説明

高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤及びその研削方法

【課題】内面研削加工を高精度・高能率化することができ、かつ生産コストの低減にも寄与することができる内面研削盤及び高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法を提供する。
【解決手段】導電性を有する工作物Wの加工孔Waの内周面を研削砥石3により研削する内面研削盤において、砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器41を備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石3と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加しつつ工作物と研削砥石の間に電解液7を供給して電解加工するための電解電源6とを備え、研削砥石を高周波数振動させながら工作物の加工孔の内周面を研削する高周波数振動援用研削加工と、工作物と研削砥石間に電圧を印加して加工孔の内周面を溶解させながら研削する電解研削加工とを順次又は同時に選択的に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作物の内面を研削砥石を用いて研削する内面研削盤に係り、特に内径に比較して奥行きのある加工孔、すなわちアスペクト比の高い加工孔を有する工作物や、小径な工作物の加工孔の内周面について、高精度・高能率で研削加工することができる高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤及びその研削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工作物に設けられた加工孔の内面を砥石を用いて研削する内面研削盤としては、工作物を片持ち状に支持しつつ、工作物の加工孔の内周面を研削砥石により研削する内面研削盤が存在している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−190638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の内面研削盤においては、アスペクト比が高い工作物Wの加工孔Waの内周面を研削加工するために、図5に示すごとく、加工孔Waの奥行き以上の長さと、その内径未満の直径からなるアスペクト比が高い細長い円柱状の研削砥石101を、工作物Wの加工孔Waに挿入し、その内周面に研削砥石101を当接させ、一定の力で付勢して研削することによりその内径を広げる加工をしている。図5中の矢印は、研削砥石101に対して工作物Wが移動する切り込む方向を示している。その結果、このような研削加工に際し、研削砥石101を支持する細長い砥石軸のクイル102が剛性低下の結果、たわんでしまい、これにより研削の加工精度が低下することとなっていた。
また、研削砥石が工作物を研削したことにより発生する切屑が、研削液と混合し、集積、堆積してスラッジとなり、これが砥石を目詰まりさせることにより加工精度・研削効率を低下させていた。
【0005】
また、小径な工作物の加工孔を研削加工するためには、研削工具も小径化することから、研削砥石の外周の周速が低下し、その結果研削抵抗が増大することとなっていた。
【0006】
これらの課題を解決するために、これまで研削砥石の周速を上げることにより研削抵抗を下げて研削加工することが行われてきた。しかしながら、研削工具をこれまで以上に高速回転させることにより、研削砥石の振れ回りが大きくなって、加工精度が低下することに加え、砥石軸のベアリングの寿命が短くなってしまい、その結果、生産コストが上昇することにも繋がっていた。
さらに、工作物の加工孔の内周面を高い面粗度に仕上げるためには、従来は工作物を内面研削盤で研削した後に、ホーニング盤にローディングして仕上げ加工をする必要があった。このホーニング仕上げを省略して、内面研削盤だけで高精度に加工することができれば、作業効率が向上するものである。
【0007】
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的は、内面研削加工を高精度・高能率化することができ、かつ生産コストの低減にも寄与することができる内面研削盤及びその研削方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤は、導電性を有する工作物の加工孔の内周面を研削砥石により研削する内面研削盤において、砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加しつつ前記工作物と研削砥石の間に電解液を供給して電解加工するための電解電源装置とを備え、前記研削砥石を高周波数振動させながら工作物の加工孔の内周面を研削する高周波数振動援用研削加工と、工作物と研削砥石間に電圧を印加して加工孔の内周面を溶解させながら研削する電解研削加工とを順次又は同時に選択的に行うことを特徴とする。
このような構成とすることにより、以下の作用効果が得られる。
<高周波数振動の作用>
・まず高周波数振動の作用により、研削砥石が工作物の加工孔の内周面を研削して発生する切屑がより細かく寸断され、研削砥石表面に付着しづらく容易に排出されることから研削抵抗が低下する→
小径内面研削砥石軸の研削時のたわみが小さくなる→
工作物の加工孔の内周面の真直度・表面粗さが向上する。
これに加えて、高周波数振動により洗浄効果が発揮され、研削砥石表面に切屑や溶解したスラッジが付着することによる砥石の目詰まりを防ぐことができ、かつ研削砥石と工作物との間における電解液の供給及び排出を促すことができ、これにより一層研削抵抗が低下し、研削砥石軸のたわみが小さくなることにより、アスペクト比が高い加工孔の内周面を高精度・高能率で加工することが可能となる。
<電解作用>
・また電解作用により、工作物の加工孔の内周面が溶解され、研削抵抗が低下する→
小径内面研削砥石軸の研削時のたわみが小さくなる→
工作物の加工孔の内周面の真直度・表面粗さが向上して、高精度加工が可能となる。
<高周波数振動と電解作用との相乗効果>
・さらに、高周波数振動と電解作用との相乗効果により、さらに一層研削抵抗が低下し、小径内面研削砥石軸の研削時のたわみが小さくなり、かつ研削砥石の外周の周速を低下させることができる→
工作物の加工孔の内周面の真直度・表面粗さが向上するとともに、砥石軸のベアリングの寿命が長くなって生産コストが低下する。
【0009】
また、本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法は、砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を同時に駆動して工作物を研削することを特徴とする。
【0010】
また、砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を順次選択的に駆動して工作物を研削することを特徴とする。
【0011】
また、砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を同時駆動及び順次駆動を組み合わせて工作物を研削することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を上方から見た状態を示す概略説明図である。
【図2】本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤における研削状態を示す説明図である。
【図3】本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤における電解加工を説明する図であり、図3(A)は高周波数振動なしの電解加工、図3(B)は高周波数振動を与えた電解研削の様子を概念的に示す説明図である。
【図4】本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤における研削加工による切屑を、研削時に高周波数振動ありと高周波数振動なしの場合で比較する拡大写真である。
【図5】従来の内面研削盤においてクイルが撓む状態を示す説明図である。
【図6】内面研削盤における研削抵抗を測定する状態を示し、図6(A)は側面図、図6(B)は要部正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を実施するための形態を詳細に説明する。図1〜図3は、本発明の実施の形態を例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
まず前提として、本実施例にあっては、研削加工する工作物Wは、金属等の導電性を有する材料とする。
<構成>
まず図1に示すように、X−Y−Zの3軸を想定し、X軸は図1の左右方向となる砥石軸方向、Y軸は図1の上下方向となる主軸のスライド方向、Z軸は図1の前後の奥行き方向とする。
本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1は、工作物Wを着脱自在に保持し回転するチャックを備えた主軸2と、この主軸2を載置して、研削切り込みのためにY軸方向に移動させる主軸スライド21と、先端に備えた研削砥石3(砥石母材)を可聴領域以上の20kHz以上の高周波数でX軸方向に微小振動(振幅数μm以下)させるスピンドルと、研削砥石3を回転させるモータ(例えばACサーボモータ)とを組み合わせてなる高周波数振動ユニット4と、この高周波数振動ユニット4を載置してX軸方向に往復動(揺動)する砥石軸スライド5と、導電性を有する工作物Wと研削砥石3との間に直流電圧を印加して電解加工するための電解電源6とを備えている。
また、前記高周波数振動ユニット4は、研削砥石3を回転して工作物を研削する際に、高周波数振動発生器(後述する)を用いて、X軸方向の微振動となる高周波数振動をオンしたり、またオフしたりすることができる構成としている。
【0014】
図2は、高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1の研削砥石3が、工作物Wの加工孔Waの内周面を研削する状態の構成を示している。
工作物Wは、導電性を有する金属製のワークストッパ23にその端面を押し当てることにより、主軸2の回転軸方向の位置決めをされるとともに、主軸2のチャック22により着脱自在に外周を保持されている。
そして、工作物Wの加工孔Waに対し、砥石軸スライド5上の高周波数振動ユニット4の高周波数振動発生器41に接続されたクイル42を介して支持する研削砥石3を挿入し、この研削砥石3をモータにより回転させつつその外周面を加工孔Waの内周面に押し当て揺動させながら研削加工する。この際に、高周波数振動発生器41により研削砥石3を、X軸方向に高周波数振動(周波数が20kHz以上であって、本実施例にあっては例えば40kHz程度)させながら研削(高周波数振動援用研削加工と称する)することができる。
【0015】
また図2に示すごとく、本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1にあっては、高周波数振動と別に組み合わせる機能として(高周波数振動援用研削加工と同時若しくは別途に)、電解加工を行うものである。
この電解加工は、ワークストッパ23とクイル42間に電解電源6により直流電圧を印加し、すなわち工作物Wが陽極、研削砥石3(中でも導電性を有する砥石母材)が陰極となるように電圧を印加し、そしてその当接部分に電解液7(導電性クーラント)をノズルから供給することにより、研削砥石3が当接する工作物Wの加工孔Waの内周面を溶解状態の陽極溶解Wbとして軟化させ、研削砥石3による研削抵抗を低下させ、これにより内面研削加工を高精度・高能率化することができる。すなわち、研削砥石の回転をより低速化することが可能となり、またこれまで以上に小径の工作物や、アスペクト比の高い工作物の内周面の加工が可能となる。そして、ホーニング仕上げを省略することも可能となる。
この電解加工は、工作物Wの加工孔Waの内周面を電解作用で溶解させることから、研削加工などと比較して高い面粗度が得られるものであり、これに加えて研削砥石3による研削加工を同時に行うことにより、高い真直度(すなわちテーパ−量の小さい高い円筒度)も得られるものである。
【0016】
研削抵抗を測定するためには、図6に示すごとき構成にするものである。図6(A)は、本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1の側面図、図6(B)は要部正面図であり、工作物Wの加工孔Waの内周面を研削砥石3が研削する際に、変位計9の垂下する棒状のセンサをクイル42の側方に当接付勢して、クイル42の水平方向(Y軸方向)の変位する量を測定するとともに、クイル42を介して高周波数振動ユニットを水平方向(Y軸方向)に付勢する力を力センサ10で測定し、その2つの測定量から研削抵抗を求めることができる。図6(B)中の矢印は、研削砥石3に対して工作物Wが移動する切り込み方向を示している。
【0017】
図3は、高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1における電解加工を示し、図3(A)は高周波数振動なしの電解加工、図3(B)は高周波数振動を与えた電解研削の様子を拡大して概念的に示している。
高周波数振動のない図3(A)では、電解液7の水分や研削油と、削れた砥粒31分を含んでいるスラッジ8が、砥石3(砥石母材)の表面と工作物Wとの間に固体層を形成して、すなわち目詰まり状態となって、研削効率を低下させている状態を示している。
これに対し、高周波数振動を与えた図3(B)では、スラッジ8が集積・堆積する間もなく電解液7中で微細化されて流動することから、固化して目詰まり状態となることなく好適な研削加工を継続することができるものである。
【0018】
図4は、高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1による研削加工において発生する切屑を、研削時に高周波数振動あり(左)と、高周波数振動なし(右)の場合で比較する拡大写真であり、右側の高周波数振動なしの場合と比較して、高周波数振動ありの場合の切屑の形状が、より細かくなっていることがわかる。
すなわち、従来の高周波数振動のない研削加工では、ひも状の長い切屑が多く発生していて、これが研削点から排出されづらいため研削砥石の表面に付着しやすかったのに対し、高周波数振動を伴う研削加工にあっては、切屑は小さなフレーク状となり研削点から排出されやすいため研削砥石の表面に付着しづらくなり、好適な研削加工を維持できるものである。さらに、高周波数振動による洗浄効果も発揮され、切屑や溶解したスラッジが砥石表面に付着することを防ぐことができる。
【0019】
<研削方法1>
このような構成からなる本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤1による第1の研削方法について、以下に詳述する。
まず、図2に示すごとく、回転する研削砥石3を高周波数振動発生器41により図2の左右の矢印方向に高周波数振動させながら、工作物Wの加工孔Waの内周面に挿入し当接させて研削する。これと同時に、電解電源6を用いて工作物Wが陽極、研削砥石3が陰極となるように電圧を印加する。
この高周波数振動援用研削加工と、電解加工とが組み合わされた高周波数振動・電解加工を同時に行うことで、研削砥石による研削抵抗が低下し高精度・高能率で研削加工を行うことができ、これによりこれまで以上にアスペクト比が高い加工孔の内周面の加工が可能となり、加工能率を向上させることができる。
また、これまで以上に微細な砥粒の研削砥石を用いても加工能率を低下させることなく、工作物を高精度な表面粗さに仕上げることができる。
【0020】
<研削方法2>
次に、本発明の第2の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法にあっては、高周波数振動援用研削加工と電解加工を、同時に行うのみならず、選択的に順次行うこととする。
すなわち、始めに工作物の内周面に高周波数振動を用いた研削加工を行い、次に電解加工を行ったり、逆に始めに電解加工を行い、次に高周波数振動を用いた研削加工を行ったりするものである。
始めに電解加工を行ってワーク表面を溶解、軟質化させて、それから高周波数振動を用いた研削加工を行う場合であっても、電解加工と高周波数振動援用研削加工の相乗効果が得られ、これにより研削抵抗が低下し高精度・高能率の研削加工が実現できるものである。
【0021】
<研削方法3>
また、本発明の第3の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法としては、高周波数振動援用研削加工と電解加工を、選択的に順次複数回組み合わせて行うものであり、例えば、高周波数振動援用研削加工→電解加工→高周波数振動援用研削加工としたり、電解加工→高周波数振動援用研削加工→電解加工としたりする。
さらに、この高周波数振動援用研削加工と電解加工の選択的な順次加工と、前述した高周波数振動援用研削加工と電解加工の同時加工とを組み合わせることにより、多くの組み合わせの加工工程が設定できるものである。
これらの高周波数振動援用研削加工と電解加工とを組み合わせは、所望する工作物の内周面に施す加工精度などに応じて適宜設定することとするものである。
【0022】
一方、研削加工中若しくは研削加工後に、電解電源6の電源の極性を切り換えて、研削砥石3が陽極、工作物Wが陰極になるように電圧を印加することにより、電解効果により導電性の砥石母材を溶解させ、研削砥石の研削面に電気絶縁性の砥粒を突き出させて目詰まりを取り除くドレッシングを行いながら研削加工することができる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤及び高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法は、金属等の各種素材を精密に研削加工する加工産業において利用することができるものである。
【符号の説明】
【0024】
1…高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤
2…主軸
21…主軸スライド
22…チャック
23…ワークストッパ
3…研削砥石
31…砥粒
4…高周波数振動ユニット
41…高周波数振動発生器
42…クイル
5…砥石軸スライド
6…電解電源
7…電解液
8…スラッジ
9…変位計
10…力センサ
W…工作物
Wa…加工孔
Wb…陽極溶解

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有する工作物の加工孔の内周面を研削砥石により研削する内面研削盤において、
砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、
工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加しつつ前記工作物と研削砥石の間に電解液を供給して電解加工するための電解電源装置とを備え、
前記研削砥石を高周波数振動させながら工作物の加工孔の内周面を研削する高周波数振動援用研削加工と、工作物と研削砥石間に電圧を印加して加工孔の内周面を溶解させながら研削する電解研削加工とを順次又は同時に選択的に行うことを特徴とする高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤。
【請求項2】
砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、
前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を同時に駆動して工作物を研削することを特徴とする高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法。
【請求項3】
砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、
前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を順次選択的に駆動して工作物を研削することを特徴とする高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法。
【請求項4】
砥石軸方向に高周波数振動する高周波数振動発生器とモータを備えた高周波数振動ユニットに接続された研削砥石と、工作物が陽極、研削砥石が陰極となるように電圧を印加して電解加工するための電解電源装置とを備えた高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削盤を用いて工作物の加工孔の内周面を研削する内面研削方法において、
前記高周波数振動発生器と前記電解電源装置を同時駆動及び順次駆動を組み合わせて工作物を研削することを特徴とする高周波数振動・電解ハイブリッド内面研削方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−232373(P2012−232373A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101583(P2011−101583)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、東北経済産業局、戦略的基盤技術高度化支援事業「マイクロ超音波・電解ハイブリッド内面加工装置の開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000114019)ミクロン精密株式会社 (24)
【Fターム(参考)】