説明

6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤

【課題】本発明の課題は、新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤を提供することである。
【解決手段】本発明の新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体(式I)及び/又はその合成中間体である6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(式II)を有効成分とする農園芸用有害生物防除剤。
【化1】


(式中、Qは、下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j)を表す。)
【化2】


(式中、Rは低級アルキル基を表し、R水素原子、ハロゲン原子を表し、R3は低級アルキル基を表し、Rはハロゲン原子を表し、Rはハロゲン原子を表し、R6は低級アルキル基、低ハロアルキル基を表し、R7はハロゲン原子を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農園芸用有害生物防除剤として有用である新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
農園芸用の有害生物防除活性を示すハロアルケン誘導体としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5などに開示されているが、本発明の次式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体に関する記載はなく新規化合物である。
従って、同誘導体が、農園芸の有害生物防除活性を有することも知られていない。
【0003】
【化1】

【0004】
(式中、Qは、下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j)を表す。)
【0005】
【化2】

【0006】
(式中、Rは低級アルキル基を表し、R水素原子、ハロゲン原子を表し、Rは低級アルキル基を表し、Rはハロゲン原子を表し、Rはハロゲン原子を表し、Rは低級アルキル基、低ハロアルキル基を表し、Rはハロゲン原子を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
【0007】
【化3】

【特許文献1】国際公開第92/15555号パンフレット
【特許文献2】特表平10−508592号公報
【特許文献3】特表平10−509435号公報
【特許文献4】特開2000−136179号公報
【特許文献5】特開2003−313169号公報
【特許文献6】特開平3−27360号公報
【特許文献7】特開2000−159752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記の課題を解決するために検討した結果、新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及びその合成中間体である6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(前記式II)が顕著な農園芸の殺虫、殺ダニ、殺線虫及び殺菌活性を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は次の通りである。
【0010】
第1の発明は、次式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体に関するものである。
【0011】
【化4】

【0012】
(式中、Qは前記と同義である。)
【0013】
第2の発明は、次式(II)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンに関するものである。
【0014】
【化5】

【0015】
第3の発明は、前記の式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及び/又は前記式(II)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤に関するものである。
【発明の効果】
【0016】
前記式(I)で表される本発明の新規な6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及び6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンは、農園芸の有害生物に対し、優れた防除効果を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明について詳細に説明する。
前記の各化合物で表した各種の置換基は、次の通りである。
【0018】
Qは、下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j)を表す。
【0019】
【化6】

【0020】
(式中、R、R、R、R、R、R、R、及びXは前記と同義である。)
【0021】
ここで、Rにおける低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができるが、メチル基が好ましい。
【0022】
は、水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)であるが、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
【0023】
における低級アルキル基としては、前述の炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができるが、メチル基が好ましい。
【0024】
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、塩素原子が好ましい。
【0025】
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、塩素原子が好ましい。
【0026】
は、前述の低級アルキル基、低級ハロアルキル基(トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、1−クロロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基など)であるが、1−フルオロエチル基が好ましい。
【0027】
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、塩素原子が好ましい。
【0028】
Xは酸素原子又は硫黄原子である。
【0029】
前記式I-a〜I-jで示される置換基Qの好ましい態様は以下の通りである。
【0030】
前記式I-aとしては、Rがメチル基であるアセチル基が好ましい。
【0031】
前記式I-bとしては、Rがハロゲン原子のものが好ましく、更に、4−クロロベンゾイル基、2,6−ジフルオロベンゾイル基が好ましい。
【0032】
前記式I-cとしては、Rが水素原子であるフェノキシカルボニル基が好ましい。
前記式I-dとしては、Rがハロゲン原子であり、Xが酸素原子、硫黄原子ものが好ましく、更に、2−クロロフェニルカルバモイル基、2−クロロフェニルチオカルバモイル基が好ましい。
【0033】
前記式I-eとしては、Rが水素原子であるベンジルオキシカルボニル基が好ましい。
前記式I-fとしては、Rがハロゲン原子のものが好ましく、更に、4−クロロベンゾイル基、2,6−ジフルオロベンゾイルアミノカルボニル基が好ましい。
前記式I-gとしては、Rが水素原子、ハロゲン原子であるものが好ましく、更に、2−ピリジルカルボニル基、6−クロロニコチノイル基が好ましい。
【0034】
前記式I-hとしては、Rが低級アルキル基で、Rがハロゲン原子のものが好ましく、更に、1,4−ジメチル−3−クロロピラゾール−2−カルボニル基、1,4−ジメチル−2−クロロピラゾール−3−カルボニル基が好ましい。
前記式I-iとしては、Rがハロゲン原子で、Rがハロアルキル基のものが好ましく、更に、5−クロロ−6−(1−フルオロエチル)ピリミジン−4−イル基が好ましい。
前記式I-jとしては、Rがクロロ原子である4−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル基が好ましい。
【0035】
以下、本発明の前記式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体(以下、化合物(I)と記載。)の合成法を詳細に述べる。
【0036】
〔合成法1〕
本合成法は、化合物(II)と化合物(III)とを、溶媒中、塩基存在下で反応させることにより化合物(I)においてQがI-a、I-b、I-c、I-e、I-g、I-h、I-i、I-jである化合物(I-I)を得る方法である。
【0037】
【化7】

【0038】
(式中、Qは、I-a、I-b、I-c、I-e、I-g、I-h、I-i、I-jであり、Lは塩素原子を表す。)
【0039】
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド化合物、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシ化合物、N,N−ジメチルイミダゾリジノンなどの尿素化合物、スルホラン、或は前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
【0040】
溶媒の使用量は、化合物(III)の濃度が5〜80重量%になるようにして使用することができるが、10〜70重量%が好ましい。
【0041】
塩基の種類としては、特に限定されず、例えば、第3級アミン(トリエチルアミンなど)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)などの有機塩基、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などの無機塩基を挙げることができるが、有機塩基が好ましく、更にトリエチルアミンが好ましい。
【0042】
塩基の使用量は、化合物(III)1モルに対して1〜5モルであるが、1.2〜2.0モルが好ましい。
【0043】
原料化合物である化合物(II)の使用量は、化合物(III)1モルに対して、1〜5モルであるが、1〜1.2モルが好ましい。
【0044】
反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、0〜70℃が好ましい。
【0045】
反応時間は、前記の溶媒の使用量、温度によって変化するが、通常0.5〜8時間である。
【0046】
化合物(III)においてQがI−a、I-b、I-c、I-e、I-gの化合物は、市販品を用いることができる。
【0047】
化合物(III)においてQがI−hの化合物は、特許文献6に記載された方法に準じて製造することができる。
【0048】
化合物(III)においてQがI−iの化合物は、特許文献7に記載された方法に準じて製造することができる。
【0049】
〔合成法2〕
本合成法は、化合物(II)と化合物(IV)とを、溶媒中、脱水縮合剤の存在下で反応させることにより化合物(I)においてQが、I-a、I-b、I-g、I-hである化合物(I-II)を得る方法である。
【0050】
【化8】

【0051】
(式中、Qは、I-a、I-b、I-g、I-hを表す。)
【0052】
脱水縮合剤としては、N,N‘−ジシクロヘキシルカルボジイミド(略称;DCC)や1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(略称;WSC)などの脱水縮合剤を挙げることができるが、好ましくは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(略称;WSC)である。
脱水縮合剤の使用量は、化合物(IV)1モルに対して、1〜5モルであるが、1〜1.5モルが好ましい。
【0053】
原料のモル比は任意に設定できるが、通常、化合物(IV)1モルに対して化合物(II)0.5〜2モルの割合であり、好ましくは1〜1.2モルの割合である。
【0054】
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、或は、前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
【0055】
溶媒の使用量は、化合物(III)の濃度が5〜80重量%になるようにして使用することができるが、10〜70重量%が好ましい。
【0056】
反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜50℃が好ましい。
【0057】
反応時間は、前記の溶媒の使用量、温度によって変化するが、通常0.5〜8時間である。
【0058】
化合物(II)は、実施例1で記載する下記に示す方法で製造することができる。
【0059】
【化9】

【0060】
化合物(V)、化合物(VI)は、市販品を用いることができる。
【0061】
以上のようにして製造された本発明化合物(I−I及びI−II)は、反応終了後、抽出,濃縮,ロ過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宣精製することができる。
【0062】
〔合成法3〕
本合成法は、下式で示される化合物(I)においてQがI-d、I-fである化合物(I−II)を得る方法である。
【0063】
【化10】

【0064】
(式中、nは0又は1の整数であり、R、Xは、前記と同義である。)
【0065】
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、
前記の合成法1で使用されるものと同様な、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、更には、これらの混合物を挙げることができるが、好ましくは芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類である。
【0066】
溶媒の使用量は、化合物(II)の濃度が5〜80重量%になるようにして使用することができるが、10〜70重量%が好ましい。
【0067】
反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜70℃が好ましい。
【0068】
反応時間は、前記の濃度、温度によって変化するが、通常0.5〜3時間である。
反応時間を促進するために、トリエチルアミンなどの有機塩基を少量加えることが好ましい。
【0069】
化合物(X)の使用量は、化合物(II)1モルに対して0.5〜5モルであるが、0.9〜1モルが好ましい。
【0070】
以上のようにして製造された本発明目的物(I−III)は、反応終了後、抽出、濃縮、ロ過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宣精製することができる。
【0071】
〔防除効果〕
本発明の化合物(I)で防除効果が認められる農園芸用有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目(ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ類、コナジラミ類など)、鱗翅目(ヨトウムシ類、コナガ、ハマキムシ類、メイガ類、シンクイムシ類、モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類、ゾウムシ類、ハムシ類、コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハダニ、ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニなど)〕、線虫(ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウ、シンガレセンチュウ、マツノザイセンチュウなど)、ネダニ、衛生害虫(例えば、ハエ、カ、ゴキブリなど)、貯蔵害虫(例えば、コクヌストモドキ類、マメゾウムシ類など)、木材害虫(例えば、イエシロアリ、ヤマトシロアリ、ダイコクシロアリなどのシロアリ類、ヒラタキクイムシ類、シバンムシ類、シンクイムシ類、カミキリムシ類、キクイムシ類など)を挙げることができ、また、農園芸病原菌(例えば、コムギ赤さび病、大麦うどんこ病、キュウリべと病、イネいもち病、トマト疫病など)を挙げることができる。
【0072】
〔有害生物防除剤〕
本発明の農園芸用の有害生物防除剤は、特に、殺虫・殺ダニ及び殺線虫効果が顕著であり、化合物(I)の1種以上を有効成分として含有するものである。
化合物(I)は、単独で使用することもできるが、通常は常法に従って、担体、界面活性剤、分散剤、補助剤などを配合して(例えば、粉剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、油性の懸濁液、エアゾールなどの組成物として調製して)使用することが好ましい。
【0073】
担体としては、例えば、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素などの固体担体、炭化水素(ケロシン、鉱油など)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、塩素化炭化水素(クロロホルム、四塩化炭素など)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなど)、エステル類(酢酸エチル、エチレングリコールアセテート、マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類(メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコールなど)、アミド化合物(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなど)、ジメチルスルホキシド、水などの液体担体、空気、窒素、炭酸ガス、フレオンなどの気体担体(この場合には、混合噴射することができる)などを挙げることがでる。
【0074】
本剤の有害生物への付着、吸収の向上、薬剤の分散、乳化、展着などの性能を向上させるために使用できる界面活性剤及び分散剤としては、例えば、アルコール硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテルなどを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどを補助剤として用いることができる。
本剤の製造では、前記の担体、界面活性剤、分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々単独で、又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0075】
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度は、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤では通常0.3〜25重量%、水和剤では通常1〜90重量%、粒剤では通常0.5〜5重量%、油剤では通常0.5〜5重量%、エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。
これらの製剤を所望の濃度に希釈して、それぞれの目的に応じて、植物茎葉、土壌、水田の水面に散布するか、又は直接施用することによって各種の用途に供することができる。
【実施例】
【0076】
以下、本発明を参考例及び実施例によって具体的に説明する。なお、これらは、本発明の範囲を限定するものではない。
【0077】
実施例1〔化合物(II)の合成〕
(1)6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンの合成
(a)N−(5−ヒドロキシペンチル)フタルイミドの合成
5−ブロモ−1−ペンタノール(100g)とフタルイミドカリ(133.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド500mlに加え、約80℃で3時間攪拌した。反応液に水を加え分離する油状物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することにより、N−(5−ヒドロキシペンチルフタルイミド)を87.9g得た。
(b)N−(4−ホルミルブチル)フタルイミドの合成
オギザリルクロライド(9.8g)を塩化メチレン100mlに溶解し、ドライアイス/エタノールで−50℃〜−60℃に冷却した。攪拌下のジメチルスルホキサイド(6.7g)を塩化メチレン20mlに溶解した溶液を滴下し、5分間攪拌した。そこへN−5−ヒドロキシペンチルフタルイミド(10.0g)を塩化メチレン40mlとジメチルスルホキサイド2mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、30分攪拌し、トリエチルアミン(21.6g)を滴下した。滴下後、室温に戻し、水を加えて有機層を分取した。
有機層を水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去することにより、N−(4−ホルミルブチル)フタルイミドを10.0g得た。
(c)N−(6.6−ジフルオロヘキシル)フタルイミドの合成
ジブロモジフルオロメタン(18.5g)をジメチルアセタミド25mlに溶解し、N−4−ホルミルブチルフタルイミド(10.0g)を加え、−5℃〜0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(20.2g)をジメチルアセタミド30mlに溶解した溶液を0℃以下に保ちながら滴下した。
滴下後、室温で30分攪拌し、亜鉛粉末(5.0g)を約1.5gづつ添加した。添加後、80℃〜90℃で2時間攪拌し反応を終了させた。室温まで放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン)で精製することによって、淡黄色液体であるN−(6.6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)フタルイミドを4.8g得た。
以下に、その物性を示す。
【0078】

【0079】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.39〜1.47(2H,m)、1.66〜1.74(2H,m)、
1.94〜2.06(2H,m)、3.67〜3.71(2H,m)、
4.06〜4.17(1H,d−q)、7.69〜7.87(4H,m)
【0080】
(d)6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンの合成
N−(6.6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)フタルイミド(29.0g)をメタノール400mlに溶解し、抱水ヒドラジン(6.2g)を加え、約60℃で2時間攪拌した。次いで濃塩酸80mlをゆっくりと滴下し、滴下後、30分攪拌した。室温まで冷却後、水を加え結晶を濾別し、濾液から減圧下に、メタノールを留去した。この水層をエーテルで洗浄後、氷冷下に濃度50重量%水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整し、分離する油状物を塩化メチレンで抽出した。抽出液を、水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去することにより、淡黄色液体である6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンを10.2g得た。
以下に、その物性を示す。
【0081】

【0082】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.45〜1.47(2H,m)、1.58〜1.60(2H,m)、
1.98〜2.00(2H,m)、2.17(2H,s)、
2.80〜2.84(2H,m)、4.10〜4.16(1H,d−q)、
【0083】
実施例2〔化合物(I)の合成〕
(1)N−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)アセトアミド(化合物I−1)の合成
6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(0.8g)とトリエチルアミン(0.6g)を塩化メチレン20mlに溶解し、冷却攪拌下にアセチルクロライド(0.36g)の塩化メチレン10ml溶液を滴下し、滴下終了後、室温で2時間攪拌した。
反応終了後、水を加え、塩化メチレン層を分取し、水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、無色液体である目的物を0.78g得た。
以下に、その物性を示す。
【0084】

【0085】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.40〜1.42(2H,m)、1.47〜1.49(2H,m)、
1.98(3H,s)、2.21〜2.25(2H,m)、
3.21〜3.28(2H,m)、4.05〜4.19(1H,d−q)、
5.60(1H,s)
【0086】
(2)N−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)フェニルカルバメート(化合物I−9)の合成
6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(0.5g)とトリエチルアミン(0.6g)を塩化メチレン20mlに溶解し、冷却攪拌下にクロルギ酸フェニル(0.53g)の塩化メチレン10ml溶液を滴下し、滴下終了後、室温で2時間攪拌した。
反応終了後、水を加え、塩化メチレン層を分取し、水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、無色結晶である目的物を0.74g得た。
以下に、その物性を示す。
【0087】
m.p.48〜51℃
【0088】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.42〜1.48(2H,m)、1.55〜1.59(2H,m)、
2.02〜2.06(2H,m)、3.24〜3.31(2H,m)、
4.07〜4.21(1H,d−q)、5.00(1H,s)
7.11〜7.38(5H,m)
【0089】
(3)N−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)−N‘−(2−クロロフェニル)ウレア(化合物I−11)の合成
6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(0.5g)とフェニルイソシアネート(0.45g)を塩化メチレン20mlに溶解し、トリエチルアミンを1滴加え、室温で2時間攪拌した。
反応終了後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、無色結晶である目的物を0.55g得た。
以下に、その物性を示す。
【0090】
m.p.78〜79℃
【0091】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.39〜1.45(2H,m)、1.51〜1.58(2H,m)、
1.97〜2.04(2H,m)、3.24〜3.30(2H,m)、
4.06〜4.16(1H,d−q)、4.95(1H,s)、
6.76(1H,s)、6.94〜7.35(4H,m)
【0092】
(4)N−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イル)−4−クロロ−1,3−ジメチルピラゾール−5−カルボキサミド(化合物I−20)の合成
6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(0.3g)と−4−クロロ−1,3−ジメチルピラゾール−5−カルボン酸(0.42g)をトルエン20mlに溶解し、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.48g)を加え、室温で3時間攪拌した。
反応終了後、飽和重曹水で洗浄し、水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を0.5g得た。
以下に、その物性を示す。
【0093】

【0094】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.45〜1.48(2H,m)、1.61〜1.69(2H,m)、
2.07〜2.09(2H,m)、2.24(3H,s)、
3.42〜3.48(2H,m)、4.10(3H,s)、
4.06〜4.21(1H,d−q)、6.69(1H,s)、
【0095】
(5)5−クロロ−4−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−イルアミノ)−6−(1−フルオロエチル)ピリミジン(化合物I−28)の合成
6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン(0.4g)とトリエチルアミン(0.3g)をトルエン20mlに溶解し、4,5−ジクロロ−6−(1−フルオロエチル)ピリミジン(0.6g)を滴下し、滴下終了後、約40℃で5時間攪拌した。
反応終了後、水を加え、トルエン層を分取し、水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を0.7g得た。
以下に、その物性を示す。
【0096】

【0097】
H−NMR(CDCl,δppm)
1.44〜1.50(2H,m)、1.61〜1.67(3H,m)、
1.70〜1.72(2H,m)、2.01〜2.08(2H,m)、
3.51〜3.57(2H,m)、4.07〜4.21(1H,d−q)、
5.51(1H,s)、5.78〜6.00(1H,d−q)、
8.53(1H,s)
【0098】
(14)表1中のその他の化合物(I)の合成
前記(1)〜(5)に記載の方法に準じて、表1及び表2中のその他の化合物(I)を合成した。
【0099】
以上のように合成した化合物(I)及びそれらの物性を表1及び表2に示す。
【0100】
【表1】

【0101】
【表2】

【0102】
実施例2〔製剤の調製〕
(1)粒剤の調製
化合物(I)5重量部、ベントナイト35重量部、タルク57重量部、ネオレックスパウダー(商品名;花王株式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練した後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0103】
(2)水和剤の調製
化合物(I)10重量部、カオリン70重量部、ホワイトカーボン18重量部、ネオレックスパウダー(商品名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品名;花王株式会社製)0.5重量部を均一に混合し、次いで粉砕して水和剤を得た。
【0104】
(3)乳剤の調製
化合物(I)20重量部及びキシレン70重量部に、トキサノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0105】
(4)粉剤の調製
化合物(I)を粉5重量部,タルク50重量部及びカオリン45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0106】
実施例3〔効力試験〕
(1)サツマイモネコブセンチュウに対する効力試験
96穴プレートの各ウエルに、実施例2の(2)に準じて調製した表1に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水で各々30ppmになるように希釈した薬液を入れ、各ウエルにサツマイモネコブセンチュウの2期幼虫約100頭を放った。
次に、25℃の定温室に放置し、2日後に顕微鏡下(40倍視野)で生死虫数を数えて観察して殺センチュウ率を求めた。
殺センチュウ効果の評価結果は、殺センチュウ率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−8,I−28が、Aの殺センチュウ活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の下記化合物(化合物番号7)はDの殺センチュウ活性であった。
【0107】
【化11】

【0108】
(2)ハスモンヨトウに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が500ppmになるように希釈し、これらの薬液中にダイズ本葉をそれぞれ30秒間浸漬し、それぞれプラスチックカップに入れた。風乾後、各カップにハスモンヨトウ2齢幼虫10頭を放ち,蓋をして25℃の低温室に放置して、2日後に生死虫数を数えて死虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−28が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺虫活性であった。
【0109】
(3)コナガに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液中にキャベツ葉片(5×5cm)を30秒間浸漬し、それぞれプラスチックカップに1枚ずつ入れて風乾した。各カップにコナガ3齢幼虫10頭を放って蓋をし、25℃低温室に放置し、2日後に生死虫数を数えて死虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−9,I−16,I−28及び化合物IIが、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺虫活性であった。
【0110】
(4)トビイロウンカに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が100ppmになるように希釈し、これらの薬液中にイネ稚苗をそれぞれ30秒間浸漬し、風乾後ガラス円筒に挿入した。各ガラス円筒内にトビイロウンカ(4齢幼虫)10頭を放ち、多孔質の栓をし、25℃の定温室に放置し、4日後にガラス円筒内の生死虫数を数えて殺虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−9,I−13,I−18,I−19,I−20,I−28及び化合物IIがAの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺虫活性であった。
【0111】
(5)ツマグロヨコバイに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が100ppmになるように希釈し、これらの薬液中にイネ稚苗をそれぞれ30秒間浸漬、風乾した後、ガラス円筒に挿入した。各ガラス円筒内にツマグロヨコバイ(4齢幼虫)10頭を放ち、多孔質の栓をし、25℃の定温室に放置し、4日後にガラス円筒内の生死虫数を数えて殺虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−13,I−14,I−20,I−22,I−28及び化合物IIが、Aの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺虫活性であった。
【0112】
(6)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液に10頭のナミハダニ雌成虫を寄生させたインゲン葉片(直径20mm)を15秒間浸漬して風乾した。これらの葉片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−8,I−9,I−11,I−13,I−14,I−19,I−20,I−28,I−32が、Aの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺虫活性であった。
【0113】
(7)ナミハダニ殺卵効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液にインゲン葉片(直径20mm)(5頭のナミハダニ雌成虫を24時間寄生産卵させた後に、成虫を除去したもの)を15秒間浸漬して風乾した。これらの葉片を25℃の定温室に放置し、7日後に各葉片における孵化幼虫数を数えて殺卵率を求めた。
殺卵効果の評価結果は、殺卵率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−9,I−14,I−28,I−32が、Aの殺卵活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献4記載の化合物(化合物番号7)はDの殺卵活性であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体。
【化1】

(式中、Qは、下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j)を表す。)
【化2】

(式中、Rは低級アルキル基を表し、R水素原子、ハロゲン原子を表し、R3は低級アルキル基を表し、Rはハロゲン原子を表し、Rはハロゲン原子を表し、R6は低級アルキル基、低ハロアルキル基を表し、R7はハロゲン原子を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
【請求項2】
次式(II)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン。
【化3】

【請求項3】
請求項1の式(I)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミン誘導体及び/又は請求項2の式(II)で示される6,6−ジフルオロ−5−ヘキセン−1−アミンを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤。



【公開番号】特開2006−56813(P2006−56813A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239336(P2004−239336)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】