説明

防水コネクタ

【課題】本発明は、防水性を向上させた防水コネクタ10を提供する。
【解決手段】第1ハウジング16と第2ハウジング17とが固着された状態では、ゴムリング13が装着されたゴムリング装着部24は、相手側コネクタとの嵌合方向において、第1フランジ25と第2フランジ35との間に挟まれた位置に配される。これにより、ゴムリング13が相手側コネクタの嵌合方向に位置ズレすることを抑制できる。また、本実施形態によれば、ゴムリング装着部24には突条が形成されないから、ゴムリング13とゴムリング装着部24との間の防水性が低下することを抑制できる。これにより、防水コネクタ10の防水性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より防水コネクタとしては、特許文献1のものが知られている。この防水コネクタは、筒形嵌合部を備えた一方のコネクタハウジングと嵌合可能になっている。この防水コネクタは合成樹脂製のコネクタハウジングを備える。このコネクタハウジングは端子金具を収容するキャビティを備える。このキャビティは一方のコネクタハウジングとの嵌合方向に延びて形成されている。
【0003】
また、この防水コネクタは、一方のコネクタハウジングの筒形嵌合部内に嵌合可能なフード部を備える。フード部の外周面には、Oリングを装着するためのOリング装着部が形成されている。このOリング装着部に装着されたOリングにより、Oリングの外周面と筒形嵌合部内との間がシールされるとともに、Oリングの内周面とOリング装着部の外周面との間がシールされる。Oリング装着部は、Oリングの抜け止めのために、フード部の外周面に陥没して形成されている。
【特許文献1】特開平9−45425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の防水コネクタは、キャビティを成形するために、一方のコネクタハウジングとの嵌合方向に型開きする金型で成形する。このため、Oリング装着部を成形するためには、フード部の径方向外方に型開きするスライドタイプの金型を用いなければならない。すると、Oリング装着部の外周面には、スライドタイプの金型の合わせ面に対応する位置に突条が形成される。この突条により、Oリングの内周面とОリング装着部との間の防水性が低下することが懸念される。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、防水性を向上させた防水コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、相手側コネクタと嵌合可能な合成樹脂製のハウジングと、前記ハウジングの外周面に装着されて、前記相手側コネクタと前記ハウジングとが嵌合されたときに前記相手側コネクタと密着することで前記相手側コネクタと前記ハウジングとの間をシールするゴムリングとを備える防水コネクタであって、前記ハウジングは、前記相手側コネクタとの嵌合方向前側に位置する第1ハウジングと、前記嵌合方向後ろ側に位置する第2ハウジングとを固着してなり、前記第1ハウジングは、前記嵌合方向に延びる第1キャビティと、前記第1ハウジングの外周面のうち前記嵌合方向後端寄りの位置に設けられて前記ゴムリングを装着するゴムリング装着部と、前記ゴムリング装着部よりも前記嵌合方向前側の位置に前記嵌合方向と交差する方向外方に突設された第1フランジとを備えており、前記第2ハウジングは、その外周面に、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを固着した状態で、前記ゴムリング装着部に対して前記嵌合方向後ろ側の位置に、前記嵌合方向と交差する方向外方に突設された第2フランジを備える。
【0007】
まず、第1ハウジングを、第1キャビティの延びる方向(相手側コネクタとの嵌合方向)に型開きする金型により成形する。これにより、第1ハウジングのゴムリング装着部に、金型の合わせ面が位置しないようにできる。この結果、ゴムリング装着部に突条が形成されることを防止できる。
【0008】
次に、第1ハウジングのゴムリング装着部にゴムリングを装着する。続いて、第1ハウジングと第2ハウジングとを固着する。第1ハウジングと第2ハウジングとが固着された状態では、ゴムリングが装着されたゴム装着部は、相手側コネクタとの嵌合方向において、第1フランジと第2フランジとの間に挟まれた位置に配される。これにより、ゴムリングが相手側コネクタの嵌合方向に位置ズレすることを抑制できる。
【0009】
上記のように、本発明によれば、ゴムリング装着部には突条が形成されないから、ゴムリングとゴムリング装着部との間の防水性が低下することを抑制できる。これにより、防水コネクタの防水性を向上させることができる。
【0010】
本発明の実施態様としては、以下の構成が好ましい。
前記ハウジングの外周面を包囲する金属からなる筒状のシールドシェルを備え、前記シールドシェルの内周面には、その肉厚方向内方に突出する略環状のリブが形成されており、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは、前記ゴムリング装着部と前記第2フランジとの間に前記リブを挟んだ状態で固着されている。これにより、シールドシェルをハウジングに対して回動可能に取り付けることができる。
【0011】
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは、前記第1ハウジングに設けられた第1当たり面と、前記第2ハウジングに設けられた第2当たり面とを当接させた形態で固着される。これにより、固着面積を大きくできるから、第1ハウジングと第2ハウジングとの固着強度を向上させることができる。
【0012】
前記第1ハウジングの前記第1当たり面には前記第1キャビティと外部空間とを連通する第1開口部が設けられており、前記第2ハウジングには前記嵌合方向に延びる第2キャビティが設けられるとともに、前記第2ハウジングの第2当たり面には前記第2キャビティと外部空間とを連通する第2開口部が設けられており、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは、前記第1開口部と前記第2開口部とを対応させた姿勢で、前記第1開口部及び前記第2開口部の双方を包囲する閉じたループ状をなす固着領域において固着されている
【0013】
上記構成により、第1当たり面と第2当たり面との間は、固着領域によりシールされる。これにより、第1ハウジングと第2ハウジングとの隙間に液体が侵入した場合でも、液体が第1開口部及び第2開口部に達して第1キャビティ及び第2キャビティ内に浸入することを抑制できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、防水コネクタの防水性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の一実施形態を図1ないし図14を参照して説明する。本実施形態の防水コネクタ10は、シールドシェル11と、このシールドシェル11内に挿入されるハウジング12と、ハウジング12の外周面に装着されるゴムリング13とを備える。
【0016】
シールドシェル11は金属からなり、略円筒形状をなす。シールドシェル11には、図2における右方に延びて、図示しない相手側コネクタと嵌合可能な嵌合筒部14を備える。相手側コネクタは、図2における右方から嵌合筒部14内に嵌合可能になっている。以下、図2における左右方向を、相手側コネクタとの嵌合方向とし、図2における右方を前方、左方を後方としてとして説明する。
【0017】
シールドシェル11の内周面には、その肉厚方向内方に環状に突出するリブ15が形成されている。このリブ15は、ハウジング12を構成する後述する第1ハウジング16と第2ハウジング17との間に挟まれて保持されている。これにより、シールドシェル11は、ハウジング12に対して回動可能になっている。
【0018】
シールドシェル11には、嵌合筒部14の前端部のうち、図5における上部及び下部を起点として、螺旋溝18が形成されている(図1及び図4参照)。この螺旋溝18内に、相手側コネクタに形成された図示しない案内突起が嵌合可能になっている。案内突起を螺旋溝18に嵌合させた後、シールドシェル11をハウジング12に対して回動させると、案内突起が螺旋溝18に案内されることで、相手側コネクタが嵌合筒部14内に引き込まれるようになっている。
【0019】
ハウジング12は、嵌合方向前側(図2における右側)に位置する第1ハウジング16と、嵌合方向後ろ側(図2における左側)に位置する第2ハウジング17とを固着してなる。第1ハウジング16及び第2ハウジング17は合成樹脂製である。
【0020】
第1ハウジング16は、電線19の端末に圧着された雌端子金具20(端子金具の一例)を収容するための第1キャビティ21が前後(図2における左右方向)に延びて形成されている。図6ないし図8に示すように、第1キャビティ21は3つ形成されており、これらは、前後方向から見て略正三角形の頂点の位置に配されている。各第1キャビティ21の内壁にはランス22が第1キャビティ21に延設されている。このランス22に雌端子金具20が抜け止め状態で係止されている。
【0021】
各第1キャビティ21の前端縁には、図示しない相手側端子金具が挿入可能な雄端子金具挿入口23が開口されており、第1キャビティ21と、第1ハウジング16の外部空間とが連通している。
【0022】
第1ハウジング16の後端縁には、環状をなすゴムリング装着部24が、後方に突出して形成されている。第1ハウジング16には、ゴムリング装着部24の前側の位置に、前後方向に交差する方向外方に突出する第1フランジ25が形成されている。図2に示すように、ゴムリング装着部24にはゴムリング13が装着されている。このゴムリング13は、第1フランジ25により、前方(図2における右方)に移動することが規制されている。ゴムリング13は、図2に示すように、断面形状が略山形をなしている。この山形の頂点近傍と、シールドシェル11の嵌合筒部14の内壁面との間に相手側コネクタが挿入されるようになっている。これにより、ゴムリング13の外周面と、相手側コネクタとの間がシールされるようになっている。
【0023】
第1ハウジング16の後端面(図2における左端面)は、第2ハウジング17と当接する第1当たり面37とされる(図6参照)。第1当たり面37には、第1キャビティ21と、第1ハウジング16の外部空間とを連通する第1開口部26が開口されている。
【0024】
第2ハウジング17は、略円筒形状をなす本体27と、本体27の後方に突出する突出部28とからなる。第2ハウジング17には、上述した電線19及び雌端子金具20を収容するための第2キャビティ29が前後(図2における左右方向)に延びて形成されている。図9及び図11に示すように、第2キャビティ29は3つ形成されており、これらは、前後方向から見て略正三角形の頂点の位置に配されている。各第2キャビティ29の断面形状は、略円形状をなしている。
【0025】
第2ハウジング17の前端面(図2における右端面)は、第1ハウジング16と当接する第2当たり面30とされる(図11参照)。第2当たり面30には第2キャビティ29と、第2ハウジング17の外部空間とを連通する第2開口部31が形成されている。
【0026】
図2に示すように、第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、第1開口部26と第2開口部31とを対応させることで、第1キャビティ21と第2キャビティ29とが前後方向に連通するような姿勢で、第1当たり面37と第2当たり面30とを当接させて固着される。これにより、第2キャビティ29内には、第1キャビティ21から導出された雌端子金具20及び電線19が収容されるようになっている。
【0027】
図2に示すように、電線19の外周面には防水ゴム栓32が外嵌されており、電線19の外周面と防水ゴム栓32の内周面との間がシールされている。防水ゴム栓32は、第2キャビティ29の内周面に嵌着されており、防水ゴム栓32の外周面と第2キャビティ29の内周面との間がシールされている。第2ハウジング17の突出部28の後端縁(図2における左端縁)にはリアホルダ収容部33が形成されている。このリアホルダ収容部33内にリアホルダ34が収容されて、防水ゴム栓32が後方に抜けるのを防止するようになっている。
【0028】
第2ハウジング17の外周面には、前後方向の略中央付近に、前後方向と交差する方向外方に突出する第2フランジ35が形成されている。図9ないし図11に示すように、第2フランジ35は、第2ハウジング17の本体27の周方向に間隔を空けて、3つ形成されている。
【0029】
図2に示すように、第1ハウジング16と第2ハウジング17とが固着された状態で、第1ハウジング16のゴムリング装着部24の後端縁と、第2ハウジング17の第2フランジ35との間には、シールドシェル11のリブ15が挟持されている。リブ15の内径寸法は、第2ハウジング17の本体27の外径寸法と、同じか、やや大きく設定されている。また、第1ハウジング16と第2ハウジング17とを固着した状態において、第1フランジ25と第2フランジ35との間の前後方向の間隔は、リブ15の前後方向の幅寸法と同じか、やや大きく設定されている。これにより、シールドシェル11は、ハウジング12に対して回動可能に保持される。また、シールドシェル11のリブ15により、ゴムリング13が後方に変移することが規制されている。
【0030】
図12及び図13に示すように、第1ハウジング16と、第2ハウジング17とは、第2当たり面30の全面と、第1当たり面37のうち、第2当たり面30と当接した領域とがそれぞれ固着領域36となって、固着されている。この固着領域36は、各第1開口部26及び各第2開口部31の周囲を、閉じたループ状に包囲している。
【0031】
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。
まず、第1ハウジング16を、前後方向に型開きする金型(図示せず)を用いて、レーザ光を透過可能な合成樹脂で射出成形する。ここで、レーザ光を透過可能な合成樹脂(以下、第1樹脂)とは、波長800〜950nmのレーザ光の透光率が10〜30%のものをいう。第1樹脂としては、例えば、半芳香族ナイロン、芳香族ナイロン等を用いることが可能であり、上述の透光率を有するものであれば、任意の合成樹脂を用いることができる。このとき、金型の合わせ面を、第1フランジ25に位置するようにする。これにより、第1キャビティ21を前後方向に延びて形成すると共に、第1フランジ25を前後方向と交差する方向に突出して形成できる。さらに、第1ハウジング16のゴムリング装着部24に金型の合わせ面が位置しないようにできる。この結果、ゴムリング装着部24に、金型の合わせ面が位置することに起因する突条が形成されることを防止できる。続いて、第1ハウジング16のゴムリング装着部24にゴムリング13を装着する。
【0032】
次に、第2ハウジング17を、比較的レーザ光を透過しにくい合成樹脂で、射出成形する。ここで、比較的レーザ光を透過しにくい合成樹脂(以下、第2樹脂)とは、波長800〜950nmのレーザ光の透光率が10%未満のものをいう。第2樹脂としては、例えば、半芳香族ナイロン、芳香族ナイロン等を用いることが可能であり、上述の透光率を有するものであれば、任意の合成樹脂を用いることができる。
【0033】
なお、第2樹脂は、第1樹脂と基本物性が同一の合成樹脂に添加剤を混合することにより、レーザ光の透光率を10%未満に調製できる。
【0034】
続いて、図14に示すように、シールドシェル11の後端部から、第2ハウジング17を、第2当たり面30が前方を向く姿勢で挿入する。すると、第2ハウジング17の第2フランジ35がリブ15部の後面と後方から当接し、第2ハウジング17が前止まりする。
【0035】
その後、シールドシェル11の前端部から、第1ハウジング16を、第1当たり面37が後方を向く姿勢で挿入する。すると、図2に示すように、第2ハウジング17の第2当たり面30と、第1ハウジング16の第1当たり面37とが当接する。
【0036】
続いて、第1ハウジング16の第1当たり面37と、第2ハウジング17の第2当たり面30とを、例えば公知のレーザ溶着により固着する。つまり、まず、第1当たり面37と第2当たり面30とを当接させた状態で波長800〜950nmのレーザ光を第1当たり面37及び第2当たり面30に照射する。照射時間は、合成樹脂の融点、透光率、又は固着領域36の面積により、数msec〜数secの間で任意に設定しうる。本実施形態では数sec間照射する。すると、第2樹脂はレーザ光を比較的透過しにくいので、第2樹脂で形成された第2ハウジング17の第2当たり面30が加熱され,溶融する。このとき、第1樹脂で形成された第1ハウジング16は、レーザ光を透過するので温度が上昇せず、溶融しない。その後、第1ハウジング16及び第2ハウジング17を冷却すると、溶融した第2当たり面30が固化することで、第2当たり面30と、第1当たり面37との間が、固着領域36において固着する。これにより、第1ハウジング16と第2ハウジング17とが固着される。
【0037】
このようにして、本実施形態に係る防水コネクタ10が製造される。
【0038】
以上説明したように、第1ハウジング16と第2ハウジング17とが固着された状態では、ゴムリング13が装着されたゴムリング装着部24は、相手側コネクタとの嵌合方向において、第1フランジ25と第2フランジ35との間に挟まれた位置に配される。これにより、ゴムリング13が相手側コネクタの嵌合方向に位置ズレすることを抑制できる。
【0039】
また、本実施形態によれば、ゴムリング装着部24には突条が形成されないから、ゴムリング13とゴムリング装着部24との間の防水性が低下することを抑制できる。これにより、防水コネクタ10の防水性を向上させることができる。
【0040】
また、第1ハウジング16及び第2ハウジング17は、ゴムリング装着部24と第2フランジ35との間にリブ15を挟んだ状態で固着されているから、シールドシェル11をハウジング12に対して回動可能に取り付けることができる。
【0041】
また、第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、第1当たり面37及び第2当たり面30の双方に設けられた固着領域36において固着されており、固着領域36は第1開口部26及び第2開口部31の双方を包囲する閉じたループ状をなしている。
【0042】
これにより、第1当たり面37と第2当たり面30との間は、固着領域36によりシールされる。これにより、第1ハウジング16と第2ハウジング17との隙間に液体が侵入した場合でも、液体が第1開口部26及び第2開口部31に達して第1キャビティ21及び第2キャビティ29内に浸入することを抑制できる。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、第1当たり面37又は第2当たり面30に塗布した接着剤で接着してもよい。また、第1当たり面37と第2当たり面30とを接着シートを介して接着してもよい。また、第1当たり面37と第2当たり面30とを当接させた状態で、第1ハウジング16と第2ハウジング17とをボルト等でネジ止めしてもよい。このように第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、任意の手段により固着できる。
(2)電線19及び端子金具等をシールドする必要がない場合には、シールドシェル11は省略できる。
(3)例えば、電線19に、電線19を一括して包囲するゴムブーツを装着し、このゴムブーツの端部をシールドシェル11に外嵌することで、電線19とシールドシェル11との間をシールする場合には、第1開口部26及び第2開口部31の周囲を包囲するループ状の固着領域36において、第1ハウジング16と第2ハウジング17とを固着しなくてもよい。
(4)本実施形態では、第1ハウジング16を第1樹脂で成形し、第2ハウジング17を第2樹脂で成形したが、これに限られず、第1ハウジング16を第2樹脂で成形し、第2ハウジング17を第1樹脂で成形してもよい。
(5)本実施形態では、固着領域36は、各第1開口部26及び各第2開口部31を閉じたループ状に包囲する形状としたが、これに限られず、複数の第1開口部及び複数の第2開口部の全体を包囲する閉じたループ状に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本実施形態の防水コネクタを示す分解斜視図
【図2】防水コネクタの側断面図
【図3】シールドシェルの背面図
【図4】シールドシェルの側面図
【図5】シールドシェルの正面図
【図6】第1ハウジングの背面図
【図7】第1ハウジングの側面図
【図8】第1ハウジングの正面図
【図9】第2ハウジングの背面図
【図10】第2ハウジングの側面図
【図11】第2ハウジングの正面図
【図12】第1当たり面における固着領域を示す背面図
【図13】第2当たり面における固着領域示す正面図
【図14】シールドシェルに第2ハウジングを組み付けた状態を示す側断面図
【符号の説明】
【0045】
10…防水コネクタ
11…シールドシェル
12…ハウジング
13…ゴムリング
15…リブ
16…第1ハウジング
17…第2ハウジング
21…第1キャビティ
24…ゴムリング装着部
25…第1フランジ
26…第1開口部
29…第2キャビティ
30…第2当たり面
31…第2開口部
35…第2フランジ
36…固着領域
37…第1当たり面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側コネクタと嵌合可能な合成樹脂製のハウジングと、前記ハウジングの外周面に装着されて、前記相手側コネクタと前記ハウジングとが嵌合されたときに前記相手側コネクタと密着することで前記相手側コネクタと前記ハウジングとの間をシールするゴムリングとを備える防水コネクタであって、
前記ハウジングは、前記相手側コネクタとの嵌合方向前側に位置する第1ハウジングと、前記嵌合方向後ろ側に位置する第2ハウジングとを固着してなり、前記第1ハウジングは、前記嵌合方向に延びる第1キャビティと、前記第1ハウジングの外周面のうち前記嵌合方向後端寄りの位置に設けられて前記ゴムリングを装着するゴムリング装着部と、前記ゴムリング装着部よりも前記嵌合方向前側の位置に前記嵌合方向と交差する方向外方に突設された第1フランジとを備えており、前記第2ハウジングは、その外周面に、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを固着した状態で、前記ゴムリング装着部に対して前記嵌合方向後ろ側の位置に、前記嵌合方向と交差する方向外方に突設された第2フランジを備える防水コネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングの外周面を包囲する金属からなる筒状のシールドシェルを備え、前記シールドシェルの内周面には、その肉厚方向内方に突出する略環状のリブが形成されており、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは、前記ゴムリング装着部と前記第2フランジとの間に前記リブを挟んだ状態で固着されている請求項1に記載の防水コネクタ。
【請求項3】
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは、前記第1ハウジングに設けられた第1当たり面と、前記第2ハウジングに設けられた第2当たり面とを当接させた形態で固着される請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ。
【請求項4】
前記第1ハウジングの前記第1当たり面には前記第1キャビティと外部空間とを連通する第1開口部が設けられており、前記第2ハウジングには前記嵌合方向に延びる第2キャビティが設けられるとともに、前記第2ハウジングの第2当たり面には前記第2キャビティと外部空間とを連通する第2開口部が設けられており、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは、前記第1開口部と前記第2開口部とを対応させた姿勢で、前記第1開口部及び前記第2開口部の双方を包囲する閉じたループ状をなす固着領域において固着されている請求項3に記載の防水コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−21121(P2009−21121A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183319(P2007−183319)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】