説明

高圧供給装置および画像形成装置

【課題】顔料系のインクで印刷された用紙などが高圧印加対象の負荷となる場合にも安全性を確保できるようにする。
【解決手段】高圧供給装置を、高電圧を生成する高圧生成部と生成された高電圧を負荷部へ供給する高圧出力部から構成し、且つその高圧出力部を構成する整流平滑部20およびフィルタ21を2つずつ備え、負荷部である対向する電極のうちの一方であって2個から構成された電極のそれぞれへ、2つの高圧出力部の出力インタフェース24a、24bからそれぞれ高電圧を供給する。また、1つの高圧生成部を構成するトランス部17が出力する高電圧を前記2つの整流平滑部20へ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷の際に顔料系のインクを使用した用紙などを負荷として高電圧を印加する過程を持つ画像形成装置などに係り、特に、高電圧が印加される負荷側の安全性を向上させることができる高圧供給技術に関する。
【背景技術】
【0002】
高圧電源装置(高圧供給装置)を備え、用紙上に画像を形成する過程でその高圧電源装置からの高電圧を印加する画像形成装置などでは、高電圧の印加される負荷が発火の恐れのある部材などである場合、高圧供給系に安全性が求められる。そのような安全性は、インクジェットプリンタで印刷された用紙の裏紙が静電写真プロセスの画像形成装置に使用される場合にも考慮されねばならない。というのは、そのような用紙は静電写真プロセスの画像形成装置の転写部において高圧電源装置の負荷になり、さらに、用紙が感光体ドラムに巻き込まれれば帯電部においても高圧電源装置の負荷になるからである。インクジェットプリンタのインクとして使用される顔料系の素材の一部には導電性の特性のものがあり、そのため、そのような顔料系のインクで印刷された用紙が高圧電源装置の負荷になると、高圧電源装置に対する負荷インピーダンスが低くなり、そのためリーク電流が増加する。そのようなことから、インクジェットプリンタで印刷された用紙を裏紙として用いる場合には、発火発煙の安全性を確保する技術が特に要求されるのである。
【0003】
以下、負荷側の安全性を図った高圧電源装置に関する特許文献について説明する。
特許文献1に示されたスコロトロン型帯電装置はこのような高圧電源装置の1つで、この帯電装置では、図12に示したように、コロナ放電電極61とその対電極62の間にグリッド電極63を備え、そのグリッド電極63と対電極62の間に高圧負荷となる被帯電体64を置く。グリッド電極63にはそのグリッド電極63に直接接続された並列型安定化直流電源65から電圧を供給するとともにその並列型安定化直流電源65を介して直列型安定化電源66から電圧を供給する構成になっている。
また、これら2つの高圧安定化電源65、66を制御する制御部67を備えている。そして、コロナ放電時、並列型安定化直流電源65の電圧(グリッド電極63の電圧)がグリッド電極63の設定電圧より小さい場合には直列型安定化電源66からグリッド電極63への出力を遮断して被帯電体64にリーク電流が流れるのを防止する。
【特許文献1】実開平3−2358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顔料系のインクで印刷されている用紙では、用紙内の位置による導電性のばらつきからインピーダンスが大きくばらつく。しかしながら、特許文献1に示された帯電装置を含めた従来の高圧電源装置では、負荷(高圧印加対象)のインピーダンスが低いことを検出して前記したように出力を停止したり出力電力を制限したりする制御機能は備えているが、正常でも負荷インピーダンスが低い用紙などが負荷となる場合、所定のインピーダンスを持ちながら電流がリークする現象に対しては機能しないという問題があった。例えば顔料系のインクを使用した用紙が負荷となる場合には安全性を確保できないという問題である。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題を解決しようとするものであり、具体的には、顔料系のインクで印刷された用紙などが高圧印加対象の負荷となる場合にも安全性を確保できる高圧供給装置などを提供することを目的とする。また、併せて、その実現のために高圧出力部を複数系列に分割してもシステム制御側からは1つの高圧供給装置として制御できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した課題を解決するために、請求項1記載の高圧供給装置は、高電圧を生成する高圧生成部と生成された高電圧を負荷部へ供給する高圧出力部から成る高圧供給装置において、高電圧が印加される対向する電極のうちの一方であって複数から成っている電極のそれぞれに対して、それぞれ高電圧を供給する複数の高圧出力部を備える。
請求項2記載の高圧供給装置は、請求項1記載の高圧供給装置において、1つの高圧生成部が生成した高電圧を前記複数の高圧出力部へ供給する。
請求項3記載の高圧供給装置は、請求項2記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は、周期的なスイッチングを行うスイッチング素子と、該スイッチング素子により駆動される昇圧トランスとを備え、該昇圧トランスの2次側1端から前記複数の高圧出力部へ高電圧を供給する。
【0007】
請求項4記載の高圧供給装置は、請求項1記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は、周期的なスイッチングを行う1つのスイッチング素子と、該1つのスイッチング素子により駆動される複数の昇圧トランスとを備え、該複数の昇圧トランスのそれぞれから前記複数の高圧出力部のそれぞれへ高電圧を供給する構成にする。
請求項5記載の高圧供給装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は前記複数の高圧出力部のそれぞれからのフィードバック情報に基づいたフィードバック制御を行う構成にする。
請求項6記載の画像形成装置は、高電圧を生成する高圧生成部と生成された高電圧を負荷部へ供給する高圧出力部から成る高圧供給装置を備えた画像形成装置において、高電圧が印加される対向する電極のうちの一方であって複数から成る電極と、それぞれ前記電極のそれぞれに高電圧を供給する複数の高圧出力部を有する高圧供給装置とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の高圧出力部を備え、高電圧が印加される対向する2つの電極のうちの少なくとも一方が複数に分割されて成ったそれぞれの電極に対して前記複数の高圧出力部のそれぞれから高電圧を供給することができるので、負荷インピーダンスを高くすることができ、したがって、顔料系のインクが使用された用紙が高圧印加対象の負荷となるような場合でも安全性を確保できる。
また、1つの高圧生成部が生成した高電圧を前記複数の高圧出力部へ供給するので、高圧出力部を複数系列に分割してもシステム制御側からは1つの高圧供給装置として制御でき、したがって、システム制御部からの制御が複雑になることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対位置などは特定的な記載がない限りこの説明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の一実施形態として電子写真方式画像形成装置の要部を示す説明図である。図示したように、この画像形成装置は、回転する感光体ドラム41を備え、その周面には、感光体ドラム41の感光面を帯電させる帯電部42、帯電した感光面を露光させて感光面に静電潜像を形成する露光部43、トナーを供給して静電潜像をトナー像にする現像部44、そのトナー像を用紙上に転写する転写部45などを備えている。なお、帯電部42は高電圧が供給されるコロナ放電電極を感光体ドラム41の面上の位置に備えている。また、転写部45では、トナー像を感光体ドラム41の表面から転写紙へ転写するためにその転写紙Pを挟んで高圧が供給される。
【0010】
図2は前記した画像形成装置などに用いる一般的な高圧電源装置(高圧供給装置)の構成を示す概略回路図である。図示したように、この高圧電源装置50は、昇圧トランス51を備え、その1次側(図示の例では右側)に鋸歯状の電圧を発生させるためのスイッチングトランジスタTr、抵抗R、コンデンサC、パルス幅変調回路52などを備える。昇圧トランス51は2次側を高圧にするために2次側の巻き数を1次側の巻き数に対して極端に大きくしている。負荷部2は図1の例で言えば感光体表面を帯電させる帯電部42や転写紙を挟んで高電圧をかける転写部45などである。
図3は図2に示した高圧電源装置の2次側を倍電圧回路にしたものである。また、図4では、図2に示したパルス幅変調回路52を、その出力パルスのパルス幅がフィードバック電圧Veに応じて変化する定電圧回路で構成している。
【0011】
図5は負荷部2の例で、(a)は帯電装置である。この帯電装置では、ワイヤ53で構成された放電電極とグリッド54が電磁的にケーシングされ、そのワイヤ53とグリッド54はそれぞれ放電端子55とグリッド端子56に接続され、両端子には2つの高圧電源装置50から異なった値の高電圧が供給される。(b)は転写部45を構成している転写ローラ57で、その導電性の軸58が高電圧のかかる2電極中の一方を構成し、軸58は接触する端子59を介して高圧電源装置50に接続されている。
なお、この他にブレードやブラシなども高圧電源装置50の負荷部2として可能である。
【0012】
図6は画像形成装置を高圧供給という視点からモデル化した概略ブロック図である。(a)図に示したように、この画像形成装置は、高圧供給装置1、その負荷となる負荷部2、高圧供給装置1に各種信号を与えるとともにこの画像形成装置の全体を制御するシステム制御部3を備えている。また、高圧供給装置1は、昇圧トランスを有する昇圧部11、昇圧部11の出力電圧を検出する検出部12、システム制御部3および検出部12からの信号に応じて昇圧部11の1次側にあるトランジスタをスイッチング(駆動)させる制御部13を備え、システム制御部3はCPU31を備える。
【0013】
図6において、(a)〜(g)は各種変形であり、主としてシステム制御部・高圧供給装置間のインタフェースが異なる。(a)では、システム制御部3から高圧供給装置1へトリガ信号が与えられる。このトリガ信号は高圧供給装置1の出力開始および出力停止を指示する信号であり、例えばTTLレベルのハイ(High)およびロー(Low)の信号を用いる。それに対して(b)では、出力開始(オン)および出力停止(オフ)をシリアル信号によるコマンドで指示する。
(c)は高圧供給装置1の出力値が可変の場合であり、出力値を基準信号で与える。基準信号は直接基準電圧を供給するか、PWM信号を供給し受け側で平滑して基準電圧に変換するか、切換え信号を供給して受け側で基準電圧を生成する。(d)に示したようにトリガ信号の省略も可能である。
【0014】
(e)に示した検出信号はシステム制御部側が高圧出力を監視したり異常状態を監視したりするための信号であり、電圧値または電流値を監視する。この検出信号は、アナログの電圧や電流そのものでもよいし、その電圧や電流を所定のスレッシュレベルと比較した結果としてのTTLレベルでもよい。TTLレベルの代わりにオープンコレクタで出力してもよいし、電圧や電流の変動を検出してその結果をラッチした状態で出力してもよい。(f)や(g)は検出信号がアナログ電圧の例であり、この例では、システム制御部3内のA/D変換器がアナログ電圧として渡された検出信号をデジタル値に変換する。なお、(f)では、D/A変換器によりアナログ化された基準信号を高圧供給装置1に与える。
以下、本発明の各実施例を説明する。
【実施例1】
【0015】
図7はこの実施例の高圧供給装置1の構成を示すブロック図である。この高圧供給装置1は高圧生成部と高圧出力部から成り、高圧生成部は、トリガ信号やフィルタ14を介した基準信号などをシステム制御部3から受けるとともに出力側からのフィードバック信号も受けてパルス信号列を生成するスイッチングレギュレータ部15、そのパルス信号列で昇圧トランスの1次側を駆動するスイッチングドライブ部16、前記昇圧トランスを有するトランス部17、昇圧トランスの1次側を流れる入力電流の値を検出する入力電流検出部18、その入力電流の値や高圧出力部側で検出された出力電圧の値を検出信号としてシステム制御部3に渡すドライブ回路19などを備える。
また高圧出力部は、トランス部17の2次側から出力された鋸歯状の電圧を平滑化する2つの整流平滑部20、それぞれその出力側に設けられた2つのフィルタ21、整流平滑部20から出力される出力電流の値を検出する出力電流検出部22、整流平滑部20から出力される出力電圧の値を検出する電圧検出部23などを備える。
【0016】
次に、高圧供給装置1が高電圧を供給する負荷の構成例などを帯電装置の放電電極の場合で説明する。
1つの例としては、図5(a)に示したような形状でワイヤ53については平行に2本並べる。そして、高圧供給装置1の2つの出力インタフェース(I/F)24a、24b(図7)のそれぞれを2つの放電端子55のそれぞれに接続する。これにより、出力インタフェース1つ当たりの出力電流の設定を小さくでき、出力電流が小さくなることにより負荷インピーダンスが見かけ上、高くなる。
出力インタフェース1つ当たりの出力電流を小さくできるということは、これまで1つの高圧出力部のみから高電圧を供給していた場合に比べて異常とする出力電流の値を小さくできるということであり、例えば顔料系のインクを裏面に使用した用紙が感光体ドラム41に巻き込まれ帯電部42の放電電極間にまで入り込み、出力電流が大きくなりつつあるような場合、出力電流検出部22はそのような異常状態を早めに検出でき、スイッチングレギュレータ部15は大事に至る前に電力供給を遮断できる。
【0017】
前記したように2本のワイヤ53を平行に並べる代わりに、1本のワイヤをその長手方向の中央で分断した状態に2本のワイヤを配置してもよい。このような電極構成では、1本の電極当たりの負荷の実効的な断面積(負荷電流の方向とほぼ直行する断面)が約半分になり、したがって、負荷のインピーダンスは約2倍になる。これにより、このような電極構成では負荷電流が少なくなるようにスイッチングレギュレータなどにより設定しなくても1つの出力インタフェース当たりの出力電流は小さくなる。
【0018】
また、負荷が図5(b)に示したような転写ローラ57を備えた転写部45である場合、例えば一方の電極となる転写ローラ57の軸を中央部で分断することにより電極を2つにし、高圧出力部の2つの出力インタフェース24a、24b(図7)のそれぞれを2つの端子59のそれぞれに接続する。この場合も1つの電極当たりの負荷の実効的な断面積が約半分になり、したがって、負荷のインピーダンスは約2倍になり、1つの出力インタフェース当たりの出力電流は小さくなる。
但し、負荷が帯電部42や転写部45である場合、電極を長手方向の所定の位置で分断する方法では、分断部において印刷画質の低下が生じるので、当業者には公知の方法でその対策を施す。
【0019】
次に、図7に示した高圧供給装置1の動作を説明する。この高圧供給装置1の高圧生成部では、トリガ信号によりスイッチングレギュレータ部15内のスイッチング素子をオンオフさせ、基準信号を制御目標値として所定の出力電圧・出力電流に安定させる。そして、共通のスイッチングドライブ部16とトランス部17により2つの整流平滑回路20に電力を供給し、2つの出力インタフェース24a、24bから負荷部2の2つの電極(例えば2つの放電電極)へ高電圧を出力する。
また、2つの高圧出力部のそれぞれの出力電流を出力電流検出部22により検出し、スイッチングレギュレータ部15へフィードバックする定電流電源とするとともに、異常電流を検出したとき、スイッチングレギュレータ部15により高圧出力を遮断する。さらに、電圧検出部23や入力電流検出部18も異常検出を行う。なお、定電圧電源の場合は電圧検出部23からの信号をスイッチングレギュレータ部15へフィードバックする。
【0020】
前記したように、異常時にはスイッチングレギュレータ部15へ入力して出力を停止させるが、それとともに、停止結果を異常検出信号としてシステム制御部3へ出力する。なお、図8は基準信号をPWM信号から変換する変換回路例、図9は異常検出信号をラッチした状態でシステム制御部3へ出力する場合の回路例である。
こうして、この実施例によれば、2つの高圧出力部からの出力(出力インタフェース24a、24b)として出力でき、これにより、1高圧出力部当たりの出力電流を小さくすることができ、負荷インピーダンスは高くなり、異常検出をすみやかに行うことができる。また、トランス部17までは1つで、整流平滑部20以降を2つに分離したので、システム制御部3からは1つの高圧生成部として制御できる。また、2つの高圧出力部からのフィードバック制御を行って定電流電源とする構成では、出力インタフェース24a、24bの出力総電流を安定した状態で制御でき、特に、負荷側の電極構成が実効的な負荷断面積を小さくできない場合でも見かけの負荷インピーダンスを高くすることができる。
【実施例2】
【0021】
図10は実施例2の高圧供給装置の構成を示すブロック図である。図10に示したように、この実施例では2つの昇圧トランス17を備え、1つのスイッチングドライブ部16が2つの昇圧トランス17を駆動する。そして、それぞれの昇圧トランス17からの出力を2つの整流平滑部20のそれぞれに与える。
こうして、この実施例においても実施例1と同様の効果を得ることができる。なお、実施例2は実施例1に比べて昇圧トランスの数が増えるが、個々の昇圧トランスを流れる電流を少なくすることができる。
【実施例3】
【0022】
図11は実施例3の高圧供給装置の構成を示すブロック図である。図示したように、この高圧供給装置はスイッチングレギュレータ部を持たず、共通のドライブ信号(例えばPWM信号)により1つのドライブ部25が2つの(1つでもよい)のスイッチングドライブ部16を駆動し、2つの(1つでもよい)のトランス部17からの出力を2つの整流平滑部20により整流平滑し、2つのフィルタ21を通して出力する。一方、その出力を電圧検出部23や電流検出部22により検出し、システム制御部3へフィードバックすることでPWM信号の周期を制御して安定した出力を実現する。なお、図示したように、電流検出部22からのフィードバック信号はドライブ部25にも入力され、出力電流が異常なとき、ドライブ部25は出力を停止させる。
【0023】
この実施例では、ドライブ部25を設けたことで、PWM信号によりスイッチングを実施する際に複数のスイッチングドライブ部16を共通のPWM信号で駆動することを可能にしており、これにより、システム制御部3から見かけ上1つの高圧生成部として制御することが可能である。2つの出力I/F系の一方のみを監視することにより他方の制御を行うことも可能である。また、電圧検出部23は必要に応じて備えてもよい。
こうして、この実施例においても実施例1と同様の効果を得ることができる。また、スイッチングレギュレータを持たない分だけ回路が簡単になる。しかし、システム制御部側のCPUの処理量が増えるので、CPUの処理量に余裕がある場合に有効になる。また、スイッチングドライブ部を2つにした場合、その分、部品点数は増えるが、スイッチングドライブの駆動電流は小さくできる。
なお、実施例1に示したような、スイッチングレギュレータを持たなくても出力電流が小さくなる負荷電極構成の場合には、システム制御部3へフィードバックしない構成も可能である。
【0024】
以上、高圧出力部などを2系列にして2つの出力インタフェースを持てるようにした場合について説明したが、高圧出力部などを3系列以上にして3つ以上の出力インタフェースを持てるようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態として画像形成装置の要部を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態として画像形成装置に用いる一般的な高圧電源装置の構成を示す概略回路図である。
【図3】本発明の一実施形態として画像形成装置に用いる一般的な高圧電源装置の構成を示す他の概略回路図である。
【図4】本発明の一実施形態として画像形成装置に用いる一般的な高圧電源装置の構成を示す他の概略回路図である。
【図5】本発明の一実施形態として前記高圧電源装置の負荷となる負荷部を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態として画像形成装置をモデル化して示す概略ブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施例として高圧供給装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施例として高圧供給装置要部の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第1の実施例として高圧供給装置要部の構成を示す他の回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例として高圧供給装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施例として高圧供給装置の構成を示すブロック図である。
【図12】従来技術の一例としてスコロトロン型帯電装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0026】
1 高圧供給装置、2 負荷部、3 システム制御部、11 昇圧部、12 検出部、13 制御部、15 スイッチングレギュレータ部、16 スイッチングドライブ部、17 トランス部、18 入力電流検出部、20 整流平滑部、21 フィルタ、22 出力電流検出部、23 電圧検出部、24 出力インタフェース、25 ドライブ部、31 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧を生成する高圧生成部と、生成された高電圧を負荷部へ供給する高圧出力部とを備えた高圧供給装置において、高電圧が印加される対向する電極のうちの一方であって複数から成っている電極のそれぞれに対して、それぞれ高電圧を供給する複数の高圧出力部を備えたことを特徴とする高圧供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の高圧供給装置において、1つの高圧生成部が生成した高電圧を前記複数の高圧出力部へ供給することを特徴とする高圧供給装置。
【請求項3】
請求項2記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は、周期的なスイッチングを行うスイッチング素子と、該スイッチング素子により駆動される昇圧トランスとを備え、該昇圧トランスの2次側1端から前記複数の高圧出力部へ高電圧を供給することを特徴とする高圧供給装置。
【請求項4】
請求項1記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は、周期的なスイッチングを行う1つのスイッチング素子と、該1つのスイッチング素子により駆動される複数の昇圧トランスとを備え、該複数の昇圧トランスのそれぞれから前記複数の高圧出力部のそれぞれへ高電圧を供給することを特徴とする高圧供給装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高圧供給装置において、前記高圧生成部は前記複数の高圧出力部のそれぞれからのフィードバック情報に基づいたフィードバック制御を行うことを特徴とする高圧供給装置。
【請求項6】
高電圧を生成する高圧生成部と生成された高電圧を負荷部へ供給する高圧出力部から成る高圧供給装置を備えた画像形成装置において、高電圧が印加される対向する電極のうちの一方であって複数から成る電極と、それぞれ前記電極のそれぞれに高電圧を供給する複数の高圧出力部を有する高圧供給装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−244047(P2007−244047A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−60376(P2006−60376)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】