説明

電気自動車用発電機

【課題】電気自動車の走行用モータ−の蓄電池を最良に充電することができる電気自動車用発電機を提供する。
【解決手段】走行用の電気モ−タ−10からの動力伝達としてのプロペラシャフト部2とタイヤの回転シャフト部11の前輪と後輪のシャフトに発電用コイルと発電用回転子永久磁石を有する発電機3aを一体的に取り付け前記シャフトの回転力を利用して回転子を回転させ発電機能を生じさせシャフト2の長さに応じ発電機能を増設し送電線14を介して自動蓄電池切替器13に送り少なくとも二つ以上の蓄電池AとBのいずれか一方に充電に必要な電力を供給し電気量の少ない蓄電池に充電に必要な発電を送り摩擦抵抗の少ない無接点発電機3aと3bと3cを少なくとも12基以上設け発電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車が走行するに必要な蓄電池の電気を常に最良に充電するための電気自動車用の発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド・カ−は動力源をガソリンエンジン等と電気を併用し走行する自動車があったが走行中は充電能力が低く時間がかかっていた(例えば、特許文献1参照)。また、バッテリ−とプロペラシャフトを用いた発電機を車に搭載したものがあったが走行中に一部充電するが電力不足で走行距離を伸ばす程度のものがあった(例えば、特許文献2ないし4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平17−143173号公報
【特許文献2】特開平07−119728号公報
【特許文献3】特開2010−155570号公報
【特許文献4】特開平4−27624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年ガソリン消費量増加と自然資源保護並びに排気ガスによる環境保護を目的にハイブリッド自動車や電気自動車の活用が増加しつつあるが、特許文献1に記載されているようにハイブリッド車は動力用に電気モ−タ−とエンジンを併用し使い分けて蓄電池への充電はガソリンエンジンを回し充電している。このため前記ガソリン使用時は排ガスによる環境保護対策に欠けている。また、走行中にエンジンを利用して充電していたが充電能力が低く時間がかかり家庭用電気で改めて充電しなければならない煩わしさがあった。
【0005】
また前記、特許文献2ないし4に記載のプロペラシャフトを利用した発電機を備えたものは、バッテリ−とプロペラシャフトを用いていたため設備が大掛かりになって多くの蓄電池を搭載しなければ必要とする電気量が得ることができず台数が限られていた。走行するための消費電力が多く電力を補うための発電能力に乏しく走行距離を伸ばす程度で走行後には家庭用電気で充電しなければならなかった。
【0006】
電気モ−タ−で走行する車両は、走行モ−タ−による消費電力が多大なため蓄電池を多く搭載しなければ必要な電気量を得ることが出来なかった。また、走行モ−タ−に発電機能を持たせ走行中余った電気を利用し充電を行ってはいるが走行に至る十分な充電能力が無い欠点がある。
【0007】
電気モ−タ−を動力源とした車にはエンジン室内用モータ型とタイヤ・ホィ−ル型があるがそれぞれ走行を重視したもので蓄電池の消費電力が多く運転手は走行中に充電の必要性と走行距離に不安を生じている。走行後には専用の充電が必要となる。家庭用電気等で充電する場合は設備を設置する必要があり漏電の危険性も発生するなど問題点がある。
【0008】
従って本発明は走行中の動力伝達としてのシャフトを利用して発電を生じさせ必要とする電力量を少なくとも正副2個以上設置した蓄電池に自動蓄電池切替器を介していずれか一方電気の少ない方に交互に充電し走行に十分な複数台の発電機で自走発電を行い交互の充電のみで自力走行できることを目的に提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係わる電気自動車用発電機は、このような目的を解決するため走行用の電気モ−タ−からの動力伝達としてのシャフトに、発電コイルと永久磁石を有する発電機を一体的に取り付け、前記シャフトの回転力を利用して発電機能を生じさせて、少なくとも二つ以上の蓄電池のいずれか一方に充電できる発電機を備えるものである。
【0010】
さらに、前記発電機は、発電用回転子強力永久磁石をプロペラシャフトに一体的に備えた発電用回転子とプロペラシャフト周囲の車体に固定された発電用コイル部からなりプロペラシャフトの長さに応じ全体的に発電機を複数台取り付けるものである、
【0011】
さらに、車輪の回転を利用したタイヤ駆動シャフトに発電用回転子強力永久磁石を一体的に備えた発電用回転子とタイヤ駆動シャフトの周囲に固定される発電用コイル部からなり前輪と後輪の4本のタイヤ駆動シャフト部にそれぞれ軸受けの外側と車体内側に発電機を合計8台設けるものである。
【0012】
さらに、電気自動車が走行することにより動力伝達としてのシャフトが回転しプロペラシャフト部とタイヤ回転シャフト部に設けた複数、例えば合計12台の発電機が発電し充電に必要な電力を一層増加させ蓄電池を少なくとも2個以上設置したいずれか一方自動蓄電池切替器で電気の少ない方を交互に充電し十分な発電ができるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は現在使用中の自動車のプロペラシャフト自体の回転軸とタイヤの回転シャフトの回転軸を発電機の回転軸と共通に使い新たな場所は取らず空間を利用し複数台の発電機を設け発電能力を増加させ蓄電池も大容量の物を設置せず車体の空間を利用しコンパクトに使い少なくとも2個以上設置したいずれか一方に自動蓄電池切替器で電気の少ない方に交互に充電し走行中に十分な自力発電による充電ですむため家庭用電気での充電がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】 プロペラシャフト発電機の断面図
【図2】 プロペラシャフト発電機の一部側面図
【図3】 使用状態を示す作用図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係わる電気自動車用発電機について、添付図面を用いて説明する。シャフト発電機は図1ないし図3に示すように走行用の電気モ−タ−10から動力伝達としてのシャフト2に、発電用コイル3と永久磁石6を有する発電機3aを一体的に発電部取付台9で車体下7に固定し、前記シャフト2の回転力を利用して内部の回転子6を回転させ発電機能を生じさせる。
【0016】
前記プロペラシャフト発電機本体1とこの本体部1の一次側ジョイント繋部4には走行用モ−タ−10からの動力が自在ジョイントで一次側ジョイント繋部4で連結されプロペラシャフト2が回転し,前記プロペラシャフトの他側には二次側デフ繋部5より自在ジョイントでデフレ−ションギャ−部8からタイヤ12へと回転を伝え走行する。
【0017】
前記タイヤの回転シャフト発電機3bは発電用回転子強力永久磁石6をタイヤの回転シャフト11に一体的に備えた発電用回転子6とタイヤの回転用シャフト周囲11の車体7に固定される発電用コイル部3からなり発電機3bはタイヤの回転と共に発電し前輪と後輪を通して自動蓄電池切替器13へ送電し蓄電池A、Bいずれか一方に供給する。
【0018】
タイヤの回転シャフトにはタイヤホィ−ル側3cとタイヤの車体側3bにそれぞれ2個の発電機部を備え前輪と後輪とプロペラシャフト発電機3aと加え少なくとも合計12個以上の発電機が走行中に送電線14で自動蓄電池切替器13を介して正副いずれか一方電気量の少ない蓄電池AかBに常に走行可能な充電ができるよう発電能力を増加させ専用発電機として使用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明の電気自動車用発電機は自動車の軽自動車から普通乗用車、トラック、バスに至るまでの車種に合わせ統一したサイズを大量生産しコストダウンを図り各メ−カに関係なく現在使用中の例えばブロペラシャフト部を本発明のプロペラシャフト発電機本体と交換するだけで発電能力を得られるものである。また、タイヤホィ−ル式発電機にしかりサイズに合わせ統一し大量生産しコストダウンを図り各メ−カに関係なく利用し発電能力を得られるものである。
【符号の説明】
【0020】
1プロペラシャフト発電機本体
2プロペラシャフト
3発電用コイル部
3a発電機部
3bタイヤ車体側発電機
3cタイヤホィ−ル側発電機
4一次側ジョイント繋部
5二次側デフ繋部
6発電用回転子永久磁石部
7車体下部
8デフレ−ションギャ−部
9発電部取付台
10走行用電気モ−タ
11タイヤ回転用シャフト
12タイヤ
13自動蓄電池切替器
14送電線
A蓄電池
B蓄電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行用の電気モ−タ−から動力伝達としてのシャフトに、発電用コイルと永久磁石を有する発電機を一体的に取り付け、前記シャフトの回転力を利用して発電機内の磁石を回転させ発電機能を生じさせ、自動蓄電池切替器を介して少なくとも二つ以上の蓄電池のいずれか一方に充電させ必要な電力を常に供給し蓄電池を充電可能とすることを特徴とする電気自動車用発電機。
【請求項2】
前記発電機は、発電用回転子強力永久磁石をペロペラシャフトに一体的に備えた発電用回転子とペロペラシャフト周囲の車体に固定される発電用コイル部からなることを特徴とする請求項1記載の電気自動車用発電機。
【請求項3】
前記動力伝達としてのシャフトに設けられる発電機は、シャフトの長さに応じて増設させることを特徴とする請求項1記載の電気自動車用発電機。
【請求項4】
前記発電機は、発電用回転子強力永久磁石をタイヤの回転用シャフトに一体的に備えた発電用回転子とタイヤの回転用シャフト周囲の車体に固定される発電用コイル部からなることを特徴とする請求項1記載の電気自動車用発電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−143084(P2012−143084A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294890(P2010−294890)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(510326887)
【Fターム(参考)】