電子部品の実装装置及び電子部品の製造方法
【課題】圧着工程中における位置ずれを防止し、適切な処理を可能とする。
【解決手段】電子部品の実装装置100は、接合材Sを介して電子部品Hが載置された基板Pに対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、電子部品Hを基板Pに本圧着する本圧着ユニット5と、加熱及び加圧による処理の際に、加圧の作用方向と交差する方向における、基板Pに対する電子部品Hの変位を検出し、基板Pと電子部品Hとの相対位置を補正する補正手段35,36,37と、を備えたことを特徴とする。
【解決手段】電子部品の実装装置100は、接合材Sを介して電子部品Hが載置された基板Pに対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、電子部品Hを基板Pに本圧着する本圧着ユニット5と、加熱及び加圧による処理の際に、加圧の作用方向と交差する方向における、基板Pに対する電子部品Hの変位を検出し、基板Pと電子部品Hとの相対位置を補正する補正手段35,36,37と、を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばガラスや樹脂製の基板上に、半導体チップやフレキシブルプリント基板等の電子部品を実装する、電子部品の実装装置及び電子部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば液晶ディスプレイパネルを構成する基板は、互いの接合面に電極が設けられるとともに液晶素材が介在される2枚のガラス板と、これらガラス板の表面と裏面に接着される2枚の偏光板からなる。一方のガラス板および2枚の偏光板は、互いに面積と形状が略同一であり、各辺の端縁が同一の位置に揃えられる。他方のガラス板のみ一端部が突出し、この突出部分に電極が露出している。この突出部分は、電子部品が実装される実装部位となる。
【0003】
電子部品の実装装置には、上述の状態で基板が供給され、一方のガラス板に露出する電極部分に半導体チップもしくはフレキシブルプリント基板等の電子部品が実装される。この実装装置の概略構成は、基板の所定部位に接合材を貼付ける接合材貼付けユニットと、接合材を介して電子部品(たとえば、半導体チップ)を基板に仮圧着する仮圧着ユニットと、仮圧着された半導体チップをさらに高温高圧で加熱加圧して、半導体チップのバンプ(電極)と基板の電極とを電気的に接続する本圧着ユニットを備えている。
【0004】
接合材は、接着剤が塗布されるテープ状の基材からなり、たとえば異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられる。この異方性導電膜は、熱圧着されることにより、膜の厚み方向に導電性、面方向に絶縁性を備える電気的異方性を持つ高分子膜であり、接着性のあるバインダー内に導電粒子が混在している。本圧着の際には、図24及び図25に示すように、ツールを移動させて基板に対して加熱及び加圧処理を行うことにより、接合材の粘度が下がり、溶融するとともに電子部品が基板に圧着されるとともに、接合材中の導電粒子により、半導体チップの電極と基板の電極とが接続される。この種の実装装置においては、高い精度が求められるため、例えば各処理の前に、基板の位置を検出し、処理ステージの位置や高さを調整するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−165392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の技術では次のような問題があった。すなわち、上記構成の導電性粒子が混在した接合材においては、圧着の際に、接合材が加熱及び加圧され、接着性のバインダーが溶融すると、基板と電子部品との間に球状の粒子が介在することとなるため、電子部品が基板に対して移動しやすくなる。したがって、加熱ツールの剛性が弱い場合や加熱ツールの位置や加圧方向が僅かでも傾いている場合には、図26に示すように、圧着工程の最中に、加圧ツールが撓み変形するとともに、半導体チップ及び加圧ツールと基板との間で、加圧方向と異なる方向において位置ずれが発生する場合がある。このため、各種処理の前にステージとツールとの位置を調節したとしても、その後の圧着工程中に位置ずれが発生するため、精度を確保することが困難となる。
【0006】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、圧着工程中における位置ずれを防止し、適切な処理を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態にかかる電子部品の実装装置は、基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の一形態にかかる電子部品の実装装置は、前記本圧着ユニットは、前記基板を支持する本圧着ステージと、該本圧着ステージに近接して配置され前記基板の前記基板のうち電子部品が実装される実装部位を支持する本圧着バックアップステージと、可動に構成され、本圧着バックアップステージに対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用する本圧着ツールと、を有し、前記補正手段は、前記本圧着ツールの位置を調節することにより前記相対位置を調節することを特徴とする。
【0009】
本発明の一形態にかかる電子部品の製造方法は、接合材を介して電子部品が載置された基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する工程と、前記本圧着する工程の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、圧着工程中における位置ずれを防止し、適切な処理を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、各図において適宜構成を拡大・縮小・省略して概略的に示している。図中矢印X、Y、及びZはそれぞれ直交する3方向を示している。図1は、本発明に係る電子部品の実装装置の概略構成を示す全体斜視図であり、図2は実装装置100の背面側を示す外観図である。この電子部品の実装装置100は、基台1と、この基台1上の一端側(図の左側端)から右側端に亘って、位置補正ユニット(以下、プリアライメントユニットと呼ぶ)2、接合材貼付けユニット3、仮圧着ユニット4、本圧着ユニット5および排出ユニット6が順次、所定の間隔を存して配置される。なお、仮圧着ユニット4の装置奥側にはチップ供給ユニット(電子部品供給ユニット)7が配置されていて、仮圧着ユニット4とチップ供給ユニット7は互いにY方向に位置が揃えられる。
【0012】
プリアライメントユニット2と接合材貼付けユニット3との間には、第1の搬送機構8Aが介設され、接合材貼付けユニット3と仮圧着ユニット4との間には、第2の搬送機構8Bが介設される。そして、仮圧着ユニット4と本圧着ユニット5との間には、第3の搬送機構8Cが介設され、本圧着ユニット5と排出ユニット6との間には、第4の搬送機構8Dが介設される。
【0013】
これら第1ないし第4の搬送機構8A〜8Dは、各ユニット2〜6における後述するステージの予め定められた基準位置の2点間で基板を搬送するようになっている。すなわち、各搬送機構8A〜8Dは、図の左側にあるユニットのステージに予め定められた基準位置で基板Pを受け取ってX方向に搬送し、図の右側にあるユニットのステージに予め定められた基準位置に基板を受け渡すよう作用するものである。
【0014】
図3乃至図6は、基板Pに電子部品Hを実装する工程を順に説明する図であるが、ここでは図3において基板Pの構成を説明する。
【0015】
上流装置から実装装置100のプリアライメントユニット2に供給される基板Pは、平面視で矩形状に形成される2枚のガラス板a1,a2と、これらガラス板の表面と裏面に接着される偏光板b1,b2から構成される。互いのガラス板a1,a2間には図示しない電極が形成されるとともに、液晶素材が介在される。
【0016】
互いのガラス板a1,a2と偏光板b1,b2の3辺の端縁は同一に揃えられるが、一方のガラス板a2の一側部のみ、他方のガラス板a1および互いの偏光板b1,b2の端縁よりも突出している。ガラス板a2の突出部一面(ここでは上面)に電極が形成され、この電極部分に後述するようにして接合材Sが貼着され、接合材Sを介して電子部品Hが実装される。すなわち、この突出部が処理対象部となる。
【0017】
図4に示す前記接合材Sは、接着剤が塗布されるテープ状の基材からなっていて、接着剤として、たとえば異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられる。この異方性導電膜は、接着、導電、絶縁という3つの機能特性を併せもつ接続材料である。異方性導電膜は、熱圧着により、膜の厚み方向に導電性、面方向に絶縁性を備える電気的異方性を持つ高分子膜であり、接着性のあるバイダー内に導電粒子が混在している。
【0018】
図5に示す前記電子部品Hとして、半導体チップを適用する。なお、電子部品としては、たとえばフレキシブル基板等に対しても、以下の形態が同様に適用可能である。
【0019】
前記半導体チップHは、基板Pに対する接続面であるバンプが上面に設けられた状態で図示しないチップトレイに収容される。なお、生産する品種によってはバンプが下面に設けられた状態でチップトレイに収容される場合もある。
【0020】
図7及び図8に示すプリアライメントユニット2は、図示しない上流装置から供給される基板Pを後述するようにして支持するファーストステージ10と、このファーストステージ10上の基板Pを撮像する認識カメラ11と、基準位置からステージ10上の基板Pまでの高さ(距離)を測定するレーザ変位計(高さ測定手段)12および、前記ファーストステージ10をXY方向およびZ方向に移動自在とするとともに、水平面内での回転方向(θ方向)に移動自在な駆動機構13とを備えている。
【0021】
前記認識カメラ11と、この認識カメラ11の撮像画像信号を取り込んで認識する、図示しない制御装置に備えられる画像取込み装置と、この画像取込み装置からの認識信号を受けて所定の方向に駆動制御される上記駆動機構13とで、位置補正機構(位置補正手段)Gが構成される。
【0022】
なお、前記レーザ変位計12の代用として、オートフォーカス機能を備えた非接触式の光学センサや、赤外線を用いた光学センサ、あるいは機械式の接触センサなど、種々のものを用いることが可能である。
【0023】
図1及び図9に示すように、接合材貼付けユニット3は、X方向に沿って互いに並設される2組の貼付けステージ15と、2組の貼付けバックアップステージ16と、2組の貼付けツール17と、2組の接合材供給機構18とから構成される。
【0024】
前記貼付けステージ15は、基板Pを吸着固定し、かつX方向とY方向およびZ方向に移動自在である。
【0025】
貼付けバックアップステージ16は、前記貼付けステージ15に設けられていて、貼付けステージ15とともにY方向に移動する。基板Pが貼付けステージ15に載置されると、基板Pの突出部が貼付けバックアップステージ16上に配置される。
【0026】
に示す貼付けツール17は、貼付けバックアップステージ16の直上方部に設けられていて、貼付けバックアップステージ16に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、Z方向に昇降自在に支持される。接合材供給機構18は、リールに巻装されたテープ状の接合材Sを貼付けバックアップステージ16と貼付ツール17との間に供給する。
【0027】
図1及び図2に示す仮圧着ユニット4は、単体の仮圧着ステージ20と、この仮圧着ステージ20に極く近接した位置に配置されるバックアップステージ21と、仮圧着ツール22とから構成される。
【0028】
図1に示す仮圧着ステージ20は、基板Pを吸着固定するとともにX方向とY方向およびZ方向に移動自在であるとともに、水平面内で回転方向(θ方向)に移動自在な駆動機構を備えている。前記バックアップステージ21は、前記仮圧着ステージ20に極く近接した位置に設けられていて、いずれの方向にも移動せず固定的に設けられる。
【0029】
仮圧着ツール22は、バックアップステージ21の直上方部に設けられていて、X方向とY方向およびθ方向に移動自在であるとともに、バックアップステージ21に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、Z方向に昇降自在に支持される。
【0030】
図10に示すように、チップ供給ユニット7は、チップ反転機構24と、チップステージ25およびチップ搬送機構26とを備えている。チップ反転機構24は、図示しないチップ供給手段から上面にバンプが設けられた状態の半導体チップHを受けて吸着する吸着部27と、この吸着部27を180度回転して半導体チップHを上下(天地)逆の姿勢に換える半回転機構28と、この半回転機構28を吸着部27ごと昇降駆動する昇降機構29とからなる。チップステージ25は、チップ反転機構24から半導体チップHを受けて吸着支持する。チップ搬送機構26は、チップステージ25をY方向にある前記仮圧着ユニット4へ搬送し、かつチップステージ25に支持された半導体チップHを仮圧着ツール22と対向する位置へ搬送するようになっている。
【0031】
なお、チップステージ25とチップ搬送機構26は、必ずしもチップ反転機構24を介して半導体チップHを受けるばかりでなく、チップ反転機構24を省略して直接、半導体チップHもしくは他の電子部品を受け、仮圧着ユニット4へ搬送することが可能である。
【0032】
図1、図11及び図12に示すように、前記本圧着ユニット5は、X方向に沿って並設される、ここでは3組の本圧着ステージ30と、この本圧着ステージ30に極く近接した位置に配置されるバックアップステージ31と、このバックアップステージ31に対向して設けられる3組の本圧着ツール32と、保護テープTを供給する保護テープ供給機構33と、基板Pの変位を検出する検出手段としての非接触変位計35と、本圧着ツール32をX方向に可動に取り付ける可動機構36と、検出結果に応じて可動機構36の動作を制御する制御部37とを備えている。これら非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により補正手段が構成される。
【0033】
本圧着ステージ30は、基板Pを吸着固定するとともにX方向とY方向およびZ方向に移動自在とする。バックアップステージ31は、本圧着ステージ30に極く近接した位置に設けられていて、いずれの方向にも移動せず固定的に設けられる。
【0034】
本圧着ツール32は、バックアップステージ31の直上方部に設けられていて、バックアップステージ31に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、可動機構36を介して、Z方向及びX方向に移動可能に支持されている。
【0035】
保護テープ供給機構33において、供給リール34から繰り出される保護テープTは、本圧着ツール32が半導体チップHに対して作用するときに、本圧着ツール32と半導体チップHとの間に介在される。
【0036】
非接触変位計35は、本圧着工程において、加熱及び加圧によって接合材Sが溶融した際に、基板Pと本圧着ツール32との相対位置関係の変化として、例えば半導体チップHの端面の変位量や変位方向を、例えば1ミクロン単位で検出する機能を有する。
【0037】
可動機構36は、制御部37の制御に応じて移動可能に構成され、この移動にともなって取り付けられた本圧着ツールを移動させる機能を有する。
【0038】
制御部37は、非接触変位計35で検出された半導体チップHの端面の変位量や変位方向所定等の情報に基づき、所定の演算処理を行い、本圧着ツール32の移動距離及び移動方向を算出し、この算出結果に応じた制御信号を出力することにより可動機構36を駆動させる機能を有する。
【0039】
図1に示す排出ユニット6において、本圧着ユニット5から受け渡される半導体チップHを実装した基板Pを受ける排出ステージ50を備えている。この排出ステージ50は、図示しない下流装置との受け渡し位置へX方向に沿って移動し、基板Pを下流装置へ受け渡すことができる。
【0040】
上記のように構成される電子部品の実装装置100では、上流装置から基板Pがプリアライメントユニット2へ供給される。プリアライメントユニット2では、基板Pに対する位置補正工程が行われる。ついで接合材貼付けユニット3では、ガラス板a2の突出部分に接合材Sを貼付ける接合材貼付け工程が行われる。仮圧着ユニット4では、基板Pに接着される接合材Sに対して電子部品である半導体チップHを位置決めして仮圧着する仮圧着工程が行われる。ついで本圧着ユニット5では、半導体チップHを基板Pに本圧着して実装する本圧着工程が行われる。そのあと、基板Pは排出ユニット6から下流装置へ搬出される。
【0041】
なお、本電子部品の実装装置100は、プリアライメントユニット2が1組、接合材貼付けユニット3は2組、仮圧着ユニット4が1組、本圧着ユニット5は3組、排出ユニット6が1組の構成となっている。これは、仮圧着ユニット4における仮圧着工程の所要時間を基準にして設定したことによる。
【0042】
すなわち、仮圧着工程が5秒かかるとき、所要時間が10秒かかる接合材貼付け工程を2ヶ所で行うために接合材貼付けユニット3を2組備え、所要時間が15秒を要する本圧着工程を3ヶ所組で行うために本圧着ユニット5を3組備えことにより、最適タクトを5秒とすることができ、生産性の拡大化をはかっている。
【0043】
以下、電子部品の実装装置100の作用を、図1をベースにして詳細に説明する。
【0044】
基板Pは、上流装置からプリアライメントユニット2のファーストステージ10に供給され、ここで位置補正機構Gの作用によって上流装置から受け渡された際の基板Pの位置ずれを補正する。
【0045】
すなわち、基板Pは上流装置からプリアライメントユニット2のファーストステージ10上に載置され、タイミングをとってステージに設けられる吸着機構が作動し、基板Pをステージ10上面に真空吸着して固定する。この状態で、基板Pを構成する突出部分の無いガラス板a1と2枚の偏光板b1,b2の端縁がステージ10の先端縁と略揃い、一方のガラス板a2の突出部分がステージ10の端縁から突出する。
【0046】
このとき、プリアライメントユニット2において、上流装置から基板Pが受け渡された際の基板Pの位置ずれを検知するとともにこの位置ずれに応じて、基板Pをファーストステージ10における予め設定された基準位置に位置補正する。
【0047】
基板Pをファーストステージ10における予め設定された基準位置に位置補正することで、第1の搬送機構8Aはその基準位置から基板Pを受け取り、隣設される接合材貼付けユニット4におけるステージ15の予め設定された基準位置に基板Pを受け渡すことができる。上述したように、第1の搬送機構8A〜第4の搬送機構8Dは、それぞれが各ユニット2〜6におけるステージ15,20,30,50の予め定められた基準位置の2点間で基板Pを搬送するようになっている。
【0048】
プリアライメントユニット2において基板Pに対する位置補正および高さ位置の制御が完了した時点で、第1の搬送機構8Aが駆動され、ファーストステージ10の搬送基準位置に位置決め補正された基板Pの受け渡し位置へと移動する。
【0049】
図13乃至図15は、第1の搬送機構8Aがプリアライメントユニット2のステージ10から基板Pを受け渡される作用を順に説明する図である。
【0050】
図13に示すように、プリアライメントユニット2のステージ10は、基板Pを真空吸着したまま、第1の搬送ユニット8Aの直下部に位置する。第1の搬送ユニット8Aは、断面が逆L字状に形成されていて、この基端部にはリニアモータを構成する磁石部42が設けられ、かつ直動ガイド43に支持される。また、搬送ユニット8Aの水平片部には、外部の図示しない真空源と連通する吸着路44が設けられていて、この吸着路44は水平片部下面において開放される。
【0051】
図14に示すように、ステージ10を上昇駆動して所定位置で停止する。基板Pと第1の搬送機構8Aが接触した状態で外部の真空源が駆動され、基板Pは第1の搬送機構8Aに真空吸着される。
【0052】
つぎに、図15に示すように、プリアライメントユニット2のステージ10における真空吸着作用が解除され、かつステージ10が下降駆動されることで、基板Pを第1の搬送機構8Aへ受け渡しする工程が完了する。第1の搬送機構8Aでは基板Pを真空吸着したまま、リニアモータ機構が作動して第1の搬送機構8AをX方向へ移動し、接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15に予め定められた基準の位置に対向して停止する。
【0053】
このようにして、第1の搬送機構8Aは基板Pをプリアライメントユニット2のファーストステージ10から接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15へ搬送する。また、第2〜第4の搬送機構8B〜8Dの構造は、全て第1の搬送機構8Aと同一であり、かつ以下に述べる各ユニット3,4,5、6のステージ15,20,30,50に対する第2〜第4の搬送機構8B〜8Dの基板Pの受け渡し作用は、先に説明したのと全く同様の手順で実施されるので、これ以降の各搬送機構8B〜8Dの詳細な作用説明は省略する。
【0054】
図1に示すように、第1の搬送機構8Aがプリアライメントユニット2から基板Pを吸着固定してY方向へ移動し、接合材貼付けユニット3との対向位置に到達して停止する。この接合材貼付けユニット3に備えられる2組の貼付けステージ15のうち、一方の貼付けステージ15が一旦、装置奥側から前面側まで、すなわちY方向に移動してから上昇駆動され、第1の搬送機構8Aから基板Pが受け渡される。このときの基板Pの受け渡し作用は、先に図11乃至図13説明したのと全く逆に行われる。
【0055】
第1の搬送機構8Aはプリアライメントユニット2のファーストステージ10に戻り、新たに位置決め補正された次位の基板Pを吸着保持して接合材貼付けユニット2の他方の貼付けステージ15に、その基板Pを受け渡す。
【0056】
基板Pを吸着固定した接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15は、所定の接合材貼付け位置に向うため装置奥側であるY方向へ移動する。そして、貼付けステージ15は、この接合材貼付けユニット3に備えられる貼付けバックアップステージ16と近接位置まで移動してから降下する。
【0057】
図1に示す接合材貼付けユニット3における貼付けステージ15に対する基板Pの載置位置も、プリアライメントユニット2のステージ10に対する基板Pの載置位置と同様、基板Pを構成するガラス板a2の突出部分のみステージ15端縁から突出し、他のガラス板a1と2枚の偏光板b1,b2端縁とステージ端縁の位置が揃えられた状態で、基板Pは貼付けステージ15に吸着固定される。
【0058】
そして、貼付けステージ15は、基板Pの突出部分裏面が貼付けバックアップステージ16上面と接触する高さ位置まで下降する。このときの接合材貼付けステージ15の降下量は、先に説明したプリアライメントユニット2のステージ10上に支持された基板Pに対してレーザ変位計12が測定した結果にもとづいて制御される。
【0059】
接合材Sは、テープ状となってリールに巻回され接合材供給機構18から貼付け位置へ供給される。
【0060】
接合材Sに対して貼付ツール17が降下駆動され、所定の荷重および温度を加えて、接合材Sを打抜いて基板Pに貼付ける。
【0061】
基板Pの実装部位は水平に保持されているため、接合材Sを正確な位置に貼り付けられる。
【0062】
打抜かれたあとの接合材Sは図2に示す吸引機構40に吸引されて、接合材貼付けユニット3の背面側に配置される廃棄箱41内へ導かれ、廃棄処分される。吸引機構40等については、同様構造のものが本圧着ユニット5にも備えられていて、その詳細な構成と作用については後述する本圧着工程において説明する。
【0063】
接合材貼付けステージ15において接合材Sが貼付けられた基板Pは、第2の搬送機構8Bに取出されて搬送される
実際の接合材Sの貼付け状態を検査する工程を順に説明する図である。図1示すように、基板Pに接合材Sを貼付けた後、基板Pは前工程と同様の手順により、第2の搬送ユニット8Bによって仮圧着ユニット4へ搬送され、ここに備えられる仮圧着ステージ20へ受け渡される。仮圧着ステージ20は装置の奥側からY方向へ移動し、一旦、装置の前面側に出て第2の搬送機構8Bから基板Pが受け渡される。
【0064】
ここでも、ステージ20端縁に対して、基板Pを構成するガラス板a2を除くガラス板a1および2枚の偏光板b1,b2端縁との位置が揃えられる。ガラス板a1の突出部分が仮圧着ステージ20端縁から突出した状態で、基板Pは仮圧着ステージ20に吸着固定される。仮圧着ステージ20は基板Pを吸着保持して装置奥側(Y方向)へ移動し、バックアップステージ21に近接するとともに、この上方部位へ移動する。
【0065】
仮圧着ステージ20は基板Pの突出部分裏面がバックアップステージ21と接触する高さ位置まで下降する。このときも、先に説明したプリアライメントユニット2におけるファーストステージ10での高さ測定結果にもとづいて制御されるので、バックアップステージ21上面と基板Pの突出部裏面とが面同士で均一状態に接触し、基板Pは常に水平に保持される。
【0066】
一方、半導体チップHがチップ供給手段からチップ供給ユニット7へ受け渡される。半導体チップHに形成される電極(バンプ)が上面側に向いた状態で供給される場合は、に示すように、半導体チップHはチップ供給ユニット7を構成するチップ反転機構24の吸着部27が受けて真空吸着する。
【0067】
そして、図16に示すように、半回転機構28が駆動され、吸着部27を180度回転して停止する。吸着部27の半導体チップHに対する吸着作用は継続しているので、半導体チップHは上下(天地)逆の姿勢に換って保持される。
【0068】
つぎに、図17に示すように、昇降機構29が駆動して半回転機構28を吸着部27ごと降下駆動し、半導体チップHがチップ搬送機構26のチップステージ25上に載った位置で停止する。
【0069】
チップ搬送機構26のステージ25は半導体チップHを真空吸着により固定し、ついでチップ反転機構24の吸着部27における真空吸着を解除する。したがって、半導体チップHはチップ反転機構24からチップステージ25へ受け渡されることになる。このタイミングをとってチップ搬送機構26が駆動され、半導体チップHごとチップステージ25を仮圧着ユニット4へ搬送する。
【0070】
チップ反転機構24の昇降機構29を駆動して上昇させるとともに、半回転機構28を逆方向に半回転させる。チップ反転機構24は、はじめの姿勢に戻ってつぎに供給される半導体チップHの供給を待機する。一方、チップステージ25に支持された半導体チップHが仮圧着ツール22と対向する位置へ搬送された状態で、チップ搬送機構26が停止する。
【0071】
なお、生産する品種によっては、チップ供給手段から渡される電子部品の実装面が下向きの場合もあり得る。その際には、電子部品のチップ反転機構24への供給を省略して、その電子部品を直接、チップ搬送機構26のチップステージ25へ受け渡すことができ、生産性の拡大化を図れる。
【0072】
図1に示すように、半導体チップHを吸着固定したチップ搬送機構26のチップステージ25が仮圧着ツール22と対向する位置で停止すると、今度は仮圧着ツール22が下降して、チップステージ25上の半導体チップHに接触する。チップステージ25の吸着作用が停止され、かつ仮圧着ツール22の半導体チップHに対する真空吸着作用が開始されて、半導体チップHは仮圧着ツール22に受け渡しされる。
【0073】
そして、仮圧着ツール22はタイミングをとって、バックアップステージ21上の基板Pへ向かって下降し、所定の荷重および温度によって接合材Sを介し半導体チップHを基板Pの実装面へ仮圧着する、仮圧着工程が終了する。
【0074】
仮圧着工程が完了すると、第3の搬送機構8Cが作動して半導体チップHを仮圧着した基板Pを仮圧着ユニット4から取出し、本圧着ユニット5へ搬送する。基板Pは、本圧着ユニット5において、装置奥側から前面側へY方向に移動してきた本圧着ステージ30へ受け渡される。第3の搬送機構8Cは、3組あるうちのいずれかの本圧着ステージ30に基板Pを受け渡したあと、直ちに仮圧着ユニット4へ戻って次位の基板Pを他の本圧着ステージ30へ受け渡す。そして、再び仮圧着ユニット4へ戻って基板Pを残りの空いている本圧着ステージ30へ受け渡す。
【0075】
基板Pを受け渡された本圧着ステージ30は再び装置奥側(Y方向)へ移動してから降下し、バックアップステージ31上に半導体チップHを仮圧着した基板Pの実装面が載った位置で停止する。このときの本圧着ステージ30の降下量も、先にプリアライメントユニット2のレーザ変位計12が測定した結果にもとづくものであり、基板Pの突出部は常に水平に保持される。
【0076】
このあと、図18に示すように、本圧着ツール32がバックアップステージ31の基板P実装面に向かって下降し、仮圧着工程時よりも高温の加熱温度および大きな荷重条件にもとづき、保護テープTを介して半導体チップHが加熱されるとともに基板Pに対して加圧され、半導体チップHを基板Pに本圧着する、本圧着工程をなす。
【0077】
。この際、加熱及び加圧処理により、接合材Sの接着性のバインダーが溶融するとともに導電粒子の介在した状態となり、基板Pと半導体チップHとの間での接合が弱まるとともに半導体チップHと基板Pとが相対移動しやすくなる。このとき、本圧着ツール32の傾斜や、加圧力方向の傾斜により、図19に示すように、本圧着ツール32が変形するとともに半導体チップHが基板Pに対してX方向に移動する。
【0078】
半導体チップHが基板Pに対して移動する。このとき、非接触変位計35により、半導体チップHの端面の変位量や変位方向が、例えば、1ミクロン単位で検出される。非接触変位計35での検出結果に基づき、制御部37において、所定の演算処理が成され、本圧着ツール32の移動距離及び移動方向が算出され、この算出結果に応じた制御信号が出力される。この出力に応じて図20に示すように、可動機構36が所定方向に所定距離移動するとともに、本圧着ツール32も移動する。例えば、半導体チップHの端面の変位方向と逆方向に、半導体チップHの端面の変位量と同じ距離だけ、本圧着ツール32を移動させる。例えば半導体チップHが左側に1ミクロン変位した場合には、すぐに本圧着ツール32を右側に1ミクロン移動させることにより半導体チップHと基板Pとの相対位置関係が補正される。この位置補正を本圧着工程が終了するまで所定時間毎に繰り返し行う。
【0079】
以上により、接合材Sが溶融し、半導体チップHの電極と基板Pの電極が、接合材Sである異方性導電膜に含まれる導電粒子を介して電気的に接続された状態で接合材Sが硬化することにより、半導体チップHが基板P上に実装される。このとき、接合材Sの介在によりずれが生じても、硬化前に位置関係が補正されるため、正確な位置に実装することが可能となる。
【0080】
本圧着工程を終えた基板Pを第4の搬送機構8Dが吸着して、基板排出ユニット6へ搬送し、基板Pを排出ステージ50へ受け渡す。排出ステージ50は、下流装置との受け渡し位置へ移動(X方向)して、基板Pを下流装置へ受け渡す。これにより、一連の基板Pに対する半導体チップHの実装工程の全てが終了する。
【0081】
本実施形態にかかる電子部品の実装装置100及び電子部品の製造方法によれば、以下の効果が得られる。すなわち、基板Pと半導体チップHとの相対位置関係を検出し、この検出結果に応じて本圧着ツール32を移動させることにより、基板Pと半導体チップHとの位置ずれを防止し、所望の部位に正確な処理を行うことができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではない。
【0083】
上記実施形態では、本圧着ユニット5にのみ、非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により構成される補正手段を設け、本圧着工程において位置補正を行う構成としたが、図21に示すように、仮圧着ユニット4にも、非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により構成される補正手段を設け、本圧着と同様に、仮圧着中においても位置補正を行う構成としてもよい。
【0084】
上記実施形態では本圧着ツール32を可動として位置補正を行う場合について説明したが、これに代えて、または併せて、図22に示すように、基板Pが載置される本圧着ステージ30及びバックアップステージ31を可動とし、これらの位置を調整することにより相対位置を調整する構成としてもよい。この場合、予め本圧着ステージ30やバックアップステージ31が既に可動に構成されている装置においては、新たな設備を要さないため、製造コストを低く抑えることが可能となる。
【0085】
非接触変位計35により半導体チップHの端面の変位を検出して相対位置を検出したが、これに代えて、または併せて、図23に示すように、本圧着ツール32の先端、すなわち、半導体チップHと接触している部分の変位を検出する変位計29を用い、本圧着ツール32の位置から相対位置を検出してもよい。
【0086】
さらに、上記実施形態においては、X方向の変位を検出し、X方向において位置を補正する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えばこれに代えて、または併せて、Y方向の変位検出及び位置補正を行ってもよい。この他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子部品の実装装置の概略斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子部品の実装装置の背面側を示す概略斜視図。
【図3】同実施形態における位置補正工程における基板の状態を説明する断面図。
【図4】同実施形態における接合財貼付け工程における基板の状態を説明する断面図。
【図5】同実施形態における仮圧着工程における基板の状態を説明する断面図。
【図6】同実施形態における本圧着工程における基板の状態を説明する断面図。
【図7】同実施形態に係るプリアライメントユニットの構成を示す斜視図。
【図8】同実施形態に係るプリアライメントユニットの構成を示す側面図。
【図9】同実施形態に係る接合材貼付けユニットの構成を示す側面図。
【図10】同実施形態に係るチップ供給ユニットの構成を示す側面図。
【図11】同実施形態に係る本圧着ユニットの構成を示す正面図。
【図12】同実施形態に係る接合材貼付けユニットの構成を示す説明図。
【図13】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する断面図。
【図14】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する側面図。
【図15】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する側面図。
【図16】同実施形態に係るチップ供給ユニットにおいてチップを供給する工程を説明する側面図。
【図17】同実施形態に係るチップ供給ユニットにおいてチップを供給する工程を説明する側面図。
【図18】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図19】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図20】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図21】本発明の他の実施形態にかかる仮圧着ユニットを示す説明図。
【図22】本発明の他の実施形態にかかる本圧着ユニットを示す説明図。
【図23】本発明の他の実施形態にかかる本圧着ユニットを示す説明図。
【図24】電子部品の実装装置の一例を示す側面図。
【図25】電子部品の実装装置の本圧着工程の一例を示す側面図。
【図26】電子部品の実装装置の本圧着工程の一例を示す側面図。
【符号の説明】
【0088】
P…基板、H…半導体チップ(電子部品)、3…接合材貼付けユニット、4…仮圧着ユニット、5…本圧着ユニット、8A…第1の搬送機構、8B…第2の搬送機構、8C…第3の搬送機構、8D…第4の搬送機構、G…位置補正機構、10…ファーストステージ、12…レーザ変位計、S…接合材(異方性導電膜:ACF)、15…貼付けステージ、16…貼付けバックアップステージ、17…貼付けツール、20…仮圧着ステージ、21…仮圧着バックアップステージ、22…仮圧着ツール、30…本圧着ステージ、31…本圧着バックアップステージ、32…本圧着ツール、35…非接触変位計、36…可動機構、37…制御部、50…排出ステージ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばガラスや樹脂製の基板上に、半導体チップやフレキシブルプリント基板等の電子部品を実装する、電子部品の実装装置及び電子部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば液晶ディスプレイパネルを構成する基板は、互いの接合面に電極が設けられるとともに液晶素材が介在される2枚のガラス板と、これらガラス板の表面と裏面に接着される2枚の偏光板からなる。一方のガラス板および2枚の偏光板は、互いに面積と形状が略同一であり、各辺の端縁が同一の位置に揃えられる。他方のガラス板のみ一端部が突出し、この突出部分に電極が露出している。この突出部分は、電子部品が実装される実装部位となる。
【0003】
電子部品の実装装置には、上述の状態で基板が供給され、一方のガラス板に露出する電極部分に半導体チップもしくはフレキシブルプリント基板等の電子部品が実装される。この実装装置の概略構成は、基板の所定部位に接合材を貼付ける接合材貼付けユニットと、接合材を介して電子部品(たとえば、半導体チップ)を基板に仮圧着する仮圧着ユニットと、仮圧着された半導体チップをさらに高温高圧で加熱加圧して、半導体チップのバンプ(電極)と基板の電極とを電気的に接続する本圧着ユニットを備えている。
【0004】
接合材は、接着剤が塗布されるテープ状の基材からなり、たとえば異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられる。この異方性導電膜は、熱圧着されることにより、膜の厚み方向に導電性、面方向に絶縁性を備える電気的異方性を持つ高分子膜であり、接着性のあるバインダー内に導電粒子が混在している。本圧着の際には、図24及び図25に示すように、ツールを移動させて基板に対して加熱及び加圧処理を行うことにより、接合材の粘度が下がり、溶融するとともに電子部品が基板に圧着されるとともに、接合材中の導電粒子により、半導体チップの電極と基板の電極とが接続される。この種の実装装置においては、高い精度が求められるため、例えば各処理の前に、基板の位置を検出し、処理ステージの位置や高さを調整するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−165392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の技術では次のような問題があった。すなわち、上記構成の導電性粒子が混在した接合材においては、圧着の際に、接合材が加熱及び加圧され、接着性のバインダーが溶融すると、基板と電子部品との間に球状の粒子が介在することとなるため、電子部品が基板に対して移動しやすくなる。したがって、加熱ツールの剛性が弱い場合や加熱ツールの位置や加圧方向が僅かでも傾いている場合には、図26に示すように、圧着工程の最中に、加圧ツールが撓み変形するとともに、半導体チップ及び加圧ツールと基板との間で、加圧方向と異なる方向において位置ずれが発生する場合がある。このため、各種処理の前にステージとツールとの位置を調節したとしても、その後の圧着工程中に位置ずれが発生するため、精度を確保することが困難となる。
【0006】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、圧着工程中における位置ずれを防止し、適切な処理を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態にかかる電子部品の実装装置は、基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の一形態にかかる電子部品の実装装置は、前記本圧着ユニットは、前記基板を支持する本圧着ステージと、該本圧着ステージに近接して配置され前記基板の前記基板のうち電子部品が実装される実装部位を支持する本圧着バックアップステージと、可動に構成され、本圧着バックアップステージに対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用する本圧着ツールと、を有し、前記補正手段は、前記本圧着ツールの位置を調節することにより前記相対位置を調節することを特徴とする。
【0009】
本発明の一形態にかかる電子部品の製造方法は、接合材を介して電子部品が載置された基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する工程と、前記本圧着する工程の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、圧着工程中における位置ずれを防止し、適切な処理を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、各図において適宜構成を拡大・縮小・省略して概略的に示している。図中矢印X、Y、及びZはそれぞれ直交する3方向を示している。図1は、本発明に係る電子部品の実装装置の概略構成を示す全体斜視図であり、図2は実装装置100の背面側を示す外観図である。この電子部品の実装装置100は、基台1と、この基台1上の一端側(図の左側端)から右側端に亘って、位置補正ユニット(以下、プリアライメントユニットと呼ぶ)2、接合材貼付けユニット3、仮圧着ユニット4、本圧着ユニット5および排出ユニット6が順次、所定の間隔を存して配置される。なお、仮圧着ユニット4の装置奥側にはチップ供給ユニット(電子部品供給ユニット)7が配置されていて、仮圧着ユニット4とチップ供給ユニット7は互いにY方向に位置が揃えられる。
【0012】
プリアライメントユニット2と接合材貼付けユニット3との間には、第1の搬送機構8Aが介設され、接合材貼付けユニット3と仮圧着ユニット4との間には、第2の搬送機構8Bが介設される。そして、仮圧着ユニット4と本圧着ユニット5との間には、第3の搬送機構8Cが介設され、本圧着ユニット5と排出ユニット6との間には、第4の搬送機構8Dが介設される。
【0013】
これら第1ないし第4の搬送機構8A〜8Dは、各ユニット2〜6における後述するステージの予め定められた基準位置の2点間で基板を搬送するようになっている。すなわち、各搬送機構8A〜8Dは、図の左側にあるユニットのステージに予め定められた基準位置で基板Pを受け取ってX方向に搬送し、図の右側にあるユニットのステージに予め定められた基準位置に基板を受け渡すよう作用するものである。
【0014】
図3乃至図6は、基板Pに電子部品Hを実装する工程を順に説明する図であるが、ここでは図3において基板Pの構成を説明する。
【0015】
上流装置から実装装置100のプリアライメントユニット2に供給される基板Pは、平面視で矩形状に形成される2枚のガラス板a1,a2と、これらガラス板の表面と裏面に接着される偏光板b1,b2から構成される。互いのガラス板a1,a2間には図示しない電極が形成されるとともに、液晶素材が介在される。
【0016】
互いのガラス板a1,a2と偏光板b1,b2の3辺の端縁は同一に揃えられるが、一方のガラス板a2の一側部のみ、他方のガラス板a1および互いの偏光板b1,b2の端縁よりも突出している。ガラス板a2の突出部一面(ここでは上面)に電極が形成され、この電極部分に後述するようにして接合材Sが貼着され、接合材Sを介して電子部品Hが実装される。すなわち、この突出部が処理対象部となる。
【0017】
図4に示す前記接合材Sは、接着剤が塗布されるテープ状の基材からなっていて、接着剤として、たとえば異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられる。この異方性導電膜は、接着、導電、絶縁という3つの機能特性を併せもつ接続材料である。異方性導電膜は、熱圧着により、膜の厚み方向に導電性、面方向に絶縁性を備える電気的異方性を持つ高分子膜であり、接着性のあるバイダー内に導電粒子が混在している。
【0018】
図5に示す前記電子部品Hとして、半導体チップを適用する。なお、電子部品としては、たとえばフレキシブル基板等に対しても、以下の形態が同様に適用可能である。
【0019】
前記半導体チップHは、基板Pに対する接続面であるバンプが上面に設けられた状態で図示しないチップトレイに収容される。なお、生産する品種によってはバンプが下面に設けられた状態でチップトレイに収容される場合もある。
【0020】
図7及び図8に示すプリアライメントユニット2は、図示しない上流装置から供給される基板Pを後述するようにして支持するファーストステージ10と、このファーストステージ10上の基板Pを撮像する認識カメラ11と、基準位置からステージ10上の基板Pまでの高さ(距離)を測定するレーザ変位計(高さ測定手段)12および、前記ファーストステージ10をXY方向およびZ方向に移動自在とするとともに、水平面内での回転方向(θ方向)に移動自在な駆動機構13とを備えている。
【0021】
前記認識カメラ11と、この認識カメラ11の撮像画像信号を取り込んで認識する、図示しない制御装置に備えられる画像取込み装置と、この画像取込み装置からの認識信号を受けて所定の方向に駆動制御される上記駆動機構13とで、位置補正機構(位置補正手段)Gが構成される。
【0022】
なお、前記レーザ変位計12の代用として、オートフォーカス機能を備えた非接触式の光学センサや、赤外線を用いた光学センサ、あるいは機械式の接触センサなど、種々のものを用いることが可能である。
【0023】
図1及び図9に示すように、接合材貼付けユニット3は、X方向に沿って互いに並設される2組の貼付けステージ15と、2組の貼付けバックアップステージ16と、2組の貼付けツール17と、2組の接合材供給機構18とから構成される。
【0024】
前記貼付けステージ15は、基板Pを吸着固定し、かつX方向とY方向およびZ方向に移動自在である。
【0025】
貼付けバックアップステージ16は、前記貼付けステージ15に設けられていて、貼付けステージ15とともにY方向に移動する。基板Pが貼付けステージ15に載置されると、基板Pの突出部が貼付けバックアップステージ16上に配置される。
【0026】
に示す貼付けツール17は、貼付けバックアップステージ16の直上方部に設けられていて、貼付けバックアップステージ16に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、Z方向に昇降自在に支持される。接合材供給機構18は、リールに巻装されたテープ状の接合材Sを貼付けバックアップステージ16と貼付ツール17との間に供給する。
【0027】
図1及び図2に示す仮圧着ユニット4は、単体の仮圧着ステージ20と、この仮圧着ステージ20に極く近接した位置に配置されるバックアップステージ21と、仮圧着ツール22とから構成される。
【0028】
図1に示す仮圧着ステージ20は、基板Pを吸着固定するとともにX方向とY方向およびZ方向に移動自在であるとともに、水平面内で回転方向(θ方向)に移動自在な駆動機構を備えている。前記バックアップステージ21は、前記仮圧着ステージ20に極く近接した位置に設けられていて、いずれの方向にも移動せず固定的に設けられる。
【0029】
仮圧着ツール22は、バックアップステージ21の直上方部に設けられていて、X方向とY方向およびθ方向に移動自在であるとともに、バックアップステージ21に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、Z方向に昇降自在に支持される。
【0030】
図10に示すように、チップ供給ユニット7は、チップ反転機構24と、チップステージ25およびチップ搬送機構26とを備えている。チップ反転機構24は、図示しないチップ供給手段から上面にバンプが設けられた状態の半導体チップHを受けて吸着する吸着部27と、この吸着部27を180度回転して半導体チップHを上下(天地)逆の姿勢に換える半回転機構28と、この半回転機構28を吸着部27ごと昇降駆動する昇降機構29とからなる。チップステージ25は、チップ反転機構24から半導体チップHを受けて吸着支持する。チップ搬送機構26は、チップステージ25をY方向にある前記仮圧着ユニット4へ搬送し、かつチップステージ25に支持された半導体チップHを仮圧着ツール22と対向する位置へ搬送するようになっている。
【0031】
なお、チップステージ25とチップ搬送機構26は、必ずしもチップ反転機構24を介して半導体チップHを受けるばかりでなく、チップ反転機構24を省略して直接、半導体チップHもしくは他の電子部品を受け、仮圧着ユニット4へ搬送することが可能である。
【0032】
図1、図11及び図12に示すように、前記本圧着ユニット5は、X方向に沿って並設される、ここでは3組の本圧着ステージ30と、この本圧着ステージ30に極く近接した位置に配置されるバックアップステージ31と、このバックアップステージ31に対向して設けられる3組の本圧着ツール32と、保護テープTを供給する保護テープ供給機構33と、基板Pの変位を検出する検出手段としての非接触変位計35と、本圧着ツール32をX方向に可動に取り付ける可動機構36と、検出結果に応じて可動機構36の動作を制御する制御部37とを備えている。これら非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により補正手段が構成される。
【0033】
本圧着ステージ30は、基板Pを吸着固定するとともにX方向とY方向およびZ方向に移動自在とする。バックアップステージ31は、本圧着ステージ30に極く近接した位置に設けられていて、いずれの方向にも移動せず固定的に設けられる。
【0034】
本圧着ツール32は、バックアップステージ31の直上方部に設けられていて、バックアップステージ31に対して所定の加熱温度と加圧力をもって作用するよう、可動機構36を介して、Z方向及びX方向に移動可能に支持されている。
【0035】
保護テープ供給機構33において、供給リール34から繰り出される保護テープTは、本圧着ツール32が半導体チップHに対して作用するときに、本圧着ツール32と半導体チップHとの間に介在される。
【0036】
非接触変位計35は、本圧着工程において、加熱及び加圧によって接合材Sが溶融した際に、基板Pと本圧着ツール32との相対位置関係の変化として、例えば半導体チップHの端面の変位量や変位方向を、例えば1ミクロン単位で検出する機能を有する。
【0037】
可動機構36は、制御部37の制御に応じて移動可能に構成され、この移動にともなって取り付けられた本圧着ツールを移動させる機能を有する。
【0038】
制御部37は、非接触変位計35で検出された半導体チップHの端面の変位量や変位方向所定等の情報に基づき、所定の演算処理を行い、本圧着ツール32の移動距離及び移動方向を算出し、この算出結果に応じた制御信号を出力することにより可動機構36を駆動させる機能を有する。
【0039】
図1に示す排出ユニット6において、本圧着ユニット5から受け渡される半導体チップHを実装した基板Pを受ける排出ステージ50を備えている。この排出ステージ50は、図示しない下流装置との受け渡し位置へX方向に沿って移動し、基板Pを下流装置へ受け渡すことができる。
【0040】
上記のように構成される電子部品の実装装置100では、上流装置から基板Pがプリアライメントユニット2へ供給される。プリアライメントユニット2では、基板Pに対する位置補正工程が行われる。ついで接合材貼付けユニット3では、ガラス板a2の突出部分に接合材Sを貼付ける接合材貼付け工程が行われる。仮圧着ユニット4では、基板Pに接着される接合材Sに対して電子部品である半導体チップHを位置決めして仮圧着する仮圧着工程が行われる。ついで本圧着ユニット5では、半導体チップHを基板Pに本圧着して実装する本圧着工程が行われる。そのあと、基板Pは排出ユニット6から下流装置へ搬出される。
【0041】
なお、本電子部品の実装装置100は、プリアライメントユニット2が1組、接合材貼付けユニット3は2組、仮圧着ユニット4が1組、本圧着ユニット5は3組、排出ユニット6が1組の構成となっている。これは、仮圧着ユニット4における仮圧着工程の所要時間を基準にして設定したことによる。
【0042】
すなわち、仮圧着工程が5秒かかるとき、所要時間が10秒かかる接合材貼付け工程を2ヶ所で行うために接合材貼付けユニット3を2組備え、所要時間が15秒を要する本圧着工程を3ヶ所組で行うために本圧着ユニット5を3組備えことにより、最適タクトを5秒とすることができ、生産性の拡大化をはかっている。
【0043】
以下、電子部品の実装装置100の作用を、図1をベースにして詳細に説明する。
【0044】
基板Pは、上流装置からプリアライメントユニット2のファーストステージ10に供給され、ここで位置補正機構Gの作用によって上流装置から受け渡された際の基板Pの位置ずれを補正する。
【0045】
すなわち、基板Pは上流装置からプリアライメントユニット2のファーストステージ10上に載置され、タイミングをとってステージに設けられる吸着機構が作動し、基板Pをステージ10上面に真空吸着して固定する。この状態で、基板Pを構成する突出部分の無いガラス板a1と2枚の偏光板b1,b2の端縁がステージ10の先端縁と略揃い、一方のガラス板a2の突出部分がステージ10の端縁から突出する。
【0046】
このとき、プリアライメントユニット2において、上流装置から基板Pが受け渡された際の基板Pの位置ずれを検知するとともにこの位置ずれに応じて、基板Pをファーストステージ10における予め設定された基準位置に位置補正する。
【0047】
基板Pをファーストステージ10における予め設定された基準位置に位置補正することで、第1の搬送機構8Aはその基準位置から基板Pを受け取り、隣設される接合材貼付けユニット4におけるステージ15の予め設定された基準位置に基板Pを受け渡すことができる。上述したように、第1の搬送機構8A〜第4の搬送機構8Dは、それぞれが各ユニット2〜6におけるステージ15,20,30,50の予め定められた基準位置の2点間で基板Pを搬送するようになっている。
【0048】
プリアライメントユニット2において基板Pに対する位置補正および高さ位置の制御が完了した時点で、第1の搬送機構8Aが駆動され、ファーストステージ10の搬送基準位置に位置決め補正された基板Pの受け渡し位置へと移動する。
【0049】
図13乃至図15は、第1の搬送機構8Aがプリアライメントユニット2のステージ10から基板Pを受け渡される作用を順に説明する図である。
【0050】
図13に示すように、プリアライメントユニット2のステージ10は、基板Pを真空吸着したまま、第1の搬送ユニット8Aの直下部に位置する。第1の搬送ユニット8Aは、断面が逆L字状に形成されていて、この基端部にはリニアモータを構成する磁石部42が設けられ、かつ直動ガイド43に支持される。また、搬送ユニット8Aの水平片部には、外部の図示しない真空源と連通する吸着路44が設けられていて、この吸着路44は水平片部下面において開放される。
【0051】
図14に示すように、ステージ10を上昇駆動して所定位置で停止する。基板Pと第1の搬送機構8Aが接触した状態で外部の真空源が駆動され、基板Pは第1の搬送機構8Aに真空吸着される。
【0052】
つぎに、図15に示すように、プリアライメントユニット2のステージ10における真空吸着作用が解除され、かつステージ10が下降駆動されることで、基板Pを第1の搬送機構8Aへ受け渡しする工程が完了する。第1の搬送機構8Aでは基板Pを真空吸着したまま、リニアモータ機構が作動して第1の搬送機構8AをX方向へ移動し、接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15に予め定められた基準の位置に対向して停止する。
【0053】
このようにして、第1の搬送機構8Aは基板Pをプリアライメントユニット2のファーストステージ10から接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15へ搬送する。また、第2〜第4の搬送機構8B〜8Dの構造は、全て第1の搬送機構8Aと同一であり、かつ以下に述べる各ユニット3,4,5、6のステージ15,20,30,50に対する第2〜第4の搬送機構8B〜8Dの基板Pの受け渡し作用は、先に説明したのと全く同様の手順で実施されるので、これ以降の各搬送機構8B〜8Dの詳細な作用説明は省略する。
【0054】
図1に示すように、第1の搬送機構8Aがプリアライメントユニット2から基板Pを吸着固定してY方向へ移動し、接合材貼付けユニット3との対向位置に到達して停止する。この接合材貼付けユニット3に備えられる2組の貼付けステージ15のうち、一方の貼付けステージ15が一旦、装置奥側から前面側まで、すなわちY方向に移動してから上昇駆動され、第1の搬送機構8Aから基板Pが受け渡される。このときの基板Pの受け渡し作用は、先に図11乃至図13説明したのと全く逆に行われる。
【0055】
第1の搬送機構8Aはプリアライメントユニット2のファーストステージ10に戻り、新たに位置決め補正された次位の基板Pを吸着保持して接合材貼付けユニット2の他方の貼付けステージ15に、その基板Pを受け渡す。
【0056】
基板Pを吸着固定した接合材貼付けユニット3の貼付けステージ15は、所定の接合材貼付け位置に向うため装置奥側であるY方向へ移動する。そして、貼付けステージ15は、この接合材貼付けユニット3に備えられる貼付けバックアップステージ16と近接位置まで移動してから降下する。
【0057】
図1に示す接合材貼付けユニット3における貼付けステージ15に対する基板Pの載置位置も、プリアライメントユニット2のステージ10に対する基板Pの載置位置と同様、基板Pを構成するガラス板a2の突出部分のみステージ15端縁から突出し、他のガラス板a1と2枚の偏光板b1,b2端縁とステージ端縁の位置が揃えられた状態で、基板Pは貼付けステージ15に吸着固定される。
【0058】
そして、貼付けステージ15は、基板Pの突出部分裏面が貼付けバックアップステージ16上面と接触する高さ位置まで下降する。このときの接合材貼付けステージ15の降下量は、先に説明したプリアライメントユニット2のステージ10上に支持された基板Pに対してレーザ変位計12が測定した結果にもとづいて制御される。
【0059】
接合材Sは、テープ状となってリールに巻回され接合材供給機構18から貼付け位置へ供給される。
【0060】
接合材Sに対して貼付ツール17が降下駆動され、所定の荷重および温度を加えて、接合材Sを打抜いて基板Pに貼付ける。
【0061】
基板Pの実装部位は水平に保持されているため、接合材Sを正確な位置に貼り付けられる。
【0062】
打抜かれたあとの接合材Sは図2に示す吸引機構40に吸引されて、接合材貼付けユニット3の背面側に配置される廃棄箱41内へ導かれ、廃棄処分される。吸引機構40等については、同様構造のものが本圧着ユニット5にも備えられていて、その詳細な構成と作用については後述する本圧着工程において説明する。
【0063】
接合材貼付けステージ15において接合材Sが貼付けられた基板Pは、第2の搬送機構8Bに取出されて搬送される
実際の接合材Sの貼付け状態を検査する工程を順に説明する図である。図1示すように、基板Pに接合材Sを貼付けた後、基板Pは前工程と同様の手順により、第2の搬送ユニット8Bによって仮圧着ユニット4へ搬送され、ここに備えられる仮圧着ステージ20へ受け渡される。仮圧着ステージ20は装置の奥側からY方向へ移動し、一旦、装置の前面側に出て第2の搬送機構8Bから基板Pが受け渡される。
【0064】
ここでも、ステージ20端縁に対して、基板Pを構成するガラス板a2を除くガラス板a1および2枚の偏光板b1,b2端縁との位置が揃えられる。ガラス板a1の突出部分が仮圧着ステージ20端縁から突出した状態で、基板Pは仮圧着ステージ20に吸着固定される。仮圧着ステージ20は基板Pを吸着保持して装置奥側(Y方向)へ移動し、バックアップステージ21に近接するとともに、この上方部位へ移動する。
【0065】
仮圧着ステージ20は基板Pの突出部分裏面がバックアップステージ21と接触する高さ位置まで下降する。このときも、先に説明したプリアライメントユニット2におけるファーストステージ10での高さ測定結果にもとづいて制御されるので、バックアップステージ21上面と基板Pの突出部裏面とが面同士で均一状態に接触し、基板Pは常に水平に保持される。
【0066】
一方、半導体チップHがチップ供給手段からチップ供給ユニット7へ受け渡される。半導体チップHに形成される電極(バンプ)が上面側に向いた状態で供給される場合は、に示すように、半導体チップHはチップ供給ユニット7を構成するチップ反転機構24の吸着部27が受けて真空吸着する。
【0067】
そして、図16に示すように、半回転機構28が駆動され、吸着部27を180度回転して停止する。吸着部27の半導体チップHに対する吸着作用は継続しているので、半導体チップHは上下(天地)逆の姿勢に換って保持される。
【0068】
つぎに、図17に示すように、昇降機構29が駆動して半回転機構28を吸着部27ごと降下駆動し、半導体チップHがチップ搬送機構26のチップステージ25上に載った位置で停止する。
【0069】
チップ搬送機構26のステージ25は半導体チップHを真空吸着により固定し、ついでチップ反転機構24の吸着部27における真空吸着を解除する。したがって、半導体チップHはチップ反転機構24からチップステージ25へ受け渡されることになる。このタイミングをとってチップ搬送機構26が駆動され、半導体チップHごとチップステージ25を仮圧着ユニット4へ搬送する。
【0070】
チップ反転機構24の昇降機構29を駆動して上昇させるとともに、半回転機構28を逆方向に半回転させる。チップ反転機構24は、はじめの姿勢に戻ってつぎに供給される半導体チップHの供給を待機する。一方、チップステージ25に支持された半導体チップHが仮圧着ツール22と対向する位置へ搬送された状態で、チップ搬送機構26が停止する。
【0071】
なお、生産する品種によっては、チップ供給手段から渡される電子部品の実装面が下向きの場合もあり得る。その際には、電子部品のチップ反転機構24への供給を省略して、その電子部品を直接、チップ搬送機構26のチップステージ25へ受け渡すことができ、生産性の拡大化を図れる。
【0072】
図1に示すように、半導体チップHを吸着固定したチップ搬送機構26のチップステージ25が仮圧着ツール22と対向する位置で停止すると、今度は仮圧着ツール22が下降して、チップステージ25上の半導体チップHに接触する。チップステージ25の吸着作用が停止され、かつ仮圧着ツール22の半導体チップHに対する真空吸着作用が開始されて、半導体チップHは仮圧着ツール22に受け渡しされる。
【0073】
そして、仮圧着ツール22はタイミングをとって、バックアップステージ21上の基板Pへ向かって下降し、所定の荷重および温度によって接合材Sを介し半導体チップHを基板Pの実装面へ仮圧着する、仮圧着工程が終了する。
【0074】
仮圧着工程が完了すると、第3の搬送機構8Cが作動して半導体チップHを仮圧着した基板Pを仮圧着ユニット4から取出し、本圧着ユニット5へ搬送する。基板Pは、本圧着ユニット5において、装置奥側から前面側へY方向に移動してきた本圧着ステージ30へ受け渡される。第3の搬送機構8Cは、3組あるうちのいずれかの本圧着ステージ30に基板Pを受け渡したあと、直ちに仮圧着ユニット4へ戻って次位の基板Pを他の本圧着ステージ30へ受け渡す。そして、再び仮圧着ユニット4へ戻って基板Pを残りの空いている本圧着ステージ30へ受け渡す。
【0075】
基板Pを受け渡された本圧着ステージ30は再び装置奥側(Y方向)へ移動してから降下し、バックアップステージ31上に半導体チップHを仮圧着した基板Pの実装面が載った位置で停止する。このときの本圧着ステージ30の降下量も、先にプリアライメントユニット2のレーザ変位計12が測定した結果にもとづくものであり、基板Pの突出部は常に水平に保持される。
【0076】
このあと、図18に示すように、本圧着ツール32がバックアップステージ31の基板P実装面に向かって下降し、仮圧着工程時よりも高温の加熱温度および大きな荷重条件にもとづき、保護テープTを介して半導体チップHが加熱されるとともに基板Pに対して加圧され、半導体チップHを基板Pに本圧着する、本圧着工程をなす。
【0077】
。この際、加熱及び加圧処理により、接合材Sの接着性のバインダーが溶融するとともに導電粒子の介在した状態となり、基板Pと半導体チップHとの間での接合が弱まるとともに半導体チップHと基板Pとが相対移動しやすくなる。このとき、本圧着ツール32の傾斜や、加圧力方向の傾斜により、図19に示すように、本圧着ツール32が変形するとともに半導体チップHが基板Pに対してX方向に移動する。
【0078】
半導体チップHが基板Pに対して移動する。このとき、非接触変位計35により、半導体チップHの端面の変位量や変位方向が、例えば、1ミクロン単位で検出される。非接触変位計35での検出結果に基づき、制御部37において、所定の演算処理が成され、本圧着ツール32の移動距離及び移動方向が算出され、この算出結果に応じた制御信号が出力される。この出力に応じて図20に示すように、可動機構36が所定方向に所定距離移動するとともに、本圧着ツール32も移動する。例えば、半導体チップHの端面の変位方向と逆方向に、半導体チップHの端面の変位量と同じ距離だけ、本圧着ツール32を移動させる。例えば半導体チップHが左側に1ミクロン変位した場合には、すぐに本圧着ツール32を右側に1ミクロン移動させることにより半導体チップHと基板Pとの相対位置関係が補正される。この位置補正を本圧着工程が終了するまで所定時間毎に繰り返し行う。
【0079】
以上により、接合材Sが溶融し、半導体チップHの電極と基板Pの電極が、接合材Sである異方性導電膜に含まれる導電粒子を介して電気的に接続された状態で接合材Sが硬化することにより、半導体チップHが基板P上に実装される。このとき、接合材Sの介在によりずれが生じても、硬化前に位置関係が補正されるため、正確な位置に実装することが可能となる。
【0080】
本圧着工程を終えた基板Pを第4の搬送機構8Dが吸着して、基板排出ユニット6へ搬送し、基板Pを排出ステージ50へ受け渡す。排出ステージ50は、下流装置との受け渡し位置へ移動(X方向)して、基板Pを下流装置へ受け渡す。これにより、一連の基板Pに対する半導体チップHの実装工程の全てが終了する。
【0081】
本実施形態にかかる電子部品の実装装置100及び電子部品の製造方法によれば、以下の効果が得られる。すなわち、基板Pと半導体チップHとの相対位置関係を検出し、この検出結果に応じて本圧着ツール32を移動させることにより、基板Pと半導体チップHとの位置ずれを防止し、所望の部位に正確な処理を行うことができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではない。
【0083】
上記実施形態では、本圧着ユニット5にのみ、非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により構成される補正手段を設け、本圧着工程において位置補正を行う構成としたが、図21に示すように、仮圧着ユニット4にも、非接触変位計35、可動機構36、及び制御部37により構成される補正手段を設け、本圧着と同様に、仮圧着中においても位置補正を行う構成としてもよい。
【0084】
上記実施形態では本圧着ツール32を可動として位置補正を行う場合について説明したが、これに代えて、または併せて、図22に示すように、基板Pが載置される本圧着ステージ30及びバックアップステージ31を可動とし、これらの位置を調整することにより相対位置を調整する構成としてもよい。この場合、予め本圧着ステージ30やバックアップステージ31が既に可動に構成されている装置においては、新たな設備を要さないため、製造コストを低く抑えることが可能となる。
【0085】
非接触変位計35により半導体チップHの端面の変位を検出して相対位置を検出したが、これに代えて、または併せて、図23に示すように、本圧着ツール32の先端、すなわち、半導体チップHと接触している部分の変位を検出する変位計29を用い、本圧着ツール32の位置から相対位置を検出してもよい。
【0086】
さらに、上記実施形態においては、X方向の変位を検出し、X方向において位置を補正する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えばこれに代えて、または併せて、Y方向の変位検出及び位置補正を行ってもよい。この他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子部品の実装装置の概略斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子部品の実装装置の背面側を示す概略斜視図。
【図3】同実施形態における位置補正工程における基板の状態を説明する断面図。
【図4】同実施形態における接合財貼付け工程における基板の状態を説明する断面図。
【図5】同実施形態における仮圧着工程における基板の状態を説明する断面図。
【図6】同実施形態における本圧着工程における基板の状態を説明する断面図。
【図7】同実施形態に係るプリアライメントユニットの構成を示す斜視図。
【図8】同実施形態に係るプリアライメントユニットの構成を示す側面図。
【図9】同実施形態に係る接合材貼付けユニットの構成を示す側面図。
【図10】同実施形態に係るチップ供給ユニットの構成を示す側面図。
【図11】同実施形態に係る本圧着ユニットの構成を示す正面図。
【図12】同実施形態に係る接合材貼付けユニットの構成を示す説明図。
【図13】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する断面図。
【図14】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する側面図。
【図15】同実施形態の基板を搬送する工程を説明する側面図。
【図16】同実施形態に係るチップ供給ユニットにおいてチップを供給する工程を説明する側面図。
【図17】同実施形態に係るチップ供給ユニットにおいてチップを供給する工程を説明する側面図。
【図18】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図19】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図20】同実施形態に係る本圧着ユニットにおける本圧着工程を示す説明図。
【図21】本発明の他の実施形態にかかる仮圧着ユニットを示す説明図。
【図22】本発明の他の実施形態にかかる本圧着ユニットを示す説明図。
【図23】本発明の他の実施形態にかかる本圧着ユニットを示す説明図。
【図24】電子部品の実装装置の一例を示す側面図。
【図25】電子部品の実装装置の本圧着工程の一例を示す側面図。
【図26】電子部品の実装装置の本圧着工程の一例を示す側面図。
【符号の説明】
【0088】
P…基板、H…半導体チップ(電子部品)、3…接合材貼付けユニット、4…仮圧着ユニット、5…本圧着ユニット、8A…第1の搬送機構、8B…第2の搬送機構、8C…第3の搬送機構、8D…第4の搬送機構、G…位置補正機構、10…ファーストステージ、12…レーザ変位計、S…接合材(異方性導電膜:ACF)、15…貼付けステージ、16…貼付けバックアップステージ、17…貼付けツール、20…仮圧着ステージ、21…仮圧着バックアップステージ、22…仮圧着ツール、30…本圧着ステージ、31…本圧着バックアップステージ、32…本圧着ツール、35…非接触変位計、36…可動機構、37…制御部、50…排出ステージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、
接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、
前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項2】
基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、
基板に接合材を貼付ける貼付けユニットと、
前記接合材を前記貼り付けユニットに供給する接合材供給機構と、
加熱及び加圧処理により前記接合材を介して電子部品を前記基板に仮圧着する仮圧着ユニットと、
前記電子部品を仮圧着ユニットへ搬送するチップ供給ユニットと、
接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、
複数の前記ユニットの間で基板を搬送する搬送機構と、
前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項3】
前記接合材は、異方性導電膜で構成され、前記補正は、前記接合材が加熱された際に行われることを特徴する請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項4】
接合材を介して電子部品が載置された基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する工程と、
前記本圧着する工程の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する工程と、を備えたことを特徴とする電子部品の製造方法。
【請求項1】
基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、
接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、
前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項2】
基板に電子部品を実装する電子部品の実装装置であって、
基板に接合材を貼付ける貼付けユニットと、
前記接合材を前記貼り付けユニットに供給する接合材供給機構と、
加熱及び加圧処理により前記接合材を介して電子部品を前記基板に仮圧着する仮圧着ユニットと、
前記電子部品を仮圧着ユニットへ搬送するチップ供給ユニットと、
接合材を介して前記電子部品が載置された前記基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する本圧着ユニットと、
複数の前記ユニットの間で基板を搬送する搬送機構と、
前記加熱及び加圧による処理の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項3】
前記接合材は、異方性導電膜で構成され、前記補正は、前記接合材が加熱された際に行われることを特徴する請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項4】
接合材を介して電子部品が載置された基板に対して、所定の加熱温度と加圧力をもって作用し、前記電子部品を前記基板に本圧着する工程と、
前記本圧着する工程の際に、前記加圧の作用方向と交差する方向における、前記基板に対する前記電子部品の変位を検出し、前記基板と前記電子部品との相対位置を補正する工程と、を備えたことを特徴とする電子部品の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2009−10124(P2009−10124A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169377(P2007−169377)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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