説明

高強度生体溶解性無機繊維断熱マット

高強度無機生体溶解性繊維断熱マット(10)は、高温耐熱アルカリ土類シリケート繊維(42)と、任意で、他の非呼吸性無機繊維とを含み、断熱マット(10)は、部分的連結繊維(42)の構造と、少なくとも600℃の温度に曝露する前に20質量%未満の有機成分を有する。断熱マット(10)を製造する方法は、高温耐熱繊維(42)と、任意で、有機結合剤又は無機結合剤の少なくとも1つとを含む湿紙又は湿式シート(30)を調製し、乾燥前に湿紙又は湿式シート(30)中で繊維(42)を絡合又は交絡することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生体溶解性無機繊維を含み、自動車排気系での使用に好適である、高温耐熱性耐振動性断熱マット(high temperature resistant, vibration resistant insulation mat)が提供される。
【背景技術】
【0002】
触媒コンバータ及び/又は触媒ディーゼル微粒子除去装置が、従来、自動車排気系に含まれ、空気に排出された汚染物質の濃度を減少させる。今日使用される触媒コンバータは、点火温度に達した時点で満足に動作するが、点火時間の間は公害問題が存在している。例えば、触媒コンバータを含む自動車排気系から大気に排出される汚染物質の大部分は、点火時間の間に生成されることが確認されている。
【0003】
本願明細書で用いる場合、点火温度とは、触媒コンバータが、コンバータ内で起こる排気ガスとの反応を触媒する温度である。触媒点火時間とは、触媒コンバータが点火温度に達するのに必要な時間である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンジンから触媒コンバータに移動する排気ガスの熱が、従来の排気系より長時間保持される場合、点火温度に達するのに必要な時間は減少することになる。これは、排気汚染物質が触媒されずに排気系を通り抜ける持続時間を減少させることになり、同じく、大気に放出される汚染物質の量を減少させることにもなる。
【0005】
触媒コンバータ又は他の触媒排気ガス精製装置(catalytic exhaust gas purification device)に排気ガスが接触する少なくとも前に、断熱自動車排気系管路(insulated automotive exhaust system pipe)を使用して排気ガスの熱を保持することは、点火時間を減少させることになり、大気に排出される汚染物質の量を減少させるという点で有益となりうる。例えば、断熱排気管を、内燃機関で駆動する車両の排気系で使用し、エンジンを触媒コンバータに接続することが可能である。
【0006】
同軸管内管構造(concentric tube-in-tube structure)を利用し、管と管の間の空間に断熱材料を含むことによって、自動車エンジン排気管を断熱することが知られている。排気管の外側で断熱毛布又は断熱マットを利用することも提案されている。この使用のために提案されるマットは、浸出シリカ繊維(leached silica fiber)で構成されるマットと、多結晶セラミック繊維で構成されるマットとを含む。
【0007】
しかしながら、浸出シリカマットは、限られた許容温度曝露(allowable temperature exposure)を有し、これらのマットが昇温に曝される際に生じる熱収縮率において重大な欠点を有する。多結晶アルミナ繊維マットは、一般的には、はるかに高価であり、不十分な振動性能を示す、という更なる欠点を有する。多結晶アルミナ繊維マットが運転中に加熱されると、マットを調製するのに使用される有機結合剤は燃え尽きる。その後、これらのマットは、加圧下で適切に抑制しない場合、膨張して、ばらばらになる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
断熱マットを自動車排気系に設けることが望ましく、この断熱マットは、取り扱い及び取り付けが容易であり、更に伝統的に使用される耐久性耐火セラミック酸化物繊維(durable refractory ceramic oxide fibers)の吸入に関連する規制問題を最小限にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】排気ガス処理システムの一部の概略断面図である。
【図2】ニードリング操作を受ける湿式マットの概略拡大断面図である。
【図3】実験熱分析試験設定(experimental thermal analysis test setup)の概略正面図である。
【図4】熱曝露後の断熱マットの線収縮を示すグラフである。
【図5】熱曝露の前後の断熱マットの引張強度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
高温耐熱性無機繊維を含み、自動車排気系での使用に好適である、高温耐熱性耐振動性断熱マット(high temperature resistant, vibration resistant insulation mat)が提供される。マットは、生体溶解性無機繊維を含んでもよく、特定の実施形態では、耐熱性は最大1100℃である。
【0011】
断熱マットは、触媒コンバータ及び/又は触媒ディーゼル微粒子除去装置(DPF)が最適に作動することができるように、自動車排気系内の熱エネルギーを含むように適合される。即ち、マットは、排気系内の熱エネルギーを含み、「ホットエンド」自動車排気系(‘hot-end' automotive exhaust systems)の温度管理と断熱に寄与することから、触媒作用を、触媒コンバータ又はディーゼル微粒子除去装置において更に効率化する。
【0012】
例えば、断熱マットを使用して、排気ガスを自動車排気系の内燃機関から触媒コンバータに供給するために使用される排気管を断熱してもよく、排気ガスが触媒コンバータの点火温度に短時間で達すること、かつ、エンジン動作の間に触媒温度を維持することが可能となるように適合させてもよい。
【0013】
更に、本願明細書に記載される断熱マットは、排気ガス処理装置のコーン断熱体として使用されてもよい。例えば、排気ガス処理装置は通常、筐体と、筐体内に配置される損傷を受けやすい構造(fragile structure)と、損傷を受けやすい構造と筐体との間に配置される取り付けマットと、排気管又は導管を筐体に取り付けるための吸気口及び排気口のコーンアセンブリとを含む。各エンドコーンアセンブリは通常、内部エンドコーン筐体と、外部エンドコーン筐体と、内部エンドコーン筐体と外部エンドコーン筐体との間の間隙又は空間内に配置されるエンドコーン断熱体とを含む。エンドコーン断熱体は通常、排気ガス処理装置のエンドコーン領域からの熱の放射を防ぐため、かつ、損傷を受けやすい構造と排気ガス処理装置の筐体の間に配置される取り付けマットのエンドコーン対面縁部を、高温排気ガスに対する曝露から保護するために設けられる。
【0014】
更なる実施形態によれば、断熱マットは、外側金属コーンと自立コーン断熱体とを含む排気ガス処理装置のエンドコーン内に自立して配置されてもよい。この実施形態によれば、エンドコーンアセンブリは、内側金属コーンを備えていない。
【0015】
断熱マットは、自動車排気系の他の部分を安全上の理由で断熱するために、及び/又は、周囲の電気構成部品及び可塑性構成部品を保護して断熱するために使用されてもよい。
【0016】
特定の実施形態によれば、断熱マットは、一般的に一体型で実質的に非膨張の層、プライ(ply)又はシートのアルカリ土類シリケート繊維などの高温耐熱性生体溶解性無機繊維を含む。
【0017】
「実質的に非膨脹」は、断熱マットが、加熱時に、膨張材料含有マットで予想されるようには容易に膨張しないことを意味する。無論、マットの多少の膨張が熱膨脹率に基づいて発生するが、実用量の膨張材料を用いるマットの膨張に比して、膨張の量はごくわずかであり、あまり重要でない。
【0018】
用語「生体溶解性無機繊維」は、生理的媒体、又は模擬肺液、食塩溶液、緩衝生理食塩溶液などの模擬生理的媒体(simulated physiological medium)に可溶性又は分解性である無機繊維を表す。繊維の溶解性は、模擬生理的媒体中の繊維の溶解度を、時間に応じて測定することによって評価されてもよい。生体溶解性も、実験動物で繊維の直接移植の作用を観察することによって、又は、繊維に曝露されている動物若しくはヒトの検査、即ち生体内持続性の検査によって、評価することができる。生理的媒体中の繊維の生体溶解性(即ち非持続性)を測定する方法は、Unifrax I LLC社に譲渡された米国特許第5,874,375号明細書で開示され、その内容は、参照によって本願明細書に引用されるものとする。他の方法が、無機繊維の生体溶解性を評価するのに適している。特定の実施形態によれば、生体溶解性繊維は、0.1gの試料が0.3ml/分の流量の模擬肺液に37℃で曝露される場合、少なくとも30ng/cm2−hrの溶解度を示す。他の実施形態によれば、生体溶解性無機繊維は、0.1gの試料が0.3ml/分の流量の模擬肺液に37℃で曝露される場合、少なくとも50ng/cm2−hr、少なくとも100ng/cm2−hr、又は、少なくとも1000ng/cm2−hrの溶解度を示してもよい。
【0019】
繊維の生体溶解性を評価するため、別の方法は、繊維の組成物に基づく。例えば、独国は、組成指数(compositional index)(KI値)に基づいて、呼吸性無機酸化物繊維(respirable inorganic oxide fibers)を分類する。KI値は、無機酸化物繊維中のアルカリとアルカリ土類酸化物の質量%を加算し、かつ、酸化アルミニウムの質量%の2倍を減算することによって算出される。生体溶解性である無機繊維は通常、約40以上のKI値を有する。
【0020】
垂直管断熱体及びエンドコーン断熱体を含むがこれらに限定されない、自動車排気系のさまざまな部分のための断熱マットを調製するために使用できる生体溶解性無機繊維の好適な例は、米国特許第6,953,757号明細書、米国特許第6,030,910号明細書、米国特許第6,025,288号明細書、米国特許第5,874,375号明細書、米国特許第5,585,312号明細書、米国特許第5,332,699号明細書、米国特許第5,714,421号明細書、米国特許第7,259,118号明細書、米国特許第7,153,796号明細書、米国特許第6,861,381号明細書、米国特許第5,955,389号明細書、米国特許第5,928,075号明細書、米国特許第5,821,183号明細書、米国特許第及び5,811,360号明細書に開示されている生体溶解性無機繊維を含むがこれらに限定されず、上記各文献は、参照によって本願明細書に引用されるものとする。
【0021】
特定の実施形態によれば、生体溶解性アルカリ土類シリケート繊維はマグネシウム及びシリカの酸化物の混合物の繊維化(fiberization)製品を含んでもよい。これらの繊維は、一般にマグネシウム−シリケート繊維と呼ばれる。マグネシウム−シリケート繊維は、一般に、約60〜約90質量%のシリカ、0〜約35質量%のマグネシア及び5質量%以下の不純物の繊維化製品を含む。特定の実施形態によれば、アルカリ土類シリケート繊維は、約65〜約86質量%のシリカ、約14〜約35質量%のマグネシア、0〜約7質量%のジルコニア及び5質量%以下の不純物の繊維化製品を含む。他の実施形態によれば、アルカリ土類シリケート繊維は、約70〜約86質量%のシリカ、約14〜約30質量%のマグネシア及び5質量%以下の不純物の繊維化製品を含む。好適なマグネシウム−シリケート繊維は、Unifrax I LLC社(ニューヨーク州、ナイアガラフォールズ)からISOFRAX(登録商標)の名称で市販されている。市販のISOFRAX繊維は、一般に、約70〜約80質量%のシリカ、約18〜約27質量%のマグネシア及び4質量%以下の不純物の繊維化製品を含む。
【0022】
特定の実施形態によれば、生体溶解性アルカリ土類シリケート繊維は、カルシウム、マグネシウム及びシリカの酸化物の混合物の繊維化製品を含んでもよい。これらの繊維は、一般にカルシア−マグネシア−シリケート繊維と呼ばれる。特定の実施形態によれば、カルシア−マグネシア−シリケート繊維は、約45〜約90質量%のシリカ、0〜約45質量%のカルシア、0〜約35質量%のマグネシア、10質量%以下の不純物の繊維化製品を含む。有用なカルシア−マグネシア−シリケート繊維は、Unifrax I LLC社(ニューヨーク州、ナイアガラフォールズ)からINSULFRAX(登録商標)の名称で市販されている。INSULFRAX繊維は、一般に、約61〜約67質量%のシリカ、約27〜約33質量%のカルシア及び約2〜約7質量%のマグネシアの繊維化製品を含む。
【0023】
他の好適なカルシア−マグネシア−シリケート繊維は、Thermal Ceramics社(ジョージア州、オーガスタ)からSUPERWOOL 607、SUPERWOOL 607 MAX(登録商標)として市販されている。SUPERWOOL 607繊維は、約60〜約70質量%のシリカ、約25〜約35質量%のカルシア及び約4〜約7質量%のマグネシアならびに微量のアルミナを含む。SUPERWOOL 607 MAX繊維は、約60〜約70質量%のシリカ、約16〜約22質量%のカルシア及び約12〜約19質量%のマグネシアならびに微量のアルミナを含む。
【0024】
断熱マットは、結合剤又は1より多い種類の結合剤の混合物を含んでもよい。好適な結合剤は、有機結合剤、無機結合剤及びこれらの2つの種類の結合剤の混合物を含む。特定の実施形態によれば、断熱マットは1又は複数の有機結合剤を含む。有機結合剤は、固体、液体、溶液、分散液、ラテックス又は類似形態として提供されてもよい。有機結合剤は、熱可塑性又は熱硬化性の樹脂結合剤を含んでもよく、硬化後は、任意で、取り付けられた断熱マットから焼き出すことができる可撓性材料である。好適な有機結合剤の例は、限定されないが、アクリル又は(メタ)アクリルの水性ラテックス、スチレンとブタジエンのコポリマー、ビニルピリジン、アクリロニトリル、アクリロニトリルとスチレンのコポリマー、塩化ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニルとエチレンのコポリマー、ポリアミド、シリコーンなどを含む。他の樹脂は、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂やポリビニルエステル(ポリビニルアセテートラテックス又はポリビニルブチレートラテックスなど)などの低温可撓性熱硬化性樹脂(low temperature, flexible thermosetting resin)を含む。
【0025】
有機結合剤は、断熱マットに、断熱マットの総質量に対して0〜約20質量%の量で含まれていてもよい。有機結合剤の不使用、又は、約1〜約10質量%など少量の使用は、車両の最初の始動の間に燃焼される結合剤から生じる排気ガスをなくす又は減少させる助けとなる。
【0026】
結合剤の溶媒は、必要に応じて、利用される結合剤に対して、水又はアセトンなどの好適な有機溶媒を含むことができる。溶媒(使用する場合)中の結合剤の溶液力価は、従来の方法によって、望ましい結合剤の量(binder loading)及び結合剤系の加工性(粘性、固形分など)に基づいて求めることができる。
【0027】
断熱マットは、樹脂結合剤若しくは液体結合剤の代わりに、又は組み合わせで含んでもよい。これらの高分子結合剤繊維は、存在する場合、総組成物の100質量%に対して、0〜約20質量%、約1〜約15質量%又は約2〜約10質量%に及ぶ量で使用されてもよく、無機生体溶解性繊維を共に結合させるのに有用である。結合剤繊維の好適例は、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、エチル酢酸ビニル繊維、ナイロン繊維又はそれらの組み合わせを含む。
【0028】
有機結合剤に加えて、断熱マットは、無機結合剤材料も含んでもよい。限定されるものではないが、好適な無機結合剤材料は、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、コロイド状ジルコニア又はそれらの混合物などのアルミナ、シリカ及び/又はジルコニアのコロイド分散液を含んでもよい。Nalco Chemical社から入手可能なものなどのコロイド状シリカは、水又は他の液体媒体中のナノメートルの大きさのシリカ粒子の安定分散液である。コロイド状シリカの粒径は、直径約4〜約100ナノメートルに及んでもよい。コロイド状シリカは、ナトリウムイオン又はアンモニウムイオンなどによって安定化されてよく、約2〜約12pH範囲を有してもよい。
【0029】
他の好適な任意の無機結合剤材料は、湿式成形工程の補助として、限定されないが、アタパルジャイト、球状粘土、ベントナイト、ヘクトライト、カオリニンテ(kaolininte)、カイヤナイト、モンモリロナイト、パリゴルスカイト、サポナイト、セピオライト、シリマナイト又はそれらの組み合わせなどの焼成粘土及び/又は未焼成粘土を含む。粘土無機結合剤の粒径は、約150ミクロン以下であってよく、特定の実施形態では、約45ミクロン未満である。
【0030】
特定の実施形態によれば、断熱マットは、シリカ繊維、浸出シリカ繊維(バルク又は短連続(chopped continuous))、Sガラス繊維、S2ガラス繊維、Eガラス繊維、ファイバーガラス繊維、短連続鉱物繊維(限定されないが、玄武岩繊維又は輝緑岩(diabasic)繊維を含む)及びそれらの組み合わせなどの、望ましい特定の温度用途に適した他の公知の非呼吸性無機繊維(non-respirable inorganic fiber)(第2の無機繊維)を任意に含んでもよい。このような無機繊維は、断熱マットに、全マットの100質量%に対して0〜約40質量%の量で加えてもよい。
【0031】
第2の無機繊維は市販されている。例えば、浸出シリカ繊維は、ガラス繊維を、繊維から非ケイ質酸化物(non-siliceous oxide)と他の成分を抽出するのに好適な酸溶液又は他の溶液に曝すことなどによってなど、当該分野で知られているあらゆる技術を用いて浸出されてもよい。浸出ガラス繊維を作成するための工程は、米国特許第2,624,658号明細書及び欧州特許出願公開第0973697号明細書に含まれる。浸出ガラス繊維は、BELCOTEX(商標)の名称でBelChem Fiber Materials社(独国)から、REFRASIL(登録商標)の名称でHitco Carbon Composites社(カリフォルニア州ガーデナ)から、及び、名称PS−23(R)としてPolotsk-Steklovolokno社(ベラルーシ共和国)から入手可能である。
【0032】
S2ガラス繊維は、約64〜約66%のシリカと、約24〜約25%のアルミナと、約9〜約10%のマグネシアとを含む。S2ガラス繊維は、Owens Corning社(オハイオ州トレド)から購入可能である。
【0033】
一実施形態では、断熱マットは、製紙工程によって調製され、この工程において、繊維を結合剤又は他の結合剤繊維に混ぜて混合物又はスラリーを生成してもよい。繊維成分は、約0.25〜5%の濃度又は固形分で混ぜてもよい(水99.75〜95部に対して固形分0.25〜5部)。その後、スラリーを水で薄めて生成を促進してもよく、最終的に凝集剤及び排水保持補助剤化学物質(drainage retention aid chemicals)で凝集させてもよい。粘度調整剤、結合剤などの、他の典型的な製紙成分又は化学物質が存在してもよい。凝集混合物又はスラリーを製紙機に置き、繊維含有紙のプライ又はシートに生成されてもよい。製紙技術の更に詳細な説明に関しては、米国特許第3,458,329号を参照されたく、その開示内容は本願明細書に参照によって引用される。断熱マットはまた、スラリーを真空鋳造して生成されてもよい。
【0034】
主題の断熱マットを作製するための工程の一実施形態では、高温耐熱繊維及び有機/無機結合剤をRotoformerに湿った状態で置き、次いで、乾燥室を通す前に、湿った状態にある紙又はシートを「ニードル銃(needler)」によって処理する。この工程は、製紙用の水溶液又はスラリーによって湿った状態にある間に、シートを乾燥させる前に、繊維をニードルパンチし、その繊維を絡合及び交絡させることを含む。従って、得られた断熱マットは、従来技術の絶縁シートに比して、密度が高く、強度が高い。
【0035】
典型的な繊維ニードリング操作(fiber needling operations)(通常、繊維化(fiberizing)ステップ直後)では、潤滑液(通常、油又は他の潤滑有機物質(lubricating organic material))を使用して、繊維破損を防ぎ、繊維移動及び交絡を促進する。本工程では、潤滑液は湿式成形工程、製紙工程からの水であり、ニードリングの処理を支援するために使用される。
【0036】
ニードリングは、繊維を紙又はシート内の水平面から移動させ、紙又はシートの相対する面の間である程度の長さだけ延伸するあらゆる操作を意味する。ニードリング装置は通常、ウェブ状の繊維が置かれるか移動する水平面と、一連の下向きに延伸する針を担持するニードルボードとを含む。ニードルボードは、針をウェブに及びウェブから往復移動させ、ウェブ状の繊維の一部をウェブの表面に対して実質的に横方向の平面に再配列する。針は、繊維をウェブの一方向から通過させることができ、又は、例えば、針の鉤の使用によって、繊維をウェブの上部から通したり、繊維をウェブの底部から引いたり、どちらも可能である。通常、鉤針による繊維紙又は繊維シートの完全又は部分的な貫通によって、繊維の物理的な交絡が得られる。
【0037】
更に、或いは、又は、水流交絡法を用いて、繊維を絡合及び交絡させてもよい。水流交絡工程では、網篩又は穴あきドラムなど、繊維が穴を開けた表面で支持されている状態で、緩んだ繊維の層又はシートに少量で高強度のジェット水流を衝突させる。液体ジェットは、繊維の少なくともいくらかの部分が互いに物理的に交絡、巻き付き、及び/又は、絡合されるようになる状態で、比較的短く、解れた端部を有する繊維を再配列する。
【0038】
特定の実施形態では、ISOFRAXアルカリ土類シリケート繊維などの高温耐熱生体溶解性無機繊維は、約1〜約3.5ミクロンの平均径を有してもよく、いくつかの実施形態では、約2〜約2.5ミクロンである。S2ガラス繊維などの第2の無機繊維は、約5〜約15ミクロンの平均径を有してもよく、いくつかの実施形態では、約9ミクロンである。
【0039】
アルカリ土類シリケート繊維は、効果的にニードリングできないほど短い長さから、ニードリングし、交絡、絡合するのに十分な長さに及んでもよい。特定の実施形態では、固定容積(Settled Volume)(SV)の長さの間接測定法(indirect length measuring method)によって、生体溶解性無機繊維は、300mlの最小SVに対応する最小長を有する。S2ガラス繊維などの第2の無機繊維は、約3.2mm(約1/8インチ)から約38.1mm(約1.5インチ)の平均長を有してもよく、いくつかの実施形態では、約12.7mm(約0.5インチ)である。
【0040】
特定の実施形態では、二次繊維は、複合体系に寄与することによって、引張強度と全体の「ウェブ強度」を高めてもよく、これにより、更に長い二次繊維が、繊維混合物のニードリングに有用である。理論に制約されることを意図せずに、更に長い第2の無機繊維は、構造を形成する、或いは、すべての繊維を保持する「骨格を形成する」のに有用であると考えられる。
【0041】
湿った状態の紙又は真空鋳造マット(vacuum-cast mat)のニードリング又は水流交絡後に、マットは、オーブンで、例えば、限定されないが、約80〜約700℃で乾燥される。
【0042】
断熱マットを、ロール形態で提供することができ、或いは、金型切断することができる。断熱マットは、好ましい場合は亀裂なしに、排気ガスアセンブリの少なくとも一部を完全に覆うことができるようにするために、取り扱いの容易さをもたらす薄い断面と、可撓性形態を備えた弾性断熱シートとして実現可能である。
【0043】
図1に示すように、一実施形態では、連結(interlocking)繊維断熱マット10は、自動車排気ガス導管12の外側表面の周りに配置されるように適合され、自動車排気ガス導管12は、エンジンを、触媒コンバータ、又は図示するようにディーゼル微粒子除去装置(DPF)などの排気ガス処理装置14に接続し、排気ガス処理装置は、シリコーンカーバイト(SiC)基材16を含んでもよい。従って、連結繊維断熱マット10は、排気系のホットエンドに露出し、内燃機関(図示せず)を出た高温排気ガス20に最も近い。
【0044】
従って、断熱マット10は、排気ガス処理装置14を通過するまで、ガス20の熱を維持する支援をする。コーン断熱体18は、排気管12と排気ガス処理装置14との間の吸気口コネクタ19の内部又は外部にあり、外部環境から高温排気ガス20を断熱することもできる。コーン断熱体18は、断熱マット10に類似又は同一の連結繊維断熱マットを含んでもよく、或いは、連結繊維断熱マット10と異なる繊維組成物を含んでもよい。
【0045】
高温状態の排気ガス20は、シリコーンカーバイト(SiC)基材16を有するディーゼル微粒子除去装置(DPF)などの排気ガス処理装置14を通過するが、この基材は、排気ガス処理装置14に断熱支持体マット22によって取り付けてもよい。支持体マット22は、断熱マット10の特性以外の必要な特性を有する。排気ガス20が排気ガス処理装置14を通過すると、CO2、H2O及びN2のガス24に実質的に完全に変換される。
【実施例】
【0046】
断熱マットを、以下の配合組成と工程に従って調製し、自動車排気垂直管断熱製品(automotive exhaust downpipe insulation products)を試験するために通常使用される条件下で試験した。
【0047】
配合組成
洗浄したIsofraxアルカリ土類シリケート繊維77%
1/2インチ(12.7mm)に細断したS2ガラス繊維15%
ベントナイト粘土3%
アクリル樹脂ラテックス結合剤5%
【0048】
Rotoformer製紙工程
繊維の洗浄
粘土、S2ガラス繊維、結合剤、凝集物(flocculent)の添加
Rotoformerドラムによる湿式成形
湿式ニードリング(Wet needled)
オーブンによる乾燥
マット製品からのシート圧延又は調製
品質試験の実施
【0049】
湿式ニードリングステップは、きわめて脆弱な繊維を大きく破損することなく織ることができる。湿式ニードリングは、有機結合剤が燃え尽きた後でも、更に高強度をもたらし、以下に記載する試験手順又は車両の初期運転時などの場合、自動車排気系によって発生する振動条件下でも、マットに耐久性をもたらす。
【0050】
図2に示すように、ニードリングは、形成される紙30を、湿った状態で、台板32と抜取板34との間に通過させることを含む。台板32の開口部36と抜取板34の開口部38は、矢印44で示すように、鉤針40を往復運動で貫通させることができる。針40は、紙30の繊維42を押引し、交絡した三次元連結配向性(entangling three dimensional interlocking orientation)を繊維42に導入し、紙30を強化し、紙30はその後、オーブンで乾燥する。
【0051】
図3に示すように、断熱紙マット10を、収縮継目54に沿ってステンレス排気管50(SS304)の周りに巻き付けることによって、熱特性に関して試験した。高温空気52をステンレス鋼パイプ50に約600℃で通過させ、自動車排気ガス垂直管に適用される高温排気ガスをシミュレートした。主題の断熱マット10及び浸出シリカマットの両方を、6mmの厚さと1000g/m2の基本質量で取り付けた。熱画像を5、10、15及び20分後に撮影し、最終結果を30分後に得た。断熱マット10の外部の熱画像は、91.7℃の冷面温度(cold face temperature)を示した。比較対照試験を、同じ方法で試験された浸出シリカ系マットに対して実施し、105.9℃の冷面温度を示した。従って、主題の断熱マット10は、システムの外部に消散させるよりむしろ、導管50内で熱的エネルギーを保持する点で更に効率が良好であった。
【0052】
収縮を試験するために、生体溶解性繊維断熱マット及び浸出シリカ繊維マットの試料を1100℃で24時間加熱した。図4に示すように、浸出シリカ繊維マット(図4の(II)で示す)は約7%収縮し、生体溶解性無機繊維断熱マット(図4の(I)で示す)は1%未満収縮した。
【0053】
生体溶解性繊維断熱マット、浸出シリカ繊維マット、多結晶アルミナマット及び非膨張触媒コンバータ断熱マット(non-intumescent catalytic converter insulation mat)の試料を試験し、引張強度を、生の状態(green condition)(即ち、乾燥しているが、シミュレートされる自動車排気ガス用途の熱に曝さない)で及び800℃に曝露後に測定した。図5は、試験の結果を示し、(I)は、生体溶解性繊維断熱マットを示し、(II)は、浸出シリカ繊維マットを示し、(III)は、多結晶アルミナマットを示し、(IV)は非膨張触媒コンバータ断熱マットを示す。これらの結果は、生体溶解性繊維断熱マット(I)は、高温曝露後、引張強度の減少が最も低い割合となったことを示す。更に、生体溶解性繊維断熱マット(I)は、試験されたマットのうちで最大の曝露後の引張強度を示した。
【0054】
自動車に適用した際にマットの耐用年数にわたってもたらされる振動を再生するようにシミュレートし、生体溶解性繊維断熱マット及び多結晶アルミナマットの試料を、耐振性に関して試験した。マットを、最初に700℃で10時間加熱した。試験プロトコルは、振動数の変化が10%を超えた場合に、破損を予測した。多結晶アルミナマットは、約19時間後に破損したが、生体溶解性繊維断熱マットは、25時間試験の間、実質的に一定周波数を示した。
【0055】
主題の断熱マットは生溶解性繊維を主成分として作製される。主題の断熱マットは、自動車排気系用途での使用のために提案される多結晶アルミナ繊維マットよりかなり低い単位原価を有する。主題の断熱マットは、浸出シリカ繊維材料から調製されたマットよりかなり低い熱収縮を示す。主題の断熱マットはまた、少ない有機結合剤要素を含むように配合され、これにより、悪臭及び煙の発生が自動車用途で初期始動時に最小限となる。
【0056】
取り扱いと取り付けを容易にするために、主題の断熱マット配合物に結合剤を添加してもよい。結合剤は、更に滑らかで刺激の少ない表面をもたらし、柔軟性ももたらす。しかし、主題の断熱マットの製造に使用される湿式ニードリング工程によって、製造、取り付け及び操作時にマットを保持するのに有機結合剤のみに依存しなくてよい。存在するあらゆる有機結合剤が焼き尽くされた後でも、主題の断熱マットは、依然として、マットのニードリングされた繊維構造によって保持される。従って、主題の断熱マットは、高温でも耐振性がある。
【0057】
触媒コンバータ取り付けマット材と異なり、主題の断熱マットは、任意の高圧力下で維持する必要がなく使用することができる。言い換えると、断熱マットは、典型的な自動車排気系の振動及び温度条件下での操作、特に「ホットエンド」排気断熱用途で、損傷を受けない状態を維持するために、目標密度(空隙かさ密度(gap bulk density))に圧縮される必要はない。しかし、典型的な動作環境では、断熱マットは、衝撃と一般環境から保護するために、金属の薄板などの薄い被覆を有してもよい。しかし、断熱マットは外部環境に対して封止される必要はない。例えば、特定の用途では、縁部は、空気又は湿気に曝されてもよい。
【0058】
非膨張生体溶解性繊維断熱マットは、良好な断熱値(エアギャップより良好)、自動車環境における耐用年数(durability)にわたる耐湿性及び耐塩性、昇温耐性(最大1000℃)、複雑形状の周辺での取り付けを容易にするための柔軟性、増大した半径方向振動の耐久性を示す。主題の断熱マットは、高温曝露後に定位置に残存するほど十分な高い引張強度を示し、結合剤の、初期加熱時の低い焼失及び強熱時の低い損失によって、低い有機成分含有量(いくつかの実施形態では約3%未満)を有する。主題のマットは、多結晶アルミナマットなどの高性能コンバータマットほど高価でないが、優れた性能をもたらす。
【0059】
生体溶解性繊維断熱マットは、垂直管、マニホールド及びマフラーの断熱体ならびに触媒コンバータの吸気口及び排気口のコーン断熱体など、自動車排気ガス用途の断熱に有用である。主題の断熱マットは、自動車の熱シードルとしての使用にも適している。主題の断熱マットはまた、燃料電池内の熱発生要素に巻き付けるために使用されてもよい。
【0060】
断熱マットを組み込む断熱マット及び装置又はデバイスは、上で説明した例示的な実施形態に限定されないが、本願特許請求の範囲で定義される実施形態の変形、改変及び均等実施形態を含む。上で説明した実施形態は、必ずしも選択的ではなく、さまざまな実施形態を組み合わせて、所望の特徴を与えてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高強度無機生体溶解性繊維断熱マットであって、高温耐熱アルカリ土類シリケート繊維と、任意で更なる非呼吸性無機繊維とを含み、部分的連結繊維の構造と、少なくとも600℃の温度に曝露する前に20質量%未満の有機成分を有することを特徴とする断熱マット。
【請求項2】
前記生体溶解性繊維が、マグネシア及びシリカの前記繊維化製品を含む、請求項1に記載の断熱マット。
【請求項3】
前記生体溶解性繊維が、約65〜約86質量%のシリカ、約14〜約35質量%のマグネシア及び5質量%以下の不純物の前記繊維化製品を含む、請求項2に記載の断熱マット。
【請求項4】
前記生体溶解性繊維が、約70〜約86質量%のシリカ、約14〜約30質量%のマグネシア及び約5質量%以下の不純物の前記繊維化製品を含む、請求項3に記載の断熱マット。
【請求項5】
前記生体溶解性繊維が、約70〜約80質量%のシリカ、約18〜約27質量%のマグネシア及び0〜4質量%の不純物の前記繊維化製品を含む、請求項4に記載の断熱マット。
【請求項6】
前記生体溶解性繊維が、カルシア、マグネシア及びシリカの前記繊維化製品を含む、請求項1に記載の断熱マット。
【請求項7】
前記生体溶解性繊維が、約45〜約90質量%のシリカ、0〜約45質量%のカルシア及び0〜約35質量%のマグネシアの前記繊維化製品を含む、請求項6に記載の断熱マット。
【請求項8】
前記生体溶解性繊維が、約60〜約70質量%のシリカ、約16〜約35質量%のカルシア及び約4〜約19質量%のトマグネシアの前記繊維化製品を含む、請求項7に記載の断熱マット。
【請求項9】
前記生体溶解性繊維が、約61〜約67質量%のシリカ、約27〜約33質量%のカルシア及び約2〜約7質量%のマグネシアの前記繊維化製品を含む、請求項8に記載の断熱マット。
【請求項10】
前記断熱マットが、約50〜100質量%の前記生体溶解性無機繊維を含む、請求項1に記載の断熱マット。
【請求項11】
前記非呼吸性無機繊維が、シリカ繊維、浸出シリカ繊維、Sガラス繊維、S2ガラス繊維、Eガラス繊維、ファイバーガラス繊維、短連続鉱物繊維の少なくとも1つ又はそれらの組み合わせを含む、請求項10に記載の断熱マット。
【請求項12】
少なくとも1つの有機結合剤、少なくとも1つの無機結合剤又はそれらの組み合わせを更に含む、請求項1に記載の断熱マット。
【請求項13】
前記有機結合剤が、アクリル又は(メタ)アクリルのラテックス、スチレンとブタジエンのコポリマー、ビニルピリジン、アクリロニトリル、アクリロニトリルとスチレンのコポリマー、塩化ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニルとエチレンのコポリマー、ポリアミド、シリコーン、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルエステル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレート、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、エチルビニルアセテート繊維、ナイロン繊維のうち少なくとも1つ又はそれらの組み合わせを含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項14】
前記有機結合剤が、アクリルラテックスを含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項15】
前記無機結合剤が、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、コロイド状ジルコニアのうち少なくとも1つ又はそれらの混合物を含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項16】
前記無機結合剤が、コロイド性シリカを含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項17】
前記無機結合剤が、粘土を含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項18】
前記粘土が、焼成及び/又は未焼成のアタパルジャイト、球状粘土、ベントナイト、ヘクトライト、カオリニンテ、カイヤナイト、モンモリロナイト、パリゴルスカイト、サポナイト、セピオライト、シリマナイト又はそれらの組み合わせを含む、請求項12に記載の断熱マット。
【請求項19】
請求項1の断熱マットを製造する方法であって、高温耐熱繊維と、任意で、有機結合剤又は無機結合剤の少なくとも1つとを含む湿紙又は湿式シートを調製し、乾燥前に湿紙又は湿式シート中で繊維を絡合又は交絡することを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記絡合又は交絡が、前記湿紙又は湿式シートをニードルパンチ又は水流交絡することのうち少なくとも1つを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
a.高温耐熱アルカリ土類シリケート繊維と、任意で、有機結合剤又は無機結合剤の少なくとも1つとを含む湿紙又は湿式シートを調製する工程、
b.乾燥前に湿紙又は湿式シート中で繊維を絡合又は交絡する工程、
によって得られる、請求項1に記載の高強度無機生体溶解性繊維断熱マット。
【請求項22】
前記断熱マットが、自動車排気系の垂直管を係止する、請求項1に記載の断熱マット。
【請求項23】
前記断熱マットが、コーン断熱体を含む、請求項1に記載の断熱マット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−514721(P2012−514721A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544415(P2011−544415)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/006753
【国際公開番号】WO2010/077360
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(500421462)ユニフラックス ワン リミテッド ライアビリティ カンパニー (19)
【Fターム(参考)】