説明

MEMSセンサの製造方法およびMEMSセンサ

【課題】非金属材料からなる保護膜の不所望なエッチングを防止することができる、MEMSセンサの製造方法およびMEMSセンサを提供する。
【解決手段】シリコンウエハWの一方面上に、第1犠牲層24、ダイヤフラム6、第2犠牲層25、バックプレート8および保護膜10が形成される。保護膜10の材料にポリイミドが用いられ、第2犠牲層25の材料にAlが用いられる。そして、保護膜10に、バックプレート8の孔9と連通する孔13が形成される。また、保護膜10におけるバックプレート8の周囲に、孔14が形成される。そして、保護膜10の内側に孔9,13,14を通して塩素系ガスが供給されることにより、第2犠牲層25が除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により製造される各種センサ(MEMSセンサ)およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、MEMSセンサが携帯電話機などに搭載され始めたことから、MEMSセンサの注目度が急激に高まっている。MEMSセンサの代表的なものとして、たとえば、シリコンマイク(Siマイク)がある。
シリコンマイクは、シリコン基板を備えている。シリコン基板の中央部には、それを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている。シリコン基板上には、貫通孔と対向する位置に、ポリシリコンからなるダイヤフラムが配置されている。ダイヤフラムは、シリコン基板から浮いた状態(シリコン基板の表面に対して微小な間隔を空けた状態)に設けられることにより、シリコン基板の表面と対向する方向に振動可能とされている。ダイヤフラムに対してシリコン基板と反対側には、ポリシリコンからなるバックプレートが配置されている。バックプレートは、ダイヤフラムに対して微小な間隔を空けて対向している。バックプレートの表面は、SiN(窒化シリコン)からなる保護膜により被覆されている。
【0003】
ダイヤフラムおよびバックプレートは、それらを対向電極とするコンデンサを形成する。そして、そのコンデンサに所定の電圧が印加された状態で、音圧(音波)によりダイヤフラムが振動すると、コンデンサの静電容量が変化し、その静電容量の変化によるダイヤフラムおよびバックプレート間の電圧変動が音声信号として出力される。
このようなシリコンマイクの製造工程では、シリコン基板上に下犠牲層が形成され、その下犠牲層上にダイヤフラムが形成される。その後、上犠牲層がダイヤフラムの表面全域を被覆するように形成され、その上犠牲層上にバックプレートが形成される。バックプレートの形成後、保護膜が上犠牲層およびバックプレートの表面の全域を被覆するように形成される。そして、保護膜に貫通孔が形成された後、その貫通孔から保護膜の内側にエッチャントが供給され、下犠牲層および上犠牲層が除去される。これにより、ダイヤフラムがシリコン基板の表面から浮いた状態になるとともに、ダイヤフラムとバックプレートとの間に微小な間隔の空間が形成される。
【特許文献1】特表2001−518246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
下犠牲層および上犠牲層と保護膜などとのエッチング選択比を考慮して、一般的には、下犠牲層および上犠牲層の材料にSiO2(酸化シリコン)が用いられ、エッチャントにHF(フッ酸)が用いられる。しかしながら、下犠牲層および上犠牲層が除去されるまで比較的長い時間(たとえば、20〜30分間)を要し、その長い時間にわたって保護膜もフッ酸に曝されるため、保護膜がエッチングされてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、非金属材料からなる保護膜の不所望なエッチングを防止することができる、MEMSセンサの製造方法およびMEMSセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板の一方面上に第1犠牲層を形成する工程と、前記第1犠牲層上に下電極を形成する工程と、前記第1犠牲層上に前記下電極を覆うように金属材料からなる第2犠牲層を形成する工程と、前記第2犠牲層上に金属材料からなる上電極を形成する工程と、前記基板上に前記第1犠牲層、第2犠牲層および前記上電極を一括して覆うように非金属材料からなる保護膜を形成する工程と、前記保護膜に貫通孔を形成し、前記貫通孔を通して前記保護膜の内側にエッチャントを供給することにより、少なくとも前記第2犠牲層を除去する工程とを含む、MEMSセンサの製造方法である。
【0007】
この製造方法では、基板の一方面上に、第1犠牲層、下電極、第2犠牲層、上電極および非金属材料からなる保護膜がこの順に形成される。これにより、下電極が第2犠牲層により覆われ、第1犠牲層、第2犠牲層および上電極が保護膜により一括して覆われた状態となる。その後、保護膜に貫通孔が形成される。そして、保護膜の内側に貫通孔を通してエッチャントが供給され、少なくとも第2犠牲層が除去される。第1犠牲層は、第2犠牲層と同時または第2犠牲層の除去と前後して除去される。第1犠牲層の除去により、下電極は、基板から浮いた状態(基板との間に間隔を空けて対向した状態)となる。また、第2犠牲層の除去により、下電極と上電極との間に空間が形成され、下電極と上電極とが間隔を空けて対向した状態となる。その結果、基板の一方面上に下電極と上電極とが間隔を空けて対向配置され、上電極における下電極側と反対側の面が保護膜により被覆された構成のMEMSセンサが得られる。
【0008】
保護膜の材料に非金属材料が用いられ、第2犠牲層の材料に金属材料が用いられる。そのため、第2犠牲層に対する保護膜のエッチング選択比を大きくすることが容易である。たとえば、請求項2に記載のように、第2犠牲層がAl(アルミニウム)を含む金属材料からなり、請求項3に記載のように、保護膜が有機材料からなる場合、第2犠牲層のエッチングに用いられるエッチャントとして塩素系ガスを採用することにより、第2犠牲層に対する保護膜のエッチング選択比を大きくすることができる。その結果、第2犠牲層のエッチング時に、保護膜が塩素系ガスに長時間にわたって曝されても、保護膜がエッチングされることを防止できる。
【0009】
なお、第1犠牲層が第2犠牲層と同じ材料からなる場合、同じエッチャントを用いて、第1犠牲層および第2犠牲層を同時に除去することができる。第1犠牲層が第2犠牲層の材料と異なる材料からなる場合、第2犠牲層の除去と前後して、第1犠牲層を除去可能なエッチャントが保護膜の内側に供給されることにより、第1犠牲層が除去される。
請求項4に記載のように、第2犠牲層は、スパッタ法により形成され、上電極は、第2犠牲層の形成に引き続いて、スパッタ法により形成されることが好ましい。第2犠牲層および上電極の両方が金属材料からなるので、スパッタ法により、それらを連続して形成することができる。これにより、MEMSセンサの製造工程を簡素化することができる。
【0010】
また、請求項5に記載のように、第2犠牲層は、Si(シリコン)が混入された金属材料からなることが好ましい。この場合、第2犠牲層のエッチング時に、金属材料中の金属成分のみが除去され、Siが粒となって下電極上に残留する。下電極上に残留するSiの粒は、上電極と下電極との接触を防止するストッパとして機能する。したがって、上電極と下電極との接触防止のためのストッパを形成するための工程を別途必要としない。よって、MEMSセンサの製造工程をさらに簡素化することができる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、基板と、前記基板の一方面に対して間隔を空けて対向配置された下電極と、前記下電極に対して前記基板と反対側に間隔を空けて対向配置された上電極と、前記上電極における前記下電極側と反対側の面を被覆する保護膜とを含み、前記上電極は、TiN(窒化チタン)、TiW(チタンタングステン)、Cr(クロム)またはW(タングステン)からなる、MEMSセンサである。
【0012】
このMEMSセンサは、前記製造方法により製造することができる。そして、上電極がTiN、TiW、CrまたはWからなるので、MEMSセンサの製造時に形成される第2犠牲層の材料としてAlを含む金属材料を用いることができる。また、TiN、TiW、CrおよびWは、比較的硬質な金属材料である。そのため、それらの金属材料が上電極の材料に用いられることにより、上電極に大きな強度が確保される。
【0013】
請求項7に記載のように、保護膜の材料に有機材料が用いられてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシリコンマイクの構造を示す模式的な断面図である。
シリコンマイク1は、MEMS技術により製造されるセンサ(MEMSセンサ)である。シリコンマイク1は、シリコンからなる基板2を備えている。基板2の中央部には、表面(上面)側ほど窄まる(裏面側ほど広がる)断面台形状の貫通孔3が形成されている。
【0015】
基板2上には、絶縁膜4および金属膜5が基板2側からこの順に積層されている。絶縁膜4は、たとえば、SiO2からなる。金属膜5は、たとえば、Alからなる。絶縁膜4および金属膜5は、平面視で貫通孔3を含む領域上から除去されており、その領域では、基板2の表面が露出している。
そして、基板2の表面の露出している部分上には、円形薄膜状のダイヤフラム6が基板2の表面に対して微小な間隔を空けて設けられている。すなわち、ダイヤフラム6は、貫通孔3と対向し、基板2の表面における貫通孔3の周囲の部分から浮いた状態で配置されている。ダイヤフラム6の下面(基板2との対向面)には、ダイヤフラム6と基板2との密着を防止するための複数の下ストッパ7が形成されている。また、ダイヤフラム6には、図示しない支持部が一体的に形成されている。そして、支持部が絶縁膜4および金属膜5との間に挟持され、ダイヤフラム6は、その支持部により、基板2との対向方向に振動可能に支持されている。ダイヤフラム6および支持部は、たとえば、不純物のドープにより導電性が付与されたポリシリコン(ドープトポリシリコン)からなる。
【0016】
ダイヤフラム6の上方には、バックプレート8が設けられている。バックプレート8は、ダイヤフラム6よりも小径な平面視円形状の外形を有し、ダイヤフラム6に対して間隔を空けて対向している。バックプレート8には、複数の孔9が形成されている。バックプレート8は、たとえば、TiNからなる。
シリコンマイク1の最表面は、保護膜10により被覆されている。具体的には、保護膜10は、絶縁膜4、金属膜5および基板2の表面を連続して被覆し、基板2の表面からダイヤフラム6の周囲をダイヤフラム6と間隔を有して取り囲むように立ち上がり、バックプレート8の上面(ダイヤフラム6側と反対側の面)を被覆している。これにより、基板2上には、保護膜10により区画される空間11が形成されており、この空間11内に、ダイヤフラム6が基板2、バックプレート8および保護膜10と非接触な状態で配置されている。
【0017】
保護膜10は、バックプレート8の一部の孔9に入り込んでいる。保護膜10の孔9に入り込んだ部分12は、孔9からバックプレート8の下面(ダイヤフラム6との対向面)よりも下方に突出し、ダイヤフラム6とバックプレート8との接触を防止するための上ストッパとして機能する。
保護膜10には、保護膜10が入り込んでいない孔9と対向する各位置に、孔13が孔9と連通して形成されている。また、保護膜10には、バックプレート8の周囲に、複数の孔14が形成されている。これにより、保護膜10の内側の空間11は、貫通孔3を介して基板2の裏面側の外部と連通するとともに、孔9,13,14を介して基板2の表面側の外部と連通している。
【0018】
保護膜10は、たとえば、ポリイミドからなる。
ダイヤフラム6およびバックプレート8は、それらを対向電極とするコンデンサを形成している。このコンデンサ(ダイヤフラム6およびバックプレート8間)には、所定の電圧が印加される。その状態で、音圧(音波)によりダイヤフラム6が振動すると、コンデンサの静電容量が変化し、この静電容量の変化によるダイヤフラム6およびバックプレート8間の電圧変動が音声信号として取り出される(出力される)。
【0019】
図2A〜2Hは、図1に示すシリコンマイクの製造方法を説明するための模式的な断面図である。
まず、図2Aに示すように、熱酸化法により、基板2の母体であるシリコンウエハWの全面に、SiO2からなる酸化膜21が形成される。以下では、シリコンウエハWの表面に形成される酸化膜21を表面酸化膜21Aとし、シリコンウエハWの裏面に形成される酸化膜21を裏面酸化膜21Bとして区別する。
【0020】
次に、図2Bに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、表面酸化膜21Aに、複数の凹部22が形成される。具体的には、表面酸化膜21A上に、凹部22が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するレジストパターンが形成される。そして、表面酸化膜21Aのレジストパターンから露出する部分(開口に臨む部分)が表面酸化膜21Aを貫通しない深さに掘り下げられることにより、複数の凹部22が表面酸化膜21Aに形成される。レジストパターンは、凹部22の形成後に除去される。
【0021】
その後、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition:減圧化学気相成長)法により、表面酸化膜21A上に、ドープトポリシリコンが堆積される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、表面酸化膜21A上のドープトポリシリコンの堆積層が選択的に除去される。これにより、図2Cに示すように、表面酸化膜21A上に、ダイヤフラム6が形成される。
【0022】
次いで、図2Dに示すように、スパッタ法により、表面酸化膜21A上の全域に、Al膜23が形成される。
Al膜23の形成に引き続いて、図2Eに示すように、スパッタ法により、Al膜23上に、TiN膜が形成される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、TiN膜がバックプレート8にパターニングされる。その後、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、表面酸化膜21AおよびAl膜23が選択的に除去される。これにより、表面酸化膜21Aが絶縁膜4と第1犠牲層24とに分断され、Al膜23が金属膜5および第2犠牲層25に分断される。ダイヤフラム6は、第2犠牲層25により覆われている。
【0023】
その後、図2Fに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、第2犠牲層25に、複数の凹部26が形成される。
次に、図2Gに示すように、絶縁膜4、金属膜5、第1犠牲層24および第2犠牲層25を一括して覆うようにポリイミド溶液が塗布され、これが硬化されることにより、保護膜10が形成される。
【0024】
次いで、図2Hに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、保護膜10に孔13,14が形成されるとともに、バックプレート8の孔9から保護膜10が除去される。また、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、裏面酸化膜21Bに開口27が形成され、この開口27を介してシリコンウエハWがエッチングされることにより、シリコンウエハWに貫通孔3が形成される。
【0025】
この後、エッチングにより、第1犠牲層24および第2犠牲層25が除去される。具体的には、ウエットエッチングのエッチャントとしてHF(フッ酸)が用いられ、このHFが貫通孔3を通して保護膜10の内側に供給されることにより、第1犠牲層24が除去される。また、第1犠牲層24の除去と前後して、ドライエッチングのエッチャントとして塩素系ガス(たとえば、BCl3(三塩化ホウ素))が用いられ、この塩素系ガスが孔9,13,14を通して保護膜10の内側に供給されることにより、第2犠牲層25が除去される。第1犠牲層24および第2犠牲層25の除去により、ダイヤフラム6がシリコンウエハWから浮いた状態となる。また、ダイヤフラム6とバックプレート8との間に空間が形成される。そして、裏面酸化膜21Bが除去され、シリコンウエハWが基板2に切り分けられることにより、図1に示すシリコンマイク1が得られる。
【0026】
以上のように、保護膜10の材料にポリイミドが用いられ、第2犠牲層25の材料にAlが用いられる。そのため、第2犠牲層25を除去するためのエッチャントとして、塩素系ガスが用いられることにより、第2犠牲層25に対する保護膜10のエッチング選択比を大きく確保することができる。したがって、第2犠牲層25のエッチング時に、保護膜10が塩素系ガスに長時間にわたって曝されても、保護膜10がエッチングされることを防止できる。
【0027】
また、バックプレート8は、スパッタ法により、第2犠牲層25の母体であるAl膜23の形成に引き続いて形成される。バックプレート8および第2犠牲層25がともに金属材料からんるので、スパッタ法により、それらを連続して形成することができる。これにより、シリコンマイク1の製造工程を簡素化することができる。
なお、この実施形態では、第2犠牲層25の材料にAlが採用された場合を例にとったが、たとえば、Ti(チタン)、Au(金)、Cu(銅)およびCo(コバルト)など、Al以外の金属材料が第2犠牲層25の材料に採用されてもよい。また、第2犠牲層25の材料として、AlおよびCuの合金材料などが採用されてもよい。
【0028】
また、第2犠牲層25の材料として、金属材料中にSiが混入された材料(たとえば、SiがAlに対する混合比1%で混合された材料)が用いられてもよい。この場合、第2犠牲層25のエッチング時に、金属材料中の金属成分のみが除去され、図1に破線で示すように、Siが粒31となってダイヤフラム6上に残留する。ダイヤフラム6上に残留するSiの粒31は、ダイヤフラム6とバックプレート8との接触を防止するストッパとして機能する。そのため、上ストッパ12を省略することが可能となり、上ストッパ12を形成するための凹部26を形成する工程(図2Fに示す工程)を省略することができる。その結果、シリコンマイク1の製造工程を簡素化することができる。
【0029】
さらにまた、第1犠牲層24の母体である表面酸化膜21Aに代えて、たとえば、スパッタ法により、シリコンウエハWの表面にAlなどの金属材料からなる薄膜が形成されてもよい。
また、バックプレート8の材料は、TiNに限らず、第1犠牲層24および第2犠牲層25に対するエッチング選択性および導電性を有する材料であればよい。このような材料として、たとえば、TiW、CrおよびWを例示することができる。
【0030】
また、保護膜10の材料は、非金属材料であればよく、ポリイミド以外のポリアミドおよびポリパラキシレンなどの有機材料であってもよいし、SiNなどの無機材料であってもよい。
さらに、MEMSセンサの一例として、シリコンマイク1を例にとったが、これに限らず、静電容量の変化量を検知して動作する圧力センサや加速度センサなどに本発明を適用することも可能である。
【0031】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るシリコンマイクの構造を示す模式的な断面図である。
【図2A】図2Aは、図1に示すシリコンマイクの製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2C】図2Cは、図2Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2D】図2Dは、図2Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2E】図2Eは、図2Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2F】図2Fは、図2Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2G】図2Gは、図2Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2H】図2Hは、図2Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 シリコンマイク
2 基板
6 ダイヤフラム(下電極)
8 バックプレート(上電極)
9 孔(貫通孔)
10 保護膜
13 孔(貫通孔)
14 孔(貫通孔)
24 第1犠牲層
25 第2犠牲層
W シリコンウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の一方面上に第1犠牲層を形成する工程と、
前記第1犠牲層上に下電極を形成する工程と、
前記第1犠牲層上に前記下電極を覆うように金属材料からなる第2犠牲層を形成する工程と、
前記第2犠牲層上に金属材料からなる上電極を形成する工程と、
前記基板上に前記第1犠牲層、第2犠牲層および前記上電極を一括して覆うように非金属材料からなる保護膜を形成する工程と、
前記保護膜に貫通孔を形成し、前記貫通孔を通して前記保護膜の内側にエッチャントを供給することにより、少なくとも前記第2犠牲層を除去する工程とを含む、MEMSセンサの製造方法。
【請求項2】
前記第2犠牲層は、Alを含む金属材料からなる、請求項1に記載のMEMSセンサの製造方法。
【請求項3】
前記保護膜は、有機材料からなる、請求項1または2に記載のMEMSセンサの製造方法。
【請求項4】
前記第2犠牲層は、スパッタ法により形成され、
前記上電極は、前記第2犠牲層の形成に引き続いて、スパッタ法により形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のMEMSセンサの製造方法。
【請求項5】
前記第2犠牲層は、Siが混入された金属材料からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のMEMSセンサの製造方法。
【請求項6】
基板と、
前記基板の一方面に対して間隔を空けて対向配置された下電極と、
前記下電極に対して前記基板と反対側に間隔を空けて対向配置された上電極と、
前記上電極における前記下電極側と反対側の面を被覆する保護膜とを含み、
前記上電極は、TiN、TiW、CrまたはWからなる、MEMSセンサ。
【請求項7】
前記保護膜は、有機材料からなる、請求項6に記載のMEMSセンサ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【公開番号】特開2010−98518(P2010−98518A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−267555(P2008−267555)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】