説明

電気自動車及び電気自動車用の補助充電池

【課題】 電気自動車の充電池上がり時に、充電用の接続口に簡易に補助充電池を接続可能として一時的に走行可能とした電気自動車を提供する。
【解決手段】 充電池11からの電力でモータ13を駆動して走行する電気自動車であって、外部電源から電力供給を受けて前記充電池を充電するための接続口16を備えた電気自動車に適用され、充電池上がりに際し、前記接続口に接続可能な補助充電池用接続部22を備える補助充電池20を接続することにより、該補助充電池からの電力供給によって当該電気自動車の一時的な走行を可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気自動車及び電気自動車用の補助充電池に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ガソリンエンジン車の充電池上がりの場合は、ブースターケーブル等を使用して他の車両の充電池からの電力を一時的に給電することによりエンジンをスタートさせることが可能である。そして、エンジンをスタートさえすれば、電気系統に必要な電力は内蔵の発電機によって発電することができるので、通常に走行することが可能である。
【0003】
一方、電気自動車の場合は充電他の電力のみで走行させるので、充電池上がりの場合には、先ず前記充電池に充電する必要がある。電気自動車は、車体に充電用の接続口を備えており、外部電源装置(急速充電装置、或いは、商用電源)からの接続用ケーブルを、プラグを介して充電用の接続口に接続し、一定時間充電を行なう(特許文献1)。
【0004】
しかし、外部電源装置のない場所で充電池が上がってしまうと、充電が出来ないことになり、電気自動車をそこから動かすことが出来ない。
【0005】
特許文献2には、電気自動車の充電補助装置が開示されている。この充電補助装置は、電気自動車の車体に装備される走行用バッテリ装置を可搬型にし、例えば延長コードのようなものを使用せずとも家屋内の商用電源のコンセント近くまで運んで商用電源でも充電を可能にするものである。そのために、自走用車輪とこれを駆動する補助モータを備えることで自走機能を有するが、例えば100m以上というような長い搬送を想定したものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−161884号公報
【特許文献2】特開2004−304950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、電気自動車の充電池上がり時に、充電用の接続口に簡易に補助充電池を接続可能として一時的に走行可能とした電気自動車を提供しようとするものである。
【0008】
本発明はまた、上記の電気自動車に適した補助充電池を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、充電池からの電力でモータを駆動して走行する電気自動車であって、外部電源から電力供給を受けて前記充電池を充電するための接続口を備えた電気自動車において、充電池上がりに際し、前記接続口に接続可能な補助充電池用接続部を備える補助充電池を接続することにより、該補助充電池からの電力供給によって当該電気自動車の一時的な走行を可能にしたことを特徴とする電気自動車が提供される。
【0010】
上記の電気自動車においては、前記モータの駆動を制御する制御ユニットを備え、該制御ユニットは、前記外部電源に接続された外部電源用接続部を前記接続口に接続して前記充電池を充電している間は、前記モータを起動できないようにするインターロック機能を有すると共に、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることを判別する判別機能を有し、前記制御ユニットは、前記接続口に前記補助充電池用接続部が接続されていると判別した場合、前記インターロック機能を解除する。
【0011】
上記の電気自動車においてはまた、前記外部電源からの電力供給によって前記充電池を充電している時の前記接続口の電圧と、前記補助充電池を接続している時の前記接続口の電圧に差が生じるように設定し、前記制御ユニットは、前記接続口について検出された電圧により、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることの判別を行なうことができる。
【0012】
上記の電気自動車においては更に、前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部はそれぞれ、電力供給用の複数の端子の他に、少なくとも2本の余剰端子を備える一方、前記接続口は前記電力供給用の複数の端子、前記少なくとも2本の余剰端子に接続可能な複数の端子を有し、前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部における一方の少なくとも2本の余剰端子が短絡されている一方、前記接続口における前記少なくとも2本の余剰端子に対応する端子は前記制御ユニットに接続されており、前記制御ユニットは、前記接続口に接続されている前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部における2本の余剰端子の短絡の有無を判別することにより、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることの判別を行なうことができる。
【0013】
本発明によればまた、充電池からの電力でモータを駆動して走行する電気自動車であって、外部電源から電力供給を受けて前記充電池を充電するための接続口を備えた電気自動車用の補助充電池であって、前記接続口に接続可能な補助充電池用接続部を備え、充電池上がりに際し、当該補助充電池を前記接続口に接続することにより、該補助充電池からの電力供給によって電気自動車の一時的な走行を可能にするための補助充電池が提供される。
【0014】
上記の補助充電池においては、当該補助充電池の電圧を、前記外部電源からの電力供給によって前記充電池を充電している時の前記接続口の電圧よりも高く、或いは、低くなるように設定しても良い。
【0015】
上記の補助充電池は、容易に持ち運び可能な重さ及び寸法で、電気自動車に常時積み込み可能であることが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、駐車場、特に機械式駐車場内での充電池上がりや、走行時の充電池上がり等、外部電源装置が近くにない場合であっても、補助充電池を接続することで一時的に走行可能となり、外部電源装置のある場所、或いは、停車しても安全な場所への移動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明が適用される電気自動車の構成のうち、本発明の実施形態の説明に必要な最小限の構成を示した図である。
【図2】図1に示された接続口の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】図2に示した接続口に接続可能な接続部を持つ、本発明の実施形態に係る補助充電池を、途中の電力ケーブルを省略して示した図である。
【図4】図3に示された補助充電池の接続部を図3の矢印A方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について説明する前に、本発明の適用において前提となる条件を説明する。
【0019】
電気自動車は、外部電源装置のある場所において接続用ケーブルで外部電源装置と電気自動車を接続し充電している間はモータを起動させることが出来ない。これは、電気自動車の充電中は外部電源装置に接続用ケーブルで接続される為、充電中に電気自動車を発進させて接続用ケーブルを切断してしまわない様にする必要があるからである。このために、電気自動車は、通常、充電池への充電中はモータを起動できないようにするインターロック機能を付与されている。一例を挙げると、電気自動車は、電気系統全般を制御する制御ユニットを備えており、この制御ユニットは、充電中は、充電池への充電中であることを認識し、走行用のモータを起動できないようにする。これは、例えばモータのスタートキー、或いはボタンによるスタート信号を遮断してスタート操作を無効にすることで実現される。
【0020】
このため、仮に、電気自動車の接続口に接続可能な接続部を有し電気自動車の走行に対応できるような容量を持つ充電池を、補助充電池として用意したとしても、上記のようなインターロック機能を有する電気自動車の場合、接続口に補助充電池を接続すると、制御ユニットが充電池への充電中であると判別してインターロック機能が作動するので、補助充電池として利用できない。
【0021】
本発明は以上のような点を考慮したうえでなされたものであり、電気自動車が充電池上がりした際に一時的な走行を可能にすることに主眼が置かれている。
【0022】
以下に、その実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明が適用される電気自動車の構成のうち、充電池からの電力でモータを駆動する駆動系と、この駆動系に対する制御を行うために必要な最小限の構成と、外部電源から電力供給を受けて充電池を充電するために必要な最小限の構成を示した図である。
【0024】
図1において、充電池11からの電力は駆動回路12を経由してモータ13に与えられる。モータ13の回転駆動力はディファレンシャルギヤ14を介して車軸15に伝えられる。制御ユニット10は、駆動回路12を制御することでモータ13の回転駆動を制御する。なお、実際の駆動系は、上記のような構成の他に、例えばDC/DCコンバータやインバータ等の回路要素を備えるが、本発明の要旨には無関係であるので、説明は省略する。
【0025】
電気自動車の車体には、外部電源からの電力供給を受けて充電池11を充電するための接続口16が設けられている。
【0026】
充電池11を外部電源からの電力で充電する場合、普通充電と急速充電がある。普通充電は、商用電源、つまり100Vあるいは200Vのコンセントを通して電力供給を受けて充電を行なう形態であり、数時間程度の充電時間を要するのが普通である。一方、急速充電は、急速充電装置という設備から電力供給を受けて充電を行なう形態であり、普通充電に比べて短い時間で充電可能である。
【0027】
通常、普通充電と、急速充電は、別の接続口を通して行なわれるが、以下では普通充電用の接続口を想定して説明を行なうことにする。すなわち、図1に示される接続口16は、普通充電用の接続口であるものとする。しかし、接続口16が急速充電用であったとしても同じことである。
【0028】
普通充電は、電気自動車を充電池残量のあるうちに商用電源のコンセントに近い場所(数m〜数十mの範囲内)まで移動させ、一端側に商用電源のコンセントに接続可能なプラグ、他端側に接続口16に接続可能な接続部を持つ接続用ケーブルを用いて行なわれるが、図1では図示を省略している。
【0029】
代わりに、図1には、本実施形態において使用される補助充電池20を示している。補助充電池20は、補助充電池本体21と、接続口16に接続可能な接続部22とを電力ケーブル23で接続してなる。補助充電池本体21と接続部22は一体に構成されていても良いが、補助充電池本体21の重量が大きい場合には、電力ケーブル23で接続した構成の方が好ましい。
【0030】
また、接続口16に近い電力供給経路に電圧検出部17を設置し、検出した電圧を制御ユニット10に送るようにしている。勿論、電圧検出部17は、充電池11の電圧ではなく、接続口16を通して電力供給を受けている時の供給電圧を検出するように構成されている。
【0031】
図2は、接続口16の概略構成を示す。
【0032】
図2において、接続口16は、円筒状の接続口用ハウジング16−1内の絶縁体16−2に複数のピン端子(雄端子)16−3a、16−3b、16−3cが植設され、接続口用ハウジング16−1外に突出した各ピン端子部分は、図示していないが、電力ケーブルの導線に接続される。
【0033】
図2では、3本のピン端子のみが示されているが、実際の接続口は、電力供給のための3本のピン端子に加えて、複数のピン端子を備える。そして、これら複数のピン端子は、例えば信号伝達用に利用されるが、少なくとも2本のピン端子は、特別な用途を持たない、いわば余剰端子となる。なお、電力供給のためのピン端子は、他のピン端子よりも太く、電力ケーブルに接続されて充電池11に至る。一方、電力供給のためのピン端子以外のピン端子は制御ユニット10に接続される。
【0034】
また、図示を省略しているが、接続口用ハウジング16の開口は、雨や塵埃の侵入を防ぐために蓋で開閉可能にされる。
【0035】
図3は、図2に示した接続口16に接続可能な補助充電池用接続部を持つ、本発明の実施形態に係る補助充電池を、途中の電力ケーブルを省略して示した図であり、図4は、図3に示された補助充電池の接続部を図3の矢印A方向から見た図である。
【0036】
図3において、補助充電池20は、図1で説明したように、補助充電池本体21と、接続口16に接続可能な接続部22とを電力ケーブル23で接続してなる。補助充電池本体21は、充電池を絶縁性材料によるケース21−1内に収容してなり、ケース21−1には人による持ち運びに便利なように取っ手21−2が設けられている。
【0037】
接続部22は、図4をも参照して、図2で説明したハウジング16−1内に挿入可能な円筒状のハウジング22−1を有し、ハウジング22−1の後部は樹脂製のケース22−2に収容されている。ハウジング22−1内には、図2で説明した複数のピン端子に対応し、それぞれを受け入れ可能な複数の筒状の端子(雌端子)22−3a〜22−3eを備える。ケース22−2内では、ハウジング22−1から導出された端子22−3a〜22−3eのそれぞれに導線が接続される。
【0038】
このような補助充電池20は、フル充電された状態で電気自動車に常時搭載されているものとする。
【0039】
図4において径の大きな端子22−3a、22−3b、22−3cが電力供給用の端子であり、これらに接続された導線は、電力ケーブル23としてケース22外に導出され、補助充電池本体21に至る。また、電力供給用の端子以外の端子としては、便宜上、2本の端子22−3d、22−3eのみを示しており、これらの端子22−3d、22−3eを、図2で説明した、少なくとも2本の余剰端子に対応した端子であるものとする。
【0040】
22−5は、接続口16と接続部22の接続状態をロックするためのフックであり、押しボタン22−6により上下に変位し、接続口16のハウジング16−1の外側に設けた受け部(図2では図示を省略)で掛止される。このようなロック構造は、本発明の要旨ではなく、特許文献1にも開示されているので、詳しい説明は省略する。
【0041】
次に、接続口16に接続されているのが、補助充電池20の接続部22であることを判別する手法について説明する。
【0042】
(第1の手法)
接続口16側の2本の余剰端子に対応した、接続部22における端子を、あらかじめケース22−2内で短絡状態にしておく。一方、外部電源からの電力を充電池11に供給して充電を行なう際に接続口16に接続される外部電源用接続部も、接続口16側の2本の余剰端子に対応した端子を有するがそのまま、つまり電気的に独立した開放状態にしておく。
【0043】
このようにした上で、制御ユニット10は、電圧検出部17にて所定値以上の電圧が検出されると、接続口16を介して電力供給を受けている状態であることを判別する。同時に、制御ユニット10は、接続口16側の2本の余剰端子の接続先が短絡状態、開放状態のいずれであるかを判別し、開放状態である場合には接続口16に外部電源用接続部が接続されているものと判定してインターロック機能をオン、つまりモータの起動ができない状態にする。このようにして、充電池11に対する普通充電が始まる。充電中、及び充電完了後の動作については、これまでと変わらないので説明は省略する。
【0044】
一方、接続口16側の2本の余剰端子の接続先が短絡状態である場合には接続口16に補助充電池20の接続部22が接続されているものと判定してインターロック機能はオフのままとする。この場合、モータ13のスタートキーを操作すると補助充電池本体21からの電力でモータ13の駆動が可能となり、電気自動車として走行することができる。勿論、この場合、補助充電池本体21は電気自動車内に置かれている。最寄りの外部電源の利用できる場所まで移動したら、電気自動車を停止させて補助充電池20を取り外し、代わりに外部電源用接続部を持つ接続用ケーブルにて商用電源のコンセントから電力供給を受けて充電池11の充電を開始する。
【0045】
上記の説明は、補助充電池20の接続部22側の2本の端子を短絡状態にした場合であるが、これに代えて、外部電源用接続部における2本の端子を短絡状態にしても良い。この場合の制御ユニット10における動作は、電圧検出部17による所定値以上の電圧検出後、接続口16側の2本の余剰端子の接続先が短絡状態である場合に、接続口16に外部電源用接続部が接続されているものと判定してインターロック機能をオフにする。一方、接続口16側の2本の余剰端子の接続先が開放状態である場合には接続口16に補助充電池20の接続部22が接続されているものと判定してインターロック機能はオフのままとする。
【0046】
(第2の手法)
外部電源からの電力を充電池11に供給して充電を行なう際に接続口16に接続される外部電源用接続部の場合、昇圧トランスを介して単相100Vを単相200Vに変換して供給するので、充電中の接続口16での電圧は200Vであると考えて良い。これに対し、補助充電池20の電圧を200Vから少し高い、或いは少し低い電圧、例えば220V、或いは180Vとする。
【0047】
制御ユニット10は、電圧検出部17にて所定値以上の電圧が検出されると、制御ユニット10は接続口16を介して電力供給を受けている状態であることを判別する。同時に、制御ユニット10は、接続口16の電圧が200V、180(或いは220)Vのいずれであるかを判別し、200Vである場合には接続口16に外部電源用接続部が接続されているものと判定してインターロック機能をオンにする。このようにして、充電池11に対する普通充電が始まる。
【0048】
一方、接続口16の電圧が180(或いは220)Vである場合には接続口16に補助充電池20の接続部22が接続されているものと判定してインターロック機能はオフのままとする。この場合、モータ13のスタートキーを操作すると補助充電池本体21からの電力でモータ13の駆動が可能となり、電気自動車として走行することができる。最寄りの外部電源の利用できる場所まで移動したら、電気自動車を停止させて補助充電池20を取り外し、代わりに外部電源用接続部を持つ接続用ケーブルにて商用電源のコンセントから電力供給を受けて充電池11の充電を開始する。
【0049】
以上の第1、第2の手法は、前述したように、普通充電の場合であるが、急速充電の場合であっても、接続口の場所が異なるだけで、基本的に変わりは無い。ただし、急速充電の場合は、電圧検出部17で検出する電圧が、充電電圧変化の影響を受け易いので、第1の手法がより好ましい。
【0050】
また、第1、第2の手法のいずれにおいても、補助充電池20からの電力は、充電池11からの電力をDC/DCコンバータやインバータを経由してモータ13に供給する経路と同じ経路でモータ13に供給されるが、充電池11はバイパスするような回路が設定されるのが好ましい。このような設定は、例えば切替えスイッチを介在させることで容易に実現可能である。
【0051】
以上説明した本発明の実施形態によれば、駐車場、特に機械式駐車場内での充電池上がりや、走行時の充電池上がり等、外部電源装置が近くにない場合であっても、あらかじめ電気自動車に搭載しておいた補助充電池を簡単に接続することができて一時的に走行が可能となり、外部電源装置のある場所、或いは、停車しても安全な場所への移動が可能となる。
【0052】
なお、上記の実施形態は、電気自動車がインターロック機能を有していることを前提としているが、インターロック機能を有していない電気自動車の場合には、上記の第1、第2の手法を用いること無く、単に、補助充電池20を電気自動車の接続口16に接続するだけで、電気自動車を一時的に走行可能とすることができる。あるいはまた、補助充電池20からの電力による一時的な走行ではなく、補助充電池20からの電力で充電池11への少容量充電を行ったうえで、電気自動車の一時的な走行は充電池11からの電力で行なうという形態をとることもできる。
【0053】
また、上記実施形態の第1の手法では、接続口16側の2本の余剰端子を利用するようにした例を説明しているが、これは一例にすぎず、信号伝送用の端子を含む複数の端子のうちの少なくとも1本の端子を利用し、制御ユニット10と接続部22との間で両者の端子間の導通の有無を判別できるように構成されていれば良い。
【符号の説明】
【0054】
20 補助充電池
21 補助充電池本体
21−1 ケース
21−2 取っ手
22 補助充電池の接続部
22−1 ハウジング
22−2 ケース
23 電力ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電池からの電力でモータを駆動して走行する電気自動車であって、外部電源から電力供給を受けて前記充電池を充電するための接続口を備えた電気自動車において、
充電池上がりに際し、前記接続口に接続可能な補助充電池用接続部を備える補助充電池を接続することにより、該補助充電池からの電力供給によって当該電気自動車の一時的な走行を可能にしたことを特徴とする電気自動車。
【請求項2】
請求項1に記載の電気自動車において、
当該電気自動車は、前記モータの駆動を制御する制御ユニットを備え、
該制御ユニットは、前記外部電源に接続された外部電源用接続部を前記接続口に接続して前記充電池を充電している間は、前記モータを起動できないようにするインターロック機能を有すると共に、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることを判別する判別機能を有し、
前記制御ユニットは、前記接続口に前記補助充電池用接続部が接続されていると判別した場合、前記インターロック機能を解除することを特徴とする電気自動車。
【請求項3】
請求項2に記載の電気自動車において、
前記外部電源からの電力供給によって前記充電池を充電している時の前記接続口の電圧と、前記補助充電池を接続している時の前記接続口の電圧に差が生じるように設定し、
前記制御ユニットは、前記接続口について検出された電圧により、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることの判別を行なうことを特徴とする電気自動車。
【請求項4】
請求項2に記載の電気自動車において、
前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部はそれぞれ、電力供給用の複数の端子の他に、少なくとも2本の余剰端子を備える一方、前記接続口は前記電力供給用の複数の端子、前記少なくとも2本の余剰端子に接続可能な複数の端子を有し、
前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部における一方の少なくとも2本の余剰端子が短絡されている一方、前記接続口における前記少なくとも2本の余剰端子に対応する端子は前記制御ユニットに接続されており、
前記制御ユニットは、前記接続口に接続されている前記外部電源用接続部、前記補助充電池用接続部における2本の余剰端子の短絡の有無を判別することにより、前記接続口に接続されているのが前記補助充電池用接続部であることの判別を行なうことを特徴とする電気自動車。
【請求項5】
充電池からの電力でモータを駆動して走行する電気自動車であって、外部電源から電力供給を受けて前記充電池を充電するための接続口を備えた電気自動車用の補助充電池であって、
前記接続口に接続可能な補助充電池用接続部を備え、充電池上がりに際し、当該補助充電池を前記接続口に接続することにより、該補助充電池からの電力供給によって電気自動車の一時的な走行を可能にするための補助充電池。
【請求項6】
請求項5に記載の補助充電池において、
当該補助充電池の電圧を、前記外部電源からの電力供給によって前記充電池を充電している時の前記接続口の電圧よりも高く、或いは、低くなるように設定したことを特徴とする補助充電池。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の補助充電池において、
前記補助充電池は、容易に持ち運び可能な重さ及び寸法で、電気自動車に常時積み込み可能であることを特徴とする補助充電池。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−211858(P2011−211858A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78476(P2010−78476)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】