説明

アデノシンA2A受容体アゴニストとして使用するためのプリン誘導体

式(I)
【化1】


〔式中、R、RおよびRは本明細書に定義のとおりである〕
のプリン誘導体。当該化合物は、アデノシンA2A受容体の活性化によって介在される状態、とりわけ炎症性または閉塞性気道疾患の処置に有用である。プリン誘導体を有効成分として含む医薬組成物およびこれらの化合物の製造方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
はNH−C−C−アルキル、NHC(O)C−C−ヒドロキシアルキル、NHC(O)C−Cアミノアルキル、NHCO−C−アルキル、NHCO−Cヒドロキシアルキル、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含むNHC(O)−3−もしくは12−員ヘテロ環式基から選択され、当該基は所望により、C−C−アルキル、所望によりC−C−アルキルもしくはO−C−C−アルキルで置換されたNHC(O)−C−C10−アリール、所望によりC−C10−アリールで置換されたNH−C−C−アルコキシカルボニル、および所望によりハロ、OH、C−C−アルキル、COOHもしくはC−C−アルコキシカルボニルで置換されたNHC(O)−C−C−アルキルで置換されており;
はOHまたはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、SO10、SC−C−アルキル、CN、ハロゲン、O−C−C14−アラルキルもしくはO−C−C−アルキルで置換されたC−C10−アリール、所望によりO−C−C14アラルキル、C−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルもしくはC−C−アルキルで置換されたC−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキル、−SO−C−C−アルキル、1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり、当該基は所望により1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C14アラルキル、または所望によりO−C−C14アラルキルで置換されたC−C14−アリールで置換されているか、または
は所望によりO−C−C14アラルキル、C−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルで置換されたC−C15−炭素環式基であるか、または
は1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり、当該基は所望により、1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C14アラルキル、または所望によりO−C−C14アラルキルで置換されたC−C14−アリールで置換されており;
は水素、ハロ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−アルコキシカルボニルであるか、または
は所望によりアミノ、OH、C−C14−アラルキルオキシ、−SO−C−C10−アリールもしくは−NH−C(=O)−NH−R3cで置換されたC−C−シクロアルキルで所望により置換されたアミノであるか、または
はR3a、−R3a−C−C14−アラルキルまたは所望によりOH、C−C−アルキルもしくはC−C−アルコキシカルボニルで置換されたC−C15−炭素環式基で置換されたアミノであるか、または
は所望によりR3bで置換されたアミノカルボニルであるか、または
はOH、R3b、アミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、−NH−C(=O)−C−C−アルキル、−NH−SO−C−C−アルキル、−NH−C(=O)−NH−R3c、−NH−C(=O)−NH−C−C−アルキル−R3b、C−C15−炭素環式基、または所望によりC−C10−アリールオキシで置換されたC−C10−アリールで所望により置換されたC−C−アルキルアミノであるか、または
はC−C−アルキルアミノカルボニル、または所望によりアミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノもしくは−NH−C(=O)−NH−R3dで置換されたC−C−シクロアルキルアミノ−カルボニルであるか、または
は1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり、当該基は所望により0−3個のRで置換されており;
3aおよびR3bは各々独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み;所望によりハロ、シアノ、オキソ、OH、カルボキシ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、OH−C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、アミノ−C−C−アルキル、アミノ(OH)C−C−アルキル、および所望によりアミノカルボニルで置換されたC−C−アルコキシで置換されている、3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
3cは所望により窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む5−もしくは6−員ヘテロ環式基で置換された窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む5−もしくは6−員ヘテロ環式基であり;
3dは独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む5−もしくは6−員ヘテロ環式環であり、当該5−もしくは6−員ヘテロ環式環は所望により、ハロ、シアノ、オキソ、OH、カルボキシ、アミノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルキルスルホニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、所望によりアミノカルボニルで置換で置換されたC−C−アルコキシ、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりハロ、シアノ、オキソ、OH、カルボキシ、アミノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルキルスルホニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、所望によりアミノカルボニルで置換されたC−C−アルコキシで置換されている5−もしくは6−員ヘテロ環式環で置換されており;
はOH、所望によりOH、C−C−アルコキシ、所望によりOHで置換されたC−C14−アラルキル、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリール、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたO−C−C10−アリール、NR4a4b、NHC(O)R4c、NHS(O)4d、NHS(O)4e、NR4fC(O)NR4e4h、NR4fC(O)NR4g4h、NR4iC(O)OR4j、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、ジ(C−C−アルキル)アミノカルボニル、COOR4k、C(O)R4l、NHC(O)R4q、NHC(=NR4m)N(R4n)R4o、ならびに窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりCOOR4pで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基から選択され;
4a、R4c、R4f、R4hおよびR4iは独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;
4bはH、C−C−アルキル、C−C10−アリール、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
4d、R4eおよびR4jは独立して、C−C−アルキルまたは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;

4gは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO10、CNもしくは0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換されたC−C−アルキルであるか、または
4gは所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、SO10もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールであるか、または
4gは所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリール、SO10、CN、−C(=NH)NH2もしくはO−C−C10−アリールで置換されたで置換されたC−C14−アラルキルであるか、または
4gは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
4kはH、C−C−アルキル、C−C10−アリール、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜10−員ヘテロ環式基であり;
4lはC−C−アルキル、C−C10−アリール、NHRまたは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
4mはHまたはCNであり;
4nはHまたはC−Cアルキルであり;
4oはH、所望によりOHで、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO10、CNもしくは0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C−アルコキシ、所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルSO10もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールで所望により置換されたC−C−アルキルであり;
4pはH、C−C−アルキルまたはC−C14−アラルキルであり;
4qは所望によりOH、C(=NH)NHもしくはSONHで置換されたC−C10−アリール、または0−3個のRもしくは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換された窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
はOH、所望によりOH、CN、SO10もしくはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、O−C−C−アルキル、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくはハロゲンで置換されたC−C10−アリール、所望によりOHで置換されたO−C−C10−アリール、C−C−アルキル、所望によりハロゲンで置換されたO−C−C−アルキル、NR5a5b、NHC(O)R5c、NHS(O)5d、NHS(O)5e、NR5fC(O)NR5g5h、NR5iC(O)OR5j、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、ジ(C−C−アルキル)アミノカルボニル、COOR5k、C(O)R5l、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、−ハロゲンもしくはSO10で置換されたC(O)−C−C10−アリール、C(O)NHR5mおよび窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜10−員ヘテロ環式基から選択され;
5a、R5b、R5c、R5f、R5hおよびR5iは独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;
5d、R5e、R5g、R5jおよびR5mは独立して、C−C−アルキル、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりCOORで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
5kはH、C−C−アルキル、C−C10−アリール、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
5lはC−C−アルキル、C−C10−アリール、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりCOORで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
はCOOR6a、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりCOOR6bで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
6a、R6b、R、RおよびRはH、C−C−アルキルおよびC−C14−アラルキルから選択され;そして
10は所望によりハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリール、またはNR4a4bである〕
の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項2】
がNHC(O)C−Cヒドロキシアルキル、NHCO−C−アルキルおよびNHC(O)C−Cアルキルから選択され;
が所望によりOHで置換されたC−C−アルキル、ハロゲンおよび所望によりOHまたはO−C−Cアルキルで置換されたC−C10−アリールから選択され;
が窒素、酸素および硫黄から成る群から選択少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換されたN−結合3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
がNR4fC(O)NR4g4h、NR4aNR4b、NHC(O)R4qおよびNHC(=NR4m)N(R4n)R4oから選択され;
4aがHおよびC−Cアルキルから選択され;
4bがH、C−Cアルキル、ならびに窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基から選択され;
4fおよびR4hがHであり;
4gが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO10、CNもしくは0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換されたC−C−アルキルであるか、または
4gが所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、SO10、または−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールであるか、または
4gが所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリール、SO10、CN、−C(=NH)NHまたはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキルであるか、または
4gが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
4mがCNであり;
4nがHまたはC−Cアルキルであり;
4oがH、所望によりOHで、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO10、CNもしくは0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C−アルコキシ、所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルSO10もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールで置換されたC−C−アルキルであり;
4qが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換された、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
がOH、所望によりOH、CN、SO10もしくはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりハロゲンで置換されたO−C−C−アルキル、NR5a5b、NHC(O)R5c、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、−ハロゲンもしくはSO10で置換されたC(O)−C−C10−アリールから選択され;
5a、R5bおよびR5cが独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;そして
10が所望によりハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリール、またはNR4a4bである、
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項3】
式(Ia)
【化2】

〔式中、
はNH−C−C−アルキル、NHCO−C−アルキルまたはNHC(O)C−Cアルキルであり;
はNR4fC(O)NR4g4h、NR4aNR4b、NHC(O)R4qおよびNHC(=NR4m)N(R4n)R4oであり;
4aはHおよびC−Cアルキルから選択され;
4bはH、C−Cアルキル、ならびに窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基から選択され;
4fおよびR4hはHであり;
4gは所望により窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりCNで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で置換されたC−C−アルキルであるか、または
4gは所望によりOHまたはSO10で置換されたC−C10−アリールであるか、または
4gは所望によりOH、−C(=NH)NHで置換されたC−C14−アラルキルであるか、または
4gは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のRで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
4mはCNであり;
4nはHまたはC−Cアルキルであり;
4oはH、所望によりOHで、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO10で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基、所望によりOHで置換されたC−C14−アラルキル、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリール、またはO−C−C10−アリールで置換されたC−C−アルキルであり;
4qは所望によりOH、C(=NH)NHもしくはSONHで置換されたC−C10−アリール、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換された窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
は所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、−ハロゲンまたはSO10で置換されたC(O)−C−C10−アリールであり;
10はNHであり;
11およびR12は独立して、H、OH、ハロゲンおよびO−C−C−アルキルから選択され;そして
13はHまたはOHから選択される〕
の化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項4】
式(II)
【化3】

〔式中、
WはCHまたはOである。ただし、WがOであるとき、R11aはN−結合置換基ではなく;
11aは所望によりR11bで置換された、−NH、−NH−C−C−アルキルカルボニル、−NH−C−C−シクロアルキルカルボニル、−NHSO−C−C−アルキル、−NH−C−C14−アラルキルカルボニルまたは−NHC(=O)−C(=O)−NH−C−C−アルキルであるか;または
11aはCHOH、CH−O−C−C−アルキル、C(O)−O−C−C−アルキル、C(O)NH、およびC(O)−NH−C−C−アルキルから選択され;
11bは窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式環であり、これは所望によりハロ、シアノ、オキソ、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルキルスルホニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルまたは所望によりアミノカルボニルで置換されたC−C−アルコキシで置換されており;
12aはOHまたはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、SO10、SC−C−アルキル、CN、ハロゲン、O−C−C14−アラルキルもしくはO−C−C−アルキルで置換されたC−C10−アリール、所望によりO−C−C14アラルキル、C−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルもしくはC−C−アルキルで置換されたC−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキル、−SO−C−C−アルキル、1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり、当該基は所望により、1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C14アラルキル、または所望によりO−C−C14アラルキルで置換されたC−C14−アリールで置換されているか、または
12aは所望によりO−C−C14アラルキル、C−C15−炭素環式基、O−C−C−アルキルもしくはC−C−アルキルで置換されたC−C15−炭素環式基であるか、または
12aは1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり、当該基は所望により、1〜4個の環窒素原子を含み、そして所望により酸素および硫黄から成る群から選択される1〜4個の他のヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C14アラルキル、または所望によりO−C−C14アラルキルで置換されたC−C14−アリールで置換されており;
14はNR14a14b、NR14fC(O)NR14g14h、NHC(O)R14qおよびNHC(=NR14m)N(R14n)R14oから選択され;
14a、R14c、R14f、R14hおよびR14iは独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;
14bはH、C−C−アルキル、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15もしくはC−C10−アリールで置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
14gは所望により窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO16、CNもしくは0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で置換されたC−C−アルキルであるか、または
14gは所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、SO16もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールであるか、または
14gは所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリール、SO16、CN、−C(=NH)NH2もしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキルであるか、または
14gは所望により0−3個のR15で置換された窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
14mはCNであり;
14nはHまたはC−Cアルキルであり;
14oはH、所望によりOHで、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み所望によりSO16、CNもしくは0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C−アルコキシ、所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、SO16もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールで置換されたC−C−アルキルであり;
14pはH、C−C−アルキルまたはC−C14−アラルキルであり;
14qは、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
15はOH、所望によりOH、CN、SO16もしくはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりハロゲンで置換されたO−C−C−アルキル、NR15a15b、NHC(O)R15c、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、−ハロゲンもしくはSO16で置換されたC(O)−C−C10−アリールであり;
15a、R15bおよびR15cは独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;そして
16は所望によりハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリール、またはNR14a14bである〕
の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項5】
WがCHまたはOである。ただし、WがOであるとき、R11aはN−結合置換基ではなく;
11aが−NH−C−C−アルキルカルボニル、−NH−C−C−シクロアルキルカルボニル、またはC(O)−NH−C−C−アルキルであり;
12aが所望によりOHで置換されたC−C−アルキル、ハロゲンおよび所望によりOHまたはO−C−Cアルキルで置換されたC−C10−アリールから選択され;
14がNR14fC(O)NR14g14h、NR14aNR14b、NHC(O)R14qおよびNHC(=NR14m)N(R14n)R14oから選択され;
14aがHおよびC−Cアルキルから選択され;
14bがH、C−Cアルキルおよび窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基から選択され;
14fおよびR14hがHであり;
14gが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望によりSO16、CNもしくは0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基で所望により置換されたC−C−アルキルであるか、または
14gが所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、SO16もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールであるか、または
14gが所望によりOHで置換されたC−C14−アラルキル、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリール、SO16、CN、−C(=NH)NH、またはO−C−C10−アリールであるか、または
14gが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
14mがCNであり;
14nがHまたはC−Cアルキルであり;
14oがH、所望によりOHで、または窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み所望によりSO16、CNもしくは0−3個のR15で置換された3−〜12−員ヘテロ環式基、C−C−アルコキシ、所望によりOH、O−C−C−アルキル、ハロゲン、C−C10−アリールもしくはO−C−C10−アリールで置換されたC−C14−アラルキル、C−C−アルコキシ、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルSO16もしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリールで置換されたC−C−アルキルであり;
14qが窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含み、所望により0−3個のR15で置換された3−〜10−員ヘテロ環式環で所望により置換された3−〜12−員ヘテロ環式基であり;
15がOH、所望によりOH、CN、SO16もしくはハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりハロゲンで置換されたO−C−C−アルキル、NR15a15b、NHC(O)R15c、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキル、−ハロゲンもしくはSO16で置換されたC(O)−C−C10−アリールから選択され;
15a、R15bおよびR15cが独立して、H、C−C−アルキルまたはC−C10−アリールであり;そして
16が所望によりハロゲンで置換されたC−C−アルキル、所望によりOH、C−C−アルキル、O−C−C−アルキルもしくは−ハロゲンで置換されたC−C10−アリール、またはNR14a14bである、
請求項4に記載の式(II)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項6】
式I
【化4】

〔式中、R、RおよびRは下記表1のとおりである〕
の請求項1〜5のいずれかに記載の化合物:
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【表46】

【表47】

【表48】

【表49】

【表50】

【表51】

【請求項7】
医薬として使用するための、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
抗炎症薬剤、気管支拡張薬剤、抗ヒスタミン剤または抗咳薬剤との組合せにおける請求項1〜6のいずれかに記載の化合物であって、前記化合物と前記薬剤は同一または異なる医薬組成物として存在する、化合物。
【請求項9】
有効成分として請求項1〜6のいずれかに記載の化合物を、所望により薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項10】
アデノシンA2A受容体の活性化によって介在される状態の処置用医薬の製造のための、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項11】
炎症性または閉塞性気道疾患の処置用医薬の製造のための、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項12】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩の製造方法であって:
(i)式(Ib)
【化5】

〔式中、
およびRは請求項1に定義のとおりであり;
ZはHまたは保護基であり;そして
Xは脱離基である〕
の化合物を式(Ic)
【化6】

〔Rは請求項1に定義のとおりである〕
の化合物と反応させ;そして
保護基を除去し、得られた遊離形または薬学的に許容される塩形の式(I)の化合物を回収する
工程を含んで成る方法。
【請求項13】
請求項4に記載の式(II)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩の製造方法であって:
(i)式(IIa)
【化7】

〔式中、
11aおよびR12bは請求項4に定義のとおりであり;
ZはHまたは保護基であり;そして
Xは脱離基である〕
の化合物を式(IIb)
【化8】

〔R14は請求項1に定義のとおりである〕
の化合物と反応させ;そして
保護基を除去し、得られた遊離形または薬学的に許容される塩形の式(I)の化合物を回収する
工程を含んで成る方法。

【公表番号】特表2009−534338(P2009−534338A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505779(P2009−505779)
【出願日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003435
【国際公開番号】WO2007/121920
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】