説明

2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸、製造方法、および、ロシグリタゾンマレアートとの組成物

下式(I)による単離された化合物、ならびに、ロシグリタゾンマレアートの改善された医薬組成物中における前記化合物を検出する方法および前記化合物を最小化する方法が開示される。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロシグリタゾンマレアート(rosiglitazone maleate)不純物、および参照マーカー(reference marker)および参照基準(reference standard)としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願全体を通して、さまざまな刊行物、公開された特許出願および特許が参照される。これらの文書の開示は、その全体において、本発明が属す技術分野をより十分に記載するために、本願に援用される。
【0003】
ロシグリタゾンは、主としてインスリン感受性を増大させることによって作用する、経口抗糖尿病薬である。化学的には、ロシグリタゾンマレアートは、473.52(遊離塩基で357.44)の分子量を有する(±)−5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン,(Z)−2−ブテンジオエート(butenedioate)(1:1)である。前記分子は、単一のキラル中心を有しており、ラセミ体として存在する。相互の変換が迅速であるため、鏡像異性体は機能的に識別不能である(Physicians’ Desk Reference (electronic version), Thomson Micromedex, Greenwood Village, Colorado (Edition expires [12/05]))。
【0004】
ロシグリタゾンマレアートの構造式は以下の通りである。
【化11】

【0005】
ロシグリタゾンマレアートは、米国において、商品名AVANDIA(登録商標)の下、2mg、4mgおよび8mgの錠剤として市販されている。加えて、メトホルミン HClとの組み合わせによるロシグリタゾンマレアートは、商品名AVANDAMET(登録商標)の下、以下の用量の錠剤として市販されている:1mg/500mg;2mg/500mg;4mg/500mg;2mg/1000mg;4mg/1000mg。
【0006】
ロシグリタゾンおよびそのマレアート塩は、以下の米国特許に開示されており、これらは本願に援用される:5,002,953;5,741,803;6,288,095。
【0007】
医薬生成物は、ほとんどの国において、政府機関により管理されている。例えば、米国食品医薬品局(FDA)は、一般に、申請者に承認/再調査段階において医薬生成物の安全性および有効性を示すことを要求し、および、承認後の薬剤の安全性のモニタリングを要求している。
【0008】
安全性の配慮を満たすために、規制機関は、一般に、同定された各々の不純物の最大量ならびに全ての残る未確認の不純物の最大量に関する製造仕様書を要求している。加えて、時間とともに実質的に変化しないことを保証するために、医薬組成物の安定性試験を行っている。
【0009】
本願では、ロシグリタゾンマレアートに伴う不純物、ならびに不純物を最小化するための方法および製剤が記載される。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、下式の単離された化合物を提供する。
【化12】

【0011】
本発明は、また、下式の化合物を含む組成物を提供し、ここにおいて、前記組成物は、ロシグリタゾンマレアートを含まない。
【化13】

【0012】
本発明は、また、下式(I)を有する化合物および担体を含む組成物(前記化合物は、前記組成物の重さを基準に、少なくとも0.2%の量である)を提供する。
【化14】

【0013】
本発明は、また、
a) ロシグリタゾンマレアート;
b) 少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体;および
c) 0.1%未満の下式(I)の化合物(前記量は、下式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)
の混合物の顆粒を含む医薬組成物を提供する。
【化15】

【0014】
本発明は、また、以下を含むシールパッケージ(sealed package)を提供する:
ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物;および
乾燥剤。
【0015】
本発明は、また、ロシグリタゾンマレアートおよび医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物(ここにおいて、医薬組成物は、2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含む)を製造するための方法であって、
a.ロシグリタゾンマレアート原薬(drug substance)を得ること;
b.ロシグリタゾンマレアート原薬中に存在する2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
c.原薬が、重さで、0.10%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を有すると決定された場合にのみ、前記医薬組成物の製造に前記ロシグリタゾンマレアート原薬を含めること、
を含む方法を提供する。
【0016】
本発明は、また、配布(distribution)について、ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物のバッチを確認する(validate)方法であって、
a.安定性試験の後、前記バッチのサンプル中の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
b.工程a)において、前記バッチのサンプルが、重さで、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチを確認すること
を含む方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【0017】
本発明は、以下の構造式の単離された化合物(化合物1)を提供する。
【化16】

【0018】
この化合物の化学名は、以下の通りである:
2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸。
【0019】
本発明は、下式の単離された化合物を提供する。
【化17】

【0020】
本発明は、また、下式の化合物を含む組成物(ここにおいて、前記組成物は、ロシグリタゾンマレアートを含まない)を提供する。
【化18】

【0021】
本発明は、また、下式(I)を有する化合物および担体を含む組成物(前記下式(I)の化合物は、前記組成物の重さに基づいて少なくとも0.2%の量である)を提供する。
【化19】

【0022】
一実施態様において、組成物は、前記組成物の重さに基づいて少なくとも1.5%の式(I)の化合物を含む。
【0023】
別の実施態様において、組成物は、前記組成物の重さに基づいて少なくとも50%の式(I)の化合物を含む。
【0024】
別の実施態様において、組成物は、重さで、0%より多く99.8%以下のロシグリタゾンマレアートを含む(前記量は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)。
【0025】
別の実施態様において、組成物は、重さで、0%より多く98.5%以下のロシグリタゾンマレアートを含む(前記量は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)。
【0026】
別の実施態様において、組成物は医薬組成物であり、担体は医薬的に許容可能な担体である。
【0027】
医薬組成物の実施態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.20%から5.0%の間の量で組成物中に存在する。
【0028】
0.20%から5.0%とは、その範囲内における全ての100分の1の値、10分の1の値および整数の単位量が、発明の一部として明確に開示されていることを意味する。従って、0.25%、0.30%、0.35%...4.95%の単位量がこの発明の実施態様として含まれる。
【0029】
医薬組成物の別の実施態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.20%から3.0%の間の量で組成物中に存在する。
【0030】
0.20%から3.0%とは、その範囲内における全ての100分の1の値、10分の1の値および整数の単位量が、発明の一部として明確に開示されていることを意味する。従って、0.25%、0.30%、0.35%...2.95%の単位量がこの発明の実施態様として含まれる。
【0031】
医薬組成物の別の実施態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.25%から2.0%の間の量で組成物中に存在する。
【0032】
0.25%から2.0%とは、その範囲内における全ての100分の1の値、10分の1の値および整数の単位量が、発明の一部として明確に開示されていることを意味する。従って、0.30%、0.35%、0.40%...1.95%の単位量がこの発明の実施態様として含まれる。
【0033】
医薬組成物の別の実施態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.70%から2.0%の間の量で組成物中に存在する。
【0034】
0.70%から2.0%とは、その範囲内における全ての100分の1の値、10分の1の値および整数の単位量が、発明の一部として明確に開示されていることを意味する。従って、0.75%、0.80%、0.85%...1.95%の単位量がこの発明の実施態様として含まれる。
【0035】
医薬組成物の別の実施態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて1.10%から2.0%の間の量で組成物中に存在する。
【0036】
1.10%から2.0%とは、その範囲内における全ての100分の1の値、10分の1の値および整数の単位量が、発明の一部として明確に開示されていることを意味する。従って、1.15%、1.20%、1.25%...1.95%の単位量がこの発明の実施態様として含まれる。
【0037】
本発明は、また、
a) ロシグリタゾンマレアート;
b) 少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体;および
c) 0.1%未満の下式(I)の化合物(前記量は、下式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)
の混合物の顆粒を含む医薬組成物を提供する。
【化20】

【0038】
医薬組成物の実施態様において、式(I)の化合物は、前記化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて、0.1%未満の量で存在する。
【0039】
医薬組成物の別の実施態様において、顆粒は、水溶液中における湿性顆粒化(wet granulation)の生成物である。
【0040】
医薬組成物の別の実施態様において、顆粒は、粉砕顆粒(milled granuate)である。
【0041】
別の実施態様において、医薬組成物は、更に、少なくとも1つの崩壊剤および少なくとも1つの結合剤を含む。
【0042】
医薬組成物の別の実施態様において、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウム(croscarmellose sodium)であり、結合剤はポビドン(povidone)である。
【0043】
別の実施態様において、医薬組成物は、更に、ビグアナイド系抗生物質化合物を含む。
【0044】
医薬組成物の別の実施態様において、ビグアナイド系抗生物質化合物は、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩である。
【0045】
医薬組成物の別の実施態様において、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩は、メトホルミン塩酸塩である。
【0046】
別の実施態様において、医薬組成物は、更に、スルホニル尿素抗生物質化合物を含む。
【0047】
医薬組成物の別の実施態様において、スルホニル尿素抗生物質化合物は、グリメプリド(glimepride)またはグリピザイド(glipizide)である。
【0048】
別の実施態様において、医薬組成物は錠剤の形態である。
【0049】
医薬組成物の別の実施態様において、錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、1%から4%のロシグリタゾンマレアート、6%クロスカルメロースナトリウム、2%のポビドン、0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムおよび87%から90%の賦形剤を含み、前記賦形剤は、ラクトースおよび微結晶性セルロースから成る。
【0050】
医薬組成物の別の実施態様において、錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、75%から76%のメトホルミンHCl、0.2%から1%のロシグリタゾンマレアート、5%から6%のポビドン、1%から2%のクロスカルメロースナトリウム、4%から5%のデンプン、および0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0051】
本発明は、また、本願に記載される組成物または本願に記載される医薬組成物を含むシールパッケージを提供する。
【0052】
一実施態様において、シールパッケージは、更に、乾燥剤を含む。
【0053】
シールパッケージの別の実施態様において、乾燥剤はシリカゲルである。
【0054】
別の実施態様において、シールパッケージはHDPEボトルである。
【0055】
シールパッケージの別の実施態様において、下式(I)の化合物の総含有量の正味の増加量(医薬組成物中の式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)は、シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.7%以下である。
【化21】

【0056】
別の実施態様において、シールパッケージは、本願に記載される医薬組成物を含み、ここにおいて、前記医薬組成物は、シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、1.0%未満(医薬組成物中の式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)の下式(I)の化合物を含む。
【化22】

【0057】
本発明は、また、以下を含むシールパッケージを提供する:
ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体;および
乾燥剤。
【0058】
シールパッケージの一実施態様において、医薬組成物は、更に、下式(I)の化合物を1.0%以下の量(医薬組成物中の式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)で含む。
【化23】

【0059】
シールパッケージの一実施態様において、下式(I)の化合物は、0.1%未満の量(式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)で医薬組成物中に存在する。
【化24】

【0060】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は、シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.1%未満(医薬組成物中の式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)の下式(I)の化合物を含む。
【化25】

【0061】
シールパッケージの別の実施態様において、下式(I)の化合物の総含有量の正味の増加量(医薬組成物中の式(I)の化合物およびロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)は、シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.7%以下である。
【化26】

【0062】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は、更に、少なくとも1つの崩壊剤および少なくとも1つの結合剤を含む。
【0063】
シールパッケージの別の実施態様において、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、結合剤はポビドンである。
【0064】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は、更に、ビグアナイド系抗生物質化合物を含む。
【0065】
シールパッケージの別の実施態様において、ビグアナイド系抗生物質化合物は、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩である。
【0066】
シールパッケージの別の実施態様において、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩はメトホルミンHClである。
【0067】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は、更に、スルホニル尿素抗生物質化合物を含む。
【0068】
シールパッケージの別の実施態様において、スルホニル尿素抗生物質化合物は、グリメプリドまたはグリピザイドである。
【0069】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は錠剤の形態である。
【0070】
シールパッケージの別の実施態様において、錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、1%から4%のロシグリタゾンマレアート、6%のクロスカルメロースナトリウム、2%のポビドン、0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムおよび87%から90%の賦形剤を含み、前記賦形剤は、ラクトースおよび微結晶性セルロースから成る。
【0071】
シールパッケージの別の実施態様において、錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、75%から76%のメトホルミンHCl、0.2%から1%のロシグリタゾンマレアート、5%から6%のポビドン、1%から2%のクロスカルメロースナトリウム、4%から5%のデンプン、および0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0072】
シールパッケージの別の実施態様において、乾燥剤はシリカゲルである。
【0073】
シールパッケージの別の実施態様において、医薬組成物は、水による湿性顆粒化により製造される。
【0074】
シールパッケージの別の実施態様において、シールパッケージはHDPEボトルである。
【0075】
本発明は、また、以下を含む、本願に記載される医薬組成物を製造するための方法を提供する:
a)水の存在下、ロシグリタゾンマレアート、クロスカルメロースナトリウム、ポビドンおよび賦形剤の混合物を顆粒化し、顆粒を得ること;
b)前記顆粒を乾燥させること;
c)前記顆粒を粉砕し、粉砕顆粒を得ること;
d)前記粉砕顆粒をステアリン酸マグネシウムと混合し、最終混合物を得ること;および
e)前記最終混合物を圧縮し錠剤核とすること。
【0076】
方法の一実施態様において、工程c)からe)は、30%以下の相対湿度を有する大気のもとで行われる。
【0077】
本発明は、また、以下を含む、本願に記載の医薬組成物を製造する別の方法を提供する:
a)水性ポビドン溶液の存在下、ロシグリタゾンマレアートおよびメトホルミンの混合物を顆粒化し、顆粒を得ること;
b)前記顆粒を乾燥させること;
c)前記顆粒を粉砕し、粉砕顆粒を得ること;
d)前記粉砕顆粒をクロスカルメロースナトリウムおよびデンプンと混合し、第1混合物を得ること;
e)前記第1混合物をステアリン酸マグネシウムと混合し、最終混合物を得ること;および
f)前記最終混合物を圧縮し錠剤核とすること。
【0078】
方法の一実施態様において、工程c)からf)は、30%以下の相対湿度を有する大気のもとで行われる。
【0079】
別の実施態様において、方法は、更に、フィルムコーティングによる錠剤核のコーティングを含む。
【0080】
本発明は、また、以下を含む、本願に記載される医薬組成物または本願に記載されるシールパッケージの製造のための別の方法を提供する:
a.ロシグリタゾンマレアート原薬を得ること;
b.ロシグリタゾンマレアート原薬中に存在する2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
c.原薬が、重さで、0.10%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を有すると決定された場合にのみ、前記医薬組成物の製造にロシグリタゾンマレアート原薬を含めること。
【0081】
方法の実施態様において、医薬組成物は、水溶液中における湿性顆粒化によって製造される。
【0082】
本発明は、また、以下を含む、ロシグリタゾンマレアートおよび医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物の製造のための方法(ここにおいて、医薬組成物は、2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸およびロシグリタゾンマレアートの混合された量に基づいて、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含む)を提供する:
a.ロシグリタゾンマレアート原薬を得ること;
b.ロシグリタゾンマレアート原薬中に存在する2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
c.原薬が、重さで、0.10%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を有すると決定された場合にのみ、前記医薬組成物の製造に前記ロシグリタゾンマレアート原薬を含めること。
【0083】
方法の実施態様において、医薬組成物は、水溶液中における湿性顆粒化によって製造される。
【0084】
本発明は、また、配布について、ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物のバッチを確認する方法であって、
a.安定性試験の後、前記バッチのサンプル中の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
b.工程a)において、前記バッチのサンプルが、重さで、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチを確認すること
を含む方法を提供する。
【0085】
方法の実施態様において、工程a)において、バッチのサンプルが、重さで、1.0%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチが確認される。
【0086】
方法の別の実施態様において、工程a)において、バッチのサンプルが、重さで、0.5%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチが確認される。
【0087】
本発明は、また、以下を含む、本願に記載の単離された化合物の製造のための方法を提供する:
a.40−100℃の温度でロシグリタゾンマレアートを水と接触させること;および
b.工程a)の反応混合物から化合物を単離すること。
【0088】
方法の実施態様において、化合物は、クロマトグラフィーによって混合物から単離される。
【0089】
方法の実施態様において、化合物は、再結晶によって混合物から単離される。
【0090】
本発明は、また、ヒト対象においてインスリン感受性を増大させる方法であって、前記ヒト対象に本願に記載される医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0091】
本発明は、また、ヒト対象におけるインスリン感受性を増大させるための医薬の製造のための、本願に記載の組成物または本願に記載の医薬組成物の使用を提供する。
【0092】
本発明は、また、ヒト対象におけるインスリン感受性を増大させるための本願に記載の医薬組成物を提供する。
【0093】
ロシグリタゾンマレアート原薬における化合物1のレベルを決定するための方法の1つは以下である:
(a)HPLCによって、レベルが既知の参照基準中のロシグリタゾンに相当するピークの下の面積を測定する;
(b)HPLCによって、ロシグリタゾンマレアートおよび化合物1を含むサンプル中の化合物1に相当するピークの下の面積を測定する;
(c)工程(a)の面積と工程(b)の面積とを比較し、化合物1とロシグリタゾンとの間の相対的応答因子(relative response factor)を考慮して、サンプル中の化合物1の量を決定する。
【0094】
ここで使用される「原薬」または「DS」は、薬剤生成物中の活性成分であって、疾病の診断、治癒、軽減、治療、または予防において薬理活性またはその他の直接的効果を提供し、あるいは、ヒトまたは動物の身体の構造または何らかの機能に影響する活性成分を意味する。
【0095】
ここで使用される「薬剤生成物」または「DP」とは、原薬ならびに少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体を含む完成した剤形を意味する。
【0096】
ここで使用される「シール」パッケージ、容器およびコーティングは、パッケージまたは容器の内容物に、あるいはコーティングによりコートされる材料に、実質的に大気が接触することを防ぐ。
【0097】
ここで使用される「HDPE」ボトルとは、高密度ポリエチレンプラスチックで構築されたボトルを意味する。
【0098】
不純物は、活性医薬成分(API)または医薬剤形、例えば錠剤に存在し得る。医薬剤形中に見つかり、対応するAPIには見つからない不純物の場合、剤形中の賦形剤はロシグリタゾンマレアートの分解を引き起こし、それによって不純物の存在をもたらすことが可能である。これらの不純物は、一定期間後にのみ生じ、および長期または早期の安定性研究の結果として見つかることができる。
【0099】
通常、副生物(side products)、副産物および補助試薬(集合的に「不純物」)は、分光学的およびまたは物理的な他の方法で定義され、その後、クロマトグラムまたはTLCプレートのスポットの場合のようにピーク位置に関連付けられる。(Strobel, H.A.; Heineman, W. R., Chemical Instrumentation: A systematic Approach, 3rd ed. (Wiley & Sons: New York 1989) p. 953.)その後、不純物は、クロマトグラムのその位置によって同定でき、このとき、クロマトグラムにおける位置は、従来、カラムへのサンプルの注入から特定の成分の溶出までの数分において、検出器によって測定される。
【0100】
保持時間は、計測手段の条件並びに多くのその他の因子に基づいて変化しうる。不純物の正確な同定におけるそのようなバリエーションの効果を緩和するために、実践者は、「相対的保持時間」(RRT)を使用し、不純物を同定する(Strobel p. 922)。不純物のRRTは、参照マーカーの保持時間で割った不純物の保持時間として定義される。検出可能となるために十分高くおよびカラムを飽和させないために十分低い量で混合物に添加されるAPI以外の化合物を選択し、その化合物をRRTの検出のための参照マーカーとして使用することが有利であってよい。
【0101】
参照基準は比較的純粋な状態の化合物であり、未知の混合物中の化合物の量を定量化するのに用いられる。参照基準は、また、外部標準または内部標準の何れかとして使用できる。
【0102】
既知の濃度の参照基準の溶液および未知の混合物を同一の技術を使用して分析する場合に、外部標準が使用される。混合物中の化合物の量は、検出器の応答の大きさを比較することで決定できる。
【0103】
未知の混合物が、参照基準を添加しなくとも参照基準化合物の検出可能な量を含む場合、内部標準が使用される。内部標準の量は、少なくとも2つのサンプルを調製し、既知でおよび異なる量の内部標準を添加することによって決定される。混合物中に存在する参照基準に起因する検出器応答の比率は、各々のサンプルにて達成された検出器応答を各々のサンプルに添加された参照基準の量に対してプロットし、プロットをゼロまで外挿して決定できる。
【0104】
組成物は、経口的に、非経口的に、直腸にまたは経皮的に投与される医薬として製造してよい。適した形態は、経口投与のために、錠剤、圧縮または被覆錠剤、糖衣丸、サッシェ(sachets)、ハードまたはソフトゼラチンカプセル剤、舌下錠、シロップおよび懸濁液を含み;非経口投与のために、本発明は、水性または非水溶溶液または乳濁液を含むアンプルまたはバイアルを提供し;直腸投与のために、親水性または疎水性媒体による坐剤が提供され;および、軟膏剤および経皮送達としての局所投与のために、当該分野で既知の適切な送達システムが提供される。
【0105】
本発明による経口剤形を処方するために使用してよい医薬的に許容可能な担体および賦形剤の明確な例は、例えば、2000年10月3日に発行されたPeskinらによる米国特許第6,126,968に記述される。本発明に使用可能な剤形を形成するための技術および組成は以下の参考文献に記載される:7 Modern Pharmaceutics, Chapters 9 and 10 (Banker & Rhodes, Editors, 1979); Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets (Lieberman et al., 1981); Ansel, Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 2nd Edition (1976); Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed. (Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985); Advances in Pharmaceutical Sciences (David Ganderton, Trevor Jones, Eds., 1992); Advances in Pharmaceutical Sciences Vol 7. (David Ganderton, Trevor Jones, James McGinity, Eds., 1995); Aqueous Polymeric Coatings for Pharmaceutical Dosage Forms (Drugs and the Pharmaceutical Sciences, Series 36 (James McGinity, Ed., 1989); Pharmaceutical Particulate Carriers: Therapeutic Applications: Drugs and the Pharmaceutical Sciences, Vol 61 (Alain Rolland, Ed., 1993); Drug Delivery to the Gastrointestinal Tract (Ellis Horwood Books in the Biological Sciences. Series in Pharmaceutical Technology; J. G. Hardy, S. S. Davis, Clive G. Wilson, Eds.); Modern Pharmaceutics Drugs and the Pharmaceutical Sciences, Vol 40 (Gilbert S. Banker, Christopher T. Rhodes, Eds.)。
【0106】
錠剤は、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動誘導剤(flow−inducing agents)および溶融剤を含んでよい。例えば、錠剤またはカプセル剤の用量単位形態における経口投与のために、活性薬剤成分は、経口性で、無毒で、医薬的に許容可能で、不活性の担体、例えば、ラクトース、ゼラチン、寒天、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール、微結晶性セルロース等と併用することができる。適切な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然の糖、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、コーンスターチ、天然および合成ゴム、例えばアラビアゴム、トラガカントゴムまたはアルギン酸ナトリウム、ポビドン、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス等を含む。これらの剤形で使用される潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム(sodium stearyl fumarate)、タルク等を含む。崩壊剤は、限定されることなく、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycolate)等を含む。
【実施例】
【0107】
[例1−分取HPLCによる化合物1の単離]
スクリューキャップを有した反応容器中にて、1gのロシグリタゾンマレアートを1gの水と混合した。混合物を5日間、70℃に保った。この混合物に、24mLのメタノール:トリフルオロ酢酸の水溶液(pHは約2.8)(3:2)を添加した。溶液のロシグリタゾン塩基濃度は40mg/mLだった。
【0108】
分取HPLCは、以下の条件の下、溶液に対して行った:
カラムおよび充填:セミ−分種 Luna 5μ C18(2). 250x10 mm
カラム温度:周囲温度
移動相:溶液A−100%水、溶液B−50:50の水:アセトニトリル
以下のスケジュールに従った溶出:
【表1】

【0109】
流速:7.0mL/min
検出器:245nmのUV、10mmのフローセル経路長
注入体積:200μL
インジェクター洗浄溶液:溶液B。
【0110】
関心のピークは、約33分のときに溶出した。化合物1の分離されたフラクションをHPLCで分析した。関連するフラクションを、ローターエバポレータを使用し減圧下で濃縮し、凍結乾燥させた。得られた収率は約8mgであった。得られた化合物は、化合物1であると決定された。
【化7】

【0111】
化合物はNMRを用いて分析し、以下のスペクトルが得られた。
【表2】

【0112】
MH+ MS=473質量単位。このデータおよびNMR分析から、化合物1を獲得できたことが確認された。
【0113】
[例2−結晶化による化合物1の単離]
スクリューキャップのついた反応容器にて、1.3gのロシグリタゾンマレアートを、1.3gの水と混合した。混合物を5日間70℃に保った。4mlのメタノール:トリフルオロ酢酸の水溶液(pHは約2.8)(3:2)を混合物に添加した。
【0114】
サンプルを5日間2−8℃で貯蔵した。化合物1が濃縮された、ロシグリタゾンマレアートの結晶が、サンプルから自発的に沈殿した。これらの結晶を減圧濾過し、冷却した水およびメタノールで洗浄した。その後、これらの粗製の結晶を加熱したイソプロピルアルコールに溶解し、化合物1の結晶が出現するまでアイスバスで冷却した。結晶を減圧濾過し、その後冷却したイソプロピルアルコール、メタノールで冷却し、乾燥させて40mgを得た。純度:約97−98%。
【0115】
[例3−ロシグリタゾンマレアートDSに存在する化合物1のHPLC分析]
カラムおよび充填:Zorbax Eclipse XDB C8, 5μ, 150 x 4.6 mm
カラム温度:30℃
移動相:pH2.8の緩衝液(20mMリン酸一ナトリウムおよび10mMペンタンスルホン酸ナトリウム(sodium pentanesulfonate)溶液):アセトニトリル(80/20)
流速:1.5mL/min
検出器:245nmのUV、10mmのフローセル経路長
注入体積:20μL
標準溶液の作製:
ロシグリタゾンマレアート分析標準を希釈剤に溶解し、ロシグリタゾンが約0.2μg/mLの濃度の溶液を作製した;
サンプルの作製:
20mgのロシグリタゾンマレアート原料を25mlのメスフラスコにはかりとり、希釈剤に溶解した。
【0116】
標準物質およびサンプルを注入し、化合物1に起因するピークをモニターし、関連するサンプルにて算出した。化合物1に対応するピークは、ロシグリタゾンマレアートのピークと比較した場合、おおよそ0.7の相対保持時間(Relative Retention Time)にて溶出することがわかった。
【0117】
[例4−ロシグリタゾンマレアート錠剤の製剤またはロシグリタゾンマレアートおよびメトホルミンHCl錠剤の混合製剤中の化合物1の存在を決定するためのHPLC法]
カラムおよび充填:Zorbax Eclipse XDB C8, 5μ, 150 x 4.6 mm
カラム温度:30℃
移動層:溶液A−20mMリン酸一ナトリウムおよび10mMペンタンスルホン酸ナトリウム溶液(pH2.8)、溶液B−75%の溶液Aおよび25%のアセトニトリル
以下のスケジュールに従って溶出を行った:
【表3】

【0118】
流速:1.5mL/min
検出器:245nmのUV、10mmのフローセル経路長
注入体積:15μL。
【0119】
標準溶液
ロシグリタゾンマレアート分析標準を希釈剤に溶解し、0.1μg/mLの濃度にした。
【0120】
サンプル溶液の作製
錠剤を、明言される濃度に基づいて、溶解して希釈した。
【0121】
標準物質およびサンプルを注入し、化合物1に起因するピークをモニターし、関連するサンプルにて算出した。
【0122】
この方法の定量化可能な限界は、化合物1およびロシグリタゾンの結合された重さに基づいて0.1%と決定された。
【0123】
[例5a−ロシグリタゾンマレアートおよびメトホルミンを含む錠剤の作製]
錠剤をテーブル1の賦形剤を使用して作製した。
【表4】

【0124】
1. パートIのメトホルミンHCl及びポビドン(PVP K−30)を高度剪断ミキサーに移し、混合した。
2. パートIIの微結晶性セルロースおよびコロイド状二酸化ケイ素をふるいにかけ、Y−コーンミキサーにて、パートIIIのロシグリタゾンおよび微結晶性セルロースと、およびパートIVの微結晶性セルロースと混合した。
3. 工程2由来の混合物を、工程1由来の高度剪断ミキサーに移し、混合した。
4. 熱い精製水中のポビドン(PVP K−90)溶液を、工程3由来の高度剪断ミキサーに添加し、混合して湿性の顆粒を得た。
5. 工程4由来の顆粒を流動床乾燥機で乾燥させた。
以下の工程6から10は、30%未満の相対湿度の大気のもと行った。
6. 乾燥済み顆粒を粉砕し、フロービン(Flow bin)またはY−コーンに移した。
7. パートVの成分をふるいにかけ、工程6由来のフロービンまたはY−コーンに移し、混合した。
8. ステアリン酸マグネシウムをふるいにかけ、工程7由来のフロービンまたはY−コーンに移し、混合して、最終混合物を得た。
9. 工程8由来の最終混合物を錠剤化装置で圧縮して核とし、適当な用量の錠剤核を得た。
10. 核を、コーティング装置を使用して、OPADRY(登録商標)(HPMC2910/HYPROMELLOSE 6cP、二酸化チタン、マクロゴール/PEG 400、黄色酸化鉄/赤色酸化鉄から成る)にてコーティングした。
【0125】
[例5b−ロシグリタゾンマレアートを含む錠剤の作製]
錠剤を以下の賦形剤を使用して作製した。
【表5】

【0126】
製造方法
1. パート1の成分を高度剪断ミキサーに移し、混合した。
2. 精製水(顆粒化溶液)を工程1由来の高度剪断ミキサーに添加して混合し、湿性の顆粒を得た。
3. 工程2由来の顆粒を流動床乾燥機で乾燥した。
以下の工程4から7は、30%未満の相対湿度の大気のもと行った。
4. 乾燥済み顆粒を粉砕し、フロービンおよびY−コーンに移し、混合した。
5. ステアリン酸マグネシウムをふるいにかけ、工程4由来のフロービンまたはY−コーンに移して混合し、最終混合物を得た。
6. 工程5由来の最終混合物を錠剤化装置で圧縮して核とした。
7. 核を、コーティング装置を使用して、OPADRY(登録商標)(HPMC2910/HYPROMELLOSE 6cP、二酸化チタン、マクロゴール/PEG3350、トリアセチン/グリセロール、トリアセテート、タルク、黄色酸化鉄/赤色酸化鉄、FD&C Blue#2/Indigo Carmine Aluminum Lakeから成る)にてコーティングした。
【0127】
[例6−熱分解(Thermodegradation)研究]
例4に記載される方法を使用して、2バッチのロシグリタゾンマレアート原薬を、熱分解後、および室温での貯蔵後、化合物1の存在について分析した。
【0128】
また、2つの異なるバッチのロシグリタゾンマレアート原薬から作られる、例5aに記載の通りに作製した製剤(500mgのメトホルミン/4mgのロシグリタゾン塩基)を、例4に記載の方法を使用して、熱分解の前後において、化合物1の存在を分析した。
【0129】
熱分解は、サンプルを、65℃の熱および100%の相対湿度に5日間さらすことで行った。化合物1の内容は以下のテーブルに示される。ピークを測定した。化合物1のピークの面積パーセント(化合物1のピークの面積/全てのロシグリタゾン関連ピークの面積)は以下に示される。
【表6】

【0130】
この例は、化合物1は、DS中よりも、DP中において、より多く形成されることを示している。
【0131】
[例7−適合性(compatibility)研究]
500mg/4mg(塩基濃度)のメトホルミン/ロシグリタゾンマレアート錠剤における存在と同様の比率で、ロシグリタゾンマレアートを、様々な賦形剤と、およびメトホルミンと混合した。0.5mlの水を各々の混合物に添加し、サンプルを65℃に4日間保持した。例4の方法を使用して、各々のサンプルにおいて、化合物1の量を決定した。結果を以下の表に要約した。ピークを測定した。化合物1ピークの領域パーセント(化合物1ピークの面積/全てのロシグリタゾン関連ピークの面積)を以下に示す。
【表7】

【0132】
プラセボミックスAは、ロシグリタゾンマレアートを除いた、例5aに記載されるような賦形剤の混合物を意味する。
【0133】
プラセボミックスBは、ロシグリタゾンマレアートを除いた、例5bに記載されるような賦形剤の混合物を意味する。
【0134】
この例は、水分および一部の賦形剤(特にデンプン)の存在は、加速度的な条件において、化合物1の生成を促進することを示す。
【0135】
[例8−錠剤の安定性]
例5に記載されるとおり、錠剤を製造した。100個の錠剤を高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルに、シリカゲルと共にまたはシリカゲルを入れずに充填し、75%の相対湿度および40℃で3ヶ月間貯蔵した。その後、錠剤を化合物1について試験した。化合物1のパーセンテージに関して、結果は以下の表に示される。安定性試験前において、以下の表の全ての用量の化合物のパーセンテージは0.1%未満であった。
【表8】

【0136】
この実験から、ロシグリタゾンマレアートを含む医薬組成物中に水が無いことは、安定性を増大させることがわかる。ロシグリタゾンマレアートを含む医薬組成物のパッケージへのシリカゲルの添加は、化合物1の形成を減少させる。
【0137】
[例9−AVANDAMET(登録商標)1000/2mg錠剤中の化合物1の含量の測定]
商業的に利用可能なAVANDAMET(登録商標)錠剤1000/2mg中の化合物1の量を、例4を使用して分析した。化合物1は定量可能な量より少ない量で存在した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式の単離された化合物。
【化1】

【請求項2】
下式の化合物を含む組成物であって、ロシグリタゾンマレアートを含まない組成物。
【化2】

【請求項3】
下式(I)を有する化合物および担体を含む組成物(前記化合物は、前記組成物の重さを基準に、少なくとも0.2%の量である)。
【化3】

【請求項4】
請求項3に記載の組成物であって、前記組成物の重さに基づいて少なくとも1.5%の前記式(I)の化合物を含む組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物であって、前記組成物の重さに基づいて少なくとも50%の前記式(I)の化合物を含む組成物。
【請求項6】
請求項3に記載の組成物であって、重さで、0%より多く99.8%以下のロシグリタゾンマレアートを含む組成物(前記量は、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)。
【請求項7】
請求項3に記載の組成物であって、重さで、0%より多く98.5%以下のロシグリタゾンマレアートを含む組成物(前記量は、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)。
【請求項8】
請求項6に記載の組成物であって、前記組成物は医薬組成物であり、前記担体は医薬的に許容可能な担体である組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物が、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.20%から5.0%の間の量で前記組成物中に存在する医薬組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物が、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.20%から3.0%の間の量で前記組成物中に存在する医薬組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物が、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.25%から2.0%の間の量で前記組成物中に存在する医薬組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物が、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて0.70%から2.0%の間の量で前記組成物中に存在する医薬組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物が、前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて1.10%から2.0%の間の量で前記組成物中に存在する医薬組成物。
【請求項14】
a) ロシグリタゾンマレアート;
b) 少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体;および
c) 0.1%未満の下式(I)の化合物(前記量は、前記下式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)
の混合物の顆粒を含む医薬組成物。
【化4】

【請求項15】
請求項14に記載の医薬組成物であって、前記式(I)の化合物は、前記化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づいて、0.1%未満の量で存在する医薬組成物。
【請求項16】
請求項14または15に記載の医薬組成物であって、前記顆粒は、水溶液中における湿性顆粒化の生成物である医薬組成物。
【請求項17】
請求項14から16の何れか1項に記載の医薬組成物であって、前記顆粒は、粉砕顆粒である医薬組成物。
【請求項18】
請求項8から17の何れか1項に記載の医薬組成物であって、更に、少なくとも1つの崩壊剤および少なくとも1つの結合剤を含む医薬組成物。
【請求項19】
請求項18に記載の医薬組成物であって、前記崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、前記結合剤はポビドンである医薬組成物。
【請求項20】
請求項8から17の何れか1項に記載の医薬組成物であって、更に、ビグアナイド系抗生物質化合物を含む医薬組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の医薬組成物であって、前記ビグアナイド系抗生物質化合物は、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩である
【請求項22】
請求項21に記載の医薬組成物であって、前記メトホルミンの医薬的に許容可能な塩は、メトホルミン塩酸塩である医薬組成物。
【請求項23】
請求項8から22の何れか1項に記載の医薬組成物であって、更に、スルホニル尿素抗生物質化合物を含む医薬組成物。
【請求項24】
請求項23に記載の医薬組成物であって、前記スルホニル尿素抗生物質化合物は、グリメプリドまたはグリピザイドである医薬組成物。
【請求項25】
錠剤の形態である、請求項8から24の何れか1項に記載の医薬組成物。
【請求項26】
請求項25に記載の医薬組成物であって、前記錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、1%から4%のロシグリタゾンマレアート、6%のクロスカルメロースナトリウム、2%のポビドン、0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムおよび87%から90%の賦形剤を含み、前記賦形剤は、ラクトースおよび微結晶性セルロースから成る医薬組成物。
【請求項27】
請求項25に記載の医薬組成物であって、前記錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、75%から76%のメトホルミンHCl、0.2%から1%のロシグリタゾンマレアート、5%から6%のポビドン、1%から2%のクロスカルメロースナトリウム、4%から5%のデンプン、および0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムを含む医薬組成物。
【請求項28】
請求項2から7の何れか1項に記載の組成物または請求項8から27の何れか1項に記載の医薬組成物を含むシールパッケージ。
【請求項29】
請求項28に記載のシールパッケージであって、更に、乾燥剤を含むシールパッケージ。
【請求項30】
請求項29に記載のシールパッケージであって、前記乾燥剤はシリカゲルであるシールパッケージ。
【請求項31】
HDPEボトルである、請求項28から30の何れか1項に記載のシールパッケージ。
【請求項32】
請求項28から31に記載のシールパッケージであって、下式(I)の化合物の総含有量の正味の増加量(医薬組成物中の前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)は、前記シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.7%以下であるシールパッケージ。
【化5】

【請求項33】
請求項14から27に記載の医薬組成物を含み、ここにおいて、前記医薬組成物は、シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、1.0%未満の下式(I)の化合物を含むシールパッケージ(前記下式(I)の化合物の量は、前記医薬組成物中の前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)。
【化6】

【請求項34】
以下を含むシールパッケージ:
ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体;および
乾燥剤。
【請求項35】
請求項34に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、更に、下式(I)の化合物を1.0%以下の量(前記医薬組成物中の前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)で含むシールパッケージ。
【化7】

【請求項36】
請求項35に記載のシールパッケージであって、下式(I)の化合物は、0.1%未満の量(前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)で前記医薬組成物中に存在するシールパッケージ。
【化8】

【請求項37】
請求項34から36の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、前記シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.1%未満(前記医薬組成物中の前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)の下式(I)の化合物を含むシールパッケージ。
【化9】

【請求項38】
請求項34から36の何れか1項に記載のシールパッケージであって、下式(I)の化合物の総含有量の正味の増加量(前記医薬組成物中の前記式(I)の化合物および前記ロシグリタゾンマレアートの混合された重さに基づく)は、前記シールパッケージを75%の相対湿度および40℃で3ヶ月保存した後、0.7%以下であるシールパッケージ。
【化10】

【請求項39】
請求項34から38の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、更に、少なくとも1つの崩壊剤および少なくとも1つの結合剤を含むシールパッケージ。
【請求項40】
請求項39に記載のシールパッケージであって、前記崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、前記結合剤はポビドンであるシールパッケージ。
【請求項41】
請求項34から40の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、更に、ビグアナイド系抗生物質化合物を含むシールパッケージ。
【請求項42】
請求項41に記載のシールパッケージであって、前記ビグアナイド系抗生物質化合物は、メトホルミンの医薬的に許容可能な塩であるシールパッケージ。
【請求項43】
請求項42に記載のシールパッケージであって、前記メトホルミンの医薬的に許容可能な塩はメトホルミンHClであるシールパッケージ。
【請求項44】
請求項34から43の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、更に、スルホニル尿素抗生物質化合物を含むシールパッケージ。
【請求項45】
請求項44に記載のシールパッケージであって、前記スルホニル尿素抗生物質化合物は、グリメプリドまたはグリピザイドであるシールパッケージ。
【請求項46】
請求項34から45の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は錠剤の形態であるシールパッケージ。
【請求項47】
請求項46に記載のシールパッケージであって、前記錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、1%から4%のロシグリタゾンマレアート、6%のクロスカルメロースナトリウム、2%のポビドン、0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムおよび87%から90%の賦形剤を含み、前記賦形剤は、ラクトースおよび微結晶性セルロースから成るシールパッケージ。
【請求項48】
請求項46に記載のシールパッケージであって、前記錠剤は錠剤核を含み、前記錠剤核は、重さで、75%から76%のメトホルミンHCl、0.2%から1%のロシグリタゾンマレアート、5%から6%のポビドン、1%から2%のクロスカルメロースナトリウム、4%から5%のデンプン、および0.5%から1%のステアリン酸マグネシウムを含むシールパッケージ。
【請求項49】
請求項34から48の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記乾燥剤はシリカゲルであるシールパッケージ。
【請求項50】
請求項34から49の何れか1項に記載のシールパッケージであって、前記医薬組成物は、水による湿性顆粒化により製造されるシールパッケージ。
【請求項51】
HDPEボトルである、請求項34から50の何れか1項に記載のシールパッケージ。
【請求項52】
以下を含む、請求項26に記載の医薬組成物を製造するための方法、
a)水の存在下、ロシグリタゾンマレアート、クロスカルメロースナトリウム、ポビドンおよび賦形剤の混合物を顆粒化し、顆粒を得ること;
b)前記顆粒を乾燥させること;
c)前記顆粒を粉砕し、粉砕顆粒を得ること;
d)前記粉砕顆粒をステアリン酸マグネシウムと混合し、最終混合物を得ること;および
e)前記最終混合物を圧縮し錠剤核とすること。
【請求項53】
請求項52に記載の方法であって、前記工程c)からe)は、30%以下の相対湿度を有する大気のもとで行われる方法。
【請求項54】
以下を含む、請求項27に記載の医薬組成物を製造する方法:
a)水性ポビドン溶液の存在下、ロシグリタゾンマレアートおよびメトホルミンの混合物を顆粒化し、顆粒を得ること;
b)前記顆粒を乾燥させること;
c)前記顆粒を粉砕し、粉砕顆粒を得ること;
d)前記粉砕顆粒をクロスカルメロースナトリウムおよびデンプンと混合し、第1混合物を得ること;
e)前記第1混合物をステアリン酸マグネシウムと混合し、最終混合物を得ること;および
f)前記最終混合物を圧縮し錠剤核とすること。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、前記工程c)からf)は、30%以下の相対湿度を有する大気のもとで行われる方法。
【請求項56】
請求項52から55の何れか1項に記載の方法であって、更に、フィルムコーティングによる錠剤核のコーティングを含む方法。
【請求項57】
以下を含む、請求項14から27の何れか1項に記載される医薬組成物または請求項28から33の何れか1項に記載されるシールパッケージの製造のための方法:
a.ロシグリタゾンマレアート原薬を得ること;
b.ロシグリタゾンマレアート原薬中に存在する2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
c.原薬が、重さで、0.10%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を有すると決定された場合にのみ、前記医薬組成物の製造にロシグリタゾンマレアート原薬を含めること。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であって、前記医薬組成物は、水溶液中における湿性顆粒化によって製造される方法。
【請求項59】
以下を含む、ロシグリタゾンマレアートおよび医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物の製造のための方法(ここにおいて、前記医薬組成物は、2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸およびロシグリタゾンマレアートの混合された量に基づいて、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含む):
a.ロシグリタゾンマレアート原薬を得ること;
b.ロシグリタゾンマレアート原薬中に存在する2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
c.原薬が、重さで、0.10%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を有すると決定された場合にのみ、前記医薬組成物の製造に前記ロシグリタゾンマレアート原薬を含めること。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記医薬組成物は、水溶液中における湿性顆粒化によって製造される方法。
【請求項61】
以下を含む、配布について、ロシグリタゾンマレアートおよび少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物のバッチを確認する方法:
a.安定性試験の後、前記バッチのサンプル中の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸の総量を決定すること;および
b.工程a)において、前記バッチのサンプルが、重さで、1.2%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチを確認すること。
【請求項62】
請求項61に記載の方法であって、前記工程a)において、前記バッチのサンプルが、重さで、1.0%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチが確認される方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、前記工程a)において、前記バッチのサンプルが、重さで、0.5%未満の2−N−{5−[[4−[2−(メチル−2−ピリジニルアミノ)エトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオン}−ブタン二酸を含むと決定された場合にのみ、配布について前記バッチが確認される方法。
【請求項64】
以下を含む、請求項1に記載の単離された化合物の製造のための方法を提供する:
a.40−100℃の温度でロシグリタゾンマレアートを水と接触させること;および
b.工程a)の反応混合物から化合物を単離すること。
【請求項65】
請求項64に記載の方法であって、前記化合物は、クロマトグラフィーによって混合物から単離される方法。
【請求項66】
請求項64に記載の方法であって、前記化合物は、再結晶によって混合物から単離される方法。
【請求項67】
ヒト対象においてインスリン感受性を増大させる方法であって、前記ヒト対象に請求項8から27の何れか1項に記載される医薬組成物を投与することを含む方法。
【請求項68】
ヒト対象におけるインスリン感受性を増大させるための医薬の製造のための、請求項2から7の何れか1項に記載の組成物または請求項8から27の何れか1項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項69】
ヒト対象におけるインスリン感受性を増大させるための請求項8から27の何れか1項に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2009−536643(P2009−536643A)
【公表日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509523(P2009−509523)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/017994
【国際公開番号】WO2007/130064
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(501079705)テバ ファーマシューティカル インダストリーズ リミティド (283)
【Fターム(参考)】