説明

非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤

式Iの化合物(式(I))は、HIV逆転写酵素阻害剤であり、式中、R、R、R、R、及びRは本明細書に定義されるとおりである。式(I)の化合物、及び医薬的に許容されるこれらの塩は、HIV逆転写酵素の阻害、HIVによる感染の予防及び治療、ならびにAIDSの予防、発症の遅延、及び治療に有用である。これらの化合物及び塩は、場合により他の抗ウイルス剤、免疫調節剤、抗生物質、又はワクチンと組み合わせて、医薬組成物の成分として用いることができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある種のインドール、及び医薬的に許容されるこれらの塩、ならびにHIV逆転写酵素の阻害、HIV感染及びHIV複製の予防及び治療、ならびにAIDSの予防、発症の遅延、及び治療のためのこれらの使用を対象とする。
【背景技術】
【0002】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と称されるレトロウイルス、特にHIV1型(HIV−1)及び2型(HIV−2)ウイルスとして知られる株は、後天性免疫不全症候群(AIDS)として知られる免疫抑制疾患と病因学的に関連付けられている。HIV血清抗体陽性である個体は、初期には無症候性であるが、一般にAIDS関連症候群(ARC)を発現し、その後AIDSに至る。罹患した個体は重度の免疫抑制を示し、このため消耗性であり、最終的には致命的となる日和見感染に対して極めて感受性が高くなる。宿主細胞によるHIVの複製には、ウイルスゲノムの宿主細胞DNAへの組み込みが必要とされる。HIVはレトロウイルスであるため、HIV複製サイクルには、逆転写酵素(RT)として知られる酵素を介するウイルスRNAゲノムのDNAへの転写が必要とされる。
【0003】
逆転写酵素は、既知の3つの酵素機能を有する。この酵素は、RNA依存性DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ、及びDNA依存性DNAポリメラーゼとして作用する。RNA依存性DNAポリメラーゼとしての役割において、RTはウイルスRNAの1本鎖DNAのコピーを転写する。リボヌクレアーゼとして、RTは元のウイルスRNAを破壊し、元のRNAから作製されたばかりのDNAを遊離する。さらにDNA依存性DNAポリメラーゼとして、RTは第1のDNA鎖をテンプレートとして用い、第2の相補DNA鎖を作製する。これらの2つの鎖は2本鎖DNAを形成し、これはインテグラーゼ酵素によって宿主細胞ゲノムに組み込まれる。
【0004】
HIV逆転写酵素の酵素機能を阻害する化合物が、感染細胞においてHIV複製を阻害することが知られている。これらの化合物は、ヒトのHIV感染の予防又は治療に有用である。HIV感染及びAIDSの治療における使用が認められている化合物には、RT阻害剤3’−アジド−3’−デオキシチミジン(AZT)、2’,3’−ジデオキシイノシン(ddI)、2’,3’−ジデオキシチジン(ddC)、d4T、3TC、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、及びアバカビルがある。
【0005】
前述のそれぞれの薬剤はHIV感染及びAIDSの治療に有効であるが、さらなるRT阻害剤を含むさらなるHIV抗ウイルス薬の開発が依然として求められている。特に問題となるのは既知の阻害剤に耐性を示すHIV突然変異株の発生である。AIDSの治療にRT阻害剤を使用することによって、しばしばこれらの阻害剤に対して感受性の低いウイルスが生じる。この耐性は一般にpol遺伝子の逆転写酵素セグメントに起こる突然変異によるものである。HIV感染を予防するために抗ウイルス化合物を継続して使用することにより、必然的に新しいHIV耐性株が出現することになる。したがって、HIV突然変異株に有効である新しいRT阻害剤が特に求められている。
【0006】
以下の参考文献が背景技術の対象となる。
【0007】
Williamsら、J.Med.Chem.1993、vol.36、1291から1294頁は、HIV−1逆転写酵素の非ヌクレオシド阻害剤として、5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)インドール−2−カルボキサミドを開示している。
【0008】
Youngら、Bioorg.&Med.Chem.Letters、1995、vol.5、491から496頁は、HIV−1逆転写酵素の阻害剤として、ある種の2−複素環インドール−3−スルホンを開示している。
【0009】
GB2,282,808は、HIV逆転写酵素及びこの耐性種の阻害剤として、ある種の2−複素環インドール−3−スルホンを開示している。
【0010】
US5,527,819は、HIV逆転写酵素の阻害剤として、ある種の2−アシル置換インドール−3−スルホンを開示している。
【0011】
WO02/083216A1及びWO2004/014364A1はそれぞれ、HIVを治療するためのある種の置換フェニルインドールを開示している。
【0012】
US5,190,968、US5,204,344、US5,252,585、US5,272,145、US5,273,980、US5,290,798、US5,380,850、及びUS5,389,650は、ロイコトリエン生合成の阻害剤として、ある種のインドールを開示している。
【0013】
WO03/024969A1は、チロシンキナーゼ阻害剤として、ある種のインダゾリルインドール化合物を開示している。
【0014】
WO03/099206A2は、IMPDH酵素の阻害剤として有用なある種の2−置換5−オキサゾリルインドール化合物を開示している。
【0015】
US2003/0078288A1は、O、S、S(O)、S(O)、CH、CHF、CF、NH、又はN(C1−4アルキル)を介してインドール環の5位に結合しているある種の置換フェニル基を有するある種のインドール誘導体を開示している。これらの誘導体は、天然甲状腺ホルモンで治療することのできるすべての適応症の治療に有用であると言われている。
【0016】
US2003/0195244A1は、インドール環の3位で置換されている(3,4,5−トリメトキシフェニル)スルホニル又は(3,4,5−トリメトキシフェニル)カルボニルを有するある種の化合物を含む、抗癌活性を有するある種のインドール化合物を開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、ある種の2−ヘテロアリールインドール、ならびにHIV逆転写酵素の阻害、HIVによる感染の予防、HIVによる感染の治療、ならびにAIDS及び/又はARCの予防、治療、及び発症の遅延におけるこれらの使用を対象とする。より詳細には、本発明は、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこれらの塩を含み、
【0018】
【化15】

式中、
は、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)NO
(4)C(O)R
(5)C(O)OR
(6)C(O)N(R)R
(7)SR
(8)S(O)R
(9)S(O)
(10)S(O)N(R)R
(11)N(R)R
(12)N(R)S(O)
(13)N(R)C(O)R
(14)N(R)C(O)OR
(15)N(R)S(O)N(R)R
(16)OC(O)N(R)R
(17)N(R)C(O)N(R)R
(18)C1−6アルキル、
(19)C1−6ハロアルキル、
(20)C2−6アルケニル、
(21)C2−6アルキニル、
(22)OH、
(23)O−C1−6アルキル、
(24)O−C1−6ハロアルキル、
(25)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(26)CycA、
(27)AryA、
(28)HetA、
(29)HetR、
(30)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキル、
(31)J−CycA、
(32)J−AryA、
(33)J−HetA、又は
(34)J−HetRであり、
Jは、
(1)O、
(2)S、
(3)S(O)、
(4)S(O)
(5)O−C1−6アルキレン、
(6)S−C1−6アルキレン、
(7)S(O)−C1−6アルキレン、
(8)S(O)−C1−6アルキレン、
(9)N(R)、
(10)N(R)−C1−6アルキレン、
(11)C(O)、
(12)C(O)−C1−6アルキレン、
(13)C(O)−C1−6アルキレン−O、
(14)C(O)N(R)、
(15)C(O)N(R)−C1−6アルキレン、
(16)C(O)N(R)−C1−6アルキレン−C(O)O、又は
(17)C(O)N(R)S(O)であり、
CycAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)C1−6アルキル、
(4)OH、
(5)O−C1−6アルキル、
(6)C1−6ハロアルキル、又は
(7)O−C1−6ハロアルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
AryAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているアリールであり、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−6アルキル、
(2)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)O−C1−6アルキル、
(4)C1−6ハロアルキル、
(5)O−C1−6ハロアルキル、
(6)OH、
(7)ハロゲン、
(8)CN、
(9)NO
(10)N(R)R
(11)C(O)N(R)R
(12)C(O)R
(13)C(O)−C1−6ハロアルキル、
(14)C(O)OR
(15)OC(O)N(R)R
(16)SR
(17)S(O)R
(18)S(O)
(19)S(O)N(R)R
(20)N(R)S(O)
(21)N(R)S(O)N(R)R
(22)N(R)C(O)R
(23)N(R)C(O)N(R)R
(24)N(R)C(O)−C(O)N(R)R、又は
(25)N(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
HetAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているヘテロアリールであり、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−6アルキル、
(2)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−6アルキル、
(4)O−C1−6アルキル、
(5)C1−6ハロアルキル、
(6)O−C1−6ハロアルキル、
(7)OH、
(8)オキソ、
(9)ハロゲン、
(10)CN、
(11)NO
(12)N(R)R
(13)C(O)N(R)R
(14)C(O)R
(15)C(O)−C1−6ハロアルキル、
(16)C(O)OR
(17)OC(O)N(R)R
(18)SR
(19)S(O)R
(20)S(O)
(21)S(O)N(R)R
(22)N(R)S(O)
(23)N(R)S(O)N(R)R
(24)N(R)C(O)R
(25)N(R)C(O)N(R)R
(26)N(R)C(O)−C(O)N(R)R、又は
(27)N(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
HetRは、(i)少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環、又は(ii)N、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する6から10員飽和又はモノ不飽和、架橋又は縮合二環式複素環であり、飽和又はモノ不飽和複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、C(O)R、CO、S(O)R、SR、S(O)、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルキレン−CN、C1−6アルキレン−OH、又はC1−6アルキレン−O−C1−6アルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycE、AryE、HetE、HetF、又はCycE、AryE、HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
は、
(1)C1−6アルキル、
(2)C1−6ハロアルキル、
(3)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)SO、N(R)SON(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)CycB、
(4)AryB、
(5)HetB、
(6)HetS、
(7)CycB、AryB、HetB、もしくはHetSで置換されたC1−6アルキル、
(8)N(R)−C1−6アルキル、
(9)アルキルがOH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)SO、N(R)SON(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されており、ただしOH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキルは、分子の残部に直接結合しているC1−6アルキルの炭素に結合していないN(R)−C1−6アルキル、
(10)N(R)−CycB、
(11)N(R)−AryB、
(12)N(R)−HetB、又は
(13)アルキルがCycB、AryB、HetB、もしくはHetSで置換されているN(R)−C1−6アルキルであり、
CycBは独立して、CycAと同じ定義を有し、
AryBは独立して、AryAと同じ定義を有し、
HetBは独立して、HetAと同じ定義を有し、
HetSは独立して、HetRと同じ定義を有し、
は、HetCであり、HetCは独立して、HetAと同じ定義を有し、
は、H、C1−6アルキル、C(O)C1−6アルキル、C(O)−CycD、C(O)−AryD、C(O)−HetD、又はC(O)HetUであり、
CycDは独立して、CycAと同じ定義を有し、
AryDは独立して、AryAと同じ定義を有し、
HetDは独立して、HetAと同じ定義を有し、
HetUは独立して、HetRと同じ定義を有し、
は、Hであるか、又は独立してRと同じ定義を有し、
アリールはそれぞれ独立して、(i)フェニル、(ii)少なくとも1個の環が芳香族である9又は10員二環式縮合炭素環系、又は(iii)少なくとも1個の環が芳香族である11から14員三環式縮合炭素環系であり、
ヘテロアリールはそれぞれ独立して、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環、又は(ii)N、O、及びSから独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含有し、環の一方又は両方が1個以上のヘテロ原子を含有し、少なくとも1個の環が芳香族であり、Nがそれぞれ場合により酸化物の形態であり、芳香族ではない環のSがそれぞれ場合によりS(O)又はS(O)である9又は10員二環式縮合環系であり、
CycEはそれぞれ独立して、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、OH、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はO−C1−6ハロアルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
AryEはそれぞれ独立して、フェニル又はナフチルであり、フェニル又はナフチルは、合わせて1から5個の置換基で場合により置換されており、
(i)0から5個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、NO、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、又はSON(R)C(O)Rであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
HetEはそれぞれ独立して、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環、又は(ii)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルから選択される9又は10員縮合二環式複素環であり、芳香族複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、OH、C(O)R、CO、SO、N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、又はN(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
HetFはそれぞれ独立して、少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、飽和又はモノ不飽和複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)R、CO、又はSOであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
CycGはそれぞれ独立して、1から4個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、OH、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はO−C1−6ハロアルキルであり、
AryGはそれぞれ独立して、フェニル又はナフチルであり、フェニル又はナフチルは、1から5個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、NO、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、又はSON(R)C(O)Rであり、
HetGはそれぞれ独立して、N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環であり、芳香族複素環は、1から4個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、OH、C(O)R、CO、SO、N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、又はN(R)COであり、
HetHはそれぞれ独立して、少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、飽和又はモノ不飽和複素環は、1から4個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)R、CO、又はSOであり、
はそれぞれ独立して、H又はC1−6アルキルであり、及び
はそれぞれ独立して、H又はC1−6アルキルであり、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0019】
本発明の他の実施形態、態様、及び特徴は、以下の説明、実施例、及び添付の請求の範囲にさらに説明されるか、又はこれらから明らかとなる。
【0020】
(発明の詳細)
上の式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこれらの塩は、HIV逆転写酵素阻害剤である。これらの化合物は、インビトロ及びインビボにおいて、HIV逆転写酵素の阻害及びHIV複製の阻害に有用である。より詳細には、式Iの化合物は、HIV−1逆転写酵素のポリメラーゼ機能を阻害する。下記の実施例39に記載したアッセイでの本発明の代表的な化合物による試験に基づいて、式Iの化合物はHIV−1逆転写酵素のRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を阻害することがわかる。本発明のある種の化合物はさらに、薬剤耐性型のHIV(たとえば、逆転写酵素がリシン103→アスパラギン(K103N)及び/又はチロシン181→システイン(Y181C)に突然変異を有するHIVの突然変異株)に対して活性を示すことができ、したがって現在認可されている抗ウイルス療法に対して低い交差耐性を示すことができる。
【0021】
本発明の第1の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、可変記号はそれぞれ上で初めに定義されたとおりであり(すなわち「課題を解決するための手段(Summary of the Invention)」に定義されたとおり)、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、C1−6アルキレン−N(R)R、S(O)N(R)R、もしくはC1−6ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してN(R)R、C1−6アルキル、C1−6アルキレン−N(R)R、ハロゲン、S(O)N(R)R、CN、CycE、もしくはC1−6ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)シクロヘキシル又はシクロヘプチル環と縮合している1から2個のN原子を含有する5員芳香族複素環である二環式環であって、この二環式環が芳香族複素環の原子を介して分子の残部と結合している二環式環でもない。
【0022】
本発明の第2の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、可変記号はそれぞれ上で初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであるとき、AryBは、非置換フェニルでも、置換フェニルでもない。
【0023】
本発明の第3の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、可変記号はそれぞれ上で初めに定義されたとおりであり、上で初めに記載した条件Aが適用され、さらに下記の条件のいずれか1つ以上が適用される。
(B)RがAryBであるとき、AryBは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(C)Rがインドール環の6位に結合しており、O−C1−6アルキル(たとえばメトキシ)であるとき、Rは、オキサゾール−5−イルではなく、
(D)Rが(1)ハロゲン、(2)CN、(3)C(O)R、(4)C(O)OR、(5)C(O)N(R)R、(6)S(O)、(7)S(O)N(R)R、(8)N(R)R、(9)C1−6アルキル、(10)C1−6ハロアルキル、(11)C2−6アルケニル、(12)C2−6アルキニル、(13)OH、(14)O−C1−6アルキル、(15)O−C1−6ハロアルキル、(16)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、もしくはOC(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、(17)CycA、(18)AryA、(19)HetA、(20)HetR、(21)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキル、(22)J−CycA、(23)J−AryA、(24)J−HetA、又は(25)J−HetRであり、RがHであるか、又は独立してRと同じ定義を有し、Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、又はHetS以外であるとき、Rは、非置換インダゾール−3−イルでも、置換インダゾール−3−イルでもなく、
(E)RがCH−AryA又はJ−AryAであり、Rの定義においてJがO、S、S(O)、S(O)、NH、又はN(C1−4アルキル)であり、RがH、OH、ハロゲン、CN、NO、C1−4アルキル、N(R)R、N(R)−CycA、N(R)−CH−フェニル、N(R)−フェニルであり、フェニル基はそれぞれ合わせて1から5個の置換基で場合により置換されており、(i)0から5個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、OH、NH、COH、O−C1−4アルキル、C(O)O−C1−4アルキル、NHC(O)O−C1−4アルキルであり、(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、HetE、HetF、又はハロゲンもしくはOHで場合により置換されたフェニルであるとき、Rの定義においてAryAは、(i)二置換フェニルの1個の置換基、又は三置換フェニルの2個の置換基のそれぞれが独立してハロゲン、CN、C1−6アルキル、CF、CHF、CHF、又はC3−7シクロアルキルであり、二置換フェニルの1個の置換基、又は三置換フェニルの2個の置換基の一方又は両方がAryAを分子の残部と結合しているCH又はJ部分とオルトであり、(ii)二置換又は三置換フェニルの他の置換基がOC(O)N(R)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)C(O)N(R)R、N(R)CO、HetE、HetF、(CH1−2−HetE、又は(CH1−2−HetFである二置換又は三置換フェニルではなく、
(F)RがCHCH−HetA又はJ−HetAであり、Rの定義においてJがOCH、SCH、又はS(O)CHであり、Rの定義においてHetAが(i)1から3個のN原子を含有し、環が場合により一置換又は二置換である5又は6員芳香族複素環、(ii)1個のO又はS原子、及び0から2個のN原子を含有し、環が場合により一置換又は二置換である5員芳香族複素環、又は(iii)1から3個のN原子を含有し、環系が場合により一置換又は二置換である8から10員芳香族二環式縮合環系であるとき、Rは、1H−テトラゾール−5−イルでも、2H−テトラゾール−5−イルでもなく、及び
(G)RがCHCH−AryA又はJ−AryAであり、Rの定義においてJがOCH、SCH、又はS(O)CHであり、Rの定義においてAryAがフェニル以外のアリールであり、フェニル以外のアリールが場合により一置換又は二置換であるとき、Rは、1H−テトラゾール−5−イルでも、2H−テトラゾール−5−イルでもない。
【0024】
本発明の第4の実施形態は、条件Bが以下のとおりであることを除いて、第3の実施形態と同じである。
(B)(i)RがAryBであるとき、AryBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているアリールではなく、又は(ii)RがHetBであるとき、HetBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているヘテロアリールではない。
【0025】
本発明の第5の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、可変記号はそれぞれ上で初めに定義されたとおりであり、第1の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに下記の条件のいずれか1つ以上が適用される。
(B)(i)RがAryBであるとき、AryBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているアリールではなく、又は(ii)RがHetBであるとき、HetBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているヘテロアリールではなく、
(C)Rがインドール環の6位に結合しており、(1)ハロゲン、(2)C1−6アルキル、(3)C1−6ハロアルキル、(4)O−C1−6アルキル、(5)O−C1−6ハロアルキル、(6)O−CycA、(7)O−AryA、(8)O−HetA、(9)O−HetR、(10)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、又は(11)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキルであるとき、Rは、非置換オキサゾリルでも、それぞれ独立して(1)ハロゲン、(2)CN、(3)C1−6アルキル、(4)O−C1−6ハロアルキル、(5)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、(6)2から3個のOHで置換されたC1−6アルキル、(7)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキル、(8)OH、(9)O−C1−6アルキル、(10)O−C1−6ハロアルキル、又は(11)O−AryEである1又は2個の置換基で置換されたオキサゾリルでもなく、
(D)Rが(1)ハロゲン、(2)CN、(3)C(O)R、(4)C(O)OR、(5)C(O)N(R)R、(6)S(O)、(7)S(O)N(R)R、(8)N(R)R、(9)C1−6アルキル、(10)C1−6ハロアルキル、(11)C2−6アルケニル、(12)C2−6アルキニル、(13)OH、(14)O−C1−6アルキル、(15)O−C1−6ハロアルキル、(16)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、(17)CycA、(18)AryA、(19)HetA、(20)HetR、(21)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキル、(22)J−CycA、(23)J−AryA、(24)J−HetA、又は(25)J−HetRであり、RがHであるか、又は独立してRと同じ定義を有し、Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、もしくはHetS以外であるとき、Rは、
【0026】
【化16】

【0027】
【化17】

からなる群から選択される非置換又は置換へテロアリールではなく、
(E)RがC1−6アルキレン−AryA又はJ−AryAであり、Rの定義においてJがO、S、S(O)、S(O)、又はN(R)であり、RがH、OH、ハロゲン、CN、NO、C1−6アルキル、N(R)R、N(R)−CycA、N(R)−C1−6アルキレン−AryA、N(R)−AryAであるとき、Rの定義においてAryAは、(i)二置換フェニルの1個の置換基、又は三置換フェニルの2個の置換基それぞれが独立してハロゲン、CN、C1−6アルキル、CF、CHF、CHF、又はC3−7シクロアルキルであり、二置換フェニルの1個の置換基、又は三置換フェニルの2個の置換基の一方又は両方がAryAを分子の残部と結合しているC1−6アルキレン又はJ部分とオルトであり、(ii)二置換又は三置換フェニルの他の置換基がOC(O)N(R)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)C(O)N(R)R、N(R)CO、HetE、HetF、C1−6アルキレン−HetE、又はC1−6アルキレン−HetFである二置換又は三置換フェニルではなく、
(F)RがCHCH−HetA又はJ−HetAであり、Rの定義においてJがOCH、SCH、又はS(O)CHであるとき、Rは、テトラゾリルではなく、
(G)RがCHCH−AryA又はJ−AryAであり、Rの定義においてJがOCH、SCH、又はS(O)CHであるとき、Rは、テトラゾリルではない。
【0028】
本発明の第6の実施形態は、条件Cが以下のとおりであることを除いて、第5の実施形態と同じである。
(C)Rがインドール環の6位に結合しており、(1)ハロゲン、(2)C1−6アルキル、(3)C1−6ハロアルキル、(4)O−C1−6アルキル、(5)O−C1−6ハロアルキル、(6)O−CycA、(7)O−AryA、(8)O−HetA、(9)O−HetR、(10)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、又は(11)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキルであるとき、Rは、非置換オキサゾリルでも、置換オキサゾリルでもない。
【0029】
本発明の第7の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、可変記号はそれぞれ上で初めに定義されたとおりであり、第2の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに下記の条件のいずれか1つ以上が適用される。
(B)(i)RがAryBであるとき、AryBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているアリールではなく、又は(ii)RがHetBであるとき、HetBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているヘテロアリールではなく、
(C)Rがインドール環の6位に結合しており、H以外であるとき、Rは、非置換オキサゾリルでも、置換オキサゾリルでもなく、
(D)Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、又はHetS以外であるとき、Rは、
【0030】
【化18】

【0031】
【化19】

からなる群から選択される非置換又は置換へテロアリールではなく、
(E)RがC1−6アルキレン−AryA又はJ−AryAであり、JがO、S、S(O)、S(O)、又はN(R)であるとき、Rの定義においてAryAは、二置換又は三置換フェニルの少なくとも1個の置換基がAryAを分子の残部と結合しているC1−6アルキレン又はJ部分とオルトである二置換又は三置換フェニルではなく、
(F)RがC1−6アルキレン−HetA又はJ−HetAであるとき、Rは、テトラゾリルではなく、
(G)RがC1−6アルキレン−AryA又はJ−AryAであるとき、Rは、テトラゾリルではない。
【0032】
本発明の第8の実施形態は、条件Dが以下のとおりであることを除いて、第7の実施形態と同じである。
(D)Rは、非置換又は置換インダゾール−3−イルではない。
【0033】
本発明の第9の実施形態は、条件Dが以下のとおりであることを除いて、第7の実施形態と同じである。
(D)Rは、
【0034】
【化20】

【0035】
【化21】

からなる群から選択される非置換又は置換へテロアリールではない。
【0036】
本発明の第10の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、Rは、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)NO
(4)N(R)R
(5)N(R)S(O)
(6)N(R)C(O)R
(7)C1−6アルキル、
(8)C1−6ハロアルキル、
(9)C2−6アルケニル、
(10)OH、
(11)O−C1−6アルキル、
(12)O−C1−6ハロアルキル、
(13)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(14)CycA、
(15)AryA、
(16)HetA、又は
(17)CycA、AryA、もしくはHetAで置換されたC1−6アルキルであり、
はHであり、他のすべての可変記号は初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0037】
第10の実施形態の第1の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第1の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第10の実施形態に定義されたとおりである。第10の実施形態の第2の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第2の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第10の実施形態に定義されたとおりである。第10の実施形態の第3の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第3の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち上で初めに記載した条件Aが適用され、さらに第3の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第10の実施形態に定義されたとおりである。第10の実施形態の第4の態様は、条件Bが第4の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第3の態様と同じである。第10の実施形態の第5の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第5の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち第1の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに第5の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第10の実施形態に定義されたとおりである。第10の実施形態の第6の態様は、条件Cが第6の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第5の態様と同じである。第10の実施形態の第7の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第7の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち第2の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに第7の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第10の実施形態に定義されたとおりである。第10の実施形態の第8の態様は、条件Dが第8の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第7の態様と同じである。第10の実施形態の第9の態様は、条件Dが第9の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第7の態様と同じである。
【0038】
第10の実施形態の上記態様に記載した条件は、第10の実施形態に記載した可変記号の定義に適合するように変更できることが理解される。たとえば、第10の実施形態におけるRの定義を考慮して、第3の態様の条件Dは以下のとおり変更することができる。
(D)Rが(1)ハロゲン、(2)CN、(3)N(R)R、(4)C1−6アルキル、(5)C1−6ハロアルキル、(6)C2−6アルケニル、(7)OH、(8)O−C1−6アルキル、(9)O−C1−6ハロアルキル、(10)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、S(O)N(R)R、もしくはOC(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、(11)CycA、(12)AryA、(13)HetA、又は(14)CycA、AryA、もしくはHetAで置換されたC1−6アルキルであり、Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、又はHetS以外であるとき、Rは、非置換インダゾール−3−イルでも、置換インダゾール−3−イルでもない。
【0039】
他の例として、可変記号J−HetAは第10の実施形態においてRの定義に含まれていないため、第3及び第5及び第7の態様の条件Fは、J−HetAを対象とする言葉を除くように変更することができる。同様に、J−AryAは第10の実施形態においてRの定義に含まれていないため、第3及び第5及び第7の態様の条件E及びGは、J−AryAを対象とする言葉を除くように変更することができる。
【0040】
本発明の第11の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、Rは、Cl、Br、又はFであり、RはHであり、他のすべての可変記号は初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0041】
第11の実施形態の第1の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第1の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第11の実施形態に定義されたとおりである。第11の実施形態の第2の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第2の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第11の実施形態に定義されたとおりである。第11の実施形態の第3の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第11の実施形態に定義されたとおりであり、ただし第3の実施形態に記載した適用条件を組み入れ、すなわち上に初めに記載した条件Aが適用され、さらに第3の実施形態に記載した条件B及びDの一方又は両方が適用され、これらの条件は第11の実施形態に記載した可変記号の定義に従って、以下のとおり変更することができる。
(B)RがAryBであるとき、AryBは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(D)Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、又はHetS以外であるとき、Rは、非置換インダゾール−3−イルでも、置換インダゾール−3−イルでもない。
【0042】
第11の実施形態の第4の態様は、条件Bが第4の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第3の態様と同じである。第11の実施形態の第5の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第11の実施形態に定義されたとおりであり、ただし第5の実施形態に記載した適用条件を組み入れ、すなわち第1の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに第5の実施形態に記載した条件B及びDのいずれか1つ以上が適用される。これらの条件は以下のとおり変更することができる。
(B)(i)RがAryBであるとき、AryBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているアリールではなく、又は(ii)RがHetBであるとき、HetBは、O−C1−6アルキルで二置換又は三置換されているヘテロアリールではなく、
(D)Rが環の炭素原子で分子の残部と結合しているCycB、AryB、HetB、又はHetS以外であるとき、Rは、
【0043】
【化22】

【0044】
【化23】

からなる群から選択される非置換又は置換ヘテロアリールではない。
【0045】
第11の実施形態の第5の態様は、条件Dが第8の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第4の態様と同じである。第11の実施形態の第6の態様は、条件Dが第9の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第4の態様と同じである。
【0046】
本発明の第12の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、Rは、AryB又はHetSであり、他のすべての可変記号は初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0047】
第12の実施形態の第1の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第1の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第12の実施形態に定義されたとおりである。第12の実施形態の第2の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第2の実施形態に記載した条件Aを組み入れることを除いて、第12の実施形態に定義されたとおりである。第12の実施形態の第3の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第3の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち上で初めに記載した条件Aが適用され、さらに第3の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第12の実施形態に定義されたとおりである。第12の実施形態の第4の態様は、条件Bが第4の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第3の態様と同じである。第12の実施形態の第5の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第5の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち第1の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに第5の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第12の実施形態に定義されたとおりである。第12の実施形態の第6の態様は、条件Cが第6の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第5の態様と同じである。第12の実施形態の第7の態様は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物は第7の実施形態に記載した条件を組み入れることを除いて、すなわち第2の実施形態に記載した条件Aが適用され、さらに第7の実施形態に記載した条件BからGのいずれか1つ以上が適用されることを除いて、第12の実施形態に定義されたとおりである。第12の実施形態の第8の態様は、条件Dが第8の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第7の態様と同じである。第12の実施形態の第9の態様は、条件Dが第9の実施形態に記載したとおりであることを除いて、第7の態様と同じである。
【0048】
第12の実施形態の上記態様に記載した条件は、第12の実施形態に記載した可変記号の定義に適合するように変更できることが理解される。たとえば、第12の実施形態におけるRの定義を考慮して、第3、第4、第5、第6、及び第7の態様に記載した条件Dは、実施形態の範囲に制限を加えず、この条件に含まれる必要はない。
【0049】
本発明の第13の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、AryBはフェニルであり、フェニルは合わせて1から5個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)ハロゲン、
(7)CN、
(8)NO
(9)NH
(10)N(H)−C1−4アルキル、
(11)N(C1−4アルキル)
(12)C(O)NH
(13)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(14)C(O)N(C1−4アルキル)
(15)C(O)−C1−4アルキル、
(16)CO−C1−4アルキル、
(17)S−C1−4アルキル、
(18)S(O)−C1−4アルキル、
(19)SO−C1−4アルキル、
(20)SONH
(21)SON(H)−C1−4アルキル、
(22)SON(C1−4アルキル)
(23)SON(H)C(O)−C1−4アルキル、
(24)SON(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキル、
(25)N(H)C(O)−C1−4アルキル、又は
(26)N(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキルであり、
HetSは、4から7員飽和又はモノ不飽和複素環、又は6から10員飽和又はモノ不飽和、架橋又は縮合二環式複素環であり、複素環又は二環式複素環は、分子の残部に直接結合している窒素原子を含有し、N、O、及びSから選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されているさらなるヘテロ原子を場合により含有し、複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、Cl、Br、F、C1−4アルキル、OH、オキソ、S(O)−C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4ハロアルキル、又はC1−4ハロアルキルであり、
(ii)0から1個の置換基は、AryE、HetE、CH−AryE、又はCH−HetEであり、
他のすべての可変記号は第12の実施形態に定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0050】
第13の実施形態は、上に記載した第12の実施形態の9種の態様に対応する9種の態様を有し、これらの態様に示す条件は、第13の実施形態に記載した可変記号の定義に従って変更できることが理解される。
【0051】
本発明の第14の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、RはHetCであり、HetCは、
(i)1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、芳香族複素環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(4)O−C1−4アルキル、
(5)C1−4ハロアルキル、
(6)O−C1−4ハロアルキル、
(7)OH、
(8)Cl、Br、もしくはF、
(9)CN、
(10)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(11)C(O)N(C1−4アルキル)
(12)S(O)−C1−4アルキル、
(13)S(O)NH
(14)S(O)N(H)−C1−4アルキル、
(15)S(O)N(C1−4アルキル)
(16)CycE、AryE、もしくはHetE、又は
(17)CH−CycE、CH−AryE、CH−O−AryE、もしくはCH−HetEである1から2個の置換基で場合により置換されている5員芳香族複素環、又は
(ii)1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から2個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、そこにベンゼン環が縮合しており、ベンゼン環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)Cl、Br、もしくはF、
(7)CN、
(8)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(9)C(O)N(C1−4アルキル)
(10)S(O)−C1−4アルキル、
(11)S(O)NH
(12)S(O)N(H)−C1−4アルキル、又は
(13)S(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されている5員芳香族複素環であり、
他のすべての可変記号は上で初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してC1−4アルキル、Cl、Br、F、S(O)NH、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5員芳香族複素環ではない。
【0052】
第14の実施形態は、上に記載した第12の実施形態の9種の態様に対応する9種の態様を有し、これらの態様に示す条件は、第14の実施形態に記載した可変記号の定義に従って変更できることが理解される。
【0053】
本発明の第15の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、Rは、
【0054】
【化24】

であり、
は、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【0055】
【化25】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
は独立して、Xと同じ定義を有し、
は独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
他のすべての可変記号は第14の実施形態に定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、(i)Rの定義においてXは、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではなく、(ii)Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がH、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルであるとき、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではない。
【0056】
第15の実施形態は、上に記載した第12の実施形態の9種の態様に対応する9種の態様を有し、これらの態様に示す条件は、第15の実施形態に記載した可変記号の定義に従って変更できることが理解される。
【0057】
本発明の第16の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、RはHであり、他のすべての可変記号は上で初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環ではなく、(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルでもない。
【0058】
第16の実施形態は、上に記載した第12の実施形態の9種の態様に対応する9種の態様を有し、これらの態様に示す条件は、第16の実施形態に記載した可変記号の定義に従って変更できることが理解される。
【0059】
本発明の第17の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、R及びRはそれぞれ独立して−H又はC1−4アルキルであり、他のすべての可変記号は初めに定義されたとおりであるか、上述のいずれか1つの実施形態又はこの態様に定義されたとおりである。
【0060】
本発明の第18の実施形態は、式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、R及びRはそれぞれ独立して−H又はメチルであり、他のすべての可変記号は初めに定義されたとおりであるか、上述のいずれか1つの実施形態又はこの態様に定義されたとおりである。
【0061】
本発明の第1のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、ハロゲンであり、
は、
(i)フェニルであって、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)ハロゲン、
(7)CN、
(8)NO
(9)NH
(10)N(H)−C1−4アルキル、
(11)N(C1−4アルキル)
(12)C(O)NH
(13)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(14)C(O)N(C1−4アルキル)
(15)C(O)−C1−4アルキル、
(16)CO−C1−4アルキル、
(17)S−C1−4アルキル、
(18)S(O)−C1−4アルキル、
(19)SO−C1−4アルキル、
(20)SONH
(21)SON(H)−C1−4アルキル、
(22)SON(C1−4アルキル)
(23)SON(H)C(O)−C1−4アルキル、
(24)SON(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキル、
(25)N(H)C(O)−C1−4アルキル、又は
(26)N(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキルであるフェニル、又は
(ii)HetSであって、HetSが、分子の残部に直接結合している窒素原子を含有し、N、O、及びSから選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されているさらなるヘテロ原子を場合により含有している5又は6員飽和又はモノ不飽和複素環であり、複素環は、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、Cl、Br、F、C1−4アルキル、OH、オキソ、S(O)−C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4ハロアルキル、又はC1−4ハロアルキルであるHetSであり、
は、
(i)1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、芳香族複素環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(4)O−C1−4アルキル、
(5)C1−4ハロアルキル、
(6)O−C1−4ハロアルキル、
(7)OH、
(8)Cl、Br、もしくはF、
(9)CN、
(10)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(11)C(O)N(C1−4アルキル)
(12)S(O)−C1−4アルキル、
(13)S(O)NH
(14)S(O)N(H)−C1−4アルキル、
(15)S(O)N(C1−4アルキル)
(16)CycE、AryE、もしくはHetE、又は
(17)CH−CycE、CH−AryE、CH−O−AryE、もしくはCH−HetEである1から2個の置換基で場合により置換されている5員芳香族複素環、又は
(ii)1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から2個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、そこにベンゼン環が縮合しており、ベンゼン環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)Cl、Br、もしくはF、
(7)CN、
(8)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(9)C(O)N(C1−4アルキル)
(10)S(O)−C1−4アルキル、
(11)S(O)NH
(12)S(O)N(H)−C1−4アルキル、又は
(13)S(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されている5員芳香族複素環であり、
CycEはそれぞれ独立して、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されているC3−6シクロアルキルであり、
(i)0から3個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、OH、又はO−C1−4アルキル、であり、
(ii)0から1個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、又はS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニルであり、
AryEはそれぞれ独立して、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されているフェニルであり、
(i)0から3個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、又はS(O)N(C1−4アルキル)であり、
(ii)0から1個の置換基は、1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から2個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、飽和又はモノ不飽和複素環は、1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、OH、オキソ、O−C1−4アルキル、C(O)−C1−4アルキル、C(O)O−C1−4アルキル、又はSO−C1−4アルキルであり、
HetEはそれぞれ独立して、(i)ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択される5又は6員芳香族複素環、又は(ii)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルから選択される9又は10員縮合二環式複素環であり、芳香族複素環又は二環式複素環は、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4フルオロアルキル、又はOHであり、
はHであり、
はHであり、
ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rは、1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してC1−4アルキル、Cl、Br、F、SONH、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から2個の置換基で置換されている5員芳香族複素環ではない。
【0062】
第1のクラスの第1のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、S(O)N(C1−4アルキル)、もしくはC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rは、1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してC1−4アルキル、Cl、Br、F、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、S(O)N(C1−4アルキル)、CN、CycE、もしくはC1−4ハロアルキルである1から2個の置換基で置換されている5員芳香族複素環ではない。
【0063】
第1のクラスの第2のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rは、非置換フェニルでも、置換フェニルでもない。
【0064】
第1のクラスの第3のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0065】
第1のクラスの第4のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0066】
第1のクラスの第5のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0067】
第1のクラスの第6のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0068】
第1のクラスの第7のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(D)Rは、非置換又は置換インダゾール−3−イルではない。
【0069】
第1のクラスの第8のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、第7のサブクラスで記載した条件B及びDが適用される。
【0070】
第1のクラスの第9のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、第1のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(D)Rは、非置換又は置換インダゾール−3−イルではない。
【0071】
本発明の第2のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、
【0072】
【化26】

であり、
は、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【0073】
【化27】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
は独立して、Xと同じ定義を有し、
は独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
他のすべての可変記号は第1のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−4アルキル、C3−5シクロアルキルではなく、Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がH、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルであるとき、H、C1−4アルキル、C3−5シクロアルキルではない。
【0074】
第2のクラスの第1のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、S(O)N(C1−4アルキル)、もしくはC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−4アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもなく、Rの定義においてY及びYの一方は、(i)Y及びYの他方がH、C1−4アルキル、又はC1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルであるとき、H、C1−4アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもない。
【0075】
第2のクラスの第2のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rは、非置換フェニルでも、置換フェニルでもない。
【0076】
第2のクラスの第3のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、第2のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0077】
第2のクラスの第4のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、第2のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0078】
第2のクラスの第5のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、第2のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0079】
第2のクラスの第6のサブクラスは、条件Bが次のとおりであり、Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではないことを除いて、第5のサブクラスと同じである。
【0080】
第2のクラスの第7のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、第2のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(D)Rは、非置換インダゾール−3−イルではない。
【0081】
第2のクラスの第8のサブクラスは、第2のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用されることを除いて、第7のサブクラスと同じである。
【0082】
第2のクラスの第9のサブクラスは、条件Bが次のとおりであり、Rは、O−C1−4アルキルで二置換又は三置換されているフェニルではないことを除いて、第7のサブクラスと同じである。
【0083】
本発明の第3のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、Cl又はBrであり、
は、
(i)合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、CH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、C(O)N(CH、C(O)CH、COCH、もしくはSOCHであるフェニル、又は
(ii)以下からなる群から選択される飽和複素環であり、
【0084】
【化28】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
は、
【0085】
【化29】

であり、
は、
(1)H、
(2)C1−3アルキル、
(3)OHもしくはOCHで置換されたC1−3アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してCH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)CH、C(O)N(CH、COCH、もしくはS(O)CHである1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される飽和複素環で置換されたフェニル、
【0086】
【化30】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)チエニルもしくはピリジニル、又は
(11)ベンゾ−1,3−ジオキソリルであり、
及びYの一方は独立してXと同じ定義を有し、Y及びYの他方はHであるか、又はYとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
はHであり、
はHであり、
ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してCH、OCH、CF、Cl、Br、F、もしくはCNである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、(i)Rの定義においてXは、H、C1−3アルキル、C3−5シクロアルキルではなく、(ii)Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−4アルキル、C3−5シクロアルキルではない。
【0087】
第3のクラスの第1のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第3のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してCH、OCH、CF、Cl、Br、F、もしくはCNである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、(i)Rの定義においてXは、H、C1−3アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもなく、(ii)Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−3アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもない。
【0088】
第3のクラスの第2のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第3のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rは、非置換フェニルでも、置換フェニルでもない。
【0089】
第3のクラスの第3のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第3のクラスで初めに定義されたとおりであり、第3のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0090】
第3のクラスの第4のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第2のクラスで初めに定義されたとおりであり、第3のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではない。
【0091】
第3のクラスの第5のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第3のクラスで初めに定義されたとおりであり、第3のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(B)Rは、OCHで二置換又は三置換されているフェニルではなく、
(D)Rは、非置換インダゾール−3−イルではない。
【0092】
第3のクラスの第6のサブクラスは、第3のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用されることを除いて、第5のサブクラスと同じである。
【0093】
本発明の第4のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、Cl又はBrであり、
は、フェニルであり、Rは、
【0094】
【化31】

であるか、又は
は、
【0095】
【化32】

であり、
、Y、及びYはそれぞれ、第3のクラスで定義されたとおりであり、
はHであり、
はHであり、
ただし
(A)Rが非置換フェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−3アルキル、C3−5シクロアルキルではなく、Rの定義においてY及びYの一方は、(i)Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−3アルキル、C3−5シクロアルキルではない。
【0096】
第4のクラスの第1のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第4のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rが非置換フェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−3アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもなく、Rの定義においてY及びYの一方は、(i)Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−3アルキルではなく、C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキルでもない。
【0097】
第4のクラスの第2のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第4のクラスで初めに定義されたとおりであり、ただし
(A)Rは、非置換フェニルではない。
【0098】
第4のクラスの第3のサブクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、すべての可変記号は第4のクラスで初めに定義されたとおりであり、第4のクラスで初めに記載した条件Aが適用され、さらに
(D)Rは、非置換インダゾール−3−イルではない。
【0099】
第4のクラスの第4のサブクラスは、第4のクラスの第1のサブクラスで記載した条件Aが適用されることを除いて、第3のサブクラスと同じである。
【0100】
第4のクラスの第5のサブクラスは、第4のクラスの第2のサブクラスで記載した条件Aが適用されることを除いて、第3のサブクラスと同じである。
【0101】
本発明の第5のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、
(1)C1−6アルキル、
(2)CycB、又は
(3)CycBで置換されたC1−6アルキルであり、
CycBは、初めに定義されたとおりであり、
他のすべての可変記号は本発明の第1のクラスで初めに定義されたとおりである。
【0102】
本発明の第6のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、ハロゲンであり、
は、
(1)C1−6アルキル、
(2)C3−6シクロアルキル、又は
(3)C3−6シクロアルキルで置換されたC1−6アルキルであり、
は、
【0103】
【化33】

であり、
は、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【0104】
【化34】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
は独立して、Xと同じ定義を有し、
は独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
はHであり、
はHである。
【0105】
本発明の第7のクラスは、式Iの化合物、及び医薬的に許容されるこの塩を含み、
は、Cl又はBrであり、
は、
(1)C1−5アルキル、
(2)C3−6シクロアルキル、又は
(3)(CH1−23−6シクロアルキルであり、
は、
【0106】
【化35】

であり、
及びYの一方はHであり、Y及びYの他方は、
(1)H、
(2)C1−3アルキル、
(3)OHもしくはOCHで置換されたC1−3アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してCH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)CH、C(O)N(CH、COCH、もしくはS(O)CHである1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される飽和複素環で置換されたフェニル、
【0107】
【化36】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)チエニルもしくはピリジニル、又は
(11)ベンゾ−1,3−ジオキソリルであり、
はHであり、
はHである。
【0108】
本発明の他の実施形態は、下記の実施例1から37に記載の化合物からなる群から選択される化合物、又は医薬的に許容されるこの塩である。この実施形態の一態様において、化合物は、実施例1から15に記載の化合物からなる群から選択される。この実施形態の他の態様において、化合物は、実施例16から33に記載の化合物からなる群から選択される。さらに他の態様において、化合物は、実施例34から37に記載の化合物からなる群から選択される。
【0109】
本発明の他の実施形態は、初めに定義されたとおりであるか、又は上述の実施形態、クラス、サブクラス、態様、又は特徴のいずれかに定義されたとおりである式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩であり、化合物又はこの塩は、実質的に純粋である。本明細書では、「実質的に純粋」とは化合物又はこの塩が少なくとも約90重量%(たとえば、約95重量%から100重量%)、好ましくは少なくとも約95重量%(たとえば、約98重量%から100重量%)、より好ましくは少なくとも約99重量%、もっとも好ましくは100重量%の量で(たとえば、化学反応又は代謝過程で単離される生成物として)存在することを意味する。化合物及び塩の純度は、標準的な分析方法を用いて求めることができる。純度100%の化合物又は塩は、1種以上の標準的な分析方法によって求められる検出可能な不純物を含まない化合物と説明することもできる。1つ以上の不斉中心を有し、立体異性体の混合物として生じ得る本発明の化合物に関して、実質的に純粋な化合物は、実質的に純粋な立体異性体の混合物であるか、又は実質的に純粋な個々のジアステレオマー又はエナンチオマーであることができる。
【0110】
本発明の他の実施形態には以下が含まれる。
(a)上で初めに定義された(条件Aを含む)有効量の化合物I、又は医薬的に許容されるこの塩、及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物、
(b)上で初めに定義された(条件Aを含む)有効量の化合物I、又は医薬的に許容されるこの塩と、医薬的に許容される担体とを合わせる(たとえば、混合する)ことによって調製された生成物を含む医薬組成物、
(c)HIV抗ウイルス剤、免疫調節剤、及び抗感染剤からなる群から選択される有効量の抗HIV剤をさらに含む、(a)又は(b)の医薬組成物、
(d)抗HIV剤が、HIVプロテアーゼ阻害剤、式Iの化合物以外のHIV逆転写酵素阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択される抗ウイルス剤である、(c)の医薬組成物、
(e)(i)上で初めに定義された(条件Aを含む)式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩、及び(ii)HIV抗ウイルス剤、免疫調節剤、及び抗感染剤からなる群から選択される抗HIV剤であり、式Iの化合物及び抗HIV剤がそれぞれ、HIV逆転写酵素の阻害、HIVによる感染の治療もしくは予防、又はAIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延に対してこの組み合わせが有効となる量で用いられる医薬的組み合わせ、
(f)抗HIV剤が、HIVプロテアーゼ阻害剤、式Iの化合物以外のHIV逆転写酵素阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択される抗ウイルス剤である、(e)の組み合わせ。
【0111】
本発明のさらなる実施形態は、上の(a)から(f)に記載した医薬組成物及び組み合わせを含み、ここで用いられる本発明の化合物は、上述の実施形態、クラス、又はサブクラスの1つで定義された化合物であり、この定義には付随の条件が含まれることが理解される。これらすべての実施形態において、化合物は場合により医薬的に許容される塩の形態で用いることができる。
【0112】
本発明のさらなる実施形態は、上の(a)から(f)に記載したそれぞれの医薬組成物及び組み合わせ、ならびにこの実施形態を含み、ここで用いられる本発明の化合物又はこの塩は、実質的に純粋である。式Iの化合物又はこの塩、及び医薬的に許容される担体、及び場合により1種以上の賦形剤を含む医薬組成物に関して、「実質的に純粋」という用語は、化合物I又はこの塩自体に関するもの、すなわち組成物の活性成分の純度であると理解される。
【0113】
本発明はさらに、HIV逆転写酵素を阻害する、HIV感染を治療もしくは予防する、又はAIDSを治療、予防、もしくはこの発症を遅延する方法であって、それを必要としている対象に有効量の式Iの化合物又は医薬的に許容されるこの塩を投与することを含む方法を含み、式Iは上で初めに記載及び定義(条件Aを含む)されたとおりである。本発明によるこの方法の実施形態には、対象に投与される式Iの化合物が、そこに含まれる条件BからGのいずれも適用されないことを除いて、上に記載した化合物の実施形態、クラス、及びサブクラスに定義されたとおりであるものが含まれる。これら方法の各実施形態の下位実施形態において、条件BからGは、これらが対応する化合物の実施形態、クラス、又はサブクラスに含まれる範囲で適用される。
【0114】
本発明はさらに、(a)HIV逆転写酵素の阻害、(b)HIVによる感染の治療もしくは予防、又は(c)AIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延において、(i)これらに使用するため、(ii)これらの薬剤として使用するため、又は(iii)これらの薬剤の調製に使用するための式Iの化合物又は医薬的に許容されるこの塩を含む。これらの使用において、式Iの化合物は、上で初めに記載及び定義されたとおりであり、条件Aを含む(すなわち、条件Aが適用される)。これらの使用において、本発明の化合物は場合により、HIV抗ウイルス剤、抗感染剤、及び免疫調節剤から選択される1種以上の抗HIV剤と組み合わせて用いることができる。本発明のこれら使用の実施形態には、式Iの化合物が、そこに含まれる条件BからGのいずれも適用されないことを除いて、上に記載した化合物の実施形態、クラス、及びサブクラスに定義されたとおりであるものが含まれる。これら使用の実施形態の下位実施形態において、条件BからGは、これらが対応する化合物の実施形態、クラス、又はサブクラスに含まれる範囲で化合物の定義に含まれる。
【0115】
本明細書では、「アルキル」という用語は、指定の範囲でいくつかの炭素原子を有する、任意の直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。したがって、たとえば「C1−6アルキル」(又はC−Cアルキル))は、任意のヘキシルアルキル及びペンチルアルキル異性体、ならびにn−、イソ−、s−、及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル、及びメチルを指す。他の例として、「C1−4アルキル」は、n−、イソ−、s−、及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル、及びメチルを指す。
【0116】
「アルキレン」という用語は、指定の範囲でいくつかの炭素原子を有する、任意の二価の直鎖又は分枝鎖脂肪族炭化水素基(又は「アルカンジイル」)を指す。したがって、たとえば「−C1−6アルキレン−」は、任意のCからC直鎖又は分枝鎖アルキレンを指す。本発明に関して特に対象となるアルキレンのクラスは−(CH1−6−であり、特に対象となるサブクラスには、−(CH1−4−、−(CH1−3−、−(CH1−2−、及びCH−が含まれる。対象となる他のサブクラスは、−CH−、−CH(CH)−、及びC(CH−からなる群から選択されるアルキレンである。
【0117】
「シクロアルキル」という用語は、指定の範囲でいくつかの炭素原子を有する、任意のアルカンの環式環を指す。したがって、たとえば「C3−8シクロアルキル」(又は「C−Cシクロアルキル」)は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルを指す。
【0118】
「ハロゲン」(又は「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素(又はフルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードと称される)を指す。
【0119】
「ハロアルキル」という用語は、1個以上の水素原子がハロゲン(すなわち、F、Cl、Br、及び/又はI)で置換されている、上に定義されたアルキル基を指す。したがって、たとえば「C1−6ハロアルキル」(又は「C−Cハロアルキル」)は、1個以上のハロゲン置換基を有する、上に定義されたCからC直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。「フルオロアルキル」という用語は、ハロゲン置換基がフルオロに限定されることを除いて類似の意味を有する。適切なフルオロアルキルには、一連の(CH0−4CF(すなわち、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピルなど)が含まれる。特に対象となるフルオロアルキルはCFである。
【0120】
官能基の定義に見られる「C(O)」という語(たとえば「C(O)R」)はカルボニルを指す。官能基の定義に見られる「S(O)」又は「SO」という語はスルホニルを指し、「S(O)」という語はスルフィニルを指し、「C(O)O」及び「CO」という語は共にカルボキシルを指す。
【0121】
からRの定義において任意の基に示される最左の原子又は可変記号は、インドール環に結合しているか、又はもっとも近い原子又は可変記号である。したがって、たとえばRがJ−AryAであり、Rの定義においてJがC(O)N(R)であり、RがL−CyCであり、LがC(O)CHであり、R=Hであり、R=フェニルである本発明の化合物は、下記のとおりである。
【0122】
【化37】

【0123】
結合の末端の
【化38】

の記号はそれぞれ、官能基又は他の化学部分が、それが一部となっている分子の残部に結合する位置を示している。
【0124】
特定の状況において反対のことが明確に指示されていないかぎり、本明細書に定義されている種々の任意の炭素環及び複素環ならびに環系は、安定な化合物が生じるならば、任意の環原子(すなわち、任意の炭素原子又は任意のヘテロ原子)で化合物の残部に結合していることができる。適切なアリールには、フェニル、9及び10員二環式縮合炭素環系、及び11から14員三環式縮合炭素環系が含まれ、ここで縮合炭素環系において、少なくとも1個の環は芳香族である。適切なアリールには、たとえば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル(テトラリニル)、インデニル、アントラセニル、及びフルオレニルが含まれる。適切なヘテロアリールには、5及び6員芳香族複素環、ならびに少なくとも1つの環が芳香族である9及び10員二環式縮合環系が含まれ、芳香族複素環又は二環式縮合環系は、N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態であり、芳香族でない環のSはそれぞれ場合によりS(O)又はS(O)である1から4個のヘテロ原子を含有する。適切な5及び6員芳香族複素環には、たとえば、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チエニル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、及びチアジアゾリルが含まれる。適切な二環式縮合複素環系には、たとえば、ベンゾフラニル、インドリル、インダゾリル、ナフチリジニル、イソベンゾフラニル、ベンゾピペリジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロメニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソインドリル、ベンゾジオキソリル(たとえば、ベンゾ−1,3−ジオキソリル:
【0125】
【化39】

)、ベンゾピペリジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、イソクロマニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、ベンゾトリアゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、及び2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(すなわち、
【0126】
【化40】

)が含まれる。適切な飽和及びモノ不飽和複素環には、少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、Sはそれぞれ場合によりS(O)又はS(O)に酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環が含まれる。適切な4から7員飽和複素環には、たとえば、アゼチジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、チアジナニル、チアゼパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、及びジオキサニルが含まれる。適切なモノ不飽和複素環には、単結合が二重結合に置き換えられている(たとえば、炭素−炭素単結合が炭素−炭素二重結合に置き換えられている)、前文に挙げた飽和複素環に対応する環が含まれる。適切な飽和及びモノ不飽和二環式複素環には、N、O、及びSから独立して選択され、Sはそれぞれ場合によりS(O)又はS(O)に酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する、6から10員飽和及び不飽和、架橋又は縮合二環式複素環が含まれる。適切な飽和二環式複素環には、
【0127】
【化41】

が含まれ、適切なモノ不飽和二環式複素環には、単結合が二重結合に置き換わっている、上述の飽和二環式複素環に対応する環が含まれる。本発明での使用に適している特定の環及び環系は、この段落に挙げたものに限定されないことが理解される。この段落に挙げた環及び環系は代表的なものにすぎない。
【0128】
反対のことが明確に指示されていないかぎり、本明細書で言及されるすべての範囲は包括的なものである。たとえば、「1から4個のヘテロ原子」を含有すると記載されている複素環は、この環が1、2、3、又は4個のヘテロ原子を含有できることを意味している。さらに本明細書で言及されるいずれの範囲も、この範囲内のすべての部分的範囲をこの範囲内に包含するものであることが理解される。したがって、たとえば、「1から4個のヘテロ原子」を含有すると記載されている複素環は、この態様として、2から4個のヘテロ原子、3又は4個のヘテロ原子、1から3個のヘテロ原子、2又は3個のヘテロ原子、1又は2個のヘテロ原子、1個のヘテロ原子、2個のヘテロ原子、3個のヘテロ原子、及び4個のヘテロ原子を含有する複素環を包含することが意図される。他の例として、「1から5個の置換基」で場合により置換されていると記載されているアリール又はヘテロアリールは、この態様として、1から4個の置換基、1から3個の置換基、1から2個の置換基、2から5個の置換基、2から4個の置換基、2から3個の置換基、3から5個の置換基、3から4個の置換基、4から5個の置換基、1個の置換基、2個の置換基、3個の置換基、4個の置換基、及び5個の置換基で場合により置換されているアリール又はヘテロアリールを包含することが意図される。
【0129】
任意の可変記号(たとえば、R、R、AryE、又はHetE)が任意の構成要素、又は式I、又は本発明に用いられる化合物を描写及び説明する他の任意の式に複数回出現するとき、それぞれの出現時の定義は、他のすべての出現時の定義とは独立している。さらに、置換基及び/又は可変記号の組み合わせは、このような組み合わせによって安定な化合物が生じる場合にかぎり許容される。
【0130】
「置換」という用語(たとえば「1から5個の置換基で場合により置換されている……」など)には、このような単一及び複数の置換(同じ場所での複数の置換を含む)が化学的に許容される範囲内での、指定された置換基による一置換及び多置換が含まれる。反対のことが明確に指示されていないかぎり、指定の置換基による置換は、このような環置換が化学的に許容され、安定な化合物を生じるならば、環(たとえば、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリール)の任意の原子において許容される。環置換基は、分子の残部に結合している環原子に結合させることができ、たとえば、メチル置換3−オキセタニルは、
【0131】
【化42】

を指す。
【0132】
置換基及び置換基パターンの選択の結果として、本発明のある種の化合物はケト−エノール互変異性を示し得る。これらの化合物の互変異性型はすべて、個々の型であっても混合物であっても、本発明の範囲内である。たとえば、ヒドロキシ(−OH)置換基が芳香族複素環において許容され、ケト−エノール互変異性が可能である場合、ここでヒドロキシピリジニル置換基に関して例示するとおり、この置換基は全体又は部分的にケト型で実際に存在する可能性のあることが理解される。
【0133】
【化43】

【0134】
芳香族複素環の炭素原子上にヒドロキシ置換基を有する本発明の化合物は、ヒドロキシのみが存在する化合物、互変異型のケト型のみ(すなわち、オキソ置換基)が存在する化合物、及びケト型及びエノール型の両方が存在する化合物を含むと理解される。
【0135】
「安定な」化合物とは、調製及び単離が可能であり、本明細書に記載の目的(たとえば、対象への治療的又は予防的投与)で化合物を使用できる充分な期間、この構造及び特性が変わらないか、本質的に変わらないままであることのできる化合物である。
【0136】
置換基及び置換基パターンの選択の結果として、本発明のある種の化合物は不斉中心を有する可能性があり、立体異性体の混合物として、又は個々のジアステレオマーもしくはエナンチオマーとして生じ得る。これらの化合物の異性体はすべて、個々の型であっても混合物であっても、本発明の範囲内である。
【0137】
本発明の方法には、HIV逆転写酵素(この野生型及び/又は突然変異株)の阻害、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染の予防又は治療、及びAIDSなどの結果的に生じる病的状態の予防、治療、又は発症の遅延における本発明の化合物の使用が含まれる。AIDSの予防、AIDSの治療、AIDSの発症の遅延、又はHIVによる感染の治療もしくは予防は、これらに限定されるものではないが、広範なHIV感染状態、症候性及び無症候性のAIDS、ARC(AIDS関連症候群)、及び実際又は潜在的なHIVへの暴露の治療を含むものとして定義される。たとえば、本発明の化合物は、輸血、体液交換、咬傷、針刺し事故、又は手術中の患者血液への暴露などによる、過去の疑わしいHIV暴露の後、HIVによる感染を治療するために用いることができる。他の例として、本発明は、有効量の式Iの化合物又は医薬的に許容されるこの塩を投与することによって、HIVに感染している妊娠女性から胎児へのHIVの伝播、又は子供に授乳している(すなわち、母乳を与えている)HIV感染女性から子供へのHIVの伝播を防ぐために用いることもできる。
【0138】
本化合物は医薬的に許容される塩の形態で投与することができる。「医薬的に許容される塩」という用語は、親化合物の有効性を保有し、生物学的又は他の点で望ましくないものではない(たとえば、この受容者にとって有毒ではなく、他の点でも有害ではない)塩を指す。適切な塩には、たとえば本発明の化合物の溶液を塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、又は安息香酸などの医薬的に許容される酸の溶液と混合することによって形成することのできる酸付加塩が含まれる。本発明に用いられるある種の化合物は酸性部分(たとえば、−COOH又はフェノール基)を有し、この場合、医薬的に許容される適切な塩は、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウム又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(たとえば、カルシウム又はマグネシウム塩)、及び第四級アンモニウム塩などの適切な有機配位子と共に形成される塩を含むことができる。さらに、酸(−COOH)又はアルコール基が存在する場合、医薬的に許容されるエステルを用いて、化合物の溶解性又は加水分解特性を変えることができる。
【0139】
式Iの化合物に関して、「投与」という用語及びこの変形語(たとえば、化合物を「投与する」)は、治療又は予防を必要としている個体に、化合物又は化合物のプロドラッグを与えることを意味する。化合物又はこのプロドラッグが1種以上の他の活性薬剤(たとえば、HIV感染又はAIDSの治療又は予防に有用な抗ウイルス剤)と組み合わせて提供される場合、「投与」及びこの変形語はそれぞれ、本化合物又はプロドラッグと他の薬剤を同時に又は異なる時間に提供することを含むものと理解される。ある組み合わせの薬剤が同時に投与されるとき、これらの薬剤は単一の組成物として共に投与することができ、又は個別に投与することもできる。
【0140】
本明細書では、「組成物」という用語は、指定の成分を含む製品、ならびに指定の成分を合わせることによって直接又は間接的に得られる任意の製品を包含することが意図される。
【0141】
「医薬的に許容される」とは、医薬組成物の成分が互いに適合性でなければならず、この受容者に有害であってはならないことを意味する。
【0142】
本明細書では、「対象」という用語は、治療、観察、又は実験の対象となった動物、好ましくは哺乳動物、もっとも好ましくはヒトを指す。
【0143】
本明細書では、「有効量」という用語は、研究者、獣医、医師、又は他の臨床家が求めている、組織、系、動物、又はヒトにおける生物学的又は医薬的応答を誘出する活性化合物又は医薬剤の量を意味する。一実施形態において、有効量は、治療される疾患又は状態の症状を緩和するための「治療上有効量」である。他の実施形態において、有効量は、予防される疾患又は状態の症状を予防するための「予防上有効量」である。本明細書では、この用語はさらに、HIV逆転写酵素(この野生型及び/又は突然変異株)を阻害し、それによって求められる応答を誘出するのに充分な活性化合物の量(すなわち、「阻害有効量」)も包含する。活性化合物(すなわち、活性成分)が塩として投与される場合、活性成分の量に関する言及は、化合物の遊離形態(すなわち、非塩形態)に関するものである。
【0144】
本発明の方法(すなわち、HIV逆転写酵素の阻害、HIV感染の治療もしくは予防、又はAIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延)において、場合により塩の形態である式Iの化合物は、活性薬剤とこの薬剤の作用部位とを接触させる任意の手段によって投与することができる。これらの化合物は、個々の治療薬として、又は治療薬の組み合わせとして、医薬品と併せて用いるために利用可能な通常の任意の手段によって投与することができる。これらの化合物は、単独で投与することができるが、典型的には選択される投与経路及び標準的な医薬上の慣例に基づいて選択される医薬担体と共に投与される。たとえば、本発明の化合物は、有効量の本化合物と医薬的に許容される通常の非毒性の担体、補助剤、及びビヒクルを含有する単位用量の医薬組成物の形態で、経口、非経口(皮下注射、静脈内、筋内、胸骨内注射又は注入法を含む)、吸入噴霧により、又は直腸に投与することができる。経口投与に適した液体調剤(たとえば、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤など)は、当分野で知られている技法に従って調製することができ、水、グリコール、油、アルコールなど通常の任意の媒質を用いることができる。経口投与に適した固体調剤(たとえば、粉剤、丸剤、カプセル剤、及び錠剤)は、当分野で知られている技法に従って調製することができ、デンプン、糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの固体賦形剤を用いることができる。非経口組成物は、当分野で知られている技法に従って調製することができ、典型的には、担体として滅菌水を用い、場合により溶解補助剤などの他の成分を用いる。注射液は、当分野で知られている方法に従って調製することができ、担体は、生理食塩溶液、グルコース溶液、又は生理食塩水とグルコースの混合物を含有する溶液を含む。本発明に使用する医薬組成物の調製に用いるのに適した方法、及びこの組成物に用いるのに適した成分に関するさらなる説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、A.R.Gennaro編、Mack Publishing Co.,1990に記載されている。
【0145】
式Iの化合物は、単回投与又は分割投与で、1日当たり、0.001から1000mg/哺乳動物(たとえば、ヒト)の体重kgの用量範囲で経口的に投与することができる。1つの好ましい用量範囲は、単回投与又は分割投与で、経口的に1日当たり0.01から500mg/体重kgである。他の好ましい用量範囲は、単回投与又は分割投与で、経口的に1日当たり0.1から100mg/体重kgである。経口投与の場合、組成物は、活性成分1.0から500ミリグラム、特に治療される患者の症状に合わせて用量を調節するために、活性成分1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、及び500ミリグラムを含有する錠剤又はカプセル剤の形態で提供することができる。任意の特定の患者に対する特定の用量レベル及び投与頻度は多様であってよく、用いられる特定の化合物の活性、この化合物の代謝安定性及び作用期間、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与様式及び時間、排出速度、薬剤組み合わせ、特定の状態の重症度、ならびに治療を受ける宿主を含む様々な要因によって決まる。
【0146】
上述のように、本発明はさらに、HIV感染又はAIDSの治療に有用な1種以上の薬剤と組み合わせて式Iの化合物を使用することも対象とする。たとえば、式Iの化合物は、暴露前及び/又は暴露後のいずれの段階であっても、WO01/38332の表1又はWO02/30930の表に開示されているものなど、有効量の1種以上のHIV感染もしくはAIDSの治療に有用なHIV抗ウイルス剤、免疫調節剤、抗感染剤、又はワクチンと組み合わせて、有効に投与することができる。式Iの化合物と組み合わせて用いるのに適したHIV抗ウイルス剤には、たとえば、HIVプロテアーゼ阻害剤(たとえば、インジナビル、アタザナビル、場合によりリトナビルと共に用いられるロピナビル、サキナビル、又はネルフィナビル)、ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤(たとえば、アバカビル、ラミブジン(3TC)、ジドブジン(AZT)、又はテノフォビル)、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤(たとえば、エファビレンツ、又はネビラピン)、及びWO02/30930、WO03/35076、及びWO03/35077に記載されているものなどのHIVインテグラーゼ阻害剤が含まれる。式Iの化合物とHIV抗ウイルス剤、免疫調節剤、抗感染剤、又はワクチンとの組み合わせの範囲は、上述の物質又は前述のWO01/38332及びWO02/30930の表のリストに限定されず、原則的にHIV感染又はAIDSの治療に有用な任意の医薬組成物との任意の組み合わせを含むことが理解される。HIV抗ウイルス剤及び他の薬剤は典型的に、たとえば、Physicians’Desk Reference、第58版、Thomson PDR、2004に記載の用量を含む、当分野で報告されている通常の用量範囲及び投与計画においてこれらの組み合わせで用いられる。これらの組み合わせで用いられる式Iの化合物の用量範囲は、上に記載したものと同じである。本発明の化合物の医薬的に許容される塩及び/又は他の薬剤(たとえば、硫酸インジナビル)も同様に用いられることが理解される。
【0147】
本明細書で用いられる略語には以下のものが含まれる。
DCM=ジクロロメタン
dGTP=デオキシグアノシン三リン酸
DME=ジメトキシエタン
DMSO=ジメチルスルホキシド
dNTP=デオキシヌクレオシド三リン酸
EDTA=エチレンジアミン四酢酸
EGTA=エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸
ES MS=エレクトロスプレー質量分析
Et=エチル
HRMS=高分解能質量分析
LAH=水素化アルミニウムリチウム
LC=液体クロマトグラフィー
MeOH=メタノール
MS=質量分析
NMR=核磁気共鳴
Ph=フェニル
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
TFAA=トリフルオロ酢酸無水物
THF=テトラヒドロフラン
【0148】
本発明の化合物は、容易に入手可能な出発原料、試薬、及び通常の合成手順を用いて、下記の反応スキーム及び実施例、又はこれらの変法に従って容易に調製することができる。これらの反応において、当業者にそれら自体は知られているが、詳細には言及されていない変法を用いることも可能である。さらに、本発明の化合物を調製するための他の方法は、下記の反応スキーム及び実施例に照らして、当業者には容易に明らかとなる。他に指示のないかぎり、すべての可変記号は上に定義されたとおりである。
【0149】
スキーム1は、2−チアゾリルインドール及び2−オキサジアゾリルインドールを調製する方法を提供し、ここでは塩基性条件下(たとえば、ピリジンなどの塩基の存在下)、インドール−2−カルボキサミド(Williams,T.M.ら、J.Med.Chem.1993、36、1291参照)をTFAAと反応させてニトリルを得て、たとえば適切な溶媒(たとえば、EtOHなどのアルコール)中、塩基(たとえば、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン)の存在下、ニトリルとNHOHを一晩還流することによって、ニトリルをヒドロキシルアミン又はこの酸塩(たとえば、HCl)と反応させてヒドロキシアミジンを得ることができる。適切な酸ハロゲン化物を用いて(たとえば、適切な溶媒(たとえば、DMEなどのエーテル)中、ピリジンなどの塩基の存在下、酸塩化物を用いて)をアシル化し、高温で(たとえば、マイクロ波反応器において)環化することによって、所望のオキサジアゾールを得る。別法として、ニトリルを硫化アンモニウムで処理して、チオアミドを得ることができ、それを適切な溶媒(たとえば、アセトン)中、置換α−ブロモケトンと共に加熱(たとえば、マイクロ波によって)して、最終チアゾールを得ることができる。
【0150】
【化44】

【0151】
スキーム2は、2−イミダゾール−2−イルインドールを調製する方法を提供し、ここでは適切な還元剤(たとえば、低温(たとえば、0から5℃)でLAHのTHF溶液)を用いて、インドール−2−カルボン酸エステル(Youngら、Bioorg.Med.Chem.Lett.、1995、5、491頁参照)を還元してアルコールを得て、デス−マーチンペルヨージナンを用いて、それを速やかにアルデヒドに酸化することができる。高温(たとえば、マイクロ波反応器において60から100℃)で適切なα−ケトアルデヒドを用いて縮合することにより、最終イミダゾール10を得る。
【0152】
【化45】

【0153】
上述のスキームに記載した本発明の化合物を調製するための工程において、様々な部分及び置換基の官能基は、用いられる反応条件下及び/又は用いられる試薬の存在下で、感受性又は反応性である可能性がある。このような感受性/反応性は、所望の反応の進行を妨げ、所望の生成物の収率を低下させるか、場合によってはこの形成を妨げ得る。したがって、任意の当該分子において感受性又は反応性基を保護することが必要であるか、又は望ましい可能性がある。保護は、Protective Groups in Organic Chemistry、J.F.W.McOmie編、Plenum Press、1973、ならびにT.W.Greene及びP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、第3版、1999及び第2版、1991に記載されているような、通常の保護基によって達成することができる。これらの保護基は、当分野で知られている方法を用いて、その後の好都合な段階で除去することができる。別法として、当該反応ステップの後に、干渉基を分子に導入することができる。
【0154】
以下の実施例は、本発明及びこの実施を例示するものにすぎない。これらの実施例は、本発明の範囲又は精神を制限するものとして解釈されるべきではない。
【実施例】
【0155】
実施例1から33に記載の化合物は、LCMSで精製し、精製された生成物はTFA塩として得た。生成物を精製し、塩を得るために用いたLCMS条件は以下のとおりであった。カラム:20cm×50mm Phenomenex GEMINI C18カラム;移動相:A=0.1%TFA水溶液、B=CHCN、0分(15%B、15ml/分)、0.8分(15%B、25ml/分)、8.3分(40%B、25ml/分)、8.4分(100%B、25ml/分);波長:214nm;カラム温度:周囲温度。
【0156】
(実施例1)
5−クロロ−2−[5−(メトキシメチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール
【0157】
【化46】

【0158】
ステップ1:5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキサミド(1.01g、3.0mmol)のピリジン/DCM(1:1、40ml)攪拌溶液に、0℃で(氷浴を用いた)TFAA(4.23g、15mmol)を添加した。添加後、氷浴を取り除き、得られた混合物を室温で4時間攪拌し、その後、2M NH−MeOH溶液を反応混合物に添加し、混合物を40℃で一晩加熱した。その後、反応物を濃縮し、残留物をDCM/水(300ml:100ml)で処理した。DCM溶液を分離し、水、2N HCl、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥、濾過し、濃縮した。濃縮した残留物をLCMSで精製し、白色の固体として、所望の5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボニトリルを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、3.199分、ES MS(M+1)=317。
【0159】
ステップ2:5−クロロ−N’−ヒドロキシ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシイミドアミド
EtOH(3ml)中、5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル(63mg、0.20mmol)、NHOH(HCl塩、150mg、2.0mmol)とTEA(260mg、2.0mmol)の混合物を一晩還流した。その後、反応混合物を濃縮し、水/DCM(20ml:60ml)で処理した。DCM溶液を分離し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥、濾過、濃縮し、白色の固体として、所望の生成物5−クロロ−N’−ヒドロキシ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシイミドアミドを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、2.769分、ES MS(M+1)=350。
【0160】
ステップ3:5−クロロ−2−[5−(メトキシメチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール
DME(2ml)中、5−クロロ−N’−ヒドロキシ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシイミドアミド(35mg、0.10mmol)、MeOCHCOCl(16mg、0.15mmol)、及びピリジン(200μl)の混合物をマイクロ波で10分間、160℃で加熱した。その後、反応混合物を冷まし、濃縮し、残留物をLCMSで精製して、TFA塩(黄色固体)として、純粋な生成物5−クロロ−2−[5−(メトキシメチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドールを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、3.216分、ES MS(M+1)=404.8;H NMR(500MHz,d−DMSO)δ13.49(s,1H)、8.20−8.13(m,3H)、7.69−7.59(m,4H)、7.44(dd,J=8.9、2.0Hz,1H)、4.95(s,2H)、3.48(s,3H);HRMS、C1815ClNSの計算値(M+H)、404.0467;実測値404.0461。
【0161】
(実施例2)
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(5−ピリジン−4−イル−1,3−チアゾール−2−イル)−1H−インドール
【0162】
【化47】

【0163】
ステップ1:5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボチオアミド
ピリジン(2ml)中、5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル(96mg、0.3mmol、実施例1のステップ1参照)、(NHS(50重量%水溶液、過剰)、及びTEA(0.5ml、過剰)の混合物を120℃で30分間マイクロ波にかけ、その後、混合物を冷まし、濃縮し、残留物をLCMSで精製し、黄色固体として、表題化合物を得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、3.224分、ES MS(M+1)=351。
【0164】
ステップ2:5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(5−ピリジン−4−イル−1,3−チアゾール−2−イル)−1H−インドール
アセトン中、5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボチオアミド(35mg、0.1mmol)と2−ブロモ−1−ピリジン−4−イルエタノン(HBr塩、31mg、0.11mmol)の混合物を100℃で20分間マイクロ波にかけ、その後、混合物を冷まし、濃縮し、残留物をLCMSで精製し、TFA塩(褐色固体)として、表題化合物を得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、2.709分、ES MS(M+1)=452;H NMR(500MHz,d−DMSO)δ13.23(s,1H)、9.4(s,1H)、8.90(d,J=5.6,Hz,2H)、8.38(d,J=5.7,Hz,2H)、8.10(d,J=1.9,Hz,1H)、8.00(d,J=7.5,Hz,2H)、7.69−7.57(m,4H)、7.45(dd,J=8.8、2.0Hz,1H);HRMS、C2215ClNの計算値(M+H)、452.0289;実測値452.0284。
【0165】
(実施例3から15)
下記の表の化合物を実施例1及び実施例2に記載の手順に従って調製した。表の化合物はすべてTFA塩として調製した。表に示す化合物名は遊離塩基の名称である。
【0166】
【化48】

【0167】
【表1】

【0168】
(実施例16)
5−ブロモ−2−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール
【0169】
【化49】

【0170】
ステップ1:エチル5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシラート
エチル5−ブロモ−3−(クロロスルホニル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシラート(3.57g、7.0mmol)とピリジン(1400μl、14mmol)のDCM(50ml)溶液に、0℃で攪拌しながらピロリジン(1820μl、21.0mmol)を添加した。得られた混合物溶液を0℃から室温で16時間攪拌した。その後、溶液をDCM(50ml)で希釈し、1N HCl(3×50ml)、ブライン(50ml)で洗浄し、NaSOで乾燥、濾過し、濃縮した。濃縮した残留物をLCMSで精製し、わずかに黄色の固体として、所望の生成物エチル5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシラートを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、3.273分、ES MS(M+1)=401。
【0171】
ステップ2:[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール
エチル5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシラート(1.61g、4.0mmol)のTHF(8ml)溶液に、0℃で攪拌しながらLAH(1M THF溶液、6.0ml、8.0mmol)を添加した。得られた溶液を0℃で20分間攪拌し、その後、冷1N HCl(40ml)に滴加して反応物及び過剰LAHをクエンチした。得られた混合物をDCM(4×80ml)で抽出した。合わせたDCM抽出物をブライン(80ml)で洗浄し、NaSOで乾燥、濾過、濃縮し、白色固体として所望の生成物を得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、2.861分、ES MS(M+1)=359。
【0172】
ステップ3:5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒド
DCM(60ml)中、[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(1.11g、3.1mmol)とMnO(1.0g、過剰)の混合物を室温で5時間攪拌した。この後、LCMSは反応の完了を示した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、DCM(3×40ml)で洗浄した。回収したDCM溶液を濃縮し、わずかに黄色の固体として、所望の生成物5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒドを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、3.174分、ES MS(M+1)=357。
【0173】
ステップ4:5−ブロモ−2−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール
5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒド(107mg、0.3mmol)、ピルアルデヒド(30%水溶液、280μl過剰)、濃NHOH(400μl、過剰)、及びEtOH(1.6ml)の混合物を100℃で1時間、マイクロ波で加熱した。この後、反応混合物溶液を濃縮し、残留物をLCMSで精製して、TFA塩として、所望の生成物5−ブロモ−2−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドールを得た。分析LCMS:単一ピーク(214nm)、2.494分、ES MS(M+1)=409;H NMR(500MHz,d−DMSO)δ13.10(br、1H)、8.07(d,J=1.8Hz,1H)、7.56(d,J=8.5Hz,1H)、7.48(dd,J=8.5、1.8Hz,1H)、7.37−7.31(br、1H)、3.11−3.16(m,4H)、2.32(s,3H)、1.65−1.60(m,4H);HRMS、C1618BrNSの計算値(M+H)、409.0328;実測値409.03167。
【0174】
(実施例17から33)
下記の表の化合物を実施例16に記載の手順に従って調製した。表の化合物はすべてTFA塩として調製した。表に示す化合物名は遊離塩基の名称である。
【0175】
【化50】

【0176】
【表2】


【0177】
(実施例34)
5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール
【0178】
【化51】

【0179】
ステップ1:5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−ヒドロキシメチル−1H−インドール
エチル5−クロロ−3−(シクロブチルメチルスルホニル)−1−H−インドール−2−カルボキシラート(134mg、0.377mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、0℃で水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1.13ml、1M)に添加した。30分間攪拌した後、この反応を水(0.1ml)、10%水酸化ナトリウム(0.17ml)、及び水(0.30ml)で連続してクエンチした。30分間攪拌した後、反応生成物をセライトで濾過し、このセライトをさらに10%メタノールの塩化メチレンで洗浄した。濾液を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し、濃縮して、表題化合物を得た。
【0180】
ステップ2:5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−ホルミル−1H−インドール
5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−ヒドロキシメチル−1H−インドール(111mg、0.354mmol)を塩化メチレン(2ml)に溶解した。酸化マンガン(IV)(200mg、2.25mmol)を加え、反応混合物を20℃で2時間攪拌した。反応物をセライトで濾過し、濃縮して、表題化合物を得た。
【0181】
ステップ3:5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール
5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−ホルミル−1H−インドール(110mg、0.353mmol)をエタノール(1.6ml)に懸濁し、2−オキソプロパナール(0.28ml、40%水溶液)及び濃水酸化アンモニウム(0.40ml)を添加した。反応物を100℃で1時間、マイクロ波で加熱した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を逆相HPLC(C18 150×21mmカラム、0.1%トリフルオロ酢酸/水及び0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリルで勾配溶出)で精製した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、トリフルオロ酢酸塩として、表題化合物を得た。MS(M+1)=364.08。
【0182】
(実施例35から37)
下記の表の化合物を実施例34に記載の手順に従って調製した。表の化合物はすべてTFA塩として調製した。表に示す化合物名は遊離塩基の名称である。
【0183】
【化52】

【0184】
【表3】

【0185】
(実施例38)
カプセル化経口組成物
本発明で用いるのに適したカプセル製剤は、標準的な2片ゼラチンカプセルにそれぞれ実施例1の化合物100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg、及びステアリン酸3mgを充填することによって調製できる。実施例2から37の化合物のいずれか1種を含有するカプセル化経口組成物も同様に調製することができる。
【0186】
(実施例39)
HIV逆転写酵素阻害アッセイ
本発明の化合物によるHIV逆転写酵素のインビボでの阻害を判定するためのアッセイを以下のとおり行った。HIV−1RT酵素(1nM)をアッセイバッファ(50mM Tris−HCl、pH7.8、1mM ジチオトレイトール、6mM MgCl、80mM KCl、0.025% CHAPS、0.1mM EGTA)中、阻害剤又はDMSO(10%)と合わせ、この混合物を室温で30分間、マイクロタイターOptiplate(Packard)でプレインキュベートした。反応混合物100μlを、プライマー/テンプレート基質(最終濃度10nM)とdNTP(0.6μM dNTP、0.75μM [H]−dGTP)の組み合わせでイニシエートした。DNAプライマーpD500(Shaw−Reidら、J.Biol.Chem.、278:2777から2780に記載、Integrated DNA Technologiesから入手)をt500(インビトロでの転写により作製された500ヌクレオチドRNAテンプレート、Shaw−Reidら、J.Biol.Chem.、278:2777から2780参照)にアニーリングすることによって、ヘテロダイマー核酸基質を生成した。37℃で1時間インキュベートした後、0.5M EDTA、pH8中、ストレプトアビジンシンチレーションプロキシミティアッセイビーズ10μl(10mg/ml、Amersham Biosciences)で反応をクエンチした。マイクロタイタープレートを37℃でさらに10分間インキュベートし、その後、Topcount(Packard)で定量した。本発明の代表的な化合物は、このアッセイにおいて逆転写酵素の阻害を示す。たとえば、実施例1から37に記載の化合物をこのアッセイで試験したが、4マイクロモルのIC50値を有した実施例2の化合物を除いて、すべての化合物が1マイクロモル未満のIC50値を有することがわかった。
【0187】
突然変異HIV逆転写酵素に対する本発明による化合物のインビボでの阻害を判定するために、突然変異HIV株を代わりに用いて類似のアッセイを行った。1種の株は、逆転写酵素がY181C突然変異を有し、もう1種の株は、逆転写酵素がK103N突然変異を有する。これらの突然変異はQUIKCHANGE部位特異的突然変異導入キット(Stratagene)を用いて生じさせた。本発明のある種の化合物は、これらのアッセイで逆転写酵素の阻害を示す。たとえば、Y181C突然変異アッセイにおいて、実施例16、17、及び34から37に記載した化合物は、1マイクロモル未満のIC50値を有することがわかり、実施例10、18、20、21、27から30、及び32の化合物は、1マイクロモル超、20マイクロモル未満のIC50値を有することがわかった。実施例1、3から9、11から15、19、22から26、31、及び33の化合物は、20マイクロモルまでY181Cのアッセイで試験したが、特定のIC50値は得られず、すなわちIC50値は20マイクロモルを超える値であった。実施例2の化合物は、Y181Cのアッセイで試験を行わなかった。K103N突然変異アッセイでは、実施例16から33及び35の化合物は1マイクロモル未満のIC50値を有することがわかった。実施例1及び3から15の化合物は、20マイクロモルまでK103Nのアッセイで試験したが、特定のIC50値は得られず、すなわちIC50値は20マイクロモルを超える値であった。実施例34、36、及び37の化合物に関しても特定のIC50値は得られなかったが、これらの化合物のIC50値はそれぞれ3、1、及び10マイクロモルを超えることが認められた。実施例2の化合物は、K103Nのアッセイで試験を行わなかった。
【0188】
(実施例40)
HIV複製阻害アッセイ
Tリンパ球細胞の急性HIV感染の阻害に関するアッセイ(又は、本明細書で「拡散アッセイ」と称する)を、Vacca,J.P.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1994、91:4096に従って行った。本発明の代表的な化合物は、このアッセイにおいてHIV複製の阻害を示す。たとえば、実施例1、5から7、9から21、及び23から37の化合物は、1マイクロモル未満のIC95値を有することがわかった。実施例8の化合物は、この拡散アッセイで2.5マイクロモルのIC95値を有することが見出された。実施例2から4及び22の化合物は、試験を行わなかった。
【0189】
(実施例41)
細胞毒性
拡散アッセイの各ウェルの細胞を顕微鏡検査することによって細胞毒性を判定したが、この検査では訓練された分析者がコントロール培養物と比較して、次のいずれかの形態学的な変化に関してそれぞれの培養物を観察した。pH不均衡、細胞異常、細胞増殖抑制、細胞変性、又は結晶化(すなわち、化合物がウェルにおいて溶解性でなく、結晶を形成する)。所与の化合物に与えられる毒性値は、上記の1つの変化が観察される化合物の最低濃度である。拡散アッセイ(実施例40参照)で試験を行った本発明の代表的な化合物を細胞毒性に関して検査した。拡散アッセイでIC95値を求めた化合物では、このIC95濃度で細胞毒性は示されなかった。すなわち、これらの毒性値はこれらのIC95値より高い。特に、実施例1、5から21、及び23から27に記載の化合物は、これらのIC95濃度で細胞毒性を示さなかった。
【0190】
上述の明細書は、例示の目的で提供される実施例と併せて、本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施には、添付の請求の範囲に含まれる通常の変更、適応、及び/又は修正がすべて包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩
【化1】

(式中、
は、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)NO
(4)C(O)R
(5)C(O)OR
(6)C(O)N(R)R
(7)SR
(8)S(O)R
(9)S(O)
(10)S(O)N(R)R
(11)N(R)R
(12)N(R)S(O)
(13)N(R)C(O)R
(14)N(R)C(O)OR
(15)N(R)S(O)N(R)R
(16)OC(O)N(R)R
(17)N(R)C(O)N(R)R
(18)C1−6アルキル、
(19)C1−6ハロアルキル、
(20)C2−6アルケニル、
(21)C2−6アルキニル、
(22)OH、
(23)O−C1−6アルキル、
(24)O−C1−6ハロアルキル、
(25)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(26)CycA、
(27)AryA、
(28)HetA、
(29)HetR、
(30)CycA、AryA、HetA、もしくはHetRで置換されたC1−6アルキル、
(31)J−CycA、
(32)J−AryA、
(33)J−HetA、又は
(34)J−HetRであり、
Jは、
(1)O、
(2)S、
(3)S(O)、
(4)S(O)
(5)O−C1−6アルキレン、
(6)S−C1−6アルキレン、
(7)S(O)−C1−6アルキレン、
(8)S(O)−C1−6アルキレン、
(9)N(R)、
(10)N(R)−C1−6アルキレン、
(11)C(O)、
(12)C(O)−C1−6アルキレン、
(13)C(O)−C1−6アルキレン−O、
(14)C(O)N(R)、
(15)C(O)N(R)−C1−6アルキレン、
(16)C(O)N(R)−C1−6アルキレン−C(O)O、又は
(17)C(O)N(R)S(O)であり、
CycAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、ここで、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)C1−6アルキル、
(4)OH、
(5)O−C1−6アルキル、
(6)C1−6ハロアルキル、又は
(7)O−C1−6ハロアルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
AryAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているアリールであり、ここで、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−6アルキル、
(2)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)O−C1−6アルキル、
(4)C1−6ハロアルキル、
(5)O−C1−6ハロアルキル、
(6)OH、
(7)ハロゲン、
(8)CN、
(9)NO
(10)N(R)R
(11)C(O)N(R)R
(12)C(O)R
(13)C(O)−C1−6ハロアルキル、
(14)C(O)OR
(15)OC(O)N(R)R
(16)SR
(17)S(O)R
(18)S(O)
(19)S(O)N(R)R
(20)N(R)S(O)
(21)N(R)S(O)N(R)R
(22)N(R)C(O)R
(23)N(R)C(O)N(R)R
(24)N(R)C(O)−C(O)N(R)R、又は
(25)N(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
HetAは、合わせて1から6個の置換基で場合により置換されているヘテロアリールであり、ここで、
(i)0から6個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−6アルキル、
(2)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−6アルキル、
(4)O−C1−6アルキル、
(5)C1−6ハロアルキル、
(6)O−C1−6ハロアルキル、
(7)OH、
(8)オキソ、
(9)ハロゲン、
(10)CN、
(11)NO
(12)N(R)R
(13)C(O)N(R)R
(14)C(O)R
(15)C(O)−C1−6ハロアルキル、
(16)C(O)OR
(17)OC(O)N(R)R
(18)SR
(19)S(O)R
(20)S(O)
(21)S(O)N(R)R
(22)N(R)S(O)
(23)N(R)S(O)N(R)R
(24)N(R)C(O)R
(25)N(R)C(O)N(R)R
(26)N(R)C(O)−C(O)N(R)R、又は
(27)N(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、
(1)CycE、
(2)AryE、
(3)O−AryE、
(4)HetE、
(5)HetF、又は
(6)CycE、AryE、O−AryE、HetE、O−HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
HetRは、(i)少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環、又は(ii)N、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する6から10員飽和又はモノ不飽和、架橋又は縮合二環式複素環であり、及びここで飽和又はモノ不飽和複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、ここで、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、C(O)R、CO、S(O)R、SR、S(O)、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルキレン−CN、C1−6アルキレン−OH、又はC1−6アルキレン−O−C1−6アルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycE、AryE、HetE、HetF、又はCycE、AryE、HetE、もしくはHetFで置換されたC1−6アルキルであり、
は、
(1)C1−6アルキル、
(2)C1−6ハロアルキル、
(3)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)SO、N(R)SON(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(3)CycB、
(4)AryB、
(5)HetB、
(6)HetS、
(7)CycB、AryB、HetB、もしくはHetSで置換されたC1−6アルキル、
(8)N(R)−C1−6アルキル、
(9)アルキルがOH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)SO、N(R)SON(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されており、ただしOH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキルは、分子の残部に直接結合しているC1−6アルキルの炭素に結合していないN(R)−C1−6アルキル、
(10)N(R)−CycB、
(11)N(R)−AryB、
(12)N(R)−HetB、又は
(13)アルキルがCycB、AryB、HetB、もしくはHetSで置換されているN(R)−C1−6アルキルであり、
CycBは独立して、CycAと同じ定義を有し、
AryBは独立して、AryAと同じ定義を有し、
HetBは独立して、HetAと同じ定義を有し、
HetSは独立して、HetRと同じ定義を有し、
は、HetCであり、HetCは独立して、HetAと同じ定義を有し、
は、H、C1−6アルキル、C(O)C1−6アルキル、C(O)−CycD、C(O)−AryD、C(O)−HetD、又はC(O)HetUであり、
CycDは独立して、CycAと同じ定義を有し、
AryDは独立して、AryAと同じ定義を有し、
HetDは独立して、HetAと同じ定義を有し、
HetUは独立して、HetRと同じ定義を有し、
は、Hであるか、又は独立してRと同じ定義を有し、
アリールはそれぞれ独立して、(i)フェニル、(ii)少なくとも1個の環が芳香族である9又は10員二環式縮合炭素環系、又は(iii)少なくとも1個の環が芳香族である11から14員三環式縮合炭素環系であり、
ヘテロアリールはそれぞれ独立して、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環、又は(ii)N、O、及びSから独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含有し、環の一方又は両方が1個以上のヘテロ原子を含有する9又は10員二環式縮合環系であり、少なくとも1個の環が芳香族であり、Nがそれぞれ場合により酸化物の形態であり、芳香族ではない環のSがそれぞれ場合によりS(O)又はS(O)であり、
CycEはそれぞれ独立して、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、ここで、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、OH、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はO−C1−6ハロアルキルであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
AryEはそれぞれ独立して、フェニル又はナフチルであり、フェニル又はナフチルは、合わせて1から5個の置換基で場合により置換されており、ここで、
(i)0から5個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、NO、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、又はSON(R)C(O)Rであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
HetEはそれぞれ独立して、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環、又は(ii)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルから選択される9又は10員縮合二環式複素環であり、及びここで芳香族複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、ここで、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、OH、C(O)R、CO、SO、N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、又はN(R)COであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
HetFはそれぞれ独立して、少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、及びここで飽和又はモノ不飽和複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、ここで、
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)R、CO、又はSOであり、及び
(ii)0から2個の置換基はそれぞれ独立して、CycG、AryG、HetG、HetH、又はCycG、AryG、O−AryG、HetG、もしくはHetHで置換されたC1−6アルキルであり、
CycGはそれぞれ独立して、1から4個の置換基で場合により置換されているC3−8シクロアルキルであり、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、OH、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はO−C1−6ハロアルキルであり、
AryGはそれぞれ独立して、フェニル又はナフチルであり、フェニル又はナフチルは、1から5個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、NO、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SO、SON(R)R、又はSON(R)C(O)Rであり、
HetGはそれぞれ独立して、N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有する5又は6員芳香族複素環であり、及びここで芳香族複素環は、1から4個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、OH、C(O)R、CO、SO、N(R)R、N(R)C(O)N(R)R、又はN(R)COであり、
HetHはそれぞれ独立して、少なくとも1個の炭素原子、ならびにN、O、及びSから独立して選択され、SはそれぞれS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から4個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、及びここで飽和又はモノ不飽和複素環は、1から4個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、CN、C1−6アルキル、OH、オキソ、O−C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)R、CO、又はSOであり、
はそれぞれ独立して、H又はC1−6アルキルであり、及び
はそれぞれ独立して、H又はC1−6アルキルであり、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、及びAryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、ならびにRがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、ならびに芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環又は(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルではない。)。
【請求項2】
が、
(1)ハロゲン、
(2)CN、
(3)NO
(4)N(R)R
(5)N(R)S(O)
(6)N(R)C(O)R
(7)C1−6アルキル、
(8)C1−6ハロアルキル、
(9)C2−6アルケニル、
(10)OH、
(11)O−C1−6アルキル、
(12)O−C1−6ハロアルキル、
(13)OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)R、C(O)N(R)R、C(O)R、CO、SR、S(O)R、S(O)、S(O)N(R)R、N(R)C(O)R、N(R)CO、N(R)S(O)、N(R)S(O)N(R)R、OC(O)N(R)R、もしくはN(R)C(O)N(R)Rで置換されたC1−6アルキル、
(14)CycA、
(15)AryA、
(16)HetA、又は
(17)CycA、AryA、もしくはHetAで置換されたC1−6アルキルであり、及び
がHであり、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、及びAryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、ならびに芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環又は(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルではない、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項3】
が、AryB又はHetSであり、ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、及びAryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、ならびに芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環又は(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルではない、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項4】
AryBがフェニルであり、フェニルは合わせて1から5個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)ハロゲン、
(7)CN、
(8)NO
(9)NH
(10)N(H)−C1−4アルキル、
(11)N(C1−4アルキル)
(12)C(O)NH
(13)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(14)C(O)N(C1−4アルキル)
(15)C(O)−C1−4アルキル、
(16)CO−C1−4アルキル、
(17)S−C1−4アルキル、
(18)S(O)−C1−4アルキル、
(19)SO−C1−4アルキル、
(20)SONH
(21)SON(H)−C1−4アルキル、
(22)SON(C1−4アルキル)
(23)SON(H)C(O)−C1−4アルキル、
(24)SON(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキル、
(25)N(H)C(O)−C1−4アルキル、又は
(26)N(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキルであり、及び
HetSが、4から7員飽和又はモノ不飽和複素環、又は6から10員飽和又はモノ不飽和、架橋又は縮合二環式複素環であり、ここで複素環又は二環式複素環は、分子の残部に直接結合している窒素原子を含有し、ならびにN、O、及びSから選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されているさらなるヘテロ原子を場合により含有し、ならびに複素環又は二環式複素環は、合わせて1から4個の置換基で場合により置換されており、ここで
(i)0から4個の置換基はそれぞれ独立して、Cl、Br、F、C1−4アルキル、OH、オキソ、S(O)−C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4ハロアルキル、又はC1−4ハロアルキルであり、及び
(ii)0から1個の置換基は、AryE、HetE、CH−AryE、又はCH−HetEであり、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、及びAryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、ならびに芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環又は(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルではない、
請求項3に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項5】
がHetCであり、HetCは、
(i)1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有する5員芳香族複素環であり、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、ならびに芳香族複素環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(4)O−C1−4アルキル、
(5)C1−4ハロアルキル、
(6)O−C1−4ハロアルキル、
(7)OH、
(8)Cl、Br、もしくはF、
(9)CN、
(10)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(11)C(O)N(C1−4アルキル)
(12)S(O)−C1−4アルキル、
(13)S(O)NH
(14)S(O)N(H)−C1−4アルキル、
(15)S(O)N(C1−4アルキル)
(16)CycE、AryE、もしくはHetE、又は
(17)CH−CycE、CH−AryE、CH−O−AryE、もしくはCH−HetEである1から2個の置換基で場合により置換されており、又は
(ii)1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から2個のヘテロ原子を含有する5員芳香族複素環であり、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、及びそこにベンゼン環が縮合しており、ベンゼン環が、それぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)Cl、Br、もしくはF、
(7)CN、
(8)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(9)C(O)N(C1−4アルキル)
(10)S(O)−C1−4アルキル、
(11)S(O)NH
(12)S(O)N(H)−C1−4アルキル、又は
(13)S(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されており、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、及びRがHであるとき、Rは、1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、及び芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してC1−4アルキル、Cl、Br、F、S(O)NH、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5員芳香族複素環ではない、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項6】
が、
【化2】

であり、
が、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【化3】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
が独立して、Xと同じ定義を有し、及び
が独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであり、RがHであるとき、(i)Rの定義においてXは、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではなく、(ii)Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がH、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルであるとき、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではない、
請求項5に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項7】
がHであり、
ただし
(A)Rがハロゲンであり、RがAryBであり、AryBが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、スルホンアミド、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から5個の置換基で置換されたフェニルであり、RがHであるとき、Rは、(i)N、O、及びSから独立して選択され、Nはそれぞれ場合により酸化物の形態である1から4個のヘテロ原子を含有し、及び芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルキルアミノ、ハロゲン、スルホンアミド、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1個以上の置換基で置換されている5又は6員芳香族複素環又は(ii)4,5,6,7−ヘキサヒドロベンゾイミダゾール−2−イルではない、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項8】
が、ハロゲンであり、
が、
(i)フェニルであって、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)ハロゲン、
(7)CN、
(8)NO
(9)NH
(10)N(H)−C1−4アルキル、
(11)N(C1−4アルキル)
(12)C(O)NH
(13)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(14)C(O)N(C1−4アルキル)
(15)C(O)−C1−4アルキル、
(16)CO−C1−4アルキル、
(17)S−C1−4アルキル、
(18)S(O)−C1−4アルキル、
(19)SO−C1−4アルキル、
(20)SONH
(21)SON(H)−C1−4アルキル、
(22)SON(C1−4アルキル)
(23)SON(H)C(O)−C1−4アルキル、
(24)SON(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキル、
(25)N(H)C(O)−C1−4アルキル、又は
(26)N(C1−4アルキル)C(O)−C1−4アルキルである、フェニル、又は
(ii)HetSであって、HetSは、分子の残部に直接結合している窒素原子を含有し、N、O、及びSから選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されているさらなるヘテロ原子を場合により含有している5又は6員飽和又はモノ不飽和複素環であり、複素環は、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、Cl、Br、F、C1−4アルキル、OH、オキソ、S(O)−C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4ハロアルキル、又はC1−4ハロアルキルであるHetSであり、
が、
(i)1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有する5員芳香族複素環であり、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、ならびに芳香族複素環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(3)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(4)O−C1−4アルキル、
(5)C1−4ハロアルキル、
(6)O−C1−4ハロアルキル、
(7)OH、
(8)Cl、Br、もしくはF、
(9)CN、
(10)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(11)C(O)N(C1−4アルキル)
(12)S(O)−C1−4アルキル、
(13)S(O)NH
(14)S(O)N(H)−C1−4アルキル、
(15)S(O)N(C1−4アルキル)
(16)CycE、AryE、もしくはHetE、又は
(17)CH−CycE、CH−AryE、CH−O−AryE、もしくはCH−HetE
である1から2個の置換基で場合により置換されており、又は
(ii)1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から独立して選択される1から2個のヘテロ原子を含有する5員芳香族複素環であり、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、そこにベンゼン環が縮合しており、ベンゼン環がそれぞれ独立して
(1)C1−4アルキル、
(2)O−C1−4アルキル、
(3)C1−4ハロアルキル、
(4)O−C1−4ハロアルキル、
(5)OH、
(6)Cl、Br、もしくはF、
(7)CN、
(8)C(O)N(H)−C1−4アルキル、
(9)C(O)N(C1−4アルキル)
(10)S(O)−C1−4アルキル、
(11)S(O)NH
(12)S(O)N(H)−C1−4アルキル、又は
(13)S(O)N(C1−4アルキル)
である1から3個の置換基で場合により置換されており、
CycEがそれぞれ独立して、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されているC3−6シクロアルキルであり、ここで、
(i)0から3個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、OH、又はO−C1−4アルキル、であり、及び
(ii)0から1個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、又はS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニルであり、
AryEがそれぞれ独立して、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されているフェニルであり、ここで、
(i)0から3個の置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、又はS(O)N(C1−4アルキル)であり、及び
(ii)0から1個の置換基は、1から2個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から選択され、SはS(O)又はS(O)に場合により酸化されている1から2個のヘテロ原子を含有する4から7員飽和又はモノ不飽和複素環であり、飽和又はモノ不飽和複素環は、1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、C1−4アルキル、OH、オキソ、O−C1−4アルキル、C(O)−C1−4アルキル、C(O)O−C1−4アルキル、又はSO−C1−4アルキルであり、
HetEがそれぞれ独立して、(i)ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択される5又は6員芳香族複素環、又は(ii)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルから選択される9又は10員縮合二環式複素環であり、及びここで芳香族複素環又は二環式複素環は、合わせて1から3個の置換基で場合により置換されており、置換基はそれぞれ独立して、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4アルキル、O−C1−4フルオロアルキル、又はOHであり、
がHであり、
がHであり、
ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rは、1から3個のN原子、0から1個のO原子、及び0から1個のS原子から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、芳香族複素環が環の炭素を介して分子の残部に結合しており、及び芳香族複素環が非置換であるか、又はそれぞれ独立してC1−4アルキル、Cl、Br、F、SONH、CN、C3−5シクロアルキル、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から2個の置換基で置換されている5員芳香族複素環ではない、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項9】
が、
【化4】

であり、
が、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【化5】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
が独立して、Xと同じ定義を有し、及び
が独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してハロゲン、NO、CN、C1−4アルキル、O−C1−4アルキル、SONH、もしくは1から3個のハロゲン置換基を有するC1−4ハロアルキルである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではなく、Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がH、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルであるとき、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではない、
請求項8に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項10】
が、Cl又はBrであり、
が、
(i)合わせて1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル(置換基はそれぞれ独立して、CH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、C(O)N(CH、C(O)CH、COCH、もしくはSOCHである)、又は
(ii)以下からなる群から選択される飽和複素環であり、
【化6】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
が、
【化7】

であり、
が、
(1)H、
(2)C1−3アルキル、
(3)OHもしくはOCHで置換されたC1−3アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してCH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)CH、C(O)N(CH、COCH、もしくはS(O)CHである1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される飽和複素環で置換されたフェニル、
【化8】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)チエニルもしくはピリジニル、又は
(11)ベンゾ−1,3−ジオキソリルであり、
及びYの一方が独立してXと同じ定義を有し、及びY及びYの他方はHであるか、又はYとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
ただし
(A)Rが非置換フェニル、又はそれぞれ独立してCH、OCH、CF、Cl、Br、F、もしくはCNである1から3個の置換基で置換されたフェニルであるとき、(i)Rの定義においてXは、H、C1−3アルキル、又はC3−5シクロアルキルではなく、ならびに(ii)Rの定義においてY及びYの一方は、Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−4アルキル、又はC3−5シクロアルキルではない、
請求項9に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項11】
が、フェニルであり、Rが、
【化9】

であるか、又は
が、
【化10】

であり、
ただし
(A)Rが非置換フェニルであるとき、Rの定義においてXは、H、C1−3アルキル、又はC3−5シクロアルキルではなく、ならびにRの定義においてY及びYの一方は、(i)Y及びYの他方がHであるとき、H、C1−3アルキル、又はC3−5シクロアルキルではない、
請求項10に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項12】
が、ハロゲンであり、
が、
(1)C1−6アルキル、
(2)C3−6シクロアルキル、又は
(3)C3−6シクロアルキルで置換されたC1−6アルキルであり、
が、
【化11】

であり、
が、
(1)H、
(2)C1−4アルキル、
(3)OHもしくはO−C1−4アルキルで置換されたC1−4アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してC1−4アルキル、O−C1−4アルキル、C1−4フルオロアルキル、O−C1−4フルオロアルキル、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)−C1−4アルキル、C(O)N(C1−4アルキル)、CO−C1−4アルキル、S(O)−C1−4アルキル、S(O)NH、S(O)N(H)−C1−4アルキル、もしくはS(O)N(C1−4アルキル)である1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される複素環で置換されたフェニル、
【化12】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)ピロリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、及びピラジニルからなる群から選択され、それぞれ独立してCl、Br、F、C1−4アルキル、CF、OH、O−C1−4アルキル、もしくはOCFである1から3個の置換基で場合により置換されているヘテロアリール、又は
(11)2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル及びベンゾ−1,3−ジオキソリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、
が独立して、Xと同じ定義を有し、及び
が独立して、Xと同じ定義を有するか、
又は、YとYはそれぞれが結合している炭素原子と共にベンゾ環を形成し、
がHであり、及び
がHである、
請求項1に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項13】
が、Cl又はBrであり、
が、
(1)C1−5アルキル、
(2)C3−6シクロアルキル、又は
(3)(CH1−23−6シクロアルキルであり、
が、
【化13】

であり、
及びYの一方がHであり、ならびにY及びYの他方が、
(1)H、
(2)C1−3アルキル、
(3)OHもしくはOCHで置換されたC1−3アルキル、
(4)2から4個のOHで置換されたC1−4アルキル、
(5)C1−4アルキルもしくはフェニルで場合により置換されているC3−6シクロアルキル、
(6)それぞれ独立してCH、OCH、CF、OCF、OH、Cl、Br、F、CN、NO、C(O)N(H)CH、C(O)N(CH、COCH、もしくはS(O)CHである1から3個の置換基で場合により置換されているフェニル、
(7)以下からなる群から選択される飽和複素環で置換されたフェニル、
【化14】

(星印は分子の残部に結合する位置を示す)
(8)CH−フェニル、
(9)CH−O−フェニル、
(10)チエニルもしくはピリジニル、又は
(11)ベンゾ−1,3−ジオキソリルであり、
がHであり、及び
がHである、
請求項12に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項14】
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(4−ピリジン−3−イル−1,3−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(4−ピリジン−4−イル−1,3−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−[5−(2−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(5−プロピル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−{5−[(1R,2R)−2−フェニルシクロプロピル]−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル}−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−[5−(フェノキシメチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−2−(5−ピリジン−4−イル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−[5−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−(5−シクロブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−[5−(メトキシメチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
2−(5−ベンジル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−5−クロロ−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−クロロ−2−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−3−(フェニルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール、
(1S,2R,3S)−1−{2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}ブタン−1,2,3,4−テトロール、
5−ブロモ−2−[4−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
1−{2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}プロパン−1−オール、
5−ブロモ−2−[4−(1−メトキシプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−[4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−[4−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−2−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
4−{2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}フェノール、
5−ブロモ−2−[4−(4−メトキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−2−[4−(2−チエニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1H−インドール、
2−[4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
メチル5−{2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}−2−ヒドロキシベンゾアート、
5−ブロモ−2−[4−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール、
4−{2−[5−ブロモ−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
5−クロロ−3−[(シクロブチルメチル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−[(シクロペンチル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール、
5−クロロ−3−[(2−メチルブチル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール、及び
5−クロロ−3−[(ペンタ−3−イル)スルホニル]−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インドール
からなる群から選択される化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載化合物、又は医薬的に許容されるこの塩の有効量、及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項16】
(i)請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物、又は医薬的に許容されるこの塩、及び(ii)HIVプロテアーゼ阻害剤、ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択されるHIV抗ウイルス剤の医薬的組み合わせであり、(i)の化合物又は医薬的に許容されるこの塩、及び(ii)のHIV抗ウイルス剤がそれぞれ、HIV感染の治療もしくは予防、又はAIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延に対してこの組み合わせが有効となる量で用いられる組み合わせ。
【請求項17】
HIV逆転写酵素を阻害する、HIV感染を治療もしくは予防する、又はAIDSを治療、予防、もしくはこの発症を遅延する方法であり、これを必要としている対象に、請求項1から14のいずれか一項に定義された式Iの化合物又は医薬的に許容されるこの塩の有効量を投与することを含む、方法。
【請求項18】
HIV逆転写酵素の阻害、HIV感染の治療もしくは予防、又はAIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延を必要としている対象でのHIV逆転写酵素の阻害、HIV感染の治療もしくは予防、又はAIDSの治療、予防、もしくは発症の遅延における、請求項1から14のいずれか一項に定義された式Iの化合物又は医薬的に許容されるこの塩の使用。
【請求項19】
HIV逆転写酵素を阻害する、HIV感染を治療もしくは予防する、又はAIDSを治療、予防、もしくはこの発症を遅延することを必要としている対象においてHIV逆転写酵素を阻害する、HIV感染を治療もしくは予防する、又はAIDSを治療、予防、もしくはこの発症を遅延する薬剤の調製に使用するための、請求項1から14のいずれか一項に定義された式Iの化合物、又は医薬的に許容されるこの塩。

【公表番号】特表2008−546839(P2008−546839A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519429(P2008−519429)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/024569
【国際公開番号】WO2007/002458
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】