説明

II型糖尿病を治療するためのc−kit阻害剤の使用方法

本発明は、II型糖尿病の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトに肥満細胞を枯渇させることができる化合物を投与する段階を含む方法に関する。そのような化合物は、非毒性、選択的かつ強力なc-kit阻害剤より選択することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、II型糖尿病、肥満および関連障害の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトに肥満細胞を枯渇させることができる化合物、または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法に関する。そのような化合物はc-kit阻害剤、特に非毒性、選択的かつ強力なc-kit阻害剤より選択することができる。好ましくは、阻害剤はIL-3存在下で培養したIL-3依存性細胞の死滅を促進することができない。
【背景技術】
【0002】
インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)はII型糖尿病としても知られており、インスリンが細胞によるグルコース取り込み促進において非効率的となった場合に発症する慢性疾患と定義され、血中のグルコースレベルの上昇を招く。この疾患は世界中で約1億人が罹患しており、その75%は診断時に肥満である。
【0003】
細胞のインスリンに対して十分に反応する能力の低下は、しばしばインスリン抵抗性と呼ばれる。過剰な体重および身体活動の不足はインスリン抵抗性を誘導する原因であると考えられる。何年もの間に、グルコース取り込み調節の不全がII型糖尿病の発症につながり、血糖レベルを医薬製品で調節する必要が生じる。最終的には、血糖レベルを調節しないと、血管、腎臓および眼の損傷、ならびに心血管疾患を引き起こす。この組織損傷は糖尿病患者死亡の一因となる。
【0004】
スルホニル尿素などの血糖降下薬は、血糖を下げるインスリンをより多く産生するよう膵臓に働きかけることで作用する。スルホニル尿素の副作用には、低血糖、腎および肝疾患、胃腸障害、心血管性死亡率上昇、皮膚反応、眩暈ならびに頭痛が含まれる。ビグアナイドは、腸グルコース吸収および肝グルコースを低下させることによって血糖レベルを下げるが、インスリン分泌の刺激によるものではない。ビグアニジンの主な副作用は乳酸アシドーシスおよび心血管性死亡率上昇である。アルファ-グルコシダーゼ阻害剤は消化管からの炭水化物の吸収を低下させ、それにより食後グルコースレベルを下げるが、胃腸副作用および低血糖が認められる。ロシグリタゾンなどのチアゾリジンジオンはPPARガンマアゴニストで、細胞のインスリンに対する感受性を高める。しかし、これらは水分貯留、肝疾患、心血管疾患、赤血球異常、および頭痛を引き起こすことがある。
【0005】
II型糖尿病の治療には血糖レベルを低下させる化合物の長期投与が必要であるため、改善された安全な方法がいまだに強く望まれている。
【0006】
本発明に関連して、発明者らは予想外に、c-kit阻害剤が血中のグルコース、コレステロール、トリグリセリドおよび非エステル化脂肪酸のレベルを低下させることを見いだした。
【0007】
加えて、これらの阻害剤はチアゾリジンジオンファミリーの化合物に反してインスリンのレベルに著しい影響をおよぼすことはない。
【0008】
この知見は驚くべきもので、発明者らはこの時点ではc-kit阻害剤の作用機序を推測することしかできない。発明者らはc-kitが肥満細胞の活性化にとって非常に重要であることを理解している。肥満細胞活性化に続き、放出された顆粒は細胞による異なる代謝物取り込みおよび処理の調節に直接または間接的に関与しうる様々な因子を遊離する。そのような因子の中でも、異なるプロテアーゼ、脂質由来メディエータ(プロスタグランジン、トロンボキサンおよびロイコトリエン)および様々なサイトカイン(IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、TNF-α、GM-CSF、MIP-1a、MIP-1b、MIP-2およびIFN-γ)の混合物を挙げることができる。Lyon CJ, et al, Proc Nutr Soc 2001 Aug;60(3):329-39において、脂肪組織は、全身および血管炎症の原因であることが徐々に認識されているいくつかの因子を分泌する動的内分泌臓器であることが記載されている。
【0009】
脂肪組織の主な分泌区画は、脂肪細胞、線維芽細胞、および肥満細胞からなる。これらの細胞は、内分泌、パラ分泌および自己分泌経路を用いて、「アディポカイン」として概念化された複数の生理活性分子を分泌する。
【0010】
ここで、c-kit阻害剤が血糖を顕著に低下させる作用をするという発明者らの知見に基づき、肥満細胞が高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を含むアテローム性動脈硬化症の発生原因であるいくつかのプロセスを、直接または間接的に調節すると仮定する。しかし、この点に関して、他のメカニズムも除外することはできない。
【0011】
II型糖尿病、肥満および関連障害を治療するための新しい経路であって、c-kit阻害剤を患者に投与する段階からなる経路が提供される。
【発明の開示】
【0012】
説明
本発明は、II型糖尿病、肥満および関連障害の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトに肥満細胞を枯渇させる、または肥満細胞脱顆粒を阻止することができる化合物を投与する段階を含む方法に関する。
【0013】
II型糖尿病の治療法は、そのような治療を必要としているヒトにc-kit阻害剤を投与する段階を含むことができる。
または、この方法は、抗ヒスタミン化合物またはRigelの医薬R112などの肥満細胞エキソサイトーシスを阻止する化合物を投与する段階からなっていてもよい。
【0014】
好ましい化合物はc-kit阻害剤であり、より好ましくは非毒性、選択的かつ強力なc-kit阻害剤である。そのような阻害剤は、2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾール、ピリミジン誘導体、ピロロピリミジン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、ピラゾール誘導体、ビス単環式、二環式または複素環アリール化合物、ビニレン-アザインドール誘導体およびピリジルキノロン誘導体、スチリル化合物、スチリル-置換ピリジル化合物、セレオインドール、セレン化物、三環式ポリヒドロキシル化合物およびベンジルホスホン酸化合物からなる群より選択することができる。
【0015】
好ましい化合物の中でも、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体(米国特許第5,521,184号および国際公開公報第99/03854号)のようなピリミジン誘導体、インドリノン誘導体およびピロール置換インドリノン(米国特許第5,792,783号、欧州特許第934 931号、米国特許第5,834,504号、米国特許第5,883,116号、米国特許第5,883,113号、米国特許第5,886,020号、国際公開公報第96/40116号、および国際公開公報第00/38519号)、ならびにビス単環式、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物(欧州特許第584 222号、米国特許第5,656,643号、および国際公開公報第92/20642号)、キナゾリン誘導体(欧州特許第602 851号、欧州特許第520 722号、米国特許第3,772,295号、および米国特許第4,343,940号)、4-アミノ置換キナゾリン(米国特許第3,470,182号)、4-チエニル-2-(1H)-キナゾロン、6,7-ジアルコキシキナゾリン(米国特許第3,800,039号)、アリールおよびヘテロアリールキナゾリン(米国特許第5,721,237号、米国特許第5,714,493号、米国特許第5,710,158号、および国際公開公報第95/15758号)、4-アニリノキナゾリン化合物(米国特許第4,464,375号)、および4-チエニル-2-(1H)-キナゾロン(米国特許第3,551,427号)に注目することは興味深い。
【0016】
そのため、好ましくは本発明は、ピリミジン誘導体、より詳細には式IのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体である、非毒性の強力かつ選択的なc-kit阻害剤を投与する段階を含む、II型糖尿病の治療法に関する:

式中、R1、R2、R3、R13〜R17基は、本明細書の説明に組み入れられる、欧州特許第564 409 B1号に記載される意味を有する。
【0017】
好ましくは、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体は、式IIに対応する化合物より選択される:

式中、R1、R2、およびR3は、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキルまたは環状もしくは複素環基、特にピリジル基から独立して選択され;
R4、R5、およびR6は、H、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、特にメチル基から独立して選択され;かつ
R7は、少なくとも一つの置換基を有するフェニル基であり、アミノ基のように少なくとも一つの塩基性部位を有する。
好ましくはR7は以下の基である:

これらの化合物において、以下のように定義されることが好ましい:
R1は、複素環基、特にピリジル基であり、
R2およびR3はHであり、
R4はC1-C3アルキル、特にメチル基であり、
R5およびR6はHであり、かつ
R7は、少なくとも一つの置換基を有するフェニル基であり、アミノ基、例えば以下の基:

のように、少なくとも一つの塩基性部位を有する。
【0018】
したがって好ましい態様において、本発明は、以下の式に対応するCGP57148B:4-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミドとして当技術分野で公知である化合物の有効量を投与する段階を含む、II型糖尿病の治療法に関する:

【0019】
本化合物の調製は、欧州特許第564 409号の実施例21に記載され、特に有用であるβ型は国際公開公報第99/03854号に記載されている。
【0020】
または、c-kit阻害剤は以下より選択することができる:
−インドリノン誘導体、より詳細にはピロール置換インドリノン、
−単環式、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物、キナゾリン誘導体、
−ならびに2-フェニル-キナキソリン誘導体、例えば2-フェニル-6,7-ジメトキシキナキソリンのようなキナキソリン。
【0021】
好ましいもう一つの好ましい態様において、本発明は、c-kit阻害剤が式III(これについて出願人らがUS 60/400064を提出した)より選択されたものなどの2-(3-アミノ)アリールアミノ-4アリール-チアゾールより選択される、前述の方法を意図していた:

式III
式中R1は下記であり:
a)少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基;
b)ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール基;
c)RおよびR'がHまたは、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択される-CO-NH-R、-CO-R、-CO-ORまたは-CO-NRR'基;
R2は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つであり:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基、
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R;
かつR7は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0022】
もう一つの好ましい態様において、R1が前述のc)に示す意味を有する場合、本発明は下記の式の化合物を目的とする:

式中、RはHまたは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基である。
【0023】
R1が前述のc)に示す意味を有する特定の化合物のなかで、本発明は下記の式のアミド-アニリン化合物を目的とする:

式中、RはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである-SO2-R基;またはRおよびR'がH、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基である。
【0024】
R1が前述のc)に示す意味を有する特定の化合物のなかで、本発明は下記の式のアミド-ベンジルアミン化合物を目的とする:

式中、RはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基である-SO2-R基;またはRおよびR'がHまたは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基である。
【0025】
R1が前述のc)に示す意味を有する特定の化合物のなかで、本発明は下記の式のアミド-フェノール化合物を目的とする:

式中、RはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;
ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基である-SO2-R基;またはRおよびR'がHまたは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基である。
【0026】
R1が前述のc)に示す意味を有する特定の化合物のなかで、本発明は下記の式の尿素化合物を目的とする:

式中、RはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基である。
【0027】
R1が前述のa)およびb)に示す意味を有する特定の化合物のなかで、本発明は下記の式のN-アミノアルキル-N-チアゾル-2-イル-ベンゼン-1,3-ジアミン化合物を目的とする:

式中、Yは1から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基であり;
Zは下記の基の任意の順列により、環の一つまたは複数の位置で置換されていてもよい、アリールまたはヘテロアリール基を意味し:
−F、Cl、Br、Iなどのハロゲン;
−少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;
−O-R(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NRaRb(RaおよびRbは水素、または少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基または環;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基を意味する);
−COOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−CONRaRb(RaおよびRbは水素あるいは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NHCOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NHCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NHCONRaRb(RaおよびRbは水素あるいは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−OSO2R(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NRaOSO2Rb(RaおよびRbは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基であり;Raは水素;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であってもよい);
R2は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つであり:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R;
かつR7は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0028】
前述の式の好ましい化合物の例を以下に示す:
001:4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル

【0029】
式Iの化合物のなかで、本発明は下記の式IVの化合物によって特に表される:

式IV
式中、XはRまたはNRR'であり、RおよびR'はH、例えばF、I、ClおよびBrより選択されるハロゲンなどの少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基;または例えばF、I、ClおよびBrより選択されるハロゲンなどの少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキル、もしくはシクロアルキル基で置換されているアリール、ヘテロアリール、アルキルもしくはシクロアルキル基から独立に選択され、
R2は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0030】
もう一つの代わりとなる態様において、置換基R6は式IIにおいてはチアゾール環の4位に結合しているが、チアゾール環の5位を占めていてもよい。
【0031】
式IVに対応する好ましい化合物のなかで、本発明は、Xが例えば下記の構造aからf(波線は式IVの中核構造への結合点に対応する)によって表される塩基性窒素官能基側鎖を有する、置換アルキル、アリールまたはヘテロアリール基である化合物を目的とする:

【0032】
基aからfのなかで、X(式II参照)は好ましくは基dである。
【0033】
さらに、式IIIまたはIVの好ましい化合物のなかで、本発明は、R2およびR3が水素である化合物に関する。優先的に、R4はメチル基であり、R5はHである。加えて、R6は優先的に3-ピリジル基(下記の構造g参照)、または4-ピリジル基(下記の構造h参照)である。構造gおよびhの波線は式IIIまたはIVの中核構造への結合点に対応する。

【0034】
したがって、本発明は下記を意図する:
1−Xが基dであり、R6が3-ピリジル基である、前述の式IVの化合物。
2−Xが基dであり、R4がメチル基である、前述の式IVの化合物。
3−R1が基dであり、R2がHである、前述の式IIIまたはIVの化合物。
4−R1が基dであり、R3がHである、前述の式IIIまたはIVの化合物。
5−R1が基dであり、R2および/またはR3および/またはR5がHである、前述の式IIIまたはIVの化合物。
6−R6が3-ピリジル基であり、R3がメチル基である、前述の式IIIまたはIVの化合物。
7−R6が3-ピリジル基であり、R2がHである、前述の式IIIまたはIVの化合物。
8−R2および/またはR3および/またはR5がHであり、R4がメチル基である、前述の式IIIまたはIVの化合物。
9−R2および/またはR3および/またはR5がHであり、R4がメチル基であり、R6が3-ピリジル基である、前述の式IIIまたはIVの化合物。
【0035】
式IVの化合物のなかで、本発明は下記の式IV-1に対応する、R2、R3、R5が水素である化合物によって特に表される:

式IV-1
式中、XはRもしくはNRR'であり、RおよびR'はHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基である-SO2-R基;またはRおよびR'がH、特にI、Cl、BrおよびFより選択される少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基から独立に選択される。
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0036】
もう一つの代わりとなる態様において、置換基R6は式IIにおいてはチアゾール環の4位に結合しているが、チアゾール環の5位を占めていてもよい。
【0037】
例:
002:2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール

003:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

004:N-[4-メチル-3-(4-フェニル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

005:N-[3-([2,4']ビチアゾリル-2'-イルアミノ)-4-メチル-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

006:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピラジン-2-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

007:2-[5-(3-ヨード-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル

008:2-{2-メチル-5-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンゾイルアミノ]-フェニルアミノ}-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル

027:2-(2-クロロ-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール

128:3-ブロモ-N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-ベンズアミド

129:{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-カルバミン酸イソブチルエステル

130:2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル

131:2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド

110:N-{3-[4-(4-メトキシ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1イルメチル)-ベンズアミド

116:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-{4-メチル-3-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-ベンズアミド

117:N-{4-メチル-3-[4-(3-ニトロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

124:N-{3-[4-(2,5-ジメチル-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

108:N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

113:N-{3-[4-(3-メトキシ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

063:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド

064:2,6-ジクロロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド

091:3-フェニル-プロピン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

092:シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド

093:5-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ペンタン酸エチルエステル

094:1-メチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド

095:4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

096:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イル-ブチルアミド

【0038】
式IVの化合物のなかで、本発明は[3-(チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素ファミリーおよび下記の式IV-2に対応する、Xが尿素基、-CO-NRR'基である化合物によって特に表される:

式IV-2
式中、Ra、RbはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基である-SO2-R基;またはRおよびR'がH、特にI、Cl、BrおよびFより選択される少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基から独立に選択される。
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0039】

009:1-(4-メトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

010:1-(4-ブロモ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

011:1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素

012:1-(4-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

013:1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(3,4,5-トリメトキシ-フェニル)-尿素

014:4-{3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ウレイド}-安息香酸エチルエステル

015:1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-チオフェン-2-イル-尿素

016:1-シクロヘキシル-1-(N-シクロヘキシル-ホルムアミド)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

017:1-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

018:1-(2-ヨード-フェニル)-1-(N-(2-ヨード-フェニル)-ホルムアミド)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

019:1-(3,5-ジメチル-イソキサゾル-4-イル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

020:1-(2-ヨード-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

021:1-(4-ジフルオロメトキシ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

022:1-(4-ジメチルアミノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

023:1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

024:1-(2-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

025:1-(3-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

026:1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-p-トリル-尿素

【0040】
式IVの化合物のなかで、本発明はN-[3-(チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミドファミリーおよび下記の式IV-3に対応する、Xが-置換アリール基である化合物によって特に表される:

式IV-3
式中、Ra、Rb、Rc、Rd、ReはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
Rがヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである-SO2-R基;またはRおよびR'がH、特にI、Cl、BrおよびFより選択される少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される-CO-Rもしくは-CO-NRR'基から独立に選択され;
Ra、Rb、Rc、Rd、Reは下記でもよく
−I、Cl、BrおよびFなどのハロゲン;
−NRR'基(RおよびR'はHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−OR基(RはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;-SO2-R'基(R'はヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである)である);
−NRaCORb基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NRaCONRbRc基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−COOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−CONRaRb(RaおよびRbは水素あるいは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NHCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−OSO2R(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−NRaOSO2Rb(RaおよびRbは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基であり;Raは水素;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であってもよい);
−CN基
−トリフルオロメチル基
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基;
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0041】

028:3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

029:3-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

030:4-ヒドロキシメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

031:4-アミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

032:2-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

033:4-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

034:4-(3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニル}-ウレイド)-安息香酸エチルエステル

035:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-ベンズアミド

036:4-[3-(4-ブロモ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

037:4-ヒドロキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

038:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(3-チオフェン-2-イル-ウレイド)-ベンズアミド

039:4-[3-(3,5-ジメチル-イソキサゾル-4-イル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

040:4-[3-(4-メトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

041:4-[3-(4-ジフルオロメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

042:チオフェン-2-スルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル

043:4-ヨード-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル

044:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(チオフェン-2-スルホニルアミノ)-ベンズアミド

045:3-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

046:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド

047:4-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

048:2-フルオロ-5-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

049:4-tert-ブチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

050:4-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

051:ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド

052:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(2-モルホリン-4-イル-エトキシ)-ベンズアミド

053:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド

054:3-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

055:2-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

056:3-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル

057:4-アミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

058:2-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル

059:3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

060:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

061:3-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

062:ビフェニル-3-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

065:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

099:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピロリジン-1-イルメチル-ベンズアミド

100:4-[3-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

101:4-[3-(2-ヨード-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

102:4-[3-(4-フルオロ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

105:3-ブロモ-4-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

106:4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

103:4-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

104:4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

【0042】
式IVの化合物のなかで、本発明は4-(4-置換-1-イルメチル)-N-[3-(チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミドファミリーおよび下記の式IV-4に対応する、Xが-置換アリール基である化合物によって特に表される:

式IV-4
式中、XはOまたはNなどのヘテロ原子であり
Ra、Rb、Rd、Re、Rf、Rg、RhはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
−またはNRR'基(RおよびR'はHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはOR基(RはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;-SO2-R'基(R'はヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである)である);
−またはNRaCORb基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNRaCONRbRc基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはCONRaRb(RaおよびRbは水素あるいは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNHCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−OSO2R(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNRaOSO2Rb(RaおよびRbは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基であり;Raは水素;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であってもよい);
−またはSO2-R基(Rはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである);または-CO-Rもしくは-CO-NRR'基(RおよびR'はH、特にI、Cl、BrおよびFより選択される少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される)から独立に選択される。
Ra、Rb、Rd、Reは、Cl、F、Br、Iなどのハロゲンまたはトリフルオロメチルでもよく;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基;
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0043】

066:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

067:3,5-ジブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

068:4-ジエチルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

069:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イルメチル-ベンズアミド

070:4-ジプロピルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

071:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド

072:4-[(ジイソプロピルアミノ)-メチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

073:{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ベンジル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル

074:3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

075:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

076:2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

077:N-{3-[4-(4-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

078:3-ブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

079:3-クロロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

080:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-4-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

081:N-{3-[4-(4-シアノ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

082:4-[1-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-エチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

083:4-(1-メトキシ-エチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

084:N-{4-メチル-3-[4-(5-メチル-ピリジン-3-イル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

085:3-ヨード-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド

086:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイドメチル]-ベンズアミド

087:3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-メチル]-ベンズアミド

107:3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド

122:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-2-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

111:N-{3-[4-(3-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

118:N-{3-[4-(2-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド

【0044】
式IVの化合物のなかで、本発明は3-二置換-アミノ-N-[3-(チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミドファミリーおよび下記の式IV-5に対応する、Xが-アリール-置換基である化合物によって特に表される:

式IV-5
式中、Ra、Rb、Rc、Re、Rf、RgはHあるいは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基;
−またはNRR'基(RおよびR'はHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはOR基(RはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;-SO2-R'基(R'はヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである)である);
−またはNRaCORb基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNRaCONRbRc基(RaおよびRbはHあるいは少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはCONRaRb(RaおよびRbは水素あるいは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNHCOOR(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−OSO2R(Rは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基である);
−またはNRaOSO2Rb(RaおよびRbは少なくとも一つのヘテロ原子(例えばハロゲン)で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基であり;Raは水素;少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されている、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であってもよい);
−またはSO2-R基(Rはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基である);または-CO-Rもしくは-CO-NRR'基(RおよびR'はH、特にI、Cl、BrおよびFより選択される少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基から独立に選択される)から独立に選択される。
Ra、Rb、Rc、Reは、Cl、F、Br、Iなどのハロゲンまたはトリフルオロメチルでもよく;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基;
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0045】

088:3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

089:3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

090:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-モルホリン-4-イル-ベンズアミド

【0046】
式IVの化合物のなかで、本発明は[3-(チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸エステルおよび下記の式IV-6に対応する、Xが-OR基である化合物によって特に表される:

式IV-6
式中、Rは例えば少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基;ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基;またはヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基で置換されていてもよい、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基より選択することができる有機基から独立に選択され;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基;
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【0047】

097:[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル

098:2-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール

【0048】
前述の式IIIの化合物の製造法
これは、一般式10の基質の11型のチオ尿素との縮合を必要とする。

式10の置換基「L」は、求核置換反応における離核性脱離基である(例えば、Lはクロロ、ブロモ、ヨード、トルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシなどから選択することができ、Lは優先的にブロモ基である)。
式11aの基R1は式IIIに示した基R1に対応する。
式11cの基「PG」は、当業者がよく用いるタイプの適当な保護基である。
【0049】
10と1a〜dとの反応により、式12a〜dのチアゾール型生成物が得られる。

式12aは式Iと同じである。したがって、12aのR1は式IIIのR1に対応する。
【0050】
式12bは、置換基R1を持たない式IIIの化合物への前駆体を記載している。したがって、合成の第二相において、置換基R1を12bの遊離アミン基に結合させ、式IIIで表される完全な構造に導く:
12b+「R1」→III
一般式IIIの3ページに記載のとおりのR1の導入は、アルキル化、アシル化、スルホニル化、尿素形成などの当業者には周知の標準的反応を用いることによって達成される。
【0051】
式12cは、化合物12bのN-保護変異型を記載している。式12cの基「PG」は、当業者がよく用いるタイプの保護基を示している。したがって、合成の第二相において、基PGを切断して化合物12cを化合物12bに変換する。続いて、化合物12bを上に詳細を示した式Iの構造へと進める。
【0052】
式12dは、化合物12bのニトロ類縁体を記載している。合成の第二相において、化合物12dのニトロ基を当業者が用いるいくつかの方法のいずれかで還元して、対応するアミノ基、すなわち化合物12bを生成する。続いて、このようにして得た化合物12bを上に詳細を示した式IIIの構造へと進める。
【0053】
化合物合成例
一般:用いた化学物質はすべて市販の試薬等級の製品であった。ジメチルホルムアミド(DMF)、メタノール(MeOH)は市販の無水等級で、それ以上精製せずに用いた。ジクロロメタンおよびテトラヒドロフラン(THF)は使用前にアルゴン気流下で新しく蒸留した。反応の進行は、あらかじめコーティングされたシリカゲル60F 254、Fluka TLCプレートを用い、これをUV光線下で可視化する薄層クロマトグラフィでモニターした。1HNMRスペクトルの多重度は一重線(s)、広幅一重線(br s)、二重線(d)、三重線(t)、四重線(q)、および多重線(m)で示し、NMRスペクトルは300MHz Bruker分光計で行った。
【0054】
3-ブロモアセチル-ピリジン、HBr塩

二臭素(17.2g、108mmol)を、33%のHBrを含む酢酸(165mL)中の3-アセチル-ピリジン(12g、99mmol)の冷(0℃)溶液に激しく撹拌しながら滴加した。激しく撹拌中の混合物を40℃で2時間加温し、次いで75℃とした。75℃で2時間後、混合物を冷却し、エーテル(400mL)で希釈して生成物を沈殿させ、これをろ過により回収し、エーテルおよびアセトンで洗浄して、白色結晶を得た(100%)。この材料をメタノールおよびエーテルから再結晶することもできる。
IR(ニート):

【0055】
[4-(1-N-メチル-ピペラジノ)-メチル]-安息香酸メチル

アセトニトリル(100mL)中の4-ホルミル安息香酸メチル(4.92g、30mmol)およびN-メチル-ピペラジン(3.6mL、32mmol)に、トリフルオロ酢酸(2.5mL)を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2g、32mmol)をゆっくり加えた後、溶液を室温で終夜撹拌した。次いで水(10mL)を混合物に加え、さらに1N HClでpH=6〜7に酸性化した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残留水溶液をジエチルエーテル(4×30mL)で抽出した。これらの抽出物は廃棄した。次いで、水相を2.5N水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩基性化した(pH>12)。粗生成物を酢酸エチル(4×30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、帯黄色油状物を得、これはクーゲルロール蒸留(190℃)による精製後、無色となった(収率68%)。
IR(ニート):

【0056】
2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-アニリン

メタノール(200mL)中のジ-tert-ブチルジカーボネート(70g、320mmol)溶液を、メタノール(15mL)中の2,4-ジアミノトルエン(30g、245mmol)およびトリエチルアミン(30mL)の冷(-10℃)溶液に2時間かけて加えた。反応を薄層クロマトグラフィ(ヘキサン/酢酸エチル、3:1)で追跡し、4時間後に水(50mL)を加えて停止した。混合物を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル(500mL)に溶解した。この有機相を水(1×150mL)および食塩水(2×150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた淡褐色固体を少量のジエチルエーテルで洗浄し、2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-アニリンのオフホワイト結晶を収率67%で得た。
IR(ニート):

【0057】
N-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-チオ尿素

塩化ベンゾイル(5.64g、80mmol)を、チオシアン酸アンモニウム(3.54g、88mmol)のアセトン(50mL)溶液によく撹拌しながら滴加した。混合物を15分間還流し、次いで2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-アニリン(8.4g、80mmol)の臭化水素酸塩をゆっくり分割して加えた。1時間後、反応混合物を氷水(350mL)に注ぎ、明るい黄色の沈殿をろ過により単離した。次いで、この未精製固体を2.5N水酸化ナトリウム溶液(70mL)中で45分間還流した。混合物を冷却し、水酸化アンモニウムで塩基性化した。未精製チオ尿素の沈殿をろ過により回収し、酢酸エチル(150mL)に溶解した。有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン/酢酸エチル、1:1)で精製して、N-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-チオ尿素を白色固体で得た(63%)。
IR(ニート):

【0058】
2-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール

エタノール(40mL)中の3-ブロモアセチル-ピリジン、HBr塩(0.81g、2.85mmol)、N-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-チオ尿素(0.8g、2.85mmol)およびKHCO3(約0.4g)の混合物を75℃で20時間加熱した。混合物を冷却し、ろ過(KHCO3の除去)し、減圧下で蒸発させた。残渣をCHCl3(40mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィ精製(ヘキサン/酢酸エチル、1:1)により、所望のチアゾールを橙色固体で得た(収率70%)。
IR(ニート):

【0059】
2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール

2-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール(0.40g、1.2mmol)を20%TFA/CH2Cl2(10mL)に溶解した。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮して、2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾールを黄橙色固体で得た(収率95%)。この粗生成物を次の段階で直接用いた。
【0060】
トルエン中のトリメチルアンモニウム2M溶液(2.75mL)を、無水ジクロロメタン(10mL)中の2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール(0.42g、1.5mmol)の冷(0℃)溶液にアルゴン雰囲気下で滴加した。混合物を室温に戻し、室温で30分間撹拌した。無水ジクロロメタン(1mL)中の4-(1-N-メチル-ピペラジノ)-メチル安息香酸メチル(0.45g、1.8mmol)溶液をゆっくり加え、得られた混合物を5時間加熱還流した。混合物を0℃に冷却し、4N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を滴加して反応停止した。混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(3×20mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。カラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール、3:1)による精製後に、(2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール)を得た(72%)。
IR(ニート):

【0061】
本明細書において言及される「II型糖尿病」なる表現は、肥満、高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を含む。
【0062】
さらなる態様において、上記のc-kit阻害剤は、活性化c-kitの阻害剤である。本発明の枠組みにおいて、「活性化c-kit」という表現は、点突然変異、欠失、挿入から選択される少なくとも一つの変異を含む、構成的に活性化された変異体c-kitを意味するが、天然のc-kit配列(配列番号:1)の改変および変化型も意味する。そのような変異、欠失、挿入、改変および変化は、トランスホスホリラーゼドメイン、膜近傍ドメイン、ならびにc-kit活性を直接または間接的に担う任意のドメインにおいて起こりうる。「活性化c-kit」という表現はまた、本明細書においてSCF活性化c-kitを意味する。c-kitを活性化するために好ましい、選択的なSCF濃度は、5×10-7 M〜5×10-6 Mを含み、好ましくは2×10-6 M付近である。好ましい態様において、段階a)の活性化変異体c-kitは、Y823に対して近位に、より詳細にはc-kitの自己リン酸化に関係する配列番号:1のアミノ酸800位〜850位に、少なくとも一つの変異、特にD816V、D816Y、D816F、およびD820G変異体を有する。もう一つの好ましい態様において、段階a)の活性化変異体c-kitは、c-kitの膜近傍ドメインに欠失を有する。そのような欠失は、例えば、c-kit d(573-579)と呼ばれるコドン573と579の間にある。c-kitの膜近傍ドメインに近位の点突然変異V559Gもまた重要である。
【0063】
この点において、本発明は、以下を含むスクリーニング法によって得ることができる活性化c-kitの、選択的で強力な非毒性の阻害剤である化合物を、そのような治療を必要とするヒトに投与する段階を含む、上記で定義したII型糖尿病の治療法を意図する:
a)(i)活性化c-kitと(ii)試験する少なくとも一つの化合物とを、(i)と(ii)の成分が複合体を形成することができる条件下で接触させる段階、
b)活性化c-kitを阻害する化合物を選択する段階、
c)IL-3の存在下で培養したIL-3依存的細胞の死を促進することができない、段階b)で同定された化合物のサブセットを試験して選択する段階。
【0064】
本スクリーニング法はさらに、SCF活性化野生型c-kitを阻害することもできる、活性化変異体c-kitの阻害剤(例えば、トランスホスホリラーゼドメインにおいて)である段階b)において同定された化合物のサブセットを試験して選択する段階からなる段階を含みうる。または、段階a)において活性化c-kitは、SCF活性化野生型c-kitである。
【0065】
本発明を実施するための最良の様式は、段階a)において10μMを超える濃度で推定の阻害剤を試験する段階からなる。適切な濃度は、例えば10μM、15μM、20μM、25μM、30μM、35μM、または40μMである。
【0066】
段階c)において、IL-3は、好ましくはIL-3依存的細胞の培養培地において、0.5 ng/ml〜10 ng/mlの濃度で、好ましくは1 ng/ml〜5 ng/mlの濃度で存在する。
【0067】
IL-3依存的細胞の例には以下が含まれるが、これらに限定されない:
増殖および生存に関して、c-kitを本来発現してそれに依存している細胞株。そのような細胞において、以下の技法を用いてヒト肥満細胞株を確立することができる:正常なヒト肥満細胞を、c-kitシグナルペプチドとTAG配列とを含む変異体c-kitをコードする配列を含むレトロウイルスベクターに感染させることができ、それによって変異体c-kitおよび造血細胞において発現された野生型c-kitを、抗体によって区別することができる。
【0068】
この技術は、細胞の死を誘導せず、遺伝子移入が安定であり満足できる収率(約20%)を生じることから都合がよい。純粋な正常ヒト肥満細胞は、ヒト臍帯静脈から得られた血液に由来する前駆細胞を培養することによって、日常的に得ることができる。この点において、他の血液成分から単核球を分離するために、臍帯静脈からのヘパリン処置(heparinated)血をフィコール勾配上で遠心する。次に、免疫磁気選択系MACS(Miltenyi biotech)を用いて、上記の単離細胞からCD34+前駆細胞を精製する。次に、CD34+細胞をMCCM培地(L-グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、5×10-5 M β-メルカプトエタノール、20%仔ウシ胎児血清、1%ウシ血清アルブミン、および100 ng/ml組換え型ヒトSCFを添加したα-MEM)において、105個/mlの細胞濃度で5%CO2大気中、37℃で培養する。培地を5〜7日ごとに交換する。培養物中に存在する肥満細胞の割合(%)は、メイ・グリュンワルド・ギムザ染色またはトルイジンブルー染色を用いて毎週評価する。抗トリプターゼ抗体も同様に、培養物における肥満細胞を検出するために用いることができる。培養10週間後、肥満細胞の純粋な細胞集団(<98%)が得られる。
【0069】
標準的な技法を用いて、上記のように確立された細胞株をトランスフェクトするために、c-kitを発現するベクターを調製することが可能である。ヒトc-kitのcDNAは、Yardenら(1987)EMBO J. 6(11)、3341〜3351に記載されている。c-kitのコード部分(3000 bp)は、以下のオリゴヌクレオチドを用いて、PCRによって増幅することができ、かつクローニングすることができる:


【0070】
NotIおよびXhoIによって消化したPCR産物を、T4リガーゼを用いてpFlag-CMVベクター(SIGMA)に挿入して、ベクターをNotIおよびXhoIによって消化して、CIP(Biolabs)を用いて脱リン酸化する。pFlag-CMV-c-kitを用いて細菌クローンXL1-blueを形質転換する。クローンの形質転換は、以下のプライマーを用いて確認する:


適切なカセットを用いて、当技術分野において日常的で一般的な技法によって部位特異的変異誘発を行う。
【0071】
ベクターMigr-1(ABC)は、成熟肥満細胞をトランスフェクトするために用いられるレトロウイルスベクターを構築するための基礎として用いることができる。このベクターは、IRESの3'末端でGFPをコードする配列を含むことから都合がよい。これらの特徴によって、蛍光血球計算器による直接分析を用いてレトロウイルスに感染した細胞を選択することができる。先に述べたように、c-kit cDNAのN末端配列は、異種のc-kitを内因性のc-kitと区別するために有用であるFlag配列を導入するために、改変することができる。
【0072】
用いることができる他のIL-3依存的細胞株には以下が含まれるが、これらに限定されない:
‐c-kitの野生型または変異型(膜近傍および触媒部位において)を発現するBaF3マウス細胞は、Kitayamaら(1996)、Blood 88:995〜1004、およびTsujimuraら(1999)、Blood 93:1319〜1329に記述される。
‐c-kitWTまたはc-kitD814Yのいずれかを発現するIC-2マウス細胞は、Piaoら(1996)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:14665〜14669に示される。
【0073】
IL-3非依存的細胞株は以下の通りである:
‐HMC-1、肥満細胞白血病患者に由来する因子非依存的細胞株は、構成的キナーゼ活性を有する膜近傍変異体c-kitポリペプチドを発現する(Furitsu Tら、J. Clin. Invest. 1993、92:1736〜1744;Butterfieldら、「Establishment of immature mast cell line from a patient with mast cell leukemia.」、Leuk Res. 1988、12:345〜355、およびNagataら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1995、92:10560〜10564)。
‐P815細胞株(814位でc-kit変異を本来発現する肥満細胞腫)は、Tsujimuraら(1994)、Blood、83:2619〜2626に記述されている。
【0074】
成分(ii)が活性化c-kitを阻害する程度は、インビトロまたはインビボで測定することができる。インビボで測定する場合、Y823に対して近位に、より詳細にはc-kit自己リン酸化に関係する配列番号:1のアミノ酸800位〜850位の間に、少なくとも一つの変異を有する活性化変異体c-kit、特にD816V、D816Y、D816F、およびD820G変異体を発現する細胞株が好ましい。活性化変異体c-kitを発現する細胞株の例は先に述べた通りである。
【0075】
もう一つの好ましい態様において、方法はさらに、1μM未満の濃度で野生型c-kitを阻害することができる化合物を、試験して選択することからなる段階を含む。これは、インビトロまたはインビボで測定することができる。
【0076】
したがって、上記の方法に従って同定および選択された化合物は、強力で選択的な非毒性の野生型c-kit阻害剤である。
【0077】
または、上記で定義したスクリーニング法はインビトロで実施することができる。この点において、免疫沈降およびウェスタンブロットのような標準的な生化学技術を用いて、活性化変異体c-kitおよび/または野生型c-kitの阻害を測定することができる。好ましくは、c-kitリン酸化の量を測定する。
【0078】
なおさらなる態様において、本発明はスクリーニングが以下を含む、先に記載したII型糖尿病の治療法を意図する:
a)それぞれがIC50<10μMを有する、活性化c-kitを標的とする候補化合物のサブセットを、細胞死の程度を測定することによって同定するために、永続的な活性化c-kitである変異体c-kit(例えば、トランスホスホリラーゼドメインにおいて)を発現する細胞を用いて、複数の被験化合物によって増殖アッセイを行う段階、
b)特にc-kitを標的とする候補化合物のサブセットを同定するために、IL-3の存在下で培養されたIL-3依存的細胞である、野生型c-kitを発現する細胞を用いて、段階a)において同定された候補化合物のサブセットによって増殖アッセイを行う段階、
c)c-kitを発現する細胞を用いて、段階b)において同定された化合物のサブセットによって増殖アッセイを行い、それぞれがIC50<10μM、好ましくはIC50<1μMを有する、野生型c-kitを標的とする候補化合物のサブセットを、細胞死の程度を測定することによって選択する段階。
【0079】
本明細書において、細胞死の程度は、3Hチミジンの取り込み、トリパンブルー排除法、またはヨウ化プロピジウムによるフローサイトメトリーによって測定することができる。これらは、当技術分野において日常的に実施される一般的な技術である。
【0080】
本発明に従う方法には、ヒトにおいてII型糖尿病および関連する障害を予防する、発病を遅らせる、および/または治療する段階が含まれる。上記の方法において、肥満細胞を枯渇させることができる任意の細胞を用いることができる。そのような化合物は、先に説明したように、c-kit阻害剤のようなチロシンキナーゼ阻害剤に属しうるが、この化合物が肥満細胞の枯渇能を示す限り、いかなる特定のファミリーにも限定されない。肥満細胞の枯渇は、日常的な技法を用いて、例えば先に記載した肥満細胞株の一つを用いて評価することができる。
【0081】
最善の化合物は、最大の選択性を示す化合物である。
【0082】
対照細胞株には、肥満細胞または関連細胞もしくは細胞株ではない、他の造血細胞が含まれる。これらの対照細胞株には、SCF非依存的増殖ヒトCD34+正常細胞が含まれる。これらの対照細胞にはまた、ヒトTリンパ球Jurkat細胞株(ATCC番号TIB-152、およびそれに由来する変異体細胞株)、ヒトBリンパ球DaudiまたはRaji細胞株(それぞれ、ATCC番号CCL-213およびCCL-86)、ヒト単球U 937細胞株(ATCC番号CRL-1593.2)、ならびにヒトHL-60細胞株(ATCC番号CCL-240)およびそれに由来する変異体細胞株(CRL-2258およびCRL-2392)が含まれる。
【0083】
そのような化合物は、以下の段階を含む、肥満細胞以外の細胞型に対して毒性を示さない、肥満細胞を枯渇させることができる化合物を同定する方法から選択することが出来る:
a)肥満細胞に適した培養培地において、インビトロで肥満細胞を培養する段階、
b)調べる少なくとも一つの化合物を培養培地に加えて、その細胞を長期間インキュベートする段階、
c)肥満細胞の死を促進する化合物を選択する段階、
d)上記の対照細胞株から選択された細胞の死を促進することができない、段階c)において選択された化合物のサブセットを同定する段階。
【0084】
したがって、本発明は、肥満、高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を含むII型糖尿病治療用薬剤を製造するための、前述の定義の化合物の使用を含む。特に、前述の化合物は肥満者におけるII型糖尿病の開始または発生を予防するために有用である。
【0085】
本発明において用いられる薬学的組成物は、経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、鞘内、脳室内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸内、舌下、または直腸手段を含むがこれらに限定されない、任意の数の経路によって投与してもよい。
【0086】
活性成分の他に、これらの薬学的組成物は、薬学的に用いることができる調製物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤および補助剤を含む、適切な薬学的に許容される担体を含んでもよい。製剤および投与に関する技術についてのさらなる詳細は、「Remington's Pharmaceutical Sciences」(マック出版社、イーストン、ペンシルバニア州)の最新版において見いだされる。
【0087】
経口投与のための薬学的組成物は、経口投与に適した用量で、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体を用いて調剤することができる。そのような担体によって、患者が摂取するために薬学的組成物を錠剤、丸剤、糖衣丸、カプセル剤、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等として調剤することができる。
【0088】
より詳細には、本発明は、経口投与を意図する薬学的組成物に関する。
【0089】
本発明において用いるのに適した薬学的組成物には、c-kit阻害剤、または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物のような肥満細胞を枯渇させる化合物が、意図する目的を達成するための有効量で含まれている組成物が含まれる。有効量の決定は、十分に当業者の能力の範囲内である。治療的有効量は、症状または状態を改善する活性成分の量を意味する。治療的有効量および毒性は細胞培養または実験動物において標準的な薬学的技法、例えばED50(集団の50%において治療的に有効である用量)およびLD50(集団の50%に対して致死的である用量)によって決定してもよい。毒性対治療効果の用量比が治療指数であり、これはLD50/ED50比として表記することができる。大きな治療指数を示す薬学的組成物が好ましい。
【0090】
実施例1:db/dbマウスにおける異なるc-kit阻害剤の血清グルコース、インスリン、トリグリセリド、コレステロールおよび非エステル化脂肪酸レベルに対する効果
1.1 試験の目的
本試験の目的は、雄db/dbマウスに異なるc-kit阻害剤を1日1回5日間経口投与した場合の、血清グルコース、インスリン、トリグリセリド、コレステロールおよび非エステル化脂肪酸レベルに対する効果を評価することである。
【0091】
1.2 材料と方法
1.2.2 試験システム
9/11週齢の雄C57BL/Ks J Rj-db(db/db)マウス(Janvier、フランスまたはHarlan、フランス)30匹(体重30gから50gの標的範囲)を本試験に含める。試験期間中、マウスを温度(19.5℃〜24.5℃)および相対湿度(45%〜65%)制御した室内で、12時間の明/暗周期下、ろ過水道水および照射実験飼料ペレット(ref. A04、U.A.R.、フランス)を自由に摂取させて飼育する。動物施設で受け取り後、1ケージに5匹ずつ収容し、少なくとも5日間の馴化期間を観察する。動物の尾で固体識別する。
【0092】
1.2.3 試験材料
・試験物質コード:物質No1およびNo2
・基準物質
コード:ロシグリタゾン10mg/kg
供給元:Sequoia Research Products Ltd、英国
・媒体
媒体はスポンサーが決めることになるが、指示がない場合は3%アラビアゴム水溶液(w/v)を用いる。
・試薬
−グルコースキット(ref. 442640、Beckman Coulter、フランス)
−インスリンELIT Plusキット(ref.INSRAT01-8N、Eurobio、フランス)
−トリグリセリドキット(ref. 445850、Beckman Coulter、フランス)
−総コレステロールキット(ref. 467825、Beckman Coulter、フランス)
−非エステル化脂肪酸キット(NEFA、ref. FA115、Randox、フランス)
−イソフルラン(Forene(登録商標)、Abbott、英国)
・主な装置
−天秤(AT261モデル、Mettler、フランス)
−遠心機(2K15モデル、Sigma、フランス)
−多パラメーター分析器(Synchron CX-4モデル、Beckman Coulter、フランス)
−マイクロプレート読み取り器(Multiskan RCモデル、Labsystem、フランス)
・主なデータ処理システム
エクセル(Microsoft v.2000)、Biolise(Labsystem v.2.65)およびSigmaStat(SPSS v.2.03)
【0093】
1.2.4 試験計画
マウス5匹ずつの6群を本試験に含める:
グループ1:媒体
グループ2:試験物質No1、用量1、投与経路
グループ3:試験物質No1、用量2、投与経路
グループ4:試験物質No2、用量1、投与経路
グループ5:試験物質No2、用量2、投与経路
グループ6:ロシグリタゾン、10mg/kg、投与経路
用量は遊離活性物質について表す。
試験および基準物質は指示に従い即時調製する。
試験および基準物質ならびに媒体は個々の体重に合わせて調節した5ml/kgの量で投与する。
【0094】
1.2.5 実験プロトコル
治療開始(T0)の1から3日前に、マウスを秤量し、血液試料をイソフルラン麻酔下で後眼窩静脈叢から採取する。血液試料を室温で5分から10分間放置して自然に凝血塊を形成し、次いで4℃、3500×gで10分〜15分間遠心分離するまで氷中に置く。血清の一定量を用いてグルコースレベルを測定する。
【0095】
マウス5匹ずつの6群を、無作為化表を用いて均質な血糖値で形成する。血糖値20mM未満のマウスは試験から除外する。
【0096】
T1からT5まで、マウスを秤量し、1日1回、連続5日間、一定の時刻に投与する。
【0097】
T5(最終投与の2時間後)に、血液試料をイソフルラン麻酔下で後眼窩静脈叢から採取する。血液試料を室温で5分〜10分間放置して自然に凝血塊を形成し、次いで4℃、3500×gで10分間遠心分離するまで氷中に置く。血清を一定量に分け、使用まで-20℃で凍結する。採血後、マウスを頸部脱臼により安楽死させる。
【0098】
血清グルコースおよびトリグリセリドレベルを、Synchron CX4分析器を用いて定量する。血清非エステル化脂肪酸レベルを比色法を用いて手動で測定し、インスリンレベルをELISAで定量する。
【0099】
1.2.6 結果の解析と表示
結果を平均±SEMで表す:
−T5のグルコースレベル(mM)
−T5のインスリンレベル(nM)
−T5のトリグリセリドレベル(mM)
−T5の非エステル化脂肪酸レベル(mM)
【0100】
各パラメーターについて、効果%を下記の式に従って計算する:
((媒体群−試験群)/媒体群)*100
統計分析は、一元配置分散分析と、続く媒体群に対する多重比較(ダネット検定)にある。等分散検定が失敗する場合、順位のクラスカル-ワリス一元配置分散分析が推奨される。差はp<0.05で有意と考えられる。
【0101】
本試験はGrasa et al., Oleoyl-estrone lowers the body weight of ob/ob and db/db mice. Horm. Metab. Res. 2000, 32, 246-250に記載のモデルに従って実施し、品質保証監視にかけた。
【0102】
3. 結果:雄db/dbマウスにAB化合物を5日間経口投与した場合の、血清バイオマーカーに対する効果
【表1】


値は平均±SEMで表している。
統計:一元配置分散分析(ANOVA)と、続いてダネット検定。
または(°)順位のクラスカルワリス分散分析と、続いてダネット検定。
*p<0.05、**p<0.01(媒体との比較)
媒体と比較しての効果%
【0103】
実施例2:インビトロTK阻害アッセイ
手順
実験は、バキュロウイルスで発現したc-kitの精製細胞内ドメインを用いて行った。キナーゼ活性の推定値を、確立されたELISAアッセイによって推定された標的ペプチドを含むチロシンのリン酸化によって評価した。
【0104】
試験化合物についての実験結果
表2の結果は、IC50<10μMであるc-kitの触媒活性の強力な阻害作用を示している。さらなる実験(示していない)は、少なくとも一つの化合物はATPの完全な競合阻害剤としてはたらくことを示唆している。
【表2】

【0105】
実施例2:エクスビボTK阻害アッセイ
手順
C-Kit WTおよび突然変異C-Kit(JM)アッセイ
増殖アッセイ
細胞をPBS中で二回洗浄した後、96穴プレートに三つ組で各ウェル5×104細胞播種し、造血成長因子(HGF)と共に、またはHGFなしで刺激した。2日間培養した後、37Bq(1.78Tbq/mmol)の[3H]チミジン(Amersham Life Science、英国)を加えて6時間置いた。細胞を回収してガラスファイバーフィルターでろ過し、[3H]チミジンの取り込みをシンチレーション計数器で測定した。増殖アッセイのために、すべての薬剤はDMSO中20mMの保存溶液として調製し、-80℃で保存した。各実験前にPBS中で新しく希釈した。DMSOに溶解した薬剤を培養開始時に加えた。対照培養を、対応するDMSO希釈物で行った。結果を、阻害剤を加えていない増殖を100%としてパーセンテージで表す。
【0106】
細胞
Ba/F3マウスキットおよびヒトキット、Ba/F3 mkitΔ27(膜近傍欠失)はマウスIL-3依存性Ba/F3 proBリンパ球由来である。FMA3およびP815細胞株は、Kitの内因性突然変異型、すなわち、マウスの受容体コドン573から579の膜近傍コーディング領域におけるフレーム欠失を発現する肥満細胞腫細胞である。ヒト白血病MC株HMC-1は突然変異JM-V560Gを発現する;
【0107】
免疫沈降アッセイおよびウェスタンブロッティング分析
各アッセイのために、5.106のBa/F3細胞および様々なc-kit突然変異を有するBa/F3由来細胞を溶解し、細胞を250ng/mlのrmKLで刺激した以外は記載のとおり(Beslu et al., 1996)に免疫沈降した。細胞溶解物を、KIT細胞質ドメインに対するウサギ免疫血清抗マウスKIT(Rottapel et al., 1991)で免疫沈降した。ウェスタンブロットを、4G10抗ホスホチロシン抗体(UBI)またはウサギ免疫血清抗マウスKITまたは異なる抗体(抗体のパラグラフに記載)のいずれかとハイブリダイズさせた。次いで、膜をHRP結合ヤギ抗マウスIgG抗体またはHRP結合ヤギ抗ウサギIgG抗体(Immunotech)のいずれかとインキュベートし、目的のタンパク質をECL試薬(Amersham)とのインキュベーションにより可視化した。
【0108】
実験結果
前述のプロトコルを用いた本発明の様々な化合物の実験結果を表3に示す:
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
II型糖尿病、肥満および関連障害の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトにおいて、肥満細胞を枯渇させることができる化合物、または肥満細胞脱顆粒を阻害する化合物を投与する段階を含む方法。
【請求項2】
そのような治療を必要としているヒトにc-kit阻害剤を投与する段階を含む、II型糖尿病を治療するための請求項1記載の方法。
【請求項3】
c-kit阻害剤が非毒性、選択的かつ強力なc-kit阻害剤であり、IL-3存在下で培養したIL-3依存性細胞の死滅を促進することができない、請求項2記載の方法。
【請求項4】
阻害剤が下記からなる群より選択される、請求項1または3記載の方法:
-2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾール、
-ピリミジン誘導体、特にN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、
-インドリノン誘導体、特にピロール-置換インドリノン、
-単環式、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物、
-ならびにキナゾリン誘導体。
【請求項5】
阻害剤が式IIを有するN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体からなる群より選択される、請求項4記載の方法:

式中、R1、R2およびR3はH、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキルまたは環式もしくは複素環式基、特にピリジル基から独立に選択され;
R4、R5およびR6はH、F、Cl、Br、I、C1〜C5アルキル、特にメチル基から独立に選択され;
かつR7は少なくとも一つの置換基を有し、この置換基は少なくとも一つのアミノ官能基などの塩基性部位を有するフェニル基、好ましくは下記の基である:

【請求項6】
阻害剤が4-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-ベンズアミドである、請求項5記載の方法。
【請求項7】
c-kit阻害剤が活性化c-kitの阻害剤である、請求項3から6のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
阻害剤が構成的に活性化された突然変異c-kitを阻害することができる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
活性化c-kit阻害剤がSCF-活性化c-kitを阻害することができる、請求項7のいずれか一項記載の方法。
【請求項10】
c-kit阻害剤が式IIIの2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾールに属する化合物より選択される、請求項4記載の方法:

式III
式中R1は下記であり:
a)少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基;
b)ヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよい、または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール基;
c)RおよびR'がHまたは、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/もしくは塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択される-CO-NH-R、-CO-R、-CO-ORまたは-CO-NRR'基;
R2は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つであり:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基、
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R;
かつR7は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
iv)H;I、F、ClまたはBrより選択されるハロゲン;Rが1から10個の炭素原子などの一つまたは複数の基を含み、少なくとも一つのヘテロ原子、特にI、Cl、BrおよびFより選択されるハロゲンで置換されていてもよく、かつ/または塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、直鎖または分枝アルキル基であるNH2、NO2またはSO2-R。
【請求項11】
c-kit阻害剤が式IVの2-(3-アミノ)アリールアミノ-4-アリール-チアゾールに属する化合物より選択される、請求項10記載の方法:

式IV
式中、XはRまたはNRR'であり、RおよびR'はH、例えばF、I、ClおよびBrより選択されるハロゲンなどの少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキル、およびシクロアルキル基;または例えばF、I、ClおよびBrより選択されるハロゲンなどの少なくとも一つのヘテロ原子で置換されていてもよく、かつ塩基性窒素官能基側鎖を有していてもよい、アリール、ヘテロアリール、アルキル、およびシクロアルキル基で置換されているアリール、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキル基から独立に選択され、
R2は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R3は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R4は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R5は水素、ハロゲンまたは1から10個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝アルキル基、トリフルオロメチルまたはアルコキシであり;
R6は下記の一つである:
(i)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを、環の任意の一つの位置に有する、フェニルまたはその置換変異型などのアリール基;
(ii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、2、3、または4-ピリジル基などのヘテロアリール基;
(iii)ハロゲン、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、トリフルオロメチル、およびアルコキシなどの一つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有していてもよい、例えば2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリルなどの5員環芳香族複素環基。
【請求項12】
Xが、例えば波線が式IVの中核構造への結合点に対応する下記の構造aからfによって表される塩基性窒素官能基側鎖を有する、置換アルキル、アリールまたはヘテロアリール基である、請求項11記載の方法:

【請求項13】
c-kit阻害剤が下記より選択される、請求項12記載の方法:
・4-ジエチルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イルメチル-ベンズアミド、
・4-ジプロピルアミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド、
・3-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-ヒドロキシメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル、
・3-フェニル-プロピン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド、
・4-アミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・2-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-ヨード-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-(3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニル}-ウレイド)-安息香酸エチルエステル、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-ベンズアミド、
・4-[3-(4-ブロモ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ベンジル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル、
・4-ヒドロキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-[(ジイソプロピルアミノ)-メチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(3-チオフェン-2-イル-ウレイド)-ベンズアミド、
・4-[3-(3,5-ジメチル-イソキサゾル-4-イル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-[3-(4-メトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-[3-(4-ジフルオロメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・チオフェン-2-スルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル、
・4-ヨード-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピロリジン-1-イルメチル-ベンズアミド、
・3-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド、
・4-[3-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイドメチル]-ベンズアミド、
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[3-(3,4,5-トリメトキシ-フェニル)-ウレイド]-ベンズアミド、
・4-[3-(2-ヨード-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・4-[3-(4-フルオロ-フェニル)-ウレイド]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド、
・2-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル、
・3-フルオロ-ベンゼンスルホン酸4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-フェニルエステル、
・2-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール、
・2-(2-メチル-5-アミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-[4-メチル-3-(4-フェニル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・N-[3-([2,4']ビチアゾリル-2'-イルアミノ)-4-メチル-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピラジン-2-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・2-[5-(3-ヨード-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
・2-{2-メチル-5-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンゾイルアミノ]-フェニルアミノ}-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
・N-[4-クロロ-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・3-ブロモ-N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-ベンズアミド
・{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-5-メチル-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-カルバミン酸イソブチルエステル
・2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸エチルエステル
・2-[5-(3-ブロモ-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニルアミノ]-5-(4-クロロ-フェニル)-チアゾール-4-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド
・N-{3-[4-(4-メトキシ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-{4-メチル-3-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-ベンズアミド
・N-{4-メチル-3-[4-(3-ニトロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・N-{3-[4-(2,5-ジメチル-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・N-{3-[4-(4-クロロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・3-ブロモ-4-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピペリジン-1-イルメチル-ベンズアミド
・N-{3-[4-(3-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・N-{3-[4-(3-メトキシ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・N-{3-[4-(2-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-2-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
・1-(2-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
・1-(3-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素
・1-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-p-トリル-尿素
・3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-(チオフェン-2-スルホニルアミノ)-ベンズアミド
・3-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド
・4-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・2-フルオロ-5-メチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-tert-ブチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(2-モルホリン-4-イル-エトキシ)-ベンズアミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-4-ピリジン-4-イル-ベンズアミド
・3-シアノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・2-フルオロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
・4-アミノメチル-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・ビフェニル-3-カルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
・2,6-ジクロロ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
・3,5-ジブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
・2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-{3-[4-(4-フルオロ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・3-ブロモ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・3-クロロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-4-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-{3-[4-(4-シアノ-フェニル)-チアゾル-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・4-[1-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-エチル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・4-(1-メトキシ-エチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・N-{4-メチル-3-[4-(5-メチル-ピリジン-3-イル)-チアゾル-2-イルアミノ]-フェニル}-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ベンズアミド
・3-ヨード-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-ベンズアミド
・3,5-ジブロモ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-[(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-メチル]-ベンズアミド
・3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-3-モルホリン-4-イル-ベンズアミド
・シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
・5-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]-ペンタン酸エチルエステル
・1-メチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルメチル)-フェニル]-アミド
・4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド
・N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-4-モルホリン-4-イル-ブチルアミド
・[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-チアゾル-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル
・2-(2-メチル-5-tert-ブトキシカルボニルアミノ)フェニル-4-(3-ピリジル)-チアゾール
【請求項14】
II型糖尿病、肥満および関連障害の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトに、
a)(i)活性化c-kit阻害剤と(ii)少なくとも一つの試験化合物とを、成分(i)および(ii)が複合体を形成することを可能にする条件下で接触させる段階と、
b)活性化c-kitを阻害する化合物を選択する段階と、
c)IL-3存在下で培養したIL-3依存性細胞の死滅を促進することができない、段階b)で特定した化合物のサブセットを試験および選択する段階とを含む、スクリーニング法によって得ることができる、選択的、強力かつ非毒性の活性化c-kit阻害剤である化合物を投与する段階を含む方法。
【請求項15】
スクリーニング法が、SCF-活性化c-kit野生型を阻害することもできる、突然変異活性化c-kitの阻害剤である、段階b)で特定した化合物のサブセットを試験および選択することからなる段階をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
段階a)において活性化c-kitがSCF-活性化c-kit野生型である、請求項14記載の方法。
【請求項17】
段階a)において推定阻害剤を10μMよりも高い濃度で試験する、請求項14から16のいずれか一項記載の方法。
【請求項18】
IL-3が好ましくはIL-3依存性細胞の培地中に0.5ng/mlから10ng/ml、好ましくは1ng/mlから5ng/mlの間に含まれる濃度で存在する、請求項14から16のいずれか一項記載の方法。
【請求項19】
IL-3依存性細胞が肥満細胞、形質移入された肥満細胞、BaF3およびIC-2からなる群より選択される、請求項14記載の方法。
【請求項20】
成分(ii)が活性化c-kitを阻害する程度をインビトロまたはインビボで測定する、請求項14から19のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
1μM未満の濃度でc-kit野生型を阻害することができる化合物を試験および選択することからなる段階をさらに含む、請求項14から20のいずれか一項記載の方法。
【請求項22】
試験をインビトロまたはインビボで実施する、請求項17または21記載の方法。
【請求項23】
突然変異活性化c-kitおよび/またはc-kit野生型の阻害を、免疫沈降およびウェスタンブロットなどの標準の生化学技術を用いて測定する、請求項14から22のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
c-kitリン酸化の量を測定する、請求項14から22のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
特定および選択した化合物が強力、選択的かつ非毒性のc-kit野生型阻害剤である、請求項14から24のいずれか一項記載の方法。
【請求項26】
II型糖尿病、肥満および関連障害の治療法であって、そのような治療を必要としているヒトに、
a)永続的活性化c-kitである突然変異c-kitを発現する(例えば、トランスホスホリラーゼドメインにおいて)細胞による増殖アッセイを複数の試験化合物で実施して、細胞死滅の程度を測定することにより、それぞれIC50<10μMを有する、活性化c-kitを標的とする候補化合物のサブセットを特定する段階と、
b)c-kit野生型を発現する細胞であって、IL-3存在下で培養したIL-3依存性細胞による増殖アッセイを、段階a)で特定した候補化合物のサブセットで実施して、c-kitを特異的に標的とする候補化合物のサブセットを特定する段階と、
c)c-kitを発現する細胞による増殖アッセイを、段階b)で特定した候補化合物のサブセットで実施し、細胞死滅の程度を測定することにより、それぞれIC50<10μM、好ましくはIC50<1μMを有する、c-kit野生型を標的とする候補化合物のサブセットを選択する段階とを含む、スクリーニング法によって得ることができるc-kit阻害剤を投与する段階を含む方法。
【請求項27】
細胞死滅の程度を3Hチミジン取り込み、トリパンブルー排除法またはヨウ化プロピジウムによるフローサイトメトリーによって測定する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
ヒトにおけるII型糖尿病および肥満を予防、発症遅延および/または治療するための、請求項1から27のいずれか一項記載の方法。
【請求項29】
高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を予防、発症遅延および/または治療するための、請求項1から27のいずれか一項記載の方法。
【請求項30】
高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を含む、ヒトにおけるII型糖尿病および肥満を予防、発症遅延および/または治療するための治療用薬剤を製造するためのc-kit阻害剤の使用。
【請求項31】
高コレステロール血症、高血糖症、高血圧、内皮機能不全、インスリン抵抗性、および血管再構築を含むII型糖尿病および肥満を予防、発症遅延および/または治療するための治療用の、肥満細胞を枯渇させることができる化合物、好ましくはチロシンキナーゼ阻害剤、特にc-kit阻害剤を含む、経口投与に適した組成物。
【請求項32】
静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、くも膜下腔内、脳室内、経皮、皮下、腹腔内、腸内、舌下、または直腸投与に適した、請求項31記載の組成物。

【公表番号】特表2007−502809(P2007−502809A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523710(P2006−523710)
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002934
【国際公開番号】WO2005/016323
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(504006445)アブ サイエンス (11)
【Fターム(参考)】