説明

2本の軸によるベルトステアリング

【課題】処理の中断又は遅れ、不正確な画像位置合わせ等の問題を避けるために、多段画像転写プリントシステムにおいて複数の軸でベルトの操作を行う装置を提供する。
【解決手段】装置は画像保持ベルトと、少なくとも2つの画像転写ニップと、少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラとを含む。画像保持ベルトは、画像形成記録材料の一部を受け取り、画像保持ベルトはローラにより支持される。画像保持ベルトは、受け取った画像形成記録材料の一部を搬送するために処理方向に移動する。少なくとも2つの画像転写ニップは、画像形成記録材料の少なくとも1つの部分を、画像保持ベルトに転写し、画像保持ベルトは、少なくとも2つの画像転写ニップの間で連続的に延在する。ベルト・ステアリング・ローラは、画像保持ベルトの処理方向に沿って互いに離れて配置され、ベルト・ステアリング・ローラは、画像保持ベルトに直接係合する遊びローラを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリントシステム内の画像の位置合わせを制御、及び/又は改善する技術に関する。具体的には、画像転写組立体内の画像保持ベルトを操作する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真システム又は静電記録システムを用いる複写機やレーザプリンタ等の従来の画像形成装置は、感光面の表面で画像を露光して静電潜像を形成し、現像装置がこの表面で形成された静電潜像を現像させて画像を形成する、記録材料を含む1つ以上の領域を形成するよう構成されている。シート又は画像保持部に画像を転写するとき、正確に位置を合わせることが重要である。さもなければ、処理の中断又は遅れが起こり、及び/又はプリント品質が損なわれる。
【0003】
多くのプリント装置では、横方向のベルトの位置合わせを実現するために、ベルト・ステアリング・システム(ベルト位置決めシステム、ベルト位置追跡及びベルト修正システム等とも呼ばれる)を組み込んで、ベルトが所望の搬送経路から逸脱することを抑制している。残念ながら、これらのベルト・ステアリング・システムでは、ベルトの周囲の1か所だけで修正が行われているため、それでは複数の画像転写ニップを通過するときにベルトの横方向の位置合わせを維持するためには十分ではない。その結果として異なる画像ステーション間のベルトの位置ずれが発生し、画像とプリント媒体(IOP)の位置合わせエラー、及び色と色の位置合わせエラーに繋がる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、処理の中断又は遅れ、不正確な画像位置合わせ及びその先行技術における他の問題を避けるために、多段画像転写プリントシステムにおいて複数の軸でベルトの操作を行う装置及び方法を提供することが所望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に記載される様態に従って、画像転写組立体内のベルトを操作する装置を開示する。この装置は画像保持部、少なくとも2つの画像転写ニップ、及び少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラを含む。画像保持部はローラにより支持され、画像の一部を受け取る。画像保持部は、受け取った画像の一部を搬送するために処理方向に向かって移動する。少なくとも2つの画像転写ニップは、それぞれ少なくとも画像の一部を画像保持部に転写し、画像保持部は少なくとも2つの画像転写ニップ間で連続的に延在する。少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラは、画像保持部の処理方向に沿って互いに離れて配置される。少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラは、画像保持部に直接係合する遊びローラでよい。
【0006】
本明細書に記載される他の様態に従うと、少なくとも2つの画像転写ニップには、それぞれ少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラのうちの1つが別々に対応し、それぞれの画像転写ニップを通過するときその画像保持部をガイドすることができる。画像保持部は、連続するループベルトでよい。また、少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラを作動させて、画像保持部を同時に操作することもできる。画像保持部は、その上に画像を受ける中間画像保持部でよい。画像保持部は下地媒体に直接係合し、搬送することができ、下地媒体はその上に画像を受ける。また、画像転写ニップをそれぞれ、互いに直列に接続して動作する少なくとも2つのモジュール式記録装置のうちの異なる一方の中に配置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】画像転写組立体の概略立面図である。
【図2】シート反転装置及び外側のシート経路組立体を除く、図1の画像転写組立体の概略平面図である。
【図3】別の画像転写組立体の概略立面図である。
【図4】中間画像保持部を含む別の画像転写組立体の概略立面図である。
【図5】操作ローラを含む典型的な操作機構の概略斜視図である。
【図6】プリントシステムのモジュール式組立体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に図面を参照して、これらの典型的な実施形態をより詳細に説明する。プリントシステム内の下地媒体又は中間画像保持部の上の画像の位置合わせをより正確に行うために複数の軸を用いてベルトを動的に操作する装置及び方法を開示する。従って、典型的な画像転写組立体の一部を本明細書で説明し、そのプリント用モジュール式組立体への応用例も説明する。
【0009】
本明細書で使用する「下地媒体」とは、例えば、紙、スライド、パーチメント、フィルム、布、プラスティック、又は好ましくはシート又はロール(web)の形態でその上に情報を再生できるその他の下地を指す。
【0010】
本明細書で使用する用語「ベルト」、「転写ベルト」「搬送ベルト」、「画像保持ベルト」及び「中間ベルト」とは、例えば、処理の流れの方向に沿って移動するために支持された長く可撓性を有するロールを指す。例えば画像保持ベルトは、下地媒体に転写するためにトナー又はその他の記録材料の形態の画像を搬送することができる。下地媒体に転写される前の、このような形成されたトナー又はその他の記録材料を、本明細書では「画像形成記録材料」と呼ぶ。この他の例には媒体搬送ベルトが含まれる。このベルトは好ましくは、プリントシステム内で記録材料を受ける下地媒体と係合、及び/又はその下地媒体を搬送する。連続して動作するために、これらのベルトはそれ自体がプリントシステム内でループとなるエンドレスベルトでよい。従って、エンドレスベルトはループの周りを処理方向に移動して循環する。ベルトは下地媒体と係合、及び/又はその上の画像の形態の記録材料を少なくともループの一部の上で搬送することができる。画像保持ベルトは、画像形成記録材料の形態の記録材料を運搬する。画像保持ベルトには、トナーをその上に堆積させることが可能な非伸縮性の静電ベルト又は感光体ベルトが含まれ得る。「画像保持部」とは、一般にベルト、ドラム又は画像を搬送可能なその他の表面を指す(より具体的に画像保持ベルトに関して説明する通り)。
【0011】
本明細書で使用する「センサ」とは、測定及び/又は制御操作のために、物理的な刺激に反応し、その結果生じたインパルスを送信する装置を指す。これらのセンサには、圧力、光、動作、熱、音、及び磁気を利用するものが含まれる。また、本明細書で示すこのような各センサには、速度、方向、処理又はクロス処理の位置、サイズ又は均一な厚み等の、ベルトや画像又は下地媒体の特性を検知及び/又は測定する1つ以上のポイントセンサ及び/又は配列センサが含まれ得る。従って、本明細書では「センサ」を指して、2つ以上のセンサを包含することができる。
【0012】
本明細書で使用する用語「処理方向」とは、情報を下地媒体上にプリント又は再生処理に関連する経路に沿った方向を指す。処理方向は、プリントシステムの中で画像及び/又は下地媒体を、ある位置から別の位置に搬送するためにベルトがシステムの一部として移動するフロー経路である。「クロス処理方向」は一般に処理方向に対して直交している。また用語「上流」又は「下流」を使用するときは、処理方向が基準として用いられ、下流方向は処理方向と同意語であり上流方向はその反対方向である。さらに、用語「横の」や「横方向」を使用するときは、これはクロス処理方向と同意語である。
【0013】
ここで開示される技術には、複数の操作組立体を使用してベルト(具体的には画像保持部)の横方向の位置合わせを制御及び維持する装置が含まれる。例えば、この装置は、複数のベルト・ステアリング・システムを使用して画像保持部の横方向の位置合わせを制御及び維持するプリント装置を含むことができる。複数のベルト縁センサによりベルトの横方向の端の位置を測定し、次いで対応するベルトステアリング機構に接続する少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラが、それを修正することができる。ベルトステアリング機構は、複数の場所でベルトの横方向の位置を調整するために複数のローラを傾斜させる。対応するベルト縁センサから得られる情報に基づいて各操作ローラの傾斜を調整し、ローラの操作機構を独立的に制御することができる。あるいは、複数の場所の複数のセンサから得られる情報、及びさらに複数の操作ローラを同時に動かす場合のベルト位置決めに対する予測可能な影響に基づいて、各操作ローラの傾斜を調整し、ローラ操作機構を従属的に制御することができる。
【0014】
図1は媒体搬送ベルト50を含む画像転写組立体10の一部を示す概略側面図である。この画像転写組立体10はプリンタの一部でよく、搬送ベルト50はインク等の記録材料を受け取るシート5を搬送する。開示されている技術の一様態では、画像転写組立体には静電写真式又は乾式複写式があり、複数の感光体ベルト20の形態の画像受容体を含む。感光体ベルト20は、それぞれトナー、現像剤の粒子等の所与の種類の記録材料をニップ組立体30へ搬送し、ニップ組立体30は転写ニップ31を含み、この転写ニップ31で媒体搬送ベルト50により搬送される下地媒体5のシートに記録材料が転写される。媒体搬送ベルト50は主要の媒体経路Pに沿ってシートを搬送するが、反転装置を含み、媒体搬送ベルト50に渡りシートを搬送して戻す両面経路70を含む他の経路を通してシートを再循環させることもできる。本明細書に開示されている技術の一様態によると、媒体搬送ベルト50は、ベルト50を支持するローラ65により操作される。ローラ65は、その回転軸を傾斜させることができ、従って、抵抗を低くしてそのローラの横側面のうちの一方に向けてベルト50を移動させることができる。センサ40は、少なくともベルト50の横方向における位置を測定/検知し、信号をコントローラ80に送信する。次いで、コントローラ80は、所望の操作を実現するためにローラ65を傾斜させることができる。
【0015】
図2は、ローラ30、60、65及びセンサ40の部分を含む図1の媒体搬送ベルト50の平面図である。図示される向きにおいて、通常、媒体搬送ベルト50は時計回りの方向に循環して動作する。従って、処理方向Pで媒体搬送ベルト50に送られるシートは左から右へ2つのニップ組立体30を通過して搬送される。
【0016】
動作中、エンドレスベルト50の横方向の位置合わせを確保するために(例えば、上記のプリント装置の場合又はエンドレスベルトを使用する他のいくつかの装置の場合)、本明細書に開示される装置では、複数の操作ローラ65を含むことができる。これらの操作ローラ65は、それぞれ対応する個別の操作機構を含んで構成される。センサ40の測定に応じて対応する個別のコントローラ又は単一のコントローラ80のいずれかにより、これらの操作機構を制御することができる。コントローラ80あるいは1つ以上の他のコントローラ(図示せず)は、1つ以上の所望の駆動ローラ、センサ及び/又は操作ローラに接続して動作することは言うまでもない。
【0017】
転写ニップ31はニップ組立体30の一部であり、これらのニップ組立体30にて感光体ベルト20を媒体搬送ベルト50に係合させる、又は少なくとも近接させる。各転写ニップ31は「転写領域」を画定し、この転写領域は記録材料を1つの表面から別の表面へ直接転写する領域により定義される。ニップ組立体30は駆動ローラ及びそれに対向する遊びローラを含むことができる。媒体搬送ベルト50は、一連のシートの形態をとる下地媒体を搬送し、各シート5は感光体ベルト20から記録材料を受け取るために各転写ニップ31を通過する。あるいは、ニップ組立体30は、シート5が記録材料を受けるための転写領域を形成すれば、対向する単一ローラのペア以外の形態でもよい。搬送ベルト50により、必要に応じて次工程のシステム(図示せず)によりシートにプリント又は追加的な処理を可能にすることができる。図示する通り、搬送ベルト50は、転写領域を通るシート経路Pの一部を通過してループバックする単一のエンドレスベルトを含むことができる。
【0018】
センサ40は一般に縁センサの形態をとり、媒体画像保持部50の位置と、いくつかの特性を検知する。これらのセンサ40を使用して、シート5の動作及び/又は位置を検知することもできる。各シートは、画像保持部50にぴったりと密着し、従って、シート5の動作が一般に画像保持部50の位置と完全に対応しているため、ベルトの動きの追跡し、又は検知することが有効である。従って、少なくとも搬送ベルト50の一部を検知することにより、シート5の位置及び/又は他の特性を間接的に検知することができる。さらに代替案として、個々のシートセンサ及び/又はベルトセンサを組み合わせてセンサグループの一部として用いることができる。さらに、センサ40は同一のものである必要はなく、個々の構成及び/又は組成が様々なセンサを含むことができることは言うまでもない。センサ40は、位置の異常及びその他の搬送ベルトの動作の異常を、応答時間及び画像解像度という単位で検知し、測定結果、具体的には異常に関する「信号」を出力する機能を有することができる。次いでこの信号を使用して、ベルトをより所望される位置へ操作することができる。センサ40を使用して縁を検知、又は搬送ベルト50の他の複数の部分を測定することで、搬送ベルト50の位置又は速度を検知することができる。センサ40には、マーキングエンジン、具体的には転写領域、の処理方向において対向する両側面に配置されるセンサが含まれる。少なくとも1つのセンサ40が転写領域の上流の側面に配置され、他のセンサ40が下流の側面に配置される。
【0019】
センサ40を転写領域の上流と下流に配置することで、下地媒体5又はベルト50のあらゆる動作及びスキューを転写領域の全般に渡り検知することができる。下地媒体が転写領域の上流に到達したときに(即ち、画像がシート又は中間画像保持部に直接転写される直前)、画像が感光体20へ転写されるため、転写領域で発生したシートの位置合わせミスやベルトのずれの情報を検知しその情報を用いて、通過してくる下地媒体自体の画像の位置合わせを修正するのでは一般的には遅すぎる。しかし、転写領域から検知されたシートの位置合わせミスやベルトのずれの情報が繰り返される場合、続く転写領域を通過するときにその情報で画像の適切な位置合わせを行うことができる。
【0020】
あるいは、転写領域で発生した異常を、転写領域を通過するときに測定したそのシート自体に関して修正することは難しいが、いくつかの異常は続くシートが転写領域に達する前に修正することは可能である。
【0021】
開示されている技術の一様態に従うと、1つ以上のセンサから出力される信号は、本明細書でコントローラ80と呼ばれる装置又は他の処理装置により収集、コンパイル、及び/又は処理される。次いで、コントローラ80は、搬送ベルト50に関してどのような操作が必要なのかを決めるために、センサ40から受信した信号を使用する。従って、コントローラ80は、搬送ベルト50の少なくとも一部分のピッチを調整、及び/又は変更することによりベルトの位置に影響を与えることができ、これによりベルトの位置を変更することができる。
【0022】
センサ40には、搬送ベルト位置を検知及び/又は測定するための縁センサ、ポイントセンサ又はほとんど全ての検知技術が含まれ得る。使用され得るセンサの数は様々であるが、それらの数はこれらのセンサにより得られる所望の情報の量にのみ限定されることは言うまでもない。またモジュール式システムでは、モジュール全般に配置された複数のセンサ40から信号を集めて使用することができる。さらに、センサ40を、図示されている位置より転写領域から近く、又は遠くに配置することができる。センサ40を転写領域に可能な限り近く配置することで、転写領域内全般の動作をより正確に検知することができるが、多くの場合、これにはスペース及び/又は通常、同じく転写領域の近所に配置される他の構成部品による制限がある。またセンサ40を操作ローラ65に近接して配置させることもできる。
【0023】
図3は、媒体搬送ベルト50を含む別の画像転写組立体11の一部を示す概略側面図である。画像転写組立体11は中間転写組立体35を含み、この中間転写組立体35は、その中間画像保持部の外周面に隣接して直列に配置された複数の画像ステーション有する。中間画像保持部は、その上にフルカラー画像が可能なより完全な画像を整理又は編集するために、複数の画像ステーション(C、M、Y、K)を通って循環する。次いで、各転写ニップ31にてフルカラー画像を中間画像保持部から、媒体搬送ベルト50により搬送されるプリント媒体(例えば、紙のシート)に転写することができる。この実施形態では、図示した媒体搬送ベルト50を支持するローラ60は少なく、多少異なる経路内を循環する。しかし、ほとんど全ての方法で媒体搬送ベルト50を支持できるよう、ローラを構成することができるが、それに応じてベルト50を操作することができれば、本開示の範囲を逸脱することはないことは言うまでもない。
【0024】
例示した実施形態は、下地媒体の画像保持部50に関するが、この開示される技術を中間画像保持部又はほとんど全ての媒体画像保持部に応用できることは言うまでもない。図4には、中間画像保持部51を含む典型的な画像転写組立体12が簡易的に示される。中間画像保持部51は、ガイドローラ60、操作ローラ651及び652により支持され、それらのローラを有するニップ組立体301及び302を含む。また、画像転写組立体12は、図1の実施形態のように、各ニップ組立体301及び302に対応する複数の画像転写領域を含む。さらに、中間画像保持部51は、別の転写ニップ32へ誘導され、この中間画像保持部51により搬送された画像形成記録材料7が、さらに別の搬送ベルト71により処理方向Pに向かって搬送されたシート5に転写される。図4では、センサ401〜406、駆動ローラ651及び652、ニップ組立体301及び302、及びニップ311及び312は、説明するためだけの目的で別々の番号を付けられている。しかし、これらの各要素は、システム内での位置以外の全ての点でその種類の他の要素と同一であることも可能だが、希望すれば違う要素にすることも可能である。
【0025】
この実施形態及びその他の実施形態では、記録材料を受け取って操作される画像保持部50及び51上に転写するための転写領域(ニップ30、301、302に対応する)が2つだけ示されているが、さらに多くのステーションを画像保持部50及び51に沿った他の位置に配置することも可能であることは言うまでもない。さらに多くの転写領域及び適切なセンサ40〜46を収容するために、画像保持部50及び51をより長くすること、又はより小さなニップ組立体30で構成することも可能である。
【0026】
画像転写の動作中、画像保持部50及び51は、ベルト表面上にフル画像を作る/編集するために直列に配置された転写ニップ組立体30に対応する複数の転写領域を通過する。従って、適切な画像とプリント媒体(IOP)の位置合わせ、及び色と色位置合わせを確保するためには、各画像保持部50及び51の横方向の位置合わせが重要である。ここで、横方向の位置合わせとは、処理経路Pに対して垂直(図1、図3及び図4に示すページの中へ及び外へ)で、画像保持部50及び51の平面における位置決めを指す。横方向の位置合わせを実現するために、多くのプリント装置ではベルト・ステアリング・システムを組み込んで、ベルトがその所望の搬送経路から逸脱することを防いでいる。当技術分野では、様々な種類のベルト・ステアリング・システムが知られている。典型的なベルト・ステアリング・システムは、コネチカット州ノーウォーク所在のゼロックスコーポレーションに譲渡され、本明細書に参照することにより完全に組み込まれている以下の米国特許即ち:1993年9月28日発行のKlugerらによる米国特許第5,248,027号、2003年7月15日発行のWilliamsらによる米国特許第6,594,460号、1993年7月6日発行のWongによる米国特許第5,225,877号及び1996年5月7日発行のHouらによる米国特許第5,515,139号において詳しく論じられている。
【0027】
図5には、ベルト・ステアリング・システムのための典型的な操作ローラ65が示されている。開示される技術の一様態には、少なくとも2つの操作ローラ65が含まれる。より具体的には、画像転写組立体は、画像保持部に関連する転写領域ごとに各1つ操作ローラを含む。一般には、傾斜機構により中間画像保持部50の横方向の位置を修正する。操作ローラ65はその軸Yの周りを自由に回転する。また、ローラ65は、画像保持部50に対して面外のソフト軸(soft axis)の周りを旋回運動(即ち傾斜させる)できるよう構成されている。例えば、ローラ65を、少なくとも一方の端62が所与の作動方向で、対向する端61が枢着部またはその近くに固定された状態で、軸Yから離れて移動(即ち傾斜する、旋回する等)できるよう取り付けることができる。操作ローラ65を動かす(即ち傾斜させる、旋回させる等)ことでベルト50がその上を移動するとき、操作ローラ65上のベルトの横方向の位置を調整することができる。複数の操作ローラ65を備える長所は、ベルト縁の位置決めの修正をベルト50の領域より多くの領域で行うことができることである。
【0028】
ベルト・ステアリング・システムにより、操作ローラ65は横方向のベルトスキューを修正することができる。しかし、従来のシステムでは、この修正は1つのみの操作ローラ65により1か所だけに行われ、且つ通常、操作ローラ65の近くの位置に配置された1つのみのセンサ40からの情報に基づいて行われている。従って、このようなベルト・ステアリング・システムにより、所望のベルトの縁の横方向の位置を維持することはできるが、それは1か所の測定位置でのみである。しかし、画像保持部50の全長が伸びる結果、及び他の障害が存在(例えば、シート5が転写領域を通過するときに発生する障害)することにより、ベルトの周囲に沿った別の場所での画像保持部50の横方向の位置でスキューが起こり、IOPの位置合わせエラー又は色と色の位置合わせエラーが発生する可能性がある。
【0029】
開示されている技術の一様態によると、画像保持部の横方向の縁の位置は、複数のベルト縁センサ40により測定され、次いで対応するベルトステアリング機構に接続する少なくとも2つの操作ローラ65により修正される。この複数の操作ローラ65の操作機構を、独立して又は従属的に制御することができる。どちらの場合でも、各操作ローラ65の傾斜は、複数の位置の複数のセンサから得る情報、さらに両方の操作ローラを同時に動かすときのベルト位置決めに対する予測可能な影響に基づく。従属的に制御される操作ローラ65は連動した動作でより良いベルトの位置決めを実現するために共に機能する。これらの複数の操作ローラ65は、画像保持部50、51に対して異なる位置に配置される。しかし、一般にソフト軸での操作の場合、操作ローラの旋回軸を操作ベルトの全巻き角の中点と平行な平面に配置することが望ましい。従って、一般に操作ローラは、所与の操作ローラの周りに大きな巻き角度のある位置に配置される。従って、図1では、ローラ65は操作ローラであるため、ローラ60よりもより所望される位置に配置される。しかし、画像保持部50の上部が水平に維持され、それにより、図3で図示されるように、上部ローラ60を操作ローラとして使用することを避けることも所望される。
【0030】
操作ローラ65の可動端62は、この可動端62を所与の作動方向に動かすことができるアクチュエータ(例えば、カム従節システム)に動作可能に接続する。このように、操作ローラ65が傾斜することで(即ち、旋回する、動く等)もとのローラ軸Yに対して角度θを作る。従って、図5に示す方向で操作ローラ65が上方向に旋回すると、ベルト50は固定旋回端61に向かって動き、操作ローラ65が下方向に旋回すると、ベルト50は可動端62に向かって動く。
【0031】
好適な操作機構には、例えば、カム従節システムが含まれ得る。このようなシステでは、カムの回転はステッピングモータにより制御される。カムが回転するとき、操作リンクに接続した伴板と係合する。次に、操作リンクが操作ローラ65を、旋回端61の周りを旋回角度θの範囲内で旋回するように動かす。類似のカム従節システムは、上記に参照して本明細書に組み込まれた米国特許第5,248,027号で詳細に開示されている。あるいは、別の好適な傾斜機構、例えば、同じく上記に参照して組み込まれた米国特許第5,225,877号に詳細に開示されているソレノイド・スプリング・システムを用いることもできる。
【0032】
ベルト50及び51がローラ60及び65の上を処理方向Pに向かって移動するとき、その横方向の位置合わせを維持するために、1つ以上のコントローラ80を使用して、第1の操作ローラ65の枢着部に対する動作(即ち、傾斜する又は旋回する)を制御し、さらに第2の操作ローラ65のその枢着部に対する動作(即ち、傾斜する又は旋回する)も制御する。複数のコントローラ80を使用すれば、より効果的な操作を実現するためにそれらの間で操作を連動して行うことができることは言うまでもない。あるいは、複数のコントローラは従属的に機能することができる。また、上流の操作システムを操作するコントローラからの情報を使用して、情報の形態として情報を下流の操作システムへフィードフォワードすることもできる。
【0033】
操作機構とセンサ40の位置の関係は、システムにより実現される操作制御のレベルと相互に関連する。図4を参照してこの位置関係について説明する。この図4では、繰り返し出てくるいくつかの要素(例えば、ニップ組立体、ニップ、センサ及び操作ローラ)に関して異なる参照数字を使用しているが、全ての開示される実施形態に適用可能であることは言うまでもない。第1のセンサ401を転写ニップ311及び312の一方の側面側の第1の操作ローラ651に隣接して配置することができ、第2のセンサ405を転写ニップ311及び312の反対側面側の第2の操作ローラ652に隣接して配置することができる。本明細書では「第1の」又は「第2の」という表現を区別する目的のみで使用し、その要素を順序付け又はランク分けする意図がないことは言うまでもない。第1のセンサ401は、第1のセンサの場所でのベルト51の横方向の縁の位置を決定(即ち検知、測定等)することができる(即ち、ベルトの第1の横方向位置を決定できる)。第1のセンサ401は第1の横方向の位置をコントローラに通信することができる。次いでコントローラは、その第1の場所でのベルト51の横方向の縁に関して、第1の横方向の位置を所望の位置と比較することができる。次いで、ベルト51(より具体的には、第1の場所でのベルトの横方向の縁)を所望の位置に戻すために、コントローラは第1の操作ローラ651を作動させる(即ち、傾斜させる又は旋回させる)第1の旋回角度θ1を決定することができる。同様に、第2のセンサ405は第2の操作ローラ652に隣接する第2の場所でのベルト51の横方向の縁の位置を決定(即ち検知、測定等)することができる(即ち、ベルトの第2の横方向の位置を決定できる)。第2のセンサ652もまた第2の横方向の位置をコントローラに通信することができる。コントローラは、その第2の場所でのベルト51の横方向の縁に関して第2の横方向の位置を所望の位置と比較することができる。次いで、第2の場所におけるベルトの横方向の縁を所望の位置に戻すために、コントローラは第2の操作ローラを作動させる(即ち、傾斜させる又は旋回させる)第2の旋回角度θ2を決定することができる。同じ方法を本明細書に開示される全ての実施形態に適用することができる。
【0034】
単一のコントローラ80又は個別のコントローラ(即ち、第1の操作ローラ651の傾斜を制御する第1のコントローラ、及び第2の操作ローラ652の傾斜を制御する第2のコントローラ)のどちらかを使用して測定された第1の横方向の位置及び第2の横方向の位置を所望の位置と比較でき、必要な旋回角度を決定することができることは言うまでもない。このような処理を独立して行うことができる。即ち、第1の操作ローラ651に関して決定した旋回角度θ1は、第2の操作ローラ652に関して決定した旋回角度θ2に依存する必要はなく、又はその逆も同じである。
【0035】
第1の操作ローラ651及び第2の操作ローラ652の必要な旋回角度をコントローラが決定すると、それに応じて、第1の可動端及び第2の可動端を決定された第1の旋回角度及び第2の旋回角度にそれぞれ動かすために(即ち、傾斜させる、旋回させる等)対応する第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが制御され、これによりベルト位置の調整を行うことができる。その結果として、第1の場所でのベルト51の第1の横方向の位置及び第2の場所でのベルト51の第2の横方向の位置が独立して調整される。複数の画像ステーションのニップ組立体301及び302により、操作ローラ651及び652により行われる全ての縁位置の修正が効果的に隔てられている。すなわち、媒体画像保持部51が通過するとき、感光体ベルト20を含んだニップローラの圧力により、各画像ステーションの位置でベルト51に通常の荷重がかかるため、媒体画像保持部51の横方向の動きは一般に抑制される。これにより、第1の操作ローラ651から第2の操作ロール120までのベルトの横方向の動きが普通より抑えられ、2つの操作コントローラが互いに干渉せず独立して操作できる機会が多くなる。
【0036】
あるいは、さらに複数のセンサ402〜404が複数の又は異なる場所でのベルト51の横方向の縁の位置を決定(即ち、測定する、検知する等)することができる。例えば、第1のセンサ402は第1のニップ311に隣接する第1の場所でのベルト51の縁の第1の横方向の位置を決定することができ、第2のセンサ404は第2のニップ312に隣接する第2の場所でのベルト51の縁の第2の横方向の位置を決定することができる。このように、各ニップ組立体を通過する直前のベルトに対応する第1及び第2の横方向の位置を決定する。そしてさらなる代替として、センサ403及び404を追加して、ベルト51の縁の横方向の位置に関する追加的な情報を決定することもできる。これらのセンサ403及び404を追加して使用することにより、対応するセンサのペア402/403と404/405の間の画像転写領域全般に渡るベルト位置のより正確な表示を得ることが可能となる。
【0037】
あるいはさらなる代替として、種々のセンサ401〜405を使用して横方向の位置をコントローラに通信することができる。このように、コントローラは、必用であれば複数の場所における位置を比較してこれら複数の場所で調整することができる。次いで、ベルト51を、より具体的には、これらの複数の場所でのベルト51の横方向の縁を所望の位置に戻すために、コントローラは第1の操作ローラ651に関する第1の旋回角度及び第2の操作ローラ652に関する第2の旋回角度を決定することができる。第1の操作ローラ651及び第2の操作ローラ652双方の動作によるベルト縁の位置決めに対する予測可能な影響に基づいて、コントローラはこの決定を行うことができる。つまり、1つの操作ローラを動かすことによりベルト縁の位置を1か所で修正することで、別の場所におけるベルト縁の位置決めに対して影響を及ぼすことが予測される。従って、2つの操作ローラ651と652の間の関係、及びそれらを組み合わせたときの動作がどのようにベルト位置決めに影響するかという情報に基づいて、第1及び第2の操作ローラ651及び652を動かす場合の、所望の横方向のベルトの位置合わせを実現するための最良の旋回角度を決定することができる。コントローラが、第1及び第2の操作ローラ651及び652に関する必要な旋回角度を決定すると、それに応じてコントローラは、第1及び第2の可動端を第1及び第2の旋回角度にそれぞれ動かすために(即ち、傾斜させる、旋回させる等)、対応する第1及び第2のアクチュエータを調整することができ、これによりベルトの位置が調整される。その結果、この実施形態では、第1の場所でのベルト51の第1の横方向位置、及び第2の場所でのベルト51の第2の横方向の位置が従属的に調整される。
【0038】
図5はエンドレスベルト50を含む典型的な操作機構の概略斜視図である。このエンドレスベルト50は少なくとも部分的に複数の操作ローラ65により支持されている。つまり、エンドレスベルト50の内側面は、各操作ローラ65及びその他の支持ローラ60の外周面の一部に少なくとも接している。操作ローラ65には、少なくとも第1の操作ローラが含まれ得、第2の操作ローラ(図示せず)をベルト及びニップ組立体30、具体的には転写ニップ31に対して異なる位置に配置することができる。第1又は第2の操作ローラ65は、その外周面をベルトの内側面に接することができる。操作ローラは、さらに旋回軸Yを有することができる。例えば、一方の端61を相対的に固定することができ、同時に対向する端62を動かしてローラの軸を旋回させることができる。可動端62又はローラ軸の所望の部分はアクチュエータ(例えば、カム従節システム)と動作可能に接続し、このアクチュエータにより操作ローラ65を所与の作動方向で旋回させることができる。このように、軸が傾斜角度θで傾斜し、これにより操作ローラ65が固定端61の枢着部に対して旋回する(即ち、動く)。ベルト50が操作ローラ65の上を通過するときに操作ローラ65を枢着部61に対して特定な角度θで傾斜させることにより、操作ローラ65上でのベルト50の横方向の位置が選択的に調整され得る。同様に、第2の操作ローラ(図示せず)も第1の操作ローラと同じ構造及び機能を有することができ、同じようにベルト内側面と接触する。従って、第2の操作ローラはその独自の旋回軸及びアクチュエータを有する。第1の操作ローラと全く同じように、ベルトが第2の操作ローラを通過するときに第2の操作ローラをその独自の枢着部に対して特定な角度で傾斜させることにより、第2の操作ローラ上のベルトの横方向の位置が選択的に調整される。従って、ベルトが所与の方向に進みローラの上を通過するときのベルト横方向の位置合わせを維持するために、1つ以上のコントローラを使用して第1の操作ローラのその旋回性能に関する動作(即ち、傾斜又は旋回)を制御し、及び第2の操作ローラのその旋回性能に関する動作(即ち、傾斜又は旋回)も制御する。第1及び第2の操作ローラを独立して、又は従属的に制御できることは言うまでもない。
【0039】
一般に、媒体搬送ベルト50及び51は、ローラ60、65、651、652により支持され、これらは自由に回転する遊びローラである。媒体搬送ベルト50は、一般にこれらの遊びローラの回転運動を駆動する。媒体搬送ベルト50自体は、一般にニップ組立体30に含まれる駆動ローラ等の駆動ローラにより駆動される。直接駆動されていないローラ(即ち、駆動ローラでなない)を使用してのベルトステアリングによりソフト軸の操作が行われることが好ましい。この種類のソフト軸を操作するシステムは、一般に駆動ローラを操作するシステムよりも複雑ではなく、全ベルト表面での全般的なベルトのテンションは、操作中に大きく変わらない。操作ローラをベルトの平面の内又は外に傾斜させるハード軸(hard axis)の操作では、ベルトの表面上にしわが発生する可能性があり、通常は非常に小さな動作と大きな力を必要とする。ハード軸の操作はあまり好ましくないが、実行可能な選択肢の1つであり、開示される技術の様態によって使用することは可能である。具体的には、一般に駆動ローラがその周りに大きな「巻角度」を有するので、操作するために駆動ローラが所望される。
【0040】
上記の実施形態の装置内のスペースを最大限に利用するために、操作ローラのうちの1つをさらに駆動ローラとして設定できる。操作/駆動ローラの所与の方向への回転(例えば、反時計回りの方向、又は代替的に時計回りの方向)により、ベルト50及び51はそれと同じ方向に移動する。当技術分野では周知のとおり、第1の操作ローラを駆動ローラとして設定するためには、駆動モータ(図示せず)を第1のローラに動作可能に接続しなければならない。
【0041】
あるいは図6に示す通り、搬送ベルトが、複数のモジュール式プリントシステム等の複数のプリントシステム10の間でそれらに沿って延在するベルトを含むことも可能であることは言うまでもない。図6はプリントシステムのモジュール式プリント組立体110の概略側面図である。このモジュール式プリント組立体110は、直列に配列した複数の画像転写組立体100を含む。可能な実行例として、モジュール式システムのモジュール100をそれぞれ含む複数のサブプリントシステムを制御及び整合するための中央プロセッサ(図示せず)を設けることができる。中央プロセッサは、各モジュール100内の個々のコントローラとやり取りをし、整合することができ、各モジュール100はそれ自身をプリントシステムと考えることができる。
【0042】
プリント経路Pに沿った一連のモジュール100内又は間での位置異常の修正は、各モジュールに関連したコントローラ間、又はそれらのモジュールのプリント経路全般に渡り操作を制御する中央コントローラ(図示せず)で分割して行われる。ある実行例では、所定の空間的範囲内の異常を、内部コントローラにより制御される一部のモジュール内で内部的に修正することができる。例えば、検知された異常に対応する単一のモジュールは、他のモジュールとは完全に独立して修正を行うことができる。より大きな、又は度重なる空間で発生する異常は、中央コントローラにより処理することができる。別の実行例では、中央コントローラが位置エラーの頻発するパターンを検知し、それに応じて個々のモジュールに命令を送信するようにすることも可能である。
【0043】
ここで説明した実施形態は、いわゆる「デジタル」プリントシステムに関し、静電写真、インクジェット、又はその他のいくつかのプリント技術であろうと、マーキングエンジンは、最終的にデジタル形式の入力画像データに依存する。あるいは、特にモジュール式組立体では、別のタイプのプリントシステムを使用することも可能である。非デジタル技術を用いるモジュールでも、検知システムにより検知される異常に基づく画像保持部の修正に対応できるよう設計することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像転写組立体内のベルトを操作する装置であって、
画像形成記録材料の一部を受け取り、ローラにより支持され、前記受け取った画像形成記録材料の一部を搬送するために処理方向に移動する画像保持ベルトと、
それぞれが前記画像形成記録材料の少なくとも一部分を前記画像保持ベルトに転写し、前記画像保持ベルトが少なくとも2つの画像転写ニップの間で連続的に延在する、少なくとも2つの画像転写ニップと、
前記画像保持ベルトの前記処理方向に沿って互いに離れて配置され、前記ベルトの少なくとも一部の横方向の位置を変更するために、前記画像保持ベルトに直接係合する遊びローラである、少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラと、を含む装置。
【請求項2】
前記画像保持ベルトをそれぞれの各画像転写ニップを通して操作するために、前記少なくとも2つの画像転写ニップはそれぞれ前記少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラの対応する、異なる一方と関連する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記画像保持ベルトは、連続するループベルトである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラを作動させて、前記画像保持ベルトを同時に操作する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記画像保持ベルトは、前記画像形成記録材料をその上に受け取り、続いて前記画像形記録材料を別の画像保持部に転写する中間ベルトである、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記画像保持ベルトは、前記画像形成記録材料をその上に受け取る下地媒体に直接係合し、それを搬送する搬送ベルトである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
各前記画像転写ニップは、互い直列に接続して動作する少なくとも2つのモジュール式記録装置の異なる一方の中に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記画像保持ベルトの横方向の位置を検知する少なくとも2つのセンサをさらに含み、前記少なくとも2つのセンサが、少なくとも1つの第1のセンサ及び少なくとも1つの第2のセンサを含み、前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記少なくとも2つの画像転写ニップのうちの第1の一方に近接して配置され、前記少なくとも1つの第2のセンサは、前記少なくとも2つの画像転写ニップのうちの第2の一方に近接して配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記画像保持ベルトの横方向の位置を検知し、それぞれが前記少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラの異なる一方に近接して配置される少なくとも2つのセンサをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記画像保持ベルトの横方向の位置を検知し、少なくともひとつのセンサが、前記少なくとも2つの画像転写ニップのそれぞれに隣接して配置され、少なくとも1つのセンサが前記少なくとも2つのベルト・ステアリング・ローラのそれぞれに隣接して配置される複数のセンサをさらに含む請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−173740(P2012−173740A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−25552(P2012−25552)
【出願日】平成24年2月8日(2012.2.8)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】