説明

金型の加熱冷却システム及び中空射出成形品用の金型装置

【課題】本発明は、溶融樹脂の冷却の点で優れた効果を有する水を用いて、冷却速度の向上、サイクルタイムの短縮を図りつつ中空射出成形品を得ることができる金型の加熱冷却システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る金型の加熱冷却システムは、固定型102、可動型103を有する金型内に溶融樹脂を射出するとともに、固定型102、可動型103の加熱冷却プロセスに応じてこれらの加熱、樹脂成形、冷却を行う加熱冷却システムであって、加熱プロセスで加熱された固定型102、可動型103による樹脂成形時にキャビィティ内104の溶融樹脂内部に、水アシスト成形法による水の供給を行い、溶融樹脂を内部から押圧して中空状とするとともに、この溶融樹脂の内部からの冷却を行って中空射出成形品とした後、中空射出成形品の内部から水の回収を行うようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型の加熱冷却システム及び中空射出成形品用の金型装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂成形品等を成形する金型においては、加熱冷却プロセスに応じて金型内への溶融樹脂の射出、加熱用、冷却用の2種類の異なる温度の媒体の供給を行い、金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却、樹脂成形品の取り出しという一連の工程を行っている。
【0003】
このような樹脂成形品のうち、特にパイプ等のような中空樹脂成形品を成形する際には、従来からガスアシスト成形技術が多用されている。
【0004】
このガスアシスト成形技術は、射出成形時における金型の型締圧力を溶融樹脂内に封入する不活性ガスの圧力でアシストし、中空樹脂成形品を製造するものである。
【0005】
特許文献1には、スプルー、ゲート、キャビィティを備える固定金型及び可動金型を具備するとともに、可動金型にガスをキャビィティ内に注入するためのガス注入口を有する構成で、中空のプラスチック成形品を得る成形法が提案されている。
【0006】
特許文献2には、固定側金型と可動側金型との間に形成されるキャビィティ内に加圧ガス射出用の加圧ガスゲートを臨ませた構成のガスアシスト成形用金型が提案されている。
【0007】
しかし、これら特許文献1、2の場合には、いずれもガスアシスト成形技術を採用し、溶融樹脂内に窒素ガス等の不活性ガスを封入するものであり、不活性ガスは昇温し易く溶融樹脂に対する冷却効果は殆ど発揮しないため、溶融樹脂の冷却速度の向上、サイクルタイムの短縮を図ることが期待できない。
【特許文献1】特開平9−314628号公報
【特許文献2】特開2002−86499号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、溶融樹脂の冷却の点で優れた効果を有する水を用いた水アシスト技術を採用した金型の加熱冷却システムで中空射出成形品用の金型装置は存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、金型内に溶融樹脂を射出するとともに、金型の加熱冷却プロセスに応じて金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却を行う金型の加熱冷却システムであって、樹脂成形時に金型内に水の供給を行い冷却後回収する水アシスト成形法を組み合わせたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1乃至3記載の発明によれば、溶融樹脂の冷却の点で優れた効果を有する加圧された水を用いた水アシスト成形法を金型への溶融樹脂の射出、加熱、冷却プロセスと組み合わせたことにより、溶融樹脂の冷却速度の向上、サイクルタイムの短縮を図りつつ高品質の樹脂成形品、特に種々の肉薄の中空射出成形品を得ることができる金型の加熱冷却システムを提供できる。
【0011】
請求項4乃至6記載の発明によれば、溶融樹脂の成形を行う金型と、溶融樹脂の冷却の点で優れた効果を有する加圧された水を金型内に注入する水アシスト手段を組み合わせたことにより、溶融樹脂の冷却速度の向上、サイクルタイムの短縮を図りつつ高品質の樹脂成形品、特に種々の肉薄の中空射出成形品の製造に用いることができる金型装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、溶融樹脂の冷却の点で優れた効果を有する水を用いて、冷却速度の向上、サイクルタイムの短縮を図りつつ高品質の中空射出成形品を得るという目的を、金型内に溶融樹脂を射出するとともに、金型の加熱冷却プロセスに応じて金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却を行う金型の加熱冷却システムであって、加熱プロセスで加熱された金型による樹脂成形時に金型内の溶融樹脂内部に加圧した水の供給を行い溶融樹脂を内部から押圧して中空状とするとともに、この溶融樹脂の内部からの冷却を行った後、冷却プロセスに応じて中空射出成形品の内部から水の回収を行う水アシスト成形法を組み合わせたことにより実現した。
【実施例】
【0013】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の実施例の水アシスト手段80を備え、中空樹脂成形品の樹脂成形を行う金型装置100及びこの金型装置100の加熱、冷却を行う加熱冷却システムを示すものである。
【0014】
この加熱冷却システムは加熱用ユニット1、冷却用ユニット30、切替えバルブユニット50を備えている。加熱用ユニット1は、原水を軟水器21により軟水とし、更に薬注装置22で防腐剤等の薬を注入した後、ボイラー20に供給し、ボイラー20にて蒸気とし、これを加熱用媒体として吐出弁23から切替えバルブユニット50に供給するように構成している。
【0015】
冷却用ユニット30は、冷却水供給口に供給される冷却水を、クーリングタワー(又はチラー)31に導き、更にこのクーリングタワー31にて熱交換される冷却水(水温10℃〜常温)を冷却用媒体としてポンプ32により冷却水吐出口を経て前記切替えバルブユニット50に供給するようになっている。
【0016】
また、切替えバルブユニット50からの戻りの冷却水を冷却水戻り口から流入させ、クーリングタワー31の上部からその内部に散水し熱交換するようになっている。
【0017】
切替えバルブユニット50は、いずれもエアー制御で開閉動作する4個の切替え弁71、72、73、74を具備している。
すなわち、前記切替えバルブユニット50は、前記冷却用ユニット30の冷却水吐出口からの冷却水を冷却水受け口からポンプ76に流入させ、ポンプ76で増圧し、切替え弁71を介し、更に、マニホールド61を経て前記金型装置100へ供給するようになっている。
【0018】
また、金型装置100を循環した冷却水をマニホールド62を経て、更に、切替え弁72を介して冷却水排水口に導き、前記冷却用ユニット30の冷却水戻り口へ流入させるとともに、ポンプ76の吐出側と切替え弁72の出口側との間に切替え弁73、サイレントレジューサー75を接続し、このサイレントレジューサー75にはマニホールド62の出口側からの蒸気を流入させるように構成している。
【0019】
4個の切替え弁71乃至74の開閉制御用のエアー(圧力空気)は、図示しないエアー源からエアーフィルター56、エアーレギュレータ57を経て供給するようになっている。
【0020】
また、図示しないエアー源から、エアーフィルター56、エアーレギュレータ57を経て、圧力空気供給手段を構成するコック58、止め弁59を介し、前記切替え弁71、74の出口側の管路にエアーを供給可能としている。
【0021】
前記金型100の温度は、前記温度センサ101により検出され図示しないコントロールパネルに送られるようになっている。
【0022】
次に、前記水アシスト手段80を含む金型装置100について、図2を参照して詳述する。
前記金型100は、固定型102、可動型103を具備し、固定型102、可動型103間に樹脂成形を行うキャビィティ104を設けている。また、固定型102には、射出ノズル105からの溶融樹脂をキャビィティ104に導くためのスプルー106、ゲート107を備え、更にゲート107の反対側の位置には先端を前記キャビィティ104内に臨ませた水射出ノズル108を備えている。
【0023】
前記水アシスト手段80は、図2乃至図4に示すように、水を貯留する水タンク81と、水タンク81からの水を加圧し吐出する往復ポンプ82と、この往復ポンプ82を駆動するモータ83と、往復ポンプ82からの加圧された水の圧力調整を行う圧力調整弁84と、圧力調整弁84から流出する加圧された水の前記水射出ノズル108に対する図2に示すような供給遮断、図3に示すような水射出ノズル108を経てキャビィティ104内への供給、図4に示すようなキャビィティ104内から水射出ノズル108を経て水タンク81への水の回収を行うための3位置弁85とを有している。
【0024】
次に、本実施例の金型装置100による樹脂成形動作及び加熱冷却システムによる金型装置100の加熱冷却動作について、中空射出成形品を成形する場合を例に取り、図5、図6も参照して説明する。
【0025】
図5は、前記加熱冷却システムにおける4個の切替え弁71乃至74のスタンバイ時、加熱時、冷却時の開閉状態の説明図であり、図6は、本実施例における冷却水、蒸気、エアーの供給、停止のタイミングチャートを示すものである。
【0026】
(スタンバイ時)
スタンバイ時においては、図5に示すように、前記切替え弁73のみを開状態に制御し、他の3個の切替え弁71、72、74は閉状態に制御する。このとき、前記冷却用ユニット30からの冷却水は、ポンプ76、切替え弁73、サイレントレジューサー75を経て冷却用ユニット30に戻る循環状態となる。また、加熱用ユニット1からの蒸気は、切替え弁74が閉状態であるために、金型装置100の媒体路には供給されない。
【0027】
(金型装置100の加熱時)
この場合には、図5に示すように、前記切替え弁73、74を開状態に制御し、切替え弁71、72は閉状態に制御する。このとき、前記冷却用ユニット30からの冷却水は、ポンプ76、切替え弁73、サイレントレジューサー75を経て冷却用ユニット30に戻る循環状態となる。
【0028】
また、加熱用ユニット1によって作られた蒸気が、切替え弁74、マニホールド61を経て金型100の媒体路を通り、金型100を所定温度に加熱し、更に、マニホールド62、前記サイレントレジューサー75を経て冷却水の循環路に流入する。
【0029】
前記切替え弁73、74を開状態に制御し、切替え弁71、72は閉状態に制御して金型装置100の固定型102、可動型103の加熱を開始する際に、前記コック58、止め弁59も連動して開制御し、前記切替え弁71、74の出口側からマニホールド61を経て金型100に蒸気とともに、エアー(圧力空気)を供給し、固定型102、可動型103内の媒体路に送り込んで(パージ動作)、前記媒体路に残留している冷却水を強制的にマニホールド61からサイレントレジューサー75への流路に押し出す。
【0030】
(金型装置100による樹脂成形及び冷却時)
上述のようにして固定型102、可動型103を所定温度(通常は高い温度)に保持した状態で、図2に示すように前記キャビィティ104内に射出ノズル105からスプルー106、ゲート107を経て溶融樹脂を射出する。このとき前記3位置弁85は図2に示す遮断位置とする。
【0031】
次に、図3に示すように、3位置弁85を供給位置に切り替え、水アシスト手段80のモータ83、往復ポンプ82を動作させ、水タンク81内の水を加圧圧送し、圧力調整弁84にて圧力調整した後3位置弁85、水射出ノズル108を経てキャビィティ104内の溶融樹脂の内部に加圧された水を注入する。
【0032】
前記キャビィティ104内に注入された水は、溶融樹脂を図3に示すようにその内部からキャビィティ104の壁面側に押圧し、これにより、溶融樹脂自体は塊状ではなく空洞状又は中空状となる。また、キャビィティ104内に注入された水は、溶融樹脂をその内部から冷却する。
【0033】
更に、前記温度センサ101による検出信号を基に、所定のタイミングで、図2に示すように、前記切替え弁73、74を閉状態、前記切替え弁71、72を開状態に制御し冷却水を金型装置100の媒体路に供給して固定型102、可動型103の急速冷却を行う。
【0034】
すなわち、前記切替え弁73、74を閉状態、切替え弁71、72を開状態にすることにより、冷却水は前記ポンプ32、ポンプ76、切替え弁71、マニホールド61、金型100の媒体路、マニホールド62、切替え弁72、クーリングタワー31、ポンプ32に至る冷却水の循環が行われ、固定型102、可動型103の急速冷却が実行される。
【0035】
このようにして、水アシスト手段80によるキャビィティ104内への加圧された水の注入による溶融樹脂の内部からの冷却と、加熱冷却システムによる金型100の急速冷却とにより、金型100において溶融樹脂の急速な冷却が行われ、中空射出成形品の成形及び冷却を行うことができる。
【0036】
次に金型装置100の固定型102、可動型103が所定温度まで冷却した状態で、図4に示すように前記3位置弁85を回収位置に切り替え、水アシスト手段80のモータ83、往復ポンプ82を動作させて、前記中空射出成形品の内部の水を回収する。そして、金型装置100の可動型103を開いて中空射出成形品を取り出す。
【0037】
この後、上述した加熱動作に移り、前記金型装置100に高い温度の蒸気を流して昇温させるという、一連の動作を繰り返す。
【0038】
上述した本実施例の動作により、特に冷却工程から加熱工程への切替え時における前記媒体路に残留する冷却水の排出を速やかに行い、固定型102、可動型103の所定温度への昇温時間を短縮することができる。
【0039】
なお、上述した各切替え弁71乃至74の切替えのタイミングや時間の設定は、ユーザーの希望や条件に応じてタイマーを使用したり、又はコントロールパネル上での設定操作にて自由に行うことが可能である。
【0040】
ここで、上述した水アシスト成形法により樹脂成形を行った場合の中空樹脂成形品の肉厚の大小による冷却時の温度変化、これに対応する水の温度変化について図7を参照して考察する。
【0041】
図7において、丸印実線で示すグラフは長さ500mm、直径30mmの中空樹脂成形品で肉厚5.0mmの場合の冷却時の温度変化を示し、三角印実線で示すグラフは長さ500mm、直径30mmの中空樹脂成形品で肉厚3.8mmの場合の冷却時の温度変化を示している。
【0042】
また、図7において、丸印の点線で示すグラフは、水アシスト成形法で肉厚5.0mmの中空樹脂成形品を冷却した場合の水の温度変化を示し、三角印点線で示すグラフは肉厚3.8mmの中空樹脂成形品を冷却した場合の水の温度変化を示している。
【0043】
図7から明らかなように、中空樹脂成形品の肉厚が小さい程樹脂の冷却速度は速く、水の温度上昇速度は緩やかであることが分かる。
【0044】
次に、上述した水アシスト成形法と従来のガスアシスト法とを採用して各々中空樹脂成形品の成形、冷却を行った場合の樹脂の冷却速度の相違について図8を参照して考察する。
図8左欄は、ガスアシスト法により図7で説明したと同様な中空樹脂成形品の冷却を行った場合の樹脂(四角印)の温度変化及びガス(不活性ガス)(三角印)の温度変化を示すものである。また、図8右欄は、水アシスト成形法により図7で説明したと同様な中空樹脂成形品の成形、冷却を行った場合の樹脂(四角印)の温度変化及び水(三角印)の温度変化を示すものである。
【0045】
図8から明らかなように、ガスアシスト法を採用した場合には、樹脂温度が最高温度270℃から90秒かかって50℃まで低下するのに対して、水アシスト成形法では最高温度270℃から約30秒で50℃まで低下することが判明した。なお、ガスアシスト法を採用した場合、実際には90秒程度の短いサイクル時間では寸法安定性が得られず不良品を成形してしまう。
【0046】
一方、ガス温度、水温度に着目すると、図8左欄に示すように、ガスは数秒間で急激に温度上昇し、15秒程度で樹脂温度より高くなってしまい、この瞬間からガスによる樹脂の冷却効果は期待できない。これに対して水の場合には、図8右欄に示すように、徐々に温度上昇するがその昇温は緩やかで50℃程度までしか上昇しない。このことは、樹脂温度が50℃程度まで低下する間水により樹脂を冷却していることを意味している。
【0047】
以上説明したように、本実施例の水アシスト成形法を組み合わせた加熱冷却システム及び金型装置100によれば、樹脂成形時に優れた冷却効果を有する加圧された水を溶融樹脂内に注入して溶融樹脂の内部から外方へ向けての押圧を行うとともに、更にこれに続く金型装置100の急速冷却時に、溶融樹脂の内部からの冷却を行うものであるから、従来のガスアシスト法と比較し、溶融樹脂の冷却速度を大幅(70%程度)に短縮し、サイクルタイムの短い成形工程にて中空射出成形品を得ることができる。
【0048】
また、本実施例では、水アシスト成形法を採用し、溶融樹脂内に注入する加圧された水の圧力を適切に調整することによって、中空射出成形品の肉圧を種々に変更でき、このとき、流動特性の悪い樹脂の成形を行う場合でも加圧された水により樹脂の流れを補助するようにすれば、低圧成形が可能となるとともに肉厚の薄肉化、材料の節約、薄肉化による冷却時間の一層の短縮等の効果を期待できる。また、中空射出成形品の外観表面のウェルドライン、ジェッティング等の外観不良も解消できる効果も期待できる。
【0049】
更に、上述した一連の過程を経て中空射出成形品を製造する製造方法によれば、従来のガスアシスト法を採用した製造方法の場合と比較し、溶融樹脂の冷却速度を大幅(70%程度)に短縮し、短いサイクルタイムで高品質の中空射出成形品を製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、上述した樹脂原料からなる中空射出成形品の製造に適用する他、銅や鉄等の溶融金属を原料とする金属製の中空射出成形品の製造にも幅広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例の金型装置及び加熱冷却システムを示す配管系統図である。
【図2】本実施例の水アシスト手段を含む金型装置の溶融樹脂射出時の動作説明図である。
【図3】本実施例の水アシスト手段を含む金型装置の水注入時の動作説明図である。
【図4】本実施例の水アシスト手段を含む金型装置の水回収時の動作説明図である。
【図5】本実施例の切替え弁の開閉状態を示す説明図である。
【図6】本実施例の動作における冷却水、蒸気、エアーの供給、停止のタイミングチャートである。
【図7】本実施例の水アシスト成形法で肉厚の異なる中空樹脂成形品を冷却した場合の水の温度変化を示す図である。
【図8】本実施例の水アシスト成形法と従来のガスアシスト法とを採用して各々中空樹脂成形品の成形、冷却を行った場合の樹脂の冷却速度の相違及びガス、水の温度変化を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 加熱用ユニット
20 ボイラー
21 軟水器
22 薬注装置
23 吐出弁
30 冷却用ユニット
31 クーリングタワー
32 ポンプ
50 切替えバルブユニット
56 エアーフィルター
57 エアーレギュレータ
58 コック
59 止め弁
61 マニホールド
62 マニホールド
71 切替え弁
72 切替え弁
73 切替え弁
74 切替え弁
75 サイレントレジューサー
76 ポンプ
80 水アシスト手段
81 水タンク
82 往復ポンプ
83 モータ
84 圧力調整弁
85 3位置弁
100 金型装置
101 温度センサ
102 固定型
103 可動型
104 キャビィティ
105 射出ノズル
106 スプルー
107 ゲート
108 水射出ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型内に溶融樹脂を射出するとともに、金型の加熱冷却プロセスに応じて金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却を行う金型の加熱冷却システムであって、
樹脂成形時に金型内に水の供給を行い冷却後回収する水アシスト成形法を組み合わせたことを特徴とする金型の加熱冷却システム。
【請求項2】
金型内に溶融樹脂を射出するとともに、金型の加熱冷却プロセスに応じて金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却を行う金型の加熱冷却システムであって、
樹脂成形時に金型内の溶融樹脂内部に加圧した水の供給を行い溶融樹脂の内部からの押圧及び冷却を行った後水の回収を行う水アシスト成形法を組み合わせたことを特徴とする金型の加熱冷却システム。
【請求項3】
金型内に溶融樹脂を射出するとともに、金型の加熱冷却プロセスに応じて金型の加熱、樹脂成形、金型の冷却を行う金型の加熱冷却システムであって、
加熱プロセスで加熱された金型による樹脂成形時に金型内の溶融樹脂内部に加圧した水の供給を行い溶融樹脂を内部から押圧して中空状とするとともに、冷却プロセスに応じて溶融樹脂の内部からの冷却を行った後、中空射出成形品の内部から水の回収を行う水アシスト成形法を組み合わせたことを特徴とする金型の加熱冷却システム。
【請求項4】
溶融樹脂が射出されるキャビィティを有する金型と、
金型の加熱冷却プロセスに応じて加熱用及び冷却用の媒体を金型に流通させる媒体路と、
樹脂成形時に前記キャビィティ内の溶融樹脂の内部に水の供給を行い冷却後回収する水アシスト手段と、
を有することを特徴とする中空射出成形品用の金型装置。
【請求項5】
溶融樹脂が射出されるキャビィティを有する金型と、
金型の加熱冷却プロセスに応じて加熱用及び冷却用の媒体を金型に流通させる媒体路と、
樹脂成形時に前記キャビィティ内の溶融樹脂の内部に加圧した水の供給を行い溶融樹脂を内部から冷却した後水の回収を行って中空射出成形品とする水アシスト手段と、
を有することを特徴とする中空射出成形品用の金型装置。
【請求項6】
溶融樹脂が射出されるキャビィティを有する金型と、
金型の加熱冷却プロセスに応じて加熱用及び冷却用の媒体を金型に流通させる媒体路と、
金型による樹脂成形時に金型内の溶融樹脂内部に加圧した水の供給を行い溶融樹脂を内部から押圧して中空状とするとともに、冷却プロセスに応じて溶融樹脂の内部からの冷却を行った後、中空射出成形品の内部から水の回収を行う水アシスト手段と、
を有することを特徴とする中空射出成形品用の金型装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−213041(P2006−213041A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−30968(P2005−30968)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(501431350)株式会社シスコ (12)
【Fターム(参考)】