説明

集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージ

【課題】電気抵抗及び信号遅延を相対的に改善することができるボンドフィンガを採用した集積回路基板及び集積回路素子パッケージを提供する。
【解決手段】表面に複数の導電性パッドを有する集積回路チップと、集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、印刷回路基板は、複数の導電性パッドに対応して互いに異なる第1及び第2高さを有して交互に配列される複数の第1及び第2導電性ボンドフィンガと、第1導電性ボンドフィンガ114を第2導電性ボンドフィンガ113と比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第1絶縁支持体112とを含み、さらに、複数の導電性パッドの内の複数の第1導電性パッドと、対応する第1導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第1電気接続体と、複数の導電性パッドの内の複数の第2導電性パッドと、対応する第2導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第2電気接続体とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージに関し、特に、異なる高さを有して交互に配列されるボンドフィンガを内蔵した集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
パッド(例えば、入/出力パッド)の二次元配列を有する集積回路チップは、公知のフリップチップボンディング技術(flip−chip bonding techniques)を用いて印刷回路基板に電気的に接続することができる。
このようなボンディング技術は、二次元配列を有するパッドそれぞれに接続されるソルダーバンプ(solder bumps)を採用することができる。
しかしながら、フリップチップボンディング技術を、すべてのチップと基板との接続に適用することは困難である。
例えば、周辺領域、あるいは他のコンタクト領域に沿って近接するように配列されるコンタクトパッドを有する集積回路チップに印刷回路基板を電気的に接続するためにはワイヤボンディング技術(wire bonding techniques)を用いることができる。
【0003】
しかし、集積回路チップの集積度の増加に伴って、高集積度を支援するためにコンタクトパッド数も増やせなければならないので、隣接するコンタクトパッドとの間の間隔は減少することになる。その一方、隣接するコンタクトパッド間の間隔の減少は、隣接するコンタクトパッドに接触するワイヤボンド(wire bonds)間の漏電による素子不良を増やすことになるので、好ましくない。
素子の不良を低減するためには、互いに異なる長さのワイヤボンドが相対的に大きな間隔を有するコンタクトパッドとして用いられる。しかし、互いに異なる長さのワイヤボンドを用いると、同期化したデータ及び信号を送受信するパッドとの間に、不均一な信号遅延のような多様な問題点を引き起こし、上記チップの電気的特性を悪化させる原因となるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−045497号公報
【特許文献2】特開平06−181279号公報
【特許文献3】大韓民国特許第10−0331073号明細書
【特許文献4】大韓民国特許出願公開第2000−0071795号明細書
【特許文献5】欧州特許第1049162号明細書
【特許文献6】米国特許第5787575号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記従来のボンディング技術における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、電気抵抗及び信号遅延を相対的に改善することができるボンドフィンガを採用した集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による集積回路基板は、表面に複数の導電性パッドを有する集積回路チップと、前記集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、前記印刷回路基板は、前記複数の導電性パッドに対応して互いに異なる第1及び第2高さを有して交互に配列される複数の第1及び第2導電性ボンドフィンガと、前記第1導電性ボンドフィンガを前記第2導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第1絶縁支持体とを含み、さらに、前記複数の導電性パッドの内の複数の第1導電性パッドと、対応する前記第1導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第1電気接続体と、前記複数の導電性パッドの内の複数の第2導電性パッドと、対応する前記第2導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第2電気接続体とを有することを特徴とする。
【0007】
前記第2導電性ボンドフィンガのそれぞれは、対向する両側の少なくとも一部分に位置した前記複数の第1絶縁支持体の対によって限定されることが好ましい。
前記複数の第1及び第2電気接続体は、ワイヤ又はビームリードであることが好ましい。
前記複数の第1及び第2電気接続体は、等価長さを有することが好ましい。
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板にフリップチップ実装法にて搭載され、前記複数の第1及び第2電気接続体はソルダーボンドであることが好ましい。
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板の第1側面にフリップチップ実装法で搭載され、前記印刷回路基板の前記第1側面は、交互に配列される前記第1及び第2導電性ボンドフィンガを含み、前記印刷回路基板の第2側面は複数の基板パッドを備え、該複数の基板パッドは貫通電極により前記第1及び第2導電性ボンドフィンガと電気的に接続されることが好ましい。
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板の第1側面にソルダーボンドを用いたフリップチップ実装法で搭載され、前記ソルダーボンドは交互に配列された前記第1及び第2導電性ボンドフィンガと前記複数の導電性パッドとを電気的に接続させる役割をすることが好ましい。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明によるマルチチップ集積回路素子パッケージは、表面に複数の第1導電性パッドを有する第1集積回路チップと、前記第1集積回路チップ上に搭載され、表面に複数の第2導電性パッドを有する第2集積回路チップと、前記第1及び第2集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、前記印刷回路基板は、前記複数の第1導電性パッドに対応して互いに異なる第1及び第2高さを有して交互に配列される複数の第1及び第2導電性ボンドフィンガと、前記複数の第2導電性パッドに対応して互いに異なる第3及び第4高さを有して交互に配列される複数の第3及び第4導電性ボンドフィンガと、前記第1導電性ボンドフィンガを前記第2導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第1絶縁支持体と、前記第3導電性ボンドフィンガを前記第4導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第2絶縁支持体とを含み、さらに、前記複数の第1導電性パッドと、対応する前記第1導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第1電気接続体と、前記複数の第1導電性パッドと、対応する前記第2導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第2電気接続体と、前記複数の第2導電性パッドと、対応する前記第3導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第3電気接続体と、前記複数の第2導電性パッドと、対応する前記第4導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第4電気接続体とを含むことを特徴とする。
【0009】
前記印刷回路基板は、その第1表面上に提供される複数の基板パッドと、前記印刷回路基板を貫通して前記第1、第2、第3、及び第4導電性ボンドフィンガの内の1つと前記複数の基板パッドの内の対応する1つとを電気的に接続する導電性ビアとを含むことが好ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による集積回路基板は、表面に複数の導電性パッドを有する第1集積回路チップと、前記第1集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、前記印刷回路基板は、対向する両側に位置した一対の絶縁支持体により限定される第1ボンドフィンガと、前記一対の絶縁支持体上に提供される一対の第2ボンドフィンガとを含み、さらに、3つの近接した導電性ワイヤを有し、前記導電性ワイヤの第1端は前記第1及び第2ボンドフィンガと接触し、前記導電性ワイヤの第2端は前記第1集積回路チップの前記表面に提供された3つの近接パッドと接触することを特徴とする。
【0011】
前記印刷回路基板上に提供される複数のソルダーボールをさらに有し、前記複数のソルダーボールは、前記第1及び第2ボンドフィンガの各々と電気的に接続されることが好ましい。
前記複数のソルダーボールは、前記印刷回路基板と接触して前記第2ボンドフィンガと平らな境界面をなすことが好ましい。
前記第1ボンドフィンガは、前記第2ボンドフィンガの内の少なくとも1つに対して異なる幅を有することが好ましい。
前記第1集積回路チップに接合される複数の第2集積回路チップをさらに有することが好ましい。
前記複数の第2集積回路チップのうちの1つに提供されたパッドと前記複数の導電性パッド中の対応する1つとを電気的に接続する貫通電極をさらに有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージによれば、ボンドフィンガ領域に形成された第1ボンドフィンガ及び第1ボンドフィンガと異なる高さレベルに形成された第2ボンドフィンガを有する印刷回路基板が提供され、第1ボンドフィンガ及び第2ボンドフィンガは、1つずつ交互して配置される。
第1及び第2ボンドフィンガと半導体チップとの間に電気接続が形成されるとき、第1ボンドフィンガ及び第2ボンドフィンガは、印刷回路基板の段差に起因して電気的に隔離される。これにより、第1ボンドフィンガ及び第2ボンドフィンガ間の平面的距離を極端に縮小することができるという効果がある。
すなわち、第1ボンドフィンガ及び第2ボンドフィンガそれぞれの幅は、従来に比べて著しく増加させることができる。また、印刷回路基板の段差によって、電気接続の間隔も従来に比べて著しく増加させることができる。結果的に、第1ボンドフィンガ及び第2ボンドフィンガの配置効率を高めることで、優秀な電気的特性を有する半導体パッケージを実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態による集積回路チップパッケージの平面図である。
【図2】図1の切断線I−I’に沿った断面図である。
【図3】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図4】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図5】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図6】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図7】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図8】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図9】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図10】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図11】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図12】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図13】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図14】図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
【図15】本発明の他の実施形態による集積回路チップパッケージの断面図である。
【図16】本発明の他の実施形態による集積回路基板の断面図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態による集積回路基板の断面図である。
【図18】本発明のさらに他の実施形態による複数の集積回路基板を有するメモリモジュールの平面図である。
【図19】本発明のさらに他の実施形態による複数の集積回路基板を有するメモリモジュールの平面図である。
【図20】図19の切断線II−II’に沿った断面図である。
【図21】本発明のさらに他の実施形態によるカード基板の平面図である。
【図22】図21の切断線III−III’に沿った断面図である。
【図23】図1の集積回路チップパッケージの他の実施例による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る集積回路基板及びマルチチップ集積回路素子パッケージを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0015】
しかしながら、本発明は、ここで説明する実施形態に限定されるわけではなく、他の形態で具体化することもできる。したがって、ここに開示される実施形態は発明の開示を完全なものとすると共に、当業者に本発明の思想を十分に伝えるために提供されるものである。
なお、説明の都合上、図面において、層及び領域の厚みは誇張されており、図示する形態が実際とは異なる場合がある。また、ある層が、他の層または基板(substrate)の「上」にあると記載した場合、これは他の層または基板の「直上に」直接形成される場合に限らず、それらの間に第3の層が介在する場合も含む。明細書の全体において同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態による集積回路チップパッケージの平面図であり、図2は図1の切断線I−I’に沿った断面図である。
本発明の第1の実施形態によれば、中央開口部110Hを有する印刷回路基板(PCB)110は、接着層6により下部半導体チップ11と結合される。下部半導体チップ11は複数のチップパッド(chip pads)13を備える。
【0017】
例えば、チップパッド13は、データパッド(data pads)、または入/出力パッド(I/O pads)とすることができる。また、下部半導体チップ11はモールディングコンパウンド(molding compound)7で覆われて保護されている。図に示すように、モールディングコンパウンド7は、印刷回路基板110の下部表面を覆い、中央開口部110Hを埋めることができる。
【0018】
印刷回路基板110は、上部表面に複数の基板パッド116を備える。
図に示すように、基板パッド116に電気的接続を提供するソルダーボール(solder balls)3が付着される。
本発明のいくつかの実施形態によれば、基板パッド116は、貫通電極(through−board electrical interconnects、図示せず)を経由して対応する導電性ボンドフィンガ(electrically conductive bondfingers)113、114と電気的に接続される。
【0019】
導電性ボンドフィンガ113、114は、各々、半導体チップ11の上部表面に対して相対的に互いに異なる高さを有する。導電性ボンドフィンガ113、114は電気接続体5によりチップパッド13と電気的に接続される。
図15は、図1の集積回路チップパッケージの他の実施形態の断面図である。
図に示すように、電気接続体5はワイヤまたはビームリードとすることができる。例えば、図15に示すように、図2のワイヤ5はビームリード5Aに代替することができる。
【0020】
そのほかに、電気接続体をソルダーボンド(solder bonds)とすることができる。ソルダーボンドについては後で詳しく説明する。
さらに図1を参照すると、導電性ボンドフィンガ113、114は、ボンドフィンガ領域(bond finger regions)110Rに、幅W1を有するように並んで配列される。導電性ボンドフィンガ113、114の長さはL1として表示する。
【0021】
図3は、図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
図3に示すように、印刷回路基板110は、基礎表面111Sを有する支持基礎領域111及び支持基礎領域111から上方に突出した絶縁突出領域112を備える。
絶縁突出領域112は、基礎表面111Sに対して相対的に持ち上げられた位置にある上部表面112Sを備える。絶縁突出領域112は図1、図2の電気接続体5を電気的に閉じ込める(confinement)効果を提供する。
【0022】
電気接続体5は製造工程上で整列誤差が発生することもあって、電気的閉じ込めは隣接する電気接続体5間の電気的短絡(electrical “shorts”)を防止する役割をする。(下部)ボンドフィンガ113及び(上部)ボンドフィンガ114は、導電性金属膜(121〜124)の積層を備える。本発明のいくつかの実施例によれば、導電性金属膜(121〜124)は、銅(Cu)膜121、ニッケル(Ni)膜122、パラジウム(Pd)膜123、及びゴールド(Au)膜124で形成される。
図4〜図14は、図3の導電性ボンドフィンガと異なる、図1のEf部分の複数の導電性ボンドフィンガに対する本発明のいくつかの実施例を詳細に示す斜視図である。
図4に示すように、印刷回路基板110Aの一部の領域に絶縁突出領域112A及び支持基礎領域111を形成することができる。絶縁突出領域112A上に上部ボンドフィンガ114Aが提供され、支持基礎領域111上に下部ボンドフィンガ113が提供される。
【0023】
図5に示すように、絶縁突出領域112A及び112A’は、図に示すのように交互にずらしたように配列される。
図6に示すように、絶縁突出領域112A及び112A”は支持基礎領域111の基礎表面111Sに関して相対的に互いに異なる高さを有するように形成されている。
図7に示すように、下部ボンドフィンガ113Bは上部ボンドフィンガ114Aの前(半導体チップ方向)に位置することができ、隣接する絶縁突出領域112Aとの間に側面ギャップを提供することができる。
【0024】
図8に示すように、第1の下部ボンドフィンガ113Bはそれぞれの絶縁突出領域112Aの前(半導体チップ方向)に提供され、第2の下部ボンドフィンガ113Aは絶縁突出領域112Aの隣接する対との間に限定される。
図9に示すように、支持基礎領域111は、基礎表面111S上に提供される複数の(下部)ボンドフィンガ113からさらに持ち上げられた基礎領域111Aを備える。本実施例において、絶縁突出領域112Aは持ち上げられた基礎領域111A上に形成される。絶縁突出領域112A、持ち上げられた基礎領域111A及び支持基礎領域111は、変更した印刷回路基板110Bを構成することができる。
持ち上げられた基礎領域111Aは第2の下部ボンドフィンガ113Aが提供された上部表面111S’を備える。絶縁突出領域112Aは上部ボンドフィンガ114Aが提供された他の上部表面112Sを備える。
【0025】
図10は、図9の実施例と類似するものである。
図10に示すように、第2の下部ボンドフィンガ113A及び第1の下部ボンドフィンガ113Bは、互いに交互になるように配置される。
図11及び図12は、図10の実施例と類似するものである。
図11及び図12に示すように、変更した印刷回路基板110Cは図10の絶縁突出領域112Aを省略した形状とすることができる。上部ボンドフィンガ114B、114Cは、持ち上げられた基礎領域111Aに対して互い交互になるように配列され、互いに離隔するように形成される。
【0026】
図13は、図3の実施例と類似するものである。
図13に示すように、印刷回路基板110’上に、互いに異なる幅を有して交互に突出する絶縁突出領域(alternating supplementary regions)112、112’、互いに異なる幅を有する上部ボンドフィンガ114、114’、及び互いに異なる幅を有する下部ボンドフィンガ113、113’が提供される。
図14に示すように、支持基礎領域111及び絶縁突出領域112Gの格子配列(staggered array)は、変更した印刷回路基板110Gを構成することができる。この場合、基礎表面111S、上部表面112S上のそれぞれに対応して下部ボンドフィンガ113G及び上部ボンドフィンガ114Gが提供される。
【0027】
図16は、本発明の他の実施形態による集積回路基板の断面図である。
図16を参照して、本発明の他の実施形態によるマルチチップ基板パッケージを説明する。
マルチチップ基板は下部ボンドフィンガ113及び上部ボンドフィンガ114を有する印刷回路基板110を備える。下部ボンドフィンガ113及び上部ボンドフィンガ114は、電気接続体117により対応する基板パッド116と電気的に接続される。基板パッド116上にソルダーボール3が提供される。ソルダーボール3は印刷回路基板110の下部表面に突出される。
【0028】
マルチチップ基板はモールディングコンパウンド7により保護され、互いに積層された複数の半導体チップ11、11Aを備える。半導体チップ11、11Aは貫通電極13Tにより互いに電気的に接続される。貫通電極13Tのうちの一部は、対応するソルダー接続5Bにより上部ボンドフィンガ114と電気的に接続することができ、貫通電極13Tのうちの他の部分は導電性スペーサ(electrically conductive spacers)5Cにより下部ボンドフィンガ113と電気的に接続される。
【0029】
導電性スペーサ5Cはソルダーボンド52で覆われた導電性プラグ51を備える。下部及び上部ボンドフィンガ113、114を用いることは、隣接したフィンガ(adjacent fingers)との間に拡張された有効空間(larger effective spacing)を提供することによって、ソルダー接続5Bやソルダーボンド52の優秀な信頼性を得る効果を有する。拡張した有効空間は、例えば三次元の空間に起因することができる。
【0030】
図17は、本発明のさらに他の実施形態による集積回路基板であるマルチチップ基板パッケージの断面図である。
図17に示すように、モールディングコンパウンド7に覆われていて、互いに積層した複数の集積回路チップ11、11Aが提供される。集積回路チップ11、11Aのそれぞれはチップパッド13を備える。チップパッド13はワイヤ接続5により互いに電気的に接続される。第1の印刷回路基板110及び第2の印刷回路基板110”は、両方ともに下部及び上部ボンドフィンガ113、114を備える。下部及び上部ボンドフィンガ113、114はワイヤ接続5、5’により対応するチップパッド13と電気的に接続される。図に示すように、下部及び上部ボンドフィンガ113、114は貫通電極117により対応する基板パッド116と電気的に接続される。基板パッド116上にソルダーボール3が提供される。
【0031】
図18、図19は、本発明のさらに他の実施形態による複数の集積回路基板を有するメモリモジュールの平面図である。
図18及び図19に示すように、入/出力端子205を有するモジュールボード210が提供される。
モジュールボード210上に、本発明の実施形態によって形成された複数の半導体パッケージ207、207’が装着される。
図19のモジュールボード210は制御装置203を備えることができる。
【0032】
図20は、図19の切断線II−II’による断面図である。
図20に示すように、半導体パッケージ207は、モールディングコンパウンド7で覆われ、集積回路チップ11が装着されたパッケージ基板310を備える。集積回路チップ11は垂直配線117に接続されたソルダーボンド5Dを備える。図に示すように、垂直配線117は下部及び上部ボンドフィンガ113、114と電気的に接続される。このような電気接続はソルダー接続5B及び導電性スペーサ5Cにより提供される。導電性スペーサ5Cはソルダーボンド52で覆われた導電性プラグ51を備える。
【0033】
図21は本発明のさらに他の実施形態によるカード基板の平面図であり、図22は図21の切断線III−III’に沿った断面図である。
カード基板410は、外部端子493及び第1及び第2基板460、470を備える。第1及び第2基板460、470のそれぞれは、図に示すように下部及び上部ボンドフィンガ113、114を備える。図22に示すように、外部端子493は内部配線492により対応する下部及び上部ボンドフィンガ113、114に接続することができる。図16と同様に、電気的に接続された複数の集積回路チップ11、11A及びモールディングコンパウンド7を提供することもできる。
【0034】
図23は、図1の集積回路チップパッケージのさらに他の実施例による断面図である。
図23に示した集積回路チップ11は、貫通電極15を用いて電気的に相互接続された多重チップの垂直積層を構成する。図23に示すように、集積回路チップ11の垂直積層構造は接着層9を用いて互いに接合することができ、周辺を覆うモールディングコンパウンド7で保護される。各チップは対応するチップパッド13を備える。本発明のいくつかの実施例によれば、貫通電極15はチップパッド13のうちの対応する個体を貫通することができる。
【0035】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
3 ソルダーボール
5、5’ 電気接続体(ワイヤ接続)
5A ビームリード
5B ソルダー接続
5C 導電性スペーサ
5D ソルダーボンド
6、9 接着層
7 モールディングコンパウンド
11、11A (下部)半導体チップ(集積回路チップ)
13 チップパッド
13T、15 貫通電極
51 導電性プラグ
52 ソルダーボンド
110、110’、110”110A、110B、110C、110G 印刷回路基板
110H 中央開口部
110R ボンドフィンガ領域
111 支持基礎領域
111A 持ち上げられた基礎領域
111S 基礎表面
111S’、112S 上部表面
112、112’、112A、112A’、112A”、112G 絶縁突出領域
113、113’、113A、113B、113G (下部)ボンドフィンガ
114、114’、114A、114B、114C、114G (上部)ボンドフィンガ
116 基板パッド
117 電気接続体(貫通電極、垂直配線)
121 導電性金属膜(Cu膜)
122 導電性金属膜(Ni膜)
123 導電性金属膜(Pd膜)
124 導電性金属膜(Au膜)
203 制御装置
205 入/出力端子
207、207’ 半導体パッケージ
210 モジュールボード
310 パッケージ基板
410 カード基板
460、470 第1及び第2基板
492 内部配線
493 外部端子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数の導電性パッドを有する集積回路チップと、
前記集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、
前記印刷回路基板は、前記複数の導電性パッドに対応して互いに異なる第1及び第2高さを有して交互に配列される複数の第1及び第2導電性ボンドフィンガと、
前記第1導電性ボンドフィンガを前記第2導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第1絶縁支持体とを含み、
さらに、前記複数の導電性パッドの内の複数の第1導電性パッドと、対応する前記第1導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第1電気接続体と、
前記複数の導電性パッドの内の複数の第2導電性パッドと、対応する前記第2導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第2電気接続体とを有することを特徴とする集積回路基板。
【請求項2】
前記第2導電性ボンドフィンガのそれぞれは、対向する両側の少なくとも一部分に位置した前記複数の第1絶縁支持体の対によって限定されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路基板。
【請求項3】
前記複数の第1及び第2電気接続体は、ワイヤ又はビームリードであることを特徴とする請求項1に記載の集積回路基板。
【請求項4】
前記複数の第1及び第2電気接続体は、等価長さを有することを特徴とする請求項3に記載の集積回路基板。
【請求項5】
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板にフリップチップ実装法にて搭載され、前記複数の第1及び第2電気接続体はソルダーボンドであることを特徴とする請求項1に記載の集積回路基板。
【請求項6】
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板の第1側面にフリップチップ実装法で搭載され、
前記印刷回路基板の前記第1側面は、交互に配列される前記第1及び第2導電性ボンドフィンガを含み、前記印刷回路基板の第2側面は複数の基板パッドを備え、該複数の基板パッドは貫通電極により前記第1及び第2導電性ボンドフィンガと電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路基板。
【請求項7】
前記集積回路チップは、前記印刷回路基板の第1側面にソルダーボンドを用いたフリップチップ実装法で搭載され、前記ソルダーボンドは交互に配列された前記第1及び第2導電性ボンドフィンガと前記複数の導電性パッドとを電気的に接続させる役割をすることを特徴とする請求項1に記載の集積回路基板。
【請求項8】
表面に複数の第1導電性パッドを有する第1集積回路チップと、
前記第1集積回路チップ上に搭載され、表面に複数の第2導電性パッドを有する第2集積回路チップと、
前記第1及び第2集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、
前記印刷回路基板は、前記複数の第1導電性パッドに対応して互いに異なる第1及び第2高さを有して交互に配列される複数の第1及び第2導電性ボンドフィンガと、
前記複数の第2導電性パッドに対応して互いに異なる第3及び第4高さを有して交互に配列される複数の第3及び第4導電性ボンドフィンガと、
前記第1導電性ボンドフィンガを前記第2導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第1絶縁支持体と、
前記第3導電性ボンドフィンガを前記第4導電性ボンドフィンガと比べて相対的に高い高さを有するように支持する複数の第2絶縁支持体とを含み、
さらに、前記複数の第1導電性パッドと、対応する前記第1導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第1電気接続体と、
前記複数の第1導電性パッドと、対応する前記第2導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第2電気接続体と、
前記複数の第2導電性パッドと、対応する前記第3導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第3電気接続体と、
前記複数の第2導電性パッドと、対応する前記第4導電性ボンドフィンガとを各々電気的に接続する複数の第4電気接続体とを含むことを特徴とするマルチチップ集積回路素子パッケージ。
【請求項9】
前記印刷回路基板は、その第1表面上に提供される複数の基板パッドと、
前記印刷回路基板を貫通して前記第1、第2、第3、及び第4導電性ボンドフィンガの内の1つと前記複数の基板パッドの内の対応する1つとを電気的に接続する導電性ビアとを含むことを特徴とする請求項8に記載のマルチチップ集積回路素子パッケージ。
【請求項10】
表面に複数の導電性パッドを有する第1集積回路チップと、
前記第1集積回路チップが搭載される印刷回路基板とを有し、
前記印刷回路基板は、対向する両側に位置した一対の絶縁支持体により限定される第1ボンドフィンガと、前記一対の絶縁支持体上に提供される一対の第2ボンドフィンガとを含み、
さらに、3つの近接した導電性ワイヤを有し、
前記導電性ワイヤの第1端は前記第1及び第2ボンドフィンガと接触し、前記導電性ワイヤの第2端は前記第1集積回路チップの前記表面に提供された3つの近接パッドと接触することを特徴とする集積回路基板。
【請求項11】
前記印刷回路基板上に提供される複数のソルダーボールをさらに有し、
前記複数のソルダーボールは、前記第1及び第2ボンドフィンガの各々と電気的に接続されることを特徴とする請求項10に記載の集積回路基板。
【請求項12】
前記複数のソルダーボールは、前記印刷回路基板と接触して前記第2ボンドフィンガと平らな境界面をなすことを特徴とする請求項11に記載の集積回路基板。
【請求項13】
前記第1ボンドフィンガは、前記第2ボンドフィンガの内の少なくとも1つに対して異なる幅を有することを特徴とする請求項11に記載の集積回路基板。
【請求項14】
前記第1集積回路チップに接合される複数の第2集積回路チップをさらに有することを特徴とする請求項11に記載の集積回路基板。
【請求項15】
前記複数の第2集積回路チップのうちの1つに提供されたパッドと前記複数の導電性パッド中の対応する1つとを電気的に接続する貫通電極をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の集積回路基板。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−130004(P2010−130004A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236114(P2009−236114)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】