KCNQ2/3モジュレータとしての置換された4−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−4−オキソ−酪酸アミド
本発明は、置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド、その製造方法、前記化合物を含有する医薬及び医薬を製造するための前記化合物の使用に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換されたテトラヒドロイソキノリン−4−オキソ−酪酸アミド、その製造方法、前記化合物を含有する医薬及び医薬を製造するための前記化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
痛み、特に神経障害性痛の治療は、医学において極めて重要である。有効な痛み治療に関して世界的規模の需要が存在する。慢性痛の状態及び非慢性痛の状態を患者本位でかつ目的通りに治療を行うための切迫した需要(これは患者にとって成果がありかつ満足される痛みの治療であると解釈される)は、多数の学問的研究にも現れていて、この学問的研究は最近では適用される鎮痛剤の分野並びに痛覚に対する基礎研究の分野に関して現れている。
【0003】
慢性痛の病体生理学的特徴は、ニューロンの過剰興奮性にある。このニューロンの興奮性は、K+チャンネルの親和性により決定的に影響を受ける、それというのもこの親和性が細胞の静止膜電位及びそれと共に興奮性閾値を決定的に決定しているためである。分子のサブタイプKCNQ2/3(Kv7.2/7.3)のへテロマーK+チャンネルは、中枢(海馬、扁桃体)の及び末梢(背根神経節)の神経系の多様な領域のニューロンにおいて発現されかつその興奮性を調節する。KCNQ2/3 K+チャンネルの活性化は細胞膜の過分極を引き起こし、それに伴い前記ニューロンの電気的興奮性の低下が生じる。KCNQ2/3を発現する前記背根神経節のニューロンは、末梢から脊髄中への侵害受容性の興奮の伝達に関与する(Passmore et al.著, J Neurosci. 2003; 23(18):7227-36)。
【0004】
それに対して、KCNQ2/3アゴニストのレチガビン(Retigabine)について、前臨床的神経障害性痛モデル及び炎症性痛モデルの場合の鎮痛についての有効性を検出することができた(Blackburn-Munro及びJensen著, Eur J Pharmacol. 2003; 460(2-3):109-16; Dost et al.著, Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 2004; 369(4): 382-390)。
【0005】
このKCNQ2/3 K+チャンネルは、痛みを治療するための、特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛(Nielsen et al.著, Eur J Pharmacol. 2004; 487(1-3): 93-103)、殊に神経障害性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛みの適当な手掛かりになる。
【0006】
さらに、KCNQ2/3 K+チャンネルは、多数の他の疾患、例えば偏頭痛(米国特許第2002/0128277号明細書)、認識疾患(Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2003; 7(6): 737-748)、不安状態(Korsgaard et al.著, J Pharmacol Exp Ther. 2005, 14(1): 282-92)、てんかん(Wickenden et al.著, Expert Opin Ther Pat 2004; 14(4): 457-469; Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2008, 12(5): 565-81; Miceli et al.著, Curr Opin Pharmacol 2008, 8(1): 65-74)、尿失禁(Streng et al.著, J Urol 2004;172: 2054-2058)、依存症(Hansen et al.著, Eur J Pharmacol 2007, 570(1-3): 77-88)、躁病/双極性障害(Dencker et al.著, Epilepsy Behav 2008, 12(1): 49-53)、失調症と関連する運動障害(Richter et al.著, Br J Pharmacol 2006, 149(6): 747-53)の治療のための適当な対象である。
【0007】
先行技術から、KCNQ2/3 K+チャンネルに対して親和性を有する置換されたテトラヒドロピロロピラジンは公知である(国際公開第2008/046582号)。
【0008】
KCNQ2/3の親和性自体(力価、効力)に関してだけではなく、同等であるか又は改善された特性を有する他の化合物の必要性が生じる。
【0009】
この化合物の代謝安定性、水性媒体中での溶解度又は透過性が改善されることが好ましい。これらのファクターは経口での生物学的利用能に関して好ましくは作用することができるか、又はPK/PD(薬物動態学/薬力学)プロフィールを変更することができ、このことは、例えば好ましい作用時間を生じさせることができる。
【0010】
医薬の吸収及び排泄に関与する輸送分子との相互作用が弱いか又は相互作用が存在しないことも、改善された生物学的利用能及び場合により低い医薬相互作用に関する示唆である。さらに、医薬の分解及び排泄に関与する酵素との相互作用はできる限り低いことも好ましい、それというのもこの試験結果は、同様に、場合により医薬相互作用が低いか又はほとんどないことが期待されることを示唆しているためである。
【0011】
更に、この化合物がKCNQファミリーの他のレセプターに対して、例えばKCNQ1、KCNQ3/5又はKCNQ4に対して高い選択性(特異性)を有する場合に、有利であることができる。高い選択性は、副作用プロフィールに関して有利な影響を及ぼす。例えばKCNQ1と(も)結合する化合物は、心臓の副作用の高い危険性を伴い、従ってKCNQ1に対して高い選択性が好ましいことは公知である。高い選択性はしかしながら他のレセプターに対しても有利であることができる。hERGイオンチャンネル又はL型カルシウムイオンチャンネル(フェニルアルキルアミン結合箇所、ベンゾチアゼピン結合箇所、ジヒドロピリジン結合箇所)に対して低い親和性が有利である、それというのもこれらのレセプターは心臓副作用の発生との関連づけられているためである。全体として、他の内在性タンパク質(つまり、例えばレセプター又は酵素)との結合に関する改善された選択性は、副作用プロフィールの改善を生じさせ、それにより改善された許容性を生じさせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第2002/0128277号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/046582号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Passmore et al.著, J Neurosci. 2003; 23(18):7227-36
【非特許文献2】Blackburn-Munro及びJensen著, Eur J Pharmacol. 2003; 460(2-3):109-16
【非特許文献3】Dost et al.著, Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 2004; 369(4): 382-390
【非特許文献4】Nielsen et al.著, Eur J Pharmacol. 2004; 487(1-3): 93-103
【非特許文献5】Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2003; 7(6): 737-748
【非特許文献6】Korsgaard et al.著, J Pharmacol Exp Ther. 2005, 14(1): 282-92
【非特許文献7】Wickenden et al.著, Expert Opin Ther Pat 2004; 14(4): 457-469
【非特許文献8】Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2008, 12(5): 565-81
【非特許文献9】Miceli et al.著, Curr Opin Pharmacol 2008, 8(1): 65-74
【非特許文献10】Streng et al.著, J Urol 2004;172: 2054-2058
【非特許文献11】Hansen et al.著, Eur J Pharmacol 2007, 570(1-3): 77-88
【非特許文献12】Dencker et al.著, Epilepsy Behav 2008, 12(1): 49-53
【非特許文献13】Richter et al.著, Br J Pharmacol 2006, 149(6): 747-53
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明の課題は、先行技術の化合物と比べて利点を有する新規化合物を提供することにあった。この化合物は、特に医薬中での、好ましくは少なくとも部分的にKCNQ2/3K+チャンネルにより引き起こされる障害又は疾患の治療のための医薬中での薬理作用物質として適しているのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題は、特許請求の範囲の対象によって解決される。
【0016】
意外にも、後記する一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、痛みの治療のために適していることが見出された。さらに意外にも、後記する一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、KCNQ2/3 K+チャンネルに対して際立った親和性も有し、従って、少なくとも部分的にKCNQ2/3 K+チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のために適していることが見出された。この場合、置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、KCNQ2/3 K+チャンネルのモジュレータ、つまりアゴニスト又はアンタゴニストとして作用する。
【0017】
本発明の対象は、遊離化合物又は生理学的に許容し得る酸又は塩基の塩の形での、一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドであり、
【化1】
式中、
R0は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R1は、F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;F;Cl;Br;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR1及びR2は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;又はS(=O)2N(R0)2を表し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11は、H;F;Cl;Br;CN;R0;を表し;
R12は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか1箇所又は数箇所置換されていてもよく;又はC2〜C8−アルキルで架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R14は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
又はR11及びR12;又はR13及びR14は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、R0を表し;
ここで、「置換されたアルキル」、「置換されたヘテロアルキル」、「置換されたヘテロサイクリル」及び「置換されたシクロアルキル」は、それぞれ相互に無関係に1つ又は複数の水素原子のF;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表し;
ここで、「置換されたアリール」及び「置換されたヘテロアリール」は、それぞれ相互に無関係に1つもしくは複数の水素原子のF;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表す。
【0018】
「C1〜C2−アルキル」、「C1〜C4−アルキル」、「C1〜C6−アルキル」、「C1〜C8−アルキル」、「C1〜C10−アルキル」、「C2〜C4−アルキル」及び「C2〜C8−アルキル」の表現は、本発明の範囲内で、1〜2又は1〜4又は1〜8又は1〜10又は2〜4又は2〜8のC原子を有する非環式の飽和又は不飽和の、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい炭化水素基、つまりC1〜C2−アルカニル及びC1〜C2−アルケニル又はC1〜C4−アルカニル、C1〜C4−アルケニル及びC2〜C4−アルキニル又はC1〜C8−アルカニル、C1〜C8−アルケニル及びC2〜C8−アルキニル又はC1〜C10−アルカニル、C1〜C10−アルケニル及びC2〜C10−アルキニル又はC2〜C4−アルカニル、C2〜C4−アルケニル及びC2〜C4−アルキニル又はC2〜C8−アルカニル、C2〜C8−アルケニル及びC2〜C8−アルキニルを有する。この場合、アルケニルは少なくとも1つのC−C二重結合を有し、アルキニルは少なくとも1つのC−C三重結合を有する。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、エチレニル(ビニル)、エチニル、プロペニル(−CH2CH=CH2、−CH=CH−CH3、−C(=CH2)−CH3)、プロピニル(−CH−C≡CH、−C≡C−CH3)、ブテニル、ブチニル、ペンテニル、ペンチニル、ヘキセニル及びヘキシニル、ヘプテニル、へプチニル、オクテニル、オクチニル、ノネニル、ノニニル、デセニル及びデシニルを有する群から選択されるアルキルである。
【0019】
「C2〜C10−ヘテロアルキル」の表現は、本発明の範囲内で、2〜10個のC原子を有する非環式の飽和又は不飽和の炭化水素基、つまりC2〜C10−ヘテロアルカニル、C2〜C10−ヘテロアルケニル及びC2〜C10−ヘテロアルキニルを有し、これらはそれぞれ分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよく、かつその中の1、2又は3つの炭素原子は、O、N、NH、N(C1〜C4−アルキル)、好ましくはN(CH3)、S、S(=O)及びS(=O)2からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えられていて、この場合、C2〜C10−ヘテロアルキルの最初の炭素原子も最後の炭素原子もヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えることはできず、相互に隣接する炭素原子も同時にヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えることはできない。好ましくは、C2〜C10−ヘテロアルキルの1、2又は3個の炭素原子は、O、N及びSからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えられている。さらに、それぞれのヘテロ原子又はそれぞれのヘテロ原子基は少なくとも2つの炭素原子を結合相手として有していなければならない。C2〜C10−ヘテロアルケニルは少なくとも1個のC−C−二重結合又はC−N−二重結合を有し、かつC2〜C10−ヘテロアルキニルは少なくとも1個のC−C−三重結合を有する。好ましくは、C2〜C10−ヘテロアルキルは、−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−O−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH2−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH3、−CH2−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2−S−CH2−CH2−S−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−O−CH3及び−CH2=N(CH3)を有する群から選択される。
【0020】
「シクロアルキル」、「C3〜C7−シクロアルキル」又は「C3〜C6−シクロアルキル」の表現は、本発明の目的のために、3、4、5、6又は場合により7個の炭素原子を有する環式炭化水素を意味し、この場合、前記炭化水素は飽和又は不飽和で(しかしながら芳香族ではない)、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このシクロアルキルの上位の一般構造への結合は、このシクロアルキル基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このシクロアルキル基は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式、芳香族又はヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。このシクロアルキル基は、例えばアダマンチル又はジシクロペンタジエニルの場合のように、さらに1箇所もしくは数箇所架橋されていてもよい。好ましくは、C3〜C7−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプテニルを含む群から選択される。
【0021】
「ヘテロサイクリル」の概念は、3〜7個の環原子を有する飽和又は不飽和の(しかしながら芳香族でない)シクロアルキレンを有し、この中の1、2又は3個の炭素原子は、S、N又はOの群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子により置き換えられていて、この場合、この環原子は非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このヘテロサイクリルの上位の一般構造への結合は、このヘテロサイクリル基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このヘテロサイクリル基は、他の飽和、(部分的に)不飽和の、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、ヘテロサイクリル基は、アゼチジニル、アジリジニル、アゼパニル、キノリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、フラニル、イミダゾリジニル、イソオキサゾリジニル、イソキノリニル、インドリニル、モルホリニル、ピラニル、ピロリル、ピリジニル、ピロリル、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリノニル又はチオモルホリニルの群からなる。
【0022】
「アリール」の概念は、本発明の範囲内で、14個までの環原子を有する芳香族炭化水素、特にフェニル及びナフチルを意味する。それぞれのアリール基は、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されて存在していてもよく、ここで、複数のアリール置換基は同じ又は異なることができ、かつそれぞれ前記アリールの任意でかつ可能な箇所にあることができる。このアリールの上位の一般構造への結合は、このアリール基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このアリール基は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式、芳香族又はヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、アリールは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルを有する群から選択され、これらは、それぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは複数箇所置換されていてもよい。特に有利なアリールは、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されたフェニルである。
【0023】
「ヘテロアリール」の概念は、少なくとも1個、場合により2、3、4又は5個のヘテロ原子を含有する5、6又は7員の環式の芳香族基を表し、この場合、このヘテロ原子は、S、N又はOの群からそれぞれ相互に無関係に選択され、かつこのヘテロアリール基は非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよく;ヘテロアリールの置換の場合には、この複数の置換基は同じ又は異なることができ、かつこのヘテロアリールのそれぞれ任意で勝つ可能な箇所に存在することができる。有利なヘテロ原子は、S、N及びOである。特に、S及びNが有利である。この上位の一般構造への結合は、このヘテロアリール基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このヘテロアリールは、14個までの環原子を有する二環式又は多環式の系の部分であることもでき、ここで、この環系は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式又は芳香族又はヘテロ芳香族の環によって形成されていてもよく、この環はまた非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このヘテロアリール基は、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾジオキサニル、キナゾリニル、カルバゾリル、キノリニル、フリル(フラニル)、イミダゾリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、インドリル、オキサジアゾリル、フタラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピロリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、プリニル、フェナジニル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル又はトリアジニルを有する群から選択されているのが有利である。特に、ピリジル、チエニル、インドリル及びインダゾリルが有利である。
【0024】
「C1〜C2−アルキル又はC1〜C4−アルキル又はC1〜C8−アルキル又はC2〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル又はシクロアルキル」の表現は、本発明の範囲内で、C1〜C2−アルキル又はC1〜C4−アルキル又はC1〜C8−アルキル又はC2〜C8−アルキル及びアリール又はヘテロアリール又はヘテロサイクリル又はシクロアルキルが上記に定義された意味を有し、かつこのアリール基又はヘテロアリール基又はヘテロサイクリル基又はシクロアルキル基はC1〜C2−アルキル基又はC1〜C4−アルキル基又はC1〜C8−アルキル基又はC2〜C8−アルキル基を介して上位の一般構造と結合していることを意味する。このアルキル鎖は、全ての場合に、飽和又は不飽和の、分枝又は非分枝の、非置換であるか1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。
【0025】
「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「ヘテロサイクリル」及び「シクロアルキル」との関連で、「1箇所若しくは数箇所置換されている」の概念は、本発明の範囲内で、1つ若しくは複数の水素原子が、F;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2からなる群から選択される置換基によりそれぞれ相互に無関係に1箇所若しくは数箇所、例えば2、3又は4箇所の置換であると解釈され、この場合、複数箇所置換された基とは、異なる原子又は同じ原子が複数箇所、例えば2、3又は4箇所置換されている、例えばCF3又はCH2CF3のように同じC原子に3箇所置換されているか、又はCH(OH)−CH=CHCl2の場合のように異なる箇所で置換されている基であると解釈される。置換基は、場合によりさらにそれ自体が1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。この多重置換は、同じ又は異なる置換基で行われていてもよい。
【0026】
有利な「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「ヘテロサイクリル」及び「シクロアルキル」置換基は、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;=O;=NH;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2である。
【0027】
一つの基の中の「(R0又はH)」の表現は、R0及びHがその基の中でそれぞれ可能な組み合わせで存在できることを意味する。例えば、基「N(R0又はH)2」は、「NH2」、「NHR0」及び「N(R0)2」を表すことができる。「N(R0)2」の場合のように、R0が一つの基の中で複数存在する場合、R0はそれぞれ次の同じ又は異なる意味を有する:「N(R0)2」のこの例の場合、R0は例えば2つはアリールを表し、それにより官能基「N(アリール)2」が生じるか又はR0は、1つがアリールで、もう一つはC1〜C10−アルキルを表し、それにより官能基「N(アリール)(C1〜C10−アルキル)」が生じる。
【0028】
「アリール」及び「ヘテロアリール」との関連で、本発明の範囲内で、「1箇所若しくは数箇所置換された」とは、上記の環系の1つの原子又は場合により異なる原子の1つ若しくは複数の水素原子の1箇所若しくは数箇所、例えば2箇所、3箇所又は4箇所が、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2からなる群から選択される置換基によりそれぞれ相互に無関係に置換されていることと解釈され;ここで、この置換基は、場合によりそれ自体、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。この多重置換は、同じ置換基又は異なる置換基で行われる。
【0029】
有利な「アリール」、「ヘテロアリール」置換基は、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2である。
【0030】
本発明による化合物は、置換基により、例えばR1、R2及びR3(第1世代の置換基)により定義され、この置換基はそれ自体場合により置換されている(第2世代の置換基)。定義に応じて、この置換基の置換基はそれ自体新たに置換されていてもよい(第3世代の置換基)。例えばR3=R0、ここで、R0=アリール(第1世代の置換基)である場合、このアリールはそれ自体、例えばNHR0により置換されていてもよく、ここで、R0=C1〜C10−アルキル(第2世代の置換基)である。このことから、官能基アリール−NHC1〜C10−アルキルが生じる。C1〜C10−アルキルは、次いでそれ自体新たに、例えばCl(第3世代の置換基)により置換されていてもよい。このことから、次いで全体として官能基アリール−NHC1〜C10−アルキル−Clが生じる。
【0031】
有利な実施態様の場合に、この第3世代の置換基は新たに置換されることはできず、つまり、第4世代の置換基は存在しない。
【0032】
有利な実施態様の場合に、この第2世代の置換基は新たに置換されることはできず、つまり、第3世代の置換基はすでに存在しない。換言すると、この実施態様の場合に、R0〜R23の官能基は、それぞれ場合により置換されていてもよくそれぞれの置換基はそれ自体新たに置換されることができない。
【0033】
1つの分子中の1種の基、例えば基R0が複数存在する場合、多様な置換基についてのこの基は、それぞれ異なる意味を有することができる:例えばR11=R0でも、R15=R0でもあり、R11についてのR0は、アリール、及びR15についてのR0は、C1〜C10−アルキルを表す。
【0034】
いくつかの場合に、本発明による化合物は置換基によって定義されていて、この置換基はこれらが結合する1つ又は複数の環原子としての1個以上の炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって環を形成し、例えばC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換又は1箇所若しくは数箇所置換されている。このように形成された環系は、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていてもよく、つまり、アリール、例えばフェニル又はヘテロアリール、例えばピリジルと縮合されていてもよく、この場合、この(ヘテロ)アリール基は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、こうして作成された環系はアリールと、特に好ましくはフェニルと縮合されていてもよい。この置換基R11及びR13は、例えばこれらが結合している炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する場合、このシクロヘキシル環はフェニルと縮合してテトラヒドロナフチルになっていてもよい。
【0035】
生理学的に許容される酸と形成される塩の概念とは、本発明の範囲内で、それぞれの作用物質と、生理学的に、特にヒト及び/又は哺乳動物に適用する際に許容される無機酸もしくは有機酸との塩であると解釈される。特に、塩酸塩が有利である。生理学的に許容される塩の例は次のものである:塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、サッカリン酸、モノメチルセバシン酸、5−オキソ−プロリン、ヘキサン−1−スルホン酸、ニコチン酸、2−、3−又は4−アミノ安息香酸、2,4,6−トリメチル−安息香酸、α−リポ酸、アセチルグリシン、馬尿酸、リン酸及び/又はアスパラギン酸。特に、クエン酸及び塩酸が有利である。
【0036】
カチオン又は塩基との生理学的に許容し得る塩は、アニオンとしてのそれぞれの化合物と、生理学的に、特にヒト及び/又は哺乳類に適用する場合に許容性である少なくとも1種の、好ましくは無機のカチオンとの塩である。特に有利なのは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、並びにアンモニウム塩、特に(一)又は(二)ナトリウム塩、(一)又は(二)カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されているC3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されているヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されているアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる、からなる群から選択される;
及び置換基R2は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択される。
【0038】
他の有利な実施態様の場合には、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル、チエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されているC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができ;C1〜C4−アルキルを介して架橋されているチエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C4−アルキルを介して架橋されているフェニル、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;からなる群から選択される;
及び置換基R2は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択される。
【0039】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、これは飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択されるか;又は
次の一般式(1a)の場合に、(CH2)e−架橋されたフェニルを表す、
【化2】
【0040】
これはR16a及び/又はR16bにより1箇所又は2箇所置換されている;
又は、次の一般式(1b)の場合に、(CH2)e−架橋されたチエニルを表す、
【化3】
【0041】
これはR16c及び/又はR16dにより1箇所又は2箇所置換されている;
又は、次の一般式(1c)の場合に、(CH2)e−架橋されたピリジルを表す、
【化4】
【0042】
これはR16e及び/又はR16fにより1箇所又は2箇所置換されている;
ここで、置換基T、U及びVの1つはNを表し、それぞれ残りの置換基はCHを表す;
又は、次の一般式(1d)の場合に、(CH2)e−架橋されたC3〜C7−シクロアルキルを表す、
【化5】
【0043】
これはR17a及び/又はR17bにより1箇所又は2箇所置換されている;
ここで、hは、0、1、2、3又は4を表し、好ましくは0を表す;
及び置換基R2は、それぞれHを表す;
ここで、eは、それぞれ0、1、2、3又は4を表し、好ましくは0を表す;
R16a、R16b、R16c、R16d、R16e及びR16fは、H、F、Cl、Br、CN、NH2、OCF3、SCF3、CF3、C1〜C8−アルキル又はO−C1〜C8−アルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール、ヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択され;
R17a及びR17bは、H、F、Cl、Br、CN、NH2、OCF3、SCF3、CF3、C1〜C8−アルキル又はO−C1〜C8−アルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所非置換である;アリール、ヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から相互に無関係に選択される。
【0044】
好ましくは、R16a及びR16bは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16a及びR16bはそれぞれHを表す。
【0045】
好ましくは、R16c及びR16dは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16c及びR16dはそれぞれHを表す。
【0046】
好ましくは、R16e及びR16fは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16e及びR16fはそれぞれHを表す。
【0047】
好ましくはhは2又は3を表し、特に好ましくは3を表す。
【0048】
好ましくは、R17a及びR17bは、H、F、Cl、Br、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R17a及びR17bはそれぞれHを表す。
【0049】
式(1a)及び(1b)の化合物がさらに特に有利である。
【0050】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C6−アルキル又はC3〜C6−シクロアルキル、これらは飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択される。
【0051】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2からなる群から相互に無関係に選択される。
【0052】
好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;NH2;NH−C1〜C8−アルキル;N(C1〜C8−アルキル)2;NH−C(=O)C1〜C8−アルキル;NH−C(=O)−アリール;NH−C(=O)−ヘテロアリール;C1〜C8−アルキル;CF3;CHO;C(=O)C1〜C8−アルキル;C(=O)アリール;C(=O)ヘテロアリール;CO2H;C(=O)O−C1〜C8−アルキル;C(=O)O−アリール;C(=O)O−ヘテロアリール;CONH2;C(=O)NH−C1〜C8−アルキル;C(=O)N(C1〜C8−アルキル)2;C(=O)NH−アリール;C(=O)N(アリール)2;C(=O)NH−ヘテロアリール;C(=O)N(ヘテロアリール)2;C(=O)N(C1〜C8−アルキル)(アリール);C(=O)N(C1〜C8−アルキル)(ヘテロアリール);C(=O)N(ヘテロアリール)(アリール);OH;O−C1〜C8−アルキル;OCF3;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;O−ベンジル;O−アリール;O−ヘテロアリール;O−C(=O)C1〜C8−アルキル;O−C(=O)アリール;O−C(=O)ヘテロアリール;SH;S−C1〜C8−アルキル;SCF3;S−ベンジル;S−アリール;S−ヘテロアリール;アリール;ヘテロアリール;C3〜C7−シクロアルキル;ヘテロサイクリル又はC1〜C8−アルキル架橋されたアリール、ヘテロアリール、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0053】
特に好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;CN;CF3;NH2;OCF3;SCF3;C1〜C8−アルキル;O−C1〜C8−アルキル;NH(C1〜C8−アルキル);N(C1〜C8−アルキル)2;OH;及びSHからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0054】
さらに特に好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;OCH3;CH3;CF3及びOCF3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0055】
特に、R3及びR5は、それぞれHを表し、かつR4及びR6は、H;F;OCH3;CH3及びCF3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0056】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R7、R8、R9及びR10は、H、C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0057】
好ましくは、これらの置換基R7、R8、R9及びR10は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和で、非分枝で、非置換である、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0058】
特に好ましくは、これらの置換基R7、R8、R9及びR10は、H又はCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0059】
更なる有利な実施態様の場合には、置換基R11は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0060】
及びR13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択され;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、フェニルと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている。
【0061】
好ましくは、R11は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択され;
及び基R13は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0062】
特に好ましくは、R11は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル又はベンジル、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択され;
及び基R13は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択される。
【0063】
更に特に好ましくは、基R11及びR13は、H及びCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される、特にR11及びR13は、それぞれHを表す。
【0064】
他の有利な実施態様の場合に、R12及びR14は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0065】
好ましくは、R12及びR14は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0066】
更に特に好ましくは、基R12及びR14は、H及びCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される、特にR12及びR14は、それぞれHを表す。
【0067】
他の有利な実施態様の場合には、置換基R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0068】
好ましくは、置換基R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択されるが、ただしR15がヘテロアリールを表す場合に、ヘテロアリールの結合はこのヘテロアリールの炭素原子を介して行われるものとする。
【0069】
特に好ましくは、基R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている、を表すか;又は次の部分構造A、B又はCから選択され
【化6】
ここで、
n=0、1、2、3、4、5、6、7又は8を意味し;特に好ましくは0、1、2又は3を表し、特に1を意味し;
m=0、1、2又は3;
この環Xは、1又は2個のN原子を環原子として含有することができ;
この環Yは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、3個までのヘテロ原子はN、O又はSから相互に無関係に選択されていてもよく;及び/又は1つ又は2つの二重結合を有することができ;
R18及びR19は、相互に無関係にH;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2H;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合したアリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;又はフェニル環又はヘテロアリール環に縮合したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、相互に無関係に、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表す。
【0070】
又はR20及びR21は、これらが結合している環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R22及びR23は、相互に無関係に、H;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;を表す。
【0071】
R15は部分構造Aの意味を有する化合物が特に有利である。
【0072】
他の有利な実施態様の場合に、基R15は、次の部分構造A−a、B−a又はC−aから選択され、
【化7】
ここで、
n=0、1、2又は3を表し、特に好ましくは1を表し;
m=0、1、2又は3;
上記環Xは環原子としてN原子を含有することができ;
上記環Yは、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を含有し及び/又は1つ又は2つの二重結合を含有し;
R18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CN;NH2;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;ベンジル;CF3;NH(C1〜C10−アルキル);N(C1〜C10−アルキル)2;OH;O−C1〜C10−アルキル;OCF3;O−(C1〜C10−アルキル)−O;O−ベンジル;SH;S−C1〜C10−アルキル;SCF3;S−ベンジル;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合するフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するフェニル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
又はR20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成する。
【0073】
R22及びR23は、相互に無関係に、H又はCH3を表し、特にR22及びR23は、それぞれHを表し;
R15は部分構造A−aの意味を有する化合物がさらに特に有利であり、ここで、
n=0、1、2又は3、特に1;を表し;
この環Xは環原子としてN原子を含有せず;
R18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl;Br;CN;NH2;C1〜C4−アルキル;CF3;OH;O−C1〜C4−アルキル;OCF3;又はSCF3;特にR18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl、CH3、OCH3 又はCF3を意味する;
又はR18及びR19は、フェニル環Xと一緒になって、イミダゾリル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を形成するか;又はこれらが結合しているフェニル環Xの環原子としての炭素原子と一緒になってO−CH2−O;又はO−CH2−CH2−O;を形成する。
【0074】
一般式(1)の本発明による化合物の他の有利な実施態様は、一般式(2)である:
【化8】
式中、
R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル、チエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたチエニル又はピリジル、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;又はC1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11及びR13は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している、環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表す。
【0075】
特に有利なのは、一般式(1)又は(2)の化合物であり、ここで、
R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ、分枝又は非分枝で、飽和で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;チエニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3又はCF3で1箇所若しくは2箇所置換されている;ピリジル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3又はCF3で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C3−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であり、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和で、及び非置換である;から選択され;
R2は、H又はCH3から選択され、しかしながら好ましくはHを意味し;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;CH3;OCH3又はCF3を意味し;
R7、R8、R9及びR10は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R15は、C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝である;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択される置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3、CF3、−O−CH2−O−からなる群から相互に無関係に選択される置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたナフチル、チエニル、フラニル、インドリル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換である;インダゾリル、これは非置換であるか又はCH3で1箇所置換されている;を表す。
【0076】
さらに特に有利なのは、一般式(1)又は(2)の化合物であり、ここで、
R1は、メチル、プロプ−2−イル、2−メチル−プロプ−2−イル及びシクロヘキシル;非置換のフェニル;非置換のチエニル;非置換のピリジルから選択され;
R2は、Hを表し;
R3及びR5は、それぞれHを表し;
R4及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;CF3;CH3;又はOCH3を意味し;
R7、R8、R9及びR10は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R11、R12、R13及びR14は、Hを表し;
R15は、C1〜C4−アルキル、これは飽和及び非分枝であり;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、及びOCH3からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;ベンジル、これは非置換であるか又は、F;Cl;CH3;OCH3;CF3;−O−CH2−O−からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換である;CH2を介して架橋されたナフチル、チエニル、フラニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換である;C2H4を介して架橋されたインドリル、これは非置換である;インダゾリル、これはCH3で1箇所置換されている;を表す。
【0077】
次の群からなる化合物が特に有利である:
1 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
2 4−(1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
3 4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
4 4−オキソ−4−[1−(4−ピリジル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
5 4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
6 4−(5−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
7 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
8 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
9 4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
10 4−(4,4−ジメチル−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
11 4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
12 4−(5−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
13 4−(3−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
14 N−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
15 N−(2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
16 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
17 N−(2−フリルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
18 N−ベンジル−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
19 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
20 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
21 4−オキソ−N−フェネチル−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
22 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
23 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
24 N−[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
25 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ酪酸アミド;
26 N−(2−クロロフェニル)−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
27 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ酪酸アミド;
28 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−フリルメチル)−4−オキソ酪酸アミド;
29 N−ベンジル−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
30 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
31 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ酪酸アミド;
32 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
33 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
34 N−(4−メトキシフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
35 N−(2−クロロフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
36 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
37 N−(2−フリルメチル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
38 N−ベンジル−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
39 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
40 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
41 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
42 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
43 N−(4−メトキシフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
44 N−(2−クロロフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
45 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
46 N−(2−フリルメチル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
47 N−ベンジル−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
48 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
49 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
50 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
51 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
52 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−チエニルメチル)酪酸アミド;
53 N−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
54 N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
55 N−[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
56 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(p−トリルメチル)酪酸アミド;
57 N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
58 N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
59 N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
60 N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
61 N−[(2,5−ジフルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
62 N−(1−ナフチルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
63 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
64 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
65 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
66 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−プロピル酪酸アミド;
67 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
68 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
69 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
70 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
71 4−(1−(2−メチル−プロプ−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
72 4−(1−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
73 4−オキソ−4−(1−(2−フルオロ−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
又はその生理学的に許容し得る塩。
【0078】
本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びにそれぞれ相応する酸、塩基、塩及び溶媒和物は、医薬中の製剤学的作用物質として適している。
【0079】
従って、本発明の他の主題は、一般式(1)(式中、基R1〜R15は上記の意味を有する)の少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤を含有する医薬である。
【0080】
本発明による医薬は、少なくとも1種の本発明による化合物の他に、場合により適当な添加剤及び/又は助剤、並びに担持剤、充填剤、溶剤、希釈剤、着色剤及び/又は結合剤を含有し、かつ液状の医薬剤形として注射溶液、滴剤又は液剤の形態に、半固体の医薬剤形として顆粒剤、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、プラスター/スプレープラスター又はエアゾールの形態に加工することができる。この助剤等の選択並びにその使用されるべき量は従って、前記医薬が、経口、経口的、腸管外、静脈内、腹腔内、皮内、筋肉内、点鼻、バッカル、直腸又は局所、例えば皮膚、粘膜又は目に対して適用されるかどうかに依存する。経口適用のために、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、顆粒剤、滴剤、液剤及びシロップ剤の形態の調製物が適しており、腸管外、局所及び吸入適用のために、溶液、懸濁液、容易に再構築可能な乾燥調製物並びにスプレー剤が適している。場合により皮膚浸透を促進する薬剤の添加下で、デポー剤、溶解した形態又はプラスターの形態の本発明による化合物は、適当な経皮適用調製物である。経口又は経皮適用することができる調製剤形は、それぞれ本発明による化合物を遅延放出することができる。本発明による化合物は、腸管外の長時間デポー剤形、例えばインプラント又はインプラントされたポンプの形でも適用することができる。原則として、本発明による医薬に、当業者に公知の他の作用物質が添加されていてもよい。
【0081】
この本発明による医薬は、KCNQ2/3−チャンネルに影響を及ぼすために適しており、かつアゴニスト作用又はアンタゴニスト作用、特にアゴニスト作用により優れている。
【0082】
好ましくは、本発明による医薬は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のために適している。
【0083】
好ましくは、本発明による医薬は、痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識疾患、失調症と関連する運動異常症及び/又は尿失禁からなる群から選択される1種又は数種の疾患の治療のために適している。
【0084】
特に好ましくは、本発明による医薬は、痛み、特に好ましくは慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のために適している。
【0085】
さらに、本発明による医薬は、特に好ましくはてんかんの治療のために適している。
【0086】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のための医薬を製造するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用である。
【0087】
痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための医薬を製造するための、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0088】
特に、痛みの治療のための、更に特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のための医薬を製造するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0089】
さらに特に、てんかんの治療のための医薬の製造のための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並び場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0090】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤である。
【0091】
本発明の他の主題は、痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤である。
【0092】
特に、痛みの治療のための、更に特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤が有利である。
【0093】
特に、てんかんを治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並び場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤も有利である。
【0094】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用である。
【0095】
痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0096】
痛みに対するこの作用は、例えばベネットモデル若しくはチュングモデルで示すことができる(Bennett, G.J.及びXie, Y.K., A peripheral mononeuropathy in rat that produces disorders of pain sensation like those seen in man, Pain 1988, 33(1), 87-107; Kim, S.H.及びChung, J.M., An experimental model for peripheral neuropathy produced by segmental spinal nerve ligation in the rat, Pain 1992, 50(3), 355-363)。てんかんに対するこの有効性は、例えばDBA/2マウスモデル(De Sarro et al.著, Naunyn-Schmiedeberg’s Arch. Pharmacol. 2001, 363, 330-336)において確認することができる。
【0097】
好ましくは、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、最高で11μM又は最高で5μM、特に最高で3μM又は最高で2μM、さらに好ましくは最高で1.5μM又は最高で1μM、最も好ましくは最高で0.8μM又は最高で0.6μM、殊に最高で0.4μM又は最高で0.2μMのEC50値を有する。EC50値の測定方法は、当業者に公知である。好ましくは、このEC50値の測定は、蛍光分析により行われ、特に好ましくは「薬理学的試験」に記載されたように行われる。
【0098】
本発明の他の主題は、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドの製造方法である。
【0099】
次に記載する反応において使用される薬品及び反応成分は市場で入手することができるか、又はそれぞれ当業者に公知の通常の方法により製造することができる。
【0100】
一般的な製造方法
反応式1:
【化9】
【0101】
反応式2:
【化10】
【0102】
工程1において、一般式IIのアミンを、一般式IIIのコハク酸無水物と、好ましくはアセトン、アセトニトリル、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、ニトロベンゼン、メタノール及びテトラヒドロフランからなる群から選択される反応媒体中で、場合により無機塩基、好ましくは炭酸カリウム、又は有機塩基、好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは−20℃〜160℃の温度で、一般式Vのカルボン酸に反応させる。
【0103】
工程2において、一般式IVのカルボン酸(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、一般式IIのアミンと、工程4に記載された方法により、一般式VIの化合物に反応させる。
【0104】
これとは別に、工程2では、一般式IVの化合物(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)の酸官能基を、例えば相応する酸ハロゲン化物、好ましくは酸塩化物に変換するか又は反応性エステル、好ましくはペンタフルオロフェノールエステルに変換することによりまず活性化し、次いで、一般式IIのアミンと、好ましくはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンからなる群からから選択される反応媒体中で、少なくとも1種の有機又は無機塩基、例えばトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン若しくはジイソプロピルアミンを添加するか又は添加せずに、場合により、好ましくはトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン及びジイソプロピルアミンからなる群から選択される少なくとも1種の有機塩基の存在で、又は無機塩基の存在で、好ましくは−20℃〜100℃の温度で、一般式VIの化合物に反応させる。
【0105】
工程3では、一般式VIのカルボン酸エステル(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくは メチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、場合により、好ましくは、アセトン、アセトニトリル、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン及び水からなる群から選択される群から選択される反応媒体中で、又は前記反応媒体の混合物中で、場合により無機塩基、好ましくはLiOH又はNaOHの存在で、又は場合により酸、好ましくはギ酸、塩酸又はトリフルオロ酢酸の存在で、場合によりトリエチルシラン、トリイソプロピルシラン又はエタンジオールの存在で、好ましくは−20℃〜80℃の温度で一般式Vのカルボン酸に分解する。
【0106】
工程4では、一般式Vのカルボン酸を、一般式VIIのアミンと、好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンからなる群から選択される反応媒体中で、場合により、好ましくは1−ベンゾトリアゾリルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド(EDCI)、N−[(ジメチルアミノ)−1H−1、2、3−トリアゾロ[4、5−b]ピリジノ−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスファートN−オキシド(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)及び1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、からなる群から選択される少なくとも1種のカップリング試薬の存在で、場合により、好ましくは炭酸カリウム及び炭酸セシウムからなる群から選択される少なくとも1種の無機塩基の存在で、又は好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは−70℃〜150℃の温度で、一般式Iの化合物に反応させる。
【0107】
工程5では、一般式VIIのアミンを、一般式IIIのコハク酸無水物と、工程1で記載した方法により、一般式XVIのカルボン酸に反応させる。
【0108】
工程6では、一般式VIIのアミンを、一般式VIIIのカルボン酸と、工程2で記載した方法により、一般式IXの化合物に反応させる。
【0109】
工程7において、一般式IXのカルボン酸エステル(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、工程3に記載された方法により、一般式XVIのカルボン酸に分解する。
【0110】
工程8では、一般式IIのアミンを、一般式XVIのカルボン酸と、工程4で記載した方法により、一般式Iの化合物に反応させる。
【0111】
反応式3(ピクテ・スペングラー合成):
【化11】
【0112】
工程9では、一般式Xのアミンを、一般式XIのケトン又はアルデヒド(R2=H)と、好ましくはアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、場合により、無機塩基、好ましくは炭酸カリウムの存在で、又は好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは0℃〜160℃の温度で、一般式XIIのイミンに反応させる。
【0113】
工程10では、一般式XIIのイミンを、場合により、好ましくはベンゼン、エタノール、メタノール、トルエン、水及びキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、好ましくは塩酸、トリフルオロ酢酸又はトリフルオロメタンスルホン酸からなる群から選択される酸の添加下で、好ましくは0℃〜160℃の温度で、一般式IIの化合物に環化させる。
【0114】
反応式4(ビシュラー・ナピエラルスキー合成):
【化12】
【0115】
工程11では、一般式Xのアミンを、一般式XIIIのカルボン酸と、工程4で記載した方法により、一般式XIVのアミドに反応させる。
【0116】
工程12では、一般式XIVのアミドを、好ましくはベンゼン、クロロホルム、トルエン又はキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、適切な環化試薬、好ましくは三塩化ホスホリル又は五塩化リンの存在で、場合により五塩化リンの添加下で、好ましくは20℃〜150℃の温度で、一般式XVの化合物に環化させる。
【0117】
工程13では、一般式XIVの化合物を、好ましくはジエチルエーテル、エタノール、酢酸、メタノール、及びテトラヒドロフランからなる群から選択される反応媒体中で、好ましくは水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又は水素からなる群から選択される適切な還元剤の存在で、場合により、パラジウム、白金、酸化白金又はラネーニッケルからなる群から好ましくは選択される触媒の添加下で、場合により、アンモニア、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の添加下で、好ましくは−20℃〜100℃の温度で、一般式II’(R2=H)の化合物に還元させる。
【0118】
実施例合成の記載
省略記号
AcOH 酢酸
aq. 水性
ブライン 飽和NaCl水溶液
d 日
DCM ジクロロメタン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩
EE 酢酸エチル
エーテル ジエチルエーテル
ges. 飽和
h 時間
HATU O−(7−アザ−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HOAt 7−アザ−1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール
Lsg. 溶液
m/z 質量/電荷比
M モル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
max. 最大
min 分
MS 質量分析
N/A 使用不可能
NEt3 トリエチルアミン
PS−カルボジイミド 次の構造を有するポリマー結合したカルボジイミド:
【化13】
負荷量0.9〜1.4mmol/g
粒子サイズ75〜150μm
PPA ポリリン酸
RG レチガビン
RT 室温 23±7℃
SC シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
vv 体積比率
【実施例】
【0119】
詳細には記載されていない全ての出発材料は、市場で入手可能(提供元は、例えばMDL社(San Ramon, US)のSymyx(登録商標)Available Chemicalsデータベースでサーチすることができる)であるか、又はこの合成は専門文献に既に正確に記載されている(実験的手法は例えばElsevier社(Amsterdam, NL)のReaxys(登録商標)データベースでサーチすることができる)か、又は当業者に公知の方法により製造することができる。
【0120】
カラムクロマトグラフィー(SC)のための固定相として、シリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。
【0121】
全ての中間生成物及び実施例化合物の分析的特性決定は、1H−NMR−分光分析を用いて行った。さらに、全ての実施例化合物及び選択された中間生成物について、質量分析調査(MS、[M+H]+についてm/zの表示)を実施した。
【0122】
中間生成物の合成
中間生成物VVV01の合成:4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸
無水コハク酸7.5g(85.6mmol)のエーテル(450ml)中の懸濁液に、(3−(トリフルオロメチル)フェニル)メチルアミン15.0g(85.6mmol)のエーテル(40ml)中の溶液を30分間にわたり滴下した。引き続き、室温で72時間撹拌した。この得られた沈殿物を濾別し、乾燥した。この残留物のSC(EE/MeOH 1:1)により、4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)酪酸10.4g(37.8mmol、44%)が得られた。
【0123】
中間生成物VVV04の合成:4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミドの合成
4−フルオロフェネチルアミン15.0g(108.0mmol)及び安息香酸13.2g(108.0mmol)のDCM中の溶液に、HOAt1.5g(10.8mmol)を添加し、その後で0℃に冷却した。この温度で、EDC22.8g(119.0mmol)を添加し、引き続き室温で16時間撹拌した。この反応溶液を、連続して1M水性塩酸(2×300ml)、2MNaOH水溶液(300ml)及びブライン(200ml)で洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミド20.5g(84.2mmol、78%)が得られた。
【0124】
b)7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミド12.5g(51.4mmol)及びポリリン酸(150ml)からなる混合物を150℃で5日間加熱した。次いで、この熱い溶液を水中に注ぎ込み、この反応をNaHCO3の添加により停止させた。これをDCM(3×300ml)で抽出した。この合わせた有機相をブライン(300ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン3.2gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0125】
c)7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン3.2g(最大14.2mmol)のEtOH(80ml)中の溶液に、NaBH4 0.65g(17.1mmol)を滴加し、引き続き室温で16時間撹拌した。次いで、真空中で濃縮し、この残留物をDCM(200ml)で収容した。これを水で洗浄し、この水相をDCM(2×150ml)で抽出した。この合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この場合、7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンが粗製生成物として得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0126】
d)4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(最大14.2mmol)のMeCN(200ml)中の溶液に、連続してコハク酸無水物5.0g(49.7mmol)及びNEt3 4.0ml(28.4mmol)を添加し、室温で16時間撹拌した。引き続き、真空中で濃縮し、この残留物を飽和NaHCO3水溶液(300ml)で収容した。これをDCM(2×200ml)で抽出した。この合わせた有機相を1M水性塩酸(200ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1+1%AcOH)により、4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸1.72g(5.3mmol、3工程を介して10%)が得られた。
【0127】
中間生成物VVV06の合成:4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミドの合成
N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミド4.98g(19.5mmol、98%)の合成は、中間生成物VVV04についてa)で記載した方法により行った。
【0128】
b)7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミド4.0g(15.7mmol)及びPOCl3 21.1ml(227.0mmol)のMeCN(120ml)中の混合物を、16時間還流させながら加熱した。引き続き真空中で濃縮し、MeOHで収容し、再び真空中で濃縮した。この工程を3回繰り返した。残留物として、粗製生成物としての7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン24.65gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0129】
c)7−メトキシ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
b)からの粗製生成物24.65g(最大15.7mmol)を、中間生成物VVV04についてc)で記載された方法により、7−メトキシ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンに反応させた。こうして得られた粗製生成物6.81gを、付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0130】
d)4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
c)からの粗製生成物6.81gを、中間生成物VVV04についてd)で記載された方法により、4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸に反応させた。この場合、4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸2.2g(6.5mmol、3工程にわたり41%)が得られた。
【0131】
中間生成物VVV09の合成:4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
2−p−トリル−エチルアミン12.0g(89mmol)及びベンズアルデヒド11.21ml(111mmol)のPPA(300g)中の混合物を、100℃で5日間撹拌した。室温に冷却した後に、飽和K2CO3水溶液(1200ml)中に注いだ。DCM(300ml)の添加後に、室温で50分間撹拌した。次いで、この相を分離し、この水相をDCM(2×500ml)で抽出した。この有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この場合、粗製生成物として7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン16.3gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0132】
b)4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
a)からの粗製生成物の7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン16.3gのMeCN(300ml)中の溶液に、コハク酸無水物25.5g(255mmol)及びNEt3 20.3ml(146mmol)を連続して添加し、室温で16時間撹拌した。引き続き、真空中で濃縮した。この残留物をDCM(400ml)で収容した。次いで、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。この水相をDCM(2×400ml)で抽出した。この合わせた有機相を1N水性塩酸(400ml)で洗浄し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1→ヘプタン/EE/AcOH2:2:1への勾配)及び引き続くEEからの残留物の晶析により、4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸6.79g(21mmol、2工程にわたり24%)が得られた。
【0133】
中間生成物VVV12の合成:4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン
ベンズアルデヒド1.06g(10.0mmol)及び2−フェニル−プロピルアミン1.35g(10.0mmol)のトルエン(45ml)中の溶液に、4Åのモレキュラーシーブ(10g)を添加し、4時間還流させながら加熱した。室温に冷却した後に、ケイソウ土により濾過し、濾液を真空中で濃縮した。この残留物をTFA(90ml)中に溶かし、この溶液を120℃で20時間加熱した。次いで、真空中で濃縮し、2N NaOH水溶液で塩基性に調節した。引き続きEEで抽出した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘキサン/EE7:3)により、4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン1.74g(7.8mmol、78%)が得られた。
【0134】
中間生成物VVV14の合成:4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン
a)N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミドの合成
2−メチル−2−フェニルプロピルアミン塩酸塩1.86g(10.0mmol)のDCM(30ml)中の溶液に、NEt3 4.0ml(30mmol)及び塩化ベンゾイル4.22g(30mmol)を0℃で連続して添加し、室温で1時間撹拌した。引き続き、DCMで希釈し、10%の水性塩酸、飽和Na2CO3水溶液及びブラインで洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミド2.48g(9.8mmol、98%)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0135】
b)4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミド1.27g(5.0mmol)のキシレン(20ml)中の溶液に、P2O5 1.42g(10.0mmol)及びPOCl3(4ml)を添加し、150℃で3時間加熱した。室温に冷却した後に、真空中で濃縮した。この残留物を、20%のNaOH水溶液で塩基性に調節した。引き続き、EEで抽出し、この有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン634mg(2.7mmol)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0136】
c)4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリンの合成
4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン471mg(2.0mmol)のMeOH(6ml)中の溶液を0℃に冷却し、NaBH4 151mg(4.0mmol)を少しずつ添加した。室温で3時間撹拌した後に、飽和NH4Cl水溶液を添加した。引き続き、メタノールの大部分を真空中で除去し、EEで抽出した。この有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン19mg(0.08mmol、4%)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0137】
他の中間生成物の合成
他の中間生成物の合成は、既に記載された方法により行った。表1中に、どの化合物がどの方法により製造されたかが記載されている。当業者には、この場合、どの出発物質及び試薬がそれぞれ使用されたかは明らかである。
【0138】
【表1】
【0139】
実施例化合物の合成
実施例化合物1の合成:4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン209mg(1.0mmol)及び4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のDCMとDMFとの混合物中の(82ml、40:1vv)溶液に、PSカルボジイミド樹脂1.98g(約2.0mmol)を添加し、室温で16時間振盪させた。引き続き、この樹脂を濾別し、DCM及びMeOHで後洗浄した。この濾液を真空中で濃縮した。この残留物のSC(DCM/EtOH 40:1)により、4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸−アミド287mg(0.6mmol、62%)が得られた。 MS: m/z 467.2 [M+H]+。
【0140】
実施例化合物3の合成:4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のTHF(8ml)中の溶液に、連続して1−(チオフェン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン236mg(1.1mmol)、HATU380mg(1.0mmol)及びNEt3 263μl(1.9mmol)を添加し、引き続き室温で24時間撹拌した。次いで、EE(30ml)で希釈し、4M NH4Cl水溶液及び1M NaHCO3水溶液でそれぞれ2回洗浄した。この有機相を、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(EE)により、4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド410mg(0.87mmol、87%)が得られた。 MS: m/z 473.1 [M+H]+。
【0141】
実施例化合物5の合成:4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸(中間生成物VVV04)200mg(0.61mmol)及び3−トリフルオロメチル−ベンジルアミン88.0μl(0.61mmol)のDCM(15ml)中の溶液を0℃に冷却し、連続してHOAt8.3mg(0.06mmol)及びEDC129mg(0.67mmol)を添加した。引き続き、室温で16時間撹拌した。この反応溶液を水(75ml)中に注ぎ込み、DCM(2×75ml)で抽出した。この合わせた有機相を1M NaOH水溶液(100ml)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1+MeOH中で2%の7N NH3)により、4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)−ベンジル)酪酸アミド240mg(0.50mmol、81%)が得られた。 MS: m/z 485.2 [M+H]+。
【0142】
実施例化合物9の合成:4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド
4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のDCM(13ml)中の溶液に、EDC384mg(2.0mmol)、DIPEA306μl(1.8mmol)及びHOBt135mg(1.0mmol)を添加し、室温で5分間撹拌した。次いで、4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン268mg(1.2mmol)を添加し、これをさらに室温で2時間撹拌した。引き続き、DCMで希釈し、連続して10%の水性塩酸、飽和Na2CO3水溶液、飽和NH4Cl水溶液及びブラインで洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘキサン/EE 7:3)により、4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−メチル]酪酸アミド346mg(0.72mmol、72%)が得られた。 MS: m/z 481.2 [M+H]+。
【0143】
実施例化合物14〜73の自動合成
セプタムキャップを備えた乾燥したねじ付きガラス中に、相応する置換された4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸誘導体(100μmol、DCM(2ml)中で又はDCM/THF混合物(3:1vv、2ml)中で0.05M)を室温で装入し、カルボニルジイミダゾール(105μmol、DCM (1ml)中で0.05M)を添加した。室温で1時間の反応時間の後に、相応するアミド誘導体(100μmol、DCM(1ml)中で0.1M)を室温で添加した。室温で16時間撹拌した後に、水(3ml)で加水分解し、この反応容器を空にし、DCM(2.5ml)で後洗浄した。この相を分離し、有機相を水(3ml)でさらに1回、引き続きブライン(3ml)で洗浄した。この溶剤を真空中で除去し、この生成物をHPLCで精製した。この分析を、質量分析により行い、ここで、全ての化合物について、それぞれ記載されたm/z[M+H]+が得られた。
【0144】
他の実施例化合物の合成
他の実施例化合物の合成は、既に記載された方法により行った。表2中に、どの化合物がどの方法により製造されたかが記載されている。当業者には、この場合、どの出発物質及び試薬がそれぞれ使用されたかは明らかである。
【0145】
【表2】
【0146】
薬理学的試験
「膜電位感受性色素(voltage sensitive dyes)」の使用下での蛍光アッセイ
ヒトKCNQ2/3チャンネルを発現するCHO−K1−細胞を、細胞培養フラスコ(例えば80cm2のTCフラスコ、Nunc)中で、10%FCS(PAN Biotech, z.B. 3302-P270521)を含むDMEM−ハイ−グルコース(Sigma Aldrich, D7777)又は別のMEMアルファ媒体(MEM Alpha Medium)(1×、液状、Invitrogen、#22571)、10%牛胎児血清(FCS)(Invitrogen、#10270-106、熱により不活性化)及び必要な選択抗生物質と共に、37℃、5%CO2及び95%空気湿度で接着性に培養した。
【0147】
測定のために播種する前に、前記細胞をCa2+/Mg2+なしの1×DPBS緩衝液(例えば、Invitrogen、#14190-094)で洗浄し、Accutase(PAA Laboratories、#L11-007)を用いて培養容器の底部から剥離させた(37℃で15分間Accutaseと一緒にインキュベーション)。次に存在する細胞数の決定を、CASYTM細胞カウンター(モデルTCC、Schaerfe System)を用いて実施し、引き続き密度最適化に応じて個々のセルラインに対して20000〜30000細胞/ウェル/前記培養基100μlを、タイプCorningTMCellBINDTMの96ウェル−測定プレート(Flat Clear Bottom Black Polystyrene Microplates, #3340)上に播種した。その後に、室温で通気なし又は空気湿度の調節なしで1時間のインキュベーションを行い、37℃、5%CO2及び95%空気湿度での24時間のインキュベーションを続けた。
【0148】
膜電位アッセイキット(RedTM Bulk format part R8123 for FLIPR, MDS Analytical TechnologiesTM)からの電位感受性蛍光染料を、膜電位アッセイキットのレッドコンポーネントA(Membrane Potential Assay Kit Red Component A)の容器の内容物を細胞外緩衝液(PS緩衝液、120mM NaCl、1mM KCl、10mM HEPES、2mM CaCl2、2mM MgCl2、10mM グルコース;pH7.4)200ml中に溶かすことにより準備した。培養基を除去した後に、前記細胞をES緩衝液200μlで洗浄し、引き続き上記の染料溶液100μlで覆い、室温で45分間光遮断下でインキュベーションした。
【0149】
この蛍光測定を、BMG Labtech FLUOstarTM装置、BMG Labtech NOVOstarTM装置又はBMG Labtech POLARstarTM装置を用いて実施した(525nmエクシケーション、560nmエミッション、ボトムレッドモード)。染料−インキュベーションの後に、試験すべき物質50μlを所望の濃度で、又は対照の目的でES緩衝液50μlを測定プレートの別々のキャビティ中に添加し、室温で30分間光遮断下でインキュベートした。引き続き、5分間染料の蛍光強度を測定し、規定された一定の時点で、それぞれのウェルの蛍光値F1を決定した。それに基づいて、それぞれのウェル中に100mM KCl溶液(最終濃度92mM)15μlの添加を行った。前記の蛍光の変化を、引き続き、全ての適切な測定値が得られるまで(特に5〜30分間)測定した。KCl適用後の規定された時点で、この場合に蛍光ピークの時点が生じる蛍光値F2を測定する。
【0150】
算出のために、前記蛍光強度F2を蛍光強度F1と比較し、そこから目標化合物のカリウムチャンネルに関するアゴニスト活性を決定した。F2とF1とはこのために次のように比較した:
【数1】
物質がアゴニスト活性を有しているかどうかを決定するために、例えば、
【数2】
を、対照細胞の
【数3】
と比較することができる。
【0151】
【数4】
は、前記反応バッチに、試験すべき物質の代わりに、緩衝剤溶液だけを添加し、蛍光強度の値F1Kを決定し、カリウムイオンを前記したのと同様に添加し、蛍光強度の値F2Kを測定することにより算出した。次いで、F2KとF1Kとを次のように差し引き計算した:
【数5】
【数6】
が
【数7】
よりも大きい場合に、物質がカリウムチャンネルに関するアゴニスト活性を有する:
【数8】
【数9】
と
【数10】
との比較とは無関係に、目標化合物の用量の増加と共に
【数11】
の増加が観察できる場合には、前記目標化合物のアゴニスト活性に関しても推論される。
【0152】
EC50値とIC50値との計算は、「Prism v4.0」(GraphPad SoftwareTM)のソフトウェアを用いて実施した。
【0153】
電圧固定測定法
これらの物質のKCNQ2/3アゴニスト作用を電気生理学的に確認するために、安定にトランスフェクションされたhKCNQ2/3CHO−K1セルラインに関して電圧固定(voltage-clamp)モードでパッチ・クランプ(patch-clamp)測定(Hamill Op, Marty A, Neher E, Sakmann B, Sigworth FJ.著: Improved patch-clamp techniques for high-resolution current recording from cells and cell-free membrane patches, Pfluger Arch. 1981 Aug; 391(2):85-100)を実施した。ギガシールの形成後に、前記細胞をまず−60mVの阻止電圧でクランプした。引き続き、消極する電圧飛躍(Spannungssprunge)を+20mVの電位にまで適用し(インクリメント:20mV、時間:1秒)、KCNQ2/3タイプの電流の機能表現を確認した。前記物質試験を−40mVの電位で行った。各細胞に関して、まず、−40mVでレチガビン(10μM)により誘導された電流増加をポジティブ対照として記録した。レチガビン効果を完全に洗い流した後(時間80s)に、前記試験物質(10μM)を適用した。前記試験物質により誘導された電流増加を、レチガビン効果に標準化し、相対的有効性とした(下記参照)。
【0154】
ラットの場合のホルマリン試験
このホルマリン試験(Dubuisson, D.及び Dennis, S.G.著、1977, Pain, 4, 161 - 174)は、急性痛並びに慢性痛のためのモデルである。本願明細書に紹介された試験で、慢性痛コンポーネント(ホルマリン試験のフェーズ2;ホルマリン投与後の時間間隔21〜27分)を評価した。
【0155】
後ろ脚の背側への1回のホルマリン注射により、自由に運動可能な試験動物において、2相性の侵害受容反応を誘導し、この侵害受容反応は明らかに相互に異なる3種の行動パターンの観察により捉えられる。
【0156】
ホルマリンは、50μlの容量で、かつ5%の濃度でそれぞれの動物の右の後ろ脚の背側に皮下適用する。付形剤及び試験されるべき物質を、ホルマリン注射の前の静脈内で5分、又は経口で30分に適用する。
【0157】
この特異的な運動変化(例えば脚を持ち上げる、脚を振る、動物の体重移動並びに咬む反応及びなめる反応)を、ホルマリン注射後の60分まで連続的に観察しかつ記録する。この運動変化を、多様に重みづけ(スコア0〜3)して、ペインレート(PR)を次の式を用いて計算する:
PR = [(T0 x 0) + (T1 x 1) + (T2 x 2) + (T3 x 3)] / 180
この場合、T0、T1、T2及びT3は、それぞれ動物が運動様式0、1、2又は3を示す時間(秒で表す)に相当する。
【0158】
動物種として、スプラーグドリー種のラット(Janvier, Belgien)を使用した。これらの動物の体重は180〜200gであり;群の大きさはn=10であった。
【0159】
薬理学的データ
表3中で、上述に記載された薬理学的モデルからの結果がまとめられている。
【0160】
【表3】
【0161】
比較試験
この本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、国際公開第2008/046582号から公知の置換されたテトラヒドロピロロピラジンと比較して、次の比較試験から明らかなように、in vitroで又はin vivoで改善された有効性により優れている:
【化14】
【化15】
【0162】
【表4】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換されたテトラヒドロイソキノリン−4−オキソ−酪酸アミド、その製造方法、前記化合物を含有する医薬及び医薬を製造するための前記化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
痛み、特に神経障害性痛の治療は、医学において極めて重要である。有効な痛み治療に関して世界的規模の需要が存在する。慢性痛の状態及び非慢性痛の状態を患者本位でかつ目的通りに治療を行うための切迫した需要(これは患者にとって成果がありかつ満足される痛みの治療であると解釈される)は、多数の学問的研究にも現れていて、この学問的研究は最近では適用される鎮痛剤の分野並びに痛覚に対する基礎研究の分野に関して現れている。
【0003】
慢性痛の病体生理学的特徴は、ニューロンの過剰興奮性にある。このニューロンの興奮性は、K+チャンネルの親和性により決定的に影響を受ける、それというのもこの親和性が細胞の静止膜電位及びそれと共に興奮性閾値を決定的に決定しているためである。分子のサブタイプKCNQ2/3(Kv7.2/7.3)のへテロマーK+チャンネルは、中枢(海馬、扁桃体)の及び末梢(背根神経節)の神経系の多様な領域のニューロンにおいて発現されかつその興奮性を調節する。KCNQ2/3 K+チャンネルの活性化は細胞膜の過分極を引き起こし、それに伴い前記ニューロンの電気的興奮性の低下が生じる。KCNQ2/3を発現する前記背根神経節のニューロンは、末梢から脊髄中への侵害受容性の興奮の伝達に関与する(Passmore et al.著, J Neurosci. 2003; 23(18):7227-36)。
【0004】
それに対して、KCNQ2/3アゴニストのレチガビン(Retigabine)について、前臨床的神経障害性痛モデル及び炎症性痛モデルの場合の鎮痛についての有効性を検出することができた(Blackburn-Munro及びJensen著, Eur J Pharmacol. 2003; 460(2-3):109-16; Dost et al.著, Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 2004; 369(4): 382-390)。
【0005】
このKCNQ2/3 K+チャンネルは、痛みを治療するための、特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛(Nielsen et al.著, Eur J Pharmacol. 2004; 487(1-3): 93-103)、殊に神経障害性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛みの適当な手掛かりになる。
【0006】
さらに、KCNQ2/3 K+チャンネルは、多数の他の疾患、例えば偏頭痛(米国特許第2002/0128277号明細書)、認識疾患(Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2003; 7(6): 737-748)、不安状態(Korsgaard et al.著, J Pharmacol Exp Ther. 2005, 14(1): 282-92)、てんかん(Wickenden et al.著, Expert Opin Ther Pat 2004; 14(4): 457-469; Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2008, 12(5): 565-81; Miceli et al.著, Curr Opin Pharmacol 2008, 8(1): 65-74)、尿失禁(Streng et al.著, J Urol 2004;172: 2054-2058)、依存症(Hansen et al.著, Eur J Pharmacol 2007, 570(1-3): 77-88)、躁病/双極性障害(Dencker et al.著, Epilepsy Behav 2008, 12(1): 49-53)、失調症と関連する運動障害(Richter et al.著, Br J Pharmacol 2006, 149(6): 747-53)の治療のための適当な対象である。
【0007】
先行技術から、KCNQ2/3 K+チャンネルに対して親和性を有する置換されたテトラヒドロピロロピラジンは公知である(国際公開第2008/046582号)。
【0008】
KCNQ2/3の親和性自体(力価、効力)に関してだけではなく、同等であるか又は改善された特性を有する他の化合物の必要性が生じる。
【0009】
この化合物の代謝安定性、水性媒体中での溶解度又は透過性が改善されることが好ましい。これらのファクターは経口での生物学的利用能に関して好ましくは作用することができるか、又はPK/PD(薬物動態学/薬力学)プロフィールを変更することができ、このことは、例えば好ましい作用時間を生じさせることができる。
【0010】
医薬の吸収及び排泄に関与する輸送分子との相互作用が弱いか又は相互作用が存在しないことも、改善された生物学的利用能及び場合により低い医薬相互作用に関する示唆である。さらに、医薬の分解及び排泄に関与する酵素との相互作用はできる限り低いことも好ましい、それというのもこの試験結果は、同様に、場合により医薬相互作用が低いか又はほとんどないことが期待されることを示唆しているためである。
【0011】
更に、この化合物がKCNQファミリーの他のレセプターに対して、例えばKCNQ1、KCNQ3/5又はKCNQ4に対して高い選択性(特異性)を有する場合に、有利であることができる。高い選択性は、副作用プロフィールに関して有利な影響を及ぼす。例えばKCNQ1と(も)結合する化合物は、心臓の副作用の高い危険性を伴い、従ってKCNQ1に対して高い選択性が好ましいことは公知である。高い選択性はしかしながら他のレセプターに対しても有利であることができる。hERGイオンチャンネル又はL型カルシウムイオンチャンネル(フェニルアルキルアミン結合箇所、ベンゾチアゼピン結合箇所、ジヒドロピリジン結合箇所)に対して低い親和性が有利である、それというのもこれらのレセプターは心臓副作用の発生との関連づけられているためである。全体として、他の内在性タンパク質(つまり、例えばレセプター又は酵素)との結合に関する改善された選択性は、副作用プロフィールの改善を生じさせ、それにより改善された許容性を生じさせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第2002/0128277号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/046582号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Passmore et al.著, J Neurosci. 2003; 23(18):7227-36
【非特許文献2】Blackburn-Munro及びJensen著, Eur J Pharmacol. 2003; 460(2-3):109-16
【非特許文献3】Dost et al.著, Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 2004; 369(4): 382-390
【非特許文献4】Nielsen et al.著, Eur J Pharmacol. 2004; 487(1-3): 93-103
【非特許文献5】Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2003; 7(6): 737-748
【非特許文献6】Korsgaard et al.著, J Pharmacol Exp Ther. 2005, 14(1): 282-92
【非特許文献7】Wickenden et al.著, Expert Opin Ther Pat 2004; 14(4): 457-469
【非特許文献8】Gribkoff著, Expert Opin Ther Targets 2008, 12(5): 565-81
【非特許文献9】Miceli et al.著, Curr Opin Pharmacol 2008, 8(1): 65-74
【非特許文献10】Streng et al.著, J Urol 2004;172: 2054-2058
【非特許文献11】Hansen et al.著, Eur J Pharmacol 2007, 570(1-3): 77-88
【非特許文献12】Dencker et al.著, Epilepsy Behav 2008, 12(1): 49-53
【非特許文献13】Richter et al.著, Br J Pharmacol 2006, 149(6): 747-53
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明の課題は、先行技術の化合物と比べて利点を有する新規化合物を提供することにあった。この化合物は、特に医薬中での、好ましくは少なくとも部分的にKCNQ2/3K+チャンネルにより引き起こされる障害又は疾患の治療のための医薬中での薬理作用物質として適しているのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題は、特許請求の範囲の対象によって解決される。
【0016】
意外にも、後記する一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、痛みの治療のために適していることが見出された。さらに意外にも、後記する一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、KCNQ2/3 K+チャンネルに対して際立った親和性も有し、従って、少なくとも部分的にKCNQ2/3 K+チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のために適していることが見出された。この場合、置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、KCNQ2/3 K+チャンネルのモジュレータ、つまりアゴニスト又はアンタゴニストとして作用する。
【0017】
本発明の対象は、遊離化合物又は生理学的に許容し得る酸又は塩基の塩の形での、一般式(1)の置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドであり、
【化1】
式中、
R0は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R1は、F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;F;Cl;Br;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR1及びR2は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;又はS(=O)2N(R0)2を表し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11は、H;F;Cl;Br;CN;R0;を表し;
R12は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか1箇所又は数箇所置換されていてもよく;又はC2〜C8−アルキルで架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R14は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
又はR11及びR12;又はR13及びR14は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、R0を表し;
ここで、「置換されたアルキル」、「置換されたヘテロアルキル」、「置換されたヘテロサイクリル」及び「置換されたシクロアルキル」は、それぞれ相互に無関係に1つ又は複数の水素原子のF;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表し;
ここで、「置換されたアリール」及び「置換されたヘテロアリール」は、それぞれ相互に無関係に1つもしくは複数の水素原子のF;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表す。
【0018】
「C1〜C2−アルキル」、「C1〜C4−アルキル」、「C1〜C6−アルキル」、「C1〜C8−アルキル」、「C1〜C10−アルキル」、「C2〜C4−アルキル」及び「C2〜C8−アルキル」の表現は、本発明の範囲内で、1〜2又は1〜4又は1〜8又は1〜10又は2〜4又は2〜8のC原子を有する非環式の飽和又は不飽和の、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい炭化水素基、つまりC1〜C2−アルカニル及びC1〜C2−アルケニル又はC1〜C4−アルカニル、C1〜C4−アルケニル及びC2〜C4−アルキニル又はC1〜C8−アルカニル、C1〜C8−アルケニル及びC2〜C8−アルキニル又はC1〜C10−アルカニル、C1〜C10−アルケニル及びC2〜C10−アルキニル又はC2〜C4−アルカニル、C2〜C4−アルケニル及びC2〜C4−アルキニル又はC2〜C8−アルカニル、C2〜C8−アルケニル及びC2〜C8−アルキニルを有する。この場合、アルケニルは少なくとも1つのC−C二重結合を有し、アルキニルは少なくとも1つのC−C三重結合を有する。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、エチレニル(ビニル)、エチニル、プロペニル(−CH2CH=CH2、−CH=CH−CH3、−C(=CH2)−CH3)、プロピニル(−CH−C≡CH、−C≡C−CH3)、ブテニル、ブチニル、ペンテニル、ペンチニル、ヘキセニル及びヘキシニル、ヘプテニル、へプチニル、オクテニル、オクチニル、ノネニル、ノニニル、デセニル及びデシニルを有する群から選択されるアルキルである。
【0019】
「C2〜C10−ヘテロアルキル」の表現は、本発明の範囲内で、2〜10個のC原子を有する非環式の飽和又は不飽和の炭化水素基、つまりC2〜C10−ヘテロアルカニル、C2〜C10−ヘテロアルケニル及びC2〜C10−ヘテロアルキニルを有し、これらはそれぞれ分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよく、かつその中の1、2又は3つの炭素原子は、O、N、NH、N(C1〜C4−アルキル)、好ましくはN(CH3)、S、S(=O)及びS(=O)2からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えられていて、この場合、C2〜C10−ヘテロアルキルの最初の炭素原子も最後の炭素原子もヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えることはできず、相互に隣接する炭素原子も同時にヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えることはできない。好ましくは、C2〜C10−ヘテロアルキルの1、2又は3個の炭素原子は、O、N及びSからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子又はヘテロ原子基により置き換えられている。さらに、それぞれのヘテロ原子又はそれぞれのヘテロ原子基は少なくとも2つの炭素原子を結合相手として有していなければならない。C2〜C10−ヘテロアルケニルは少なくとも1個のC−C−二重結合又はC−N−二重結合を有し、かつC2〜C10−ヘテロアルキニルは少なくとも1個のC−C−三重結合を有する。好ましくは、C2〜C10−ヘテロアルキルは、−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−O−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH2−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH3、−CH2−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2−S−CH2−CH2−S−CH3、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−O−CH3及び−CH2=N(CH3)を有する群から選択される。
【0020】
「シクロアルキル」、「C3〜C7−シクロアルキル」又は「C3〜C6−シクロアルキル」の表現は、本発明の目的のために、3、4、5、6又は場合により7個の炭素原子を有する環式炭化水素を意味し、この場合、前記炭化水素は飽和又は不飽和で(しかしながら芳香族ではない)、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このシクロアルキルの上位の一般構造への結合は、このシクロアルキル基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このシクロアルキル基は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式、芳香族又はヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。このシクロアルキル基は、例えばアダマンチル又はジシクロペンタジエニルの場合のように、さらに1箇所もしくは数箇所架橋されていてもよい。好ましくは、C3〜C7−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプテニルを含む群から選択される。
【0021】
「ヘテロサイクリル」の概念は、3〜7個の環原子を有する飽和又は不飽和の(しかしながら芳香族でない)シクロアルキレンを有し、この中の1、2又は3個の炭素原子は、S、N又はOの群からそれぞれ相互に無関係に選択されるヘテロ原子により置き換えられていて、この場合、この環原子は非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このヘテロサイクリルの上位の一般構造への結合は、このヘテロサイクリル基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このヘテロサイクリル基は、他の飽和、(部分的に)不飽和の、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、ヘテロサイクリル基は、アゼチジニル、アジリジニル、アゼパニル、キノリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、フラニル、イミダゾリジニル、イソオキサゾリジニル、イソキノリニル、インドリニル、モルホリニル、ピラニル、ピロリル、ピリジニル、ピロリル、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリノニル又はチオモルホリニルの群からなる。
【0022】
「アリール」の概念は、本発明の範囲内で、14個までの環原子を有する芳香族炭化水素、特にフェニル及びナフチルを意味する。それぞれのアリール基は、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されて存在していてもよく、ここで、複数のアリール置換基は同じ又は異なることができ、かつそれぞれ前記アリールの任意でかつ可能な箇所にあることができる。このアリールの上位の一般構造への結合は、このアリール基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このアリール基は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式、芳香族又はヘテロ芳香族の環系で縮合されていてもよく、この環系は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、アリールは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルを有する群から選択され、これらは、それぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは複数箇所置換されていてもよい。特に有利なアリールは、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されたフェニルである。
【0023】
「ヘテロアリール」の概念は、少なくとも1個、場合により2、3、4又は5個のヘテロ原子を含有する5、6又は7員の環式の芳香族基を表し、この場合、このヘテロ原子は、S、N又はOの群からそれぞれ相互に無関係に選択され、かつこのヘテロアリール基は非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよく;ヘテロアリールの置換の場合には、この複数の置換基は同じ又は異なることができ、かつこのヘテロアリールのそれぞれ任意で勝つ可能な箇所に存在することができる。有利なヘテロ原子は、S、N及びOである。特に、S及びNが有利である。この上位の一般構造への結合は、このヘテロアリール基のそれぞれ任意でかつ可能な環原子を介して行うことができる。このヘテロアリールは、14個までの環原子を有する二環式又は多環式の系の部分であることもでき、ここで、この環系は、他の飽和、(部分的に)不飽和、複素環式又は芳香族又はヘテロ芳香族の環によって形成されていてもよく、この環はまた非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されていてもよい。このヘテロアリール基は、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾジオキサニル、キナゾリニル、カルバゾリル、キノリニル、フリル(フラニル)、イミダゾリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、インドリル、オキサジアゾリル、フタラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピロリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、プリニル、フェナジニル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル又はトリアジニルを有する群から選択されているのが有利である。特に、ピリジル、チエニル、インドリル及びインダゾリルが有利である。
【0024】
「C1〜C2−アルキル又はC1〜C4−アルキル又はC1〜C8−アルキル又はC2〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル又はシクロアルキル」の表現は、本発明の範囲内で、C1〜C2−アルキル又はC1〜C4−アルキル又はC1〜C8−アルキル又はC2〜C8−アルキル及びアリール又はヘテロアリール又はヘテロサイクリル又はシクロアルキルが上記に定義された意味を有し、かつこのアリール基又はヘテロアリール基又はヘテロサイクリル基又はシクロアルキル基はC1〜C2−アルキル基又はC1〜C4−アルキル基又はC1〜C8−アルキル基又はC2〜C8−アルキル基を介して上位の一般構造と結合していることを意味する。このアルキル鎖は、全ての場合に、飽和又は不飽和の、分枝又は非分枝の、非置換であるか1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。
【0025】
「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「ヘテロサイクリル」及び「シクロアルキル」との関連で、「1箇所若しくは数箇所置換されている」の概念は、本発明の範囲内で、1つ若しくは複数の水素原子が、F;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2からなる群から選択される置換基によりそれぞれ相互に無関係に1箇所若しくは数箇所、例えば2、3又は4箇所の置換であると解釈され、この場合、複数箇所置換された基とは、異なる原子又は同じ原子が複数箇所、例えば2、3又は4箇所置換されている、例えばCF3又はCH2CF3のように同じC原子に3箇所置換されているか、又はCH(OH)−CH=CHCl2の場合のように異なる箇所で置換されている基であると解釈される。置換基は、場合によりさらにそれ自体が1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。この多重置換は、同じ又は異なる置換基で行われていてもよい。
【0026】
有利な「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「ヘテロサイクリル」及び「シクロアルキル」置換基は、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;=O;=NH;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2である。
【0027】
一つの基の中の「(R0又はH)」の表現は、R0及びHがその基の中でそれぞれ可能な組み合わせで存在できることを意味する。例えば、基「N(R0又はH)2」は、「NH2」、「NHR0」及び「N(R0)2」を表すことができる。「N(R0)2」の場合のように、R0が一つの基の中で複数存在する場合、R0はそれぞれ次の同じ又は異なる意味を有する:「N(R0)2」のこの例の場合、R0は例えば2つはアリールを表し、それにより官能基「N(アリール)2」が生じるか又はR0は、1つがアリールで、もう一つはC1〜C10−アルキルを表し、それにより官能基「N(アリール)(C1〜C10−アルキル)」が生じる。
【0028】
「アリール」及び「ヘテロアリール」との関連で、本発明の範囲内で、「1箇所若しくは数箇所置換された」とは、上記の環系の1つの原子又は場合により異なる原子の1つ若しくは複数の水素原子の1箇所若しくは数箇所、例えば2箇所、3箇所又は4箇所が、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2からなる群から選択される置換基によりそれぞれ相互に無関係に置換されていることと解釈され;ここで、この置換基は、場合によりそれ自体、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。この多重置換は、同じ置換基又は異なる置換基で行われる。
【0029】
有利な「アリール」、「ヘテロアリール」置換基は、F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2である。
【0030】
本発明による化合物は、置換基により、例えばR1、R2及びR3(第1世代の置換基)により定義され、この置換基はそれ自体場合により置換されている(第2世代の置換基)。定義に応じて、この置換基の置換基はそれ自体新たに置換されていてもよい(第3世代の置換基)。例えばR3=R0、ここで、R0=アリール(第1世代の置換基)である場合、このアリールはそれ自体、例えばNHR0により置換されていてもよく、ここで、R0=C1〜C10−アルキル(第2世代の置換基)である。このことから、官能基アリール−NHC1〜C10−アルキルが生じる。C1〜C10−アルキルは、次いでそれ自体新たに、例えばCl(第3世代の置換基)により置換されていてもよい。このことから、次いで全体として官能基アリール−NHC1〜C10−アルキル−Clが生じる。
【0031】
有利な実施態様の場合に、この第3世代の置換基は新たに置換されることはできず、つまり、第4世代の置換基は存在しない。
【0032】
有利な実施態様の場合に、この第2世代の置換基は新たに置換されることはできず、つまり、第3世代の置換基はすでに存在しない。換言すると、この実施態様の場合に、R0〜R23の官能基は、それぞれ場合により置換されていてもよくそれぞれの置換基はそれ自体新たに置換されることができない。
【0033】
1つの分子中の1種の基、例えば基R0が複数存在する場合、多様な置換基についてのこの基は、それぞれ異なる意味を有することができる:例えばR11=R0でも、R15=R0でもあり、R11についてのR0は、アリール、及びR15についてのR0は、C1〜C10−アルキルを表す。
【0034】
いくつかの場合に、本発明による化合物は置換基によって定義されていて、この置換基はこれらが結合する1つ又は複数の環原子としての1個以上の炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって環を形成し、例えばC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換又は1箇所若しくは数箇所置換されている。このように形成された環系は、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていてもよく、つまり、アリール、例えばフェニル又はヘテロアリール、例えばピリジルと縮合されていてもよく、この場合、この(ヘテロ)アリール基は非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい。好ましくは、こうして作成された環系はアリールと、特に好ましくはフェニルと縮合されていてもよい。この置換基R11及びR13は、例えばこれらが結合している炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する場合、このシクロヘキシル環はフェニルと縮合してテトラヒドロナフチルになっていてもよい。
【0035】
生理学的に許容される酸と形成される塩の概念とは、本発明の範囲内で、それぞれの作用物質と、生理学的に、特にヒト及び/又は哺乳動物に適用する際に許容される無機酸もしくは有機酸との塩であると解釈される。特に、塩酸塩が有利である。生理学的に許容される塩の例は次のものである:塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、サッカリン酸、モノメチルセバシン酸、5−オキソ−プロリン、ヘキサン−1−スルホン酸、ニコチン酸、2−、3−又は4−アミノ安息香酸、2,4,6−トリメチル−安息香酸、α−リポ酸、アセチルグリシン、馬尿酸、リン酸及び/又はアスパラギン酸。特に、クエン酸及び塩酸が有利である。
【0036】
カチオン又は塩基との生理学的に許容し得る塩は、アニオンとしてのそれぞれの化合物と、生理学的に、特にヒト及び/又は哺乳類に適用する場合に許容性である少なくとも1種の、好ましくは無機のカチオンとの塩である。特に有利なのは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、並びにアンモニウム塩、特に(一)又は(二)ナトリウム塩、(一)又は(二)カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されているC3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されているヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されているアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる、からなる群から選択される;
及び置換基R2は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択される。
【0038】
他の有利な実施態様の場合には、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル、チエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されているC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができ;C1〜C4−アルキルを介して架橋されているチエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C4−アルキルを介して架橋されているフェニル、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;からなる群から選択される;
及び置換基R2は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択される。
【0039】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C10−アルキル、これは飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択されるか;又は
次の一般式(1a)の場合に、(CH2)e−架橋されたフェニルを表す、
【化2】
【0040】
これはR16a及び/又はR16bにより1箇所又は2箇所置換されている;
又は、次の一般式(1b)の場合に、(CH2)e−架橋されたチエニルを表す、
【化3】
【0041】
これはR16c及び/又はR16dにより1箇所又は2箇所置換されている;
又は、次の一般式(1c)の場合に、(CH2)e−架橋されたピリジルを表す、
【化4】
【0042】
これはR16e及び/又はR16fにより1箇所又は2箇所置換されている;
ここで、置換基T、U及びVの1つはNを表し、それぞれ残りの置換基はCHを表す;
又は、次の一般式(1d)の場合に、(CH2)e−架橋されたC3〜C7−シクロアルキルを表す、
【化5】
【0043】
これはR17a及び/又はR17bにより1箇所又は2箇所置換されている;
ここで、hは、0、1、2、3又は4を表し、好ましくは0を表す;
及び置換基R2は、それぞれHを表す;
ここで、eは、それぞれ0、1、2、3又は4を表し、好ましくは0を表す;
R16a、R16b、R16c、R16d、R16e及びR16fは、H、F、Cl、Br、CN、NH2、OCF3、SCF3、CF3、C1〜C8−アルキル又はO−C1〜C8−アルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール、ヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択され;
R17a及びR17bは、H、F、Cl、Br、CN、NH2、OCF3、SCF3、CF3、C1〜C8−アルキル又はO−C1〜C8−アルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所非置換である;アリール、ヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から相互に無関係に選択される。
【0044】
好ましくは、R16a及びR16bは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16a及びR16bはそれぞれHを表す。
【0045】
好ましくは、R16c及びR16dは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16c及びR16dはそれぞれHを表す。
【0046】
好ましくは、R16e及びR16fは、H、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R16e及びR16fはそれぞれHを表す。
【0047】
好ましくはhは2又は3を表し、特に好ましくは3を表す。
【0048】
好ましくは、R17a及びR17bは、H、F、Cl、Br、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択され、特に好ましくは、R17a及びR17bはそれぞれHを表す。
【0049】
式(1a)及び(1b)の化合物がさらに特に有利である。
【0050】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R1は、C1〜C6−アルキル又はC3〜C6−シクロアルキル、これらは飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群から選択される。
【0051】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2からなる群から相互に無関係に選択される。
【0052】
好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;NH2;NH−C1〜C8−アルキル;N(C1〜C8−アルキル)2;NH−C(=O)C1〜C8−アルキル;NH−C(=O)−アリール;NH−C(=O)−ヘテロアリール;C1〜C8−アルキル;CF3;CHO;C(=O)C1〜C8−アルキル;C(=O)アリール;C(=O)ヘテロアリール;CO2H;C(=O)O−C1〜C8−アルキル;C(=O)O−アリール;C(=O)O−ヘテロアリール;CONH2;C(=O)NH−C1〜C8−アルキル;C(=O)N(C1〜C8−アルキル)2;C(=O)NH−アリール;C(=O)N(アリール)2;C(=O)NH−ヘテロアリール;C(=O)N(ヘテロアリール)2;C(=O)N(C1〜C8−アルキル)(アリール);C(=O)N(C1〜C8−アルキル)(ヘテロアリール);C(=O)N(ヘテロアリール)(アリール);OH;O−C1〜C8−アルキル;OCF3;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;O−ベンジル;O−アリール;O−ヘテロアリール;O−C(=O)C1〜C8−アルキル;O−C(=O)アリール;O−C(=O)ヘテロアリール;SH;S−C1〜C8−アルキル;SCF3;S−ベンジル;S−アリール;S−ヘテロアリール;アリール;ヘテロアリール;C3〜C7−シクロアルキル;ヘテロサイクリル又はC1〜C8−アルキル架橋されたアリール、ヘテロアリール、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0053】
特に好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;Br;CN;CF3;NH2;OCF3;SCF3;C1〜C8−アルキル;O−C1〜C8−アルキル;NH(C1〜C8−アルキル);N(C1〜C8−アルキル)2;OH;及びSHからなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0054】
さらに特に好ましくは、置換基R3、R4、R5及びR6は、H;F;Cl;OCH3;CH3;CF3及びOCF3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0055】
特に、R3及びR5は、それぞれHを表し、かつR4及びR6は、H;F;OCH3;CH3及びCF3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0056】
他の有利な実施態様の場合に、置換基R7、R8、R9及びR10は、H、C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0057】
好ましくは、これらの置換基R7、R8、R9及びR10は、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和で、非分枝で、非置換である、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0058】
特に好ましくは、これらの置換基R7、R8、R9及びR10は、H又はCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0059】
更なる有利な実施態様の場合には、置換基R11は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0060】
及びR13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択され;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、フェニルと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている。
【0061】
好ましくは、R11は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖は分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択され;
及び基R13は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0062】
特に好ましくは、R11は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル又はベンジル、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択され;
及び基R13は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群から選択される。
【0063】
更に特に好ましくは、基R11及びR13は、H及びCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される、特にR11及びR13は、それぞれHを表す。
【0064】
他の有利な実施態様の場合に、R12及びR14は、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0065】
好ましくは、R12及びR14は、H;C1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換である、からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される。
【0066】
更に特に好ましくは、基R12及びR14は、H及びCH3からなる群からそれぞれ相互に無関係に選択される、特にR12及びR14は、それぞれHを表す。
【0067】
他の有利な実施態様の場合には、置換基R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択される。
【0068】
好ましくは、置換基R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい、からなる群から選択されるが、ただしR15がヘテロアリールを表す場合に、ヘテロアリールの結合はこのヘテロアリールの炭素原子を介して行われるものとする。
【0069】
特に好ましくは、基R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている、を表すか;又は次の部分構造A、B又はCから選択され
【化6】
ここで、
n=0、1、2、3、4、5、6、7又は8を意味し;特に好ましくは0、1、2又は3を表し、特に1を意味し;
m=0、1、2又は3;
この環Xは、1又は2個のN原子を環原子として含有することができ;
この環Yは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、3個までのヘテロ原子はN、O又はSから相互に無関係に選択されていてもよく;及び/又は1つ又は2つの二重結合を有することができ;
R18及びR19は、相互に無関係にH;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2H;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合したアリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;又はフェニル環又はヘテロアリール環に縮合したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、相互に無関係に、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表す。
【0070】
又はR20及びR21は、これらが結合している環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R22及びR23は、相互に無関係に、H;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;を表す。
【0071】
R15は部分構造Aの意味を有する化合物が特に有利である。
【0072】
他の有利な実施態様の場合に、基R15は、次の部分構造A−a、B−a又はC−aから選択され、
【化7】
ここで、
n=0、1、2又は3を表し、特に好ましくは1を表し;
m=0、1、2又は3;
上記環Xは環原子としてN原子を含有することができ;
上記環Yは、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を含有し及び/又は1つ又は2つの二重結合を含有し;
R18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CN;NH2;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;ベンジル;CF3;NH(C1〜C10−アルキル);N(C1〜C10−アルキル)2;OH;O−C1〜C10−アルキル;OCF3;O−(C1〜C10−アルキル)−O;O−ベンジル;SH;S−C1〜C10−アルキル;SCF3;S−ベンジル;フェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合するフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するフェニル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
又はR20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成する。
【0073】
R22及びR23は、相互に無関係に、H又はCH3を表し、特にR22及びR23は、それぞれHを表し;
R15は部分構造A−aの意味を有する化合物がさらに特に有利であり、ここで、
n=0、1、2又は3、特に1;を表し;
この環Xは環原子としてN原子を含有せず;
R18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl;Br;CN;NH2;C1〜C4−アルキル;CF3;OH;O−C1〜C4−アルキル;OCF3;又はSCF3;特にR18及びR19は、相互に無関係に、H;F;Cl、CH3、OCH3 又はCF3を意味する;
又はR18及びR19は、フェニル環Xと一緒になって、イミダゾリル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を形成するか;又はこれらが結合しているフェニル環Xの環原子としての炭素原子と一緒になってO−CH2−O;又はO−CH2−CH2−O;を形成する。
【0074】
一般式(1)の本発明による化合物の他の有利な実施態様は、一般式(2)である:
【化8】
式中、
R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル、チエニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたチエニル又はピリジル、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;又はC1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11及びR13は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している、環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表す。
【0075】
特に有利なのは、一般式(1)又は(2)の化合物であり、ここで、
R1は、C1〜C10−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、C3〜C7−シクロアルキル、好ましくはC3〜C6−シクロアルキル、これらはそれぞれ、分枝又は非分枝で、飽和で、非置換である;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;チエニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3又はCF3で1箇所若しくは2箇所置換されている;ピリジル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3又はCF3で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C3−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であり、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和で、及び非置換である;から選択され;
R2は、H又はCH3から選択され、しかしながら好ましくはHを意味し;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;CH3;OCH3又はCF3を意味し;
R7、R8、R9及びR10は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R15は、C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝である;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3及びCF3からなる群から相互に無関係に選択される置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、CH3、OCH3、CF3、−O−CH2−O−からなる群から相互に無関係に選択される置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたナフチル、チエニル、フラニル、インドリル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換である;インダゾリル、これは非置換であるか又はCH3で1箇所置換されている;を表す。
【0076】
さらに特に有利なのは、一般式(1)又は(2)の化合物であり、ここで、
R1は、メチル、プロプ−2−イル、2−メチル−プロプ−2−イル及びシクロヘキシル;非置換のフェニル;非置換のチエニル;非置換のピリジルから選択され;
R2は、Hを表し;
R3及びR5は、それぞれHを表し;
R4及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;CF3;CH3;又はOCH3を意味し;
R7、R8、R9及びR10は、それぞれ相互に無関係に、H又はCH3を意味し;
R11、R12、R13及びR14は、Hを表し;
R15は、C1〜C4−アルキル、これは飽和及び非分枝であり;フェニル、これは非置換であるか又は、F、Cl、及びOCH3からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;ベンジル、これは非置換であるか又は、F;Cl;CH3;OCH3;CF3;−O−CH2−O−からなる群から相互に無関係に選択された置換基で1箇所若しくは2箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換である;CH2を介して架橋されたナフチル、チエニル、フラニル又はピリジル、これらはそれぞれ非置換である;C2H4を介して架橋されたインドリル、これは非置換である;インダゾリル、これはCH3で1箇所置換されている;を表す。
【0077】
次の群からなる化合物が特に有利である:
1 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
2 4−(1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
3 4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
4 4−オキソ−4−[1−(4−ピリジル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
5 4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
6 4−(5−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
7 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
8 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
9 4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
10 4−(4,4−ジメチル−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
11 4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
12 4−(5−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
13 4−(3−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
14 N−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
15 N−(2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
16 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
17 N−(2−フリルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
18 N−ベンジル−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
19 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
20 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
21 4−オキソ−N−フェネチル−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
22 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
23 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
24 N−[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
25 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ酪酸アミド;
26 N−(2−クロロフェニル)−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
27 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ酪酸アミド;
28 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−フリルメチル)−4−オキソ酪酸アミド;
29 N−ベンジル−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
30 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
31 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ酪酸アミド;
32 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
33 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
34 N−(4−メトキシフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
35 N−(2−クロロフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
36 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
37 N−(2−フリルメチル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
38 N−ベンジル−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
39 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
40 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
41 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
42 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
43 N−(4−メトキシフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
44 N−(2−クロロフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
45 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
46 N−(2−フリルメチル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
47 N−ベンジル−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
48 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
49 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
50 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
51 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
52 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−チエニルメチル)酪酸アミド;
53 N−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
54 N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
55 N−[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
56 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(p−トリルメチル)酪酸アミド;
57 N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
58 N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
59 N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
60 N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
61 N−[(2,5−ジフルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
62 N−(1−ナフチルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
63 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
64 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
65 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
66 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−プロピル酪酸アミド;
67 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
68 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
69 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
70 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
71 4−(1−(2−メチル−プロプ−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
72 4−(1−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
73 4−オキソ−4−(1−(2−フルオロ−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
又はその生理学的に許容し得る塩。
【0078】
本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びにそれぞれ相応する酸、塩基、塩及び溶媒和物は、医薬中の製剤学的作用物質として適している。
【0079】
従って、本発明の他の主題は、一般式(1)(式中、基R1〜R15は上記の意味を有する)の少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤を含有する医薬である。
【0080】
本発明による医薬は、少なくとも1種の本発明による化合物の他に、場合により適当な添加剤及び/又は助剤、並びに担持剤、充填剤、溶剤、希釈剤、着色剤及び/又は結合剤を含有し、かつ液状の医薬剤形として注射溶液、滴剤又は液剤の形態に、半固体の医薬剤形として顆粒剤、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、プラスター/スプレープラスター又はエアゾールの形態に加工することができる。この助剤等の選択並びにその使用されるべき量は従って、前記医薬が、経口、経口的、腸管外、静脈内、腹腔内、皮内、筋肉内、点鼻、バッカル、直腸又は局所、例えば皮膚、粘膜又は目に対して適用されるかどうかに依存する。経口適用のために、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、顆粒剤、滴剤、液剤及びシロップ剤の形態の調製物が適しており、腸管外、局所及び吸入適用のために、溶液、懸濁液、容易に再構築可能な乾燥調製物並びにスプレー剤が適している。場合により皮膚浸透を促進する薬剤の添加下で、デポー剤、溶解した形態又はプラスターの形態の本発明による化合物は、適当な経皮適用調製物である。経口又は経皮適用することができる調製剤形は、それぞれ本発明による化合物を遅延放出することができる。本発明による化合物は、腸管外の長時間デポー剤形、例えばインプラント又はインプラントされたポンプの形でも適用することができる。原則として、本発明による医薬に、当業者に公知の他の作用物質が添加されていてもよい。
【0081】
この本発明による医薬は、KCNQ2/3−チャンネルに影響を及ぼすために適しており、かつアゴニスト作用又はアンタゴニスト作用、特にアゴニスト作用により優れている。
【0082】
好ましくは、本発明による医薬は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のために適している。
【0083】
好ましくは、本発明による医薬は、痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識疾患、失調症と関連する運動異常症及び/又は尿失禁からなる群から選択される1種又は数種の疾患の治療のために適している。
【0084】
特に好ましくは、本発明による医薬は、痛み、特に好ましくは慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のために適している。
【0085】
さらに、本発明による医薬は、特に好ましくはてんかんの治療のために適している。
【0086】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患の治療のための医薬を製造するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用である。
【0087】
痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための医薬を製造するための、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0088】
特に、痛みの治療のための、更に特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のための医薬を製造するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0089】
さらに特に、てんかんの治療のための医薬の製造のための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並び場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0090】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤である。
【0091】
本発明の他の主題は、痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤である。
【0092】
特に、痛みの治療のための、更に特に慢性痛、神経障害性痛、炎症性痛及び筋肉性痛の治療のための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤が有利である。
【0093】
特に、てんかんを治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並び場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤も有利である。
【0094】
本発明の他の主題は、少なくとも部分的にKCNQ2/3−チャンネルにより媒介される障害又は疾患を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種又は数種の製剤学的に許容された助剤の使用である。
【0095】
痛み、好ましくは急性痛、慢性痛、神経障害性痛、筋肉性痛及び炎症性痛からなる群から選択される痛み;てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調と関連する運動障害及び/又は尿失禁を治療するための、少なくとも1種の本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド並びに場合により1種若しくは数種の製剤学的に許容された助剤の使用が有利である。
【0096】
痛みに対するこの作用は、例えばベネットモデル若しくはチュングモデルで示すことができる(Bennett, G.J.及びXie, Y.K., A peripheral mononeuropathy in rat that produces disorders of pain sensation like those seen in man, Pain 1988, 33(1), 87-107; Kim, S.H.及びChung, J.M., An experimental model for peripheral neuropathy produced by segmental spinal nerve ligation in the rat, Pain 1992, 50(3), 355-363)。てんかんに対するこの有効性は、例えばDBA/2マウスモデル(De Sarro et al.著, Naunyn-Schmiedeberg’s Arch. Pharmacol. 2001, 363, 330-336)において確認することができる。
【0097】
好ましくは、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、最高で11μM又は最高で5μM、特に最高で3μM又は最高で2μM、さらに好ましくは最高で1.5μM又は最高で1μM、最も好ましくは最高で0.8μM又は最高で0.6μM、殊に最高で0.4μM又は最高で0.2μMのEC50値を有する。EC50値の測定方法は、当業者に公知である。好ましくは、このEC50値の測定は、蛍光分析により行われ、特に好ましくは「薬理学的試験」に記載されたように行われる。
【0098】
本発明の他の主題は、本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドの製造方法である。
【0099】
次に記載する反応において使用される薬品及び反応成分は市場で入手することができるか、又はそれぞれ当業者に公知の通常の方法により製造することができる。
【0100】
一般的な製造方法
反応式1:
【化9】
【0101】
反応式2:
【化10】
【0102】
工程1において、一般式IIのアミンを、一般式IIIのコハク酸無水物と、好ましくはアセトン、アセトニトリル、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、ニトロベンゼン、メタノール及びテトラヒドロフランからなる群から選択される反応媒体中で、場合により無機塩基、好ましくは炭酸カリウム、又は有機塩基、好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは−20℃〜160℃の温度で、一般式Vのカルボン酸に反応させる。
【0103】
工程2において、一般式IVのカルボン酸(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、一般式IIのアミンと、工程4に記載された方法により、一般式VIの化合物に反応させる。
【0104】
これとは別に、工程2では、一般式IVの化合物(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)の酸官能基を、例えば相応する酸ハロゲン化物、好ましくは酸塩化物に変換するか又は反応性エステル、好ましくはペンタフルオロフェノールエステルに変換することによりまず活性化し、次いで、一般式IIのアミンと、好ましくはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンからなる群からから選択される反応媒体中で、少なくとも1種の有機又は無機塩基、例えばトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン若しくはジイソプロピルアミンを添加するか又は添加せずに、場合により、好ましくはトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン及びジイソプロピルアミンからなる群から選択される少なくとも1種の有機塩基の存在で、又は無機塩基の存在で、好ましくは−20℃〜100℃の温度で、一般式VIの化合物に反応させる。
【0105】
工程3では、一般式VIのカルボン酸エステル(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくは メチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、場合により、好ましくは、アセトン、アセトニトリル、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン及び水からなる群から選択される群から選択される反応媒体中で、又は前記反応媒体の混合物中で、場合により無機塩基、好ましくはLiOH又はNaOHの存在で、又は場合により酸、好ましくはギ酸、塩酸又はトリフルオロ酢酸の存在で、場合によりトリエチルシラン、トリイソプロピルシラン又はエタンジオールの存在で、好ましくは−20℃〜80℃の温度で一般式Vのカルボン酸に分解する。
【0106】
工程4では、一般式Vのカルボン酸を、一般式VIIのアミンと、好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンからなる群から選択される反応媒体中で、場合により、好ましくは1−ベンゾトリアゾリルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド(EDCI)、N−[(ジメチルアミノ)−1H−1、2、3−トリアゾロ[4、5−b]ピリジノ−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスファートN−オキシド(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)及び1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、からなる群から選択される少なくとも1種のカップリング試薬の存在で、場合により、好ましくは炭酸カリウム及び炭酸セシウムからなる群から選択される少なくとも1種の無機塩基の存在で、又は好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは−70℃〜150℃の温度で、一般式Iの化合物に反応させる。
【0107】
工程5では、一般式VIIのアミンを、一般式IIIのコハク酸無水物と、工程1で記載した方法により、一般式XVIのカルボン酸に反応させる。
【0108】
工程6では、一般式VIIのアミンを、一般式VIIIのカルボン酸と、工程2で記載した方法により、一般式IXの化合物に反応させる。
【0109】
工程7において、一般式IXのカルボン酸エステル(ここで、PGは、C1〜C6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソ−プロピル又はtert−ブチルを表す)を、工程3に記載された方法により、一般式XVIのカルボン酸に分解する。
【0110】
工程8では、一般式IIのアミンを、一般式XVIのカルボン酸と、工程4で記載した方法により、一般式Iの化合物に反応させる。
【0111】
反応式3(ピクテ・スペングラー合成):
【化11】
【0112】
工程9では、一般式Xのアミンを、一般式XIのケトン又はアルデヒド(R2=H)と、好ましくはアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、場合により、無機塩基、好ましくは炭酸カリウムの存在で、又は好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の存在で、好ましくは0℃〜160℃の温度で、一般式XIIのイミンに反応させる。
【0113】
工程10では、一般式XIIのイミンを、場合により、好ましくはベンゼン、エタノール、メタノール、トルエン、水及びキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、好ましくは塩酸、トリフルオロ酢酸又はトリフルオロメタンスルホン酸からなる群から選択される酸の添加下で、好ましくは0℃〜160℃の温度で、一般式IIの化合物に環化させる。
【0114】
反応式4(ビシュラー・ナピエラルスキー合成):
【化12】
【0115】
工程11では、一般式Xのアミンを、一般式XIIIのカルボン酸と、工程4で記載した方法により、一般式XIVのアミドに反応させる。
【0116】
工程12では、一般式XIVのアミドを、好ましくはベンゼン、クロロホルム、トルエン又はキシレンからなる群から選択される反応媒体中で、適切な環化試薬、好ましくは三塩化ホスホリル又は五塩化リンの存在で、場合により五塩化リンの添加下で、好ましくは20℃〜150℃の温度で、一般式XVの化合物に環化させる。
【0117】
工程13では、一般式XIVの化合物を、好ましくはジエチルエーテル、エタノール、酢酸、メタノール、及びテトラヒドロフランからなる群から選択される反応媒体中で、好ましくは水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又は水素からなる群から選択される適切な還元剤の存在で、場合により、パラジウム、白金、酸化白金又はラネーニッケルからなる群から好ましくは選択される触媒の添加下で、場合により、アンモニア、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択される有機塩基の添加下で、好ましくは−20℃〜100℃の温度で、一般式II’(R2=H)の化合物に還元させる。
【0118】
実施例合成の記載
省略記号
AcOH 酢酸
aq. 水性
ブライン 飽和NaCl水溶液
d 日
DCM ジクロロメタン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩
EE 酢酸エチル
エーテル ジエチルエーテル
ges. 飽和
h 時間
HATU O−(7−アザ−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HOAt 7−アザ−1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール
Lsg. 溶液
m/z 質量/電荷比
M モル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
max. 最大
min 分
MS 質量分析
N/A 使用不可能
NEt3 トリエチルアミン
PS−カルボジイミド 次の構造を有するポリマー結合したカルボジイミド:
【化13】
負荷量0.9〜1.4mmol/g
粒子サイズ75〜150μm
PPA ポリリン酸
RG レチガビン
RT 室温 23±7℃
SC シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
vv 体積比率
【実施例】
【0119】
詳細には記載されていない全ての出発材料は、市場で入手可能(提供元は、例えばMDL社(San Ramon, US)のSymyx(登録商標)Available Chemicalsデータベースでサーチすることができる)であるか、又はこの合成は専門文献に既に正確に記載されている(実験的手法は例えばElsevier社(Amsterdam, NL)のReaxys(登録商標)データベースでサーチすることができる)か、又は当業者に公知の方法により製造することができる。
【0120】
カラムクロマトグラフィー(SC)のための固定相として、シリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。
【0121】
全ての中間生成物及び実施例化合物の分析的特性決定は、1H−NMR−分光分析を用いて行った。さらに、全ての実施例化合物及び選択された中間生成物について、質量分析調査(MS、[M+H]+についてm/zの表示)を実施した。
【0122】
中間生成物の合成
中間生成物VVV01の合成:4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸
無水コハク酸7.5g(85.6mmol)のエーテル(450ml)中の懸濁液に、(3−(トリフルオロメチル)フェニル)メチルアミン15.0g(85.6mmol)のエーテル(40ml)中の溶液を30分間にわたり滴下した。引き続き、室温で72時間撹拌した。この得られた沈殿物を濾別し、乾燥した。この残留物のSC(EE/MeOH 1:1)により、4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)酪酸10.4g(37.8mmol、44%)が得られた。
【0123】
中間生成物VVV04の合成:4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミドの合成
4−フルオロフェネチルアミン15.0g(108.0mmol)及び安息香酸13.2g(108.0mmol)のDCM中の溶液に、HOAt1.5g(10.8mmol)を添加し、その後で0℃に冷却した。この温度で、EDC22.8g(119.0mmol)を添加し、引き続き室温で16時間撹拌した。この反応溶液を、連続して1M水性塩酸(2×300ml)、2MNaOH水溶液(300ml)及びブライン(200ml)で洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミド20.5g(84.2mmol、78%)が得られた。
【0124】
b)7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(4−フルオロフェネチル)ベンズアミド12.5g(51.4mmol)及びポリリン酸(150ml)からなる混合物を150℃で5日間加熱した。次いで、この熱い溶液を水中に注ぎ込み、この反応をNaHCO3の添加により停止させた。これをDCM(3×300ml)で抽出した。この合わせた有機相をブライン(300ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン3.2gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0125】
c)7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン3.2g(最大14.2mmol)のEtOH(80ml)中の溶液に、NaBH4 0.65g(17.1mmol)を滴加し、引き続き室温で16時間撹拌した。次いで、真空中で濃縮し、この残留物をDCM(200ml)で収容した。これを水で洗浄し、この水相をDCM(2×150ml)で抽出した。この合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この場合、7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンが粗製生成物として得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0126】
d)4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
粗製生成物の7−フルオロ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(最大14.2mmol)のMeCN(200ml)中の溶液に、連続してコハク酸無水物5.0g(49.7mmol)及びNEt3 4.0ml(28.4mmol)を添加し、室温で16時間撹拌した。引き続き、真空中で濃縮し、この残留物を飽和NaHCO3水溶液(300ml)で収容した。これをDCM(2×200ml)で抽出した。この合わせた有機相を1M水性塩酸(200ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1+1%AcOH)により、4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸1.72g(5.3mmol、3工程を介して10%)が得られた。
【0127】
中間生成物VVV06の合成:4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミドの合成
N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミド4.98g(19.5mmol、98%)の合成は、中間生成物VVV04についてa)で記載した方法により行った。
【0128】
b)7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(4−メトキシフェネチル)ベンズアミド4.0g(15.7mmol)及びPOCl3 21.1ml(227.0mmol)のMeCN(120ml)中の混合物を、16時間還流させながら加熱した。引き続き真空中で濃縮し、MeOHで収容し、再び真空中で濃縮した。この工程を3回繰り返した。残留物として、粗製生成物としての7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン24.65gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0129】
c)7−メトキシ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
b)からの粗製生成物24.65g(最大15.7mmol)を、中間生成物VVV04についてc)で記載された方法により、7−メトキシ−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンに反応させた。こうして得られた粗製生成物6.81gを、付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0130】
d)4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
c)からの粗製生成物6.81gを、中間生成物VVV04についてd)で記載された方法により、4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸に反応させた。この場合、4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸2.2g(6.5mmol、3工程にわたり41%)が得られた。
【0131】
中間生成物VVV09の合成:4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸
a)7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンの合成
2−p−トリル−エチルアミン12.0g(89mmol)及びベンズアルデヒド11.21ml(111mmol)のPPA(300g)中の混合物を、100℃で5日間撹拌した。室温に冷却した後に、飽和K2CO3水溶液(1200ml)中に注いだ。DCM(300ml)の添加後に、室温で50分間撹拌した。次いで、この相を分離し、この水相をDCM(2×500ml)で抽出した。この有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この場合、粗製生成物として7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン16.3gが得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0132】
b)4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸の合成
a)からの粗製生成物の7−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン16.3gのMeCN(300ml)中の溶液に、コハク酸無水物25.5g(255mmol)及びNEt3 20.3ml(146mmol)を連続して添加し、室温で16時間撹拌した。引き続き、真空中で濃縮した。この残留物をDCM(400ml)で収容した。次いで、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。この水相をDCM(2×400ml)で抽出した。この合わせた有機相を1N水性塩酸(400ml)で洗浄し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1→ヘプタン/EE/AcOH2:2:1への勾配)及び引き続くEEからの残留物の晶析により、4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸6.79g(21mmol、2工程にわたり24%)が得られた。
【0133】
中間生成物VVV12の合成:4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン
ベンズアルデヒド1.06g(10.0mmol)及び2−フェニル−プロピルアミン1.35g(10.0mmol)のトルエン(45ml)中の溶液に、4Åのモレキュラーシーブ(10g)を添加し、4時間還流させながら加熱した。室温に冷却した後に、ケイソウ土により濾過し、濾液を真空中で濃縮した。この残留物をTFA(90ml)中に溶かし、この溶液を120℃で20時間加熱した。次いで、真空中で濃縮し、2N NaOH水溶液で塩基性に調節した。引き続きEEで抽出した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘキサン/EE7:3)により、4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン1.74g(7.8mmol、78%)が得られた。
【0134】
中間生成物VVV14の合成:4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン
a)N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミドの合成
2−メチル−2−フェニルプロピルアミン塩酸塩1.86g(10.0mmol)のDCM(30ml)中の溶液に、NEt3 4.0ml(30mmol)及び塩化ベンゾイル4.22g(30mmol)を0℃で連続して添加し、室温で1時間撹拌した。引き続き、DCMで希釈し、10%の水性塩酸、飽和Na2CO3水溶液及びブラインで洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミド2.48g(9.8mmol、98%)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0135】
b)4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリンの合成
N−(2−メチル−2−フェニルプロピル)ベンズアミド1.27g(5.0mmol)のキシレン(20ml)中の溶液に、P2O5 1.42g(10.0mmol)及びPOCl3(4ml)を添加し、150℃で3時間加熱した。室温に冷却した後に、真空中で濃縮した。この残留物を、20%のNaOH水溶液で塩基性に調節した。引き続き、EEで抽出し、この有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン634mg(2.7mmol)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0136】
c)4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリンの合成
4,4−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン471mg(2.0mmol)のMeOH(6ml)中の溶液を0℃に冷却し、NaBH4 151mg(4.0mmol)を少しずつ添加した。室温で3時間撹拌した後に、飽和NH4Cl水溶液を添加した。引き続き、メタノールの大部分を真空中で除去し、EEで抽出した。この有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物として、4,4−ジメチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン19mg(0.08mmol、4%)が得られ、これを付加的に精製することなしにさらに反応させた。
【0137】
他の中間生成物の合成
他の中間生成物の合成は、既に記載された方法により行った。表1中に、どの化合物がどの方法により製造されたかが記載されている。当業者には、この場合、どの出発物質及び試薬がそれぞれ使用されたかは明らかである。
【0138】
【表1】
【0139】
実施例化合物の合成
実施例化合物1の合成:4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン209mg(1.0mmol)及び4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のDCMとDMFとの混合物中の(82ml、40:1vv)溶液に、PSカルボジイミド樹脂1.98g(約2.0mmol)を添加し、室温で16時間振盪させた。引き続き、この樹脂を濾別し、DCM及びMeOHで後洗浄した。この濾液を真空中で濃縮した。この残留物のSC(DCM/EtOH 40:1)により、4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸−アミド287mg(0.6mmol、62%)が得られた。 MS: m/z 467.2 [M+H]+。
【0140】
実施例化合物3の合成:4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のTHF(8ml)中の溶液に、連続して1−(チオフェン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン236mg(1.1mmol)、HATU380mg(1.0mmol)及びNEt3 263μl(1.9mmol)を添加し、引き続き室温で24時間撹拌した。次いで、EE(30ml)で希釈し、4M NH4Cl水溶液及び1M NaHCO3水溶液でそれぞれ2回洗浄した。この有機相を、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(EE)により、4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド410mg(0.87mmol、87%)が得られた。 MS: m/z 473.1 [M+H]+。
【0141】
実施例化合物5の合成:4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド
4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸(中間生成物VVV04)200mg(0.61mmol)及び3−トリフルオロメチル−ベンジルアミン88.0μl(0.61mmol)のDCM(15ml)中の溶液を0℃に冷却し、連続してHOAt8.3mg(0.06mmol)及びEDC129mg(0.67mmol)を添加した。引き続き、室温で16時間撹拌した。この反応溶液を水(75ml)中に注ぎ込み、DCM(2×75ml)で抽出した。この合わせた有機相を1M NaOH水溶液(100ml)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘプタン/EE1:1+MeOH中で2%の7N NH3)により、4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)−ベンジル)酪酸アミド240mg(0.50mmol、81%)が得られた。 MS: m/z 485.2 [M+H]+。
【0142】
実施例化合物9の合成:4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド
4−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ)−酪酸(中間生成物VVV01)275mg(1.0mmol)のDCM(13ml)中の溶液に、EDC384mg(2.0mmol)、DIPEA306μl(1.8mmol)及びHOBt135mg(1.0mmol)を添加し、室温で5分間撹拌した。次いで、4−メチル−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン268mg(1.2mmol)を添加し、これをさらに室温で2時間撹拌した。引き続き、DCMで希釈し、連続して10%の水性塩酸、飽和Na2CO3水溶液、飽和NH4Cl水溶液及びブラインで洗浄した。この有機相を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残留物のSC(ヘキサン/EE 7:3)により、4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−メチル]酪酸アミド346mg(0.72mmol、72%)が得られた。 MS: m/z 481.2 [M+H]+。
【0143】
実施例化合物14〜73の自動合成
セプタムキャップを備えた乾燥したねじ付きガラス中に、相応する置換された4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−酪酸誘導体(100μmol、DCM(2ml)中で又はDCM/THF混合物(3:1vv、2ml)中で0.05M)を室温で装入し、カルボニルジイミダゾール(105μmol、DCM (1ml)中で0.05M)を添加した。室温で1時間の反応時間の後に、相応するアミド誘導体(100μmol、DCM(1ml)中で0.1M)を室温で添加した。室温で16時間撹拌した後に、水(3ml)で加水分解し、この反応容器を空にし、DCM(2.5ml)で後洗浄した。この相を分離し、有機相を水(3ml)でさらに1回、引き続きブライン(3ml)で洗浄した。この溶剤を真空中で除去し、この生成物をHPLCで精製した。この分析を、質量分析により行い、ここで、全ての化合物について、それぞれ記載されたm/z[M+H]+が得られた。
【0144】
他の実施例化合物の合成
他の実施例化合物の合成は、既に記載された方法により行った。表2中に、どの化合物がどの方法により製造されたかが記載されている。当業者には、この場合、どの出発物質及び試薬がそれぞれ使用されたかは明らかである。
【0145】
【表2】
【0146】
薬理学的試験
「膜電位感受性色素(voltage sensitive dyes)」の使用下での蛍光アッセイ
ヒトKCNQ2/3チャンネルを発現するCHO−K1−細胞を、細胞培養フラスコ(例えば80cm2のTCフラスコ、Nunc)中で、10%FCS(PAN Biotech, z.B. 3302-P270521)を含むDMEM−ハイ−グルコース(Sigma Aldrich, D7777)又は別のMEMアルファ媒体(MEM Alpha Medium)(1×、液状、Invitrogen、#22571)、10%牛胎児血清(FCS)(Invitrogen、#10270-106、熱により不活性化)及び必要な選択抗生物質と共に、37℃、5%CO2及び95%空気湿度で接着性に培養した。
【0147】
測定のために播種する前に、前記細胞をCa2+/Mg2+なしの1×DPBS緩衝液(例えば、Invitrogen、#14190-094)で洗浄し、Accutase(PAA Laboratories、#L11-007)を用いて培養容器の底部から剥離させた(37℃で15分間Accutaseと一緒にインキュベーション)。次に存在する細胞数の決定を、CASYTM細胞カウンター(モデルTCC、Schaerfe System)を用いて実施し、引き続き密度最適化に応じて個々のセルラインに対して20000〜30000細胞/ウェル/前記培養基100μlを、タイプCorningTMCellBINDTMの96ウェル−測定プレート(Flat Clear Bottom Black Polystyrene Microplates, #3340)上に播種した。その後に、室温で通気なし又は空気湿度の調節なしで1時間のインキュベーションを行い、37℃、5%CO2及び95%空気湿度での24時間のインキュベーションを続けた。
【0148】
膜電位アッセイキット(RedTM Bulk format part R8123 for FLIPR, MDS Analytical TechnologiesTM)からの電位感受性蛍光染料を、膜電位アッセイキットのレッドコンポーネントA(Membrane Potential Assay Kit Red Component A)の容器の内容物を細胞外緩衝液(PS緩衝液、120mM NaCl、1mM KCl、10mM HEPES、2mM CaCl2、2mM MgCl2、10mM グルコース;pH7.4)200ml中に溶かすことにより準備した。培養基を除去した後に、前記細胞をES緩衝液200μlで洗浄し、引き続き上記の染料溶液100μlで覆い、室温で45分間光遮断下でインキュベーションした。
【0149】
この蛍光測定を、BMG Labtech FLUOstarTM装置、BMG Labtech NOVOstarTM装置又はBMG Labtech POLARstarTM装置を用いて実施した(525nmエクシケーション、560nmエミッション、ボトムレッドモード)。染料−インキュベーションの後に、試験すべき物質50μlを所望の濃度で、又は対照の目的でES緩衝液50μlを測定プレートの別々のキャビティ中に添加し、室温で30分間光遮断下でインキュベートした。引き続き、5分間染料の蛍光強度を測定し、規定された一定の時点で、それぞれのウェルの蛍光値F1を決定した。それに基づいて、それぞれのウェル中に100mM KCl溶液(最終濃度92mM)15μlの添加を行った。前記の蛍光の変化を、引き続き、全ての適切な測定値が得られるまで(特に5〜30分間)測定した。KCl適用後の規定された時点で、この場合に蛍光ピークの時点が生じる蛍光値F2を測定する。
【0150】
算出のために、前記蛍光強度F2を蛍光強度F1と比較し、そこから目標化合物のカリウムチャンネルに関するアゴニスト活性を決定した。F2とF1とはこのために次のように比較した:
【数1】
物質がアゴニスト活性を有しているかどうかを決定するために、例えば、
【数2】
を、対照細胞の
【数3】
と比較することができる。
【0151】
【数4】
は、前記反応バッチに、試験すべき物質の代わりに、緩衝剤溶液だけを添加し、蛍光強度の値F1Kを決定し、カリウムイオンを前記したのと同様に添加し、蛍光強度の値F2Kを測定することにより算出した。次いで、F2KとF1Kとを次のように差し引き計算した:
【数5】
【数6】
が
【数7】
よりも大きい場合に、物質がカリウムチャンネルに関するアゴニスト活性を有する:
【数8】
【数9】
と
【数10】
との比較とは無関係に、目標化合物の用量の増加と共に
【数11】
の増加が観察できる場合には、前記目標化合物のアゴニスト活性に関しても推論される。
【0152】
EC50値とIC50値との計算は、「Prism v4.0」(GraphPad SoftwareTM)のソフトウェアを用いて実施した。
【0153】
電圧固定測定法
これらの物質のKCNQ2/3アゴニスト作用を電気生理学的に確認するために、安定にトランスフェクションされたhKCNQ2/3CHO−K1セルラインに関して電圧固定(voltage-clamp)モードでパッチ・クランプ(patch-clamp)測定(Hamill Op, Marty A, Neher E, Sakmann B, Sigworth FJ.著: Improved patch-clamp techniques for high-resolution current recording from cells and cell-free membrane patches, Pfluger Arch. 1981 Aug; 391(2):85-100)を実施した。ギガシールの形成後に、前記細胞をまず−60mVの阻止電圧でクランプした。引き続き、消極する電圧飛躍(Spannungssprunge)を+20mVの電位にまで適用し(インクリメント:20mV、時間:1秒)、KCNQ2/3タイプの電流の機能表現を確認した。前記物質試験を−40mVの電位で行った。各細胞に関して、まず、−40mVでレチガビン(10μM)により誘導された電流増加をポジティブ対照として記録した。レチガビン効果を完全に洗い流した後(時間80s)に、前記試験物質(10μM)を適用した。前記試験物質により誘導された電流増加を、レチガビン効果に標準化し、相対的有効性とした(下記参照)。
【0154】
ラットの場合のホルマリン試験
このホルマリン試験(Dubuisson, D.及び Dennis, S.G.著、1977, Pain, 4, 161 - 174)は、急性痛並びに慢性痛のためのモデルである。本願明細書に紹介された試験で、慢性痛コンポーネント(ホルマリン試験のフェーズ2;ホルマリン投与後の時間間隔21〜27分)を評価した。
【0155】
後ろ脚の背側への1回のホルマリン注射により、自由に運動可能な試験動物において、2相性の侵害受容反応を誘導し、この侵害受容反応は明らかに相互に異なる3種の行動パターンの観察により捉えられる。
【0156】
ホルマリンは、50μlの容量で、かつ5%の濃度でそれぞれの動物の右の後ろ脚の背側に皮下適用する。付形剤及び試験されるべき物質を、ホルマリン注射の前の静脈内で5分、又は経口で30分に適用する。
【0157】
この特異的な運動変化(例えば脚を持ち上げる、脚を振る、動物の体重移動並びに咬む反応及びなめる反応)を、ホルマリン注射後の60分まで連続的に観察しかつ記録する。この運動変化を、多様に重みづけ(スコア0〜3)して、ペインレート(PR)を次の式を用いて計算する:
PR = [(T0 x 0) + (T1 x 1) + (T2 x 2) + (T3 x 3)] / 180
この場合、T0、T1、T2及びT3は、それぞれ動物が運動様式0、1、2又は3を示す時間(秒で表す)に相当する。
【0158】
動物種として、スプラーグドリー種のラット(Janvier, Belgien)を使用した。これらの動物の体重は180〜200gであり;群の大きさはn=10であった。
【0159】
薬理学的データ
表3中で、上述に記載された薬理学的モデルからの結果がまとめられている。
【0160】
【表3】
【0161】
比較試験
この本発明による置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドは、国際公開第2008/046582号から公知の置換されたテトラヒドロピロロピラジンと比較して、次の比較試験から明らかなように、in vitroで又はin vivoで改善された有効性により優れている:
【化14】
【化15】
【0162】
【表4】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)の、遊離化合物又は生理学的に許容し得る酸又は塩基の塩の形での、置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド
【化1】
[式中、
R0は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R1は、F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;F;Cl;Br;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR1及びR2は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;又はS(=O)2N(R0)2を表し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11は、H;F;Cl;Br;CN;R0;を表し;
R12は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか1箇所又は数箇所置換されていてもよく;又はC2〜C8−アルキルで架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R14は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
又はR11及びR12;又はR13及びR14は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、R0を表し;
ここで、「置換されたアルキル」、「置換されたヘテロアルキル」、「置換されたヘテロサイクリル」及び「置換されたシクロアルキル」は、それぞれ相互に無関係に1つ又は複数の水素原子のF;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表し;
ここで、「置換されたアリール」及び「置換されたヘテロアリール」は、それぞれ相互に無関係に1つもしくは複数の水素原子のF;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表す]。
【請求項2】
R1は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項3】
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味することを特徴とする、請求項1又は2に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項4】
R7、R8、R9、R10は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項5】
R11は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、フェニルと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項6】
R12及びR14は、それぞれ相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項7】
R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表すことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項8】
一般式(2)
【化2】
[式中、
R1は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はチエニル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたチエニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;又はC1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11及びR13は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している、環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表す]を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項9】
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;を表すか;又は次の部分構造A、B又はCから選択され
【化3】
ここで、
n=0、1、2、3、4、5、6、7又は8;
m=0、1、2又は3;
前記環Xは、1又は2個のN原子を環原子として含有することができ;
前記環Yは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、3個までのヘテロ原子はN、O又はSから相互に無関係に選択されていてもよく;及び/又は1つ又は2つの二重結合を有することができ;
R18及びR19は、相互に無関係にH;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2H;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合する、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合したアリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;又はフェニル環又はヘテロアリール環に縮合したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、相互に無関係に、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R22及びR23は、相互に無関係に、H;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;を表すことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項10】
次の群
1 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
2 4−(1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
3 4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
4 4−オキソ−4−[1−(4−ピリジル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
5 4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
6 4−(5−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
7 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
8 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
9 4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
10 4−(4,4−ジメチル−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
11 4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
12 4−(5−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
13 4−(3−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
14 N−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
15 N−(2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
16 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
17 N−(2−フリルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
18 N−ベンジル−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
19 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
20 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
21 4−オキソ−N−フェネチル−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
22 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
23 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
24 N−[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
25 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ酪酸アミド;
26 N−(2−クロロフェニル)−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
27 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ酪酸アミド;
28 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−フリルメチル)−4−オキソ酪酸アミド;
29 N−ベンジル−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
30 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
31 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ酪酸アミド;
32 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
33 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
34 N−(4−メトキシフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
35 N−(2−クロロフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
36 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
37 N−(2−フリルメチル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
38 N−ベンジル−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
39 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
40 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
41 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
42 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
43 N−(4−メトキシフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
44 N−(2−クロロフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
45 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
46 N−(2−フリルメチル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
47 N−ベンジル−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
48 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
49 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
50 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
51 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
52 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−チエニルメチル)酪酸アミド;
53 N−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
54 N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
55 N−[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
56 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(p−トリルメチル)酪酸アミド;
57 N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
58 N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
59 N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
60 N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
61 N−[(2,5−ジフルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
62 N−(1−ナフチルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
63 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
64 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
65 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
66 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−プロピル酪酸アミド;
67 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
68 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
69 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
70 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
71 4−(1−(2−メチル−プロプ−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
72 4−(1−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
73 4−オキソ−4−(1−(2−フルオロ−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
から選択される、請求項1に記載の4−オキソ酪酸アミド又はその生理学的に許容し得る塩。
【請求項11】
個々の立体異性体又はその混合物、遊離化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩の形態での請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1種のテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド、並びに場合により適当な添加剤及び/又は助剤及び/又は場合により他の作用物質を含有する医薬。
【請求項12】
痛み、てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調症と関連する運動異常症及び/又は尿失禁の治療のための医薬を製造するための、個々の立体異性体又はその混合物、遊離化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩の形態での請求項1から10のいずれか一項に記載のテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドの使用。
【請求項1】
一般式(1)の、遊離化合物又は生理学的に許容し得る酸又は塩基の塩の形での、置換されたテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド
【化1】
[式中、
R0は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋したアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R1は、F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;F;Cl;Br;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR1及びR2は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;又はS(=O)2N(R0)2を表し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11は、H;F;Cl;Br;CN;R0;を表し;
R12は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝の、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか1箇所又は数箇所置換されていてもよく;又はC2〜C8−アルキルで架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所又は数箇所置換されていてもよい;を表し;
R14は、H;F;Cl;Br;CN;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
又はR11及びR12;又はR13及びR14は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、それぞれ、場合により、(ヘテロ)アリールと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、R0を表し;
ここで、「置換されたアルキル」、「置換されたヘテロアルキル」、「置換されたヘテロサイクリル」及び「置換されたシクロアルキル」は、それぞれ相互に無関係に1つ又は複数の水素原子のF;Cl;Br;I;CN;CF3;=O;=NH;=C(NH2)2;NO2;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表し;
ここで、「置換されたアリール」及び「置換されたヘテロアリール」は、それぞれ相互に無関係に1つもしくは複数の水素原子のF;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)H;C(=O)R0;CO2H;C(=O)OR0;CONH2;C(=O)NHR0;C(=O)N(R0)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−C(=O)−R0;O−C(=O)−O−R0;O−(C=O)−NH−R0;O−C(=O)−N(R0)2;O−S(=O)2−R0;O−S(=O)2OH;O−S(=O)2OR0;O−S(=O)2NH2;O−S(=O)2NHR0;O−S(=O)2N(R0)2;NH2;NH−R0;N(R0)2;NH−C(=O)−R0;NH−C(=O)−O−R0;NH−C(=O)−NH2;NH−C(=O)−NH−R0;NH−C(=O)−N(R0)2;NR0−C(=O)−R0;NR0−C(=O)−O−R0;NR0−C(=O)−NH2;NR0−C(=O)−NH−R0;NR0−C(=O)−N(R0)2;NH−S(=O)2OH;NH−S(=O)2R0;NH−S(=O)2OR0;NH−S(=O)2NH2;NH−S(=O)2NHR0;NH−S(=O)2N(R0)2;NR0−S(=O)2OH;NR0−S(=O)2R0;NR0−S(=O)2OR0;NR0−S(=O)2NH2;NR0−S(=O)2NHR0;NR0−S(=O)2N(R0)2;SH;SR0;S(=O)R0;S(=O)2R0;S(=O)2OH;S(=O)2OR0;S(=O)2NH2;S(=O)2NHR0;S(=O)2N(R0)2による置換を表す]。
【請求項2】
R1は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたヘテロアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;を表し;
R2は、H;又はC1〜C10−アルキル、飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項3】
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;OCF3;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SCF3;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味することを特徴とする、請求項1又は2に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項4】
R7、R8、R9、R10は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項5】
R11は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表し;
R13は、H;F;Cl;Br;CN;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C2〜C4−アルキルを介して架橋されたフェニル又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、ここで、このアルキル鎖はそれぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、場合により、フェニルと縮合されていて、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項6】
R12及びR14は、それぞれ相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項7】
R15は、C3〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所又は数箇所置換されていて、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表すことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項8】
一般式(2)
【化2】
[式中、
R1は、C1〜C10−アルキル又はC2〜C10−ヘテロアルキル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;フェニル又はチエニル、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたフェニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であることができる;又はC1〜C8−アルキルを介して架橋されたチエニル、これは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ相互に無関係に、H;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;−O−(C1〜C8−アルキル)−O−;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2;を意味し;
R7、R8、R9、R10は、それぞれ相互に無関係に、H;又はC1〜C4−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
R11及びR13は、相互に無関係に、H;C1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、を表し;
又はR11及びR13は、これらが結合している、環原子としての炭素原子と一緒になって、C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリルを形成し、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;アリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたC3〜C7−シクロアルキル、これは飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;C1〜C8−アルキルを介して架橋されたアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている、この場合、このアルキル鎖は、それぞれ分枝又は非分枝で、飽和又は不飽和で、非置換であるか、1箇所若しくは数箇所置換されていてもよい;を表す]を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項9】
R15は、C3〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で、分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;を表すか;又は次の部分構造A、B又はCから選択され
【化3】
ここで、
n=0、1、2、3、4、5、6、7又は8;
m=0、1、2又は3;
前記環Xは、1又は2個のN原子を環原子として含有することができ;
前記環Yは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、3個までのヘテロ原子はN、O又はSから相互に無関係に選択されていてもよく;及び/又は1つ又は2つの二重結合を有することができ;
R18及びR19は、相互に無関係にH;F;Cl;Br;I;NO2;CF3;CN;R0;C(=O)(R0又はH);C(=O)O(R0又はH);C(=O)N(R0又はH)2;OH;OR0;O−(C1〜C8−アルキル)−O;O−(C1〜C8−アルキル)−O−C1〜C8−アルキル;N(R0又はH)2;N(R0又はH)−C(=O)−R0;N(R0又はH)−C(=O)−N(R0又はH)2;SH;SR0;S(=O)2R0;S(=O)2O(R0又はH);S(=O)2−N(R0又はH)2H;を意味し;
又はR18及びR19は、これらが結合する、環原子としての炭素原子又は窒素原子と一緒になって、フェニル環又はヘテロアリール環に縮合したアリール又はヘテロアリール、これらは非置換であるか又は1箇所もしくは数箇所置換されている;又はフェニル環又はヘテロアリール環に縮合したC3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R20及びR21は、相互に無関係に、H又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;C3〜C7−シクロアルキル又はヘテロサイクリル、これらはそれぞれ飽和又は不飽和で、非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を表し;
又はR20及びR21は、これらが結合している、環原子としての炭素原子又はヘテロ原子と一緒になって、環Yに縮合するアリール又はヘテロアリール、これらはそれぞれ非置換であるか又は1箇所若しくは数箇所置換されている;を形成し;
R22及びR23は、相互に無関係に、H;又はC1〜C10−アルキル、これは飽和又は不飽和で;分枝又は非分枝で、非置換である;を表すことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の4−オキソ酪酸アミド。
【請求項10】
次の群
1 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
2 4−(1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
3 4−オキソ−4−(1−チエン−2−イル−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2(1H)−イル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
4 4−オキソ−4−[1−(4−ピリジル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
5 4−(7−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−オキソ−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)酪酸アミド;
6 4−(5−フルオロ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
7 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
8 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
9 4−(4−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
10 4−(4,4−ジメチル−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
11 4−(7−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
12 4−(5−メトキシ−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
13 4−(3−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
14 N−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
15 N−(2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
16 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
17 N−(2−フリルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
18 N−ベンジル−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
19 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
20 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
21 4−オキソ−N−フェネチル−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
22 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
23 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
24 N−[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
25 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ酪酸アミド;
26 N−(2−クロロフェニル)−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
27 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−オキソ酪酸アミド;
28 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−フリルメチル)−4−オキソ酪酸アミド;
29 N−ベンジル−4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
30 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
31 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−オキソ酪酸アミド;
32 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
33 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
34 N−(4−メトキシフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
35 N−(2−クロロフェニル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
36 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
37 N−(2−フリルメチル)−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
38 N−ベンジル−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
39 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
40 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
41 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
42 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(3−フェニルプロピル)酪酸アミド;
43 N−(4−メトキシフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
44 N−(2−クロロフェニル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
45 N−(1−メチル−6−インダゾリル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
46 N−(2−フリルメチル)−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
47 N−ベンジル−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
48 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(2−ピリジルメチル)酪酸アミド;
49 N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ酪酸アミド;
50 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−フェネチル酪酸アミド;
51 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−(4−ピリジルメチル)酪酸アミド;
52 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(2−チエニルメチル)酪酸アミド;
53 N−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
54 N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
55 N−[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
56 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−(p−トリルメチル)酪酸アミド;
57 N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
58 N−[(3−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
59 N−[(2−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
60 N−[(4−フルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
61 N−[(2,5−ジフルオロフェニル)メチル]−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
62 N−(1−ナフチルメチル)−4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)酪酸アミド;
63 4−(7−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
64 4−(5−メチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
65 4−(5,7−ジメチル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−プロピル酪酸アミド;
66 4−オキソ−4−(1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−プロピル酪酸アミド;
67 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
68 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
69 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[2−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
70 4−オキソ−4−(1−(2−トリル)−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]メチル]酪酸アミド;
71 4−(1−(2−メチル−プロプ−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
72 4−(1−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−4−オキソ−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
73 4−オキソ−4−(1−(2−フルオロ−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−N−[[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]メチル]酪酸アミド;
から選択される、請求項1に記載の4−オキソ酪酸アミド又はその生理学的に許容し得る塩。
【請求項11】
個々の立体異性体又はその混合物、遊離化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩の形態での請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1種のテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミド、並びに場合により適当な添加剤及び/又は助剤及び/又は場合により他の作用物質を含有する医薬。
【請求項12】
痛み、てんかん、尿失禁、不安状態、依存症、躁病、双極性障害、偏頭痛、認識障害、失調症と関連する運動異常症及び/又は尿失禁の治療のための医薬を製造するための、個々の立体異性体又はその混合物、遊離化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩の形態での請求項1から10のいずれか一項に記載のテトラヒドロイソキノリニル−4−オキソ−酪酸アミドの使用。
【公表番号】特表2012−512214(P2012−512214A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541202(P2011−541202)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009040
【国際公開番号】WO2010/075973
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009040
【国際公開番号】WO2010/075973
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】
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