説明

電界放出素子及びその製造方法

【課題】 電界放出素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板と、基板の上面に形成され所定の高さのカソードホール(212)が形成されたカソード電極(112)と、カソード電極(112)の上面に形成されるものであって、カソードホール(212)より小さな直径を有する第1貫通孔(213)が形成された物質層(113)と、物質層(113)の上面に形成されるものであって、第1キャビティ(214)が形成された第1絶縁層(114)と、第1絶縁層(114)の上面に形成されるものであって、第2貫通孔(216)が形成されたゲート電極(116)と、カソードホール(212)の中心部に形成されるエミッタ(130)と、を備える電界放出素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界放出素子(FED:Field Emission Device)及びその製造方法に係り、さらに詳細には、電子ビームの集束効果を高めて輝度を向上させることができるFED及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からの重要な情報伝達媒体である表示装置としては、PC(personal computers)のモニター、またはTV受像機などの表示装置が挙げられる。このような表示装置は、高速熱電子放出を利用する陰極線管(CRT:Cathode Ray Tube)と、近年、急速に発展しつつある平板表示装置とに大別される。平板表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)、または電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)などの表示装置が挙げられる。
【0003】
電界放出ディスプレイは、カソード電極上に一定の間隔で配列されたエミッタとゲート電極との間に強い電場を形成することによってエミッタから電子を放出させ、放出させた電子をアノード電極上に形成された蛍光体層に衝突させて発光させる表示装置である。電界放出ディスプレイは、薄型の表示装置で全体厚さが数cmに過ぎず、広い視野角、低い消費電力、及び低い製造コストなどの長所を有するため、LCD、PDPと共に、次世代表示装置として注目されている。
【0004】
図1に電界放出ディスプレイに用いられる電界放出素子(FED:Field Emission Device)の一般的な構造を示す。
【0005】
図1を参照すれば、FEDは、基板10上にカソード電極12、第1絶縁層14、及びゲート電極16が順次積層された構造を有する。ここで、第1絶縁層14にカソード電極12の上面を露出させるエミッタホール25が形成され、エミッタホール25の内部には、電子を放出させるエミッタ30が設けられる。一方、ゲート電極16の上面には、第2絶縁層18が形成され、第2絶縁層18の上面には、エミッタ30から放出された電子ビームを集束させるための集束電極20が形成される。
【0006】
しかし、このような構造のFEDでは、高輝度を実現するためにアノード電極(図示せず)に高電圧を印加すると、電子ビームの広がりによって色純度が低下してしまうという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するために成されたものであって、電子ビームの集束効果を高めて輝度を向上させることができるFED及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態によるFEDは、基板と、前記基板の上面に形成され所定の高さのカソードホールが形成されたカソード電極と、前記カソード電極の上面に前記カソードホールにオーバーハングするように形成され前記カソードホールの中心部に対応する部分に前記カソードホールより小さな直径を有する第1貫通孔が形成された物質層と、前記物質層の上面に形成され前記第1貫通孔と連通する第1キャビティが形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に形成され前記第1キャビティと連通する第2貫通孔が形成されたゲート電極と、前記カソードホールの中心部に形成されるエミッタとを備える。
【0009】
前記エミッタは、前記カソードホールの高さと同一、または前記カソードホールより高さよりも低く形成されることが望ましい。そして、前記エミッタは、カーボンナノチューブ(CNT:Carbon Nano Tube)、黒鉛ナノ粒子、またはナノダイヤモンドからなる。
【0010】
前記カソードホールの高さは数μmで形成されることができるが、0.1〜5μmで形成されることが望ましい。
【0011】
前記カソード電極は、前記基板の上面に形成される第1電極と、前記第1電極の上面に形成され前記カソードホールが形成された第2電極とを含むことができる。ここで、前記第1電極は、0.1μm以下の厚さで形成され、第1電極は、ITO(Indium Tin Oxide)から形成されることができる。そして、前記第2電極は数μmの厚さで形成されることができるが、0.1〜5μmの厚さで形成されることが望ましい。また、第2電極は、Cr、Ag、Al及びAuからなる群から選択される少なくとも一つの材料からなる電極である。
【0012】
前記物質層は、a(amorphous)−Siからなる。
【0013】
前記ゲート電極の上面には、前記第2貫通ホールと連通する第2キャビティが形成された第2絶縁層がさらに形成される。そして、前記第2絶縁層の上面には、前記第2キャビティと連通する第3貫通ホールが形成された集束電極がさらに形成される。
【0014】
一方、本発明の実施形態によるFEDの製造方法は、基板の上面にカソード電極を形成するステップと、前記カソード電極の上面に所定の物質層を形成し前記物質層をパターニングして第1貫通ホールを形成するステップと、前記第1貫通ホールを通じて露出された前記カソード電極をエッチングし前記第1貫通ホールより大きい直径を有するカソードホールを形成するステップと、前記物質層の上面に第1絶縁層を形成するステップと、前記第1絶縁層の上面にゲート電極を形成し前記ゲート電極をパターニングして第2貫通ホールを形成するステップと、前記ゲート電極の上面に第2絶縁層を形成するステップと、前記第2絶縁層の上面に集束電極を形成しこれをパターニングして第3貫通ホールを形成するステップと、前記第3貫通ホールを通じて露出された第2絶縁層をエッチングして第2キャビティを形成するステップと、前記第2貫通ホールを通じて露出された第1絶縁層をエッチングして第1キャビティを形成するステップと、前記カソードホールの中心部にエミッタを形成するステップとを含む。
【0015】
前記カソード電極を形成するステップは、前記基板の上面に第1電極を形成し、前記第1電極の上面に第2電極を形成するステップを含むことが望ましい。
【0016】
前記カソードホールは、前記第1貫通ホールを通じて露出された第2電極を等方性エッチングすることによって形成される。
【0017】
前記エミッタは、前記カソードホールの高さと同一、または前記カソードホールの高さより低く形成されることが望ましい。
【0018】
前記エミッタは、前記カソードホールの内部に所定の電子放出物質を充填し、前記カソードホールをパターニングすることによって形成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によるFEDによれば、従来よりもカソード電極を厚く形成し、このカソード電極に、エミッタより大きい直径を有するカソードホールを形成することによって電子ビームの集束効果を向上させることができる。このような構造にすることにより、輝度を向上させ、高画質の画像を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して、本発明による望ましい実施形態を詳細に説明する。図面で、同一の参照符号は、同一の構成要素を表す。
【0021】
図2は、本発明の実施形態によるFEDの一部を示す断面図である。
【0022】
図2を参照すれば、本発明の実施形態によるFEDは、基板110と、カソードホール212が形成されたカソード電極112と、カソード電極112の上部に形成されるゲート電極116と、カソードホール212の中心部に形成されるエミッタ130とを備える。
【0023】
前記基板110としては、一般的に、ガラス基板が使われる。カソード電極112は、基板110の上面に形成される第1電極112aと第1電極112aの上面に形成される第2電極112bとを含む。ここで、カソード電極112は、従来のカソード電極よりはるかに厚く形成される。そして、カソードホール212は、第2電極112bに形成される。
【0024】
第1電極112aは、例えば、ITOのような透明な導電性材料を約0.1μm以下の厚さに蒸着することによって形成される。第1電極112aの上面は、カソードホール212の底面を形成する。第2電極112bは、Cr、Ag、Al及びAuからなる群から選択される少なくとも一つの材料からなる電極である。そして、第2電極112bは、数μmの厚さ、望ましくは、0.1〜5μmの厚さで形成される。ここで、カソードホール212は、第2電極112bを貫通して形成されるので、第2電極112bの厚さと同じ高さで形成される。
【0025】
第2電極112bの上面には、カソードホール212の上部の一部分を覆うようにカソードホールにオーバーハングさせて所定の物質層113が形成される。物質層113のうち、カソードホール212の中心部に対応する部分には、カソードホール212よりも小さな直径を有する第1貫通ホール213が形成されている。物質層113は、a−Siからなる。
【0026】
カソードホール212の中心部には、電子放出源であるエミッタ130が形成される。エミッタ130は、カソードホール212よりもはるかに小さな直径を有する。そして、電子ビームの集束効果を向上させるために、エミッタ130は、カソードホール212の高さと同一、またはカソードホール212の高さより低く形成される。エミッタ130は、CNT、黒鉛ナノ粒子、またはナノダイヤモンドからなる。
【0027】
物質層113の上面には、第1絶縁層114が所定の厚さで形成される。第1絶縁層114には、第1貫通ホール213と連通する第1キャビティ214が形成されている。第1絶縁層114は、例えば、SiOのような絶縁物質からなる。
【0028】
第1絶縁層114の上面には、エミッタ130から電子を抽出させるためのゲート電極116が形成される。ゲート電極116は、カソード電極112と直交する方向に形成される。ゲート電極116には、第1キャビティ214と連通する第2貫通ホール216が形成されている。ゲート電極116は、導電性金属物質または透明な導電性物質、例えば、ITOからなる。
【0029】
ゲート電極116の上面には、第2絶縁層118が所定の厚さで形成される。そして、第2絶縁層118には、第2貫通ホール216と連通する第2キャビティ218が形成されている。第2絶縁層118は、例えば、SiOのような絶縁物質からなる。
【0030】
第2絶縁層118の上面には、集束電極120が設けられる。そして、集束電極120には、第2キャビティ218と連通する第3貫通ホール220が形成されている。集束電極120は、エミッタ130から放出された電子ビームの軌跡を制御する役割を担う。集束電極120は、導電性金属物質または透明な導電性物質、例えば、ITOからなる。
【0031】
本発明の実施形態によるFEDでは、エミッタ130は、カソードホール212よりもはるかに小さな直径を有し、カソードホール212の中心部にカソードホール212の高さと同一、またはカソードホール212高さよりも低く形成される。この結果、従来のFEDに比べ、エミッタ130から放出された電子ビームをより集束させることができる。
【0032】
本発明の実施形態によるFEDを撮影したSEM(Scanning Electron Microscopy)写真を示す図を図3Aから図3Dに示す。図3A及び図3Bは、本発明の実施形態によるFEDの断面を撮影した写真を示す図である。そして、図3Cは、本発明の実施形態によるFEDの平面を撮影した写真を示す図であり、図3Dは、図3Cに示したエミッタを拡大して撮影した写真を示す図である。図3Aから図3Dを参照すれば、カソードホールを有するカソード電極が基板上に厚く形成されており、カソードホールの中心部にカソードホールよりはるかに小さな直径を有するエミッタが形成されていることがわかる。
【0033】
本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像を撮影した写真を示す図を図4Aから図4Dに示す。図4Aから図4Dは、ゲート電極に70V、80V、90V、100Vの電圧を印加した場合の本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像をそれぞれ撮影した写真を示す図である。このとき、アノード電極には1.5kVの電圧を印加し、集束電極には0Vの電圧を印加した。図4Aから図4Dを参照すれば、ゲート電極に印加される電圧が上昇するほど、画質が向上することが分かる。
【0034】
以下、図5Aから図5Iを参照して、本発明の実施形態によるFEDの製造方法を詳細に説明する。
【0035】
まず、図5Aに示したように、基板110の上面に第1電極112a及び第2電極112bからなるカソード電極112を形成する。基板110としては、一般的に、ガラス基板が使われる。第1電極112aは、基板110の上面に、例えば、ITOのような透明な導電性材料を約0.1μm以下の厚さで蒸着することによって形成される。そして、第2電極112bは、第1電極112aの上面にCr、Ag、Al及びAuからなる群から選択される少なくとも一つの材料を蒸着することによって形成される。このとき、第2電極112bは、数μmの厚さ、望ましくは、0.1〜5μmの厚さで形成される。
【0036】
次に、図5Bに示したように、第2電極112bの上面に所定の物質層113を形成し、物質層113をパターニングして第1貫通ホール213を形成する。このような物質層113は、a−Siからなる。
【0037】
次に、図5Cに示したように、第1貫通ホール213を通じて露出された第2電極112bをエッチングすることによって、カソードホール212を形成する。ここで、カソードホール212は、第1貫通ホール213を通じて露出された第2電極112bを等方性エッチングすることによって形成される。第2電極112bに形成されたカソードホール212は、第1貫通ホール213より大きい直径を有する。
【0038】
次に、図5Dに示したように、物質層113の上面に第1絶縁層114を形成し、その上にゲート電極116を形成する。第1絶縁層114は、物質層113の上面にSiOのような絶縁物質を所定の厚さに蒸着することによって形成される。そして、ゲート電極116は、第1絶縁層114の上面に金属物質、またはITOのような透明な導電性物質を蒸着することによって形成される。
【0039】
次に、図5Eに示したように、ゲート電極116をパターニングして第2貫通ホール216を形成する。
【0040】
次に、図5Fに示したように、ゲート電極116の上面に第2絶縁層118を形成し、その上に集束電極120を形成する。第2絶縁層118は、ゲート電極116の上面にSiOのような絶縁物質を所定の厚さに蒸着することによって形成される。そして、集束電極120は、第2絶縁層118の上面に金属物質、またはITOのような透明な導電性物質を蒸着することによって形成される。
【0041】
次に、図5Gに示したように、集束電極120をパターニングして第3貫通ホール220を形成する。
【0042】
次に、図5Hに示したように、第2絶縁層118には、第3貫通ホール220と連通する第2キャビティ218を形成し、第1絶縁層114には、第2貫通ホール216と連通する第1キャビティ214を形成する。第2キャビティ218は、第3貫通ホール220を通じて露出された第2絶縁層118をエッチングすることによって形成される。そして、第1キャビティ214は、第2貫通ホール216を通じて露出された第1絶縁層114をエッチングすることによって形成される。
【0043】
最後に、図5Iに示したように、カソードホール212の中心部にエミッタ130を形成する。ここで、エミッタ130は、カソードホール212の高さと同一か、またはカソードホール212の高さよりも低く形成される。具体的には、エミッタ212は、カソードホール212の内部に所定の電子放出物質を充填し、これをパターニングすることによって形成される。電子放出物質は、CNT、黒鉛ナノ粒子またはナノダイヤモンドからなる。
【0044】
以上、本発明による好ましい実施形態が説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であることが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、平板表示装置であるFEDに関連した技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来のFEDの一部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態によるFEDの一部を示す断面図である。
【図3A】本発明の実施形態によるFEDのSEM写真を示す図である。
【図3B】本発明の実施形態によるFEDのSEM写真を示す図である。
【図3C】本発明の実施形態によるFEDのSEM写真を示す図である。
【図3D】本発明の実施形態によるFEDのSEM写真を示す図である。
【図4A】ゲート電極に70Vの電圧を印加した時、本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像を撮影した写真を示す図である。
【図4B】ゲート電極に80Vの電圧を印加した時、本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像を撮影した写真を示す図である。
【図4C】ゲート電極に90Vの電圧を印加した時、本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像を撮影した写真を示す図である。
【図4D】ゲート電極に100Vの電圧を印加した時、本発明の実施形態によるFEDによって形成された画像を撮影した写真を示す図である。
【図5A】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5B】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5C】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5D】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5E】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5F】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5G】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5H】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【図5I】本発明の実施形態によるFEDの製造方法を説明するための図面である。
【符号の説明】
【0047】
110 基板、
112 カソード電極、
112a 第1電極、
112b 第2電極、
113 物質層、
114 第1絶縁層、
116 ゲート電極、
118 第2絶縁層、
120 集束電極、
130 エミッタ、
212 カソードホール、
213 第1貫通ホール、
214 第1キャビティ、
216 第2貫通ホール、
218 第2キャビティ、
220 第3貫通ホール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上面に形成され所定の高さのカソードホールを有するカソード電極と、
前記カソード電極の上面に前記カソードホールにオーバーハングするように形成され前記カソードホールの中心部に対応する部分に前記カソードホールより小さな直径を有する第1貫通孔が形成された物質層と、
前記物質層の上面に形成され前記第1貫通孔と連通する第1キャビティが形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面に形成され前記第1キャビティと連通する第2貫通孔が形成されたゲート電極と、
前記カソードホールの中心部に形成されるエミッタと、を備えることを特徴とする電界放出素子。
【請求項2】
前記エミッタは、前記カソードホールの高さと同一、または前記カソードホールの高さよりも低く形成されることを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
【請求項3】
前記エミッタは、カーボンナノチューブ、黒鉛ナノ粒子、またはナノダイヤモンドからなることを特徴とする請求項2に記載の電界放出素子。
【請求項4】
前記カソードホールの高さは、数μmであることを特徴とする請求項2に記載の電界放出素子。
【請求項5】
前記カソードホールの高さは、0.1〜5μmであることを特徴とする請求項4に記載の電界放出素子。
【請求項6】
前記カソード電極は、
前記基板の上面に形成される第1電極と、
前記第1電極の上面に形成され前記カソードホールが形成された第2電極と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の電界放出素子。
【請求項7】
前記第1電極は、0.1μm以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項6に記載の電界放出素子。
【請求項8】
前記第1電極は、ITOからなることを特徴とする請求項6に記載の電界放出素子。
【請求項9】
前記第2電極は、数μmの厚さで形成されることを特徴とする請求項6に記載の電界放出素子。
【請求項10】
前記第2電極は、0.1〜5μmの厚さで形成されることを特徴とする請求項9に記載の電界放出素子。
【請求項11】
前記第2電極は、Cr、Ag、Al及びAuからなる群から選択される少なくとも一つの材料からなる電極であることを特徴とする請求項6に記載の電界放出素子。
【請求項12】
前記物質層は、a−Siからなることを特徴とする請求項2に記載の電界放出素子。
【請求項13】
前記ゲート電極の上面に形成され前記第2貫通ホールと連通する第2キャビティが形成された第2絶縁層をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電界放出素子。
【請求項14】
前記第2絶縁層の上面に形成され前記第2キャビティと連通する第3貫通ホールが形成された集束電極をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の電界放出素子。
【請求項15】
基板の上面にカソード電極を形成するステップと、
前記カソード電極の上面に所定の物質層を形成し前記物質層をパターニングして第1貫通ホールを形成するステップと、
前記第1貫通ホールを通じて露出された前記カソード電極をエッチングして前記第1貫通ホールより大きい直径を有するカソードホールを形成するステップと、
前記物質層の上面に第1絶縁層を形成するステップと、
前記第1絶縁層の上面にゲート電極を形成し前記ゲート電極をパターニングして第2貫通ホールを形成するステップと、
前記ゲート電極の上面に第2絶縁層を形成するステップと、
前記第2絶縁層の上面に集束電極を形成し前記集束電極をパターニングして第3貫通ホールを形成するステップと、
前記第3貫通ホールを通じて露出された第2絶縁層をエッチングして第2キャビティを形成するステップと、
前記第2貫通ホールを通じて露出された第1絶縁層をエッチングして第1キャビティを形成するステップと、
前記カソードホールの中心部にエミッタを形成するステップと、
を含むことを特徴とする電界放出素子の製造方法。
【請求項16】
前記カソード電極を形成するステップは、前記基板の上面に第1電極を形成し前記第1電極の上面に第2電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項17】
前記第1電極は、0.1μm以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項16に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項18】
前記第1電極は、ITOからなることを特徴とする請求項16に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項19】
前記第2電極は、数μmの厚さで形成されることを特徴とする請求項16に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項20】
前記第2電極は、0.1〜5μmの厚さで形成されることを特徴とする請求項19に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項21】
前記第2電極は、Cr、Ag、Al及びAuからなる群から選択される少なくとも一つの材料からなる電極であることを特徴とする請求項16に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項22】
前記物質層は、a−Siからなることを特徴とする請求項15に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項23】
前記カソードホールは、前記第1貫通ホールを通じて露出された第2電極を等方性エッチングすることによって形成されることを特徴とする請求項16に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項24】
前記エミッタは、前記カソードホールの高さと同一、または前記カソードホールの高さより低く形成されることを特徴とする請求項15に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項25】
前記エミッタは、前記カソードホールの内部に所定の電子放出物質を充填し前記カソードホールをパターニングすることによって形成されることを特徴とする請求項24に記載の電界放出素子の製造方法。
【請求項26】
前記電子放出物質は、CNT、黒鉛ナノ粒子、またはナノダイヤモンドからなることを特徴とする請求項25に記載の電界放出素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【公開番号】特開2006−86118(P2006−86118A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−248355(P2005−248355)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】