説明

電子装置

【課題】利用者に対して適切な音楽データのプレイリストを提供することが可能な「電子装置」を提供する。
【解決手段】制御部102は、利用者による目的地の設定操作に応じた目的地情報を生成し、その目的地情報にて示される目的地がコンサート会場である場合には、インターネット200上の検索サーバ250に接続した上で、目的地情報内の施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして検索を行う。更に、制御部102は、検索結果であるURLを取得すると、当該URLに対応するウェブページデータを取得し、そのウェブページデータから関連情報としてのテキストデータを抽出する。そして、制御部102は、メモリ104に記憶された音楽データの属性情報内のアーティスト名のうち、テキストデータと一致するものが存在する場合には、そのアーティスト名を含む属性情報をプレイリストに追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ機能とナビゲーション機能とを有する電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両には、オーディオ再生機能と、カーナビゲーション機能との双方を有する車載装置が搭載されている。例えば特許文献1に記載の車載装置は、カーナビゲーション機能において設定される目的地に対応して、音楽データの一覧情報であるプレイリストを予め用意しておき、目的地が設定され、且つ、その目的地に対応するプレイリストが存在する場合には、当該プレイリストに基づく音楽データの再生を行う。また、特許文献2に記載の車載装置は、カーナビゲーション機能において設定された車両の目的地の名称と、音楽データに含まれる曲名等の属性情報とを比較し、目的地の名称に一致する曲名等を含む音楽データを抽出して、プレイリストに追加する。
【特許文献1】特開2008−8701号公報
【特許文献2】特開2006−266807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、例えば、利用者が車両で、あるアーティストのコンサートに向かうべく、当該コンサートが行われるコンサート会場を目的地に設定したような場合には、当該利用者は、そのアーティストの曲を聴くことを要望する場合がある。
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の車載装置は、目的地とプレイリストとを予め対応付けるのみであり、目的地に関連するもの(例えば、目的地であるコンサート会場でコンサートを行うアーティスト)とプレイリストとを対応付けることはできない。また、上述した特許文献2に記載の車載装置は、目的地の名称とは一致しないものの、目的地と何らかの関連を有する曲名等を含む音楽データ(例えば、目的地であるコンサート会場でコンサートを行うアーティストの曲の音楽データ)についてはプレイリストへの抽出対象とはならない。従って、特許文献1及び2に記載の車載装置では、上述したような利用者の要望に応じることができず、必ずしも適切に車両の目的地と関連したプレイリストを提供しているとはいえなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述した問題を解決するものであり、利用者に対して適切な音楽データのプレイリストを提供することが可能な電子装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る、オーディオ機能とナビゲーション機能とを有する電子装置は、アーティスト名を含む属性情報を有する音楽データを記憶する音楽データ記憶手段と、目的地を入力する操作手段と、前記目的地に関連付けられた関連情報を取得する関連情報取得手段と、前記音楽データ記憶手段に記憶された前記音楽データ内の属性情報のうち、前記関連情報取得手段により取得された前記関連情報に対して所定の条件を満たす属性情報を抽出してプレイリストを生成するプレイリスト生成手段とを有する。
【0007】
この構成によれば、電子装置は、目的地に関連付けられた情報(関連情報)を取得した上で、その関連情報に対して所定の条件を満たす属性情報を抽出してプレイリストを生成する。従って、目的地と何らかの関連を有する音楽データのプレイリストを生成し、利用者に対して適切な音楽データのプレイリストを提供することが可能である。ここで、目的地とは、最終的な目的地のみならず、その最終的な目的地に至るまでに経由する目的地をも含む。
【0008】
また、本発明に係る電子装置は、前記プレイリスト生成手段により生成された前記プレイリストを記憶するプレイリスト記憶手段と、前記音楽データ記憶手段に記憶された前記音楽データのうち、前記プレイリスト記憶手段により記憶された前記プレイリストに対応する音楽データを読み出し、再生する音楽データ再生手段とを有するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明に係る電子装置は、施設の種別を含む地図データを更に備え、前記関連情報取得手段が、前記目的地の種別が所定の種別である場合に、前記関連情報を取得するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明に係る電子装置は、前記関連情報取得手段が、インターネットを介して前記関連情報を取得するようにしてもよい。
【0011】
この構成によれば、インターネットを介して関連情報を取得することで、多種多様な関連情報を取得することができ、その関連情報に対して所定の条件を満たす音楽データのプレイリストを生成することで、利用者に対して、より適切なプレイリストを提供することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る電子装置は、前記関連情報が、前記目的地にて開催されるアーティスト名を含むコンサートの情報であるようにしてもよい。
【0013】
また、本発明に係る電子装置は、前記プレイリスト生成手段が、前記音楽データのうち、アーティスト名が前記関連情報取得手段により取得されたアーティスト名と一致する音楽データに関するプレイリストを生成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、目的地と何らかの関連を有する音楽データのプレイリストを生成することにより、利用者に対して適切な音楽データのプレイリストを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電子装置の構成を示す図である。
【0016】
図1に示す電子装置100は、車両に搭載されるものであり、音楽データの再生機能と、誘導経路探索等のカーナビゲーションの機能とを有する。この電子装置100は、制御部102、メモリ104、ハードディスクドライブ(HDD)106、操作部110、GPS受信部112、自律航法センサ114、通信部115、ディスプレイ116及びスピーカ118により構成される。
【0017】
HDD106は、ハードディスク108を搭載しており、当該ハードディスク108に記録された地図データを読み出す。なお、地図データの記録媒体は、ハードディスク108に限られず、DVD、CD−ROM等であってもよく、記録媒体に応じたドライブが用意される。地図データには、地図画像データ、道路の位置情報、施設情報等が含まれる。
【0018】
図2は、施設情報の一例を示す図である。図2に示す施設情報は、車両の目的地となり得る施設毎に設けられるものであり、施設の種別(例えばコンサート会場等)、施設の名称、施設の住所、施設の領域(領域の外縁に対応する経度・緯度の集合)等により構成される。
【0019】
再び、図1に戻って説明する。操作部110は、図示しない操作ボタンやジョイスティック等を有しており、誘導経路検索時の目的地の設定時や音楽データの再生時等において、利用者によって操作される。GPS受信部112は、車両の位置の検出に必要なGPS衛星からのGPS信号を受信する。自律航法センサ114は、車両の進行方向を検出するためのジャイロ等と、一定の走行距離毎にパルス(車速パルス)を発生する距離センサとにより構成される。通信部115は、外部との通信機能を有する。この通信部115は、インターネット200を介して、当該インターネット200上の検索サーバ250等の各種サーバに接続し、当該サーバから様々な情報を取得することができる。
【0020】
メモリ104には、音楽データが記憶されている。図3は、音楽データの構成の一例を示す図である。図3に示す音楽データは、当該音楽データの属性情報と、再生用データ(例えば、MEPG(Moving Picture Experts Group)形式のデータ)とからなる。これらのうち、属性情報は、音楽データの識別情報であるIDと、音楽データのアーティストの名称(アーティスト名)と、音楽データの曲名、当該曲が属するアルバムの名称(アルバム名)等により構成される。
【0021】
再び、図1に戻って説明する。制御部102は、CPU等によって構成され、電子装置100の全体を制御することにより、カーナビゲーション機能と、オーディオ再生機能の双方を実現する。
【0022】
具体的には、制御部102は、カーナビゲーション機能を実現する場合には、GPS受信部112によって受信されたGPS信号や、自律航法センサ114によって検出された車両の進行方向、車速パルスの出力間隔に基づいて、車両の位置及び速度を算出する。また、制御部102は、HDD106に対して、ハードディスク108に記録された地図データの読み出しを指示し、当該指示に応じてHDD106が読み出した地図データを入力する。更に、制御部102は、入力した地図データに基づいて地図画像を描画し、ディスプレイ116に表示させる。
【0023】
また、制御部102は、利用者による操作部110の目的地までの誘導経路検索の操作に応じて、入力した地図データに基づいて、所定の経路探索アルゴリズム、例えば、横型探索法又はダイクストラ法等のシミュレーション計算を用いて、出発地から目的地までを結ぶ誘導経路を探索する。更に、制御部102は、経路探索により得られる誘導経路情報に基づいて、誘導経路画像を生成し、地図画像に重ねてディスプレイ116に表示させる。
【0024】
一方、制御部102は、オーディオ再生機能を実現する場合には、メモリ104に記憶された音楽データを読み出し、当該音楽データに含まれる再生用データに基づく再生処理を行い、スピーカ118から音響出力を行う。また、制御部102は、オーディオ再生機能の実現に際し、音楽データの一覧情報であるプレイリストを生成し、当該プレイリストに基づいて、メモリ104から音楽データを読み出し、当該音楽データに含まれる再生用データに基づく再生処理を行う。
【0025】
以下、フローチャートを参照しつつ、プレイリストの生成の詳細を説明する。図4は、プレイリストの生成動作を示す第1のフローチャートである。以下においては、目的地がコンサート会場である場合に、当該コンサート会場でコンサートを行うアーティストの楽曲の音楽データについてのプレイリストを生成する場合について説明する。
【0026】
制御部102は、利用者が施設の名称や住所を操作部110により入力することで、目的地を設定する操作を行ったか否かを判定する(S101)。目的地設定操作が行われた場合、制御部102は、HDD106からのハードディスク108から読み出された地図データに基づいて、目的地情報を生成する(S102)。ここで、目的地とは、最終的な目的地のみならず、その最終的な目的地に至るまでに経由する目的地(経由地)であってもよい。
【0027】
次に、制御部102は、設定された目的地がコンサート会場であるか否かを判定する(S103)。具体的には、制御部102は、生成した目的地情報に含まれる施設の種別がコンサート会場であるか否かを判定する。
【0028】
設定された目的地がコンサート会場でない場合には、一連の動作が終了する。一方、設定された目的地がコンサート会場である場合、制御部102は、インターネット200上の検索サイトに接続する(S104)。
【0029】
具体的には、制御部102は、インターネット200上の所定の検索サイトに接続すべく、当該検索サイトのURL(Uniform Resource Locator)を通信部115へ出力する。通信部115は、インターネット200に接続し、入力したURLに対応する検索サイトのサーバ(検索サーバ)250に対して、アクセス要求であるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストを送信する。このHTTPリクエストを受信したインターネット200上の検索サーバ250は、HTML(Hypertext Markup Language)形式のウェブページデータを含んだ応答であるHTTPレスポンスを、通信部115に向けて送信する。通信部115は、このHTTPレスポンスを受信し、制御部102へ出力する。これにより、制御部102と検索サイトとが接続される。
【0030】
次に、制御部102は、S102において生成した目的地情報に含まれる施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして検索を行う(S105)。
【0031】
具体的には、制御部102は、検索サイトのURLとともに、目的地情報に含まれる施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして通信部115へ出力する。ここで、制御部102は、例えば内蔵する時計(図示せず)により現在の日付を取得することができる。通信部115は、入力したURLに対応する検索サーバ250に対して、検索キーワードを含むHTTPリクエストを送信する。検索サーバ250は、検索キーワードを含むHTTPリクエストを受信すると、当該検索キーワードに基づく検索を行い、当該検索キーワードを含むウェブページのURLを含むHTTPレスポンスを、通信部115に向けて送信する。通信部115は、このHTTPレスポンスを受信し、制御部102へ出力し、制御部102はこれを検索結果として入力する。
【0032】
次に、制御部102は、通信部115からのHTTPレスポンスに含まれるURLを抽出し、検索結果のURLとして取得する(S106)。次に、制御部102は、検索結果であるURLに対応するウェブページデータを取得する(S107)。具体的には、制御部102は、検索結果であるURLを適宜選択し、その選択したURLを通信部115へ出力する。通信部115は、入力したURLに対応するサイトに対して、HTTPリクエストを送信する。このHTTPリクエストを受信したサイトのサーバは、HTML形式のウェブページデータを含んだ応答であるHTTPレスポンスを、通信部115に向けて送信する。通信部115は、このHTTPレスポンスを受信し、制御部102へ出力する。制御部102は、このHTTPレスポンスを入力すると、当該HTTPレスポンスに含まれるウェブページデータを抽出する。
【0033】
次に、制御部102は、取得したウェブページデータ内のテキストデータを、関連情報として抽出する(S108)。更に、制御部102は、メモリ104に記憶されている各音楽データ内の属性情報に含まれるアーティスト名のうち、関連情報であるウェブページデータ内のテキストデータと一致するものが存在するか否かを判定する(S109)。ウェブページデータ内のテキストデータと一致するアーティスト名が存在しない場合には、一連の動作を終了する。
【0034】
一方、ウェブページデータ内のテキストデータと一致するアーティスト名が存在する場合には、制御部102は、そのアーティスト名を含む属性情報をプレイリストに追加する(S110)。図5は、プレイリストの一例を示す図である。図5に示すプレイリストは、音楽データの属性情報に含まれるID、アーティスト名、曲名、アルバム名等により構成される。
【0035】
その後は、各音楽データ内の属性情報に含まれる他のアーティスト名のうち、ウェブページデータ内のテキストデータと一致するものが存在するか否かの判定(S109)、及び、そのアーティスト名を含む属性情報のプレイリストへの追加(S110)が繰り返される。S109及びS110の動作が繰り返されることにより、ウェブページ内のテキストデータと一致する複数のアーティスト名のそれぞれを含む属性情報がプレイリストに追加されることになる。そして、S109にて、ウェブページデータ内のテキストデータと一致するアーティスト名が存在しなくなったと判定した時点で、一連の動作が終了する。
【0036】
上述した動作によってプレイリストが生成された後、制御部102は、当該プレイリストをメモリ104に記憶させる。そして、利用者が操作部110を操作して、再生指示を行った場合には、制御部102は、当該指示に応じて、メモリ104内のプレイリストを読み出し、更に、当該プレイリストに含まれるIDに対応する音楽データをメモリ104から読み出す。そして、制御部102は、読み出した音楽データに含まれる再生用データに基づく再生処理を行い、スピーカ118から音響出力を行う。
【0037】
このように、本実施形態の電子装置100では、制御部102は、利用者による目的地の設定操作に応じた目的地情報を生成し、その目的地情報にて示される目的地がコンサート会場である場合には、インターネット200上の検索サーバ250に接続した上で、目的地情報内の施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして検索を行う。更に、制御部102は、検索結果であるURLを取得すると、当該URLに対応するウェブページデータを取得し、そのウェブページデータから関連情報としてのテキストデータを抽出する。そして、制御部102は、メモリ104に記憶された音楽データの属性情報内のアーティスト名のうち、テキストデータと一致するものが存在する場合には、そのアーティスト名を含む属性情報をプレイリストに追加する。
【0038】
これにより、目的地であるコンサート会場において当日にコンサートを行うアーティストに対応する音楽データ内の属性情報がプレイリストに追加され、当該プレイリストに基づく音楽データ内の再生用データの再生が可能となり、利用者に対して適切なプレイリストを提供することが可能となる。また、インターネット200を介してウェブページデータを取得し、当該ウェブページデータ内のテキストデータを関連情報として取得することで、多種多様な関連情報を取得することができる。
【0039】
図6は、プレイリストの生成動作を示す第2のフローチャートである。以下においては、目的地でコンサートを行うアーティストの楽曲の音楽データについてのプレイリストを生成する場合について説明する。
【0040】
S201乃至S203の動作は、図4のS101、S102及びS104の動作と同様である。すなわち、制御部102は、利用者が施設の名称や住所を操作部110により入力することで、目的地を設定する操作を行ったか否かを判定する(S201)。目的地設定操作が行われた場合、制御部102は、HDD106からのハードディスク108から読み出された地図データに基づいて、目的地情報を生成する(S202)。更に、制御部102は、インターネット200上の検索サイトに接続する(S203)。
【0041】
次に、制御部102は、メモリ104に記憶されている各音楽データ内の属性情報に含まれるアーティスト名と、S202において生成した目的地情報に含まれる施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして検索を行う(S204)。
【0042】
具体的には、制御部102は、検索サイトのURLとともに、アーティスト名と、目的地情報に含まれる施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして通信部115へ出力する。通信部115は、入力したURLに対応する検索サーバ250に対して、検索キーワードを含むHTTPリクエストを送信する。検索サーバ250は、検索キーワードを含むHTTPリクエストを受信すると、当該検索キーワードに基づく検索を行い、検索キーワードのうち、アーティスト名のいずれかと、施設の名称及び住所と、現在の日付とを含むウェブページのURLを含むHTTPレスポンスを、通信部115に向けて送信する。通信部115は、このHTTPレスポンスを受信し、制御部102へ出力し、制御部102はこれを検索結果として入力する。
【0043】
その後は、S205乃至S207において、図4のS106乃至S108と同様の動作が行われる。すなわち、制御部102は、通信部115からのHTTPレスポンスに含まれるURLを抽出し、検索結果のURLとして取得する(S205)。次に、制御部102は、検索結果であるURLに対応するウェブページデータを取得する(S206)。次に、制御部102は、取得したウェブページデータ内のテキストデータを、関連情報として抽出する(S207)。抽出される関連情報は、目的地にて開催されるアーティスト名を含むコンサートの情報である。
【0044】
次に、制御部102は、抽出したテキストデータ内のアーティスト名を含む属性情報をプレイリストに追加する(S208)。上述した動作によってプレイリストが生成された後、制御部102は、当該プレイリストをメモリ104に記憶させる。そして、利用者が操作部110を操作して、再生指示を行った場合には、制御部102は、当該指示に応じて、メモリ104内のプレイリストを読み出し、更に、当該プレイリストに含まれるIDに対応する音楽データをメモリ104から読み出して、当該音楽データに含まれる再生用データに基づく再生処理を行い、スピーカ118から音響出力を行う。
【0045】
このように、本実施形態の電子装置100では、制御部102は、利用者による目的地の設定操作に応じた目的地情報を生成し、インターネット200上の検索サーバ250に接続した上で、各音楽データ内の属性情報に含まれるアーティスト名と、目的地情報内の施設の名称及び住所と、現在の日付とを検索キーワードとして検索を行う。更に、制御部102は、検索結果であるURLを取得すると、当該URLに対応するウェブページデータを取得し、そのウェブページデータから関連情報としてのテキストデータを抽出し、当該テキストデータ内のアーティスト名を含む属性情報をプレイリストに追加する.
【0046】
これにより、目的地において当日にコンサートを行うアーティストに対応する音楽データ内の属性情報がプレイリストに追加され、当該プレイリストに基づく音楽データ内の再生用データの再生が可能となり、利用者に対して適切なプレイリストを提供することが可能となる。また、インターネット200を介してウェブページデータを取得し、当該ウェブページデータ内のテキストデータを関連情報として取得することで、多種多様な関連情報を取得することができる。
【0047】
なお、上述した実施形態では、図4のS103において、目的地情報で示される目的地に対応する施設種別がコンサート会場であるか否かについて判定したが、他の施設種別であるか否かについて判定するようにしてもよい。この場合には、その施設種別に対応する目的地において当日にイベント等を行うアーティストに対応する音楽データ内の属性情報がプレイリストに追加されることになる。
【0048】
また、上述した実施形態では、図4のS109において、音楽データに含まれる属性情報内のアーティスト名のうち、ウェブページデータから抽出したテキストデータと一致するものがあるか否かについて判定したが、属性情報内の他の情報(例えば曲名)のうち、テキストデータと一致するものがあるか否かについて判定するようにしてもよい。また、上述した実施形態では、プレイリストは、音楽データの属性情報に含まれるID、アーティスト名、曲名、アルバム名等により構成されたが、少なくとも音楽データを一意に特定可能な情報により構成されればよく、例えば、音楽データのIDのみでもよい。
【0049】
また、上述した実施形態では、車両に搭載される電子装置として説明したが、オーディオ機能とナビゲーション機能とを有する携帯電話機等の携帯端末にも、同様に本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上説明したように、本発明に係る電子装置は、利用者に対して適切な音楽データのプレイリストを提供することが可能であり、電子装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係る電子装置の構成を示す図である。
【図2】施設情報の一例を示す図である。
【図3】音楽データの一例を示す図である。
【図4】プレイリストの生成動作を示す第1のフローチャートである。
【図5】プレイリストの一例を示す図である。
【図6】プレイリストの生成動作を示す第2のフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
100 電子装置
102 制御部
104 メモリ
106 ハードディスクドライブ(HDD)
108 ハードディスク
110 操作部
112 GPS受信部
114 自律航法センサ
115 通信部
116 ディスプレイ
118 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ機能とナビゲーション機能とを有する電子装置において、
アーティスト名を含む属性情報を有する音楽データを記憶する音楽データ記憶手段と、
目的地を入力する操作手段と、
前記目的地に関連付けられた関連情報を取得する関連情報取得手段と、
前記音楽データ記憶手段に記憶された前記音楽データ内の属性情報のうち、前記関連情報取得手段により取得された前記関連情報に対して所定の条件を満たす属性情報を抽出してプレイリストを生成するプレイリスト生成手段とを有する電子装置。
【請求項2】
前記プレイリスト生成手段により生成された前記プレイリストを記憶するプレイリスト記憶手段と、
前記音楽データ記憶手段に記憶された前記音楽データのうち、前記プレイリスト記憶手段により記憶された前記プレイリストに対応する音楽データを読み出し、再生する音楽データ再生手段とを有する請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
施設の種別を含む地図データを更に備え、
前記関連情報取得手段は、前記目的地の種別が所定の種別である場合に、前記関連情報を取得する請求項1又は2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記関連情報取得手段は、インターネットを介して前記関連情報を取得する請求項1乃至3のいずれかに記載の電子装置。
【請求項5】
前記関連情報は、前記目的地にて開催されるアーティスト名を含むコンサートの情報である請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記プレイリスト生成手段は、前記音楽データのうち、アーティスト名が前記関連情報取得手段により取得されたアーティスト名と一致する音楽データに関するプレイリストを生成する請求項5に記載の電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−288211(P2009−288211A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144110(P2008−144110)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】