説明

電装品用プロテクタ及びその取付構造

【課題】車体への取付作業を容易とすると共に、製造コストを低廉化することを目的とする。又、ワイヤーハーネスプロテクタに大きな負荷がかかっても、ワイヤーハーネスプロテクタが破損し難く、ワイヤーハーネスを充分に保護することを目的とする。
【解決手段】第一プロテクタ部材2と第一プロテクタ部材2の下部開口部29に取り付けられる第二プロテクタ部材3を備えて構成されるワイヤーハーネスプロテクタ1において、第二プロテクタ部材3は、車体100の係止孔107に係止されるクリップ50が設けられたクリップ台座5を有し、クリップ台座5はバネ部6を介して第二プロテクタ部材3に一体成形されていることを特徴とするワイヤーハーネスプロテクタ1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネスや電子ユニット等の電装品の保護、成型、固定用プロテクタ及びその取付構造に関し、特に自動車のサイドシル部に好適に用いられる電装品用プロテクタ及びその取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に配設するワイヤーハーネスや電子ユニット等の電装品は、ワイヤーハーネス等の電装品の保護、成型、固定のために所定の箇所で合成樹脂製のプロテクタに貫通させ、このプロテクタを車体に固定することで、ワイヤーハーネス等の電装品を車体に固定している。そして、ワイヤーハーネスプロテクタ及びその他の電装品用プロテクタの車体への固定は、主に車体に設けた取付孔に、プロテクタに設けたクリップを挿入し、係止させて行なう方式が採用されている。
【0003】
しかし、クリップをプロテクタに一体的に形成し、所定間隔をおいて2個以上を設けた場合、クリップ間の間隔と、車体に設けた取付孔間の間隔に誤差が生じ易く、取付部分としてのクリップが破損し易いという問題点や、又、取り付けが困難となったり、取付後の位置ずれが生じ易くなったり、プロテクタが破損し易く、その結果ワイヤーハーネス等の電装品を充分に保護できないといった問題点があった。
【0004】
そこで、車体に設けた取付孔とプロテクタに設けたクリップとの寸法誤差を調整するため、クリップをプロテクタとは別個の部品として形成し、プロテクタ本体に後付けをする構造が提案されている。
【0005】
このようなワイヤーハーネスプロテクタ、或いはその取付構造として、プロテクタ本体にレールで構成される軌道部を設け、この軌道部にクランプをスライド自在に装着し、クランプに設けた突起と軌道部に設けた孔で形成されるクランプの停止機構を設けた構造(特許文献1参照。)や、外周側に鋸歯状の凹凸を有するプロテクタ本体をクランプによってその外側から保持し、クランプの鋸歯状の爪をプロテクタ本体の鋸歯状の凹凸と係合させながら長さ方向に位置調整する構造(特許文献2参照。)、切欠環体をなす弾性バンドにクランプを立設し、プロテクタ本体の外周に弾性バンドをセットし、プロテクタ本体の長手方向にクランプをスライド移動自在にした構造(特許文献3参照。)、のこぎり歯状の凹凸を有する係合部を有するプロテクタ本体に、この係合部と係合する係合部を備えたクリップを装着し、クリップとプロテクタ本体の係合位置を調整する構造(特許文献4参照。)等が提案されている。
【0006】
又、プロテクタの長手方向の収縮膨張を繰り返した場合における固定部の破損や外れを防止するため、固定部を有する副プロテクタと副プロテクタ内に挿入されて合体する主プロテクタでプロテクタを構成し、副プロテクタと主プロテクタの何れか一方に、突部と突部からプロテクタの長手方向に突出した可撓部で構成した歪み吸収部を設け、副プロテクタと主プロテクタの何れか他方に、歪み吸収部が当接する孔部からなる係合部を設けた構造も提案されている(特許文献5参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開平7−23516号公報
【特許文献2】実開平7−36534号公報
【特許文献3】特開平7−143647号公報
【特許文献4】特開平9−39690号公報
【特許文献5】特開2007−43803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、これらの従来技術においては、クリップをプロテクタ本体と別部品としてプロテクタ本体に後付けする場合、クリップはプロテクタ本体にリジットに固定されるため、プロテクタに大きな負荷がかかると、取付部分としてのクリップ或いはプロテクタ本体が破損しやすく、耐久性が低いという問題点があった。特にサイドシル部に配置するプロテクタの場合、車の昇降時にサイドシル部が踏まれて大きな応力がかかることがあるので、この問題が顕著であった。
【0009】
更に、クリップ(クランプ)をプロテクタ本体と別部品にした場合、部品点数が多くなり、取付作業が煩雑になると共に、製造コストが高くなるという問題点があった。又、クリップをプロテクタ本体に後付で固定しているため、車体の取付孔とクリップの位置がずれている場合には、製造ラインの組付け作業中に、クリップの位置調整をしなければならず、取り付け作業が煩雑で、大変になるという問題点があった。
【0010】
又、鋸歯状の凹凸でクリップ位置を調整する場合、細かい位置調整が出来ないという問題点があった。
【0011】
又、車体にプロテクタを取り付けた後には、クリップはプロテクタ本体にリジットに固定され、プロテクタは車体にリジットに固定されるため、プロテクタに応力がかかり、歪んだ場合に、歪みを吸収することが出来ず、プロテクタが破損し易く、耐久性が低く、その結果ワイヤーハーネスを充分に保護できないといった問題点があった。特にサイドシル部に配置するプロテクタの場合、車の昇降時にサイドシル部が踏まれて大きな応力がかかることがあるので、この問題が顕著であった。
【0012】
更に、上記の従来技術において、クリップの位置調整が可能なのは、プロテクタの長手方向(横方向)のみであり、プロテクタの短手方向(縦方向)の位置調整は出来ないという問題点があった。
【0013】
又、歪み吸収部が設けられた従来技術においても、プロテクタの歪みを吸収できるのは、プロテクタの長手方向のみであり、プロテクタの短手方向の歪みには対応できないという問題点や、部品点数が多くなり、取付作業が煩雑になると共に、製造コストが高くなるという問題点があった。特にサイドシル部に配置するプロテクタの場合、車の昇降時にサイドシル部が踏まれて、プロテクタの短手方向に大きな応力がかかることもあり、短手方向の歪みが大きくなるので、この問題が顕著であった。
【0014】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、ワイヤーハーネス等の電装品用プロテクタ及びその取付構造において、プロテクタに大きな負荷がかかっても、取付部分としてのクリップ又プロテクタが破損し難く、耐久性を高め、ワイヤーハーネス等の電装品用を充分に保護することを目的とする。又、部品点数を少なくし、取付作業を容易とすると共に、製造コストを低廉化することを目的とする。又、クリップの位置調整を容易とし、取付作業を容易とすることを目的とする。又、クリップの位置調整において、クリップ位置の細かい調整を可能とすると共に、プロテクタの長手方向(横方向)のみならず、プロテクタの短手方向(縦方向)の位置調整をも可能とすることを目的とする。又、プロテクタの長手方向のみでならず、プロテクタの短手方向の歪みをも吸収可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するための本発明は、第一プロテクタ部材と前記第一プロテクタ部材の開口部に取り付けられる第二プロテクタ部材を備えて構成される電装品用プロテクタにおいて、前記第二プロテクタ部材は、車体の係止孔に係止されるクリップが設けられたクリップ台座を有し、前記クリップ台座はバネ部を介して前記第二プロテクタ部材に一体成形されていることを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0016】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記クリップ台座は、前記第一プロテクタ部材に設けたガイドレールに係止されていることを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0017】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記第一プロテクタ部材を前記第二プロテクタ部材の上側に位置させた状態において、前記クリップ台座の、前記第一プロテクタ部材に対する相対的な上方向への移動を規制するストッパ機構を設けたことを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0018】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記第一プロテクタ部材を前記第二プロテクタ部材の上側に位置させた状態において、前記クリップ台座の、前記第一プロテクタ部材に対する相対的な下方向への移動を規制するロック機構を設けたことを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0019】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記バネ部は板状に形成され、その板厚が不均一であることを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0020】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記第二プロテクタ部材の内面に、前記第一プロテクタ部材内に収納される電装品が載置される、上方に突出させたリブを設けたことを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0021】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記第一プロテクタ部材と前記第二プロテクタ部材との固定は、前記第二プロテクタ部材に設けた係止片の先端に突出させた係止爪を、前記第一プロテクタ部材に設けたコ字枠状の爪受部に挿入係止して行い、所定箇所に設けられる前記爪受部を他の爪受部より幅広に形成したことを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0022】
又、上記電装品用プロテクタにおいて、前記電装品は、ワイヤーハーネスであり、前記電装品用プロテクタは、ワイヤーハーネスプロテクタであることを特徴とする電装品用プロテクタである。
【0023】
更に、上記何れかの電装品用プロテクタを用い、車体に設けた係止孔に、前記電装品用プロテクタの前記クリップを挿入係止させたことを特徴とする電装品用プロテクタの取付構造である。
【0024】
又、上記電装品用プロテクタの取付構造において、前記係止孔は、略鉛直方向に延びる車体の立片に設けられ、前記立片と連接し、略水平方向に延設された横片に、前記電装品用プロテクタの第二プロテクタ部材を対向させると共に、前記横片と前記第二プロテクタ部材を離間させて、電装品用プロテクタを設置したことを特徴とする電装品用プロテクタの取付構造である。
【発明の効果】
【0025】
以上のような本発明によれば、ワイヤーハーネス等の電装品用プロテクタ及びその取付構造において、プロテクタに大きな負荷がかかっても、取付部分としてのクリップやプロテクタが破損し難く、耐久性に優れ、ワイヤーハーネス等の電装品用を充分に保護することが可能となった。又、部品点数を少なくし、取付作業を容易とすると共に、製造コストを低廉化することが可能となった。又、クリップの位置調整を容易とし、取付作業を容易とすることが可能となった。又、クリップの位置調整において、クリップ位置の細かい調整を無段階に行なうことを可能とすると共に、プロテクタの長手方向(横方向)のみならず、プロテクタの短手方向(縦方向)の位置調整をも可能となった。又、プロテクタの長手方向のみでならず、プロテクタの短手方向の歪みをも吸収可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下本発明の実施の形態を図に従って説明する。本発明の電装品用プロテクタとしてのワイヤーハーネスプロテクタ1は、合成樹脂製の第一プロテクタ部材2と第一プロテクタ部材2の下部開口部29に取り付けられる合成樹脂製の第二プロテクタ部材3を備えて構成されている。尚、本発明における電装品用プロテクタとしては、ワイヤーハーネスプロテクタに限定されることなく、各種電子ユニット、例えば車体に固定が必要な電子ユニット等の電装品用のプロテクタも含まれるが、電装品としてワイヤーハーネスを、電装品用プロテクタとしてワイヤーハーネスプロテクタを用いた一実施形態を例に本発明を説明する。
【0027】
図1及び2に示すように、第一プロテクタ部材2は、略長方形状の上壁22の短手方向の両端から側壁23を立設して、樋状に形成し、電装品としてのワイヤーハーネス10を収納する収納部20が上壁22と側壁23で囲まれて凹状に形成されている。
【0028】
第一プロテクタ部材2の長手方向の一端部は、上壁22が曲折され斜め上方に延設され、その先端には、一方の側壁23が形成されていない、L字状の固定片221が延設されている。又、第一プロテクタ部材2の長手方向の他端部は、上壁22が上方に向かう階段状に曲折され、その先端部には、一方の側壁23が形成されていない、L字状の固定片231が延設されている。ワイヤーハーネス10は、固定片221,231と共にテープ19で巻かれて、第一プロテクタ部材2、ひいてはワイヤーハーネスプロテクタ1に固定される。
【0029】
両側壁23の下端部には、後述する第二プロテクタ部材3に設けた係止爪33が係止され、第一プロテクタ部材2と第二プロテクタ部材3との固定に用いられる、コ字枠状の爪受部25が設けられている。爪受部25は第一プロテクタ部材2の長手方向に所定の間隔を持って設けられているが、所定箇所、具体的には、第一プロテクタ部材2の階段状に曲折された端部の付け根に設けられる爪受部250を他の爪受部25より幅広に形成することが好ましい。このような構成とすることで、爪受部25への係止爪33の係止作業を確実に行なうことが可能となる。
【0030】
又、ワイヤーハーネスプロテクタ1が車体100に取り付けられた際に、車体100の略鉛直方向に延びる立片101と対向する一方の側壁23には、後述するクリップ台座5を係止するガイドレール4が、クリップ台座5の設置位置、数に応じて、側壁23の上下方向に延びて設けられている。ガイドレール4は、図6によく示すように、側壁23の上下方向に延びた一対の断面L字状のレール41,41を、上辺411を互いの方向に張出させて対向させて構成している。
【0031】
第二プロテクタ部材3は、第一プロテクタ部材2の下部開口部29に取り付けられ、下部開口部29を塞ぐ略長方形状の平板状のカバーであり、その一端部は、第一プロテクタ部材2の階段状の端部に対応して、階段状に曲折して形成されている。又、第二プロテクタ部材3の短手方向の両端から、第一プロテクタ部材2に設けた爪受部25に挿入係止される係止爪33が突出した係止片31が、爪受部25の設置位置及び設置数に対応して、長手方向に所定の間隔を持って設けられている。
【0032】
又、第二プロテクタ部材3の短手方向の両端から、第一プロテクタ部材2の側壁23の外側に係止される、平板状の係止板35を設けて、第一プロテクタ部材2と第二プロテクタ部材3とのズレをより確実に防止することが好ましい。又、係止板35は第二プロテクタ部材3の長手方向に係止片31と交互に設けることが好ましい。このような構成とすることで、第一プロテクタ部材2と第二プロテクタ部材3とのズレのない確実な結合を達成できるからである。
【0033】
第二プロテクタ部材3の短手方向の一端であって、ワイヤーハーネスプロテクタ1が車体100に取り付けられた際に、車体100の略鉛直方向に延びる立片101と対向する一方の側端には、第一プロテクタ部材2に設けたガイドレール4の設置位置、数に応じて、先端に車体100の係止孔107に係止されるクリップ50が設けられた板状のクリップ台座5が、クリップ台座5のワイヤーハーネスプロテクタ1に対する相対的な変位を許すバネ部6を介して、第二プロテクタ部材3に一体成形されている。
【0034】
バネ部6は、第二プロテクタ部材3の短手方向の一端であって、ワイヤーハーネスプロテクタ1が車体100に取り付けられた際に、車体100の立片101と対向する一方の側端から内方に二本の切れ込み30を形成し、該切れ込み30間に、第二プロテクタ部材3から連設して、第二プロテクタ部材3の側端まで板状に、第二プロテクタ部材3と略面一に形成されている。そして、バネ部6の先端からクリップ台座5が上方に延設されている。
【0035】
クリップ台座5は、図6によく示すように、バネ部6の先端から、略直角に上方に延設された下片51と、下片51の上端から外側上方に曲折して延びる中片52、中片52の上端から再度曲折され、上方に延びるクリップ設置片53が連設され、クリップ設置片53から、バネ部6と反対方向にクリップ50が突出している。下片51の両側からは、第一プロテクタ部材2に設けたガイドレール4に係止される係止羽根57が張出され、又、下片51と中片52間には、下片51と中片52曲折を防止する補強リブ59を設けている。
【0036】
板状に形成されたバネ部6は、その板厚を均一に形成してもよいが、不均一に、特に第二プロテクタ部材3との接続部から先端方向に向けて不均一に形成することが好ましい。板厚を不均一とすることにより、バネ部6が変位した時に、第二プロテクタ部材3とバネ部6との接続部及びバネ部6とクリップ台座5との接続部に集中してかかる応力を分散することが出来、バネ部6の破損を防止することが出来、又、バネの変位量を大きくすることが出来るからである。具体的には、図7及び8に示すように、バネ部6が第二プロテクタ部材3及びクリップ台座5と接続する両端部から内方に向けて徐々に肉薄にする構造等を採用することが出来る。
【0037】
クリップ50は、公知の工業用ファスナーを用いることが出来、例えば、クリップ台座5から突出する支柱502の先端の対向位置から斜め後方に弾性係止片501を張設した、側面視矢印状のクリップを用いることが出来る。クリップ50は、車体100の係止孔107に挿入される際には、弾性係止片501が支柱502方向に曲折して係止孔107への挿入を許され、弾性係止片501が係止孔107を貫通すると、弾性係止片501のバネ性により、弾性係止片501が支柱502から外方向へ広がり、弾性係止片501が係止孔107の外周縁に係止される。
【0038】
又、ワイヤーハーネスプロテクタ1には、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5の、第一プロテクタ部材2に対する相対的な下方向への過度な移動を規制するロック機構を設けることが好ましい。このようなロック機構を設けることにより、バネ部6の過剰な変位することを防止することが出来、バネ部6の破損を防止することが可能となる。
【0039】
ロック機構は、クリップ台座5の下片51からクリップ50が突出した方向と反対方向に突出したロック爪55と、レール411間の側壁23に、レール411と同方向に伸びて設けた、ロック爪55が挿入される長孔状のロック孔27で構成されている。図7に示すように、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5が、第一プロテクタ部材2に対して相対的に下方向へ移動する際、過剰に移動すると、ロック孔27の底縁277にロック爪55が係止され、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な下方向への移動が規制される。
【0040】
ロック機構は、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5の、第一プロテクタ部材2に対する相対的な下方向へ過度な移動を規制できれば上記構成に限定されず、図示はしないが、例えば、クリップ台座5に設ける孔状のロック孔と、第一プロテクタ部材2の側壁23に設けるロック爪で構成すること等も出来る。この場合、ロック孔の上縁にロック爪が係止され、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な下方向への移動が規制される。
【0041】
第一プロテクタ部材2のレール411間の側壁23の下端部には、バネ部6の挿入を許す挿入凹部237が設けられている。第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、バネ部6がこの挿入凹部237内を上下方向に移動し、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な上下動を可能としている。
【0042】
又、ワイヤーハーネスプロテクタ1には、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5の、第一プロテクタ部材2に対する相対的な上方向への移動を規制するストッパ機構を設けることが好ましい。このようなストッパ機構を設けることにより、バネ部6の過剰な変位することを防止することが出来、バネ部6の破損を防止することが可能となる。
【0043】
ストッパ機構は、バネ部6と挿入凹部237の上端縁で構成されている。図8に示すように、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5が、第一プロテクタ部材2に対して相対的に上方向へ移動する際、過剰に移動すると、挿入凹部237の上端縁にバネ部6が当接し、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な上方向への移動が規制される。
【0044】
ストッパ機構は、第一プロテクタ部材2を第二プロテクタ部材3の上側に位置させた状態において、クリップ台座5の、第一プロテクタ部材2に対する相対的な上方向へ過度な移動を規制できれば上記構成に限定されず、図示はしないが、例えば、クリップ台座5の下片51からクリップ50が突出した方向と反対方向に突出したロック爪と、レール411間の側壁23に、レール411と同方向に伸びて設けた、該ロック爪が挿入される長孔状のロック孔で構成することが出来、この場合、該ロック孔の上縁にロック爪が係止され、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な上方向への移動が規制される。
【0045】
ワイヤーハーネスプロテクタ1は、図9乃至12に示すように、第二プロテクタ部材3を下にして車体100に取り付けられ、ワイヤーハーネス10は第二プロテクタ部材3の内面39上に載置される。又、バネ部6は、第二プロテクタ部材3と略面一に形成されている。このような設置態様でバネ部6の上下動が行われると、その都度ワイヤーハーネス10も上下動を行い配線がずれて好ましくない。又、ワイヤーハーネス10によりバネ部6の上方向への変位が妨げられ、クリップ台座5の第一プロテクタ部材2に対する相対的な上方向への移動が妨げられてしまう。そこで、ワイヤーハーネス10が、バネ部6の変位を妨げることなく、バネ部6の変位の際にもワイヤーハーネス10を変位させることがないよう、バネ部6とワイヤーハーネス10が干渉、接触しない構成が好ましい。
【0046】
そこで、図4、7及び8に示すように、第二プロテクタ部材3の内面39に、収納されるワイヤーハーネス10が載置される、上方に突出させたリブ37を設けることが好ましい。リブ37はバネ部6の変位に応じ、バネ部6とワイヤーハーネス10が干渉、接触しない高さ、形状に形成すればよい。又、その成形位置は特に限定されないが、切れ込み30に隣接して設けることにより、ワイヤーハーネス10の弛みによるバネ部6との接触を効果的に防止できるので、好ましい。
【0047】
車体100、特に略鉛直方向に延びる立片101と、立片101と連接し、略水平方向に延設された横片102を有する自動車のサイドシル部へのワイヤーハーネスプロテクタ1の取り付けについて、以下に説明する。先ず、図2に示すように、ワイヤーハーネス10を第一プロテクタ部材2の下部開口部29から収納部20内に挿入し、ワイヤーハーネス10を第一プロテクタ部材2の両端部の固定片221,231と共にテープ19で捲回して、第一プロテクタ部材2に固定する。そして、第一プロテクタ部材2の爪受部25に第二プロテクタ部材3の係止爪33を挿入係止させると共に、係止板35を第一プロテクタ部材2の側壁23の外側に係止させて、第二プロテクタ部材3を第一プロテクタ部材2に固定し、下部開口部29を塞ぐ。この際、第一プロテクタ部材2の階段状に曲折された端部側から順に、爪受部25に係止爪33を挿入係止させた場合、第一プロテクタ部材2の階段状に曲折された端部の付け根に設けられる爪受部250を他の爪受部25より幅広に形成しておくことで、係止作業を容易且つ確実に行うことが出来る。
【0048】
第一プロテクタ部材2への第二プロテクタ部材3の固定と同時に、第一プロテクタ部材2のガイドレール4に、即ち、レール41,41間にクリップ台座5の係止羽根57をスライドさせて挿入し、ガイドレール4にクリップ台座5を係止させる。この係止により、クリップ台座5のガイドレール4内に挿入された部分は、第一プロテクタ部材2と反対方向への移動が規制されるが、クリップ台座5の上下方向の移動は規制されず、ガイドレール4内を上下方向にスライド可能となっている。
【0049】
そして、図9に示すように、クリップ台座5に設けたクリップ50を、車体100の立片101に対向させると共に、第二プロテクタ部材3を車体100の横片102に対向させ、立片101に設けた係止孔107にクリップ50を挿入係止させ、車体100にワイヤーハーネスプロテクタ1を取り付け、固定する。
【0050】
この取り付けの際、車体100に設けられた2個以上の係止孔107間の位置関係、即ち、係止孔107間の距離、高さの差異と、ワイヤーハーネスプロテクタ1に設けられた2個以上のクリップ50の位置関係、即ち、クリップ50間の距離、高さの差異が異なり、誤差が生じている場合であっても、バネ部6の変位により、クリップ台座5を介して、クリップ50の位置を容易に移動調整することが出来、しかも、細かい調整をすることが出来、更に、クリップの設置位置調整をする必要がなく、取付作業を容易とすることが出来る。しかもこの位置調整は、ワイヤーハーネスプロテクタ1の長手方向(横方向)のみならず、プロテクタの短手方向(縦方向)の位置調整も可能である。
【0051】
又、ワイヤーハーネスプロテクタ1の車体100への設置にあたり、図11に示すように、車体100の横片102と第二プロテクタ部材3、即ちワイヤーハーネスプロテクタ1を離間させて、設置することが好ましい。このような取り付け構造とすることで、図12に示すように、ワイヤーハーネスプロテクタ1上部から負荷が加わった場合であっても、バネ部6が変位し、第一プロテクタ部材2に対してクリップ台座5が相対的に上方へ移動し、ワイヤーハーネスプロテクタ1が下方に移動でき、取付部分としてのクリップ50、そしてワイヤーハーネスプロテクタ1にかかる応力を緩和することができ、クリップ50及びワイヤーハーネスプロテクタ1の破損を防止することが出来る。
【0052】
このように、車体100にワイヤーハーネスプロテクタ1が取り付けられ、図8に示すように、クリップ50が上方向に荷重を受けた場合、換言すると、第一プロテクタ部材2上部から下方への負荷が加わった場合であっても、バネ部6が変位し、第一プロテクタ部材2に対してクリップ台座5が相対的に上方へ移動し、クリップ50への負荷が軽減する。このクリップ台座5の移動は、ストッパ機構により、即ちバネ部6が挿入凹部237の上端縁に当接することで規制される。
【0053】
尚、図7及び8に示すように、ワイヤーハーネス10は、リブ37上に載置され、バネ部6とワイヤーハーネス10は干渉、接触しないので、ワイヤーハーネス10が、バネ部6の変位を妨げることはなく、又、バネ部6の上下動に伴い、ワイヤーハーネス10が上下動を行うことがなく、配線がずれることがない。特に、ワイヤーハーネスプロテクタ1の収納部20内にワイヤーハーネス10が一杯の状態になっても、同様の効果を発揮できる。
【0054】
又、図7に示すように、車体100にワイヤーハーネスプロテクタ1が取り付けられ、クリップ50が下方向に荷重を受けた場合、換言すると、第一プロテクタ部材2の下部から上方への負荷が加わった場合であっても、バネ部6が変位し、第一プロテクタ部材2に対してクリップ台座5が相対的に下方へ移動し、ワイヤーハーネスプロテクタ1が上方に移動でき、クリップ50への負荷が軽減すると共に、ワイヤーハーネスプロテクタ1にかかる応力を緩和することができ、クリップ50及びワイヤーハーネスプロテクタ1の破損を防止することが出来る。このクリップ台座5の移動は、ロック機構により、即ち、ロック孔27の底縁277にロック爪55が係止されることで規制される。
【0055】
このように、クリップ50は第一プロテクタ部材2に対し、バネ部6のバネ性により、変位自在に設けられ、クリップ50間の相対的位置が変化自在であると共に、ワイヤーハーネスプロテクタ1は車体100に対する取り付け位置が変位自在に取り付けられているので、ワイヤーハーネスプロテクタ1に負荷がかかっても、負荷を逃がすことが出来、又、プロテクタに応力がかかり、歪んだ場合に、歪みを吸収することが出来、しかも、ワイヤーハーネスプロテクタ1の長手方向のみならず、短手方向の歪みをも吸収することが出来、クリップ50及びワイヤーハーネスプロテクタ1が破損することがなく、ワイヤーハーネス10を確実に保護することが出来る。
【0056】
尚、ワイヤーハーネスプロテクタ1の車体100への取り付け前の、輸送、保管時においても、ストッパ機構又はロック機構により、クリップ台座5の、第一プロテクタ部材2に対する相対的な下方向へ過度な移動を規制でき、バネ部6、クリップ台座5、第二プロテクタ部材3の破損を防止することが出来る。
【0057】
又、クリップ50をワイヤーハーネスプロテクタ1と一体的に形成しているので、部品点数を削減でき、取付作業を簡素化し、容易とすると共に、製造コストを低廉化することが出来る。
【0058】
又、ワイヤーハーネスプロテクタ1は、第一プロテクタ部材2の長手方向の一端部において、上壁22が曲折され斜め上方に延設されない形状や、他端部において、上壁22が上方に向かう階段状に曲折されない形状を適宜選択して、形成することとしてもよい。
【0059】
又、ワイヤーハーネス10は、第一プロテクタ部材2に固定するのではなく、第二プロテクタ部材3に固定することとしてもよい。
【0060】
又、ワイヤーハーネスプロテクタは、上述の実施の形態の他、図示はしないが、第一プロテクタ部材2を略長方形状の平板状に形成し、即ち、上壁22で構成する一方、第二プロテクタ部材3を、長手方向に延びる両側壁を備えた樋状或いは凹状に形成する形態としてもよい。この場合の第一プロテクタ部材2の開口部は、第一プロテクタ部材2が第二プロテクタ部材3と対向する全面を意味する。
【0061】
この形態においては、第一プロテクタ部材2の長手方向の側端部に爪受部25、ガイドレール4を、上壁22に対して略垂直に、第二プロテクタ部材3方向に立設し、一方、第二プロテクタ部材3の前記両側壁先端から、係止爪33が突出した係止片31、係止板35を設け、バネ部6を前記側壁先端に達する2本の切れ込み30で成形すると共に、2本の切れ込み30間の前記側壁でクリップ台座5の下片51を形成する構成とすることが出来る。
【0062】
又、第一プロテクタ部材2の長手方向の側端部に爪受部25、ガイドレール4を、上壁22に対して略垂直に、第二プロテクタ部材3と反対方向に立設し、一方、第二プロテクタ部材3の前記両側壁先端から、係止爪33が突出した係止片31、係止板35を設け、バネ部6を前記側壁先端に達する2本の切れ込み30で略L字型に成形すると共にバネ部6の先端からクリップ台座5が延設された構成としてもよい。
【0063】
更に、別の実施の形態として、図示はしないが、第一プロテクタ部材2及び第二プロテクタ部材3を、長手方向に延びる両側壁を備えた樋状或いは凹状に形成する形態としてもよい。この場合、第二プロテクタ部材3の前記両側壁先端から、係止爪33が突出した係止片31、係止板35を設け、バネ部6を前記側壁先端に達する2本の切れ込み30で成形すると共に、2本の切れ込み30間の前記側壁でクリップ台座5の下片51の一部を形成する構成、或いは第二プロテクタ部材3の前記両側壁先端から、係止爪33が突出した係止片31、係止板35を設け、バネ部6を前記側壁先端に達する2本の切れ込み30で略L字型に成形すると共にバネ部6の先端からクリップ台座5が延設された構成としてもよい。
【0064】
尚、ワイヤーハーネスプロテクタ1は、上述のように、特に自動車のサイドシル部に好適に設置することが出来るが、他の部分に設置してもよい。又、ワイヤーハーネスプロテクタ1の車体100への取り付けに際し、第一プロテクタ部材2を下側に、第二プロテクタ部材3を上側に配置して設置してもよく、ワイヤーハーネスプロテクタ1の長手方向が水平方向に向くように設置する他、長手方向が鉛直方向に向くように或いは水平方向と所定の角度をもって設置する取付構造をも採用することが出来る。
【0065】
尚、上述の説明及び図面において、電装品をワイヤーハーネス10として、本発明の電装品用プロテクタをワイヤーハーネスプロテクタ1として説明したが、本発明において、電装品としては、ワイヤーハーネスに限定されず、各種電子ユニット、例えば車体に固定が必要な電子ユニット等であってもよく、電装品用プロテクタもワイヤーハーネス用に限定されず、各種電子ユニット用の電装品用プロテクタであってもよい。
【0066】
そして、各種電子ユニット用の電装品用プロテクタは、自動車のサイドシル部に好適に設置することが出来るが、他の部分に、上述のような適宜の取付構造を採用して設置してもよい。
【0067】
尚、上述のように、本発明の電装品用プロテクタ及びその取付構造の例を種々説明したが、本発明の電装品用プロテクタ或いはその取付構造は、これらの形状や構造を適宜組合わせて構成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明ワイヤーハーネスプロテクタ一実施例斜め上方から見た斜視図
【図2】本発明ワイヤーハーネスプロテクタ一実施例分解斜視図
【図3】本発明ワイヤーハーネスプロテクタ一実施例斜め下方から見た斜視図
【図4】蓋体一実施例斜視図
【図5】本発明ワイヤーハーネスプロテクタ一実施例部分分解拡大図
【図6】本発明ワイヤーハーネスプロテクタ一実施例部分拡大図
【図7】クリップ50が下方向に荷重を受けた場合の図1A−A断面図
【図8】クリップ50が上方向に荷重を受けた場合図1A−A断面図
【図9】ワイヤーハーネスプロテクタの車体への取り付け構造分解斜視図
【図10】図9B−B断面図
【図11】ワイヤーハーネスプロテクタ1上部から負荷が加わっていない場合の図9B−B断面図
【図12】ワイヤーハーネスプロテクタ1上部から負荷が加わった場合の図9B−B断面図
【符号の説明】
【0069】
1 ワイヤーハーネスプロテクタ
10 ワイヤーハーネス
100 車体
101 立片
102 横片
2 第一プロテクタ部材
237 挿入凹部
25 爪受部
27 ロック孔
3 第二プロテクタ部材
33 係止爪
37 リブ
4 ガイドレール
41 レール
5 クリップ台座
50 クリップ
55 ロック爪
57 係止羽根
6 バネ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一プロテクタ部材と前記第一プロテクタ部材の開口部に取り付けられる第二プロテクタ部材を備えて構成される電装品用プロテクタにおいて、前記第二プロテクタ部材は、車体の係止孔に係止されるクリップが設けられたクリップ台座を有し、前記クリップ台座はバネ部を介して前記第二プロテクタ部材に一体成形されていることを特徴とする電装品用プロテクタ。
【請求項2】
前記クリップ台座は、前記第一プロテクタ部材に設けたガイドレールに係止されていることを特徴とする請求項1に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項3】
前記第一プロテクタ部材を前記第二プロテクタ部材の上側に位置させた状態において、前記クリップ台座の、前記第一プロテクタ部材に対する相対的な上方向への移動を規制するストッパ機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項4】
前記第一プロテクタ部材を前記第二プロテクタ部材の上側に位置させた状態において、前記クリップ台座の、前記第一プロテクタ部材に対する相対的な下方向への移動を規制するロック機構を設けたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項5】
前記バネ部は板状に形成され、その板厚が不均一であることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項6】
前記第二プロテクタ部材の内面に、前記第一プロテクタ部材内に収納される電装品が載置される、上方に突出させたリブを設けたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項7】
前記第一プロテクタ部材と前記第二プロテクタ部材との固定は、前記第二プロテクタ部材に設けた係止片の先端に突出させた係止爪を、前記第一プロテクタ部材に設けたコ字枠状の爪受部に挿入係止して行い、所定箇所に設けられる前記爪受部を他の爪受部より幅広に形成したことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項8】
前記電装品は、ワイヤーハーネスであり、前記電装品用プロテクタは、ワイヤーハーネスプロテクタであることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタ。
【請求項9】
請求項1から8のうちいずれか1項に記載の電装品用プロテクタを用い、車体に設けた係止孔に、前記電装品用プロテクタの前記クリップを挿入係止させたことを特徴とする電装品用プロテクタの取付構造。
【請求項10】
前記係止孔は、略鉛直方向に延びる車体の立片に設けられ、前記立片と連接し、略水平方向に延設された横片に、前記電装品用プロテクタの第二プロテクタ部材を対向させると共に、前記横片と前記第二プロテクタ部材を離間させて、電装品用プロテクタを設置したことを特徴とする請求項9に記載の電装品用プロテクタの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−98800(P2010−98800A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−265908(P2008−265908)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】