説明

アクリルエマルジョンおよびその製造方法

【課題】種々素材に対して良好なヌレ性、相溶性、接着性を有するアクリルエマルジョンおよびその製造方法を提供する。さらに、ラジカル共重合により高分子量化が可能であり、ラジカル重合反応を利用して相溶化ポリマー、バインダー、接着剤、塗料、センサーなどに有用な機能性ポリマーを製造できるアクリルエマルジョンの製造方法を提供する。
【解決手段】特定のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを含むアクリル単量体を、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤、水溶性有機アゾ系重合開始剤、および、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマーを使用し、乳化重合により得られるアクリルエマルジョン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々素材に対して良好なヌレ性、相溶性、接着性を有するアクリルエマルジョンおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アクリル樹脂は、その原料となるアクリル単量体の種類が豊富で付着性、接着性、硬度、透明性、耐光性、耐候性、耐薬品性等の物理的性質、化学的性質を随意にコントロールできることから、ディスプレイ、レンズなどの光学用塗、光学フィルム用途、これらに使用する粘・接着剤用途、塗料、シーリング材、紙力増強剤、歯科材料、航空機や自動車部材の接着剤等、幅広く応用され、用いられている。
【0003】
アクリル樹脂は、一般に重合時の発熱が大きく、また重合が進むにつれ高粘度となるため、工業的には水や有機溶媒を媒体とする溶液重合や乳化重合、懸濁重合などの除熱が比較的容易な方法で製造されることが多い。また、鋳込み等特殊な用途で使用される場合には部分重合したシロップとして使用されることもある。
【0004】
アクリル単量体のラジカル重合を利用してアクリルマクロモノマーを製造方法、およびABCまたはABAブロック共重合体の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に開示されている技術は、メタクリル酸アルキルエステル、および、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、3級アミノ基などを有するメタクリル単量体が共重合されるものである。特許文献1に開示されている技術は、例えば、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ノリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、PPS樹脂などの有機高分子材料市場で主要な位置を占めるプラスチック類、あるいは、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂などとの相溶性、ヌレ性、接着性などの機能向上を考慮していない。
【0006】
特許文献1が提案する技術では、アクリル単量体に対する2,4−ジフェニル−1−4−メチル−1−ペンテンおよび重合開始剤の使用量が示されているが、2,4−ジフェニル−1−4−メチル−1−ペンテン(α−メチルスチレンダイマー)に対する重合開始剤の使用量は規定されていない。したがって、ラジカル重合でアクリルマクロモノマー、およびアクリル共重合体を製造する際の除熱が大きい課題となり、アクリルマクロモノマーおよびアクリル共重合体の製造方法が限定される。すなわち、除熱が容易な有機溶剤を媒体とする溶液重合または水を媒体とする乳化重合などの製造方法でアクリルマクロモノマーおよびアクリル共重合体を製造する場合に限定される。
【0007】
特許文献1に提案されている技術に従いアクリルマクロモノマーおよびアクリル共重合体を溶液重合で製造する場合には、製造中の攪拌、除熱の懸念から低分子量で、有機溶剤を多量に含む低濃度のアクリルマクロモノマーおよびアクリル共重合体のみが製造可能であり、工業的にメリットが少ない。多量の有機溶剤を含有することは、環境負荷の観点から好ましくない。
【特許文献1】特開2000−169531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
難接着性とされる無極性プラスチックであるポリプロピレンに代表されるポリオレフィン、極性を有しエンジニアリングプラスチックとして広く使用されているナイロンに代表されるポリアミドなどの種々素材に対して良好なヌレ性、相溶性、接着性を有するアクリルエマルジョンおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、分子中に下記構造式で示される化学構造
【0010】
【化1】

【0011】
を有するアクリル共重合体を含むアクリルエマルジョンおよびその製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明のアクリルエマルジョンは、難接着性とされる無極性プラスチックであるポリプロピレンに代表されるポリオレフィン、極性を有しエンジニアリングプラスチックとして広く使用されているナイロンに代表されるポリアミド、および、ノリル、ポリカーボネート、ABS、PPSなどの有機高分子材料市場で主要な位置を占めるプラスチック類、あるいは、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂などの種々素材に対して良好なヌレ性、相溶性、接着性を発揮する。本発明のアクリルエマルジョンは、相溶化ポリマー、接着剤、塗料、サイジング剤等のバインダーとして有用である。
【0013】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法は、ラジカル重合性が良好で、ラジカル重合で容易に高分子量化がはかれる。
【0014】
本発明のアクリルエマルジョンをプレポリマーとし、第2、第3のアクリル単量体をラジカル共重合した機能性アクリルポリマーは、例えば、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂などの異種高分子材料の相溶化ポリマーとして有用である。
【0015】
本発明のアクリルエマルジョンは、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、チタンウイスカーなどの機能性補強材とマトリックス樹脂との分散安定化や相溶性、接着性を高めて、より高強度な複合材料を提供する。
【0016】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法は、ラジカル共重合によりさらに高分子量化が可能であり、ラジカル重合反応を利用して相溶化ポリマー、バインダー、接着剤、塗料、センサーなどに有用な機能性ポリマーを製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、分子中に下記構造式で示される化学構造
【0018】
【化2】

【0019】
を有するアクリル共重合体を含むアクリルエマルジョンである。
【0020】
本発明のアクリルエマルジョンでは、下記構造式で示される化学構造
【0021】
【化3】

【0022】
は、アクリル共重合体製造時に、下記構造式で示される
【0023】
【化4】

【0024】
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを使用することで導入できる。
【0025】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートは、好ましくは20〜100重量%、より好ましくは、25〜98重量%、さらに好ましくは、30〜98重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートの使用量が20〜100重量部であれば、種々素材への相溶性、ヌレ性、接着性が良好となる傾向が見られる。
【0026】
本発明のアクリルエマルジョンは、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ノリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、PPS樹脂などの有機高分子材料市場で主要な位置を占めるプラスチック類、あるいは、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂など種々素材への相溶性、接着性、ヌレ性が改善、向上する。また、鉄、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどの合金類との接着性が良好であり、優れた防錆性を発揮する。
【0027】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート以外にも、アクリル単量体を使用することができる。アクリル単量体として、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有アクリルル単量体、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどの水酸基含有アクリル単量体、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートなどの3級アミノ基含有アクリル単量体、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンなどのヒンダードアミノ基含有アクリル単量体、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、ダイアセトンアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、4−メタクリルアミドエチルエチレンウレアなどのアミド基含有アクリル単量体、2−メタクリロイルオキシエチル−エチレンウレアなどのウレア基含有アクリル単量体、アクリル酸グリシジル、アクリル酸メチルグリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有アクリル単量体などのアクリル単量体が例示される。本発明のアクリルエマルジョンでは、これらのアクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
【0028】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、これらのアクリル単量体のなかでは、ラジカル重合性の観点から、アクリレート単量体よりもメタクリレート単量体が望ましく、製造時間の短縮が図れ、分子量分布の狭いアクリル共重合体が製造される傾向が見られる。
【0029】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、メタクリル酸アルキルエステル単量体として、下記構造式で示される
【0030】
【化5】

【0031】
イソボルニルメタクリレートの使用が推奨される。
【0032】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、嵩高い分子構造を有するイソボルニルメタクリレートが使用されることで、ヌレ性、相溶性がいっそう向上する傾向が見られる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレンに代表されるポリオレフィン類とのヌレ性、相溶性、接着性が向上する傾向が見られる。
【0033】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、イソボルニルメタクリレートは、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、好ましくは2〜60重量%、より好ましくは3〜50重量%、さらに好ましくは3〜30重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、イソボルニルメタクリレートの使用量が2〜60重量%のとき、ヌレ性、相溶性、接着性がいっそう向上する傾向が見られる。
【0034】
本発明のアクリルエマルジョンでは、アクリル共重合体が、好ましくは、分子中に、さらに下記構造式で示される化学構造
【0035】
【化6】

【0036】
(ここで、Rは、水素原子、または、下記構造式で示される化学構造
【0037】
【化7】

【0038】
【化8】

【0039】
【化9】

【0040】
を表す。)
を含むことが望ましい。
【0041】
本発明のアクリルエマルジョンでは、Rが水素原子の場合にはアクリル共重合体製造時に、下記構造式の
【0042】
【化10】

【0043】
メタクリル酸を使用することで導入される。
【0044】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、メタクリル酸は、アクリル共重合体の酸価が、好ましくは、0.5〜100mgKOH、より好ましくは、1.0〜80mgKOH、さらに好ましくは、1.0〜50mgKOHとなるよう使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、メタクリル酸が、アクリル共重合体の酸価が好ましくは0.5〜100mgKOHとなるよう使用されるとき、アクリル共重合体の凝集力が大きくなり、機械的性質が向上する傾向が見られる。本発明のアクリルエマルジョンでは、アクリル共重合体の酸価は、JIS K 5407:1997にしたがって測定した。
【0045】
本発明のアクリルエマルジョンでは、Rが下記構造式で示される化学構造の場合には
【0046】
【化11】

【0047】
アクリル共重合体製造時に、下記構造式の
【0048】
【化12】

【0049】
メタクリル酸グリシジルを使用することで導入される。
【0050】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、メタクリル酸グリシジルは、好ましくは、3〜50重量%、より好ましくは、3〜30重量%、さらに好ましくは、3〜28重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、メタクリル酸グリシジルの使用量が、好ましくは3〜50重量%であれば、種々素材への相溶性、ヌレ性、接着性が良好であり、望ましい。また、架橋性が改善され、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂などの極性があるプラスチック、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂、アルミニウム合金、鉄などの金属への接着性、相溶性が飛躍的に向上する傾向が見られる。
【0051】
本発明のアクリルエマルジョンでは、Rが下記構造式で示される化学構造
【0052】
【化13】

【0053】
の場合には、アクリル共重合体製造時に、下記構造式で示される
【0054】
【化14】

【0055】
4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを使用することで導入される。4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンは、「FANCRYL FA−712HM」(日立化成工業の機能性アクリレート製品)などが上市されている。
【0056】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンは、好ましくは、3〜45重量%、より好ましくは、3〜30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの使用量が好ましくは3〜45重量%であれば、種々素材への相溶性、ヌレ性、接着性が良好であり、望ましい。また、ガラス繊維、炭素繊維、チタンウイスカーなどの高機能材料のポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などへの分散性、分散安定性、および、高機能材料とマトリックス樹脂との接着性を向上し、より強度が向上した繊維強化複合材料を与える傾向が見られる。
【0057】
本発明のアクリルエマルジョンでは、Rが下記構造式で示される化学構造
【0058】
【化15】

【0059】
の場合には、アクリル共重合体製造時に、下記構造式で示される
【0060】
【化16】

【0061】
2−メタクリロイルオキシエチル−エチレンウレアを使用することで導入できる。
【0062】
2−メタクリロイルオキシエチル−エチレンウレアは、「PLEX 6852−0」、「PLEX 6844−0」(以上、エボニック デグサ ジャパンの製品)などが上市されている。
【0063】
本発明のアクリルエマルジョンを製造する場合、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、2−メタクリロイルオキシエチル−エチレンウレは、好ましくは、3〜45重量%、より好ましくは、3〜30重量%、さらに好ましくは、3〜25重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、2−メタクリロイルオキシエチル−エチレンウレの使用量が好ましくは3〜45重量%であれば、種々素材への相溶性、ヌレ性、接着性が良好であり、望ましい。また、ガラス繊維、炭素繊維、チタンウイスカーなどの高機能材料のポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などへの分散性、分散安定性、および、高機能材料とマトリックス樹脂との接着性を向上し、より強度が向上した繊維強化複合材料を与える傾向が見られる。
【0064】
本発明のアクリルエマルジョンは、好ましくは、乳化重合で製造することが推奨される。
【0065】
本発明のアクリルエマルジョンは、アクリルエマルジョンが、下記構造式で示される
【0066】
【化17】

【0067】
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを含むアクリル単量体を、好ましくは、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤、および、水溶性有機アゾ系重合開始剤を使用し、乳化重合するのが望ましい。
【0068】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、好ましく使用される分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤は、上市されているものの中から任意に選択することができる。上市されている分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤としては、「ラテムルPD−104」(ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム)(花王の製品)、「アクアロンKH−1025」(第一工業製薬の製品)、「アデカリアソーブSR−1025」((α−スルホ−ω−((1−アルコキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)などが例示される。本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、これらの分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
【0069】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、乳化重合用乳化剤として分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤が使用されるとき、乳化安定性がよく、残存モノマーの少ないアクリルエマルジョンが製造される傾向が見られる。
【0070】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、さらに好ましくは、下記構造式で示される
【0071】
【化18】

【0072】
(ここで、Rは、素原子数8〜24個のアルキル基を表す。)
分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤が推奨される。
【0073】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、下記構造式で示される
【0074】
【化19】

【0075】
(ここで、Rは、炭素原子数8〜24個のアルキル基を表す。)
分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤として、より好ましくは、Rが−C1123である(α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩などが例示される。
【0076】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、これらの分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。本発明のアクリルエマルジョンでは、これらの分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤が使用されるとき、乳化安定性がきわめて良好で、残存モノマー量の少ないアクリルエマルジョンが製造される傾向が見られる。また、アクリルエマルジョンの粒子径コントロールが容易であり、機能性が高められたアクリルエマルジョンが製造できる傾向が見られる。
【0077】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤は、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体との合計量を100重量%として、好ましくは、1〜20重量%、より好ましくは、1.5〜20重量%、さらに好ましくは、1.8〜16重量%使用されるのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンでは、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤の使用量が、1〜20重量%のとき、乳化安定性が良好で、乳化重合がスムースに進行し、凝集物の少ないアクリルエマルジョンが製造できる傾向が見られる。
【0078】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、乳化重合に使用される重合開始剤として、好ましくは、水溶性有機アゾ系重合開始剤が推奨される。
【0079】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、好ましく使用される水溶性有機アゾ系重合開始剤として、下記構造式で示される
【0080】
【化20】

【0081】
2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などの分子中にイミダゾリン基を有する水溶性有機アゾ系重合開始剤、下記構造式で示される
【0082】
【化21】

【0083】
2,2−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、下記構造式で示される
【0084】
【化22】

【0085】
2,2−アゾビス[2−メチル−N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレートなどの分子中にアミド基−C(O)NH−、アミジン基−C(N)NH−を有する水溶性有機アゾ系重合開始剤などが例示される。本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、これらの水溶性有機アゾ系重合開始剤は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
【0086】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、乳化重合に水溶性有機アゾ系重合開始剤が使用されるとき、乳化重合中および製造されるアクリルエマルジョンのpHが、4.0〜10.0となり、乳化重合中およびアクリルエマルジョン保存中に、例えば、エポキシ基、アルコキシシラン基など機能性ポリマーとして有用な官能基で、高活性な官能基が、反応により消失することがなく、高活性で、機能性の高いポリマーとして長期にわたり使用できる傾向が見られる。
【0087】
本発明のアクリルエマルジョンは、乳化重合時および製造されるアクリルエマルジョンのpH/25℃は、好ましくは、4.0〜10.0、より好ましくは、4.5〜9.8、さらに好ましくは、4.5〜9.5であることが望ましい。
【0088】
本発明のアクリルエマルジョンでは、乳化重合時および製造されるアクリルエマルジョンのpH/25℃が、好ましくは、4.0〜10.0のとき、乳化重合中および製造されたアクリルエマルジョンの保存中に活性で、機能付与に有効な官能基が消失することなく、相溶化ポリマー、接着剤などとして適用されるまで長期にわたり安定に保持される傾向が見られる。
【0089】
本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、アクリルエマルジョンのpHを、より好ましい条件である4.0〜10.0に調節するために、好ましくは、下記構造式で示される
【0090】
【化23】

【0091】
2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]が推奨される。
【0092】
本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、水溶性有機アゾ系重合開始剤は、アクリル共重合体に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量部として、好ましくは、0.1〜5.0重量部、より好ましくは、0.15〜2.5重量部、さらに好ましくは、0.2〜2.0重量部使用するのが望ましい。本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、水溶性有機アゾ系重合開始剤の使用量が0.1〜5.0重量部のとき、凝集物の発生が少なく、重合速度も適度に調節されて未反応モノマー量が少なくなる傾向が見られる。
【0093】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、好ましくは、下記構造式で示される
【0094】
【化24】

【0095】
α−メチルスチレンダイマーの存在下で、下記構造式で示される
【0096】
【化25】

【0097】
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを含むアクリル単量体を乳化重合するのが望ましい。
【0098】
本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、好ましく使用される下記構造式のα−メチルスチレンダイマー
【0099】
【化26】

【0100】
すなわち、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンは、例えば、五井化成(株)、本州化学工業(株)、旭化成ファインケム(株)などで製造され、上市されているものを任意に選択し、使用することができる。
【0101】
本発明のアクリルエマルジョンの製造方法では、α−メチルスチレンダイマーは、重合開始剤使用量との関係で、α−メチルスチレンダイマーの使用モル数(R)/重合開始剤の使用モル数(I)(以下、R/Iとも言う)が、好ましくは、0.2〜50、より好ましくは、0.5〜30、さらに好ましくは、0.5〜25となるよう使用するのが望ましい。
【0102】
本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、α−メチルスチレンダイマーの使用モル数(R)/重合開始剤の使用モル数(I)(以下、R/Iとも言う)が好ましくは0.2〜50のとき、乳化重合時に局部的な発熱、加熱が抑制され、アクリルエマルジョンの凝集物生成を最小限に抑制できる傾向が見られる。同時に、低粘度で粒子径分布がシャープなアクリルエマルジョンを製造できる傾向が見られる。
【0103】
さらにまた、本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、α−メチルスチレンダイマーの使用モル数(R)/重合開始剤の使用モル数(I)(以下、R/Iとも言う)が0.2〜50のとき、アクリル共重合体にラジカル重合性が発現され、ラジカル共重合によりブロック共重合体が生成し高分子量化する傾向が見られる。
【0104】
本発明のアクリルエマルジョンおよびその製造方法では、アクリルエマルジョンをラジカル重合性プレポリマー、マクロモノマーとして使用し、アクリルエマルジョンにさらに第2、第3のアクリル単量体を加えて乳化重合を行うことにより、機能性ポリマーを製造できる場合が見られ、相溶化ポリマー、接着剤、バインダー、高機能センサーなどとして優れた機能発現ができる。
【実施例】
【0105】
以下に実施例で本発明の詳細を説明する。なお、以下の実施例では、評価方法、測定方法等を次の通りとした。
【0106】
1)加熱残分(%)
JIS K 5407:1997にしたがって測定した。
【0107】
2)pH/25℃
pHメーターを使用して25℃で測定した。
【0108】
3)酸価(mgKOH)
JIS K 5407:1997にしたがって測定した。
【0109】
4)粒子径
大塚電子製の濃厚粒径アナライザー「FPAR−1000」を使用して測定した。
【0110】
5)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)「HLC−8220GPC」(東ソー(株)の試験装置)を使用し、キャリアーをテトラヒドロフラン、分子量スタンダードとしてポリスチレンを用い測定した。
【0111】
6)付着性
JIS K 5400:1997にしたがって碁盤目試験を行った。
アクリルエマルジョンをイオン交換水で濃度が20%になるよう希釈し、「DYNOL406」(エアー・プロダクツ社の塗料添加剤;消泡、ヌレ剤)を1.0%添加した後、ポリプロピレン製テストピースに塗膜厚が10μmになるよう塗布した。140℃で30分間乾燥し、付着性試験を行った。
【0112】
実施例1
攪拌機、窒素ガス吹き込み口、還流冷却器、温度センサーを備えた1L四つ口フラスコに窒素ガスの吹き込みを行い、以後アクリルエマルジョン製造中は窒素ガスの吹き込みを継続した。
【0113】
フラスコに、あらかじめ窒素ガスのバブリングを行い脱酸素したイオン交換水175.2gを仕込み、60℃に昇温した。2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]0.5gを添加し、60分間で溶解した。昇温を開始し、63℃で「アデカリアソーブSR−1025」((α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)44.4gを仕込み、65℃でジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート70g、イソボルニルメタクリレート10g、メタクリル酸2−エチルヘキシル20gのアクリル単量体混合溶液100gのうち、35gを仕込み、75℃まで昇温した。
【0114】
75℃で60分間乳化重合を行った後、アクリル単量体混合溶液の残り65gを2時間でフィードした。アクリル単量体混合溶液のフィード終了後、さらに1時間乳化重合を行った。室温まで冷却してアクリルエマルジョンAE−1を製造した。
【0115】
アクリルマルジョンAE−1は、加熱残分35.1%、pH/25℃は、6.8、粒子径は56nmであった。
【0116】
アクリルエマルジョンAE−1はポリプロピレンへの付着性が良好であった。
【0117】
乳化重合処方の詳細、アクリルエマルジョンAE−1の特性値等を表1に示した。なお、表中、SR−1025は陰イオン性反応性乳化剤であり((α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)である。また、(1)は、アクリル単量体、(2)は、イオン交換水、(3)は、陰イオン性反応性乳化剤、(4)は、水溶性有機アゾ系重合開始剤、(5)は、α−メチルスチレンダイマー、(6)は、アクリルエマルジョンの特性値、(7)は、ポリプロピレンに対する付着性の試験結果を示した。
【0118】
実施例2〜5
アクリル単量対等の組成を表1の通り変更する以外は実施例1と同様にして、アクリルエマルジョンAE−2〜AE−5を製造した。
【0119】
乳化重合処方の詳細、アクリルエマルジョンAE−2〜AE−5の特性値等を表1に示した。なお、表中、SR−1025は陰イオン性反応性乳化剤であり((α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)である。また、(1)は、アクリル単量体、(2)は、イオン交換水、(3)は、陰イオン性反応性乳化剤、(4)は、水溶性有機アゾ系重合開始剤、(5)は、α−メチルスチレンダイマー、(6)は、アクリルエマルジョンの特性値、(7)は、ポリプロピレンに対する付着性の試験結果を示した。
【0120】
表1に示した通り、設計通りのアクリルエマルジョンが製造できた。また、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート骨格を分子中に有するため、ポリプロピレンに対する相溶性、ヌレ性が良好で、付着性に優れていた。
【0121】
実施例6〜8
アクリル単量対等の組成を表1の通り変更する以外は実施例1と同様にして、アクリルエマルジョンAE−6〜AE−8を製造した。
【0122】
乳化重合処方の詳細、アクリルエマルジョンAE−6〜AE−88の特性値等を表1に示した。なお、表中、SR−1025は陰イオン性反応性乳化剤であり((α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)である。また、(1)は、アクリル単量体、(2)は、イオン交換水、(3)は、陰イオン性反応性乳化剤、(4)は、水溶性有機アゾ系重合開始剤、(5)は、α−メチルスチレンダイマー、(6)は、アクリルエマルジョンの特性値、(7)は、ポリプロピレンに対する付着性の試験結果を示した。
【0123】
実施例6(AE−6)の数平均分子量(Mn)は、27800、重量平均分子量(Mw)は、52500、実施例7(AE−7)の数平均分子量(Mn)は、15200、重量平均分子量(Mw)は、25000、実施例8(AE−8)の数平均分子量(Mn)は、7300、重量平均分子量(Mw)は、10400であった。
【0124】
表1に示した通り、設計通りのアクリルエマルジョンが製造できた。また、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート骨格を分子中に有するため、ポリプロピレンに対する相溶性、ヌレ性が良好で、付着性に優れていた。
【0125】
【表1】

【0126】
比較例1〜5
アクリル単量対等の組成を表2の通り変更する以外は実施例1と同様にして、アクリルエマルジョンAE−9〜AE−13を製造した。
【0127】
乳化重合処方の詳細、アクリルエマルジョンAE−9〜AE−13の特性値等を表2に示した。なお、表中、SR−1025は陰イオン性反応性乳化剤であり((α−スルホ−ω−((1−ウンデカンオキシメチル−2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩の25%水溶液)(旭電化工業の製品)である。また、(1)は、アクリル単量体、(2)は、イオン交換水、(3)は、陰イオン性反応性乳化剤、(4)は、水溶性有機アゾ系重合開始剤、(5)は、α−メチルスチレンダイマー、(6)は、アクリルエマルジョンの特性値、(7)は、ポリプロピレンに対する付着性の試験結果を示した。
【0128】
表2に示した通り、アクリルエマルジョンは、水溶性有機アゾ系重合開始剤(2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン])を使用し、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤が使用されているためpHは狙い通りとなったが、加熱残分がやや設計値より低くなる傾向が見られ、粒子径も大きくなる傾向が見られた。アクリルエマルジョンAE−9〜AE−13は、ポリプロピレンに対する相溶性、ヌレ性が不良で、付着性が悪かった。
【0129】
【表2】

【0130】
実施例9
攪拌機、窒素ガス吹き込み口、還流冷却器、温度センサーを備えた1L四つ口フラスコに窒素ガスの吹き込みを行い、以後アクリルエマルジョン製造中は窒素ガスの吹き込みを継続した。
【0131】
フラスコに、あらかじめ窒素ガスのバブリングを行い脱酸素したイオン交換水182.7g、実施例7で製造したアクリルエマルジョンAE−7を200g仕込み、60℃に昇温した。2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]0.338gを添加し、30分間攪拌した。75℃に昇温し、メタクリル酸n−ブチル67.6gを120分間でフィードした。フィード終了後、さらに60分間乳化重合を行い、室温まで冷却してアクリルエマルジョンAE−14を製造した。
【0132】
アクリルエマルジョンAE−14は、加熱残分30.5%、pH/25℃は5.8、粒子径は72nm、数平均分子量は32000、重量平均分子量は52800であった。また、ポリプロピレンに対する相溶性、ヌレ性が良好で、良好な付着性(100/100)を示した。
【0133】
このことから、α−メチルスチレンダイマーを乳化重合時に使用したアクリルエマルジョンAE−7は、アクリルプレポリマー、マクロモノマーとしての機能を有しており、アクリルエマルジョンAE−7が分子中にジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート骨格を有するため、アクリルエマルジョンAE−14が良好な相溶性、ヌレ性を示したものと考察される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子中に下記構造式で示される化学構造
【化1】

を有するアクリル共重合体を含むアクリルエマルジョン。
【請求項2】
アクリル共重合体が、分子中に、さらに下記構造式で示される化学構造
【化2】

(ここで、Rは、水素原子、または、下記構造式で示される化学構造
【化3】

【化4】

【化5】

を表す。)
を含む請求項1に記載のアクリルエマルジョン。
【請求項3】
下記構造式で示される
【化6】

ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを含むアクリル単量体を、分子中にアリル基を有する陰イオン性反応性乳化剤、および、水溶性有機アゾ系重合開始剤を使用し、乳化重合する請求項1または2のいずれかに記載のアクリルエマルジョンの製造方法。
【請求項4】
下記構造式で示される
【化7】

α−メチルスチレンダイマーの存在下で、下記構造式で示される
【化8】

ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを含むアクリル単量体を乳化重合する請求項3に記載のアクリルエマルジョンの製造方法。

【公開番号】特開2010−65091(P2010−65091A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230755(P2008−230755)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000187046)東レ・ファインケミカル株式会社 (153)
【Fターム(参考)】