説明

音声伝送システム

【課題】検知装置へのスピーカやブザー等の内蔵並びに配線が不要で施工の簡素化並びにコストダウンが図れる音声伝送システムを提供する。
【解決手段】検知装置4は、異常を検知する検知部40と、光や電波などの無線媒体でワイヤレス信号を送信するワイヤレス信号送信部41と、検知部40で異常が検知されたときにワイヤレス信号送信部41から異常検知を通知するためのワイヤレス信号を送信させる制御部42とを具備する。検知装置4から送信されたワイヤレス信号を受信した音声端末装置2でスピーカ20bから警報音が鳴動されるので、スピーカやブザーなどを検知装置4に内蔵する必要が無く、しかも、検知装置4から音声端末装置2への異常検知の通知をワイヤレス信号で行うことにより検知装置4への配線が不要となる。その結果、施工の簡素化並びにコストダウンが図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号線を介して音声信号を伝送する音声伝送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、信号線を介して音声信号を伝送する音声伝送システムとしては、例えば、集合住宅の各住戸に設置される住宅情報盤と、各住戸の玄関に設置されるドアホン子器と、集合住宅の共同玄関(ロビー)に設置されるロビーインターホンと、管理室に設置される警報監視盤とを備え、ロビーインターホンあるいは警報監視盤と各住宅情報盤との間で信号線を介して音声信号を伝送して通話したり、あるいはドアホン子器と住宅情報盤との間で別の通話線を介して音声信号を伝送して通話することのできるインターホンシステム(住宅情報盤システム)がある(例えば、特許文献1参照)。また、このような住宅情報盤システムにおいては、同一住戸内に親機と副親機の2種類の住宅情報盤が設置され、親機と副親機との間で内線通話が行えるとともに、屋内に設置された1乃至複数の防犯センサ装置あるいは防災センサ装置(検知装置)と親機とが通信線で接続され、防犯センサ装置や防災センサ装置で異常が検知されたときに異常検知信号が通信線を介して親機に伝送され、親機において警報音を鳴動するようになっていた。
【特許文献1】特開平11−219490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来システムでは個々の検知装置を住宅情報盤親機と通信線で接続する必要があり、検知装置のシステムへの追加が面倒になるという問題があった。しかも、個々の検知装置にスピーカやブザーを内蔵して警報音を鳴動させることも考えられるが、警報音を鳴動させるスピーカやブザーを設けるとスピーカやブザーの大きさのみならず鳴動のための開口部を設ける必要性からして検知装置が大型化してしまい、例えば、異常を検知したい場所と警報音を鳴動させたい場所が離れているような場合には対応ができない。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、検知装置へのスピーカやブザー等の内蔵並びに配線が不要で施工の簡素化並びにコストダウンが図れる音声伝送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、少なくとも音声を入力する音声入力手段を具備した1乃至複数の音声入力端末装置と、少なくとも音声を出力する音声出力手段を具備した1乃至複数の音声出力端末装置と、音声入力端末装置並びに音声出力端末装置と信号線を介して接続される主装置とを備え、主装置を介して音声入力端末装置から音声出力端末装置へ音声信号を時分割多重伝送する音声伝送システムであって、屋内に設置され火災や不審者の侵入などの異常を検知する1乃至複数の検知装置を備え、該検知装置は、前記異常を検知する検知手段と、検知手段で異常が検知されたときに異常検知を知らせるためのワイヤレス信号を送信するワイヤレス信号送信手段とを具備し、前記音声出力端末装置は、前記ワイヤレス信号を受信するワイヤレス信号受信手段と、ワイヤレス信号受信手段でワイヤレス信号を受信したときに音声出力手段から警報音を出力させる制御手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記音声出力端末装置は、前記信号線を介して下り方向のタイムスロットで送信される音声信号を受信する音声信号受信手段と、前記信号線を介して主装置との間で制御信号を伝送する制御信号伝送手段と、ワイヤレス信号受信手段で前記ワイヤレス信号を受信したときに異常が検知されたことを制御信号により主装置に通知する通知手段とを具備し、前記主装置は、上り方向のタイムスロットで音声入力端末装置が送信した音声信号を受信し且つ下り方向のタイムスロットで音声出力端末装置に対して音声信号を送信する音声信号送受信手段と、前記信号線を介して少なくとも前記音声出力端末装置との間で制御信号を伝送する制御信号伝送手段と、前記制御信号により異常検知が通知されたときに前記音声出力端末装置に対して前記警報音を下り方向のタイムスロットで前記音声信号送受信手段に送信させる制御手段とを具備し、前記音声出力端末装置は、音声信号受信手段で受信した前記警報音を音声出力手段から鳴動させることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記主装置の制御手段は、異常検知を通知した前記音声出力端末装置以外の1乃至複数の音声出力端末装置に対して前記警報音を下り方向のタイムスロットで前記音声信号送受信手段に送信させることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記主装置の制御手段は、異常検知を通知した前記音声出力端末装置を含む1乃至複数の音声出力端末装置のグループと、異常検知を通知した前記音声出力端末装置を含まない他の1乃至複数の音声出力端末装置のグループとにそれぞれ異なる警報音を前記音声信号送受信手段により送信させることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、複数の音声入力端末装置若しくは音声出力端末装置のうちの少なくとも何れか一つは、撮像手段と、撮像手段で撮像された映像を変調する変調手段と、変調手段で変調された映像信号を音声信号の周波数帯域と異なる周波数帯域で送信する映像信号送信手段とを具備し、主装置は、前記音声入力端末装置若しくは音声出力端末装置が送信した映像信号を受信する映像信号受信手段と、映像信号受信手段で受信した映像信号を復調する復調手段と、復調手段で復調された映像を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、検知装置で異常が検知されたときに音声出力端末装置の音声出力手段から警報音を鳴動するためにスピーカやブザーなどを検知装置に内蔵する必要が無く、しかも、検知装置から音声出力端末装置への異常検知の通知をワイヤレス信号で行うことにより検知装置への配線が不要となり、その結果、施工の簡素化並びにコストダウンが図れる。
【0011】
請求項2の発明によれば、音声出力端末装置で鳴動する警報音を主装置から送信するので、音声出力端末装置に警報音を保持しておく必要がないから音声出力端末装置の構成が簡素化できる。
【0012】
請求項3の発明によれば、任意の音声出力端末装置から警報音を鳴動させることで異常検知を確実に知らせることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、音声出力端末装置の設置場所に適した警報音を鳴動させることができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、音声入力端末装置若しくは出力端末装置で撮像された映像を主装置の表示手段に表示することができ、例えば、当該音声入力端末装置若しくは出力端末装置を住戸の外玄関に設置するドアホン子器とした場合、住戸内に設置する主装置で来訪者の映像を確認することができて使い勝手が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の技術思想を戸建て住宅向けのインターホンシステムに適用した実施形態について詳細に説明する。
【0016】
(実施形態1)
本実施形態の音声伝送システム(インターホンシステム)は、図1に示すように住戸Hの屋内に設置される複数の音声端末装置2と、これら複数の音声端末装置2と信号線Lsを介して接続される主装置(親機)1と、住戸Hの屋外(外玄関)に設置されて通信線Lxを介して親機1と接続されたドアホン子器3と、屋内に設置される1乃至複数の検知装置4とを備えている。屋内においては、主装置たる親機1が居間に設置され、複数の音声端末装置2がそれぞれ他の部屋(例えば、各家族の個室等)に設置され、検知装置4が台所等に設置されている。なお、信号線Lsにはペア線などの平衡線路を用いているが、同軸線のような不平衡線路であっても構わない。また、エンハンストカテゴリー5あるいはカテゴリー6のLANケーブルの1ペアやCPEVケーブルの1ペアを信号線Lsに利用しても構わない。
【0017】
ドアホン子器3は、マイクロホン30並びにスピーカ31と、マイクロホン30の出力を増幅するマイクロホンアンプ32aと、スピーカ31への入力を増幅するスピーカアンプ32bと、来訪者が操作する呼出釦33と、来訪者を撮像するカメラ部34と、カメラ部34から出力する映像信号を変調して音声信号と周波数分割多重するとともに音声信号の2線4線変換処理や呼出信号の送信処理を行う音声/映像多重分離部35と、通信線Lxが接続される端子部36とを具備している。但し、かかるドアホン子器3の構成は従来周知であるから、詳細な説明は省略する。
【0018】
検知装置4は、異常を検知する検知部40と、光や電波などの無線媒体でワイヤレス信号を送信するワイヤレス信号送信部41と、検知部40で異常が検知されたときにワイヤレス信号送信部41から異常検知を通知するためのワイヤレス信号を送信させる制御部42と、電池を電源として各部40〜42の動作電源を供給する電源部43とを具備する。検知部40は、例えば、光学式の煙検知機能や火災による温度上昇を検知する機能、ガスセンサにより可燃性ガスの濃度を検知する機能、焦電素子を用いた人感センサにより不審者の侵入を検知する機能等を有するものであるが、何れの検知機能についても従来周知の技術で実現可能であるから詳細についての図示及び説明は省略する。なお、ワイヤレス信号送信部41については、検知装置4が配設される天井面または壁面に先行配設されるベース部材に内蔵しておくものであり、検知装置4の大型化を招かず、問題なくワイヤレス通信が可能なものである。
【0019】
音声端末装置2は、マイクロホン20a及びスピーカ20bと、マイクロホン20aの出力を増幅するマイクロホンアンプ21aと、スピーカ20bへの入力を増幅するスピーカアンプ21bと、音声信号をディジタル変調方式で変調及び復調し上り方向及び下り方向のタイムスロットに格納して時分割多重伝送(TDMA<Time Division Multiple Access>)する音声信号多重伝送処理部22と、親機1との間で信号線Lsを介して制御信号を伝送する制御信号伝送処理部23と、制御信号と音声信号を周波数分割多重し且つ分離する多重分離部24と、CPUを主構成要素とし各部の制御を行う制御部25と、後述する内線釦や応答釦等の操作釦(図示せず)を有し操作釦の操作に伴って制御部25に操作信号を出力する操作部26と、信号線Lsが接続される端子部27と、検知装置4から送信されるワイヤレス信号を受信するワイヤレス信号受信部28とを具備する。すなわち、本実施形態における音声端末装置2は、音声を入力する音声入力手段(マイクロホン20a)と音声を出力する音声出力手段(スピーカ21a)を双方とも具備しているので、音声入力端末装置であると同時に音声出力端末装置でもある。但し、音声端末装置2の構成はこれに限定されるものではなく、音声入力手段を有し且つ音声出力手段を有しない音声入力端末装置、あるいは音声出力手段を有し且つ音声入力手段を有しない音声出力端末装置として構成されたものであっても構わない。もっとも、検知装置4を配設する部屋には、少なくとも、音声出力端末装置が必ず必要となる。なお、各音声端末装置2には固有の識別符号(ID)が付与されており、この識別符号によって各端末装置2が識別可能となっている。
【0020】
音声信号多重伝送処理部22は、マイクロホン20aから出力されてマイクロホンアンプ21aで増幅されたアナログの音声信号をディジタル信号に変換し、BPSK(Binary Phase Shift Keying)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等のディジタル変調方式で変調する処理や、多重分離部24で制御信号と分離された音声信号を復調し且つアナログ信号に変換してスピーカアンプ21bに出力する処理を行う。また制御信号伝送処理部23は、制御部25から与えられる制御データをFSK(周波数偏移キーイング)あるいはPSK(位相偏移キーイング)等の変調方式で変調する処理や、多重分離部24で音声信号と分離された制御信号を復調し且つ制御データを制御部25に渡す処理を行う。なお、各音声端末装置2には固有の識別符号(ID)が付与されており、この識別符号によって各音声端末装置2が識別可能となっている。
【0021】
親機1は、通話線Lxが接続される端子部10a並びに信号線Lsが接続される端子部10bと、通話線Lxを介してドアホン子器3より周波数分割多重伝送される映像信号と音声信号を分離するとともにドアホン子器3に対して通話線Lxを介して音声信号を伝送する多重分離部11と、液晶表示器やCRTなどの表示デバイスを有し多重分離部11で分離された映像信号を復調して表示するモニタ部12と、マイクロホン13a並びにスピーカ13bと、マイクロホン13aの出力を増幅するマイクロホンアンプ13cと、スピーカ13bへの入力を増幅するスピーカアンプ13dと、エコーキャンセル処理(音声信号をディジタル化し不快なエコーを抑圧する処理)や音声スイッチ処理(送話側と受話側との音量が小さい側に損失を与えて音量の大きい音声信号を優先的に出力させる類の通話方向制御処理)などを行う通話処理部14と、音声信号をディジタル変調方式で変調及び復調し上り方向及び下り方向のタイムスロットに格納して時分割多重伝送する音声信号多重伝送処理部15と、各音声端末装置2との間で信号線Lsを介して制御信号を伝送する制御信号伝送処理部16と、制御信号と音声信号を周波数分割多重し且つ分離する多重分離部17と、CPUを主構成要素とし各部の制御を行う制御部18と、後述する呼出音データ等を記憶する記憶部19とを具備する。
【0022】
通話処理部14は、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)やA/D変換器、D/A変換器、コーデック回路等を有し、ドアホン子器3との間では、ドアホン子器3から通信線Lxを介して伝送されるアナログの音声信号をディジタルの音声信号に変換し、ドアホン子器3のマイクロホン30とスピーカ31における音響結合や親機1のマイクロホン13aとスピーカ13bにおける音響結合等に起因する不快なエコーを抑圧したり、マイクロホン13aから入力する音声(送話音声)とドアホン子器3から伝送されてくる音声(受話音声)のレベルを比較して通話方向を切り替えるといった処理を行っている。また通話処理部14は、音声端末装置2との間では、音声端末装置2のマイクロホン20aとスピーカ20bにおける音響結合や親機1のマイクロホン13aとスピーカ13bにおける音響結合等に起因する不快なエコーを抑圧したり、マイクロホン13aから入力する音声(送話音声)と音声端末装置2から伝送されてくる音声(受話音声)のレベルを比較して通話方向を切り替えるといった処理を行う。さらに、音声端末装置2同士が個別に通話(内線通話)する場合においては、通話処理部14は、各音声端末装置2から上り方向のタイムスロットに格納されて伝送されてくる音声信号を信号処理することによって、マイクロホン20aとスピーカ20bの音響結合等に起因した不快なエコーを抑圧したり、音声信号のレベルを比較して通話方向を切り替えている。
【0023】
ここで、親機1においては制御部18の制御の下で多重分離部17を介して信号線Lsに同期信号を送出しており、同期信号の立ち下がりから所定時間が経過した時点を先頭のタイムスロットの開始時点とし、次の同期信号が立ち上がるまでの期間(信号送信期間)内に複数(2n個)のタイムスロットを配置している。そして、前半のn個のタイムスロットを上り方向とし、後半のn個のタイムスロットを下り方向としている。以下、説明を簡単にするために上り方向のタイムスロットを「上りスロット」、下り方向のタイムスロットを「下りスロット」と呼び、上りスロットと下りスロットの組をチャンネルと呼ぶことにする。従って本実施形態では、信号送信期間内にn個(nチャンネル)の上りスロット並びに下りスロットを配置しているから、最大n台の音声端末装置2が一対一で個別通話できる。
【0024】
次に、図2を参照して2台の音声端末装置2間で一対一の通話(個別通話)を行う場合における本実施形態の動作を説明する。なお、以下では音声端末装置2Aと音声端末装置2Bの2台が個別通話を行う場合を例示する。
【0025】
まず、音声端末装置2Aにおいて操作部26の内線釦(図示せず)が操作されると、操作部26から制御部25に操作信号が出力され、当該操作信号を受け取った制御部25が内線通話要求の制御データを生成して制御信号伝送処理部23に与え、制御信号伝送処理部23が内線通話要求の制御データと自己の識別符号を制御信号により多重分離部24並びに端子部27を介して信号線Lsに送出する。
【0026】
一方、親機1では、信号線Lsを介して伝送される制御信号を多重分離部17で分離して制御信号伝送処理部16で受信し、受信した制御信号に含まれる内線通話要求並びに要求元の識別符号を制御部18に渡す。制御部18は、記憶部19に記憶している呼出音データを読み出して通話処理部14に与え、通話処理部14を介してスピーカ13bから呼出音を鳴動させるとともに、要求元の識別符号を含む全ての識別符号を宛先として前記呼出音データを含む制御信号を制御信号伝送処理部16により信号線Lsを介して伝送させる。
【0027】
音声端末装置2A,2B,2C,2Dでは、親機1から送信された制御信号を制御信号伝送処理部23で受信し、受信した制御信号に含まれる呼出音データを制御部25に渡すと、制御部25が呼出音データをアナログの呼出音信号に変換し、音声信号多重伝送処理部22を介してスピーカ20bより呼出音を鳴動させる。そして、音声端末装置2Bにおいて操作部26の内線釦(図示せず)が操作されると、操作部26から制御部25に操作信号が出力され、当該操作信号を受け取った制御部25では、要求元の音声端末装置2Aと個別通話することを了解した旨の応答(内線応答)の制御データを生成して制御信号伝送処理部23に与え、制御信号伝送処理部23が内線応答の制御データと自己の識別符号を制御信号により多重分離部24並びに端子部27を介して信号線Lsに送出する。
【0028】
親機1においては、音声端末装置2Bから送信された制御信号を制御信号伝送処理部16で受信し、受信した制御信号に含まれる内線応答の制御データ並びに応答先の識別符号を制御部18に渡し、制御部18は要求元の識別符号を宛先として内線応答許可の制御データを含む制御信号を制御信号伝送処理部16により送信させる。
【0029】
そして、要求元の音声端末装置2A並びに応答先の音声端末装置2Bを含む全ての音声端末装置2において制御部25がスピーカ20bによる呼出音の鳴動を停止させる。ここで、要求元の音声端末装置2Aにはチャンネル1のタイムスロットが割り当てられ、応答先の音声端末装置2Bにはチャンネル2のタイムスロットが割り当てられているものとする。従って、要求元の音声端末装置2Aにおいては、マイクロホン20aから入力された音声(送話音声)を音声信号多重伝送処理部22で変調し、変調した音声信号(送話信号)をチャンネル1の上りスロットに格納して信号線Lsを介して親機1に伝送する。親機1では、音声端末装置2Aから伝送されてくる音声信号(送話信号)を音声信号多重伝送処理部15で受信し且つ復調して通話処理部14に出力する。そして、通話処理部14では当該音声信号に対してエコー抑圧処理や通話方向の切り替え処理等(以下、拡声通話処理と呼ぶ。)を行い、処理後の音声信号を再び音声信号多重伝送処理部15で変調して応答先の音声端末装置2Bに向けてチャンネル2の下りスロットに格納して送信する。
【0030】
そして、応答先の音声端末装置2Bにおいては、チャンネル2の下りスロットに格納されている音声信号を取り込んで音声信号多重伝送処理部22で復調してスピーカ20bから受話音声を鳴動させるとともに、マイクロホン20aから入力された音声(送話音声)を音声信号多重伝送処理部22で変調し、変調した音声信号(送話信号)をチャンネル2の上りスロットに格納して信号線Lsを介して親機1に伝送する。親機1では、音声端末装置2Bから伝送されてくる音声信号(送話信号)を音声信号多重伝送処理部15で受信し且つ復調して通話処理部14に出力し、通話処理部14が拡声通話処理を行い、処理後の音声信号を再び音声信号多重伝送処理部15で変調して音声端末装置2Aに向けてチャンネル1の下りスロットに格納して送信する。そして、音声端末装置2Aにおいては、チャンネル1の下りスロットに格納されている音声信号を取り込んで音声信号多重伝送処理部22で復調してスピーカ20bから受話音声を鳴動させ、2台の音声端末装置2A,Bが互いにチャンネル1,2のタイムスロットを使って音声信号を送受信することで個別通話が可能となる。なお、予め全ての音声端末装置2A,2B,2C,2Dに対して使用するチャンネルの割り当てを決めておいてもよいし、実際に内線通話を行う際に親機1から制御信号により割り当てを通知するようにしても構わない。
【0031】
また、何れかの検知装置4において、検知部40が異常(例えば、火災発生)を検知すると、制御部42がワイヤレス信号送信部41を制御して異常検知を通知するためのワイヤレス信号を送信させる。このワイヤレス信号を受信した音声端末装置2(例えば、検知装置4と同じ部屋に設置されている音声端末装置2A)において、制御部25がワイヤレス信号受信部28で受信したワイヤレス信号の内容(異常検知通知)を取得し、内線通話中であれば当該内線通話を強制的に終了した上で、音声信号多重伝送処理部22を介してスピーカ20bから警報音を鳴動させる。但し、この警報音は検知された異常の内容(例えば、火災発生)を知らせる音声メッセージであってもよい。
【0032】
而して本実施形態によれば、検知装置4で異常が検知されたときに音声端末装置2のスピーカ20bから警報音(音声メッセージ)を鳴動するので、スピーカやブザーなどを検知装置4に内蔵する必要が無く、しかも、検知装置4から音声端末装置2への異常検知の通知をワイヤレス信号で行うことにより検知装置4への配線が不要となり、その結果、施工の簡素化並びにコストダウンが図れる。
【0033】
(実施形態2)
本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるから、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0034】
実施形態1においては、警報音(音声メッセージ)を音声端末装置2に保持しておいて検知装置4からワイヤレス信号を受信したときに保持している音声メッセージをスピーカ20bから鳴動するようにしている。したがって、検知装置4の種類に応じた複数種類の警報音(音声メッセージ)を保持しなければならないために音声端末装置2の構成(例えば、メモリの容量)が複雑になってコストアップを招いてしまう。
【0035】
そこで本実施形態では、検知装置4に対応した警報音(音声メッセージ)を親機1の記憶部19に記憶しておき、検知装置4からワイヤレス信号を受信した音声端末装置2が親機1に警報音の送信を要求し、当該要求に応じて親機1から音声端末装置2へ警報音を送信するようにしている。
【0036】
以下、図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0037】
何れかの検知装置4において検知部40が異常を検知すると、制御部42がワイヤレス信号送信部41を制御して異常検知(検知された異常の内容、例えば、火災発生)を通知するためのワイヤレス信号を送信させる。このワイヤレス信号を受信した音声端末装置2では、制御部25が異常検知を通知するための制御データを生成して制御信号伝送処理部23に与え、制御信号伝送処理部23が異常検知通知の制御データと自己の識別符号を制御信号により多重分離部24並びに端子部27を介して信号線Lsに送出する。
【0038】
一方、親機1では、信号線Lsを介して伝送される制御信号を多重分離部17で分離して制御信号伝送処理部16で受信し、受信した制御信号に含まれる異常検知通知並びに通知元の識別符号を制御部18に渡す。制御部18は、警報音(音声メッセージ)の送信開始を指示する制御データを生成して制御信号伝送処理部16に与え、制御信号伝送処理部16が通知元の音声端末装置2に対して警報音送信開始の制御データを含む制御信号を送信する。さらに制御部18は、検知された異常の内容に対応した警報音(例えば、「おじいさんの部屋で火事が発生しました。」といった内容の音声メッセージ)を記憶部19から読み出して音声信号多重伝送処理部15で変調し、チャンネル1の下りスロットに変調された警報音(音声信号)を格納して送信する。
【0039】
そして、通知元の音声端末装置2においては、制御信号伝送処理部23で受信した制御信号に含まれる警報音送信開始の制御データが制御部25に渡され、制御部25は警報音送信開始が知らされるとチャンネル1の下りスロットに格納されている音声信号を取り込んで音声信号多重伝送処理部22で復調してスピーカ20bから警報音(音声メッセージ)を鳴動させる。
【0040】
上述のように本実施形態によれば、音声端末装置2に警報音を保持しておく必要がないから音声端末装置2の構成が簡素化できる。なお、異常検知を通知した音声端末装置2だけでなく、他の音声端末装置2からも同一の警報音を鳴動させても構わない。具体的には、警報音送信開始の制御データを他の音声端末装置2宛にも送信し、当該制御データを受け取った音声端末装置2において、制御部25がチャンネル1の下りスロットに格納されている音声信号を取り込んで音声信号多重伝送処理部22で復調してスピーカ20bから警報音(音声メッセージ)を鳴動させればよい。このように任意の音声端末装置2から警報音を鳴動させるようにすれば、異常検知を確実に知らせることができる。
【0041】
さらに、互いに異なる警報音を別々のチャンネルの下りスロットで送信し、例えば、通知元の音声端末装置2ではチャンネル1の下りスロットで送信された警報音(「火災が発生しました。すぐに避難してください。」という内容の音声メッセージ)をスピーカ20bから鳴動し、他の音声端末装置2ではチャンネル2の下りスロットで送信された警報音(「おじいさんの部屋で火災が発生しました。」という内容の音声メッセージ)をスピーカ20bから鳴動することも可能である。このようにすれば、音声端末装置2の設置場所に適した警報音、例えば、火元の部屋に設置されている音声端末装置2と他の部屋に設置されている音声端末装置2とでそれぞれに適した警報音(音声メッセージ)を鳴動させることができる。なお、何れの警報音をどの音声端末装置2で鳴動させるかという選択は、親機1から送信する制御信号でチャンネル1,2の下りスロットを個別に割り当てることによって行えばよい。また、通知元の音声端末装置2を含む複数台の音声端末装置2のグループに一方の警報音を送信し、通知元の音声端末装置2を含まない複数台の音声端末装置2のグループに他方の警報音を送信しても構わない。なお、上述の実施形態1,2においては、上りスロットと下りスロットとの計2n個のスロットで音声伝送を行うようにしたが、伝送する信号の信号量が多ければ、この計2n個のスロットを1サイクルとして、さらにm回サイクル連続して信号伝送を行ってもかまわない。
(実施形態3)
本実施形態のシステム構成図を図4に示す。本実施形態は、親機1と信号線Lsを介して接続される音声端末装置2Eがドアホン子器3の代わりに住戸Hの外玄関に設置されている点に特徴がある。但し、本実施形態の基本構成は実施形態1又は2と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して適宜図示並びに説明を省略する。
【0042】
外玄関に設置される音声端末装置(以下、「ドアホン端末装置」と呼ぶ。)2Eは、他の音声端末装置2A〜2Dと共通の構成要素に加えてカメラ部29aと映像信号多重伝送処理部29bを具備している。カメラ部29aは、個体撮像素子やレンズ等の光学系で構成されて来訪者を撮像するものである。また、映像信号多重伝送処理部29bは、カメラ部29aから出力されるアナログの映像信号をディジタル信号に変換するとともに音声信号を伝送する周波数帯域と異なる周波数帯域で変調し、変調した映像信号(映像データ)を上りスロットに格納して伝送する。また多重分離部24においては、映像信号多重伝送処理部29bから出力される映像信号を音声信号並びに制御信号と周波数分割多重している。
【0043】
一方、本実施形態における親機1では、信号線Lsを介して伝送されてくる映像信号を多重分離部17で分離し、分離された映像信号を映像信号処理部11で復調するとともにディジタル信号からアナログ信号に変換することでモニタ部12に映像を表示するようになっている。
【0044】
次に、親機1とドアホン端末装置2Eとの間で通話すると同時にドアホン端末装置2Eで撮像された映像を親機1で表示する場合を例にして、本実施形態の動作を説明する。
【0045】
まず、ドアホン端末装置2Eにおいて操作部26に設けられた呼出釦(図示せず)が操作されると制御部25が親機1を呼び出すための呼出通知を生成して制御信号伝送処理部23に与え、制御信号伝送処理部23が呼出通知と自己の識別符号を制御信号により多重分離部24を介して信号線Lsに送出する。さらに制御部25はカメラ部29aを起動して呼出釦を操作した人物(来訪者)を撮像させ、カメラ部29aから出力されるアナログの映像信号を映像信号多重伝送処理部29bでディジタル信号に変換させるとともに変調させる。変調された映像信号は、多重分離部24により、ドアホン端末装置2Eに対して割り当てられた上りスロット(例えば、チャンネル5の上りスロット)に格納して信号線Lsに送出される。
【0046】
一方、親機1では、信号線Lsを介して前記呼出通知の制御信号を受信した制御部18がスピーカ13bから呼出音を鳴動させるとともに、要求元の識別符号を含む全ての識別符号を宛先として呼出音データを含む制御信号を制御信号伝送処理部16により信号線Lsを介して伝送させる。またドアホン端末装置2Eから信号線Lsを介して伝送される映像信号が多重分離部17を介して映像信号処理部11に取り込まれ、映像信号処理部11で復調されるとともにアナログ信号に変換され、モニタ部12において映像が表示される。そして、モニタ部12の映像を見た住人が親機1の応答釦(図示せず)を操作すると、制御部18が通話処理部14を起動して通話可能な状態とし、さらにドアホン端末装置2Eとの通話を開始する旨の通知(通話開始通知)の制御データを生成するとともに当該制御データを含む制御信号を、ドアホン端末装置2Eの識別符号を宛先として制御信号伝送処理部16により送信させる。
【0047】
ドアホン端末装置2Eでは、通話開始通知の制御信号を制御信号伝送処理部23で受信すると、制御部25が音声信号多重伝送処理部22を起動して通話可能とし、マイクロホン20aで集音され音声信号多重伝送処理部22から出力される音声信号を多重分離部24で映像信号と多重化(周波数分割多重化)するとともに割り当てられているチャンネル5の上りスロットに格納して親機1に伝送する。また、親機1からチャンネル5の下りスロットに格納して伝送される音声信号を多重分離部24で分離し、分離した音声信号を音声信号多重伝送処理部22に入力してスピーカ24bから通話音声を鳴動させる。
【0048】
親機1では、ドアホン端末装置2Eから伝送されてくる音声信号(受話信号)と映像信号を多重分離部24で分離するとともに音声信号多重伝送処理部15で受信し且つ復調して通話処理部14に出力する。そして、通話処理部14にて当該音声信号(受話信号)に対して拡声通話処理を行い、処理後の音声信号(アナログ信号)でスピーカ13bを鳴動させる。また、マイクロホン13aから出力される音声信号(送話信号)を通話処理部14で拡声通話処理した後に音声信号多重伝送処理部15で変換・変調し、多重分離部17よりチャンネル5の下りスロットに格納してドアホン端末装置2Eに伝送する。なお、多重分離部17で分離された映像信号が映像信号処理部11で復調されるとともにディジタル信号からアナログ信号に変換されてモニタ部12に出力される。このようにしてドアホン端末装置2Eから親機1へ映像信号が伝送されるとともにドアホン端末装置2Eと親機1の間で音声信号が双方向に伝送されて通話が行える。なお、ドアホン端末装置2Eからの呼出に他の音声端末装置2A〜2Dの何れかで応答した場合については、実施形態1で説明した音声端末装置2A〜2D間の内線通話と基本的に同一の動作であるから、説明を省略する。
【0049】
而して、本実施形態ではドアホン子器3に代えて音声端末装置(ドアホン端末装置)2Eを住戸Hの外玄関に設置しているので、ドアホン子器3との通話にのみ用いられていた多重分離部11と端子部10aが不要となることで親機1の構成が簡素化でき、さらには住戸Hの内外における通話(インターホン通話)と住戸H内における通話(内線通話)を同時に行うことができて使い勝手が向上するという利点がある。例えば、いわゆる二世帯住宅で親世帯の外玄関と子世帯の外玄関にそれぞれ個別にドアホン子器が設置される場合を想定すると、実施形態1では一方のドアホン子器との通話中は他方のドアホン子器と通話することもできないし、当該他方のドアホン子器で撮像された映像を見ることもできないが、本実施形態ではそれぞれのドアホン端末装置2Eで個別且つ同時に通話し且つ撮像された映像を見ることが可能となる。しかも、実施形態1,2で説明したように音声端末装置2であるドアホン端末装置2Eにおいても、検知装置4からワイヤレス信号を受信したときにスピーカ20bから警報音(音声メッセージ)を鳴動させることができる。
【0050】
なお、ドアホン端末装置2Eのカメラ部28としてディジタルの映像信号を出力するものを用いてもよいし、さらに親機1のモニタ部12としてディジタル信号が入力可能なものを用いてもよく、この場合、撮像から表示までを所謂フルディジタルで行うことができるからアナログとディジタルの信号変換に伴う劣化がなくなるという利点がある。
【0051】
ここで、図5に示すようにゲート装置103の接続口に対して機能モジュール108のコネクタを接続するだけで機能モジュール108の電力路と、情報路とを同時に確保でき、しかも機能モジュール108をどのゲート装置103にも接続できるレイアウトフリーで施工性に優れた配線システムがある。かかる配線システムは、建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックス102を設け、各スイッチボックス102間に壁面内に先行配線した電力線110と、情報線111とを送り配線するとともに、始端のスイッチボックス102に対しては、配線盤101内に引き込まれた主幹ブレーカMBと分岐ブレーカBBとを介して屋内に引き込まれた力線110と、外部のインターネット網NTにゲートウェイ120(ルータ、ハブ内蔵)を介して接続されている情報線111とが、接続されている。そして、このような配線システムに本発明に係る音声伝送システムを組み込むことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態1を示すシステム構成図である。
【図2】同上における内線通話時の動作説明図である。
【図3】本発明の実施形態2における異常検知時の動作説明図である。
【図4】本発明の実施形態3を示すシステム構成図である。
【図5】同上を組み込む配線システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
【0053】
1 親機(主装置)
2 音声端末装置
4 検知装置
25 制御部
28 ワイヤレス信号受信部
40 検知部
41 ワイヤレス信号送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも音声を入力する音声入力手段を具備した1乃至複数の音声入力端末装置と、少なくとも音声を出力する音声出力手段を具備した1乃至複数の音声出力端末装置と、音声入力端末装置並びに音声出力端末装置と信号線を介して接続される主装置とを備え、主装置を介して音声入力端末装置から音声出力端末装置へ音声信号を時分割多重伝送する音声伝送システムであって、
屋内に設置され火災や不審者の侵入などの異常を検知する1乃至複数の検知装置を備え、
該検知装置は、前記異常を検知する検知手段と、検知手段で異常が検知されたときに異常検知を知らせるためのワイヤレス信号を送信するワイヤレス信号送信手段とを具備し、
前記音声出力端末装置は、前記ワイヤレス信号を受信するワイヤレス信号受信手段と、ワイヤレス信号受信手段でワイヤレス信号を受信したときに音声出力手段から警報音を出力させる制御手段とを具備することを特徴とする音声伝送システム。
【請求項2】
前記音声出力端末装置は、前記信号線を介して下り方向のタイムスロットで送信される音声信号を受信する音声信号受信手段と、前記信号線を介して主装置との間で制御信号を伝送する制御信号伝送手段と、ワイヤレス信号受信手段で前記ワイヤレス信号を受信したときに異常が検知されたことを制御信号により主装置に通知する通知手段とを具備し、
前記主装置は、上り方向のタイムスロットで音声入力端末装置が送信した音声信号を受信し且つ下り方向のタイムスロットで音声出力端末装置に対して音声信号を送信する音声信号送受信手段と、前記信号線を介して少なくとも前記音声出力端末装置との間で制御信号を伝送する制御信号伝送手段と、前記制御信号により異常検知が通知されたときに前記音声出力端末装置に対して前記警報音を下り方向のタイムスロットで前記音声信号送受信手段に送信させる制御手段とを具備し、
前記音声出力端末装置は、音声信号受信手段で受信した前記警報音を音声出力手段から鳴動させることを特徴とする請求項1記載の音声伝送システム。
【請求項3】
前記主装置の制御手段は、異常検知を通知した前記音声出力端末装置以外の1乃至複数の音声出力端末装置に対して前記警報音を下り方向のタイムスロットで前記音声信号送受信手段に送信させることを特徴とする請求項2記載の音声伝送システム。
【請求項4】
前記主装置の制御手段は、異常検知を通知した前記音声出力端末装置を含む1乃至複数の音声出力端末装置のグループと、異常検知を通知した前記音声出力端末装置を含まない他の1乃至複数の音声出力端末装置のグループとにそれぞれ異なる警報音を前記音声信号送受信手段により送信させることを特徴とする請求項3記載の音声伝送システム。
【請求項5】
複数の音声入力端末装置若しくは音声出力端末装置のうちの少なくとも何れか一つは、撮像手段と、撮像手段で撮像された映像を変調する変調手段と、変調手段で変調された映像信号を音声信号の周波数帯域と異なる周波数帯域で送信する映像信号送信手段とを具備し、
主装置は、前記音声入力端末装置若しくは音声出力端末装置が送信した映像信号を受信する映像信号受信手段と、映像信号受信手段で受信した映像信号を復調する復調手段と、復調手段で復調された映像を表示する表示手段とを具備することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の音声伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−202121(P2007−202121A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334961(P2006−334961)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】