説明

飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法

【課題】 優れた泡保持性、洗浄性を有するとともに、被洗浄面に白化を生じることなくアルミニウム材質に対して腐食性のない飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法を提供。
【解決手段】
下記の(A)成分から(F)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(G)成分としての水を残質量%含有することを特徴とする飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を用いる。(A)アルカリ剤0.1〜5質量%、(B)アニオン界面活性剤0.5〜5質量%、(C)炭素原子数が12〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイド0.5〜5質量%、(D)芳香族スルホン酸塩0.5〜5質量%、(E)水溶性カルシウム化合物0.1〜5質量%、(F)金属イオン封鎖剤1〜10質量%。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品加工工場、飲料工場、乳業工場およびビール工場、などで使用される食品飲料製造機器、充填機、調合タンクなどの製造設備の外面、フリーザー、および搬送用コンベア、床など(以下、飲食料品設備用という)の発泡洗浄に用いる洗浄剤組成物および洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品工場の製造設備の発泡洗浄剤としては、アルカリ剤を主剤として、アルキルアミンオキサイド、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、脂肪酸石けん等のアニオン界面活性剤を配合した洗浄剤組成物が使用されていた。
【0003】
例えば、特表平8−510772号公報では、第4級アンモニア化合物1重量部にアミンオキシド0.01〜100重量部と、スルホン酸塩組成物、サリチル酸組成物、トシレート化合物から選ばれた1種または2種以上の陰イオン性対イオンとを配合して棒状ミセルシックナー組成物を得たあと、水性媒体中に前記棒状シックナー組成物0.1〜3重量%と、低級アルキレングリコールエーテル溶媒0.2ppm〜4重量%とアルカリ度発生源0.01〜10重量%と硬度封鎖剤0.2ppm〜3重量%とを添加し、粘度(ブルックフィールド粘度計、21℃、No.C1スピンドル、60rpm)20cp以上であることを特徴とする垂直又は傾斜した表面から焼け焦げた硬い汚れを除去する事を可能とする濃厚硬質表面洗浄剤が開示されている(特許文献1を参照)。
【0004】
また、特表平8−510770号公報では、アルカリ(土類)水酸化物を含むアルカリ度源0.1〜12重量%とビニルアセタールモノマー、酢酸ビニルモノマー、ビニルアルコールモノマー、塩化ビニルモノマー等から選ばれた1種または2種以上のモノマーを(共)重合して得た付着性泡沫を得るためのビニルモノマー乳化物0.15〜10重量%と、必要に応じて陰イオン性、陽イオン性、両性、非イオン性界面活性剤から選ばれた1種または2種以上の界面活性剤0.00005〜1.0重量%と水を配合し、pH6.5以上の泡沫組成物を得たのち、この泡沫組成物にアルカリ性洗浄剤0.50〜20.0重量%を添加することによって得られるアルカリ性の泡沫表面洗浄剤が開示されている(特許文献2を参照)。
【特許文献1】特表平8−510772号公報
【特許文献2】特表平8−510770号公報
【0005】
しかしながら、従来の洗浄剤組成物は、起泡性が良好ではあるものの、その泡は柔らかく垂直な被洗浄面から直ぐに垂れ落ちてしまう(泡保持性が乏しい)ために、垂直な被洗浄面に付着した汚れと洗浄液との接触時間を充分に保つことができずに、充分な洗浄効果が得られないという課題があった。充分な洗浄効果を得る為に繰り返し泡を吹き付けると洗浄液の使用量が増加する。そのため床に垂れ落ちた多量の泡はすすぎにくく、作業性が低下し、さらに洗浄剤やすすぎ水の使用量が多いため洗浄コストが高く、洗浄剤の使用量が多いことから排水時の負荷も多くなっている。
【0006】
そしてまた、被洗浄面の材質がアルミニウムである場合、ケイ酸塩を配合した洗浄剤組成物を用いることでアルミニウムの腐食性を抑制するようにしていたが、洗浄後にケイ酸塩が充分にすすぎきれずに被洗浄面に残留して白い斑点を形成する(白化)が生じることがあり課題となっていた。そして、この白化が生じると被洗浄面に汚れが残留しやすくなり、洗浄効果を低下させてしまうといった課題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
優れた泡保持性、洗浄性を有するとともに、被洗浄面に白化を生じることなくアルミニウム材質に対して腐食性のない飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)アルカリ剤0.1〜5質量%(B)アニオン界面活性剤0.5〜5質量%(C)炭素原子数が12〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイド0.5〜5質量%、(D)芳香族スルホン酸塩0.5〜5質量%、(E)水溶性カルシウム化合物0.1〜5質量%、(F)金属イオン封鎖剤1〜10質量%、(G)水残質量%を含有する飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物、さらに、(H)塩素系酸化剤を有効塩素濃度として、0.1〜5質量%を含有する飲食料品製造設備用の発泡洗浄剤組成物の完成に至った。また、これら飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を、水で所定の濃度に希釈した洗浄剤希釈液を、発泡装置を用いて所定の範囲の泡比重、用量で吹き付けて洗浄し、すすぎ、乾燥する洗浄方法を提供する。
【0009】
すなわち、上記の目的を達成するため、本発明は、下記の(A)成分から(F)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(G)成分としての水を残質量%含有する飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第1の要旨とする。
(A)アルカリ剤0.1〜5質量%、
(B)アニオン界面活性剤0.5〜5質量%、
(C)炭素原子数が12〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイド0.5〜5質量%、
(D)芳香族スルホン酸塩0.5〜5質量%、
(E)水溶性カルシウム化合物0.1〜5質量%、
(F)金属イオン封鎖剤1〜10質量%。
【0010】
さらに、(H)塩素系酸化剤を有効塩素濃度として、組成物全体に対して0.1〜5質量%を含有する上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第2の要旨とする。
【0011】
上記(A)アルカリ剤が、水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムである上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第3の要旨とする。
【0012】
上記(B)アニオン界面活性剤が、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸ナトリウム、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸カリウム、炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第4の要旨とする。
【0013】
上記(D)芳香族スルホン酸塩が、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、メタキシレンスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸カリウム、クメンスルホン酸ナトリウムおよびクメンスルホン酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第5の要旨とする。
【0014】
上記(E)水溶性カルシウム化合物が、塩化カルシウムおよび/または酢酸カルシウムである上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第6の要旨とする。
【0015】
上記(F)金属イオン封鎖剤が、アミノトリメチレンホスホン酸ナトリウム、アミノトリメチレンホスホン酸カリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸カリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸カリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸カリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸ナトリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸カリウム、ニトリロ3酢酸3ナトリウム、ニトリロ3酢酸3カリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2カリウム、メチルグリシン2酢酸3ナトリウム、メチルグリシン2酢酸3カリウム、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸4カリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3カリウム、L−グルタミン−N,N−酸2酢酸4ナトリウム、L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4カリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4カリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5カリウム、酒石酸2ナトリウム、酒石酸2カリウムおよび酒石酸ナトリウムカリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を第7の要旨とする。
【0016】
上記要旨1〜7のいずれか一項の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を、水で0.5〜10質量%の濃度に希釈して洗浄剤希釈液を調製する工程、前記洗浄剤希釈液を100〜300g/Lの泡比重で、被洗浄面1平方メートルあたりに泡300〜1500mlを、発泡装置を用いて吹き付ける工程、水ですすぐ工程を含むことを特徴とする洗浄方法を第8の要旨とする。
【0017】
さらに、乾燥する工程を含むことを特徴とする上記の洗浄方法を第9の要旨とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、優れた泡保持性、洗浄性を有するとともに、白化を生じることなくアルミニウム材質に対して腐食性のない飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
つぎに、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0020】
本発明の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物(以下、本洗浄剤組成物という)に用いられる(A)成分のアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。中でも、貯蔵安定性の点から、水酸化カリウムが好ましく用いられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0021】
上記(A)成分であるアルカリ剤は、本洗浄剤組成物中において、0.1〜5質量%の範囲で配合され、好ましくは、洗浄性能およびアルミニウム材質への影響性の観点から0.5〜4質量%の範囲で配合される。0.1質量%未満で配合した場合には洗浄性能に乏しく、5質量%を超えて配合した場合には、アルミニウム材質への影響を抑えにくくなる。
【0022】
本発明に用いられる(B)成分のアニオン界面活性剤としては、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸ナトリウム、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸カリウム、炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウム、などが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。
なかでも、発泡性、入手の容易性の点から、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸ナトリウムが好ましく用いられる。
【0023】
上記(B)成分のアニオン界面活性剤は、本洗浄剤組成物中において、0.5〜5質量%の範囲で配合され、なかでも洗浄性能の観点から1〜4質量%の範囲で配合することが好ましい。0.5質量%未満で配合した場合には洗浄性能、発泡性および増粘性に乏しくなり、5質量%を超えて配合した場合には貯蔵安定性が乏しいものとなる。
【0024】
本発明に用いられる(C)成分のアルキルジメチルアミンオキサイドとしては、炭素原子数が12〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイドが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。なかでも、希釈液の増粘性を導き出す観点から、炭素原子数14〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイドが好ましく、特に、希釈液の増粘性の点から炭素原子数が14のアルキルジメチルアミンオキサイドが好適に用いられる。
【0025】
上記(C)成分のアルキルジメチルアミンオキサイドは、本洗浄剤組成物中において、0.5〜5質量%の範囲で配合され、なかでも洗浄性の観点から1〜4質量%の範囲で配合されることが好ましい。0.5質量%未満で配合した場合には洗浄性能、発泡性および泡保持性に乏しくなり、5質量%を超えて配合した場合には貯蔵安定性に乏しいものとなる。
【0026】
本発明に用いられる(D)成分の芳香族スルホン酸塩としては、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、メタキシレンスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウムおよびパラトルエンスルホン酸カリウム、クメンスルホン酸ナトリウムおよびクメンスルホン酸カリウムなどが挙げられる。中でも希釈液の増粘性、経済性の点から、メタキシレンスルホン酸ナトリウムが好ましく用いられる。
【0027】
上記(D)成分の芳香族スルホン酸塩は、本洗浄剤組成物中において、0.5〜5質量%の範囲で配合され、なかでも増粘性および貯蔵安定性の観点から1〜4質量%の範囲で配合されることが好ましい。0.5質量%未満で配合した場合には所望の増粘効果が得られず、5質量%を超えて配合した場合には発泡性および貯蔵安定性が乏しいものとなる。
【0028】
本発明に用いられる(E)成分の水溶性カルシウム化合物としては、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸リンゴ酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、などが挙げられる。中でも溶解性、経済性の点から、塩化カルシウム、酢酸カルシウムが好ましく用いられる。
【0029】
上記(E)成分である水溶性カルシウム化合物は、本洗浄剤組成物中に0.1〜5質量%の範囲で配合され、なかでもアルミニウム材質への影響性(抑制)と組成物調製の点から0.5〜4質量%の範囲で配合されることが好ましい。
0.1質量%未満で配合した場合にはアルミニウム材質に影響を与えやすくなり、5質量%を超えると貯蔵安定性、洗浄性および発泡性に乏しいものとなる。
【0030】
上記(F)金属イオン封鎖剤としては、アミノトリメチレンホスホン酸ナトリウム、アミノトリメチレンホスホン酸カリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸カリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸カリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸カリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸ナトリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸カリウム、ニトリロ3酢酸3ナトリウム、ニトリロ3酢酸3カリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2カリウム、メチルグリシン2酢酸3ナトリウム、メチルグリシン2酢酸3カリウム、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸4カリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3カリウム、L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム、L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4カリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4カリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5カリウム、酒石酸2ナトリウム、酒石酸2カリウム、酒石酸ナトリウムカリウムなどが挙げられる。なかでも、経済性および貯蔵安定性の点から2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸カリウムが好ましく用いられる。
【0031】
上記(F)成分の金属イオン封鎖剤は、本洗浄剤組成物中に1〜10重量%の範囲で配合され、なかでも、貯蔵安定性およびアルミニウム材質への影響性の点から3〜7質量%が好ましい。1質量%未満で配合した場合には貯蔵安定性およびアルミニウム材質への影響性(抑制)に乏しく、また10重量%を超えて配合した場合には、経済性およびアルミニウム材質影響(抑制)性に乏しいものとなる。
【0032】
本発明に用いられる(G)成分である水としては、水道水、蒸留水、純水、イオン交換水などが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも経済性および貯蔵安定性の点から、水道水、イオン交換水が好ましく用いられる。
【0033】
上記(G)成分の水は本洗浄剤組成物において本洗浄剤組成物を構成する各成分に由来する結晶水や水溶液の形で含まれる水と、その他の外から加えられる水との総和であり、組成物全体が100質量%となるようにバランス量が配合される。
【0034】
本発明に用いられる(H)成分の塩素系酸化剤としては、亜塩素酸ナトリウム等の亜塩素酸塩、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩、塩素酸ナトリウム等の塩素酸塩、過塩素酸ナトリウム等の過塩素酸塩、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等の塩素化シアヌル酸塩が挙げられる。なかでも経済性の観点から、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
【0035】
上記(H)成分である塩素系酸化剤は、本洗浄剤組成物中において有効塩素濃度として0.1〜5質量%の範囲で配合され、なかでも、貯蔵安定性および洗浄性の観点から有効塩素濃度として0.5〜4質量%の範囲であることが好ましい。0.1質量%未満で配合した場合には汚れの洗浄性に乏しく、また、5質量%を超えて配合した場合には、貯蔵安定性が乏しいものとなる。
【0036】
そして、本発明の洗浄剤組成物には任意成分として、香料、染料、防腐剤、金属腐食抑制剤、可溶化剤、消泡剤、曇点向上剤などを含有してもよい。
【0037】
つぎに、本発明の洗浄方法について説明する。
【0038】
本発明の洗浄方法は、本洗浄剤組成物を、水で所定の濃度に希釈した洗浄剤希釈液を、発泡装置を用いて所定の範囲の泡比重、用量で吹き付けて洗浄し、すすぎ、乾燥することにより行われる。詳しくは、本洗浄剤組成物を水で0.5〜10質量%の濃度に希釈して洗浄剤希釈液を調製する工程、前記洗浄剤希釈液を100〜300g/Lの泡比重で、被洗浄面1平方メートルに対して泡容積として300〜1500ml相当を、発泡装置を用いて吹き付ける工程、所定時間(通常、1〜20分間)放置する工程、水ですすぐ工程、乾燥する工程(通常、30〜60分間、温度10〜50℃)で行われる。
【0039】
上記洗浄剤希釈液の濃度が0.5質量%未満であると、所望の洗浄性に乏しい場合があり、また、10質量%を超える場合には洗浄性が飽和となり、経済性に乏しくなるばかりでなくすすぎ性が低下するために好ましくない場合がある。
【0040】
また、上記洗浄剤希釈液を100〜300g/Lの泡比重で、被洗浄面1平方メートルあたりに泡容積として300ml未満の吹き付けでは洗浄性に乏しい場合があり、また、泡容積1500mlを超えて吹き付けた場合には経済性の点で好ましくない場合がある。
【0041】
本発明において泡を吹きかけた後に放置する時間としては、例えば1〜20分の範囲で設定される。
【0042】
本発明の水ですすぐ工程においては、通常、固定または可動の噴射ノズルからすすぎ水を噴射して行われる。このときのすすぎ水は水道水、軟水を用いてよく、通常、水道水が用いられる。また、このときの水温は特に限定されるものではないが、約25〜40℃程度である事がすすぎ効率の点で好ましい。
【0043】
乾燥する工程としては、自然乾燥、所定温度の空気を送風乾燥しても良く、また、必要に応じて加熱乾燥するなどして行っても良い。
【0044】
そして、本発明に用いられる発泡装置としては洗浄溶液とエアーの加圧の機能を有するものが用いられ、なかでも圧力と流量の調整機能を有するものが好ましい。
【0045】
こうした発泡装置としては、商品名「シュアフォームF50」(ジョンソンディバーシー株式会社)、商品名「スプレーカート」(スプレーイングシステム社製)などが挙げられ、作業性、経済性の点から、「シュアフォームF50」が好ましく用いられる。
【0046】
本発明の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法は、食品加工工場、飲料工場、乳業工場およびビール工場などで使用される食品飲料製造機器、充填機、調合タンクなどの製造設備の外面、フリーザー、および搬送用コンベア、床など(飲食料品製造設備用)の発泡洗浄に好適に用いることができる。
【0047】
以下、実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定されるべきものではない。
【実施例】
【0048】
本発明の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物に関し、後記の表1〜表3に示す実施例1〜36および表4〜5に示す比較例1〜14の組成(各表の数字の値は質量%であり、有効成分量に換算して示す。)の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物(以下、供試洗浄剤組成物という)を調製し、洗浄剤希釈液の増粘性、泡保持性、洗浄性、アルミニウム材質への影響性、貯蔵安定性、および白色付着物発生の有無の6項目について試験し、評価した。その結果を、後記の表1〜表5に併せて示す。なお、各項目の試験方法、評価基準は以下に示すとおりである。
【0049】
(1)洗浄剤希釈液の増粘性
〔試験方法〕
供試洗浄剤組成物を水道水で希釈して、各種洗浄剤希釈液を調製し、以下の測定条件における粘度を、トルクメーター(株式会社山崎精機研究所製)を使用して測定し、以下の評価条件に従って判定した。
測定条件:発泡洗浄剤組成物の希釈濃度:3質量%
測定温度:25℃
測定液量:1000ml
回転板面積:56cm2(8×7cm)
〔評価基準〕
○:トルク値が25g−cm以上
△:トルク値が20以上25g−cm未満
×:トルク値が20g−cm未満
とし、○および△を実用性のあるものと判定した。
【0050】
(2)泡保持性
〔試験方法〕
供試洗浄剤組成物を水道水で3質量%に希釈して洗浄剤希釈液を調製し、発泡装置(製品名:シュアフォームF50、ジョンソンディバーシー社製)を用いて、以下の発泡条件にて、垂直なステンレス表面に約200g/Lの泡比重で、1平方メートル当たり約500〜750mlの泡量を塗布した時の泡の保持時間を測定し、以下の評価基準に従って判定した。
発泡条件:
エアー圧力:4kg/cm2
洗浄液圧力:2kg/cm2
希釈液温度:25℃
〔評価基準〕
○:垂直面に泡が3分以上保持
△:垂直面に泡が2分以上3分未満保持
×:垂直面の泡は2分未満で垂れ落ちる
とし、○および△を実用性のあるものと判定した。
【0051】
(3)洗浄性
〔試験方法〕
イ)テストピースの調整
ステンレス板(縦6cm×横5cm)に、汚れとしてのラード(商品名:豚脂(ラード)林ケミカル社製)を、約1g/cm2で付着させ、80℃、3時間、恒温乾燥機(形式:MOV212/三洋電機社製)で加熱し、室温で24時間放冷したものをテストピースとした。
ロ)洗浄操作
供試洗浄剤組成物を水道水で3質量%に希釈した洗浄剤希釈液と、発泡装置(商品名:「シュアフォームF50」、ジョンソンディバーシー社製)を用いて、以下の発泡条件にて、洗浄性を試験し、目視により以下の評価基準で判定した。
垂直に配置したテストピースに対し、約200g/Lの泡比重で、1平方メートル当たり約500〜750mlの泡量を吹きつけ、3分放置後、水ですすぎ、1時間自然乾燥させてから汚れの除去度合いを目視にて観察し、以下の評価基準で判定した。
○:洗浄率80%以上
△:洗浄率50〜80%未満
×:洗浄率50%未満
とし、○および△を実用性のあるものと判定した。
【0052】
(4)アルミニウム材質への影響性
〔試験方法〕
供試洗浄剤組成物を水で3質量%に希釈した洗浄剤希釈液にアルミニウム材質試験板(材質:JISH4000A10P‐24(A250‐H24)HB1mm)(縦5cm×横4cm×厚さ0.3cm)を、20℃のインキュベータ(住友金属社製)下において浸漬し、24時間後におけるアルミニウム材質試験板の表面状態を目視で観察し、以下の評価基準より判定した。
〔評価基準〕
○:変化なし
△:やや変色し、光沢もやや無くなる
×:変色し、光沢も無くなる
とし、○および△を実用性のあるものと判定した。
【0053】
(5)貯蔵安定性
〔試験方法〕
供試洗浄剤組成物を、0℃に設定した低温インキュベータ(型式:BITEC500/島津製作所社製)に配置し、一ヶ月後における組成物の外観を目視により観察し、以下の評価基準により判定した。
〔評価基準〕
○:変化なし
△:濁るが均一
×:沈殿または液分離
とし、○および△を実用性のあるものと判定した。
【0054】
(6)白色付着物発生の有無
〔試験方法〕
供試洗浄剤組成物の3質量%になるように、川崎市の市水(全硬度約70mg/L)にて、水溶液を調製した。清浄なステンレス試験板(SUS304、縦8cm、横5cm、厚み0.5cm)に調製液を0.5ml、直径2.5cmになるよう垂らし、風乾で乾燥させた。乾燥後、試験片を水道水の水流で擦らずにすすいだ。すすぎ後、水分を乾燥させ、SUS304試験片表面への白色付着物発生の有無を目視で評価判定した。
〔評価基準〕
○:白色付着物は発生しない
×:白色付着物が発生する
とし、○を実用性のあるものと判定した。
【0055】
〔(A)成分〕
・水酸化ナトリウム
製品名「液体苛性ソーダ48%」、(旭硝子社製、有効成分48%)
・水酸化カリウム
製品名「48%苛性カリ」、(旭硝子社製、有効成分48%)
【0056】
〔(B)成分〕
・SAS
2級アルカンスルホン酸ナトリウム
製品名「ホスタプアSAS30」、(クラリアントジャパン社製、有効成分30%)
・LAS−K
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウム
製品名「テイカパワーL121」、(テイカ社製、有効成分96%)を水酸化カリウムで中和して供試した。
・LAS−Na
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
製品名「テイカパワーL121」、(テイカ社製、有効成分96%)を水酸化ナトリウムで中和して供試した。
【0057】
〔(C)成分〕
・C12AO
ラウリルジメチルアミンオキサイド(炭素数12)
製品名「アロモックスDM12D−W(C)」、(ライオン社製、有効成分33%)
・C14AO
ミリスチルジメチルアミンオキシド(炭素数14)
製品名「アロモックスDM14DN」、(ライオン社製、有効成分25%)
・C18:1AO
オレイルジメチルアミンオキシド(炭素数18不飽和)
製品名「スタンダモックス01」、(コグニスジャパン社製、有効成分50%)
・C10AO
デシルジメチルアミンオキシド(炭素数10):比較例用
製品名「ゲナミノックスK10」、(クラリアントジャパン社製、有効成分30%)
【0058】
〔(D)成分〕
・メタキシレンスルホン酸Na
メタキシレンスルホン酸ナトリウム
製品名「SXS−Y」、(三菱ガス化学社製、有効成分100%)
・メタキシレンスルホン酸K
メタキシレンスルホン酸カリウム
製品名「m−キシレン−4−スルホン酸n水和物」、(関東化学社製、有効成分97%)を水酸化カリウムで中和して供試した。
・クメンスルホン酸Na
クメンスルホン酸ナトリウム
製品名「ルテンジットTC−CS40」、(BASF社製、有効成分40%)
・パラトルエンスルホン酸Na
パラトルエンスルホン酸ナトリウム
製品名「p−トルエンスルホン酸ナトリウム」、(和光純薬社製、有効成分99%)
【0059】
〔(E)成分〕
・塩化カルシウム
製品名「粒状塩化カルシウム」、(トクヤマ社製、有効成分100%)
・酢酸カルシウム
製品名「酢酸カルシウム一水和物」、(和光純薬社製、有効成分99%)
【0060】
〔(F)成分〕
・2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸3カリウム
製品名「バイヒビットAM」、(ランクセス社製、有効成分50%)を水酸化カリウムで中和して供試した。
・2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸3ナトリウム
製品名「バイヒビットAM」、(ランクセス社製、有効成分50%)を水酸化ナトリウムで中和して供試した。
・アミノメチレンホスホン酸5カリウム
製品名「キレストPH−320」、(キレスト社製、有効成分50%)を水酸化カリウムで中和して供試した。
・1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸4カリウム
製品名「デイクエスト2010」、(サーモフォスジャパン社製、有効成分60%)を水酸化カリウムで中和して供試した。
・ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)7ナトリウム
製品名「デイクエスト2066」、(サーモフォスジャパン社製、有効成分32%)
・エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)5ナトリウム
製品名「デイクエスト2046」、(サーモフォスジャパン社製、有効成分31%)
・ニトリロ3酢酸3ナトリウム
製品名「トリロンA92R」、(BASF社製、有効成分92%)
・ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2ナトリウム
製品名「キレストE−20」、(キレスト社製、有効成分20%)
・メチルグリシン2酢酸3ナトリウム
製品名「トリロンMパウダー」(BASF社製、有効成分85%)
・エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム
製品名「EDTA4Na」(昭和電工社製、有効成分97%)
・ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3ナトリウム
製品名「トリロンDリキッド50%」、(BASF社製、有効成分50%)
・L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム
製品名「GLDA4Na」、(昭和電工社製、有効成分40%)
・L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム
製品名「クレワットBi−ADS」、(ナガセケムテックス社製、有効成分45%)
・ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム
製品名「トリロンCリキッド50%」、(BASF社製、有効成分50%)
・酒石酸2ナトリウム
製品名「酒石酸ナトリウム二水和物」、(和光純薬社製、有効成分99%)
【0061】
〔(H)成分〕
・次亜塩素酸Na
次亜塩素酸ナトリウム
製品名「低食次亜塩素酸ナトリウム液」、(旭硝子社製、有効塩素12%)
・ジクロロイソシアヌル酸Na
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
製品名「ネオクロール55G」、(四国化成工業社製、有効塩素55%)
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【0064】
【表3】

【0065】
【表4】

【0066】
【表5】

【0067】
実施例1〜36は、洗浄剤希釈液の増粘性、泡保持性、洗浄性、アルミニウム材質への影響性、貯蔵安定性、および白色付着物発生の有無全ての評価項目において、良好な結果が得られていることがわかる。
【0068】
比較例11はカルシウム化合物を含まない場合の例であり、アルミニウム表面が変色し、光沢の低下が現れ、アルミニウム材質に影響を与えていることがわかる。また、比較例14は、ケイ酸塩を含有している洗浄剤組成物の例であり白色付着物が発生した。そして、比較例4、6および9は、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、芳香族スルホン酸塩のいずれか一つでも配合成分に欠けると増粘性、泡保持性、洗浄性が低下していることがわかる。
【0069】
また、本発明の洗浄剤組成物は、泡保持性の高い発泡形態を形成し、汚れと洗浄液の接触時間を長くして洗浄性を向上できる。洗浄効果が高いため、洗浄剤の使用量の削減が可能になり、洗浄剤コストの削減や、洗浄使用水(希釈水、すすぎ水)の削減も可能になる。従来よりも少ない洗浄剤で洗浄作業が済む事から排水処理の負荷も軽減されるという利点を有する。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の(A)成分から(F)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(G)成分としての水を残質量%含有することを特徴とする飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
(A)アルカリ剤0.1〜5質量%、
(B)アニオン界面活性剤0.5〜5質量%、
(C)炭素原子数が12〜18のアルキル基またはアルキレン基を有するアルキルジメチルアミンオキサイド0.5〜5質量%、
(D)芳香族スルホン酸塩0.5〜5質量%、
(E)水溶性カルシウム化合物0.1〜5質量%、
(F)金属イオン封鎖剤1〜10質量%。
【請求項2】
さらに、(H)塩素系酸化剤を有効塩素濃度として、組成物全体に対して0.1〜5質量%を含有することを特徴とする請求項1記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記(A)アルカリ剤が、水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項4】
前記(B)アニオン界面活性剤が、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸ナトリウム、炭素原子数13〜17の2級アルカンスルホン酸カリウム、炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび炭素原子数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項5】
前記(D)芳香族スルホン酸塩が、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、メタキシレンスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸カリウム、クメンスルホン酸ナトリウムおよびクメンスルホン酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項6】
前記(E)水溶性カルシウム化合物が、塩化カルシウムおよび/または酢酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項7】
前記(F)金属イオン封鎖剤が、アミノトリメチレンホスホン酸ナトリウム、アミノトリメチレンホスホン酸カリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸カリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸カリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸カリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸ナトリウム、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸カリウム、ニトリロ3酢酸3ナトリウム、ニトリロ3酢酸3カリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸2カリウム、メチルグリシン2酢酸3ナトリウム、メチルグリシン2酢酸3カリウム、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸4カリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸3カリウム、L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム、L−グルタミン酸−N,N−2酢酸4カリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4ナトリウム、L−アスパラギン酸−N,N−2酢酸4カリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム、ジエチレントリアミン5酢酸5カリウム、酒石酸2ナトリウム、酒石酸2カリウムおよび酒石酸ナトリウムカリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物。
【請求項8】
前記請求項1〜7のいずれか一項に記載の飲食料品製造設備用発泡洗浄剤組成物を水で0.5〜10質量%の濃度に希釈して洗浄剤希釈液を調製する工程、前記洗浄剤希釈液を100〜300g/Lの泡比重で、被洗浄面1平方メートルあたりに泡300〜1500mlを、発泡装置を用いて吹き付ける工程、水ですすぐ工程、を含むことを特徴とする洗浄方法。
【請求項9】
さらに、乾燥する工程を含むことを特徴とする、請求項8に記載の洗浄方法。

【公開番号】特開2010−150307(P2010−150307A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327009(P2008−327009)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(598028648)ジョンソンディバーシー株式会社 (30)
【Fターム(参考)】