説明

電気接触子,電気接触子の第1接触部材の成形方法及び電気部品用ソケット

【課題】 成形が容易で、安価であると共に、軽量で、且つ、周囲に引け目もなく摺動抵抗を小さくできる電気接触子,電気接触子の成形方法及び電気部品用ソケットを提供する。
【解決手段】 板材が筒状に形成された第1接触部材26を有し、この第1接触部材26の先端部に、第1の電気部品に接触されて電気的に接続される第1接触部26aが形成されたコンタクトピンにおいて、第1接触部26aには、複数の接触片26eがそれぞれ筒状の内側に向けて折曲げられて形成され、接触片26eが電気部品の端子に接触されるように構成されたコンタクトピン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の第1の電気部品に電気的に接続される電気接触子、この電気接触子の第1接触部材の成形方法及び、この電気接触子が配設された電気部品用ソケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種の電気接触子としてのコンタクトピンは、電気部品用ソケットとしてのICソケットに設けられたものがある(特許文献1参照)。このICソケットは、配線基板上に配置されると共に、検査対象であるICパッケージが収容されるようになっており、このICパッケージの球状端子である半田ボールと、配線基板の電極とが、そのコンタクトピンを介して電気的に接続されるようになっている。
【0003】
そのコンタクトピンは、プランジャを有し、このプランジャの先端部に、その半田ボールに接触される接触部が形成されている。そのプランジャは、導電性を有する材料が切削されることにより、円柱状に形成される共に、その接触部は、クラウン形状(王冠形状)を呈し、この形状も切削により形成されている。
【特許文献1】特開2002−357622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来のものにあっては、プランジャが切削により成形されたものであるため、成形が大変で、高価であると共に、重量も重くなる。また、プランジャの周囲には、切削により引け目が発生するため、上下動時に摺動抵抗が大きくなるという問題がある。さらに、棒状のプランジャの一端部に形成された接触部は、クラウン形状に形成するのにカッタにて切削して複数の山形部分を形成するようにしているため、成形が大変で、高価となる。
【0005】
そこで、この発明は、成形が容易で、安価であると共に、軽量で、且つ、周囲に引け目もなく摺動抵抗を小さくできる電気接触子,電気接触子の第1接触部材の成形方法及び電気部品用ソケットを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、板材が筒状に形成された第1接触部材を有し、該第1接触部材の先端部に、第1の電気部品に接触されて電気的に接続される第1接触部が形成された電気接触子において、前記第1接触部には、複数の接触片がそれぞれ内側に向けて折曲げられて形成され、該接触片が電気部品の端子に接触されるように構成された電気接触子としたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記接触片は端面部が、前記端子に接触されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記端面部は、筒状の周縁側より中心側に向かうに従って低くなるように水平方向に対して傾斜していることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記接触片は、3片以上形成され、前記各接触片の端面部は筒状の中心に対して略放射方向に沿って形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記第1接触部材と、第2の電気部品に接触される第2接触部を有する第2接触部材と、該両第1及び第2接触部材を互いに反対方向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の電気接触子の第1接触部材の成形方法であって、一枚の導電性を有する板材を略長方形状に打ち抜くと共に、先端部に複数の切り込みを形成して、前記接触片となる突片を複数形成し、該各突片を同一方向に折曲げ、その後、略長方形の板材を、前記各突片を折曲げた側を内側として筒状に曲げ加工して形成した電気接触子の第1接触部材の成形方法としたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、第1の電気部品が収容されるソケット本体と、該ソケット本体に配設されて、前記第1の電気部品の端子に接触される請求項1乃至5の何れか一つに記載の電気接触子とを有する電気部品用ソケットとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、電気接触子の第1接触部材は、板材が曲げ加工されることにより筒状に成形されているため、従来と異なり、切削により成形したものでないことから、成形が容易で、安価にでき、且つ、重量も軽くできる。
【0014】
また、それら第1接触部材は、切削加工により形成されていないため、周面に切削による引け目が発生しないことから、これら第1接触部材の上下動時における摺動抵抗を小さくすることができる。
【0015】
さらに、第1接触部も、複数の接触片をそれぞれ内側に向けて折曲げて形成するものであるため、従来のように切削により形成するものと比較すると、成形が容易で、安価にできる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、接触片の端面部が、電気部品端子に接触されるようになっているため、狭い幅の端面部で電気部品端子に接触することにより、導通性を向上させることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、端面部は、筒状の周縁側より中心側に向かうに従って低くなるように水平方向に対して傾斜しているため、端子が球状である場合には、その端面部が球状の端子の最下端に当接することなく、その端子の最下端部の損傷を防止できる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、接触片は、3片以上形成され、各接触片の端面部は筒状の中心に対して略放射方向に沿って形成されているため、電気部品の端子が球状である場合に、筒状の中心に案内させることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、第1接触部材の第1接触部の接触片は、打ち抜き及び曲げ加工により、容易に成形できる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、第1の電気部品が収容されるソケット本体と、このソケット本体に配設され、請求項1乃至5の何れか一つに記載の複数の電気接触子とを有している電気部品用ソケットとしたため、上記各効果を有する電気部品用ソケットを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
【0022】
図1乃至図8には、この発明の実施の形態1を示す。
【0023】
まず構成を説明すると、図中符号11は「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、このICソケット11に「第1の電気部品」であるICパッケージ12を収容することにより、このICパッケージ12と「第2の電気部品」である配線基板13とをICソケット11を介して電気的に接続するようにしている。
【0024】
このICパッケージ12は、いわゆるBGA(Ball Grid Array)タイプと称されるもので、方形状のパッケージ本体12bの下面に「端子」としての多数の略球形状の半田ボール12aが縦列と横列にマトリックス状に配列されている。
【0025】
そのICソケット11は、配線基板13上に取り付けられるソケット本体14を有し、このソケット本体14に、「電気接触子」である複数のコンタクトピン15が配設されている。
【0026】
そのソケット本体14は、図2に示すように、互いに図示省略のボルトにより取り付けられた上側保持部材18及び下側保持部材19の保持孔18a,19aにそれらコンタクトピン15が挿入されて保持されている。
【0027】
また、その上側保持部材18の上側に、フローティングプレート20が図示省略のガイドピンにより上下動自在で、所定の高さで停止するように配設され、又、図示省略のスプリングにより上方に付勢されている。
【0028】
そして、このフローティングプレート20の挿通孔20aに、コンタクトピン15の上部側が挿入されている。
【0029】
そのコンタクトピン15は、ICパッケージ12に電気的に接続される第1接触部材26と、配線基板13に電気的に接続される第2接触部材27と、これら両第1接触部材26及び第2接触部材27を互いに反対方向に付勢する「付勢手段」としてのコイルスプリング28とから構成されている。
【0030】
その第1接触部材26は、導電性を有する板材が曲げ加工により筒形状に形成され、上端部に半田ボール12aに接触する王冠形状(クラウン形状)の第1接触部26aが形成され、長手方向(上下方向)の中間部に、他の部分より径の大きい膨出部26bが形成されている。
【0031】
その第1接触部26aには、複数(ここでは3片)の接触片26eがそれぞれ内側に向けて折曲げられて形成され、これら接触片26eがICパッケージ12の半田ボール12aに接触されるように構成されている。
【0032】
より詳しくは、それら接触片26eは、図6及び図7等に示すように、略三角形状を呈し、一方の端面部26fが他方の端面部26gより高い位置となるように斜めに傾けて形成され、その上側の一方の端面部26fがICパッケージ12の半田ボール12aに接触されるようになっている。その端面部26fは、筒状の周縁側より中心側に向かうに従って低くなる(先端が下がる)ように水平方向に対して傾斜している。
【0033】
また、この第1接触部材26には、第2接触部材27内に挿入された端部(下端部)に、他の部分より小径の突部26cが形成され、この突部26cにコイルスプリング28が嵌合されている。
【0034】
一方、第2接触部材27は、導電性を有する板材が曲げ加工により筒形状に形成され、上側に大径筒部27aが形成されると共に、下側に小径筒部27bが形成され、その大径筒部27aの上端部(端部)が開放されて開口部が形成され、この開口部を介して上方から第1接触部材26が挿入され、この第1接触部材26の突部26cと、第2接触部材27の大径筒部27a及び小径筒部27bの段差部27cとの間にコイルスプリング28が介在されて互いに離間する方向に付勢されている。
【0035】
また、小径筒部27bの下端部には、配線基板13の電極部13aに接触する王冠形状の第2接触部27dが形成されている。
【0036】
そして、ソケット本体14の上側保持部材18の保持孔18aは、上側に小径孔部18bが、その下側に大径孔部18cが形成され、この大径孔部18c内に第1接触部材26の膨出部26bが挿入されており、この膨出部26bが、小径孔部18bと大径孔部18cとの間の段差部18dに当接することにより、第1接触部材26の上昇が停止されて抜け止めされるように構成されている。
【0037】
また、第2接触部材27は、最下降状態で、段差部27cが、下側保持部材19の上面に当接して下降が停止されて抜け止めされるように構成されている。
【0038】
一方、そのソケット本体14には、開閉部材31が回動軸32により回動自在に配設されると共に、この開閉部材31が図示省略のスプリングにより開く方向に付勢されている。この開閉部材31には、ICパッケージ12を押圧する押圧部材33が図1に示す閉状態で上下動自在に配設されると共に、スプリング34により下方に付勢されている。
【0039】
そして、ソケット本体14には、その開閉部材31の先端部に形成された係止部に係脱されるフック部材35が軸36により回動自在に配設され、係止状態で開閉部材31の閉状態が維持できるように構成されている。
【0040】
次に、コンタクトピン15の製造方法について説明する。
【0041】
まず、コンタクトピン15の第1接触部材26を製造するには、一枚の導電性を有する平板材を、略長方形状に打ち抜く。この際には、図8に示すように、複数の切り込みを入れて、接触片26eとなる突片26iを計3カ所形成する。この切り込みを入れる方向と、全体を打ち抜く方向とは互いに逆方向として打ち抜く。
【0042】
その後、図8の(a)中二点鎖線Aに示す位置から各突片26iを図8の(b)に示すように同一方向に折曲げ、その後、略長方形の板材を、各突片26iを折曲げた側を内側として筒状に曲げ加工(カーリング)して第1接触部材26を形成する。
【0043】
また、第2接触部材27を製造するには、第2接触部材26と同様に、導電性の平板材を、略長方形状に打ち抜き、王冠形状の第2接触部27dに対応する山形形状に形成すると共に、段差部27cに対応する部分を形成する。
【0044】
次いで、この打ち抜かれた板材を、曲げ加工(カーリング)して筒状に形成することにより、第2接触部材27を形成する。
【0045】
そのように成形された第2接触部材27の大径筒部27a内に、コイルスプリング28を収容すると共に、この第2接触部材27の大径筒部27a内に、第1接触部材26を挿入して、コンタクトピン15の組立てを完了する。
【0046】
そして、このように成形されたコンタクトピン15をソケット本体14の上側保持部材18及び下側保持部材19の保持孔18a,19aに挿入して保持する。
【0047】
次に、作用について説明する。
【0048】
まず、ICパッケージ12を収容する場合について説明する。予め、ICソケット11を配線基板13上に載置することにより、この配線基板13の電極部13aに、コンタクトピン15の第2接触部材27を当接させる。これにより、ソケット本体14の下方に突出するコンタクトピン15の第2接触部材27が配線基板13に押されて、ソケット本体11内側に押し込まれる(図4参照)。
【0049】
そして、開閉部材31を開いた状態で、ICパッケージ12を自動機等により搬送してフローティングプレート20上に収容する。この際には、このICパッケージ12は、フローティングプレート20上の所定位置に載置され、図4に示すように、半田ボール12aがフローティングプレート20の挿通孔20aに挿入された状態となる。
【0050】
この状態から、開閉部材31を閉じて、この開閉部材31にフック部材35を係止させることにより、この開閉部材31の押圧部材33にてICパッケージ12を下方に押圧する。すると、フローティングプレート20がスプリングの付勢力に抗して下降され、半田ボール12aがコンタクトピン15の第1接触部材26の第1接触部26aに当接し、この第1接触部材26が下方に向けて、コイルスプリング28の付勢力に抗して変位される(図3参照)。この際には、ICパッケージ12の半田ボール12aは、3辺の端面部26fに当接することとなる。
【0051】
これにより、コンタクトピン15は、コイルスプリング28の付勢力に抗して圧縮されるため、この反力により、第1接触部26aがICパッケージ12の半田ボール12aに、又、第2接触部27dが配線基板13の電極部13aにそれぞれ同じ所定の接圧で接触されることとなる。
【0052】
これで、コンタクトピン15を介してICパッケージ12と配線基板13とが電気的に接続され、バーンイン試験等が行われることとなる。
【0053】
このようなものにあっては、王冠形状を呈する第1接触部26aを有する第1接触部材26を、板材を曲げ加工することにより円筒状に成形しているため、従来と異なり、切削により成形したものでないことから、王冠形状の第1接触部材26を、容易に、安価に、且つ、重量も軽くできる。コンタクトピン15は一つのICソケット11に多数配設されているため、一つのコンタクトピン15を軽量化できると、ICソケット11全体として大幅な軽量化をできる。従って、このICソケット11が多数配設される配線基板13に対する負担を軽減できる。
【0054】
また、各接触片26eの端面部26fが、半田ボール12aに接触されるようになっているため、狭い幅の端面部26fで半田ボール12aに接触することにより、導通性を向上させることができる。
【0055】
さらに、この実施の形態1では接触片26eが3カ所形成され、略等間隔に設けられた3本の端面部26fで、半田ボール12aに接触し、各端面部26fは、中心側が下方に位置するように斜めに形成されているため、半田ボール12aを中心に案内することもできる。
【0056】
さらにまた、端面部26fは、筒状の周縁側より中心側に向かうに従って低くなるように水平方向に対して傾斜しているため、半田ボール12aの最下端に当接することなく、その半田ボール12aの最下端部の損傷を防止できる。
[発明の実施の形態2]
【0057】
図9には、この発明の実施の形態2を示す。
【0058】
上記実施の形態1では、第1接触部材26の接触片26eが3カ所形成されているが、この実施の形態2では、接触片26eが4カ所形成されている。
【0059】
図9の(a)は、板材を打ち抜いた状態を示すが、複数の切り込みが形成されることにより、突片26iが4カ所形成されている。この状態から、突片26iを図9の(b)に示すように折曲げ、更に、全体を曲げ加工して筒状にすることにより、第1接触部材26を成形するようにしている。
【0060】
このようにしても、実施の形態1と同様な効果が得られる。他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0061】
なお、上記実施の形態では、「電気接触子」であるコンタクトピン15をICソケット11に適用したが、これに限らず、他のものにも適用できる。
【0062】
また、この発明の電気部品用ソケットは、いわゆるオープントップタイプのICソケット、あるいは電気部品を押圧するプッシャーが自動機側に設けられたもの等にも適用できる。
【0063】
さらに、この実施の形態では、コンタクトピン15が第1接触部材26,第2接触部材27及びコイルスプリング28の3部品から構成されているが、これに限らず、この発明は少なくとも第1接触部材26が設けられていれば良く、又、この第1接触部材26の膨出部26b及び突部26cは必ずしも必要でない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】この発明の実施の形態1に係るICソケットの左半分を断面した側面図である。
【図2】同実施の形態1に係るICパッケージ収容前の状態を示す、ICソケットのコンタクトピン配設部分を示す拡大断面図である。
【図3】同実施の形態1に係るICパッケージ収容状態を示す、ICソケットのコンタクトピン配設部分を示す拡大断面図である。
【図4】同実施の形態1に係るICソケットのコンタクトピン配設部分におけるソケット本体及びコンタクトピンを示す拡大断面図である。
【図5】同実施の形態1に係るICソケットのコンタクトピンの第1接触部材を示す正面図である。
【図6】同実施の形態1に係るICソケットのコンタクトピンの第1接触部材の第1接触部を示す斜視図である。
【図7】同実施の形態1に係るICソケットのコンタクトピンの第1接触部材の第1接触部を示す平面図である。
【図8】同実施の形態1に係るICソケットのコンタクトピンの第1接触部材の第1接触部を示す図で、(a)は展開図、(b)は突片を折曲げた状態を示す側面図である。
【図9】この発明の実施の形態2に係るICソケットのコンタクトピンの第1接触部材の第1接触部を示す図で、(a)は展開図、(b)は突片を折曲げた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0065】
11 ICソケット(電気部品用ソケット)
12 ICパッケージ(電気部品)
12a 半田ボール(端子)
12b パッケージ本体
13 配線基板
13a 電極部
14 ソケット本体
15 コンタクトピン(電気接触子)
18 上側保持部材
19 下側保持部材
20 フローティングプレート
26 第1接触部材
26a 第1接触部
26b 膨出部
26c 突部
26e 接触片
26f,26g 端面部
26i 突片
27 第2接触部材
27a 大径筒部
27b 小径筒部
27c 段差部
27d 第2接触部
28 コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材が筒状に形成された第1接触部材を有し、該第1接触部材の先端部に、第1の電気部品に接触されて電気的に接続される第1接触部が形成された電気接触子において、
前記第1接触部には、複数の接触片がそれぞれ内側に向けて折曲げられて形成され、該接触片が電気部品の端子に接触されるように構成されたことを特徴とする電気接触子。
【請求項2】
前記接触片は端面部が、前記端子に接触されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気接触子。
【請求項3】
前記端面部は、筒状の周縁側より中心側に向かうに従って低くなるように水平方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気接触子。
【請求項4】
前記接触片は、3片以上形成され、前記各接触片の端面部は筒状の中心に対して略放射方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気接触子。
【請求項5】
前記第1接触部材と、第2の電気部品に接触される第2接触部を有する第2接触部材と、該両第1及び第2接触部材を互いに反対方向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電気接触子。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れか一つに記載の電気接触子の第1接触部材の成形方法であって、
一枚の導電性を有する板材を略長方形状に打ち抜くと共に、先端部に複数の切り込みを形成して、前記接触片となる突片を複数形成し、該各突片を同一方向に折曲げ、その後、略長方形の板材を、前記各突片を折曲げた側を内側として筒状に曲げ加工して形成したことを特徴とする電気接触子の第1接触部材の成形方法。
【請求項7】
第1の電気部品が収容されるソケット本体と、
該ソケット本体に配設されて、前記第1の電気部品の端子に接触される請求項1乃至5の何れか一つに記載の電気接触子とを有することを特徴とする電気部品用ソケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−39496(P2008−39496A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−211624(P2006−211624)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(000208765)株式会社エンプラス (403)
【Fターム(参考)】