説明

ばね等検査部品の自動測定判別機

【課題】ばね等の検査部品に要求される複数の検査部品の検査を一連の検査の流れで行うと共に、検査の都度不良品はその段階で検査の流れから外し、最終的に良品のみを検査の流れから取り出すことにより、効率よく検査を行うことにある。
【解決手段】ばね等検査部品の複数の検査項目を自動的に測定して良品、不良品を判別するばね等検査部品の自動測定判別機であって、回転盤20と、検査部品供給経路装置14と、検査部品搬出経路装置16と、複数の測定ユニットと、不良品排出装置122とからなり、検査部品供給経路装置14から回転盤20に供給された検査部品をその公転移動中に複数の測定ユニットにより複数の検査項目の測定を行い、不良品は検査の都度、不良品排出装置122により排出し、最終的に良品の検査部品のみ検査部品搬出経路装置16から搬出することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ばね等検査部品の自動測定判別機に関する。更に詳細には、ばね等検査部品一個に対して高さ、径の大きさ等の複数の検査項目を自動的に測定して良品、不良品を判別するばね等検査部品の自動測定判別機に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等車両に装備される各種機器は、高度化、複雑化により、精密な動作を行うものが多い。これら機器を構成する構成部品は、その一つ一つの構成部品が所定の機能を発揮するように形状等構造が正確に作られていることによってはじめて機器としての性能を達成する。個々の構成部品の機能が不十分であると、機器の製品品質に影響を与える。このため、各種機器を構成する構成部品は、所定通りの機能を発揮するように作られているか全数検査しその部品のもつ品質を保証することが通常行われている。
例えば、自動車のエンジンの動弁系に装備される螺旋ばね(コイルスプリング)も、通常全数検査されている。1台のエンジンの動弁系には同一形状の螺旋ばね(コイルスプリング)が数多く用いられている。このため、自動車が大量生産される場合には、これを全数検査することは大変である。
加えて、通常、機能部品の検査は、その機能確保のため複数項目検査される。螺旋ばね(コイルスプリング)の場合も、螺旋ばねの高さ、径の大きさ等、複数検査されるのが普通である。このような場合、従来の一般的検査は、検査項目ごとに1つの専用検査設備で検査を行う方法をとっており、検査のための設備が大掛かりとなって、そのため広い設備スペースを必要としていた。また、多量の螺旋ばねを検査するためには、1つの検査項目ごとに複数の検査設備を備える必要があった。
検査部品が螺旋ばねである場合について、従来通常に行われている検査項目は、密着高さ、内径寸法、外径寸法、撓み測定であり、これらの項目に対して次のような検査が行われる。先ず、螺旋ばねの高さは、ばねを密着させたときの高さを検査する。これによりばねの実長を把握する。次に、螺旋ばねは、通常、自由長のときと圧縮したときでは直径の大きさが変化し、自由長のときが最も直径が小さく、圧縮のときが最も直径が大きい。このため、螺旋ばねの内径を検査するときは自由長の状態で検査を行い、外径を測定するときは圧縮して螺旋部が密着した状態で検査を行う。次に、螺旋ばねの撓みの検査は、二つの異なった荷重を加えたときの反力を測定し規定値内であるか否かを確認する。二つの荷重のうちの一つは小さい荷重で反力を測定することになるが、この測定を行うのは螺旋ばねのつるまき形状が均一に巻かれていない場合には、螺旋ばねは所定の反力を発生しない。よって、係る検査によって、螺旋ばねの必要とする一定圧縮点での反発力を検査すると共につるまき形状も検査することができる。
図2は、検査部品である螺旋ばねの検査位置を示した斜視図である。図2(A)は螺旋ばねの自由長の状態を示した図であり、図2(B)は螺旋ばねを密着状態に圧縮した状態の図である。螺旋ばねに対しては、この図2に示す密着高さa、外径寸法b、内径寸法cについての寸法の測定に加え、一定荷重での撓み測定が上述したように行われる。
これらの各検査は、従来は上述したように専用測定機にてそれぞれ行うのを通常としていた。例えば、特許文献1における装置では、荷重の検査を行っている。
【特許文献1】特開平10−213495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したようにばね等の複数の検査項目を検査する検査部品の検査は、各検査項目ごとに専用測定機で1つ1つ検査し、要求値を満足するものを検査合格品として判別していた。螺旋ばねにおいては、密着高さ、外径寸法、内径寸法、一定荷重での撓み測定の各検査を順次行い、各検査項目を総て満たすものが製品となり、不良品と判別されたものの内、手直し可能なものは手直しをして製品とするが、手直しが不可能なものは、廃却していた。
このように、従来の検査は、各検査項目ごとに個別に設置された専用測定機で検査を行うものであるため、全ての検査項目を検査のために要する時間はかかり、また、専用測定機を個別に設置するため、全体として全ての検査のために広い設備スペースを必要としていた。
なお、螺旋ばねの場合、その製造は通常専用機で行われる事から、ばね1個あたりの製作時間がおよそ2秒のものもあり、短時間での大量製作が可能である。これに対し、ばねの検査は上述の通り時間がかかっていたことから、ばねの生産量は、検査に要する時間で決定するという問題があった。このように、複数の検査項目がある検査部品における効率の良い検査は、大量生産部品を全数検査する場合の課題とされている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ばね等の検査部品に要求される複数の検査部品の検査を一連の検査の流れで行うと共に、検査の都度不良品はその段階で検査の流れから外し、最終的に良品のみを検査の流れから取り出すことにより、効率よく検査を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した課題を達成するために、本発明に係るばね等検査部品の自動測定判別機は、次の手段をとる。
本発明の第1の発明は、ばね等検査部品一個に対して高さ、径の大きさ等の複数の検査項目を自動的に測定して良品、不良品を判別するばね等検査部品の自動測定判別機であって、モータにより回転駆動され、検査部品を測定のために載置して円周に沿って公転移動させることのできる回転盤と、前記回転盤へ検査部品を供給するための検査部品供給経路装置と、前記回転盤から検査された良品の部品を搬出するための検査部品搬出経路装置と、前記回転盤上における前記検査部品供給経路装置と前記検査部品搬出経路装置との間の検査部品の公転移動軌跡上に配置され、検査部品の検査項目の測定を行う複数の測定ユニットと、前記複数の測定ユニット毎に該測定ユニットの検査部品の公転方向下流側に配置され、当該測定ユニットによる検査項目の測定の結果、不良品と判別された検査部品を前記回転盤の載置状態から排出する不良品排出装置とからなり、前記検査部品供給経路装置から回転盤に供給された検査部品をその公転移動中に複数の測定ユニットにより複数の検査項目の測定を行い、不良品は検査の都度、前記不良品排出装置により排出し、最終的に良品の検査部品のみ前記検査部品搬出経路装置から搬出することを特徴とする。
この第1の発明によれば、前記回転盤上に載せられた検査部品は、前記測定ユニットにおいて所定の検査項目について順次検査が行われる。
不良品と判別された検査部品は、前記不良品排出装置によって前記回転盤の載置状態から排出され、良品と判別された検査部品のみが前記検査部品搬出経路装置によって搬出される。
これらの一連の動きを自動的に行うことによって、各検査項目を手作業で行う必要は無く、検査効率が向上するため人件費の削減をすることができる。
また、前記測定ユニットの後に設けられた前記不良品排出装置があることによって、検査項目を全て満たした部品のみが搬出されることから、検査部品の品質向上が期待できる。
【0005】
本発明の第2の発明は、前記回転盤への検査部品の載置構成は、前記回転盤の外周部位置に該回転盤を貫通する第1開口孔が複数形成されており、該回転盤の下面に面して前記第1開口孔を塞ぐ閉鎖盤が配設されており、前記回転盤の第1開口孔に検査部品が嵌挿されて閉鎖盤上を移動する構成とされており、前記不良品排出装置は、当該排出装置設定位置において前記閉鎖盤が半径方向に移動可能に部分的に形成されており、該移動可能に形成された排出対応移動部材には前記第1開口孔と重なりあって検査部品を通過させることのできる第2開口孔が設けられていると共に、該排出対応移動部材は駆動シリンダにより移動可能とされて、測定ユニットにより不良品と判別されたとき、第1開口孔を塞ぐ位置関係の第1位置状態から第1開口孔と第2開口孔が重なりあう位置関係の第2位置状態に移動させて検査部品を回転盤の載置状態から排出させることのできる構成とされていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、前記検査部品は前記回転盤に載置された後は、前記回転盤の公転移動によって前記測定ユニットの測定部に順次移動するようになっており、検査の度に、検査部品を測定ユニットに取り込んで検査を行う必要はない。すなわち、公転移動上の位置を保持したまま検査が可能となっている。
さらに、前記測定ユニットの検査によって、前記検査部品が不良品と判別された場合の検査部品排出方法は、第1開口孔と第2開口孔が重なりあうことで検査部品が前記回転盤の下部へ落下する構成となっているため、公転移動上の位置を保持したまま検査部品の排出が可能である。
【0006】
本発明の第3の発明は、前記検査部品供給経路装置と前記検査部品搬出経路装置との間に配置される複数の測定ユニットと複数の不良品排出装置は等間隔に配置されており、前記回転盤の回転は該等間隔に応じて割り出し回転されるようになっていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、測定ユニットと不良品排出装置の等間隔の配置構成、前記回転盤の割り出し回転、これら二つによって、前記検査部品を前記測定ユニットの測定部の正確な位置に置くことが可能となる。
【0007】
本発明の第4の発明は、前記回転盤は割り出された回転角度毎に一定時間静止し、この間に、前記検査部品供給経路装置による検査部品の回転盤への供給、各測定ユニットによる検査部品の測定、各不良品排出装置による不良品の排出、前記検査部品搬出経路装置による良品の搬出を同時に行うことを特徴とする。
この第4の発明によれば、回転盤の静止時に、前記検査部品供給経路装置、各測定ユニット、各不良品排出装置、前記検査部品搬出経路位置が同時に作動するため、検査効率が向上し、螺旋ばね一個あたりに対する検査時間の短縮が可能となる。
【0008】
本発明の第5の発明は、前記検査部品は螺旋ばねであり、前記複数の測定ユニットによる検査項目は少なくとも、螺旋ばねの密着高さ、内径、一定荷重での撓み、外径であり、
前記螺旋ばねの回転盤上への載置は、圧縮方向が回転盤の平面部に垂直となるように載置されており、該螺旋ばねの載置状態で前記各検査項目の測定が各測定ユニットにより行われることを特徴とする。
この第5の発明によれば、螺旋ばねについては、上記検査を実施することで、品質の高い螺旋ばねを提供することができる。
【0009】
本発明の第6の発明は、前記検査項目の測定を行う複数の測定ユニットは、不良品と判別された螺旋ばねの修復が可能な検査項目の測定ユニットを測定順序として優先して配置することを特徴とする。
この第6の発明によれば、修復可能な検査項目を最初の検査工程に持ってくることによってこの検査で不良品と判別された部品については修正を行い再度、測定機に投入することができる。
【0010】
本発明の第7の発明は、前記修復が可能な検査項目は密着高さ測定であることを特徴とする。
この第7の発明によれば、密着高さの規定値より長いものについては余分な長さ部分を削除することができる。
【0011】
本発明の第8の発明は、検査部品は複数単位で回転盤に載置されて公転移動されるようになっており、複数の検査部品が同時に測定ユニットにより測定できる構成とされていることを特徴とする。
この第8の発明によれば、全工程を複数個の検査部品にすることで検査効率を向上することができ、螺旋ばね一個あたりに対する検査時間の短縮が可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上記各発明の手段をとることにより次の効果を得ることができる。
先ず、上記第1の発明のばね測定機によれば、各検査項目を手作業で行う必要は無く、検査効率が向上するため人件費の削減をすることができる。
また、前記測定ユニットの後に設けられた前記不良品排出装置があることによって、検査項目を全て満たした部品のみが搬出されることから、検査部品の品質向上が期待できる。
次に、上記第2の発明のばね測定機によれば、前記検査部品は前記回転盤に載置された後は、公転移動上の位置を保持したまま検査が可能となっているため、測定のたびに螺旋ばねを測定部に取り込む手間が省けることができる。
次に、上記第3の発明のばね測定機によれば、検査部品を測定ユニットの測定部に置くときの位置決めが容易となる。
次に、上記第4の発明のばね測定機によれば、検査効率が向上し、螺旋ばね一個あたりに対する検査時間の短縮に繋がることが可能となる。
次に、上記第5の発明のばね測定機によれば、螺旋ばねについては、上記検査を実施することで、品質の高い螺旋ばねを提供することができる。
次に、上記第6の発明のばね測定機によれば、不良品の救済を図ることができるため、不良品発生率の低下を図りコストダウンが図れる。
次に、上記第7の発明のばね測定機によれば、密着高さの規定値より長いものについては余分な長さ部分を削除することにより不良品の救済を図ることができる。
次に、上記第8の発明のばね測定機によれば、検査効率を向上することができ、螺旋ばね一個あたりに対する検査時間の短縮が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明を実施するための最良の形態を図1から図14に基づいて説明する。
本実施の形態は、検査部品が螺旋ばね(コイルスプリング)の場合であり、したがって、本発明に係る検査部品の自動測定判別機の実施例はばね測定機である。
図1は、本実施例に係るばね測定機の全体平面図を示している。
ばね測定機10は、検査部品である螺旋ばね一個に対して高さ、径の大きさ等の複数の検査項目を自動的に測定して良品、不良品を判別するばね等検査部品の自動測定判別機である。
ばね測定機10の構成は、以下のとおりである。
先ず、モータ28により回転駆動され、螺旋ばねを測定のために載置して円周に沿って公転移動させることのできる回転盤20を有している。
次に、回転盤20へ螺旋ばねを供給するための検査部品供給経路装置14を有している。
次に、回転盤20から検査された良品の部品を搬出するための検査部品搬出経路装置16を有している。
次に、回転盤20上における検査部品供給経路装置14と検査部品搬出経路装置16との間の螺旋ばねの公転移動軌跡上に配置され、螺旋ばねの検査項目の測定を行う複数の測定ユニットがある。
ここで、螺旋ばねの検査項目は、図2に示すように、螺旋ばねの、密着高さa、外径寸法b、内径寸法c、及び一定荷重での撓み測定があり、本実施例のばね測定機には、密着高さ測定機36、内径測定機56、撓み測定機80、外径測定機100を有している。
そして、各測定機毎に、各測定機の螺旋ばね公転方向下流側には、検査項目の測定の結果、不良品と判別された螺旋ばねを回転盤20の載置状態から排出する不良品排出装置122が配置されている。
ばね測定機の検査工程は次のとおりである。
製造された螺旋ばねは、検査部品供給経路装置14から回転盤20の外周部位置に供給される。回転盤20は、螺旋ばねを、図1の図示上で見て反時計側方向に公転移動させて、その公転移動中に各測定機の検査項目の測定を行い、不良品は検査の都度、不良品排出装置122により排出し、最終的に良品の螺旋ばねのみ検査部品搬出経路装置16から搬出する。
【0014】
以下にばね測定機10の詳細について説明する。
図3は、本実施例に係るばね測定機の回転盤20の設置状態の縦断面図を示している。なお、各測定機、不良品排出装置122等は、図示を省略している。
図4は本実施例に係るばね測定機の回転盤20及びその下方に構成される閉鎖盤の位置関係の斜視図を示している。なお、各測定機、不良品排出装置122、モータ28、回転式割り出し装置26等は、図示を省略している。
回転盤20は、図4に示されるように、金属製の板であり円形形状である。
回転盤20には、中心から同一半径距離の外周部位置に回転盤20を貫通する円形状の第1開口孔22が複数形成され周方向に均等に配列されている。
この第1開口孔22にはワークガイド24が嵌め込まれており、中心部には回転式割り出し装置26を連結するための装置連結開口孔32が形成されている。
図3に示すように、金属の棒材で直方体に組み立てられた基台30のほぼ中心位置にモータ28が設置され、その上方側に回転式割り出し装置26が基台30に設置されている。
モータ28と回転式割り出し装置26は、ベルト33とプーリー34を介して連結されている。
回転盤20の設置は、回転式割り出し装置26の上方側に、平面部を水平方向に位置するように設置され、中心部の装置連結開口孔32によって回転式割り出し装置26が連結されている。
回転盤20の回転は、モータ28により、図1において反時計側方向に回転駆動され、回転の際には、回転式割り出し装置26によって一定角度に割り出し回転され、割り出された回転角度毎に一定時間静止するようになっている。
本実施例においては、割り出し角度は30度であり、割り出し回転の一定静止時間は約5秒を標準とするが、測定の時間によって増減可能である。
この割り出し角度は、回転盤の円周位置に均等配置される測定ユニット及び不良品排出装置122の数によって、それぞれ変わり、また、割り出し速度も各測定機の測定する時間によって変えることができる。
【0015】
回転盤20の第1開口孔22は貫通している。
そのため、螺旋ばねが回転盤20の下方に落下しないで回転盤20の公転移動に伴って移動し、各測定機により複数の検査項目の測定を行えるようにするために、回転盤20の下面に面して前記第1開口孔22を塞ぐ閉鎖盤が構成されている。
閉鎖盤は、検査部品供給経路装置閉鎖盤15、密着高さ測定機閉鎖盤46、内径測定機閉鎖盤64、撓み測定機閉鎖盤84、外径測定機閉鎖盤108、不良品排出部130、検査部品良品搬出部17から構成されている。
これらの各閉鎖盤、不良品排出部130及び検査部品良品搬出部17は、各測定機、不良品排出装置122及び検査部品搬出経路装置16に構成されているものであり、回転盤20の第1開口孔22に対応して、かつ、第1開口孔22を塞ぐように、かつ、隣接して、隙間を作ることなく回転盤20の下面側に面して配設されている。
各閉鎖盤の配列は、各測定機に対応した順番で配設されている。
螺旋ばね12が検査部品供給経路装置14から回転盤20への供給時の螺旋ばね12の載置は、回転盤20の第1開口孔22に設けられたワークガイド24に対し、螺旋ばね12の圧縮方向が回転盤20の平面部に垂直となるようにワークガイド24へ嵌挿されて載置される。
そして、ワークガイド24へ嵌挿された螺旋ばね12は、上記各閉鎖盤の上に載置された状態で、回転盤20の円周に沿った公転移動に伴って移動し、各検査項目の測定が各測定ユニットにより行われることを可能としている。
なお、内径測定機閉鎖盤64には、内径測定機閉鎖盤開口孔65が形成されているが、
これは、図7に示すように内径測定機の検査棒72が挿通可能な開口孔が形成されているだけであるので、検査部品である螺旋ばね12の直径より小さく形成されている。
同様に、外径測定機閉鎖盤108には、外径測定機閉鎖盤開口孔109が形成されているが、これは、図11に示すように外径測定機の測定ヘッド114が挿通可能な開口孔が形成されているだけであるので、検査部品である螺旋ばね12の直径より小さく形成されている。
よって、螺旋ばね12が回転盤20の円周に沿った公転移動時において、これら内径測定機閉鎖盤開口孔65及び外径測定機閉鎖盤開口孔109に落下することは無い。
本実施例では、螺旋ばね12は、2個ずつ同時に移動を行い、各測定機においても2個それぞれ同時に測定が行われる。
これにより、各測定機の測定する作動速度を上げなくても、螺旋ばねの実質的な測定速度が2倍と同様の効果が得られることとなる。
また、螺旋ばねの移動、各測定機での検査を2個以上にするものであっても良い。
【0016】
次に測定ユニットの各測定機について説明する。
本実施例のばね測定機10は、密着高さ測定機36、内径測定機56、撓み測定機80、外径測定機100を構成している。
これら各測定機の説明を、螺旋ばねの測定される順を追って説明する。
【0017】
図5は、本実施例に係るばね測定機の密着高さ測定機36の縦断面図である。
図6は、本実施例に係るばね測定機の密着高さ測定機36の正面図である。
密着高さ測定機36は図5及び図6に示されるように、概略、支持ブラケット38には上方から、エアシリンダ40、リニアゲージ42、密着高さ測定ブラケット44、密着高さ測定機閉鎖盤46、が固定されて構成されている。
エアシリンダ40は、シャフト48が連結されて下方側に垂直に伸張されるように構成されており、シャフト48の先端部には測定ヘッド50が連結されている。
密着高さ測定ブラケット44は、シャフト48と連結されているため、シャフト48が下方に移動すると密着高さ測定ブラケット44も連動して下方に垂直移動する。
【0018】
次に、密着高さ測定方法について、説明する。
回転盤20によって、公転移動されてきた2つの螺旋ばね12が密着高さ測定機閉鎖盤46の上方にある測定部52に載置され、一定時間静止をする。
この一定静止時間内に、螺旋ばね12の上方に位置するエアシリンダ40が回転盤20の平面方向に垂直に下方へ伸張して、連結しているシャフト48と測定ヘッド50を下方に押し下げ、測定ヘッド50が螺旋ばね12の上端に接触して圧縮を行う。
そして、エアシリンダ40は、螺旋ばね12が密着した状態になるまで下方に螺旋ばね12の圧縮を行い、螺旋ばね12が密着した状態の位置で下方への伸張を停止する。
このとき、シャフト48に連結されている密着高さ測定ブラケット44も連動して下方に移動し、密着高さ測定ブラケット44の先端部54がリニアゲージ42を押し下げる。
リニアゲージ42は、螺旋ばねの密着高さ寸法の規定値が入力されている。
螺旋ばね12が、その規定値の公差範囲内の測定値で無い場合には、密着高さ測定機36の下流側に設置されている不良品排出装置122のエアシリンダ128に不良品である旨の信号を送るようになっている。
【0019】
図7は、本実施例に係るばね測定機の内径測定機56の縦断面図である。
図8は、本実施例に係るばね測定機の内径測定機56の正面図である。
内径測定機56は図7及び図8に示されるように、概略、支持ブラケット58には上方から、ガイド付きシリンダ60、測定ブラケット62、内径測定機閉鎖盤64、ストッパシリンダ66、が固定されて構成されている。
ガイド付きシリンダ60は、シャフト68が連結されて下方側に伸張されるように構成されており、シャフト68の先端部にはリングボール70が連結されている。
検査棒72は、筒形形状をしており、一端の外周は角が落とされた滑らかなテーパー部74を形成しており、もう一方の筒形開口部76を上方にしてシャフト68と同一中心となるように差し込まれた状態で、テーパー部側の内方とシャフト先端部にあるリングボール70とが連結されている。
検査棒72の直径は、螺旋ばねと同一軸上であれば挿通が可能であって、螺旋ばね12の内径の直径よりわずかに小さい縮径形状で形成されている。
検査棒72はリングボール70との一点支持で垂れ下がっている状態であるため、横方向からの力が加われば、検査棒72は傾くように構成されている。
測定ブラケット62は、検査棒72の外周径より大きい挿通可能な貫通孔63が設けられ、貫通孔63の中心と検査棒72の中心が同一直線上になるように、かつ、貫通孔63と回転盤20とが水平方向になるように、検査棒72と内径測定機閉鎖盤64の間に位置するように支持ブラケット58にて固定されている。
そして、測定ブラケット62は、検査棒72と接触すると通電するようになっている。
【0020】
次に、内径測定方法について、説明する。
回転盤20によって、公転移動されてきた2つの螺旋ばね12が内径測定機閉鎖盤64の上方にある測定部78に載置され、一定時間静止をする。
この一定静止時間内に、螺旋ばね12の上方に位置するガイド付きシリンダ60が回転盤20平面方向に垂直に下方へ伸張して、連結しているシャフト68と検査棒72を下方に押し下げ、測定ブラケットに接触しない状態で通過する。
そして、検査棒72が下方移動を続け、検査棒72のテーパー部74と螺旋ばね12の内径が接触し、検査棒72の中心軸と螺旋ばね12の中心軸が同一中心となるように螺旋ばね12の載置位置の微調整が行われる。
その後、検査棒72が、螺旋ばねの内径を挿入し、検査棒72の底部が、螺旋ばねの下方に設置されたストッパシリンダ66に接触するまで移動を行い、ストッパシリンダ66に接触した位置で下方への移動を停止する。
この場合には、螺旋ばね12の内径測定は規定値を満たすこととなる。
しかし、検査棒72のテーパー部74と螺旋ばね12の内径が接触したあと、検査棒72が下方移動を続けようとしても螺旋ばね12の内径が小さい場合には、検査棒72の挿入ができないため、検査棒72は傾き、測定ブラケット62と接触し、検査棒72と測定ブラケット62が通電して、ガイド付きシリンダ60は下方への伸張を停止する。
このとき測定ブラケット62は、内径測定機56の下流側に設置されている不良品排出装置122のエアシリンダ128に、不良品である旨の信号を送るようになっている。
【0021】
撓み測定機80について、説明する。
図9は、本実施例に係るばね測定機の撓み測定機80の縦断面図である。
図10は、本実施例に係るばね測定機の撓み測定機80の正面図である。
一般に、螺旋ばねの撓みを測定方法は、二つの異なった荷重を加えたときの反力を測定し規定値内であるか否かを確認する。
二つの荷重のうち、一つは小さい荷重で反力を測定することになるが、この測定を行うのは螺旋ばねのつるまき形状が均一に巻かれていない場合には、螺旋ばねは所定の反力を発生しない。
よって、係る検査によって、螺旋ばねのつるまき形状も検査することができる。
本願の撓み測定は、螺旋ばね12を規定の荷重で圧縮して、その時の螺旋ばね12の反力をロードセル86にて測定する構成となっている。
本実施例のばね測定機10の撓み測定機80は、二つの測定機を構成しており、異なった荷重を測定する構成となっている。
ここで、一つ目の撓み測定機を、P1撓み測定機、二つ目の撓み測定機を、P2撓み測定機とする。
撓み測定機80は図9及び図10に示されるように、概略、支持ブラケット81には上方から、ストローク調整シリンダ82、撓み測定機閉鎖盤84、ロードセル86、が固定されて構成されている。
なお、P1撓み測定機及びP2撓み測定機は、撓み測定機の構成に相違はなく同様の構成である。
ストローク調整シリンダ82は、シャフト88が連結されて下方側に伸張されるように構成されており、シャフト88の先端部には測定ヘッド90が連結されている。
撓み測定機閉鎖盤84の下方側には、ロードセル86が設置されており、ストローク調整シリンダ82において設定した一定荷重で圧縮された螺旋ばね12の反力を測定することができるようになっている。
ストローク調整シリンダ82の上方側には、ストローク調整機構が構成されている。
ストローク調整機構には、ストローク調整シャフト92と第1ストッパ94と第2ストッパ96とによって構成されており、この第2ストッパ96の高さを変えることで、ストローク調整シリンダ82の下方の伸張長さを変えることができるようになっており螺旋ばねの種類によって対応できるようになっている。
【0022】
次に、撓み測定方法について、説明する。
回転盤20によって、公転移動されてきた2つの螺旋ばね12が撓み測定機閉鎖盤84の上方にある測定部98に載置され、一定時間静止をする。
この一定静止時間内に、螺旋ばね12の上方に位置するストローク調整シリンダ82が回転盤20平面方向に垂直に下方へ伸張して、連結しているシャフト88と測定ヘッド90を下方に押し下げ、測定ヘッド90が螺旋ばね12の上端に接触してストローク調整シリンダ82において設定した一定荷重で圧縮を行う。
そして、一定荷重で圧縮された状態で、螺旋ばね12の下方にあるロードセル86にて螺旋ばね12の反力を測定する。
螺旋ばね12の撓み測定において、ロードセル86の測定値が、P1測定時の反力の規定値、P2測定時の反力の規定値を満たさない螺旋ばね12であった場合には、下流側に設置されている不良品排出装置122のエアシリンダ128に不良品である旨の信号を送るようになっている。
【0023】
図11は、本実施例に係るばね測定機の外径測定機100の縦断面図である。
図12は、本実施例に係るばね測定機の外径測定機100の正面図である。
外径測定機100は図11及び図12に示されるように、概略、支持ブラケット102には上方から、エアシリンダ104、ガイド付きシリンダ106、外径測定機閉鎖盤108、ストッパシリンダ110、が固定されて構成されている。
エアシリンダ104は、シャフト112が連結されて下方側に伸張されるように構成されており、シャフト112の先端部には測定ヘッド114が連結されている。
測定ヘッド114は、円柱部116と、外周の角が落とされた滑らかなテーパー部118を有しており、テーパー部118側を下方に向けてシャフト112に連結されている。
測定ヘッド114のテーパー部118の終端直径は、螺旋ばね12と同一軸上であれば挿通が可能であって、螺旋ばね12の内径の直径よりわずかに小さい縮径形状で形成されている。
測定ヘッド114の円柱部116は、螺旋ばねの内径より大きく、かつ、螺旋ばねの外径より小さい径で形成されている。
測定ヘッド114の外周には、外形測定ヘッド120がガイド付きシリンダ106と連結されて設置されている。
外形測定ヘッド120は、両端が開口された筒形形状を形成しており、その内径寸法は螺旋ばね12と同一軸上であれば挿通が可能であって、螺旋ばね12の外径寸法より大きい径で形成されており、開口部を上下に配置し、測定ヘッド114と同一中心となるように、かつ、測定ヘッド114を被せるように設置されている。
なお、シャフト112を介してエアシリンダ104に連結された測定ヘッド114とガイド付きシリンダ106に連結された外径測定ヘッド120は、それぞれ、独立して下方に伸張移動可能である。
【0024】
次に、外径測定方法について、説明する。
回転盤20によって、公転移動されてきた2つの螺旋ばね12が外径測定機閉鎖盤108の上方にある測定部121に載置され、一定時間静止をする。
この一定静止時間内に、螺旋ばね12の上方に位置するエアシリンダ104が回転盤20平面方向に垂直に下方へ伸張して、連結しているシャフト112と測定ヘッド114を下方に押し下げ、測定ヘッド114のテーパー部118と螺旋ばね12の内径が接触し、測定ヘッドの中心軸と螺旋ばね12の中心軸が同一中心となるように螺旋ばね12の載置位置の微調整が行われる。
引き続きエアシリンダ104は、下方への伸張を行い、測定ヘッド114のテーパー部118が、螺旋ばね12の内径に挿入すると同時に円柱部116が螺旋ばね12の上端と接触した状態で密着高さまで圧縮を行って密着高さ位置で下方への移動を停止する。
その後、エアシリンダ104が螺旋ばね12を密着高さに圧縮している状態で、ガイド付きシリンダ106に連結された外径測定ヘッド120が下方移動を行う。
そして、外径測定ヘッド120が密着された螺旋ばね12の外周を完全に被せる状態まで下方移動したところで移動を停止する。
この場合には、螺旋ばね12の外径測定は規定値を満たすこととなる。
しかし、外径測定ヘッド120が下方移動を続けようとしても螺旋ばね12の外径が大きい場合には、外径測定ヘッド120は螺旋ばね12を被せることができないため、外径測定ヘッド120が連結されているガイド付きシリンダ106は下方への伸張を停止する。
このとき外径測定ヘッドは、外径測定機100の下流側に設置されている不良品排出装置122のエアシリンダ128に、不良品である旨の信号を送るようになっている。
【0025】
図13は、本実施例に係るばね測定機の不良品排出装置122の縦断面図である。
図14(A)は、不良品排出部130の、第1開口孔22を塞ぐ位置関係の第1位置状態を示した図である。
図14(B)は、不良品排出部130の、第1開口孔22と第2開口孔126が重なりあう位置関係の第2位置状態である。
不良品排出装置122は、図13に示されるように、概略、不良品排出部130とシュート132とカバー134、蓋136、スタンド138から構成されている。
不良品排出部130は、図14(A)に示されるように、矩形の支持プレート140の面上に、不良品排出閉鎖盤142が排出対応移動部材124を挟むように隣接して、隙間を作ることなく配設されている。
排出対応移動部材124は、長方形の板状であり、排出対応移動部材閉鎖部144が部分的に形成され、残された部分には第1開口孔22と重なりあって螺旋ばね12を通過させることのできる第2開口孔126が、形成されており、不良品排出閉鎖盤142の間で支持プレート140の面上で、回転盤20の半径方向に移動を可能としている。
この排出対応移動部材124の閉鎖盤側にはエアシリンダ128が連結されており、エアシリンダ128の駆動力で回転盤20の半径方向に移動を可能としている。
ここで、不良品排出装置122は、排出対応移動部材124の移動方向が回転盤20の半径方向と同一方向となるように設置されている。
不良品排出装置122は、回転盤20の円周上であって、螺旋ばねの公転移動方向に配置されている各測定機の下流側に配置され、各測定機による螺旋ばねの測定の結果、不良品と判別されたときに、各測定機の測定結果が電気信号によってエアシリンダ128に伝達される。
図14(A)、(B)に示されるように、排出対応移動部材124は、エアシリンダ128の駆動により、第1開口孔22を塞ぐ位置関係の第1位置状態から、第1開口孔22と第2開口孔126が重なりあう位置関係の第2位置状態に、移動させて螺旋ばね12を回転盤20の載置状態から下方に落下させて排出させることのできる構成とされている。
なお、不良品排出部130には、2個の螺旋ばねの測定に対応するために、排出対応移動部材124、及びエアシリンダ128は2個構成されており、どちらも独立して作動が可能となっている。
よって、いずれか1つの螺旋ばね12は、不良品排出装置122によって排出されるがもう一方は排出されず次の測定へ移動することもある。
【0026】
本実施例に係るばね測定機の、各装置の配置を説明する。
本実施例に係るばね測定機の各装置の順番は、以下のとおりである。
検査部品供給経路装置14、によって螺旋ばね12が2個ずつ、回転盤20の第1開口孔22に設けられたワークガイド24に対し、螺旋ばね12の圧縮方向が回転盤20の平面部に垂直となるようにワークガイド24へ嵌挿されて載置される。
そして、ワークガイド24へ嵌挿された螺旋ばね12は、各閉鎖盤の上に載置された状態で、回転盤20の円周に沿った公転移動に伴って移動し、各検査項目の測定が、各測定機にて順次行われる。
第1測定は、密着高さ測定機36であり、その下流に、不良品排出装置122が配置される。
第2測定は、内径測定機56であり、その下流に、不良品排出装置122が配置される。
第3測定は、撓み測定機80でありP1撓み測定機及びP2撓み測定機にて撓みを連続して測定し、その下流に、不良品排出装置122が配置される。
第4測定は、外径測定機100であり、その下流に、不良品排出装置122が配置される。
そして、検査部品搬出経路装置16によって全検査項目を満たした良品の螺旋ばねのみが搬出されることとなる。
そして、各測定機と不良品排出装置122は、検査部品供給経路装置14と検査部品搬出経路装置16との間に配置され、等間隔に配置されている。
なお、螺旋ばねの測定を行う複数の測定機は、不良品と判別された螺旋ばね12の修復が可能な検査項目の測定機を測定順序として優先して配置することが望ましく本実施例においては、密着高さ測定機36を最初に配置している。
螺旋ばね12の密着高さの規定値を満たさない場合であって螺旋ばねが長い場合には、余分な長さ部分を削除することができるからである。
【0027】
本実施例のばね測定機は、回転盤が割り出された回転角度毎に一定時間静止する間に、検査部品供給経路装置による螺旋ばねの回転盤への供給、各測定機による検査部品の測定、各不良品排出装置による不良品の排出、検査部品搬出経路装置による良品の搬出を同時に行う。
このことにより螺旋ばね12の検査時間を大幅に短縮することを可能としている。
その為、検査部品供給経路装置による螺旋ばねの回転盤への供給、各測定機による検査部品の測定、各不良品排出装置による不良品の排出、検査部品搬出経路装置による良品の搬出に要する時間をあらかじめ計測して、一番時間を要する装置の時間を回転盤の一定静止時間とすることで各装置の同時作動を可能としている。
本ばね測定機では、回転盤の一定静止時間、すなわち各装置の動作時間を約5秒としており、同時に2個の螺旋ばねを測定しているため1個あたり約2.5秒で全検査を終了した螺旋ばねを搬出することができ、螺旋ばねの生産速度に対応したものとすることができる。
【0028】
本実施例のばね測定機は、本実施の形態で説明した外観、構成、処理、表示例等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施例においては、検査部品について螺旋ばねを説明した。
しかし、他の部品で多くの箇所の検査を必要とする部品において各測定箇所の検査に必要な測定機具又は条件を設定してその条件を満たす部品を合格品として次へ流し、不合格のものを不良品排出装置によって排出するものでもよい。
例えば、自動車部品のピストンなど測定箇所の多い部品の場合それぞれの箇所に適した測定機を回転盤に配置するものでもよい。
また、本実施例では、各種シリンダはエアシリンダを記載したが、油圧シリンダでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るばね測定機を示す全体平面図である。
【図2】検査部品である螺旋ばねの検査位置を示した斜視図である。(A図)は、螺旋ばねの自由長の状態を示した図である。(B図)は、螺旋ばねを密着状態に圧縮した状態の図である。
【図3】回転盤20の設置状態を示す縦断面図である。
【図4】回転盤及びその下方に構成される閉鎖盤の位置関係を示した斜視図である。
【図5】本実施例に係るばね測定機の密着高さ測定機36の縦断面図である。
【図6】本実施例に係るばね測定機の密着高さ測定機36の正面図である。
【図7】本実施例に係るばね測定機の内径測定機56の縦断面図である。
【図8】本実施例に係るばね測定機の内径測定機56の正面図である。
【図9】本実施例に係るばね測定機の撓み測定機80の縦断面図である。
【図10】本実施例に係るばね測定機の撓み測定機80の正面図である。
【図11】本実施例に係るばね測定機の外径測定機100の縦断面図である。
【図12】本実施例に係るばね測定機の外径測定機100の正面図である。
【図13】本実施例に係るばね測定機の不良品排出装置122の縦断面図である。
【図14】(A図)は、不良品排出部130の、第1開口孔22を塞ぐ位置関係の第1位置状態を示した図である。(B図)は、不良品排出部130の、第1開口孔22と第2開口孔126が重なりあう位置関係の第2位置状態である。
【符号の説明】
【0030】
10 ばね測定機
14 検査部品供給経路装置
16 検査部品搬出経路装置
20 回転盤
22 第1開口孔
24 ワークガイド
26 回転式割り出し装置
28 モータ
36 密着高さ測定機
56 内径測定機
80 撓み測定機
100 外径測定機
122 不良品排出装置
124 排出対応移動部材
125 排出対応移動部材閉鎖部
126 第2開口孔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね等検査部品一個に対して高さ、径の大きさ等の複数の検査項目を自動的に測定して良品、不良品を判別するばね等検査部品の自動測定判別機であって、
モータにより回転駆動され、検査部品を測定のために載置して円周に沿って公転移動させることのできる回転盤と、
前記回転盤へ検査部品を供給するための検査部品供給経路装置と、
前記回転盤から検査された良品の部品を搬出するための検査部品搬出経路装置と、
前記回転盤上における前記検査部品供給経路装置と前記検査部品搬出経路装置との間の検査部品の公転移動軌跡上に配置され、検査部品の検査項目の測定を行う複数の測定ユニットと、
前記複数の測定ユニット毎に該測定ユニットの検査部品の公転方向下流側に配置され、当該測定ユニットによる検査項目の測定の結果、不良品と判別された検査部品を前記回転盤の載置状態から排出する不良品排出装置とからなり、
前記検査部品供給経路装置から回転盤に供給された検査部品をその公転移動中に複数の測定ユニットにより複数の検査項目の測定を行い、不良品は検査の都度、前記不良品排出装置により排出し、最終的に良品の検査部品のみ前記検査部品搬出経路装置から搬出すること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項2】
請求項1に記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記回転盤への検査部品の載置構成は、前記回転盤の外周部位置に該回転盤を貫通する第1開口孔が複数形成されており、該回転盤の下面に面して前記第1開口孔を塞ぐ閉鎖盤が配設されており、前記回転盤の第1開口孔に検査部品が嵌挿されて閉鎖盤上を移動する構成とされており、
前記不良品排出装置は、当該排出装置設定位置において前記閉鎖盤が半径方向に移動可能に部分的に形成されており、該移動可能に形成された排出対応移動部材には前記第1開口孔と重なりあって検査部品を通過させることのできる第2開口孔が設けられていると共に、該排出対応移動部材は駆動シリンダにより移動可能とされて、測定ユニットにより不良品と判別されたとき、第1開口孔を塞ぐ位置関係の第1位置状態から第1開口孔と第2開口孔が重なりあう位置関係の第2位置状態に移動させて検査部品を回転盤の載置状態から排出させることのできる構成とされていること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記検査部品供給経路装置と前記検査部品搬出経路装置との間に配置される複数の測定ユニットと複数の不良品排出装置は等間隔に配置されており、前記回転盤の回転は該等間隔に応じて割り出し回転されるようになっていること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項4】
請求項3に記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記回転盤は割り出された回転角度毎に一定時間静止し、この間に、前記検査部品供給経路装置による検査部品の回転盤への供給、各測定ユニットによる検査部品の測定、各不良品排出装置による不良品の排出、前記検査部品搬出経路装置による良品の搬出を同時に行うこと
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記検査部品は螺旋ばねであり、
前記複数の測定ユニットによる検査項目は少なくとも、螺旋ばねの密着高さ、内径、一定荷重での撓み、外径であり、
前記螺旋ばねの回転盤上への載置は、圧縮方向が回転盤の平面部に垂直となるように載置されており、該螺旋ばねの載置状態で前記各検査項目の測定が各測定ユニットにより行われること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項6】
請求項5に記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記検査項目の測定を行う複数の測定ユニットは、不良品と判別された螺旋ばねの修復が可能な検査項目の測定ユニットを測定順序として優先して配置すること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項7】
請求項6に記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
前記修復が可能な検査項目は密着高さであることを特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載のばね等検査部品の自動測定判別機であって、
検査部品は複数単位で回転盤に載置されて公転移動されるようになっており、複数の検査部品が同時に測定ユニットにより測定できる構成とされていること
を特徴とするばね等検査部品の自動測定判別機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−25186(P2009−25186A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189472(P2007−189472)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(599121746)株式会社 富士ワールド (7)
【Fターム(参考)】