複数の2×2の最小パターンを格納する格納手段と、該格納手段に格納された前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項8】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項9】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項10】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項11】 ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】 ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンと、該最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスとを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理方法において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行うことを特徴とする量子化処理方法。
【請求項2】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項3】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項4】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項1に記載の量子化処理方法。
【請求項5】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを格納する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項6】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを格納する手段と、前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項7】 ベイヤー型ディザマトリクスを用いた画像の量子化処理装置において、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンを作成する手段と、前記複数の2×2の最小パターンを格納する格納手段と、該格納手段に格納された前記最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを作成する手段と、該ディザマトリクスを使用して、多値のディザ処理を行う手段とを備えたことを特徴とする量子化処理装置。
【請求項8】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項9】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項10】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項5、6または7に記載の量子化処理装置。
【請求項11】 ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】 ベイヤー型ディザマトリクスを使用して多値のディザ処理を行うために、閾値配列を組み換えた複数の2×2の最小パターンと、該最小パターンに基づいて、ラスター方向に所定周期の繰り返しパターンが出力されるように、前記ベイヤー型ディザマトリクスの閾値配列を組み換えたディザマトリクスとを有するデータが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】 前記最小パターンは、閾値配列を時計周りまたは半時計周りにローテーションさせて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】 前記最小パターンは、閾値配列を上下および左右に入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】 前記最小パターンは、閾値配列をランダムに入れ替えて組み換えたことを特徴とする請求項11または12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図4】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図10】
【図12】
【図4】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図10】
【図12】
【公開番号】特開2003−324606(P2003−324606A)
【公開日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−131904(P2002−131904)
【出願日】平成14年5月7日(2002.5.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年5月7日(2002.5.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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