説明

電源制御装置、電源システム、電源制御方法

【課題】 電源システム稼働時に、最初に電源異常が発生し、基準電圧外の電流値となった電源ユニットを検出する。
【解決手段】 稼働中に、電源ユニット1−1が、電源異常を発生すると、出力電流報告信号が基準電圧以下になり、電源異常信号がアクティブ(“1”)になる。電源制御部30の電圧比較回路3−1−1は、出力電流報告信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以下を検出し、“1”を出力する。AND回路3−2−1の出力が、“1”になり、RSフリップ・フロップ3−3−1の内部値が“1”にセットされる。エンコーダ32は、RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nの出力をエンコードし、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nのどれが異常であるかを示す異常ユニット表示用信号を出力する。表示部40は、異常ユニット表示用信号に基づき表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源制御装置、電源システム、電源制御方法に関し、特に、稼働時の電源異常を検出できる電源制御装置、電源システム、電源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電源システムの一例が、特許文献1に記載されている。この従来の電源システムは、電源ユニットの電源出力動作を検出する電源シーケンス検出装置を備え、N個の電源ユニットと、N個の電源ユニットの電源出力の立ち上げ駆動を制御する電源制御部と、立ち上げ駆動のタイミングにおいてN個の電源ユニットのそれぞれの出力電圧相互の値を予め定めた規定値と比較し、ロジック信号を出力する比較器とを有し、ロジック信号の出力により、N個の電源ユニットの電源出力の正常・異常の識別を可能としている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−188829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の電源システムには、電源システムの起動時の異常しか検出できないという問題点がある。その理由は、複数の電源ユニットの出力電圧相互の関係を比較しているからである。
【0005】
本発明の目的は、上記問題点を解決する電源制御装置、電源システム、電源制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の電源制御装置は、複数の電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する。
【0007】
本発明の第2の電源制御装置は、電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備え、前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力し、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力し、前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットし、前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成し、前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する。
【0008】
本発明の第1の電源システムは、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、を有する。
【0009】
本発明の第2の電源システムは、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、前記電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備え、前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力し、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力し、前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットし、前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成し、前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、を有する。
【0010】
本発明の第3の電源システムは、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、を有する。
【0011】
本発明の第4の電源システムは、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、前記電源ユニットからの基準電圧外信号がアクティブであり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、を有する。
【0012】
本発明の第5の電源システムは、電圧が基準外であることを示す電源異常信号を生成し、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を生成し、電源異常信号と基準電圧外信号との論理積である電源異常確定信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源異常確定信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、を有する。
【0013】
本発明の第6の電源システムは、前記第1ないし第5のいずれかの電源システムであって、差動増幅回路により出力に直列に接続された電流検出抵抗の両端電圧の電位差をとり、出力電流に比例したアナログレベル電圧を持つ出力電流報告信号を生成する出力電流検出部と、出力電圧を抵抗により分圧した電圧を比較器に入力し、基準電圧と比較し、出力電圧が一定の範囲内から外れた場合にアクティブとなる電源異常信号を生成する電源異常検出部とを備える前記電源ユニットを有する。
【0014】
本発明の第1の電源制御方法は、複数の電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順とを含む。
【0015】
本発明の第2の電源制御方法は、電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備える電源制御装置における電源制御方法であって、前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する手順と、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力する手順と、前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットする手順と、前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成する手順と、前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、を含む。
【0016】
本発明の第3の電源制御方法は、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、前記電源制御装置が、前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順とを、含む。
【0017】
本発明の第4の電源制御方法は、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、前記電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備える電源制御装置と、を有する電源システムにおける電源制御方法であって、前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する手順と、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力する手順と、記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットする手順と、前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成する手順と、前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、を含む。
【0018】
本発明の第5の電源制御方法は、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、前記電源制御装置が、前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、を含む。
【0019】
本発明の第6の電源制御方法は、電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、前記電源制御装置が、前記電源ユニットからの基準電圧外信号がアクティブであり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と電源制御装置と、前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、を含む。
【0020】
本発明の第7の電源制御方法は、電圧が基準外であることを示す電源異常信号を生成し、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を生成し、電源異常信号と基準電圧外信号との論理積である電源異常確定信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、前記電源制御装置が電源異常確定信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、を含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、複数の電源ユニットを並列接続した電源システムの稼働時に、最初に電源異常が発生し、基準電圧外の電流値となった電源ユニットを検出できるという効果を持つ。その理由は、電源ユニットからのレベル信号である個別の出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかを検出し、電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであれば、電源異常であると確定する構成を持つからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の第1の形態の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の電源システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態の電源システムは、電源ユニット1−1、電源ユニット1−2、…、電源ユニット1−Nと、負荷20(複数可)と、電源制御部30と、表示部40(たとえば、ディスプレイ装置、音響警告装置等)とを備える。
【0024】
電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nは並列に接続されており負荷20に電力供給を行う(出力電流を出力する)。電源ユニット1−1、電源ユニット1−2〜電源ユニット1−Nは、それぞれ、出力電流検出部1−1−1、出力電流検出部1−2−1〜出力電流検出部1−N−1、および、電源異常検出部1−1−2、電源異常検出部1−2−2〜電源異常検出部1−N−2を備える。
【0025】
出力電流検出部1−1−1〜出力電流検出部1−N−1からの出力電流報告信号は、電源制御部30に出力される。電源異常検出部1−1−2〜電源異常検出部1−N−2からの電源異常信号は、電源制御部30に出力される。
【0026】
電源制御部30は、出力電流報告信号、および、電源異常信号を入力し、異常ユニット表示用信号を出力する。電源制御部30は、電圧比較回路3−1−1、電圧比較回路3−1−2〜電圧比較回路3−1−Nと、AND回路3−2−1、AND回路3−2−2〜AND回路3−2−Nと、RSフリップ・フロップ3−3−1、RSフリップ・フロップ3−3−2〜RSフリップ・フロップ3−3−N(情報が記憶できれば、他の記憶回路でもよい)と、リセット生成部31と、エンコーダ32と、NOR回路33とを備える。
【0027】
表示部40は、異常ユニット表示用信号を入力する。
【0028】
次に、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nの詳細について説明する。代表して電源ユニット1−1について説明する。図2は、電源ユニット1−1の1例の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、電源ユニット1−1の出力電流検出部1−1−1は、出力端に電流検出抵抗R1を直列に接続する。出力電流検出部1−1−1は、差動増幅回路SV1により電流検出抵抗R1の両端電圧の電位差をとり、取り扱いが容易な出力電流に比例したアナログレベル電圧を持つ出力電流報告信号として、電源制御部30に出力する。
【0029】
また、電源異常検出部1−1−2は、出力電圧を抵抗により分圧した電圧を比較器CMP1、および、比較器CMP2に入力し、基準電圧と比較し、出力電圧が一定の範囲内から外れた場合にアクティブとなる電源異常信号を電源制御部30に出力する。
【0030】
図3は、電源ユニット1−1の他の例の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、出力電流検出部1−1−1は、電源の1次回路内にカレントトランスCT1を設け、平滑回路HV1で出力電流報告信号を生成する。カレントトランスCT1の2次側に電源の1次回路に流れる電流の任意の倍数の電流が流れる。この電流を抵抗より電圧に変換し、平滑回路HV1が整流しアナログレベルの出力電流報告信号として電源制御部30に出力する。
【0031】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。稼働時に、電源ユニット1−1に異常が発生した場合について説明する。
【0032】
通常時、電源制御部30には、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nから、電源異常信号、および、出力電流報告信号が入力されている。このとき、電源異常信号はアクティブ(たとえば、“1”)となっていないため、出力電流報告信号にかかわらず、表示部40は、正常に動作していることを表示する。
【0033】
もし、電源ユニット1−1で故障が発生、出力電圧を停止したとすると、供給能力が負荷20の消費電流に対して不足するため、他の電源ユニット1−2〜電源ユニット1−Nに過電流電源異常が発生する。
【0034】
電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nは、電源制御部30に対して電源異常が発生したことを示す電源異常信号をアクティブ(“1”)にする。電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nから電源制御部30に入力される出力電流報告信号は、出力電流に比例したレベル信号である。電源ユニット1−1が故障し、出力電流が減少することより、電源ユニット1−1から電源制御部30への出力電流報告信号は、レベルが低下する。
【0035】
また、他の電源ユニット1−2〜電源ユニット1−Nの出力電流報告信号は、電源ユニット1−1が故障したことにより出力電流が増大していることより、他の電源ユニット1−2〜電源ユニット1−Nの出力電流報告信号のレベルは増大する(あるいは、不安定になる。一時的にレベルが低下する可能性もある)。
【0036】
電源制御部30の電圧比較回路3−1−1は、出力電流報告信号と基準電圧とを比較すし、出力電流報告信号が基準電圧以下(または、未満)であると、出力を“1”にする。AND回路3−2−1は、電圧比較回路3−1−1の出力、電源異常信号、および、NOR回路33の出力の論理積を生成し出力する。
【0037】
ここで、電圧比較回路3−1−1の出力と電源異常信号との論理積を生成する理由について説明する。電源異常信号は、出力電圧が一定の範囲内に入っていない場合にアクティブ(“1”)になる信号であり、電源ユニット1−1でアクティブになったとしても、電源ユニット1−1が原因でなく、他の電源ユニット1−2〜電源ユニット1−Nの影響である場合を含んでいる。また、出力電流報告信号は、負荷20の動作状況により負荷20が負荷電流をほとんど必要とせず、電源の出力電圧が正常に出力されている場合にも、基準電圧以下となる可能性がある。したがって、電圧比較回路3−1−1の出力と電源異常信号との論理積を生成し、出力電圧の異常が発生しておりかつ、故障により電流の出力を行っていないのが、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nのどれであるのかを特定する精度を向上させている。
【0038】
通常、NOR回路33の出力は、“1”である。AND回路3−2−1の出力、電源異常信号、および、NOR回路33の出力が、全て“1”であると(すなわち、電源異常が発生していると)、AND回路3−2−1は、“1”を出力する。
【0039】
RSフリップ・フロップ3−3−1は、AND回路3−2−1の出力を入力し、AND回路3−2−1の出力が、“0”から“1”に変化すると、内部値を“1”(すなわち、電源異常が発生していることを示す値)にセットする。エンコーダ32は、RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nの出力を全て入力し、どの出力が“1”であるかを示す(すなわち、どの電源ユニットが電源異常であるかを示す)異常ユニット表示用信号を生成し出力する。たとえば、N=16であると、異常ユニット表示用信号は、5[ビット](1ビットは、電源異常が有るかどうかを示す)でよい。
【0040】
また、NOR回路33は、RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nの出力を全て入力し、1つでも“1”であると、値“0”を出力する。NOR回路33は、RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nのどれか1つがセットされると、他のRSフリップ・フロップ3−3−2〜RSフリップ・フロップ3−3−Nがセットされないように動作する。すなわち、NOR回路33は、どの電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nで、最初に電源異常が発生したのかを切り分けるために設けられている。
【0041】
表示部40は、エンコーダ32の出力である異常ユニット表示用信号を入力し、電源異常があることを検出すると、ディスプレイ等に電源異常の存在、および、どの電源ユニットが電源異常であるかを示す情報を表示する。表示部40は、電源異常を示す警報ブザー(音響出力手段)を設けることも可能である。
【0042】
また、リセット生成部31は、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nの修理後等に、電源制御部30の外部からの指示により、リセット信号を生成し、RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nに出力する。RSフリップ・フロップ3−3−1〜RSフリップ・フロップ3−3−Nは、リセット信号を入力すると、内部値を“0”にリセットする。
【0043】
本発明の第1の実施の形態は、稼働時に最初に電源異常が発生し、基準電圧より低い電流値となった電源ユニットを検出できるという効果を持つ。その理由は、レベル信号である出力電流報告信号が基準電圧以下(または、未満)であるかどうかを検出し、電源異常信号がアクティブであれば、電源異常であると確定する構成を持つからである。
【0044】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態の電圧比較回路3−1−1〜電圧比較回路3−1−Nを、電源制御30に設ける替わりに、それぞれの電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nに、電圧比較回路1−1−3、電圧比較回路1−2−3〜電圧比較回路1−N−3として設ける構成である。
【0045】
電圧比較回路1−1−3〜電圧比較回路1−N−3は、電源制御部30に、低電流信号を出力する。電源制御部30のAND回路3−2−1〜AND回路3−2−1は、低電流信号、電源異常信号、および、NOR回路33の出力の論理積を生成する。以降は、本発明の第1の実施の形態と同一である。
【0046】
したがって、本発明の第2の実施の形態は、それぞれの電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nに、電圧比較回路1−1−3〜電圧比較回路1−N−3として設けるので、電源制御部30の構成が簡単になるという効果を持つ。
【0047】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。図5を参照すると、本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態に比べ、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nに、それぞれ、電圧比較回路1−1−3、電圧比較回路1−2−3〜電圧比較回路1−N−3と、電源異常信号との論理積である電源異常確定信号を生成し電源制御部30に出力するAND回路1−1−4、AND回路1−2−4〜AND回路1−N−4を設ける点が異なっている。
【0048】
電源制御部30のAND回路3−2−1〜AND回路3−2−Nは、それぞれ、電源異常確定信号とNOR回路33の出力との論理積を生成する。以降は、本発明の第2の実施の形態と同一である。
【0049】
したがって、本発明の第3の実施の形態は、電源ユニット1−1〜電源ユニット1−Nと電源制御部30との間の信号を減らすので、第1、第2の実施の形態に比較して、構成が簡単になるという効果を持つ。
【0050】
次に、本発明の第4の実施の形態について詳細に説明する。本発明の第4の実施の形態は、本発明の第1、第2、または、第3の実施の形態において、電圧比較回路3−1−1〜電圧比較回路3−1−N、または、電圧比較回路1−1−3〜電圧比較回路1−N−3が、高電圧の基準値V1および、低電圧の基準値V2と出力電流報告信号との比較を行う。電圧比較回路3−1−1〜電圧比較回路3−1−N、または、電圧比較回路1−1−3〜電圧比較回路1−N−3は、出力電流報告信号の電圧<(または、≦)高電圧の基準値V1、あるいは、出力電流報告信号の電圧>(または、≧)であると、出力をアクティブ(“1”)にする。
【0051】
したがって、本発明の第4の実施の形態は、高電圧、低電圧の異常を検出する構成により、第1〜第3の実施の形態に比べて、電圧異常の検出の精度が向上するという効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電源システムの構成を示すブロック図。
【図2】電源ユニットの1例の構成を示すブロック図。
【図3】電源ユニットの他の例の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0053】
1−1 電源ユニット
1−2 電源ユニット
1−N 電源ユニット
1−1−1 出力電流検出部
1−2−1 出力電流検出部
1−N−1 出力電流検出部
1−1−2 電源異常検出部
1−2−2 電源異常検出部
1−N−2 電源異常検出部
1−1−3 電圧比較回路
1−2−3 電圧比較回路
1−N−3 電圧比較回路
1−1−4 AND回路
1−2−4 AND回路
1−N−4 AND回路
20 負荷
30 電源制御部
31 リセット生成部
32 エンコーダ
33 NOR回路
3−1−1 電圧比較回路
3−1−2 電圧比較回路
3−1−N 電圧比較回路
3−2−1 AND回路
3−2−2 AND回路
3−2−N AND回路
3−3−1 RSフリップ・フロップ
3−3−2 RSフリップ・フロップ
3−3−N RSフリップ・フロップ
40 表示部
R1 電流検出抵抗
SV1 差動増幅回路
CMP1 比較器
CMP2 比較器
CT1 カレントトランス
HV1 平滑回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力することを特徴とする電源制御装置。
【請求項2】
電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備え、
前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力し、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力し、
前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットし、
前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成し、
前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力することを特徴とする電源制御装置。
【請求項3】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、
を有することを特徴とする電源システム。
【請求項4】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
前記電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備え、前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力し、前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力し、前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットし、前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成し、前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、
を有することを特徴とする電源システム。
【請求項5】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、
前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、
を有することを特徴とする電源システム。
【請求項6】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
前記電源ユニットからの基準電圧外信号がアクティブであり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、
前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、
を有することを特徴とする電源システム。
【請求項7】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号を生成し、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を生成し、電源異常信号と基準電圧外信号との論理積である電源異常確定信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
電源異常確定信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットし、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する電源制御装置と、
前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う表示装置と、
を有することを特徴とする電源システム。
【請求項8】
差動増幅回路により出力に直列に接続された電流検出抵抗の両端電圧の電位差をとり、出力電流に比例したアナログレベル電圧を持つ出力電流報告信号を生成する出力電流検出部と、出力電圧を抵抗により分圧した電圧を比較器に入力し、基準電圧と比較し、出力電圧が一定の範囲内から外れた場合にアクティブとなる電源異常信号を生成する電源異常検出部とを備える前記電源ユニットを有することを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の電源システム。
【請求項9】
複数の電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順とを含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項10】
電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備える電源制御装置における電源制御方法であって、
前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する手順と、
前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電圧が基準外であることを示す電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力する手順と、
前記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットする手順と、
前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成する手順と、
前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、
を含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項11】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、
前記電源制御装置が、
前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、
1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止し、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順とを、
含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項12】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、
前記電源ユニット対応の電圧比較回路、電源ユニット対応のAND回路、電源ユニット対応の記憶回路、NOR回路、および、エンコーダを備える電源制御装置と、
を有する電源システムにおける電源制御方法であって、
前記電圧比較回路が、対応する前記電源ユニットからのレベル信号である出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する手順と、
前記AND回路が、「対応する基準電圧外信号」と「対応する前記電源ユニットからの電源異常信号」と「前記NOR回路の出力」との論理積を生成し電源異常確定信号として出力する手順と、
記記憶回路が、前記電源異常確定信号の立ち上がりで内部状態を“1”にセットする手順と、
前記NOR回路が、全ての前記記憶回路の出力のNOR信号を生成する手順と、
前記エンコーダが、全ての前記記憶回路の出力から“1”である前記記憶回路に対応する前記電源ユニットが電源異常であることを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、
を含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項13】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、
前記電源制御装置が、
前記電源ユニットからの出力電流報告信号が基準電圧外であるかどうかをそれぞれ検出し、基準電圧外であり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、
前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、
を含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項14】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号、および、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、
前記電源制御装置が、
前記電源ユニットからの基準電圧外信号がアクティブであり、かつ、対応する前記電源ユニットからの電源異常信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と電源制御装置と、
前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、
を含むことを特徴とする電源制御方法。
【請求項15】
電圧が基準外であることを示す電源異常信号を生成し、出力電流のレベルを示す出力電流報告信号と基準電圧とを比較し基準電圧外であるとアクティブである基準電圧外信号を生成し、電源異常信号と基準電圧外信号との論理積である電源異常確定信号を出力する負荷に並列接続された複数の電源ユニットと、電源制御装置と、表示装置とを備える電源システムにおける電源制御方法であって、
前記電源制御装置が
電源異常確定信号がアクティブであると電源異常と確定し対応する記憶回路に電源異常であることを示す値をセットする手順と、1つの前記記憶回路に電源異常であることを示す値がセットされると、残りの前記記憶回路のセットを抑止する手順と、電源異常と確定した前記電源ユニットを示す異常ユニット表示用信号を出力する手順と、
前記表示装置が、前記電源制御装置からの異常ユニット表示用信号に基づいて表示を行う手順と、
を含むことを特徴とする電源制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−54434(P2008−54434A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−228783(P2006−228783)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】