説明

電子機器

【課題】簡便な構成でカメラモジュールのレンズの状態を検出可能な電子機器を提供すること。
【解決手段】電子機器は、複数の撮像素子を有する撮像部と、撮像部の撮像方向に配置されるレンズ部と、レンズ部を前記撮像方向に移動させる移動機構を有し、移動機構によりレンズ部と撮像部との距離が可変な状態でレンズ部を保持可能なホルダと、ホルダに一体的に設けられ、移動機構を駆動させるためのノブ部と、ホルダに一体的に設けられ、ノブ部の変位に伴うホルダの移動に連動して、第1位置と第2位置との間を移動する連動部と、撮像部の第1位置にある連動部に対向した位置に配設される光検出部と、を有するカメラモジュールと、カメラモジュールにおいて撮像した画像に対して光検出部での検出結果に基づいて所定の制御を行う制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の1つである携帯電話機は、筐体の小型化や薄型化が進むと共に、様々な機能を搭載したものが普及されている。例えば、カメラ付き携帯電話機においては、カメラにオートフォーカス機能やマクロ撮影機能等、様々な機能を搭載させた機種が増加している。
【0003】
ところで、このようなカメラ付き携帯電話機は、小型のカメラモジュールが携帯電話機に搭載されることにより実現されている。そして、カメラモジュールは、例えば、マクロ撮影機能を有する場合においては、被写体とカメラモジュールとの距離によって焦点距離を変化させる必要がある。つまり、レンズを動かすことによって焦点距離を変化させる必要がある。従って、マクロ撮影機能を有するカメラモジュールには、レンズを動かす機構が必要であり、その多くには、レンズを動かす為のレバーが設けられていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−064460
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、レンズを移動させ、焦点距離を変化させる場合には、焦点距離が変化したことをカメラモジュールが搭載される携帯電話機の制御部に伝達させる必要がある。伝達は、検出スイッチを用いて行われることが多く、検出スイッチの多くは、レンズを動かすレバーの動きに連動して検出されるように構成されている。そのため、カメラ付き携帯電話機は、検出スイッチを接続するための基板やレンズを動かすレバーの近傍に検出スイッチを配置させる必要があった。これにより、携帯電話機の設計の自由度が減少したり、検出スイッチを配置させる位置に機構的な制約が生じるという問題があった。また、検出スイッチを設けることにより、部品点数が増加したり、構造が複雑になるという問題があった。
【0005】
従って、本発明は、簡便な構成でカメラモジュールのレンズの状態を検出可能な機構を有する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器は、複数の撮像素子を有する撮像部と、前記撮像部の撮像方向に配置されるレンズ部と、前記レンズ部を前記撮像方向に移動させる移動機構を有し、前記移動機構により前記レンズ部と前記撮像部との距離が可変な状態で前記レンズ部を保持可能なホルダと、前記ホルダ部に一体的に設けられ、前記移動機構を駆動させるためのノブ部と、前記ホルダ部に一体的に設けられ、前記ノブ部の変位に伴う前記ホルダ部の移動に連動して、第1位置と第2位置との間を移動する連動部と、前記撮像部の前記第1位置にある前記連動部に対向した位置に配設される光検出部と、を有するカメラモジュールと、前記カメラモジュールにおいて撮像した画像に対して前記光検出部での検出結果に基づいて所定の制御を行う制御部と、を備える。
【0007】
また、前記光検出部は、前記撮像部の一部であることが好ましい。
【0008】
また、前記撮像部が撮像した画像を表示する表示部を更に備え、前記制御部は、前記表示部に前記撮像部に前記レンズ部の位置の表示を行わせることが好ましい。
【0009】
また、前記連動部及び前記光検出部の少なくとも一方は、複数個あることが好ましい。
【0010】
また、前記撮像部は、電気信号を出力可能な有効画素領域と、特定の色の基準を規定する撮像基準領域と、を有し、前記光検出部は、前記有効画素領域にあることが好ましい。
【0011】
また、前記撮像部は、電気信号を出力可能な有効画素領域と、当該有効画素領域によって出力される電気信号の基準を規定する撮像基準領域と、を有し、前記光検出部は、前記撮像基準領域にあることが好ましい。
【0012】
また、本発明のカメラモジュールは、複数の撮像素子を有する撮像部と、前記撮像部の撮像方向に配置されるレンズ部と、前記レンズ部を前記撮像方向に移動させる移動機構を有し、前記移動機構により前記レンズ部と前記撮像部との距離が可変な状態で前記レンズ部を保持可能なホルダと、前記ホルダ部に一体的に設けられ、前記移動機構を駆動させるためのノブ部と、前記ホルダ部に一体的に設けられ、前記ノブ部の変位に伴う前記ホルダ部の移動に連動して、第1位置と第2位置との間を移動する連動部と、前記撮像部の前記第1位置にある前記連動部に対向した位置に配設される光検出部と、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡便な構成でカメラモジュールのレンズの状態を検出可能な電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る携帯電話機1は、被写体の撮影機能を有するカメラモジュール8を備える。カメラモジュール8は、通常の撮影に使用される通常モードと、近接した撮影に使用されるマクロモードと、の2種類のモード機能を有する。なお、ここでいうマクロモードとは、被写体に対して接写撮影をするための撮影モードであり、通常モードとは、マクロモードとは異なる撮影モードをいうものとする。なお、カメラモジュール8は、図1においてフロントケース21に配置されているものの、例えばリアケース22に配置されてもよく、また、表示部側筐体3のフロントケース30又はリアケース30bに配置されてもよい。
まず、本発明の電子機器の一実施形態である携帯電話機1の基本構造について、図1から図3を参照しながら説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の携帯電話機1を開状態で示す斜視図である。図2は、図1に示す携帯電話機1を開状態で示す斜視図である。図3は、図1に示す操作部側筐体2に内蔵される部材の分解斜視図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る携帯電話機1は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを備えて構成されている。操作部側筐体2と表示部側筐体3とは、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とがヒンジ機構を備える連結部4を介して、開閉軸Xを中心に開閉可能に連結されている。これにより、携帯電話機1は、連結部4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に動かすことが可能になる。
【0017】
つまり、携帯電話機1は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが連結部4を介して開いた状態(開状態。図1参照)と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが連結部4を介して互いに重なり合う(折り畳まれた)状態(閉状態。図2参照)と、に変更可能に構成されている。なお、閉状態とは、両筐体2,3が互いに重なるように配置された状態であり、開状態とは、両筐体2,3が互いに重ならない、あるいは両筐体2,3の重なる程度が小さくなるように配置された状態である。
【0018】
操作部側筐体2は、外面がフロントケース21及びリアケース22により構成されている。フロントケース21には、操作キー群11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイクとしての音声入力部12と、撮影機能を有するカメラ部23と、がそれぞれ設けられている。
【0019】
操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う操作部材としての決定操作キー15とにより構成されている。
【0020】
操作キー群11を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や各種モード、あるいは起動されているアプリケーション等の種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。そして、使用者が各キーを押圧することにより、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
【0021】
音声入力部12は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側と反対の外端部側に配置される。つまり、音声入力部12は、携帯電話機1の開状態において一方の外端部側に配置される。
【0022】
カメラ部23は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側の外端部側に配置される。カメラ部23には、フロントケース21の外面側からカメラ部23を塞ぐように透明部材24が配置されている。透明部材24は、レンズ部を水や埃から保護するためのものである。透明部材24は、例えば、透過性を有する樹脂により形成されている。
【0023】
操作部側筐体2における一方側の側面には、外部機器(例えば、ホスト装置)と通信を行うためのインターフェース(図示せず)と、カメラモジュール8の撮影モードを通常モード又はマクロモードに切り替えるレバー84が露出されるモード切替部25と、が設けられている。操作部側筐体2の他方側の側面には、所定の機能が割り当てられているサイドキー(図示せず)と、外部メモリの挿入及び取り出しが行われるインターフェース(図示せず)とが配置されている。インターフェースは、キャップにより覆われている。各インターフェースは、不使用時にはキャップにより覆われて封止される。
【0024】
表示部側筐体3は、外面がフロントケース30a及びリアケース30bにより構成されている。フロントケース30aには、各種情報を表示するためのメイン表示部34と、通話の相手側の音声を出力するレシーバとしての音声出力部31とが設けられている。メイン表示部34には、メイン液晶モジュール(図示せず)が配置されている。メイン液晶モジュールは、その一方の面に設けられた表示部が、透明部分を主体とするフロントパネル(図示せず)を介して、フロントケース30aに形成されたメイン表示部34から表示部側筐体3の前面に露出するように配置されている。
【0025】
音声出力部31は、表示部側筐体3の長手方向における連結部4とは反対の端部側に配置されている。つまり、音声出力部31は、携帯電話機1の開状態における表示部側筐体3側の端部近傍に配置されている。
【0026】
一方、リアケース30bには、各種情報を表示するためのサブ表示部35が設けられている。サブ表示部35には、サブ液晶モジュール(図示せず)が配置されている。サブ液晶モジュールは、その一方の面に設けられた表示部が、透明部分を主体とするリアパネル(図示せず)を介して、リアケース30bに形成されたサブ表示部35から表示部側筐体3の背面に露出するように配置されている。
【0027】
次に、図3を参照しながら、操作部側筐体2の内部構造について説明する。
図3に示すように、フロントケース21とリアケース22とは、互いの凹状の内側面が向き合うように配置され、互いの外周縁が重なり合うようにして結合されている。また、フロントケース21とリアケース22との間には、キー構造部40と、キー基板50と、シールドケース60と、主回路基板(回路基板)70とが挟まれるようにして内蔵される。
【0028】
フロントケース21には、携帯電話機1の閉状態において表示部側筐体3のメイン表示部34aと対向する内側面に、開口部としてのキー孔13a、14a、15aと、カメラ孔23aと、が形成されている。キー孔13a、14a、15aそれぞれからは、機能設定操作キー13を構成する機能設定操作キー部材13bの押圧面、入力操作キー14を構成する入力操作キー部材14bの押圧面、及び決定操作キー15を構成する決定操作キー部材15bの押圧面が露出される。この露出した機能設定操作キー部材13b、入力操作キー部材14b及び決定操作キー部材15bの押圧面を押下することで、対応するキースイッチ51、52、53それぞれに設けられる後述のメタルドーム(椀状形状)の頂点が押圧され、スイッチ端子に接触して電気的に導通する。カメラ孔23aからは、カメラモジュール8のレンズ80が透明部材24を介して露出される。
【0029】
キー基板50は、複数の絶縁層(絶縁フィルム)の間に配線を挟み込んで形成されるフレキシブル基板である。キー基板50は、キー構造部40側に、キートップとしての機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15にそれぞれ対応して、複数のキースイッチ51、52、53を備えている。キースイッチ51、52、53(後述)は、椀状に湾曲して立体的に形成された金属板のメタルドームを有する。メタルドームは、その椀状形状の頂点が押圧されると、キー基板50の表面に印刷された電気回路(図示せず)に形成されるスイッチ端子に接触して、電気的に導通するように構成されている。
【0030】
キー構造部40は、キー基板50に積層配置され、複数のキースイッチ51、52、53を押圧可能な押し子と、操作面を有するキートップとが、弾性を有するシリコン等で構成されたシートに設けられて構成されている。
キー構造部40は、シリコンゴム製の基体シートの表面に操作キー群11のキートップが接着剤により貼り付けられて構成されている。キー構造部40における操作キー群11を構成する機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15は、キー基板50におけるキースイッチ51、52、53と対向する位置に配置されると共に、フロントケース21に形成されるキー孔13a、14a、15aから露出するように配置されている。
【0031】
シールドケース60は、薄型の直方体における一の広い面が開口した形状を有する導電性の部材である。シールドケース60は、キー基板50の載置面となる平板部61と、平板部61における開口側の面に略垂直に形成されるリブ(図示せず)とを備えている。リブは、主回路基板70に実装される各種電子部品のうち最も高い電子部品の高さと同等又はそれよりも十分に高くなるように形成されている。リブは、平板部61の周縁及び内側に、主回路基板70における基準電位部を構成する基準電位パターン層75に対応するように形成されている。具体的には、リブは、シールドケース60が主回路基板70に載置された状態で、基準電位パターン層75上に配置されるように形成されている。
【0032】
なお、シールドケース60は、その全体を金属から構成することができる他、その骨格を樹脂から形成し、該骨格の表面に導体膜を形成して構成することもできる。また、キー基板50がシールドケース60における平板部61に載置されるので、キー構造部40が押圧されることによる圧力や撓みは、シールドケース60の下方に配置される主回路基板70に伝達されにくい。
【0033】
シールドケース60は、リブの底面が基準電位パターン層75に当接されることで、基準電位パターン層75と電気的に接続されている。シールドケース60は、基準電位パターン層75と電気的に導通して基準電位パターン層75と同じ大きさの電位を有するようになる。
【0034】
シールドケース60は、外部からの高周波等のノイズが主回路基板70に配置される各種電子部品に作用するのを抑制すると共に、RF(Radio Frequency)回路、CPU回路、電源回路等から放出されるノイズを遮蔽して、他の電子部品やアンテナに接続される受信回路等に作用することを抑制する。具体的には、シールドケース60におけるリブの底面が基準電位パターン層75上に配置されることで、各回路は、リブにより囲われると共に平板部61の一部により覆われる。リブは、各回路における隔壁として機能し、平板部61の一部と共に各回路をシールドする。
【0035】
主回路基板70には、カメラモジュール8や不図示の各種電子部品の他、所定の回路等が配置されている。各種電子部品は、所定の組み合わせにより複数の回路ブロックを形成する。例えば、RF(Radio Frequency)回路、電源回路等を含む各種回路ブロックが形成される。
【0036】
主回路基板70におけるシールドケース60側の第1面70aには、上述のカメラモジュール8を含む各種電子部品及び基準電位部を構成する基準電位パターン層75が形成される。基準電位パターン層75は、各回路ブロックを区画するように形成される。基準電位パターン層75は、主回路基板70の第1面70aの表面に導電性の部材を所定パターンで印刷することで形成される。
【0037】
リアケース22の他端側には、取り外し可能なバッテリリッド26が設けられている。バッテリリッド26は、バッテリQをリアケース22の外側から収納した後、リアケース22に装着される。
【0038】
次に、図4から図6(b)を参照しながら、本実施形態の携帯電話機1に搭載されるカメラモジュール8の基本構造について説明する。図4は、図1に示す携帯電話機に内蔵されるカメラモジュールの外観斜視図である。図5は、図4に示すカメラモジュールの断面を模式的に示した断面図である。図6(a)は、第1位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、図6(b)は、第2位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図である。
【0039】
図4から図6(b)に示すように、カメラモジュール8は、レンズ部としてのレンズ80及び鏡筒81と、第1ホルダ82と、第2ホルダ83と、第2ホルダ83に設けられるノブ部としてのレバー84と、第2ホルダ83に設けられる連動部としての遮光部85と、撮像部86と、カメラ基板87と、を備えて構成されている。
【0040】
レンズ80は、フロントケース21に形成されたカメラ孔23aから露出されるように配置されている。レンズ80は、カメラ孔23aと、撮像部86との間に配置されており、撮像部86の撮像方向とレンズ80の光軸とが一致するように、撮像部86の正面側に配置されている。なお、通常レンズ80は、複数枚鏡筒81に配置されるが、本実施形態では簡略化の為、レンズ80の数を1枚としている。
【0041】
鏡筒81は、略円筒状に形成されている。鏡筒81は、内周面においてレンズ80の周縁を保持してレンズ80を固定している。また、鏡筒81には、その外周面に移動機構を構成する雄ネジ部81aが形成されている。雄ネジ部81aには、上述の撮像方向に向かって雄ネジが切られている。更に、鏡筒81における撮像方向側の端部には、外周面に第2ホルダ83の被嵌合部83bと嵌合する嵌合部81bが設けられている。
【0042】
第1ホルダ82には、略中央部に鏡筒81を保持する保持部82bが設けられている。保持部82bは、鏡筒81を保持可能な円筒状の開口として形成されている。保持部82bには、鏡筒81に形成された雄ネジ部81aと螺合し、移動機構を構成する雌ネジ部82aが形成されている。なお、移動機構は、雄ネジ部81a及び上述の雌ネジ部82aにより構成されている。
【0043】
雌ネジ部82aには、鏡筒81の雄ネジと螺合可能な雌ネジが切られている。第1ホルダ82は、雌ネジ部82aに鏡筒81の雄ネジ部81aを螺嵌させることにより、鏡筒81を撮像方向に移動可能な状態で保持している。なお、第1ホルダ82は、半田等の接合部材によりカメラ基板87に固定されている。第1ホルダ82は、例えば合成樹脂や金属により形成されている。
【0044】
第2ホルダ83は、薄型の略円筒形状に形成されており、開口の内周面には、鏡筒81の外周面に形成された嵌合部81bと嵌合可能な被嵌合部83bが設けられている。被嵌合部83bは、嵌合部81bと嵌合可能に略円形状に形成されている。第2ホルダ83は、被嵌合部83bに鏡筒81の嵌合部81bを嵌合させることにより、被嵌合部83bと嵌合部81bとが接合し、鏡筒81の動きと連動するように構成されている。言い換えると、第2ホルダ83を回転させることにより、第1ホルダ82に移動可能な状態で保持された鏡筒81が撮像方向に移動するように構成されている。第2ホルダ83は、例えば、合成樹脂や金属により形成されている。
【0045】
被嵌合部83bには、第2ホルダ83の中心方向に突起した遮光部85が形成されている。遮光部85は、カメラ孔23aからレンズ80を介して、撮像部86に設けられた後述の光検出部88に向かって入射する光を遮光可能に形成されている。具体的には、遮光部85は、通常モード時に配置される第1位置(図6(a)参照)において、撮像部86に設けられた光検出部88と対向するように設けられている。つまり、遮光部85は、通常モード時においては第1位置に配置され、光検出部88を遮光している。そして、遮光部85は、第2ホルダ83の移動に連動して第1位置からマクロモード時に配置される第2位置(図6(b)参照)に移動することにより、光検出部88への光の遮光を解除する。つまり、遮光部85は、マクロモード時においては第2位置に移動され、光検出部88を受光可能な状態にする。
【0046】
なお、第1位置とは、遮光部85が光検出部88と対向する位置、すなわち、遮光部85が光検出部88に向かって入射する光を遮光可能な位置であり(図6(a)参照)、第2位置とは、第1位置とは異なる位置をいうものとする(図6(b)参照)。
【0047】
また、第2ホルダ83には、「通常モード」と「マクロモード」との切り替えを行うレバー84が形成されている。レバー84は、第2ホルダ83の外縁から外方へ舌状に延出するように形成されている。レバー84は、レバー84を回動方向(図4の矢印Aに示す方向)に回動させることにより、レバー84の回動方向への回動力を第2ホルダ83に伝達させ、第2ホルダ83を回転させるように構成されている。つまり、レバー84は、回動方向に回動させることにより第2ホルダ83を回転させ、第2ホルダ83に設けられた遮光部85を第1位置から第2位置へ移動させることが可能に形成されている。
【0048】
撮像部86は、撮像方向におけるレンズ80の背後側に配置されており、半田等の接合部材によりカメラ基板87に接合されている。また、撮像部86は、レンズ80の光軸上に配置されている。
【0049】
撮像部86は、複数の撮像素子(図示せず)を有して構成されている。複数の撮像素子は、レンズ80を介して入射した光に応じた電気信号を出力する。また、撮像部86は、複数の撮像素子から構成される総画素領域において、オプチカルブラック領域86aと有効画素領域86bとを有して構成されている。
【0050】
オプチカルブラック領域86aは、後述する実効画素領域86cから出力される電気信号のうち、周囲の熱エネルギーによって生じるノイズ電流を推定する為に設けられる撮像基準領域である。オプチカルブラック領域86aは、例えば、撮像素子の上に遮光性膜が設けられることにより形成されている。
【0051】
有効画素領域86bは、総画素領域の中で、映像信号として出力が可能な領域である。有効画素領域86bは、カメラモジュール8を備える製品の特性が保証された実効画素領域86cと、実効画素領域86cの周域に設けられる非実効画素領域86dを有して構成されている。実効画素領域86cは、有効画素領域86bの略中央部に設けられている。非実効画素領域86dは、有効画素領域86bのうち、オプチカルブラック領域86aとの境界に設けられている。
【0052】
図6(a)及び図6(b)に示すように、非実効画素領域86dには、光検出部88が設けられている。光検出部88は、第1位置に配置された遮光部85と対向する位置に設けられている。光検出部88は、遮光部85が第1位置にある場合(図6(a)参照)には、遮光部85により光が遮光されるため所定の電気信号を出力しないが、遮光部85が第2位置に移動すると(図6(b)参照)、レンズ80を介して入射した光に応じた所定の電気信号を制御部100に出力するように構成されている。
【0053】
カメラ基板87には、カメラモジュール8の制御に係る回路等が搭載されている。カメラ基板87は、FPC(図示せず)を介して主回路基板70に電気的に接続されている。
【0054】
次に、本発明の電子機器の一実施形態である携帯電話機1の機能的な構成について、図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、携帯電話機の機能を示す機能ブロック図である。図8は、携帯電話機に搭載されるカメラモジュールの機能を示す機能ブロック図である。
【0055】
図7に示すように、携帯電話機1は、制御部100と、通信部101と、メモリ102と、操作部103と、音声処理部104と、画像処理部105と、メイン表示部34と、サブ表示部35と、カメラモジュール8と、を備えて構成されている。
【0056】
制御部100は、ICから構成され、操作部103やカメラモジュール8等から入力される各種電気信号に基づいて所定の演算を行い、画像処理部105等の制御を行う。例えば、制御部100には、判定部100aと、モード設定部100bと、が設けられている。判定部100aは、カメラモジュール8に設けられる光検出部88が出力した電気信号に基づいて、メモリ102に格納されたテーブル102aに応じたモード設定の判定を行う。具体的には、「通常モード」又は「マクロモード」のモード設定の判定を行う。モード設定部100bは、判定部100aによって判定された判定結果に基づいて「通常モード」又は「マクロモード」のモード設定を行う。
【0057】
通信部101は、所定の使用周波数帯により外部装置(基地局)との通信を行うメインアンテナ101aと、変調処理、復調処理等の信号処理を行う通信処理部101bと、を備えて構成されている。メインアンテナ101aは、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置(基地局)と通信を行う。通信処理部101bは、メインアンテナ101aによって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部100に供給する。また、通信処理部101bは、制御部100から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ101aを介して外部装置(基地局)に送信する。
【0058】
メモリ102は、制御部100において実行される多数のプログラム及びパラメータや各種テーブル等が記憶されている。例えば、メモリ102には、制御部100によって制御される多数のアプリケーションプログラム等の他、光検出部88における受光の有無のパターンに基づいたモード設定用のテーブルが記憶されている。
【0059】
音声処理部104は、制御部100からの音声データを音響信号に変換して通話用の音声出力部31に出力する。また、音声入力部12から入力された通話用の音を所定の音声信号に変換して制御部100に出力する。
【0060】
画像処理部105は、制御部100からの画像データを画像信号に変換してメイン表示部34又はサブ表示部35に出力する。例えば、画像処理部105は、カメラモジュール8から出力された電気信号(画像データ)をモード設定部100bにより設定されたモード(通常モード又はマクロモード)に基づいて所定のフォーマットの画像信号に変換してメイン表示部34又はサブ表示部35に出力する。また、例えば、通常モード又はマクロモードに設定された状態を示す表示としてメイン表示部34又はサブ表示部35に出力する。
【0061】
カメラモジュール8は、レンズ80と、複数の撮像素子からなる撮像部86と、備えて構成されている。撮像部86は、カメラ孔23aからレンズ80に入射した光を撮像する。撮像部86は、オプチカルブラック領域86aと、有効画素領域86bと、を有している。オプチカルブラック領域86aは、特定の色の基準を規定する撮像基準領域であり、黒色の基準を規定する。
【0062】
有効画素領域86bは、カメラ孔23aからレンズ80に入射した光を撮像し、電気信号として出力する。有効画素領域86bは、撮像特性が保証された実効画素領域86cと、実効画素領域86cの周域に設けられる非実効画素領域86dとを備えている。非実効画素領域86dには、光検出部88が設けられている。光検出部88は、カメラ孔23aからレンズ80に入射した光を受光すると、所定の電気信号を判定部100aに出力する。
【0063】
次に、本実施形態の携帯電話機1の「通常モード」から「マクロモード」へのモード切替動作について説明する。
【0064】
通常モードからマクロモードへの切り替えは、カメラモジュール8に設けられるレバー84を操作することにより行われる。具体的には、まず、レバー84を所定の回動方向に回動させることにより、遮光部85を第1位置から第2位置に移動させる。このとき、レンズ80も撮像方向に移動する。そして、遮光部85が第1位置から第2位置に移動すると、光検出部88は、レンズ80を介して入射した光を受光する。光検出部88が光を受光すると、光検出部88は、電気信号を制御部100に出力する。
【0065】
携帯電話機1は、上述のレバー84操作に連動してレンズ80を移動させると共に、制御部100が光検出部88から出力された電気信号を判定し、制御部100による通常モードの制御からマクロモードの制御への変更が実行されることにより、「通常モード」から「マクロモード」へのモード切替が行われる。
【0066】
以下、レバー84操作に基づくレンズ80及び遮光部85の移動動作について具体的に説明する。
【0067】
本実施形態に係る携帯電話機1は、初期設定において、「通常モード」に設定されている。具体的には、遮光部85が光検出部88を遮光する第1位置に配置され、制御部100においては、「通常モード」における制御が実行されている。また、レンズ80は、通常モード用の焦点距離に設定されている。
【0068】
まず、ユーザがレバー84を所定の回動方向(図2及び図4における矢印Aの方向)に回動させると、レバー84の回動方向への回動力が第2ホルダ83に伝達される。これにより、レバー84の回動方向への回動に連動して第2ホルダ83が回転を開始する。ここで、第2ホルダ83が回転を開始すると、第2ホルダ83の被嵌合部83bに嵌合部81bに嵌合しているため、鏡筒81に回転力が伝達される。鏡筒81は、鏡筒81に設けられる雄ネジ部81a及び第1ホルダ82に設けられる雌ネジ部82aにより、第1ホルダ82に螺嵌された状態で保持されているため、第2ホルダ83の回転と連動して、撮像方向に移動を開始する。これにより、鏡筒81に固定されたレンズ80がマクロモード用の焦点距離に移動する。
【0069】
このとき、第2ホルダ83に設けられた遮光部85も第2ホルダ83の移動に連動して第1位置から第2位置に移動する。これにより、光検出部88は、レンズ80に入射された光を受光可能となる。光検出部88は、光を受光すると、電気信号を制御部100に出力する。制御部100は、光検出部88からの所定の電気信号に基づいて、判定部100a及びモード設定部100bで「通常モード」の制御から「マクロモード」の制御への切り替えを行う。
【0070】
次に、制御部100におけるモード切替の制御について具体的に説明する。
【0071】
制御部100は、原則として、光検出部88における光の受光の有無により「通常モード」であるか、「マクロモード」であるかを判断する。
【0072】
まず、制御部100は、判定部100aに設けられるDSP等のマイクロプロセッサにより、実効画素領域86cにおける明るさを測定する。例えば、制御部100は、実効画素領域86cの輝度を測定する。これにより、制御部100は、ユーザが暗所にいるか否かを判断する。なお、ユーザが暗所にいるか否かの判断は、メモリ102に格納されたモード設定テーブルに記憶された所定の閾値に基づいて判断される。例えば、実効画素領域86cの輝度が所定の閾値の範囲内にあるか否かで判断する。モード設定テーブルには、例えば、暗所にいると判断された場合の所定の閾値や暗所でないと判断された場合の所定の閾値等が記憶されている。
【0073】
実効画素領域86cが所定の明るさを有し、ユーザが暗所にいないものと判断された場合には、判定部100aは、光検出部88からの所定の電気信号の出力があるか否かを判定する。光検出部88からの所定の電気信号の出力を検出し判定部100aにより「マクロモード」に変更されたと判断されると、モード設定部100bは、「マクロモード」に設定を変更し、マクロモード用の制御を実行する。
【0074】
一方、ユーザが暗所にいると判断された場合には、遮光部85が第1位置から第2位置に移動し、光検出部88が受光可能な状態にある場合(「マクロモード」に変更された場合)においても、光検出部88が受光する光の量が小さく、光検出部88から出力される所定の電気信号が検出しにくい場合が生じうる。
【0075】
そのため、この場合においては、制御部100は、判定部100aにより光検出部88からの電気信号の出力があるか否かを判定すると共に、光検出部88の輝度を測定する。そして、制御部100は、実効画素領域86cの輝度から光検出部88の輝度を引き、引いた値が所定の閾値の範囲にあるか否かを判断する。なお、判断は、例えば、メモリ102に記憶されたモード設定テーブルに基づいて判断される。モード設定テーブルには、例えば、暗所にいると判断された場合の所定の閾値や暗所でないと判断された場合の所定の閾値等が記憶されている。
【0076】
実効画素領域86cの輝度から光検出部88の輝度を引いた値が、所定の閾値の範囲内にある場合には、制御部100は、光検出部88が遮光部85により遮光された状態であり、レンズ位置が「通常モード」に基づく位置、つまり、第1位置にあるものと判断し、「通常モード」に基づく制御を継続若しくは実行する。
【0077】
一方、実効画素領域86cの輝度から光検出部88の輝度を引いた値が、所定の閾値の範囲内にない場合には、制御部100は、遮光部85が第1位置から第2位置に移動することにより光検出部88が遮光部85により遮光されておらず、レンズ80が「マクロモード」に基づく位置に移動したものと判断し、「マクロモード」に基づく制御を実行する。
【0078】
前述した構成を有する本実施携帯の携帯電話機1によれば、以下に示す各効果が奏される。
【0079】
本実施形態に係る携帯電話機1においては、携帯電話機1は、カメラモジュール8にレンズ80の移動に連動して、撮像部86に設けられる光検出部88を遮光させることが可能な遮光部85を備えている。つまり、携帯電話機1は、光検出部88における受光の有無により、レンズ80の移動を検出することが可能な構成を有している。そのため、例えば、マクロ撮影を行う場合においては、レンズ80を移動させて被写体とカメラモジュールとの距離によってレンズ80の焦点距離を変化させると共に、別途設けられたマクロ検出スイッチを入れてマクロ撮影に伴うマクロモードへの移行を行う必要があるが、光検出部88による受光の有無によりレンズ80の移動を検知し、マクロモードへの移行の判断を行わせることが可能となる。これにより、マクロ検出スイッチを別途設ける必要がなくなる。
【0080】
そして、マクロ検出スイッチを別途設ける必要がなくなるため、例えば、マクロ撮影機能を搭載させる場合においても部品点数を増加することなく携帯電話機1を製造することが可能になる。つまり、安価に携帯電話機1を製造することが可能になる。
【0081】
また、所定の電気信号を出力可能な複数の撮像素子からなる撮像部86に光検出部88を設けることにより、別途、光受光部を設ける必要がなくなる。そのため、部品点数を増やすことなく光検出部を設けることが可能になる。これにより、安価にマクロ撮影機能が搭載された携帯電話機を製造することが可能になる。
【0082】
また、例えば、マクロ検出スイッチを別途設けてマクロモードへの移行を行う場合においては、その多くがレンズを動かすレバーの動きに連動してスイッチが入るような機構を有しているが、本実施形態においては、マクロ検出スイッチを設ける必要がない。そのため、前記機構を設ける必要もなくなる。これにより、簡易な構成で携帯電話機にマクロ撮影機能を搭載させることが可能になる。
【0083】
また、例えば、マクロ検出スイッチを別途設けてマクロモードへの移行を行う場合においては、その多くがレンズの近くにマクロ検出スイッチを設ける必要があると共に、マクロ検出スイッチと連動させる構成が複雑な構造を有していた。そのため、設計の自由度を著しく阻害していた。しかしながら、本実施形態においては、マクロ検出スイッチを別途設ける必要がないため、複雑な機構を設ける必要がなくなると共に、設計の自由度を減少させることもなくなる。
【0084】
また、本実施形態に係る携帯電話機1においては、携帯電話機1は、判定部100aによって判定され、モード設定部100bにより設定された「通常モード」又は「マクロモード」に係るモード設定用のデータを所定の画像信号に変換してレンズ位置としてメイン表示部34又はサブ表示部35に出力可能に構成されている。そのため、ユーザに容易に設定モードを認識させることが可能になる。
【0085】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる部分を説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。また、第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0086】
図9(a)は、第1位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、図9(b)は、第3位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、図9(c)は、第2位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図である。
【0087】
図9(a)から図9(c)に示すように、第2実施形態は、第1実施形態に比して、「光検出部88が複数設けられている点」が主として異なる。具体的には、第2実施形態の携帯電話機1Aは、遮光部85が配置される位置として、第1位置と第2位置との間に第3位置が設けられ、第3位置に対向する位置に第2光検出部88aが設けられることにおいて、第1実施形態と異なる。
【0088】
このように、第2実施形態の携帯電話機1Aは、第3位置に第2光検出部88aが設けられることにより、第1実施形態における「通常モード」及び「マクロモード」に加え、「第2マクロモード」を設けることが可能になる。言い換えると、「マクロモード」を多段式にすることが可能になる。そのため、第2実施形態の携帯電話機1Aは、第1実施形態の携帯電話機により奏する効果に加え、より高機能な焦点距離の操作を簡易な構成で備えることが可能になる。
【0089】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0090】
例えば、本実施形態においては、光検出部88は、非実効画素領域86dに設けられる構成としたが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、光検出部88は、黒色レベルの撮像基準信号を検出するオプチカルブラック領域86aに設ける構成であってもよい。
【0091】
また、本実施形態においては、光検出部88は、撮像部86の撮像素子を利用する構成としたが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、光受光部は、光受光用の光センサを設ける構成としてもよく、赤外線通信に利用されるIrDA受光部を利用する構成としてもよい。
【0092】
また、本実施形態においては、「通常モード」及び「マクロモード」を用いて説明したが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、望遠機能やオートフォーカス機能に基づくモード変更に用いてもよい。また、図10に示すよういに、遮光部はレンズ80と撮像部86にはさまれる位置に配置されてもよい。(遮光部85a)
【0093】
また、本実施形態においては、連結部4は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを開閉軸Xを中心に開閉可能に連結しているが、これに限定されず、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを開閉軸Xを中心に開閉可能に連結すると共に、開閉軸Xに直交する回動軸を中心に回動可能に連結するいわゆる2軸ヒンジ機構を備えていてもよい。
【0094】
また、本発明の電子機器は、前記実施形態のような折り畳み式ではなく、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式の電子機器であってもよい。また、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(リボルバ)の電子機器であってもよい。
【0095】
本発明は、携帯電話機以外の携帯電子機器に適用することができ、また携帯電子機器以外の電子機器にも適用することができる。携帯電話機以外の携帯電子機器としては、例えば、PHS(登録商標:Personal Handy phone System)、ポータブルゲーム機、ポータブルナビゲーション装置、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、操作部を備えるELディスプレイ又は液晶ディスプレイが挙げられる。
【0096】
更に、携帯電子機器以外の電子機器としては、例えば、電子辞書、電卓、電子手帳、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ラジオ等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の一実施形態の携帯電話機1を開状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示す携帯電話機1を開状態で示す斜視図である。
【図3】図1に示す操作部側筐体2に内蔵される部材の分解斜視図である。
【図4】図1に示す携帯電話機に内蔵されるカメラモジュールの外観斜視図である。
【図5】図4に示すカメラモジュールの断面を模式的に示した断面模式図である。
【図6】(a)は、第1位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、(b)は、第2位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図である。
【図7】携帯電話機の機能を示す機能ブロック図である。
【図8】携帯電話機に搭載されるカメラモジュールの機能を示す機能ブロック図である。
【図9】(a)は、第1位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、(b)は、第2位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図であり、(c)は、第3の位置に配置された遮光部を模式的に示す正面図である。
【図10】図4に示すカメラモジュールの断面を模式的に示した断面模式図である。
【符号の説明】
【0098】
1 携帯電話機(電子機器)
2 操作部側筐体
3 表示部側筐体
4 連結部
8 カメラモジュール
80 レンズ(レンズ部)
81 鏡筒(レンズ部)
82 第1ホルダ(ホルダ)
83 第2ホルダ(ホルダ)
84 レバー(ノブ部)
85 遮光部(連動部)
85a 遮光部(連動部)
86 撮像部
86a オプチカルブラック領域
86b 有効画素領域
86c 実効画素領域
86d 非実効画素領域
87 カメラ基板
88 光検出部
100 制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の撮像素子を有する撮像部と、
前記撮像部の撮像方向に配置されるレンズ部と、
前記レンズ部を前記撮像方向に移動させる移動機構を有し、前記移動機構により前記レンズ部と前記撮像部との距離が可変な状態で前記レンズ部を保持可能なホルダと、
前記ホルダに一体的に設けられ、前記移動機構を駆動させるためのノブ部と、
前記ホルダに一体的に設けられ、前記ノブ部の変位に伴う前記ホルダの移動に連動して、第1位置と第2位置との間を移動する連動部と、
前記撮像部の前記第1位置にある前記連動部に対向した位置に配設される光検出部と、
を有するカメラモジュールと、
前記カメラモジュールにおいて撮像した画像に対して前記光検出部での検出結果に基づいて所定の制御を行う制御部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
前記光検出部は、前記撮像部の一部である請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記撮像部が撮像した画像を表示する表示部を更に備え、
前記制御部は、前記表示部に前記撮像部に対する前記レンズ部の位置の表示を行わせる請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記連動部及び前記光検出部の少なくとも一方は、複数個ある請求項1から3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
前記撮像部は、電気信号を出力可能な有効画素領域と、特定の色の基準を規定する撮像基準領域と、を有し、
前記光検出部は、前記有効画素領域にある請求項1から4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記撮像部は、電気信号を出力可能な有効画素領域と、当該有効画素領域によって出力される電気信号の基準を規定する撮像基準領域と、を有し、
前記光検出部は、前記撮像基準領域にあることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
複数の撮像素子を有する撮像部と、
前記撮像部の撮像方向に配置されるレンズ部と、
前記レンズ部を前記撮像方向に移動させる移動機構を有し、前記移動機構により前記レンズ部と前記撮像部との距離が可変な状態で前記レンズ部を保持可能なホルダと、
前記ホルダに一体的に設けられ、前記移動機構を駆動させるためのノブ部と、
前記ホルダに一体的に設けられ、前記ノブ部の変位に伴う前記ホルダの移動に連動して、第1位置と第2位置との間を移動する連動部と、
前記撮像部の前記第1位置にある前記連動部に対向した位置に配設される光検出部と、
を備えるカメラモジュール。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−85505(P2010−85505A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251938(P2008−251938)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】