説明

音声再生装置および自動ドア

【課題】実際の自動ドアの開閉状況に適した音声を、適したタイミングで再生することが可能な音声再生装置および自動ドアを提供する。
【解決手段】音声再生装置1は、出入口Gの周辺に設定された検知領域4A,5A内に人又は物体が存在するか否かを検知する検知手段4,5と、扉体3の位置を検出する位置検出手段9と、扉体3の開閉移動を制御する扉制御手段10と、を備えた自動ドア2に設置可能である。そして、音声再生装置1は、複数の音声データが記憶された記憶手段23と、複数のモードに切り換え可能に構成され、切り換えられたモードと、検知手段4,5により検知された検知情報と、位置検出手段9により検出された位置情報と、扉体3の移動方向を示す開閉情報とに基づいて、記憶手段23に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、音声を再生可能な音声再生手段21,22と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアに設置可能な音声再生装置、および、音声を再生可能な自動ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音声を再生可能な自動ドアとして特許文献1に記載の自動ドア開閉装置が知られている。この自動ドア開閉装置は、内部センサーと外部センサーによる検出信号によってリレーを作動させてドアの開披をなし、又、前記検出信号でタイマーを作動させ、当該検出信号がオフされた後にドアを復動して閉塞するようになっている。そして、前記両センサーによる信号を選択回路に導き、当該選択回路において内部センサーからの信号であるか外部センサーからの信号であるかを識別するとともにその識別結果によって録音再生のための音声合成電子回路を選択する。これにより、検出信号が内部センサーで得られた場合と外部センサーで得られた場合とで異なった録音再生を行わせることができる。
また、特許文献2に記載のオートアナウンス装置は、自動ドアに接近する通行者を検知する感知センサーと、当該感知センサーから出力される通常パルス信号のON、OFFで、通行者に注意を喚起させる為の所定のアナウンスを、スピーカから出力させる音声コントローラと、を備えており、自動ドアの開閉に同期して、通行者に注意を喚起するものである。
【0003】
【特許文献1】実開昭63−8372号公報
【特許文献2】登録実用新案第3106828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された自動ドア開閉装置においては、内部センサーまたは外部センサーの検知情報のみに基づいて、録音再生のための音声合成電子回路が選択されている。また、特許文献2に記載のオートアナウンス装置においても、感知センサーからの通常パルス信号のみに基づいてアナウンスが出力されている。従って、これらの自動ドア開閉装置やオートアナウンス装置においては、実際の自動ドアの開閉状況に適した音声を、適したタイミングで再生することが困難である。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みることにより、実際の自動ドアの開閉状況に適した音声を、適したタイミングで再生することが可能な音声再生装置および自動ドアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
本発明に係る音声再生装置および自動ドアは、自動ドアに設置可能な音声再生装置および音声を再生可能な自動ドアに関する。
そして、本発明に係る音声再生装置および自動ドアは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の音声再生装置および自動ドアは、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る音声再生装置における第1の特徴は、出入口を開閉する扉体と、前記出入口の周辺に設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知する検知手段と、前記扉体の位置を検出する位置検出手段と、前記扉体の開閉移動を制御する扉制御手段と、を備えた自動ドアに設置可能な音声再生装置であって、複数の音声データが記憶された記憶手段と、複数のモードに切り換え可能に構成され、切り換えられたモードと、前記検知手段により検知された検知情報と、前記位置検出手段により検出された位置情報と、前記扉制御手段から出力される前記扉体の移動方向を示す開閉情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから少なくとも一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能な音声再生手段と、を備えることである。
【0008】
この構成によると、音声再生手段により、自動ドアから出力される、(1)検知領域内の検知情報、(2)扉体の開閉情報、(3)扉体の位置情報、に基づいて音声データが選択される。したがって、実際の扉体の開閉状況に適した音声を、より適したタイミングで再生することが可能である。
また、音声再生手段は、複数のモードに切り換え可能であり、当該音声再生手段のモードが考慮されて、上記音声データの選択が行われる。したがって、一つの音声再生装置を用いて、複数の対応パターンから所望の対応パターンを選択して実行させることができる。
【0009】
また、本発明に係る音声再生装置における第2の特徴は、前記検知手段と前記扉制御手段とがデータバスで接続された前記自動ドアに設置可能に構成され、前記音声再生手段は、前記データバスに接続可能であることである。
【0010】
この構成によると、検知手段及び扉制御手段からの音声再生手段への各種情報の出力を、データバス経由で行うことができる。これにより、音声再生手段と、当該検知手段及び当該扉制御手段とを直接電気的に接続するための接点を設ける必要がない。従って、安価な構成にすることができる。
【0011】
また、本発明に係る音声再生装置における第3の特徴は、前記扉体の戸先側端部が通過する領域に人又は物体が存在するか否かを検知するための第1補助センサを備える前記自動ドアに設置可能に構成され、前記音声再生手段は、前記第1補助センサによる検知情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能であることである。
【0012】
この構成によると、前記扉体の戸先側端部が通過する領域内の状況に応じて、音声データを選択し、再生することができる。これにより、より適したタイミングで音声を再生可能である。
【0013】
また、本発明に係る音声再生装置における第4の特徴は、前記扉体の戸尻側端部が通過する領域に人又は物体が存在するか否かを検知するための第2補助センサを備えた前記自動ドアに設置可能に構成され、前記音声再生手段は、前記第2補助センサによる検知情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能であることである。
【0014】
この構成によると、前記扉体の戸尻側端部が通過する領域内の状況に応じて、音声データを選択し、再生することができる。これにより、より適したタイミングで音声を再生することが可能である。
【0015】
また、本発明に係る音声再生装置における第5の特徴は、前記音声再生手段は、前記扉体の動作に関する音声を再生可能な動作通知モードと、送迎用の音声を再生可能な送迎モードと、に切り換え可能であることである。
【0016】
この構成によると、例えば、客が来店する店舗などに設置される自動ドアに取り付ける場合は、音声再生手段を送迎モードに切り換えて、出入口を通過する客の満足度を高めることができる。尚、送迎用の音声とは、例えば、「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」等である。
また、音声再生手段を動作通知モードに切り換えることで、扉体の動作について周囲に注意を喚起することができる。尚、動作に関する音声とは、例えば、「ドアが開きます」、「ドアが閉まります」等である。
【0017】
また、本発明に係る音声再生装置における第6の特徴は、前記音声再生手段は、前記扉体の移動方向が閉方向から開方向に切り換わるときは、前記扉体の全開位置からの移動量が所定の範囲内である場合にのみ、前記音声を再生可能であることである。
【0018】
この構成によると、扉体の移動が閉方向から開方向に切り換わる場合に、当該切り換わる動作が前記所定の範囲外で行われた場合は、音声が再生されることはない。これにより、音声が再生される頻度が過度に増加することを抑制可能である。
【0019】
また、本発明に係る自動ドアの特徴は、出入口を開閉する扉体と、前記出入口の周辺に設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知する検知手段と、前記扉体の位置を検出する位置検出手段と、前記扉体の開閉移動を制御する扉制御手段と、複数の音声データが記憶された記憶手段と、複数のモードに切り換え可能に構成され、切り換えられたモードと、前記検知手段により検知された検知情報と、前記位置検出手段により検出された位置情報と、前記扉制御手段から出力される前記扉体の移動方向の情報と、に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生する音声再生手段と、を備えることである。
【0020】
この構成によると、音声再生手段により、(1)検知領域内の検知情報、(2)扉体の開閉情報、(3)扉体の位置情報、に基づいて音声データが選択される。したがって、実際の扉体の開閉状況に適した音声を、より適したタイミングで再生することが可能である。
また、音声再生手段は、複数のモードに切り換え可能であり、当該音声再生手段のモードが考慮されて、上記音声データの選択が行われる。したがって、音声再生手段を切り換えることで、複数の対応パターンから所望の対応パターンを選択して実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る音声再生装置1が設けられた自動ドア2の制御構成を示すブロック図である。図2は、自動ドア2の構成を模式的に示す平面図である。
【0023】
図1に示すように、自動ドア2は、建物の壁に形成されたドア開口(出入口)を開閉可能に設けられたドアパネル3(扉体)と、屋内に設置された屋内センサ4(検知手段)と、屋外に設置された屋外センサ5(検知手段)と、ドアパネル3の通過領域の近傍領域を検知する第1補助センサ6(検知手段)及び第2補助センサ7(検知手段)と、ドアパネル3を駆動するモータ8と、当該モータ8に設けられたエンコーダ9(位置検出手段)と、当該モータ8の回転を制御するドアコントローラ10と、外部の携帯型情報端末12(以下、PDA12と記載する)とデータを送受信可能な通信モジュール11とを備えている。そして、屋内センサ4、屋外センサ5、第1補助センサ6、第2補助センサ7、ドアコントローラ10、及び通信モジュール11は、CAN(Controrller Area Network)バス13を介して接続されている。
【0024】
ドアパネル3は、建物の内外を仕切っている壁W1と固定壁W2との間の出入口Gを開閉する扉である。この出入口Gを人が通過して建物の内外を行き来できる。
ドアパネル3は、出入口Gの幅方向にスライドできるように配置され、上部においてベルト14に接続されている。そして、当該ドアパネル3は、モータ8を駆動することによりベルト14を介して開方向(図2において矢印A1で示す)又は閉方向(図2において矢印A2で示す)にスライドされる。当該ドアパネル3の位置情報は、モータ8に設けられたエンコーダ9からドアコントローラ10に出力される。例えば、ドアコントローラ10は、ドアパネル3の全開位置からの移動距離を示す情報を得ることができる。
尚、本実施形態においては、1枚のドアパネル3がスライドする片引きのものを示したが、2枚のドアパネルが互いに反対方向にスライドして出入口を開閉する両引きのものも使用することができる。
【0025】
屋内センサ4及び屋外センサ5は、設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知可能なセンサである。当該屋内外センサ4,5は、それぞれCANバス13に接続されており、人又は物体を検知したときは、検知信号をCANバス13に出力するように構成される。屋内センサ4及び屋外センサ5は、例えば、出入口Gの上部にある無目の屋内側及び屋外側にそれぞれ設置され、斜め下方に向けて赤外線を投受光する。図2において、屋内センサ4及び屋外センサ5の床面付近における検知領域をそれぞれ、破線で囲まれた領域4A及び領域5Aで示す。当該領域4A内に人又は物体が存在しない場合は、屋内センサ4から投光された赤外線の反射光が屋内センサ4の受光器で所定の光量だけ受光され、当該領域4A内に人又は物体が存在する場合は、屋内センサ4の受光器で受光される当該反射光が前記所定の光量から変化する。屋内センサ4は、この受光器での受光量やその変化によって、人又は物体が検知領域に存在しているか否かを検出し、人又は物体が検知領域に存在している場合は検知信号を出力する。尚、屋外センサ5についても同様に検出するため説明は省略する。なお、屋内センサ4及び屋外センサ5は、赤外線反射式のものに限られず、他の方式、例えばタッチ式のものやマットスイッチでもよい。
【0026】
ドアコントローラ10は、CANバス13に接続されており、CANバス13を介して送信される情報に基づいてモータ8を制御する。具体的には、ドアパネル3が完全に出入口Gを閉じた状態(このときのドアパネル3の位置を以下、全閉位置と記載する)の時に屋内センサ4又は屋外センサ5から検知信号が出力されると、CANバス13を介してドアコントローラ10に当該信号が送信される。この場合、後述する所定の条件のもと、ドアコントローラ10はドアパネル3を開方向にスライドするようにモータ8を制御する。そして、ドアパネル3が出入口Gを最大に開いたとき(このときのドアパネル3の位置を以下、全開位置と記載する)から予め定めた時間が経過すると、後述する所定の条件のもと、ドアコントローラ10はドアパネル3を閉方向にスライドするようにモータ8を制御する。
【0027】
また、自動ドア2は、第1補助センサ6を更に備えている。この第1補助センサ6は、CANバス13に接続されており、人又は物を検知したときは、検知信号をCANバス13に出力するように構成される。
【0028】
第1補助センサ6は、出入口Gの幅方向両端部に対向して設置される投光器6aと受光器6bとを有して構成される。投光器6aは、光、例えば、赤外線を受光器6bに向かって常に投光する。図2において、投光器6aから投光される光の経路6cを破線で示している。投光器6a及び受光器6bは、光の経路6cが領域4A及び領域5Aとの間を通過するように配置される。この光の経路6cに人又は物体が存在しなければ、投光器6aからの赤外線が受光器6bで受光され、人又は物体が存在する場合は、赤外線が遮光され受光器6bで受光されない。第1補助センサ6は、受光器6bで赤外線が受光されない場合は、検知信号を出力する。当該光の経路6cは、ドアパネル3が全開位置から閉方向に移動するときにドアパネル3の戸先側端部(閉方向における先端部)が通過する領域(以下、戸先通過領域と記載する)に近接しているので、直接的に当該戸先通過領域内を検知しなくても、間接的に当該戸先通過領域における人又は物体の有無を検知可能である。
【0029】
尚、投光器6a及び受光器6bは、ドアパネル3よりも屋外側に光の経路6cが位置するように配置されているが、ドアパネル3よりも屋内側において光の経路6cが当該ドアパネル3に沿って延びるように投光器及び受光器を配置してもよい。また、これらを第1補助センサ6を屋内外の双方に配置し、一対の前記光の経路で、ドアパネル3が前記戸先通過領域を挟むように構成してもよい。
また、当該第1補助センサ6の光の経路6cが、前記戸先通過領域内を通過するように構成し、ドアパネル3に対してはセンサが反応しないように構成してもよい。
【0030】
また、自動ドア2は、第2補助センサ7を更に備えている。
第2補助センサ7は、屋内センサ4及び屋外センサ5と同様のセンサ(赤外線反射式のものに限られず、他の方式、例えばマットスイッチでもよい。)であり、設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知可能である。当該第2補助センサ7は、CANバス13に接続されており、人又は物を検知したときは、検知信号をCANバス13に出力するように構成される。第2補助センサ7は、固定壁W2の上部の屋内側に設置され、斜め下方に向けて赤外線を投受光する。図2において、第2補助センサ7の床面付近における検知領域を破線で囲まれた領域7Aで示す。尚、検知方法については、屋内センサ4及び屋外センサ5と同様であるため説明は省略する。図2に示すように、検知領域7Aは、全閉位置にあるドアパネル3の戸尻側端部(開方向における先端部)が、開方向に移動するときに通過する領域(以下、戸尻通過領域と記載する)に近接している(少なくとも、人が当該戸尻通過領域に入ったときに検知されるように近接している)ので、直接的に当該戸尻通過領域内を検知しなくても、間接的に当該戸尻通過領域における人又は物体の有無を検知可能である。
【0031】
尚、当該第2補助センサ7の検知領域が、前記戸尻通過領域を含むように構成し、ドアパネル3に対してはセンサが反応しないように構成してもよい。
【0032】
ここで、自動ドア2は、プロトコル変換器としての通信モジュール11を有しており、PDA12から無線により、当該通信モジュール11を介して、ドアコントローラ10、音声コントローラ22、各種センサ等の設定を行うことができる。尚、外部から無線により各種設定を行う場合に限らず、有線接続して設定を行うことができるように構成してもよい。
【0033】
また、音声再生装置1は、音声発生手段としてのスピーカ21(音声再生手段)と、当該スピーカ21を制御する音声コントローラ22(音声再生手段)と、複数の音声データを記憶するメモリ23(記憶手段)とを備えており、音声コントローラ22がCANバス13に接続されている。そして、音声コントローラ22は、上述した屋内センサ4、屋外センサ5、第1補助センサ6、及び第2補助センサ7から出力される検知情報や、エンコーダ9から出力される位置情報や、ドアコントローラ10から出力される制御情報に基づいて、当該メモリ23に記憶された音声データのなかから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生することができる。再生された音声はスピーカ21を介して外部に出力される。
ここで、音声コントローラ22は、PDA12を用いて、制御モードを通常モード(動作通知モード)と送迎モードとのいずれかに切り換え可能であり、切り換えられたモードにより、再生される音声が異なるように構成される。
【0034】
尚、音声データを記憶するメモリ23は、音声コントローラ22に常設されるものに限らず、メモリーカード等、音声コントローラ22から取り外して交換可能なものとしてもよい。また、PDA12等からの入力により、メモリ23内に保存される音声データを変更可能に構成してもよい。
【0035】
次に、ドアコントローラ10によるドアパネル3の開閉制御方法及び音声コントローラ22による音声再生制御方法について説明する。
尚、本実施形態においてメモリ23には、以下の、[a1]、[a2]、[b1]、[b2]、[c]、[d]で示す音声を再生するための音声データが記憶されている。
[a1]:「ドアが開きます」
[a2]:「ドアが閉まります」
[b1]:「いらっしゃいませ」
[b2]:「ありがとうございました」
[c] :「危険ですから立ち止まらないで下さい」
[d] :「危険ですから立ち止まらないで下さい」
【0036】
PDA12からの信号、或いは、自動ドア2本体に設けられたスイッチの操作等により、自動ドア2が起動されると、ドアコントローラ10は、ドアパネル3が全閉位置以外の位置にある場合は、当該ドアパネル3を全閉位置まで低速で移動させる。尚、起動時に、全開位置から全閉位置までのストローク測定等の学習動作を行わせることも可能である。
図3は、起動後にドアパネル3が全閉位置に移動した後の、ドアコントローラ10及び音声コントローラ22による自動ドア2の制御フローを示す図である。
【0037】
図3に示すように、ドアパネル3が全閉位置にある待機状態において、屋外センサ5又は屋内センサ4が非検知状態であれば(ステップS101:NO)、第2補助センサ7により人又は物体(以下、人等と記載する)が検知された状態(以下、検知状態)が所定時間経過したか否かが判断される(ステップS102)。ここで所定時間としては、例えば人等が立ち止まっていることをある程度確認するため5秒間としてもよく、人等の存在があれば即座に再生するために確認することなく0秒としてもよい。第2補助センサ7による検知状態が所定時間経過した場合は、音声[c](「危険ですから立ち止まらないで下さい」)が再生される(ステップS103)。なお、この音声の再生は1回だけでなく、複数回行ったり、第2補助センサ7が検知状態である限り行ったりしてもよく、また再生の時間間隔は、PDA12等で予め設定するように構成してもよい。さて、この音声の再生は、第2補助センサ7による検知状態が所定時間経過していない場合は(ステップS102:NO)、音声[c]は再生されず、待機状態が維持される。
一方、当該待機状態において、屋外センサ5又は屋内センサ4により人等が検知されると(ステップS101:YES)、ドアコントローラ10によるドアパネル3の開方向への移動が開始される(ステップS104)。そして、ドアコントローラ10により、エンコーダ9からの位置情報に基づいて、移動動作開始時点におけるドアパネル3の全閉位置からの移動量L(図2参照)が、全閉位置から全開位置までの移動量L100%(図7参照)の例えば10%未満(10%に限られない。全閉位置または全開位置付近を示すようにある程度の範囲で予め設定できれば良い。)であるか否かを判断される(ステップS105)。尚、この場合、ドアパネル3が全閉位置にある待機状態から当該ドアパネル3の移動が開始されているため、移動動作開始時点におけるドアパネル3の移動量Lは移動量L100%の10%未満である(ステップS105:YES)。すると、音声コントローラ22の音声制御モードが、通常モードとして設定されていれば(ステップS106:YES)、音声[a1](「ドアが開きます」)が再生される(ステップS107)。また、音声コントローラ22の音声制御モードが、送迎モードとして設定されていれば(ステップS106:NO)、音声[b1]、又は、音声[b2]のいずれかが再生される(ステップS108)。このステップS108においては、ステップS101において人等を検知したセンサが屋外センサ5であれば(即ち、屋外から屋内に入る人等に対しては)、音声[b1](「いらっしゃいませ」)が再生され、ステップS101において人等を検知したセンサが屋内センサ4であれば(即ち、屋内から屋外に出る人等に対しては)、音声[b2](「ありがとうございました」)が再生される。なお、これらの音声の再生は、1回だけでなく、ドアパネル3が全開するまでに複数回行ってもよく、また再生の時間間隔は、PDA12等で予め設定するように構成してもよい。
【0038】
ステップS107又はステップS108にて音声コントローラ22により音声が再生された後、ドアパネル3が全開位置まで移動したか否かが判断され(ステップS109)、ドアパネル3が全開位置まで移動すると、当該ドアパネル3の開方向への移動が停止される(ステップS112)。尚、ドアパネル3が全開位置まで移動する途中(ステップS109:NO)で、第2補助センサ7により人等が検知されると(ステップS110:YES)、音声[c](「危険ですから立ち止まらないで下さい」)が再生される(ステップS111)。即ち、ドアパネル3が全開位置まで移動する途中で、ドアパネル3の進行方向前方の領域近傍に人等が近づいて第2補助センサ7に検知されると、注意喚起の音声が流れることになる。なお、ドアパネル3の位置に関係なく、第2補助センサ7の検知状況に応じて注意喚起の音声が流れるようにしてもよい。
【0039】
ドアパネル3が全開位置まで移動した後、ドアパネル3を全開位置から閉方向に移動させるときの制御設定(閉移動制御設定)が設定A、設定B、設定Cのいずれであるかが判断される(ステップS113)。尚、当該条件設定は、予め、PDA12等によりドアコントローラ10及び音声コントローラ22に設定される。
図4、図5、及び図6は、それぞれ、ドアパネル3を全開位置から閉方向に移動させるときの制御設定が、設定A、設定B、及び設定Cの場合の制御フローを示す図である。尚、いずれの制御フローにおいても、第1補助センサ6により人等が検知された状態が所定時間経過したか否かが判断される(ステップSA1、SB1、SC1)。当該第1補助センサ6により人等が検知された状態が所定時間経過した場合は(ステップSA1、SB1、SC1:YES)、音声[d](「危険ですから立ち止まらないで下さい」)が再生される。なお、この音声の再生は1回だけでなく、複数回行ったり、第1補助センサ6が検知状態である限り行ったりしてもよく、また再生の時間間隔は、PDA12等で予め設定するように構成してもよい。
【0040】
(1)閉移動制御設定が設定Aの場合
図4に示すステップSA1及びステップSA2は上述した通りである。
図4に示すように、ドアコントローラ10及び音声コントローラ22の閉移動制御設定が、設定Aとなっている場合は、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれもが非検知の状態で経過した時間が所定時間(例えば、5秒)に達したか否かが判断される(ステップSA3)。第2補助センサ7以外の全センサ(屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6)のいずれもが非検知の状態で経過した時間が所定時間に達した場合は(ステップSA3:YES)、ドアパネル3の閉方向への移動が開始される(ステップSA4)。そして、ドアパネル3の閉方向への移動が開始されるとともに、音声コントローラ22が通常モードに設定されている場合は(ステップSA5:YES)、音声[a2](「ドアが閉まります」)が再生される(ステップSA6)。一方、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合は(ステップSA5:NO)、音声は再生されない。なお、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合にも音声を再生するように構成してもよい。
【0041】
さて、ドアパネル3が全開位置にあるときに、全センサ(屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6)のいずれかが検知状態である場合は、ステップSA1に戻り(ステップSA3:NO)、非検知状態が所定時間経過するまでステップSA1〜SA3をループする。
【0042】
(2)閉移動制御設定が設定Bの場合
図5に示すステップSB1及びステップSB2は上述した通りである。
図5に示すように、ドアコントローラ10及び音声コントローラ22の閉移動制御設定が、設定Bとなっている場合は、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれもが非検知であるか否かが判断される(ステップSB3)。屋内センサ4、屋外センサ5及び第1補助センサ6のいずれもが非検知状態となり(ステップSB3:YES)、且つ、音声コントローラ22が通常モードに設定されている場合は(ステップSB4:YES)、音声[a2](「ドアが閉まります」)が再生される(ステップSB5)。一方、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合は(ステップSB4:NO)、音声は再生されない。なお、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合にも音声を再生するように構成してもよい。
そして、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれもが非検知である状態が継続して、所定時間(例えば、5秒)が経過した場合は(SB6:YES)、ドアパネル3の閉方向への移動が開始される(ステップSB8)。即ち、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6が非検知状態であれば、所定時間継続するまで、ステップSB6:NO、及び、ステップSB7:NO、をループすることになる。尚、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれもが非検知である状態が所定時間継続せず、いずれかのセンサが検知状態になった場合は(SB7:YES)、ステップSB1に戻る。
【0043】
一方、ドアパネル3が全開位置にあるときに、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれかが検知状態である場合は、ステップSB1に戻り(ステップSB3:NO)、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6のいずれもが非検知状態になるまでステップSB1〜SB3をループする。なお、図示しないが、ドアを開く場合において、ステップSB1〜SB3と同様の処理をすることができる。この場合、第1補助センサ6の代わりに第2補助センサ7を用いることになる。
【0044】
(3)閉移動制御設定が設定Cの場合
図6に示すステップSC1及びステップSC2は上述した通りである。
図6に示すように、ドアコントローラ10及び音声コントローラ22の閉移動制御設定が、設定Cとなっている場合は、ドアパネル3の開方向への移動が停止されたとき(ステップS112)から所定時間(例えば、5秒)経過したか否かが判断される(ステップSC3)。所定時間が経過し(ステップSC3:YES)、且つ、音声コントローラ22が通常モードに設定されている場合は(ステップSC4:YES)、音声[a2](「ドアが閉まります」)が再生される(ステップSC5)。一方、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合は(ステップSC4:NO)、音声は再生されない。なお、音声コントローラ22が送迎モードに設定されている場合にも音声を再生するように構成してもよい。
その後、ドアパネル3の閉方向への移動が開始される(ステップSC6)。
【0045】
一方、ドアパネル3が全開位置で停止した後、所定時間が経過するまで(ステップSC3:NO)は、ステップSC1〜SC3をループする。
【0046】
図4〜図6のいずれかの制御がなされてドアパネル3の閉方向への移動が開始された後、ドアパネル3が全閉位置に到達する前に、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6の少なくともいずれか一つが人等を検知した場合は(ステップS114:YES)、ドアパネル3の移動方向を閉方向から開方向に反転する反転動作がなされる(ステップS115)。
そして、ステップS105にて、当該反転動作がなされた時点におけるドアパネル3の全閉位置からの移動量Lが、全閉位置から全開位置までの移動量L100%の10%未満(10%に限られない。全閉位置または全開位置付近を示すようにある程度の範囲で予め設定できれば良い。)であるか否かの判断がなされる。そして、上述したように、移動量Lが、移動量L100%の10%未満である場合は、音声([a1]、[b1]、又は[b2])が再生されることになる(ステップS107、S108)。
一方、当該反転動作がなされた時点におけるドアパネル3の移動量Lが、移動量L100%の10%以上である場合は、音声は再生されず、ステップS109に進む。
【0047】
尚、上述した自動ドア2の初期起動時において低速で閉動作が行われているときに屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6で人等が検知された場合においても、同様に反転動作が行われるが、本実施例では初期起動時には音声は再生されないように構成されている。なお、このときの移動量に基づいて音声を再生するか否かが判断されるように構成してもよい。
【0048】
一方、図4〜図6のいずれかの制御がなされてドアパネル3の閉方向への移動が開始された後、屋内センサ4、屋外センサ5、及び第1補助センサ6の全てが非検知状態を継続している場合(ステップS114:NO)は、ドアパネル3が全閉位置に達した後(ステップS116:YES)、ドアパネル3の閉方向への移動が停止される(ステップS117)。尚、この場合、ドアパネル3が全閉位置に達するまでの間は、ステップS114:NO、及び、ステップS116:NO、をループすることになる。
【0049】
ドアパネル3が全閉位置に達して、当該ドアパネル3の動作が停止した場合は、ステップS101に戻り、待機状態となる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態に係る音声再生装置1は、自動ドア2に取り付けられるものである。尚、自動ドア2は、出入口Gを開閉するドアパネル3と、出入口Gの周辺に設定された検知領域4A及び検知領域5A内に人等が存在するか否かを検知する屋内センサ4及び屋外センサ5と、ドアパネル3の位置を検出するために当該ドアパネル3を駆動するモータ8に取り付けられたエンコーダ9と、屋内センサ4及び屋外センサ5で人等が検知されるとエンコーダ9から出力される位置情報に基づいてモータ8を制御するドアコントローラ10と、を備えている。
【0051】
音声再生装置1は、上記[a1]、[a2]、[b1]、[b2]、[c]、[d]で示す音声を再生するための音声データが記憶されたメモリ23を備えている。
【0052】
そして、音声再生装置1は、(1)屋内センサ4及び屋外センサ5で人等が検知されたか否かの情報と、(2)ドアコントローラ10から出力されるドアパネル3の位置情報と、(3)ドアパネル3の移動方向が開方向であるか閉方向であるかを示す開閉情報と、に基づいて、メモリ23に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生する音声コントローラ22を備える。更に、この音声コントローラ22は、音声再生条件が互いに異なる通常モード及び送迎モードのいずれかに切り換え可能であり、通常モードであるか送迎モードであるかの設定に基づいて、音声データを選択する。
【0053】
この構成によると、音声コントローラ22により屋内センサ4、屋外センサ5、及びドアコントローラ10から出力される信号に基づいて音声データが選択される。したがって、実際のドアパネル3の開閉状況に適した音声を、より適したタイミングで再生することが可能である。
【0054】
また、音声コントローラ22は、2つのモードに切り換え可能であり、設定されたモードが考慮されて、上記音声データの選択が行われる。したがって、一つの音声再生装置1を用いて、センサの検知状況、ドアパネル3の位置,移動方向等が同じ場合(同一の状況)であっても、モードによって、異なる音声を再生させることが可能である。
【0055】
また、本実施形態に係る音声再生装置1は、出入口Gの幅方向両端部に対向して設置される投光器6aと受光器6bとを有して構成される第1補助センサ6を備える自動ドア2に設置することができる。そして、音声コントローラ22は、第1補助センサ6により人等が検知されて、検知状態が所定時間継続すると、音声[d]を再生する(ステップSA2,SB2,SC2)。
【0056】
この構成によると、全開位置でドアパネル3が通過する領域内に人等が存在するときは、第1補助センサ6により検知されるので、当該ドアパネル3が通過する領域内の状況に応じた音声を再生することができる。これにより、より適したタイミングで音声を再生可能である。
【0057】
また、本実施形態に係る音声再生装置1は、全閉位置にあるドアパネル3の戸尻が開方向に移動するときに通過する領域に沿う固定壁W2の上部に設置され、斜め下方の領域(マットスイッチの場合は、床面)を検知する第2補助センサ7を備えた自動ドア2に設置することができる。そして、音声コントローラ22は、第2補助センサ7による人等が検知状況に応じて、音声[c]を再生する(ステップS103,S111)。
【0058】
この構成によると、全閉位置や開方向に移動するときにドアパネル3が通過する領域内に人等が存在するときは、第2補助センサ7により検知されるので、当該ドアパネル3が通過する領域内の状況に応じた音声を再生することができる。これにより、より適したタイミングで音声を再生することが可能である。
尚、本実施形態において第2補助センサ7に対応する音声[c]と第1補助センサ6に対応する音声[d]とは同一(「危険ですから立ち止まらないで下さい」)であるが、それぞれ異なる音声にしてもよい。
【0059】
また、本実施形態に係る音声再生装置1における音声コントローラ22は、ドアパネル3の動作に関する音声(「ドアが閉まります」,「ドアが開きます」)を再生可能な通常モードと、送迎用の音声(「いらっしゃいませ」,「ありがとうございました」)を再生可能な送迎モードと、に切り換え可能である。
【0060】
この構成によると、客が来店する店舗などに設置される自動ドアに取り付ける場合は、音声再生手段を送迎モードに切り換えて、出入口を通過する客の満足度を高めることができる。また、音声再生手段を動作通知モードに切り換えることで、ドアパネル3の動作について周囲に注意を喚起することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る音声再生装置1における音声コントローラ22は、反転動作時(ドアパネル3の移動方向が閉方向から開方向に切り換えられるとき)は、ドアパネル3の全閉位置からの移動量Lが、全閉位置から全開位置までの移動量L100%の10%未満(10%に限られない。全閉位置または全開位置付近を示すようにある程度の範囲で予め設定できれば良い。)である場合(全開位置を基準とした場合は、当該全開位置からの移動量が90%を越えている場合)にのみ、音声の再生を開始することができる。
【0062】
この構成によると、ドアパネル3の移動が閉方向から開方向に切り換わる反転動作が、全閉位置からの移動量Lが、移動量L10%(L100%の10%の移動量、図7参照)以上となる位置で行われた場合は、音声が再生されることはない。これにより、音声が再生される頻度が過度に増加することを抑制可能である。
【0063】
また、本実施形態に係る音声再生装置1の音声コントローラ22は、屋内センサ4、屋外センサ5、第1補助センサ6、第2補助センサ7、ドアコントローラ10、及び通信モジュール11がCANバス13を介して接続された自動ドア2の、前記CANバス13に接続できるものである。
【0064】
この構成によると、屋内センサ4、屋外センサ5、第1補助センサ6、第2補助センサ7、ドアコントローラ10、及び通信モジュール11からの音声コントローラ22への各種情報の出力を、CANバス13経由で行うことができる。これにより、音声コントローラ22と、前記機器(屋内センサ4、屋外センサ5、第1補助センサ6、第2補助センサ7、ドアコントローラ10、及び通信モジュール11)とを直接電気的に接続するための接点を設ける必要がない。従って、安価な構成にすることができる。
【0065】
また、外部のPDA12を操作することにより、無線で、自動ドア2に設けられた通信モジュール11を介して、音声コントローラ22の設定を行うことができる。これにより、通常モードと送迎モードとの切り換えを容易に行うことが可能である。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
【0067】
(1)上記実施形態においては、自動ドア2に、別途、音声再生装置1(図1における二点鎖線で示す部分)を取り付けた構成について説明したが、音声再生装置を一体的に組み込んだ自動ドアとして構成することもできる。
【0068】
(2)また、自動ドアに、ドアパネル3の移動時の加速度を検出する加速度検出センサが設けられている場合においては、当該加速度センサによって検出された加速度情報に基づいて所定の音声が再生されるように音声コントローラ22を構成してもよい。この場合、加速度の変化によりドアパネル3の移動時に人又は物に衝突したことを検知することができ、当該衝突時に、適切な音声を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態に係る音声再生装置が設けられた自動ドアの制御構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す自動ドアの構成を模式的に示す平面図である。
【図3】ドアコントローラ及び音声コントローラによる自動ドアの制御フローを示す図である。
【図4】閉移動制御設定が設定Aの場合の制御フローを示す図である。
【図5】閉移動制御設定が設定Bの場合の制御フローを示す図である。
【図6】閉移動制御設定が設定Cの場合の制御フローを示す図である。
【図7】ドアパネルが全開位置にあるときの模式的な平面図である。
【符号の説明】
【0070】
1 音声再生装置
2 自動ドア
3 ドアパネル(扉体)
4 屋内センサ(検知手段)
5 屋外センサ(検知手段)
6 第1補助センサ(検知手段)
7 第2補助センサ(検知手段)
9 エンコーダ(位置検出手段)
10 ドアコントローラ(扉制御手段)
13 CANバス(データバス)
21 スピーカ(音声再生手段)
22 音声コントローラ(音声再生手段)
23 メモリ(記憶手段)
G 出入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入口を開閉する扉体と、前記出入口の周辺に設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知する検知手段と、前記扉体の位置を検出する位置検出手段と、前記扉体の開閉移動を制御する扉制御手段と、を備えた自動ドアに設置可能な音声再生装置であって、
複数の音声データが記憶された記憶手段と、
複数のモードに切り換え可能に構成され、切り換えられたモードと、前記検知手段により検知された検知情報と、前記位置検出手段により検出された位置情報と、前記扉制御手段から出力される前記扉体の移動方向を示す開閉情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから少なくとも一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能な音声再生手段と、
を備える音声再生装置。
【請求項2】
前記検知手段と前記扉制御手段とがデータバスで接続された前記自動ドアに設置可能に構成され、
前記音声再生手段は、前記データバスに接続可能である、請求項1に記載の音声再生装置。
【請求項3】
前記扉体の戸先側端部が通過する領域に人又は物体が存在するか否かを検知するための第1補助センサを備える前記自動ドアに設置可能に構成され、
前記音声再生手段は、前記第1補助センサによる検知情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能である、請求項1又は2に記載の音声再生装置。
【請求項4】
前記扉体の戸尻側端部が通過する領域に人又は物体が存在するか否かを検知するための第2補助センサを備えた前記自動ドアに設置可能に構成され、
前記音声再生手段は、前記第2補助センサによる検知情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生可能である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の音声再生装置。
【請求項5】
前記音声再生手段は、前記扉体の動作に関する音声を再生可能な動作通知モードと、送迎用の音声を再生可能な送迎モードと、に切り換え可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の音声再生装置。
【請求項6】
前記音声再生手段は、前記扉体の移動方向が閉方向から開方向に切り換わるときは、前記扉体の全開位置からの移動量が所定の範囲内である場合にのみ、前記音声を再生可能である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の音声再生装置。
【請求項7】
出入口を開閉する扉体と、
前記出入口の周辺に設定された検知領域内に人又は物体が存在するか否かを検知する検知手段と、
前記扉体の位置を検出する位置検出手段と、
前記扉体の開閉移動を制御する扉制御手段と、
複数の音声データが記憶された記憶手段と、
複数のモードに切り換え可能に構成され、切り換えられたモードと、前記検知手段により検知された検知情報と、前記位置検出手段により検出された位置情報と、前記扉制御手段から出力される前記扉体の移動方向を示す開閉情報と、に基づいて、前記記憶手段に記憶された複数の音声データのうちから一の音声データを選択して、当該音声データに基づく音声を再生する音声再生手段と、
を備える自動ドア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−299257(P2009−299257A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151271(P2008−151271)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(503405689)ナブテスコ株式会社 (737)
【Fターム(参考)】