説明

電源出力端子触指防止構造

【課題】メンテナンス作業者への負担を極力低減させつつ、メンテナンス作業時におけるさらなる安全性を確保することが可能な電源出力端子触指防止構造を提供する。
【解決手段】バッテリ集合体11に設けられた一対の総+極出力端子及び総−極出力端子をそれぞれ覆う保護カバー部43A,43Bがヒンジ結合されて回動可能に連結されたバスバーモジュールカバー41A,41Bと、前記保護カバー部43A,43Bを係止して回動不能にするスライド可能なロックレバー51とを備え、前記ロックレバー51のスライドによって、両方の前記保護カバー部43A,43Bが回動不能となる両ロック状態、または前記保護カバー部43A,43Bのいずれか一方が回動不能となるとともに他方が回動可能となる片ロック状態とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、複数のバッテリを備えたバッテリ集合体からなる電源の出力端子における触指を防止する電源出力端子触指防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
環境にやさしい自動車として、電気自動車やハイブリッドカーが増加している。このような車両には、複数のバッテリを重ね合わせたバッテリ集合体からなる電源装置が搭載されている(例えば、特許文献1から4参照)。
【0003】
このような電気自動車やハイブリッドカー等の車両に搭載される電源装置は、ガソリンエンジン車等の電源回路に較べて大容量であるため、電気系統等のメンテナンスや修理時には電源回路遮断装置によって電源装置と負荷との間の電源回路を遮断して作業安全性を確保している(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−48515号公報
【特許文献2】特開2007−317400号公報
【特許文献3】特開2009−187813号公報
【特許文献4】特開2009−289431号公報
【特許文献5】特開2005−142107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電源装置は、複数のバッテリを直列に接続したものであり、電源装置の総両極端子間は高電圧である。このため、電源回路遮断装置によって電源装置と負荷との間の電源回路を遮断しても、メンテナンス作業を行う場合には、電源装置そのもの(総両極端子)に接触しないように十分な注意を払わなければならず、メンテナンス作業者の負担が大きかった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、メンテナンス作業者への負担を極力低減させつつ、メンテナンス作業時におけるさらなる安全性を確保することが可能な電源出力端子触指防止構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 電源に設けられた一対の出力端子をそれぞれ覆う保護部がヒンジ結合されて回動可能に連結されたカバーと、前記保護部を係止して回動不能とするスライド可能なロックレバーとを備え、
前記ロックレバーのスライドによって、両方の保護部が回動不能となる両ロック状態、またはいずれか一方の保護部が回動不能となるとともに他方の保護部が回動可能となる片ロック状態とされることを特徴とする電源出力端子触指防止構造。
【0008】
この電源出力端子触指防止構造によれば、通常時は、両ロック状態として両方の保護部で電源の出力端子を覆った状態とすることにより、両方の出力端子を良好に保護することができるとともに両方の出力端子への触指を防止して安全性を確保することができる。
また、メンテナンスや修理時には、ロックレバーをスライドさせて、片ロック状態としていずれか一方の保護部を回動不能とし、他方の保護部を回動可能とすることにより、出力端子に対する作業を片方ずつ行うことを可能にし、両方の出力端子に同時に触指する虞を確実に防止して、作業の安全性を大幅に高めることができる。
【0009】
(2) 請求項1に記載の電源出力端子触指防止構造において、
前記保護部はそれぞれ係止片を有し、
前記ロックレバーは前記係止片と交差する方向へスライドするとともに、両方の前記係止片を係止する前記両ロック状態といずれか一方の前記係止片を係止する前記片ロック状態との間でスライドすることを特徴とする電源出力端子触指防止構造。
【0010】
この電源出力端子触指防止構造によれば、通常時は、ロックレバーにて両方の保護部の係止片を係止することにより両ロック状態とする。両方の係止片を係止するだけの簡単な構造により、両方の出力端子を良好に保護することができるとともに両方の出力端子への触指を防止して安全性を確保することができる。
また、メンテナンスや修理時には、ロックレバーを係止片と交差する方向へスライドさせて、いずれか一方の係止片を係止することにより片ロック状態とする。すなわち、ロックレバーを両ロック状態からスライドさせて片ロック状態とする。これにより一方の係止片側の保護部を回動不能とし、他方の係止片側の保護部を回動可能とする。ロックレバーをスライドさせて片方の係止片を係止する簡単な構造により、出力端子に対する作業を片方ずつ行うことを可能にし、両方の出力端子に同時に触指する虞を確実に防止して、作業の安全性を大幅に高めることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、メンテナンス作業者への負担を極力低減させつつ、メンテナンス作業時におけるさらなる安全性を確保することが可能な電源出力端子触指防止構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態に係る電源出力端子触指防止構造が適用されたバッテリ集合体の斜視図である。
【図2】バッテリ集合体の一部斜視図である。
【図3】バッテリ集合体を含む電気回路を示す回路図である。
【図4】電源出力端子触指防止構造部分の斜視図である。
【図5】バッテリ集合体の出力端子への作業の手順を説明するバッテリ集合体の一部の斜視図である。
【図6】バッテリ集合体の出力端子への作業の手順を説明するバッテリ集合体の一部の斜視図である。
【図7】バッテリ集合体の出力端子への作業の手順を説明するバッテリ集合体の一部の斜視図である。
【図8】バッテリ集合体の出力端子への作業の手順を説明するバッテリ集合体の一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る電源出力端子触指防止構造が適用されたバッテリ集合体の斜視図、図2はバッテリ集合体の一部斜視図、図3はバッテリ集合体を含む電気回路を示す回路図、図4は電源出力端子触指防止構造部分の斜視図である。
電源出力端子触指防止構造が適用される電源は、図1に示すように、バッテリ集合体(電源)11である。このバッテリ集合体11は、電気自動車やハイブリッドカーなどの車両に電源として搭載されるもので、複数の角型のバッテリ13を2列に並設して構成されている。
【0014】
図2に示すように、これらのバッテリ13は、それぞれの端子15が上面に配置され、これらの端子15の列に、樹脂製のバッテリ接続プレート17が装着されている。
バッテリ接続プレート17は、複数のバスバー装着部19を有しており、これらのバスバー装着部19には、導電性の金属板からなるバスバー21が嵌め込まれている。そして、隣接するバッテリ13の端子15がバッテリ接続プレート17のバスバー21によって導通接続されている。
【0015】
このバッテリ集合体11では、全てのバッテリ13が直列接続されている。バッテリ集合体11の両端部のバッテリ13の端子15には、出力用バスバー23A,23Bが接続されており、これらの出力用バスバー23A,23Bには、総+極出力端子(出力端子)25A及び総−極出力端子(出力端子)25Bが設けられている。
【0016】
バッテリ集合体11の出力側の端部には、ジャンクションボックス31が取り付けられており、このジャンクションボックス31の上部に、総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bが配置されている。
【0017】
図3に示すように、ジャンクションボックス31は、バッテリ集合体11からの電力をインバータ等の負荷へ送るための電気接続箱であり、各種のリレーやレジスターなどの電気・電子部品33を備えている。そして、このジャンクションボックス31は、サービスプラグ35を介してバッテリ集合体11の総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bに接続されている。
【0018】
サービスプラグ35は、電気系統等のメンテナンスや修理時における作業安全性を確保するために、バッテリ集合体11とジャンクションボックス31との間の回路を遮断するものである。
【0019】
また、バッテリ集合体11には、図1に示すように、バッテリ接続プレート17の上部に、合成樹脂製のバスバーモジュールカバー(カバー)41が設けられており、このバスバーモジュールカバー41によって各バッテリ13の端子15が覆われて保護されている。
【0020】
図4に示すように、これらのバスバーモジュールカバー41のうちの総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bと、これら出力端子25A,25Bに接続される端子15を含む領域を覆うバスバーモジュールカバー41A,41Bの部分には、保護カバー部(保護部)43A,43Bが形成されている。
【0021】
保護カバー部43Aは、出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aと一部の端子15を覆うように装着され、また、保護カバー部43Bは、出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bと一部の端子15を覆うように装着されている。
【0022】
これらの保護カバー部43A,43Bは、バスバーモジュールカバー41A,41Bに対してそれぞれヒンジ結合されて回動可能に連結されている。したがって、保護カバー部43Aをヒンジ結合箇所でバスバーモジュールカバー41Aに対して回動させると、出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aの上方が開放され、総+極出力端子25Aに対するジャンクションボックス31の接続及び取り外しが可能とされる。同様に、保護カバー部43Bをヒンジ結合箇所でバスバーモジュールカバー41Bに対して回動させると、出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bの上方が開放され、総−極出力端子25Bに対するジャンクションボックス31の接続及び取り外しが可能とされる。
【0023】
また、これらの保護カバー部43A,43Bには、ジャンクションボックス31のケース47の上面側へ延在する係止片45A,45Bが形成されている。
【0024】
これらの係止片45A,45Bが配置されたジャンクションボックス31のケース47の上部には、ロックレバー51が設けられている。このロックレバー51は、平面視長尺状に形成されており、ケース47に対して係止片45A,45Bと交差する方向へスライド可能に支持されている。
ロックレバー51には、その長手方向中央に、上方へ突出する把持部53が形成されており、この把持部53を把持してスライドできるようになっている。
【0025】
このロックレバー51は、把持部53を中央部にして、両端側がロック片55A,55Bとされている。ロック片55Aは、係止片45Aの上部に配置され、ロック片55Bは係止片45Bの上部に配置される。
係止片45A,45Bは、それぞれロックレバー51のロック片55A,55Bによって係止され、保護カバー部43A,43Bを回動不能な両ロック状態とする。
【0026】
また、このロックレバー51はスライドして、ロック片55A,55Bの一方を、係止片45A,45B上の一方に位置させるとともに、他方の係止片45A,45B上から逃がすと、保護カバー部43A,43Bのいずれか一方が回動不能に維持された状態で他方が回動可能となる片ロック状態とされる。
【0027】
具体的には、ロックレバー51を保護カバー部43B側へスライドさせると、ロックレバー51のロック片55Aが保護カバー部43Aの係止片45Aの上部から退避され、保護カバー部43Aはバスバーモジュールカバー41Aに対して回動可能な片ロック状態となる。これとは逆に、ロックレバー51を、保護カバー部43A側へスライドさせると、ロックレバー51のロック片55Bが保護カバー部43Bの係止片45Bの上部から退避され、保護カバー部43Bはバスバーモジュールカバー41Bに対して回動可能な片ロック状態となる。
【0028】
また、ロックレバー51とジャンクションボックス31のケース47との間には、例えば、互いに凹凸係合する凹部及び凸部からなる保持機構(図示略)が設けられている。そして、ロックカバー51は、この保持機構によって、保護カバー部43A,43Bを両ロック状態とする位置及び保護カバー部43A,43Bを片ロック状態とする位置で保持されるようになっている。
【0029】
次に、負荷側のメンテナンスや修理を行うべく、バッテリ集合体11からジャンクションボックス31を取り外す場合の手順について説明する。
まず、サービスプラグ35を操作し、バッテリ集合体11とジャンクションボックス31との間の回路を遮断する。
【0030】
この状態では、全てのバッテリ13が直列接続されているため、バッテリ集合体11の総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bとの間の開回路電圧は高電圧の状態となっている。
次に、両ロック状態とされているロックレバー51を、その把持部53を把持し、図5に示すように、保護カバー部43B側へスライドさせ、ロックレバー51のロック片55Aが保護カバー部43Aの係止片45Aの上部から退避された片ロック状態とする。これにより、保護カバー部43Aはバスバーモジュールカバー41Aに対して回動可能となる。
【0031】
この状態において、図6に示すように、保護カバー部43Aをバスバーモジュールカバー41Aに対して上方へ回動させる。
この結果、保護カバー部43Aによって覆われていた出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aの上方が開放され、総+極出力端子25Aに対するジャンクションボックス31の取り外しが可能とされる。
【0032】
したがって、作業者は、開放された総+極出力端子25Aの締結を解除し、この総+極出力端子25Aからジャンクションボックス31の端子を取り外すことかできる。
このとき、総−極出力端子25B及びそれに接続されている出力用バスバー23Bは、バスバーモジュールカバー41Bの保護カバー部43Bによって覆われているので、総−極出力端子25B及びそれに接続されている出力用バスバー23Bに誤って触ることはない。
【0033】
総+極出力端子25Aからジャンクションボックス31を取り外したら、作業者は、保護カバー部43Aを逆に回動させることにより、この保護カバー部43Aを出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aに被せる。
次に、保護カバー部43B側へ片ロック状態とされているロックレバー51を、把持部53を把持し、図7に示すように、保護カバー部43A側へスライドさせ、ロックレバー51のロック片55Bが保護カバー部43Bの係止片45Bの上部から退避させた片ロック状態とする。これにより、保護カバー部43Bはバスバーモジュールカバー41Bに対して回動可能となる。
【0034】
この状態において、図8に示すように、保護カバー部43Bをバスバーモジュールカバー41Bに対して上方へ回動させる。
この結果、保護カバー部43Bによって覆われていた出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bの上方が開放され、総−極出力端子25Bに対するジャンクションボックス31の取り外しが可能とされる。
【0035】
したがって、作業者は、開放された総−極出力端子25Bの締結を解除し、この総−極出力端子25Bからジャンクションボックス31を取り外すことができる。
このとき、総+極出力端子25A及びそれに接続されている出力用バスバー23Aは、バスバーモジュールカバー41Aの保護カバー部43Aによって覆われているので、総+極出力端子25A及びそれに接続されている出力用バスバー23Aに誤って触ることはない。
【0036】
総−極出力端子25Bからジャンクションボックス31を取り外したら、作業者は、保護カバー部43Bを逆に回動させることにより、この保護カバー部43Bを出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bに被せる。
その後、保護カバー部43A側へ片ロック状態とされているロックレバー51を、把持部53を把持し、保護カバー部43A,43Bの中間部へスライドさせ、ロックレバー51のそれぞれのロック片55A,55Bによって係止片45A,45Bが係止されて保護カバー部43A,43Bが回動不能な両ロック状態とする。
以上の作業の実施によって、ジャンクションボックス31は、バッテリ集合体11から取り外すことが可能になる。
【0037】
次に、メンテナンスや修理の終了後に、バッテリ集合体11にジャンクションボックス31を取り付ける場合の手順について説明する。
バッテリ集合体11の端部の所定の位置にジャンクションボックス31を取り付け、両ロック状態とされているロックレバー51を保護カバー部43B側へスライドさせ、ロックレバー51のロック片55Aが保護カバー部43Aの係止片45Aの上部から退避された片ロック状態とする(図5参照)。
【0038】
この状態において、保護カバー部43Aをバスバーモジュールカバー41Aに対して上方へ回動させ、出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aの上方を開放させ、総+極出力端子25Aにジャンクションボックス31を接続する(図6参照)。
【0039】
このとき、総−極出力端子25B及びそれに接続されている出力用バスバー23Bは、バスバーモジュールカバー41Bの保護カバー部43Bによって覆われているので、総−極出力端子25B及びそれに接続されている出力用バスバー23Bに誤って触ることはない。
総+極出力端子25Aにジャンクションボックス31を接続したら、保護カバー部43Aを逆に回動させることにより、この保護カバー部43Aを出力用バスバー23A及び総+極出力端子25Aに被せる。
【0040】
次に、保護カバー部43A側へ片ロック状態とされているロックレバー51を保護カバー部43A側へスライドさせ、ロックレバー51のロック片55Bが保護カバー部43Bの係止片45Bの上部から退避した片ロック状態とする(図7参照)。
【0041】
この状態において、保護カバー部43Bをバスバーモジュールカバー41Bに対し上方へ回動させ、出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bの上方を開放させて、総−極出力端子25Bにジャンクションボックス31を接続する(図8参照)。
【0042】
このとき、総+極出力端子25A及びそれに接続されている出力用バスバー23Aは、バスバーモジュールカバー41Aの保護カバー部43Aによって覆われているので、総−極出力端子25A及びそれに接続されている出力用バスバー23Aに誤って触ることはない。
【0043】
総−極出力端子25Bにジャンクションボックス31を接続したら、保護カバー部43Bを逆に回動させることにより、この保護カバー部43Bを出力用バスバー23B及び総−極出力端子25Bに被せる。
その後、保護カバー部43A側へ片ロック状態とされているロックレバー51を保護カバー部43A,43Bの中間部へスライドさせ、ロックレバー51のそれぞれのロック片55A,55Bによって係止片45A,45Bが係止されて保護カバー部43A,43Bが回動不能な両ロック状態とする。
最後に、サービスプラグ35を操作し、バッテリ集合体11とジャンクションボックス31との間の回路を繋げる。
【0044】
このように、上記実施形態に係る電源出力端子触指防止構造によれば、通常時は、両ロック状態として両方の保護カバー部43A,43Bでバッテリ集合体11の総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bを覆った状態とすることにより、両方の総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bを良好に保護することができると同時に、両方の総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bへの触指を防止して安全性を確保することができる。また、メンテナンスや修理時には、ロックレバー51をスライドさせて、片ロック状態として保護カバー部43A,43Bのいずれか一方を回動不能とし、他方を回動可能とすることにより、総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bに対する作業を片方ずつ行うことにより、総+極出力端子25A及び総−極出力端子25Bに同時に触指することを確実に防止でき、作業の安全性を大幅に高めることができる。
【符号の説明】
【0045】
11 バッテリ集合体(電源)
25A 総+極出力端子(出力端子)
25B 総−極出力端子(出力端子)
41,41A,41B バスバーモジュールカバー(カバー)
43A,43B 保護カバー部(保護部)
51 ロックレバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源に設けられた一対の出力端子をそれぞれ覆う保護部がヒンジ結合されて回動可能に連結されたカバーと、前記保護部を係止して回動不能とするスライド可能なロックレバーとを備え、
前記ロックレバーのスライドによって、両方の保護部が回動不能となる両ロック状態、またはいずれか一方の保護部が回動不能となるとともに他方の保護部が回動可能となる片ロック状態とされることを特徴とする電源出力端子触指防止構造。
【請求項2】
請求項1に記載の電源出力端子触指防止構造において、
前記保護部はそれぞれ係止片を有し、
前記ロックレバーは前記係止片と交差する方向へスライドするとともに、両方の前記係止片を係止する前記両ロック状態といずれか一方の前記係止片を係止する前記片ロック状態との間でスライドすることを特徴とする電源出力端子触指防止構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−252971(P2012−252971A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126961(P2011−126961)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】