説明

電気自動車のためのマルチモード充電システム

【課題】電気自動車のためのマルチモード充電システムを提供する。
【解決手段】エンドユーザが全電気式自動車またはハイブリッド自動車の性能を最適化することを可能にする方法及び装置、及び所望の動作モードに対するその充電システムが提供される。本発明のシステムは、そこからユーザが選択し得る複数の充電/動作モードを備える。各充電/動作モードは、充電中に使用されるカットオフ電圧、及びバッテリパックの保守温度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、バッテリに関係すると共に、更に特に、電気自動車のバッテリパックに対して異なる充電及び冷却モードを提供するための方法及び装置に関係する。
【背景技術】
【0002】
バッテリは、何十年間も、様々な異なる電気装置及び電気機械式装置に電力を供給するために使用されてきた。始めの頃のバッテリは、使い捨てにできるバッテリと言われ、それらは、使い果たされるまで単に使用されると共に、その後廃棄され、そして1つ以上の新しいバッテリと交換された。更に新しいタイプのバッテリは、充電式バッテリと言われ、それは、再充電され、そして再使用されることが可能であり、従って、使い捨てにできるバッテリと比べると、経済的な利益、環境保全上の利益、及び使い易さの利益を提供する。
【0003】
充電式バッテリは、使い捨てにできるバッテリより、はるかに長い耐用年数を提供するが、それらの耐用年数は無制限ではない。バッテリのタイプに応じて、充電式バッテリは、一般的に、100回(例えば、アルカリバッテリ)から、1000回(例えば、リチウムイオンバッテリ、リチウムポリマーバッテリ)、そして20,000回かそれ以上(例えば、薄膜リチウムバッテリ)までの範囲で再充電され得る。関連するバッテリの化学物質(battery chemistry)のタイプに依存することに加えて、充電式バッテリが再充電され得るサイクル数は、以下を含む様々な他の要因によって変化する。
(i)充電の速度(すなわち、低速のトリクル充電対急速充電)、
(ii)充電のレベル(すなわち、満充電の75[%]、満充電、過充電等)、
(iii)充電される前の放電のレベル(すなわち、完全に使い果たされる、低いレベルにまだ充電されている等)、
(iv)非使用状態の間のバッテリの保存温度、そして
(v)使用中のバッテリの温度。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第11/786,108号
【特許文献2】米国特許出願第11/779,678号
【特許文献3】米国特許出願第11/818,838号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
充電式バッテリの高い初期費用のために、ラップトップコンピュータのような高価な製品は、多くの場合、比較的洗練された電源管理システムを組み込み、それによって、バッテリの寿命を延長すると共に、あまり高価でないセルの化学物質(cell chemistry)を利用する、更に小さくて更に低い容量のバッテリ及び/または複数のバッテリの使用を可能にする。最も一般的な電源管理技術の内の1つは、いくらかのラップトップコンポーネント及び周辺装置、特に機能に対して比較的高いレベルの電力を必要とするラップトップコンポーネント及び周辺装置を、可能ならいつでも、待機モードか低い電力使用モードのいずれかに置くことである。従って、例えば、ラップトップは、2つの異なるビデオ画面輝度レベル、すなわち、コンピュータがコンセント(電源)につながれているときは高い輝度を、そしてコンピュータがバッテリ電力で動作しているときは低い輝度を提供し得る。これは、同様に、コンピュータが短時間以上の間無活動であるときに、ビデオ画面の電源を落とすか、もしくは、無線接続機能(例えば、Bluetooth、WiFi、WAN等)または他の非本質的な周辺装置を、それらが必要とされないときに、待機モードに設定することに隠れた主目的である。
【0006】
充電式バッテリのための増大するアプリケーションは、電気自動車のアプリケーションである。しかしながら、全電気式(all-electric)自動車及びハイブリッド自動車は、性能、距離、信頼性、寿命、及び、コストに関連した消費者の期待に添うために、主としてそのような自動車の充電式バッテリパックの必要性による多くのエンジニアリング要求(工学的要求)を提示する。本発明は、これらの目標を達成するのに役立つ、バッテリパック再充電システム及びユーザインタフェースを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、エンドユーザが全電気式自動車またはハイブリッド自動車の性能を最適化することを可能にする方法及び装置を提供すると共に、前記自動車は、バッテリ充電システム及びバッテリ冷却システムを備え、好みの動作モードは、選択手段を使用して、複数の充電/動作モードの中から選択され、好みの動作モードの選択によって、充電システムは、バッテリパックを特定の温度範囲内に維持するために、特定のカットオフ電圧、及びバッテリ冷却システムを利用する。
【0008】
少なくとも一実施例において、電気自動車マルチモード充電及び操作システムが提供され、それらは、少なくとも3つのカットオフ電圧の中から選択されたカットオフ電圧を利用するバッテリ充電システムと、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に、電気自動車のバッテリパックを、少なくとも第1の温度範囲及び第2の温度範囲の中から選択される第1の設定温度範囲内に維持するためのバッテリ冷却システムと、複数の充電/動作モードの中から、好みのモードを選択するための、ユーザがアクセス可能な手段とから成る。複数の充電/動作モードの中からの第1のモードの選択は、バッテリ充電システムが、第1のカットオフ電圧を利用し、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第1の温度範囲内に維持する結果となる。複数の充電/動作モードの中からの第2のモードの選択は、バッテリ充電システムが、第2のカットオフ電圧を利用し、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第1の温度範囲内に維持する結果となる。複数の充電/動作モードの中からの第3のモードの選択は、バッテリ充電システムが、第3のカットオフ電圧を利用し、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第2の温度範囲内に維持する結果となる。第1の設定温度範囲は、更に、第3の温度範囲を含み得ると共に、複数の充電/動作モードの中からの第4のモードの選択は、バッテリ充電システムが、第3のカットオフ電圧を利用し、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第3の温度範囲内に維持する結果となる。
【0009】
バッテリ冷却システムは、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されていない場合に、バッテリパックを、少なくとも第3の温度範囲及び第4の温度範囲の中から選択される第2の設定温度範囲内に維持し得る。複数の充電/動作モードの中からの第1のモードの選択は、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されていない場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第3の温度範囲内に維持する結果となる。複数の充電/動作モードの中からの第3のモードの選択は、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されていない場合に、バッテリ冷却システムが、バッテリパックを第4の温度範囲内に維持する結果となる。
【0010】
電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムは、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されていないと共に、第3のモードが選択されている場合に、バッテリパック温度が設定温度しきい値以下になることを防止するためのバッテリ加熱システムを更に備える。
【0011】
電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムは、バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されていると共に、第4のモードが選択されている場合に、バッテリパック温度が設定温度しきい値以下になることを防止するためのバッテリ加熱システムを更に備える。
【0012】
電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムの選択手段は、タッチセンサ方式画面(スクリーン)、表示装置、複数のスイッチ手段(例えば、押しボタン、トグルスイッチ、回転式スイッチ、及びスライドスイッチ)、音声認識システム、または遠隔モード選択器を利用し得る。システムは、少なくとも1つのモードインジケータを更に備え得る。システムは、好みのモードと初期設定のモードと間で切り替えるための手段を更に備え得る。システムは、複数の充電/動作モードの中から初期設定のモードを選択するための、ユーザがアクセス可能な手段を更に備え得る。
【0013】
本発明の少なくとも一実施例において、電気自動車の充電/動作モードを設定する方法が提供され、その方法は、ユーザがアクセス可能な複数の充電/動作モードを表示する段階と、ユーザがアクセス可能な複数の充電/動作モードの中から、好みのモードを選択する段階と、選択された好みのモードのインジケータ(indicator)を表示する段階と、電気自動車が外部充電用電源につながれている場合に、カットオフ電圧を選択されたモードに基づいて調整すると共に、バッテリパックの温度を、選択されたモードに基づく温度範囲内に維持する段階とを含む。その方法は、電気自動車が外部充電用電源につながれていない場合に、バッテリパックの温度を、選択されたモードに基づく温度範囲内に維持する段階を更に含み得る。その方法は、事前設定の時間期間の後、または電気自動車が動作モードから待機モードに循環した後、好みの充電/動作モードから初期設定の充電/動作モードに復帰する段階を更に含み得る。
【0014】
本発明の本質及び利点の更なる理解は、明細書の残りの部分と図面を参照することによって完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】バッテリの寿命に対する充電カットオフ電圧の影響を図を用いて例証する図面である。
【図2】セル電圧及び放電能力(放電容量)に対する温度の影響を図を用いて例証する図面である。
【図3】バッテリ容量に対する保存温度の影響を図を用いて例証する図面である。
【図4】本発明の好ましい実施例に従って設計されたバッテリ充電システムが統合された主要な自動車サブシステムのハイレベルのブロック図である。
【図5】充電/動作モード選択器の一実施例と関連するタッチセンサ方式表示画面を例証する図面である。
【図6】充電/動作モード選択器の代替の実施例において他のスイッチ手段と共に使用される非タッチセンサ方式ディスプレイを例証する図面である。
【図7】ディスプレイインタフェースを必要としない単純な充電/動作モード選択器を例証する図面である。
【図8】選択された充電/動作モードを示す単純な手段を例証する図面である。
【図9】遠隔充電/動作モード選択のためのシステムを例証する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の文書において、用語“バッテリ”、“セル”、及び“バッテリセル”は、互換性をもって同じ意味で使用され得ると共に、リチウムイオン(例えば、リン酸鉄リチウム(LFP:lithium iron phosphate)、コバルト酸リチウム(LCO:lithium cobalt oxide)、他の金属酸化物リチウム(lithium metal oxide)等)、リチウムイオンポリマー(lithium ion polymer)、ニッケルメタルハイドライド(nickel metal hydride)、ニッケルカドミウム(nickel cadmium)、ニッケル水素(nickel hydrogen)、ニッケル亜鉛(nickel zinc)、銀亜鉛(silver zinc)、または他のバッテリタイプ/バッテリ構成を含むが、それに限定されない、様々な異なる充電式のセルの化学物質及びセルの構成の内のあらゆるものを指し得る。ここで使用される用語“バッテリパック”は、1つの筐体または複数の筐体の中に含まれる複数の個々のバッテリのことを指すと共に、個々のバッテリは、特定のアプリケーションのための所望の電圧及び所望の容量を実現するために、電気的に相互接続されている。ここで使用される用語“電気自動車”は、EVとも呼ばれる全電気式(all-electric)自動車、PHEVとも呼ばれるプラグインハイブリッド自動車(plug-in hybrid vehicle)、またはハイブリッド自動車(HEV)のいずれかのことを指すと共に、ハイブリッド自動車は、その内の1つが電気駆動方式である、複数の推進源(propulsion source)を利用する。
【0017】
図1〜図3は、代表的なバッテリパックに関するいくらかのバッテリ特性を例証する。例えば異なるセルの化学物質を使用する異なるバッテリは、図1〜図3に示されたプロファイルと異なるプロファイルを示すことになると共に、これらの図は限定ではなく、単なる実例であることを意味するということが理解されるべきである。
【0018】
図1は、バッテリの寿命に対する充電カットオフ電圧の影響を例証するグラフであり、カットオフ電圧は、充電されることが終了する電圧である。4.15[ボルト]のカットオフ電圧(曲線101)を利用すると、最初のうちは、バッテリパックは、4.10[ボルト]のカットオフ電圧(曲線103)を用いて獲得された容量より更に高い容量に到達する。しかしながら、約200回の充電サイクルの後で、より低いカットオフ電圧を使用するバッテリの容量は、より高いカットオフ電圧を使用するバッテリの容量より大きく、バッテリパックの有益な寿命は、カットオフ電圧を単に下げることによって、非常に拡張され得ることを例証している。残念なことに、より高い電圧に充電されたバッテリがより低い電圧に充電された同じバッテリより、更に大きい容量を示すので、カットオフ電圧を下げることは、バッテリパックの性能の他の特徴、特に容量に対して、重要性(consequence)を有している。
【0019】
図2は、代表的なバッテリのセル電圧及び放電能力(放電容量)に対する温度の影響を例証するグラフである。図において、曲線201は、40[℃]の温度に対応し、曲線202は、30[℃]の温度に対応すると共に、曲線203は、20[℃]の温度に対応する。例証されたように、動作温度を20[℃]から40[℃]まで増加させることは、劇的に、放電能力を改善すると共に、それは、そのようなバッテリパックを使用する電気自動車に関する改善された自動車性能(例えば、より速い加速)及び改善された航続距離(driving range)の両方を交互にもたらし得る。しかしながら、より高い温度で動作することの欠点は、そのような温度がバッテリの寿命に対して影響を有していること、具体的にはバッテリの寿命を短くすることである。より高い温度の別の副作用は、温度が増加するのに従って、バッテリが、一般的に、更に高い回復不可能な容量損失を示すことになる、ということである。このバッテリ特性は、曲線301が35[℃]で再充電を繰り返されたバッテリパックに関する特性であり、曲線303が55[℃]で再充電を繰り返されたバッテリパックに関する特性である、図3において例証される。図示されたように、バッテリの保存温度を減少させることによって、それは、更に長いサイクル寿命にわたって、はるかに高い容量を保持することができる。
【0020】
全電気式自動車及びハイブリッド自動車の駆動システム、バッテリパック、及び付随する充電システムの設計の間に考慮されなければならない多くの他のバッテリ特性がある。例えば、そのシステムが許容するか、またはそのシステムが適応するように設計されている放電深度は、バッテリの寿命に影響を及ぼすことになる。大部分のバッテリの化学物質に関して、頻繁に、定格容量の70〜80[パーセント]より更にバッテリを放電することは、バッテリの寿命の減少につながるであろう。
【0021】
図4は、本発明の好ましい実施例に従って設計されたバッテリ充電システムが統合された主要な自動車サブシステムのハイレベルのブロック図である。本発明のマルチ充電モード機能を今まで通り保持している一方、自動車が他のサブシステム構成を利用し得るということが認識されることになる。図示されたように、システム400は、電力制御サブシステム401、バッテリパック403、バッテリ冷却サブシステム405、バッテリ加熱サブシステム407、及びユーザインタフェース409を備える。好ましい実施例において、バッテリ冷却システム405とバッテリ加熱システム407は、結合されて温度管理システム408になる。
【0022】
電力制御サブシステム401は、充電中のカットオフ電圧を制御すると共に監視する充電モジュール411から成る。充電モジュール411は、更に、充電率を制御し得ると共に監視し得る。好ましくは、そして、以下で更に詳細に説明されるように、電力制御サブシステム401は、更に、バッテリパック403の温度を監視すると共に、バッテリ冷却サブシステム405を使用してその温度を制御する。少なくとも一実施例において、バッテリ加熱サブシステム407は、同様に、所望のバッテリパック動作温度及び/または保存温度を実現するために、電力制御サブシステム401によって使用される。代表的なバッテリ温度制御システムは、2007年4月11日に出願されると共に、その開示がありとあらゆる目的のためにここに組み込まれる、同時係属中の米国特許出願シリアル番号第11/786,108号において詳細に説明される。
【0023】
電力制御サブシステム401は、更に、例えば充電モジュール411を介して、バッテリパック403の充電の状態を監視する。好ましくはサブシステム401は、更に、自動車が動作中及び自動車が保管中の両方の間に、バッテリパック403の放電の速度を監視することが可能である。更に、少なくとも一実施例において、サブシステム401は、そのバッテリが受けた充電サイクルの数を監視すると共に、それをオンボードメモリ(on-board memory:コンピュータに搭載されたメモリ)に保存する。好ましくは、各充電サイクルに関して、カットオフ電圧と他の充電パラメータが監視されると共に、メモリに保存され、それによって、バッテリパック403の相対的な調子とその期待される寿命を評価するために使用され得る情報を提供する。
【0024】
充電モジュール411は、好ましくは、図示されるように、電力制御サブシステム401の中に統合されているが、少なくとも1つの代替の実施例において、充電モジュール411は、電力制御サブシステム401と自動車の両方の外部に存在する。そのような実施例において、好ましくは、外部電力をバッテリパック403と互換性がある電力レベル(例えば電圧)に変換する充電モジュールの一部分は、自動車の外部に存在する一方、カットオフ電圧、充電率等の充電特性を制御する充電モジュールの第2の部分は、自動車の内部に存在する。その代わりに、充電モジュールの全体は、電力制御サブシステム401と自動車の外部に存在し得る。
【0025】
少なくとも1つの好ましい実施例において、バッテリパック403は、充電モジュール411を介して、外部電源にプラグで接続される(plugged into)か、またはそうでなければ外部電源に結合される(connected to)ように構成される。地方自治体の電力網(municipal power grid)は、外部電源413の1つの例である。充電モジュール411は、電源413が提供する電力がバッテリパック403によって保存可能な電力の形式に変換されることを保証する。例えば、一般的に、充電モジュール411は、電源が提供する電力をバッテリパック403によって必要とされる電力に変換するために、交流(AC)/直流(DC)整流器(AC to DC rectifier)を備える。少なくとも一実施例において、バッテリパック403は、充電モジュール411を介してバッテリパックと連結されている、自動車の中に含まれる発電機415、すなわちオンボード発電機によって、全部もしくは一部が充電される。オンボード発電機415は、本発明の実施にとって必要ではないので、それは実体のない点線で示される。いくつかの実施例において、外部電源413は、バッテリパック403に満充電を提供するという点で好ましい一方、内部電源415は、例えば自動車の使用中にバッテリパック403を充電することによって、バッテリパックの中の電荷を増加させるために使用され得ると共に、それによって航続距離を伸ばす、ということが認識されることになる。少なくとも一実施例において、内部電源415は、回生ブレーキシステム(regenerative braking system)である。
【0026】
電力制御サブシステム401は、更に、例えばパワーエレクトロニクスモジュール(power electronics module:PEM)419を使用して、バッテリパック403から自動車推進モータ417に連結された電力を制御する。パワーエレクトロニクスモジュール419は、モータ417に供給される電力が所望の電圧、電流、波形等を有していることを保証するために使用される。従って、例えば、以下で詳細に説明されるように、パワーエレクトロニクスモジュール419は、様々な選択可能な充電モードを実行するために、好ましくは、直流(DC)/交流(AC)インバータの他に、必要な制御回路構成/プロセッサも備える。自動車推進モータ417は、単一の電気モータ、または複数の電気モータから構成され得る、ということが認識されることになる。
【0027】
以下で詳細に説明されるように、ユーザインタフェース409は他の方法で実現され得るが、ユーザインタフェース409は、好ましくは、自動車のユーザインタフェースに統合され得る。インタフェース409は、充電モード及び関連するパラメータの選択を制御するための手段をユーザに提供する。以下で更に説明されるように、好ましくは、インタフェース409は、更に、その自動車がその時々にどちらのモードにあるかを確認するための手段を提供する。
【0028】
[充電/動作モード]
本発明のシステムは、ユーザが、電気自動車(すなわち、全電気式自動車及びハイブリッド自動車)の性能、そしてバッテリパックの他に、バッテリパックの平均寿命にも影響を及ぼす自動車の動作モード、より具体的には、充電の状況、バッテリ、及び電力制御システムを選択することを可能にする。好みの動作モードが、ここから詳細に説明されることになる。
【0029】
[標準モード]
標準モードにおいて、システムは、性能と航続距離とバッテリ寿命の最適な妥協点を提供するように構成される。概して、標準モードは、定格容量の約70[%]〜95[%]に充電する間、カットオフ電圧を制限することになる。好ましい実施例において、標準モードにおけるカットオフ電圧は、約4.10[ボルト]に設定される。標準モードは、自動車が動作している(すなわち走行している)間とコンセント(電源)につながれている間の両方の間、バッテリパックを、比較的冷たい温度に維持すること、好ましくは、自動車が動作している間、バッテリパックを、約30[℃]から35[℃]の範囲内の温度まで、そして自動車が外部電源に接続されているときは、バッテリパックを、約20[℃]から25[℃]の範囲内の温度まで冷却することを目的としている。
【0030】
[保存モード]
保存モードは、自動車が長期間の間、例えば2、3週間以上の期間の間保管される場合に、バッテリの寿命を最適化するように設定される。このモードでは、充電中のカットオフ電圧は、約30[%]〜70[%]、そしてより好ましくは約30[%]〜50[%]に制限される。好ましい実施例において、保存モードにおけるカットオフ電圧は、約3.80[ボルト]に設定される。標準モードと同様に、充電システムが外部電源に連結されるとき、バッテリパック温度は、比較的冷たい温度、好ましくは約20[℃]から25[℃]の範囲内の温度に維持される。少なくとも一実施例において、一度保存モードが選択されると共に、その自動車が動作するよりむしろコンセント(電源)につながれ、バッテリパックの充電状態が設定値(例えば、50[%])を超えているとすれば、そのシステムは、充電状態を積極的に設定値に下げると共に、それによってバッテリの寿命を延ばすのを助ける。好ましくは、そのシステムは、バッテリパックを負荷の影響下におく(例えばライト、ファン、擬似負荷等を作動させる)ことによって、充電状態を積極的に下げる。
【0031】
[航続距離延長モード]
このモードは、最大距離モードとも呼ばれ、最大航続範囲すなわち最大航続距離のためにシステムを最適化する。自動車の動作中、そのバッテリは、比較的暖かい状態に保たれると共に、それによって、バッテリインピーダンスが減少し、そして更に大きい放電能力に到達する。好ましい実施例において、このモードにおける自動車の動作中、温度は、約40[℃]に上昇するまで冷却されない。冷却システムは、その場合に、温度を、約37[℃]から40[℃]の範囲内に保つように動作する。もし最大距離モードが選択されると共に、自動車が外部電源につながれているならば、バッテリパックは、標準モードより更に低い温度、好ましくは約15[℃]から17[℃]の範囲の温度まで冷却される。充電の間、最大のカットオフ電圧、すなわち定格容量の約90[%]〜100[%]が使用される。好ましい実施例において、カットオフ電圧は、約4.15〜4.18[ボルト]に設定される。
【0032】
[性能モード]
このモードは、バッテリの寿命と航続範囲(航続距離)の両方を犠牲にして、利用可能な最も良い自動車性能を実現することを意図している。概して、性能モードは、充電中に、最大のカットオフ電圧、すなわち約90[%]〜100[%]を使用する。一実施例において、最大のカットオフ電圧は、約4.15〜4.18[ボルト]に設定される。好ましい実施例において、自動車の動作中、バッテリパックの温度は、約37[℃]から40[℃]の範囲内の温度に上昇することを許され、その後、この範囲内に温度を維持するために冷却される。このモードでは、その自動車が外部電源につながれるとき、好ましくは、バッテリ温度は、(必要であるならば)約35[℃]から40[℃]の範囲内の温度まで冷却される。
【0033】
少なくとも1つの代替の実施例において、上述のバッテリパック冷却条件に加えて、その自動車がコンセント(電源)につながれているとき、バッテリパックの温度が設定温度、例えば33[℃]以下にならないことを保証するために、必要に応じて、予備の加熱装置(pre-heating)が使用される。特に、この代替の実施例において、バッテリ温度が33[℃]以下になるとき、バッテリ予熱器が機能を有効にされると共に、一度温度が35[℃]に到達すれば、その場合にバッテリ予熱器は機能を停止される。
【0034】
バッテリパックを最大のレベルに充電し、バッテリを比較的高い温度に維持することに加えて、一実施例において、ユーザが性能モードを選択するとき、電力制御サブシステムは、パワーエレクトロニクスモジュールを介して、追加のパフォーマンスブースト(performance boost:性能向上)を提供する。具体的には、この実施例において、性能モードが選択されるとき、システムは、モータ417に供給され得る利用可能な電流の一時的な増加を行う。代表的なシステムにおいて、850[Arms(アンペア(実効値))]から900[Arms]に、利用可能な電流を増加する。電流が増加すると多くの自動車コンポーネント(例えば、PEM419、電動機軸、変速機等)にストレスを与えるので、好ましくは、電流の増大は、非常に限られた持続時間のものである。例えば、一実施例において、電流の増加は、最大5秒の持続時間の間だけ許容されている。好ましくは、他の制限が電流の増加に対して課せられ、例えば、電流の増加を性能モードの選択当たり1回の使用に制限する。システムのストレスを制限するために、電流の増加は、更に、数日、数週間、または数ヶ月で測定される期間当たり所定の回数に制限され得る。
【0035】
説明された動作の充電/動作モードに関連して上記で提供される最適温度範囲と同様に、カットオフ電圧が、特定の自動車及びバッテリパックに基づいている、ということが認識されることになる。発明者は、標準モード、保存モード、航続距離延長モード、及び性能モードのような特定の充電/動作モードに関して、充電、バッテリ、及び電力制御システムを最適化することの所望の目的を達成するために、他の自動車及び/またはバッテリタイプが、異なる動作パラメータ(例えば、カットオフ電圧、バッテリ温度等)を必要とする可能性がある、ということを想定する。
【0036】
本発明の好ましい実施例において、もし自動車が前述のモードの内のいずれかの間に外部電源413に接続されると共に、バッテリパックの充電が終了したならば、バッテリを設定温度範囲内に維持するために、バッテリパックの冷却を開始することに加えて、そのバッテリが冷却サブシステム405に電力を供給するために使用されないように、充電が再び開始される。充電の再開は、冷却サブシステムの始動の前に、始動の後に、もしくは始動と同時に開始し得る。
【0037】
少なくとも一実施例において、特定の充電/動作モードの選択は、更に、自動車の動作中に利用される充電プロファイルに影響を与える。この実施例は、何らかの形式の内部発電機415を必要とする。好ましくは、内部発電機415は、回生ブレーキシステムを、単独で、または他の発電手段(例えば、屋根に搭載された太陽電池パネル等)と組み合わせて利用する。この実施例において、バッテリパック403の充電の状態は、監視されると共に、内部発電機によって供給される充電能力を使用して、事前に定義された範囲内に維持される。好ましくは、標準モードでは、約50[%]の平均電荷が維持され、保存モードでは、30〜50[%]の平均電荷が維持され、そして最大距離モード及び性能モードでは、約70[%]の平均電荷が維持される。
【0038】
少なくとも一実施例において、自動車が外部電源413に接続される場合、電力制御サブシステム401は、電源の電圧及び電流を判定する。もしその電圧が設定値、例えば150[ボルト]未満であるならば、または、もしライン電流が設定値、例えば12[アンペア]以下であるならば、バッテリの冷却が制限される。例えば、このアプローチは、充電時間を短くするために使用され得る。特定のアプリケーションにおいて、サブシステム401が、外部電源の電圧/電流は設定値未満である、と判定する場合、バッテリ温度は、選択された充電/動作モードに関係なく、約37[℃]から40[℃]の範囲内の温度まで冷却され、そして一度バッテリパックの温度が37[℃]未満になれば、冷却サブシステムは機能を停止される。
【0039】
[代替の充電/動作モード]
本発明の代替の実施例において、本発明のシステムは、ユーザが1つ以上のバッテリ/電力システムの特性に基づいてモードを選択することを可能にする。例えば、そのような一実施例において、手段(例えば、ダイヤル、表示装置上のメニューベースのシステム、ボタン等)が提供され、それは、ユーザが充電カットオフ電圧を選択することを可能にする。好ましくは、ユーザは、3.8[ボルト]、3.9[ボルト]、4.0[ボルト]、4.1[ボルト]、及び4.15[ボルト]のような、4つかそれ以上のオプションを与えられる。その代わりに、提供された手段は、ユーザが、例えば30[%]、40[%]、50[%]、60[%]、70[%]、80[%]、90[%]、及び100[%]の平均電荷を選択することを可能にする。
【0040】
この代替の実施例において、好ましくは、ユーザに各選択に関する利点と欠点の両方を示すために手段が使用される。例えば、表示モニタは、カットオフ電圧が増加すると、バッテリの寿命に悪影響を与える一方で、ユーザが性能及び航続距離を獲得することを、図を用いて例証し得る。1つの比較的簡単な表示において、ユーザは、ユーザの選択を示す目盛り上のインジケータ(indicator)を備えた、(例えば最小航続距離から最大航続距離まで)スライドする目盛りを示される。比較的複雑な表示の例において、システムは、ユーザの選択が予測されたバッテリの寿命もしくは自動車の航続距離に及ぼす影響を計算する。
【0041】
この代替の実施例において、好ましくは、電力制御サブシステム401は、ユーザの選択に基づいて、追加のシステムパラメータを設定する。例えば、もしユーザが更に高いカットオフ電圧を選択するならば、バッテリの寿命にあまり興味がなく、より性能に興味があると推測して、システムは、選択されたカットオフ電圧が増加すると、カットオフ電圧と同様に、バッテリ温度を自動的に増加させ得る。少なくとも1つのそのような実施例において、電力制御サブシステムは、全てユーザの選択に基づいて、適切なバッテリ温度、充電特性等を決定するために、参照テーブル(look-up table:ルックアップテーブル)を使用する。
【0042】
[モード選択手段]
本発明は、様々な充電/動作モード選択手段の内のいずれもを利用し得る。好ましい実施例において、表示システムが、単独で、またはタッチセンサ方式画面と共に使用されるか、もしくは複数のスイッチ手段(例えば、トグルスイッチ、押しボタンスイッチ、スライドスイッチ等)と一緒に使用される。例えば、図5は、タッチセンサ方式表示システムの表示画面500を例証する。表示画面500は、独立型(stand-alone:スタンドアロン)の表示画面であり得るか、もしくは、推奨されるように、単に、ユーザインタフェースを含む複数の表示画面の内の1つの表示画面であり得る。好ましくは、このユーザインタフェースは、ユーザが、性能を監視すること、バッテリの寿命を監視すること、バッテリの充電の状態を監視すること、現在のバッテリの電荷で走行するべき残っている距離を監視すること、システムを初期設定の状態に調整すること、及び他の監視機能/運転機能のような、自動車の動作に関連付けられた他の機能を実行することを可能にする。まさにこのユーザインタフェースは、追加の画面を通して、更に、ユーザに、エアコン/ヒータの制御、オーディオ娯楽制御、携帯電話制御、ナビゲーションシステム制御、及び他の利便機能を提供するために使用され得る。
【0043】
表示画面500は、利用可能な充電/動作モードに対応する複数のタッチセンサ式ボタン501〜504を備える。一実施例において、ボタン501〜504の内の1つに触れる(タッチする)ことによって、対応するモードが選択される。好ましくは、触れられた(タッチされた)ボタンは、選択されたことを示すために強調表示される。図5では、ボタン502が強調表示されて示される。代替の実施例において、モード選択ボタンに触れたら、続いてデータ入力ボタン505を押さなければ(すなわち、触れなければ)ならない。2つのボタン、すなわちモードボタンと入力ボタンの選択を要求することは、不注意なモード変更の危険性を減少させる。不注意なモード変更もしくは許可されていないモード変更の危険性を更に減少させることを意図している代替の実施例では、モードを選択した後で、もしくはモードを選択してデータ入力ボタンに触れた後で、利用者暗証番号(PIN)またはパスワードを要求する第2のモード選択画面が表示される。
【0044】
好ましくは、充電/動作モード選択手段は、ユーザが彼らのモード選択の効果を認識することを助けるいくらかのインジケータを備える。図5において、インジケータ507は、異なるモードがバッテリの寿命に及ぼす影響を図を用いて例証する。そのような表示が行われ得る多数の方法があると共に、それは発明者によって明確に想定される、ということが認識されることになる。例えば、各ボタンは、色分けされ得る。その代わりに、ユーザが選択を行う場合に、選択の影響を強調表示する第2の表示画面が表示され得る。例えば、ユーザが最大距離モードを選択する場合に、表示画面は、改善された距離(例えば、10[%]増加した距離)及びバッテリの寿命に対する影響(例えば、長期間にわたるバッテリの寿命の減少)の表示を提供し得る。
【0045】
以前に言及されたように、充電/動作モード選択手段を構成する多数の他の方法がある。例えば、もしタッチセンサ方式ではないディスプレイが使用されるならば、好ましくは、画面は、選択手段を提供するためにディスプレイと共に使用される複数の、ボタン、トグルスイッチ、または他のスイッチ手段に対して直接に隣接する。図6は、そのような1つの手段を例証する。図示されたように、画面600は、他の利用可能な入力605〜606と同様に、利用可能なモード601〜604が、ハードボタン(hard button:機械式ボタン)または他のスイッチ手段607に対して直接に隣接するように構成される。ボタン/スイッチ607は、単に表示を再構成すると共に、そしてハードスイッチ607を他の機能に結び付けることによって、入力された他のデータを提供するために同様に使用され得る、ということが認識されることになる。前の例と同様に、表示画面600は、彼らの選択の影響をユーザに示すインジケータ609を含む。
【0046】
表示画面、例えば画面500及び画面600を使用する充電/動作モード選択器に加えて、以前に言及されたように、簡単な表示なしモード選択器が、本発明によって同様に使用され得る。例えば、そのようなモード選択器は、単に、乗員室(passenger compartment)の中(例えばダッシュボードの上、コンソールの上等)に、または他の場所(例えば、好ましくは充電レセプタクルカバードア(receptacle cover door)によってカバーされている自動車の外側にある差し込み式コンセント(plug-in receptacle))に配置され得る、押しボタン、トグルスイッチ、スライドスイッチ、回転式スイッチ等から構成され得る。図7は、ディスプレイインタフェースを必要としないと共に、むしろ回転式スイッチ701を使用する、1つのそのような充電/動作モード選択器を例証する。インジケータ703は、スイッチ701を囲むと共に、それらの各々は、特定の充電/動作モードを示す。図7において示された実例において、4つの充電/動作モードが、選択された最大距離モードと共に示される。前述の実施例のように、好ましくは、ユーザが、システムパラメータ(例えば、バッテリ寿命)に対する彼らの選択の影響を認識することを保証するために、インジケータ、例えばインジケータ705が使用される。
【0047】
別の実施例において、充電/動作モード選択手段は、オンボード車両ナビゲーションシステムによって一般的に使用される音声認識システムのような音声認識システムを使用する。好ましくは、音声認識システムは、更に、上述のようにシステム/ユーザの対話を単純化すると共に、彼らの音声入力がシステムによって正しく受け付けられたとき、肯定的なインジケータをユーザに提供するディスプレイインタフェースを使用する。
【0048】
使用される選択手段に関係なく、好ましくは、システムは、選択されたモードを示す1つ以上のインジケータを含む。好ましくは、それらのインジケータは、ユーザが選択されたモードを認識することを保証することが容易に明白である。例えば、図5〜図7において例証された4つの充電/動作モードを表している4つのインジケータは、運転者が見ることのできるダッシュボード上に配置され得る。好ましくは、各インジケータの隣は、図8において示されたような、モードのテキストのインジケータか、またはモードの記号によるインジケータである。少なくとも一実施例において、インジケータは、更に、色分けされると共に、従って、選択されたモードの補助的なインジケータを提供する。例えば、図8において示されたインジケータにおいて、インジケータ801は青色であり、インジケータ803は緑色であり、インジケータ805は黄色であり、そしてインジケータ807は赤色である。これは、選択されたモードが自動車の運転者に強調表示され得る多数の方法の内のほんの1つである。
【0049】
更に、もしくは、その代りに、オンボード充電/動作モード選択手段、遠隔選択手段が使用され得る。このタイプのモード選択器の主な利点は、ユーザが遠く隔たって充電/動作モードを変更することを、それが可能にすることである。例えば、旅行の間に、ユーザは、彼らの旅行が延長されたということ、そして、彼らの自動車が延長された期間に対して使用されないであろうということを理解し得る。あるタイプの遠隔モード選択器は、ユーザが、モードを保存モードに変更することを可能にするであろうと共に、それによってバッテリの寿命を向上させる。
【0050】
図9は、遠隔充電/動作モード選択のためのシステムの単純化された実例である。図示されたように、システムは、遠隔モード選択器901と、オンボード通信システム903とを備えると共に、オンボード通信システム903は、通信ネットワーク905を介して遠隔モード選択器901と通信を行う。オンボード通信システム903は、オンボードモード選択手段907に連結されると共に、オンボード通信システム903とオンボードモード選択手段907は、両方とも、自動車909の中に含まれる。最も簡単な形式において、遠隔モード選択器901は、無線遠隔制御装置(RF remote)であり、従って通信ネットワークを必要としない。無線遠隔制御装置の限られた範囲のせいで、好ましい実施例において、遠隔制御装置901は、ネットワーク905を介して通信を行うと共に、ネットワーク905は、セルラ、インターネット、衛星、または他の物のような、様々な既知のネットワークシステムの内のいずれかである。例えば、一実施例において、遠隔モード選択器901は、コンピュータか、または携帯電話上のウェブブラウザであると共に、ネットワーク905は、インターネットベースのネットワークシステムである。適当な自動車通信システムの更なる説明は、その開示がありとあらゆる目的のためにここに組み込まれる、同時係争中の、2007年6月15日に出願された米国特許出願シリアル番号第11/818,838号と2007年7月18日に出願された米国特許出願シリアル番号第11/779,678号とにおいて与えられる。
【0051】
少なくとも本発明の一実施例において、システムは、充電/動作モードを選択するようにユーザに指示する(prompt)。好ましくは、ユーザは、車両をオフ(turn off)した後で、しかし、車両から出る前に、例えば、ユーザが最初にキー(または他の自動車オン/オフ制御スイッチ)の位置を動作/走行の位置から待機/オフの位置に変更した時に、指示される。ユーザは、事前に録音された音声または合成された音声による口調または一連の口調によって、あるいは表示手段(例えば、表示インタフェース上の点滅するインジケータ、点滅する画面等)によって、あるいはそれらの組み合わせによって指示される。
【0052】
[初期設定のシステム]
1つの好ましい実施例において、充電/動作モード選択システムに関する初期設定のモードは、標準モードである。この実施例において、システムは、各ユーザに選択された充電/動作モードが終了した後に、初期設定のモード、すなわち標準モードへリセットする。従って、例えば、もしユーザが保存モードを選択するならば、システムは、自動車が保管領域に留まる限り、保存モードを維持することになる。例えば自動車を動作させることによって、一度自動車が保管領域から出されれば、システムは、自動的に初期設定のモードに戻る。同様に、もしユーザがシステムを性能モードまたは最大距離モードに設定するならば、自動車は、自動車が動作している間、選択されたモードに留まるが、しかし、初めてユーザが車両をオフにする時、もしくはこの次に自動車が充電されるために外部電源に接続される時、初期設定のモードに戻る。
【0053】
少なくとも本発明の一実施例において、ユーザは、充電/動作モード選択システムに関する初期設定のモードを選択することができる。ユーザは、更に、前述のように、モード選択手段を使用して、一時的な充電/動作モードを選択することができる。好ましくは、モードは、事前設定の時間期間の後、もしくは現在の走行サイクルの終了のような特定の事象が発生し、そして自動車が動作モードから充電モードに変更された後、もしくは自動車が充電モードから動作モードに変更されるような特定の事象の発生の後、好みのモードから初期設定のモードに変化する。
【0054】
少なくとも本発明の一実施例において、もし自動車が事前設定の時間期間の間動かされないならば、その自動車は、初期設定のモード(例えば標準モード)から保存モードに、モードを自動的に切り替える。その自動車は、好ましくは、ユーザが、自動車を動かすか、あるいは積極的に異なる充電/動作モードを選択するまで、保存モードに留まる。好ましくは、この実施例において、ユーザは、例えば、時間期間のリスト(例えば、1週間、2週間、3週間)から選択することによって、事前設定の時間期間を設定することができる。このオプションは、ユーザが、ユーザの特定の運転習慣に基づいて、自動車を設定することを可能にすると共に、従って、気付かずに自動車が保存モードに設定されることがない、ということを保証する。
【0055】
少なくとも本発明の一実施例において、ユーザは、自動車を運転している間に、現在のモードから性能モードに、モードを切り替えることができる。好ましくは、現在のモードから性能モードに切り替えるために使用されるスイッチ手段は、通常のユーザモード選択手段に加えて、または通常のユーザモード選択手段とは、異なる。例えば、一実施例において、もしユーザが事前設定された時間期間(例えば3秒間)内に1度以上アクセルパッド(accelerator pad)を完全に弱めるならば、その場合に、充電/動作モードは、性能モードに切り替わる。代替の実施例において、もしユーザが事前設定された時間期間内に2度以上アクセルパッドを完全に弱めるならば、その場合に、充電/動作モードは、性能モードに切り替わる。好ましくは、事前設定された時間期間は、自動車の製造業者によって事前設定される。その代わりに、事前設定された期間は、認定サービス提供者のような製造業者の担当者によって事前設定されるか、もしくは変更可能である。その代わりに、事前設定された期間は、ユーザによって変更可能である。好ましくは、ユーザが運転中に現在のモードから性能モードに切り替えることを可能にする本発明の実施例が、もし使用されるならば、その実施例は、更に、所定の時間期間(例えば、24時間)の後、または現在の走行期間の終了と同時に(すなわち、動力がオフされて、自動車が待機モードに入るとき)、または現在の走行サイクルの終了と同時に(すなわち、動力がオフされて、自動車がバッテリパック403を再充電するためにコンセントにつながれるとき)、標準モードに自動的に戻るように構成される。
【0056】
当該技術を熟知している人々によって理解されるように、本発明は、それらの精神または本質的特性からはずれずに、他の特定の形式において具体化され得る。従って、ここでの開示及び説明は、添付された特許請求の範囲に示される本発明の範囲の実例となるが、しかしそれに限定されないということを意図している。
【符号の説明】
【0057】
400 システム
401 電力制御サブシステム
403 バッテリパック
405 バッテリ冷却サブシステム
407 バッテリ加熱サブシステム
409 ユーザインタフェース
408 温度管理システム
411 充電モジュール
413 外部電源
415 車両の中に含まれる発電機(オンボード発電機、内部発電機)
417 車両推進モータ
419 パワーエレクトロニクスモジュール(PEM)
500 表示画面
501〜504 タッチセンサ式ボタン
505 データ入力ボタン
507 表示器
600 画面
601〜604 利用可能なモード
605〜606 利用可能な入力
607 ボタン/スイッチ
701 回転式スイッチ
703、705 インジケータ
801、803、805、807 インジケータ
901 遠隔モード選択器
903 オンボード通信システム
905 通信ネットワーク
907 オンボードモード選択手段
909 自動車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムであって、
少なくとも第1のカットオフ電圧、第2のカットオフ電圧、及び第3のカットオフ電圧の中から選択されたカットオフ電圧を利用する、電気自動車のバッテリパックを充電するためのバッテリ充電システムと、
前記電気自動車の前記バッテリパックを冷却するためのバッテリ冷却システムと、
複数の充電/動作モードの中から、好みのモードを選択するための手段とを備え、
前記バッテリ冷却システムは、少なくとも、前記バッテリ充電システムが外部充電用電源に連結されている場合に適用される第1の動作モードを有し、
前記第1の動作モードにおける前記バッテリ冷却システムは、前記バッテリパックを、少なくとも第1の温度範囲及び第2の温度範囲の中から選択される第1の設定温度範囲内に維持し、
前記選択手段は、前記電気自動車のユーザによってアクセス可能であり、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第1のモードは、前記第1のカットオフ電圧を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第2のモードは、前記第2のカットオフ電圧を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第3のモードは、前記第3のカットオフ電圧を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第1のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第1の動作モードにある場合に、前記第1の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第2のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第1の動作モードにある場合に、前記第1の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第3のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第1の動作モードにある場合に、前記第2の温度範囲を利用する
ことを特徴とする電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項2】
前記第1のカットオフ電圧が、約4.10[ボルト]であり、
前記第2のカットオフ電圧が、約3.80[ボルト]であり、
前記第3のカットオフ電圧が、約4.15[ボルト]であり、
前記第1の温度範囲が、約20[℃]から25[℃]であり、
前記第2の温度範囲が、約15[℃]から17[℃]である
ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項3】
前記バッテリ冷却システムは、前記バッテリ充電システムが前記外部充電用電源に連結されていない場合に適用される第2の動作モードを有し、
前記第2の動作モードにおける前記バッテリ冷却システムは、前記バッテリパックを、少なくとも第3の温度範囲及び第4の温度範囲の中から選択される第2の設定温度範囲内に維持し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第1のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第2の動作モードにある場合に、前記第3の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第3のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第2の動作モードにある場合に、前記第4の温度範囲を利用する
ことを特徴とする請求項1、または請求項2のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項4】
前記第3の温度範囲が、約30[℃]から35[℃]であり、
前記第4の温度範囲が、約37[℃]から40[℃]である
ことを特徴とする請求項3に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項5】
前記第1の設定温度範囲は、更に、第3の温度範囲を含み、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第4のモードは、前記第3のカットオフ電圧を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第4のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第1の動作モードにある場合に、前記第3の温度範囲を利用する
ことを特徴とする請求項1、または請求項2のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項6】
前記第3の温度範囲が、約35[℃]から40[℃]である
ことを特徴とする請求項5に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項7】
前記第1の設定温度範囲は、更に、第3の温度範囲を含み、
前記バッテリ冷却システムは、前記バッテリ充電システムが前記外部充電用電源に連結されていない場合に適用される第2の動作モードを有し、
前記第2の動作モードにおける前記バッテリ冷却システムは、前記バッテリパックを、少なくとも第4の温度範囲及び第5の温度範囲の中から選択される第2の設定温度範囲内に維持し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第1のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第2の動作モードにある場合に、前記第4の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第3のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第2の動作モードにある場合に、前記第5の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第4のモードは、前記第3のカットオフ電圧を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第4のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第1の動作モードにある場合に、前記第3の温度範囲を利用し、
前記複数の充電/動作モードの内の前記第4のモードは、前記バッテリ冷却システムが前記第2の動作モードにある場合に、前記第5の温度範囲を利用する
ことを特徴とする請求項1、または請求項2のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項8】
前記第3の温度範囲が、約35[℃]から40[℃]であり、
前記第4の温度範囲が、約30[℃]から35[℃]であり、
前記第5の温度範囲が、約37[℃]から40[℃]である
ことを特徴とする請求項7に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項9】
前記バッテリ充電システムが前記外部充電用電源に連結されていないと共に、前記第3のモードが前記選択手段によって選択されている場合に、バッテリパック温度が設定温度しきい値以下になることを防止するためのバッテリ加熱システムを更に備える
ことを特徴とする請求項3、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項10】
前記設定温度が、約35[℃]である
ことを特徴とする請求項9に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項11】
前記バッテリ充電システムが前記外部充電用電源に連結されていると共に、前記第4のモードが前記選択手段によって選択されている場合に、バッテリパック温度が設定温度しきい値以下になることを防止するためのバッテリ加熱システムを更に備える
ことを特徴とする請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項12】
前記設定温度が、約33[℃]である
ことを特徴とする請求項11に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項13】
前記選択手段が、タッチセンサ方式画面から成る
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項14】
前記選択手段が、表示装置から成る
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項15】
前記選択手段が、複数のスイッチ手段から成る
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、請求項7、または請求項14のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項16】
前記スイッチ手段が、押しボタン、トグルスイッチ、回転式スイッチ、及びスライドスイッチから成るグループの中から選択される
ことを特徴とする請求項15に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項17】
前記選択手段が、音声認識システムから成る
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項18】
ネットワークと通信する通信インタフェースを更に備え、
前記選択手段が、前記ネットワークと通信する遠隔モード選択器であり、
前記遠隔モード選択器が、前記電気自動車から分離されている
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項19】
少なくとも1つのモードインジケータを更に備え、
前記少なくとも1つのモードインジケータが、前記複数の充電/動作モードの内のどのモードが前記選択手段によって選択されているかを表示する
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項20】
前記複数の充電/動作モードの内の前記第1のモードが、初期設定のモードであり、
前記電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムは、事前設定の条件が発生した場合に、前記好みのモードから前記初期設定のモードに切り替えるための手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項21】
前記複数の充電/動作モードの中から初期設定のモードを選択するための手段を更に備え、
前記初期設定モード選択手段が、前記電気自動車のユーザによってアクセス可能であり、
前記電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システムは、事前設定の条件が発生した場合に、前記好みのモードから前記初期設定のモードに切り替えるための手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、または請求項7のいずれか一項に記載の電気自動車マルチモードバッテリの充電及び操作システム。
【請求項22】
電気自動車の充電/動作モードを設定する方法であって、前記方法が、
ユーザがアクセス可能な複数の充電/動作モードを表示する段階と、
ユーザがアクセス可能な前記複数の充電/動作モードの中から、好みのモードを選択する段階と、
前記選択された好みのモードのインジケータを表示する段階と、
前記好みのモードとして第1のモードを選択することに応答して、充電カットオフ電圧を第1のカットオフ電圧に調整する段階と、
前記好みのモードとして前記第1のモードを選択することに応答して、前記電気自動車のバッテリパックを第1の温度範囲内のバッテリパック温度まで冷却する段階と、
前記好みのモードとして第2のモードを選択することに応答して、前記充電カットオフ電圧を第2のカットオフ電圧に調整する段階と、
前記好みのモードとして前記第2のモードを選択することに応答して、前記電気自動車の前記バッテリパックを前記第1の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階と、
前記好みのモードとして第3のモードを選択することに応答して、前記充電カットオフ電圧を第3のカットオフ電圧に調整する段階と、
前記好みのモードとして前記第3のモードを選択することに応答して、前記電気自動車の前記バッテリパックを第2の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階とを含み、
前記バッテリパックを前記第1の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が外部充電用電源に連結されてから実行され、
前記バッテリパックを前記第1の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が前記外部充電用電源に連結されてから実行され、
前記バッテリパックを前記第2の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が前記外部充電用電源に連結されてから実行される
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記好みのモードとして第4のモードを選択することに応答して、前記充電カットオフ電圧を前記第3のカットオフ電圧に調整する段階と、
前記好みのモードとして前記第4のモードを選択することに応答して、前記電気自動車の前記バッテリパックを第3の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階とを更に含み、
前記バッテリパックを前記第3の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が前記外部充電用電源に連結されてから実行される
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記好みのモードとして前記第1のモードを選択することに応答して、前記電気自動車の前記バッテリパックを第4の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階と、
前記好みのモードとして前記第3のモードを選択することに応答して、前記電気自動車の前記バッテリパックを第5の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階とを更に含み、
前記バッテリパックを前記第4の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が動作中であると共に、前記電気自動車が前記外部充電用電源に連結されていない場合に実行され、
前記バッテリパックを前記第5の温度範囲内の前記バッテリパック温度まで冷却する段階は、前記電気自動車が動作中であると共に、前記電気自動車が前記外部充電用電源に連結されていない場合に実行される
ことを特徴とする請求項22、または請求項23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
事前設定の時間期間の後、前記好みのモードから初期設定のモードに復帰する段階を更に含み、
前記初期設定のモードは、ユーザがアクセス可能な前記複数の充電/動作モードの内の1つである
ことを特徴とする請求項22、請求項23、または請求項24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記電気自動車が動作モードから充電モードに循環した後、前記好みのモードから初期設定のモードに復帰する段階を更に含み、
前記初期設定のモードは、ユーザがアクセス可能な前記複数の充電/動作モードの内の1つである
ことを特徴とする請求項22、請求項23、または請求項24のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−165676(P2010−165676A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286838(P2009−286838)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(509316442)テスラ・モーターズ・インコーポレーテッド (23)
【Fターム(参考)】