説明

頑強な自動プロセス制御を備える血液処理機器

流体流れを観察するカメラおよび流れを制御するコントローラを有する、血液を分離するための遠心分離機が開示される。インタフェースの場所は、画像処理ステップによって検出され、画像を「スポイルする」ことと、画像を「拡散する」ことと、「縁を検出する」ことと、「縁を連結する」ことと、「領域に基づいて確認する」ことと、「インタフェースを計算する」ことと、の各ステップを備えてもよい。「スポイルする」ことは、インタフェースまたは界面の予期される場所に対して配向された直交軸上で優先的に調べられるピクセルの数を減少する。「拡散する」ことは、インタフェース境界における小さな振動を取り除き、インタフェースの場所をより明確にする。「縁を検出する」ことは、ピクセル強度の変化の速度を計算する。「縁を連結する」ことは、隣接する最大値を接続する。「領域に基づいて確認する」ことは、明確であるとみなす領域の疑似画像を創出する。「最終的に縁を計算する」ことは、疑似画像においてシェードが変化する点を使用し、インタフェース位置用に、これらの点の半径方向変位を平均化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本明細書は、2006年8月17日に出願された米国予備特許第60/822,672号明細書の利益を主張する。
【0002】
本発明は、流体の粒子または成分を分離するための機器および方法に関する。本発明は、血液成分、たとえば白血球および血小板を分離することに関連して特定の利点を有する。
【0003】
本明細書は、1998年3月3日に発行された米国特許第5,722,926号明細書、1999年9月14日に発行された米国特許第5,951,877号明細書、2000年4月25日に発行された米国特許第6,053,856号明細書、2002年1月1日に発行された米国特許第6,334,842号明細書、2004年7月1日に出願された米国特許出願第10/884,877号明細書、2004年12月29日に出願された米国特許出願第10/905,353号明細書、2005年11月4日に出願された米国特許出願第11/163,969号明細書に関する。
【背景技術】
【0004】
医療分野において、血液を成分に分離することが必要であることが多い。全血は、様々な流体成分および粒子成分から構成されている。血液の液体部分は、主に血漿から構成され、粒子成分は赤血球、白血球、および、血小板を含む。これらの構成要素は類似密度を有するが、平均密度関係は、密度が減少する順で、赤血球、白血球、血小板、および、血漿である。加えて、粒子成分は、サイズにしたがって関係づけられ、サイズが減少する順で、白血球、赤血球、および、血小板である。
【0005】
典型的に、提供された血小板は、遠心分離機を使用して、他の血液成分から分離されるかまたは採取される。白血球または他の選択された成分もまた採取されてもよい。遠心分離機は、血液分離容器を回転し、遠心力を使用して、容器または溜内の成分を分離する。使用の際には、血液は、急速に回転している間に分離容器内に入り、遠心力が血液成分を層状化し、そのため、粒子成分が別個に除去されてもよい。成分は、血液成分の層状化した層内に配列されたポートを通って除去される。
【0006】
血漿中の白血球および血小板は、中間密度層状化層または「軟膜」を形成する。典型的な遠心分離収集プロセスは、軟膜の血小板から白血球を一貫して満足のいくように分離することはできないため、結果を改善するために他のプロセスが加えられている。1つの分離プロセスは、遠心分離エルトリエーションとして知られているものである。エルトリエーションの1つの一般的な形態では、細胞群が液体エルトリエーションバッファの流れ内に導入され、それは、懸濁した細胞群を、回転している遠心分離機に位置するじょうご形状チャンバ内に運ぶ。追加液体バッファ溶液がチャンバを通って流れるときに、液体は、サイズのより小さい、より遅く沈殿する細胞を、チャンバ内のエルトリエーション境界に向けて一掃し、一方、より大きな、より速く沈殿する細胞は、最大遠心力を有するチャンバの区域へ移動する。
【0007】
遠心力および流体流れによって生成された力のバランスが取られるときに、流体流れは増加し、より遅く沈殿する細胞を出口ポートからチャンバに押し出し、一方、より速く沈殿する細胞は、チャンバに保持される。チャンバを通る流体流れが増加する場合には、徐々に大きくなるより速く沈殿する細胞は、チャンバから除去されてもよい。
【0008】
機器は、流体入口に隣接しそれから半径方向に内向きの第1の円錐台形(frustro−conical)セグメントと、第1の円錐台形セグメントにすぐに隣接しそれから半径方向に内向きに第2の円錐台形セグメントと、を有する流体分離チャンバを有し、第2の円錐台形セグメントは、第2の円錐台形セグメント内の粒子が、実質的に等しい反対の求心性の流体流れ力を受けるように、テーパを有する。第2の円錐台形セグメントのテーパは、少なくとも、予想される粒子の平均サイズの粒子が実質的に等しい反対の求心性の流体力を受けるように、粒子の予想サイズに基づいて選択される。機器は、流体分離チャンバを通る流体流れの速度を制御する少なくとも1つのポンプと、流体分離チャンバに対する流体流れを観察するように構成されたカメラと、カメラから信号を受け取りモータおよびポンプを制御するコントローラと、を有する。
【0009】
これらおよび他の理由のため、粒子分離および/または流体の成分の分離の制御を改良する必要性がある。
【特許文献1】米国特許出願第10/884,877号
【特許文献2】米国特許出願第10/905,353号
【特許文献3】米国特許第5,722,926号
【特許文献4】米国特許第5,951,877号
【特許文献5】米国特許第4,094,461号
【特許文献6】米国特許第4,647,279号
【特許文献7】米国特許第6,053,856号
【特許文献8】米国特許第6,334,842号
【特許文献9】米国特許出願第11/163,969号
【発明の概要】
【0010】
本発明は、血液を、赤血球、白血球または軟膜、または、血漿等の相に、遠心分離するためのロータを有する血液成分分離機器を備える。カメラが分離チャンバをモニタし、画像処理が境界の場所を決定する。機器は、ポンプまたはロータまたは両方のスピードを調整することによって、境界の位置を制御する。
【0011】
血液成分を分離するための高スピード遠心分離機において、血液成分の間のインタフェースを制御することは、相当な制御問題を呈する。本機器は、収集ポートの少なくとも第1のフラックスモニタリング領域の光強度を測定することによって、インタフェース場所を制御し、それによって、一般的なレベルのインタフェースが、たとえば、収集ポートにRBCが存在するかしないかを検出することによって、次いで、界面またはインタフェースモニタリング領域のインタフェースをモニタすることによって、設定される。インタフェースの場所は、一連の画像処理ステップによって確実に検出され、これは、遠心分離ロータの高スピード、観察に使用されるストロボスコープ光、および、インタフェース場所の変化にリアルタイムに応答するための必要性によって生じるデータ処理時間の限界にかかわらず、機器が、境界またはインタフェースを認識するのを可能にする。インタフェースモニタリング領域のインタフェースをモニタすることは、機器が、安定してインタフェースの場所を制御するのを可能にする。インタフェースを制御するための画像処理ステップは、画像を「スポイルする」ことと、画像を「拡散する」ことと、「縁を検出する」ことと、「縁を連結する」ことと、「領域に基づいて確認する」ことと、「インタフェースを計算する」ことと、の各ステップを備えてもよい。これらの画像処理ステップは、本明細書では、明瞭化のために一般的なフローチャート表示に関連して、説明される。当業者は、選択されたプログラム言語、たとえば、C++等でプログラムを実施するが、プログラムはまた、本明細書に述べられた教示から逸脱することなく、機械言語で、ファームウェアで、または、専用回路でも実施することができることが理解される。画像を「スポイルする」ことは、インタフェースまたは界面の予期される場所に対して配向された直交軸上で優先的に調べられるピクセルの数を減少させる。たとえば、画像のピクセルがインタフェースに平行な行および単数または複数のインタフェースに垂直な行に配向される場合には、ソフトウェアは、行に沿って3ピクセルごとに且つ行に沿って10ピクセルごとに試料採取してもよく、より好ましくは、行に沿ってすべてのピクセルに且つ行に沿って10ピクセルごとに試料採取してもよい。これは、処理されるべきピクセルの数を減少し、一方、インタフェース場所の変化を検出するための好適な方向に十分な詳細を保持する。画像を「拡散する」ことは、インタフェース境界における小さな振動を取り除き、インタフェースの場所をより明確にする。「縁を検出する」ことは、x方向(回転に対して平行)およびy方向(回転に対して垂直または遠心分離に対して半径方向)の距離の関数として、ピクセル強度の変化の速度(すなわち、ピクセル強度の導関数)を計算する。導関数が最大値に達する場所は、ピクセルの間に鋭い強度変化を示し、これは、インタフェースを表してもよい。「縁を連結する」ことは、隣接する最大値を接続する。そのような接続された最大値のチェーンは、チェーンが十分に長い場合には、インタフェースの縁として識別される。長さは、経験的に予め決められてもよい。短いチェーンは、波または他の流れ現象として、無視される。境界が実際に検出されたことを確認するために、ソフトウェアは、潜在的な境界を使用して境界の両側に領域を形成し、各領域におけるピクセルの平均強度を決定する。「領域に基づいて確認する」ことは、明確であるとみなす、すなわち、少なくとも、平均強度に予め決定された差を有する領域の疑似画像を創出し、各領域を異なって隠す。「最終的に縁を計算する」ことは、疑似画像においてシェードが変化する点を使用し、これらの点のy(半径方向)変位を平均化し、この平均半径方向場所を真のインタフェース位置として認識する。
【0012】
この画像処理は、リアルタイムで遠心分離機の高スピードに応答するほど十分に速いが、ロータスピードまたはポンプスピードを変えてインタフェースの場所を正し且つ制御することができるように、単数または複数のインタフェースの場所のわずかな変化を検出するほど十分に頑強である。フラックスモニタリング領域の強度の変化に応答することは、収集されている血液生成物(blood product)の品質を維持するほど十分に速くはない。
【0013】
フラックスモニタリング領域の強度を測定する収集ポートは、リアルタイムで収集ポートを通って離れる細胞材料の測定を可能にする。収集された血液生成物のヘマトクリット値等のパラメータに統計的な測定値を使用してもよく、所望のタイプの生成物のより正確な収集を可能にする。
【0014】
本発明の目的は、流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有する密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムを提供することであり、それは、上記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供するために上記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光源であって、それによって、上記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成する光源と、上記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集するために、且つ、上記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけるために、上記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光収集要素と、を備え、二次元デテクタは、上記光収集要素によって設けられた上記観察領域から上記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされ、上記二次元デテクタは、予期される界面に平行な方向に上記流体成分の間に、上記予期される界面に垂直な感度に比較して、減少した感度を有する。
【0015】
本発明の目的はまた、選択されたピクセルの強度を受け取り血液成分の間の偽界面の検出を減少するために拡散関数を決定する計算機器を有する、流体成分を分離するための密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムを提供することである。別の目的は、少なくとも2方向に強度の第2の偏導関数と、時間に対する強度の偏導関数と、を備える拡散関数を有することである。また、拡散関数は、下記を計算することによってピクセルの強度を計算してもよい。
【0016】
t+1=I+α(Ii,j−1+Ii−1,j+Ii+1,j+Ii,j+1−4i,j
ただし、αは、実験定数であり、
iおよびjは、特定の方向であり、
Ii,jは、ある場所におけるピクセルの強度であり、
i,j−1、Ii−1,j、Ii+1,jおよびIi,j+1は、上記場所の上記ピクセルに隣接するピクセルの強度であり、
は、選択された時間におけるピクセルの強度であり、
t+1は、次の時間における拡散したピクセルである。
【0017】
本発明のさらに別の目的は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンする計算機器を有する、流体成分を分離するための密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムであり、計算機器は、ピクセル値の勾配のセットを決定してもよい。選択された方向において隣接する勾配を超える勾配に界面を表す値が割り当てられ、選択された方向において隣接する勾配を超えない勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられることも、モニタリングシステムの目的でもある。
【0018】
モニタリングシステムの別の態様は、血液成分の間の界面の複数の縁を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし、十分に近い隣接する縁を連結する計算機器であってもよい。追加特徴は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし、検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てる計算機器を有する、流体を分離するための密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムである。
【0019】
また、流体成分を分離するための密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムは、選択されたピクセルの強度を受け取り、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定し;ピクセル値の勾配のセットを決定することによって血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし;連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される隣接する縁を連結し;上記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当て;上記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定し;隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較し;上記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、上記隣接する領域を共通領域に結合し;上記結合された領域に基づいて上記界面を再決定する計算機器を有してもよい。
【0020】
さらに、分離された血液成分の間の界面が観察されてもよい観察領域を照射するための光源と、収集ポート測定区域であって、上記収集ポートを通って流れる血液成分が観察されてもよく、制御手段が検出された血液成分の流れの変化に応答して正しい界面レベルを確立し、観察された界面の変化にさらに応答して一貫した界面レベルを維持する収集ポート測定区域と、を備える流体成分を分離するための密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムを提供することも本発明の目的であってもよい。
【0021】
前述の一般的な記載および下記の詳細の記載の両方は例示的なものであり、主張されるように、本発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】流体チャンバを含む血液処理遠心分離機器の概略部分斜視図である。
【図2】遠心分離機器および制御カメラの概略部分斜視図である。
【図3】図1の流体チャンバを含む、図2の血液処理機器の部分断面図である。
【図4】図1の遠心分離ロータに装着された分離容器および流体チャンバの一部の概略部分断面図である。
【図5】図4の分離容器の分離チャンバの平面図である。
【図6】本発明にしたがった画像処理のステップのグラフ表示である。
【図7】図7a〜図7dの関係を示し、血液処理遠心分離機器を制御するための一般プログラムを例示する。
【図7a】測定モードからカメラを設定するまでを示す図。
【図7b】初期カメラの輝度の設定から正常を報告するまでを示す図。
【図7c】測定モードを行うからポストエグジットまでを示す図。
【図7d】完全測定モードから終了までを示す図。
【図8】図7のプログラムのサブルーチンであり、画像を「スポイルする」処理を示す。
【図9】図9a〜図9dの関係を示し、図7のプログラムのサブルーチンを例示し、画像を「拡散する」処理を示す。
【図9a】拡散サブルーチンに始まり386で表現されるまでの状態を示す図。
【図9b】j=幅−1である場合からi>0およびi<高さ−1である場合までを示す図。
【図9c】j=0である場合からi=0およびi<高さ−1である場合までを示す図。
【図9d】i=0およびj>0およびj<幅−1である場合までを示す図。
【図10】図10a〜図10dの関係を示し、図7のプログラムのサブルーチンを例示し、画像を「縁検出する」処理を示す。
【図10a】縁検出サブルーチンからi<高さ−1?までを示す図。
【図10b】NBINSの設定から490で表される関係までを示す図。
【図10c】j<幅−2?から初期化i=1までを示す図。
【図10d】初期化j=1から終了までを示す図。
【図11】図11a〜図11dの関係を示し、図7のプログラムのサブルーチンを例示し、画像を「縁連結する」処理を示す。
【図11a】縁連結サブルーチンからREDUCED EDGE(i,j)=0に初期化するまでを示す図。
【図11b】エラー報告からi<高さ−1?までを示す図。
【図11c】REDUCED COUNT=0に設定するからi=0までを示す図。
【図11d】終了から終了までを示す図。
【図12】図12a〜図12bの関係を示し、図11のサブルーチンのサブサブルーチンを例示し、データを「ローカルチェックする」処理を示す。
【図12a】ローカルチェックサブルーチンを開始してから終了までを示す図。
【図12b】i≠0およびj≠0から終了までを示す図。
【図13】図13a〜図13fの関係を示し、図7のプログラムのサブルーチンを例示し、画像「領域」処理を示す。
【図13a】領域サブルーチンから終了までを示す図。
【図13b】j<幅−1?
【図13c】i<高さ−1?
【図13d】j<高さ?
【図13e】INT STRENGTH(i)>0?
【図13f】STRENGTHCOUNT>0およびINT STRENGTH(i)>0?から終了までを示す図。
【図14】縁確認サブルーチンが完了するまでの図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、好ましくは、米国特許出願第10/884,877号および第10/905,353号に開示されたような、カメラ制御システムを有する血液処理機器を備える。これはまた、コロラド州のガンブロBCT社(Gambro BCT, Inc.)が製造したトリマ(TRIMA)(登録商標)血液成分遠心分離機か、または、代替的に、これもまたガンブロBCT社が製造したコーブ(COBE)(登録商標)スペクトラ(SPECTRA)(商標)一段式血液成分遠心分離機で、実行されてもよい。トリマ(TRIMA)(登録商標)およびスペクトラ(SPECTRA)(商標)遠心分離機の両方は、Itoに付与された米国特許第4,425,112号に開示されたような、1オメガ/2オメガシールレスチュービング接続を組み込む。スペクトラ(SPECTRA)(商標)遠心分離機はまた、実質的に、Kelloggらに付与された米国特許第4,094,461号およびMulzetらに付与された米国特許第4,647,279号に開示されたような、一段式血液成分分離チャネルも使用する。本発明はまた、トリマ(TRIMA)(登録商標)またはトリマアクセル(TRIMA ACCEL)(登録商標)遠心分離システムまたは他のタイプの遠心分離機で実行することができる。本発明の方法は、検討の目的のためのみに、上述の血液処理機器およびカメラ制御システムに関連して述べられ、これは、いずれの意味でも本発明を限定するように意図されない。
【0024】
本明細書に体現され図1に例示されたように、遠心分離機器10は、モータ14に連結された遠心分離ロータ12を有し、そのため、遠心分離ロータ12は、回転の軸A−Aを中心にして回転する。モータ14は、ロータ12に直接連結されているか、または、ロータ12に接続されたシャフト24を通って間接的に連結されている。あるいは、シャフト24は、歯車伝動装置(図示せず)を通ってモータ14に連結されてもよい。
【0025】
ロータ12は、図4に関連部分が示された、分離容器28を受け取るように適合された開口上部表面を有する通路または環状溝18を含む保持装置16を有する。溝18は、ロータの回転の軸A−Aを完全に取り囲み、互いから間隔をおいた内側壁20および外側壁22によって境界づけられ、その間に溝18を画成する。図1に示された溝18は回転の軸A−Aを完全に取り囲むが、分離容器が環状ではない場合には、溝が回転の軸A−Aを部分的に取り囲むこともできる。好ましくは、溝18の実質的な部分は、回転の軸A−Aのまわりに一定の曲率半径を有し、ロータ12上に最大可能な半径方向距離で位置決めされる。この形状は、分離容器28に分離された物質が、分離容器28の入口部分から出口部分へ進むときに、比較的一定の遠心力を受けることを確実にする。
【0026】
図1に示されるように、ブラケット26がロータ12の頂部表面に設けられる。ブラケット26は、流体チャンバ30の出口32が流体チャンバ30の入口34よりも回転の軸A−Aにより近くに位置決めされるように、ロータ12上に流体チャンバ30を解放可能に保持する。ブラケット26は、好ましくは、ロータの回転の軸A−Aを横切る平面にある流体チャンバ30の長手方向軸で、ロータ12上に流体チャンバ30を配向する。加えて、ブラケット26は、好ましくは、ロータ12上に流体チャンバ30を保持するように配列され、流体チャンバ出口32は回転の軸A−Aに面する。流体チャンバ30はロータ12の頂部表面上に示されているが、流体チャンバ30は、代替の場所、たとえば、ロータ12の頂部表面の下で、ロータ12に固定することができる。
【0027】
図2は、分離容器28の観察領域から発する光のパターンに対応する散乱した光および/または伝達された光の強度の分布を測定することができる光学モニタリングシステム40の例示的な実施形態を概略的に例示する。モニタリングシステム40は、光源42と、光収集要素44と、デテクタ46と、を備える。光源42は、ロータ12を備える遠心分離機器10に光連通し、ロータ12は中心回転軸A−Aを中心にして回転する。中心回転軸A−Aを中心にした回転は、結果として、分離容器28のの血液試料を、中心回転軸A−Aに直交して配向された複数の回転分離軸に沿って、別々の血液成分に分離することになる。
【0028】
光源42は入射光線54を提供し、これは、観察領域58が光収集要素44の下を進むときに、ストロボで観察領域58を照射する。光源42は、入射光線を生成することができ、その一部は、分離容器28内で分離を受ける少なくとも1つの血液成分を通って伝達される。観察領域58から散乱した光および/または伝達された光56の少なくとも一部は、光収集要素44によって収集される。光収集要素44は、収集された光56の少なくとも一部をデテクタ46に方向づけることができる。デテクタ46は、観察領域58から散乱した光および/または伝達された光56のパターンを検出する。任意に、観察領域58は、上部光源62によって照射されてもよく、上部光源62は、分離チャンバの、光収集要素44およびデテクタ46と同一の側部に位置決めされている。上部光源62は、入射光64を生成するように位置決めされ、これは、血液試料および/または遠心分離機によって散乱される。上部光源62からの光の一部は、光収集要素44によって収集され、デテクタ46によって検出され、それによって、散乱した光および/または伝達された光の強度の分布を測定する。
【0029】
散乱した光および/または伝達された光の強度の分布は、観察領域58から発する光のパターンに対応する画像を備える。画像は、モノクロ画像であってもよく、これは、分離軸に沿って、分離された血液成分の輝度の測定値を提供する。あるいは、画像はカラー画像であってもよく、これは、分離軸に沿って、分離された血液成分の色の測定値を提供する。観察領域58は、密度遠心分離機10の一部に、好ましくは分離容器28に、位置決めされている。流体チャンバ30はまた、下記に説明されるように、観察領域であってもよい。図6に例示された例示的な実施形態において、分離された血液成分、および、光学的に弁別可能な血液成分の間の界面は、観察領域58で見ることができる。
【0030】
デテクタ46はまた、散乱した光および/または伝達された光の強度および/または画像の、測定された分布に対応する出力信号を生成することができる。デテクタ46は、出力信号を受け取ることができる装置コントローラ60に操作的に接続されている。装置コントローラ60は、測定された強度分布を表示し、測定された強度分布を格納し、測定された強度分布をリアルタイムに処理し、モニタリングシステムおよび遠心分離機の、または、これらのいずれの組み合わせの、様々な光学的および機械的な構成要素に制御信号を伝達する。装置コントローラ60は、遠心分離機器10に操作的に接続され、遠心分離機器の選択された操作状態を調整することができ、たとえば、分離容器28または流体チャンバ30からの細胞成分および非細胞成分の流量、1つまたはそれ以上の界面の位置、中心回転軸A−Aを中心にしたロータの回転速度、血液試料への抗凝固剤または他の血液処理剤の注入、または、これらのいずれの組み合わせ等を調整することができる。
【0031】
装置コントローラ60はまた、光源42および/または上部光源62に操作的に接続されることができる。装置コントローラ60および/またはデテクタ46は、照射状態を制御するために出力信号を生成することができる。たとえば、デテクタ46からの出力信号を使用して、光源42および/または上部光源62の、照射パルスのタイミング、照射強度、照射波長、および/または位置の分布を制御することができる。装置コントローラ60およびデテクタ46は、双方向連通であり、装置コントローラは制御信号をデテクタ46に送り、デテクタ露出時間、デテクタゲインを選択的に調整し、モノクロ画像形成およびカラー画像形成の間を切り換える。
【0032】
光源は、遠心分離機上の観察領域を照射するために1つまたはそれ以上の入射線を生成することができる発光ダイオード源を備える。遠心分離機器10の単一の側部または複数の側部を照射するために、複数のランプが位置決めされてもよい。発光ダイオードおよび発光ダイオード光源のアレイが、いくつかの用途には好適であるが、それは、精密なタイミングで照射パルスを生成することができるからである。好適な光源は、実質的に均一な強度および選択された波長範囲を有する入射光線を生成する。
【0033】
光学モニタリングシステムは各々が、異なる波長範囲を有する入射光線を生成することができ、たとえば、下記のいずれの組み合わせである、複数の光源を備える。すなわち、白色光源、赤色光源、緑色光源、青色光源、および、赤外線光源である。異なる波長範囲を有する光源の組み合わせを使用することは、分離された血液画分を区別し特徴づけるために有益であるが、それは、血液の細胞成分および非細胞成分の吸光係数および散乱係数が、波長とともに変動するからである。たとえば、赤血球を含む成分は、約500nm〜約600nmの範囲上から選択された波長を有する光で照射されることによって、血小板が豊富な血漿から容易に弁別されるが、それは、赤血球成分は、血小板が豊富な血漿の成分よりも有意に強くこの波長上の光を吸収するからである。加えて、複数の着色光源の使用が、抽出された血液成分における白血球タイプを特徴づける手段を提供する。異なる白血球タイプは異なる波長で異なる吸光断面および散乱断面を有するため、白血球を含む血液成分から伝達された光および/または散乱した光をモニタすることは、血液成分における様々な白血球タイプを弁別し各細胞タイプの存在量を定量化する手段を提供する。
【0034】
光源は、連続入射光線またはパルス入射光線を提供する。パルス光源は、ロータの回転と同期してオンオフが切り換えられ、ロータ上に実質的に固定位置を有する観察領域を照射する。あるいは、本発明のパルス光源は、ロータの回転と同期して、異なる角度位置でオンオフを切り換えることができ、各完全回転で異なる観察領域を照射するように、構成することができる。この代替の実施形態は、観察領域の場所を選択的に調整し、且つ、それによって、分離チャンバのまたは流体チャンバ30の異なる領域を精査する方法を提供する。照射パルスをトリガすることは、業界で公知の光学方法または電子方法によって検出されるように、遠心分離機の回転スピードに、または、分離チャンバまたは流体チャンバ30の角度位置に、基づいてもよい。トリガすることは、装置コントローラ60および/またはデテクタ46によって生成されるパルスをトリガすることによって提供されてもよい。
【0035】
図3は、光学モニタリングシステム40の切欠に対応する切欠図である。例示された光学モニタリングシステム40は、固定焦点レンズシステム(光収集要素44およびデテクタ46に対応する)が装備されたCCDカメラ72(CMOS、APSまたは他のカメラを使用することもできる)と、光学セル74(観察領域58に対応する)と、上部LED光源76(上部光源62に対応する)と、底部パルスLED光源78(光源42に対応する)と、を備える。図3に例示されたように、CCDカメラ72は、光学セル74に光連通し、光軸(optical axis)80に交差するように位置決めされている。上部LED光源76は、光学セル74に光連通し、光軸80に交差する伝搬軸に沿って伝搬する複数の平行上部光線82を、光学セル74の頂側部84に方向づけることができるように、位置決めされている。底部パルスLED光源78もまた、光学セル74に光連通し、光軸80に沿って伝搬する複数の平行底部光線86を光学セル74の底側部88に方向づけることができるように、位置決めされている。
【0036】
CCDカメラ72は、固定焦点レンズシステムの焦点面が、光学セル74の選択された光学表面、たとえば、インタフェースモニタリング領域に対応する光学表面、較正マーカー、1つまたはそれ以上の抽出ポート、および、1つまたはそれ以上の入口、と実質的に同一平面にあるように位置決めされてもよい。CCDカメラ72は、光学セル74の選択された光学表面に対応する画像がCCDカメラの検知表面に設けられるように、光軸80に沿った距離だけ固定焦点レンズシステムの中心から分離される。この光学構成は、回転する光学セル74のまたは流体チャンバ30の画像を備える光強度の分布がリアルタイムに測定され分析されるのを可能にする。
【0037】
図3を参照すると、第1の透明プレート96がCCDカメラ72と光学セル74との間に設けられ、第2の透明プレート98が底部LED光源78と光学セル74との間に設けられる。第1および第2の透明プレート96および98は、CCDカメラ72、上部LED光源76および底部LED光源78を、光学セル74から物理的に隔離し、そのため、これらの構成要素は、試料が分離チャンバから漏れる場合に、処理を受けている試料に接触しない。加えて、第1および第2の透明プレート96および98は、分離チャンバおよび充填材が回転する際にシステムに導入される可能性がある埃および他の汚染物質の望ましくない沈殿のため、CCDカメラ72、上部LED光源76および底部LED光源78の劣化を最小限にする。さらに、第1および第2の透明プレート96および98はまた、ユーザが、カメラ、上部LED光源および底部LED光源を、分離チャンバ内の血液試料に露出することなく、整列配置するのを最適化することを可能にする。第1および第2の透明プレート96および98は、上部および底部の照射光線82および86の少なくとも一部を伝達することができるいずれの材料を備えることができる。第1および第2の透明プレート96および98の材料の例として、ガラス、たとえば、光学的品質ひっかき傷防止ガラス等、透明なポリマー材料、たとえば、透明なプラスチック等、石英および無機塩類が挙げられるが、それらに限定されない。
【0038】
図4は、ロータ12に装着された分離容器28および流体チャンバ30の一部を概略的に例示する。分離容器28は、略環状の流れ通路100を有し、入口部分102および出口部分104を含む。壁106は、物質が、略環状の流れ通路100のまわりを最初に流れずに(たとえば、図4では反時計回りに)、入口部分102と出口部分104との間に直接進むのを防止する。
【0039】
分離容器28の半径方向外側壁108は、出口部分104よりも入口部分102で回転の軸A−Aにより近くに位置決めされている。血液成分の分離中に、この配列が、分離容器28に入口部分102と出口部分104との間に、非常に薄く急速に前進する赤血球床を形成させる。赤血球床は、分離手順を開始するのに必要な血液成分の量を減少させ、また、分離容器28内の不必要な赤血球数を減少させる。赤血球床は、血小板が分離容器28の半径方向外側壁108に接触するのを実質的に制限するかまたは防止する。これは、血小板が遠心分離装置の構造的な構成要素に接触するときに発生する血小板の凝集を減少すると考えられる。
【0040】
入口部分102は、分離される流体、たとえば全血を、分離容器28内に運搬するための流入チューブ110を含む。分離手順中に、入口部分102に入る物質は、流れ通路100に従い、ロータ12の回転に応答して密度の差にしたがって層状にする。出口部分104は、分離された物質を分離容器28から除去するために、第1、第2および第3の出口ライン112、114、116を含む。容器28内の分離された成分の各々は、容器28の1つの区域のみに、すなわち出口部分104に、収集され除去されることが好ましい。加えて、分離容器28は、出口部分104の領域を除いて、実質的に一定の半径を含むことが好ましいが、出口部分104の領域では、出口部分104の外側壁が回転の軸A−Aからさらに離れて位置決めされることが好ましく、ライン112、114および116の出口ポートが異なる半径方向距離に位置決めされ、且つ、高密度赤血球用により深い収集プールを創出することを可能にする。ライン114の出口ポートは、他のポートよりも回転の軸A−Aからより離れていて、より高い密度の成分、たとえば赤血球を除去する。ライン116のポートは、他のポートよりも回転の軸A−Aにより近くに位置し、分離容器28に分離されたもっとも密度の低い成分、たとえば血漿を除去する。第1のライン112は、中間密度の成分を収集し、任意に、より密度の低い成分のいくつかを収集する。第2および第3のライン114、116は、第1のライン112から下流に位置決めされ、高い密度および低い密度の成分を収集する。
【0041】
インタフェースの位置は、インタフェースの位置をモニタし且つモニタされた位置に応答して液体および/または粒子の流れを制御するCCDカメラ72によって、制御される。分離容器28の構造および操作に関するさらなる詳細は、米国特許出願第10/884,877号およびKelloggらに付与された米国特許第4,094,461号およびMulzetらに付与された米国特許第4,647,279号に記載されている。
【0042】
リッジ144は、溝18の内側壁20から溝18の外側壁22へ向けて延出する。分離容器28が溝18に装填されるときには、リッジ144は、分離容器28の出口部分104における半剛性材料または可撓性材料を変形して、分離容器28内に、第1のライン112から上流に、トラップダム146を形成する。トラップダム146は回転の軸A−Aから離れて延出し、トラップダム146の上流に位置する分離容器28の内側部分に沿って、より低い密度の物質、たとえば、プライミング流体(priming fluid)および/または血漿の一部を捕捉する。これらの捕捉された物質は、分離容器28における血漿の流れ速度を赤血球の層の隣に上げることによって、血小板を出口部分104および第1のライン112へ運搬するのを助け、血小板を出口部分104へ向けてスクラブ(scrub)する。トラップダム146の下流部分148は、下流方向に回転の軸A−Aに向けて延出する比較的緩やかなスロープを有し、これは、血漿がトラップダム146に沿って流れるときに、血漿(より低い密度の成分)と再同伴される(混合される)血小板(中間密度の成分)の数を制限する。加えて、下流部分148の緩やかなスロープが、第1の収集ポート120に到達する前に分離容器28に蓄積する血小板の数を減少する。
【0043】
カメラ44は、一般に、分離容器に焦点を合わせられ、ストロボ式照射が、第1、第2および第3のライン112、114および116のまわりの観察領域58を観察するのを可能にする。カメラを通して集められた情報を使用して、コントローラ60は、ポンプ158、168および162を制御することによって、様々な血液成分、たとえば、血漿、軟膜(単球および/または白血球および血小板を含む)、および、赤血球の間のインタフェースの位置を規制する。図5は、ヒト血液試料の分離、および、分離された白血球含有血液成分の抽出に対応する米国特許出願第10/884,877号の方法によって生成された観察領域58の画像を示す。図5に示された観察領域58は、界面モニタリング領域202、および、抽出または収集ポートモニタリング領域204を含む。界面モニタリング領域202に見えるのは、赤血球成分206、血漿成分208、および、白血球および血小板の両方を有する混合相軟膜層210である。いくつかの較正マーカーもまた、図5の画像には見える。光学セルの縁212は、光学的に弁別可能な血液成分の間の界面の絶対位置を決定するための第1の較正マーカーを備える。1mmの厚さおよび公知の散乱および吸光特徴を有する一連のバー214が、光収集要素の焦点合わせを最適化し且つ界面モニタリング領域202および白血球収集ポートモニタリング領域204の位置および物理的寸法を示すために有用な第2の較正マーカーを備える。界面モニタリング領域202を通って伝達される光強度は、時間の関数として獲得され、リアルタイムに分析されて、赤血球成分206と軟膜層210との間の界面216、および、軟膜層210と血漿成分208との間の界面218の位置の測定を提供する。すべての境界層位置は、光学セル212の縁に対して測定される。
【0044】
収集ポートモニタリング領域204は、血液成分、たとえば白血球を抽出するために、光学セルの第1のライン112の流れをモニタする。機器は、検出された血液成分流れの変化に応答して正しい界面レベルを確立し、観察された界面の変化にさらに応答して一貫した界面レベルを維持する。システムは、血漿流れ状態、白血球流れ状態、および、赤血球流れ状態の間を区別し、上記収集ポート測定区域の血液成分流れにおけるポンプ誘発された流れ変動を検出することができる。血漿信号限界および赤血球信号限界が設定されてもよく、流体の流れが上記限界に基づいて調整されてもよい。システムは、収集ポート測定区域の流体流れの統計的尺度を導き出し、この統計的尺度は、収集ポート測定区域のピクセルの強度の平均値の移動性中央値であってもよい。
【0045】
この例において、オリフィス224を有する第1のライン112は、ヒト血液試料における白血球を収集するように構成され、回転する分離チャンバの軟膜層の近くで終端するように、分離軸に沿って一定の距離を延出する。収集ポートモニタリング領域204の収集ポートを通って伝達された光の光強度の二次元分布は、分離チャンバを出る細胞材料の濃度、空間分布、および、細胞タイプに依存する。収集ポートモニタリング領域204を通って伝達された光強度は、時間の関数として獲得され、分析されて、分離チャンバからの細胞材料の組成およびフラックスを特徴づける。白血球および赤血球等の細胞材料は、光源から光を吸収し散乱させるため、抽出ポートを通る細胞材料の通過は、観察された光強度を減少する。
【0046】
図4を参照すると、溝18の外側壁22は、好ましくは、内側壁20のリッジ144に面する緩やかなスロープの部分152を含む。分離容器28が溝18に装填されるときには、緩やかなスロープの部分152が分離容器28の出口部分104の半剛性材料または可撓性材料を変形して、トラップダム146の真向かいの分離容器28の領域に、比較的滑らかで緩やかなスロープのセグメントを形成し、このセグメントは、回転の軸A−Aから離れて緩やかにスロープし、トラップダム146の真向かいに形成された、高密度流体成分たとえば赤血球の層の厚さを増加する。
【0047】
第1の収集ライン112は、流体チャンバ入口34に接続され、中間密度成分を流体チャンバ30内に進ませる。分離容器28内で初期に分離された成分は、流体チャンバ30内でさらに分離される。たとえば、流体チャンバ30内の血漿および血小板から、白血球を分離することができる。このさらなる分離は、好ましくは、流体チャンバ30内に、粒子たとえば白血球の、飽和流動床を形成することによって、生じる。流体チャンバ30は、透明なまたは半透明のコポリマープラスチック、たとえばPETGから形成されてもよく、分離手順中にカメラの補助でチャンバ内部内の内容物を見ることを可能にする。
【0048】
図4に概略的に示されたように、分離容器28および流体チャンバ30へ物質を加え且つこれらから物質を除去するために、複数のポンプ158、160および162が設けられている。分離されるべき物質、たとえば全血、を入口部分102へ供給するために、流入ポンプ158が流入ライン110に連結されている。加えて、第1の収集ポンプ160が、流体チャンバ出口32に接続された流出チュービング130に流れ連結され、第2の収集ポンプ162は、第3の収集ライン116に流れ連結されている。第1の収集ポンプ160は、流体チャンバ出口32から液体および粒子を引き、流体チャンバ入口34を経由して流体チャンバ30に液体および粒子を入れさせる。他方、第2の収集ポンプ162は、第3のライン116を経由して分離容器28から主に低密度物質を除去する。
【0049】
ポンプ158、160および162は、血液成分を大幅に損傷するのを防止するように構成された蠕動ポンプまたはインペラポンプである。しかし、いずれの流体ポンプ装置または流体を引く装置が設けられてもよい。代替の実施形態(図示せず)において、第1の収集ポンプ160は、流体チャンバ入口34に流体接続されてもよく、流体チャンバ30内に且つこれを通って物質を直接移動させる。加えて、ポンプ158、160および162は、いずれの便利な場所に装着されてもよい。流入ポンプ150および第1の収集ポンプ160は、一時停止するときに、物質がこれらのポンプをバイパスしないように、構成されてもよい。たとえば、第1の収集ポンプ160が仮に一時停止するときに、第2の収集ポンプ162によってポンプ注入される物質は、ポンプ160をバイパスして反対方向に流れるのではなく、むしろ流体チャンバ出口32内に流れる。
【0050】
機器10は、モータ14に接続されたコントローラ164(図1)をさらに含み、ロータ12の回転スピードを制御する。コントローラ164は、ポンプ158、160および162に接続され、分離容器28および流体チャンバ30内に流れ且つこれから流れる物質の流量を制御する。コントローラ164は、流体チャンバ30内に第1の粒子の飽和流動床を維持し、第2の粒子を流体チャンバ30内に保持させる。コントローラ164はまた、好ましくは、ポンプ158、160、162の操作および流量を制御し、流体チャンバ30の一時的なパージを可能にする。コントローラ164は、業界で一般に知られているように、ROMまたはRAMによって提供されたプログラム命令を有するコンピュータを含んでもよい。コントローラ164は、モータ14に加えられる電気の周波数、電流または電圧を規制することによって、遠心分離ロータ12の回転スピードを変動してもよい。あるいは、伝動装置(図示せず)の配列をシフトすることによって、たとえば、歯車装置を変えて、モータ14とロータ12との間の回転カップリングを変えることによって、回転スピードを変動することができる。コントローラ164は、回転式スピードデテクタ(図示せず)から入力を受け取ってもよく、ロータの回転スピードを絶えずモニタする。
【0051】
分離容器28および流体チャンバ30をロータ12に装填した後に、分離容器28およびチャンバ30は、当初、低密度流体媒体、たとえば、空気、食塩水、血漿、または、液体血漿の密度よりも低いかまたは等しい密度を有する別の流体物質で、プライムされる(primed)。あるいは、プライミング流体が全血自体である。このプライミング流体は、流体チャンバ30内に血小板の飽和流動床を効率的に確立するのを可能にする。食塩水が使用されるときには、ポンプ158が、このプライミング流体を流入ライン110を通って、入口ライン110を経由して分離容器28に、ポンプ注入する。食塩水は、コントローラ164がポンプ160を作動するときに、入口部分102から出口部分104へ(図4では反時計回りに)、流体チャンバ30を通って流れる。コントローラ164はまた、モータ14の操作も開始して、遠心分離ロータ12、分離容器28、および、流体チャンバ30を、回転の軸A−Aを中心にして回転させる。回転中に、ライン110、112、114、116および130のねじれは、業界では公知であり且つ上述の米国特許第4,425,112号に記載さているシールレス1オメガ/2オメガチュービング接続によって防止される。
【0052】
分離容器28が回転するときに、プライミング流体(血液または食塩水)の一部が、トラップダム146から上流で捕捉され、トラップダム146から上流で分離容器28の内側壁に沿って、プライミング流体(血漿または食塩水)のドームを形成する。機器10がプライムされた後に且つロータ12が回転するときに、全血または血液成分が、分離容器28に導入される。全血は使用されるときには、流入ライン110を通って供血者または患者から直接血液を移送することによって、全血を分離容器28に加えることができる。代替例において、血液は、容器たとえば血液バッグから、流入ライン110に移送されてもよい。
【0053】
分離容器28内の血液は、遠心力を受けて、血液成分の成分を分離させる。全血の成分は、下記のように、密度が減少する順に、層状になる。すなわち、(1)赤血球、(2)白血球、(3)血小板、および、(4)血漿である。コントローラ164は、ロータ12の回転スピードを規制して、この粒子層状化が発生することを保証する。赤血球(高密度成分(単/複))の層は、分離容器28の外側壁に沿って形成し、血漿(低密度成分(単/複))の層は、分離容器の内側壁に沿って形成する。これら2つの層の間に、中間密度の血小板および白血球(中間密度成分)の層が、軟膜層を形成する。この分離は、成分が入口部分102から出口部分104へ流れる間に、生じる。好ましくは、入口部分102と出口部分104との間の流れ通路100の半径は、実質的に一定であり、流れの変化が発生した場合でさえ、出口部分104に、安定した赤血球床を維持する。
【0054】
出口部分104では、血小板の少ない血漿が、第3のライン116を通って流れる。これらの比較的低い密度の物質は、第2の収集ポンプ162によって、第3のライン116を通ってポンプ注入される。赤血球は、第2のライン114を経由して除去される。赤血球は、第2の収集ライン114を通って流れ、次いで収集されて、任意に、他の血液成分と再結合されるかまたはさらに分離されることができる。あるいは、これらの除去された血液成分は、供血者または患者に再注入されてもよい。
【0055】
蓄積された血小板は、幾分の白血球および血漿と一緒に、第1の収集ライン112を経由して除去される。血小板、血漿、白血球、および、可能であれば少量の赤血球が、第1の収集ライン112を通って進むときに、これらの成分は、流体チャンバ30内に流れ、プライミング流体で満たされ、そのため、飽和流動粒子床が形成されてもよい。トラップダム146から上流で分離容器28の内側壁に沿って捕捉されたプライミング流体(すなわち、食塩水)の一部またはドームが、第1の収集ライン112へ向けて流れるように血小板をガイドする。捕捉された流体は分離容器28における有効通路容量および区域を減少し、それによって、分離プロセスにおいてシステムをプライムするために当初必要な血液の量を減少する。減少した容量および区域はまた、赤血球の層状になった層の隣に、より高い血漿および血小板の速度を誘発し、特に、第1の収集ライン112へ向けて血小板を「スクラブ(scrub)」する。血小板を迅速に運搬することは、収集の効率を増加する。
【0056】
コントローラ164は、ロータ12の回転スピードを所定の回転スピード範囲内に維持し、この飽和流動床の形成を容易にする。加えて、コントローラ164は、ポンプ160を規制して、少なくとも、血漿、血小板、および、白血球を所定の流量で第1の収集ライン112を通って流体チャンバ30の入口34内に運搬する。これらの流れる血液成分が、プライミング流体を流体チャンバ30から移動させる。血小板および白血球の粒子が流体チャンバ30に入るときには、2つの対向する力を受ける。ポンプ160の補助で流体チャンバ30を通って流れる血漿は、流体チャンバ30を通って流れる血漿が粒子を出口32に向けて促すときに、第1の粘性抵抗力を確立する。ロータ12および流体チャンバ30の回転によって創出された第2の遠心力が、粒子を入口34に向けて促すように作用する。
【0057】
コントローラ164は、ロータ12の回転スピードおよびポンプ160の流量を規制して、血小板および白血球を流体チャンバ30内に収集する。血漿が流体チャンバ30を通って流れるときに、血漿の流速は減少し、血漿の流れが流体チャンバ30の最大断面積に近づくときに、最小に達する。回転する遠心分離ロータ12が流体チャンバ30に十分な重力場を創出するため、血小板は、血漿とともに流体チャンバ30から流れるのではなく、流体チャンバ30の最大断面積の近くに蓄積する。白血球は、チャンバ30の最大断面積から幾分半径方向に外向きに蓄積する。しかし、飽和流動粒子床のこの初期確立中に、密度の逆転が、これらの粒子をわずかに混合する傾向がある。
【0058】
流体チャンバ30は、たとえば白血球等の選択された粒子の循環収集を可能にするように構成され、その後、細胞を収集バッグ内に効率的に排出する。飽和流動床を形成するための他のチャンバ設計とは対照的に、本明細書に記載された流体チャンバは、血液成分の自動収集に特定の用途を有するが、それは、選択された特徴を有する細胞の塊を流体チャンバ30に収集することができ、次いで、低密度流体で収集バッグ内に洗い流すことができるからであり、これらのステップは複数回繰り返すことができ、より大きな量の選択された細胞を、供血者または患者から収集することを可能にし、一方、供血プロセスに必要な時間の量を減少する。流体チャンバに細胞を収集することは、カメラ72および装置コントローラ60によってモニタすることができる。選択された量の細胞が流体チャンバ30に収集されたときに、チャンバを通る血漿の流れは増加することができ、収集された細胞は、チャンバから洗い落とし収集バッグ内に方向づけることができる。
【0059】
血液成分を分離するための高スピード遠心分離機において、血液成分の間のインタフェースを制御することは、相当な制御問題を呈する。本機器は、収集ポートの収集ポートモニタリング領域204の光強度を測定することによって、インタフェースの場所を制御し、それによって、一般的なレベルのインタフェースが、たとえば、収集ポートにRBCが存在するかしないかを検出することによって、次いで、界面またはインタフェースモニタリング領域202のインタフェース216または218をモニタすることによって、設定される。インタフェースの場所は、一連の画像処理ステップによって確実に検出され、遠心分離ロータの高スピード、観察に使用されるストロボスコープ光、および、インタフェースの場所の変化にリアルタイムに応答するための必要性によって生じるデータ処理時間の限界にもかかわらず、機器が、境界またはインタフェースを認識するのを可能にする。インタフェースモニタリング領域202のインタフェースをモニタすることは、機器が、安定してインタフェースの場所を制御するのを可能にする。インタフェースを制御するための画像処理ステップが図6に表され、インタフェースの図から派生したデータの特徴を表す一連の画像250を示す。これらの画像はオペレータには表示されず、むしろ、コンピュータの画像データの状態を例示すると理解される。モニタリング領域202のインタフェース検出は、画像をスポイルすること252と、画像を拡散すること254と、縁を検出すること256および258と、縁を連結すること260、262と、領域に基づいて確認すること264と、インタフェースを計算すること266と、の各ステップを備えてもよい。これらの画像処理ステップは、明瞭化のために一般的なフローチャート表示に関連して本明細書に記載される。当業者は、選択されたプログラム言語、たとえばC++等でプログラムを実行するが、プログラムはまた、本明細書で述べられた教示から逸脱することなく、機械言語で、ファームウェアで、または、専用回路で実施することができることが理解される。画像を「スポイルする」こと252は、インタフェースまたは界面の予期される場所に対して配向された直交軸上で優先的に調べられるピクセルの数を減少する。たとえば、画像のピクセルがインタフェースに平行な行およびインタフェースに垂直な列に配向される場合には、ソフトウェアは、行に沿って3ピクセルごとに且つ列に沿って10ピクセルごとに試料採取してもよい。これは、処理されるピクセルの数を減少し、一方、インタフェースの場所の変化を検出するために好適な方向における十分な詳細を保持する。画像を「拡散する」こと254は、インタフェース境界における小さな振動を取り除き、インタフェースの場所をより明確にする。「縁を検出する」こと256、258は、x方向(回転に対して平行)およびy方向(回転に対して垂直または遠心分離機に対して半径方向)の距離の関数として、ピクセル強度の変化の速度(すなわち、ピクセル強度の導関数)を計算する。導関数が最大値に達する場所は、インタフェースを表してもよいピクセルの間に鋭い強度変化を示す。「縁を連結する」こと260、262は、隣接する最大値を接続する。そのような接続された最大値のチェーンは、チェーンが十分に長い場合には、インタフェースの縁として識別される。長さは、経験的に予め決められてもよい。短いチェーンは、波または他の流れ現象として、無視される。境界が実際に検出されたことを確認するために、ソフトウェアは、潜在的な境界を使用して境界の両側に領域を形成し、各領域におけるピクセルの平均強度を決定する。「領域に基づいて確認する」こと264は、明確であるとみなす、すなわち、少なくとも、平均強度に予め決定された差を有する領域の疑似画像を創出し、各領域を異なって隠す。「最終的に縁を計算する」こと266は、疑似画像においてシェードが変化する点を使用し、これらの点のy(半径方向)を平均化し、この平均半径方向場所を真のインタフェース位置として認識する。
【0060】
この画像処理は、リアルタイムで遠心分離機の高スピードに応答するほど十分に速いが、ロータスピードまたはポンプスピードを変えてインタフェースの場所を正し且つ制御することができるように、インタフェースの場所のわずかな変化を検出するほど十分に頑強である。収集ポートモニタリング領域204の強度の変化に応答することは、収集されている血液生成物(blood product)の品質を維持するほど十分に速くはない。
【0061】
収集ポートモニタリング領域204の強度を測定する収集ポートは、リアルタイムで収集ポートを通って離れる細胞材料の測定を可能にする。収集された血液生成物のヘマトクリット値等のパラメータに統計的な測定値を使用してもよく、所望のタイプの生成物のより正確な収集を可能にする。
【0062】
上述の画像処理は、図7に例示された測定モード状態機械270を通して実行される。測定モード状態機械270は、インタフェース測定ツール272および収集ポート強度ツール274からデータを収集し分析する。ツール272、274からの生データが分析され、ポンプ、ロータ、および、アファレシス機械(aphaeresis machine)の他の操作パラメータを制御する制御サブシステムによって使用可能である形態に変換される。高レベルの抽出で、測定モード270は、まず、スタート276で呼び出される。プログラムは、APC(自動処理制御(Automated Process Control))ドライバをリセットし278、測定モードセットアップサブルーチン280に入る。測定モードセットアップサブルーチン280において、コンピュータは、プレエンターステップ282を実行する。プレエンターステップ282は、パラメータおよび変数を初期化し、内部クロックから現在の時刻をチェックし、エラー状態をチェックする。プレプロセスサブルーチン284は、現在のインタフェース測定ポインタを獲得し286、画像を獲得するためにカメラを設定する288。プログラムは、初期カメラ輝度を設定し290、初期カメラゲインを設定し292、初期カメラシャッタースピードを設定する294。これはまた、初期STC(同期タイミング制御(Synchronous Timing Control))値を設定し296、画像処理パラメータを設定する298。次に、プログラムは、光学参照を行い300、画像形成区域の登録マーカーに対して光学画像を安定させる。これはまた、インタフェース測定を行い302、遠心分離下の血液に単数または複数のインタフェースを位置づけ、収集ポート強度測定を行い304、収集ポートの区域で発せられた光かまたは反射した光を検知する。
【0063】
ポストプロセスサブルーチン306が、発生する可能性のあるいずれのタイムアウト状態をチェックし報告し308、さらに、コネクタ状態をチェックし報告し310、STCおよびカメラ状態をチェックし報告する312。ポストプロセスサブルーチンは、さらに、輝度、カメラゲイン、画像フォーマットまたはフレームレート等の設定をチェックする314。ポストエグジットサブルーチン316が、セットアップ測定モード手順の状態を報告し、これは、収集されたデータを測定し分析するために機器が適切に準備された場合、正常である。
【0064】
測定モードサブルーチン320は、インタフェース測定ツール272および収集ポート強度ツール274において、獲得されたデータを処理する。当初、プレエンターステップ322が、たとえば、状態機械プログラムの存在をチェックし、変数を初期化し、さらなるデータ処理に先だって指数をリセットする等の、測定モードサブルーチン320を行うために、有効なプレ状態が存在するのをチェックする。プレプロセス324は、次いで、データ処理のためのポインタおよび他の変数を設定し、たとえば、現在のインタフェース測定ポインタを獲得し、ライティングパラメータを更新し、血漿または血小板等の所望の血液成分を測定するための条件を選択し、コネクタロケータおよびインタフェース測定データの両方が同一画像用であることをチェックする。
【0065】
適切なデータが収集されていると決定された場合には、インタフェース測定ツール272が光学データを分析して、隣接する血液成分の間のインタフェースの場所を識別することができる。まず、下記により完全に説明されるように、インタフェースデータが分析される326。分析されたデータから、一定の統計的測定が計算されてもよく328、たとえば、軟膜位置への平均血漿、標準偏差、および、軟膜の赤血球位置への標準偏差である。これらの測定値は容認可能な限界と比較されてもよく、容認可能な範囲外になる場合には、エラーログメッセージが生成されてもよい。インタフェースが識別されない場合には、血漿のみまたは赤血球のみが、インタフェースモニタリング領域202に見えると決定されてもよい。インタフェース位置に関する一定の統計が、計算され、例外が濾過されてもよい330。たとえば、経時的に軟膜層の安定性がモニタされてもよい。統計的に、不良データ点が排除されてもよい。たとえば、軟膜層が安定していないと見える場合には、血小板インタフェースが、赤血球層との名目上のインタフェースとして使用されてもよい。赤血球インタフェースの安定性は、赤血球インタフェース位置データの可動500msウインドウの標準偏差を使用して、チェックされてもよい。そうでなければ、データは、所定の限界に対してチェックされてもよく、それらの限界外にある場合には、無効として排除されてもよい。
【0066】
データ獲得の結果は、たとえば、測定された細胞フラックス値および平均インタフェース場所を報告することによって、報告される332。インタフェースの処理された画像用のデータは、次いで、記録する(log)ことができる334。
【0067】
収集ポート強度ツール274は、光強度の関数として収集ポートを通る細胞フラックスを測定する。このサブルーチンは、新しい収集ポート強度データを収集ポートデータアレイに加える。データは、収集ポート強度が首尾よく測定された場合にのみ、加えられるべきである。関連データは、検出された光強度(反射されたかまたは伝達された)を収集ポートモニタリング領域204に備え、収集ポートポンプによって制御されるような流量を備える。このデータから、収集ポートを通る細胞フラックスを計算することができる338。
【0068】
ポストプロセス340は、ライティングまたはストロボ条件等の一定の測定条件を再設定する。ポストエグジット342は、測定モードサブルーチンの完了を合図する。
【0069】
完全測定モードサブルーチン344は、上述のものと同一のプログラミング構造に従い、プレエンター346セグメントがサブルーチンを呼び出し、プレプロセス348が初期パラメータを設定し、プロセスがライティングを再設定し350、ポストプロセス352がパラメータを標準化し、プレエグジットがサブルーチンの完了を報告する。
【0070】
この一般的な操作が、リアルタイムでインタフェース場所を識別し、ポンプおよびロータスピードを調整してインタフェース場所を正確に一貫して制御し、一方、収集ポートを通る細胞フラックスを決定して選択された血液生成物の生産をモニタすることによって、アファレシス機械の機械制御を提供する。上述のプログラムに使用された一定のサブルーチンのより詳細な説明が、次に与えられる。
【0071】
インタフェース測定ツール272が、ライティングまたは血液組成の変化とは関係なく、インタフェース位置を検出する能力を提供する。インタフェース測定ツール272は、一連の数学アルゴリズムを、各ピクセルが0〜255の間の強度値を有する790,000ピクセルのオーダから獲得されたプロセスデータと組み合わせる。同期およびタイミングコントローラ(STC)を使用して、カメラは、画像、または、界面モニタリング領域202を含む「フレーム」をキャプチャする。フレーム内で、ソフトウェアは、規定された(X、Y)座標対から開始し、画像を通って規則正しく動き、ピクセルの強度の変化を計算する。たとえば、計算は、上部左領域で開始してもよく、画像にわたって水平に動き、次いで、行を下に動き、画像全体が処理されるまで、画像にわたって一掃する。データ処理は、好ましくは、6つの別個のステップまたはプロセスの1つまたはそれ以上を備える。これらのプロセスの効果は、図6に例示され、一般的に上記に述べられている。プロセスの各々が、次により詳細に述べられる。
【0072】
スポイル
画像を「スポイルする」こと252は、選択された方向で優先的に処理するデータ用のピクセルの数を減少する。たとえば、半径方向(「y」または垂直方向)におけるインタフェースの動きは、円周方向(「x」または水平方向)の動きよりも重大である。二次元デテクタが、上記光収集要素によって設けられた観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされ、上記予期された界面に垂直な感度に比較して、上記流体成分の間の予期された界面に平行な方向に、減少した感度を有する。したがって、y方向ではx方向よりも多くのピクセルが選択されてもよく、たとえば、行に沿ってn個ごとのピクセルおよび列に沿ってm個ごとのピクセルである。このnは、mよりも2〜4倍大きくてもよく、たとえば、y方向には3ピクセルごとに、x方向には10ピクセルごとに選択されてもよい。データ処理のために選択されるピクセルの数および間隔あけの減少は、インタフェースを正確に識別するのに十分な詳細を保存するが、選択されたデータのリアルタイム処理を可能にするように、選択される。図8に例示されたように、スポイルサブルーチン252は、y方向における高さスポイル(HS)およびx方向における幅スポイル(WS)用の設定358パラメータで開始する356。これらは、予め選択された、経験的に選ばれた要因である。たとえば、高さスポイルは、3であってもよく、ピクセルの3行ごとに選択されることを意味し、一方、幅スポイルは、10であってもよく、ピクセルの10列ごとに選択されることを意味する。好ましくは、スポイル高さは、1であり、ピクセルのすべての行が選択されることを意味する。両方の基準に合致するピクセルのみが、その後のデータ処理に使用される。指数iおよびrは、高さでは0に設定される360。幅指数cおよびjもまた、0に設定される362。指数iおよびjによって識別されたピクセルのピクセル強度は、指数rおよびcによって識別された場所におけるスポイル画像データ表にロードする364。指数jは、WSによってインクレメントされ366、このようにして、選択された列によって行に沿って動き、指数cは、1によってインクレメントされる。ステップ364および366が継続し368、一方、jは、カメラ画像の幅未満であり、cは、利用可能なデータ範囲未満である。行がスキャンされ記録されるときには、指数iは、HSによってインクレメントされ370、新しい行へ動き、指数rは、1によってインクレメントされる。iがカメラ画像の高さ未満であり、rが利用可能なデータ範囲未満である間に、プログラムは戻り372、cおよびjをリセットし362、新しい行をスキャンする。画像がスキャンされているかまたはデータファイルが満たされているときに、スポイルサブルーチンは終了する374。
【0073】
拡散
図9に示された、拡散サブルーチン254(「DIFFUSE」)は、インタフェース境界における小さな振動または変動を取り除き、インタフェースの場所をより明確にする。拡散関数は、少なくとも2方向で強度の第2の偏導関数であってもよく、時間に対する強度の偏導関数であってもよい。拡散関数はまた、特定の機器の最適な実行のために実験的に派生した、好ましくは約0.2の、実験定数αを有してもよい。拡散関数は、下記を計算することによってピクセルの強度を予測してもよく、
t+1=I+α(Ii,j−1+Ii−1,j+Ii+1,j+Ii,j+1−4i,j
ただし、
αは、実験定数であり、
iおよびjは、特定の方向であり、
Ii,jは、ある場所におけるピクセルの強度であり、
i,j−1、Ii−1,j、Ii+1,jおよびIi,j+1は、上記場所の上記ピクセルに隣接するピクセルの強度であり、
は、選択された時間におけるピクセルの強度であり、
t+1は、次の時間における拡散したピクセルである。
【0074】
好適な実施形態において、拡散サブルーチン254は、幅、高さおよび反復の限界を初期化する378ことによって開始し376、その限界は、それぞれ、指数i、jおよびkによって指数化される。反復指数kはゼロに設定され380、高さ指数iもまたゼロに設定され382、幅指数jもまたゼロに設定される。サブルーチンは、反復の選択された数に、高さが到達するまで、画像の幅にわたって、1行ずつ、スポイルサブルーチンによって選択されたデータを処理する。DIFFUSE254は、現在のデータ点が画像の縁にあるか否かをチェックする386。データ点が縁上にある場合には、DIFFUSE254は、データ点が右縁上にあるか否かをテストし388、次いで、データ点が底部右隅であるか否かをテストする390。底部右隅が処理されている場合には、そのピクセルまたはデータ点は、2つの近隣しか有さず、一方は上、一方は左である。スポイルされた画像データアレイのデータは、これらの3つの点用に、上記、スポイルサブルーチン252によって準備され、平均化されて392、下記の公式にしたがって底部右隅用の拡散した強度値を計算する。
【0075】
[SIMAGE(i,j)+λ{SIMAGE(i+1,j)+SIMAGE(i,j−1)−2SIMAGE(i,j)}]
ただし、
SIMAGE(i,j)は底部右隅における強度であり、
SIMAGE(i+1,j)は底部右隅より上のピクセルにおける強度であり、
λは倍率である。
【0076】
結果として得られた値は、DIMAGE(i,j)で拡散画像データアレイに格納される。
【0077】
DIFFUSEは、次に述べられるように、画像の隅、縁および内部ピクセルの各々用に、類似データ平均化を実行する。このプロセスは、経験的に満足のいく拡散が達成されるまで、反復の選択された数にしたがって、1回以上繰り返すことができる。再度、図9を、特に図9b参照すると、ピクセルが底部にない場合390には、DIFFUSEは、ピクセルが頂部にあるか否かをチェックする394。その場合、ピクセルは頂部右隅にあり、隅用の拡散された強度は、隅(SIMAGE(i,j))、隅より下のピクセル(SIMAGE(i−1,j))、および、隅の左へのピクセル(SIMAGE(i,j−1))、から計算される396。データ点が右縁にある場合には398、データ点は、3つの隣接するピクセルを有し、1つは上、1つは下、1つは左である。DIMAGE(i,j)の値は、下記の公式によって計算される400。
【0078】
[SIMAGE(i,j)+λ{SIMAGE(i+1,j)+SIMAGE(i−1,j)+SIMAGE(i,j−1)−3SIMAGE(i,j)}]
ただし、データ点の上、下および左のピクセル用の指数は、それぞれ、(i+1,j)、(i−1,j)および(i,j−1)である。
【0079】
ステップ402〜414において、DIFFUSEは、左縁用に類似計算を実行する。データ点が左縁402および底部404にある場合には、底部左隅が計算され406、拡散された値は、データアレイDIMAGEに格納される。データ点が頂部408にある場合には、頂部左隅が計算され410、格納される。データ点が縁412にある場合には、その3つの隣接するピクセルを考慮したデータ点用の拡散強度が計算され414、格納される。
【0080】
ステップ416および418において、DIFFUSEは、既に計算されている隅を省略して、底部縁用の拡散された強度を計算する。指数(i+1,j)、(i,j−1)および(i,j+1)は、それぞれ、データ点の右、下および上のピクセルを識別する。
【0081】
同様に、ステップ420および422は、既に計算されている隅を省略して、頂部縁用の拡散された強度を計算する。指数(i−1,j)、(i,j−1))および(i,j+1)は、それぞれ、データ点の左、下および上のピクセルを識別する。
【0082】
すべての他のデータ点は画像の内部にあり、すなわち、縁または隅にはない。各データ点は4つの隣接するピクセルを有し、選択されたデータ点用の拡散された強度は、下記の公式によって計算される424。
【0083】
[SIMAGE(i,j)+λ{SIMAGE(i+1,j)+SIMAGE(i−1,j)+SIMAGE(i,j+1)+SIMAGE(i,j−1)−4SIMAGE(i,j)}]
ただし、指数(i+1,j)、(i−1,j)、(i,j+1)および(i,j−1)は、それぞれ、データ点の上および下、右および左のピクセルを識別する。DIFFUSEサブルーチンは、幅指数jをインクレメントし426、データ(上記スポイルサブルーチンによって設定された完全データから選択される)の各行をスキャンし428、次いで、画像のデータの頂部(これもまたスポイルサブルーチンによって設定された完全データから選択される)に達するまで432、高さ指数iをインクレメントする430。データセットは、反復限界に達する436まで、指数kをインクレメントする434ことによって、反復の選択された数へ複数回、操作されてもよい。拡散サブルーチンは終了し438、平滑化されたかまたは平均化された強度値のデータアレイDIMAGE(i,j)を生成している。
【0084】
縁検出
図10に示された、縁検出サブルーチン256は、DIMAGEデータアレイ上で作動する、ピクセル強度の変化の速度、または、ピクセル強度の導関数を計算する。DIMAGEデータアレイは拡散サブルーチンによって平滑化されているため、導関数は、実際に血液成分の間の境界を表す急な強度変化の領域で最大に達する傾向がある。サブルーチンは、ピクセル値の勾配のセットを決定する。選択された方向で隣接する勾配を超える勾配のピクセル場所には、界面を表す値が割り当てられ、選択された方向で隣接する勾配を超えない勾配のピクセル場所には、相を表す値が割り当てられる。ピクセル場所には、その場所の勾配が閾値を超える場合のみ、界面を表す値が割り当てられてもよい。閾値を超えない勾配のピクセル場所には、相を表す値が割り当てられてもよい。勾配のセットは、標準化された勾配の大きさの範囲(ビン(bin))の選択された数の範囲内で最大勾配に対して標準化されてもよい。閾値は、下記により完全に述べられるように、適応的に計算されてもよい。
【0085】
縁検出256は、高さ指数iを初期化し442、幅指数jも初期化する444ことによって、開始する440。指数が、データセットの内部のデータ点をポイントしない446場合には、すなわち、縁または隅ではない場合には、水平方向または円周方向のスロープは、下記の公式によって計算される448。
【0086】
GRADx={DIMAGE(i,j+1)−DIMAGE(i,j)}
垂直方向または半径方向のスロープは、類似公式によって計算される450。
【0087】
GRADy={DIMAGE(i+1,j)−DIMAGE(i,j)}
値GRADxおよびGRADyを使用して、データアレイEDGEMAG(i,j)の要素を計算し452、これは、下記等の公式による(i,j)におけるピクセル強度の大きさである。
【0088】
EDGEMAG(i,j)=SQRT(GRADx+GRDy
最大縁または強度の変化は、変化の現在の大きさEDGEMAG(i,j)が先の最大MAXEDGEよりの大きいか否かをチェックし454、MAXEDGEの値をより大きな値と置き換える456ことによって、識別される。行が、縁までであるが縁を含まずに、スキャンされる460まで、幅指数jがインクレメントされる458。次いで、高さ指数iがインクレメントされ462、幅指数jは、頂部に隣接する行に到達する464まで、リセットする444。
【0089】
縁検出サブルーチン256は、次いで、データアレイEDGEMAGの値のヒストグラムを生成する。ビン(ヒストグラム範囲)の数が、たとえば64に設定される466。HISTOGRAMデータアレイは、ゼロに初期化される468。高さ指数iは、1に設定され470、すなわち、データフィールドの内部にある。幅指数jもまた、1に設定される470。ヒストグラム指数kはゼロに設定され474、HISTOGRAMデータアレイの第1のビンを表す。非ゼロMAXEDGEがある場合には、すなわち、ピクセル強度の変動が検出された476場合には、比率は、指数kをビンの数で割った値として決定される478。これは、ゼロと1との間の値を備えた分数であり、たとえば、1/64、2/64等である。最大勾配MAXEDGEに対する特定の勾配EDGEMAG(i,j)の比率もまた、ゼロと1との間の値である。アルゴリズムのこの部分が、たとえば、1/64と2/64との間、または、33/64と34/64との間の範囲に入る勾配の数を決定する。このようにして、ビンの数で割ったkが、MAXEDGEで割った変化EDGEMAG(i,j)の現在の大きさ未満であるかまたは等しい場合には、且つ、ビンの数で割ったk+1がこの値、すなわち、MAXEDGEで割った変化EDGEMAG(i,j)の現在の大きさ、よりも大きい480場合には、データ要素HISTOGRAM(k)が1によってインクレメントされる。ビンの数に到達するまで494、kをインクレメントする492ことによって、プロセスが繰り返される。プロセス全体は、EDGEMAGデータアレイの幅(ステップ496、498)および高さ(ステップ500、502)にわたってkの各値用に、繰り返される。大半の勾配は比較的低い値を有するが、それは、フィールドが、比較的均一に明るい(血漿)かまたは暗い(赤血球)からである。縁の勾配は高い。
【0090】
次のステップは、どれほど高い勾配が縁を表してもよいかを決定する。これは、ヒストグラムの値を合計するが、その合計が、縁上にないピクセルの予測される数よりも大きい数に達するまで、行われる。HISTOGRAMデータアレイが創出された後に、SUMおよび指数kがゼロに設定される504。HISTOGRAM(k)の値は、kからk+1の範囲に勾配を有するピクセルの数を表し、SUMに蓄積され505、ついには、縁が検出されないことを意味する、k=NBINSか、または、SUMが、縁上にないピクセルの予め決定された数に等しいかまたはこれを超える506ことになり、ここでは、縁上にないとみなされたピクセルのパーセント×高さおよび幅、すなわち、ピクセルの合計数、として計算される。たとえば、図面のすべてのピクセルの10%のみが合理的に縁上にあると推定されてもよい。たとえば、ピクセルの90%が計上されるまで、低い勾配値(k=0、1、2……、または、勾配=0、1/64、2/64……)を合計することは、縁を表す勾配に対応するkの値を与え、たとえば、k=24である。縁を識別するための範囲は、次いで、k/NBINS(たとえば、24/64)に等しい高い閾値、および、所定の閾値割当量×高い閾値に等しい低い閾値として、設定することができる508。
【0091】
この情報で、たとえば、255のピクセル強度値を備えたか、または、縁では非常に明るく他の場所ではゼロか暗い、データアレイEDGE(i,j)を創出することができる。このデータピクチャは、コンピュータに構成体(construct)としてのみ存在し、図XXXのXXXで示されるように、フィールドにわたるラインとして表すことができる。データアレイEDGEを創出するために、指数iおよびjは、ステップ510、512で1に設定される。EDGEMAG(i,j)が隣接するピクセルにおける値よりも大きい514場合には、且つ、MAXEDGEがゼロより大きい(ゼロによって割られるのを避けるために)516場合には、且つ、MAXEDGEによって割られたEDGEMAG(i,j)が上記で決定された高い閾値よりも大きい518場合には、iおよびjによって識別された場所が縁上にあり、EDGE(i,j)は、高い値、たとえば255に設定される520。そうでなければ、EDGE(i,j)は、低い値、たとえばゼロに設定される522。jおよびiの値は、幅526および高さ530がカバーされるまで、連続的にインクレメントされる524、528。縁検出サブルーチン256は完了する532。
【0092】
縁連結
縁は、界面とは異なってもよい。血液分離機器を制御するために、界面を弁別し位置づけることが重要である。界面は、上記に述べられた縁検出サブルーチン256に識別された比較的急な強度勾配によって特徴づけられる。界面はまた、連結性によっても特徴づけられ、すなわち、真の界面は、視野にわたって認識可能な距離を延出する。縁連結サブルーチン260は、縁として、したがって、潜在的な界面としてみなされる十分に高い勾配の特徴を共有する接続されたピクセルのセットを識別する。機器は、血液成分の間の界面における複数の縁を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし、十分に近い隣接する縁を連結する。連結された隣接する縁は、連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも長い場合に、界面として認識される。最小長さは、上記観察領域の幅の少なくとも75%であってもよい。
【0093】
縁連結サブルーチン260は、縁検出サブルーチン256によって生成されたデータアレイEDGE(i,j)の内部をスキャンする。データアレイの境界上のピクセルまたは点は、スキャンすることができない。縁連結サブルーチン260が呼び出されるときには534、データアレイVISITMAP(i,j)をゼロに初期化し536、それは、分析される点またはピクセルを記録することによって、完全スキャンが実行されることを確実にするために使用される。指数iは、「2」に設定され538、すなわち、境界から離れ、指数jもまた、「2」に設定される540。データアレイREDUCED EDGE(i,j)は、ゼロに初期化される542。EDGE(i,j)が255に等しい場合には、すなわち、識別されたピクセルが、縁検出サブルーチン256による高い勾配値のため「縁」として特徴づけられている場合には、サブルーチン260は、1に等しくない値用にVISITMAP(i,j)をテストし548、それは、識別された点が既に分析されてはいないことを示す。EDGE(i,j)値が255ではない場合には(すなわち、ゼロである場合には)、サブルーチンは、VISITMAP(i,j)を1に設定し546、その点がアクセスされ、分岐して指数をインクレメントすることを示す。同様に、点が分析されたことをテストが示す548場合には、サブルーチンはまた、テスト548から分岐し、指数を新しい点にインクレメントする。ポジティブテスト548が、POINTCOUNTをゼロに、EDGELENGTH(Count)をゼロに、VISITMAP(i,j)をゼロに設定する。変数COUNTが所定のLIMIT、たとえば、xまたはy方向のピクセルの数の2倍、よりも大きい552場合には、エラー報告が生成される554。LIMITより長い真の界面はない。COUNTがLIMIT未満である場合には、y方向のポインタPOINTERY(Pointcount,Count)が、指数jの現在値に等しく設定され556、x方向のポインタは、指数iの現在値に等しく設定される。縁連結サブルーチン260は、別のサブルーチンLOCAL CHECKを呼び出し、これは、隣接するピクセルを調べ、さらに下記のように説明される。サブルーチンLOCAL CHECK(図12)は、255の値を有する連続点またはピクセルの数に等しいPOINTCOUNTの数に戻る。この縁または境界の長さ(POINTCOUNT)は、EDGELENGTH(Count)で記録される560。指数COUNTは、別の可能な境界を識別するのに備えて、1によってインクレメントされる562。指数jは、jが幅より1つ小さくなる(ステップ566)までインクレメントされ564、テストが繰り返される。フィールドの周辺上の点を除外して、完全な幅がテストされたときには、指数iは、周辺上の点を除外して、完全な高さがテストされる570まで、インクレメントされる568。
【0094】
サブルーチン260は、次に、界面になるには小さすぎる縁を排除する。所定の数を選択することによって、または、データフィールドの高さまたは他の寸法のパーセンテージ(MINEDGE)等の計算によって、最小長さMINLENGTHが設定され572、変数REDUCEDCOUNTがゼロに設定される。指数iは、ゼロに設定される574。EDGELENGTH(i)の値がMINLENGTHよりも大きい場合には、そのように識別された縁は、境界の一部であってもよい。変数AVGは、ゼロに設定され578、指数jは初期化される580。(POINTERX,POINTERY)におけるデータアレイREDUCEDEDGEDATAの点が255に設定され、EDGELENGTH(i)の値は、これをAVGに加えることによって蓄積される582。指数jはインクレメントされ584、このサイクルは、jがEDGELENGTH(i)によって示された長さに達するまで、繰り返される586。サブルーチンは、ゼロによって割られるエラーを回避するために、EDGELENGTH(i)の値がゼロではないことをチェックする588。AVGの値は、上記ステップ582でAVEに蓄積された生値をEDGELENGTH(i)によって割ることによって、最終決定される590。REDUCEDCOUNTが10未満である592場合には、データアレイCALEDGE(REDUCEDCOUNT)に、値WIDTHSPOIL×AVGが与えられ、すなわち、スポイルサブルーチンで上記に述べられた選択的な試料採取を除いたピクセルの真の長さである。次いでREDUCEDCOUNTはインクレメントされる596。指数iもまたインクレメントされ598、サイクルは戻り、600iがEDGECOUNTに等しくなるまで、すなわち、すべての先に識別された縁が最小長さ用にテストされるまで、EDGELENGTH(i)をテストする576。
【0095】
変数CALCOUNTは、REDUCEDCOUNTに等しく設定され602、これは、依然として境界の候補である長い縁の数である。CALCOUNTが10または別の所定の限界よりも大きい604場合には、サブルーチンは終了する606a。そうではない場合には、指数iおよびjが再度初期化され608、610、CALEDGE(j)が、CALEDGE(j+1)の隣接する値と比較される612。値はソートされ614、そのため、CALEDGEの値は増加する。指数jは、インクレメントされ616、CALEDGEのすべてのエントリーがテストされる618まで、すなわち、jがCALCOUNT−1を超えるまで、ソートは継続する。次いで、iをインクレメントすることによって620、iもまたCALCOUNTを超える622まで、プロセス全体が繰り返され、このようにして、CALEDGEの値の完全ソートを提供する。サブルーチンは終了する606b。
【0096】
縁連結サブルーチン260に関連して、図11bに参照されたローカルチェックサブルーチン558は、図12aおよび図12bにさらに説明される。ローカルチェックは、隣接するピクセルまたは点の1つもまた縁であるか否かを確かめるために、縁として識別されたピクセルまたは点のまわりのピクセルを試料採取する。ローカルチェックサブルーチン558が開始する624ときに、縁連結サブルーチンからの指数jおよびiの値は、このサブルーチン内で使用するために、それぞれ、sAXISおよびrAXISが割り当てられる626。サブルーチンは、これらの値が許容範囲内にあるか否かをチェックする628。ない場合には、サブルーチンは終了する660a。許容可能である場合には、サブルーチンは、ローカルチェックサブルーチン内で使用するために、原則的な縁連結サブルーチンで創出されているVISITMAP(i,j)に対応するダミーのビジットマップ630を設定する。ローカル指数iおよびローカル指数jは、1に初期化される632、632。iおよびjの両方がゼロである636場合には、識別された点は囲繞する点ではなく、サブルーチンは次のテストを飛ばす。(sAxis+i,rAxis+j)におけるビジットマップが1に等しくない(ステップ638)場合には、識別された点は、以前には分析されていない。ビジットマップは、識別された点を1に等しく設定する640ことによって更新され、点が縁であるか否か、すなわち、この例では割り当てられた値255を有するか否かを確かめるために、点(sAxis+i,rAxis+j)におけるデータアレイEDGEの値がチェックされる642。点が縁の一部である場合には、変数POINTCOUNTは、1によってインクレメントされる644。POINTCOUNTの値は、予め選択された最大POINTCOUNT LIMITに対してテストされ646、POINTCOUNTがありそうになく大きくなった場合には、サブルーチンは終了する660b。そうでなければ、点の座標用にポインタが記録される648。サブルーチンローカルチェックは、次いで、縁特徴を有する新しく識別された点のためにそれ自体を呼び出す650。ローカルチェックの元々の場合に戻ると、ローカル指数jは、1から−1へデクレメントされ652(ステップ654)、これは、ローカル指数iもまた1から−1へデクレメントされる656(ステップ658)間、繰り返される。このプロセスは、したがって、元々の縁点を囲繞する8ピクセルを試料採取し、点のチェーンに破断が発生するまで、隣接する接続された縁点に従う。すべての点がテストされたときには、サブルーチンは終了する660c。
【0097】
領域サブルーチン
領域サブルーチン264は、先行するサブルーチンによって識別された縁によって規定された領域の平均強度を見出すことによって、有効界面の識別をさらに確認し、機器は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし、上記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てる。機器は、各領域のピクセルの平均強度を決定してもよい。これはまた、隣接する領域のピクセルの平均強度を比較してもよく、平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、隣接する領域を共通領域に結合してもよい。限界は、強度差要因であってもよい。界面は、結合された領域に基づいて、再決定されてもよい。
【0098】
領域サブルーチン264は、指数iを2に、すなわち、データアレイの境界内部の列に、設定する664ことによって、開始する662。変数EDGECOUNT、すなわち、選択された列の縁の数が、ゼロに初期化され666、指数jもまた2に668、すなわち、データアレイの境界内部の行に設定される。(i,j)におけるREDUCED EDGEデータアレイの値が255に等しい場合には、EDGECOUNTは1によってインクレメントされる672。EDGECOUNTがREDUCEDCOUNT未満であるかまたは等しい(ステップ674)限り、それは、境界として識別されるために的確であると決定された長い縁の数であるが、データアレイRCPOINT(i,EDGECOUNT)は、領域の列における点に関するデータ用であり、IMAGE(i,j)の値によって増加される676。さらなるデータアレイRCPOINTCOUNT(i,EDGECOUNT)が、1によってインクレメントされる678。プログラムは、強度値の合計をRCPOINTに蓄積し、試料採取された点の数をRCPOINTCOUNTに蓄積する。指数jがインクレメントされ680、サブルーチンは、幅マイナス1未満であるj値をテストし682、すなわち、データアレイの右境界内部の行であり、それは、テストされている列の頂部から、2ピクセル離れている。EDGECOUNTがREDUCEDCOUNTに等しくない684場合には、iによって識別された列のデータは、指数jをゼロに設定し686、RCPOINT(i,j)のすべてのエントリーをゼロに設定し688、RCPOINTCOUNT(i,j)のすべてのエントリーもまたゼロに設定する690ことによって、消去される。指数jは、jがREDUCEDCOUNT未満であるかまたは等しい694限り、インクレメントされる692。これは、REDUCEDCOUNTのj値より下のデータアレイのi列のエントリーをゼロへ入れる。次いで、指数iがインクレメントされ696、iが高さ−1未満である限り、すなわちデータフィールドの右側部内にある限り、iによって識別された各列用に、プロセスは進む。
【0099】
次いで、識別された領域の平均ピクセル強度および強度の強さが、計算される。強度の強さは、平均の強度点の数を測定する。指数iはゼロに設定され700、指数jもまた、ゼロに設定される702。POINTCOUNT(i,j)がゼロではない704場合、AVEINT(i)、すなわち、列iの点の数用の変数は、POINT(i,j)、すなわち領域の列iの点の数によって増加され、INTSTRENGTH(i)、すなわち、領域の列iの点の累積強度は、POINTCOUNT(i,j)によって増加される(ステップ706)。指数jは、HEIGHTに達する710までインクレメントされ708、これは、REDUCEDCOUNTに達する714まで指数iがインクレメントされる712ため、繰り返される。
【0100】
領域の間の閾値は、隣接する区域を比較することによって適応的に計算され、その区域が、異なる相を表すと言ってもよいように、大幅に異なっているか否かを決定する。変数INTENSITYCOUNTはゼロに設定され716、指数iはゼロに設定される718。INTSTRENGTH(i)がゼロより大きく720、且つ、INTENSITYCOUNTが9未満である724場合には、変数INTENSITY(INTENSITYCOUNT)は、AVEINT(i)をINTSTRENGTH(i)で割ったものに等しく設定され726、INTENSITYCOUNTは1によってインクレメントされる。他方、INTSTRENGTH(i)がゼロである場合には、AVEINT(i)は、ゼロに設定される722。
【0101】
2つの隣接する領域の間のコントラスト、または、平均強度の差が、十分に大きくない場合には、2つの領域は、単一の領域に合併される。次いで、合併した領域の平均強度は、合併されている2つの領域の重量平均である。iがゼロより大きく730、且つ、STRENGTHCOUNTおよびINTSTRENGTH(i)がゼロより大きい734ため、INTENSITY DIFFは、INTENSITYSUMをSTRENGTHCOUNTで割って、INTSTRENGTH(i)で割ったAVEINT(i)を引いたものである(ステップ736)。INTENSITY DIFFが予め選択された限界DIFFACTORよりも大きい738場合には、カウンタTHRESHCOUNTはインクレメントされ、変数INTENSITYDIFFERENCE(i)はINTENSITYDIFFに設定され、変数INTENSITYSUMはAVEINT(i)であり、STRENGTHCOUNTはINTSTRENGTH(i)である(ステップ742)。十分なコントラストがない(ステップ738)場合には、2つの領域は、INTENSITYSUMをINTENSITYSUMおよびAVEINT(i)の合計に設定し740、STRENGTHCOUNTをSTRENGTHCOUNTにSTRENGTHCOUNTおよびINTSTRENGTH(i)の合計に設定することによって、結合される。iがゼロに等しい(ステップ730)ため、INTENSITYSUMはAVEINT(i)であり、STRENGTHCOUNTはINTSTRENGTH(i)である(ステップ732)。
【0102】
指数iはインクレメントされ744、プロセスは、iがREDUCEDCOUNTよりも大きくなるまで746、ステップ720から繰り返される。EDGECOUNTはREDUCEDCOUNTに設定され、REDUCEDCOUNTは、その後のプロセスのためにTHRESHOLDに設定される750。領域サブルーチン264は完了する752。
【0103】
縁確認サブルーチン
縁確認サブルーチン266は、減少した領域または強化した領域の強度を計算することによって、真の縁が検出されていることを検証する。
【0104】
このサブルーチンは、変数INTENSITYSUMおよびSTRENGTHCOUNTをゼロに初期化する756ことによって、開始する754。指数jおよび指数iは、ゼロに設定される758。INTENSITYDIFF(j)がゼロより大きい場合には、AVEINT(i)は、INTENSITYSUMをSTRENGTHCOUNTで割ったものに設定される762。次いで、INTENSITYSUMは、AVEINT(j)である。STRENGTHCOUNTは、INTSTRENGTH(j)である。INTERFACEPOSITIONS(i)は、CALEDGE(j−1)である。指数iは、インクレメントされる766。INTENSITYDIFF(j)がゼロである場合には、INTENSITYSUMは、AVEINT(j)によって増加され762、STRENGTHCOUNTは、INTSTRENGTH(j)によって増加される。
【0105】
指数jは、インクレメントされ768、プロセスは、jがEDGECOUNTを超える(ステップ770)まで、ステップ760から繰り返される。REDUCED AVERAGE INTENSITY(i)は、INTENSITYSUMをSTRENGTHCOUNTによって割ったものに設定される772。サブルーチン266は完了する774。
【0106】
上記に述べられた画像処理は、結果として、分離された血液成分の間で、たとえば、遠心分離血液分離機における赤血球、軟膜および血漿の層の間で、界面をリアルタイムに確実に識別する。機器は、次いで、選択されたインタフェースの場所が収集チューブに対して制御されるように、分離容器28内への血液の流れを制御するポンプ158、160、162のスピードを調整してもよい。結果として、選択された血液成分を自動的に収集することができる。選択された血液成分は、たとえば、赤血球、軟膜であってもよく、軟膜は、血漿の白血球を含む。同時に、収集ポートを通って収集されている細胞の数は、収集ポート112に焦点を合わせられた画像領域から計算することができる。
【0107】
本発明の装置および方法は、白血球を除去し血小板を収集する点に関して述べられてきたが、この記載は、本発明の範囲に関する限定として解釈すべきではない。本発明は、血液のいずれの粒子成分を互いから分離するために使用されてもよく、または、本発明は、血液分離以外のフィールドに使用することができる。たとえば、飽和流動床は、赤血球から形成されてもよく、赤血球が過度に凝集しない限り、白血球が流体チャンバ22を通って流れるのを防止する。あるいは、粒子を担持する液体は、食塩水であってもよくまたは血漿用の別の代用品であってもよい。加えて、本発明は、骨髄採取収集から、または、分娩に続いて採取された臍帯細胞収集から、白血球または他の成分を、除去するために実施されてもよい。別の態様では、本発明は、T細胞、幹細胞または腫瘍細胞を収集するために実施することができる。さらに、血液にも生物関連物質のいずれにも関係のない流体から粒子を濾過するかまたは分離することによって、本発明を実施することができる。
【0108】
本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明の構造および方法に、様々な修正および変形を行うことができることは、当業者には明らかである。むしろ、本発明は、下記の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に入るという条件で、修正および変形をカバーするように意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体成分を分離するための密度遠心分離血液処理システムであって、
中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバと、
前記分離チャンバの流体流れを規制する少なくとも1つのポンプと、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供するために前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光源であって、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成する光源と、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集するために、且つ、前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけるために、前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光収集要素と、
各ピクセルが強度を有するピクセルのフィールドとして、前記光収集要素によって設けられた前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされた前記二次元デテクタと、
1つまたはそれ以上の界面を弁別するために連続した少なくとも2つの画像処理手順を使用する計算機器と、
前記計算機器からの信号に応答して、前記少なくとも1つのポンプのまたは前記分離チャンバの、スピードを規制するコントローラと、
を備える密度遠心分離血液処理システム。
【請求項2】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面上の複数の縁を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、連結された隣接する縁は、前記連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される、請求項1記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項3】
前記最小長さは、前記観察領域の幅の少なくとも75%である、請求項2記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項4】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、前記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てる、請求項1記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項5】
前記計算機器は、前記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定する、請求項4記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項6】
前記計算機器は、隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較し、前記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、前記隣接する領域を共通領域に結合する、請求項5記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項7】
前記予め決定された限界は、強度差要因である、請求項6記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項8】
前記界面は、前記結合された領域に基づいて再決定される、請求項6記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項9】
前記二次元デテクタは、前記予期される界面に垂直な感度に比較して、前記流体成分の間の予期される界面に平行な方向に、減少した感度を有する、請求項1記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項10】
前記デテクタは、前記予期される界面に平行なピクセルの行と、前記予期される界面に垂直なピクセルの列と、を有するほぼ均一に間隔をおいたピクセルを備え、前記デテクタは、選択された行および列のピクセルのみが試料採取されるように、前記均一に間隔をおいたピクセルの選択されたピクセルを試料採取する、請求項9記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項11】
選択された列の数は、選択された行の数未満である、請求項10記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項12】
行に沿ってn個ごとのピクセルおよび列に沿ってm個ごとのピクセルが試料採取される、請求項11記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項13】
nは、mの2倍から10倍大きい請求項12記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項14】
前記画像処理手順は、選択されたピクセルの強度を受け取ることと、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定することと、を備える、請求項1記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項15】
前記拡散関数は、少なくとも2方向に強度の第2の偏導関数と、時間に対する強度の偏導関数と、を備える、請求項14記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項16】
前記拡散関数は、実験定数を備える、請求項15記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項17】
前記拡散関数は、下記を計算することによってピクセルの強度を予測し、
t+1=I+α(Ii,j−1+Ii−1,j+Ii+1,j+Ii,j+1−4i,j
ただし、
αは、実験定数であり、
iおよびjは、特定の方向であり、
Ii,jは、ある場所におけるピクセルの強度であり、
i,j−1、Ii−1,j、Ii+1,jおよびIi,j+1は、前記場所の前記ピクセルに隣接するピクセルの強度であり、
は、選択された時間におけるピクセルの強度であり、
t+1は、次の時間における拡散したピクセルである、請求項16記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項18】
前記実験定数は、約0.2である、請求項17記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項19】
前記画像処理手順は、前記ピクセル値の勾配のセットを決定することを備える、請求項1記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項20】
選択された方向における隣接する勾配を超える前記勾配用のピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられ、前記選択された方向における隣接する勾配を超えない前記勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられる、請求項19記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項21】
前記場所における勾配が閾値を超える場合のみ、前記ピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられる、請求項20記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項22】
前記勾配用のピクセル場所には、前記場所における勾配が閾値を超える場合に、界面を表す値が割り当てられ、前記閾値を超えない前記勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられる、請求項20記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項23】
勾配の前記セットは、最大勾配に対して標準化される、請求項22記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項24】
前記標準化された勾配の数は、前記標準化された勾配の大きさの範囲の選択された数の範囲内である、請求項23記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項25】
前記閾値は、前記標準化された勾配の平均値で設定される、請求項24記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項26】
流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有する密度遠心分離血液処理システムであって、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供するために前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光源であって、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成する光源と、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集するために、且つ、前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけるために、前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光収集要素と、
各ピクセルが強度を有するピクセルのフィールドとして、前記光収集要素によって設けられた前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされた前記二次元デテクタであって、前記予期される界面に垂直な感度に比較して、前記流体成分の間の予期される界面に平行な方向に、減少した感度を有する前記二次元デテクタと、
界面を検出するための計算機器であって、
選択されたピクセルの強度を受け取り、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定し、
前記ピクセル値の勾配のセットを決定することによって、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンし、
連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される隣接する縁を連結し、
前記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当て、
前記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定し、
隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較し、
前記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、前記隣接する領域を共通領域に結合し、
前記結合された領域に基づいて前記界面を再決定する計算機器と、
を備える密度遠心分離血液処理システム。
【請求項27】
流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有し且つ入口ポートおよび少なくとも1つの収集ポートを有する密度遠心分離血液処理システムであって、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供するために前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光源であって、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成する光源と、
分離された血液成分の間の界面が観察されてもよい前記回転する分離チャンバの当該の領域と、前記収集ポートを通って流れる血液成分が観察されてもよい収集ポート測定区域と、を備える前記観察領域と、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集するために、且つ、前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけるために、前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光収集要素と、
前記光収集要素によって設けられた前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされた前記二次元デテクタであって、前記当該の領域の界面と、前記収集ポート測定区域の血液成分流れと、を検出する前記二次元デテクタと、
前記観察された界面の半径方向変位を調整するために検出された血液成分流れに応答する制御手段と、
を備える密度遠心分離血液処理システム。
【請求項28】
前記制御手段は、検出された血液成分流れの変化に応答して正しい界面レベルを確立し、観察された界面の変化にさらに応答して一貫した界面レベルを維持する、請求項27記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項29】
前記制御手段は、血漿流れ状態、白血球流れ状態、および、赤血球流れ状態を区別する、請求項28記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項30】
前記制御手段は、前記収集ポート測定区域の前記血液成分流れにおけるポンプ誘発された流れ変動を検出する、請求項29記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項31】
前記制御手段は、血漿信号限界および赤血球信号限界を設定し、前記限界に基づいて流体の流れを調整する、請求項30記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項32】
前記制御手段は、白血球信号を検出する、請求項31記載の密度遠心分離血液処理システム。
【請求項33】
流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有する密度遠心分離血液処理システム用のモニタリングシステムであって、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供するために前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光源であって、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成する光源と、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集するために、且つ、前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけるために、前記密度遠心分離血液処理システムに光連通する光収集要素と、
各ピクセルが強度を有するピクセルのフィールドとして、前記光収集要素によって設けられた前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を受け取り検出するように位置決めされた前記二次元デテクタと、
1つまたはそれ以上の界面を弁別するために複数の画像処理手順を使用する計算機器と、
を備えるモニタリングシステム。
【請求項34】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面の複数の縁を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、連結された隣接する縁は、前記連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される、請求項33記載のモニタリングシステム。
【請求項35】
前記最小長さは、前記観察領域の幅の少なくとも75%である、請求項34記載のモニタリングシステム。
【請求項36】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、前記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てる、請求項33記載のモニタリングシステム。
【請求項37】
前記計算機器は、前記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定する、請求項36記載のモニタリングシステム。
【請求項38】
前記計算機器は、隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較し、前記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、前記隣接する領域を共通領域に結合する、請求項37記載のモニタリング装置。
【請求項39】
前記予め決定された限界は、強度差要因である、請求項38記載のモニタリングシステム。
【請求項40】
前記界面は、前記結合された領域に基づいて再決定される、請求項38記載のモニタリングシステム。
【請求項41】
前記二次元デテクタは、前記予期される界面に垂直な感度に比較して、前記流体成分の間の予期される界面に平行な方向に、減少した感度を有する、請求項33記載のモニタリングシステム。
【請求項42】
前記デテクタは、前記予期される界面に平行なピクセルの行と、前記予期される界面に垂直なピクセルの列と、を有するほぼ均一に間隔をおいたピクセルを備え、前記デテクタは、選択された行および列のピクセルのみが試料採取されるように、前記均一に間隔をおいたピクセルの選択されたピクセルを試料採取する、請求項41記載のモニタリングシステム。
【請求項43】
選択された列の数は、選択された行未満である、請求項42記載のモニタリングシステム。
【請求項44】
行に沿ってn個ごとのピクセルおよび列に沿ってm個ごとのピクセルが試料採取される、請求項43記載のモニタリングシステム。
【請求項45】
nは、mの2倍から10倍大きい請求項44記載のモニタリングシステム。
【請求項46】
前記画像処理手順は、選択されたピクセルの強度を受け取ることと、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定することと、を備える、請求項33記載のモニタリングシステム。
【請求項47】
前記拡散関数は、少なくとも2方向に強度の第2の偏導関数と、時間に対する強度の偏導関数と、を備える、請求項46記載のモニタリングシステム。
【請求項48】
前記拡散関数は、実験定数を備える、請求項47記載のモニタリングシステム。
【請求項49】
前記拡散関数は、下記を計算することによってピクセルの強度を予測し、
t+1=I+α(Ii,j−1+Ii−1,j+Ii+1,j+Ii,j+1−4i,j
ただし、
αは、実験定数であり、
iおよびjは、特定の方向であり、
Ii,jは、ある場所におけるピクセルの強度であり、
i,j−1、Ii−1,j、Ii+1,jおよびIi,j+1は、前記場所の前記ピクセルに隣接するピクセルの強度であり、
は、選択された時間におけるピクセルの強度であり、
t+1は、次の時間における拡散したピクセルである、請求項48記載のモニタリングシステム。
【請求項50】
前記実験定数は、約0.2である、請求項49記載のモニタリングシステム。
【請求項51】
前記画像処理手順は、前記ピクセル値の勾配のセットを決定することを備える、請求項33記載のモニタリングシステム。
【請求項52】
選択された方向における隣接する勾配を超える前記勾配用のピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられ、前記選択された方向における隣接する勾配を超えない前記勾配用のピクセル場所には、相を表す値が割り当てられる、請求項51記載のモニタリングシステム。
【請求項53】
前記場所における勾配が閾値を超える場合のみ、前記ピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられる、請求項52記載のモニタリングシステム。
【請求項54】
前記勾配用のピクセル場所には、前記場所における勾配が閾値を超える場合に、界面を表す値が割り当てられ、前記閾値を超えない前記勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられる、請求項52記載のモニタリングシステム。
【請求項55】
勾配の前記セットは、最大勾配に対して標準化される、請求項54記載のモニタリングシステム。
【請求項56】
前記標準化された勾配の数は、前記標準化された勾配の大きさの範囲の選択された数の範囲内である、請求項55記載のモニタリングシステム。
【請求項57】
前記閾値は、前記標準化された勾配の平均値で設定される、請求項56記載のモニタリングシステム。
【請求項58】
流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有する密度遠心分離血液処理システムを制御するための方法であって、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射し、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成することと、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を、各ピクセルが強度を有するピクセルのフィールドとして、二次元デテクタ内に収集することと、
1つまたはそれ以上の界面を弁別するために連続した少なくとも2つの画像処理手順を使用することと、
を備える方法。
【請求項59】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面上の複数の縁を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、連結された隣接する縁は、前記連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記最小長さは、前記観察領域の幅の少なくとも75%である、請求項59記載の方法。
【請求項61】
前記画像処理手順は、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることを備え、前記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てる、請求項58記載の方法。
【請求項62】
前記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定することをさらに備える、請求項61記載の方法。
【請求項63】
隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較し、前記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、前記隣接する領域を共通領域に結合することをさらに備える、請求項62記載のモニタリング装置。
【請求項64】
前記予め決定された限界は、強度差要因である、請求項63記載の方法。
【請求項65】
前記界面は、前記結合された領域に基づいて再決定される、請求項63記載の方法。
【請求項66】
前記予期される界面に垂直な感度に比較して、前記流体成分の間の予期される界面に平行な方向における前記二次元デテクタの感度を、減少することをさらに備える、請求項58記載の方法。
【請求項67】
前記デテクタは、前記予期される界面に平行なピクセルの行と、前記予期される界面に垂直なピクセルの列と、を有するほぼ均一に間隔をおいたピクセルを備え、前記デテクタは、選択された行および列のピクセルのみが試料採取されるように、前記均一に間隔をおいたピクセルの選択されたピクセルを試料採取する、請求項66記載の方法。
【請求項68】
選択された列の数は、選択された行の数未満である、請求項67記載の方法。
【請求項69】
行に沿ってn個ごとのピクセルおよび列に沿ってm個ごとのピクセルが試料採取される、請求項68記載の方法。
【請求項70】
nは、mの2倍から10倍大きい請求項69記載の方法。
【請求項71】
選択されたピクセルの強度を受け取ることと、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定することと、をさらに備える、請求項58記載の方法。
【請求項72】
前記拡散関数は、少なくとも2方向に強度の第2の偏導関数と、時間に対する強度の偏導関数と、を備える、請求項71記載の方法。
【請求項73】
前記拡散関数は、実験定数を備える、請求項72記載の方法。
【請求項74】
前記拡散関数は、下記を計算することによってピクセルの強度を予測し、
t+1=I+α(Ii,j−1+Ii−1,j+Ii+1,j+Ii,j+1−4i,j
ただし、
αは、実験定数であり、
iおよびjは、特定の方向であり、
Ii,jは、ある場所におけるピクセルの強度であり、
i,j−1、Ii−1,j、Ii+1,jおよびIi,j+1は、前記場所の前記ピクセルに隣接するピクセルの強度であり、
は、選択された時間におけるピクセルの強度であり、
t+1は、次の時間における拡散したピクセルである、請求項73記載の方法。
【請求項75】
前記実験定数は、約0.2である、請求項74記載の方法。
【請求項76】
前記ピクセル値の勾配のセットを決定することをさらに備える、請求項58記載の方法。
【請求項77】
選択された方向における隣接する勾配を超える前記勾配用のピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられ、前記選択された方向における隣接する勾配を超えない前記勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられる、請求項76記載の方法。
【請求項78】
前記場所における勾配が閾値を超える場合のみ、前記ピクセル場所に、界面を表す値が割り当てられる、請求項77記載の方法。
【請求項79】
前記勾配用のピクセル場所には、前記場所における勾配が閾値を超える場合に、界面を表す値が割り当てられ、前記閾値を超えない前記勾配用のピクセル場所には相を表す値が割り当てられる、請求項76記載の方法。
【請求項80】
勾配の前記セットは、最大勾配に対して標準化される、請求項79記載の方法。
【請求項81】
前記標準化された勾配の数は、前記標準化された勾配の大きさの範囲の選択された数の範囲内である、請求項80記載の方法。
【請求項82】
前記閾値は、前記標準化された勾配の平均値で設定される、請求項81記載の方法。
【請求項83】
流体成分を分離するための且つ中心回転軸を中心にして回転する分離チャンバを有する密度遠心分離血液処理システムを制御するための方法であって、
前記密度遠心分離血液処理システムの観察領域を照射するための入射光線を提供し、それによって、前記観察領域から伝達された光か散乱した光かまたはその両方を生成することと、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を収集することと、
前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方の少なくとも一部を二次元デテクタに方向づけることと、
各ピクセルが強度を有するピクセルのフィールドとして、前記二次元デテクタに、前記光収集要素によって設けられた前記観察領域から前記伝達された光か散乱した光かまたはその両方を検出し、前記二次元デテクタは、前記予期される界面に垂直な感度に比較して、前記流体成分の間の予期される界面に平行な方向に、減少した感度を有することと、
界面を検出することであって、
選択されたピクセルの強度を受け取り、血液成分の間の界面の検出を強調するために拡散関数を決定することと、
前記ピクセル値の勾配のセットを決定することによって、血液成分の間の界面を検出するためにピクセル値のフィールドをスキャンすることと、
連結された隣接する縁の長さが所定の最小長さよりも大きい場合に界面として認識される隣接する縁を連結することと、
前記検出された境界に対する領域にピクセルを割り当てることと、
前記領域の各々におけるピクセルの平均強度を決定することと、
隣接する領域におけるピクセルの平均強度を比較することと、
前記平均強度の差が予め決定された限界を超えない場合には、前記隣接する領域を共通領域に結合することと、
前記結合された領域に基づいて前記界面を再決定することと、
によって、界面を検出することと、
を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8】
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【図9】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図10】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図11】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図12】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図13d】
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【図13e】
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【図13f】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−500900(P2010−500900A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524719(P2009−524719)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/072678
【国際公開番号】WO2008/021626
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(507114521)カリディアンビーシーティー、インコーポレーテッド (39)
【氏名又は名称原語表記】CaridianBCT, Inc.
【住所又は居所原語表記】10811 West Collins Avenue, Lakewood, Colorado 80215, U.S.A.
【Fターム(参考)】