説明

電流源回路

【課題】小さな回路面積で安定した出力電流が得られる電流源回路を提供する。
【解決手段】入力側トランジスタに流れる入力電流に比例する出力電流が流れるように複数の入力側トランジスタMiと複数の出力側トランジスタMoとがカレントミラー接続されている電流源回路11にて、切り替え制御部13が、活性化する入力側トランジスタを順次切り替えて複数の入力トランジスタの一部を活性化し、かつ常に一定数の入力側トランジスタを活性化するようにして、各入力側トランジスタがもつ特性ばらつきを平均化し、プロセス相対ばらつきによる入力側トランジスタの特性ばらつきを低減し、出力電流の安定性を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力電流に応じた出力電流を生成する電流源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
入力された入力電流を任意の倍率で複製した出力電流が得られる電流源回路の1つにカレントミラー回路がある。カレントミラー回路は、多くのアナログ回路で、入力電流を正確に増幅するために用いられる。カレントミラー回路において出力電流を入力電流のn倍にするには、入力側トランジスタと同一のトランジスタを出力側にn倍分並列に並べる。すなわち、電流ミラー比が1:n(増幅率n)である場合には、図12に示すように、入力側トランジスタMiのn倍の数の出力側トランジスタMo(Mo1〜Mon)が必要となる。図12に示すカレントミラー回路では、Iinの入力電流を流すことによって、(Iin×n)の出力電流が得られる。
【0003】
ここで、トランジスタにおけるしきい値や飽和電流などのプロセス相対ばらつきのσ値(標準偏差)は、理論上では√(面積)に反比例する。すなわち、サイズの小さい素子ほどプロセス相対ばらつきのσ値が大きくなる(特性のばらつきが大きくなる)。そのため、図12に示したようなカレントミラー回路において出力電流を安定化させるには、入力側トランジスタMiの特性変動を抑えることが重要であり、例えば入力側トランジスタMiのサイズを大きくすることで特性ばらつきの低減を図っていた。
【0004】
カレントミラー回路を用いたドライバLSIにおいて、カレントミラー回路の入力側トランジスタを複数設け、入力側トランジスタ間に出力側トランジスタを配置することで、ドライバ出力間のばらつきを抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−198770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、カレントミラー回路において、入力側トランジスタMiの特性変動を抑えるためにそのサイズを大きくすると、それに伴って出力側トランジスタMoのサイズも同様に大きくなる。つまり、例えば電流ミラー比が1:nのカレントミラー回路では、入力側トランジスタMiのサイズを大きくすると、入力側トランジスタMiのn倍分必要な出力側トランジスタMoのサイズも同様に大きくしなければならない。したがって、カレントミラー回路の回路規模が非常に大きくなってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、複数の入力側トランジスタ、複数の出力側トランジスタ、出力電流を外部に供給する出力端、及び切り替え制御部を有する電流源回路が提供される。複数の出力側トランジスタは、入力側トランジスタに流れる入力電流に比例する出力電流が流れるように複数の入力側トランジスタに対してカレントミラー接続される。また、切り替え制御部は、活性化する入力側トランジスタを順次切り替えて複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の入力側トランジスタを活性化させる。
【発明の効果】
【0008】
開示の電流源回路は、複数設けた入力側トランジスタを順次切り替えるようにして活性化することで、各入力側トランジスタがもつ特性ばらつきを平均化し、プロセス相対ばらつきによる入力側トランジスタの特性ばらつきを低減することができ、出力電流の安定性を向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による電流源回路を有する半導体装置の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態による電流源回路の回路構成例を示す図である。
【図3】スイッチの制御信号の駆動波形の一例を示す図である。
【図4】本実施形態による電流源回路の他の回路構成例を示す図である。
【図5】本実施形態による電流源回路のその他の回路構成例を示す図である。
【図6】本実施形態による電流源回路のその他の回路構成例を示す図である。
【図7】本実施形態による電流源回路のその他の回路構成例を示す図である。
【図8】制御信号生成部の一例を示す図である。
【図9】制御信号生成部の一例を示す図である。
【図10】制御信号生成部の一例を示す図である。
【図11】本実施形態による電流源回路での出力電流ばらつきを説明するための図である。
【図12】従来のカレントミラー回路の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下に説明する本発明の実施形態による電流源回路は、入力される入力電流に応じた出力電流を出力するカレントミラー回路を有し、入力電流を任意の倍率で複製した出力電流を生成する。本実施形態による電流源回路は、高速な動作が要求されるラッチ回路や位相調整回路などを有する高速通信のためのインタフェース装置や、精度が要求される外部入出力インタフェース装置等に用いて好適なものである。例えば、本実施形態による電流源回路は、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したインタフェース装置が有する出力バッファの電流源、出力アンプ装置が有する出力バッファの電流源などに適用可能である。
【0011】
図1は、本発明の実施形態による電流源回路を有する半導体装置の構成例を示す図である。図1には、本実施形態による電流源回路を電流源として用いた差動増幅器(差動出力バッファ)を一例として示している。図1において、R1、R2は抵抗であり、M1、M2はMOS(metal oxide semiconductor)トランジスタであり、11は本実施形態による電流源回路である。
【0012】
抵抗R1、R2は、差動増幅器における負荷素子をなすものである。抵抗R1は、一端が電源電圧(VDD)に接続され、他端がMOSトランジスタM1のドレインに接続されている。また、抵抗R2は、一端が電源電圧(VDD)に接続され、他端がMOSトランジスタM2のドレインに接続されている。
【0013】
MOSトランジスタM1、M2は、差動増幅器における駆動素子をなすものである。MOSトランジスタM1は、ゲートが差動入力信号の一方の信号が入力される入力端子IN1に接続され、ソースが電流源回路11の出力電流が流れる出力電流ノード(出力端)NDOに接続される。また、MOSトランジスタM2は、ゲートが差動入力信号の他方の信号が入力される入力端子IN2に接続され、ソースが電流源回路11の出力電流が流れる出力電流ノードNDOに接続される。
【0014】
差動増幅器において、抵抗R1とMOSトランジスタM1のドレインとの接続点の電圧が差動出力信号の一方の信号OUT1として出力され、抵抗R2とMOSトランジスタM2のドレインとの接続点の電圧が差動出力信号の他方の信号OUT2として出力される。
【0015】
電流源回路11は、複数のMOSトランジスタMi、複数のMOSトランジスタMo、切り替え制御部13、及び入力電流供給部15を有する。MOSトランジスタMi(Mi1、Mi2、Mi3、・・・、Mim)は、入力電流が入力される入力側トランジスタである。入力側トランジスタMiの各々は、ドレインが切り替え制御部13を介して入力電流供給部15に接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが入力電流供給部15に接続される。
【0016】
MOSトランジスタMo(Mo1、Mo2、Mo3、・・・、Mon)は、入力側トランジスタMiに流れる入力電流に比例する出力電流が流れるように、入力側トランジスタMiに対してカレントミラー接続された出力側トランジスタである。出力側トランジスタMoの各々は、ドレインが出力電流ノードNDOに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが入力側トランジスタMiのゲートに対して共通接続される。
【0017】
切り替え制御部13は、活性化する入力側トランジスタMiを順次切り替えるものであり、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimに対応したスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmを有する。入力電流供給部15は、入力側トランジスタMiに対して入力電流を供給する。
【0018】
切り替え制御部13のスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmは、入力電流供給部15−入力側トランジスタMi間の入力電流が流れる電流経路上に配置され、独立した制御信号によりそれぞれオン/オフ制御(導通状態/非導通状態)される。切り替え制御部13は、入力電流供給部15と入力側トランジスタMiのドレインとを接続するか否かをスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmによって制御することで、活性化する入力側トランジスタMiを切り替える。
【0019】
例えば、電流ミラー比が1:nである場合には、切り替え制御部13のスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmは、任意の時点において1つだけをオン状態とし他をオフ状態とするように、オン状態となるスイッチが順次切り替えられる。すなわち、動作している任意の時点において、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimの中のいずれか1つの入力側トランジスタMiだけが活性化するよう順次切り替えられる。これにより、活性化している1つの入力側トランジスタMiに流れる入力電流がn個の出力側トランジスタMoで複製され、入力電流供給部15から供給される入力電流のn倍の出力電流が出力電流ノードNDOを流れる。例えば、入力電流供給部15から供給される入力電流をIinとすると、出力電流ノードNDOを流れる出力電流は(Iin×n)となる。
【0020】
また例えば、電流ミラー比が1:(n/2)である場合には、切り替え制御部13のスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmは、任意の時点において2つをオン状態とし他をオフ状態とするように、オン状態となるスイッチが順次切り替えられる。すなわち、動作している任意の時点において、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimの中のいずれか2つの入力側トランジスタMiが活性化するよう順次切り替えられる。これにより、活性化している2つの入力側トランジスタMiに流れる入力電流がn個の出力側トランジスタMoで複製され、入力電流供給部15から供給される入力電流の(n/2)倍の出力電流が出力電流ノードNDOを流れる。
【0021】
本実施形態による電流源回路11では、前述のようにカレントミラー回路における入力側トランジスタMiを複数設けて並列化する。そして、活性化する入力側トランジスタMiを順次切り替えて、複数の入力側トランジスタMiの一部を活性化し、かつ常に一定数の入力側トランジスタMiを活性化する。このように複数の入力側トランジスタMiを順次切り替えるようにして活性化することで、各入力側トランジスタMiがもつ特性ばらつきが平均化され、全体としてみれば特性ばらつきが小さくなる。したがって、プロセス相対ばらつきによる入力側トランジスタMiの特性ばらつきを低減し出力電流の安定性を向上させることができ、歩留まりを向上させることができる。
【0022】
例えば、入力側トランジスタMiを時間的に等間隔になるよう活性化した場合には、プロセス相対ばらつき特性のσ値を(1/√(並列数))に抑えることができる。なお、並列数とは、並列して活性化する入力側トランジスタMiの数、言い換えれば任意の時点において活性化している入力側トランジスタMiの数である。また、活性化する入力側トランジスタMiの切り替えが時間的に等間隔でなくとも、順次切り替えることで特性ばらつきが平均化されるので、プロセス相対ばらつき特性のσ値を抑えることができる。また、活性化する入力側トランジスタMiを順次切り替えることで、各入力側トランジスタMiの温度特性ばらつきについても平均化可能であり、温度特性ばらつきによる入力側トランジスタMiの特性ばらつきの低減を図ることができる。
【0023】
また、各入力側トランジスタMiがもつ特性ばらつきを平均化することによって特性ばらつきを抑制するため、カレントミラー回路を小さい素子で構成することができ、回路規模(回路面積)が増大することを抑制することができる。例えば、電流ミラー比が1:100である場合に、従来においては、入力側トランジスタMiの特性変動を抑えるためにそのサイズを8倍(入力側トランジスタMiの数を8個)にすると、出力側トランジスタMoの数は800個必要となる。それに対して、本実施形態では、入力側トランジスタMiを8個設け、任意の時点において1つの入力側トランジスタMiだけが活性化するよう切り替えれば、出力側トランジスタMoの数は100個あれば良い。つまり、入力側トランジスタMiの特性ばらつきをほぼ同一の程度としながらも、電流ミラー比が1:100のカレントミラー回路を約1/8(詳細には108/808)の回路面積で実現でき、従来と比較して回路面積を削減することができる。
【0024】
なお、図1に示すように電流源回路11における入力側トランジスタMiのゲートと出力側トランジスタMoのゲートの間に、切り替え制御部13におけるスイッチ切り替えサイクルより十分に長い時定数を有するローパスフィルタ17を設けるようにしても良い。このようなローパスフィルタ17を設けた場合には、切り替え制御部13でのスイッチ制御により発生したスイッチングノイズが出力側に伝播することを防止でき、ノードVbiasの電圧の安定化を図ることができる。なお、ローパスフィルタ17を設ける位置は、図示した例に限定されるものではなく、図1に示した入力側トランジスタMiのゲートと出力側トランジスタMoのゲートの間の位置範囲S1であれば同様の効果を得ることができる。また、ローパスフィルタ17は、寄生素子等を用いて構成されていても良い。
【0025】
図2は、本実施形態による電流源回路の構成例を示す回路図である。図2に示す電流源回路は、図1に示した切り替え制御部13が有するスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmとしてNチャネル型MOSトランジスタ(以下、「NMOSトランジスタ」と称す。)を用いたものである。図2において、Mi、Mo、MsはNMOSトランジスタ、21はローパスフィルタ、23は制御信号生成部、25は入力電流供給部である。
【0026】
NMOSトランジスタMiは、図1に示した入力側トランジスタMiに対応し、NMOSトランジスタMoは、図1に示した出力側トランジスタMoに対応し、NMOSトランジスタMsは、図1に示した切り替え制御部13内のスイッチSWに対応する。また、ローパスフィルタ21、入力電流供給部25は、図1に示したローパスフィルタ17、入力電流供給部15にそれぞれ対応する。
【0027】
NMOSトランジスタMi(Mi1、Mi2、Mi3、・・・、Mim)は、入力電流が入力される入力側トランジスタである。NMOSトランジスタMo(Mo1、Mo2、Mo3、・・・、Mon)は、入力側トランジスタMiに流れる入力電流に応じた出力電流が流れるように、入力側トランジスタMiに対してカレントミラー接続された出力側トランジスタである。NMOSトランジスタMs(Ms1、Ms2、Ms3、・・・、Msm)は、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimに対応して設けられ、対応する入力側トランジスタMiを活性化するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
【0028】
入力側トランジスタMiの各々は、ドレインが対応するNMOSトランジスタMsのソースに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが入力電流供給部25に接続される。また、出力側トランジスタMoの各々は、ドレインが出力電流ノードNDOに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが入力側トランジスタMiのゲートに対して共通接続される。NMOSトランジスタMsの各々は、ドレインが入力電流供給部25に接続され、ゲートに制御信号CNTが供給される。
【0029】
NMOSトランジスタMs1、Ms2、Ms3、・・・、Msmは、制御信号生成部23から供給される制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmにより独立してオン/オフ制御される(導通状態/非導通状態とされる)。図3に、制御信号生成部23から出力される制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmの駆動波形の一例を示す。
【0030】
図3(A)に示す駆動波形は、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimを時間的に等間隔になるよう1つずつ活性化する場合の駆動波形である。制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmの各々のデューティ比を1/mとし、排他的に1つの制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmだけがアサートされる。すなわち、制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmは、互いに期間が重ならないようにT時間(Tは切り替えサイクル)だけアサートされ、その後、(m−1)×T時間はネゲートされる。図3(A)に示すように駆動すると、活性化する入力側トランジスタMiが1つずつ順次切り替えられ、かつ常に1つの入力側トランジスタMiが活性化されて、例えば図2に示した電流源回路は電流ミラー比1:nのカレントミラー回路として機能する。
【0031】
図3(B)に示す駆動波形は、1つずつ活性化する入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimを切り替えるとともに、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimを2つ活性化する場合の駆動波形である。制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmの各々のデューティ比を2/mとし、2T時間(Tは切り替えサイクル)だけアサートされ、その後、(m−2)×T時間はネゲートされる。また、図3(B)に示すように、T期間毎に制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmの中の1つが順次アサートされ、それまで2T時間アサートされていた制御信号がネゲートされる。図3(B)に示すように駆動すると、活性化する入力側トランジスタMiが1つずつ順次切り替えられ、かつ常に2つの入力側トランジスタMiが活性化され、例えば図2に示した電流源回路は電流ミラー比1:(n/2)のカレントミラー回路として機能する。また、図3(B)に示すように駆動すると、制御信号間で変化タイミングにずれ等が生じても、すべての入力側トランジスタMiが非活性となることがなく、少なくとも1つの入力側トランジスタMiが活性化している状態となる。したがって、出力電流の急激な変化を抑制し、出力電流の安定化を図ることができる。
【0032】
なお、制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmの駆動態様は前述した例に限定されるものではなく、3つ以上の入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimを同時に活性化するようなものであっても良い。しかし、回路面積(出力側トランジスタMoの回路面積)の増大を抑制しながらも、大きい電流ミラー比を実現するために、任意の時点において活性化する入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimの数は1つ又は2つであることが好ましい。
【0033】
なお、前述した説明では、NMOSトランジスタを用いたカレントミラー回路、いわゆる電流引き込み型(電流入力型)のカレントミラー回路を一例として説明したが、これに限定されるものではない。Pチャネル型MOSトランジスタ(以下、「PMOSトランジスタ」と称す。)を用いたカレントミラー回路、いわゆる電流吐き出し型(電流出力型)のカレントミラー回路であっても同様である。
【0034】
図4は、本実施形態による電流源回路の他の構成例を示す回路図である。図4に示す電流源回路は、PMOSトランジスタを用いてカレントミラー回路を構成し、図1に示した切り替え制御部13が有するスイッチSW1、SW2、SW3、・・・、SWmとしてPMOSトランジスタを用いたものである。図4において、Mi、Mo、MsはPMOSトランジスタ、41はローパスフィルタ、43は制御信号生成部、45は入力電流供給部である。
【0035】
PMOSトランジスタMi(Mi1、Mi2、Mi3、・・・、Mim)は、入力電流が入力される入力側トランジスタである。PMOSトランジスタMo(Mo1、Mo2、Mo3、・・・、Mon)は、入力側トランジスタMiに流れる入力電流に応じた出力電流が流れるように、入力側トランジスタMiに対してカレントミラー接続された出力側トランジスタである。PMOSトランジスタMs(Ms1、Ms2、Ms3、・・・、Msm)は、図1に示した切り替え制御部13内のスイッチSWに対応する。PMOSトランジスタMs(Ms1、Ms2、Ms3、・・・、Msm)は、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimに対応して設けられ、対応する入力側トランジスタMiを活性化するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
【0036】
入力側トランジスタMiの各々は、ドレインが対応するPMOSトランジスタMsのソースに接続され、ソースが電源電圧(VDD)に接続され、ゲートが入力電流供給部45に接続される。また、出力側トランジスタMoの各々は、ドレインが出力電流ノードNDOに接続され、ソースが電源電圧(VDD)に接続され、ゲートが入力側トランジスタMiのゲートに対して共通接続される。NMOSトランジスタMsの各々は、ドレインが入力電流供給部45に接続される。また、NMOSトランジスタMs1、Ms2、Ms3、・・・、Msmは、ゲートに制御信号生成部43からの制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmが供給され、独立してオン/オフ制御される(導通状態/非導通状態とされる)。
【0037】
制御信号生成部43は、制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmを生成して出力し、入力電流供給部45は、入力側トランジスタMiに対して入力電流を供給する。なお、図4に示した電流源回路の動作は、前述した電流源回路の動作と同様である。
【0038】
以下の説明においては、NMOSトランジスタを用いた電流引き込み型(電流入力型)のカレントミラー回路を構成例として示して説明する。しかし、前述の例と同様に各構成例について、PMOSトランジスタを用いた電流吐き出し型(電流出力型)のカレントミラー回路にも適用可能である。
【0039】
図5は、本実施形態による電流源回路のその他の構成例を示す回路図である。図5に示す電流源回路は、カスコード型のカレントミラー回路を用いたものである。図5において、Mi、Mj、Ms、M51、Mo、MpはNMOSトランジスタ、51はローパスフィルタである。なお、図5においては、制御信号生成部及び入力電流供給部は図示していない。
【0040】
NMOSトランジスタMiは、図示しない入力電流供給部からの入力電流Iin1が入力される上段の入力側トランジスタである。NMOSトランジスタM51、Mp(Mp1、Mp2、Mp3、・・・、Mpn)は、上段の入力側トランジスタMiに流れる入力電流に応じた出力電流が流れるように、上段の入力側トランジスタMiに対してカレントミラー接続される。なお、NMOSトランジスタMp(Mp1、Mp2、Mp3、・・・、Mpn)は、NMOSトランジスタMo1、Mo2、Mo3、・・・、Monに対応して設けられている。
【0041】
NMOSトランジスタMj(Mj1、Mj2、Mj3、・・・、Mjm)は、NMOSトランジスタM51を流れる電流Iin2が入力される下段の入力側トランジスタである。ここで、NMOSトランジスタM51と上段の入力側トランジスタMiとはカレントミラー接続されているので、NMOSトランジスタM51を流れる電流Iin2は、上段の入力側トランジスタMiに流れる入力電流Iin1に相当する。
【0042】
NMOSトランジスタMo(Mo1、Mo2、Mo3、・・・、Mon)は、下段の入力側トランジスタMjに流れる電流に応じた出力電流が流れるように、下段の入力側トランジスタMjに対してカレントミラー接続された出力側トランジスタである。NMOSトランジスタMs(Ms1、Ms2、Ms3、・・・、Msm)は、下段の入力側トランジスタMj1、Mj2、Mj3、・・・、Mjmに対応して設けられ、対応する下段の入力側トランジスタMjを活性化するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
【0043】
上段の入力側トランジスタMiは、ドレインが入力電流供給部に接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートがドレインに接続される。NMOSトランジスタM51は、ドレインが電源に接続され、ゲートが上段の入力側トランジスタMiのゲートに接続される。NMOSトランジスタMpの各々は、ドレインが出力電流ノードNDOに接続され、ゲートが上段の入力側トランジスタMiのゲートに対して共通接続される。
【0044】
また、下段の入力側トランジスタMjの各々は、ドレインが対応するNMOSトランジスタMsのソースに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートがNMOSトランジスタM51のドレインに接続される。NMOSトランジスタMsの各々は、ドレインがNMOSトランジスタM51のソースに接続され、ゲートに制御信号CNTが供給される。NMOSトランジスタMs1、Ms2、Ms3、・・・、Msmは、図示しない制御信号生成部から供給される制御信号CNT1、CNT2、CNT3、・・・、CNTmにより独立してオン/オフ制御される(導通状態/非導通状態とされる)。
【0045】
また、出力側トランジスタMoの各々は、ドレインが対応するNMOSトランジスタMpのソースに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが下段の入力側トランジスタMjのゲートに対して共通接続される。
【0046】
図5に例示したようなカスコード型のカレントミラー回路を用いることで、下段の入力側トランジスタMj及び出力側トランジスタMoに対して上段のカレントミラー回路から安定した電流を供給することができ、さらに電流源回路の電流精度を向上させることができる。
【0047】
図6は、本実施形態による電流源回路のその他の構成例を示す回路図である。図6に示す電流源回路は、図5に示した電流源回路において上段のカレントミラー回路の入力側トランジスタMiについても複数のトランジスタを設けたものである。図6において、Mi、Mj、MsA、MsB、M61、Mo、MpはNMOSトランジスタ、61、63はローパスフィルタである。なお、図6においても、制御信号生成部及び入力電流供給部は図示していない。また、NMOSトランジスタMj、MsB、M61、Mo、Mpは、それぞれ図5に示したMj、Ms、M51、Mo、Mpに対応し、制御信号CNTBは図5に示した制御信号CNTに対応するので、これらの説明は省略する。
【0048】
NMOSトランジスタMiは、図示しない入力電流供給部からの入力電流Iin1が入力される上段の入力側トランジスタである。NMOSトランジスタMsA(MsA1、MsA2、MsA3、・・・、MsAm)は、入力側トランジスタMi1、Mi2、Mi3、・・・、Mimに対応して設けられる。NMOSトランジスタMsAは、対応する上段の入力側トランジスタMiを活性化するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
【0049】
上段の入力側トランジスタMiの各々は、ドレインが対応するNMOSトランジスタMsAのソースに接続され、ソースが基準電位(VSS、例えばグランド)に接続され、ゲートが入力電流供給部に接続される。NMOSトランジスタMsAの各々は、ドレインが入力電流供給部に接続され、ゲートに制御信号CNTAが供給される。NMOSトランジスタMsA1、MsA2、MsA3、・・・、MsAmは、図示しない制御信号生成部から供給される制御信号CNTA1、CNTA2、CNTA3、・・・、CNTAmにより独立してオン/オフ制御される(導通状態/非導通状態とされる)。
【0050】
このように、カスコード型のカレントミラー回路を用い、上段のカレントミラー回路の入力側トランジスタMiについても複数設けて順次切り替えるようにして活性化することで、さらに電流源回路の電流精度を向上させることができる。なお、図6に示した例では、制御信号CNTAと制御信号CNTBとは別個の信号として示しているが、共通化することも可能である。
【0051】
なお、前述した説明では、入力側トランジスタのドレイン側に、スイッチとして機能させるトランジスタMsを設けるようにしているが、図7に示すように入力側トランジスタのソース側に、スイッチとして機能させるトランジスタMsを設けるようにしても良い。図7は、図2に示した電流源回路において入力側トランジスタMiのソース側に、スイッチとして機能させるトランジスタMsを設けるようにしたものである。このようにした場合には、入力側トランジスタのドレインの電圧にトランジスタMsによる影響が及ばなくなり、スイッチ(トランジスタMs)からノードVbiasへのカップリングノイズを削減することができる。なお、入力側トランジスタのドレイン側に、スイッチとして機能させるトランジスタMsを設けた場合には、入力側トランジスタのソースの電圧が安定するため、入力側トランジスタのしきい値が安定する。
【0052】
また、前述した説明では、入力側トランジスタを活性化するか否かを切り替えるスイッチをNMOSトランジスタ又はPMOSトランジスタの一方で構成しているが、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを用いたトランスミッションゲートとしても良い。入力側トランジスタを活性化するか否かを切り替えるスイッチとしてトランスミッションゲートを用いることで、スイッチの抵抗が低減し、プロセス変動を抑えることができる。
【0053】
以下、図8〜図10を参照し制御信号生成部について説明する。
図8及び図9は、パルス生成回路を用いて制御信号生成部を構成した例を示す図である。
【0054】
図8(A)において、81は発振器であり、82は分周器である。発振器81は、所定の周期のクロック信号を発振し出力する。分周器82は、発振器81より出力されたクロック信号に基づいて、0度、90度、180度、270度の位相差を有する分周クロック信号を生成し出力する。分周器82から出力される分周クロック信号を制御信号CNTとすることで、図8(B)に示すようなデューティ比の制御信号を生成することができる。
【0055】
また、図9(A)において、91は発振器、92は分周器、93〜96は論理積演算回路(AND回路)である。発振器91は、所定の周期のクロック信号を発振して出力し、分周器82は、発振器91より出力されたクロック信号に基づいて、0度、90度、180度、270度の位相差を有する分周クロック信号を生成し出力する。
【0056】
AND回路93は、分周器92より出力された位相差0度の分周クロック信号と位相差90度の分周クロック信号が入力され、その演算結果を出力する。また、AND回路94は、分周器92より出力された位相差90度の分周クロック信号と位相差180度の分周クロック信号が入力され、その演算結果を出力する。同様に、AND回路95は、位相差180度の分周クロック信号と位相差270度の分周クロック信号が入力されてその演算結果を出力し、AND回路96は、位相差270度の分周クロック信号と位相差0度の分周クロック信号が入力されてその演算結果を出力する。AND回路93〜96のそれぞれの出力を制御信号CNTとすることで、図9(B)に示すようなデューティ比の制御信号を生成することができる。
【0057】
なお、図8及び図9では、発振器81、91より出力されたクロック信号に基づいて4つの制御信号を生成する場合を一例として説明したが、制御信号の数が4つではなくとも同様に生成することができる。例えば、制御信号の数に応じて位相差を(360/制御信号数)度ずつ異ならせた分周クロックを生成し、それらを適宜組み合わせて論理積演算することで、任意のデューティ比の制御信号を生成することが可能である。
【0058】
図10は、シフトレジスタ回路を用いて制御信号生成部を構成した例を示す図である。
図10において、101〜108はシフトレジスタを構成するフリップフロップ(FF)である。FF101〜108にはクロック信号CLKが供給されており、FF101〜108は、クロック信号に同期して入力を取り込み出力する。FF101〜108は、各FFの出力が次段のFFに入力されるよう縦続(カスケード)接続され、さらに最終のFF(図示した例ではFF108)の出力が最初のFF(図示した例ではFF101)に入力されるよう接続される。すなわち、シフトレジスタは、FF101〜108をループさせた構成となっている。そして、FF101〜108の各々の出力が、制御信号CNTとして出力される。なお、制御信号のデューティ比は、FF101〜108に与える初期値により制御すれば良い。なお、図10では、8つの制御信号を生成する場合を一例として説明したが、制御信号の数に応じたFFをループさせるように接続することで任意の数の制御信号が生成可能である。
【0059】
図11は、本実施形態による電流源回路での出力電流ばらつきを説明するための図である。図11には、入力側トランジスタを8個設け、活性化する入力側トランジスタを1つずつ順次切り替えるようにした場合の出力電流に係るシミュレーション結果を示しており、モンテカルロ法を用いて計算したものである。図11において、LN1は本実施形態による電流源回路での出力電流ばらつきを示している。また、比較参照のために、入力側トランジスタのサイズを8倍にした(入力側トランジスタの数を8個にしてすべてに常に入力電流を入力する)従来の電流源回路での出力電流ばらつきをLN2として示している。図11に示されるように、本実施形態による電流源回路での出力電流ばらつきは従来よりも小さく、本実施形態による電流源回路によれば出力電流の安定性を向上させることができる。
【0060】
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の諸態様を付記として以下に示す。
【0061】
(付記1)
複数の入力側トランジスタと、
前記入力側トランジスタに流れる入力電流に比例する出力電流が流れるように前記複数の入力側トランジスタに対してカレントミラー接続された複数の出力側トランジスタと、
前記出力電流を外部に供給する出力端と、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有する電流源回路。
(付記2)
前記複数の入力側トランジスタの各々が前記切り替え制御部により活性化される期間の長さが等しいことを特徴とする付記1記載の電流源回路。
(付記3)
前記複数の入力側トランジスタのゲートと前記複数の出力側トランジスタのゲートとの間に配置されたローパスフィルタを有することを特徴とする付記1又は2記載の電流源回路。
(付記4)
前記切り替え制御部は、前記入力電流が流れる電流経路上に前記入力側トランジスタの各々に対応して配置され、独立して制御される複数のスイッチを有することを特徴とする付記1〜3の何れか1項に記載の電流源回路。
(付記5)
前記複数のスイッチの制御信号を生成し出力する制御信号生成部をさらに有することを特徴とする付記4記載の電流源回路。
(付記6)
前記制御信号生成部は、パルス生成回路を有することを特徴とする付記5記載の電流源回路。
(付記7)
前記制御信号生成部は、シフトレジスタ回路を有することを特徴とする付記5記載の電流源回路。
(付記8)
前記切り替え制御部は、活性化する前記入力側トランジスタを1つずつ順次切り替え、かつ常に1つの前記入力側トランジスタを活性化させることを特徴とする付記1〜7の何れか1項に記載の電流源回路。
(付記9)
前記切り替え制御部は、活性化する前記入力側トランジスタを1つずつ順次切り替え、かつ常に2つの前記入力側トランジスタを活性化させることを特徴とする付記1〜7の何れか1項に記載の電流源回路。
(付記10)
前記入力側トランジスタのドレイン側に前記スイッチを配置したことを特徴とする付記4記載の電流源回路。
(付記11)
前記入力側トランジスタのソース側に前記スイッチを配置したことを特徴とする付記4記載の電流源回路。
(付記12)
前記スイッチは、トランスミッションゲートであることを特徴とする付記4記載の電流源回路。
(付記13)
入力電流が供給される第1のカレントミラー部と、
前記第1のカレントミラー部にカスコード接続され、前記入力電流に応じた出力電流を外部に供給する第2のカレントミラー部とを有し、
前記第2のカレントミラー部が、
前記第1のカレントミラー部によって供給される前記入力電流に応じた電流が流れる複数の入力側トランジスタと、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有することを特徴とする電流源回路。
(付記14)
前記第1のカレントミラー部が、
前記入力電流が流れる複数の入力側トランジスタと、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有することを特徴とする付記13記載の電流源回路。
【符号の説明】
【0062】
11 電流源回路
13 切り替え制御部
15、25、45 入力電流供給部
17、21、41 ローパスフィルタ
23、43 制御信号生成部
Mi 入力側トランジスタ
Mo 出力側トランジスタ
SW、Ms スイッチ
CNT 制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力側トランジスタと、
前記入力側トランジスタに流れる入力電流に比例する出力電流が流れるように前記複数の入力側トランジスタに対してカレントミラー接続された複数の出力側トランジスタと、
前記出力電流を外部に供給する出力端と、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有する電流源回路。
【請求項2】
前記複数の入力側トランジスタの各々が前記切り替え制御部により活性化される期間の長さが等しいことを特徴とする請求項1記載の電流源回路。
【請求項3】
前記複数の入力側トランジスタのゲートと前記複数の出力側トランジスタのゲートとの間に配置されたローパスフィルタを有することを特徴とする請求項1又は2記載の電流源回路。
【請求項4】
前記切り替え制御部は、前記入力電流が流れる電流経路上に前記入力側トランジスタの各々に対応して配置され、独立して制御される複数のスイッチを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電流源回路。
【請求項5】
前記複数のスイッチの制御信号を生成し出力する制御信号生成部をさらに有することを特徴とする請求項4記載の電流源回路。
【請求項6】
前記切り替え制御部は、活性化する前記入力側トランジスタを1つずつ順次切り替え、かつ常に1つの前記入力側トランジスタを活性化させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電流源回路。
【請求項7】
前記切り替え制御部は、活性化する前記入力側トランジスタを1つずつ順次切り替え、かつ常に2つの前記入力側トランジスタを活性化させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電流源回路。
【請求項8】
前記スイッチは、トランスミッションゲートであることを特徴とする請求項4記載の電流源回路。
【請求項9】
入力電流が供給される第1のカレントミラー部と、
前記第1のカレントミラー部にカスコード接続され、前記入力電流に応じた出力電流を外部に供給する第2のカレントミラー部とを有し、
前記第2のカレントミラー部が、
前記第1のカレントミラー部によって供給される前記入力電流に応じた電流が流れる複数の入力側トランジスタと、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有することを特徴とする電流源回路。
【請求項10】
前記第1のカレントミラー部が、
前記入力電流が流れる複数の入力側トランジスタと、
活性化する前記入力側トランジスタを順次切り替えて前記複数の入力トランジスタの一部を活性化させ、かつ常に一定数の前記入力側トランジスタを活性化させる切り替え制御部とを有することを特徴とする請求項9記載の電流源回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2012−4671(P2012−4671A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135347(P2010−135347)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】