説明

駆動装置及び表示装置

【課題】
チップを搭載する基板上の配線領域を縮減可能とし、全体のコストを低減する装置の提供。
【解決手段】
基板10と、基板10上に設けられる複数の信号出力端子電極12と、基板上に設けられる複数の信号入力端子電極13と、信号入力端子電極13に入力端子が接続され、信号出力端子電極12に出力端子が接続される表示用駆動IC20を有し、信号入力端子電極13側に対向する表示用駆動IC20の第1の辺に複数の出力端子(1、3、5、…i+1、n−1)を有し、第1の辺と反対側の第2の辺は信号入力端子電極13に対向し、第2の辺の少なくとも1部の区間に入力端子22を有し、第2の辺の残りの区間の少なくとも1部に出力端子(2、4、6、i、j、j+2、n−2、n)を有し、第2の辺の一の出力端子は、半導体チップ20下面を通る配線15により、該一の出力端子に対応する前記第1の辺の2つの出力端子の間を通過して対応する信号出力端子電極12に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置駆動用IC(Integrated Circuit)に関し、特に、表示装置駆動用ICチップの2辺以上に駆動用の出力端子を有する半導体装置に適用して好適な構成、及び、該半導体装置を備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の駆動回路のうち、データドライバ回路(「ソースドライバ」ともいう)は、CPU等の上位装置から例えばデジタル映像信号を入力し、該デジタル映像信号に応じた階調電圧/電流に変換し、該電圧/電流にて、表示パネル(LCD(Liquid Crystal Display)パネルあるいはEL(Elecrto Luminescence)パネル等)のデータ線を駆動するドライバ回路を例えば1ライン分のデータ線に対応して並列に備えている。ドライバ回路の出力端子は、表示パネルのデータ線の端子(端子電極)に対応して設けられている。また、走査線駆動回路(「ゲートドライバ」ともいう)は、出力が表示パネルのゲート線に接続され、例えば同期制御信号、クロックを受け、選択されたラインのゲート線を高電位に順次駆動する。
【0003】
近時、表示装置の駆動回路は、多出力化の傾向(1画面における1ライン当りのデータ線の数、ライン数が増大する傾向)にあり、表示装置駆動用IC(データドライバ、ゲートドライバ;以下「ドライバIC」という)のチップサイズの増加、及び、該ドライバICを搭載するフィルムの面積が増大する(スプロケット穴の増加)傾向となっている。
【0004】
従来の表示装置では、ドライバICチップを、ガラス基板等に直接実装するもの(COG;Chip On Glass)と、該ICチップをフィルム基板に実装し(COF;Chip On Film)、該フィルム基板の配線電極とガラス基板の配線電極(データ線、ゲート線電極)とを接続する構成とが用いられている。COG、COFのいずれにおいても、ドライバICの複数の出力端子は、該出力端子が接続される表示パネルのデータ線、ゲート線の配設位置に対応して設けられている。
【0005】
図5は、セミスリムタイプのドライバICを、フィルム基板上に実装した構成の一例を示す図である。なお、図5に類似した構成を開示した刊行物として、例えば後記特許文献1等が参照される。この特許文献1には、ドライバICを搭載するガラス基板上の電極配線として、ドライバICの下列の出力端子のガラス基板の配線電極は、ドライバICの搭載部より、出力端子側に配線電極の引き回しが必要となり、ガラス基板の面積が大となり、液晶表示装置の小型化、軽量化ができない旨が記載されている。図5は、特許文献1の従来技術に記載された技術事項を、COFに適用した例を示す図である。なお、以下の説明において、下辺、上辺、左辺、右辺等の上下、左右は、添付図面(平面図)に関しての上下、左右をいうものである。
【0006】
図5に示すように、セミスリムタイプのドライバICチップ20Aにおいて、ドライバICチップ20Aの出力端子21は、ドライバICチップ20Aの複数の辺にまたがって配置される。ドライバICチップ20Aの下辺には、複数の入力端子22の配列の左側に、1、2、…、i番目の出力端子が順に配設され(図5において、ICチップ20Aの端子の側部に付された番号は出力端子の番号を表す)、ドライバICチップ20Aの上辺には、i+1、i+2、…、j−2、j−1、j番目(ただし、上辺、下辺の番号は通番とされる)の出力端子が左から右に順に配設され、さらに、ドライバICチップ20Aの下辺には、入力端子22の配置領域の右側に、j+1、j+2、…、n−1、n番目の出力端子が右から左に順に配設されている。
【0007】
ドライバICチップ20Aの下辺の1番目の出力端子は、配線14にて対応する出力パッド12に接続されており、下辺のn番目の出力端子は、配線14にて対応する出力パッド12に接続されている。同様に、ICチップ20Aの下辺及び上辺のk番目の出力端子(ただし、kは2乃至n−1)は、対応する配線14により、出力パッド12のk番目のパッドに接続され、その結果、1、2、…、i−1、i、…、j、j+1、…、n−1、n番目の計n個の出力端子は、出力パッド12の順序(接続対象のデータ線又はゲート線の順序)通りに接続される。なお、図5において、出力パッド12、入力パッド13は、簡単のため、個々に区分して示されていず、全体の領域で示されている(他の図面も同様とされる)。
【0008】
図5に示す構成においては、入力パッド13に対向する側の長辺側の出力端子の配線引き回し領域17が必要とされる。すなわち、ICチップ20Aの下辺と、最も外側を引き回される配線14との間に間隔16を設ける必要がある。この間隔16は、ICチップ20Aの下辺の入力端子22の配置領域の左右両側のi本(1〜i番目)の出力端子と、(n−j)本(j+1〜n番目)の出力端子に接続される配線を、出力パッド12側に引き回すだけの寸法に設定される。
【0009】
セミスリムタイプのドライバICチップ20Aでは、チップの複数辺に出力端子が、該出力端子が接続されるデータ線の順に配置され、スリムタイプ(後述される図6参照)と較べて、チップサイズを小さくすることができるものの、フィルム基板10に実装する場合、配線引き回し領域17が必要となる。配線引き回し領域17が必要となる理由は、フィルムが単層配線構造であることによる。
【0010】
そして、図5に示す構成の場合、配線引き回し領域17の存在によって、チップを搭載するフィルム基板10の面積が大きくなり、1フィルム基板あたりのスプロケット穴11の数(パーフォレーション数)が増大する。これは、フィルム1ロール当り生産される製品数の減少を意味しており、製品コストの増大につながる。
【0011】
一方、フィルム基板の場合、多層配線することによるメリットはなく、また、多層基板とすると、コストの増加につながる。このため、もっぱら、フィルム面上に、1層の配線層を設けた単層配線が用いられている。
【0012】
以上の通り、セミスリムタイプでは、ドライバICの多出力化に伴い、配線引き回し領域17が大きくなり、ICの下辺の出力端子数が増大するほど、間隔16は大きくなり、よって、1フィルム基板あたりのスプロケット穴11の数(フィルムの両側の長さ)が増大する。
【0013】
図6は、従来のスリムタイプのドライバICチップ20Bを用いた構成を示す図である。図6に示すように、スリムタイプのドライバICでは、チップの一辺に出力端子を、信号の出力順(該出力端子が接続されるデータ線、ゲート線に対応して)に配置されている。1〜nのn個のドライバ回路が、表示パネルの左から右に1〜n番目のデータ線(ゲート線)をそれぞれ駆動する場合、ICチップ20Bの1〜n番目の出力端子は、左から右に順番に配置されている。なお、図6では、入力端子22は、下辺の全区間にわたって配置されているが、ダミー端子であってもよい。
【0014】
図6に示すように、1フィルム基板あたりのスプロケット穴11の個数(パーフォレーション数)は5個とされ、図5に示した例(6個)よりも少なくなるが、ICチップ20Bの上辺の端子数は、図5のセミスリムと較べて増大する。すなわち、スリムタイプのチップの場合、セミスリムタイプと較べて、フィルム面積は抑えられるが、ドライバICのチップサイズが大となる。
【0015】
また、スリムタイプのチップの場合、入力辺側(デジタル映像信号、制御信号を入力する側)に無駄なスペースが多くなる。このため、コストの低減が困難となる。
【0016】
さらに、スリムタイプのチップの場合、チップにおける出力端子が一辺に全て配設されていることから、チップの設計自由度(回路設計、レイアウト)も制約され、設計最適化が困難となる。
【0017】
【特許文献1】特開平6−110071号公報(第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
近時、ICチップとフィルムのコストがほぼ同程度となっている。このため、製品コストの低減には、フィルム基板のコスト低減が必要となっている。
【0019】
ところで、微細化プロセスの進展に伴い、高集積化が進む半導体デバイスにおいては、チップの小型化が図られ、コスト低減が試みられているが、フィルムの小型化はなされていないというのが実情である。
【0020】
したがって、本発明の目的は、チップサイズの小型化を図るとともに、チップを搭載する基板上の配線領域を縮減可能とし、全体のコストを低減可能とした半導体装置、基板と半導体チップ、並びに、該半導体装置を表示用駆動装置として備えた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本願で開示される発明は、上記目的を達成するため、概略以下の通りとされる。
【0022】
本発明の1つのアスペクト(側面)に係る半導体装置は、第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップと、前記半導体チップの前記第2の辺の少なくとも1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から前記半導体チップの下を延在され、前記半導体チップの前記第1の辺の端子の間又は脇から引き出される配線を表面に備えている基板と、を有する。
【0023】
本発明に係る半導体装置において、前記半導体チップは、好ましくは、表示装置のデータ線を駆動するデータドライバICチップ、又は、前記表示装置のゲート線を駆動するゲートドライバICチップよりなる。また、本発明において、前記基板は、好ましくは、フィルム基板、又はガラス基板よりなる。
【0024】
本発明に係る半導体装置において、前記半導体チップの前記端子が、前記半導体チップの一面より突出されるバンプよりなり、前記バンプと、前記基板の対応する端子接続部の電極とが当接して接続が行われる。
【0025】
本発明に係る半導体装置において、前記基板表面に、前記半導体チップの前記第1の辺から離間した位置に、前記第1の辺又はその延長線と対向して、前記第1の辺の端子及び前記第2の辺の端子と配線により接続される信号電極群が配設されている。
【0026】
本発明に係る半導体装置において、前記基板が、フィルム基板よりなり、前記半導体チップの前記第1の辺及び前記信号電極群は、前記フィルム基板の少なくとも1側の縁に沿って設けられるスプロケット穴の配列方向と直交する向きに配設される。
【0027】
本発明に係る半導体装置において、半導体チップは、n+1個(ただし、nは1以上の整数)の端子の内のn個を1組として、複数組の端子群を、前記第1の辺に有し、前記第1の辺の複数組の端子群のそれぞれの組に対応して、n+1個の端子の残りの1つの端子を、前記第2の辺に有し、前記第2の辺の前記残りの1つの端子のそれぞれは、前記1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から、前記半導体チップの下を延在される前記配線により、前記第1の辺の対応する組の端子群の2つの端子の間を通過して引き出される構成としてもよい。
【0028】
本発明に係る半導体装置において、前記半導体チップにおいて、前記第1の辺上の少なくとも1部の領域に端子が配設されない空き領域を有し、前記第2の辺上の端子が、前記配線により前記第1の辺の空き領域にまで延在される構成としてもよい。
【0029】
本発明の他のアスペクトに係る基板は、第1の辺に沿って複数の端子を有し、前記第1の辺に対向する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップを実装する基板であって、前記半導体チップが実装される基板の表面に設けられ、前記半導体チップの第2の辺の端子に対応した位置に設けられる端子接続部から延在され、前記半導体チップの前記第1の辺側に引き出されるか、又は前記第1の辺を延長した方向に拡延される配線を備えている。
【0030】
本発明の他のアスペクトに係る基板は、第1の辺に沿って複数の端子を有し、前記第1の辺に対向する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップを実装する基板であって、前記半導体チップが実装される基板の表面に設けられ、前記半導体チップの前記第2の辺の端子に対応した位置に設けられる端子接続部から延在され前記半導体チップの前記第1の辺の端子の間から引き出す配線を備えている。
【0031】
本発明の他のアスペクトに係る半導体チップは、第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップにおいて、前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、順に奇数番目の出力端子を複数個(k個)有し、前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、順に偶数番目の出力端子を複数個(k個)有する。
【0032】
本発明に係る半導体チップにおいては、前記第1の辺の前記第1の区間の他端から所定幅にわたる第3の区間を備え、前記第2の辺の前記第2の区間の他端から所定幅にわたる第4の区間を備え、前記第1の辺の前記第3の区間の端部から前記第1の辺の他端に及ぶ第5の区間に、奇数番目の出力端子を複数個(m個)有し、前記第2の辺の前記第4の区間の端部から前記第2の辺の他端に及ぶ第6の区間に、偶数番目の出力端子を複数個(m個)有する。
【0033】
本発明に係る半導体チップにおいては、前記第3の区間及び前記第4の区間の一方の区間には、複数の出力端子を順番に備え、前記第3の区間及び前記第4の区間の他方の区間には、複数の入力端子を備えている。
【0034】
本発明の他のアスペクトに係る表示用駆動装置は、基板と、前記基板上に設けられる複数の信号出力電極と、前記基板上に設けられる複数の信号入力電極と、前記信号入力電極に入力端子が接続され、信号出力電極に出力端子が接続される表示用駆動ICと、を有する表示用駆動装置において、前記表示用駆動ICは、前記信号入力電極と対向する前記表示用駆動ICの第1の辺に複数の出力端子を有し、前記表示用駆動ICの前記第1の辺と反対側の第2の辺は、前記信号入力電極と対向し、前記表示用駆動ICは、前記第2の辺の少なくとも1部の区間に、入力端子を有し、前記第2の辺の残りの区間の少なくとも1部に出力端子を有し、前記第2の辺の少なくとも1つの出力端子は、前記表示用駆動ICの前記基板対向面の下を通る配線により、前記1つの出力端子に対応する前記第1の辺の2つの出力端子の間を通過するか、又は前記第1の辺の出力端子の脇を通過して、対応する信号出力電極に接続される。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、チップ下部を通る配線により一側の辺の端子を、他側の辺に引き出す構成としたことにより、チップサイズの小型化を図るとともに、チップを搭載する基板上の配線領域を縮減可能とし、全体のコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明を実施するための最良の一形態について図面を参照して説明する。本発明の一実施の形態に係る半導体装置は、図1を参照すると、基板(10)と、基板(10)上に設けられる複数の信号出力電極(12)と、基板(10)上に設けられる複数の信号入力電極(13)と、信号入力電極(13)に入力端子が接続され、信号出力電極(12)に出力端子が接続される表示用駆動IC(20)(データドライバ又はゲートドライバ)を有し、信号出力電極(12)側に対向する表示用駆動IC(20)の第1の辺に、一例として、1、3、5、…、i+1、…n−1番目の出力端子を有し、第1の辺と反対側の第2の辺は信号入力電極(13)に対向しており、第2の辺の少なくとも1部の区間に、複数の入力端子(22)を有し、第2の辺の残りの区間の少なくとも1部に、例えば2、4、6、i、j、j+2、n−2、n番目の出力端子を有している。第2の辺の出力端子(例えば2番目の出力端子)は、半導体チップ(20)の下(基板対向面側)を通る配線(15)により、該一の出力端子に対応する第1の辺の2つの出力端子(1、3番目の出力端子)の間を通過して、対応する信号出力電極(12)に接続される。
【0037】
また、本発明の別の実施の形態として、図3を参照すると、半導体チップ(20)は、連番となる(n+1)個(例えば3個)の出力端子の内のn個(2個)を1組として、複数組の出力端子群を、第1の辺上に有し、第1の辺の複数組の出力端子群のそれぞれの組に対応して、(n+1)個の出力端子の残りの1つの出力端子を、第2の辺に有し、第2の辺の1つの出力端子(例えば2番目の出力端子)は、配線(15)により、第1の辺の対応する組の出力端子群の2つの出力端子の間(例えば1番目と3番目の出力端子の間)を通過して引き出される構成としてもよい。
【0038】
さらに、本発明の別の実施の形態として、図4を参照すると、半導体チップ(20)において、第1の辺上の少なくとも1部の領域(ロジック部26に対応する領域)に端子が配設されない空き領域を有し、第2の辺上の出力端子は、半導体チップ(20)の下に配設される配線(15i)により、第1の辺の空き領域にまで引き出される構成としてもよい。
【0039】
なお、基板(10)はフィルムのほか、ガラス基板であってもよい。本発明の一実施の形態において、基板表面の配線は、好ましくは、単層配線とされている。以下、実施例に即して詳細に説明する。
【実施例】
【0040】
図1は、本発明の一実施例の構成を示す図である。図1を参照すると、本実施例においては、データドライバ又はゲートドライバ等の駆動ICチップ20は、図5を参照して説明したセミスリムタイプのICチップとされており、その出力端子の配列が、図5に示したものと相違している。本実施例では、ICチップ20の出力端子21を、チップの上辺(図1では、上辺に奇数番目の出力ピンが設けられる)、下辺(図1に示す例では偶数番目の出力ピンが設けられる)に、順番に並べて配置し、ICチップ20の下に、配線15を通し、チップ20上辺の出力端子21の間を通して、対応する出力パッド12に接続する構成としている。このように、ICチップ20の底面と、フィルム基板10間に配線15を通すことにより、フィルム基板10上では、出力端子21は、1〜n番の順番に配設され、対応する1〜nの出力パッド12に接側される(なお、図1において、出力パッド12、入力パッド13は、簡単のため、個々に区分して示されていず、全体の領域で示されている)。
【0041】
すなわち、本実施例において、ICチップ20の上辺の出力端子は、上辺の左端から順に、1、3、5、…、i−1、i+1と奇数番目の出力端子が順に配設され、該上辺に対応する下辺には、下辺の左端から順に、2、4、6、…、i−2、i(ただし、下辺の番号は上辺の番号と通番とされる)と偶数番目の出力端子が順に配設され、下辺の2、4、6、…、i−2、i番目の出力端子は、それぞれ、ICチップ20下部を通過して引き回される配線15を介して、上辺側に引き出され、対応する出力パッド12に接続される。図1に示す例では、例えば下辺の2番目の出力端子は、上辺の1番目と3番目の出力端子の間から引き出される配線15により対応する出力パッド12に接続される。なお、1番目と3番目の出力端子の間隔は、配線15の配線幅と比べて大きくスペースに余裕がある。なお、フィルム基板10表面の配線は単層配線構造とされている。
【0042】
また、ICチップ20の下辺の入力端子22が配設される領域に対応するチップ20の上辺の領域には、出力端子i+2、i+3、i+4、i+5、…、j−3、j−2、j−1が配設されている。
【0043】
そして、ICチップ20の上辺には、下辺の入力端子22が配設される領域に対応する領域の隣から上辺の他端にかけて、順に、j+1、j+3、…、n−5、n−3、n−1番目の出力端子が配設されており、対応する下辺には、j、j+2、…、n−4、n−2、n番目の出力端子が配設されている。下辺のj、j+2、…、n−4、n−2、n番目の出力端子は、それぞれ、チップ20下部に設けられる配線15を介して、チップ20の上辺側に引き出され、対応する出力パッド12に接続される。例えば、下辺のn番目の出力端子は、上辺のn−1番目の出力端子の右脇から引き出される配線15により対応する出力パッド12(出力パッドの右端)に接続される。
【0044】
図1に示すように、本実施例において、ICチップ20の上辺の出力端子からの配線、及び下辺より引き出された配線は、ICチップ20の上辺から扇型状の拡開され、対応する出力パッド12に接続されている。
【0045】
かかる構成の本実施例によれば、ICチップ20の下に配線15を通すことにより、フィルム基板10の表面に配設される配線領域の面積を縮減することができる。
【0046】
また、本実施例によれば、フィルム基板10上で出力が順番となるように、入力辺側にある出力端子を出力辺側の出力端子と出力端子の間から、配線の引き回しが行われる。
【0047】
本実施例においては、ICチップ20では、出力端子を、上辺と下辺と交互に、順番に配置する(図1に示す例では、上辺が奇数番目、下辺が、偶数番目)。このようなレイアウトによって、チップサイズ、フィルム基板10のスプロケット穴11の数(パーフォレーション数)の増加を抑制している。
【0048】
なお、本実施例において、ICチップ20の回路機能により、出力端子の並び替え制御を行うと、例えばTCP(テープキャリアパッケージ)にも対応可能である。すなわち、図1のチップ20の下辺の出力端子において、出力端子の順番を、例えば図5に示すようなものに切り替えることで、フェースアップ(端子面が表)のワイヤボンディング等により、出力パッド12に接続される。この出力の並びの切替えは、例えばアンチ・ヒューズ等により、プログラマブルに、図1又は図5に出力端子の並びを切り替えるようにしてもよい。
【0049】
なお、チップの左右両側の辺(短辺)は、出力端子をさらに設ける構成としてもよいし、ダミー端子であってもよい。
【0050】
本実施例によれば、1デバイスあたりのフィルム基板10の両側のスプロケット穴11の数(パーフォレーション数)は5個とされ、図6に示したスリムタイムのICチップ20Bの場合と等しい。一方、ICチップ20の相対する上下の辺に出力端子を配置したことにより、チップサイズ(横幅)は、スリムタイムのICチップ20Bよりも特段に縮減されている。
【0051】
図2は、本発明の一実施例の断面構成の一例を模式的に示す図である。図2には、IC(LSI)の素子面を基板の電極を向かい合わせにした状態で基板に搭載するといういわゆる「フリップチップボンディング」による実装形態が示されている。ICの電極と基板電極間にバンプを介在させた状態で電極間の接合が行われる。ICチップ20の端子面(素子面)には、バンプ21、22(はんだバンプ)が形成され、フィルム基板10上の導電部材23(電極部)と金属接合され、チップ20と基板10間の熱膨張や機械的応力を緩和させるために、チップ20と基板10間には、アンダーフィル(樹脂)25が注入される。ソルダーレジスト24は、バンプ21、22接合時に用いられたものである(パーマネント型のレジスト)。なお、フィルム基板10はポリイミド、導電部材23は、例えば銅(錫めっき)よりなる。バンプ21、22は、図1のICチップ20の一辺(上辺)と対向する辺(下辺)の出力端子21と、入力端子22に対応している。
【0052】
ICチップ20の入力パッド13側の出力端子を出力パッド12側に配線で引き出す場合には、フィルム基板10表面の導電部材23と同一層のパターン(すなわち単層配線構造)よりなる配線(図1の15、15等参照)が、ICチップ20の下を、入力端子22側から出力端子21側に引き出される。なお、図2では、金属接合方式(はんだバンプ接合)の例を説明したが、導電性樹脂あるいは異方性導電部材による接着接合方式を用いてもよいことは勿論である。すなわち、本実施例において、ICチップ20の下を、一の辺から他の辺に配線を延在させることができ、絶縁性が確保できるものであれば、チップの電極と基板の電極の接合形態は問わない。
【0053】
次に、上記した実施例の作用効果について説明する。
【0054】
本実施例によれば、フィルムの配線領域を削減することによって、フィルムの面積(PF数)を削減することができる。またチップもセミスリムタイプで実現することができ、チップとフィルムの両面からコストの低減を実現できる。
【0055】
本実施例によれば、配線領域の増大を抑え、フィルム面積(スプロケット穴数)を抑制することができるため、コストを低減することができる。そして、スリムタイプのチップよりも、セミスリムタイプのほうがチップサイズを小さくすることができ、チップの小型化により、コストを低減することができる。このように、本実施例は、多出力化の傾向にある表示用の駆動装置に適用して好適とされ、該駆動装置を備えた表示装置のコストの低減にもつながる。
【0056】
本発明の他の実施例について以下に説明する。図3は、本発明の第2の実施例の構成を示す図である。図3を参照すると、本発明の第2の実施例においても、前記実施例と同様、データドライバ又はゲートドライバ等のICチップ20は、セミスリムタイプのICチップとされている。本実施例においては、出力端子21の配列形態が、図1に示した前記実施例と相違している。
【0057】
図3を参照すると、本実施例においては、ICチップ20の上辺側の2個の出力端子21に対応させて、ICチップ20の下辺に出力端子21を1つ設ける構成とし、下辺の出力端子21は、前記実施例と同様に、ICチップ20の下を通る配線(例えば15)を介して、対応する2個の出力端子21の間を延在されて、出力パッド12の対応するパッドに接続される。すなわち、本実施例のICチップ20は、出力辺をなす上辺の出力端子2つ毎に、下辺の出力端子を1つ配置するようにレイアウトされている。より具体的には、図3に示すように、下辺の2番目の出力端子に接続する配線15は、ICチップ20の下を延在されて、上辺の1番目と3番目の出力端子の間を通過し、対応する出力パッド12に接続され、下辺の5番目の出力端子に接続する配線15は、ICチップ20の下を延在されて上辺の4番目と6番目の出力端子の間を通過して対応する出力パッド12に接続され、同様にして、下辺のn−1番目の出力端子に接続する配線15n−1はICチップ20の下を延在されて、上辺のn−2番目とn番目の出力端子の間を通過し対応する出力パッド12に接続されている。
【0058】
なお、図3では、上辺の2つの出力端子に対して下辺に出力端子1つを設ける構成としたが、上辺のn個(nは3以上の整数)の出力端子に対して、下辺に出力端子1つを設ける構成としてもよいことは勿論である。
【0059】
図4は、本発明の第3の実施例の構成を示す図である。本発明の第3の実施例においても、データドライバ又はゲートドライバ等のICチップ20は、セミスリムタイプのICチップとされており、出力端子の配列形態が、図1に示した前記実施例と相違している。図4を参照すると、本実施例のICチップ20においては、チップ中央部に、ロジック部(ロジックブロック)が配置されている。図4の参照符号26はロジック部の領域を示している。このため、図4の上辺側の一部に、ロジック部の領域26に対応して出力端子が配設されない空き領域(ロジック部の領域26の破線で規定される区間)が存在する。本実施例においては、ICチップ20の下辺の出力端子を、配線(ICチップ20の下を通る)にて、上辺の空き領域にまで引き出し、対応する出力パッド12に接続する構成とされている。例えば、ICチップ20の上辺において、ロジック部の領域26の左側には、1番目からi番目(ただし、i>1)の出力端子が順に配設されており、ICチップ20の上辺において、ロジック部の領域26の右側には、m+1番目からn番目(ただし、n>(m+1))の出力端子が順に配設されている。また、ICチップ20の下辺において、ロジック部の領域26の左側には、i+1番目からj番目(ただし、j>(i+1))の出力端子が順に配設されており、ICチップ20の下辺において、ロジック部の領域26の右側には、j+1番目からm番目(ただし、m>(j+1))の出力端子が順に配設されている。そして、下辺のi+1番目からj番目の出力端子と、j+1番目からm番目の出力端子が、それぞれ配線15i+1〜15を介して上辺の空き領域にまで延在され、対応する出力パッド12に接続されている。なお、下辺に配置される出力端子の本数が相対的に多い場合(ロジック部の領域の幅が、チップ長辺に対して狭い場合)、上辺の出力端子n本の組に対して、下辺に出力端子1本を配設し、下辺の出力端子をICチップ20下の配線にて、上辺の出力端子の間を引き出して出力パッド12に接続する第2の実施例の構成と併用してもよい。
【0060】
なお、上記実施例では、COFを例に説明したが、COGにも同様にして適用することができる。また、上記実施例では、ドライバICチップを例に説明したが、例えば出力端子が複数本配設される構成の任意のICチップ、LSIチップ等に適用することができることは勿論である。
【0061】
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成にのみ限定されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施例の平面構成を示す図である。
【図2】本発明の一の実施例の断面構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の平面構成を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施例の平面構成を示す図である。
【図5】セミスリムタイプのチップを用いた従来の駆動装置の平面構成を示す図である。
【図6】スリムタイプのチップを用いた従来の駆動装置の平面構成を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10 フィルム基板
11 スプロケット穴
12 出力パッド
13 入力パッド
14 配線
15 配線
16 間隔
17 配線引き回し領域
20、20A、20B ICチップ
21 出力端子(バンプ)
22 入力端子(バンプ)
23 導電部材
24 ソルダーレジスト
25 樹脂
26 ロジック部領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップと、
前記半導体チップの前記第2の辺の少なくとも1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から前記半導体チップの下を延在され、前記半導体チップの前記第1の辺の端子の間又は脇から引き出される配線を表面に備えている基板と、
を有する、ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体チップが、表示装置のデータ線を駆動するデータドライバICチップ、又は、前記表示装置のゲート線を駆動するゲートドライバICチップよりなる、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記基板が、フィルム基板、又はガラス基板よりなる、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体チップの前記端子が、前記半導体チップの一面より突出されるバンプよりなり、前記バンプと、前記基板の対応する端子接続部の電極とが当接して接続が行われる、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記基板表面において、前記半導体チップの前記第1の辺から離間し前記第1の辺と対向して、前記第1の辺の端子及び前記第2の辺の端子と配線により接続される信号電極群が配設されている、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記基板が、フィルム基板よりなり、前記半導体チップの前記第1の辺及び前記信号電極群は、前記フィルム基板の少なくとも1側の縁に沿って設けられるスプロケット穴の配列方向と直交する向きに配設される、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体チップは、前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、順番が偶数と奇数の一方に属する出力端子を順に複数個(k個)有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、順番が偶数と奇数の他方に属する出力端子を順に複数個(k個)有する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体チップは、前記第1の辺の前記第1の区間の他端から所定幅にわたる第3の区間を備え、
前記第2の辺の前記第2の区間の他端から所定幅にわたる第4の区間を備え、
前記第1の辺の前記第3の区間の端部から前記第1の辺の他端に及ぶ第5の区間に、順番が偶数と奇数の一方に属する出力端子を順に複数個(m個)有し、
前記第2の辺の前記第4の区間の端部から前記第2の辺の他端に及ぶ第6の区間に、順番が偶数と奇数の他方に属する出力端子を順に複数個(m個)有する、ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記半導体チップは、前記第3の区間に、複数の出力端子を順番に備え、前記第4の区間に、複数の入力端子を備えている、ことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記半導体チップは、前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、順に奇数番目の出力端子を複数個(k個)有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、順に偶数番目の出力端子を複数個(k個)有し、
前記第2の辺の前記第2の区間の出力端子は、前記基板表面の端子接続部から、前記配線により、前記第1の辺の第1の区間の相隣る出力端子間又は前記第1の辺の出力端子の脇に引き出され、
前記第1の辺の前記第1の区間からは、順番に、2×k個の出力端子が、前記第1の辺の前記第1の区間に対応して配置されている2×k個の信号電極にそれぞれ接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記半導体チップにおいて、前記第1の辺の前記第1の区間の他端から所定幅にわたる第3の区間に複数の出力端子を順番に備え、
前記第2の辺の前記第2の区間の他端から所定幅にわたる第4の区間には、複数の入力端子を備え、
前記第1の辺の前記第3の区間の端部から前記第1の辺の他端に及ぶ第5の区間に、奇数番目の出力端子を複数個(m個)有し、
前記第2の辺の前記第4の区間の端部から前記第2の辺の他端に及ぶ第6の区間に、偶数番目の出力端子を複数個(m個)有し、
前記第2の辺の前記第6の区間の出力端子は、前記基板上の端子接続部からの前記配線により、前記第1の辺の前記第5の区間の相隣る出力端子の間又は出力端子の脇を引き出され、
前記第1の辺の前記第5の区間からは、順番に、2×m個の出力端子が、前記第1の辺の第5の区間に対応して配置されている2×m個の信号電極にそれぞれ接続される、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップと、
前記半導体チップの前記第2の辺の少なくとも1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から、前記半導体チップの前記第1の辺側に引き出され、前記第1の辺と離間して配設される信号電極に接続する配線を、基板表面に備えている基板と、
を備え、
前記半導体チップにおいて、前記複数の端子が出力端子よりなり、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、第i、第(i−1)、…、第2、第1の出力端子を順に有し、
前記第1の辺の一端から他端に順に複数の第i+1乃至第j(ただし、j>(i+1))の出力端子を有し、
前記第2の辺の他端から所定幅にわたる第2の区間の一端から、前記第2の辺の他端には、第n、第n−1、…、第(j+2)、第(j+1)の出力端子を順に有し、
前記第2の辺の第1乃至第iの出力端子は、それぞれ配線により所定の配線領域を通って、前記第1乃至第iの出力端子の順に、前記第1の辺の一端側の延長線上に引き出され、第1乃至第iの信号電極に接続され、
前記第1の辺の第(i+1)乃至第j(ただし、j>(i+1))の出力端子は、前記第1の辺に対向配置される第(i+1)乃至第jの信号電極にそれぞれ接続され、
前記第2の辺の第(j+1)乃至第nの出力端子は、それぞれ配線により、前記第1の辺の他端側の延長線上に引き出され、第j乃至第nの信号電極に接続される、ことを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
前記半導体チップは、n+1個(ただし、nは1以上の整数)の端子の内のn個を1組として、複数組の端子群を、前記第1の辺に有し、
前記第1の辺の複数組の端子群のそれぞれの組に対応して、n+1個の端子の残りの1つの端子を、前記第2の辺に有し、
前記第2の辺の前記残りの1つの端子のそれぞれは、前記1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から、前記半導体チップの下を延在される前記配線により、前記第1の辺の対応する組の端子群の2つの端子の間を通過して引き出される、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記半導体チップは、連番となるn+1個(ただし、nは1以上の整数)の出力端子の内のn個を1組として、複数組の出力端子群を、前記第1の辺の一端から他端に及ぶ第1の区間に有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間と、前記第2の辺の前記一端と対向する他端から所定幅にわたる第3の区間とに、前記第1の辺の複数組の出力端子群にそれぞれ対応して、連番となるn+1個の出力端子の残りの1つの出力端子を有し、
前記第2の辺の前記第2及び第3の区間の間の領域に、複数の入力端子を備え、
前記第2の辺の前記出力端子は、前記出力端子に対応した位置に設けられる端子接続部から、前記半導体チップの下を延在される前記配線により、前記第1の辺の対応する組のn個の出力端子のうち2つの出力端子の間を通過して引き出される、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記半導体チップにおいて、前記第1の辺の少なくとも1部の領域に、端子が配設されない空き領域を有し、
前記第2の辺の少なくとも1つの端子が、前記配線により、前記第1の辺の空き領域にまで延在される、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記半導体チップにおいて、前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、第1乃至第i(ただし、i>1)の出力端子を順に有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、第i+1乃至第j(ただし、j>i+1)の出力端子を順に有し、
前記第1の辺の他端から所定幅にわたる第3の区間に、前記一端側から前記他端側の向きに第m+1乃至第n(ただし、n>(m+1))の出力端子を順に有し、
前記第2の辺の他端から所定幅にわたる第4の区間に、前記一端側から前記他端側の向きに第j+1乃至第m(ただし、m>(j+1))の出力端子を有し、
前記第1の辺の第1の区間と第3の区間の間の領域に、端子が配設されない空き領域を有し、
前記第2の辺の前記第2の区間と前記第4の区間の第i+1乃至第jの出力端子と、第j+1乃至第mの出力端子が、前記出力端子に対応した位置にそれぞれ設けられる端子接続部から、前記半導体チップの下を延在される前記配線により、前記第1の辺の前記空き領域にまで延在され、対応する信号電極にそれぞれ接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項17】
第1の辺に沿って複数の端子を有し、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップを搭載する基板であって、
前記基板の表面に設けられ、前記半導体チップの前記第2の辺の少なくとも1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から延在され、前記半導体チップの前記第1の辺側に引き出されるか、又は、前記第1の辺を延長した方向に拡延される配線を備えている、ことを特徴とする基板。
【請求項18】
第1の辺に沿って複数の端子を有し、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップを搭載する基板であって、
前記基板の表面に設けられ、前記半導体チップの前記第2の辺の少なくとも1つの端子に対応した位置に設けられる端子接続部から延在され、前記半導体チップの前記第1の辺の端子の間又は脇から引き出される配線を備えている、ことを特徴とする基板。
【請求項19】
前記基板が、フィルム基板又はガラス基板よりなる、ことを特徴とする請求項17又は18に記載の基板。
【請求項20】
前記半導体チップの前記端子が、前記半導体チップの一面より突出されるバンプよりなり、前記バンプと、前記基板の対応する端子接続部の電極とが当接して接続が行われる、ことを特徴とする請求項17又は18に記載の基板。
【請求項21】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップにおいて、
前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、順に奇数番目の出力端子を複数個(k個)有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、順に偶数番目の出力端子を複数個(k個)有する、ことを特徴とする半導体チップ。
【請求項22】
前記第1の辺の前記第1の区間の他端から所定幅にわたる第3の区間を備え、
前記第2の辺の前記第2の区間の他端から所定幅にわたる第4の区間を備え、
前記第1の辺の前記第3の区間の端部から前記第1の辺の他端に及ぶ第5の区間に、奇数番目の出力端子を複数個(m個)有し、
前記第2の辺の前記第4の区間の端部から前記第2の辺の他端に及ぶ第6の区間に、偶数番目の出力端子を複数個(m個)有する、ことを特徴とする請求項21に記載の半導体チップ。
【請求項23】
前記第3の区間及び前記第4の区間の一方の区間には、複数の出力端子を順番に備え、
前記第3の区間及び前記第4の区間の他方の区間には、複数の入力端子を備えている、ことを特徴とする請求項22に記載の半導体チップ。
【請求項24】
前記第1の辺の前記第1の区間の他端から所定幅にわたる第3の区間を備え、
前記第2の辺の前記第2の区間の他端から所定幅にわたる第4の区間を備え、
前記第1の辺の前記第3の区間の端部から前記第1の辺の他端に及ぶ第5の区間に、偶数番目の出力端子を複数個(m個)有し、
前記第2の辺の前記第4の区間の端部から前記第2の辺の他端に及ぶ第6の区間に、奇数番目の出力端子を複数個(m個)有する、ことを特徴とする請求項21に記載の半導体チップ。
【請求項25】
前記第3の区間及び前記第4の区間の一方には、複数の出力端子を順番に備え、
前記第3の区間及び前記第4の区間の他方には、複数の入力端子を備えている、ことを特徴とする請求項24に記載の半導体チップ。
【請求項26】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップにおいて、
n+1個(ただし、nは1以上の整数)の端子の内のn個を1組として、複数組の端子群を、前記第1の辺に有し、
前記第1の辺の複数組の端子群のそれぞれの組に対応して、n+1個の端子の残りの1つの端子を、前記第2の辺に有する、ことを特徴とする半導体チップ。
【請求項27】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップにおいて、
連番となるn+1個(ただし、nは1以上の整数)の出力端子の内のn個を1組として、複数組の出力端子群を、前記第1の辺の一端から他端に及ぶ第1の区間に有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間と、前記第2の辺の前記一端と対向する他端から所定幅にわたる第3の区間とに、前記第1の辺の複数組の出力端子群にそれぞれ対応して、連番となるn+1個の出力端子の残りの1つの出力端子を有し、
前記第2の辺の前記第2及び第3の区間の間の領域に、複数の入力端子を備えている、ことを特徴とする半導体チップ。
【請求項28】
第1の辺に沿って複数の端子を有するとともに、前記第1の辺に相対する第2の辺に沿って複数の端子を有する半導体チップにおいて、
前記半導体チップにおいて、前記第1の辺の一端から所定幅にわたる第1の区間に、第1乃至第i(ただし、i>1)の出力端子を順に有し、
前記第2の辺の一端から所定幅にわたる第2の区間に、第i+1乃至第j(ただし、j>(i+1))の出力端子を順に有し、
前記第1の辺の他端から所定幅にわたる第3の区間に、前記一端側から前記他端側の向きに第m+1乃至第n(ただし、n>(m+1))の出力端子を順に有し、
前記第2の辺の他端から所定幅にわたる第4の区間に、前記一端側から前記他端側の向きに第j+1乃至第m(ただし、m>(j+1))の出力端子を有し、
前記第1の辺の第1の区間と第3の区間の間の領域に、端子が配設されない空き領域を有する、ことを特徴とする半導体チップ。
【請求項29】
前記半導体チップは、表示装置のデータ線を駆動するデータドライバICチップ、又は、前記表示装置のゲート線を駆動するゲートドライバICチップである、ことを特徴とする請求項21乃至28のいずれか一に記載の半導体チップ。
【請求項30】
請求項1乃至16のいずれか一に記載の前記半導体装置を、表示駆動装置として備えた表示装置。
【請求項31】
基板と、
前記基板上に設けられる複数の信号出力電極と、
前記基板上に設けられる複数の信号入力電極と、
前記信号入力電極に入力端子が接続され、前記信号出力電極に出力端子が接続される表示用駆動ICと、
を有する表示用駆動装置であって、
前記表示用駆動ICは、前記信号出力電極と対向する前記表示用駆動ICの第1の辺に複数の出力端子を有し、
前記表示用駆動ICの前記第1の辺と反対側の第2の辺は、前記信号入力電極と対向し、
前記表示用駆動ICは、前記第2の辺の少なくとも1部の区間に入力端子を有し、前記第2の辺の残りの区間の少なくとも1部に出力端子を有し、
前記第2の辺の少なくとも1つの出力端子は、前記表示用駆動ICの前記基板対向面の下を通る配線により、前記1つの出力端子に対応する前記第1の辺の2つの出力端子の間を通過するか、又は、前記第1の辺の2つの出力端子の脇を通過して、対応する信号出力電極に接続されてなる、ことを特徴とする表示用駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−23469(P2006−23469A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200677(P2004−200677)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】