説明

アナバシン誘導体、医薬組成物およびその使用方法

α7nAChRのアゴニストとして作用する新規アナバシン誘導体を開示する。また、医薬組成物、炎症状態を治療する方法、CNS障害を治療する方法、哺乳類細胞からのサイトカイン放出を抑制するための方法、および新規化合物の調製方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2006年1月26日に出願の、米国特許仮出願番号第60/762,544号の利益を主張する。上述の出願の全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)は、神経筋接合部、さらに中枢神経系および末梢神経系の至るところに見られるリガンド依存性イオンチャネルのファミリーである。ヒトにおいては、16の異なるnAChRサブユニットが識別されており、α1〜α7、α9〜α10、β1〜4、δ、εおよびγを含む(Lindstrom,1995.Nicotinic acetylcholine receptors in“Handbook of Receptors and Channels:Ligand− and Voltage−Gated Ion Channels.”Edited by R.Alan North.CRC Press,Inc.)。これらのサブユニットは、共同集合し、 多数のホモおよびヘテロペンタメリックサブタイプを形成することができ、それらは、異なったリガンド結合特性および薬理学的特性により特徴づけられる(Lindstrom,1995)。
【0003】
α7nAChRサブタイプは、アルツハイマー病(Wang et al,J Biol.Chem.275(8):5626−32(2000)、Kem,Brain Biol.Res.113(1−2):169−81(2000))、統合失調症(Adler et al,Schizophr Bull 24(2):189−202(1998))、パーキンソン病(Quik et al,Eur J Pharm 393(1−3)223−30(2000))および注意欠陥多動性障害(Wilens et al,Am J Psychiatry 156(12):1931−7(1999),Levin et al,Eur J Pharmacol.393(1−3):141−6(2000))を含むいくつかの中枢神経系(CNS)の疾患において役割を果たすことが報告されてきた。それにより、α7nAChRサブタイプの選択的アゴニストは、これらおよびその他の中枢神経系の病状の治療に有用であると提案されてきた(米国特許第6,110,914号、第5,902,814号、第6,599,916号、第6,432,975号、Kem et al、Behav.Kem et al、Behav.Brain Res、113(1−2)、169−81(2000)、Martin et al、Psychopharmacology、Feb 19(2004))。
【0004】
α7nAChRサブタイプは、また、炎症反応に関与するということを近年示されている(Wang et al、Nature、421(6921):384−8(2003))。Wangらは、敗血症のマウスモデルにおいて、α7nAChRの活性化は、マクロファージ細胞からの腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)および高移動度群ボックス1タンパク質(HMGB1)のような炎症性サイトカインの放出を抑制し、致死性に対しての防御を与えるということを実証した。α7nAChRの選択的アゴニストは、 TNF−αおよびその他の炎症性サイトカインの放出を抑制することにより、抗炎症剤としての有用性を有するということが実証されてきた(WO2004/052365 A2)。
【0005】
炎症状態、CNS状態、さらにその他の有害状態の治療におけるα7nAChRアゴニストの治療可能性を考慮すると、本技術における、さらなるα7nAChRアゴニストの 必要性が残されている。
【0006】
(発明の概要)
今日、特定の新規アナバシン誘導体が、α7nAChRのアゴニストとして作用することが発見されている。この発見に基づいて、新規化合物、医薬組成物、炎症状態を治療する方法、CNS障害を治療する方法、哺乳類細胞からのサイトカインの放出を抑制するための方法、および新規化合物の調製方法を開示する。
【0007】
一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関連しており、



式中、
Aは、RおよびRから成る群から選択され、
各Dは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
は、




から成る群から選択され、
は、R−X−Rであり、
は、6員環の単環式アリールおよび1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリールから成る群から選択され、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、NおよびSから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
Xは、O、NRおよびNRCONRから成る群から選択され、
は、C3−C8シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NRおよびOC(O)Rから成る群から独立して選択され、
各Rは、H、Cl−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜10員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、ハロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR、NR、NO、CN、OC(O)NR、C(O)NR、N(R)C(O)R、N(R)(COOR)、S(O)NR、C3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、R、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニルおよび1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニルから成る群から独立して選択され、
10は、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、任意に置換されるアリールおよび任意に置換されるヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
kは、0から4の整数であり、
mは、0から9の整数であり、
各nは、独立して0から4の整数であり、
各pは、独立して0から5の整数であり、
各qは独立して1または2である。
【0008】
別の一実施形態において、本発明は、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関係しており、



式中、
12は、


から成る群から選択され、
13は、6員環の単環式アリール、1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリール、8〜12員環の二環式アリール、1〜6のヘテロ原子を含む8〜12員環の二環式ヘテロアリール、11〜14員環の三環式アリールおよび1〜9のヘテロ原子を含む11〜14員環のヘテロアリールから成る群から選択され、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、NおよびSから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換され、
各R14は、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜10員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、ハロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換され、
各R15は、ハロ、ハロアルキル、OR14、SR14、C(O)R14、OC(O)R14、C(O)OR14、NR1414、NO、CN、OC(O)NR1414、C(O)NR1414、N(R14)C(O)R14、N(R14)(COOR14)、S(O)NR1414、C3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換され、
各R16は、R15、C1−C10アルキル、1つ以上のR15で置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニルおよび1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルキニルから成る群から独立して選択され、
各R17は、C1−C10アルキル、1つ以上のR15で置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のR16で置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のR16で置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のR16で置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のR16で置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のR16で置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のR16で置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、OR14、SR14、NR1414、C(O)OR14、NO、CN、C(O)R14、C(O)C(O)R14、C(O)NR1414、C(O)C(O)NR1414、N(R14)C(O)R14、NR14S(O)14、N(R14)C(O)OR14、NR14C(O)C(O)R14、NR14C(O)NR1414、NR14S(O)NR1414、NR14S(O)14、S(O)14、S(O)NR1414、OC(O)R14、任意に置換されるアリールおよび任意に置換されるヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
tは1または2である。
【0009】
全ての立体異性体および2重結合形状を包含する。
【0010】
別の一実施形態において、本発明は、式(III)



を有する化合物である。
【0011】
さらに別の一実施形態において、本発明は、式(IV)



を有する化合物である。
【0012】
さらなる一実施形態において、本発明は、薬学的に許容される担体および式(I)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物である。
【0013】
別の一実施形態において、本発明は、薬学的に許容される担体および式(II)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物である。
【0014】
さらに別の一実施形態において、本発明は、薬学的に許容される担体および式(III)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物である。
【0015】
別の一実施形態において、本発明は、薬学的に許容される担体および式(IV)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物である。
【0016】
さらなる一実施形態において、本発明は、炎症状態に苦しむ患者を治療する方法であって、式(I)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0017】
さらなる一実施形態において、本発明は、炎症状態に苦しむ患者を治療する方法であって、式(II)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0018】
別の一実施形態において、本発明は、炎症状態に苦しむ患者を治療する方法であって、式(III)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0019】
さらに別の一実施形態において、本発明は、炎症状態に苦しむ患者を治療する方法であって、式(IV)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0020】
追加の一実施形態において、本発明は、CNS障害に苦しむ患者を治療する方法であって、式(I)に示される化合物の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0021】
別の一実施形態において、本発明は、CNS障害に苦しむ患者を治療する方法であって、式(II)に示される化合物の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0022】
追加の一実施形態において、本発明は、CNS障害に苦しむ患者を治療する方法であって、式(III)に示される化合物の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0023】
さらに別の一実施形態において、本発明は、CNS障害に苦しむ患者を治療する方法であって、式(IV)に示される化合物の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む方法を対象とする。
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明は、新規化合物、その調製方法、医薬組成物および炎症性障害およびCNS障害を治療する方法を包含する。本発明の化合物および方法は、炎症状態の治療に対して特に有用である。
【0025】
一実施形態において、本発明は、式(I)に示される化合物または薬学的に許容されるその塩である。式(I)の変数は、上述の通りである。
【0026】
別の一実施形態において、本発明は、式(Ia)に示される化合物、



または薬学的に許容されるその塩であり、式中、Aは上述の式(I)に定義されるとおりである。
【0027】
一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、AはRである。
【0028】
別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Dは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO及びCNから成る群から独立して選択される。
【0029】
さらに別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、kは0または1である。一実施形態において、kは0である。別の一実施形態において、kはlである。
【0030】
別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、


から成る群から選択される。
【0031】
一実施形態において、mは0である。別の一実施形態において、mは1から6の整数である。さらなる一実施形態において、mは1から3の整数である。
【0032】
別の実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、


から成る群から選択される。
【0033】
一実施形態において、pは0である。別の一実施形態において、pは1から3の整数である。追加の一実施形態において、Rは、



である。
【0034】
別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、


から成る群から選択される。
【0035】
一実施形態において、nは0である。別の一実施形態において、nは1から2の整数である。
【0036】
一実施形態において、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)Rおよびアリールから成る群から選択される。
【0037】
別の一実施形態において、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NRNR、C(O)OR、NO及びCNから成る群から選択される。別の一実施形態において、RはH、C1−C10アルキルおよびC2−C10アルケニルである。さらに別の一実施形態において、Rはハロ、ハロアルキル、OR、NR、NOおよびCNである。
【0038】
追加の一実施形態において、Rはハロ、CFおよびOCFから成る群から選択される。
【0039】
別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、


から成る群から選択される。
【0040】
一実施形態において、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NRNR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から選択される。別の一実施形態において、RはH、C1−C10アルキルおよびC2−C10アルケニルである。別の一実施形態において、Rはハロ、ハロアルキル、CF、OCF、OR、NR、NOおよびCNである。
【0041】
さらなる一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、







である。
【0042】
一実施形態において、R10は、6員環の単環式アリール、1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリール、8〜12員環の二環式アリール、1〜6のヘテロ原子を含む8〜12員環の二環式ヘテロアリール、11〜14員環の三環式アリール及び1〜9のヘテロ原子を含む11〜14員環のヘテロアリールから成る群から選択され、ヘテロ原子のそれぞれは、O、N及びSから成る群から独立して選択され、アリール及びヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換される。
【0043】
追加の一実施形態において、R10は、アリールが1つ以上のR11で任意に置換される、6員環の単環式アリールである。
【0044】
さらに別の一実施形態において、R10は、



である。
【0045】
さらに別の一実施形態において、フェニル環の2位置にR11置換が存在する。R11置換がフェニル環の2位置で存在する場合、追加のR11置換がフェニル環においていかなる有効な炭素位置でも存在することが理解されるものとする。
【0046】
一実施形態において、R10は1つ以上のヘテロ原子を含む5または6員環のヘテロアリールであり、ヘテロ原子のそれぞれはO、SおよびNから独立して選択され、ヘテロアリールは1つ以上のR11で任意に置換される。さらなる一実施形態において、Rはチエニル、フリルまたはピロリルであり、前記チエニル、フリルまたはピロリルのそれぞれは1つ以上のR11で任意に置換される。
【0047】
さらなる一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、AはRであり、RはR−X−Rである。一実施形態において、Rは、フェニルまたはピリジルであり、フェニルおよびピリジルは1つ以上のR11で任意に置換される。さらに別の一実施形態において、Rはアリールまたはヘテロアリールであり、アリールまたはヘテロアリールのそれぞれは1つ以上のR11で任意に置換される。さらなる一実施形態において、XはOである。
【0048】
追加の一実施形態において、Rは、


から成る群から選択される。
【0049】
さらに別の一実施形態において、Rは、



である。
【0050】
さらに別の一実施形態において、Rは、



あり、
式中、YはCH、CR11およびNから成る群から選択され、rは0から3の整数である。
【0051】
別の一実施形態において、化合物が式(I)または(Ia)を有する場合、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびへテロアリールから成る群から選択され、アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のでR11それぞれ任意に置換される。
【0052】
追加の一実施形態において、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、およびOC(O)Rから成る群から選択される。
【0053】
別の一実施形態において、Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NR、SR、C(O)OR、NO及びCNから成る群から選択される。
【0054】
一実施形態において、Rは、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C3−C10シクロアルキル、ハロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換される。別の一実施形態において、Rはハロ、ハロアルキル、OR、NR、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR、NOおよびCNである。
【0055】
別の一実施形態において、RはH、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニルおよびハロアルキルである。さらに別の一実施形態において、Rはハロ、ハロアルキル、OR、NR、SR、NOおよびCNである。
【0056】
追加の一実施形態において、R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、およびOC(O)Rから成る群から選択される。
【0057】
追加の一実施形態において、R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NR、SR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から選択される。
【0058】
さらなる一実施形態において、本発明は、式(II)の化合物または薬学的に許容されるその塩である。式(II)の変数は、上述の通りである。
【0059】
一実施形態において、本発明は、式(IIa)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩であり、



式中、R12およびR13はそれぞれ上述の式(II)に定義される通りである。
【0060】
一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、式中、R12は、



である。
【0061】
別の一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、式中、R12は、



である。
【0062】
一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、式中、R13は6員環の単環式アリール、5または6員環の単環式ヘテロアリール、8〜12員環の二環式アリールおよび1〜6のヘテロ原子を含む8〜12員環の二環式ヘテロアリールから成る群から選択され、アリールおよびヘテロアリールは1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換される。
【0063】
別の一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、R13は6員環の単環式アリールおよび5または6員環の単環式ヘテロアリールから成る群から選択され、アリール及びヘテロアリールは、1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換される。
【0064】
さらに別の一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、式中、R13は、



であり、
uは、0から5の整数である。
【0065】
さらなる一実施形態において、化合物は式(II)または(IIa)を有し、式中、R13はピリジニルである。
【0066】
一実施形態において、R17は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、およびOC(O)Rから成る群から選択される。
【0067】
さらに別の一実施形態において、R17はC1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NR、SR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から選択される。
【0068】
別の一実施形態において、化合物は式(V)



を有する。
【0069】
さらに別の一実施形態において、化合物は式(VI)



を有する。
【0070】
別の一実施形態において、化合物は式(V)または(VI)を有し、式中、各R17は、C1−C10アルキル、1つ以上のR15で置換されたC1−C10アルキル、ハロ、CF、OCF、OR14、NR14NR14、C(O)OR14、NOおよびCNから成る群から独立して選択される。さらに別の実施形態において、各R14は、H、C1−C10アルキルおよびC2−C10アルケニルから成る群から独立して選択される。追加の一実施例において、各R15は、ハロ、ハロアルキル、CF、OCF、OR14、NR1414、NOおよびCNから成る群から独立して選択され、uは0から5の整数である。
【0071】
本発明の代表的な化合物としては、3−(3−(3−(4−クロロフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(4−フェノキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−フェノキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、2−(4−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェノキシ)ピリミジン、2−(3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェノキシ)ピリミジン、3−(3−(3−(4−メトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−(4−tert−ブトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−4H−クロメン−4−オン、3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−ニトロ−4H−クロメン−4−オン、7−フルロ−3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−ニトロ−4H−クロメン−4−オン、3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−7−メチル−4H−クロム−4−オン、7−クロロ−3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−メチル−4H−クロメン−4−オン、3−(3−(ビフェニル−4−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2−フルオロビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−4’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−メトキシ−4−(4−メトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、2−フェノキシ−5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ピリジン、3−(3−((5−フェニルフラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3,4−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(5−(2,5−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(5−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、4−(5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド二塩酸塩、3−(3−((5−(3−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(3−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2,4−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2,4−ジメトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−o−トリルフラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩、1−フェニル−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素、1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素、1−(3−メトキシフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素、4−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン、4−(3−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン、6−(3−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン、6−(3−((5−(2−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン、6−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン、6−3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((ナフタレン−1−イル)メチレン)ピリジン−2−キノリン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(ビフェニル−2−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−フルオロビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,4’−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、
3−(3−((2’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−イソプロポキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンン、3−(3−((2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−クロロ−6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,4’−ジメトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’,6−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,6−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、N−(2’−フルオロ−5’−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ビフェニル−3−イル)アセトアミド、3−(3−((2’,6−ジフルオロ−3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−,テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−フェノキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−フェノキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−クロロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−4−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロ−4−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(ビフェニル−3−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−メトキシビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−メトキシビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,6−ジメトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、および3−(3−((2’−エトキシ−6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
化合物は、ChemDraw Ultra 9.0.1(CambridgeSoft,Cambridge,MA)を使用して、命名された。
【0073】
本明細書において使用される、用語「アルキル」は、他に特に指示のない限り、特定の炭素原子数を有する分岐鎖および直鎖の両方の脂肪族飽和炭化水素基を意味する。例えば、「C1−C10アルキル」は、1〜10の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、3−メチルペンチル、および4−メチルペンチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
本明細書において使用される、用語「アルケニル」とは、特定の数の炭素原子、および少なくとも1つの炭素−炭素2重結合を有する直鎖および分岐鎖の両方の部分を意味する。
【0075】
本明細書において使用される、用語「アルキニル」とは、特定の数の炭素原子、および少なくとも1つの炭素−炭素3重結合を有する直鎖および分岐鎖の両方の部分を意味する。
【0076】
本明細書において使用される、用語「シクロアルキル」とは、3つ以上の炭素原子を有する環式アルキル部分を意味する。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロへプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
本明細書において使用される、用語「シクロアルケニル」とは、3つ以上の炭素原子を有する環式アルケニル部分を意味する。
【0078】
本明細書において使用される、用語「シクロアルキニル」とは、5つ以上の炭素原子を有する環式アルキニル部分を意味する。
【0079】
本明細書において使用される、用語「ヘテロシクロアルキル」とは、その環内に1つ以上のヘテロ原子(O、S、またはN)を含むシクロアルキル基を意味する。
【0080】
本明細書において使用される、用語「ヘテロシクロアルケニル」とは、その環内に1つ以上のヘテロ原子(O、S、またはN)を含むシクロアルケニル基を意味する。
【0081】
本明細書において使用される、用語「ビシクロアルキル」とは、2つの環を有する非芳香族飽和炭素環基を意味する。ビシクロアルキル基の例としては、ビシクロ−[2,2,2]−オクチルおよびノルボルニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
本明細書において使用される、用語「ビシクロアルケニル」とは、上で定義したビシクロアルキル基であるが、炭素環員を結合する1つ以上の2重結合(「環内2重結合」)および/または1つの炭素環員および隣接の非環炭素を結合する1つ以上の2重結合(「環外2重結合」)を含むものを意味する。
【0083】
本明細書において使用される、用語「ヘテロビシクロアルキル」とは、その環内に1つ以上のヘテロ原子(O、S、またはN)を含むビシクロアルキル基を意味する。
【0084】
本明細書において使用される、用語「ヘテロビシクロアルケニル」とは、その環内に1つ以上のヘテロ原子(O、S、またはN)を含むビシクロアルケニル基を意味する。
【0085】
シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ビシクロアルキル基、ビシクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロビシクロアルキル基およびヘテロビシクロアルケニル基は、上述のそれぞれの分類で説明された基と同様であるが、1つ以上のオキソ部分で置換された基をも含む。
【0086】
本明細書において使用される、用語「アリール」は、芳香族炭素環基を意味する。アリール基は、置換または非置換されてもよい。アリール基の例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。各アリール基は、本明細書に列挙される1つ以上の置換基で任意に置換されるが、それらは同一または異なるものであることができる。アリール上の適した置環基は、本開示の化合物の薬剤活性を実質的に阻害しない、任意の置換基である。アリール基における置換可能な炭素原子に対する適した置換基の例としては、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)(C(O)OR)、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、任意に置換されるアリールおよび任意に置換されるヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
本明細書において使用される、用語「ヘテロアリール」とは、その環内に1つ以上のヘテロ原子(O、S、またはN)を含む芳香族炭素環基を意味する。ヘテロアリール基は単環式または多環式であることができる。ヘテロアリール基は、さらに、置換または非置換されてもよい。本発明のヘテロアリール基は、1つ以上のオキソ部分で置換された環系をさらに含むことができる。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソザゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、トリアジニル、イソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、べンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾフリル、フロピリジニル、ピロロピリミジニル、およびアザインドリルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
前述のヘテロアリール基は、さらにC−結合またはヘテロ原子結合(可能な位置で)であってもよい。例えば、ピロールから誘導される基は、ピロール−1−イル(N−結合)またはピロール−3−イル(C−結合)であってもよい。
【0089】
各ヘテロアリール基は、本明細書に列挙される1つ以上の置換基で任意に置換される。ヘテロアリール基上の適した置環基は、本開示の化合物の薬剤活性を実質的に阻害しない置換基である。ヘテロアリールは、1つ以上の置換基を有してもよいが、それらは同一または異なるものであることができる。ヘテロアリール基における置換可能な炭素原子に対する適した置換基の例としては、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)(C(O)OR)、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、任意に置換されるアリールおよび任意に置換されるヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
本明細書に使用される、用語「ハロアルキル」とは、F、Cl、BrまたはIから独立して選択される1から(2n+1)の置換基を有するアルキル基を意味し、式中、nはアルキル基における炭素原子の最大数である。ハロアルキルとしては、例えば、CHF、CHFおよびCFが挙げられる。
【0091】
本明細書において使用される、用語「ピリジニル」とは、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基を包含するものである。ピリジニル基は、置換または非置換されてもよい。
【0092】
本明細書において使用される、「薬学的に許容される塩」とは、対象への投与に適した、酸または塩基のいずれかを有する本開示の化合物間のイオン結合含有の反応生成物である。薬学的に許容される塩は、当技術分野において既知であり、例えば、その内容は参照による本明細書に組み込まれる、Berge et al(1977),Pharmaceutical Salts.Journal of Pharmaceutical Sciences,69(1):1−19に開示される。薬学的に許容される塩の非限定的な例は、塩化水素、臭化水素、酢酸、過塩素酸などの適した有機酸または無機酸で反応させることによって得ることのできる、アミンまたはその他の塩基を含む化合物の酸性塩である。また、薬学的に許容される塩の例は、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、リチウム塩およびアルミニウム塩を含むが、これらに限定されない金属塩であることもできる。薬学的に許容される塩のさらなる例としては、硫酸塩、スルホン酸メタン、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例:(+)酒石酸塩、(−)酒石酸塩またはラセミ混合物を含むそれらの化合物)、コハク酸塩、安息香酸塩およびグルタミン酸などのアミノ酸を有する塩が挙げられる。塩は、化合物が−COOHまたは−SOHなどの酸官能基を含む場合、さらに適した有機塩基で形成することができる。本発明の化合物を伴う薬学的に許容される塩基の追加塩の形成に適したそのような塩基としては、非毒性であり酸官能基と反応するのに十分な強度を有する有機塩基が挙げられる。そのような、当技術分野において既知の有機塩基としては、アルギニンおよびリジンなどのアミノ酸、モノ、ジ、およびトリエタノールアミン、コリン、メチルアミン、ジメチルアミン、およびトリメチルアミンなどのモノ、ジ、およびトリアルキルアミン、グアニジン、N−ベンジルフェネチルアミン、N−メチルグルコサミン、N−メチルピペラジン、モルホリン、エチレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどが挙げられる。
【0093】
一実施形態において、本発明は、薬学的に許容される添加剤および本明細書に開示される化合物を含む医薬組成物に関する。本明細書において使用される、「医薬組成物」とは、治療有効量での本発明の化合物および薬学的に許容される希釈剤または担体を、対象への投与に適した形態で含む製剤である。医薬組成物は、バルク形態または単位用量形態であることができる。単位用量形態は、例えば、カプセル、静注(IV)バッグ、タブレット、エアロゾル吸入器の単式ポンプ、またはバイアルなどを含む、いずれの種々の形態であることもできる。組成物の単位用量における活性剤の量(すなわち、本開示の化合物またはその塩の製剤)は、有効量であり、関連する特定の治療により変えてもよい。当然のことながら、患者の年齢および状態によって、投与量を日常変更する必要があるかもしれない。投与量は投与経路によってさらに変わるだろう。種々の経路の種類が考慮されており、非経口投与、経口投与、経肺投与、経眼投与、経鼻投与、直腸投与、経膣投与、経耳投与、局所投与、口腔投与、経皮投与、粘膜投与、静脈内投与、筋内投与、皮下投与、皮内投与、眼球内投与、脳内投与、脳室内投与、リンパ管内投与、関節内投与、くも膜下投与および腹腔内投与を含むが、これらに限定されない
【0094】
本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容される担体または希釈剤との組み合わせで、薬剤調製において使用することができる。適した薬学的に許容される担体としては、不活性固体の充填剤または希釈剤および無菌水溶液または有機溶液が挙げられる。化合物は、かかる医薬組成物において、本明細書に記載される範囲の所望の投与量を提供するのに十分な量で存在するものとする。本発明の化合物の製剤および投与の技術は、Remington:the Science and Practice of Pharmacy,19th edition,Mack Publishing Co.,Easton,PA(1995)で見ることができる。
【0095】
さらなる一実施形態において、本発明は、α7nAChRによって媒介される状態の治療または緩和に関する。α7nAChRによって媒介される状態としては、炎症状態、CNS障害、ニコチン離脱の症状、禁煙、慢性疼痛の治療および学習障害または記憶障害の治療が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において使用される、「α7nAChR」はα7サブユニットを含む受容体である。前記受容体は、α7サブユニットのみを含むことができ、代わりとしては、受容体はα7サブユニットおよびその他のニコチン性受容体サブユニットを含む。一実施形態において、受容体はα7サブユニットのホモ5量体である。別の実施形態において、受容体は、α7サブユニットのヘテロ5量体およびその他のニコチン性受容体サブユニットである。「α7サブユニット」は、α7多重ニコチン性アセチルコリン受容体(「dupα7」)(Villiger et al.,Journal of Immunology 126:86−98(2002)、およびGault et al.,Genomics 52:173−85(1998)に記載)、スプライス変異α7−2(米国特許第20040152160号に記載)およびα7ニコチン性受容体のプロモータ変異体(米国特許第6,875,606号に記載)を含む全てのα7サブユニットイソ型および/または変異型を含むことを目的とするが、これらに限定されない。
【0096】
別の一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を投与するステップを含む、炎症状態に苦しむ哺乳類における炎症状態の治療に関連する。さらに別の一実施形態において、本発明は、式(II)の化合物を投与するステップを含む、炎症状態に苦しむ哺乳類における炎症状態の治療に関連する。さらに別の一実施形態において、本発明は、式(III)の化合物を投与するステップを含む、炎症状態に苦しむ哺乳類における炎症状態の治療に関連する。追加の一実施形態において、本発明は、式(IV)の化合物を投与するステップを含む、炎症状態に苦しむ哺乳類における炎症状態の治療に関連する。一実施形態において、炎症状態は、虫垂炎、消化性潰瘍、胃潰瘍または十二指腸潰瘍、腹膜炎、膵炎、偽膜性大腸炎、急性結腸炎、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、憩室炎、喉頭蓋炎、アカラシア、胆管炎、胆のう炎、肝炎、クローン病、腸炎、イレウス、ウィップル病、ぜんそく、慢性閉塞性肺疾患、急性肺障害、アレルギー、アナフィラキシー性ショック、免疫複合体病、臓器虚血、再かん流傷害、臓器壊死、花粉症、敗血症(sepsis)、敗血症(septicemia)、内毒素性ショック、悪液質、超高熱、好酸球性肉芽腫、肉芽腫症、サルコイドーシス、感染流産、精巣上体炎、膣炎、前立腺炎、尿道炎、気管支炎、気腫、鼻炎、嚢胞性線維症、肺炎、塵肺症、肺胞炎、細気管支炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈洞炎、インフルエンザ、RSウイルス、疱疹、播種性菌血症、デング熱、カンジダ症、マラリア、フィラリア症、アメーバ症、包虫嚢胞、やけど、皮膚炎、皮膚筋炎、日焼け、じんましん、疣贅、膨疹、血管炎、脈管炎、心内膜炎、動脈炎、アテローム性動脈硬化症、血栓性静脈炎、心膜炎、心筋炎、心筋虚血、結節性動脈周囲炎、リウマチ熱、アルツハイマー病、セリアック病、うっ血性心不全、成人呼吸窮迫症候群、髄膜炎、脳炎、多発性硬化症、脳梗塞、脳塞栓、ギランバレー症候群、神経炎、神経痛、脊髄損傷、麻痺、ブドウ膜炎、関節炎、関節痛、骨髄炎、筋膜炎、パジェット病、痛風、歯周病、関節リウマチ、滑膜炎、重症筋無力症、甲状腺炎、全身性エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ベーチェット症候群、同種移植の拒絶反応、移植片対宿主病、1型糖尿病、強直性脊椎炎、バーガー病、2型糖尿病、ライター症候群およびホジキン病から成る群から選択される。
【0097】
別の一実施形態において、炎症状態は、鼻炎、嚢胞性線維症、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全、痛風、腹膜炎、膵炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、ぜんそく、急性肺障害、臓器虚血、再かん流傷害、敗血症、悪液質、やけど、心筋虚血、成人呼吸窮迫症候群、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、ベーチェット症候群、同種移植の拒絶反応、移植片対宿主病およびイレウスから成る群から選択される。
【0098】
さらに別の一実施形態において、炎症状態は、腹膜炎、膵炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、ぜんそく、急性肺障害、臓器虚血、再かん流傷害、敗血症、悪液質、やけど、心筋虚血、成人呼吸窮迫症候群、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、ベーチェット症候群、同種移植の拒絶反応、移植片対宿主病およびイレウスから成る群から選択される。
【0099】
さらなる一実施形態において、炎症状態は、腹膜炎、膵炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、ぜんそく、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、慢性閉塞性肺疾患、乾癬およびイレウスから成る群から選択される。
【0100】
さらなる一実施形態において、本発明は、哺乳類細胞からのサイトカインの放出を抑制するステップを含む方法を対象とする。本明細書において用いられるサイトカインは、哺乳類細胞により自然に生成され、マイクロモルからピコモル濃度で、液性調整剤として生体内で作用する、可溶性タンパクまたはペプチドである。サイトカインは、正常あるいは病的状態下で、個別細胞および組織の機能活性を調節することができる。炎症性サイトカインは、血管拡張、充血、関連浮腫を伴う血管の透過性の増加、顆粒球および単核の食細胞の蓄積、または線維素沈着などの炎症に関連するいずれの生理的反応をも生じさせる可能性のあるサイトカインである。場合によっては、炎症性サイトカインは、慢性心不全などのアポトーシスをもたらす場合もあり、そこでは、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)が、心筋細胞アポトーシスを刺激することが示されている(Pulkki,1997;Tsutsui et al.2000)。
炎症性サイトカインの限定されない例は、TNF−α、インターロイキン(IL)−1α、IL−1B、IL−6、IL−8、IL−18、インターフェロン−γ(IFN−γ)、高移動度群ボックス1タンパク質(HMGB1)、血小板活性化因子(PAF)、およびマクロファージ遊走阻止因子(MIF)などである。一実施形態において、本発明は、サイトカインがTNF−α、IL−1α、IL−1β、IL−6、IL−8、IL−18、IFN−γ、HMGB1、PAFおよびMIFから成る群から選択される、哺乳類細胞からサイトカインの放出を抑制するステップを含む方法を対象とする。さらに別の一実施形態において、サイトカインは、TNF−α、HMGB1、IL−1α、IL−1β、IL−6およびIL−18から成る群から選択される。追加の一実施形態において、サイトカインは、TNF−αおよびHMGB1から成る群から選択される。炎症性サイトカインを生成するいずれの哺乳類細胞を開示された方法の実行により抑制することができる。限定されない例は、単球、マクロファージ、肥満細胞、好中球、上皮細胞、骨芽細胞、線維芽細胞、平滑筋細胞、および神経細胞である。本発明の一実施形態において、哺乳類細胞は、単球、マクロファージおよび好中球から成る群から選択される。別の一実施形態において、哺乳類細胞は、マクロファージである。
【0101】
さらに別の一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を投与するステップを含む、中枢神経系(CNS)障害に苦しむ哺乳類における治療方法を対象とする。本明細書において使用される、「CNS障害」とは、神経障害、精神神経疾患、神経系の疾患、精神病、神経変性疾患、行動障害、認識力障害および認知情動障害を含む。CNS障害は、薬剤性、遺伝子的疾病素質、伝染病、または外傷性傷害によって生じる、または未知の病因から成る場合がある。一実施形態において、CNS障害は、認知症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、遅発性ジスキネジー、運動過剰症、躁病、多動症候群、不安神経症、統合失調症、トゥレットシンドローム、躁うつ病、躁病、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、記憶障害、自閉症、筋萎縮性側索硬化症および神経内分泌障害(例、肥満、神経性大食症および尿崩症)から成る群から選択される。さらなる一実施形態において、CNS障害はアルツハイマー病である。開示された方法の好適な実施形態において、哺乳類は、ヒトである。
【0102】
さらなる一実施形態において、CNS障害は疼痛である。本発明の方法は、片頭痛からの疼痛、術後疼痛、慢性頭痛からの疼痛、および神経因性疼痛などが挙げられるが、これらに限定されない、急性、慢性または再発性疼痛を治療するために使用することができる。
【0103】
本明細書において使用される、「治療」および/または「処置」とは、治療上の処置、ならびに、予防的治療または予防措置を意味する。本明細書において使用される、本発明の化合物の「治療有効量」とは、治療を必要としている対象に投与する場合、例えば、発病を遅延、または予防する、および/または炎症状態および/またはCNS障害および/またはα7受容体によって媒介される状態に関連する対象の1つ以上の症状の重症度を減らすなど、対象の予後を改善する量である。対象に投与される本開示の化合物の量は、特定の疾病または状態、投与方法、および全体的な健康、他の疾病、年齢、性別、遺伝子型、体重、薬物耐性などの対象の特性により異なる。当業者は、これらの因子およびその他の因子により適切な投与量を決定することが可能である。
【0104】
本開示の化合物は、抗生物質、抗炎症薬(例、イブプロフェン、プレドニゾン、コルチコステロイド、ペントフィリン)、抗真菌剤(例、アムホテリシンB、フルコナゾール、ケトコナゾールおよびイトラコナゾール)、ステロイド、充血除去剤、気管支拡張器など、1つ以上の付加剤と併用投与することができる。本開示の化合物はまた、インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、CDP870、CDP571、レネルセプトまたはサリドマイドなどの抗TNF剤と併用投与することもできる。また、製剤は、保存剤、可溶化剤、化学緩衝剤、界面活性剤、乳化剤、顔料、着臭剤および甘味料を含んでもよい。本開示の化合物は、別々に、または同一の製剤において、1つ以上の付加剤と併用投与してもよい。
【0105】
本発明の医薬組成物の化合物とともに含有される賦形剤は、治療への応用において、組成物の期待される投与経路に基づいて選択される。組成物の投与経路は、治療する疾患により異なる。例えば、静脈注射は、内毒素性ショックなど全身性疾患の治療に対して好ましく、経口投与は、胃潰瘍などの消化器疾患を治療するために好ましい場合がある。投与経路および組成物の投与量は、標準用量反応の研究と併用して、過度の実験もせず、当業者により決定することができる。これらの決定をするために考慮される関連状況は、治療状態、投与される組成物の選択、年齢、体重、および個々の患者の反応、および患者の症状の重症度を含む。従って、疾患に応じて、本組成物は、患者に対して、経口で、非経口で、鼻腔内に、膣内に、直腸に、舌側に、舌下に、頬側に、口腔内に、経皮的に投与することができる。
【0106】
従って、例えば、不活性希釈剤または可食性担体を用いた当技術分野において既知である手段によって、過度の実験もせず、経口、舌側、舌下、頬側および口腔内投与用に設計された組成物を作製することができる。本組成物は、ゼラチンカプセルに封入する、または錠剤に圧縮してもよい。治療のための経口投与のために、本発明の医薬組成物は、賦形剤を取り入れ、タブレット、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、ウエハース、チューインガムなどの形式で使用してもよい。
【0107】
タブレット、丸薬、カプセル、トローチなどはまた、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、甘味剤、および香料添加剤などを含んでもよい。結合剤の一部の例は、微結晶性セルロース、トラガカントまたはゼラチンを含む。賦形剤の例は、でんぷんまたは乳糖を含む。崩壊剤の一部の例は、アルギン酸、コーンスターチなどを含む。潤滑剤の例は、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カリウムを含む。流動促進剤の例は、コロイド状二酸化ケイ素である。甘味剤の一部の例は、蔗糖、サッカリンなどを含む。香料添加剤の例は、ペパーミント、メチルサリチル酸、オレンジの香味料などを含む。これらの種々の組成物の調製に使用される物質は、薬学的に純粋、かつ使用される量において、非毒性であるべきである。
【0108】
種々の他の物質は、コーティングとして、または単位用量の物理的形状を変更するものとして与えてもよい。例えば、タブレットは、セラック、砂糖または両方でコーティングしてもよい。シロップまたはエリキシル剤は、活性成分に加えて、甘味剤として蔗糖、保存料としてメチルおよびプロピルパラベン、チェリーまたはオレンジなどの染料または香味料などを含んでもよい。膣内投与のために、医薬組成物はペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡、スプレー、またはスポンジとして与えてもよい。
【0109】
本発明は、本組成物の治療有効量を哺乳類に経鼻投与するステップを含む。本明細書において使用される、経鼻投与または鼻腔投与とは、患者の鼻道または鼻腔の粘膜に本組成物を投与するステップを含む。本明細書において使用される、組成物の経鼻投与に対する医薬組成物は、例えば、鼻腔用スプレー、点鼻薬、懸濁液、ジェル、軟膏、クリームまたは粉剤など、既知の投与方法により調製される化合物の治療有効量を含む。また、鼻用タンポンまたは鼻用スポンジを使用して、本組成物の投与を実施してもよい。
【0110】
局所性投与のために、適した製剤は、生体適合性のある油、ろう、ジェル、粉剤、ポリマー、またはその他の液体または固体担体を含んでもよい。このような製剤は、病気に冒された組織に直接適用することにより、投与してもよく、例えば、結膜組織の感染を治療するための液体製剤を対象の眼に点眼投与、またはクリーム製剤を傷口に投与することが可能である。
【0111】
本発明の組成物は、例えば、静脈内、筋内、くも膜下または皮下注射など、非経口で投与することができる。非経口投与は、溶液または懸濁液に本発明の組成物を取り入れることにより達成することができる。このような溶液または懸濁液はまた、注射用水、食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたはその他の合成溶媒など、滅菌賦形剤を含んでもよい。非経口製剤はまた、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌物質、例えば、アスコルビン酸または重硫酸ナトリウムなどの抗酸化物質、およびEDTAなどのキレート剤を含んでもよい。また、酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤、および塩化ナトリウムまたはデキストリースなどの張度を調整する薬剤を添加してもよい。非経口製剤は、アンプル、使い捨て注射器、またはガラスまたはプラスチック製の多用量バイアルに封入することができる。
【0112】
直腸投与は、直腸または大腸に医薬組成物を投与するステップを含む。これは、座薬またはかん腸剤を使用して達成することができる。座薬製剤は、当技術分野において既知である方法によって作製することができる。例えば、座薬製剤は、約120℃までグリセリンを加熱し、グリセリン中に医薬組成物を溶解し、加熱したグリセリンを混合し(その後精製水を添加してもよい)、熱い混合物を座薬用の型に注入することにより、調製することができる。
【0113】
経皮投与は、経皮的に組成物の経皮吸収を含む。経皮投与は、パッチ、軟膏、クリーム、ジェル、サルブなどを含む。
【0114】
主要機能が外部環境を伴うガス交換である任意の部分、組織または臓器への本明細書に記載の組成を投与する通常の意味に加えて、本発明の目的のため、「肺の(pulmonary)」とは、気道に付随する組織または空洞、特に、鼻腔を含むことも意味する。経肺投与のために、活性剤を含むエアロゾル製剤、手動ポンプスプレー、噴霧器または加圧式定量噴霧吸入器、ならびに、ドライパウダー製剤が意図されている。この種の適した製剤はまた、効果的なエアロゾルとして本開示の化合物を維持するために帯電防止剤などの他の薬剤を含むこともできる。
【0115】
エアロゾルを送達するための薬物送達装置は、記載の医薬エアロゾル製剤が入っている、絞り弁付きの適したエアロゾル小型容器、および小型容器を固定し、薬物送達するように構成された作動装置筺体を含む。薬物送達装置の小型容器は、小型容器の全容積の約15%より大きいヘッドスペースを有する。多くの場合、経肺投与用に意図されている化合物は、溶媒、界面活性剤、および推進剤の混合物に溶解、懸濁、または乳化される。絞り弁付きの密閉された小型容器において、圧力下で本混合物を保存する。
【0116】
本発明の実行は、他に特に指示のない限り、細胞培養、分子生物学、細菌学、細胞生物学、および免疫学の当業者に既知である技術を使用する。このような技術は、文献中で十分に説明される。例えば、Sambrook et al.,1989,“Molecular Cloning:A Laboratory Manual”,Cold Spring Harbor Laboratory Press、Ausubel et al.(1995),“Short Protocols in Molecular Biology”,John Wiley and Sons、Methods in Enzymology(several volumes)、Methods in Cell Biology(several volumes),and Methods in Molecular Biology(several volumes)などを参照。
【0117】
本発明の実施形態は、以下の実施例によって例示されるが、それらの実施例は、どのような意味においても、限定することを意図していない。
【0118】
(実施例)
一般的な実験方法
空気および湿気に対して影響を受けやすい液体および試薬を注射器を介して移し、乾燥窒素の陽圧下で、ゴム隔膜を介してガラス容器に導入した。全ての反応物を、磁気を用いて攪拌した。市販試薬および溶媒をさらに精製することなく使用した。特に明記しない限り、用語「減圧化で濃縮された」とは、Bu¨chi社製のロータリー蒸発器の10〜500mbarでの使用を意味する。全ての温度を修正せず摂氏温度(℃)で報告する。薄層クロマトグラフィー(TLC)をEM Science社製のプレコート済みガラス製シリカゲル60Å F−254μmプレート上で実施した。プレートの可視化は、(a)紫外線照度、(b)ヨード蒸気への暴露、(c)エタノール中で10%のリンモリブデン酸溶液にプレートを浸漬した後の加熱、(d)硫酸セリウム溶液にプレートを浸漬した後の加熱、(e)2,4−ジニトロフェニルヒドラジンの酸性エタノール液にプレートを浸漬した後の加熱、および/または(f)アニスアルデヒドの酸性エタノール溶液にプレートを浸漬した後の加熱、の技法のうちの1つ以上により行われた。カラムクロマトグラフィーをISOLUTE Flash Si IIシリカゲルがプレパックされたカートリッジを使用して、Argonaut FlashMaster PersonalまたはFlashMaster Personal+ System上で実施した。
【0119】
高速液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)をバイナリポンプ、254nmおよび214nmで測定されるダイオードアレイ検出器付きAgilent1100シリーズHPLC、Agilent Zorbax Eclipse XDB−C8(4.6mm I.D.×150mm、5ミクロン)カラム、およびAgilent1100シリーズLC/MSDエレクトロスプレーイオン化質量分析計を使用して行った。スペクトルを100〜1000原子質量単位で走査した。溶離液は、0.1%のAcOHを含有するHO(A)およびMeCN(B)の混合物であった。典型的な勾配は、以下の通りである。

【0120】
一般の1次元NMR分光分析を293Kで、Varian 400MHzスペクトロメータ上で実施した。Cambridge Isotope Labs(Andover,Massachusetts)から取得した重水素化溶媒に試料を溶解した。化学シフトをppmの尺度で記録し、HNMRのスペクトルの場合、DMSO−dに対して2.50ppm、CDCNに対して1.93ppm、CDODに対して3.30ppm、CDClに対して5.32ppm、CDClに対して7.26ppm、および、13C NMRのスペクトルの場合、DMSCW dに対して39.5ppm、CDCNに対して1.3ppm、CDODに対して49.0ppm、CDClに対して53.8ppm、およびCDClに対して77.0ppmなどの適切な残留溶媒シグナルで表示した。
【0121】
略語および頭字語
本開示において以下の略語を使用する場合、以下の意味を有する。







【0122】
実施例1:3−(3−(3−(4−クロロフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(162mg、0.64mmol)をi−プロパノール(12mL)で懸濁した。その後、3−(4−クロロフェノキシ)ベンズアルデヒド(225mg、0.97mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を80℃まで一晩加熱し、その後、室温まで冷却した。真空ろ過により沈殿物を回収し、ヘキサン溶液の20%のi−プロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、161mg(56%)の黄褐色の固体を得た。LC−MS:RT=6.22分、[M+H]=375.1。
【0123】
適切なアルデヒドに置換し、実施例1に記載されるように類似の方法で表1に示す化合物を調製した。他に特に記載がない限り、二塩酸塩として下記の化合物を単離した。
【0124】
【表1】





【0125】
実施例20:3−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−4H−クロメン−4−オン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(219mg、0.87mmol)と3−ホルミルクロモン(228mg、1.31mmol)を混合し、i−プロパノール(30mL)で懸濁した。反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩加熱し、その後、室温まで冷却した。真空ろ過により沈殿物を回収し、ヘキサン溶液の20%のi−プロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、245mg(72%)の粉末状の茶色の固体を得た。LC−MS:RT=4.20分、[M+H]=317.1。
【0126】
適切な反応物質に置換し、実施例9に記載されるように表2に示す化合物を調製した。他に特に記載がない限り、二塩酸塩として下記の化合物を単離した。
【0127】
【表2】

【0128】
実施例25:3−(ビフェニル−4−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル}ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(128mg、0.51mmol)をメタノール(2mL)に懸濁し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(165mg、1.27mmol)で処理した。これによって、透明な溶液を得た。その後、メタノール(10mL)中の、0.6Mの酢酸と0.3Mの酢酸ナトリウムの二重の溶液を添加した後、4−フェニルベンズアルデヒド(140mg、0.76mmol)を添加した。その後、反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩加熱し、その後、室温まで冷却した。その後、減圧下で、反応混合物を濃縮し、ΝaHCO3(aq)の飽和溶液で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄した後、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。7:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH溶離液で、20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、真空下で乾燥させた。その後、本試料をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理し、減圧下で濃縮し、イソプロパノールから再結晶して80mg(39%)の黄色の針状晶を得たLC−MS:RT=5.72分、[M+H]=325.1。
【0129】
実施例26:3−(3−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(122mg、048mmol)をメタノール(2mL)に懸濁し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(157mg、1.21mmol)で処理した。これによって、透明な溶液を得た。その後、メタノール(10mL)中の、0.6Mの酢酸と0.3Mの酢酸ナトリウムの二重の溶液を添加した後、フッ素−2−カルボキシアルデヒド(140mg、0.72mmol)を添加した。その後、反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩加熱し、その後、室温まで冷却した。減圧下で、反応混合物を部分的に濃縮し、ΝaHCO(aq)の飽和溶液で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄した後、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。7:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(430mL)、その後、96:4:0.4の比率のCHCl:MeOH:NHOH(250mL)で、20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、真空下で乾燥させた。その後、本試料をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理し、減圧下で濃縮し、イソプロパノールから再結晶して42mg(21%)のオレンジ色の結晶を得た。LC−MS:RT=5.70分、[M+H]=337.0。
【0130】
実施例27:3−(3−((2−フルオロビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(150mg、0.60mmol)と2−フルオロビフェニル−4−カルボキシアルデヒド(155mg、0.78mmol)を混合し、エタノール(10mL)と濃縮したHCl(aq)(5滴)で処理した。その後、槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩加熱し、その後、室温まで冷却した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、熱いイソプロパノールに部分的に溶解した。本混合物を冷却放置し、結晶を形成した。真空ろ過により結晶を回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、92mg(36%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.88分、[M+H]=343.1。
【0131】
実施例28:3−(3−((3−フルオロ−4’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−((3−フルオロ−4’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成を下記に示す。
【0132】
A.ステップ1:中間体1の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(104mg、0.41mmol)をエタノール(10mL)で懸濁した。5滴の濃縮した塩酸を添加した後、3−フルオロ−4−ホルミルフェニルボロン酸(76mg、0.46mmol)を添加した。反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。その後、さらに精製することなく、直ちに回収した物質を次の第2ステップに進めた。
【0133】
B.ステップ2:3−(3−((3−フルオロ−4’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製


中間体1をトルエン(10mL)、メタノール(2mL)、およびジオキサン(2mL)の混合物に溶解した。その後、2MのNaCO3(aq)溶液(2.0mL、4mmol)を添加した後、4−ブロモアニソール(230mg、1.23mmol)およびジクロロ[l,l’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加触媒(29mg、0.04mmol)を添加した。その後、反応槽を窒素で洗い流し、密閉した。その後、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、飽和したNHCl(aq)で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。これによって、黒色油を得、7:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(660mL)で、20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離した。1つの試料を回収し、イソプロパノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、エーテルで本溶液を希釈し、沈殿物の形成を生じた。真空ろ過により本沈殿物を回収し、エーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、81mg(44%)の茶色の固体を得た。LC−MS:RT=5.90分、[M+H]=373.1。
【0134】
実施例29:3−(3−((3−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−((3−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0135】
A.ステップ1:中間体2の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(307mg、1.22mmol)と4−ブロモ−2−フルオロベンズアルデヒド(619mg、3.05mmol)を混合し、エタノール(24mL)と濃縮した塩酸(5滴)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を85℃まで攪拌しながら加熱した。これ以上の反応が、HPLC/MSで観察されなくなった時、反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。回収した物質をΝaHCO3(aq)の飽和溶液で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄した後、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。98:2:0.2の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で、20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、真空下で乾燥させた。その後、本試料をイソプロパノールから再結晶し、81mg(19%)の白色の針状晶を得た。LC−MS:RT=5.33分、[M+H]=347.0。結晶体からの母液は、透明な茶色の膜として、144mg(34%)の質量平衡を含んだ。母液からの物質を第2ステップに進めた。
【0136】
B.ステップ2:3−(3−((3−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製


反応槽内で、中間体2(144mg、0.42mmol)をトルエン(12mL)およびジオキサン(2.5mL)に溶解した。3−メトキシベンゼンボロン酸(127mg、0.84mmol)と2MのNaCO3(aq)溶液(2.1mL、4.2mmol)を添加した後、ジクロロ[l,l’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加触媒(31mg、0.04mmol)を添加した。その後、反応槽を窒素で洗い流し、密閉した。その後、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、水で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離した。1つの試料を回収し、メタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに部分的に溶解し、再結晶した。真空ろ過により形成した結晶を回収し、ヘキサン溶液の10%のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、91mg(48%)の茶色の固体を得た。LC−MS:RT=6.03分、[M+H]=373.1。
【0137】
実施例30:3−(3−((フルオロ−3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



実施例18に記載されるように、適切なボロン酸を使用して、中間体2から3−(3−((3−フルオロ−3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩を調製し、50mg(23%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=6.99分、[M+H]=427.1。
【0138】
実施例31:3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0139】
A.ステップ1:中間体3の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(518mg、2.1mmol)およびバニリン(471mg、3.1mmol)を混合し、イソプロパノール(50mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を攪拌しながら80℃まで加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、真空ろ過により沈殿物を回収し、20%のイソプロパノールヘキサン溶液で洗浄した。その後、回収した固体を真空下で乾燥させ、740mg(95%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=3.70分、[M+H]=295.1。
【0140】
B.ステップ2:3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製


Buck et al.Org.Lett.,2002,(4),9,1623−1626に記載されるように、3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩を調製した。
【0141】
簡潔にいえば、反応槽内で、中間体3(60mg、0.16mmol)、銅(I)ヨウ化物(15mg、0.08mmol)、炭酸セシウム(169mg、0.48mmol)および3−ブロモトルエン(112mg、0.64mmol)を混合し、NMP(2mL)で処理した。その後、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタジオン(29mg、0.16mmol)を添加した。その後、反応槽を窒素ガスで洗い流し、密閉し、反応物を2日間攪拌しながら100℃まで加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、濃縮した水酸化アンモニウムで反応停止した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。これによって、黒色油を得、10.5:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(800mL)で20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離した。1つの試料を回収し、メタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールおよびエーテルの混合から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、32mg(38%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.88分、[M+H]=385.1。
【0142】
実施例32:3−(3−(3−メトキシ−4−(4−メトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体3(80mg、0.22mmol)、銅(I)ヨウ化物(超過分)、炭酸セシウム(233mg、0.66mmol)、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタジオン(88mg、0.48mmol)およびp−ブロモアニソール(82mg、0.44mmol)を窒素下で、NMP(5mL)中に混合した。反応槽を密閉し、反応物を110℃まで3日間攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、飽和したNHCl(aq)および飽和したNaHCO3(aq)で反応停止した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。これによって、黒色油を得、CHCl(100mL)および10.5:7:7:1:0.1(510mL)および7:7:7:1:0.1(440mL)の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOHで20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離した(勾配ステップ)。2つの不純試料を回収した。HPLC/MSで決定された、より純粋な試料をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理して、減圧下で濃縮した。回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解し、室温まで冷却し、沈殿物が形成されるまでエーテルで処理した。真空ろ過により本沈殿物を回収し、未使用のエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、6mg(5.7%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.59分、[M+H]=401.0。
【0143】
実施例33:3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0144】
A.ステップ1:中間体4の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(2.53g、10.1mmol)と4−ヒドロキシ−2−メトキシベンズアルデヒド(2.14g、14.1mmol)を混合し、イソプロパノール(50mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を一晩攪拌しながら80℃まで加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、エーテル(75mL)で処理した。真空ろ過により形成した沈殿物を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール溶液、エーテルで順次洗浄した。その後、回収した固体を真空下で乾燥させ、3.58g(96%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=3.87分、[M+H]=295.1。
【0145】
B.ステップ2:3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製


Buckら、(2002年)に記載されるように、3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩を調製した。簡潔に述べると、反応槽内で、中間体4(103mg、0.28mmol)、銅(I)ヨウ化物(27mg、0.14mmol)、炭酸セシウム(296mg、0.84mmol)を混合し、窒素下で、NMP(2mL)で処理した。3−ブロモトルエン(96mg、0.56mmol)および2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタジオン(52mg、0.28mmol)を添加した。反応槽を密閉し、反応物を100℃まで2日間攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、濃縮した水酸化アンモニウム(5mL)で30分間活発に攪拌して反応停止した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:1:0.1(660mL)および7:7:7:1:0.1(330mL)の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH溶離液で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した材料を溶離した(勾配ステップ)。1つの試料を回収し、メタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールから再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、78mg(60%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=6.07分、[M+H]=385.2。
【0146】
実施例34:2−フェノキシ−5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(101mg、0.40mmol)および6−フェノキシニコチンアルデヒド(120mg、0.60mmol)を混合し、イソプロパノール(15mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却した。真空ろ過により形成した沈殿物を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール溶液、エーテルで順次洗浄した。その後、回収した固体を真空下で乾燥させ、122mg(73%)の黄白色の固体を得た。LC−MS:RT=5.08分、[M+H]=342.1。
【0147】
実施例35:3−(3−((5−フェニルフラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(188mg、0.75mmol)を反応槽に移し、イソプロパノール(12mL)で処理した。5−フェニル−2−フルアルデヒド(193mg、1.12mmol)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を85℃まで6時間攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、真空ろ過により沈殿物を回収し、イソプロパノールおよびエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、264mg(91%)のオレンジ色の固体を得た。LC−MS:RT=5.15分、[M+H]=315.1。
【0148】
適切なアルデヒドを使用し、実施例24に記載されるように表3に示す化合物を調製した。他に特に記載がない限り、二塩酸塩として下記の化合物を単離した。
【0149】
【表3】

【0150】
実施例53:3−(3−((5−(2,4−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンの合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(103mg、0.41mmol)および5−(2,4−ジクロロフェニル)フルフラール(128mg、0.53mmol)を混合し、イソプロパノール(6mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:0.5:0.05(700mL)および7:7:7:1:0.1(440mL)の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOHで20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した材料を溶離した(勾配ステップ)。1つの試料を回収し、ゆっくりと固化した。本固体物質を熱いイソプロパノールおよびヘキサンの混合物から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、71mg(45%)の黄色の結晶性固体を得た。LC−MS:RT=6.17分、[M+H]=383.0。
【0151】
実施例54:3−(3−((5−(4−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンの合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(95mg、0.38mmol)および5−(4−ニトロフェニル)フルフラール(99mg、0.46mmol)を混合し、イソプロパノール(6mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:1:0.1のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。高結晶質を示す1つの試料を回収した。本物質を熱いメタノールから再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、イソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、50mg(36%)のオレンジ色の結晶性固体を得た。LC−MS:RT=5.16分、[M+H]=360.0。
【0152】
実施例55:3−(3−((5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(109mg、0.43mmol)および5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)フルフラール(131mg、0.52mmol)を混合し、イソプロパノール(6mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:1:0.1のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(800mL)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収した。本物質をメタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールおよびエーテルの混合から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、95mg(47%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.65分、[M+H]=394.0。
【0153】
実施例56:3−(3−((5−(2,4−ジメトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−((5−(2,4−ジメトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0154】
A.ステップ1:中間体5の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(937mg、3.73mmol)および5−ホルミル−2−フランボロン酸(522mg、3.73mmol)を混合し、イソプロパノール(30mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、飽和したNaHCO3(aq)で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄した後、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、860mgの黄色の固体を得た。LC−MS:RT=2.68分、[M+H]=283.0。
【0155】
B.ステップ2:3−(3−((5−(2,4−ジメトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンの調製


反応槽内で、中間体5(95mg、0.33mmol)、2,4−ジメトキシブロモベンゼン(143mg、0.66mmol)、およびPd(PPh(38mg、0.03mmol)を混合し、1:1の比率のトルエン(5mL)および1,4−ジオキサン(5mL)の混合物で処理した。その後、2MのNaCO3(aq)(330μL、0.66mmol)を添加し、反応槽をNで洗い流し、密閉した。その後、反応混合物を110℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、EtOAcで処理した。その後、本溶液を水および食塩水で洗浄した。その後、水様の抽出物を未使用のEtOAcで2回逆抽出した。その後、全てのEtOAc抽出物を混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1.5リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、回収した物質をMeOHに溶解し、2つの当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いエタノールおよびイソプロパノールの混合から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、22mg(14%)の赤色の結晶を得た。LC−MS:RT=5.59分、[M+H]=375.0。
【0156】
実施例57:3−(3−((5−(2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体5(190mg、0.67mmol)を1:1の比率のトルエン(10mL)および1,4−ジオキサン(10mL)の混合物に溶解した。その後、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン(326mg、1.34mmol)、Pd(PPh(81mg、0.07mmol)、および2MのNaCO3(aq)(670μL、1.34mmol)を添加し、反応槽をNで洗い流し、密閉した。その後、反応混合物を110℃まで2日間攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、セライトろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、回収した物質を水で処理し、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、98:2:0.2の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、回収した物質をMeOHに溶解し、2つの当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いエタノールおよびイソプロパノールの混合から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、ヘキサン中の20%のイソプロパノール、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、30mg(9.5%)のオレンジ色の結晶を得た。LC−MS:RT=6.17分、[M+H]=401.0。
【0157】
実施例58:3−(3−((5−(2−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体5(95mg、0.33mmol)、l−フルオロ−2−ブロモベンゼン(118mg、0.66mmol)、およびPd(PPh(38mg、0.03mmol)を混合し、1:1の比率のトルエン(5mL)および1,4−ジオキサン(5mL)の混合物で処理した。91mLのMeOHに加えて、2MのNaCC3(aq)(330μL、0.66mmol)を添加した。その後、反応槽をNで洗い流し、密閉し、反応混合物を110℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、セライトろ過した。その後、ろ液を水で処理し、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、Agilent Prep−C18(21.2mm I.D.)ガードカラムを装備するAgilent Prep−C18(21.2mm I.D.×150mm)カラムで、Agilent 1100シリーズ調製HPLCシステムを通して本カラムから回収した物質を溶離し、以下の連続勾配移動相には、0.1%のTFAを含有するHO(A)およびMeCN(B)の混合物を使用した。


その後、回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールに溶解した。その後、エーテルを用いて本溶液からオレンジ色の沈殿物を分解し、真空ろ過により回収し、未使用のエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、22mg(16%)のオレンジ色の固体を得た。LC−MS:RT=5.42分、[M+H]=333.0。
【0158】
実施例59:3−(3−((5−(4−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成
3−(3−((5−(4−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0159】
A.ステップ1:中間体6の調製


3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(5.86g、23.3mmol)を飽和したNaHCO3(aq)で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で50グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収して、485mg(13%、3.03mmol)の薄茶色の油を得た。反応槽内で、メタノール(30mL)中の0.6Mの酢酸および0.3Mの酢酸ナトリウムの二重溶液に本油を溶解した。5−ブロモ−2−フルアルデヒド(795mg、4.54mmol)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を65℃まで24時間攪拌しながら加熱した。その後、反応物を冷却し、減圧下で濃縮し、NaHCO3(aq)の飽和溶液で処理し、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、98:2:0.2の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、回収した物質を真空下で乾燥させ、220mg(22%)の茶色の油を得た。LC−MS:RT=4.50分、[M+H]=318.9。
【0160】
B.ステップ2:3−(3−((5−(4−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の調製


反応槽内で、中間体6(110mg、0.34mmol)をトルエン(10mL)に溶解した。その後、4−フルオロベンゼンボロン酸(95mg、0.68mmol)、Pd(PPh(39mg、0.03mmol)、および2MのNaCO3(aq)(340μL、0.68mmol)を添加した。その後、反応槽をNで洗い流し、密閉した。その後、反応物を110℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、EtOAcで3回抽出し、水および食塩水で洗浄した。水様の抽出物を未使用のEtOAcで2回逆抽出した。全てのEtOAc抽出物を混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、98:2:0.2の比率のCHCl:MeOH:NHOH(750mL)をで20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理し、減圧下で濃縮した。その後、回収した物質を熱いイソプロパノールおよびエタノールの混合物から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、20%のイソプロパノールヘキサン溶液、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、73mg(52%)の黄色の針状晶を得た。LC−MS:RT=5.44分、[M+H]=333.0。
【0161】
実施例60:3−(3−((5−o−トリルフラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体6(110mg、0.34mmol)をトルエン(10mL)に溶解した。その後、2−メチルベンゼンボロン酸(92mg、0.68mmol)、Pd(PPh(39mg、0.03mmol)、および2MのNaCO3(aq)(340μL、0.68mmol)を添加した。その後、反応槽をNで洗い流し、密閉した。その後、反応物を110℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄した。水様の抽出物を未使用のEtOAcで2回逆抽出した。全てのEtOAc抽出物を混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、98:2:0.2の比率のCHCl:MeOH:NHOHで20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理し、減圧下で濃縮した。その後、回収した物質を熱いイソプロパノールおよびエタノールの混合物から再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、20%のイソプロパノールヘキサン溶液、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、73mg(53%)のオレンジ色の針状晶を得た。LC−MS:RT=5.68分、[M+H]=329.0。
【0162】
実施例61:l−フェニル−3−(4−(2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素二塩酸塩の合成
l−フェニル−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0163】
A.ステップ1:中間体7の調製


反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(257mg、1.02mmol)および4−アセトアミドベンズアルデヒド(250mg、1.53mmol)を混合し、イソプロパノール(20mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却し、エーテル(50mL)で処理した。これにより黄色の沈殿物を生成し、真空ろ過により回収した。沈殿物をヘキサン溶液の10%のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、360mg(93%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=3.55分、[M+H]=306.1。
【0164】
B.ステップ2:中間体8の調製


反応槽内で、中間体7(78mg、0.21mmol)を1NのHCl(aq)(2mL、2mmol)に溶解した。その後、反応槽を密閉し、反応物を100℃まで一晩攪拌しながら加熱した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、pH=12になるまで1NのNaOH(aq)で処理した。これによって、黄濁色の沈殿物を生成した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した後、真空下で乾燥させ、51mg(92%)の黄色の膜を得た。LC−MS:RT=3.74分、[M+H]=264.1。
【0165】
C.ステップ3:l−フェニル−3−(4−(2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素二塩酸塩の調製


下で、中間体8(51mg、0.19mmol)を室温でCHCl(10mL)に溶解した。その後、フェニルイソシアネート(35mg、0.29mmol)を添加し、反応物を室温で48時間攪拌した。その後、減圧下で濃縮し、8.5:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(470mL)で20グラムのシリカゲルカラムを通して反応物を溶離した。1つの試料を回収し、MeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮した後、熱いイソプロパノールに部分的に溶解した。溶媒を冷却後、本混合物から真空ろ過により固体を回収した。回収した固体をエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、22mg(23%)の赤色の粉末状の固体を得た。LC−MS:RT=5.02分、[M+H]=383.1。
【0166】
実施例62:l−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素塩酸塩の合成



下で、中間体8(118mg、0.45mmol)、CsCO(317mg、0.90mmol)、および3,4−ジクロロフェニルイソシアネート(126mg、0.67mmol)を混合し、CHCl(10mL)で処理した。その後、本混合物を5日間活発に攪拌した。その後、20グラムのシリカゲルカラムに反応混合物を直接適用し、99:1:0.1(1リットル)および95:5:0.5(250mL)の比率のCHCl:MeOH:NHOHの勾配ステップで溶離した。1つの試料を回収し、MeOHに溶解し、1当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解した。本溶液を冷却してから、エーテルで希釈し、真空ろ過により回収した沈殿物を生成した。その後、本沈殿物を20%のイソプロパノールヘキサン溶液で洗浄した後、真空下で乾燥させ、51mg(23%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.97分、[M+H]=453.1。
【0167】
実施例63:l−(3−メトキシフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素塩酸塩の合成



下で、中間体8(75mg、0.28mmol)およびKCO(77mg、0.56mmol)を混合し、CHCl(10mL)で処理した。その後、3−メトキシフェニルイソシアネート(84mg、0.56mmol)を添加し、本混合物を一晩活発に攪拌した。その後、20グラムのシリカゲルカラムに反応混合物を直接適用し、99:1:0.1(1リットル)および97.5:2.5:0.25(500mL)の比率のCHCl:MeOH:NHOHの勾配ステップで溶離した。1つの試料を回収し、MeOHに溶解し、1当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールおよびエーテルの混合物から再結晶した。その後、真空ろ過により本固体を回収し、20%のイソプロパノールヘキサン溶液、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、89mg(70%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=4.97分、[M+H]=413.2。
【0168】
実施例64:4−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン二塩酸塩の合成
4−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン二塩酸塩の調製を下記に示す。
【0169】
A.ステップ1:中間体9の調製


Tyson,F.T.J.Am.Chem.Soc,1939,61(I)183−185に記載されるように、中間体9を調製した。簡潔に述べると、N下で、磁気攪拌器およびvigerauxカラムを取り付けた丸底フラスコ内で、4−ブロモイソキノリン(3.36g、16.2mmol)およびCu(I)CN(2.17g、24.2mmol)を乾燥固体として混合した。加熱した。約150℃で、混合物を自由に攪拌し始めた。約230℃で、反応混合物は、黒色固体を形成し、フラスコの側面に飛び散り始めた。反応物を室温まで冷却し、濃縮したNHOHで一晩処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を希釈したNHOH(aq)および食塩水で洗浄した後、混合し、NaSOで乾燥させ、脱色した炭で処置し、セライトろ過した後、減圧下で濃縮した。回収した物質を熱いイソプロパノールおよびメタノールの混合物に溶解し、再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、1.47g(58%)の黄色の結晶を得た。LC−MS:RT=7.86分、[M+H]=155.1。
【0170】
B.ステップ2:中間体10の調製


Tysonらに記載されるように、中間体10を調製した。簡潔に述べると、中間体9(1.47g、9.5mmol)を反応槽に移し、濃縮した塩酸(12mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応混合物を150℃まで8時間攪拌しながら加熱した後、室温まで冷却した。これによって、白色固体を得、真空ろ過により回収し、イソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、1.74g(87%)の白色の結晶性固体を得た。LC−MS:RT=3.64分、[M+H]=174.1。
【0171】
C.ステップ3:中間体11の調製


下で、中間体10(1.47g、7.0mmol)を室温でCHCl(100mL)に懸濁し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.0g、7.7mmol)で処理した。ジメチルホルムアミド(触媒、4滴)を添加した後、塩化オキサリル(1.02g、8.0mmol)を添加した。ガス発生し、反応混合物は、不透明な黄色を生じた。室温で45分間、本混合物を攪拌した後、0℃まで冷却し、さらに1.1当量のN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.0g、7.7mmol)で処理した。その後、超過のメタノール(5mL)を添加し、反応混合物を徐々に室温に温めながら一晩攪拌して放置した。その後、反応物を飽和したΝaHCO(aq)で処理し、CHClで3回抽出した。CHCl抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、10%(750mL)および20%(500mL)の比率のEtOAc:ヘキサンの勾配ステップで50グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、真空下で乾燥させ、1.17g(89%)のオフホワイトの固体を得た。LC−MS:RT=8.25分、[M+H]=188.1。
【0172】
D.ステップ4:中間体12の調製


Zoltewiczによる米国特許第5,602,257号に記載されるように、中間体12を調製した。反応槽内で、δ−バレロラクタム(4.67g、47.1mmol)、ホルムアルデヒド(水中37重量%、4.6mLの溶液、1.70g、56.5mmol)、およびジエチルアミン(4.13g、56.5mmol)を混合した。その後、反応槽をNで洗い流し、密閉し、反応混合物を80℃まで一晩加熱した。その後、反応物を室温まで冷却し、減圧下で部分的に濃縮した後、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、真空下で乾燥させ、6.49g(74%)の黄色のモービル油を得た。H NMR(DMSO−d6)δ4.05(s,2H)、3.26(broad m,2H)、2.48(q,4H,J=7.2Hz)、2.21(broad m,2H)、1.68(broad m,4H)、0.94(t,6H,J=7.2Hz)。
【0173】
E.ステップ5:中間体13の調製


下室温で、中間体11(1.35g、7.2mmol)および中間体12(1.39g、7.6mmol)を混合し、トルエン(50mL)に溶解した。NaH(346mg、14.4mmol)を添加し、N下で、反応混合物を一晩攪拌しながら還流加熱した。その後、さらに2当量のNaH(346mg、14.4mmol)を添加し、3.5時間環流を継続した。その後、反応物を室温まで冷却し、真空下でろ過した。その後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、濃縮した塩酸(25mL)およびアセトン(5mL)で回収した物質を処理し、一晩加熱還流した。その後、反応物を室温まで冷却し、イソプロパノール(150mL)で希釈し、−20℃まで冷却した。結晶を形成し、真空ろ過により回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、371mg(17%)の白色の固体を得た。LC−MS:RT=5.45分、[M+H]=229.1。
【0174】
F.ステップ6:4−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン二塩酸塩の調製


反応槽内で、中間体13(133mg、0.44mmol)をメタノール(2mL)に懸濁し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(143mg、1.10mmol)で処理した。これによって、溶液を得た。その後、2−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒドを添加した。その後、メタノール(10mL)中で、0.6MのHOAcおよび0.3MのNaOAcの二重溶液で本溶液を処置した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで24時間加熱した後、室温まで冷却した。その後、反応物を減圧下で部分的に濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で回収した物質を処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、7:7:7:1:0.1の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(660mL)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、MeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールから再結晶した。その後、真空ろ過により本固体を回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、85mg(46%)の黄色の針状晶を得た。LC−MS:RT=5.20分、[M+H]=346.9。
【0175】
実施例65:4−(3−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)イソキノリン硫酸の合成



反応槽内で、メタノール(10mL)中の0.6MのHOAcおよび0.3MのNaOAcの二重溶液に中間体13(134mg、0.44mmol)を溶解した。その後、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(148mg、0.88mmol)を添加し、反応槽を密閉した。その後、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した後、室温まで冷却した。その後、反応物を減圧下で部分的に濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で回収した物質を処理した。本混合物をEtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。1つの試料を回収し、MeOHに溶解し、1当量の1NのHSO4(aq)溶液で処理した後、減圧下で濃縮した。その後、熱いイソプロパノールに回収した物質を溶解し、エーテルにより溶液から沈殿物を得た。真空ろ過により本沈殿物を回収し、エーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、3mg(1.5%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.23分、[M+H]=359.0。
【0176】
実施例66:6−(3−(2.4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン塩酸塩の合成
6−(3−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン塩酸塩の調製を下記に示す。
【0177】
A.ステップ1:中間体14の調製


欧州特許0381375 B1,21ページに記載されるように、中間体14を調製した。反応槽内で、エタノール(70mL)に6−キノリンカルボン酸(12.2g、70.4mmol)を懸濁した。濃縮した硫酸(12mL)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を80℃まで48時間加熱した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で部分的に濃縮し、pH=9になるまで濃縮した水酸化アンモニウムおよび1NのNaOH(aq)で処理した。これによって、溶液から分離した油を生成した。本混合物をEtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、緑色の油を得た。50%のEtOAc:ヘキサンでシリカゲルの9.5cm×3.0cmの栓を通して、本油をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させ、10.66g(75%)の薄緑色の油を得た。H NMR(DMSO−d6)δ9.03(dd,1H,J=4.27,1.70Hz)8.70(d,1H,J=1.71Hz)、8.60(broad d,1H,J=8.12Hz)、8.22(dd,1H,J=8.54,1.71Hz)、8.11(d,1H,J=8.97Hz)、7.64(dd,1H,J=8.12,4.27Hz)、4.40(q,2H,J=7.26Hz)、1.38(t,3H,J=7.26Hz)。
【0178】
B.ステップ2:中間体15の調製


下で、中間体14(2.93mg、14.6mmol)を室温でトルエン(100mL)に溶解した。中間体12(2.68g、14.6mmol)を添加した後、さらにNaH(701mg、29.2mmol)を追加した。ガス発生があった。N下で、本混合物を4時間加熱還流した後、部分的に冷却した。その後、第2の2当量のNaH(701mg、29.2mmol)を添加し、N下で、反応物を4時間加熱還流した後、除々に室温まで一晩攪拌しながら冷却した。その後、反応混合物をトルエンとともにセライトろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、濃縮した塩酸(50mL)およびアセトン(10mL)で回収した物質を処理した。その後、本混合物を一晩攪拌しながら加熱環流した。その後、反応混合物を室温まで冷却した。油が反応混合物に形成するように見えた。塩基性になるまで、本混合物を濃縮した水酸化アンモニウムで処理した。その後、本混合物をEtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、880mg(28%)の茶色の油を得た。H NMR(DMSO−d6)δ8.90(dd,1H,J=3.84,1.71Hz)、8.43(dd,1H,J=8.54,1.10Hz)、8.34(d,1H,J=2.14Hz)、8.30(dd,1H,J=8.97,2.14Hz)、7.98(d,1H,J=8.97Hz)、7.55(dd,1H,J=8.54,4.27Hz)、3.81(m,2H)、2.76(m,2H)、1.65(broad m,4H)。
【0179】
C.ステップ3:6−(3−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン塩酸塩の調製


反応槽内で、中間体15(214mg、1.02mmol)をイソプロパノール(6mL)に溶解し、6NのHCl(aq)(340μL、2.0mmol)で処理した。その後、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(254mg、1.53mmol)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却し、減圧下で部分的に濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した後、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、以下の溶離液で、順次、3つの連続した20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離することにより、回収した物質を精製した。
1.)7:7:7:1:0.1 ヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH
2.)99:1:0.1 CHCl:MeOH:NHOH
3.)10.5:7:7:0.5:0.05 ヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH
最終的に、これによって、無色の膜を得、それをMeOHに溶解し、1当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールに溶解し、エーテルを用いて溶液から沈殿物を得た。その後、真空ろ過により沈殿物を収集し、未使用のエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、4mg(1%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.06分、[M+H]=359.1。
【0180】
実施例67:6−(3−((5−(2−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体15(188mg、0.89mmol)をイソプロパノール(20mL)に溶解し、6NのHCl(aq)(300μL、1.8mmol)で処理した。その後、5−(2−クロロフェニル)フルフラール(257mg、1.25mmol)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却し、減圧下で部分的に濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した後、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、10.5:7:7:0.5:0.05の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。回収した物質をMeOHに溶解し、1当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールおよびエーテルの混合物に溶解した。冷却後、結晶を形成し、真空ろ過により沈殿物を回収し、ヘキサン中の20%イソプロパノール溶液で洗浄した。結晶を真空下で乾燥させ、56mg(14%)の濃茶色の結晶を得た。LC−MS:RT=5.88分、[M+H]=399.1。
【0181】
実施例68:6−(3−(2−フルオロ−4−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体15(200mg、0.95mmol)および2−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド(220mg、1.43mmol)を混合し、イソプロパノール(10mL)に溶解した後、6NのHCl(aq)(633μL、3.8mmol)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した後、EtOAcで3回抽出した。その後、EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、10.5:7:7:0.5:0.05の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質をイソプロパノールに溶解し、エーテルを用いて溶液から沈殿物を得た。真空ろ過により沈殿物を回収し、未使用のエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、10mg(2.5%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.08分、[M+H]=347.0。
【0182】
実施例69:3−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ピリジン三塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(152mg、0.60mmol)をエタノール(10mL)に懸濁し、濃縮した塩酸(5滴)で処理した。ピリジン−3−カルボキシアルデヒド(84mg、0.78mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を85℃まで48時間加熱した後、室温まで冷却した。反応物を減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理した後、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、98:2:0.2および96:4:0.4の比率のCHCl:MeOH:NHOHの勾配ステップ(各ステップ500mLずつ)で20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。回収した物質をMeOHに溶解し、3当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解した。本溶液を室温まで冷却させた後、エーテルで希釈し、沈殿物を生成した。真空ろ過により沈殿物を回収し、未使用のエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させ、39mg(18%)の茶色の固体を得た。LC−MS:RT=2.14分、[M+H]=250.1。
【0183】
実施例70:メチル3−(5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フラン−2−イル)チオフェン−2−カルボン酸塩−二塩酸塩の合成



反応槽内で、3−(5−アンモニオペンタノイル)ピリジニウムクロリド(99mg、0.39mmol)およびメチル3−(5−ホルミル−2−フリル)チオフェン−2−カルボン酸塩(102mg、0.43mmol)を混合し、イソプロパノール(6mL)で処理した。反応槽を密閉し、反応物を80℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却した。真空ろ過により沈殿物を回収した後、飽和したNaHCO3(aq)で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(1リットル)で20グラムのシリカゲルカラムを通して溶離した。回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解し、再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、20%のイソプロパノールヘキサン溶液、エーテルで順次洗浄した後、真空下で乾燥させ、86mg(48%)のオレンジ色の固体を得た。LC−MS:RT=5.25分、[M+H]=379.0。
【0184】
実施例71:3−(3−((5−(3−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成


【0185】
実施例72:3−(3−(4−イソプロポキシ−2−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



Lepore,S.D.;He,Y.J.Org.Chem,2003,68,8261−8263に記載されるように、(E)−3−(3−(4−イソプロポキシ−2−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩を調製した。中間体4(1.0g、2.7mmol)(実施例22に記載されるように調製)を水に溶解し、飽和したNaHCO3(aq)で処理し、CHClで5回抽出した。CHCl抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、真空下で乾燥させ、705mg(89%)の黄色の固体を得た。N下で、PPh(682mg、2.6mmol)、イソプロパノール(156mg、2.6mmol)およびDMF(2mL)を室温で本固体に添加した。その後、本混合物を5分間、超音波(42kHz、Branson製5510ソニケーター)で処理した。その後、純試薬として、DIAD(526mg、2.6mmol)を滴下、注射器を介して、8分間にわたり添加した。その後、N下で、反応フラスコを随時攪拌しながら20分間、室温で本混合物を超音波で処理した。反応物を水で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、99:1:0.1(1リットル)、98:2:0.2(500mL)、97:3:0.3(500mL)、および96:4:0.4(500mL)の比率のCHCl:MeOH:NHOHの勾配ステップで50グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。本カラムから回収した物質をメタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールおよびエタノールに溶解し、再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄した後、真空下で乾燥させ、203mg(20%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=5.49分、[M+H]=337.1。
【0186】
実施例73:3−(3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩の合成



Lepore,S.D.;He,Y.J.Org.Chem,2003,68,8261−8263に記載されるように、3−(3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン二塩酸塩を調製した。中間体3(315mg、0.86mmol)(実施例20に記載されるように調製)を飽和したNaHCO3(aq)で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮し、真空下で乾燥させ、241mg(95%)の赤色の固体を得た。N下で、PPh(225mg、0.86mmol)、イソプロパノール(52mg、0.86mmol)およびDMF(0.3mL)を室温で本混合物に添加した。その後、本混合物を数分間、超音波(42kHz、Branson製5510ソニケーター)で処理した。その後、純試薬として、DIAD(174mg、0.86mmol)を滴下、注射器を介して、N下で3分間にわたり添加した。その後、反応フラスコを随時攪拌しながら20分間、室温で本混合物を超音波で処理した。反応物を水で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。その後、99:1:0.1の比率のCHCl:MeOH:NHOH(3リットル)で50グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。本カラムから回収した物質をメタノールに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解し、再結晶した。真空ろ過により結晶を回収し、未使用のイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ、46mg(13%)の黄色の固体を得た。LC−MS:RT=4.87分、[M+H]=337.1。
【0187】
実施例74:6−(3−(ナフタレン−1−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)キノリン二塩酸塩の合成



反応槽内で、中間体15(196mg、0.93mmol)(実施例55に記載されるように調製)をイソプロパノール(6mL)に溶解し、6NのHCl(aq)(310μL、1.9mmol)で処理した。1−ナフタルデヒド(219mg、1.4mmol)を添加し、反応槽を密閉し、反応物を85℃まで一晩攪拌しながら加熱した。反応物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、飽和したNaHCO3(aq)で処理し、EtOAcで3回抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、混合し、NaSOで乾燥させ、減圧下でろ過濃縮した。10.5:7:7:0.3:0.03(750mL)および7:7:7:0.5:0.05(300mL)の比率のヘキサン:MtBE:CHCl:MeOH:NHOHの勾配ステップで20グラムのシリカゲルカラムを通して回収した物質を溶離した。その後、実施例47に記載される同一の状態および方法を使用して、本カラムから回収した物質を調製HPLCによりさらに精製した。回収した物質をMeOHに溶解し、2当量の6NのHCl(aq)で処理した。その後、本溶液を減圧下で濃縮し、回収した物質を熱いイソプロパノールに溶解した。室温まで本溶液を冷却後、本溶液が濁るまでエーテルを添加した。本混合物を−20℃まで冷却した。結晶を形成し、真空ろ過により回収し、未使用のエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させ、31mg(6.9%)の茶色の固体を得た。LC−MS:RT=5.45分、[M+H]=349.0。
【0188】
実施例75〜114
中間体16〜23の調製
適切なアルデヒドを使用し、実施例29の中間体2に記載されるように表4に示す化合物を調製した。
【0189】
【表4】



【0190】
B.適切なアリールハライドを使用し、中間体6に対して中間体16〜23を置換して、実施例59に記載されるように表5に示す化合物を調製した。
【0191】
【表5】









【0192】
本発明は、その実施形態に関連して特に示され、記載されるているが、添付の特許請求により包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更を行うことが可能であることを当業者には理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、


式中、
Aは、RおよびRから成る群から選択され、
各Dは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のR、で置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびヘテロアリールから成る群から、独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
は、







から成る群から選択され、
は、R−X−Rであり、
は、6員環の単環式アリールおよび1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリールから成る群から選択され、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、NおよびSから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
Xは、O、NRおよびNRCONRから成る群から選択され、
は、C3−C8シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびヘテロアリールから成る群から、それぞれ独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11で任意に置換され、
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、C(O)C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
各Rは、H、Cl−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜10員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、ハロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから成る群からそれぞれ独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR、NR、NO、CN、OC(O)NR、C(O)NR、N(R)C(O)R、N(R)(COOR)、S(O)NR、C3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各Rは、R、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニルおよび1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニルから成る群から独立して選択され、
10は、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換され、
各R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のRで置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のRで置換された3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された4〜10員環のヘテロシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換されたC5−C11ビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のRで置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、CN、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)NR、N(R)C(O)R、NRS(O)、N(R)C(O)OR、NRC(O)C(O)R、NRC(O)NR、NRS(O)NR、NRS(O)、S(O)、S(O)NR、OC(O)R、任意に置換されるアリールおよび任意に置換されるヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
kは、0から4の整数であり、
mは、0から9の整数であり、
各nは、独立して0から4の整数であり、
各pは、独立して0から5の整数であり、
各qは、独立して1または2である、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
AはRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
kは0または1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
各Dは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
は、







から成る群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
は、


から成る群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
は、


から成る群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
は、



である、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
は、

【請求項10】
AはRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
XはOである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
XはNRである、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
XはNRCONRである、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
は、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換される、請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
は、6員環の単環式アリールおよび5または6員環の単環式ヘテロアリールから成る群から選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11でそれぞれ任意に置換される、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
mは0である、請求項5に記載の化合物。
【請求項17】
前記化合物は、3−(3−ビフェニル−4−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(ビフェニル−2−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンおよび3−(3−(ビフェニル−3−イルメチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンから成る群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NO、N(R)C(O)RおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項19】
各Rは、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニルおよびハロアルキルから成る群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
各Rは、ハロ、ハロアルキル、OR、NR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
3−(3−((2−フルオロビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−4’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3−フルオロ−3’−トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−メトキシビフェニル)−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−メトキシビフェニル−4−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−フルオロビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,4’−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−イソプロポキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−クロロ−6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,4’−ジメトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−3’−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−3’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’,6−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,6−ジフルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,6−ジフルオロ−3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロ−2’−フェノキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−フェノキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−クロロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−4−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロ−4−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシ−6’−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((4’−クロロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−フルオロ−6−メトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((3’−メトキシビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−メトキシビフェニル−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’,6−ジメトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−メトキシ−2’−メチルビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((2’−エトキシビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、N−(2’−フルオロ−5’−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ビフェニル−3−イル)アセトアミド3−(3−((2’−エトキシ−6−フルオロビフェニル−3−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンから成る群から選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項23】
前記化合物は、3−(3−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
10は、6員環の単環式アリール、1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリール、8〜12員環の二環式アリール、1〜6のヘテロ原子を含む8〜12員環の二環式ヘテロアリール、11〜14員環の三環式アリールおよび1〜9のヘテロ原子を含む11〜14員環のヘテロアリールであり、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、NおよびSから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR11で任意に置換される、請求項8に記載の化合物。
【請求項25】
10は、6員環の単環式アリールおよび1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリールから成る群から選択され、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、SおよびNから独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは、1つ以上のR11で任意に置換される、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
前記化合物は、メチル3−(5−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3(4H)−イリデン)メチルフラン−2−イル)チオフェン−2−カルボン酸である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
10は、



である、請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
フェニル環の2位置にR11置換が存在する、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
前記化合物は、3−(3−(2,5−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(2−トリフルオロメトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−3−((5−(2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2,4−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−o−トリルフラン−2−イル)メチレン)−34,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2,4−ジメトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンおよび3−(3−((5−(2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンから成る群から選択される、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
前記化合物は、3−(3−((5−フェニルフラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3−クロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3,4−ジクロロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(5−(4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5−(3−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(5−(4−フルオロフェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−((5−(2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3,4,5,6−テトラヒドロ−3−((5,6−(トリフルオロメトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)ピリジン−2−イル)ピリジンおよび3−(3−((5−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンから成る群から選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項31】
各Rは、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、ハロアルキル、OR、SR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物は、3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−ニトロ−4H−クロメン−4−オン、7−フルオロ−3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−ニトロ−4H−クロメン−4−オン、3−(5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−7−メチル−4H−クロメン−4−オン、7−クロロ−3−((5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)−6−メチル−4H−クロメン−4−オンおよび3−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル−4H−クロメン−4−オンから成る群からそれぞれ独立して選択される請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
は、


から成る群から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項34】
nは0である、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
各R11は、H、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項33に記載の化合物。
【請求項36】
は、アリールであり、前記アリールは1つ以上のR11で任意に置換される、請求項33に記載の化合物。
【請求項37】
は、



である、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
各R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
XはNRである、請求項37に記載の化合物。
【請求項40】
XはOである、請求項37に記載の化合物。
【請求項41】
XはNRCONRである、請求項37に記載の化合物。
【請求項42】
前記化合物は、3−(3−(3−(4−クロロフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(4−フェノキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−フェノキシベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(4−メトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(4−tert−ブトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−メトキシ−4−(m−トリオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(3−メトキシ−4−(4−メトキシフェノキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジン、3−(3−(2−メトキシ−4−(m−トリルオキシ)ベンジリデン)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)ピリジンおよび4−(5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド二塩酸塩から成る群から選択される、請求項40に記載の化合物。
【請求項43】
前記化合物は、1−フェニル−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素、l−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素、および1−(3−メトキシフェニル)−3−(4−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)尿素から成る群から選択される、請求項41に記載の化合物。
【請求項44】
は、ヘテロアリールであり、前記ヘテロアリールは1つ以上のR11で任意に置換される、請求項33に記載の化合物。
【請求項45】
は、



Yは、CH、CR11およびNから成る群から選択され、rは、0から3の整数である、請求項25に記載の化合物。
【請求項46】
各R11は、C1−C10アルキル、1つ以上のRで置換されたC1−C10アルキル、ハロ、OR、SR、NR、C(O)OR、NOおよびCNから成る群から独立して選択される、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
YはCHまたはCR11である、請求項45に記載の化合物。
【請求項48】
YはNである、請求項45に記載の化合物。
【請求項49】
前記化合物は、2−(4−(5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)イリジン)メチル)フェノキシ)ピリミジン、および2−(3−(5,6−ジヒドロ−2−(ピリジン−3−イル)ピリジン−3(4H)イリジン)メチル)フェノキシ)ピリミジンから成る群から選択される、請求項48に記載の化合物。
【請求項50】
は、ピリジニルであり、前記ピリジニルは1つ以上のR11で任意に置換される、請求項10に記載の化合物。
【請求項51】
前記化合物は、2−フェノキシ−5−((2−(ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−3(4H)−イリデン)メチル)ピリジンである、請求項50に記載の化合物。
【請求項52】
式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩であって、


式中、
12は、







13は、6員環の単環式アリール、1〜3のヘテロ原子を含む5または6員環の単環式ヘテロアリール、8〜12員環の二環式アリール、1〜6のヘテロ原子を含む8〜12員環の二環式ヘテロアリール、11〜14員環の三環式アリールおよび1〜9のヘテロ原子を含む11〜14員環のヘテロアリールから成る群から選択され、前記ヘテロ原子のそれぞれは、O、NおよびSから成る群から独立して選択され、前記アリールおよびヘテロアリールは、1つ以上のR17でそれぞれ任意に置換され、
各R14は、H、Cl−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜10員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびハロアルキルから成る群から独立して選択され、
各R15は、ハロ、ハロアルキル、CF、OCF、OR14、SR14、C(O)R14、OC(O)R14、C(O)OR14、NR1414、NO、CN、OC(O)NR1414、C(O)NR1414、N(R14)C(O)R14、N(R14)(COOR14)、S(O)NR1414、C3−C8シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
各R16は、R15、C1−C10アルキル、1つ以上のR15で置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、および1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルキニルから成る群から独立して選択され、
各R17は、C1−C10アルキル、1つ以上のR15で置換されたC1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、1つ以上のR15で置換されたC2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、1つ以上のR16で置換されたC2−C10アルキニル、C3−C10シクロアルキル、1つ以上のR16で置換されたC3−C10シクロアルキル、C4−C10シクロアルケニル、1つ以上のR16で置換されたC4−C10シクロアルケニル、3〜8員環のヘテロシクロアルキル、1つ以上のR16で置換された3〜8員環ヘテロシクロアルキル、4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換された4〜10員環のヘテロシクロアルケニル、C5−C11ビシクロアルキル、1つ以上のR16で置換されたC5−C11ビシクロアルキル、C5−C11ビシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換されたC5−C11ビシクロアルケニル、5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、1つ以上のR16で置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルキル、5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、1つ以上のR16で置換された5〜11員環のヘテロビシクロアルケニル、ハロ、CF、OCF、OR14、SR14、NR1414、C(O)OR14、NO、CN、C(O)R14、C(O)C(O)R14、C(O)NR1414、C(O)C(O)NR1414、N(R14)C(O)R14、NR14S(O)14、N(R14)C(O)OR14、NR14C(O)C(O)R14、NR14C(O)NR1414、NR14S(O)NR1414、NR14S(O)14、S(O)14、S(O)NR1414、OC(O)R14、任意に置換されるアリール、および任意置換されるヘテロアリールから成る群から独立して選択され、
tは1または2である、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項53】
式(III)


の化合物。
【請求項54】
式(IV)


の化合物。
【請求項55】
薬学的に許容される添加剤と、請求項1に記載の化合物の有効量と、を含む、医薬組成物。
【請求項56】
炎症状態に苦しむ患者を治療する方法であって、請求項1に記載の化合物の治療有効量を前記患者へ投与するステップを含む、方法。


【公表番号】特表2009−524682(P2009−524682A)
【公表日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552456(P2008−552456)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/002243
【国際公開番号】WO2007/089626
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(504376153)クリティカル セラピューティクス,インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】