説明

しきい値電流レベルを有するレーザーを制御するための方法と装置

【課題】 レーザーの望ましい放射を得る。
【解決手段】 レーザーを駆動するための駆動電流を供給する過程を具備しており、駆動電流は該しきい値電流レベル付近迄増加しており、レーザーにレーザービームを発射させるよう次に駆動電流をしきい値電流レベル付近の上の値へ直ちに一層増加させる過程を具備している。

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
【0001】
本発明はレーザーを使用する画像露光装置に関し、特に本発明は該レーザーに印加する駆動電流の制御に関する。
【従来の技術】
【0002】
例えば、電子写真式プリンターや画像セッターに於ける様な、従来の画像露光装置では、放射感応体上に、該感応体をレーザーからのレーザービームにより画像型に露光することにより、画像を形成している。従来の電子写真式プリンターでは、該放射感応体上の該画像は潜像(latent image)であり、それは1枚の紙の様な画像担体へ次に転送された可視トナー画像として現像される。従来の画像セッターでは、該放射感応体は通常写真フイルムのロールの様な、該画像担体そのものであり、該フイルムの上で、後に処理装置で可視像に現像されるところの、潜像が露光される。
【0003】
該画像露光装置のレーザーは半導体レーザーであり、該レーザービームは該画像に対応する画像信号に基づいて変調される。
【0004】
半導体レーザーはしきい値電流レベルIth(例えば、ミリアンペアで表現される)を有する。もし該レーザーに印加される該駆動電流Iが該しきい値電流レベルIthより大きい場合はレーザービームが発射される。図1aは2つの曲線を示し、1つは低温度のもの、1つは高温度のものであり、対応するしきい値電流レベルIthLOW及びIthHIGHを有しているが、Ithの温度依存性は下記で説明する。しきい値電流レベルIthの下では、該レーザーにより発射される放射の放射強度RI(例えば、ミリワットで表現される)は非常に小さく、そして事実、該発射される放射はコヒーレントではなく、すなわちそれは真実にはレーザー放射ではない。かくして、一般にIthより大きいIに対する曲線の部分のみが画像形成の目的には有用であり、従って図1aの曲線のIthより小さいIに対する部分は破線で描かれている。該レーザーに印加される駆動電流Iは画像信号に基づき変調されるので、発射されるレーザービームの強度RIは画像信号の関数である。
【0005】
該レーザーしきい値電流レベルIthは一定でなく、周囲温度、該レーザーのエイジング、個々のレーザー間の差の様な、種々の要素により左右される。該しきい値電流レベルの変動は該レーザービーム強度の著しい変動を起こすが、図1aに示す様に、温度が低温から高温に変化すると該しきい値電流レベルはIthLOWからIthHIGHへ変化する。
【0006】
良好な画像品質を得るために、該レーザービームの強度RIは該画像信号のみに依存し、該しきい値電流レベルIthに影響する要素では変化すべきでない。従って、システム制御理論で公知の様に通常フイードバック回路により、該レーザーを制御するのが習慣的である。習慣的に該レーザービームの所要強度が決定されそして該レーザー駆動電流を制御するために測定された強度に基づく信号が該レーザーの駆動回路にフイードバックされる。この仕方で、例えば、該レーザーのしきい値電流レベルに影響する、外乱の影響は削減される。
【0007】
該レーザーを制御する2つの公知の方法が図1aにより図解されている。仮定として、低温度で、画像又は画像の部分が図1aの点Bに対応するレーザービーム強度で書かれねばならないとする。第1の方法では該レーザーは点0から点Bへ1ステップ(step)で駆動されるが、第2の方法では該レーザーは0からA経由でBへ3ステップで駆動され
る。ここで両方法を詳細に説明する。
【0008】
第1の方法では、該画像が書かれねばならない瞬間に、該レーザーは点0でゼロ駆動電流とゼロ放射強度からスタートし、そして点Bに対応する駆動電流に到達するまで該レーザー駆動電流は増加される。この第1の方法の欠点は該レーザーの動作点が0からAを経由してBまでの道全体を通過せねばならないので、該駆動電流が点Bに到着するのに長い時間がかかることである(図1a参照)。必要とされる長い時間のために、該画像形成速度は制限される。
【0009】
第2の方法では、該レーザーは0からAを経由してBまで3ステップで駆動される。第1のステップで、該レーザーは0からAまで駆動される。次いで、第2ステップでは、画像、より精確には、画像のゼロでない部分が書かれねばならなくなる迄該レーザーは点Aに保たれる。最後に、第3ステップで、該画像のゼロでない部分が書かれねばならない時に、該レーザーがAからBへ駆動される。この方法で必須なのは、予め、該駆動電流は、該画像が書かれる前に該しきい値電流レベルIthLOWに等しい初期駆動電流にセットされることである。利点は、該画像が書かれる時、該レーザーが点Aから点Bへの変化に対応するレーザー駆動電流の変化に迅速に反応し、かくして第1の方法の限られた画像形成速度の問題を打開することである。この第2の方法の欠点は該レーザーが或る時間の間動作点Aに保たれることであり、それは実際の画像が書かれる前に或る放射が発射されつつあることを意味している。これは該放射感応体がAで発射される放射により露光されることを意味する。従って、特定の対策が取られねばならぬかも知れず、Aで発射される放射により画像が形成されるのを避けるために、電子写真式プリンターでは例えばクリーニング電位の様な電子写真的パラメーターが調節される{該クリーニング電位は例えば欧州出願第0、788、273号で説明されている}。しかしながら、これらの対策は欠点を有する(例えば、該クリーニング電位の調節は担体損失の増加となる)。
【0010】
該第2の方法の変形が存在し、該しきい値電流に等しい初期値の駆動電流をセットする代わりに、該駆動電流は該しきい値電流値付近の値にセットされても良く、或いは、代わりに、該駆動電流は該しきい値電流値より低い値にセットされても良い。
【0011】
かくして、上記で説明した第1及び第2の方法の問題は制限される画像形成速度か、或いは望ましくなく発射される放射かの何れか、又は両方である。
【0012】
米国出願第5、416、504号は上記説明の第2の方法のもう1つの変形を実施する画像露光装置を開示している(該第2の方法は該レーザーを3つのステップで図1aのBへ駆動することを含んでおり、すなわち、該レーザーを0からAへ駆動し、Aで該レーザー保って置き、AからBへ該レーザーを駆動する)。この装置では、該初期駆動電流は2つの副ステップ(substep)で該半導体レーザーのしきい値電流レベル(すなわち、該レーザーは図1aの0から点A付近まで駆動される)の付近にセットされるが、最初に該駆動電流は、カウンター回路の出力を使用して、該しきい値電流レベルの近くの第1の値にセットされ、そして次いで該駆動電流はこのカウンターをインクリメントするかデクリメントすることにより該しきい値電流レベル付近の第2の値に調節される。該カウンターは基準電圧とモニター電圧との間の差に依ってインクリメント又はデクリメントされるが、該モニター電圧は実際のレーザービーム強度を指示しておりそして次の様に得られるが、すなわち該レーザーからの光がモニターダイオードの入力となり、該モニターダイオードは該モニター電圧に変換される電流を出力する。該モニター電圧が該基準電圧に等しくなると、これは該レーザービームが予め決められた強度に達したことを示す。最後に、画像を書くために、入力画像信号が該カウンター出力値(該駆動電流の上記第2の値に対応するカウンター出力値)に加算されそしてその和が該レーザーを駆動するための電流に変換される。該カウンターは徐々にしか変化出来ず、この目的は該駆動電流の制御を安
定化することである。該レーザービームは画像信号が該レーザーに印加されない時間中しかモニターされず、該画像の露光中はフイードバックはない。上記で述べられた様に、この装置の欠点は該放射感応体を露光させる望ましくない放射が発射されることである。もう1つの欠点は該レーザー駆動電流を制御する回路が非常に複雑なことである。なおもう1つの欠点はフイードバックが無く従って画像露光中は、例えば該レーザーしきい値電流レベルに影響する外乱が対処されぬことである。
【0013】
本発明の目的は該レーザーを望ましい放射強度に迅速に駆動しそして同時に望ましくない放射の発射を著しく減少させることにより、上記で述べた問題を解決する様な、レーザービームの放射強度の制御法を提供することである。
【0014】
もう1つの目的は簡単で費用効率の高い方法で実施出来る、レーザービームの放射強度の制御法を提供することである。
【0015】
もう1つの目的は高品質画像を発生する方法を提供することである。
【0016】
これらの目的は請求項1で規定される過程を含む方法により実現される。又これらの目的は請求項2で規定される特定の特徴を有する、画像露光装置により実現される。又これらの目的は請求項3で規定される特定の特徴を有する、画像露光装置により実現される。
【0017】
本発明のもう1つの目的は、ドラム又はベルトの様な、光導電性部材上に速いそして費用効率の高い仕方で高品質画像を創生する電子写真式プリンターを提供することである。
【0018】
本発明のなおもう1つの目的は放射感応シート上に速いそして費用効率の高い仕方で高品質画像を創生する画像セッターを提供することである。
【用語の説明】
【0019】
請求項で使用される幾つかの用語を下記に規定する。
【0020】
該しきい値電流レベルIth“付近の(about)”駆動電流Iは下記関係を充たしているが、なおRIは駆動電流Iで発射される放射強度であり、そしてRImaxは該レーザーの寿命を縮めないように好ましくは越えるべきでない該レーザーの放射強度RIの最大値として、
I>0.3thそしてRI<0.3RImax、好ましくはI>0.5thそしてRI<0.2RImax、より好ましくはI>0.7thそしてRI<0.15RImax、最も好ましくはI>0.8thそしてRI<0.1RImax
【0021】
“実質的にゼロの(substantially zero)”駆動電流は該しきい値電流レベルIthの25%より少ないことが好ましく、Ithの10%より少ないことがより好ましく、Ithの5%より少ないことが最も好ましい様なレーザーの駆動電流である。
【0022】
“画素”はデジタル画像の構成要素であるが、デジタル画像は各々が電子的画素値を有する、画素の長方形のマトリックスで現されるのが典型的である。該マトリックス内の各画素の配置は該画像担体上での特定の配置と対応する。それらの配置は等距離であってもなくても良い。各電子的画素値は該特定の位置での画像の光学的濃度と対応し、該電子的画素値は一緒になって該レーザー駆動に使用される画像信号を形成する。
【0023】
“2進画素”は0又は1で習慣的に現される、2つの電子的画素値を持つことが出来て、これら2つの値は高濃度と低濃度とを現すが、それらは、例えば、トナーを塗布したり
塗布しなかったりして、或いは局所的に染料(dye)を発生したり発生しなかったりして、或いは写真工程で銀を維持したり取り除いたりすることにより得ても良い。印刷プレートの製造では、0はインク排除域となり、一方1はインク受け入れ域となる。
【0024】
“連続トーンシステム”はそれらに対する感覚的定量化を有せずに、多数の濃度レベルが該画像担体上に作られるシステムである。この様な微妙な定量化を達成するために、各“連続トーン画素”が0から255までの値を持つように、通常256の異なる濃度レベルが求められる。
【0025】
“多数レベルシステム”は減らされた数の濃度レベルを有する。電子写真では例えば、通常例えば、16のレベルの、減らされた数の濃度レベルが一貫して発生され、この様なシステムは“多数レベルシステム”と呼ばれ、そして該画素は“多数レベル画素(multilevel pixels)”と呼ばれる。
【0026】
“放射感応手段”は電磁放射に感応する材料を含んでいる。該放射感応手段は電子写真装置で使用される、光導電性ドラム又はベルトの様な、光導電性部材であっても良い。又それは写真用シート又はサーモグラフイックシート(の様な、放射感応シートであっても良い。電磁放射は可視光でも良いが、紫外線や赤外線の放射の様な、非可視性の放射であっても良い。
【0027】
“放射感応シート”はカットされたシートでも又例えば、100メートルの長さを有するロール上のシートでも良い。該シートはポリ(エチレンテレフタレート)フイルムの様なフイルム製でも良く、それは紙、(アルミニウム)プレート、又は従来技術で公知の他の放射感応材料で作られても良い。
【発明の実施の形態】
【0028】
本発明による方法では、該レーザーは2ステップで0からAを経由してBへ直接駆動される(図1a参照)が、最初に該レーザーは0からAへ駆動され、そして次いで、該第1ステップの後直ちに第2ステップで該レーザーはAからBへ駆動される。好ましくは、該第1ステップは第1電気信号で制御されそして該第2ステップは第2電気信号で制御されるのが良く、そこでは該第2電気信号は該第1電気信号からは比較的独立している。上記説明の第1の従来技術の方法は該レーザーを0からBへ唯1つのステップで駆動している。本発明の該2つの独特のステップの利点は図1aの該曲線0ABの部分0Aが僅かの時間しか要しないように該第1のステップで特定の手段を取ることが可能であることである。これは該レーザーがBで望まれる放射強度に迅速に駆動される利点を提供する。上記説明の第2の従来技術の方法は0からBへ3ステップで該レーザーを駆動する一方画像が書かれるようにする迄或る時間A内又はAの近くに該レーザーを保っている。本発明では、該画像が書かれる前に該駆動電流はAで又はAの近くで初期駆動電流にセットはされず、これは下記説明の様に、望ましくない放射の発射を著しく減少させ、そして本発明のもう1つの利点になっている。
【0029】
第2の従来技術の方法では、該レーザーは或る時間の間点A(図1a参照)に保たれ、かくして望ましくない放射を発射し、望ましくない放射が発射される時間の量は時間tkeepであり、次の様に規定される。該画像が走査型で、すなわち順々の走査線(図2で1つの走査線はドラム15の表面上で矢Bに沿った線として示されているが、図2は後で説明する)として露光されると仮定する。少なくとも2つのゼロでない画像部分を含む各走査線に対し、該走査線の時間tbetweenは該走査線内の2つの連続したゼロでない画像部分間の最大時間として規定される。1つの画像の時間tmaxは該画像の走査線(少なくとも2つのゼロでない画像部分を有する該走査線のみで)のtbetween値の最大値として規定される。最後に、tkeepは該レーザーにより露光されるべき1セ
ットの代表画像のtmax値の平均値である。かくして、上記規定のtkeepは2つのゼロでない画像部分間で典型的に期待されるべき最大時間であり、この時間の間、第2の従来技術の方法では該レーザーは点Aに保たれそして望ましくない放射が発射される。
【0030】
好ましくは、本発明の実施例では、該レーザー駆動電流はtkeepより実質的に小さい時間tinc内にしきい値電流レベル付近迄増加されるが、実質的により小さいとはtincがtkeepの50%より小さいが、好ましくはtkeepの30%より小さいのが良く、より好ましくはtkeepの20%より小さいのが良く、最も好ましくはtkeepの10%より小さいのが良い。
【0031】
発射される望ましくない放射の減少は図1b及び図1cにより図解されている。この後説明する本発明の好ましい実施例では、該レーザー駆動電流Iは時間tincの間にゼロから該しきい値電流レベルIth迄実質的に線形に増加する。駆動電流Iと時間との関係が線形でありそして放射強度RIと駆動電流Iの関係も線形であると仮定する(すなわち、図1aの曲線の部分0Aは直線の1部である)。その時、図1bに示す様に、放射強度RIと時間との間の関係も線形であり、そして発射される望ましくない放射の量、すなわち、該(放射による)露光、は図1bの曲線の下の積分であり、それはハッチングされた3角形の面積31に等しく下記の様である。
0.5inc強度
【0032】
第2の従来の方法では、該レーザーは点Aに保たれており、そして上記で規定されたtkeepは望ましくない放射が発射されている時間の長さである。該時間tkeepの間に或る量の望ましくない放射がAで発射されるがそれは図1cでハッチングされた長方形の面積32に等しく下記の様である。
keep強度
【0033】
該面積31は該面積32より著しく小さいが、それは該3角形の面積は同じ底辺を有する長方形の面積の半分にしか過ぎず、そして更に上記で説明した様に、好ましくはtincはtkeepより実質的に小さい方が良いからである。該第2の従来の方法について発射される望ましくない放射の完全な量を得るためには、0A(=3角形の面積)を通過する時発射される放射を上記で計算された量(=長方形の面積32)に更に加算されねばならない。又もし、本発明の実施例で、該レーザー駆動電流がゼロから該しきい値電流レベルIth迄線形とは別の仕方で、例えば、放物線状の仕方で増加した場合、発射される望ましくない放射の量は第2の従来技術の方法に於けるより著しく少なく、図1bの該3角形の面31は下の面、例えば放物面により置き換えられねばならない。
【0034】
本発明の方法は画像露光装置で実施されても良い。該方法の好ましい実施例は画像露光装置の好ましい実施例で実施されても良く、そして該画像露光装置の好ましい実施例は本発明の方法の好ましい実施例となる。方法と装置との幾つかの好ましい実施例を下記で説明する。
【0035】
本発明の好ましい実施例では、該駆動電流を該しきい値電流レベル付近まで増加することは該画像が書かれねばならない直前に駆動信号“dfatzero”により達成される。“dfatzero”の大きさと持続時間は該駆動電流が該しきい値電流レベル付近まで増加するように決定される。
【0036】
本発明のもう1つの実施例では、該駆動電流は画像が書かれた後速く減少される。これはこの後説明する様に信号“dbackbias”を印加することにより達成されても良い。
【0037】
本発明の好ましい実施例の利点は高品質画像が発生出来ることである。これは、好ましくは画像が書かれる後(例えば、後で説明する様に信号“dbackbias”により)のみならず該画像が書かれる前(例えば、後で説明する様に信号“dfatzero”により)にも該レーザー駆動電流を良く制御下に保つこと、そして発射される望ましくない放射を減少させることにより達成される。
【0038】
本発明の実施例では、該露光された画像は2進の画素を含んでいる。もう1つの実施例では、該画像は多数レベル画素を含んでいる。なおもう1つの実施例では、該画像は連続トーン画素を含んでいる。
【0039】
本発明の好ましい実施例では、該フイードバック回路は露光中アクチブ(active)である。これは該レーザービームの放射強度が1つの走査線の間調節される利点を提供する(後で説明される図2はドラム15の面上で矢印Bに沿う線として走査線を示している)。
【0040】
本発明の方法と装置の更に進んだ利点と実施例とは下記の詳細な説明及び図面から明らかになる。
【実施例】
【0041】
画像露光装置の実施例50が図2に示されている。レーザービーム11は半導体レーザー10により発射されそして光導電性ドラム15の表面を走査するよう光学システムにより焦点合わせされそして移動させられる。従来技術で公知の、該光学システムは、図示されてない、コリメーターレンズ(collimeter lens)と、モーター17により駆動されそしてAの方向に回転する多角形ミラー13とそしてエフシータレンズ(f−θ lens)14とを含んでいる。該レーザービーム11は極端のビーム位置11aと11bとの間で光導電性ドラム15の表面を走査しかくしてドラム15の表面上で矢印Bに沿って走査線を露光させる。ドラム15はモーター18により回転されるので連続した走査線は該ドラム15の表面上に潜像16を形成する。半導体レーザー10の背後にある、モニターダイオード(monitor diode)12はレーザー10により発射される該放射の放射強度RIに比例する信号fを供給する。
【0042】
本発明による、レーザー10用の駆動回路の実施例は図3で略図的に示されている。該実施例は、好ましくはフイードバック手段23と比較手段24とを含む駆動手段21を具備している。モニターダイオード12からの信号f(図2及び図3参照)はフイードバック手段23により比較手段24へフイードバックされそこで駆動信号dと比較される。駆動手段21はレーザー10に、差d−fに左右される駆動電流Iをレーザー10に出力するが、好ましくは駆動電流Iの変化速度がd−fに比例するのが良い。d−f<0の時、該駆動電流Iは減少し、d−f>0の時、Iは増加する。該レーザーが放射を発射しないことかくしてf=0であることを意味する、I=0の状況からスタートし、そして駆動信号d>0が印加されると駆動電流は増加するが、それはd−f>0であるからである。又これはfを増加させるが、それはfがレーザービーム11の放射強度に比例しており、そして該放射強度RIは増加する駆動電流Iと共に増加するからであるが(図1a参照)、fが増加すると、d−f=0で最後にIが一定に留まるまで、該駆動電流Iはよりゆっくりと増加する。
【0043】
図3で示しそして下記で説明する様に、該駆動信号dは画像信号20と複数の制御信号27とに基づいている。好ましくは、該画像信号20と該制御信号27とはデジタルアナログ変換器25を経由してアナログ駆動信号dに変換されるデジタル信号であるのが良い。しかしながら、該画像信号20及び/又は該制御信号27は又アナログ信号であっても良い。
【0044】
図4aから4cは本発明の実施例を図解しているが、そこでは該画素期間tpixすなわち画素を書くに要する時間に等しい時間tincの間信号“dfatzero”を印加することにより該レーザー駆動電流Iは該しきい値電流レベルIth付近まで増加される。図4bは駆動信号dを示す。該駆動信号dは電子的画素値pを有する画素を書くために、図3に示すレーザー10へ駆動電流Iが供給されるようにする。図4b及び4cは図4aに示す特定の画像信号20に対応する、d,f及びIの値を5つの画素期間tpixの時間の間での時間の関数として示している。画像信号20は最初の2画素期間中はゼロで、第3の画素期間中はpに等しく、そして第4及び第5画素期間中は再びゼロである。該画像信号20は、図3に示す様に、駆動信号dを形成するために制御信号27と組み合わされる。図4b及び4cは最初の画素期間中dはdoffに等しいことを示しており、駆動電流Iはゼロで、該レーザーは放射を発射せずそしてフイードバック信号fはゼロである。該値doffはゼロである。如何に該値doffが決定されるか、そして如何に他の値d、dfatzero、及びdbackbiasが決定されるか、は下記で説明する。第2の画素期間では、dはdfatzeroに等しい。これは該駆動電流Iと該フイードバック信号fを増加させるがそれはfがdよりも小さいからである。該値dfatzeroは該画素期間の終わりに該フイードバック信号fが殆ど増加せずそして該駆動電流Iが該しきい値電流レベルIthにほぼ等しいように決定される。第3画素は実際の画像画素である。今度は該駆動信号dはdに等しい。該画像画素のスタート時にはIは概略Ithに等しいので、駆動電流Iは望ましいレーザービーム強度に対応する駆動電流値まで急速に増加する。該レーザーはレーザービームを発射しそしてfがdに等しくなる迄フイードバック信号fは増加するが、その瞬間から以後、該駆動電流Iと該レーザービーム強度は一定に留まっている。好ましい実施例では、該第4の画素期間中は、dはdbackbiasに等しく、概略に於いてdoff−dbackbias=dfatzero−doffである。この仕方で、該駆動電流Iが該しきい値電流レベルIthより小さくなったために例えfが殆どゼロになった時でも、該駆動電流Iは急速に減少するが、好ましくは該駆動電流Iはそれが第2画素期間すなわちdfatzeroの画素期間に減少したとほぼ同じ位速く減少するのが良い。信号dbackbiasの背後の考え方はdfatzeroの背後の考え方と同じであり、それは発射される望ましくない放射の領域、すなわち図1aの曲線のOA部分を速く通過することである。もし信号dbackbiasが印加されず、そしてもし代わりにdがdoffに等しい場合は、該駆動電流はゆっくりゼロまで減少しそしてその全期間該レーザーはf=0になる迄放射の発射を続けるであろう。これは発射される望ましくない放射の問題を起こしそして追加的問題、すなわち、ゆっくり減少する駆動電流のために、次の画像画素用の駆動電流がゼロと該しきい値電流レベルIthとの間の或る未知の電流値からスタートせなばならないと言う問題を起こす。両方の問題は第4の画素期間中に、好ましくは実質的にゼロまで、そして好ましくは駆動電流を該しきい値電流レベルIth付近まで増加させるに要する時間tincの2倍より長くない時間内に、より好ましくはtincより長くない時間内に、該駆動電流を急速に減少させることにより解決される。第5の画素期間で、最後に、dは再びdoffに等しくなり、該画像信号20,該駆動電流Iそして該フイードバック信号fは全てゼロに等しくなる。
【0045】
上記で説明した様に、図4bは電子的画素値pを有する1つの画像画素を書くための駆動信号dを示す。もし、1つの画像画素を書く代わりに、ゼロと異なる電子的画素値p1,p2等を有する幾つかの画像画素が次々に書かれねばならない場合は、好ましくは信号dfatzeroが該第1画像画素の前に印加されそして好ましくは信号dbackbiasが該最後の画像画素の後に印加されるのが良い。もし、ゼロと異なる電子的画素値を有する、2つの続いて起こる画像画素がp=0の2つ以上の画素により相互に分離されている場合は、好ましくは図4aから4cの過程が該続いて起こる画素用に簡単に繰り返されるのが良い。唯残る場合は、ゼロと異なる電子的画素値p1,p2を有する2つの画像
画素がp=0を有する1つの画素により分離されている様な場合である。
【0046】
図5aから5cはこの残った場合を示す。該2つの画像画素の間では、駆動信号dは、下記の様に決定され、doffとは異なるかも知れない値dmidzeroに等しいが、何故ならば第2の画像画素p2を書くために該駆動電流Iが再び急速に増加出来るように該駆動電流Iは好ましくはゼロ迄減少されずに該しきい値電流レベルIth付近の“スタンバイ(standby)値”に保たれるのが良いからである。図5aから5cは図4aから4cの様に該画像信号20と信号d,f及びIを示す。該6つの示された画素期間tpixの間に、該駆動信号dは引き続く値doff,dfatzero,dp1,dmidzero,dp2,dbackbiasを得るが、dmidzero以外は、これらの値は図5bでは指示されていない。
【0047】
off,dfatzero,dbackbias,dmidzero及びdの該値は次の様に決定される。好ましくは、これらの値は画像が露光される前又は後に、すなわち画像露光中でない時に決定されるのが良い。好ましくは、これらの値の決定は規則的時間間隔で繰り返されるの良い。これらの時間間隔の長さは各値用に異なっても良く、例えば、dfatzeroはdoffよりも頻繁に決定されても良い。該時間間隔の長さは各値が該レーザー制御システムに与える影響と周囲温度と該レーザーのエージング(ageing)の様な各値の外乱との関係とに左右されており、例えば、dfatzeroは非常に多く温度に依存するIthと直接関係しており、従ってdfatzeroは好ましくは頻繁に、例えば1つの画像が書かれた後毎に決定されるのが良い。
【0048】
offを決定するために、該(デジタル)駆動信号dの幾つかの減少する値、例えばd=10,9,8等が、なおゼロより大きい測定可能なフイードバック信号fを起こす様なdの最低値が見出される迄印加されても良い。今doff=d−オフ−オフセット(doff−d0−off_offset)であり、ここでオフ−オフセット>0でありそしてオフ−オフセット<dである。
【0049】
値dfatzero及びdbackbiasは図6a及び6bで図解される様に決定される。図4aから4c及び図5aから5cと同じ仕方で現して、図6aは該駆動信号dと該フイードバック信号fとを示し一方図6bは時間の関数としての該駆動電流を示す。図6aに示す駆動信号dは印加され、そこではフイードバック信号fが非常に小さい正の値fthに対しf>fthとなる迄、dfatzeroは増加する値、例えばdoff,doff+1,doff+2を次々と得る。該fthの値は該対応する駆動電流IがIthに等しくなるように決定されても良い。しかしながら、IがIthに等しいことは必要ではなく、上記説明の様に、IはIth付近にあれば(I is about Ith)充分である。IがIth付近にある時該フイードバック信号fは非常に小さいので、値fthの選択はクリチカル(critical)ではない。図6aで、dbackbiasは下式で決定されても良く、
off−dbackbias=dfatzero−doff+バックバイアス_オフセット(doff−dbackbias=dfatzero−doff+backbias_offset).
ここでバックバイアス_オフセットは、図6bに示す様に、該駆動電流Iが該しきい値電流レベルIth付近のその最大値からゼロに完全に減少するように決定された値である。
【0050】
該dmidzeroの値はdoffに等しくても良い。代わって、dmidzeroはそれが該駆動電流を確実に減少させそして該駆動電流が出来るだけゆっくりと減少するように選ばれるが、この仕方で、該“ミッドゼロ”画素内で該駆動電流の値が幾らかが知られる。更に代わって、dmidzeroはフイードバック信号fが該“ミッドゼロ”画素の終わりで、すなわち図5aから5cで第4の画素期間の終わりで、予め決められた値を
持つように選ばれても良い。
【0051】
の値は2つのステップで決定されるが、最初に値dpmaxが決定され、そして次いでdはdpmaxに関してのスケーリングで決定される。第1のステップで、該値dpmaxは該レーザーの最大駆動電流Imax及び最大放射強度RImaxに対応し、Imax及びRImaxは例えば該レーザー寿命を短縮しないようにするための好ましくは越えられない値である。例えば、トーシバ(Toshiba)のテーオーエルデー9321(TOLD9321)半導体レーザーについては、Imax=Ith+15mAでRImax=5mWであり、そしてdpmaxは増加する駆動信号dを次々と印加し、Iを測定し、そしてI=Imax=Ith+15mAとなるdのdmaxの値を決定することにより決定される。第2のステップで、次いでdは下式で決定されるが
=p/pmax(dpmax−doff)+doff
ここでp(0<p<pmaxであり)とpmaxとは該駆動信号dとdpmaxとが対応する該電子的画素値である。
【0052】
前記の説明と図面から、本発明の方法は費用効果の高い簡単な方法で実施出来ることは明らかである。
【0053】
上記説明の仕方でdoff,dfatzero,dbackbias,dmidzeroそしてdの値を決定する代わりに、それらはもう1つの仕方でも決定出来る。例えば、dfatzeroは最初に該しきい値電流レベルIthを決定し、そして次に該駆動信号dを一歩一歩増加させ一方Iを測定することにより決定しても良く、Iが概略Ithに等しい場合のdの値がdfatzeroである。最初にIthを決定することは該駆動信号dを一歩一歩増加し、そしてフイードバック信号fと駆動電流Iを測定することによりなされるが、IthはIとfとの関係が突然変化する場合の駆動電流である(図1a参照)。
【0054】
上記で説明しそして図4aから4cで図解した実施例では、該レーザー駆動電流Iは時間tincが画素期間tpixに等しい間に信号“dfatzero”を印加することにより該しきい値電流レベルIth付近まで増大されている。本発明のもう1つの実施例では、tincはtpixより小さくても良く、代わりにtincがtpixより大きくても良い。この前説明した様に、本発明の実施例では、好ましくはtincは2つのゼロでない画像部分の間で典型的に期待される最大時間tkeepより実質的に小さいのが良いが、しかしながら、tincはtpixより大きくても、tpixに等しいか又はtpixより小さくても良い。
【0055】
本発明の第2の実施例では、tpixより長い、例えば、2pixに等しい時間tincの間信号“tfatzero”を印加することにより該レーザー駆動電流が該しきい値電流レベル付近まで増加される。dfatzeroを決めるために、上記で説明し図6aから6bで図解した方法が使われても良いが、今や信号dfatzeroはより長い時間、例えば2つの画素期間tpixの間印加される。該信号dfatzeroは一定である必要はなく、好ましくは連続する画素期間の間に増加する、2つ以上の値を持っても良い。
【0056】
本発明のもう1つの実施例では、信号dfatzero,dbackbias,他は印加されず、従来技術のシステム制御理論で公知の、制御ループの利得の調整が行われる。該レーザーは2ステップで図1aの0からBへ駆動されるが、第1のステップでは、図1aの曲線の0A部分で、高い利得が使用され、そして第2のステップでは、該曲線のAB部分で、低い利得が使用される(該2つのステップ間を区別するために、最初に該しきい値電流Ithが決定されるが、それは上記説明の様に引き続き増加する駆動信号を印加す
ることにより行われても良い)。該曲線の0A部分の高い利得のために、該0A部分は速く通過されるが、それは、第2ステップで該駆動電流を直ちに一層増加させることと相俟って、望ましくない放射の発射を著しく減少させそして該レーザーを望ましい放射強度へ敏速に駆動する利点を再び提供する。高い利得は該フイードバック回路を不安定にするので、該利得は第2ステップではより低いが、それは該レーザービーム強度は該しきい値電流レベルより上では駆動電流の増加と共に非常に増加するからである(又図1bの非常に増加する曲線ABをも参照のこと)。
【0057】
本発明は上記説明の実施例に限定されず、下記で概略説明するそれの様な、他の実施例を含んでいる。
【0058】
該フイードバック信号は必ずしもレーザービーム11の放射強度に比例せず、該関係は、例えば、線形の代わりに放物線状であっても良い。又、ゼロの放射強度に対しては、該フイードバック信号は必ずしもゼロではなくゼロと異なるオフセット値を有しても良い。更に、該放射強度の代わりに、駆動電流の様な、もう1つの量が該レーザー制御システムへフイードバックされても良い。代替えとして、該放射強度と該駆動電流の両者の様に、2つ以上の量がフイードバックされても良い。本発明のなおもう1つの実施例では、該フイードバック手段は露光中はアクチブ(active)である必要はなく画像が露光中でない時だけアクチブであっても良い。この実施例では、該駆動信号dfatzeroは直接、すなわちフイードバック信号を使用せずに、増加する駆動電流に変換され、そして駆動信号dは該駆動電流を望ましいレベルへ直接駆動するが、画像が露光中でない時は、フイードバックはdfatzeroの様な制御信号の値を決定するために使用されても良く、この決定は上記説明のように行われても良い。
【0059】
ここで前に述べた様に、該画像信号20と該制御信号27とは必ずしもデジタル信号ではなくてアナログ信号であっても良く、かくして該画像16は必ずしも(デジタルの)画素で構成されずにそれは同じくアナログ画像であっても良い。
【0060】
本発明の方法では、該駆動電流は第1ステップで該しきい値電流付近迄増加しそして次いで第2ステップで直ちに該しきい値電流レベル付近へ一層増加し、該しきい値電流レベルに又はその付近に留まることはない。上記説明の様に、信号dfatzeroを印加することにより、該しきい値電流レベル付近への増加が達成されても良いが、該駆動電流を増加する多くの他の方法が可能であることは当業者には明らかである。
【0061】
本発明の方法は、例えば電子写真式プリンター又は画像セッターで使用されている様に、画像露光装置で実施されても良い。該電子写真式プリンターは、光導電性ドラム又は光導電性エンドレスベルトの様な、該画像露光装置により露光される光導電性部材を有している。該電子写真式プリンターは白黒式プリンター、カラープリンター、マルチグレープリンターであっても良い。該画像セッターでは、放射感応シートが、該画像露光装置により発射される、可視光、赤外線放射、紫外線放射により露光されても良い。
【0062】
本発明の応用は画像露光に限定されない。本発明の方法で制御される、レーザービームは又画像を形成しない様な他の目的に使用されても良い。例として、該発射されたレーザービームは、少なくとも部分的に、光学的媒体により反射されそして該反射されたビームが解析されても良い。
【0063】
本発明の方法は半導体レーザーを制御するために応用されても良い。該レーザーは可視光を発射しても良いが、又それは紫外線又は赤外線の放射の様な、他の電磁的放射を発射しても良い。該レーザーは必ずしも半導体レーザーではなく、本発明の方法はしきい越え動作を示す何れのレーザー又は何れの放射源にも適用して良い。該しきい越え動作は、又
図1aを参照して、駆動電流の様な、駆動パラメーターの関数として該放射強度を示す曲線が該しき値付近で低い傾斜から高い傾斜へ突然の変化を示すようでなければならない。
【0064】
本発明の好ましい実施例を詳細に説明したが、付属する請求項で規定する本発明の範囲を離れることなく多くの変型がその中で行えることは当業者には今や明らかである。
【0065】
本発明は、
上まわると該レーザー(10)が前記レーザービーム(11)を発射するしきい値電流レベルを有するレーザー(10)により発射されるレーザービーム(11)の放射強度を制御するための方法を開示しており、該方法は、
前記レーザー(10)を駆動するための駆動電流を供給する過程を具備しており、前記駆動電流は前記しきい値電流レベル付近まで増加しており、該方法は又
前記レーザー(10)に前記レーザービーム(11)を発射させるために次に前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ直ちに一層増加させる過程を具備しており、本発明は又、
上まわると該レーザー(10)が前記レーザービーム(11)を発射するしきい値電流レベルを有するレーザー(10)により発射されるレーザービーム(11)の放射強度を制御するための方法を開示しており、該方法は、
前記レーザー(10)を駆動するための駆動電流を供給する過程を具備しており、前記駆動電流は時間tinc内に前記しきい値電流レベル付近まで増加しており、該方法は又
前記レーザー(10)に前記レーザービーム(11)を発射させるために前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ一層増加させる過程と、
前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の前記値から実質的にゼロへ前記時間tincの2倍より長くない時間内に減少させる過程とを具備しており、本発明は又、
該駆動電流が実質的にゼロの値から増加する方法を開示しており、本発明は又、
画像露光装置(50)を開示しており、該画像露光装置(50)は、
放射感応手段(radiation−sensitive means)(15)と、
上に画像(16)を形成するために前記放射感応性手段(15)を露光させるためのレーザービーム(11)発射用レーザー(10)と、
前記画像(16)に対応する画像信号(20)に基づいた駆動電流で前記レーザー(10)を駆動するための駆動手段(21)とを具備しており、
前記レーザー(10)は上まわると該レーザー(10)が前記レーザービーム(11)を発射するしきい値電流レベルを有しており、
前記駆動手段(21)は前記駆動電流を前記しきい値電流レベル付近まで増加させるための手段と前記レーザー(10)に前記レーザービーム(11)を発射させるために次に前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ直ちに一層増加させるための手段とを備えていることをことを特徴としており、本発明はなお−画像露光装置(50)を開示しており、該画像露光装置(50)は、
放射感応手段(15)と
その上に画像(16)を形成するよう前記放射感応手段(15)を露光するためにレーザービーム(11)の発射用レーザー(10)と、
前記画像(16)に対応する画像信号(20)に基づく駆動電流で前記レーザー(10)を駆動するための駆動手段(21)とを具備しており、
前記レーザー(10)は上まわると該レーザー(10)が前記レーザービーム(11)を発射するしきい値電流レベルを有しており、
前記駆動手段(21)は時間tincの間に前記駆動電流を前記しきい値電流レベル付近迄増加させるための手段と、前記レーザー(10)に前記レーザービーム(11)を発射させるために前記しきい値電流レベルの上の値へ前記駆動電流を一層増加させるための手段とそして前記時間tincの2倍より長くない時間内に前記しきい値電流レベルの上の前記値から実質的にゼロへ前記駆動電流を減少させるための手段とを備えることを特徴
としており、本発明は又
画像露光装置(50)を開示しており、そこでは該駆動電流は実質的にゼロの値から増加しつつあり、本発明は又
画像露光装置(50)を開示しており、そこでは前記駆動手段(21)は更に、
前記レーザービーム(11)の放射強度に基づくフイードバック信号(f)を発生するためのフイードバック手段(23)と、
前記放射感応手段(15)の露光中に前記フイードバック信号(f)を駆動信号(d)と比較することに基づいて、前記駆動電流を発生するための比較手段(24)とを有しており、前記駆動信号(d)は前記画像信号(20)に基づいており、本発明は又、
画像露光装置(50)を開示しており、前記放射感応手段(15)上に形成された該画像(16)は2進画素、多数レベル画素そして連続トーン画素から成るグループから選択された画素を含んでおり、本発明は又、
前記画像露光装置(50)を含んだ電子写真式プリンターを開示しており、そこでは前記放射感応手段(15)は光導電性部材であり、本発明は又、
前記画像露光装置(50)を含んだ画像セッターを開示しており、そこでは前記放射感応手段(15)は放射感応シートである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】レーザー駆動電流の関数としてのレーザービームの放射強度RIとそれへの温度の影響を示す線図(a)、本発明の実施例に対する望ましくない放射の露光の図解(b)、及び従来技術の実施例に対する同じ状況の図解(c)。
【図2】画像露光装置の略図である。
【図3】本発明のレーザー駆動回路の実施例を示すブロック図である。
【図4】第1の画像信号(a)、本発明の実施例に対するこの第1の画像信号用の駆動信号とフイードバック信号(b)、及び本発明の同じ実施例に対するこの第1の画像信号用の駆動電流(c)。
【図5】第2の画像信号(a)、本発明の同じ実施例に対するこの第2の画像信号用の駆動信号とフイードバック信号(b)、及び本発明の同じ実施例に対するこの第2の画像信号用の駆動電流(c)。
【図6】この駆動電流I用の駆動信号とフイードバック信号を示し、図6aと図6bは一緒になって本発明の好ましい実施例に対して値dfatzeroとdbackbiasが如何に決定されるかの図解(a)、及び駆動電流I(b)。
【符号の説明】
【0067】
10 半導体レーザー
11 レーザービーム
11a、11b ビーム位置
12 モニターダイオード
13 多角形ミラー
14 エフシータレンズ
15 放射感応手段、光導電性ドラム
16 画像、潜像
17 モーター
18 モーター
20 画像信号
21 駆動手段
23 フイードバック手段
24 比較手段
25 デジタルアナログ変換器
27 制御信号
31 面積
32 面積
50 画像露光装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上まわるとレーザーがレーザービームを発射するしきい値電流レベルを有するレーザーにより発射されるレーザービームの放射強度を制御するための方法において、
前記レーザーを駆動するための駆動電流を供給する過程を具備しており、前記駆動電流は前記しきい値電流レベル付近まで増加しており、該方法は又
前記レーザーに前記レーザービームを発射させるために次に前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ直ちに一層増加させる過程を具備していることを特徴とする上まわるとレーザーがレーザービームを発射するしきい値電流レベルを有する該レーザーにより発射される前記レーザービームの放射強度を制御するための方法。
【請求項2】
放射感応手段と、
その上に画像を形成するよう前記放射感応手段を露光するためにレーザービームを発射するためのレーザーと、
前記画像に対応する画像信号に基づく駆動電流で前記レーザーを駆動するための駆動手段とを具備しており、
前記レーザーは上まわると該レーザーが前記レーザービームを発射するしきい値電流レベルを有する画像露光装置において、
前記駆動手段は前記しきい値電流レベル付近迄前記駆動電流を増加させるための手段と前記レーザーに前記レーザービームを発射させるために次に前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ直ちに一層増加させるための手段とを備えることを特徴とする画像露光装置。
【請求項3】
放射感応手段と、
その上に画像を形成するよう前記放射感応手段を露光させるためにレーザービームを発射するためのレーザーと、
前記画像に対応する画像信号に基づく駆動電流で前記レーザーを駆動するための駆動手段とを具備しており、
前記レーザーは上まわると該レーザーが前記レーザービームを発射するしきい値電流レベルを有している画像露光装置において、
前記駆動手段は、時間tinc内に前記駆動電流を前記しきい値電流レベル付近迄増加させるための手段と、前記レーザーに前記レーザービームを発射させるため前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の値へ一層増加させるための手段と、前記時間tincの2倍より長くない時間内に前記駆動電流を前記しきい値電流レベルの上の前記値から実質的にゼロへ減少させるための手段とを備えることを特徴とする画像露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−143239(P2009−143239A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14508(P2009−14508)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【分割の表示】特願平11−265667の分割
【原出願日】平成11年9月20日(1999.9.20)
【出願人】(593194476)アグフア−ゲヴエルト,ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (50)
【Fターム(参考)】