説明

電気コネクタ

【課題】プリント基板の半嵌合を防止可能な電気コネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ10は、ハウジング2、一対のヘッダー31・32、一対の梃子クランク4・4、一対のイジェクタ5・5、及び一対のクリップアーム6・6を備える。押圧部52を押して、クリップアーム6がプリント基板1を解放した状態では、突出部42pがヘッダー31の外壁から突出する。突出部42pが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を解放したことを認識できる。一方、クリップアーム6がプリント基板1を嵌合した状態では、突出部42pがヘッダー31の内部に収容される。突出部42pが突出していないことが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を嵌合したことを認識できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタに関する。特に、プリント基板との係合又は解放を確実にするロック機構を備える電気コネクタの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ又はサーバなどの本体には、CPUを搭載するメインのプリント基板が実装されている。又、これらのメインのプリント基板には、メインメモリ用の小型のプリント基板が電気コネクタを介して接続されている。
【0003】
例えば、メインメモリ用のDDR3(Double−Data−Rate3)SDRAMは、半導体集積回路で構成されるDRAMの規格の一種である。DDR3SDRAMは、規格された矩形のプリント基板の端部にエッジコネクタを有し、電気コネクタにエッジコネクタが挿入されて電気的に接続している。
【0004】
一般に、メモリ用の小型のプリント基板を接続する電気コネクタは、メインのプリント基板に対して、小型のプリント基板が垂直方向から取り付けられる垂直取付形の電気コネクタとなっている。そして、電気コネクタから小型のプリント基板が振動などで容易に脱落(離反)しないように、小型のプリント基板を係合するロック機構を電気コネクタに設けている。
【0005】
上述したような電気コネクタとしては、小型のプリント基板を電気コネクタから抜けにくくしながらイジェクタ(排出具)を低背化し、電気コネクタの低背化による小型化、及び電気コネクタの実装密度の向上を図る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1による電気コネクタは、小型のプリント基板の端部が挿抜される角形のハウジングと、このハウジングの両翼に設けた一対のヘッダーと、を備えている。そして、一対のヘッダーには、小型のプリント基板の両端縁を案内する一対の対向する溝を設けている。
【0007】
これらの溝の内壁には、対向する一対の突起を設けており、小型のプリント基板をハウジングに挿入すると、一対の突起が小型のプリント基板の両翼に設けた貫通穴に係合して、小型のプリント基板の脱落(離反)を防止できると、している。
【0008】
又、特許文献1による電気コネクタは、ハウジングの両翼に一対の開閉するイジェクタを備えており、一対のイジェクタを外側に開くと、梃子の原理で、一対の突起に抗して小型のプリント基板を解放できる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−294231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1による電気コネクタは、小型のプリント基板の両翼に設けた貫通穴に一対の突起を乗り越える強い振動が作用したときに、一対の突起が開いて(一対の突起を設ける一対の壁が開いて)、小型のプリント基板が電気コネクタから離脱することが懸念される。
【0011】
したがって、小型のプリント基板が電気コネクタから容易に離脱しないように、小型のプリント基板を確実にロックする電気コネクタが求められている。
【0012】
又、特許文献1による電気コネクタは、外側に開く一対のイジェクタをハウジングの両翼に備えているので、一対のイジェクタがこの電気コネクタを実装するメインのプリント基板の実装面積の一部を占有している。
【0013】
メインのプリント基板の実装面積を占有しないように、イジェクト機構を構成できれば、メインのプリント基板に電子部品を実装する余地が生じるので、メインのプリント基板の実装密度を向上でき、好ましい。
【0014】
更に、メインのプリント基板を平面視した場合に、小型のプリント基板のロック状態と非ロック状態が確認できるように電気コネクタが構成できれば、小型のプリント基板の半嵌合が防止できて好ましい。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0015】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、接続される小型のプリント基板を確実に係止するロック機構を有する電気コネクタであって、小型のプリント基板の半嵌合を防止可能な電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者は、小型のプリント基板の進行運動を回転運動に変換する梃子クランクと、この梃子クランクの回転運動に連動して、小型のプリント基板の進行方向と逆の方向に移動するイジェクタとで、ロック機構を構成し、このイジェクタが小型のプリント基板を確実に係止する一対のクリップアームを有し、一対のクリップアームが小型のプリント基板を嵌合しているときは、梃子クランクがヘッダーの内部に隠れ、一対のクリップアームが小型のプリント基板を解放しているときは、梃子クランクの一部がヘッダーから突出するように構成することにより、これらの課題が解決可能なことを見出し、これに基づいて、以下のような新たな電気コネクタを発明するに至った。
【0017】
(1) 接続端部の両翼に一対の係止孔を開口する矩形のプリント基板が挿抜される角形のハウジングと、基端部が前記ハウジングの両翼に配置され、先端部が略平行に延びる一対のヘッダーと、これらのヘッダーの基端部に揺動自在に収容される一対の梃子クランクと、これらの梃子クランクの揺動運動が前記プリント基板の挿抜方向と略平行する直進運動に変換されて、前記一対のヘッダーに進退自在に収容される一対のイジェクタと、これらのイジェクタから前記一対のヘッダーを介して突出し、前記プリント基板の挿抜方向と略直交する方向に互いに向かう一対のクリップアームと、を備え、前記一対のヘッダーは、それらの先端部から基端部に向かうと共に、前記プリント基板の両端縁を案内する一対の対向する第1溝と、これらの第1溝に連通して前記一対のクリップアームの両側面の幅より僅かに狭い幅を設ける一対の第2溝と、これらの第2溝に連通して前記一対のクリップアームの両側面が当接する一対の第3溝と、を有し、前記一対の梃子クランクは、前記接続端部の端面の両側に当接可能な第1揺動アームと、前記一対のイジェクタの底面に当接する第2揺動アームと、を有し、前記一対のイジェクタは、当該イジェクタの底面と反対側に押圧部を有し、前記クリップアームは、基端部から先端部に向かって開口し、前記プリント基板が通過可能な間隙と、当該クリップアームの先端部に設けられ、前記間隙に互いに突出する一対の突起であって、前記一対の第2溝に挟持されて前記係止孔に嵌合可能な一対の突起と、を有し、前記第2揺動アームは、前記押圧部を押して、当該イジェクタを前記プリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると当該梃子クランクが連動して、前記ヘッダーの外壁から突出して前記押圧部の上方から確認容易な突出部を設けている電気コネクタ。
【0018】
(1)の発明による電気コネクタは、角形のハウジングと一対のヘッダーを備えている。ハウジングには、矩形のプリント基板が挿抜される。プリント基板は、その接続端部の両翼に一対の係止孔を開口している。一対のヘッダーは、それらの基端部がハウジングの両翼に配置されている。又、一対のヘッダーは、それらの先端部が略平行に延びている。
【0019】
(1)の発明による電気コネクタは、一対の梃子クランク、一対のイジェクタ、及び一対のクリップアームを備えている。一対の梃子クランクは、一対のヘッダーの基端部に揺動自在に収容されている。
【0020】
一対のイジェクタは、一対のヘッダーに進退自在に収容されている。一対のイジェクタは、一対の梃子クランクの揺動運動がプリント基板の挿抜方向と略平行する直進運動に変換される。
【0021】
一対のクリップアームは、一対のイジェクタから一対のヘッダーを介して突出している。そして、一対のクリップアームは、プリント基板の挿抜方向と略直交する方向に互いに向かっている。
【0022】
一対のヘッダーは、一対の対向する第1から第3溝を有している。一対の第1溝は、一対のヘッダーの先端部から基端部に向かっている。又、一対の第1溝は、プリント基板の両端縁を案内する。
【0023】
一対の第2溝は、一対の第1溝に連通している。又、一対の第2溝は、一対のクリップアームの両側面の幅より僅かに狭い幅を設けている。一対の第3溝は、一対の第2溝に連通している。又、一対の第3溝は、一対のクリップアームの両側面が当接する。
【0024】
梃子クランクは、第1揺動アームと第2揺動アームを有している。一対の第1揺動アームは、接続端部の端面の両側に当接できる。一対の第2揺動アームは、一対のイジェクタの底面に当接している。又、一対のイジェクタは、イジェクタの底面と反対側に押圧部を有している。
【0025】
クリップアームは、プリント基板が通過可能な間隙と、一対の第2溝に挟持されて係止孔に嵌合可能な一対の突起と、を有している。間隙は、クリップアームの基端部から先端部に向かって開口している。一対の突起は、クリップアームの先端部に設けられている。又、一対の突起は、間隙に互いに突出している。
【0026】
第2揺動アームは、押圧部の上方から確認容易な突出部を設けている。突出部は、押圧部を押して、イジェクタをプリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると、梃子クランクが連動して、ヘッダーの外壁から突出する。
【0027】
(1)の発明による電気コネクタは、プリント基板を前記ハウジングに挿入すると、一対の梃子クランクを回動させて、一対のイジェクタをプリント基板の挿入方向と逆の方向に移動させる。そして、一対のクリップアームを一対の第3溝から一対の第2溝に移動させて、一対の突起がプリント基板の両面を挟むように一対の係止孔に嵌合できる。
【0028】
ここで、ハウジングは、絶縁性を有している。絶縁性のハウジングとは、非導電性の材料からなるハウジングのことであってよく、合成樹脂を成形して、所望の形状の絶縁性のハウジングを得ることができる。
【0029】
ハウジングは、角形であってよく、角型のハウジングとは、この発明による電気コネクタが矩形の結合面を有する角形コネクタであることを意味している。そして、このハウジングは、プリント基板と結合するスリット状の開口を有している。
【0030】
一対のヘッダーは、ハウジングと別体であってもよく、ハウジングと一体であってもよい。ハウジングと一対のヘッダーとを一体にして、絶縁性のヘッダー付きハウジングとすることが部品構成を簡易にするので好ましい。
【0031】
一対のヘッダーは、基端部がハウジングの両翼に配置され、先端部が略平行に延びるツーウォール形のシュラウド(壁)を形成し、プリント基板を案内又は支持する機能を有している。
【0032】
梃子クランクは、中央に支点となる回動軸を設けてよく、この回動軸がヘッダーの基端部に揺動自在に保持される。梃子クランクは、第1揺動アームを下げると、第2揺動アームを上げることができる。一方、第2揺動アームを下げると、第1揺動アームを上げることができる。
【0033】
梃子クランクとイジェクタは、カム装置を構成してよく、この場合、梃子クランクが動節(カム)であって、イジェクタが従動節となる。プリント基板が第1揺動アームを下げると、第2揺動アームの輪郭に倣ってイジェクタを上げることができる。そして、ヘッダーは、イジェクタに直線運動のみを許容するフレームとして機能する。
【0034】
又、梃子クランクとプリント基板は、カム装置を構成してよく、この場合、梃子クランクが動節(カム)であって、プリント基板が従動節となる。イジェクタが第2揺動アームを下げると、第1揺動アームの輪郭に倣ってプリント基板を上げることができる。そして、ヘッダーは、プリント基板に直線運動のみを許容するフレームとして機能する。
【0035】
イジェクタとクリップアームとは、一体に構成されており、イジェクタが上昇すると(プリント基板の挿入方向と逆の方向に移動すると)、クリップアームは、第3溝から第2溝に移動して、クリップアームが間隙に向かって弾性変形するので、一対の突起の距離を縮めることができる。そして、一対の突起がプリント基板の両面を挟むように、一対の係止孔に嵌合できる。
【0036】
一方、一対の押圧部を押して、イジェクタを下降すると(プリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると)、一対の梃子クランクを回動させて、一対の第1揺動アームがプリント基板をハウジングから排出させると共に、一対のクリップアームを一対の第2溝から一対の第3溝に移動させて、一対の突起が一対の係止孔から離間する。
【0037】
押圧部を押して、クリップアームがプリント基板を解放した状態では、突出部がヘッダーの外壁から突出する。そして、この突出部が押圧部の上方から確認されて、プリント基板を解放したことを認識(判断)できる。一方、クリップアームがプリント基板を嵌合した状態では、突出部がヘッダーの内部に収容される。そして、この突出部が突出していないことが押圧部の上方から確認されて、プリント基板を嵌合したことを認識(判断)できる。
【0038】
(1)の発明による電気コネクタは、ハウジングから離反する力がプリント基板に作用しても、ヘッダーが一対の突起の距離を拡大しないように阻止するので、プリント基板を確実にロックすることができる。
【0039】
又、(1)の発明による電気コネクタは、一対のイジェクタを押動操作することで、プリント基板をハウジングから解放できる。そして、突出部の有無を押圧部の上方から確認することができるので、プリント基板の半嵌合が防止される。
【0040】
(2) 前記第2揺動アームは、第1切り欠き溝を間に対向する一対の揺動片からなり、前記イジェクタは、前記押圧部の上面から当該イジェクタの底面に至る第2切り欠き溝を有し、前記イジェクタは、前記押圧部を押して、当該イジェクタを前記プリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると当該梃子クランクが連動して、前記第2切り欠き溝を遮蔽するように移動して前記第2切り欠き溝の上方から確認容易な遮蔽部を前記第1切り欠き溝に隣接している(1)記載の電気コネクタ。
【0041】
(2)の発明による電気コネクタは、第2揺動アームが第1切り欠き溝を間に対向する一対の揺動片から構成されている。イジェクタは、第2切り欠き溝を有している。第2切り欠き溝は、押圧部の上面からイジェクタの底面に至っている。
【0042】
又、(2)の発明による電気コネクタは、イジェクタが第1切り欠き溝に隣接する遮蔽部を有している。押圧部を押して、イジェクタをプリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると梃子クランクが連動して、第2切り欠き溝を遮蔽するように遮蔽部が移動する。そして、遮蔽部を第2切り欠き溝の上方から確認することが容易である。
【0043】
(2)の発明による電気コネクタは、押圧部を押して、クリップアームがプリント基板を解放した状態では、遮蔽部が第2切り欠き溝を遮蔽する。そして、この遮蔽部が押圧部の上方から確認されて、プリント基板を解放したことを認識(判断)できる。
【0044】
一方、クリップアームがプリント基板を嵌合した状態では、第1切り欠き溝が第2切り欠き溝に連通するように移動する。そして、この遮蔽部が第2切り欠き溝を遮蔽していないことが押圧部の上方から確認されて、プリント基板を嵌合したことを認識(判断)できる。
【0045】
(3) 前記ヘッダー、前記梃子クランク、及び前記イジェクタは、互いに異なる色相で彩色されている(1)又は(2)記載の電気コネクタ。
【0046】
(3)の発明による電気コネクタは、例えば、ヘッダーが黒色に彩色され、梃子クランクが白色に彩色され、イジェクタが青色に彩色されてよく、これらが互いに異なる色相で彩色されることにより、互いの識別が容易になる。
【発明の効果】
【0047】
本発明による電気コネクタは、小型のプリント基板をハウジングに挿入すると、一対の梃子クランクに設けた第2揺動アームが互いに閉じる方向に回動して、ヘッダーの内部に隠れるように収容される。一方、小型のプリント基板がハウジングに未挿入状態では、一対の第2揺動アームが互いに開く方向に回動して、突出部がヘッダーの外壁から突出する。したがって、小型のプリント基板の未挿入状態を平面視で確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。
【図2】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続された状態図である。
【図3】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視分解組立図であり、他方のヘッダーには、梃子クランク及びイジェクタが組み込まれた状態を示している。
【図4】前記実施形態による電気コネクタに備わる一方のヘッダーを示す図であり、図4(A)は、一方のヘッダーの斜視図であり、図4(B)は、一方のヘッダーの正面図である。
【図5】前記実施形態による電気コネクタに備わる梃子クランクを示す図であり、図5(A)は、梃子クランクの斜視図であり、図5(B)は、梃子クランクの正面図である。
【図6】前記実施形態による電気コネクタに備わるイジェクタを示す図であり、図6(A)は、イジェクタの斜視図であり、図6(B)は、イジェクタの正面図である。
【図7】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。
【図8】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す左側面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。
【図9】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す平面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。
【図10】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す正面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。
【図11】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す左側面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。
【図12】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、図7に示された小型のプリント基板が接続される前の状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【図13】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す正面図であり、図10に示された小型のプリント基板が接続される前の状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【図14】前記実施形態による電気コネクタに小型のプリント基板が接続された状態図であり、図14(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図14(B)は、電気コネクタの正面図であり、図14(C)は、電気コネクタの右側面図であり、いずれの図も長手方向と直交する縦断面で示している。
【図15】前記実施形態による電気コネクタに小型のプリント基板が接続された状態図であり、図15(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図15(B)は、電気コネクタの正面図であり、いずれの図も図14で示された状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【図16】前記実施形態による電気コネクタから小型のプリント基板が排出された直後の状態図であり、図16(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図16(B)は、電気コネクタの正面図であり、図16(C)は、電気コネクタの右側面図であり、いずれの図も長手方向と直交する縦断面で示している。
【図17】前記実施形態による電気コネクタから小型のプリント基板が排出された直後の状態図であり、図17(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図17(B)は、電気コネクタの正面図であり、いずれの図も図16で示された状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0050】
最初に、本発明の一実施形態による電気コネクタの構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。図2は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続された状態図である。
【0051】
又、図3は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視分解組立図であり、他方のヘッダーには、梃子クランク及びイジェクタが組み込まれた状態を示している。
【0052】
図1又は図2を参照すると、本発明の一実施形態による電気コネクタ(以下、コネクタと略称する)10は、矩形のプリント基板1が挿抜される。例えば、プリント基板1は、メインメモリ用のDDR3SDRAMからなり、JEDEC(Joint Electron Device Engineering Councils)が規格する一対の係止孔1a・1aを接続端部11の両翼に開口している。又、プリント基板1には、JEDECが規格するエッジコネクタ1bを接続端部11の両面に備えている。
【0053】
図1又は図2を参照すると、コネクタ10は、メインのプリント基板1pに対して、プリント基板1が垂直方向から取り付けられる垂直取付形の電気コネクタとなっている。ハウジング2は、エッジコネクタ1bに接触する複数のベローズ形のコンタクト9を備えている。
【0054】
図1又は図2を参照すると、コネクタ10は、コンタクト9を2列にハウジング2に並設配置するディアルインライン形コネクタとなっている。又、コンタクト9は、表面実装されるリード部9rを有しており、コネクタ10をメインのプリント基板1pに表面実装するプリント基板用コネクタとしている。
【0055】
図1から図3を参照すると、コネクタ10は、角形のハウジング2と一対のヘッダー31・32を備えている。ハウジング2には、プリント基板1が挿抜される。一対のヘッダー31・32は、それらの基端部がハウジング2の両翼に配置されている。又、一対のヘッダー31・32は、それらの先端部が略平行に延びている。ハウジング2と一対のヘッダー31・32は、絶縁性の合成樹脂で一体に成形されている。
【0056】
図1から図3を参照すると、コネクタ10は、一対の梃子クランク4・4、一対のイジェクタ5・5、及び一対のクリップアーム6・6を備えている。一対の梃子クランク4・4は、一対のヘッダー31・32の基端部に揺動自在に収容されている。
【0057】
図1から図3を参照すると、一対のイジェクタ5・5は、一対のヘッダー31・32に進退自在に収容されている。一対のイジェクタ5・5は、一対の梃子クランク4・4の揺動運動がプリント基板1の挿抜方向と略平行する直進運動に変換される。
【0058】
図1から図3を参照すると、一対のクリップアーム6・6は、一対のイジェクタ5・5から一対のヘッダー31・32を介して突出している。そして、一対のクリップアーム6・6は、プリント基板1の挿抜方向と略直交する方向に互いに向かっている。なお、イジェクタ5とクリップアーム6は、絶縁性の合成樹脂で一体に成形されている。
【0059】
引き続き、図面を参照して、本発明の実施形態によるコネクタ10の構成を説明する。なお、コネクタ10は、構成部品を左右対称に配置しているので、一方のヘッダー31に付属する構成を主として、以下に説明する。
【0060】
図4は、前記実施形態による電気コネクタに備わる一方のヘッダーを示す図であり、図4(A)は、一方のヘッダーの斜視図であり、図4(B)は、一方のヘッダーの正面図である。
【0061】
図5は、前記実施形態による電気コネクタに備わる梃子クランクを示す図であり、図5(A)は、梃子クランクの斜視図であり、図5(B)は、梃子クランクの正面図である。図6は、前記実施形態による電気コネクタに備わるイジェクタを示す図であり、図6(A)は、イジェクタの斜視図であり、図6(B)は、イジェクタの正面図である。
【0062】
図7は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。図8は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す左側面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。
【0063】
図9は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す平面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態図である。図10は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す正面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。図11は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す左側面図であり、小型のプリント基板が接続される前の状態を長手方向と直交する縦断面で示している。
【0064】
図12は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、図7に示された小型のプリント基板が接続される前の状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。図13は、前記実施形態による電気コネクタの構成を示す正面図であり、図10に示された小型のプリント基板が接続される前の状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【0065】
図1及び図4を参照すると、一対のヘッダー31・32は、一対の対向する第1から第3溝3a・3b・3cを有している。これらの第1溝3a・3aは、一対のヘッダー31・32の先端部から基端部に向かっている。又、一対の第1溝3a・3aは、プリント基板1の両端縁12・12を案内する。
【0066】
図1及び図4を参照すると、第1溝3aの幅W1は、プリント基板1の板厚tより僅かに広くなっている。第1溝3aの入口には、面取り30aが施されており、プリント基板1の挿入を容易にしている。
【0067】
図4及び図6参照を参照すると、第2溝3bは、第1溝3aに連通している。又、第2溝3bは、クリップアーム6の両側面6a・6aの幅W6より僅かに狭い幅W2を設けている。第3溝3cは、第2溝3bに連通している。第3溝3cは、クリップアーム6の両側面6a・6aが当接する幅W3を有している。ここで、W1<W2<W3の関係になっている。
【0068】
図5を参照すると、梃子クランク4は、相反する向きに向かう一対の回動軸40・40を有している。又、梃子クランク4は、第1揺動アーム41と第2揺動アーム42を有している。梃子クランク4は、一対の回動軸40・40を支点として、第1揺動アーム41と第2揺動アーム42を揺動できる。
【0069】
図5を参照すると、第2揺動アーム42は、第1切り欠き溝41dを間に対向する一対の揺動片421・422で構成されている。そして、一方の揺動片421には、ヘッダー31の外壁に突出する突出部42pを形成している(図9参照)。又、第2揺動アーム42は、第1切り欠き溝41dに隣接する遮蔽部41mを設けている。実体として、遮蔽部41mは、梃子クランク4の本体の上面の外壁となっている。
【0070】
なお、実施形態では、突出部42pは、一方の揺動片421のみに設けたが、同様の突出部を他方の揺動片422に設けてもよく、同様の突出部を他方の揺動片422のみに設けてもよく、実施形態に限定されない。
【0071】
図3又は図4を参照すると、ヘッダー31の基端部には、一方の側面から他方の側面に貫通する一対の穴3d・3dを設けている。そして、これらの穴3d・3dに一対の回動軸40・40が揺動自在に保持されている。
【0072】
図12又は図13を参照すると、第1揺動アーム41は、プリント基板1の接続端部111の端面13に当接できる。一方、第2揺動アーム42は、イジェクタ5の底面51に当接している。第1揺動アーム41を下げると、第2揺動アーム42を上げることができる。一方、第2揺動アーム42を下げると、第1揺動アーム41を上げることができる。
【0073】
図6を参照すると、イジェクタ5は、相反する向きに向かう一対の突条50・50を設けている。一方、ヘッダー31の内壁には、一対の突条50・50を案内する一対の溝(図示せず)を設けている。つまり、イジェクタ5は、ヘッダー31に進退自在に収容されている。そして、イジェクタ5は、梃子クランク4の揺動運動がプリント基板1の挿抜方向と略平行する直進運動に変換される。
【0074】
図6を参照すると、イジェクタ5は、イジェクタ5の底面51と反対側に押圧部52を有している。又、イジェクタ5は、第2切り欠き溝52dを有している。第2切り欠き溝52dは、押圧部52の上面からイジェクタ5の底面51に至っている。
【0075】
図6及び図11から図13を参照すると、クリップアーム6は、プリント基板1が通過可能な間隙60を有している。又、クリップアーム6は、係止孔1aに嵌合可能な一対の突起6b・6bを有している。
【0076】
図6及び図11から図14を参照すると、クリップアーム6の間隙60は、クリップアーム6の基端部から先端部に向かって開口している。又、一対の突起6b・6bは、クリップアーム6の先端部に設けられている。そして、一対の突起6b・6bは、間隙60に互いに突出している。
【0077】
次に、構成を補足しながら、本発明の実施形態によるコネクタ10の作用を説明する。
【0078】
図14は、前記実施形態による電気コネクタに小型のプリント基板が接続された状態図であり、図14(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図14(B)は、電気コネクタの正面図であり、図14(C)は、電気コネクタの右側面図であり、いずれの図も長手方向と直交する縦断面で示している。
【0079】
図15は、前記実施形態による電気コネクタに小型のプリント基板が接続された状態図であり、図15(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図15(B)は、電気コネクタの正面図であり、いずれの図も図14で示された状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【0080】
図16は、前記実施形態による電気コネクタから小型のプリント基板が排出された直後の状態図であり、図16(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図16(B)は、電気コネクタの正面図であり、図16(C)は、電気コネクタの右側面図であり、いずれの図も長手方向と直交する縦断面で示している。
【0081】
図17は、前記実施形態による電気コネクタから小型のプリント基板が排出された直後の状態図であり、図17(A)は、電気コネクタの斜視図であり、図17(B)は、電気コネクタの正面図であり、いずれの図も図16で示された状態を更に長手方向と平行する縦断面で示している。
【0082】
図7から図13を参照すると、梃子クランク4とイジェクタ5は、カム装置を構成している。実施形態に示された例では、梃子クランク4が動節(カム)であって、イジェクタ5が従動節となっている。プリント基板1が第1揺動アーム41を下げると、第2揺動アーム42の輪郭に倣ってイジェクタ5を上げることができる。ここで、ヘッダー31は、イジェクタ5に直線運動のみを許容するフレームとして機能している。
【0083】
又、図7から図13を参照すると、梃子クランク4とプリント基板1は、カム装置を構成している。実施形態に示された例では、梃子クランク4が動節(カム)であって、プリント基板1が従動節となっている。イジェクタ5が第2揺動アーム42を下げると、第1揺動アーム41の輪郭に倣ってプリント基板1を上げることができる。ここで、ヘッダー31は、プリント基板1に直線運動のみを許容するフレームとして機能している。
【0084】
図14及び図15を参照すると、プリント基板1をハウジング2に挿入すると、梃子クランク4を回動させて、ヘッダー31に対して、イジェクタ5をプリント基板1の挿入方向と逆の方向に移動させる(イジェクタ5を上昇させる)。
【0085】
図6を参照すると、イジェクタ5とクリップアーム6とは、一体に構成されており、一対のクリップアーム6・6を第3溝3cから第2溝3bに移動させて(図4参照)、一対の突起6b・6bがプリント基板1の両面を挟むように係止孔1aに嵌合する。
【0086】
図6又は図14及び図15を参照すると、イジェクタ5とクリップアーム6とは、一体に構成されており、イジェクタ5が上昇すると、クリップアーム6は、第3溝3cから第2溝3bに移動して、クリップアーム6が間隙60に向かって弾性変形するので、一対の突起6b・6bの距離を縮めることができる。そして、一対の突起6b・6bがプリント基板1の両面を挟むように、係止孔1aに嵌合できる。
【0087】
このように、本発明の実施形態によるコネクタ10は、ハウジング2から離反する力がプリント基板1に作用しても、ヘッダー31が一対の突起6b・6bの距離を拡大しないように阻止するので、プリント基板1を確実にロックすることができる。
【0088】
一方、図6又は図15及び図16を参照すると、イジェクタ5は、イジェクタ5の底面51と反対側に押圧部52を有している。押圧部52を押して、イジェクタ5をプリント基板1の挿入方向と同じ方向に移動させると、梃子クランク4を回動できる。そして、第1揺動アーム41の輪郭がプリント基板1の端面13を押し上げて、ハウジング2から排出させることができる。
【0089】
図4又は図15及び図16を参照すると、イジェクタ5とクリップアーム6とは、一体に構成されており、イジェクタ5が下降すると、クリップアーム6は、第2溝3bから第3溝3cに移動して、クリップアーム6が弾性復帰するので、一対の突起6b・6bの距離を初期の状態にできる。そして、一対の突起6b・6bがプリント基板1の係止孔1aから離間できる。
【0090】
このように、本発明の実施形態によるコネクタ10は、一対のイジェクタ5・5を押動操作することで、プリント基板1をハウジング2から解放できる。そして、本発明の実施形態によるコネクタ10は、従来のように、外側に開く一対のイジェクタを設けていないので、メインのプリント基板1pに電子部品を実装する余地が生じるので、実装密度を向上できる。
【0091】
図9及び図13を参照すると、押圧部52を押して、クリップアーム6がプリント基板1を解放した状態では、突出部42pがヘッダー31の外壁から突出している。そして、突出部42pが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を解放したことを認識(判断)できる。
【0092】
一方、図15を参照すると、クリップアーム6がプリント基板1を嵌合した状態では、突出部42pがヘッダー31の内部に収容される。そして、突出部42pが突出していないことが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を嵌合したことを認識(判断)できる。
【0093】
本発明の実施形態によるコネクタ10は、一対のイジェクタ5・5を押動操作することで、プリント基板1をハウジング2から解放できる。そして、突出部42pの有無を押圧部52の上方から確認することができるので、プリント基板1の半嵌合が防止される。
【0094】
図13又は図17を参照すると、押圧部52を押して、クリップアーム6がプリント基板1を解放した状態では、遮蔽部41mが第2切り欠き溝52dを遮蔽している。そして、遮蔽部41mが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を解放したことを認識(判断)できる。
【0095】
一方、図15を参照すると、クリップアーム6がプリント基板1を嵌合した状態では、第1切り欠き溝41dが第2切り欠き溝52dに連通するように移動する。そして、遮蔽部41mが第2切り欠き溝52dを遮蔽していないことが押圧部52の上方から確認されて、プリント基板1を嵌合したことを認識(判断)できる。
【0096】
図1から図6を参照すると、ハウジング2及び一対のヘッダー31・32は、黒色に彩色されている。又、一対の梃子クランク4・4は、白色に彩色されている。更に、クリップアーム6を含む一対のイジェクタ5・5は、青色に彩色されている。
【0097】
このように、本発明の実施形態によるコネクタ10は、ヘッダー31・32、梃子クランク4、及びイジェクタ5が互いに異なる色相で彩色されているので、互いの識別が容易になる。例えば、黒色のヘッダー31から白色の突出部42pが突出するので、識別が容易となる(図9参照)。
【0098】
又、図1及び図6を参照すると、本発明の実施形態によるコネクタ10は、クリップアーム6に設けた突起6bが略円柱状に突出しているので、突起6bの外周に係止孔1aが嵌合して、係止孔1aを乗り越えることが困難になる。つまり、振動などによるプリント基板1の離脱を困難にできる。
【0099】
本発明の実施形態によるコネクタ10は、接続されるプリント基板がその両面にエッジコネクタを備える両面プリント基板を例示したが、接続されるプリント基板は、その片面にエッジコネクタを備える片面プリント基板であってよく、片面又は両面にエッジコネクタを備える多層プリント基板であってよい。
【0100】
又、本発明の実施形態によるコネクタ10は、コンタクトを2列に並設配置するディアルインライン形コネクタを例示したが、コンタクトを一列に並設配置するシングルインライン形コネクタであってもよい。
【0101】
更に、本発明の実施形態によるコネクタ10は、メインのプリント基板に表面実装される表面実装形コネクタを例示したが、メインのプリント基板にスルーホール実装されるタイプにも適用できる。
【0102】
又、本発明の実施形態によるコネクタ10は、垂直取付形コネクタを例示したが、メインのプリント基板に対して接続されるプリント基板が水平方向から挿抜される水平取付形コネクタであってもよい。
【符号の説明】
【0103】
1 プリント基板
1a・1a 一対の係止孔
2 ハウジング
3a 第1溝
3b 第2溝
3c 第3溝
4 梃子クランク
5 イジェクタ
6 クリップアーム
6a・6a 両側面(クリップアームの両側面)
6b・6b 一対の突起
10 コネクタ(電気コネクタ)
11 接続端部
12・12 両端縁
13 端面
31・32 一対のヘッダー
41 第1揺動アーム
42 第2揺動アーム
42p 突出部
51 底面(イジェクタの底面)
52 押圧部
60 間隙(クリップアームの間隙)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端部の両翼に一対の係止孔を開口する矩形のプリント基板が挿抜される角形のハウジングと、
基端部が前記ハウジングの両翼に配置され、先端部が略平行に延びる一対のヘッダーと、
これらのヘッダーの基端部に揺動自在に収容される一対の梃子クランクと、
これらの梃子クランクの揺動運動が前記プリント基板の挿抜方向と略平行する直進運動に変換されて、前記一対のヘッダーに進退自在に収容される一対のイジェクタと、
これらのイジェクタから前記一対のヘッダーを介して突出し、前記プリント基板の挿抜方向と略直交する方向に互いに向かう一対のクリップアームと、を備え、
前記一対のヘッダーは、
それらの先端部から基端部に向かうと共に、前記プリント基板の両端縁を案内する一対の対向する第1溝と、
これらの第1溝に連通して前記一対のクリップアームの両側面の幅より僅かに狭い幅を設ける一対の第2溝と、
これらの第2溝に連通して前記一対のクリップアームの両側面が当接する一対の第3溝と、を有し、
前記一対の梃子クランクは、
前記接続端部の端面の両側に当接可能な第1揺動アームと、
前記一対のイジェクタの底面に当接する第2揺動アームと、を有し、
前記一対のイジェクタは、
当該イジェクタの底面と反対側に押圧部を有し、
前記クリップアームは、
基端部から先端部に向かって開口し、前記プリント基板が通過可能な間隙と、
当該クリップアームの先端部に設けられ、前記間隙に互いに突出する一対の突起であって、前記一対の第2溝に挟持されて前記係止孔に嵌合可能な一対の突起と、を有し、
前記第2揺動アームは、前記押圧部を押して、当該イジェクタを前記プリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると当該梃子クランクが連動して、前記ヘッダーの外壁から突出して前記押圧部の上方から確認容易な突出部を設けている電気コネクタ。
【請求項2】
前記第2揺動アームは、第1切り欠き溝を間に対向する一対の揺動片からなり、
前記イジェクタは、前記押圧部の上面から当該イジェクタの底面に至る第2切り欠き溝を有し、
前記イジェクタは、前記押圧部を押して、当該イジェクタを前記プリント基板の挿入方向と同じ方向に移動させると当該梃子クランクが連動して、前記第2切り欠き溝を遮蔽するように移動して前記第2切り欠き溝の上方から確認容易な遮蔽部を前記第1切り欠き溝に隣接している請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記ヘッダー、前記梃子クランク、及び前記イジェクタは、互いに異なる色相で彩色されている請求項1又は2記載の電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−82058(P2011−82058A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234301(P2009−234301)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(390033318)日本圧着端子製造株式会社 (457)
【Fターム(参考)】