説明

電動補助自転車

【課題】補助動力を有効にした走行距離を飛躍的に伸ばすことを課題とする。
【解決手段】回生状態または非回生状態に選択され、回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電してバッテリ3を充電すると共に、非回生状態においては発電を停止する電動モータ1と、電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部5と、速度検出部5の検出した走行速度が所定の速度以上の際に電動モータ1を回生状態に設定する制御手段とを備える。
【効果】電動補助自転車の走行エネルギーを有効に利用してバッテリの充電を行うことができ、走行距離を飛躍的に伸ばすことができる。バッテリの充電は、所定速度以上で走行している際にのみ行われ、所定速度未満での走行時には、電力駆動系による駆動力によって走行を補助するので、低速域での走行安定性に支障を来すことはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人力と補助動力装置による補助動力とを用いて駆動する電動補助自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電動モータなどの駆動装置からなる補助動力装置の補助動力を、運転者がペダルを踏むことにより乗じるペダル踏力に加えて作用させ、走行を補助することで、運転者がペダルを踏む力を軽減させる電動補助自転車が知られている。
【0003】
このような電動補助自転車においては、下り坂で減速させる際、回生制動を行い、回生制動で生じる発電電力でバッテリを充電させている。このことにより、省エネルギーが実現され、同じバッテリ容量でも、回生制動を行わない場合に比べ、補助動力を有効にした走行距離を大きく伸ばすことが可能となる。
【特許文献1】特開平9−254861号公報
【特許文献2】特開平10−147150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2は、制動力を操作するブレーキレバーの操作によって回生制動を行う構成であり、下り坂などのブレーキをかけるときにのみしか回生制動による充電を行うことができないものであり、走行距離を十分に伸ばすことができないものであった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、補助動力を有効にした走行距離を飛躍的に伸ばすことが可能な電動補助自転車を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記回生装置を回生状態に設定する制御装置と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する「エコ充電」モードと前記速度検出部の検出した走行速度にかかわりなく前記電動モータを非回生状態に設定する「標準」モードに切り替える切替手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備え、前記制御装置は、バッテリの残量が所定値以上の場合、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備え、前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が一定速度以上の際に、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断することを特徴とする。
【0010】
前記制御装置は、ブレーキがかけられたことを検出して、回生制動を行い、前記バッテリの充電を行うことが好ましい。
【0011】
前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が所定の速度未満の状態が所定時間経過した際に、回生状態から非回生状態に移行させることが好ましい。
【0012】
前記電動補助自転車のペダルの踏力を検出するペダルトルクセンサを設け、前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が所定の速度未満で、且つ前記ペダルトルクセンサの検出したペダル踏力が所定以上の際に、回生状態から非回生状態に移行させることが好ましい。
【0013】
前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が高くなるに従って電動モータの発電電力を大きく設定することが好ましい。
【0014】
前記制御装置は、「エコ充電」モード選択時、非回生状態における電動駆動系の補助力を、「標準」モード選択時の補助力よりも低く設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1記載の構成によれば、電動補助自転車の走行エネルギーを有効に利用してバッテリの充電を行うことができ、走行距離を飛躍的に伸ばすことができる。バッテリの充電は、所定速度以上で走行している際にのみ行われ、所定速度未満での走行時には、電力駆動系による駆動力によって走行を補助するので、低速域での走行安定性に支障を来すことはない。
【0016】
本発明の請求項2記載の構成によれば、「エコ充電」モード選択時には、電動補助自転車の走行エネルギーを有効に利用してバッテリの充電を行うことができ、走行距離を飛躍的に伸ばすことができる。「エコ充電」モード選択時におけるバッテリの充電は、所定速度以上で走行している際にのみ行われ、所定速度未満での走行時には、電力駆動系による駆動力によって走行を補助するので、低速域での走行安定性に支障を来すことはない。また、運転者は必要に応じて、「エコ充電」モードと「標準」モードを選択することができ、運転者の使用勝手を向上することができる。
【0017】
本発明の請求項3記載の構成によれば、電動補助自転車の走行エネルギーを有効に利用してバッテリの充電を行うことができ、走行距離を飛躍的に伸ばすことができる。バッテリの充電は、所定速度以上で走行している際にのみ行われ、所定速度未満での走行時には、電力駆動系による駆動力によって走行を補助するので、低速域での走行安定性に支障を来すことはない。また、バッテリの残量が所定値以上の場合、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断するので、バッテリが過充電になるのを防止することができる。
【0018】
本発明の請求項4記載の構成によれば、電動補助自転車の走行エネルギーを有効に利用してバッテリの充電を行うことができ、走行距離を飛躍的に伸ばすことができる。バッテリの充電は、所定速度以上で走行している際にのみ行われ、所定速度未満での走行時には、電力駆動系による駆動力によって走行を補助するので、低速域での走行安定性に支障を来すことはない。また、走行速度が一定速度以上の際に、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断するので、バッテリが過充電になるのを防止することができる。
【0019】
本発明の請求項5記載の構成によれば、ブレーキがかけられたことを検出して回生制動を行うので、安全性を向上させることができると共に、回生制動による発電でバッテリを充電することができ、走行距離を一層伸ばすことができる。
【0020】
本発明の請求項6記載の構成によれば、走行速度が低下した状態が所定時間継続すると、回生状態から非回生状態に移行するので、走行性を損なうことがなく、走行速度が低下した状態が所定時間継続した場合に移行するようにしているので、回生状態と非回生状態が頻繁に切り替わることがなく、安定した走行状態を維持することができる。
【0021】
本発明の請求項7記載の構成によれば、走行速度が低下し、且つペダル踏力が所定値以上の際に、回生状態から非回生状態に移行するので、登り坂などの大きな踏力が必要な状態では、速やかに回生状態から非回生状態に移行させることができ、走行性を損なうことがない。
【0022】
本発明の請求項8記載の構成によれば、走行速度が増大するに従って発電電力を増大するように設定しているので、運転者の余力を利用してバッテリの充電量を増大させることができ、走行距離を一層伸ばすことができる。
【0023】
本発明の請求項9記載の構成によれば、「エコ充電」モード選択時、非回生状態における電動駆動系の補助力を、「標準」モード選択時の補助力よりも低く設定しているので、バッテリの電力消費を低減することができ、走行距離を一層伸ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述する。
【0025】
図1は電動補助自転車の制御手段を示すブロック図、図2は電動補助自転車の制御を示すフローチャートである。
【0026】
図1に示すように、1は電動モータで、図示しない自転車の車輪に結合され、バッテリ3から充放電回路2を介して供給された電力によって車輪を回転させ、あるいは車輪の回転を利用して発電し、充放電回路2を介してバッテリ3を充電する。以下、バッテリ3から供給された電力によって車輪を回転させる状態を「非回生状態」、車輪の回転を利用して発電してバッテリ3を充電する状態を「回生状態」という。
【0027】
4はトルク検出部で、ペダルに加わるペダル踏力を検出する。5は速度検出部で、電動モータ1の回転速度によって自転車の走行速度を検出する。6はブレーキ検出部で、自転車のブレーキがかけられたことを検出する。7はモード設定スイッチで、ハンドル近傍に取り付けられる後述する操作部8に設けられ、運転者によって操作される。図3にモード設定スイッチ7の設けられた操作部8を示し、前記モード設定スイッチ7により、「標準」、「パワフル」、「エコ充電」のいずれかの運転モードが設定される。
【0028】
前記操作部8には、前記モード設定スイッチ7以外に、電源スイッチ9、図示しない自転車の前照灯となるライトの点灯を制御するライト点灯スイッチ10、バッテリ残量表示部11、モード設定スイッチ7によって設定された運転モードを表示するモード表示部12が設けられている。
【0029】
13は制御装置で、前記トルク検出部4、速度検出部5、ブレーキ検出部6、モード設定スイッチ7、電源スイッチ9及びライト点灯スイッチ10からの信号を入力し、充放電回路2、バッテリ残量表示部11、モード表示部12及び図示しないライトを制御する。
【0030】
以下、図2に基づいて充放電回路2について説明する。14は前記電動モータ1とバッテリ3との間に介在し、電動モータ1を制御するMOSFET回路、15は前記MOSFET回路14とバッテリ3の正極との間に接続されるFETで、MOSFET回路14及びFET15は前記制御装置13のドライブ回路16により制御される。17はコンデンサ、18は抵抗である。
【0031】
前記ドライブ回路16は、速度検出部5の検出した走行速度が一定速度以上、本実施形態では24Km/h以上の場合、FET15をOFFし、電動モータ1の起電力が大きくなってバッテリ3を充電するのを防止している。即ち、走行時、高速になって電動モータ1の起電力が大きくなり、バッテリ3の出力電圧、本実施形態では24V以上になると、バッテリ3が充電され、過充電となる虞があり、従って、走行速度が一定速度以上の場合には、FET15をOFFすることにより過充電を防止している。前記一定速度は、後述するステップ6における所定速度より十分に早く、電動モータ1の起電力によって不所望にバッテリ3が充電される速度以下の速度である。また、制御装置13は、バッテリ3の残量を検出し、所定以上の残量、本実施形態では90%以上の残量がある場合には、FET15をOFFし、ブレーキがかけられた際等の電動モータ1の発電によってバッテリ3が過充電になるのを防止する。これらの過充電防止制御は、「標準」モード、「パワフル」モード、「エコ充電」モードのいずれが選択されている場合でも同様である。
【0032】
尚、本実施形態では、バッテリ3とMOSFET回路14との間にFET15を接続してバッテリ3とMOSFET回路14間の接続を制御するように構成したが、接続を制御し得る他の部品、例えば、リレー等を用いてもよい。
【0033】
次に動作を説明する。
【0034】
運転者がペダルを踏むと、トルク検出部4がペダルに加わるペダル踏力を検出し、ペダル踏力に応じて電動モータ1を駆動し、人力によるペダル踏力に電動モータ1の補助動力を加えて自転車を走行させる。
【0035】
モード設定スイッチ7が「エコ充電」モードに設定されていると、図3のフローチャートに示されるように、速度検出部5により自転車が所定速度以上、本実施形態では12Km/hで走行しているか否か判断し(ステップ1)、所定速度未満で走行していると、非回生状態となって、ペダル踏力に応じた電動モータ1の補助動力を加えて自転車を走行させる。この補助動力は、「標準」モードの50%に設定し、バッテリ3の消耗を低減するようになっている。ステップ1において、所定速度以上で走行していると、回生状態に移行し、電動モータ1で発電させてバッテリ3を充電させる(ステップ2)。
【0036】
尚、その際、ブレーキがかけられているか否か判断し(ステップ3)、ブレーキがかけられていない場合は、通常走行状態であり、大きな発電電流を発生させると、走行が重くなることから、0.8Aの発電電流値を発生させてバッテリ3を充電させる(ステップ4)。ブレーキがかけられている場合は、回生制動を利用して大きな発電電流を得ることが可能であるから、最大6Aの発電電流値を発生させてバッテリ3を充電させる(ステップ5)。この回生制動による発電は、高速であるほど大きな電流が発生し、ブレーキ感覚も大きくなり、下り坂等での安全性を向上させることができる。
【0037】
回生状態で走行中、たとえば上り坂にさしかかり、走行速度が所定速度、本実施形態では12Km/h未満に低下し、且つ、所定のペダル踏力、本実施形態では250Kgf・cm以上の踏力が加わった場合には、回生状態では、運転者の負担が大きくなることから、速やかに回生状態から非回生状態に移行させる(ステップ6)。
【0038】
ステップ6で、非回生状態に移行しない条件であっても、所定の走行速度、本実施形態では11Km/h未満の状態が、所定時間、本実施形態では3秒経過した場合には、回生状態から非回生状態に移行させる(ステップ7)。この所定時間は、回生状態と非回生状態が頻繁に切り替わることがないようにするためのものである。
【0039】
「標準」モードは、「エコ充電」モードに比較して、電動モータ1の補助動力を大きくすると共に、自転車が所定速度以上になっても回生状態とはならず、非回生状態を維持し、ブレーキがかけられた場合にのみ、回生状態に移行する。
【0040】
さらに、「パワフル」モードは、「標準」モードより電動モータ1の補助動力を大きくし、運転者の負担を軽減する。
【0041】
尚、上記実施形態では、所定の走行速度(12Km/h)以上で、所定の充電電流値でバッテリ3を充電するよう構成しているが、走行速度が上昇するに従って充電電流値を増大させるように構成してもよい。
【0042】
また、本実施形態では、速度検出部5は、電動モータ1の回転を検出して走行速度を算出する構成としたが、自転車の車輪の回転を検出して走行速度を算出する構成としてもよく、他の検出構成を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態の制御手段を示すブロック図である。
【図2】同充放電回路を説明する回路図である。
【図3】同「エコ充電」モードを説明するフローチャートである。
【図4】同電動補助自転車のハンドル近傍に取り付けられる操作部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 電動モータ
2 充放電回路
3 バッテリ
4 トルク検出部
5 速度検出部
6 ブレーキ検出部
7 モード設定スイッチ
13 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、
回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備えたことを特徴とする電動補助自転車。
【請求項2】
人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、
回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記回生装置を回生状態に設定する制御装置と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する「エコ充電」モードと前記速度検出部の検出した走行速度にかかわりなく前記電動モータを非回生状態に設定する「標準」モードに切り替える切替手段とを備えたことを特徴とする電動補助自転車。
【請求項3】
人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、
回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備え、前記制御装置は、バッテリの残量が所定値以上の場合、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断することを特徴とする電動補助自転車。
【請求項4】
人力によって駆動力を発生させる人力駆動系と、バッテリと、該バッテリから出力される電力によって駆動力を発生させる電力駆動系とを有する電動補助自転車において、
回生状態または非回生状態に選択され、前記回生状態においては電動補助自転車の運動エネルギーによって発電して前記バッテリを充電すると共に、前記非回生状態においては発電を停止する電動モータと、前記電動補助自転車の走行速度を検出する速度検出部と、前記速度検出部の検出した走行速度が所定の速度以上の際に前記電動モータを回生状態に設定する制御装置とを備え、前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が一定速度以上の際に、電動モータの発電によるバッテリの充電を遮断することを特徴とする電動補助自転車。
【請求項5】
前記制御装置は、ブレーキがかけられたことを検出して、回生制動を行い、前記バッテリの充電を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の電動補助自転車。
【請求項6】
前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が所定の速度未満の状態が所定時間経過した際に、回生状態から非回生状態に移行させることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の電動補助自転車。
【請求項7】
前記電動補助自転車のペダルの踏力を検出するペダルトルクセンサを設け、前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が所定の速度未満で、且つ前記ペダルトルクセンサの検出したペダル踏力が所定以上の際に、回生状態から非回生状態に移行させることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の電動補助自転車。
【請求項8】
前記制御装置は、速度検出部の検出した走行速度が高くなるに従って電動モータの発電電力を大きく設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の電動補助自転車。
【請求項9】
前記制御装置は、「エコ充電」モード選択時、非回生状態における電動駆動系の補助力を、「標準」モード選択時の補助力よりも低く設定したことを特徴とする請求項2記載の電動補助自転車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−15887(P2006−15887A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196272(P2004−196272)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】