説明

電池監視回路および電池制御システム

【課題】全素電池の電圧をより低コストで監視できる電池監視回路および電池制御システムを提供する。
【解決手段】少なくとも2つ以上の素電池2からなり、正負の出力端子3,4を有する組電池1と、前記素電池の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路7と、前記電圧検出回路によって検出された電圧検出信号を電力線通信信号に変調し、変調した電力線通信信号を前記正負の出力端子間に重畳して出力する電力線通信回路8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つ以上の素電池を有する組電池の電圧を監視する電池監視回路および電池の充放電を制御する電池制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力需要家へのエネルギー安定供給や地球環境保全の観点から、発電機や太陽電池、燃料電池等により発生する交流または直流の電力をパワーコンディショナにより商用周波数の交流電力に変換し、この交流電力を商用電力系統やAC負荷に供給する分散型電源システムの普及が進んでいる。これらの分散型電源システムの中でも太陽光発電および風力発電は急激に普及が拡大しており、電力系統ネットワーク内における導入量の増加とともに、需要家端側から発電端側へ流れる方向の逆潮流電力が増加する傾向がある。このような逆潮流電力の増加は需要家端における系統電圧上昇をもたらし、ひいては分散型電源からの発電出力の抑制が必要となるため、今後のさらなる分散型電源システムの普及のためには逆潮流電力を増加させないシステムが必要不可欠であると考えられる。
【0003】
従来の太陽光発電システム用パワーコンディショナの一例として、特許文献1に記載のシステムを図7に示す。このシステムは、太陽電池101と、電源系統102と、電源系統102の電力又は太陽電池101の発電電力を蓄電する蓄電手段103と、この蓄電手段103を充電または放電する双方向DC/DC手段104と、太陽電池101又は蓄電手段103の電力を交流電力に変換し電源系統に出力する双方向AC/DC手段105とを有する。そして、負荷106の要求電力が太陽光発電電力より小さい場合には、太陽電池101の発電電力を電源系統102に売電し、電源系統102の電力が所定の値を超えないように蓄電手段103に蓄電した電力を放電して、電源系統102のピークカットする系統連系形電源システムである。そして、双方向DC/DC手段104を制御するために充放電制御部107を備え、双方向AC/DC手段105を監視するために電力検出器108を備える。
この特許文献1の発明によれば、太陽電池101と蓄電池103による電力蓄電手段とを組み合わせたようなシステムでも、電源系統102の電力を監視しながら、蓄電池103からの放電電力を制御するため、蓄電池103に蓄電された電力を電源系統102に売電したりすることなく、負荷電力のピークを低減することができる。特許文献1のように蓄電手段を有する分散型電源システムは、逆潮流電力を制御可能であるため有用である。
【0004】
上記のように太陽光発電の電力を蓄電するための手段としては、充放電におけるエネルギー効率が非常に高く、高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池が有用である。また、太陽光発電の電力を不足なく蓄えることのできる大容量の蓄電手段をリチウムイオン二次電池により構成するためには、多数の素電池を直列または並列に接続した組電池を用いる必要がある。このような組電池は、電気自動車やハイブリッド自動車、燃料電池自動車に適用される蓄電手段においても同様に必要とされる。
リチウムイオン二次電池は、過充電および過放電に対する素電池の保護が必要であり、素電池の電圧が電池特性によって決まる所定電圧を超過した場合充電を禁止し、所定電圧を下回った場合放電を禁止するという電圧監視機能が必要である。そのような監視システムの一例として、特許文献2がある。特許文献2は、電池1個ごとに、電池の電力測定、内部抵抗測定、充電回数測定を行うヘルス・メータと電力線搬送モデムをモジュールとして一体化し、各モジュールの電池を直列に接続し、上記電池のヘルス・メータにより検出された各電池の健康状態を表す電池情報を、電力線搬送通信機能を用いて処理し、直列に接続された電池の1個ずつの健康状態を集中して管理する電池の集中管理システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−369406号公報
【特許文献2】特開2004−350371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2の発明は、素電池一つに対して一つの通信モデムが必要であり、電池監視機能を電池に付与するための追加部品数が多く、コスト増加が大きい点が問題である。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、全素電池の電圧をより低コストで監視できる電池監視回路および電池制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電池監視回路は、上記課題を解決するために、少なくとも2つ以上の素電池からなり、正負の出力端子を有する組電池と、前記素電池の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路によって検出された電圧検出信号を電力線通信信号に変調し、変調した電力線通信信号を前記正負の出力端子間に重畳して出力する電力線通信回路とを備える。
これにより、複数の素電池の電圧情報を、一つの電力線通信回路を用いて組電池の出力端子から電力線通信により外部に出力することができるので、通信用の配線を必要とせず多数の素電池の過充電状態および過放電状態をモニタすることができる。
【0008】
また、本発明の電池監視回路は実施形態において、前記電圧検出回路は、前記各素電池の電圧を基準電圧と比較する電圧比較器を備え、素電池の電圧が基準電圧以上または基準電圧以下を検出することが好ましい。
これにより、より少ない部品で回路を構成することができ、低コスト化を図ることができる。
【0009】
また、本発明の電池監視回路は実施形態において、前記電池監視回路は、更に前記正負の出力端子の少なくとも一方に電気的に接続された過電圧保護素子を備え、前記過電圧保護素子は、前記電圧検出回路が過電圧を検出したとき前記過電圧保護素子を遮断状態にするのが好ましい。
これにより、一つの組電池単位で過充電を二重に保護することができ、外部からの充電継続を完全に禁止することができるので、安全性の高い組電池を提供することができる。
【0010】
また、本発明は、別の観点によれば電池制御システムであり、電池制御システムは、少なくとも2つ以上の素電池からなり、正負の出力端子を有する組電池と、前記素電池の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路によって検出された電圧検出信号を電力線通信信号に変調し、変調した電力線通信信号を前記正負の出力端子間に重畳して出力する電力線通信回路とを備える電池監視回路と、前記正負の出力端子間に接続された充放電回路と、前記電圧検出回路が前記素電池の過充電電圧または過放電電圧を検出したとき、充電または放電を禁止する制御回路とを備える。
これにより、素電池の過充電または過放電を禁止することができる。
【0011】
また、本発明の電池制御システムは実施形態において、前記制御回路は制御用電力線通信回路を有し、前記制御用電力線通信回路が前記電池監視回路の電力線通信回路と電力線通信を行い、電力線通信信号に変調された電圧検出信号に基づき制御回路が充放電回路の運転を制御することが好ましい。
これにより、組電池と制御回路を電力線通信により通信することができるので、通信用の配線を用いず多数の素電池の過充電状態および過放電状態を制御することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の素電池の電圧情報を一括して電力線通信回路にて処理し組電池の出力端子を介して外部に送出することができるので、配線の数を減らすだけでなく電力線通信回路の数も減らすことができるので、低コストで信頼性の高い電池監視回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態の電池監視回路を説明する構成図である。
【図2】本発明の一実施形態の電池監視回路の内部構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の他の実施形態の電池監視回路の内部構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の電池制御システムを説明する構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の電池制御システムを説明する構成図である。
【図6】本発明の実施の形態の過電圧保護素子を有する電池監視回路を説明する構成図である。
【図7】従来の太陽光発電システム用パワーコンディショナシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1はこの発明の実施形態による組電池1および電池監視回路5の構成を説明するための概略図である。組電池1を構成する蓄電池としては、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、およびリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタなどを使用することができるが、ここではリチウムイオン二次電池を使用した場合を説明する。図1に示すように、複数の素電池2を直列に接続した組電池1が、電池監視回路5とともに外装体6の内部に収められる。複数の素電池2を直列接続した組電池1の出力は、電池監視回路5を経由して正の出力端子4及び負の出力端子4から外部に出力される。ここで、組電池1の出力は、電池監視回路5を経由せず直接出力端子3、4に接続されていてもよい。
【0015】
電池監視回路5は、組電池1を構成する全ての素電池2の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路7と電力線通信回路8(モデム)を有する。図2に電池監視回路5のブロック図を示す。電圧検出回路7は、少なくとも素電池の個数分の入力チャンネルを有するAD変換器71を備え、AD変換器71は検出した電圧値をディジタル信号に変換してマイコン72に送信する。AD変換器71としては、マイコン72にその機能が内蔵されているものを使用してもよい。マイコン72は、パラレル信号として受信した電圧値を内部のSIO(シリアルI/Oインターフェース)73にてシリアル信号に変換して電力線通信回路8にデータを送信する。ここで、シリアルI/Oインターフェースとしては、必ずしもマイコン72に内蔵されているSIOを使用しなくてもよく、専用のパラレル/シリアル変換器を使用してもよい。
【0016】
電力線通信回路8は、電圧検出回路7から受信したデータをデータ処理部81にて変調したのち、DA変換器82およびアナログ信号処理部83にて電力線通信用のアナログ信号に変換し、最終的にカプラ84を介して組電池1の出力端子3、4のラインに出力する。
変調方式としては、OFDM方式(直交周波数分割多重方式)やSS方式(スペクトラム拡散変調方式)などを用いることができるが、ここでは、周波数利用効率が高くより高速伝送に適しているOFDM方式を用いた。電力線通信回路8から出力される信号には、どの素電池かを識別する識別番号と、それに対応する素電池の電圧値の情報を含ませておくとよい。
このような電池監視回路8を組電池1に接続することにより、複数の素電池2の電圧値情報を組電池1の出力端子3、4を介した電力線通信により外部に送出することができる。従って、通信のための追加の配線を必要とせず、多数の素電池2を有するシステムにおいても簡便に全素電池の電圧監視を行うことのできる、信頼性の高い組電池を提供することができる。しかも電力線通信回路8から出力される信号には、どの素電池かを識別する識別番号を含ませることにより、電圧異常を発生した素電池を特定することができる。
【0017】
図3は、電池監視回路5の別の実施形態のブロック図を示し、図3の電池監視回路5は、図2の電池監視回路5とは各素電池2の電圧検出をAD変換器71で行わない点が異なっている。組電池1において最低限必要な電圧検出機能としては、複数の素電池2のどれか一つが上限電圧を超過した場合、あるいは複数の素電池のどれか一つが下限電圧を下回った場合に、そのいずれかの異常を検出して異常情報を外部に知らせることができればよいと考えることができる。このような考えに基づき、図3の電圧検出回路7は電圧比較器75を備え、電力線通信回路8(モデム)は信号処理部85を備える。
電圧検出回路7は、過充電基準電圧源(図示しない)を備え、各素電池2の電圧を電圧比較器75にて過充電基準電圧と比較する。電圧検出回路7は、どれか一つの素電池2が過充電基準電圧を超過した場合に過充電検出信号76を信号処理部85に出力する。同様に、各素電池2の電圧を電圧比較器75にて過放電基準電圧源と比較し、どれか一つの素電池2が過放電基準電圧を下回った場合に過放電検出信号77を信号処理部85に出力する。さらに、過充電検出信号76および過放電検出信号77に加えて、どの素電池にて異常が検出されたかを識別する識別番号情報を伝えるための識別信号78を含ませておくとよい。
信号処理部85は、信号77または77の情報を変調してDA変換器82に送り、図2と同様にアナログ信号処理部83、カプラ84を介して出力端子3、4に出力する。図3の電圧検出回路7を用いる場合は、電力線通信信号には素電池2の電圧値自体の情報は含まれず、代わりに過充電または過放電検出がされたかどうかの情報が含まれることになる。図3の構成とすることにより、電池監視回路5の使用部品を減らし、より低コスト化を図ることができる。
【0018】
図4は、組電池1に図2または図3に示した電池監視回路5を接続し、これに充放電回路11と、制御回路12を接続した電池制御システムのブロック図を示す。組電池1の出力端子3、4は充放電回路11と電気的に接続され、制御回路12は充放電回路11の充放電運転を制御する。制御回路12は制御用電力線通信回路13(モデム)を備え、組電池1の電力線通信回路8との間で電力線通信を行う。
【0019】
図5は、さらに組電池1が複数直列に接続された場合の電池制御システムを示している。図5に示すように、各組電池1の正または負の出力端子3,4は隣接する組電池の正または負の出力端子3、4に接続され、全部直列接続される。複数の組電池1の出力端子3、4は1つになっている。そして充放電回路11及び制御回路12は、上記1つの出力端子3、4に接続される。
図5の場合、複数の組電池1を接続しているので、電力線通信ラインにおいて、複数のモデムが同時にデータを送った場合にライン上で信号が衝突しないための接続方式として、無線LANで用いられているのと同様のCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を用いている。これにより、モデムは通信開始前に通信ライン上の他のモデムからの通信の有無を調査し、各モデムがランダムな時間待ってからデータを通信ライン上に送信するので、異なる組電池の電池監視回路からのデータが衝突することがなく、信頼性の高い電力線通信を行うことができる。
【0020】
図4、図5の電池制御システムではともに、制御回路12の制御用電力線通信回路13は、各組電池1の電池監視回路5の電力線通信回路8と電力線通信を行い、これにより制御回路12において素電池の電圧情報を一元管理することができる。
電池監視回路5が図2の構成の場合は、各素電池の電圧値が電力線通信により制御回路12に送出される。制御回路12は、どれか一つの素電池2の電圧が過電圧状態になったことを検出した場合、充放電回路11に充電禁止指令を送ることで過充電保護動作を行うことができる。同様に、どれか一つの素電池の電圧が過放電状態になったことを制御回路12が判断した場合、制御回路12は充放電回路11に放電禁止指令を送ることで過放電保護動作を行うことができる。
電池監視回路5が図3の構成の場合は、組電池内のどれか1つの素電池が過充電状態または過放電状態であるか否かの検出情報が、電力線通信を用いて電池監視回路5から制御回路12に送出される。この場合も、制御回路12は、電池監視回路5における過充電または過放電の検出情報に基づいて、充放電回路11の充電禁止または放電禁止の保護動作を行うことができる。
【0021】
さらに、電池監視回路5は、図6(a)に示すように過電圧保護素子20を有することが好ましい。ここで過電圧保護素子20としては、MOSFETやIGBT等の半導体スイッチ素子、もしくはリレーなど、電圧検出回路7からのオンオフ信号により導通状態と遮断状態が切換えられるものが利用できる。また、図6(a)では蓄電池1の正電位側に過電圧保護素子20を接続しているが、蓄電池1の負電位側に接続してもよいし、正負両側に接続してもよい。さらに、図6(a)では電池監視回路5の出力端子3、4側に過電圧保護素子20を設けているが、組電池1側に設けてもよい。
なお、図6は図4または図5に示した充放電回路11及び制御回路12の記載を省略している。
上記過電圧保護素子20は、組電池1の過充電に対する2重保護のために設けるものであり、図3の電圧比較器75において検出される過充電検出信号76より高い過充電電圧に到った場合に遮断状態となるように、電圧検出回路7により制御される。より詳しくは、図3の電圧検出回路における過充電検出信号14は、素電池の電圧が第1の基準電圧を超えた際に過充電検出状態となり、さらに第1の基準電圧より高い第2の基準電圧を超えた際に、電圧検出回路2は過電圧保護素子20が遮断状態となるように信号21を制御する。これにより、組電池は過電圧保護素子20により外部から電気的に遮断されるので、外部から出力端子4を介した過充電が継続することがないため、過充電に対して2重保護された信頼性の高い電池監視回路を提供することができる。
【0022】
また、図6(b)に、過電圧保護素子20として、温度ヒューズ内蔵の抵抗素子を用いた構成を示す。上記過電圧保護素子にはMOSFETなどのスイッチ素子22が直列に接続されており、電圧検出回路7は、素電池の電圧が第2の基準電圧を超えた場合にスイッチ素子22がオン状態となるように信号21を制御する。これにより、外部から出力端子4を介して蓄電池1に印加されていた電圧は、過電圧保護素子20の抵抗素子に印加され、過電圧保護素子20の温度ヒューズが抵抗素子の発熱により遮断されることにより、外部からの蓄電池1の充電状態の継続が阻止される。これにより、電池監視回路が過電圧を2重に検出して蓄電池1を保護することができるので、信頼性の高い組電池を提供することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 組電池
2 素電池
3 正の出力端子
4 負の出力端子
5 電池監視回路
6 外装体
7 電圧検出回路
8 電力線通信回路
11 充放電回路
12 制御回路
13 制御用電力線通信回路
71 AD変換器
72 マイコン
75 電圧比較器
20 過電圧保護素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つ以上の素電池からなり、正負の出力端子を有する組電池と、
前記素電池の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路によって検出された電圧検出信号を電力線通信信号に変調し、変調した電力線通信信号を前記正負の出力端子間に重畳して出力する電力線通信回路と
を備え、
前記電圧検出回路は、前記各素電池の電圧を過充電基準電圧または過放電基準電圧と比較する電圧比較器を備え、前記電圧比較器によって素電池のどれか一つが過充電基準電圧を超過した場合、または素電池のどれか一つが過放電基準電圧を下回った場合を検出する検出信号を出力するとともに、電圧異常を発生した素電池を識別する識別信号を電力線通信回路に出力することを特徴とする電池監視回路。
【請求項2】
前記電池監視回路は、更に前記正負の出力端子の少なくとも一方に電気的に接続された過電圧保護素子を備え、前記過電圧保護素子は、前記電圧検出回路が過電圧を検出したとき前記過電圧保護素子を遮断状態にする請求項1記載の電池監視回路。
【請求項3】
少なくとも2つ以上の素電池からなり、正負の出力端子を有する組電池と、前記素電池の電圧をそれぞれ検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路によって検出された電圧検出信号を電力線通信信号に変調し、変調した電力線通信信号を前記正負の出力端子間に重畳して出力する電力線通信回路とを備え、前記電圧検出回路は、前記各素電池の電圧を過充電基準電圧または過放電基準電圧と比較する電圧比較器を備え、前記電圧比較器によって素電池のどれか一つが過充電基準電圧を超過した場合、または素電池のどれか一つが過放電基準電圧を下回った場合を検出する検出信号を出力するとともに、電圧異常を発生した素電池を識別する識別信号を電力線通信回路に出力することを特徴とする電池監視回路と、
前記正負の出力端子間に接続された充放電回路と、
前記電圧検出回路が前記素電池の過充電電圧または過放電電圧及び識別信号を検出したとき、充電または放電を禁止する制御回路と
を備える電池制御システム。
【請求項4】
前記制御回路は、制御用電力線通信回路を有し、前記制御用電力線通信回路が前記電池監視回路の電力線通信回路と電力線通信を行い、電力線通信信号に変調された電圧検出信号及び識別信号に基づき制御回路が充放電回路の運転を制御する請求項3記載の電池制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−250683(P2011−250683A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120371(P2011−120371)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【分割の表示】特願2007−251817(P2007−251817)の分割
【原出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】