食品調理のためのシステムおよび方法
【課題】食品調理器具等の種々の器具、装置に対する動力供給の改良に関する。
【解決手段】食品調理システムは、加熱調理器具を励起する非接触の動力供給源を含む。食品調理システムは、食品器具と該システムとの間の通信を可能とする通信システムを含む。食品器具は、上記システムに識別子を送信する。食品器具が送信器を装備しない場合には、上記システムは、食品器具による動力消費の特性から食品器具の形式決定を試行する。もし食品器具が特性解析され得なくても、食品調理システムは手動的に操作され得る。
【解決手段】食品調理システムは、加熱調理器具を励起する非接触の動力供給源を含む。食品調理システムは、食品器具と該システムとの間の通信を可能とする通信システムを含む。食品器具は、上記システムに識別子を送信する。食品器具が送信器を装備しない場合には、上記システムは、食品器具による動力消費の特性から食品器具の形式決定を試行する。もし食品器具が特性解析され得なくても、食品調理システムは手動的に操作され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
殆どの台所には、食品調理のための多くの器具および装置がある。例えば台所には、トースタ、コーヒーメーカ、ミキサ、ブレンダ、フードプロセッサおよびレンジ等があり得る。これらの装置の殆どは、給電されるか、給電されることができる。
【背景技術】
【0002】
多くの場合にこれらの装置は、台所の至る所に異なる場所で使用される。電気器具はコンセントの近くに設置されなければならない。これらの器具がレンジの近くで使用されるならば最大の人間工学が達成されるが、これらの器具のコードは概ね、レンジの加熱調理用表面から離間されねばならない。
【0003】
これらの器具のコードは、更に、これらの器具の使い易さを阻害する。例えばミキサのコードは、調理人がミキサを様々の場所で使用することを可能にしなければならない。もしコードが長すぎると、コードは台所を乱雑にし、食品調理のために利用し得る調理台のスペースを少なくする。
【0004】
レンジは、台所における人間工学に対して別の問題を呈示する。概ね、レンジ頂部は、加熱調理のためだけに使用される。故に、台所内の調理台スペースの部分は、使用されない。
【0005】
一定の加熱調理面は、熱伝導材料の下方に加熱要素を有する。これによると、付加的な調理台スペースが提供されないだけでなく、熱伝導材料は一定の断熱を有することによりレンジの全体的な効率を低下させる。熱伝導材料の加熱のために、一定の調理人は斯かるレンジ頂部の使用は困難であると感じる。
【0006】
故に、台所における種々の器具に対して動力を提供する優れた方法が大いに望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の従来技術の問題を解決するために、台所等における種々の電気器具、装置に対する動力供給を改良しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
食品調理システムは、加熱調理器具に対して動力を転送する非接触式の動力転送システムを含む。通信システムによれば、非接触式の動力転送システムの近傍に載置された加熱調理器具に関する情報が、制御システムへ提供される。制御器は、加熱調理器具に情報を送信する。非接触式の動力転送システムは、誘導給電システムとされ得る。
【0010】
器具からの情報を用いて制御器は、器具が所望結果を達成するために器具に対して転送されるべきエネルギの量を決定する。例えば加熱調理器具がフライパンであり且つフライパンが250°Fまで加熱されることが所望されるなら、制御器は、フライパンを所望温度まで加熱するに必要なエネルギ、並びに、フライパンが所望温度に到達するために必要な時間を算出する。もしフライパンが温度センサを含むならば、フライパンはその温度を制御器へ提供することにより、フライパンのための閉ループ制御系を形成する。
【0011】
別実施形態において器具が通信システムを含まない場合、器具の種類は、器具に関する周波数応答プロフィルにより検出され得る。周波数応答プロフィルは、非接触式の動力転送システムにより異なる動作周波数で器具へ転送されるエネルギのプロットである。周波数応答プロフィルを形成するために、非接触式の動力転送システムは多くの異なる周波数で作動する。器具に転送されるエネルギは、各周波数に対して決定される。各器具は固有の周波数応答プロフィルを有することにより、器具は正確に識別され得る。一旦識別されたならば、多くの異なる器具を収容するデータベースから、器具の作動に関する情報が入手される。
【0012】
もし器具が通信システムを有するならば、器具の作動に関する情報は、器具から情報を制御システムへダウンロードすることにより制御器に提供される。選択的に、器具は識別子を制御器に提供し、その場合に制御器は、器具の作動に関する情報をメモリから入手する。
【0013】
食品調理システムはネットワークに接続されて、食品調理システムに対してユーザが遠隔場所から制御情報を提供することを可能にする。そこで、ユーザは、食品調理システムと共に使用される種々の器具に対して正確な制御を行い得る。
【0014】
食品調理システムは、また、器具を非接触式給電システムに対して容認可能な位置に維持する磁石の如き整列手段も含み得る。
【0015】
食品調理システムと共に種々の器具が使用され得る。例えば器具は、器具および制御システムの動作をプログラムするためのユーザ・インタフェースを含み得る。斯かる器具は、食品容器、通信システム、および、ユーザ入力デバイスを含む。ユーザは温度および時間の如き特定の加熱調理情報を入力することにより器具の作動をプログラムするか、または、ユーザは事前プログラムされた加熱調理スケジュールを選択し得る。
【0016】
一旦入力されると、非接触式給電システムの近傍に載置されたときに器具は、加熱調理スケジュールに関する情報を制御器に伝達する。そこで、制御器は、スケジュールに従って器具に給電する。
【0017】
器具に対してエネルギは非接触式給電システムにより転送されることから、加熱調理器具および制御システムは単一ユニット内に完全に封閉され得る。そのようにして、器具全体が、制御器もしくは動力接続部を損傷する心配なく、食器洗浄機内に浸漬もしくは載置され得る。
【0018】
食品調理システムと共に、トースタの如き複雑でない器具も使用され得る。トースタは、非接触式給電システムにより誘導加熱される加熱要素を含む。送信器は、トースタに関する情報を制御システムに提供する。
【0019】
本発明の上記および他の目的、利点および特徴は、図面に関する詳細な説明を参照することにより更に容易に理解かつ評価されよう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】食品調理システムを示す図である。
【図2】食品調理システムの平面図である。
【図3】誘導給電式器具を示す図である。
【図4】能動的加熱調理装置を示す図である。
【図5】能動的加熱調理装置の代替実施形態を示す図である。
【図6】誘導給電式トースタを示す図である。
【図6A】加熱調理装置に対する独立した二次的ヒータを示す図である。
【図7】誘導加熱調理器具に対するインタフェース・ユニットを示す図である。
【図8】誘導加熱調理システムを操作する方法を示す図である。
【図9】誘導給電式器具に対する周波数プロフィルを示す図である。
【図10】誘導加熱調理システムに関する状態図である。
【図11】加熱調理システムに関する制御アルゴリズムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、台所で使用される食品調理システム8を示している。アンテナ12、14、16に対して通信インタフェース10が取付けられる。通信システム10は、アンテナ12、14、16に直接接続されて示されている。通信システム10は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、802.11b、802.11g、または、他の任意の独自もしくは一般的なワイヤレス通信プロトコルを用いるワイヤレス通信システムとされ得る。一次コイル18、20、22に動力供給源17が接続される。
【0022】
動力供給源17は好適には、2004年11月30日にKuennen他に発行され、その主題は言及したことにより全体的に本明細書中に援用される米国特許第6,825,620号に記述された如き適応誘導動力供給源である。該用具に動力を提供するために一次コイル18、20、22が誘導可能に加熱調理用具24、26、28に連結される。
【0023】
加熱調理用具24、26、28は、一次コイル18、20、22と共働する動力供給源17により動力供給される。調理台30は、台所の調理台用に使用されるFormica(登録商標)もしくは花崗岩の如き一般的な材料の内の任意材料で構成され得る。必要であれば、調理台30からの加熱調理用具24、26、28の熱的および電気的な絶縁を実現するために、絶縁層32が使用され得る。ユーザ・インタフェース34によりユーザは、制御器36に対して入力を行うと共に制御器からの情報を観察して、食品調理システム8の作動を制御し得る。
【0024】
調理台30または絶縁層32は、各一次コイル18、20、22の中央の近傍に配置された電磁石もしくは永久磁石を含む整列手段43、45、47を含み得る。器具24、26、28は、夫々の二次コイルの中心部の近くに配置された永久磁石であって、補助的磁石が器具24、26、28の二次コイルの中心部を一次コイル18、20、22の中心部に整列させる役割を果たす如く配向された永久磁石を含み得る。選択的に整列手段43、44、45は、着色スポット、陥没部、隆起区画、ピンもしくは凹所の如き視覚的な指標から成り得る。
【0025】
制御器36は、プロセッサ38およびメモリ39を含む。プロセッサ38は、アリゾナ州、チャンドラのマイクロチップ社(Microchip, Inc.)により製造されたPIC30F3011の如きマイクロコントローラとされ得る。
【0026】
動力測定システム37は、テキサス州、オースティンのシーラス・ロジック社(Cirrus Logic)により製造されるCS5460Aの如き単相双方向の動力/エネルギ集積回路とされ得る。動力測定システム37は、外部動力供給源からの入力電圧および電流を測定する。制御器36は周期的に動力測定システム37をポーリング(polls)することで、食品調理システム8に供給される電力、電流および電圧を決定する。
【0027】
制御器36は、また、食品調理システム8から動力を引く一切の装置を監視すると共に、動力供給源18の作動を制御する。制御器36はまた、一次コイル18、20、22に対して供給される電流を監視する。
【0028】
制御器36は、また、安全のための遮断を提供する。一次コイル18、20、22内のいずれか一つに供給される電流がスレッショルド電流を超過する場合には、各一次コイルに対する動力は低減もしくは遮断される。
【0029】
通信インタフェース10は、また、ネットワーク27に、次にパーソナルコンピュータ29に接続され得る。ユーザはパーソナルコンピュータ29を使用して、食品調理システム8の動作にアクセスし得る。
【0030】
強い電磁界の可能性の故に、制御器36は通信インタフェース10のワイヤレス出力を監視する。該出力の周波数が正しい周波数範囲内でない場合には、ワイヤレス通信は無効化される。所定のインターバルの後に制御器36は再び、一切の器具とのワイヤレス通信リンクの確立を試行する。
【0031】
図2は、図1に示された食品調理システム8の平面図である。温度センサ40、42、44は、表面の温度に関する情報を制御器34に提供する。キー・パッド46およびディスプレイ48により、ユーザは、加熱調理用具24、26、28に関する情報を観察できる。更に、キー・パッド46により、ユーザは食品調理システム8に命令を送信できる。磁石43、45、47は、器具のコイル18、20、22との整列維持を助ける。
【0032】
図3は、食品調理システム8と共に使用される受動的加熱装置を示している。食品調理システム8と共に使用される装置は概ね3つの範疇に入る:受動的加熱装置、能動的加熱装置、およびブレンダ、ミキサ、電気式缶切り、および他の電気器具の如き、電気機械的な装置。
【0033】
フライパン50は、受動的加熱装置の一例である。フライパン50の近くに載置され、励起されたときに、食品調理システム8の一次コイルはフライパン50の基部内に循環電流を生成して、フライパン50の基部を加熱する。
【0034】
制御器36は、フライパン50の共振周波数の特徴からフライパン50を識別し得る。各負荷は僅かに異なる周波数特性を有することが見出されている。プロセッサ38は周波数応答に関する情報を使用して、フライパンもしくは任意の用具に関する情報を検索し得る。例えばプロセッサ38はユーザに対し、フライパンの製造者、および、そのフライパンに関する種々の加熱条件を提供し得る。
【0035】
メモリ39は、フライパン50の加熱調理特性に関する情報を含み得る。例えばメモリ39は、フライパン50に関する加熱曲線であって、フライパン50を所定温度まで加熱するために一次コイルに必要とされる電流を特定する加熱曲線を含み得る。これによりユーザは、フライパン50に関する所望の温度をプログラムし得る。次に制御器36は、フライパン50を所望温度にしてフライパン50を所望温度で維持するために最も効率的な方法を決定する。斯かるシーケンスは、所定期間に亙り異なる電流レベルおよび異なる周波数でフライパン50に動力を供給する段階を含む。
【0036】
フライパン50内の調理温度に関して非常に繊細な制御を行うために、温度センサが制御器36に付加的データを提供する。ユーザは、キー・パッド46およびディスプレイ48を介してレシピまたは温度/時間シーケンスを入力することにより、フライパン50に供給されるエネルギを加熱調理サイクルの全体に亙り変化させ得る。
【0037】
フライパン50の共振周波数を検出してフライパン50を識別する代わりに、フライパン50はRFIDタグ52を含み得る。RFIDタグ52はフライパン50を識別する情報を含む。RFIDタグ52は、識別子を含み得る。プロセッサ38はメモリ39から、フライパン50に関する情報を検索する。RFIDタグ52は、フライパン50の加熱条件に関する詳細情報を包含し得る。RFIDタグ52がフライパン50の加熱条件に関する詳細情報を含む場合には、その情報はフライパン50の加熱を制御するためにプロセッサ38により直接的に使用され得る。RFIDタグ52は、トランスポンダ、WIFI送信器、または、制御器36に情報を送信する他の任意の装置であってよい。
【0038】
図4は、能動的加熱調理装置58を示す。加熱質量体62上には、該加熱質量体と接触させて食品容器60が載置される。加熱質量体62は、調理台64の近傍もしくは該調理台上に位置決めされる。装置制御器70はディスプレイ66およびキー・パッド68を含む。キー・パッド68は、一連のスィッチもしくはノブとされ得る。装置制御器70は、食品容器60内の温度を監視かつ制御する手段を提供する。例えばディスプレイ66は、食品容器60内の温度を示し得る。送受信機72は通信インタフェース76により、装置制御器70と制御器74との間における双方向通信を提供する。調理台64の基端にアンテナ78が配置されることにより、送受信機72と通信インタフェース76との間の通信が促進される。温度センサ81は、調理台64の表面温度に関する情報を提供する。
【0039】
操作時にユーザは、装置制御器70を介して食品容器60の所望温度もしくは温度スケジュールを入力する。次に装置制御器70は送受信機72を経由して、所望温度および食品容器60の現在温度に関する情報を制御器74に送信する。制御器74は動力供給源82により一次コイル80に供給される動力を調節することにより、食品容器60内の温度の正確な制御を可能にする。
【0040】
能動的加熱調理装置58の種々の実施形態が可能である。図5は、斯かる加熱調理装置58の一つの形態を示している。加熱調理トレイ83は食品領域85を有する。食品は加熱のために食品領域85内に載置され得る。食品領域85の下方には加熱質量体が配置される。ディスプレイ84は、日付、時間、経過時間、および、食品領域85内の温度を表示し得る。装置制御器86は、食品領域85内の温度を上昇もしくは下降させる単純な“上昇/下降”スィッチから成る。
【0041】
加熱調理トレイ83は全体的に耐湿材料で被包され、それにより加熱調理トレイ83は洗浄のために完全に水中に浸され得る。更に、上記被包材料は、加熱調理トレイ83の、加熱炉または他の焼成装置内への載置を可能にする。
【0042】
図6は食品調理システム8と共に使用されるトースタを示す。側壁90、92は2つの熱伝導部材94、96を含む。加熱要素93は一次巻線からエネルギを受けると加熱を開始し、熱伝導部材94、96が加熱される。スィッチ98は、タイマ100によるパンの焼き加減の選択を可能にする。タイマ100は所定時間長に設定される。タイマ100が満了したとき、送受信機102に対して、一次巻線を作動停止させる信号が送信される。
【0043】
図6Aは、食品調理システム8と共に使用されるシステムのための独立した二次的ヒータ110を示している。独立した二次的ヒータ110は、食品調理システム8と共に非磁気ポットおよび鍋の使用を可能にする。
【0044】
独立した二次的ヒータ110は、二次コイル区画112および天秤区画114を含む。二次コイル区画112は食品調理システム8内の一次コイルにより加熱されることにより、ガラスまたは他の非金属の加熱調理用具を加熱し得る。天秤区画114は、独立した二次的ヒータ110上に載置された任意の対象物の重量を検出するために用いられる。独立した二次的ヒータ110は、食品調理システム8に情報を送受信する送受信機を含み得る。
【0045】
図7は、誘導加熱調理器具に対するインタフェース・ユニット130を示している。インタフェース・ユニット130は、プロセッサ132、メモリ134、入力装置136、誘導二次コイル138、送受信機140およびディスプレイ142を含む。インタフェース・ユニット130は、誘導加熱調理器具上に設置され得るか、または、誘導加熱調理器具の一部として構成され得る。
【0046】
入力装置136により、ユーザは、誘導加熱調理器具に対する所望温度またはモータ速度の如き動作パラメータを入力し得る。入力装置136は、誘導加熱調理器具に対する入力および制御を可能にするキー・パッド、スィッチ、または、他の任意機構とされ得る。
【0047】
メモリ134は、上記加熱調理器具に対する識別子、ならびに動作パラメータを含む。プロセッサ132は送受信機140を介して、夫々の一次コイルに提供される動力をプロセッサ38が制御し得る様に、プロセッサ38に対して命令および情報を提供する。プロセッサ132は、実際の二次コイル電圧および目標電圧を監視し、且つ周波数の変更を要求する。二次コイルの電圧は、約500Kサンプル/秒の割合で観察される。サンプル速度は、500Kサンプル/秒より多くまたは少なくされ得る。
【0048】
メモリ134は、また、加熱プロフィルの如き加熱調理器具に関するプロフィルも含み得る。そこで、加熱調理器具に迅速に十分な動力を供給し、加熱調理器具の温度が所望温度に接近するにつれて該加熱調理器具に供給される動力を減少させ得るように、プロセッサ132はプロセッサ38に指示を与える。
【0049】
送受信機140は、RFID、ブルートゥース、WIFI、または、プロセッサ38と情報通信する他の任意ワイヤレス方法を使用し得る。プロセッサ132は、同様に、アリゾナ州、チャンドラのマイクロチップ社(microchip, Inc.)により製造されるPIC30F3010マイクロコントローラとされ得る。
【0050】
図8は、上記誘導加熱調理システムを操作する方法を示している。
【0051】
ステップ200にて、誘導加熱調理システム8は、使用中でない各一次コイルを周期的に励起する。好適には、一次コイルは所定プローブ周波数で励起される。プローブ周波数は好適には、一切の誘導器具の共振周波数ではない。
【0052】
ステップ202にて、上記システムは、次に、上記プローブ周波数により負荷が検出されたか否かを決定する。負荷が検出されなければ、プローブ周波数において周期的に動力を供給するプロセスは継続される。
【0053】
もし負荷が存在し且つ上記システムが適応誘導動力供給源を使用するなら、その適応誘導動力供給源の動作の周波数は上記プローブ周波数からシフトされ、負荷が存在することが制御器36に対して示される。もし負荷が検出されたならば、ステップ204にて制御器36は、次に、夫々の一次コイルを始動周波数で連続的に励起する。
【0054】
上記始動周波数は上記プローブ周波数と同一とされるか、または異なる周波数とされ得る。始動周波数にて一次コイルを励起すると十分な動力が供給されることにより、加熱調理器具における一切の通信システムが給電され、誘導二次コイル138に、故に送受信機140に動力が供給される。送受信機140は、印加されると、情報送信を開始する。
【0055】
ステップ206にて、誘導加熱調理システム8は次に、誘導器具130からの一切の応答をチェックする。
【0056】
もし応答が受信されなければ、ステップ208にて、誘導加熱調理システム8は装置の特性解析を実施する。特性解析は、周波数プロフィルを獲得するために一次コイルを複数の周波数で励起することを含む。周波数プロフィルは図9に示されている。
【0057】
周波数プロフィルを形成するために、動力供給源の周波数を所定の周波数範囲に亙り変化させる。その場合、各周波数における出力電圧が決定される。各形式の器具は、固有の周波数プロフィルを有している。故に、周波数プロフィルを検証することにより、食品調理システムの近傍に載置された器具の形式が決定され得る。
【0058】
図8に戻ると、上記器具が特性解析された後、ステップ210にて上記システムは、その装置がいずれの既知装置と適合するかを決定する。上記特性がいずれの既知装置と適合する場合には、ステップ214で、その装置に対する識別子が検索される。
【0059】
上記特性がいずれの装置にも適合しない場合には、ステップ211にて、上記システムは手動モードで作動する。手動モードにより、ユーザは、上記器具に供給される動力を、ユーザ・インタフェース34を介して手動調節し得る。
【0060】
応答が受信された場合には、ステップ212で通信リンクが確立される。次にステップ214にて、上記器具の識別子が獲得される。
【0061】
ステップ216にて、上記装置に関する作動パラメータが獲得される。次にステップ218にて、得られた作動パラメータに従い給電システムが励起される。
【0062】
図10は、通信インタフェースを備えた誘導器具が使用されるときにおける、一次コイル18、20、22の一つの一次コイルに関する状態図である。S_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)時に、各プローブ間のインターバルは経過しない。既知負荷も、外部装置との通信も無い。故に、一次コイルは励起されない。各プローブ間におけるインターバルが経過したとき、S_プローブ待機(Probe_Wait)(172)が生ずる。既知負荷はなく、一次コイルは励起されず、通信も無い。
【0063】
S_プローブ活動(Probe_Active)(174)がプローブ時に生ずる。制御器36は、負荷が存在するか否かを決定する。一次コイルはプローブ周波数で励起される。一切の器具に対し、通信インタフェース10によりポーリング信号が送信される。もし戻り応答が受信されなければ、システムはS_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)に戻る。もし応答が受信されたら、へシステムはS_フィードバック(Feedback)(178)へ進展する(時間遅延176を参照)。
【0064】
S_フィードバック(Feedback)(178)において、負荷が見出されて特定される。一次コイルは、閉ループ・フィードバックにより可変周波数として励起される。通信リンクは、制御器36に対して周期的なフィードバックを提供する。
【0065】
時間遅延(180)に示される如く、もし通信応答がS_フィードバック(Feedback)(178)時に受信されなければ、システムはS_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)に復帰する。
【0066】
図11は、システムに対する制御アルゴリズムを示す。ボックス200内のタスク以外の全てのタスクは、プロセッサ132により実施される。目標電圧VtargetはVoutと比較される。周波数変化Δfが算出されて制御器36へ送信される。制御器36は駆動周波数を変更し、異なる誘起電圧Vout(t)を生成する。これは次に、閉ループのフィードバック系を完成するために、元の入力へフィードバックされる。VtargetとVoutとの間の僅かな変動は無視され得る。
【0067】
最初の一次コイルの周波数は任意周波数とされ得る。但し、プローブ周波数を使用すれば十分であることが見出されている。一つの適切な周波数は80KHzである。図9を再び参照すると、周波数の変化は、二次コイルにおいて誘起される電圧の変化の原因となる。
【0068】
周波数の変更前に、周波数の変化に対して電圧勾配が正もしくは負のいずれであるかを決定するために、周波数の僅かな調節が行われる。電圧勾配は、出力電圧を変えるために周波数を増加するのか減少するのかを表す。例えば図9を参照すると、もし一次コイルの初期周波数が50KHzであれば、周波数増加は出力電圧を増加する一方、周波数減少は出力電圧を減少する。但し、一次コイルの初期周波数が80KHzならば、周波数の減少は出力電圧の増加を引き起こす一方、周波数の増加は出力電圧の減少を引き起こす。
【0069】
一定状況において、特定の誘導器具は周波数の谷部(trough)を有することがある。周波数の谷部は、周波数の増加によっても減少によっても電圧出力が減少しない最小値である。この状況において、電圧を変更するための所定回数の試行の後、一次コイルの周波数は所定量だけ新たな周波数へシフトされる。周波数シフトの所定量は、作動周波数を周波数谷部から移動させるに十分なものである。
【0070】
概ね、制御器36と任意の加熱調理用具との間の通信は、照会信号を送信する制御器74により開始される。加熱調理用具は、その照会信号に応答する。選択的に加熱調理用具は、情報を制御器74にブロードキャストし得る。
【0071】
上記の説明は好適実施形態に関する。均等物の原則を含む特許法の原理に従い解釈される各請求項に記載の本発明の精神および広範囲な見地から逸脱することなく、種々の改変および変更が為され得る。例えば、『一つ』、『上記』または『前記』という冠詞を用いた請求項要素に関する言及は、その要素を単数に限定すると解釈されるべきでない。
【符号の説明】
【0072】
8 食品調理システム
10 通信インタフェース
12,14,16 アンテナ
17 動力供給源
18,20,22 一次コイル
24,26,28 加熱調理用具
36 制御器
【技術分野】
【0001】
殆どの台所には、食品調理のための多くの器具および装置がある。例えば台所には、トースタ、コーヒーメーカ、ミキサ、ブレンダ、フードプロセッサおよびレンジ等があり得る。これらの装置の殆どは、給電されるか、給電されることができる。
【背景技術】
【0002】
多くの場合にこれらの装置は、台所の至る所に異なる場所で使用される。電気器具はコンセントの近くに設置されなければならない。これらの器具がレンジの近くで使用されるならば最大の人間工学が達成されるが、これらの器具のコードは概ね、レンジの加熱調理用表面から離間されねばならない。
【0003】
これらの器具のコードは、更に、これらの器具の使い易さを阻害する。例えばミキサのコードは、調理人がミキサを様々の場所で使用することを可能にしなければならない。もしコードが長すぎると、コードは台所を乱雑にし、食品調理のために利用し得る調理台のスペースを少なくする。
【0004】
レンジは、台所における人間工学に対して別の問題を呈示する。概ね、レンジ頂部は、加熱調理のためだけに使用される。故に、台所内の調理台スペースの部分は、使用されない。
【0005】
一定の加熱調理面は、熱伝導材料の下方に加熱要素を有する。これによると、付加的な調理台スペースが提供されないだけでなく、熱伝導材料は一定の断熱を有することによりレンジの全体的な効率を低下させる。熱伝導材料の加熱のために、一定の調理人は斯かるレンジ頂部の使用は困難であると感じる。
【0006】
故に、台所における種々の器具に対して動力を提供する優れた方法が大いに望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の従来技術の問題を解決するために、台所等における種々の電気器具、装置に対する動力供給を改良しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
食品調理システムは、加熱調理器具に対して動力を転送する非接触式の動力転送システムを含む。通信システムによれば、非接触式の動力転送システムの近傍に載置された加熱調理器具に関する情報が、制御システムへ提供される。制御器は、加熱調理器具に情報を送信する。非接触式の動力転送システムは、誘導給電システムとされ得る。
【0010】
器具からの情報を用いて制御器は、器具が所望結果を達成するために器具に対して転送されるべきエネルギの量を決定する。例えば加熱調理器具がフライパンであり且つフライパンが250°Fまで加熱されることが所望されるなら、制御器は、フライパンを所望温度まで加熱するに必要なエネルギ、並びに、フライパンが所望温度に到達するために必要な時間を算出する。もしフライパンが温度センサを含むならば、フライパンはその温度を制御器へ提供することにより、フライパンのための閉ループ制御系を形成する。
【0011】
別実施形態において器具が通信システムを含まない場合、器具の種類は、器具に関する周波数応答プロフィルにより検出され得る。周波数応答プロフィルは、非接触式の動力転送システムにより異なる動作周波数で器具へ転送されるエネルギのプロットである。周波数応答プロフィルを形成するために、非接触式の動力転送システムは多くの異なる周波数で作動する。器具に転送されるエネルギは、各周波数に対して決定される。各器具は固有の周波数応答プロフィルを有することにより、器具は正確に識別され得る。一旦識別されたならば、多くの異なる器具を収容するデータベースから、器具の作動に関する情報が入手される。
【0012】
もし器具が通信システムを有するならば、器具の作動に関する情報は、器具から情報を制御システムへダウンロードすることにより制御器に提供される。選択的に、器具は識別子を制御器に提供し、その場合に制御器は、器具の作動に関する情報をメモリから入手する。
【0013】
食品調理システムはネットワークに接続されて、食品調理システムに対してユーザが遠隔場所から制御情報を提供することを可能にする。そこで、ユーザは、食品調理システムと共に使用される種々の器具に対して正確な制御を行い得る。
【0014】
食品調理システムは、また、器具を非接触式給電システムに対して容認可能な位置に維持する磁石の如き整列手段も含み得る。
【0015】
食品調理システムと共に種々の器具が使用され得る。例えば器具は、器具および制御システムの動作をプログラムするためのユーザ・インタフェースを含み得る。斯かる器具は、食品容器、通信システム、および、ユーザ入力デバイスを含む。ユーザは温度および時間の如き特定の加熱調理情報を入力することにより器具の作動をプログラムするか、または、ユーザは事前プログラムされた加熱調理スケジュールを選択し得る。
【0016】
一旦入力されると、非接触式給電システムの近傍に載置されたときに器具は、加熱調理スケジュールに関する情報を制御器に伝達する。そこで、制御器は、スケジュールに従って器具に給電する。
【0017】
器具に対してエネルギは非接触式給電システムにより転送されることから、加熱調理器具および制御システムは単一ユニット内に完全に封閉され得る。そのようにして、器具全体が、制御器もしくは動力接続部を損傷する心配なく、食器洗浄機内に浸漬もしくは載置され得る。
【0018】
食品調理システムと共に、トースタの如き複雑でない器具も使用され得る。トースタは、非接触式給電システムにより誘導加熱される加熱要素を含む。送信器は、トースタに関する情報を制御システムに提供する。
【0019】
本発明の上記および他の目的、利点および特徴は、図面に関する詳細な説明を参照することにより更に容易に理解かつ評価されよう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】食品調理システムを示す図である。
【図2】食品調理システムの平面図である。
【図3】誘導給電式器具を示す図である。
【図4】能動的加熱調理装置を示す図である。
【図5】能動的加熱調理装置の代替実施形態を示す図である。
【図6】誘導給電式トースタを示す図である。
【図6A】加熱調理装置に対する独立した二次的ヒータを示す図である。
【図7】誘導加熱調理器具に対するインタフェース・ユニットを示す図である。
【図8】誘導加熱調理システムを操作する方法を示す図である。
【図9】誘導給電式器具に対する周波数プロフィルを示す図である。
【図10】誘導加熱調理システムに関する状態図である。
【図11】加熱調理システムに関する制御アルゴリズムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、台所で使用される食品調理システム8を示している。アンテナ12、14、16に対して通信インタフェース10が取付けられる。通信システム10は、アンテナ12、14、16に直接接続されて示されている。通信システム10は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、802.11b、802.11g、または、他の任意の独自もしくは一般的なワイヤレス通信プロトコルを用いるワイヤレス通信システムとされ得る。一次コイル18、20、22に動力供給源17が接続される。
【0022】
動力供給源17は好適には、2004年11月30日にKuennen他に発行され、その主題は言及したことにより全体的に本明細書中に援用される米国特許第6,825,620号に記述された如き適応誘導動力供給源である。該用具に動力を提供するために一次コイル18、20、22が誘導可能に加熱調理用具24、26、28に連結される。
【0023】
加熱調理用具24、26、28は、一次コイル18、20、22と共働する動力供給源17により動力供給される。調理台30は、台所の調理台用に使用されるFormica(登録商標)もしくは花崗岩の如き一般的な材料の内の任意材料で構成され得る。必要であれば、調理台30からの加熱調理用具24、26、28の熱的および電気的な絶縁を実現するために、絶縁層32が使用され得る。ユーザ・インタフェース34によりユーザは、制御器36に対して入力を行うと共に制御器からの情報を観察して、食品調理システム8の作動を制御し得る。
【0024】
調理台30または絶縁層32は、各一次コイル18、20、22の中央の近傍に配置された電磁石もしくは永久磁石を含む整列手段43、45、47を含み得る。器具24、26、28は、夫々の二次コイルの中心部の近くに配置された永久磁石であって、補助的磁石が器具24、26、28の二次コイルの中心部を一次コイル18、20、22の中心部に整列させる役割を果たす如く配向された永久磁石を含み得る。選択的に整列手段43、44、45は、着色スポット、陥没部、隆起区画、ピンもしくは凹所の如き視覚的な指標から成り得る。
【0025】
制御器36は、プロセッサ38およびメモリ39を含む。プロセッサ38は、アリゾナ州、チャンドラのマイクロチップ社(Microchip, Inc.)により製造されたPIC30F3011の如きマイクロコントローラとされ得る。
【0026】
動力測定システム37は、テキサス州、オースティンのシーラス・ロジック社(Cirrus Logic)により製造されるCS5460Aの如き単相双方向の動力/エネルギ集積回路とされ得る。動力測定システム37は、外部動力供給源からの入力電圧および電流を測定する。制御器36は周期的に動力測定システム37をポーリング(polls)することで、食品調理システム8に供給される電力、電流および電圧を決定する。
【0027】
制御器36は、また、食品調理システム8から動力を引く一切の装置を監視すると共に、動力供給源18の作動を制御する。制御器36はまた、一次コイル18、20、22に対して供給される電流を監視する。
【0028】
制御器36は、また、安全のための遮断を提供する。一次コイル18、20、22内のいずれか一つに供給される電流がスレッショルド電流を超過する場合には、各一次コイルに対する動力は低減もしくは遮断される。
【0029】
通信インタフェース10は、また、ネットワーク27に、次にパーソナルコンピュータ29に接続され得る。ユーザはパーソナルコンピュータ29を使用して、食品調理システム8の動作にアクセスし得る。
【0030】
強い電磁界の可能性の故に、制御器36は通信インタフェース10のワイヤレス出力を監視する。該出力の周波数が正しい周波数範囲内でない場合には、ワイヤレス通信は無効化される。所定のインターバルの後に制御器36は再び、一切の器具とのワイヤレス通信リンクの確立を試行する。
【0031】
図2は、図1に示された食品調理システム8の平面図である。温度センサ40、42、44は、表面の温度に関する情報を制御器34に提供する。キー・パッド46およびディスプレイ48により、ユーザは、加熱調理用具24、26、28に関する情報を観察できる。更に、キー・パッド46により、ユーザは食品調理システム8に命令を送信できる。磁石43、45、47は、器具のコイル18、20、22との整列維持を助ける。
【0032】
図3は、食品調理システム8と共に使用される受動的加熱装置を示している。食品調理システム8と共に使用される装置は概ね3つの範疇に入る:受動的加熱装置、能動的加熱装置、およびブレンダ、ミキサ、電気式缶切り、および他の電気器具の如き、電気機械的な装置。
【0033】
フライパン50は、受動的加熱装置の一例である。フライパン50の近くに載置され、励起されたときに、食品調理システム8の一次コイルはフライパン50の基部内に循環電流を生成して、フライパン50の基部を加熱する。
【0034】
制御器36は、フライパン50の共振周波数の特徴からフライパン50を識別し得る。各負荷は僅かに異なる周波数特性を有することが見出されている。プロセッサ38は周波数応答に関する情報を使用して、フライパンもしくは任意の用具に関する情報を検索し得る。例えばプロセッサ38はユーザに対し、フライパンの製造者、および、そのフライパンに関する種々の加熱条件を提供し得る。
【0035】
メモリ39は、フライパン50の加熱調理特性に関する情報を含み得る。例えばメモリ39は、フライパン50に関する加熱曲線であって、フライパン50を所定温度まで加熱するために一次コイルに必要とされる電流を特定する加熱曲線を含み得る。これによりユーザは、フライパン50に関する所望の温度をプログラムし得る。次に制御器36は、フライパン50を所望温度にしてフライパン50を所望温度で維持するために最も効率的な方法を決定する。斯かるシーケンスは、所定期間に亙り異なる電流レベルおよび異なる周波数でフライパン50に動力を供給する段階を含む。
【0036】
フライパン50内の調理温度に関して非常に繊細な制御を行うために、温度センサが制御器36に付加的データを提供する。ユーザは、キー・パッド46およびディスプレイ48を介してレシピまたは温度/時間シーケンスを入力することにより、フライパン50に供給されるエネルギを加熱調理サイクルの全体に亙り変化させ得る。
【0037】
フライパン50の共振周波数を検出してフライパン50を識別する代わりに、フライパン50はRFIDタグ52を含み得る。RFIDタグ52はフライパン50を識別する情報を含む。RFIDタグ52は、識別子を含み得る。プロセッサ38はメモリ39から、フライパン50に関する情報を検索する。RFIDタグ52は、フライパン50の加熱条件に関する詳細情報を包含し得る。RFIDタグ52がフライパン50の加熱条件に関する詳細情報を含む場合には、その情報はフライパン50の加熱を制御するためにプロセッサ38により直接的に使用され得る。RFIDタグ52は、トランスポンダ、WIFI送信器、または、制御器36に情報を送信する他の任意の装置であってよい。
【0038】
図4は、能動的加熱調理装置58を示す。加熱質量体62上には、該加熱質量体と接触させて食品容器60が載置される。加熱質量体62は、調理台64の近傍もしくは該調理台上に位置決めされる。装置制御器70はディスプレイ66およびキー・パッド68を含む。キー・パッド68は、一連のスィッチもしくはノブとされ得る。装置制御器70は、食品容器60内の温度を監視かつ制御する手段を提供する。例えばディスプレイ66は、食品容器60内の温度を示し得る。送受信機72は通信インタフェース76により、装置制御器70と制御器74との間における双方向通信を提供する。調理台64の基端にアンテナ78が配置されることにより、送受信機72と通信インタフェース76との間の通信が促進される。温度センサ81は、調理台64の表面温度に関する情報を提供する。
【0039】
操作時にユーザは、装置制御器70を介して食品容器60の所望温度もしくは温度スケジュールを入力する。次に装置制御器70は送受信機72を経由して、所望温度および食品容器60の現在温度に関する情報を制御器74に送信する。制御器74は動力供給源82により一次コイル80に供給される動力を調節することにより、食品容器60内の温度の正確な制御を可能にする。
【0040】
能動的加熱調理装置58の種々の実施形態が可能である。図5は、斯かる加熱調理装置58の一つの形態を示している。加熱調理トレイ83は食品領域85を有する。食品は加熱のために食品領域85内に載置され得る。食品領域85の下方には加熱質量体が配置される。ディスプレイ84は、日付、時間、経過時間、および、食品領域85内の温度を表示し得る。装置制御器86は、食品領域85内の温度を上昇もしくは下降させる単純な“上昇/下降”スィッチから成る。
【0041】
加熱調理トレイ83は全体的に耐湿材料で被包され、それにより加熱調理トレイ83は洗浄のために完全に水中に浸され得る。更に、上記被包材料は、加熱調理トレイ83の、加熱炉または他の焼成装置内への載置を可能にする。
【0042】
図6は食品調理システム8と共に使用されるトースタを示す。側壁90、92は2つの熱伝導部材94、96を含む。加熱要素93は一次巻線からエネルギを受けると加熱を開始し、熱伝導部材94、96が加熱される。スィッチ98は、タイマ100によるパンの焼き加減の選択を可能にする。タイマ100は所定時間長に設定される。タイマ100が満了したとき、送受信機102に対して、一次巻線を作動停止させる信号が送信される。
【0043】
図6Aは、食品調理システム8と共に使用されるシステムのための独立した二次的ヒータ110を示している。独立した二次的ヒータ110は、食品調理システム8と共に非磁気ポットおよび鍋の使用を可能にする。
【0044】
独立した二次的ヒータ110は、二次コイル区画112および天秤区画114を含む。二次コイル区画112は食品調理システム8内の一次コイルにより加熱されることにより、ガラスまたは他の非金属の加熱調理用具を加熱し得る。天秤区画114は、独立した二次的ヒータ110上に載置された任意の対象物の重量を検出するために用いられる。独立した二次的ヒータ110は、食品調理システム8に情報を送受信する送受信機を含み得る。
【0045】
図7は、誘導加熱調理器具に対するインタフェース・ユニット130を示している。インタフェース・ユニット130は、プロセッサ132、メモリ134、入力装置136、誘導二次コイル138、送受信機140およびディスプレイ142を含む。インタフェース・ユニット130は、誘導加熱調理器具上に設置され得るか、または、誘導加熱調理器具の一部として構成され得る。
【0046】
入力装置136により、ユーザは、誘導加熱調理器具に対する所望温度またはモータ速度の如き動作パラメータを入力し得る。入力装置136は、誘導加熱調理器具に対する入力および制御を可能にするキー・パッド、スィッチ、または、他の任意機構とされ得る。
【0047】
メモリ134は、上記加熱調理器具に対する識別子、ならびに動作パラメータを含む。プロセッサ132は送受信機140を介して、夫々の一次コイルに提供される動力をプロセッサ38が制御し得る様に、プロセッサ38に対して命令および情報を提供する。プロセッサ132は、実際の二次コイル電圧および目標電圧を監視し、且つ周波数の変更を要求する。二次コイルの電圧は、約500Kサンプル/秒の割合で観察される。サンプル速度は、500Kサンプル/秒より多くまたは少なくされ得る。
【0048】
メモリ134は、また、加熱プロフィルの如き加熱調理器具に関するプロフィルも含み得る。そこで、加熱調理器具に迅速に十分な動力を供給し、加熱調理器具の温度が所望温度に接近するにつれて該加熱調理器具に供給される動力を減少させ得るように、プロセッサ132はプロセッサ38に指示を与える。
【0049】
送受信機140は、RFID、ブルートゥース、WIFI、または、プロセッサ38と情報通信する他の任意ワイヤレス方法を使用し得る。プロセッサ132は、同様に、アリゾナ州、チャンドラのマイクロチップ社(microchip, Inc.)により製造されるPIC30F3010マイクロコントローラとされ得る。
【0050】
図8は、上記誘導加熱調理システムを操作する方法を示している。
【0051】
ステップ200にて、誘導加熱調理システム8は、使用中でない各一次コイルを周期的に励起する。好適には、一次コイルは所定プローブ周波数で励起される。プローブ周波数は好適には、一切の誘導器具の共振周波数ではない。
【0052】
ステップ202にて、上記システムは、次に、上記プローブ周波数により負荷が検出されたか否かを決定する。負荷が検出されなければ、プローブ周波数において周期的に動力を供給するプロセスは継続される。
【0053】
もし負荷が存在し且つ上記システムが適応誘導動力供給源を使用するなら、その適応誘導動力供給源の動作の周波数は上記プローブ周波数からシフトされ、負荷が存在することが制御器36に対して示される。もし負荷が検出されたならば、ステップ204にて制御器36は、次に、夫々の一次コイルを始動周波数で連続的に励起する。
【0054】
上記始動周波数は上記プローブ周波数と同一とされるか、または異なる周波数とされ得る。始動周波数にて一次コイルを励起すると十分な動力が供給されることにより、加熱調理器具における一切の通信システムが給電され、誘導二次コイル138に、故に送受信機140に動力が供給される。送受信機140は、印加されると、情報送信を開始する。
【0055】
ステップ206にて、誘導加熱調理システム8は次に、誘導器具130からの一切の応答をチェックする。
【0056】
もし応答が受信されなければ、ステップ208にて、誘導加熱調理システム8は装置の特性解析を実施する。特性解析は、周波数プロフィルを獲得するために一次コイルを複数の周波数で励起することを含む。周波数プロフィルは図9に示されている。
【0057】
周波数プロフィルを形成するために、動力供給源の周波数を所定の周波数範囲に亙り変化させる。その場合、各周波数における出力電圧が決定される。各形式の器具は、固有の周波数プロフィルを有している。故に、周波数プロフィルを検証することにより、食品調理システムの近傍に載置された器具の形式が決定され得る。
【0058】
図8に戻ると、上記器具が特性解析された後、ステップ210にて上記システムは、その装置がいずれの既知装置と適合するかを決定する。上記特性がいずれの既知装置と適合する場合には、ステップ214で、その装置に対する識別子が検索される。
【0059】
上記特性がいずれの装置にも適合しない場合には、ステップ211にて、上記システムは手動モードで作動する。手動モードにより、ユーザは、上記器具に供給される動力を、ユーザ・インタフェース34を介して手動調節し得る。
【0060】
応答が受信された場合には、ステップ212で通信リンクが確立される。次にステップ214にて、上記器具の識別子が獲得される。
【0061】
ステップ216にて、上記装置に関する作動パラメータが獲得される。次にステップ218にて、得られた作動パラメータに従い給電システムが励起される。
【0062】
図10は、通信インタフェースを備えた誘導器具が使用されるときにおける、一次コイル18、20、22の一つの一次コイルに関する状態図である。S_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)時に、各プローブ間のインターバルは経過しない。既知負荷も、外部装置との通信も無い。故に、一次コイルは励起されない。各プローブ間におけるインターバルが経過したとき、S_プローブ待機(Probe_Wait)(172)が生ずる。既知負荷はなく、一次コイルは励起されず、通信も無い。
【0063】
S_プローブ活動(Probe_Active)(174)がプローブ時に生ずる。制御器36は、負荷が存在するか否かを決定する。一次コイルはプローブ周波数で励起される。一切の器具に対し、通信インタフェース10によりポーリング信号が送信される。もし戻り応答が受信されなければ、システムはS_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)に戻る。もし応答が受信されたら、へシステムはS_フィードバック(Feedback)(178)へ進展する(時間遅延176を参照)。
【0064】
S_フィードバック(Feedback)(178)において、負荷が見出されて特定される。一次コイルは、閉ループ・フィードバックにより可変周波数として励起される。通信リンクは、制御器36に対して周期的なフィードバックを提供する。
【0065】
時間遅延(180)に示される如く、もし通信応答がS_フィードバック(Feedback)(178)時に受信されなければ、システムはS_プローブ不活動(Probe_Inactive)(170)に復帰する。
【0066】
図11は、システムに対する制御アルゴリズムを示す。ボックス200内のタスク以外の全てのタスクは、プロセッサ132により実施される。目標電圧VtargetはVoutと比較される。周波数変化Δfが算出されて制御器36へ送信される。制御器36は駆動周波数を変更し、異なる誘起電圧Vout(t)を生成する。これは次に、閉ループのフィードバック系を完成するために、元の入力へフィードバックされる。VtargetとVoutとの間の僅かな変動は無視され得る。
【0067】
最初の一次コイルの周波数は任意周波数とされ得る。但し、プローブ周波数を使用すれば十分であることが見出されている。一つの適切な周波数は80KHzである。図9を再び参照すると、周波数の変化は、二次コイルにおいて誘起される電圧の変化の原因となる。
【0068】
周波数の変更前に、周波数の変化に対して電圧勾配が正もしくは負のいずれであるかを決定するために、周波数の僅かな調節が行われる。電圧勾配は、出力電圧を変えるために周波数を増加するのか減少するのかを表す。例えば図9を参照すると、もし一次コイルの初期周波数が50KHzであれば、周波数増加は出力電圧を増加する一方、周波数減少は出力電圧を減少する。但し、一次コイルの初期周波数が80KHzならば、周波数の減少は出力電圧の増加を引き起こす一方、周波数の増加は出力電圧の減少を引き起こす。
【0069】
一定状況において、特定の誘導器具は周波数の谷部(trough)を有することがある。周波数の谷部は、周波数の増加によっても減少によっても電圧出力が減少しない最小値である。この状況において、電圧を変更するための所定回数の試行の後、一次コイルの周波数は所定量だけ新たな周波数へシフトされる。周波数シフトの所定量は、作動周波数を周波数谷部から移動させるに十分なものである。
【0070】
概ね、制御器36と任意の加熱調理用具との間の通信は、照会信号を送信する制御器74により開始される。加熱調理用具は、その照会信号に応答する。選択的に加熱調理用具は、情報を制御器74にブロードキャストし得る。
【0071】
上記の説明は好適実施形態に関する。均等物の原則を含む特許法の原理に従い解釈される各請求項に記載の本発明の精神および広範囲な見地から逸脱することなく、種々の改変および変更が為され得る。例えば、『一つ』、『上記』または『前記』という冠詞を用いた請求項要素に関する言及は、その要素を単数に限定すると解釈されるべきでない。
【符号の説明】
【0072】
8 食品調理システム
10 通信インタフェース
12,14,16 アンテナ
17 動力供給源
18,20,22 一次コイル
24,26,28 加熱調理用具
36 制御器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品調理器具と共に使用される食品調理システムであって、
動力供給源と、
第一誘導一次コイルと、
誘導動力供給源に対する動力の供給を制御するプロセッサと、
プロセッサに接続され、プロセッサと食品調理器具との間の通信を可能とする通信システムとを含む、食品調理システム。
【請求項2】
食品調理器具を第一誘導一次コイルに対して整列保持する整列手段を更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
食品調理器具の作動を制御するためにプロセッサに連結されたユーザ・インタフェースを更に含む、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
通信システムに連結されると共に第一誘導一次コイルの近傍に配置されたアンテナを更に含む、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
食品調理システムをネットワークに接続するネットワーク・インタフェースを更に含む、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
食品容器と、
誘導二次コイルと、
ユーザによる食品容器の作動制御を可能にする器具制御器とを含む、
食品調理器具。
【請求項7】
誘導二次コイルに連結されたヒータを更に含む、請求項6記載の食品調理器具。
【請求項8】
誘導二次コイルに連結された電気モータを更に含む、請求項7記載の食品調理器具。
【請求項9】
誘導一次コイル制御器と通信する送受信機を更に含む、請求項8記載の食品調理器具。
【請求項10】
温度センサと、
食品容器の温度を表すディスプレイを更に含む、請求項9記載の食品調理器具。
【請求項11】
温度センサ、ディスプレイおよび送受信機は誘導二次コイルに連結されている、請求項10記載の食品調理器具。
【請求項12】
食品容器、誘導二次コイル、器具制御器および送受信機は、封閉された包囲体内に収容されている、請求項11記載の食品調理器具。
【請求項13】
整列手段は磁石である、請求項12記載の食品調理器具。
【請求項14】
誘導二次コイルと、
送受信機と、
メモリとを含む、食品調理システムと食品調理器具との間に載置される食品調理器具中間物。
【請求項15】
メモリはデータベースを含み、データベースは異なる食品調理器具に対応する複数のエントリを有する、請求項14記載の食品調理器具中間物。
【請求項16】
プロセッサは、食品調理器具に関する情報を食品調理システムから獲得すべく構成される、請求項15記載の食品調理器具中間物。
【請求項17】
ユーザが食品調理システムの作動パラメータを変更することのできる制御器を更に含む、請求項15記載の食品調理器具中間物。
【請求項18】
誘導給電システムを励起し、
食品調理システムに関する識別子を決定し、
食品調理システムに対する作動パラメータを決定し、かつ
作動パラメータに従い食品調理システムを作動させることを含む、
食品調理器具を励起する方法。
【請求項19】
食品調理器具から識別子を受信することを更に含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
誘導給電システムを複数の周波数で励起し、
複数の周波数の各々に関する出力を決定することにより複数の出力を獲得し、
複数の出力から識別子を決定することを更に含む、請求項18記載の方法。
【請求項21】
出力は電圧である、請求項19記載の方法。
【請求項1】
食品調理器具と共に使用される食品調理システムであって、
動力供給源と、
第一誘導一次コイルと、
誘導動力供給源に対する動力の供給を制御するプロセッサと、
プロセッサに接続され、プロセッサと食品調理器具との間の通信を可能とする通信システムとを含む、食品調理システム。
【請求項2】
食品調理器具を第一誘導一次コイルに対して整列保持する整列手段を更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
食品調理器具の作動を制御するためにプロセッサに連結されたユーザ・インタフェースを更に含む、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
通信システムに連結されると共に第一誘導一次コイルの近傍に配置されたアンテナを更に含む、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
食品調理システムをネットワークに接続するネットワーク・インタフェースを更に含む、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
食品容器と、
誘導二次コイルと、
ユーザによる食品容器の作動制御を可能にする器具制御器とを含む、
食品調理器具。
【請求項7】
誘導二次コイルに連結されたヒータを更に含む、請求項6記載の食品調理器具。
【請求項8】
誘導二次コイルに連結された電気モータを更に含む、請求項7記載の食品調理器具。
【請求項9】
誘導一次コイル制御器と通信する送受信機を更に含む、請求項8記載の食品調理器具。
【請求項10】
温度センサと、
食品容器の温度を表すディスプレイを更に含む、請求項9記載の食品調理器具。
【請求項11】
温度センサ、ディスプレイおよび送受信機は誘導二次コイルに連結されている、請求項10記載の食品調理器具。
【請求項12】
食品容器、誘導二次コイル、器具制御器および送受信機は、封閉された包囲体内に収容されている、請求項11記載の食品調理器具。
【請求項13】
整列手段は磁石である、請求項12記載の食品調理器具。
【請求項14】
誘導二次コイルと、
送受信機と、
メモリとを含む、食品調理システムと食品調理器具との間に載置される食品調理器具中間物。
【請求項15】
メモリはデータベースを含み、データベースは異なる食品調理器具に対応する複数のエントリを有する、請求項14記載の食品調理器具中間物。
【請求項16】
プロセッサは、食品調理器具に関する情報を食品調理システムから獲得すべく構成される、請求項15記載の食品調理器具中間物。
【請求項17】
ユーザが食品調理システムの作動パラメータを変更することのできる制御器を更に含む、請求項15記載の食品調理器具中間物。
【請求項18】
誘導給電システムを励起し、
食品調理システムに関する識別子を決定し、
食品調理システムに対する作動パラメータを決定し、かつ
作動パラメータに従い食品調理システムを作動させることを含む、
食品調理器具を励起する方法。
【請求項19】
食品調理器具から識別子を受信することを更に含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
誘導給電システムを複数の周波数で励起し、
複数の周波数の各々に関する出力を決定することにより複数の出力を獲得し、
複数の出力から識別子を決定することを更に含む、請求項18記載の方法。
【請求項21】
出力は電圧である、請求項19記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−16497(P2013−16497A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−176251(P2012−176251)
【出願日】平成24年8月8日(2012.8.8)
【分割の表示】特願2009−500969(P2009−500969)の分割
【原出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月8日(2012.8.8)
【分割の表示】特願2009−500969(P2009−500969)の分割
【原出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】
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