説明

電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置、連結ユニット

【課題】電池ブロック間のバスバーに物理的な負荷が加わる状態を低減し、メンテナンス作業における作業性も向上する。
【解決手段】電源装置は、角形の電池セル1を複数積層した複数の電池ブロック10と、隣接する電池ブロック10の端面において、これらを電気的に接続するバスバー11と、を備える電源装置であって、前記バスバー11で連結した電池ブロック10同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具12を備えており、前記連結具12とバスバー11とを一体に構成して連結ユニット9としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の角形電池セルを積層した電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置、連結ユニットに関し、とくにハイブリッド自動車、燃料電池自動車、電気自動車、電動オートバイ等の電動車両に搭載されて車両を走行させるモータの電源装置、あるいは家庭用、工場用の蓄電用途等に使用される大電流用の電源に電力を供給する電源装置を構成する角形電池セルの電気接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電池セルを備える電源装置は、ハイブリッド自動車や電気自動車など車両用の電源装置などに利用されている。(特許文献1参照)
この電源装置は、複数の電池セルを積層して電池ブロックとし、複数の電池ブロックを外装ケースに入れて、隣接する電池ブロック同士を電気接続している。これら複数の電池ブロックを接続して高電圧を得るために、電池ブロック間で直列に接続するための高電圧ハーネスとして、バスバーが用いられる。しかしながら、例えば車載用の電源装置では、強い衝撃や振動に晒されるため、バスバーが破損し、あるいは、電池ブロックとの接続部分で接触不良が生じることがあった。とくに、電池ブロック同士を電気的に接続するバスバーは、隣接する電池ブロック間に橋渡しする状態で接続されているため、この状態で衝撃等によって電池ブロック同士の間隔が変化し、あるいは、接続部分の上下位置が変化するとバスバーに強い負荷がかかり、バスバーが破損し、あるいは、接触不良が生じるおそれがある。
【0003】
これを防止するためには、電池ブロックの固定構造を設けることが考えられる。しかしながら一方では、メンテナンス作業時等に電池ブロックを取り外して交換作業を行う際の利便性を考慮しなければならず、強固な固定構造を付加すると、例えば一の電池ブロックを交換する際にも、一旦すべての電池ブロックを分解しなければならない状態になることもあり、作業性を著しく阻害していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−34733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、電池ブロック間のバスバーに物理的な負荷が加わる状態を低減すると共に、メンテナンス作業における作業性にも配慮した電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置、連結ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の第1の側面に係る電源装置は、角形の電池セル1を複数積層した複数の電池ブロック10、10’と、隣接する電池ブロック10、10’の端面において、これらを電気的に接続するバスバー11、41、51、61と、を備える電源装置であって、前記バスバー11、41、51、61で連結した電池ブロック10、10’同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具12、42、52、62を備えており、前記連結具12、42、52、62とバスバー11、41、51、61とを一体に構成して連結ユニット9としている。
上記構成により、バスバーで電気接続された電池ブロック同士が連結具によって強固に固定される結果、隣接する電池ブロック同士の相対位置、例えば、間隔や上下位置が固定されて、衝撃や振動によってバスバーに印加される応力が低減され、安定的に電池ブロック間の電気接続を維持でき、信頼性の向上が図られる。
【0007】
また、第2の側面に係る電源装置は、前記連結具12、42、52が、前記電池ブロック10と機械的に固定するための連結固定穴12a、42a、52aを複数開口しており、前記バスバー11、41、51は、前記電池ブロック10と電気的に接続するための導通固定穴11a、41a、51aを複数開口しており、前記連結固定穴12a、42a、52a及び導通固定穴11a、41a、51aが、前記電池ブロック10の同一面に対向して開口されている。
上記構成により、電池ブロックの同一面に対してバスバーと連結具を固定し、あるいは分解する作業を行うことができるため、組立時やメンテナンス時の作業性が向上する。
【0008】
さらに、第3の側面に係る電源装置は、前記連結具12が、断面視L字状に折曲された連結折曲片12Aと、一方向に延長された平板状の連結本体片12Bとを備えて、前記連結折曲片12Aに前記連結固定穴12aを開口しており、前記バスバー11が、断面視L字状に折曲された導通折曲片11Aと、一方向に延長された平板状の導通本体片11Bとを備えて、前記導通折曲片11Aに前記導通固定穴11aを開口しており、前記連結本体片12Bの全面を、前記導通本体片11Bで覆うようにして前記連結ユニット9を構成することができる。
上記構成により、連結具の連結本体片にバスバーの導通本体片を重ねるようにして連結ユニットを構成することで、省スペースに配置可能な薄型化を図ることが可能となる。
【0009】
さらに、第4の側面に係る電源装置は、前記連結具12及びバスバー11が金属板で構成されており、前記連結本体片12Bと前記導通本体片11Bとの間に絶縁性の絶縁部材24、34を介在させることができる。
上記構成により、連結具とバスバーの導通を回避できる。
【0010】
さらに、第5の側面に係る電源装置は、前記バスバー11に対して、前記連結具12を摺動自在に装着することができる。
上記構成により、電池ブロックのサイズや製造公差に対応させて、適切な位置にて電池ブロック間の連結が図られる。
【0011】
さらに、第6の側面に係る電源装置は、前記バスバー11及び連結具12を、絶縁性の第1ケース21、31と第2ケース22、32で両側から挟着することにより、前記連結具12を前記バスバー11の長さ方向に沿って摺動自在に装着することができる。
これにより、第1ケースと第2ケースで両側から挟着するという簡単な構成によって、連結具をバスバーに対して摺動自在に固定できる。
【0012】
さらに、第7の側面に係る電源装置は、前記電池ブロック10が両側端面にエンドプレート7を配置しており、前記エンドプレート7は、その上面の隅部に、前記連結具12、42、52を配置するための段差部7Aを設け、さらに該段差部7Aに、前記連結固定穴12a、42a、52aと連通されるエンドプレート固定穴17aを開口することができる。
上記構成により、隣接する電池ブロック同士の対向面において、段差部同士を対向させて連結させ、この連結された段差部で構成される空間に連結具を位置決めして配置し、エンドプレート固定穴と連結固定穴にねじなどを挿通させて連結具とエンドプレート同士を固定することができる。この構成であれば、連結具の配置スペースを電池ブロックから突出させて設けることなく、省スペースに電池ブロック間の固定を図ることが可能となる。
【0013】
さらにまた、第8の側面に係る車両は、上記のいずれか一に記載の電源装置を備えている。
【0014】
さらにまた、第9の側面に係る蓄電装置は、上記のいずれか一に記載の電源装置を備えている。
【0015】
さらにまた、第10の側面に係る連結ユニットは、複数の電池ブロック10、10’同士を電気的に接続するための連結ユニットであって、隣接する電池ブロック10、10’の端面において、これらを電気的に接続するバスバー11、41、51、61と、前記バスバー11、41、51、61で連結した電池ブロック10、10’同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具12、42、52、62と、を備えており、前記連結具12、42、52、62とバスバー11、41、51、61とを一体に構成している。
上記構成により、バスバーで電気接続された電池ブロック同士の間隔が連結具によって強固に固定される結果、衝撃や振動によってバスバーに印加される応力が連結具によって低減され、安定的に電池ブロック間の電気接続を維持でき、信頼性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電源装置の概略平面図である。
【図2】図1に示す電源装置の電池ブロックの概略斜視図である。
【図3】図2に示す電池ブロックの分解斜視図である。
【図4】図1の電源装置に使用する連結ユニットの一例を示す斜視図である。
【図5】図4に示す連結ユニットの分解斜視図である。
【図6】電池ブロックとバスバーの連結構造を示す拡大断面図である。
【図7】電池ブロックと連結具の連結構造を示す拡大断面図である。
【図8】連結ユニットの他の一例を示す斜視図である。
【図9】図8に示す連結ユニットの分解斜視図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る電源装置の概略平面図である。
【図11】10に示す電源装置に使用する連結ユニットの一例を示す斜視図である。
【図12】図11に示す連結ユニットの分解斜視図である。
【図13】10に示す電源装置に使用する連結ユニットの他の一例を示す斜視図である。
【図14】図13に示す連結ユニットの分解斜視図である。
【図15】本発明の他の実施の形態に係る電源装置の一部拡大概略斜視図である。
【図16】図15に示す電源装置の一部拡大背面斜視図である。
【図17】エンジンとモータで走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図18】モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図19】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置、連結ユニットを例示するものであって、本発明は電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置、連結ユニットを以下のものに特定しない。さらに、本明細書においては、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
【0018】
本発明の電源装置は、複数の電池ブロックを接続して出力を大きくしている電源、とくに、ハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両に搭載されて、車両の走行モータに電力を供給して車両を走行させる電源装置、太陽電池等の自然エネルギーや深夜電力で充電される電源装置、あるいはまた、停電のバックアップ電源などの電源装置として使用される。
(実施の形態1)
【0019】
以下、電源装置の一実施の形態として車両用電源装置に適用した例を、図1〜図7に基づいて説明する。これらの図において、図1は電源装置の平面図、図2は電源装置を構成する電池ブロックの外観斜視図、図3は図2の電池ブロックの分解斜視図、図4は隣接する電池ブロックを連結する連結ユニットの斜視図、図5は図4の連結ユニットの分解斜視図、図6は電池ブロックとバスバーの連結構造を示す拡大断面図、図7は電池ブロックと連結具の連結構造を示す拡大断面図をそれぞれ示している。
【0020】
図1の電源装置は、角形の電池セル1を複数積層した複数の電池ブロック10と、隣接する電池ブロック10の端面において、これらを電気的に接続するバスバー11と、このバスバー11で連結した電池ブロック10同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具12とを備えている。連結具12とバスバー11は、図4と図5に示すように、一体的に構成して連結ユニット9としており、複数の電池ブロック10を、バスバー11を介して電気的に接続すると共に、このバスバー11で連結される電池ブロック10同士を連結具12を介して機械的に連結している。
(電池ブロック10)
【0021】
電池ブロック10は、図2に示すように箱形としている。この電池ブロック10を複数、直列又は並列に接続して、電源装置を構成している。電池ブロック10は、図3の分解斜視図に示すように、複数の電池セル1を、絶縁性のセパレータ6を介して積層し、両側の端面にエンドプレート7を配置して締結したブロック体である。両端面のエンドプレート7同士は、バインドバー(図示せず)で締結される。バインドバーは、電池ブロック10の側面や上面に配置される。このバインドバーは、金属製の板材を折曲して構成される。このようにしてバインドバーで締結されたエンドプレート7同士の間に電池セル1の積層体を挟持することによって、電池ブロック10を強固に保持できる。
(電池セル1)
【0022】
電池セル1は、図3に示すように、その厚さを上辺の横幅よりも薄くした薄型の外装缶2を利用している。この外装缶2は、外装缶2の四隅のコーナー部を面取りした略箱形形状としている。また、外装缶2の上面で外装缶2を封止する封口板4には、一対の電極端子5を突出させると共に、電極端子5の間に安全弁3を設けている。安全弁3は、外装缶2の内圧が所定値以上に上昇した際に開弁して、内部のガスを放出できるように構成される。安全弁3の開弁により、外装缶2の内圧上昇を停止することができる。
【0023】
電池セル1を構成する素電池は、リチウムイオン電池、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池等の充電可能な二次電池である。特に薄型電池にリチウムイオン電池を使用すると、パック電池全体の容量に対する充電容量を大きくできる特長がある。
【0024】
複数の電池セル1は、四角形の対向面を互いに対向させる姿勢で積層されて電池ブロック10としている。積層される複数の電池セル1は、正負の電極端子5を接続して互いに直列及び/又は並列に接続される。電池ブロック10は、隣接する電池セル1の正負の電極端子5を、接続バー8を介して互いに直列及び/又は並列に接続する。電極端子5は表面に雄ネジを設けたロッド状で、この雄ネジにナット15がねじ込まれて接続バー8を固定している。さらに、各々の電池セル1の電極端子5にはリード線(図示せず)が接続される。このリード線は、電池セル1の電圧を検出する保護回路を実装する回路基板(図示せず)に接続される。図示しないが、回路基板は、電池ブロック10の上方に配設される。
【0025】
電池ブロック10は、隣接する電池セル1を互いに直列に接続して、出力電圧を高くして出力を大きくでき、隣接する電池セル1を並列に接続して、充放電の電流を大きくできる。図2と図3に示す電池ブロック10は、12個の電池セル1を互いに積層しており、これらの電池セル1を直列と並列に接続している。図の電池ブロック10は、12個の電池セル1を4直3並に接続している。すなわち、図の電池ブロック10は、隣接する3個ずつの電池セル1を同方向に並べると共に、互いに隣り合う3個ずつの電池セル1同士を逆向きに並べて、その両側において隣接する電極端子5同士を接続バー8で連結している。接続バー8は、隣接する6個の電池セル1を2直3並に接続している。すなわち、1つの接続バー8は、隣接する6個の電池セル1のうち、同方向に並べた3個の電池セル1を並列に接続すると共に、これに隣接して逆方向に並べた3個ずつの電池セル1同士を互いに直列に接続している。ただ、本発明は、電池ブロックを構成する電池セルの個数とその接続状態を特定しない。電池ブロックは、積層される全ての電池セルを直列に接続することも、2個を並列に接続し、または4個以上を並列に接続することもできる。
(エンドプレート7)
【0026】
エンドプレート7は、電池セル1を積層している電池ブロック10を両端面から挟着して固定している。図のエンドプレート7は、硬質プラスチックを成形して制作している。ただ、エンドプレートは、アルミニウムやその合金などの金属で成形し、あるいは、プラスチック製の本体部の外側に補強金属を固定して全体を補強することもできる。エンドプレート7は、広い面積で電池セル1を挟着するために、その外形を電池セル1の外形と同じ形状の四角形としている。四角形のエンドプレート7は、電池セル1と同じ大きさに、あるいは電池セル1よりもわずかに大きくしている。
(バスバー11)
【0027】
複数の電池ブロック10は、バスバー11を介して互いに電気接続している。図1の電源装置は、4組の電池ブロック10を4列に並べて、バスバー11で直列に接続している。4組の電池ブロック10は、長手方向に平行な姿勢として、各々の端面が同一平面となるように配列しており、隣接する電池ブロック10の端面において、バスバー11で直列に接続している。この電源装置は、複数の電池ブロック10を直列に接続しているので出力電圧を高くできる。ただ、電源装置は、複数の電池ブロックを並列に接続して出力電流を大きくすることもできる。また、複数の電池ブロックを直列と並列とに接続して、出力電圧を高く、かつ出力電流を大きくすることもできる。
【0028】
バスバー11は金属板で、図4と図5に示すように、隣接する電池ブロック10に跨って配置されており、互いに隣接する電池ブロック10同士を電気接続するための導通固定穴11aを複数開口している。図に示すバスバー11は、一方向に延長された平板状の導通本体片11Bと、この導通本体片11Bに対して、断面視L字状に折曲された導通折曲片11Aとを備えており、この導通折曲片11Aに導通固定穴11aを設けている。図のバスバー11は、互いに隣接する電池ブロック10同士の端面に沿って水平方向に延長して配設される導通本体片11Bの両端に一対の導通折曲片11Aを設けており、各々の導通折曲片11Aに導通固定穴11aを設けている。このバスバー11は、両端の導通折曲片11Aに設けた導通固定穴11aを介して対向する電池ブロック10同士を電気接続する。したがって、バスバー11は、隣接する電池ブロック10の出力部に導通折曲片11Aを配置できるように、導通本体片11Bの長さを決定する。
【0029】
図のバスバー11は、平板状の導通本体片11Bを垂直姿勢として、すなわち、電池ブロック10の端面に対して平行な姿勢で配置すると共に、垂直姿勢の導通本体片11Bに対してL字状に折曲された導通折曲片11Aを水平姿勢として、両端の導通折曲片11Aを同一平面上に配置している。この形状のバスバー11は、平板状の金属板を、導通本体片11Bの両端に導通折曲片11Aを連結してなる形状に切断すると共に、両端の導通折曲片11Aを折曲加工して製造される。ただ、バスバーは、導通本体片の両端に導通折曲片を溶着等により固定して製造することもできる。
【0030】
バスバー11は、図3と図6に示すように、導通折曲片11Aに設けた導通固定穴11aに挿通される止ネジ13を介して電池ブロック10に連結される。バスバー11の金属板は、負荷に供給する電力によって厚さと幅を最適寸法とする。たとえば、車両用の電源装置のバスバー11は、金属板の厚さを1mm〜3mm、横幅を1cm〜3cmとする。また、自然エネルギーや深夜電力で充電されて負荷に電力を供給する電源装置も、負荷に供給する電力を考慮して厚さと横幅を特定するが、たとえば、この用途に使用される電源装置のバスバーは、厚さを0.5mm〜3mm、横幅1cm〜3cmとする。金属板は、電気抵抗が小さくて優れた強度を有する金属、たとえば、鉄や鉄合金、鉄板の表面をメッキしたものが使用できる。このバスバー11は、隣接する電池ブロック10同士を、連結具12とバスバー11の両方でより強固に連結できる特徴がある。ただし、バスバーの金属板は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金等、電気抵抗が小さい全ての金属板を使用できる。さらに、本発明の電源装置は、バスバー11で連結される電池ブロック10同士を連結具12で機械的に連結して固定するので、バスバー11の金属板として、弾性を有する金属板や可撓性を有する金属板も使用できる。このように、弾性を有する金属板や可撓性を有する金属板をバスバーに使用する構造は、衝撃や振動によって電池ブロックとの接続部分に印可される応力を吸収して、接続部分における接触不良や、バスバーの損傷等を有効に防止できる特徴がある。
【0031】
また、図6に示すように、バスバー11をL字状に構成することで、バスバー11の強度を高めながら、バスバー11の導通本体片11Bがエンドプレート7の外側の面(電池セル1と対向する面の反対側の面)に沿うように、バスバー11を位置させることで、電池ブロック10の大型化を抑制することができる。この構成によると、バスバー11は、電池ブロック10から突出しないので、メンテナンス作業における作業性を向上させることができる。
(中継接続具19)
【0032】
図の電源装置は、電池ブロック10を電気接続するバスバー11を直接には電池セル1の電極端子5に接続しないで、中継接続具19を介して電池セル1の電極端子5に接続している。中継接続具19は金属板で、図3と図6に示すように、電池ブロック10の出力となる電極端子5に接続して、その一端をバスバー11の導通折曲片11Aに接続している。図の中継接続具19は、互いに直列と並列に接続される12個の電池セル1の出力側に接続された接続バー8に兼用している。すなわち、図に示す電池ブロック10は、出力側に配置される3個の電池セル1を並列に接続する接続バー8を中継接続具19としてバスバー11に接続している。中継接続具19は、電池ブロック10の出力側の電極端子5が層通される貫通孔19aと、バスバー11を連結する止ネジ13が層通される貫通孔19bとを開口している。
(バスバー固定部14)
【0033】
図の電池ブロック10は、バスバー11と中継接続具19を固定するバスバー固定部14をエンドプレート7に設けている。バスバー固定部14は、バスバー11と中継接続具19とを貫通する止ネジ13がねじ込まれて、バスバー11と中継接続具19とを互いに連結する。したがって、中継接続具19は、エンドプレート7のバスバー固定部14に接続できる形状として、バスバー固定部14の位置に貫通孔19bを設けている。図6のエンドプレート7は、バスバー固定部14として、止ネジ13がねじ込まれるナット15を非回転状態に固定している。ナット15は、プラスチック製のエンドプレート7を成形する工程でインサート成形して固定している。ただ、エンドプレートに、ナットを回転しないように嵌着できる凹部を設けて、ここに嵌着して回転しないように固定することもできる。図3のエンドプレート7は、バスバー11が連結される側の端部に、いいかえると電池ブロック10の出力側となる電極端子5と対向する端部に、バスバー固定部14として、ナット15をインサート成形して固定している。ただ、エンドプレートは、電池セルの両端の電極端子と対向する位置にバスバー固定部を設けることもできる。このエンドプレートは、電池ブロックの出力側となる電極端子の位置に関係なく、中継接続具とバスバーとをいずれかのバスバー固定部に連結できる。
【0034】
以上の電源装置は、エンドプレート7にバスバー固定部14としてナット15を固定し、このナット14に、中継接続具19の貫通孔19bとバスバー11の導通固定穴11aとを貫通する止ネジ13をねじ込んでバスバー11と中継接続具19とを連結している。ただ、電源装置は、図示しないが、エンドプレートに、バスバー固定部として雌ネジを設けて、この雌ネジに止めネジをねじ込んで中継接続具とバスバーとを連結することもできる。さらに、電源装置は、エンドプレートに、バスバー固定部として、ナットに代わって止ネジを固定することもできる。このエンドプレートは、止ネジのネジ部を上方に突出させる姿勢で止ネジをインサート成形して固定し、この止ネジに中継接続具の貫通孔とバスバーの導通固定穴とを挿通し、この止ネジにナットをねじ込んでバスバーと中継接続具とを連結してエンドプレートに固定することができる。
【0035】
以上のように、バスバーを中継接続具を介して電池ブロックの出力に接続する構造は、衝撃や振動等によりバスバーにはたらく応力が直接に電池セルの電極端子に作用するのを防止して電池セルの電極端子が損傷するのを有効に防止できる。また、バスバーを接続する止ネジやナットの締め付けトルクが電池セルの電極端子に無理な回転トルクを作用させて、この回転トルクで電極端子が損傷させるのを有効に防止できる。ただ、本発明の電源装置は、中継接続具を介することなく、直接に電池セルの電極端子に接続することもできる。
(連結具12)
【0036】
バスバー11で連結される電池ブロック10同士は、その界面において、連結具12を介して機械的に連結している。連結具12は金属板で、図4ないし図15に示すように、隣接する電池ブロック10に跨って配置されており、互いに隣接する電池ブロック10同士を機械的に連結するための連結固定穴12aを複数開口している。図に示す連結具12は、一方向に延長された平板状の連結本体片12Bと、この連結本体片12Bに対して、断面視L字状に折曲された連結折曲片12Aとを備えており、この連結折曲片12Aに連結固定穴12aを設けている。図の連結具12は、電池ブロック10の端面に沿って水平方向に延長して配設される連結本体片12Bの中央部に連結折曲片12Aを設けており、この連結折曲片12Aの両端部に連結固定穴12aを開口して設けている。この連結具12は、連結折曲片12Aの両端部に設けた連結固定穴12aを介して対向する電池ブロック10を連結するので、連結折曲片12Aの横幅によって、隣接する電池ブロック10同士の間隔が決定される。したがって、連結折曲片12Aは、隣接する電池ブロック10同士が最適な間隔となるようにその横幅を決定する。
【0037】
図の連結具12は、平板状の連結本体片12Bを垂直姿勢として、電池ブロック10の端面に沿って配置すると共に、垂直姿勢の導通本体片12Bに対してL字状に折曲された導通折曲片12Aを水平姿勢としている。このように、横断面形状をL字状とする連結具12は、曲げ応力に対する強度を強くできる特徴がある。この形状のバスバー12は、平板状の金属板を、連結本体片12Bの中央部に連結折曲片12Aを連結してなる形状に切断すると共に、連結本体片12Bと連結折曲片12Aの境界部分で連結折曲片12Aを折曲加工して製造される。ただ、連結具は、連結本体片の上端に連結折曲片を溶着等により固定して製造することもできる。
【0038】
連結具12は、図7に示すように、連結折曲片12Aに設けた連結固定穴12aに挿通される止ネジ16を介して電池ブロック10に固定される。連結具12の金属板は、互いに連結される電池ブロック同士が、衝撃や振動によって相対的に位置ずれしたり、移動するのを防止できるように、優れた強度を有する金属、たとえば、鉄や鉄合金が使用できる。ただし、連結具の金属板は、アルミ合金やステンレス等の金属板を使用することもできる。
(連結具固定部17)
【0039】
電池ブロック10は、連結具12を固定するための連結具固定部17を備えている。図の電池ブロック10は、エンドプレート7に連結具固定部17を設けている。図のエンドプレート7は、上面の両隅部に段差部7Aを設けて、この段差部7Aを連結具固定部17としている。段差部7Aである連結具固定部17は、連結固定穴12aと連通されるエンドプレート固定穴17aを開口しており、連結具12の連結固定穴12aに挿通される止ネジ16がエンドプレート固定穴17aねじ込まれて連結具12を固定する。図7のエンドプレート7は、連結具固定部17のエンドプレート固定穴17aに、止ネジ16がねじ込まれるナット18を固定している。ナット18は、プラスチック製のエンドプレート7を成形する工程でインサート成形して固定している。ただ、エンドプレートは、ナットを固定することなく、連結具固定穴に雌ネジを設けて、この雌ネジに止ネジをねじ込んで連結具を固定することもできる。また、連結具は、必ずしも止ネジを介して電池ブロックに固定する必要はなく、エンドプレートを貫通するボルトと、このボルトがねじ込まれるナットを介して電池ブロックに固定することもできる。この構造は、連結具固定穴を、エンドプレートを上下に貫通する貫通孔として、連結具の連結固定穴に挿通されるボルトをエンドプレートに貫通させてナットにねじ込んで固定することができる。
【0040】
以上のように、電池ブロック10に連結具固定部17を設けて、連結具12を固定する構造は、連結具12を電池ブロック10に対して強固に固定できるので、連結具12で連結される電池ブロック10同士の上下方向の相対的な位置ずれを有効に防止して、バスバー11と電池ブロック10との接続部分にはたらく応力を低減できる。
【0041】
さらに、エンドプレート7に設けた段差部7Aで構成される連結具固定部17は、段差部7Aの内形を連結具12の外形に沿う形状としている。図に示す連結具12は、連結折曲片12Aの外形を方形状としているので、これを固定する段差部7Aの内形を、連結具12のコーナー部に沿う角形として、連結具12を嵌合できる構造としている。この構造は、段差部7Aに固定される連結具12の端面と側面を段差部7Aの壁面に当接させることにより、連結具12が水平面内で回転したり位置ずれするのを有効に防止できる。したがって、この構造は、連結具12を介して連結される電池ブロック10同士の水平面内での回転移動や平行移動を有効に防止して、バスバー11と電池ブロック10との接続部分にはたらく応力を低減できる。
【0042】
さらに、電池ブロック10の四隅に位置して連結具固定部17を設ける構造は、電池ブロック10の配列に応じて対向する連結具固定部17同士を連結具12で連結して、隣接する電池ブロック10同士を固定できる。たとえば、図1に示すように、端面を同一平面として配置される電池ブロック10同士を連結する構造においては、連結具12を電池ブロック10の短手方向に配置して、対向する連結具固定部17同士を連結する。また、側面を同一平面として、端面を対向させる状態で長手方向に配置される電池ブロック10同士を連結する構造(図10の中央部の電池ブロックの連結構造を参照)においては、連結具12を電池ブロック10の長手方向に配置して、対向する連結具固定部17同士を連結できる。さらに、一方の電池ブロック10の端面を、他方の電池ブロック10の側面に対向して配置して、一方の電池ブロック10の側面と他方の電池ブロック10の端面とを同一平面として配置される電池ブロック10同士を連結する構造(図10の右側部の電池ブロックの連結構造を参照)においては、連結具12を、一方の電池ブロック10に対して長手方向に、他方の電池ブロック10に対して短手方向に配置して、対向する連結具固定部17同士を連結できる。
【0043】
以上のように、電池ブロック10の四隅に位置して連結具固定部17を設ける構造は、連結具固定部17に固定される連結具12の向きを90度変更させて、連結具12を電池ブロック10に対して長手方向と短手方向とに選択的に配置することで、多種多様な電池ブロック10の配列に対応しながら、隣接する電池ブロック10同士を確実に連結できる。また、エンドプレート7の上面の両側に連結具固定部17を設ける構造は、同一のエンドプレート7を多量生産して製造コストを低減しながら、多種多様な配列の電源装置に対して有効に連結具12を固定できる特徴もある。ただ、電池ブロックは、連結具を固定する連結具固定部を、必ずしもエンドプレートの上面の隅部に設ける必要はない。連結具固定部は、エンドプレートの上面の片隅にのみ設けることも、中央部に設けることも、あるいはエンドプレートの端面に設けることもできる。
(連結ユニット9)
【0044】
連結ユニット9は、図4と図5に示すように、電池ブロック10の出力同士を接続するバスバー11と電池ブロック10を機械的に連結する連結具12とを、ホルダー20を介して一体的に連結している。ここで、バスバー11は隣接する電池ブロック10の出力を接続するのに対して、連結具12は電池ブロック10を機械的に連結するので、互いに隣接する電池ブロック10同士を最短で連結できるように、連結具12の横幅をバスバー11の横幅よりも短くしている。したがって、図に示す連結ユニット9Aは、電池ブロック10側(図において前面側)に連結具12を配置して、反対側にバスバー11を配置している。
(ホルダー20)
【0045】
ホルダー20はプラスチック製で、バスバー11と連結具12とをカバーして、これらを一体的に連結している。図に示すホルダー20は、第1ケース21と第2ケース22とを備えており、バスバー11と連結具12とを両側から挟着して、バスバー11と連結具12とを連結状態に保持している。ホルダー20は、第1ケース21と第2ケース22で連結具12とバスバー11とを両側から挟み込むことにより、連結具12をバスバー11に対して摺動自在に固定している。図のホルダー20は、第1ケース21を下ケースとし、第2ケース22を上ケースとしてバスバー11と連結具12とを上下から挟着して互いに連結する構造としている。ただ、ホルダーは、第1ケースを前面ケースとし、第2ケースを背面ケースとしてバスバーと連結具とを前後から挟着して互いに連結することもできる。
【0046】
図のホルダー20は、バスバー11の導通本体片11Bと連結具12の連結本体片12Bのほぼ全体を収納する構造として、バスバー11の導通折曲片11Aと連結具12の連結折曲片12Aとを外部に突出させている。図に示すホルダー20は、バスバー11の導通折曲片11Aと連結具12の連結折曲片12Aとを水平姿勢で前面側に突出させており、連結固定穴12aと導通固定穴11aとを電池ブロック10の同一面に対向して開口している。図に示す連結ユニット9は、バスバー11の導通固定穴11aと連結具12の連結固定穴12aとを電池ブロック10の上面に対向して開口している。この構造の連結ユニット9は、電池ブロック10に対して上面側から止ネジ13、16を着脱して、バスバー11と連結具12を電池ブロック10に着脱できるので、メンテナンス作業時等において、連結ユニット9の着脱を容易にして作業性を向上できる。とくに、、電源装置の設置場所として、電池ブロック10の端面側に十分なスペースが確保できないような環境であっても、電池ブロック10の上面側から止ネジ13、16を着脱して連結ユニット9を着脱できる。
【0047】
さらに、図に示す連結ユニット9Aは、前面側に突出する連結具12の連結折曲片12Aをバスバー11の導通本体片11Aよりも低く配置している。それは、エンドプレート7の上面に設けた高低差のあるバスバー固定部14と連結具固定部17に対向して、導通本体片11Aと連結折曲片12Aとを位置決めしながら配置するためである。ただ、エンドプレートに設けるバスバー固定部と連結具固定部に高低差がない場合には、バスバーの導通本体片と連結具の連結折曲片とを同じ高さに配置することもできる。
【0048】
第1ケース21は、上方を開口してなる鞘状で、バスバー11の導通本体片11Bと連結具12の連結本体片12Bとを挿入する細長い溝状の凹部23を設けている。図の第1ケース21は、バスバー11の導通本体片11Bを収納する第1の凹部23Aと、連結具12の連結本体片12Bを収納する第2の凹部23Bとを設けており、第2の凹部23Bを第1の凹部23Aの中央部に配置して互いに連結している。第1ケース21は、第2の凹部23Bを前面側に配置すると共に、第1の凹部23Aの前面側であって第2の凹部23Bの上側に前面開口部21Aを開口して、第2の凹部23Bの上端を第1の凹部23Aの上端よりも低く成形している。この第1ケース21は、第2の凹部23Bに連結具12の連結本体片12Bを収納する状態で、前面開口部21Aから連結具12の連結折曲片12Aを前面側に突出させて、連結具12の連結折曲片12Aをバスバー11の導通本体片11Aよりも低く配置している。
【0049】
第2ケース22は、バスバー11の導通本体片11Bと連結具12の連結本体片12Bとの間に挟着される板状で、第1の凹部23Aの底面まで挿入される高さを有している。この第2ケース22は、連結具12の連結本体片12Bとバスバー11の導通本体片11Bとを絶縁する絶縁部材24に兼用している。さらに、図に示す第2ケース22は、第2の凹部23Bに収納される連結具12の連結本体片12Bの上端に当接して連結折曲片12Aを定位置に配置する位置決め凸条22Aを前面の中央部に水平姿勢で設けている。この位置決め凸条22Aは左右に分割して中間部に隙間22Bを設けており、この隙間22Bに連結折曲片12Aを嵌入して定位置に配置できるようにしている。さらに、第2ケース22は、第1の凹部23Aに収納されるバスバー11の導通本体片11Bの上端に当接して挿通本体片11Aを定位置に配置するひさし部22Cを上端の背面側に突出して設けている。さらに、第2ケース22は、バスバー11の導通折曲片11Aを前面側に突出させるスリット孔22Dを両端部に開口している。
【0050】
以上の連結ユニット9Aは、以下のようにして組み立てられる。
(1)第2ケース22の両端部に設けたスリット孔22Dに、背面側からバスバー11の導通折曲片11Aを挿入して、バスバー11を第2ケース22の背面側に積層状態で連結する。
(2)第2ケース22の前面に連結具12を配置する。連結具12は、第2ケース22の前面に設けた位置決め凸条22Aの中間の隙間22Bに連結折曲片12Aを嵌入すると共に、左右の位置決め凸条22Aを連結本体片12Bの上端に当接させて定位置に位置決めされる。
(3)バスバー11と連結具12が定位置に連結された第2ケース22を第1ケース21の凹部23に挿入する。このとき、バスバー11の導通本体片11Bと第2ケース22が第1の凹部23Aに案内されると共に、連結具12の連結本体片12Bが第2の凹部23Bに案内されて、連結折曲片12Aが前面開口部21Aから前面に突出する。
(4)第2ケース22のひさし部22Cを第1ケース21の上端に接着または溶着して固定する。
【0051】
以上の連結ユニット9Aは、第2ケース22をバスバー11と連結具12の間に介在させて、絶縁部材24に兼用している。さらに、連結ユニットは、ホルダーの内部に絶縁性を有する充填材、例えば絶縁樹脂や絶縁性を有する接着剤等を充填して、バスバーと連結具とをより確実に絶縁することもできる。
(連結ユニットの変形例)
【0052】
以上の連結ユニット9Aは、ホルダー20でバスバー11のほぼ全体をカバーして、これを絶縁している。ただ、バスバーは、表面を絶縁被覆して絶縁することもできる。図8と図9に示す連結ユニット9Bは、バスバー11の導通本体片11Bの表面に絶縁被覆層35を設けて絶縁している。このような絶縁被覆層35として、導通本体片11Bの表面を絶縁シートで被覆し、あるいは、絶縁塗料を塗布することができる。このように、導通本体片11Bの表面を絶縁被覆層35で絶縁するバスバー11は、図8と図9に示すように、バスバー11と連結具12とを一体的に連結するホルダー30をコンパクトにすることができる。
【0053】
図8と図9に示すホルダー30は、バスバー11の導通本体片11Bの中央部と連結具12の連結本体片12Bとをカバーする構造としている。これらの図に示すホルダー30も、前述の図4と図5に示すホルダー20と同様に、第1ケース31と第2ケース32で連結具12とバスバー11とを両側から挟着して、連結具12をバスバー11に対して摺動自在に固定している。ただ、このホルダー30は、図4と図5に示すホルダー20に対して、全体の横幅を短くすると共に、ホルダー30の両端に開口部を設けて、バスバー11の導通本体片11Bを突出させる構造としている。
【0054】
第1ケース31は、バスバー11の導通本体片11Bと連結具12の連結本体片12Bとを案内する上方開口の溝状の凹部33を設けている。図の第1ケース31は、凹部33の背面側にバスバー11の導通本体片11Bの中間部を案内して、凹部33の前面側に連結具12の連結本体片12Bを収納するようにしている。図の第1ケース31は、凹部33の背面側の両端部を開口しており、この両端開口部31Bからバスバー11の導通本体片11Bを両側に突出させている。両端開口部31Bは、ここに案内されるバスバー11の導通本体片11Bの上下位置を最適な高さにできる深さとしている。さらに、第1ケース31は、前面の上部に前面開口部31Aを設けて、凹部33の前面側の上端を後端側の上端よりも低く成形している。この第1ケース31は、凹部33の前面側に連結具12の連結本体片12Bを収納する状態で、前面開口部31Aから連結具12の連結折曲片12Aを前面側に突出させて、連結具12の連結折曲片12Aをバスバー11の導通本体片11Aよりも低く配置している。
【0055】
第2ケース32は、バスバー11の導通本体片11Bと連結具12の連結本体片12Bとの間に挟着される板状で、凹部33の底面まで挿入される高さを有している。この第2ケース32は、連結具12の連結本体片12Bとバスバー11の導通本体片11Bとを絶縁する絶縁部材34に兼用している。さらに、図に示す第2ケース32は、凹部33に収納される連結具12の連結本体片12Bの上端に当接して連結折曲片12Aを定位置に配置する位置決め凸条32Aを前面の中央部に水平姿勢で設けている。この位置決め凸条32Aは左右に分割して中間部に隙間32Bを設けており、この隙間32Bに連結折曲片12Aを嵌入して定位置に配置できるようにしている。さらに、第2ケース32は、凹部33の背面側に案内されるバスバー11の導通本体片11Bの下端に当接して、これを位置決めする位置決めリブ32Eを背面側の下部に突出して設けると共に、導通本体片11Bの上端に当接して挿通本体片11Aを定位置に配置するひさし部32Cを上端の背面側に突出して設けている。
【0056】
この連結ユニット9は、ホルダー30の両側からバスバー11の導通本体片11Bを突出させており、この導通本体片11Bの両端部に設けた導通折曲片11Aを水平姿勢で前面側に突出させている。さらに、連結ユニット9は、ホルダー30の前面側に配置される連結具12の連結折曲片12Aも水平姿勢で前面側に突出させており、導通折曲片11Aの導通固定穴11aと連結折曲片12Aの連結固定穴12aとを電池ブロック10の同一面(図において上面)に対向して開口している。
【0057】
以上の連結ユニット9Bは、以下のようにして組み立てられる。
(1)第2ケース32の背面にバスバー11を連結する。バスバー11は、第2ケース32の背面側に突出して設けたひさし部32Cと位置決め凸部32Eの間に導通本体片11Bが配置されて、第2ケース32の背面側に積層状態で連結される。
(2)第2ケース32の前面に連結具12を配置する。連結具12は、第2ケース32の前面に設けた位置決め凸条32Aの中間の隙間32Bに連結折曲片12Aを嵌入すると共に、左右の位置決め凸条32Aを連結本体片12Bの上端に当接させて定位置に位置決めされる。
(3)バスバー11と連結具12が定位置に連結された第2ケース32を第1ケース31の凹部33に挿入する。このとき、バスバー11の導通本体片11Bは、中間部が凹部33に案内されると共に、両端部が第1ケース31の両端開口部31Bから外側に突出する姿勢で配置される。また、連結具12は、連結折曲片12Aが前面開口部31Aから前面に突出する姿勢で配置される。
(4)第2ケース32のひさし部32Cを第1ケース31の上端に接着または溶着して固定する。
(実施の形態2)
【0058】
さらに、図10は、4組の電池ブロック10を図1と異なる配列とする電源装置を示している。この図に示す電源装置は、中間に位置する2組の電池ブロック10を、長手方向に連結する姿勢、すなわち側面を同一平面として、端面を対向させる姿勢で配置すると共に、両端に配置される電池ブロック10を、その端面が、中間に配置される電池ブロック10の側面に対向する姿勢となるように配列している。この電源装置の中間に位置する2組の電池ブロック10を連結する連結ユニット9Cを図11と図12に、右端に位置する電池ブロック10を中間の電池ブロック10に連結する連結ユニット9Dを図13と図14にそれぞれ示している。
【0059】
図11と図12に示す連結ユニット9Cは、対向する電池ブロック10を直線状に連結するので、バスバー41と連結具42を直線状の板状とすると共に、このバスバー41と連結具42とを中央部の下部においてホルダー40で一体的に連結している。直線状のバスバー41は、両端部に導通固定穴41aを開口すると共に、中央部の下面に垂直姿勢で下方に突出する固定片41Cを固定している。この固定片41Cは、電池ブロック10の端面に沿う平面形状としている。また、直線状の連結具42は、両端部に連結固定穴42aを開口すると共に、中央部の下面に垂直姿勢で下方に突出する固定片42Cを固定している。この固定片42Cも、電池ブロック10の端面に沿う平面形状としている。この連結ユニット9Cも、バスバー41の両端部に開口される導通固定穴41aと、連結具42の両端部に開口される連結固定穴42aとを、互いに連結される電池ブロック10の同一面(図において上面)に対向して開口している。
【0060】
ホルダー40は、電池ブロック10の端面に沿う板状で、バスバー41の固定片41Cを挿入する凹部43と連結具42の固定片42Cを挿入する凹部44と設けている。ホルダー40は、バスバー41と連結具42とを高低差のある状態で配置できるように、凹部43に開口部と凹部44の開口部とに高低差を設けている。この連結ユニット9Cは、ホルダー40の凹部43にバスバー41の固定片41Cを挿入し、凹部44に連結具42の固定片43Cを挿入する状態で一体的に連結されて、バスバー41と連結具42とを定位置に配置する。
【0061】
この連結ユニット9Cは、図10の中間に位置する2組の電池ブロック10に対して、バスバー41と連結具42とを電池ブロック10の長手方向に配置する姿勢として、互いに対向する電池ブロック10同士を長手方向に連結する。
【0062】
図13と図14に示す連結ユニット9Dは、互いに隣接する電池ブロック10同士の離れた位置にあるバスバー固定部同士をバスバー51で電気接続すると共に、対向位置にある連結具固定部同士を連結具52で連結する。
【0063】
図13と図14に示すバスバー51は、導通本体片51Bを中間でL字状に折曲して、連結する電池ブロック10の端面に沿う形状としている。さらに、バスバー51は、導通本体片51Bの両端に立上部51Dを設けて、この立上部51Dの上端に断面視L字状に折曲された導通折曲片51Aを設けており、この導通折曲片51Aに挿通固定穴51aを設けている。このバスバー51は、導通本体片51Bの両端に立上部51Dを設けることで、挿通折曲片51Aと連結具42とを高低差のある状態で配置できるようにしている。さらに、図に示すバスバー51は、L字状に折曲された導通本体片51Bに対して、それぞれ反対方向に向かって導通折曲片51Aを突出させており、対向する電池ブロック10のバスバー固定部14に連結できるようにしている。
【0064】
連結具52は直線状の板状で、両端部に連結固定穴52aを開口すると共に、中央部の下面に垂直姿勢で下方に突出する固定片52Cを固定している。この固定片52Cは、互いに連結される電池ブロック10の側面と端面の間に位置してこれらの面に沿う平面形状としている。連結具52は、固定片52Cを連結具本体の両側から突出する長さとしており、この固定片52Cをバスバー51の導通本体片51Bに積層する状態で配置している。したがって、図に示すバスバー51は、導通本体片51Bの表面に絶縁被覆層35を設けて絶縁している。
【0065】
さらに、連結ユニット9Dは、互いに積層されるバスバー51の導通本体片51Bと連結具52の固定片52Cとをホルダー50で一体的に連結している。図13と図14に示すホルダー50は、バスバー51の導通本体片51Bと連結具52の固定片52Cとを両側から挟着する挟着プレート53の間に挿入溝54を設けている。このホルダー50は、挿入溝54に導通本体片51Bと固定片52Cとを案内する状態で、一対の挟着プレート53で両側から挟着して、導通本体片51Bと固定片52Cとを摺動自在に連結している。一対の挟着プレート53は、対向する上端部の内面に係止フック55を設けており、この係止フックを介して、導通本体片51Bと固定片52Cに係止構造で連結されるようにしている。
【0066】
この連結ユニット9Dも、バスバー51の両端部に設けた導通折曲片51Aに開口される導通固定穴51aと、連結具52の両端部に開口される連結固定穴52aとを、互いに連結される電池ブロック10の同一面(図において上面)に対向して開口している。この連結ユニット9Dは、図10において、右端に位置する電池ブロック10と中間の電池ブロック10とを、バスバー51を介して電気接続すると共に、連結具52を介して機械的に連結する。連結具52は、一方の電池ブロック10に対して長手方向に、他方の電池ブロック10に対して短手方向に配置して、対向する連結具固定部17同士を連結できる。
(実施の形態3)
【0067】
さらに、電源装置は、その設置環境や設置場所の制約によって、複数の電池ブロックを必ずしも同一平面上に配置できるとは限らない。図15と図16は、隣接する電池ブロック10、10’を段差のある状態で配置する一例を示している。図に示す電源装置は、4個の電池ブロック10、10’を長手方向が平行となる姿勢で配列すると共に、中間に位置する1個の電池ブロック10’を残りの電池ブロック10よりも高い位置に配置する状態を示している。段差のある電池ブロック10、10’同士は、図15と図16に示す連結ユニット9E、9Fを介して連結している。
【0068】
図15と図16に示す連結ユニット9E、9Fは、段差のある電池ブロック10、10’を電気接続できるように、バスバー61の両端に設けた導通折曲片61Aの位置を高低差のある状態で配置している。図に示すバスバー61は、水平姿勢の導通本体片61Bの一端に垂直姿勢の立上部61Dを連結してなる、正面視L字状に折曲する形状としている。このバスバー61は、立上部61Dの上端に断面視L字状の導通折曲片61Aを設けると共に、反対側の端部であって、導通本体片61Bの他端にも断面視L字状の導通折曲片61Aを設けて、これらの導通折曲片61Aに導通固定穴61aを設けている。バスバー61は、導通本体片61Bの両端に設けた導通折曲片61Aが接続される電池ブロック10、10’の高低差をカバーできるように、立上部61Dの長さを調整している。
【0069】
また、図15と図16に示す連結ユニット9E、9Fは、段差のある電池ブロック10、10’を機械的に連結するために、連結具62の連結片62Dを電池ブロック10’の端面に固定している。この電池ブロック10’は、エンドプレート67の端面に連結具固定部17を設けており、この連結具固定部17に連結具62の連結片62Dを固定している。この連結具62は、断面視をL字状に折曲してなる連結折曲片62Aと垂直姿勢に折曲してなる連結片62Dとを設けている。さらに、連結具62は、連結折曲片62Aと連結片62Dに連結固定穴62aを設けている。連結具62は、連結折曲片62Aを電池ブロック10の上面に設けた連結具固定部17に固定すると共に、連結片62Dを電池ブロック10’の端面に設けた連結具固定部17に固定している。これらの連結ユニット9E、9Fも、バスバー61と連結具62とをホルダー60を介して一体的に連結している。
【0070】
以上の電源装置は、複数の電池ブロック10を外装ケース(図示せず)に収納して、定位置に固定する状態で車両等に搭載され、あるいは、外装ケースに収納することなく、ベースプレート(図示せず)に固定されて、車両のフロア面等に所定の配列で固定される。
【0071】
さらに、電源装置は、図示しないが、電池ブロックの底面に冷却プレートを配置すると共に、この冷却プレートを冷却する冷却機構とを備えて、冷媒などで強制冷却される冷却プレートを介して電池ブロックの電池セルを底面から冷却することができ、あるいは、図示しないが、スペーサに送風隙間を設けて、隣接する電池セルの間に形成される送風隙間に空気などの冷却用の気体を強制送風して電池セルを強制冷却することができる。この電源装置は、送風隙間に連結する送風ダクトを対向位置に設けて、この送風ダクトを介して送風隙間に冷却気体を強制送風して電池セルを冷却することができる。
【0072】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
【0073】
(ハイブリッド自動車用電源装置)
図17は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置100を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン96及び走行用のモータ93と、モータ93に電力を供給する電源装置100と、電源装置100の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。車両HVは、電源装置100の電池を充放電しながらモータ93とエンジン96の両方で走行する。モータ93は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ93は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機94は、エンジン96で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
【0074】
(電気自動車用電源装置)
また、図18は、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置100を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ93と、このモータ93に電力を供給する電源装置100と、この電源装置100の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。モータ93は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機94は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
(蓄電装置用電源装置)
【0075】
さらに、この電源装置は、移動体用の動力源としてのみならず、載置型の蓄電用設備としても利用できる。例えば家庭用、工場用の電源として、太陽光や深夜電力等で充電し、必要時に放電する電源システム、あるいは日中の太陽光を充電して夜間に放電する街路灯用の電源や、停電時に駆動する信号機用のバックアップ電源等にも利用できる。このような例を図19に示す。この図に示す電源装置100は、複数の電池パック81をユニット状に接続して電池ユニット82を構成している。各電池パック81は、複数の角型電池セル1が直列及び/又は並列に接続されている。各電池パック81は、電源コントローラ84により制御される。この電源装置100は、電池ユニット82を充電用電源CPで充電した後、負荷LDを駆動する。このため電源装置100は、充電モードと放電モードを備える。負荷LDと充電用電源CPはそれぞれ、放電スイッチDS及び充電スイッチCSを介して電源装置100と接続されている。放電スイッチDS及び充電スイッチCSのON/OFFは、電源装置100の電源コントローラ84によって切り替えられる。充電モードにおいては、電源コントローラ84は充電スイッチCSをONに、放電スイッチDSをOFFに切り替えて、充電用電源CPから電源装置100への充電を許可する。また充電が完了し満充電になると、あるいは所定値以上の容量が充電された状態で負荷LDからの要求に応じて、電源コントローラ84は充電スイッチCSをOFFに、放電スイッチDSをONにして放電モードに切り替え、電源装置100から負荷LDへの放電を許可する。また、必要に応じて、充電スイッチCSをONに、放電スイッチDSをONにして、負荷LDの電力供給と、電源装置100への充電を同時に行うこともできる。
【0076】
電源装置100で駆動される負荷LDは、放電スイッチDSを介して電源装置100と接続されている。電源装置100の放電モードにおいては、電源コントローラ84が放電スイッチDSをONに切り替えて、負荷LDに接続し、電源装置100からの電力で負荷LDを駆動する。放電スイッチDSはFET等のスイッチング素子が利用できる。放電スイッチDSのON/OFFは、電源装置100の電源コントローラ84によって制御される。また電源コントローラ84は、外部機器と通信するための通信インターフェースを備えている。図19の例では、UARTやRS−232C等の既存の通信プロトコルに従い、ホスト機器HTと接続されている。また必要に応じて、電源システムに対してユーザが操作を行うためのユーザインターフェースを設けることもできる。
【0077】
各電池パック81は、信号端子と電源端子を備える。信号端子は、パック入出力端子DIと、パック異常出力端子DAと、パック接続端子DOとを含む。パック入出力端子DIは、他のパック電池や電源コントローラ84からの信号を入出力するための端子であり、パック接続端子DOは子パックである他のパック電池に対して信号を入出力するための端子である。またパック異常出力端子DAは、パック電池の異常を外部に出力するための端子である。さらに電源端子は、電池パック81同士を直列、並列に接続するための端子である。また電池ユニット82は並列接続スイッチ85を介して出力ラインOLに接続されて互いに並列に接続されている。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明に係る電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置は、EV走行モードとHEV走行モードとを切り替え可能なプラグイン式ハイブリッド電気自動車やハイブリッド式電気自動車、電気自動車等の電源装置として好適に利用できる。またコンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用、工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機等のバックアップ電源用等の用途にも適宜利用できる。
【符号の説明】
【0079】
100…電源装置
1…電池セル
2…外装缶
3…安全弁
4…封口板
5…電極端子
6…セパレータ
7…エンドプレート
7A…段差部
8…接続バー
9…連結ユニット
9A…連結ユニット;9B…連結ユニット;9C…連結ユニット
9D…連結ユニット;9E…連結ユニット;9F…連結ユニット
10…電池ブロック
10’…電池ブロック
11…バスバー
11A…導通折曲片;11a…導通固定穴
11B…導通本体片
12…連結具
12A…連結折曲片;12a…連結固定穴
12B…連結本体片
13…止ネジ
14…バスバー固定部
15…ナット
16…止ネジ
17…連結具固定部
17a…エンドプレート固定穴
18…ナット
19…中継接続具
19a…貫通孔;19b…貫通孔
20…ホルダー
21…第1ケース
21A…前面開口部
22…第2ケース
22A…位置決め凸条
22B…隙間
22C…ひさし部
22D…スリット孔
23…凹部
23A…第1の凹部;23B…第2の凹部
24…絶縁部材
30…ホルダー
31…第1ケース
31A…前面開口部
31B…両端開口部
32…第2ケース
32A…位置決め凸条
32B…隙間
32C…ひさし部
32E…位置決めリブ
33…凹部
34…絶縁部材
35…絶縁被覆層
40…ホルダー
41…バスバー
41a…導通固定穴;41C…固定片
42…連結具
42a…連結固定穴;42C…固定片
43…凹部
44…凹部
50…ホルダー
51…バスバー
51A…導通折曲片;51a…導通固定穴
51B…導通本体片;51D…立上部
52…連結具
52a…連結固定穴;52C…固定片
53…挟着プレート
54…挿入溝
55…係止フック
60…ホルダー
61…バスバー
61A…導通折曲片;61a…導通固定穴
61B…導通本体片;61D…立上部
62…連結具
62A…連結折曲片;62a…連結固定穴
62D…連結片
67…エンドプレート
81…電池パック
82…電池ユニット
84…電源コントローラ
85…並列接続スイッチ
93…モータ
94…発電機
95…DC/ACインバータ
96…エンジン
EV、HV…車両
LD…負荷;CP…充電用電源;DS…放電スイッチ;CS…充電スイッチ
OL…出力ライン;HT…ホスト機器
DI…パック入出力端子;DA…パック異常出力端子;DO…パック接続端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
角形の電池セルを複数積層した、複数の電池ブロックと、
隣接する電池ブロックの端面において、これらを電気的に接続するバスバーと、
を備える電源装置であって、
前記バスバーで連結した電池ブロック同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具を備えており、
前記連結具とバスバーとを一体に構成して連結ユニットとしてなることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置であって、
前記連結具は、前記電池ブロックと機械的に固定するための連結固定穴を複数開口しており、
前記バスバーは、前記電池ブロックと電気的に接続するための導通固定穴を複数開口しており、
前記連結固定穴及び導通固定穴が、前記電池ブロックの同一面に対向して開口されてなることを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源装置であって、
前記連結具が、断面視L字状に折曲された連結折曲片と、一方向に延長された平板状の連結本体片とを備えており、
前記連結折曲片に、前記連結固定穴を開口しており、
前記バスバーが、断面視L字状に折曲された導通折曲片と、一方向に延長された平板状の導通本体片とを備えており、
前記導通折曲片に、前記導通固定穴を開口しており、
前記連結本体片の全面を、前記導通本体片で覆うようにして前記連結ユニットが構成されてなることを特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置であって、
前記連結具及びバスバーが金属板で構成されており、
前記連結本体片と前記導通本体片との間に絶縁性の絶縁部材を介在させてなることを特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電源装置であって、
前記バスバーに対して、前記連結具が摺動自在に装着されてなることを特徴とする電源装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電源装置であって、
前記バスバー及び連結具を、絶縁性の第1ケースと第2ケースで両側から挟着することにより、前記連結具を前記バスバーの長さ方向に沿って摺動自在に装着してなることを特徴とする電源装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一に記載の電源装置であって、
前記電池ブロックは、両側端面にエンドプレートを配置しており、
前記エンドプレートは、その上面の隅部に、前記連結具を配置するための段差部を設け、さらに該段差部に、前記連結固定穴と連通されるエンドプレート固定穴を開口してなることを特徴とする電源装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一に記載の電源装置を備える車両。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一に記載の電源装置を備える蓄電装置。
【請求項10】
複数の電池ブロック同士を電気的に接続するための連結ユニットであって、
隣接する電池ブロックの端面において、これらを電気的に接続するバスバーと、
前記バスバーで連結した電池ブロック同士の界面において、これらを機械的に連結する連結具と、
を備えており、
前記連結具とバスバーとを一体に構成してなることを特徴とする連結ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−114951(P2013−114951A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261334(P2011−261334)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】