説明

TRPV3モジュレーターとしての縮合ピリミジン誘導体

本発明は、一過性受容体電位バニロイド3(TRPV3)受容体として有用な縮合ピリミジン誘導体、TRPV3によってモジュレートされる疾患、障害、状態の治療方法に関する。式(I)を有する本発明および薬学的に許容されるその塩、その方法では、すべての可変要素は本明細書で記載するとおりである。本発明の化合物によって処置される疾患、状態、および/または障害としては、偏頭痛、関節痛、虚血心筋から生じる心臓痛、急性痛、慢性痛、神経因性疼痛、術後疼痛、神経痛などが挙げられる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2008年1月11日に出願されたインド国特許出願第82/MUM/2008号および2008年3月18日に出願された同第548/MUM/2008号および2008年4月4日に出願された同第798/MUM/2008号、2008年2月14日に出願された米国仮出願第61/028,770号および2008年4月28日に出願された同第61/048,276号(これらの全ては、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
技術分野
本特許出願は、一過性受容体電位バニロイド3(TRPV3)活性を有する縮合ピリミジン誘導体に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞膜を横切るイオンの移動は、特殊化したタンパク質によって行われる。TRPチャネルは、イオン流動および膜電位の調節を助ける機能を有する非選択的陽イオンチャネルの大きな一ファミリーである。TRPチャネルは、TRPVファミリーを含めた6つのサブファミリーに細分される。TRPV3は、TRPチャネルのTRPVクラスの一員である。
【0004】
TRPV3は、カルシウム透過性チャネル、詳細にはカルシウム透過性非選択的陽イオンチャネルである。TRPV3チャネルは、カルシウムイオンに加えて、他の陽イオン、たとえばナトリウムに対しても透過性である。すなわち、TRPV3チャネルは、カルシウムイオンやナトリウムイオンなどの陽イオンの流動をモジュレートすることにより、膜電位をモジュレートする。TRPV3受容体は、電位開口型カルシウムチャネルとは機械的に異なる。一般に、電位開口型カルシウムチャネルは、膜脱分極に応答し、開口して細胞外媒体からのカルシウムの流入を可能にし、それによって細胞内のカルシウムレベルまたは濃度が増大する。対照的に、非選択的であり長時間持続型のTRPチャネルは、イオン濃度のより長時間の変化をもたらし、(2−アミノエトキシジフェニルボラート[2−APB]、熱、バニロイドなどの)リガンド開口型である。これらの機械的な違いは、電位開口型チャネルとTRPチャネルの構造的な違いを伴う。すなわち、多くの多様なチャネルが、様々な細胞型において、また非常に多くの刺激に応答してイオン流動および膜電位を調節する働きをするとしても、異なるクラスのイオンチャネル間にはかなりの構造的、機能的、および機械的な相違があることを認識することが重要である。
【0005】
TRPV3タンパク質は、皮膚細胞(非特許文献1)、脊髄神経節、三叉神経節、脊髄、および脳(非特許文献2;非特許文献3)において発現される温度感受性チャネルである。ケラチノサイト細胞系において、TRPV3を刺激すると、インターロイキン1を含めた炎症メディエーターが放出される。すなわち、TRPV3は、炎症性の刺激物の放出によって生じる炎症および疼痛の調節においても重要な役割を果たし得る。TRPV3の機能をモジュレートする化合物を同定する、本明細書で記載するようなスクリーニングアッセイで使用することのできる特定のTRPV3タンパク質としては、ヒトTRPV3、マウスTRPV3、ラットTRPV3、およびショウジョウバエTRPV3が挙げられるがこの限りではない。特許文献1(‘537出願)は、ヒト、マウス、およびショウジョウバエTRPV3に対応する配列を開示している。たとえば、‘537出願の配列番号106および107は、それぞれヒトの核酸およびアミノ酸配列に対応するものであった。‘537出願の配列番号108および109は、それぞれマウスの核酸およびアミノ酸配列に対応するものであった。
【0006】
TRPV3機能は本来、痛みの受容および伝達と関連付けられてきた。したがって、TRPV3の1つまたは複数の機能をモジュレートすることのできる化合物を同定し、製造することが望ましいはずである。
【0007】
特許文献2および特許文献3は、様々な疾患に媒介されるTRPV3を治療するためのTRPV3モジュレーター、特にアンタゴニストを開示している。
【0008】
特許文献4および特許文献5は、ベンゾピラン誘導体を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0009537号明細書
【特許文献2】国際公開第2007/056124号
【特許文献3】国際公開第2006/017995号
【特許文献4】国際公開第2006/065686号
【特許文献5】国際公開第2007/042906号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Peierら、Science(2002年)、第296巻、2046〜2049頁
【非特許文献2】Xuら、Nature(2002年)、第418巻、181〜185頁
【非特許文献3】Smithら、Nature(2002年)、第418巻、186〜188頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
よりよい鎮痛薬を発見する取り組みの中で、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の治療処置が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本特許出願は、式(I):
【0013】
【化1】

の化合物に関し、式中、
環Aは、アリール、ヘテロアリール、または複素環基であり、
Rは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
は、ニトロ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環式基、−NR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「n」は、0〜5から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数である。
【0014】
式(I)は、本明細書に記載の種類の化学構造から考えることのできるすべての立体異性体、鏡像異性体、およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容される塩を構造的に包含することを理解されたい。
【0015】
一実施形態によれば、環Aはアリールである。
【0016】
一実施形態によれば、環Aはヘテロアリールである。この実施形態では、環Aはチエニルまたはピリジンであり、「n」は0である。
【0017】
一実施形態によれば、環Aは複素環基である。この実施形態では、環Aはベンゾジオキソールであり、「n」は0である。
【0018】
一実施形態によれば、「m」は0である。
【0019】
一実施形態によれば、Rは、置換もしくは非置換アリールであり、好ましくはフェニルである。この実施形態では、フェニルの置換基はハロアルキル(たとえばトリフルオロメチル)である。
【0020】
一実施形態によれば、Rは、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
【0021】
本発明の別の好ましい実施形態は、式(II):
【0022】
【化2】

の化合物であり、式中、
Arは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、または置換もしくは非置換複素環基であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数である。
【0023】
式(II)は、本明細書に記載の種類の化学構造から考えることのできるすべての立体異性体、鏡像異性体、およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容される塩を構造的に包含することを理解されたい。
【0024】
一実施形態によれば、Arは非置換アリールである。この実施形態では、Arは非置換フェニルである。
【0025】
一実施形態によれば、Arは置換アリールである。この実施形態では、Arは置換フェニルであり、1個または複数の置換基は、ハロゲン(たとえばF、ClまたはBr)、ヒドロキシル、シアノ、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル(たとえばトリフルオロメチル)、直鎖もしくは分枝鎖アルコキシ(たとえばメトキシ、iso−プロピルオキシ)、チオアルキル(たとえば−SCH)、ハロアルコキシ(たとえばトリフルオロメトキシ)、−COOH、ニトロ、アシル、またはアルカノイルアミノ(たとえば−NHCOCH)からそれぞれ独立に選択される。
【0026】
一実施形態によれば、Arは、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
【0027】
一実施形態によれば、Arは置換ヘテロアリールである、この実施形態では、Arは置換ピリジンであり、置換基は、ハロゲン、たとえばF、ClまたはBrである。
【0028】
一実施形態によれば、Arは非置換ヘテロアリールである。この実施形態では、Arは、ピリジンまたはキノリンである。
【0029】
一実施形態によれば、Arは、置換もしくは非置換複素環基である。この実施形態では、Arは、ベンゾジオキソールまたはベンゾジオキシンである。
【0030】
一実施形態によれば、Rは、アルキル(たとえばメチル、プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、またはn−ヘキシル)、シクロアルキル(たとえばシクロペンチル)、シクロアルキルアルキル(たとえばシクロプロピルメチル)、またはジアルキルアミノアルキル(たとえば−CHCHN(CHからそれぞれ独立に選択される。
【0031】
一実施形態によれば、Rは、ハロゲン(たとえばF、ClまたはBr)、アルキル(たとえばメチル)、またはアルコキシ(たとえばメトキシ)であり、「m」は1である。
【0032】
以下は、代表的な化合物であるが、実際のものを例示しているにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
2−[(E)−2−(4−クロロフェニル)ビニル]−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号1)、
2−{(E)−2−(ピリジン−3−イル)ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号2)、
2−[(E)−2−(2−チエニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号3)、
2−[(E)−2−(1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号4)、
4−{2−[(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メチルフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号5)、
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号6)、
4−{2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号7)、
2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号8)、
2−[(E)−2−[2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号9)、
4−{2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号10)、
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号11)、
4−{2−[(E)−2−[3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号12)、
2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号13)、
4−{2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号14)、
2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン塩酸塩(化合物番号15)、
2−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号16)、
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号17)、
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロ−メトキシ)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号18)、
4−{2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号19)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号20)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3,5−ジフルオロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号21)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号22)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号23)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号24)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−ヒドロキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号25)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−メトキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号26)、
3−(3−イソプロポキシフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号27)、
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号28)、
4−{4−オキソ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}安息香酸(化合物番号29)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−ニトロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号30)、
N−(3−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド(化合物番号31)、
N−(4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド(化合物番号32)、
3−(4−アセチルフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号33)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−チオメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号34)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−ピリジン−4−イル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号35)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(6−フルオロ)ピリジン−3−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号36)、
3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号37)、
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号38)、
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−3−キノリン−7−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号39)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−9−メチル−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号40)、
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−9−メトキシ−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号41)、
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号42)および
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号43)または
化合物1〜43の類似体、互変異性体、レジオマー(regiomer)、立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩も企図される。
【0033】
本特許出願は、少なくとも1種の本明細書に記載の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤(薬学的に許容される担体や希釈剤など)とを含む医薬組成物も提供する。医薬組成物は、治療有効量の少なくとも1種の本明細書に記載の化合物を含むことが好ましい。組成物中に存在する化合物は、薬学的に許容される賦形剤(担体や希釈剤など)を伴っていてもよいし、または担体で希釈されていてもよいし、またはカプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形態であり得る担体に封入されていてもよい。
【0034】
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、TRPV3受容体によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の治療において有用である。
【0035】
本特許出願はさらに、その必要のある対象において、TRPV3受容体によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害を、その対象に1種または複数の本明細書に記載の化合物をそのような受容体の阻害を引き起こす有効量で投与することにより治療する方法も提供する。
【0036】
本明細書に記載の化合物を調製するためのプロセスもここで提供する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本特許出願は、TRPV3モジュレーターとして使用することのできる縮合ピリミジン化合物およびこうした化合物を合成するためのプロセスを提供する。同じ種類の活性をもち得る、そうした化合物の薬学的に許容される塩、鏡像異性体、ジアステレオ異性体も提供される。TRPV3に媒介される疾患、状態、および/または障害の治療に使用することのできる、記載の化合物と共に、薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤を含有する医薬組成物もさらに提供される。
【0038】
以下の定義は、本明細書で使用する用語に適用される。
【0039】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を包含する。
【0040】
用語「アルキル」とは、炭素原子および水素原子のみからなり、不飽和を含まず、1個〜8個の炭素原子を有し、分子の残部に単結合によって結合している線状または分枝状炭化水素鎖基、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、および1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)を指す。用語「C1〜6アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル鎖を指す。
【0041】
用語「アルケニル」とは、炭素−炭素二重結合を含んでおり、2個〜約10個の炭素原子を有する直鎖でも分枝鎖でもよい脂肪族炭化水素基、たとえば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、iso−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、および2−ブテニルを指す。
【0042】
用語「アルキニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有し、2個〜約12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖ヒドロカルビル基(2個〜約10個の炭素原子を有する基が好ましい)、たとえば、エチニル、プロピニル、およびブチニルを指す。
【0043】
用語「アルコキシ」とは、分子の残部に酸素の結合を介して結合したアルキル基を意味する。そのような基の代表例は、−OCHおよび−OCである。
【0044】
用語「シクロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど、3個〜約12個の炭素原子の芳香族ではない単環式または多環式の環系を意味する。多環式シクロアルキル基の例としては、ペルヒドロナフチル、アダマンチル、およびノルボルニル基、架橋環式基、またはスピロ二環式基、たとえばスピロ(4,4)ノン−2−イルが挙げられるがこの限りではない。
【0045】
用語「シクロアルキルアルキル」とは、アルキル基に直接に結合した3個〜約8個の炭素原子を有する環状の環含有基を指す。シクロアルキルアルキル基は、アルキル基中の、安定な構造の生成をもたらす任意の炭素原子のところで主構造に結合することができる。そのような基の非限定的な例として、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、およびシクロペンチルエチルが挙げられる。
【0046】
用語「シクロアルケニル」とは、シクロプロペニル、シクロブテニル、およびシクロペンテニルなど、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合と共に、3個〜約8個の炭素原子を有する環式の環含有基を指す。
【0047】
用語「アリール」とは、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニルなど、6〜14個の炭素原子を有する芳香族基を指す。
【0048】
用語「アリールアルキル」とは、上で規定したようなアルキル基に直接に結合した、上で規定したようなアリール基、たとえば、−CHおよび−Cを指す。
【0049】
用語「ヘテロシクリル」および「複素環」「複素環基」とは、炭素原子と、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される1個〜5個のヘテロ原子とからなる安定な3〜15員環基を指す。本発明の目的では、複素環基は、縮合、架橋、またはスピロ環系を含めてもよい、単環式、二環式、または三環式の環系でよく、複素環基中の窒素、リン、炭素、酸素、または硫黄原子は、任意選択で酸化して、様々な酸化状態にあってもよい。さらに、窒素原子は、四級化されていてもよく、環基は、部分的または完全に飽和していてもよい(すなわち、複素環またはヘテロアリール)。そのような複素環基の例としては、アゼチジニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾリル、シンノニリル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピリジル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾリル、イミダゾリル、テトラヒドロイソキノリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、インダニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、キノリル、イソキノリル、デカヒドロイソキノリル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジオキサホスホラニル、オキサジアゾリル、クロマニル、およびイソクロマニルが挙げられるがこれに限らない。複素環基は、安定な構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子のところで主構造に結合することができる。
【0050】
用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、アルキル基に直接に結合した複素環基を指す。ヘテロシクリルアルキル基は、安定な構造の生成をもたらす、アルキル基中の任意の炭素原子のところで主構造に結合することができる。
【0051】
用語「ヘテロアリール」とは、芳香族複素環基を指す。ヘテロアリール環基は、安定な構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子のところで主構造に結合することができる。
【0052】
用語「ヘテロアリールアルキル」とは、アルキル基に直接に結合したヘテロアリール環基を指す。ヘテロアリールアルキル基は、安定な構造の生成をもたらす、アルキル基中の任意の炭素原子のところで主構造に結合することができる。
【0053】
特に指定しない限り、用語「置換」とは、本明細書では、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換もしくは非置換アルキル、完全もしくは部分的に置換されたハロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、完全もしくは部分的に置換されたハロアルコキシ、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキル環、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環、置換もしくは非置換グアニジン、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(S)R、−NRC(S)NR、−SONR、−SONR、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、および−ONOを含む置換基の1つまたは複数を指し、R、RおよびRは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリルアルキル環、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換複素環からそれぞれ独立に選択される。前述の「置換」の基にある置換基が、それ以上置換されることはない。たとえば、「置換アルキル」上の置換基が「置換アリール」であるとき、「置換アリール」上の置換基が「置換アルケニル」になることはない。
【0054】
状態(state)、障害または状態(condition)を「治療する」またはその「治療」という用語は、以下を包含する。
(1)状態(state)、障害もしくは状態(condition)を患い、またはその素因があり得るが、その状態(state)、障害もしくは状態(condition)の臨床的または準臨床的症状を未だ経験も顕示もしていない対象において発症する状態(state)、障害もしくは状態(condition)の臨床症状の出現を予防し、または遅らせること、
(2)状態(state)、障害もしくは状態(condition)を抑制する、すなわち、疾患、またはその少なくとも1つの臨床的もしくは準臨床的症状の発症を阻止または軽減すること、または
(3)疾患を緩和する、すなわち、状態(state)、障害もしくは状態(condition)、またはその臨床的もしくは準臨床的症状の少なくとも1つを後退させること。
【0055】
治療を受ける対象の利益は、統計学的に有意であるか、または少なくとも対象もしくは医師によって認知できるものである。
【0056】
用語「対象」は、家畜(たとえば、ネコおよびイヌを含めた家庭用愛玩動物)や(野生動物などの)非家畜動物など、哺乳動物(特にヒト)および他の動物を包含する。
【0057】
「治療有効量」とは、体質、障害または状態を治療するために対象に投与されたとき、そのような治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重篤度、ならびに治療を受ける対象の年齢、体重、身体的状態、および応答性に応じて変動する。
【0058】
本特許出願に記載の化合物は、塩を形成する場合もある。本特許出願の一部をなす薬学的に許容される塩の非限定的な例としては、無機塩基由来の塩、有機塩基の塩、キラル塩基の塩、天然アミノ酸の塩、非天然アミノ酸の塩が挙げられる。本特許出願の特定の化合物は、立体異性体の形態(たとえば、ジアステレオ異性体および鏡像異性体)として存在し得る。式(I)によって示す全化合物に関して、本特許出願は、これらの立体異性体形態およびその混合物をカバーする。先行技術によって特定の立体異性体の合成または分離が教示されている程度までは、本特許出願の異なる立体異性体形態を、当該分野で公知の方法によって互いに分離することができ、または立体特異的合成もしくは不斉合成によって所与の異性体を得ることができる。本明細書に記載の化合物の互変異性体形態および混合物も企図される。
【0059】
医薬組成物
本発明で提供する医薬組成物は、少なくとも1種の本明細書に記載の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤(薬学的に許容される担体や希釈剤など)とを含む。企図する医薬組成物は、本明細書に記載の化合物を、対象においてTRPV3受容体を阻害するのに十分な量で含むことが好ましい。
【0060】
企図する対象としては、たとえば、生細胞、およびヒト哺乳動物を含めた哺乳動物が挙げられる。本発明の化合物は、薬学的に許容される賦形剤(担体や希釈剤など)を伴っていてもよいし、または担体で希釈されていてもよいし、またはカプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形態であり得る担体に封入されていてもよい。
【0061】
適切な担体の例としては、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化ヒマシ油、ラッカセイ油、オリーブ油、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、デキストリン、炭酸マグネシウム、糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、セルロースのステアリン酸もしくは低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンが挙げられるがこれに限らない。
【0062】
担体または希釈剤には、単独またはろうと混合された、モノステアリン酸グリセリルやジステアリン酸グリセリルなどの徐放性材料を含めることもできる。
【0063】
医薬組成物は、1種または複数の薬学的に許容される補助剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、浸透圧に影響を及ぼす塩、緩衝剤、甘味剤、着香剤、着色剤、または前述のものの任意の組合せを含んでもよい。本発明の医薬組成物は、対象に投与された後、前述のものの急速放出、持続放出、または遅延放出をもたらすように、当該分野で公知の手順を用いて製剤することができる。
【0064】
本明細書に記載の医薬組成物は、たとえば「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」、第20版、2003年(Lippincott Williams & Wilkins)に記載されているような、従来の技術によって調製することができる。たとえば、活性化合物を担体と混合し、または担体で希釈し、またはアンプル、カプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形態であり得る担体に封入することができる。担体は、希釈剤として使用するとき、活性化合物のためのビヒクル、賦形剤、または媒体として働く固体、半固体、または液体材料でよい。活性化合物は、たとえば小袋中の、顆粒の固体容器に吸着させることができる。
【0065】
医薬組成物は、従来の形態、たとえば、カプセル剤、錠剤、エアロゾル、溶液、懸濁液、または局所適用のための製品にすることができる。
【0066】
投与経路は、本発明の活性化合物を適切なまたは所望の作用部位に効果的に輸送するどんな経路でもよい。適切な投与経路としては、経口、経鼻、肺、口腔、真皮下、皮内、経皮、非経口、直腸、デポー、皮下、静脈内、尿道内、筋肉内、鼻腔内、眼科(点眼液を用いるなど)、または局所(局所用軟膏を用いるなど)が挙げられるがこれらに限らない。経口経路が好ましい。
【0067】
固体経口製剤としては、錠剤、カプセル剤(軟または硬ゼラチン)、糖衣丸(粉末またはペレット状の活性成分を含有する)、トローチ剤、およびロゼンジが挙げられるがこれらに限らない。タルクおよび/または炭水化物の担体または結合剤などを含んでいる錠剤、糖衣丸、またはカプセル剤は、経口での適用に特に適する。錠剤、糖衣丸、またはカプセル剤用の好ましい担体としては、ラクトース、トウモロコシデンプン、および/またはジャガイモデンプンが挙げられる。シロップまたはエリキシルは、甘味を付けたビヒクルを使用できる場合に用いることができる。
【0068】
従来の打錠技術によって調製することのできる典型的な錠剤は、(1)芯:(遊離の化合物またはその塩としての)活性化合物、250mgのコロイド状二酸化ケイ素(Aerosil(登録商標))、1.5mgの微結晶性セルロース(Avicel(登録商標))、70mgの改変セルロースガム(Ac−Di−Sol(登録商標))、および7.5mgのステアリン酸マグネシウム、(2)コーティング:HPMC、約9mgのMywacett 9−40 T、および約0.9mgのアシル化モノグリセリドを含有するものでよい。
【0069】
液体製剤としては、シロップ、乳濁液、軟ゼラチン、および水性または非水性の懸濁液または溶液などの無菌注射液が挙げられるがこれらに限らない。
【0070】
非経口の適用では、ポリヒドロキシル化ヒマシ油に溶解させた活性化合物を含有する注射用の溶液または懸濁液、好ましくは水溶液が特に適する。
【0071】
治療方法
本発明は、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害の治療に有用な化合物およびその医薬製剤を提供する。治療効果とTRPV3の阻害との関係は、たとえば、WO2007/056124;Wissenbach, U.ら、Biology of the cell(2004年)、第96巻、47〜54頁;Nilius, B.ら、Physiol Rev(2007年)、第87巻、165〜217頁;Okuhara, D. Y.ら、Expert Opinion on Therapeutic Targets(2007年)、第11巻、391〜401頁;Hu, H. Z.ら、Journal of Cellular Physiology(2006年)、第208巻、201〜212頁、およびこれら文献の中で引用される参考文献で説明されており、これら文献の全体を、記載した目的のために参照により本明細書に援用する。
【0072】
本特許出願はさらに、その必要のある対象において、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害を、その対象に治療有効量の本発明の化合物または医薬組成物を投与することにより治療する方法も提供する。
【0073】
TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害としては、その限りではないが、偏頭痛、関節痛、虚血心筋から生じる心臓痛、急性痛、慢性痛、神経因性疼痛、術後疼痛、神経痛(たとえばヘルペス後神経痛または三叉神経痛)による疼痛、糖尿病性ニューロパシーによる疼痛、歯痛、および癌性疼痛、炎症性の疼痛状態(たとえば関節炎および変形性関節症)が挙げられると考えられている。
【0074】
また、TRPV3によってモジュレートされる疾患、状態、および/または障害として、その限りではないが、疼痛、侵害受容性疼痛、歯痛、虚血心筋から生じる心臓痛、偏頭痛による疼痛、関節痛、ニューロパシー、神経変性、網膜症、神経性皮膚障害、卒中、膀胱過敏症、尿失禁、外陰部痛(vulvodynia)、過敏性大腸症候群などの胃腸障害、胃食道逆流疾患、腸炎、回腸炎、胃十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病、膵炎などの炎症性疾患;アレルギー性および非アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器障害;皮膚、眼、または粘膜の刺激、皮膚炎、尿毒症性そう痒症(uremic pruritus)などのそう痒性状態、体温上昇、筋痙攣、嘔吐、ジスキネジア、うつ病、ハンチントン病、記憶障害、脳機能の制限、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知症、関節炎、変形性関節症、糖尿病、肥満、じんま疹、日光性角化症、角化棘細胞腫、脱毛症、メニエール病、耳鳴、聴覚過敏、不安障害、ならびに良性前立腺肥大症も挙げられると考えられている。
【0075】
一般調製法
本明細書に記載の本発明の化合物は、当該分野で公知の技術によって調製することができる。適切に置換されているピリド[1,2−a]ピリミジン誘導体は、(a)Hauser, C. R.、Weiss, M. J.、J. Org. Chem.(1949年)、第14巻、453〜459頁;(b)Satti, N. K.、Suri, K. A.、Suri, O. P.、Kapil, A.、Indian J. Chem. Sect. B(1993年)、第32巻、978〜980頁に記載の手順に従って調製することができる。2−メチル−3−ハロピリド[1,2−a]ピリミジンとアリールアルデヒドの縮合は、Yale、Spitzmillerら、J. Heterocyclic Chem.(1976年)第13巻、869〜871頁に記載の手順に従って実施することができる。本発明の最終化合物は、鈴木カップリングによって調製することができ、そうした反応に有用なカップリング手順は、(a)Miyaura、Suzuki, A.、Chem. Rev.(1995年)、第95巻、2457〜2483頁;(b)Huffら、Org. Synth.(1997年)、第75巻、53〜60頁で見ることができる。合成に採用する詳細な方法は、合成スキーム1および2に示す。本発明の化合物は、当該分野で公知の代替手法によって調製してもよく、そのような方法は、本発明の範囲内に含まれる。
【0076】
R、R、R、「A」、「m」および「n」が以前に記載したとおりである式(I)の化合物は、適切に置換された2−アミノピリジン(1)から、合成スキーム1に示すとおりに調製することができる。すなわち、2−アミノピリジン(1)を、酢酸中にて高温で式(2)のβ−ケトエステル(R’は水素またはアルキルである)と縮合させて、式(3)のピリド[1,2−a]ピリミジン誘導体を得た。式(3)の化合物を、適切な溶媒中にて、酢酸中臭素、n−ブロモスクシンイミド、またはn−ヨードスクシンイミドなどの適切なハロゲン化剤でハロゲン化すると、Xがハロゲンである式(4)の化合物が得られる。式(4)の化合物を、エタノールなどの適切な溶媒中にてナトリウムエトキシドなどの適切な塩基の存在下で式(5)のアルデヒドと縮合させると、式(6)の化合物が得られる。(6)と式(7)のアリールおよびヘテロアリールボロン酸との、パラジウム(0)の補助による鈴木カップリングを、適切な溶媒中にて炭酸ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で実施すると、式(I)の化合物が得られる。
【0077】
合成スキーム1
【0078】
【化3】

別法として、R、R、R、「A」、「m」および「n」が以前に記載したとおりである本発明の化合物(I)は、合成スキーム2に示す順序によって調製することができる。合成スキーム1に記載のとおりに調製した式(3)のピリド[1,2−a]ピリミジン誘導体を、まず式(5)のアルデヒドと縮合させ、引き続いて適切なハロゲン化剤で上述のようにハロゲン化して、Xがハロゲンである中間体(6)を得る。中間体(6)を、以前に記載したように、適切なアリールおよびヘテロアリールボロン酸(7)との鈴木カップリングによって一般式(I)の化合物に変換した。
【0079】
合成スキーム2
【0080】
【化4】

R、R、Ar、「m」および「n」が以前に記載したとおりである、式(II)によって表される具体例は、合成スキーム3に示すとおりに調製した。すなわち、3−ハロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(4)を、エタノールなどのプロトン性溶媒中にてナトリウムエトキシドなどの適切な塩基の存在下、式(8)の2,3−ジアルコキシベンズアルデヒドと反応させて、式(9)の化合物を得た。中間体(9)を、適切なアリールおよびヘテロアリールボロン酸(7)との鈴木カップリングによって、以前に記載したとおりに一般式(II)の化合物に変換した。一般式(II)の化合物は、3−アリール−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(10)を、適切な溶媒中にて適切な塩基を使用し、式(8)のアリールアルデヒドと縮合させることにより調製することもできる。
【0081】
合成スキーム3
【0082】
【化5】

中間体
3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン誘導体:
【0083】
【化6】

3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンはすべて、市販の2−アミノピリジン誘導体から調製した。すなわち、2−アミノピリジン誘導体を、還流酢酸中にてアセト酢酸エチルと反応させて、2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンを良好な収率で得た。この中間体を、酢酸中の臭素を使用して臭素化して、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンを良好な収率で得た。このようにして調製した中間体はすべて、本発明の化合物の調製に使用する前に、スペクトル法および分析法によって特徴付けた。
【0084】
合成に必要となるアリールおよびヘテロアリールアルデヒドは、市販品として入手可能であったか、または市販のアルデヒドから調製した。ジアルコキシベンズアルデヒドの大部分は、2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(o−バニリン)を、N,N−ジメチルホルムアミド中にて炭酸カリウムの存在下、適切なハロゲン化アルキルでアルキル化することにより調製した。
【0085】
以下の中間体を調製し、本発明の化合物の合成に使用した。
【0086】
中間体1
3−ブロモ−2−{(E)−2−[4−クロロフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(200mg、0.831mmol)およびナトリウムエトキシド(113mg、1.661mmol)を無水エタノール(20ml)に溶かした撹拌した溶液に、4−クロロベンズアルデヒド(176mg、1.257mmol)を加えた。反応混合物を窒素中で6時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却した。蒸発後に得られた残渣を、クロロホルム(100ml)と水(50ml)とに分配した。有機層をブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して粗生成物を得、これを、クロロホルム中1%のメタノールを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、275mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3129, 2966, 2342, 1685, 1624, 1525, 1091, 821 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.09 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 7.50−7.70 (m, 3H), 7.99 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H)。
【0087】
中間体2
3−ブロモ−2−[(E)−2−ピリジン−3−イルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(250mg、1.045mmol)およびピリジン−3−アルデヒド(168mg、1.561mmol)から、無水エタノール(25ml)中にてナトリウムエトキシド(142mg、2.086mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、203mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.11 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.32−7.36 (m, 1H), 7.63−7.76 (m, 3H), 7.98−8.05 (m, 2H), 8.57 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.97 (d, J = 6.6 Hz, 1H)。
【0088】
中間体3
3−ブロモ−2−[(E)−2−(2−チエニル)ビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(500mg、2.091mmol)および チオフェン−2−カルボキサルデヒド(351mg、3.129mmol)から、無水エタノール(25ml)中にてナトリウムエトキシド(284mg、4.175mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、283mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.06 (s, 2H), 7.31−7.43 (m, 3H), 7.63 (dd, J = 2.4, 16.2 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 6.9 Hz, 1H)。
【0089】
中間体4
2−[(E)−2−(1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ビニル]−3−ブロモ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.5g、6.271mmol)および1,3−ベンゾジオキソール−4−カルバルデヒド(1.12g、7.463mmol)から、無水エタノール(100ml)中にてナトリウムエトキシド(640mg、9.401mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、1.5gの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 4.48 (s, 2H), 6.83−6.89 (m, 2H), 7.05−7.10 (m, 2H), 7.19 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.78−7.85 (m, 1H), 7.97 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
【0090】
中間体5
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メチルフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(500mg、2.091mmol)および2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(514mg、2.503mmol)から、無水エタノール(15ml)中にてナトリウムエトキシド(213mg、3.131mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、383mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (CDCl) δ 1.61−1.69 (m, 4H), 1.70−1.79 (m, 4H), 2.33 (s, 3H), 4.51 (br s, 1H), 7.01−7.07 (m, 2H), 7.12−7.24 (m, 1H), 7.57−7.60 (m, 4H), 8.43 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 6.3 Hz, 1H)。
【0091】
中間体6
3−ブロモ−2−[(E)−2−(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.2g、5.012mmol)および(3−メトキシ−2−プロポキシ)ベンズアルデヒド(1.17g、6.021mmol)から、無水エタノール(25ml)中にてナトリウムエトキシド(0.512g、7.521mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、681mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.15 (t, J = 7.8 Hz, 3H), 1.89 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.99 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.05−7.11 (m, 2H), 7.33 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.58−7.70 (m, 3H), 8.42 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 6.9 Hz, 1H)。
【0092】
中間体7
3−ブロモ−2−[(E)−2−(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.30g、5.43mmol)および(2−ブトキシ−3−メトキシ)ベンズアルデヒド(1.35g、6.481mmol)から、無水エタノール(25ml)中にてナトリウムエトキシド(0.55g、8.08mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、582mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.59−1.65 (m, 2H), 1.85 (q, J = 7.8 Hz, 2H) 3.87 (s, 3H), 4.02 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.04−7.10 (m, 2H), 7.33 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.58−7.70 (m, 3H), 8.41 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
【0093】
中間体8
3−ブロモ−2−{(E)−2−[3−メトキシ−2−(ペンチルオキシ)フェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.20g、5.01mmol)および3−メトキシ2−(ペンチルオキシ)ベンズアルデヒド(1.22g、5.521mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(0.512g、7.52mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、625mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.92 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.40 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.51−1.59 (m, 2H), 1.85 (q, J = 7.8 Hz, 2H) 3.87 (s, 3H), 4.01 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.05−7.11 (m, 2H), 7.33 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60−7.71 (m, 3H), 8.40 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.6 Hz, 1H)。
【0094】
中間体9
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(ヘキシルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.501g、6.271mmol)および3−メトキシ2−(ヘキシルオキシ)ベンズアルデヒド(1.642g、6.942mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(0.642g、9.401mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、986mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.84−0.90 (m, 3H), 1.30−1.38 (m, 4H), 1.52−1.58 (m, 2H), 1.88 (t, J = 6.9 Hz, 2H) 3.87 (s, 3H), 4.01 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.04−7.10 (m, 2H), 7.31 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.59−7.70 (m, 3H), 8.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 7.5 Hz, 1H)。
【0095】
中間体10
3−ブロモ−2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.021g、4.18mmol)および2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシベンズアルデヒド(0.969g、5.011mmol)から、無水エタノール(25ml)中にてナトリウムエトキシド(0.426g、6.27mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、649mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.39 (s, 6H), 2.82 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.12 (s, 2H), 6.91 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.04−7.10 (m, 2H), 7.28−7.34 (m, 1H), 7.66−7.71 (m, 3H), 8.40 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
【0096】
中間体11
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.0g、4.181mmol)および2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(1.29g、6.255mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(0.56g、8.361mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、424mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.35−0.40 (m, 2H), 0.60−0.79 (m, 2H), 1.30−1.40 (m, 1H), 3.82−3.90 (m, 5H), 6.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.04−7.12 (m, 2H), 7.33 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62−7.72 (m, 3H), 8.48 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H)。
【0097】
中間体12
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(700mg、2.921mmol)および2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシベンズアルデヒド(998mg、4.391mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(398mg、5.842mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、358mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2958, 1679, 1620, 1528, 1436, 1264, 1065, 971 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.60−1.75 (m, 4H), 1.95−2.10 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 4.94 (br s, 1H), 6.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.02−7.10 (m, 1H), 7.35 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.56−7.72 (m, 3H), 8.44 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
【0098】
中間体13
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−9−メチル−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−2,9−ジメチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.5g、5.928mmol)および(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)ベンズアルデヒド(1.95g、8.893mmol)から、無水エタノール(40ml)中にてナトリウムエトキシド(600mg、8.893mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、368mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) 1.60−1.70 (m, 4H), 1.82−1.95 (m, 4H), 2.66 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 4.90 (br s, 1H), 6.88−6.94 (m, 2H), 7.05 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 6.6 Hz, 1H)。
【0099】
中間体14
3−ブロモ−2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−9−メトキシ−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−9−メトキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.4g、5.202mmol)および2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)ベンズアルデヒド(1.37g、6.423mmol)から、無水エタノール(50ml)中にてナトリウムエトキシド(701mg、10.403mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、501mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.73 (m, 4H), 2.00−2.07 (m, 4H), 3.86 (s, 3H), 4.03 (s, 3H), 4.94 (br s, 1H), 6.88−6.94 (m, 3H), 7.05 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 6.6 Hz, 1H)。
【0100】
中間体15
3−ブロモ−7−クロロ−2−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−7−クロロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1.17g、4.277mmol)および(2−シクロプロピルオキシ−3−メトキシ)ベンズアルデヒド(1.06mg、5.132mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(582mg、8.554mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、369mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.35−0.40 (m, 2H), 0.60−0.79 (m, 2H), 1.30−1.40 (m, 1H), 3.82 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 6.94 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.00−7.10 (m, 2H), 7.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60−7.70 (m, 2H), 8.45 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 7.5 Hz, 1H)。
【0101】
中間体16
3−ブロモ−7−クロロ−2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
表題化合物は、3−ブロモ−7−クロロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(1g、3.656mmol)および(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)ベンズアルデヒド(996mg、4.391mmol)から、無水エタノール(30ml)中にてナトリウムエトキシド(373mg、5.484mmol)の存在下、中間体1で記載したとおりに調製して、567mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2962, 1682, 1531, 1262, 1068 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.60−1.68 (m, 4H), 1.93−2.00 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 4.94 (br s, 1H), 6.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.06 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.50−7.61 (m, 3H), 8.43 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.94 (s, 1H).
【実施例】
【0102】
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、実施例は、本開示の範囲に制限を強いるものとは決して解釈されず、むしろ例示的なものにすぎない。
【0103】
鈴木カップリング反応の一般手順:3−ブロモ−2−(アリール)ビニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン中間体(1.0当量)、アリールボロン酸(1.0〜1.2当量)、およびPd(PPhまたはPdCl(PPh(0.01当量)を50%メタノール水溶液(10ml)または50%アセトン水溶液(10ml/g)に混ぜた混合物に、炭酸ナトリウム(2〜3当量)を加え、混合物を、TLC分析で出発材料の完全な消費が認められるまで(1〜3時間)窒素中で還流させた。反応混合物を室温に冷却した。混合物中の有機溶媒の大部分を減圧下で蒸発させ、得られた残渣をクロロホルム(50ml)で希釈した。クロロホルム層を水(2×50ml)で洗浄した後、ブライン(50ml)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濃縮して粗生成物を得、これを、クロロホルム中2%のアセトンまたはn−ヘキサン中10〜20%のEtOAcを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た。
【0104】
(実施例1)
2−[(E)−2−(4−クロロフェニル)ビニル]−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0105】
【化7】

表題化合物は、中間体1(200mg、0.554mmol)とフェニルボロン酸(80mg、0.661mmol)の鈴木カップリング反応を、アセトン水溶液(3ml)中にてPd(PPh(38mg、0.054mmol)および炭酸ナトリウム(117mg、1.114mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、253mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3056, 2361, 1661, 1625, 1523, 1091, 814 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 6.98 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.40−7.50 (m, 4H), 7.60−7.70 (m, 2H), 7.91 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 359.32 [(M+H),100%], 361.20 (33%)。
【0106】
(実施例2)
2−{(E)−2−(ピリジン−3−イル)ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0107】
【化8】

表題化合物は、中間体2(150mg、0.457mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(104mg、0.547mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(52mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.913mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、258mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2925, 2359, 1670, 1626, 1517, 1325, 975 cm−1H NMR (CDCl) δ 7.00 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.25−7.35 (m, 1H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.70−7.80 (m, 5H), 8.02 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 394.30 (M+H)
【0108】
(実施例3)
2−[(E)−2−(2−チエニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0109】
【化9】

表題化合物は、中間体3(180mg、0.540mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(123mg、0.647mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPd(PPh(62mg、0.053mmol)および炭酸ナトリウム(114mg、1.072mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、254mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2923, 2853, 2299, 1671, 1634, 1513, 1306, 961 cm−1H NMR (CDCl) δ 6.72 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 7.00−7.15 (m, 2H), 7.20−7.25 (m, 3H), 7.56 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.60−7.78 (m, 3H), 8.13 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 399.45 (M+H)
【0110】
(実施例4)
2−[(E)−2−(1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0111】
【化10】

表題化合物は、中間体4(200mg、0.486mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(85mg、0.583mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(34mg、0.048mmol)および炭酸ナトリウム(103mg、0.972mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、261mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3101, 2902, 1674, 1621, 1329, 1068 cm−1H NMR (CDCl) δ 5.90 (s, 2H), 6.72−6.80 (m, 2H), 6.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.03−7.09 (m, 1H), 7.15 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.68−7.72 (m, 4H), 7.94 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 437.52 (M+H)
【0112】
(実施例5)
4−{2−[(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メチルフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0113】
【化11】

表題化合物は、中間体5(200mg、0.479mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(82mg、0.567mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(33mg、0.047mmol)および炭酸ナトリウム(99mg、0.948mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、201mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−1.99 (m, 4H), 2.30 (s, 3H), 4.48 (br s, 1H), 6.85 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 6.92−6.98 (m, 1H), 7.07−7.14 (m, 4H), 7.57−7.60 (m, 3H), 7.63−7.74 (m, 2H), 8.44 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.3 Hz, 1H)。
【0114】
(実施例6)
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0115】
【化12】

表題化合物は、中間体6(180mg、0.427mmol)、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(98mg、0.515mmol)、Pd(PPh(30mg、0.042mmol)、および炭酸ナトリウム(92mg、0.867mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にて、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、335mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2964, 1665, 1619, 1323, 1114, 1069, 755 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.09 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 1.75 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.91 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 6.82−6.89 (m, 1H), 6.97−7.06 (m, 4H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.62−7.72 (m, 4H), 8.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 7.5 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 481.20 (M+H)
【0116】
(実施例7)
4−{2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0117】
【化13】

表題化合物は、中間体6(180mg、0.433mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(76mg、0.519mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(30ml)中にてPd(PPh(30mg、0.043mmol)および炭酸ナトリウム(92mg、0.867mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、218mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2961, 1671, 1624, 1525, 1272, 1064 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.10 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.77 (q, J = 6.3 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.92 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.85−6.90 (m, 1H), 6.97−7.08 (m, 4H), 7.57−7.63 (m, 3H), 7.70−7.80 (m, 3H), 8.40 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 438.25 (M+H)
【0118】
(実施例8)
2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0119】
【化14】

表題化合物は、中間体7(180mg、0.419mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(95mg、0.503mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(29mg、0.042mmol)および炭酸ナトリウム(88mg、0.838mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、261mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2959, 1669, 1625, 1458, 1323, 1124, 1065 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.99 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.68−1.75 (m, 4H), 3.83 (s, 3H), 3.95 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 6.82−6.89 (m, 1H), 6.97−7.06 (m, 4H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.65−7.72 (m, 4H), 8.36 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.6 Hz, 1H). APCI−MS: m/z 495.67 (M+H)
【0120】
(実施例9)
2−[(E)−2−[2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0121】
【化15】

表題化合物は、中間体7(130mg、0.302mmol)と4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸(74mg、0.363mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(21mg、0.030mmol)および炭酸ナトリウム(88mg、0.838mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、301mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2958, 1662, 1620, 1511, 1259, 1069, 769 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.99 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.55− 1.62 (m, 2H), 1.70−1.77 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.96 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.82−6.88 (m, 1H), 6.96−7.07 (m, 4H), 7.29 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.61−7.67 (m, 2H), 8.35 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.9 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 511.34 (M+H)
【0122】
(実施例10)
4−{2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0123】
【化16】

表題化合物は、中間体7(180mg、0.419mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(73mg、0.503mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(29mg、0.042mmol)および炭酸ナトリウム(88mg、0.838mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、216mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2959, 1664, 1615, 1523, 1269, 1068 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.58−1.65 (m, 2H), 1.70−1.76 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.96 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.82−6.90 (m, 1H), 6.97−7.07 (m, 4H), 7.58 (d, J = 7.8 Hz, 3H), 7.66−7.76 (m, 3H), 8.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 6.3 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 452.23 (M+H)
【0124】
(実施例11)
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0125】
【化17】

表題化合物は、中間体8(181mg、0.406mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(92mg、0.487mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(28mg、0.040mmol)および炭酸ナトリウム(86mg、0.812mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、264mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.93 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.35−1.42 (m, 2H), 1.46−1.58 (m, 2H), 1.69−1.76 (m, 3H), 3.84 (s, 3H), 3.95 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.97−7.06 (m, 3H), 7.08(s, 1H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 6.3 Hz, 4H), 8.37 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS (m/z) 508.20 (M)
(実施例12)
4−{2−[(E)−2−[3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0126】
【化18】

表題化合物は、中間体8(181mg、0.406mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(71mg、0.487mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(28mg、0.040mmol)および炭酸ナトリウム(86mg、0.812mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、302mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.941 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.36−1.53 (m, 4H), 1.74 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.95 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.83−6.89 (m, 1H), 6.96−7.01 (m, 3H), 7.08 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.65−7.76 (m, 4H), 8.37 (d, J = 15.6 Hz, 1H) 8.98 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 466.57 (M+H)
【0127】
(実施例13)
2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0128】
【化19】

表題化合物は、中間体9(200mg、0.437mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(99mg、0.521mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(30mg、0.043mmol)および炭酸ナトリウム(92mg、0.845mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、262mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.85 (m, 3H), 1.30−1.36 (m, 4H), 1.48−1.54 (m, 2H), 1.70−1.76 (m, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.94 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 6.97−7.08 (m, 4H), 7.56(d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 10.8 Hz 4H), 8.36(d, J = 15.9 Hz, 1H) 8.97(d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 523.25 (M+H)
【0129】
(実施例14)
4−{2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0130】
【化20】

表題化合物は、中間体9(200mg、0.437mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(77mg、0.487mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(30ml)中にてPdCl(PPh(28mg、0.406mmol)および炭酸ナトリウム(86mg、0.812mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、277mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.85−0.92 (m, 3H), 1.30−1.37 (m, 4H), 1.48−1.53 (m, 2H), 1.70−1.76 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.95 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.82−6.90 (m, 1H), 6.95−7.01 (m, 2H), 7.08 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.35−7.41 (m, 1H), 7.58 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.64−7.76 (m, 4H), 8.36 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 479.22 (M)
【0131】
(実施例15)
2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン塩酸塩:
【0132】
【化21】

ステップ1:2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−3−(4−トリフルオロ−メチルフェニル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:表題化合物は、中間体10(200mg、0.451mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(111mg、0.589mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(6ml)中にてPdCl(PPh(31mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(95mg、0.902mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、279mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。
【0133】
ステップ2:2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−3−(4−トリフルオロ−メチルフェニル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン塩酸塩:上記化合物(250mg、0.544mmol)を酢酸エチル(2ml)に溶かした撹拌した溶液に、塩酸の酢酸エチル(3ml)飽和溶液を0℃で加えた。反応混合物を0℃〜10℃で1時間撹拌した。分離した固体を濾過によって収集し、減圧下で乾燥させて、201mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3009, 2835, 1693, 1621,1327, 1124, 1067 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 2.93 (s, 6H), 3.45 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 4.21 (s, 2H), 6.89 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.09 (s, 2H), 7.32−7.38 (m, 1H), 7.62−7.68 (m, 2H), 7.82−7.88 (m, 3H), 8.00−8.06 (m, 1H), 8.27 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 8.90−8.96 (m, 1H); APCI−MS: m/z 510.12 (M+H)
【0134】
(実施例16)
2−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン:
【0135】
【化22】

表題化合物は、中間体11(50mg、0.117mmol)とフェニルボロン酸(17mg、0.140mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(13mg、0.011mmol)および炭酸ナトリウム(25mg、0.233mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、203mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.34−0.38 (m, 2H), 0.58−0.67 (m, 2H), 1.24 (br s, 1H), 3.79 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 6.81 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.90−7.10 (m, 4H), 7.30−7.40 (m, 5H), 7.64 (s, 2H), 8.40 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 425.35 (M+H)
【0136】
(実施例17)
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0137】
【化23】

表題化合物は、中間体11(200mg、0.468mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(115mg、0.608mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(32mg、0.047mmol)および炭酸ナトリウム(99mg、0.936mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、241mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2944, 1663, 1619, 1322, 1115, 772 cm−1H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 0.27−0.33 (m, 2H), 0.52 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.02−1.08 (m, 1H), 3.69 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 6.94 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 7.24−7.31 (m, 1H), 7.62−7.70 (m, 6H), 7.83 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.90−7.96 (m, 1H), 8.33 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.88 (d, J = 7.8 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 493.19 (M+H)
【0138】
(実施例18)
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロ−メトキシ)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0139】
【化24】

表題化合物は、中間体11(150mg、0.351mmol)と4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸(86mg、0.421mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(24mg、0.035mmol)および炭酸ナトリウム(74mg、0.702mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、305mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2945, 1663, 1620, 1530, 1264, 1205, 1172, 981 cm−1H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 0.36 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 0.60 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 1.20−1.28 (m, 1H), 3.78−3.86 (m, 5H), 6.80−6.86 (m, 1H), 6.98 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 7.03−7.10 (m, 2H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.63−7.69 (m, 2H), 8.43 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 509.20 (M+H)
【0140】
(実施例19)
4−{2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0141】
【化25】

表題化合物は、中間体11(200mg、0.468mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(90mg、0.608mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(32mg、0.046mmol)および炭酸ナトリウム(99mg、0.936mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、223mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2916, 2231, 1666, 1524, 1270, 996 cm−1H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 0.26−0.34 (m, 2H), 0.54−0.60 (m, 2H), 1.05−1.12 (m, 1H), 3.70−3.80 (m, 5H), 6.897.00 (m, 4H), 7.27−7.33 (m, 1H), 7.60−7.70 (m, 3H), 7.90−7.98 (m, 3H), 8.33 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 8.85−8.91 (m, 1H); APCI−MS: m/z 450.24 (M+H)
【0142】
(実施例20)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン:
【0143】
【化26】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)とフェニルボロン酸(49mg、0.401mmol)の鈴木カップリング反応を、アセトン水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.679mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、232mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2955, 1670, 1635, 1526, 1454, 1267, 1064, 759 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.50−1.70 (m, 4H), 1.85−2.10 (m, 4H), 3.83 (s, 3H), 4.88 (br s, 1H), 6.81 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.90−7.10 (m, 4H), 7.30−7.50 (m, 5H), 7.60−7.70 (m, 2H), 8.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 7.8 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 439.22 (M+H)
【0144】
(実施例21)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3,5−ジフルオロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0145】
【化27】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と3,5−ジフルオロフェニルボロン酸(64mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.679mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、255mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3084, 2959, 1667, 1628, 1527, 1262, 1087 cm−1H NMR (CDCl) δ 1.63−1.70 (m, 4H), 1.90−2.01 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.90 (br s, 1H), 6.85 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 6.93−7.05 (m, 5H), 7.13 (s, 1H), 7.59−7.72 (m, 2H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 475.31 (M+H)
【0146】
(実施例22)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0147】
【化28】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(77mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、アセトン水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.679mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、281mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2956, 1661,1524, 1270, 1070 cm−1H NMR (CDCl) δ 1.60−1.70 (m, 4H), 1.80−1.90 (m, 2H), 1.94−2.05 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 4.89 (br s, 1H), 6.83 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 6.88−7.00 (m, 4H), 7.05 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.52−7.74 (m, 5H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 507.36 (M+H)
【0148】
(実施例23)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0149】
【化29】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(103mg、0.542mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(52mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、262mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.50−1.65 (m, 4H), 1.85−2.00 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.89 (br s, 1H), 6.80−6.88 (m, 1H), 6.90−7.10 (m, 4H), 7.54−7.74 (m, 6H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 7.5 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 507.23 [100%, (M+H)]。
【0150】
(実施例24)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0151】
【化30】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と(4−トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(112mg、0.543mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(52mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、292mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2965, 1667, 1261, 1066, 770 cm−1H NMR (CDCl) δ 1.60−1.78 (m, 4H), 1.85−2.00 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.90 (br s, 1H), 6.84 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 6.93−7.05 (m, 4H), 7.30 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.58−7.70 (m, 2H), 8.40 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: (m/z) 523.13 (M+H)
【0152】
(実施例25)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−ヒドロキシ)フェニル−4H−ピリド−[1,2−a]−ピリミジン−4−オン:
【0153】
【化31】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と3−ヒドロキシフェニルボロン酸(75mg、0.545mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(52mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、267mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.50−1.60 (m, 4H), 1.85−2.05 (m, 4H), 3.83 (s, 3H), 4.88 (br s, 1H), 5.99 (s, 1H), 6.80−7.00 (m, 6H), 7.30−7.40 (m, 1H), 7.50−7.58 (m, 1H), 7.60−7.70 (m, 2H), 8.39 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 9.03 (br s, 1H); ESI−MS: m/z 455.53 [(M+H),100%]。
【0154】
(実施例26)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−メトキシ)フェニル−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0155】
【化32】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と(3−メトキシ)フェニルボロン酸(62mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.682mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、272mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2959, 1668, 1525, 1258, 968 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.62−1.70 (m, 4H), 1.92−2.06 (m, 4H), 3.82 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.88 (br s, 1H), 6.81 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.93−7.03 (m, 7H), 7.36 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.57−7.67 (m, 2H), 8.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS (m/z) 469.50 (M+H)
【0156】
(実施例27)
3−(3−イソプロポキシフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0157】
【化33】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と3−(イソプロポキシ)フェニルボロン酸(73mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.682mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、245mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2972, 1659, 1527, 1288, 971 cm−1H NMR (CDCl) δ 1.34 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.62−1.68 (m, 4H), 1.93−2.04 (m, 4H), 3.83 (s, 3H), 4.56 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 4.89 (br s, 1H), 6.81 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.89−7.05 (m, 7H), 7.34 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.57−7.63 (m, 2H), 8.38 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 497.34 (M+H)
【0158】
(実施例28)
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0159】
【化34】

表題化合物は、中間体12(401mg、0.906mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(159mg、1.087mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(6ml)中にてPdCl(PPh(63mg、0.090mmol)および炭酸ナトリウム(192mg、1.812mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、161mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2958, 2223, 2109, 1637, 1468, 959 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.62−1.69 (m, 4H), 1.88−1.99 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.91 (br s, 1H), 6.80−6.86 (m, 1H), 6.90 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.95−7.02 (m, 2H), 7.07 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.54−7.61 (m, 3H), 7.64−7.73 (m, 3H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.3 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 464.64 (M+H)
【0160】
(実施例29)
4−{4−オキソ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}安息香酸:
【0161】
【化35】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と4−カルボキシフェニルボロン酸(90mg、0.544mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(31mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、274mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3422, 2960, 1709, 1614, 1457, 1213 cm−1H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 1.68−1.72 (m, 4H), 1.90−1.95 (m, 4H), 3.78 (s, 3H), 4.68 (br s, 1H), 6.87−7.00 (m, 4H), 7.30 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.94 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 8.28 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 8.87 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 12.99 (br s, 1H); ESI−MS: m/z 481.16 (M−H)
【0162】
(実施例30)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−ニトロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0163】
【化36】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と4−ニトロフェニルボロン酸(90mg、0.543mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(31mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、222mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2956, 1674, 1510, 1066 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.62−1.69 (m, 4H), 1.88−2.01 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.91 (br s, 1H), 6.83−6.86 (m, 1H), 6.92−6.97 (m, 2H), 7.08 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 7.63−7.71 (m, 5H), 8.31 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 8.44 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 483.09 (M)
【0164】
(実施例31)
N−(3−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド:
【0165】
【化37】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と3−アセトアミドフェニルボロン酸(73mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.683mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、307mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3279, 3086, 2957, 1650, 1619, 1525, 1261, 1069 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−1.96 (m, 4H), 2.07 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.88 (br s, 1H), 6.81 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.90−7.03 (m, 4H), 7.07 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.39 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.59−7.65 (m, 3H), 7.82 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 496.18 (M+H)
【0166】
(実施例32)
N−(4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド:
【0167】
【化38】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と4−アセトアミドフェニルボロン酸(97mg、0.544mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(31mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、298mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 3279, 3086, 2957, 1650, 1619, 1525, 1261, 1069 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−1.96 (m, 4H), 2.07 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.88 (br s, 1H), 6.81−6.89 (m, 1H), 6.90−6.99 (m, 3H), 7.05 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.59−7.69 (m, 5H), 7.82 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 8.40 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 496.18 (M+H)
【0168】
(実施例33)
3−(4−アセチルフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0169】
【化39】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と4−アセチルフェニルボロン酸(66mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(4ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.683mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、305mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2964, 1666, 1451, 1265, 1066 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−2.02 (m, 4H), 2.67 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.89 (br s, 1H), 6.86−7.05 (m, 5H), 7.57−7.68 (m, 4H), 8.04 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 481.29 (M+H)
【0170】
(実施例34)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−チオメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0171】
【化40】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と(4−チオメチル)フェニルボロン酸(68mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.683mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、302mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2954, 1666, 1451, 1066, 770 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.64−1.70 (m, 4H), 1.92−2.06 (m, 4H), 2.54 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.90 (br s, 1H), 6.83 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.95−7.07 (m, 3H), 7.33−7.39 (m, 4H), 7.60−7.66 (m, 3H), 8.38 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.3 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 485.31 (M+H)
【0172】
(実施例35)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−ピリジン−4−イル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン:
【0173】
【化41】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と4−ピリジンボロン酸(66mg、0.541mmol)の鈴木カップリング反応を、ジオキサン(15ml)中PdCl(PPh(31mg、0.044mmol)および水(3ml)中炭酸ナトリウム(96mg、0.914mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、276mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2958, 2358, 1672, 1633, 1498, 1263, 1068, 770 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.20−1.30 (m, 4H), 1.85−2.10 (m, 4H), 3.85 (s, 3H), 4.91 (br s, 1H), 6.82−6.90 (m, 1H), 6.92−7.01 (m, 3H), 7.02−7.12 (m, 1H), 7.38−7.44 (m, 2H), 7.60−7.76 (m, 2H), 8.45 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.97 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 440.27 [100%, (M+H)]。
【0174】
(実施例36)
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(6−フルオロ)ピリジン−3−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0175】
【化42】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と2−フルオロ−5−ピリジルボロン酸(76mg、0.543mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(6ml)中にてPd(PPh(52mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、295mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2958, 1668, 1526, 1259, 1067 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.60−1.76 (m, 4H), 1.84−2.05 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.91 (br s, 1H), 6.84−7.05 (m, 6H), 7.62 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.92 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.45 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 458.43 (M+H)
【0176】
(実施例37)
3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0177】
【化43】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と3,4−(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸(67mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(5ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.683mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、256mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2953, 1660, 1528, 1249, 1034 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−2.02 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.89 (br s, 1H), 6.01 (s, 2H), 6.86−7.05 (m, 8H), 7.57−7.68 (m, 2H), 8.36 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 7.2 Hz, 1H); ESI−MS (m/z) 482.32 (M+H)
【0178】
(実施例38)
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0179】
【化44】

表題化合物は、中間体12(150mg、0.341mmol)と1,4−ベンゾジオキサン−6−ボロン酸(73mg、0.408mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(30ml)中にてPdCl(PPh(23mg、0.034mmol)および炭酸ナトリウム(72mg、0.683mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、263mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2954, 1660, 1508, 1304, 1064 cm−1H NMR (CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.92−2.02 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.30 (s, 4H), 4.90 (br s, 1H), 6.81−6.89 (m, 2H), 6.92−7.08 (m, 6H), 7.59−7.63 (m, 2H), 8.36 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 6.3 Hz, 1H); ESI−MS: m/z 497.19 (M+H)
【0180】
(実施例39)
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−3−キノリン−7−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0181】
【化45】

表題化合物は、中間体12(200mg、0.453mmol)と6−キノリンボロン酸(138mg、0.544mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(6ml)中にてPdCl(PPh(31mg、0.045mmol)および炭酸ナトリウム(96mg、0.906mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、303mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.59−1.69 (m, 4H), 1.88−1.96 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 4.87 (br s, 1H), 6.79−6.89 (m, 3H), 6.90−7.06 (m, 2H), 7.32−7.39 (m, 2H), 7.60−7.66 (m, 2H), 7.76 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.15 (br s, 2H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.92−8.98 (m, 2H); ESI−MS: m/z 490.30 (M+H)
【0182】
(実施例40)
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−9−メチル−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン:
【0183】
【化46】

表題化合物は、中間体13(300mg、1.857mmol)と4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(272mg、1.422mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(10ml)中にてPdCl(PPh(83mg、0.118mmol)および炭酸ナトリウム(251mg、2.371mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、270mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.62−1.70 (m, 4H), 1.80−1.90 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.87 (br s, 1H), 6.88−7.00 (m, 5H), 7.56 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 7.71 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 8.42 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 6.9 Hz, 1H)。
【0184】
(実施例41)
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−9−メトキシ−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0185】
【化47】

表題化合物は、中間体14(200mg、4.243mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(74mg、0.509mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(8ml)中にてPdCl(PPh(29mg、0.042mmol)および炭酸ナトリウム(89mg、0.848mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、208mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.60−1.77 (m, 4H), 1.88−1.99 (m, 4H), 3.83 (s, 3H), 4.06 (s, 3H), 4.90 (br s, 1H), 6.88−7.02 (m, 6H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 8.44 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.60 (br s, 1H); APCI−MS: m/z 493.20 (M)
【0186】
(実施例42)
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0187】
【化48】

表題化合物は、中間体15(110mg、0.238mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(42mg、0.285mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(30ml)中にてPdCl(PPh(29mg、0.023mmol)および炭酸ナトリウム(50mg、0.472mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、278mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2972, 2223, 1637, 1225, 759 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 0.30−0.36 (m, 2H), 0.59 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 1.20 (brs, 1H), 3.80 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 6.81 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.93−6.99 (m, 3H), 735−7.40 (m, 1H), 7.54−7.62 (m, 4H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.44 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 6.9 Hz, 1H); APCI−MS: m/z 483.13 (M)
【0188】
(実施例43)
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル:
【0189】
【化49】

表題化合物は、中間体16(200mg、0.426mmol)と4−シアノフェニルボロン酸(74mg、0.503mmol)の鈴木カップリング反応を、メタノール水溶液(30ml)中にてPdCl(PPh(29mg、0.042mmol)および炭酸ナトリウム(89mg、0.841mmol)の存在下、一般手順に記載のとおりに実施することにより調製して、115mgの生成物を明るい黄色の固体として得た。IR (KBr) 2957, 2226, 1650, 1525, 1261, 1069 cm−1H NMR (300 MHz, CDCl) δ 1.63−1.69 (m, 4H), 1.88−1.96 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 4.91 (br s, 1H), 6.81−6.89 (m, 4H), 7.54−7.66 (m, 4H), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 8.41 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.95 (s, 1H); ESI−MS: m/z 498.34 (M+H)
【0190】
薬理活性
本発明の実例となる実施例のTRPV3活性について、Toth, A.、Kedei, N.、Wang, Y.、およびBlumberg, P. M.、Life Sciences(2003年)、第73巻、487〜498頁に記載の手順の変法に従ってスクリーニングする。化合物のスクリーニングは、当業者に公知の他の方法および手順によって実施することもできる。そのようなスクリーニング法は、(a)Hu, H−Z.ら、J. Biol. Chem.(2004年)、第279巻、35741〜35747頁;(b)Smith, G. Dら、Nature(2002年)、第418巻、186〜190頁;(c)Peier, A. M.ら、Science(2002年)、第296巻、2046〜2049頁で見ることができる。
【0191】
45カルシウム取込みアッセイを使用したTRPV3アンタゴニストのスクリーニング:
TRPV3受容体活性化の阻害を、2−アミノエトキシジフェニルボラート(2−APB)によって誘導される細胞の放射性カルシウム取込みの阻害として追跡した。試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて20mMの保存溶液を調製し、次いで、1.8mMのCaClを含有するDMEM/F−12の単純培地を使用して希釈し、所望の濃度を得た。反応液中のDMSOの最終濃度は0.5%(v/v)とした。ヒトTRPV3を発現させるCHO細胞を、10%のFBS、1%のペニシリン−ストレプトマイシン溶液、400μg/mlのG−418を含有するDMEM/F−12培地において増殖させた。実験日にウェルあたり約50,000細胞となるように、アッセイの24時間前に細胞を96ウェルプレートに播種した。細胞を試験化合物で10分間かけて処理した後、最終濃度を500μMとした2−APBおよび5μCi/mlの45Ca+2を4分間加えた。1%のTriton X−100、0.1%のデオキシコール酸塩、および0.1%のSDSを含有する緩衝液を使用して、細胞を洗浄し、溶解させた。溶解物中の放射能を、液体シンチラントを加えた後Packardt Topcountで測定した。濃度反応曲線は、試験アンタゴニストなしで得られた最大反応の%としてプロットした。IC50値は、GraphPad PRISMソフトウェアを使用して、濃度反応曲線から非線形回帰分析によって算出した。
【0192】
調製した化合物を、上記アッセイ手順を使用して試験し、得られた結果を表1に示す。濃度1.0μMおよび10.0μMでの阻害パーセントと共に、選択した実施例のIC50(nM)値を表に示す。
【0193】
化合物のIC50(nM)値を表1に記載するが、「A」は500nM未満のIC50値を指し、「B」は500.1〜1000.0nMの範囲のIC50値を指し、「C」は1000.1〜2500.0nMの範囲のIC50値を指す。
【0194】
【表1−1】

【0195】
【表1−2】

【0196】
【表1−3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化50】

の化合物またはその立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩であって、式中、
環Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、
Rは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
は、ニトロ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環式基、−NR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「n」は、0〜5から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数である、
化合物またはその立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項2】
が、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、または置換もしくは非置換複素環基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
環Aがアリール、好ましくはフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式(II):
【化51】

によって表されるか、またはその立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物であって、式中、
Arは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、または置換もしくは非置換複素環基であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数である、
化合物。
【請求項5】
Arが置換または非置換アリールである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
アリールが非置換フェニルである、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項7】
アリールが置換フェニルである、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項8】
Arが、置換または非置換ヘテロアリールまたは複素環基である、請求項4に記載の化合物。
【請求項9】
ヘテロアリールが置換ピリジンである、請求項4または8に記載の化合物。
【請求項10】
ヘテロアリールが非置換ピリジンまたはキノリンである、請求項4または8に記載の化合物。
【請求項11】
複素環基がベンゾジオキソールまたはベンゾジオキシンである、請求項4または8に記載の化合物。
【請求項12】
1個または複数の置換基が、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、COOH、−C(O)CH3、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、チオアルキル、または−NHC(O)CHを含む、請求項5、7、8または9に記載の化合物。
【請求項13】
Rが、アルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキル、またはジアルキルアミノアルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項14】
1個または複数のハロゲンがフッ素である、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
アルコキシがメトキシまたはイソプロポキシである、請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
ハロアルキルがトリフルオロメチルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項17】
ハロアルコキシがトリフルオロメトキシである、請求項12に記載の化合物。
【請求項18】
チオアルキルが−SCHである、請求項12に記載の化合物。
【請求項19】
アルキルが、メチル、プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、またはn−ヘキシルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項20】
シクロアルキルがシクロペンチルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項21】
シクロアルキルアルキルがシクロプロピルメチルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項22】
ジアルキルアミノアルキルが−CHCHN(CHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項23】
「m」が0である、請求項1または4に記載の化合物。
【請求項24】
「m」が1であるとき、Rがハロゲン(クロロ)またはアルコキシ(メトキシ)である、請求項1または4に記載の化合物。
【請求項25】
環Aがヘテロアリールまたは複素環基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
ヘテロアリールがチエニルまたはピリジンである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
複素環基がベンゾジオキソールである、請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
2−[(E)−2−(4−クロロフェニル)ビニル]−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号1)、
2−{(E)−2−(ピリジン−3−イル)ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号2)、
2−[(E)−2−(2−チエニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号3)、
2−[(E)−2−(1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号4)、
4−{2−[(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メチルフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号5)、
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号6)、
4−{2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−プロポキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号7)、
2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号8)、
2−[(E)−2−[2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号9)、
4−{2−[(E)−2−[(2−ブトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号10)、
2−[(E)−2−[(3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号11)、
4−{2−[(E)−2−[3−メトキシ−2−ペンチルオキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号12)、
2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号13)、
4−{2−[(E)−2−[(2−ヘキシルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号14)、
2−[(E)−2−{2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−3−メトキシフェニル}ビニル]−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン塩酸塩(化合物番号15)、
2−{(E)−2−[2−(シクロプロピルメトキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号16)、
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号17)、
2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−[4−(トリフルオロ−メトキシ)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号18)、
4−{2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号19)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号20)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3,5−ジフルオロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号21)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号22)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号23)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号24)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−ヒドロキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号25)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(3−メトキシ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号26)、
3−(3−イソプロポキシフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号27)、
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号28)、
4−{4−オキソ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}安息香酸(化合物番号29)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−(4−ニトロ)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号30)、
N−(3−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド(化合物番号31)、
N−(4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}フェニル)アセトアミド(化合物番号32)、
3−(4−アセチルフェニル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号33)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(4−チオメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号34)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ)−3−メトキシフェニル]ビニル}−3−ピリジン−4−イル−4H−ピリド[1,2−a]−ピリミジン−4−オン(化合物番号35)、
2−{(E)−2−[2−(シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−3−(6−フルオロ)ピリジン−3−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号36)、
3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号37)、
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−3−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号38)、
2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−3−キノリン−7−イル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号39)、
2−{(E)−2−[(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニル]ビニル}−9−メチル−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(化合物番号40)、
4−{2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−9−メトキシ−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号41)、
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−[(2−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシフェニル)ビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号42)および
4−{7−クロロ−2−[(E)−2−(2−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ)フェニルビニル]−4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル}ベンゾニトリル(化合物番号43)または
化合物1〜43の立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項29】
遊離塩基または薬学的に許容される塩形態としての請求項1から28にいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項30】
前記薬学的に許容される賦形剤が担体または希釈剤である、請求項29に記載の医薬組成物。
【請求項31】
その必要のある対象においてバニロイド受容体に媒介される疾患、障害、または症候群を予防し、寛解させ、または治療するための方法であって、該対象に請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項32】
前記バニロイド受容体に媒介される疾患、障害、または症候群が、TRPV3に媒介される疼痛または炎症性疾患、障害もしくは症候群である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
TRPV3機能に関連する疾患、障害、症候群、または状態の症状が、疼痛、急性痛、慢性痛、侵害疼痛、神経因性疼痛、術後疼痛、歯痛、癌性疼痛、虚血心筋から生じる心臓痛、偏頭痛による疼痛、関節痛、ニューロパシー、神経痛、三叉神経痛神経傷害、糖尿病性ニューロパシー、神経変性、網膜症、神経性皮膚障害、卒中、膀胱過敏症、尿失禁、外陰部痛、過敏性大腸症候群などの胃腸障害、胃食道逆流疾患、腸炎、回腸炎、胃十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病、膵炎などの炎症性疾患;アレルギー性および非アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器障害;皮膚、眼、または粘膜の刺激、皮膚炎、尿毒症性そう痒症などのそう痒性状態、体温上昇、筋痙攣、嘔吐、ジスキネジア、うつ病、ハンチントン病、記憶障害、脳機能の制限、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知症、関節炎、変形性関節症、糖尿病、肥満、じんま疹、日光性角化症、角化棘細胞腫、脱毛症、メニエール病、耳鳴、聴覚過敏、不安障害、ならびに良性前立腺肥大症からなる群より選択される、請求項31または32に記載の方法。
【請求項34】
その必要のある対象における疼痛の治療方法であって、該対象に、請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項35】
前記疼痛が急性痛である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記疼痛が慢性痛である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記疼痛が術後疼痛である、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
その必要のある対象における神経因性疼痛の治療方法であって、該対象に、請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項39】
その必要のある対象における炎症の治療方法であって、該対象に、請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項40】
式(I):
【化52】

の化合物を調製するためのプロセスであって、式中、
環Aは、アリール、ヘテロアリール、または複素環基であり、
Rは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
は、ニトロ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環式基、−NR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「n」は、0〜5から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数であり、該プロセスは、
(a)式(1)の2−アミノピリジンを、酢酸中にて高温で式(2)のβ−ケトエステルと反応させて、式(3)のピリド[1,2−a]ピリミジン誘導体を得るステップと、
【化53】

(b)式(3)の化合物を、適切な溶媒の存在下、適切なハロゲン化剤で処理することによりハロゲン化して、式(4)の化合物を得るステップと、
【化54】

(c)式(4)の化合物を、適切な塩基および溶媒の存在下で式(5)のアルデヒドと反応させて、式(6)の化合物を得るステップと、
【化55】

(d)式(6)の化合物を、塩基の存在下で式(7)のボロン酸とカップリングさせて、式(I)の化合物を得るステップと
【化56】

を含む、プロセス。
【請求項41】
ハロゲン化剤が、酢酸中臭素、n−ブロモスクシンイミド、またはn−ヨードスクシンイミドである、請求項40に記載のプロセス。
【請求項42】
ステップ(c)の塩基がナトリウムエトキシドである、請求項40に記載のプロセス。
【請求項43】
カップリング反応がパラジウム(0)金属錯体の存在下で実施される、請求項40に記載のプロセス。
【請求項44】
式(II):
【化57】

の化合物またはその立体異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくは薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、式中、
Arは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、または置換もしくは非置換複素環基であり、アリール、ヘテロアリール、または複素環基の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−COOH、−C(O)−R、−NHC(O)−R、−OR、置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、または置換もしくは非置換シクロアルキルからそれぞれ独立に選択され、
は、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、−NR、−C(O)−R、−C(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、または−S(O)であり、
は、存在する毎に、水素、置換もしくは非置換アルキル、ハロアルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環基、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、
およびRは、存在する毎に、それぞれ独立に、水素、−OR、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換もしくは非置換複素環基、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルアルキルであり、
「m」は、0〜4から選択される整数であり、
「p」は、0〜2から選択される整数であり、該プロセスは、
(a) 3−ハロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(4)を、塩基およびプロトン性溶媒の存在下で式(8)の2,3−ジアルコキシベンズアルデヒドと反応させて、式(9)の化合物を得るステップと、
【化58】

(b)式(9)の化合物を、式(7)のボロン酸との結合反応を経て、式(II)の化合物に変換するステップと
【化59】

を含むプロセス。
【請求項45】
塩基がナトリウムエトキシドであり、プロトン性溶媒がエタノールである、請求項44に記載のプロセス。

【公表番号】特表2011−509288(P2011−509288A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541889(P2010−541889)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【国際出願番号】PCT/IN2009/000025
【国際公開番号】WO2009/109987
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(510168852)グレンマーク ファーマシューティカルズ, エセ.アー. (13)
【Fターム(参考)】