説明

アルキリデン−テトラヒドロナフタレン誘導体、それらの製造方法および抗炎症剤としての使用

本発明は、一般式 (I) のアルキリデンテトラヒドロナフタレン誘導体、それらの製造方法および抗炎症剤としてのそれらの使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルキリデン-テトラヒドロナフタレン誘導体、それらの製造方法および抗炎症剤としてのそれらは使用に関する。
【背景技術】
【0002】
開鎖、非ステロイド抗炎症剤は、先行技術WO 02/10143およびWO 03/082827から知られている。実験において、これらの化合物は抗炎症作用と望ましくない代謝作用との間の解離を示し、そして前述の非ステロイドグルココルチコイドよりすぐれるか、あるいは少なくともちょうどすぐれた作用を示す。
【0003】
しかしながら、他のステロイドレセプターと比較した先行技術の化合物の選択性を改良することが必要である。
したがって、本発明の目的は、選択性が改良されており、しかも他のステロイドレセプターに関して少なくとも匹敵する化合物を入手可能とすることであった。
この目的は、特許請求の範囲に説明されている本発明の化合物により達成される。
【発明の開示】
【0004】
本発明は、下記一般式 (I) の立体異性体に関する:
【化1】

【0005】
式中、
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基、またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
【0006】
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されていてもよい) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、そしてR12は (C1-C5) アルキル基またはベンジル基であり、
【0007】
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして必要に応じて1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0008】
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜2個のヒドロキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【0009】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式Iの化合物である:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
【0010】
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されることができる) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、そしてR12は (C1-C5) アルキル基またはベンジル基であり、
【0011】
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0012】
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜2個のヒドロキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【0013】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式Iの化合物である:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
【0014】
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
【0015】
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されていてもよい) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができかつ必要に応じて1または2以上の部位において水素化することができ、
【0016】
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0017】
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【0018】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式 (I) の立体異性体である:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基、またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
【0019】
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよいフェニル基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されており、そして1〜3 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0020】
R5はヒドロキシ基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基または (C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基であり、
【0021】
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基 (これらはOR10、SR10またはN(R10)2 で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【0022】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式 (I) の立体異性体である:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基または (C1-C10) アルコキシ基であり、
【0023】
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基またはハロゲン原子により置換されたC1-C10アルキル基; フェニル、ナフチル、フタリジル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、チオフタリジル、ベンゾキサジノニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-もしくは1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基 (これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1又は2以上の基により置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0024】
R5はヒドロキシ基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基 (これらはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【0025】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式 (I) の立体異性体である:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基であるか、あるいは一緒になって-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基または (C1-C10) アルコキシ基であり、
【0026】
R4はフェニル、ナフチル、フタリジル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、チオフタリジル、ベンゾキサジノニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-もしくは1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基 (これは必要に応じてC1-C5アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C5アルコキシ基、ケト基または (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化することができ、
R5はヒドロキシ基であり、
【0027】
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式または複素環式化合物である。
【0028】
各基が下記の意味を有する、一般式Iの化合物は特に好ましい:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C5) アルコキシ基であり、
R3は水素原子またはハロゲン原子であり、
R4はキノリニル、キノロニル、キナゾリニルまたはフタラジノニル基 (これは必要に応じてC1-C5アルキル基、ハロゲンまたはケト基で置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0029】
R5はヒドロキシ基であり、
R6は必要に応じて部分的または完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式または複素環式化合物である。
【0030】
各基が下記の意味を有する、一般式Iの化合物は特に非常に特に好ましい:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子もしくは塩素原子またはメトキシ基であり、
R3は水素原子または塩素原子であり、
R4はキノリニル、キノロニル、キナゾリニルまたはフタラジノニル基 (これは必要に応じてメチル、ヒドロキシまたはケト基またはフッ素原子から選択される1または2以上の基で置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
【0031】
R5はヒドロキシ基であり、
R6はトリフルオロメチル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした6員の複素環式化合物であり、これは必要に応じてヒドロキシ基で置換されている。
【0032】
本発明の他の主題は、各基が下記の意味を有する、一般式 (I) の立体異性体である:
R1およびR8は、一緒になって、アニールした6員の複素環式化合物であり、これは酸素原子およびホウ素原子を含有しかつ必要に応じてヒドロキシ基で置換されている。
表示ハロゲン原子またはハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。フッ素、塩素または臭素原子は好ましい。フッ素原子および塩素原子は特に好ましい。
【0033】
請求の範囲に記載するアルキル基、特にR1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13は直鎖状または分枝鎖状であることができ、そして、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルまたはn-ペンチル、2,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチルまたは3-メチルブチル基である。C1-C3アルキル基は好ましい。
【0034】
アルキル基は必要に応じて1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子、1〜3個の (C1-C3) アルコキシ基および/または1〜3個のCOOR11基から選択される基で置換することができる。ヒドロキシ基は好ましい。
アルキル基R4は前節に記載する意味を有するが、可能な置換基はヒドロキシ、ハロゲンおよび (C1-C3) アルコキシ基から成る群から選択される。
アルキル基R7およびR8はアルキル基に関する最初の節に記載する意味を有するが、可能な置換基はOR10、SR10またはN(R9R10) から成る群から選択され、ここでR9およびR10は水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであり、そしてアルキルはまた上に定義した通りである。
【0035】
アルコキシ基は直鎖状または分枝鎖状であることができ、そしてメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシまたはn-ペントキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、2-メチルブトキシまたは3-メチルブトキシ基である。メトキシ基またはエトキシ基は好ましい。
アルキルチオ基は直鎖状または分枝鎖状であることができ、そしてメチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、t-ブチルチオまたはn-ペンチルチオ、2,2-ジメチルプロピルチオ、2-メチルブチルチオまたは3-メチルブチルチオ基である。メチルチオ基またはエチルチオ基は好ましい。
【0036】
部分的または完全にフッ素化されたアルキル基は、直鎖状または分枝鎖状であることができ、例えば下記の部分的または完全にフッ素化された基が考えられる: フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、1,1-ジフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、1,1,1-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、C3F7、C3H2F5、C4F9およびC5F11。後者のうちで、トリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基は好ましい。試薬は商業的に入手可能であるか、あるいは対応する試薬の発表された合成は先行技術に属する。
【0037】
アリール置換基R1およびR2は、2つのアリール置換基により一緒になって環を形成することができ、これらは-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH-から成る群から選択され、ここでnは1または2である。前述の基の末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合し、これによりアニールした環が生成する。
置換基NR9R10は、例えば、次の通りである: NH2、NH(CH3)、N(CH3)2、NH(C2H5)、N(C2H5)2、NH(C3H7)、N(C3H7)2、NH(C4H9)、N(C4H9)2、NH(C5H11)、N(C5H11)2、NH(CO)CH3、NH(CO)C2H5、NH(CO)C3H7、NH(CO)C4H9またはNH(CO)C5H11
【0038】
シクロアルキル基は、必要に応じてヒドロキシ基、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換され、3〜7個の環炭素を有し、例えば、次の通りである: シクロプロピル、メチルシクロプロピル、シクロブチル、メチルシクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘプチル。
シクロアルキルアルキル基は、例えば、-(CH2)-シクロアルキル、-(C2H5)-シクロアルキル、-(C3H6)-シクロアルキル、-(C4H8)-シクロアルキルまたは-(C5H10)-シクロアルキルであり、ここでシクロアルキルは上に定義した通りである。
【0039】
シクロアルキルアルケニル基は、例えば、次の通りである: -(CH=CH)-シクロアルキル、-[C(CH3)=CH]-シクロアルキル、-[CH=C(CH3)]-シクロアルキル、-(CH=CH-CH2)-シクロアルキル、-(CH2-CH=CH)-シクロアルキル、-(CH=CH-CH2-CH2)-シクロアルキル、-(CH2-CH=CH-CH2)-シクロアルキル、-(CH2-CH2-CH=CH)-シクロアルキル、-(C(CH3)=CH-CH2)-シクロアルキルまたは-(CH=C(CH3)-(CH2)-シクロアルキル。
(C1-C3) エキソアルキリデン基は、エキソ二重結合を介して系 (環または連鎖) に結合している基として定義される。エキソメチルは好ましい。
【0040】
ヘテロサイクリル基は芳香族ではなく、例えば、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジンまたはピペリジンであることができる。置換基として、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基は適当である。
ヘテロサイクリルアルキル基はC1-C5アルキル基を介して骨格に結合したヘテロサイクリル基として定義され、ここでアルキル基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。
ヘテロサイクリルアルケニル基は不飽和C2-C5アルケニル基を介して骨格に結合したヘテロサイクリル基であり、ここでアルケニル基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。
【0041】
アリール基R4およびR6はフェニルまたはナフチルであることができる。
両方の基の置換基として、C1-C3アルキル、ヒドロキシ、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、COO(C1-C3)アルキル、COOH、N(R9R10) およびニトロが考えられる。置換の程度は単一または多重であることができ、そしてと同一であるか、あるいは異なるいくつかの置換基を含有することができる。モノ-またはジ-置換フェニルおよびナフチル基R4は好ましい。
【0042】
アリール基は部分的に水素化することができ、次いで、前述の置換基に加えてまたは別の置換基として、また、ケト、(C1-C3) エキソアルキリデン基を有することができる。部分的に水素化された置換フェニルは、例えば、シクロヘキサジエニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘキシルとして定義した。部分的に水素化された置換ナフタレン系は、例えば、1-テトラロンまたは2-テトラロンである。
【0043】
アリールアルキル基は、C1-C8アルキル基を介して骨格に結合しているアリール基として定義され、ここでアルキル基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。例えば、ベンジルまたはフェネチレンを挙げることができる。
アリールアルケニル基は、C2-C8アルケニル基を介して骨格に結合しているアリール基として定義され、ここでアルケニル基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。
アリールアルキニル基は、C2-C8アルキニル基を介して骨格に結合しているアリール基として定義され、ここでアルキニル基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。
【0044】
一環式または二環式ヘテロアリール基R4およびR6は、1または2以上の部位において水素化されることができ、少なくとも1つの異種原子および最大7個異種原子を含有するすべての一環式または二環式芳香族環系として定義される。1〜5個の異種原子を有する環系は好ましい。異種原子として、1〜4 個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および1〜2個の硫黄原子は適当であり、それらはそれぞれの異種原子について特定した数および合計7個の異種原子の最高の数を超えないかぎり環系中にすべての下位の組合せで存在することができる。
【0045】
こうして、例えば、R4またはR6が下記の意味を有する、式Iの化合物は本発明の一部分であり、そして本発明の特別の態様を表す: フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリジミニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、アザインドリジニル、フタリジニル、チオフラリジル、インドリル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、インドロニル、ジヒドロインドロニル、イソインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、インドリジニル、イソベンゾフラニル、アザインドリル、アザイソインドリル、フラノピリジル、フラノピリミジニル、フラノピラジニル、フラノピリダジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロフラノピリジル、ジヒドロフラノピリミジニル、ジヒドロフラノピラジニル、ジヒドロフラノピリダジニル、ジヒドロベンゾフアニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロキノリニリ、ベンゾキサジノニル、フララジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニルおよび1,7-もしくは1,8-ナフチジニル。
【0046】
ヘテロアリール基は部分的または完全に水素化されている場合、R4が下記の意味を有する式Iの化合物は本発明の一部分である: テトラヒドロピラニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ピペリジル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、1H-ピリジン-2-オニル、1H-ピリジン-4-オニル、4-アミノピリジル、1H-ピリジン-4-イリジデンアミニル、クロマニル、チオクロマニル、デカヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-キノリン-4-オニル、デキヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンズ[1,4]オキサジニル、1,2-ジヒドロ[1,3]ベンゾキサジン-4-オニル、3,4-ジヒドロベンズ[1,4]オキサジン-4-オニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジニル、4H-ベンゾ[1,4]チアジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリニル、1H-シンノリン-4-オニル、3H-キナゾリン-4-オニル、1H-キナゾリン-4-オニル、3,4-ジヒドロ-1H-キナゾリン-2-オニル、2,3-1,2,3,4-テトラヒドロ[1,5]ナフチリジニル、ジヒドロ-1H-[1,5]ナフチリジル、1H-[1,5]ナフチリド-4-オニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-ナフチリジン-4-オニル、1,2-ジヒドロピリド[3,2-d][1,3]オキサジン-4-オニル、オクタヒドロ-1H-インドリル、2,3-ジヒドロ-1H-インドリル、オクタヒドロ-2 H-イソインドリル、1,3-ジヒドロ-2 H-イソインドリル、1,2-ジヒドロインダゾリル、1H-ピロロ[2,3-d]ピリジル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリジルまたは2,2-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-オニル。
【0047】
これがヘテロアリールアルキル基である場合、直鎖状または分枝鎖状であることができるC1-C8アルキル基を介して骨格に結合している、前述の、必要に応じてまた部分的に水素化されたヘテロアリール基を包含することが理解される。
ヘテロアリールアルケニル基は、直鎖状または分枝鎖状であることができるC2-C8アルケニル基を介して骨格に結合している、前述の、必要に応じてまた部分的に水素化されたヘテロアリール基として定義される。
【0048】
ヒドロキシ保護基R11として、この分野において知られている保護基、例えばトリメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリルまたはベンジルは必要に応じて存在するすることができる。
R5中のヒドロキシ基は普通に使用されるヒドロキシ保護基、例えば、ベンジルエーテル、シリルエーテル、例えば、(CH3)3Si-O-、(フェニル)(CH3)2Si-O-、(t-ブチル)(CH3)2Si-O-により保護することができるか、あるいはC1-C5アルキルエーテルまたはC1-C5アルキルエステルまたはベンジルエステルとして存在することができる。
基R5として、ヒドロキシ基は好ましい。
【0049】
R1およびR8が5〜8員の炭素環式化合物または複素環式化合物 (また置換された) を形成する場合、三環式系が存在する。
異種原子として、窒素、酸素またはホウ素は適当である。
形成された複素環式化合物がホウ素を含有する場合、これは本発明の特別の面である。6員の複素環式化合物が存在する場合、基R1およびR8は2つの連結を形成するが、既に存在するテトラリン系は他の4連結を形成する。この目的のために、R1は架橋炭素原子に直接隣接する炭素原子に結合し、そしてR8はエキソ直接結合のZ置換基である。
【0050】
R6が下記の意味を有する一般式Iの化合物は本発明の他の主題である: (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的または完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C3) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基またはアリール (C2-C8) アルケニル基。
【0051】
R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は好ましい主題である: フェニルまたはナフチル、フタリジル、チオフタリジル、ベンゾキサジニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-または1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基、これは必要に応じてC1-C5アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシまたはC1-C5アルコキシ基で置換されている。
【0052】
R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は本発明の好ましい主題である: キノリニル基、キノロニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基またはフラジノニル基。R4がキノリニル、キノロニル、キナゾリニルまたはフタラジニル基である一般式Iの化合物は特に好ましい。
前述の複素環式化合物がケト基を含有する場合、すべての化学的に有効な位置異性体、例えば、2H-フタラジン-1-オンおよびフタラジン-2-オンもまた本発明の主題である。
【0053】
R6が下記の意味を有する一般式Iの化合物は本発明の特別の主題である: (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的または完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基またはアリール (C2-C8) アルケニル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C3) アルキル基または (C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基。
R6が (C1-C3) アルキル基または必要に応じて部分的または完全にフッ素化された (C1-C3) アルキル基である一般式Iの化合物は、本発明の他の主題である。完全にフッ素化されたアルキル基、特にCF3基は特に好ましい。
【0054】
R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は本発明の他の主題である: 必要に応じて1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよいフェニル基; 必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されておりおよび/または1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基、ここでこれらの基は任意の位置を介して窒素原子に結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよい。
【0055】
R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は特に好ましい: 一環式または二環式ヘテロアリール基、前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されることができる) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されておりかつ必要に応じて1〜3 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有し、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、そしてR12は (C1-C5) アルキル基またはベンジル基である。
【0056】
R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は本発明の好ましい主題である: フェニル、フタリジル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、チオフタリジル、ベンゾキサジノニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-または1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基。R4が下記の意味を有する一般式Iの化合物は非常に特に好ましい: キノリニル、キノロニル、キナゾリニルまたはフタラジノニル。
【0057】
本発明による一般式Iの化合物は、不斉中心が存在するために、立体異性体として存在する。すべての可能なジアスレオマー (例えば、RR、RS、SR、SS) は、ラセミ体としておよび対掌体の純粋な形態の両方において、本発明の主題である。
さらに、本発明による化合物はE-/Z-異性体として存在する。別々のEまたはZ異性体およびそれらの混合物の両方は本発明の主題である。E-/Z-混合物は普通に使用される方法、例えば、クロマトグラフィーにより分離することができる。
【0058】
本発明による化合物は、また、生理学的に適合性のアニオンの形態、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ピルビン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メシレート、クエン酸塩またはコハク酸塩の形態で存在することができる。
本発明による化合物は、下記の方法により製造される:
a) この分野において知られている方法に従い、例えば、式IVの化合物のシクロプロパン化により発生される一般式 (II) の開鎖前駆体 (式中、基R1、R2、R3、R4、R5およびR6は請求項1に記載の意味を有する) を生成し、
【0059】
【化2】

【0060】
次いで-70℃〜+80℃の範囲 (好ましくは-30〜+80℃の範囲) において追加の試薬を使用しないでまたは無機酸および有機酸またはルイス酸を添加することによって、前記化合物を環化しかつ転位させて一般式 (I) の化合物を生成し、
b) この分野において知られている方法に従い製造された一般式 (III) のスチレンを必要に応じてエナンチオ選択的に実施されるキラルルイス酸とのEn反応により一般式 (IV) の化合物に転化し、ここでR5はヒドロキシ基であり、これは必要に応じてこの分野において知られている方法にしたがいより請求項1に記載のR5の他の意味に従い保護基に転化することができる。還元およびアミン化により、イミン (V) をこの分野において知られている方法に従い製造し、
【0061】
【化3】

【0062】
次いで-70℃〜+80℃の範囲 (好ましくは-30〜+80℃の範囲) において追加の試薬を使用しないでまたは無機酸および有機酸またはルイス酸を添加することによって、前記化合物を環化して一般式 (I) の化合物を生成する。前述の式において一般に定義した基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有し、そしてR12は (C1-C5) アルキルまたはベンジルである。
【0063】
グルココルチコイドレセプター (GR) および他のステロイド (ミネラルコルチコイドレセプター (MR) 、プロゲステロンレセプター (PR) およびアンドロゲンレセプター (AR) に対する物質の結合を、組換え的に製造したレセプターの助けにより検査する。GRをコードするバキュロウイルスで感染させたSf9細胞質ゾル調製物を結合研究のために使用する。参照物質 [3H]-デキサメタゾンと比較して、物質は高いGRに対するアフィニティーを示す。IC50(GR) = 20 nMおよびIC50(PR) > 1 μMが実施例1からの化合物について測定され、そしてIC50(GR) = 30 nMおよびIC50(PR) > 1 μMが実施例2からの化合物について測定された。
【0064】
サイトカイン、接着分子、酵素および他の前炎症因子の転写のGR仲介阻害は、グルココルチコイドの抗炎症作用について必須の分子機構である。この阻害はGRと他の転写因子、例えば、AP-1およびNF-カッパ-Bとの相互作用により生成される (概観については下記の文献を参照のこと: Cato A. C. B. およびWade E.、BioEssays 18、371-378、1996) 。
本発明による一般式Iの化合物は、リポ多糖 (LPS) により誘発されるヒト単球細胞系統THP-1中へのサイトカインIL-8の分泌を阻害する。商業的に入手可能なELISAキットにより、上清中のサイトカイン濃度を測定した。実施例1の化合物は、標準として [3H]-デキサメタゾンに関して90%の効率でIC50(IL8) = 6.4 nMを示した。
【0065】
ラットおよびマウスにおけるクロトン油誘導炎症の試験により、一般式Iの化合物の抗炎症作用を動物実験において試験した (J. Exp. Med. (1995) 、182、99-108) 。この目的で、エタノール溶液中のクロトン油を動物の耳に局所的に適用した。また、被検物質をクロトン油と同時にまたは2時間前に局所的にまたは全身的に適用した。16〜24時間後、耳の重量をものさしとして炎症性浮腫について測定し、ペルオキシド活性をものさしとして顆粒球の浸潤について測定し、そしてエステラーゼ活性をものさしとして好中性顆粒球の浸潤について測定した。この試験において、一般式Iの化合物は、局所的適用後および全身的適用後の両方において、3つの前述の炎症パラメーターを阻害する。
【0066】
グルココルチコイド療法の最も頻繁な望ましくない作用はいわゆる「ステロイド糖尿病」である (下記の文献を参照のこと: Hatz H. J.、Glucocorticoide: Immunologische Grundlagen, Pharmakologie und Therapierichtlinien、 [Glucocorticoids: Immunological Bases, Pharmacology and Therapy Guidelines] 、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH、 Stuttgart、1998) 。このための反応は、これに関係する酵素の誘導によりかつタンパク質の分解から生成される遊離アミノ酸による、肝臓におけるグルコース新生の刺激である (グルココルチコイドの異化作用) 。
【0067】
肝臓における異化代謝の主要な酵素はチロシンアミノトランスフェラーゼ (TAT) である。この酵素の活性は光測定により肝臓ホモジネートから決定することができ、そしてグルココルチコイドの望ましくない代謝作用のすぐれた測定を表す。TAT誘導を測定するために、動物を被検物質投与後8時間に殺し、肝臓を取出し、TAT活性をホモジネート中で測定する。この試験において、抗炎症作用を有する投与量で、一般式Iの化合物はチロシンアミノトランスフェラーゼをほとんど、あるいはまったく誘導しない。
【0068】
この抗炎症作用および、さらに、抗アレルギー作用、免疫抑制作用および抗増殖作用のために、本発明による一般式Iの化合物は、哺乳動物およびヒトにおける下記の病理学的症状の治療または予防のための薬剤として使用することができる: この場合において、用語 「DISEASE (疾患)」 は下記の適応症を意味する:
【0069】
(i) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う肺の疾患:
- 任意の由来の慢性、閉塞性肺疾患、特に喘息
- 異なる由来の気管支炎
- 成人呼吸窮迫症候群 (ARDS)
- 気管支拡張症
- すべての形態の限定的肺疾患、特にアレルギー性肺胞炎
- すべての形態の肺性浮腫、主として中毒性肺性浮腫、例えば、放射線肺炎
- サルコイドーシスおよび肉芽腫症、特にベッカー病
【0070】
(ii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴うリウマチ疾患/自己免疫疾患/関節疾患:
- すべての形態のリウマチ疾患、ことに慢性関節リウマチ、急性リウマチ熱、リウマチ性多発性筋痛、ベーチェット病
- 反応性関節炎
- 他の由来の炎症性柔軟組織の疾患
- 変性性関節疾患 (関節症) の場合における関節症候
- 外傷性関節炎
- 白斑
- 任意の由来膠原病、例えば、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、スティル症候群、フェルティ症候群
- サルコイドーシスおよび肉芽腫症
- 炎症性柔軟組織の疾患
【0071】
(iii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴うアレルギーおよび擬アレルギー性疾患:
- すべての形態のアレルギー性反応、例えば、クビンケ浮腫、枯草熱、昆虫刺傷、薬剤、血液誘導体、造影剤およびその他に対するアレルギー性反応、アナフィラキシーショック、アレルギー性および過敏性接触皮膚炎、アレルギー性脈管疾患
- アレルギー性脈管炎
【0072】
(iv) 脈管炎症 (脈管炎)
- 結節性汎、一時的動脈炎、結節性紅斑
- 結節性多発性動脈炎
- ウェーグナー肉芽腫症
- 巨細胞動脈炎
【0073】
(V) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う皮膚科学的疾患
- アトピー性皮膚炎 (主として子供における)
- すべての形態の湿疹、例えば、アトピー性湿疹 (主として子供における)
- 任意の由来の発疹または皮膚疾患
- 乾癬および類乾癬群
- 毛孔性紅色ひこう疹
- 異なる病毒、例えば、放射線、化学物質、熱傷およびその他により誘発される、紅斑性疾患
- 水泡性皮膚疾患、例えば、自己免疫性尋常性天疱瘡、水泡類天疱瘡
【0074】
- 苔癬様群の疾患
- かゆみ (例えば、アレルギー由来の)
- 脂漏性湿疹
- 酒さ群
- 尋常性天疱瘡
- 浸出性多形性紅斑
- 外陰炎
- 脈管疾患の発現
- 毛髪喪失、例えば、円形脱毛症
- 皮膚リンパ腫
- 類乾癬
【0075】
(vi) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う腎疾患:
- 腎炎性症候群
- すべての腎炎、例えば、糸球体腎炎
【0076】
(vii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う肝疾患:
- 急性肝細胞分解
- 異なる由来、例えば、ウイルス、毒素、薬剤誘導の急性肝炎
- 慢性攻撃性肝炎および/または慢性間欠性肝炎
【0077】
(viii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う胃腸疾患:
- 領域的腸炎 (クローン病)
- 潰瘍性大腸炎
- 胃炎
- 還流性食道炎
- 他の由来の潰瘍性大腸炎、例えば、先天的スプルー
【0078】
(ix) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う病理学的疾患:
- 肛門湿疹
- 裂溝
- 痔
- 特発性直腸炎
【0079】
(x) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う眼の疾病:
- アレルギー性角膜炎性ブドウ膜炎、虹彩
- 結膜炎
- 眼瞼炎
- 視神経炎
- 脈絡膜炎
- 交感性眼炎
【0080】
(xi) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う眼−鼻-咽喉の領域の疾患:
- アレルギー性鼻炎、枯草熱
- 外耳炎、例えば、接触皮膚炎、感染およびその他により引き起こされる
- 中耳炎
【0081】
(xii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う神経学的疾患:
- 脳水腫、主として腫瘍誘導脳水腫
- 多発性硬化症
- 急性脳脊髄炎
- 髄膜炎
- 種々の形態の痙攣、例えば、小児点頭痙攣
- 急性脊髄傷害
- 発作
【0082】
(xiii) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う血液疾患、例えば:
- 後天性溶血性貧血
- 特発性血小板減少症
【0083】
(xiv) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う腫瘍疾患、例えば:
- 急性リンパ性白血病
- 悪性リンパ腫
- リンパ性肉芽腫症
- リンパ性肉腫
- 広範性転移、主として乳房、気管支および前立腺の癌における
【0084】
(xv) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う内分泌疾患、例えば:
- 内分泌眼窩病
- 甲状腺急性発作
- ド・ケルヴァン甲状腺炎
- 橋本甲状腺炎
- バセドウ病
- 内分泌眼症
- 肉芽腫性甲状腺炎
- リンパ節様甲状腺炎
- グレーブス病
【0085】
(xvi) 器官および組織の移植片、グラフト対宿主疾患
(xvii) 重症のショック症状、例えばアナフィラキシーショック、全身性炎症反応症候群 (SIRS)
(xvii) 下記における置換療法:
- 先天性一次副腎不全、例えば、先天性副腎性器症候群
- 後天性一次副腎不全、例えば、アディソン病、自己免疫性副腎炎、メタ-感染性腫瘍、転移およびその他
- 先天性二次副腎不全、例えば、先天性下垂体機能低下
- 後天性二次副腎不全、例えば、メタ-感染性腫瘍およびその他
【0086】
(xix) 炎症、アレルギーおよび/または増殖プロセスを伴う嘔吐:
- 例えば、細胞増殖抑制剤誘導嘔吐における5-HT3との組合わせ
(xx) 炎症由来の疼痛、例えば、腰痛症
(xxi) 種々の疾患。
【0087】
その上、本発明による一般式Iの化合物は、合成グルココルチコイドが現在使用されている、上に記載しない、追加の病理学的症状の治療および予防に使用することができる (これに関して下記の文献を参照のこと: Hatz H. J.、Glucocorticoide: Immunologische Grundlagen, Pharmakologie und Therapierichtlinien、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH、 Stuttgart、1998) 。
【0088】
本発明は、また、組合わせ療法に関し、ここで1または2以上の本発明の化合物、またはそれらの薬学上許容される塩または1または2以上の化合物を含有する薬剤または1または2以上の化合物を含有する処方物を同時にまたは順次にまたは1または2以上の他の治療的活性剤または活性剤との組合わせ製剤として投与して1または2以上の症状を治療する。
【0089】
すべての前述の適応症 (i) 〜 (xx) は下記の文献にいっそう詳細に記載されている: Hatz H. J.、Glucocorticoide: Immunologische Grundlagen, Pharmakologie und Therapierichtlinien、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH、 Stuttgart、1998) 。
前述の病理学的症状における治療剤について、適当な投与量は変化し、例えば、下記に依存する: 一般式Iの化合物の活性強度、宿主、投与のタイプ、および治療すべき症状の種類および重症度、ならびに予防剤または治療剤としての使用。
【0090】
さらに、本発明によれば、下記が提供される:
(i) 疾患を治療する薬剤を製造するための本発明による一般式Iの化合物の1つまたはそれらの混合物の使用;
(ii) 疾患を治療する方法、前記方法は疾患を抑制する量の本発明による化合物を投与することを含んでなり、ここで前記量の化合物をこのような投薬を必要とする患者に投与する;
(iii)疾患を治療する医薬組成物、前記治療は本発明による一般式Iの化合物の1つまたはそれらの混合物および少なくとも1種の薬学上許容されるアジュバントおよび/または賦形剤を含んでなる。
【0091】
一般に、1日量が1μg〜100,000μgの本発明による化合物/kgの体重の範囲を含んでなるとき、満足すべき結果を期待することができる。より大きい動物、例えば、ヒトの場合において、推奨される1日量は1μg〜100,000μg /kgの体重の範囲である。投与量は好ましくは10〜30,000μg /kgの体重であり、より好ましくは10〜10,000μg /kgの体重である。例えば、この投与量は毎日数回適当に投与される。急性ショック (例えば、アナフィラキシーショック) を治療するために、前述の投与量を有意に超える個々の投与量が投与される。
【0092】
新規な化合物に基づく製剤の処方は、この分野において知られている方法において、ガレン製剤において普通に使用される、賦形剤、充填剤、分解に影響を与える物質、結合剤、湿潤剤、滑剤、吸収剤、希釈剤、香味補正剤、着色剤およびその他とともに活性成分を使用して実施され、必要な投与形態に加工される。この場合において、下記の文献を参照のこと: E. W. Martin, Remington’s Pharmaceutical Sciences、第15版、Mack Publishing Company、East Pennsylvania (1980) 。
【0093】
経口投与のために、ことに錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、丸剤、粉剤、顆粒剤、ロゼンジ、懸濁液、乳濁液または溶液は適当である。
非経口投与のために、注射および注入製剤が可能である。
動脈内注射のために、相応して調製された結晶懸濁液を使用することができる。
筋肉内注射のために、水性および油性注射溶液または懸濁液および対応するデポー製剤を使用することができる。
【0094】
経直腸投与のために、新規な化合物は坐剤、カプセル剤の形態 (例えば、浣腸剤の形態) および全身的治療および局所的治療の両方のための軟膏の形態で使用することができる。
新規な化合物の肺投与のために、化合物はエーロゾルまたは吸入剤の形態で使用することができる。
【0095】
眼、外耳チャンネル、中耳、鼻腔および副鼻腔への局所的適用のために、新規な化合物は滴、軟膏およびチンキとして対応する製剤において使用することができる。
局所的適用のために、ゲル、軟膏、脂肪軟膏、クリーム、パスタ、粉剤、ミルクおよびチンキの形態の処方物は可能である。十分な薬理学的作用を達成するために、一般式Iの化合物の投与量はこれらの製剤において0.01%〜20%であるべきである。
【0096】
本発明は、また、治療的に活性な成分として本発明による一般式Iの化合物を含んでなる。さらに、本発明による一般式Iの化合物は、薬理学的に適合性および許容されるアジュバントおよび賦形剤と一緒に治療的に活性な成分の一部分である。
本発明は、また、本発明による一般式Iの化合物の1つまたはそれらの混合物またはそれらの生理学的に適合性の塩と、薬学上許容されるアジュバントおよび賦形剤とを含有する医薬組成物を含んでなる。
【実施例】
【0097】
実験
実施例1(cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オール
3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-オキソプロピオン酸エチルエステル
396 mlのトルエン中のビス-(トリメチルシリル)-カリウムアミドの0.5 モル (198ミリモル) の溶液を、500 mlのトルエン中の26 g (180ミリモル) の2,6-ジフルオロアニソールおよび14.6 ml (198ミリモル) のシクロプロピルシアニドに0℃において40分間にわたって滴下する。それを室温において18時間攪拌し、氷冷却しながら水および1 Mの硫酸と混合する。有機相を分離し、水性相を酢酸エチルで数回抽出する。それをブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空蒸発により濃縮する。
【0098】
シリカゲル上のクロマトグラフィー精製 (ヘキサン/酢酸エチル 10%〜20%) 後、12.7 gの1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピルニトリルが得られる。12.7 g (66.1ミリモル) のニトリルをトルエン中で-78℃において82.7 ml (99.2ミリモル) の水素化ジイソプロピルアルミニウム溶液 (トルエン中の20%) と混合し、-78℃において3時間後、11.1 mlのイソプロパノールを滴下した。それを放置して-5℃に加熱し、150 mlの10%酒石酸水溶液を添加する。エーテルで希釈した後、それを激しく攪拌し、有機相を分離し、水性相を酢酸エチルで数回抽出する。それをブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空蒸発により濃縮する。11.8 gのアルデヒドが黄色油状物として得られる。
【0099】
60 mlのテトラヒドロフラン中の16.3 g (60.7ミリモル) の2-ジエチルホスホン-2-エトキシ酢酸エチルエステルの溶液を、氷中で冷却しながら20分以内に、33.4 ml (66.8ミリモル) のトラヒドロフラン-ヘプタン-トルエン中のリチウムジイソプロピルアミドの2 M溶液と混合し、それを0℃において30分間攪拌する。30分以内に、61 mlのテトラヒドロフラン中の11.8 g (60.7ミリモル) のIの溶液を0℃において滴下する。室温において20分後、氷水を添加し、それをエーテルおよび酢酸エチルで数回抽出する。それを飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発により濃縮する。粗生成物を170 mlのエタノール中の170 mlの2 Mの水酸化ナトリウム溶液で室温において15時間かけてけん化する。13.9 gの酸が得られ、これを87 mlの2 N硫酸と90℃において16時間にわたって攪拌する。
【0100】
冷却後、それを炭酸カリウムで塩基性とし、エーテルで洗浄し、塩酸で酸性化する。酢酸エチルで抽出した後、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、10.2 gの粗製ケト酸が得られる。10.2 g (40.6ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-オキソプロパン酸および4.5 ml (85.3ミリモル) の硫酸 (96%) を200 mlのエタノール中で1時間還流させる。このバッチを真空蒸発により濃縮し、残留物を氷水に添加し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とする。それを酢酸エチルで数回抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥 (硫酸ナトリウム) し、真空蒸発により濃縮する。リカゲル上のクロマトグラフィー精製 (ヘキサン/酢酸エチル 20%) 後、9.5 gの3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-オキソプロピオン酸エチルエステルが得られる。
【0101】
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.90 (m、4H) 、1.29 (t、3H) 、3.09 (s、2H) 、3.99 (d、3H) 、4.20 (q、2H) 、6.87 (ddd、1H) 、6.95 (ddd、1H) 。
【0102】
3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパノール
343 mlのDMF中の9.6 g (34.3ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-オキソプロピオン酸エチルエステルおよび34.5 ml (233ミリモル) の (トリフルオロメチル)-トリメチルシランを0℃において49.6 gの塩化セシウムと混合する。それを0℃において2時間攪拌し、次いで反応混合物を水に添加する。それを酢酸エチルで数回抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空蒸発により濃縮する。
【0103】
シリカゲル上のクロマトグラフィー精製 (ヘキサン/酢酸エチル 10%〜40%) 後、10.4 gの3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパン酸エチルエステルが黄色油状物として得られる。この油を297 mlのジエチルエーテル中で0℃において2.25 g (59.4ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムと混合し、室温においてさらに1時間攪拌する。20 mlの飽和塩化アンモニウム溶液をこのバッチに注意して添加し、15分間激しく攪拌する。それを酢酸エチルで数回抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空蒸発により濃縮する。
【0104】
シリカゲル上のクロマトグラフィー精製 (ヘキサン/酢酸エチル 10%〜50%) 後、5.6 gの3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-1,2-ジオールが得られる。12.4 ml ( 89ミリモル) のトリエチルアミンおよび、少しずつ10分かけて、11 g (70ミリモル) のピリジンSO3錯体を100 mlのジクロロメタンおよび61 mlのDMSO中の5.6 g (18.1ミリモル) のジオールに添加する。それを3時間かけて攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液を添加する。この混合物をさらに15分間攪拌し、相を分離し、それをジクロロメタンで抽出する。それを水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を真空除去し、シリカゲル上のクロマトグラフィー精製 (ヘキサン/酢酸エチル 0〜50%) 後、5.9 gの生成物が得られる。
【0105】
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.68-0.76 (m、2H) 、0.90-1.02 (m、2H) 、2.03 (d、1H) 、2.91 (d、1H) 、3.85 (s、1H) 、4.03 (s、3H) 、6.80 (d、1H) 、6.87 (ddd、1H) 、6.98 (dd、1H) 、9.26 (s、1H) 。
【0106】
200 mg (0.65ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-トリフルオロメチルプロパナール、120 mg (0.76ミリモル) の5-アミノ-2-メチルキノリンおよび0.3 mlのテトラエチルチタンを25 mlのトルエン中で100℃において2時間攪拌する。冷却後、それを水中に注ぎ、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、酢酸エチルで再びよく洗浄する。濾液の相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去し、270 mgの3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-1-(2-メチル-キノリン-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールが粗生成物として得られる。
【0107】
5.5 ml (5.5ミリモル) の1 Mの三塩化ホウ素溶液を-30℃において27 mlのCH2Cl2中の270 mg (0.6ミリモル) のイミンに滴下する。それを放置して温室に加熱し、20時間攪拌する。このバッチを飽和NaHCO3と混合し、相を分離し、水性相をCH2Cl2で抽出し、一緒にした有機相を乾燥 (Na2SO4) し、真空蒸発により濃縮する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜70%) および引き続くHPLC (Kromasil C18、水/アセトニトリル 30〜60%) により、24 mgの生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.74 (d、3H) 、2.52 (d、1H) 、2.69 (s、3H) 、3.12 (d、1H) 、4.55 (s、1H) 、5.81 (q、1H) 、6.34 (d、1H) 、6.73 (dd、1H) 、6.94 (d、1H) 、7.35 (d、1H) 、7.42 (t、1H) 。
【0108】
実施例2(cis,Z)-5-{[4-エチリデン-6-フルオロ-2,5-ジヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
5-アミノイソキノリン-2(1H)-オン:
4.5 gの5-ニトロキノリン-2(1H)-オン (Chem. Pharm. Bull. (1981) 、29、pp. 651-56) を200 mlの酢酸エチルおよび500 mlのメタノール中で触媒として450 mgの活性炭担持パラジウムの存在下に常圧下に水素化して、反応を完結させる。ケイ藻土を通す濾過により触媒を除去し、反応溶液を真空蒸発により濃縮する。3.8 gの標題化合物が黄色固体として得られる。
1H-NMR (DMSO): δ= 5.85 (bs、2H) 、6.27 (d、1H) 、6.33 (d、1H) 、6.43 (s、1H) 、7.10 (t、1H) 、8.07 (d、1H) 、11.39 (br、1H) 。
【0109】
0.41 ml (2.0ミリモル) のチタンテトラエチラートを3 mlのトルエン中の300 mg (0.98ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパナールおよび188 ml (1.18ミリモル) の5-アミノイソキノリン-2(1H)-オンに添加し、この混合物を1時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを水中に注ぎ、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、酢酸エチルで再びよく洗浄する。濾液の相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。こうして粗製形態で得られる5-({3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-1-イル}-イミノ)-キノリン-2(1H)-オンを、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50%) により精製する。
【0110】
こうして得られた265 mg (0.52ミリモル) のイミンを10 mlのジクロロメタン中に取り、-60℃に冷却する。8.9 ml (8.9ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの三臭化ホウ素溶液を10分かけて滴下し、それを一夜放置して加熱する。この溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、15分間激しく攪拌する。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜50%) および引き続くHPLC (Kromasil C18、水/アセトニトリル 30〜60%) 後、10.3 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.76 (d、3H) 、2.53 (d、1H) 、3.13 (d、1H) 、4.53 (s、1H) 、5.82 (q、1H) 、6.19 (d、1H) 、6.57 (d、1H) 、6.69 (d、1H) 、6.77 (dd、1H) 、6.98 (dd、1H) 、7.29 (t、1H) 、8.24 (d、1H) 。
【0111】
実施例35-{[2-ヒドロキシ-4-プロピリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エナール
1.4 ml (0.7ミリモル) のトルエン中の0.5 MのCD3ODチタンテトライソプロピラート溶液を400 mg (1.4ミリモル) の1,1’-ビス-2-ナフトールに添加し、この赤色溶液を室温において2時間攪拌する。1.1 g (7.6ミリモル) の2-フェニル-1-ペンテンおよび2.5 g (15.2ミリモル) のトリフルオロピルビン酸エチルを添加し、この混合物を8時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを直ちにシリシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 15%) により精製し、1.5 gの2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エン酸エチルエステルがE/Z混合物として得られる。
【0112】
0.75 g (2.3ミリモル) の (E)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エン酸エチルエステルを20 mlのジエチルエーテルの中で-20℃に冷却し、175 ml (4.6ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムを固体の形態で10分かけて少しずつ添加する。それを0℃において1時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぐ。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜15%) により分離した後、0.42 gの (E)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エナールおよび0.12 gのアルコールが得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.06 (t、3H) 、2.26 (dq、2H) 、3.26 (d、1H) 、3.33 (d、1H) 、3.69 (s、1H) 、5.79 (t、1H) 、7.20-7.33 (m、5H) 、9.22 (s、1H) 。
【0113】
0.3 ml (1.5ミリモル) のチタンテトラエチラートを5 mlのトルエン中の200 mg (0.73ミリモル) の2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エナールおよび120 mg (0.73ミリモル) の5-アミノ-キノリン-2(1H)-オンに添加し、この混合物を2時間にわたって100℃に加熱する。冷却後、それを水中に注ぎ、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去し、310 mgの5-{[2-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロメチル)-ヘプト-4-エン-1-イル}イミノ)-キノリン-2(1H)-オンが粗生成物として得られる。5 mlのジクロロメタン中の155 mg (0.36ミリモル) の前記化合物を取り、-78℃に冷却する。
【0114】
1.8 ml (1.8ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの四塩化チタン溶液を5分かけて少しずつ添加し、10分後に冷却浴を除去する。30分後、温室に加熱された溶液を氷と重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、10分間激しく攪拌する。それを酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜50%) 後、12 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.17 (t、3H) 、2.32 (dq、2H) 、2.85 (d、1H) 、3.07 (d、1H) 、5.18 (s、1H) 、6.32 (t、1H) 、6.52 (d、1H) 、6.60 (d、1H) 、6.71 (d、1H) 、7.18 (d、1H) 、7.26 (t、2H) 、7.37 (t、1H) 、7.69 (d、1H) 、8.25 (d、1H) 。
【0115】
実施例4(cis,Z)-5-{[4-エチリデン-6-フルオロ-2,5-ジヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-2-メチルフタリジン-1-オン
5-アミノ-2-メチル-キナゾリン-1-オン
3-ブロモ-4-ニトロ-フタリド
5.37 gの4-ニトロフタリド (Tetrahedron Lett. (2001) 、42、pp. 1647-50) 、8.04 gのN-ブロモスクシンイミドおよび196 mgのベンゾイルペルオキシドを80 mlのベンゾトリフルオライド中で還流させ、反応が完結するまで、光への暴露により加熱する。それを水に添加し、ジクロロメタンで抽出し、水で数回洗浄し、乾燥し、溶媒を真空除去する。7.24 gの3-ブロモ-4-ニトロ-フタリドが固体として得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 7.26 (s、1H) 、7.88 (t、1H) 、8.3 (d、1H) 、8.56 (d、1H) 。
【0116】
5-ニトロ-フタリジン-1-オン
18.25 gの硫酸ヒドラジンおよび14.88 gの炭酸ナトリウムを300 mlのDMF中で100℃において1時間攪拌する。次いで、100 mlのDMF中の7.24 gの3-ブロモ-4-ニトロ-フタリドを添加し、それを100℃においてさらに4時間攪拌する。それを水に添加し、酢酸エチルで数回抽出し、有機相を水およびブラインで洗浄する。それを乾燥し、溶媒を真空除去する。結晶化後、2.35 gの5-ニトロ-2-メチル-フタリジン-1-オンが固体として得られる。
1H-NMR (300 MHz、DMSO-6): δ= 8.05 (t、1H) 、8.57-8.66 (m、2H) 、8.73 (s、1H) 、13.13 (bs、1H) 。
【0117】
2-メチル-5-ニトロ-フタリジン-1-オン
1.6 gの5-ニトロ-フタリジン-1-オンおよび2.31 gの炭酸カリウムを60 mlのDMF中で10分間攪拌する。1.1 gのヨウ化メチルを添加し、それを一夜攪拌する。それを水に添加し、酢酸エチルで数回抽出し、有機相を水およびブラインで洗浄する。それを乾燥し、溶媒を真空除去する。1.57 gの2-メチル-5-ニトロ-2-メチル-フタリジン-1-オンが黄色固体として得られる。
1H-NMR (300 MHz、DMSO-6): δ= 3.73 (s、3H) 、8.05 (t、1H) 、8.62 (d、2H) 、8.75 (s、1H) 。
【0118】
5-アミノ-2-メチル-フタリジン-1-オン
1.57 gの2-メチル-5-ニトロ-2-メチル-フタリジン-1-オンおよび30 mgの活性炭担持パラジウムを45 mlの酢酸エチル中に懸濁させ、常圧下に水素で水素化する。それをケイ藻土を通して濾過し、溶媒を真空除去する。1.26 gの5-アミノ-2-メチル-フタリジン-1-オンが黄色固体として得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 3.81 (s、3H) 、7.0 (d、1H) 、7.5 (t、1H) 、7.8 (d、1H) 、8.16 (s、1H) 。
【0119】
0.6 ml (2.4ミリモル) のチタンテトラエチラートを50 mlのトルエン中の430 mg (1.4ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパナールおよび253 mg (1.44ミリモル) の5-アミノ-2-メチル-フタリジン-1-オンに添加し、この混合物を2時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを水に添加し、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の有機相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。こうして粗製形態で得られる650 mgの5-({3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-1-イル}-イミノ)-2-メチル-フタリジン-1-オンを55 mlのジクロロメタン中に取り、-30℃に冷却する。
【0120】
12 ml (12 ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの三臭化ホウ素溶液を10分かけて滴下し、引き続いてこの溶液を18時間にわたり還流させる。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜50%) および引き続くHPLC (Kromasil C18、水/アセトニトリル 30〜60%) 後、75 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.76 (d、3H) 、2.55 (d、1H) 、3.13 (d、1H) 、3.84 (s、1H) 、4.59 (s、1H) 、5.85 (q、1H) 、6.74-6.84 (m、3H)、7.56 (t、1H) 、7.63 (d、1H) 、8.56 (s、1H) 。
【0121】
実施例5(cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
5-アミノ-2-メチルキナゾリン
12.7 g (62ミリモル) の2-メチル-5-ニトロ-3H-キナゾリン-4-オン (M. T. Bogert、V. J. Chambers J. Org. Chem. 1905、649-658) および37.5 gの五塩化リンを75 mlの塩化ホスホリル中で20時間かけて還流させる。冷却後、それを飽和NaHCO3溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を乾燥し、溶媒を除去する。
【0122】
14 gの4-クロロ-2-メチル-5-ニトロキナゾリンが得られ、その4.5 g (20.2ミリモル) を225 mlの酢酸エチルおよび22.5 mlのトリエチルアミン中に溶解する。2 gのパラジウムを炭素に添加し、常圧水素雰囲気下にそれを氷冷しながら4時間攪拌する。セライトを通す濾過により触媒を溶液から除去し、次いで200 mlのアルコールで再洗浄し、蒸発により濃縮する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (酢酸エチル/エタノール 0〜10%) 後、530 mgの生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 2.87 (s、3H) 、4.52 (br、2H) 、6.77 (d、1H) 、7.33 (d、1H) 、7.65 (t、1H) 、9.40 (s、1H) 。
【0123】
0.8 ml (3.2ミリモル) のチタンテトラエチラートを75 mlのトルエン中の500 mg (1.63ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパナールおよび300 mg (1.88ミリモル) の5-アミノ-2-メチル-キナゾリン-1-オンに添加し、この混合物を2時間かけて100℃に加熱する。冷却後、れを水に添加し、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の有機相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜60%) 後、350 mgの3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-1-[(2-メチル-キナゾル-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールが得られ、これを36 mlのジクロロメタン中に取り、-30℃に冷却する。
【0124】
7.9 ml (7.9 ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの三臭化ホウ素溶液を10分かけて滴下し、引き続いてこの溶液を5時間にわたり還流させる。冷却した溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、15分間激しく攪拌する。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびHPLC (Kromasil C18、水/アセトニトリル 30〜60%) 後、86 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.83 (d、3H) 、2.66 (d、1H) 、2.81 (s、3H) 、3.22 (d、1H) 、5.03 (d、1H) 、4.67 (d、1H) 、5.85 (d、1H) 、5.95 (q、1H) 、6.55 (d、1H) 、6.85 (dd、1H) 、6.95 (d、1H) 、7.28 (d、1H) 、7.66 (t、1H) 、9.35 (s、1H) 。
【0125】
実施例5A/5B
(rac,cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオールを調製用キラルHPLC (Chiracel OD 20μ) により対掌体-純粋化合物に分割する:
(+)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 8.0分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 10%、1 ml/分の流れ)
(-)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 11.1分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 10%、1 ml/分の流れ)
【0126】
実施例6(cis,Z)-6-クロロ-4-エチリデン-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
3,3,3-トリフルオロ-2-[1-(3-クロロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピルメチル]-2-ヒドロキシ-プロピオンアルデヒド
1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロパンカルボニトリル
5.50 g (30.36ミリモル) の (3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)アセトニトリルを50 mlのDMF中に溶解する。0℃において、2.96 g (76.93ミリモル) の水素化ナトリウム懸濁液 (55〜60%) をカバーガス下に30分以内に添加する。
【0127】
0℃においてさらに30分間攪拌した後、7.16 g (38.09ミリモル) の1,5-ジブロモエタンを滴下する。室温において一夜攪拌した後、反応混合物を水に添加し、メチルt-ブチルエーテルで3回抽出する。一緒にした有機抽出液を通常のようにブラインで洗浄し、乾燥する。乾燥後残る残留物を濾過し、溶媒を回転除去し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (移動溶媒: 酢酸エチル/ヘキサン) に付す。4.36 g (69.2%) の必要な生成物が単離される。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.34 (2H) 、4.13 (3H) 、7.02 (1H) 、7.18 (1H) 、7.39 (1H) 。
【0128】
1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロパンカルボアルデヒド
4.36 g (21ミリモル) の1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロパンカルボニトリルを75 mlのトルエン中に溶解し、反応混合物を-70℃に冷却する。この温度において、26.14 ml (31.50ミリモル) のトルエン中の1.2 ミリモルのDIBAH溶液を滴下し、このバッチをこの温度においてさらに2時間攪拌する。次いで、239.2 mlの10%酒石酸を注意して滴下し、これにより温度は-5℃から+5℃に急速に上昇する。
【0129】
短時間攪拌した後、メチルt-ブチルエーテルを添加し、このバッチを激しく攪拌する。有機相を分離し、水性相を引き続いてメチルt-ブチルエーテルで再び抽出する。一緒にした有機抽出液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。乾燥剤を濾過除去し、溶液を回転し、5.42 g (> 100%) のアルデヒドが得られ、これを粗製形態でさらに使用する。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.39 (2H) 、1.68 (3H) 、3.86 (3H) 、7.00-7.12 (2H) 、7.37 (1H) 、9.20 (1H) 。
【0130】
(E/Z)-3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-エトキシ-アクリル酸エチルエステル
0℃において、15.3 ml (25.24ミリモル) のブチルリチウム (ヘキサン中の1.6モル) を5.9 mlのテトラヒドロフラン中の2.5 g (24.47ミリモル) のジイソプロピルアミンにゆっくり滴下し、それをさらに30分間攪拌する。こうして製造されたLDAを5.63 g (20.98ミリモル) の (ジエトキシ-ホスホリル)-エトキシ-酢酸に滴下し、特に0℃において、17.3 mlのテトラヒドロフラン中に導入する。20分間攪拌した後、17.3 mlのTHF中に溶解した4.42 g (20.98ミリモル) のアルデヒド (前節において記載した) を0℃において脱プロトン化ポリスルホネートに滴下する。
【0131】
室温において一夜攪拌した後、この反応混合物を水と混合し、メチルt-ブチルエーテルで3回抽出する。一緒にした有機抽出液を通常のようにさらに仕上げ、残る残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (移動溶媒: 酢酸エチル/ヘキサン) に付す。4.83 g (70.9%) の必要な化合物がE/Z混合物として単離される。この理由で、組込みではなく、シグナルの位置のみを下記の1H-NMRにおいて示す。1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 0.85-0.99、1.09、1.16-1.40、3.49、3.73、3.94、4.00、4.10-4.29、5.70、6.08、6.90-7.00、7.19-7.30。
【0132】
(E/Z)-3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-エトキシ-アクリル酸:
4.83 g (14.87ミリモル) の(E/Z)-3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-エトキシ-アクリル酸エチルエステルを140 mlのエタノール/水 2:1中の1 M NaOHと混合し、室温において一夜攪拌する。エタノールを回転蒸発器中で除去し、この混合物を水で希釈し、メチルt-ブチルエーテルで3回抽出する。有機相をTLCモニター後に廃棄する。水性相を1 M HClで酸性化し、メチルt-ブチルエーテルで3回抽出する。一緒にした有機抽出液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。通常の手順に従い得られる残留物 (4.33 g = 98.2%) を粗製形態で次の段階において使用する。この理由で、組込みではなく、シグナルの位置のみを下記の1H-NMRにおいて示す。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 0.88、1.00、1.13-1.49、3.50、3.80、3.95、4.00、5.93、6.22、6.92-7.00、7.19-7.30、7.40。
【0133】
3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-オキソ-プロピオン酸:
4.33 g (14.59ミリモル) の (E/Z)-3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-エトキシ-アクリル酸を55 mlの硫酸 (1 M) 中に添加し、90℃において一夜攪拌する。冷却後、それを多少の水で希釈し、炭酸カリウムで塩基性とする。それをメチルt-ブチルエーテルで3回抽出し、一緒にした有機抽出液をTLCモニター後に廃棄する。水性相を1 Mの塩酸で酸性化し、メチルt-ブチルエーテルで抽出する。追加の通常の仕上げ後、3.40 g (86.7%) の必要なα-ケトカルボン酸が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 0.97 (2H) 、1.05 (2H) 、3.19 (2H) 、4.05 (3H) 、6.99 (1H) 、7.20-7.30 (2H) 。
【0134】
3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-オキソ-プロピオン酸エチルエステル:
15.12 g (56.27ミリモル) の3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-オキソ-プロピオン酸を350 mlのエタノール中に溶解し、6.3 mlの硫酸 (濃) と混合する。5時間還流させた後、乾燥状態に到達するまで反応混合物を回転させる。残留物を700 mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液中に取り、酢酸エチルで3回抽出する。一緒にした有機抽出液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾過除去した後、溶媒を回転除去する。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (移動溶媒: 酢酸エチル/ヘキサン) に付した後、12.36 g (74%) の必要なエステルが単離される。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 0.90-0.98 (4H) 、1.20 (3H) 、3.19 (2H) 、3.97 (3H) 、4.20 (2H) 、6.95 (1H) 、7.20-7.30 (2H) 。
【0135】
2-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピルメチル]-3,3,3-トリフルオロ-2-トリメチルシリルオキシ-プロピオン酸エチルエステル:
6.18 g (20.83ミリモル) の3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-オキソ-プロピオン酸エチルエステルおよび3.55 g (24.99ミリモル) の (トリフルオロメチル)-トリメチルシランを33 mlのテトラヒドロフラン中に溶解する。51 mgのフッ化テトラブチルアンモニウム三水和物を添加した後、それを室温において一夜攪拌する。この反応混合物をメチルt-ブチルエーテルで希釈し、まず水で洗浄し、次いでブラインで洗浄する。通常の手順 (乾燥および溶媒の濾過除去) 後、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (移動溶媒: 酢酸エチル/ヘキサン) に付す。5.65 g (66.4%) の必要であるが、汚染した化合物が単離される。
【0136】
2-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピルメチル]-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-プロピオン酸エチルエステル:
5.65 g (1.75ミリモル) の前節において記載した化合物を76 mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、4.34 g (13.75ミリモル) のフッ化テトラブチルアンモニウム三水和物と混合する。室温において1時間攪拌した後、それを通常のように仕上げ、溶媒を回転した後に残る残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (移動溶媒: ヘキサン/酢酸エチル 0〜30%) に付す。3.24 g (64.3%) の必要な化合物が単離される。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 0.59-0.69 (1H) 、0.73-0.82 (1H) 、0.98-1.20 (5H) 、1.75 (1H) 、3.09 (1H) 、3.39-3.51 (1H) 、3.80 (1H) 、3.85-4.03 (4H) 、6.92 (1H) 、7.08 (1H) 、7.25 (1H) 。
【0137】
3,3,3-トリフルオロ-2-[1-(3-クロロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピルメチル]-2-ヒドロキシ-プロピオンアルデヒド:
0.850 g (2.317ミリモル) の前節において記載した化合物を8 mlのジエチルエーテル中に溶解し、0℃においてカバーガス下に66 mg (1.74ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムと少しずつ混合する。0〜5℃においてさらに1時間攪拌した後、2.7 mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液を0℃において注意して滴下する。メチルt-ブチルエーテル3回抽出した後、一緒にした有機抽出液を通常のように洗浄する。究極的に得られた残留物をフラッシュマスター (Flashmaster) 上のクロマトグラフィーに付す。750 mg (65.5%) の64%の必要なアルデヒドおよび36%の出発エステルから成る混合物が単離される。
【0138】
0.39 ml (1.9ミリモル) のチタンテトラエチラートを28 mlのトルエン中の300 mg (0.93ミリモル) の3,3,3-トリフルオロ-2-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピルメチル]-2-ヒドロキシ-プロピオンアルデヒドおよび155 mg (0.98ミリモル) の5-アミノ-2-メチルキナゾリンに添加し、この混合物を2時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを水中に注ぎ、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、酢酸エチルで十分に再洗浄する。濾液の相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。こうして粗製形態で得られる3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-[(2-メチル-キナゾル-5-イル)イミノ]-2-トリフルオロメチル)プロパン-2-オールを23 mlのジクロロメタン中に取り、-20℃に冷却する。
【0139】
7.8 ml (7.8ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの三臭化ホウ素溶液を10時間かけて滴下し、この溶液を引き続いて3時間還流させる。冷却した溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、15分間激しく攪拌する。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (1. 分離: ヘキサン/酢酸エチル 15%〜20%、2. 分離: ヘキサン/プロパノール 10%) 後、4 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.75 (d、3H) 、2.58 (d、1H) 、2.83 (s、3H) 、3.15 (d、1H) 、4.65 (s、1H) 、5.87 (q、1H) 、6.50 (d、1H) 、6.84 (d、1H) 、7.19 (d、1H) 、7.25 (d、1H) 、7.71 (t、1H) 、9.65 (s、1H) 。
【0140】
実施例7(cis,Z)-6-クロロ-4-エチリデン-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
5-アミノ-7-フルオロ-2-メチルキナゾリン
17 g (70.5ミリモル) の3,6-ジフルオロ-2-N-ピバロイルアミノベンズアルデヒド (L. Florvall、I. Fagervall、L.-G. Larsson、S. B. Ross、Eur. J. Med. Chem. 34 (1999) 137-151) 、9.2 gのアセトアミジン塩酸塩、13.4 gの炭酸カリウムおよび10.4 gのモレキュラーシーブ (4A) を一緒に70 mlのブチロニトリルに添加する。それを激しく攪拌しながら145℃に17時間に加熱し、溶媒を真空除去する。残留物をシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜70%) に付し、4.5 gの7-フルオロ-5-N-ピバロイルアミノ-2-メチルキナゾリンが得られる。
【0141】
1 g (3.82ミリモル) の7-フルオロ-5-N-ピバロイルアミノ-2-メチルキナゾリンを74 mlのトルエン中に溶解し、-70℃に冷却する。30分かけて、9.5 ml (11.4ミリモル) の1.2 Mのトルエン中の水素化ジイソブチルアルミニウム溶液を滴下する。反応混合物を放置して-40℃に加熱し、-40℃において4時間攪拌する。水をゆっくり添加し、それを沈殿物が成形するまで室温において30分間攪拌し、この沈殿物をセライトを通す濾過により除去する。相を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜100%) 後、64 mgの生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 2.83 (s、3H) 、4.67 (br、2H) 、6.50 (dd、1H) 、6.93 (dd、1H) 、9.23 (s、1H) 。
【0142】
実施例6におけるようにして、15 mgの相応して生成した3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾル-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)-プロパン-2-オールをBBr3溶液と反応させ、1時間還流させる。仕上げおよびシリカゲル上のクロマトグラフィー (酢酸エチル) 後、1.6 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.82 (d、3H) 、2.60 (d、1H) 、2.81 (s、3H) 、3.24 (d、1H) 、4.60 (d、1H) 、5.94 (q、1H) 、6.08 (d、1H) 、6.24 (dd、1H) 、6.88 (d、1H) 、6.90 (dd、1H) 、7.27 (d、1H) 、9.25 (s、1H) 。
【0143】
実施例8(cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
実施例5におけるようにして、800 mg (2.61ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパナールおよび500 mg (2.82ミリモル) の5-アミノ-7-フルオロ-2-メチル-キナゾリンから、1-[(7-フルオロ-2-メチル-キナゾル-5-イル)イミノ]- 3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールが定量的に製造される。24 ml (24ミリモル) のBBr3溶液を使用する処理および引き続く14時間にわたる還流により、同様なクロマトグラフィーおよびHPLC後、130 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.77 (d、3H) 、2.57 (d、1H) 、2.80 (s、3H) 、3.14 (d、1H) 、4.64 (s、1H) 、5.86 (q、1H) 、6.26 (dd、1H) 、6.77-6.97 (m、2H) 、7.02 (dd、1H) 、9.57 (s、1H) 。
【0144】
実施例8A/8B
(rac,cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオールを調製用キラルHPLC (Chiracel OD-H 5μ) により対掌体-純粋化合物に分割する:
(+)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 10.4分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 7%、1 ml/分の流れ)
(-)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 16.5分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 7%、1 ml/分の流れ)
【0145】
実施例9(cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
5-アミノ-8-フルオロ-2-メチルキナゾリン
50℃でありかつこの温度において前もって1時間攪拌した、11 mlの水および1.6 mlの濃塩酸 (37%) 中の2.4 g (18.6ミリモル) の2,5-ジフルオロアニリンの溶液を、72 mlの水中の3.3 g (20.25ミリモル) の抱水クローラルおよび21.27 g (149.7ミリモル) の硫酸ナトリウムの溶液に添加する。それを室温においてさらに30分間攪拌し、19 mlの水中の4.09 g (58.9ミリモル) の塩化ヒドロキシアンモニウムを添加した後、それを45分かけて125℃に加熱し、この温度に5分間保持する。冷却後、さらに1時間後、堆積した淡褐色沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥する。3.0 g (150ミリモル) のヒドロキシルイミンが中間生成物として得られ、これを60℃において15 mlの濃硫酸中に少しずつ溶解する。
【0146】
添加が完結した後、それを80℃に2時間に加熱し、90℃に4時間に加熱する。それを放冷し、この溶液を100 gの氷中に注ぐ。それを酢酸エチルで抽出し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発により濃縮する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜45%) 後、1.2 g (7.1ミリモル) の4,7-ジフルオロイサチンが得られる。1.8 mlの30%過酸化水素溶液を30 mlの1 Mの水酸化ナトリウム溶液中のイサチンに10分かけてを滴下する。室温において2時間攪拌した後、それを0℃に冷却し、5 mlの4 Mの塩酸を添加し、50 mlの水で希釈する。それを酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発により濃縮し、こうして1.27 gの3,6-ジフルオロアントラニル酸が定量的に得られ、これをそれ以上精製しないで反応させる。
【0147】
3,6-ジフルオロアントラニル酸を8 mlの酢酸無水物中で100℃に45分間加熱する。冷却後、生成する酢酸および過剰の酢酸無水物をトルエンとともに共沸的に真空除去する。残留物を氷中で冷却しながら40 mlの25%アンモニア溶液と混合し、それを72時間攪拌する。それを水で希釈し、酢酸で酸性化する。それを酢酸エチルで抽出し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発により濃縮する。こうして得られた1.03 g (5.25ミリモル) の5,8-ジフルオロ-2-メチル-3H-キナゾリン-4-オンおよび6 gの五塩化リンを20 mlの塩化ホスホリル中で12時間かけて125℃に加熱する。
【0148】
冷却後、それを飽和NaHCO3溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を乾燥し、溶媒を除去する。1.7 gの4-クロロ-5,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリンが定量的に得られ、これを60 mlの酢酸エチルおよび5 mlのトリエチルアミン中に溶解する。600 mgの炭素担持パラジウムを添加し、常圧において水素雰囲気下に2時間震蘯させる (480 mlの水素の吸収) 。セライト上の濾過により、触媒を溶液から除去し、次いでそれを100 mlのエタノールで再洗浄し、蒸発により濃縮する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル/エタノール 0〜40%) 後、550 mgの5,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリンが得られる。
【0149】
890 mg (13.7ミリモル) のアジ化ナトリウムを10 mlのDMF中の240 mg (1.3ミリモル) の5,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリンおよび300 mg (1.13ミリモル) の18-クラウン-6に添加し、この混合物を8時間かけて125℃に加熱する。溶媒を真空除去し、それをシリカゲル上のクロマトグラフィー (酢酸エチル) に付し、52 mgの生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 2.29 (s、3H) 、4.31 (br、2H) 、6.67 (dd、1H) 、7.38 (dd、1H) 、9.37 (s、1H) 。
【0150】
0.62 ml (2.9ミリモル) のチタンテトラエチラートを50 mlのトルエン中の400 mg (1.3ミリモル) の3-[1-(3-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロパナールおよび266 mg (1.5ミリモル) の5-アミノ-8-フルオロ-2-メチルキナゾリンに添加し、この混合物を2時間かけて100℃に加熱する。冷却後、れを水に添加し、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の有機相を分離し、それを再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。こうして600 mgの1-[(7-フルオロ-2-メチル-キナゾル-5-イル)イミノ]-3-[1-(7-フルオロ-2-メトキシフェニル)-シクロプロピル]- 2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールが粗製形態で得られ、これを60 mlのジクロロメタン中に取り、0℃に冷却する。
【0151】
13.5 ml (13.5 ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの三臭化ホウ素溶液を10分かけて滴下し、引き続いてこの溶液を4.5時間にわたり還流させる。冷却した溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、15分間激しく攪拌する。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/2-プロパノール 0〜15%) 後、300 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.83 (d、3H) 、2.64 (d、1H) 、2.89 (s、3H) 、3.18 (d、1H) 、4.60 (d、1H) 、5.53 (d、1H) 、5.95 (q、1H) 、6.45 (dd、1H) 、6.45 (dd、1H) 、6.80 (dd、1H) 、6.97 (d、1H) 、7.41 (dd、1H) 、9.34 (s、1H) 。
【0152】
実施例9A/9B
(rac,cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオールを調製用キラルHPLC (Chiracel OD 10μ) により対掌体-純粋化合物に分割する:
(+)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 15.7分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 7%、1 ml/分の流れ)
(-)-対掌体: 分析用HPLC: Rt = 26.1分 (Chiracel OD 10μ、250×4.6 mm、ヘキサン/エタノール 10%、1 ml/分の流れ)
【0153】
実施例10(cis,Z)-4-エチリデン-6-フルオロ-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
実施例6におけるようにして、420 mgの相応して生成した3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-1-[(8-フルオロ-2-メチル-キナゾリン-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールをBBr3溶液と反応させ、2時間還流させる。仕上げおよびシリカゲル上のクロマトグラフィー (酢酸エチル/2-プロパノール 20〜30%) 後、13 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.75 (d、3H) 、2.57 (d、1H) 、2.87 (s、3H) 、3.14 (d、1H) 、4.60 (s、1H) 、5.86 (q、1H) 、6.41 (dd、1H) 、6.85 (d、1H) 、7.25 (d、1H) 、7.48 (dd、1H) 、9.68 (s、1H) 。
【0154】
実施例11(cis)-6-フルオロ-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-4-イソプロピリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
4-(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-2-ヒドロキシ-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ヘキシ-4-エナール
24.5 ml (235ミリモル) の2-メチル-プロピオン酸クロライドを、0℃において150 mlのジクロロメタンおよび24 mlのピリジン中の20 ml (214ミリモル) の2-フルオロフェノールに滴下する。この混合物を2時間攪拌し、200 mlの1 Mの塩酸を添加する。それをジクロロメタンで抽出し、水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去した後、43 gの2-メチルプロピオン酸-2-フルオロフェニルエステルが定量的に得られる。
【0155】
20 mlの1,2-クロロベンゼン中の43 g (214ミリモル) の2-メチルプロピオン酸-2-フルオロフェニルエステルを25 mlの1,2-クロロベンゼン中の28 gの三塩化アルミニウムに滴下し、この混合物を引き続いて100℃において24時間攪拌する。それを放冷し、ジクロロメタンで希釈し、4 Mの塩酸と氷との混合物中に注意して注ぐ。相を分離し、それをジクロロメタンで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜40%) により精製し、26.5 gの1-(3-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンおよび12 gの1-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンが得られる。
【0156】
4.4 gの1-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンを30 mlのDMF中に溶解し、3.73 g (27ミリモル) の炭酸カリウムおよび1.7 ml (29ミリモル) のヨウ化メチルを添加する。この混合物を室温において20時間攪拌し、それを水中に注ぎ、ジエチルエーテル/ヘキサン (1:1) および酢酸エチルで抽出する。それをブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去した後、4.8 gの1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンが定量的に得られる。
【0157】
3.25 g (50ミリモル) の亜鉛ダストおよび139 mg (0.5ミリモル) の塩化鉛 (II) を50 mlのTHF中に懸濁させ、2.9 ml (26ミリモル) のジクロロメタンを室温において添加する。それをさらに30分間攪拌し、5.5 ml (5.5ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの塩化チタン (IV) 溶液を滴下し、この混合物をわずかに加熱する。室温において1時間後、10 mlのTHF中の1.0 g (5.1ミリモル) の1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンを滴下する。それを室温においてさらに13時間攪拌する。
【0158】
それをジエチルエーテルで希釈し、反応混合物を4 Mの塩酸と氷との混合物中に注意して注ぐ。相を分離し、それをジエチルエーテルで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/イソプロピルエーテル 0〜20%) により精製し、0.47 gの2-フルオロ-1-メトキシ-6-(2-メチル-1-メチレンプロピル)-ベンゼンが得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.09 (d、6H) 、2.76 (m、1H) 、3.89 (s、3H) 、5.00 (s、1H) 、5.11 (s、1H) 、6.90 (dd、1H) 、7.08-7.13 (s、2H) 、9.38。
【0159】
0.25 ml (0.12ミリモル) のトルエン中の0.5 Mのチタンテトライソプロピラート溶液を0.5 mlのトルエン中の69 mg (0.24ミリモル) の1,1’-ビス-2-ナフトールに添加し、この赤色溶液を室温において2時間攪拌する。0.45 g (2.3ミリモル) の2-フルオロ-1-メトキシ-6-(2-メチル-1-メチレンプロピル)-ベンゼンおよび780 mg (4.6ミリモル) のトリフルオロピルビン酸エチルを添加し、それを0℃において24時間攪拌し、室温において24時間攪拌し、この混合物を5時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを直ちにシリシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜20%) により精製し、250 mgの4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン酸エチルエステルが得られる。
【0160】
250 g (0.7ミリモル) の4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン酸エチルエステルを10 mlのジエチルエーテルの中で-5℃に冷却し、56 ml (1.4ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムを固体の形態で10分かけて少しずつ添加する。それを0℃において2時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぐ。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 30%) により分離した後、140 mgの4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エナールおよび180 mgのアルコールが得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.56 (s、3H) 、1.88 (s、3H) 、3.09 (d、1H) 、3.26 (d、1H) 、3.67 (s、1H) 、3.89 (s、3H) 、6.68-6.90 (m、3H)、9.14 (s、1H) 。
【0161】
0.2 ml (1.0ミリモル) のチタンテトラエチラートを4 mlのトルエン中の75 g (0.23ミリモル) の4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エナールおよび41 mg (0.21ミリモル) の5-アミノ-8-フルオロ-2-メチルキナゾリンに添加し、この混合物を2時間かけて100℃に加熱する。冷却後、それを水中に注ぎ、激しく攪拌する。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去し、115.5 mgの4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-1-[(8-フルオロ-メチルキナゾリン-5-イル)-イミノ]-5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン-2-オールが粗生成物として得られる。
【0162】
このイミンを7 mlのジクロロメタン中に取り、-78℃に冷却する。1.3 ml (1.3ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの四塩化チタン溶液を5分かけて滴下し、20分後に冷却浴を除去する。さらに15分後、0℃に加熱された溶液を氷と重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、10分間激しく攪拌する。それを酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50%) 後、11 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.93 (s、3H) 、2.03 (s、3H) 、2.69 (d、1H) 、2.90 (s、3H) 、3.17 (d、1H) 、3.68 (s、3H) 、4.68 (d、1H) 、5.52 (d、1H) 、6.54 (dd、1H) 、6.90 (d、1H) 、7.10 (d、1H) 、7.43 (dd、1H) 、9.38 (s、1H) 。
【0163】
実施例12(cis,Z)-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-4-エチリデン-6-フルオロ-2-(トリフルオロメチル) -1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,5-ジオール
5-アミノ-7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン
156 ml (391ミリモル) のヘキサン中の2.5 Mのブチルリチウム溶液を、-70℃において385 mlのTHF中の41.7 g (180ミリモル) の2,2-ジメチル-N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-プロピオンアミドに滴下する。それを1時間攪拌し、次いで290 mlのTHF中の38.6 mlのDMFを滴下し、この溶液は-60℃に熱くなる。それを-70℃においてさらに1時間攪拌し、次いで冷たい反応溶液を2 kgの氷と400 mlの濃塩酸との混合物中に注ぐ。
【0164】
それを激しく攪拌し、1時間後、それをジエチルエーテルで数回抽出する。有機相を中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発により濃縮した後、49.3 g (188ミリモル) の粗製4,5,6-トリフルオロ-2-N-ピバロイルベンズアルデヒドが得られ、これを26 g (275ミリモル) の塩酸アセトアミジン、38.2 g (277ミリモル) の炭酸カリウムおよび30 gのモレキュラーシーブ (4A) と一緒に206 mlのブチロニトリル中に添加する。それを激しく攪拌しながら18時間145℃に加熱し、溶媒を真空除去する。残留物をシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜100%) に付し、9.1 gの7,8-ジフルオロ-5- N-ピバロイルアミノ-2-メチルキナゾリンが得られる。
【0165】
2.0 g (7.2ミリモル) の7,8-ジフルオロ-5- N-ピバロイルアミノ-2-メチルキナゾリンを140 mlのトルエン中に溶解し、-70℃に冷却する。30分かけて、24 ml (28.8ミリモル) のトルエン中の1.2 Mの水素化ジイソブチルアルミニウム溶液を滴下する。この反応混合物を放置して-25℃に加熱し、-25℃において2時間攪拌する。イソプロパノール、次いで水をゆっくり添加し、沈殿物が成形するまで、室温において12時間攪拌し、沈殿物をセライトを通す濾過により除去する。
【0166】
それを塩化メチレン-メタノール混合物で十分に再洗浄し、蒸発により濃縮する。残留物を200 mlの酢酸エチルおよび50 mlのメタノール中で100 gのシリカゲルおよび20 gの二酸化マンガンと一緒に激しく攪拌する。それをセライトを通して濾過し、塩化メチレン-メタノール混合物で十分に再洗浄し、蒸発により濃縮する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜100%) 後、370 mgの生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 2.81 (s、3H) 、6.64 (dd、1H) 、9.52 (s、1H) 。
【0167】
実施例6におけるようにして、33 mgの相応して生成した3-[1-(3-クロロ-2-メトキシ-フェニル)-シクロプロピル]-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチル-キナゾリン-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-オールをBBr3溶液と反応させ、1時間還流させる。仕上げおよびシリカゲル上のクロマトグラフィー (酢酸エチル/2-プロパノール 15%) 後、4.5 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.83 (d、3H) 、2.61 (d、1H) 、2.87 (s、3H) 、3.22 (d、1H) 、4.55 (d、1H) 、5.90 (d、1H) 、5.95 (q、1H) 、6.30 (dd、1H) 、6.82 (dd、1H) 、7.01 (dd、1H) 、9.31 (s、1H) 。
【0168】
実施例13(cis,E)-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-4-エチリデン-6-フルオロ-5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オール
E-4-(3-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-ペント-4-エナール
19.6 ml (225ミリモル) のプロピオン酸クロライドを、0℃において150 mlのジクロロメタンおよび24 mlのピリジン中の20 ml (214ミリモル) の2-フルオロフェノールに滴下する。この混合物を2時間攪拌し、200 mlの1 Mの塩酸を添加する。それをジクロロメタンで抽出し、水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去した後、36 gのプロピオン酸-2-フルオロフェニルエステルが定量的に得られる。
【0169】
20 mlの1,2-クロロベンゼン中の36 g (214ミリモル) のプロピオン酸-2-フルオロフェニルエステルを25 mlの1,2-クロロベンゼン中の28 gの三塩化アルミニウムに滴下し、この混合物を引き続いて100℃において24時間攪拌する。それを放冷し、ジクロロメタンで希釈し、4 Mの塩酸と氷との混合物中に注意して注ぐ。相を分離し、それをジクロロメタンで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜40%) により精製し、17 gの1-(3-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-プロパン-1-オンおよび12.7 gの1-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン-1-オンが得られる。17 g (102ミリモル) の1-(3-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-プロパン-1-オンを160 mlのアセトン中に溶解し、26 gの炭酸カリウムおよび11.5 mlのヨウ化メチルを添加する。
【0170】
この混合物を70℃において7時間攪拌し、引き続いて溶媒を1つの大きい部分で除去する。残留物を水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出する。それを水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去した後、18.5 gの1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-プロパン-1-オンが定量的に得られる。38.5 g (589ミリモル) の亜鉛ダストおよび804 mg (2.9ミリモル) の塩化鉛 (II) を595 mlのTHF中に懸濁させ、36 ml (513ミリモル) のジクロロメタンを室温において添加する。それをさらに30分間攪拌し、68.8 ml (68.8ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの塩化チタン (IV) 溶液を0℃において滴下する。
【0171】
冷却浴を除去し、室温において30分後、128 mlのTHF中の12.5 gの1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-プロパン-1-オンを滴下する。それを室温においてさらに5時間攪拌し、ここで2時間後、わずかに加熱し、これを水浴により冷却した。それをジエチルエーテルで希釈し、反応混合物を4 Mの塩酸と氷との混合物中に注意して注ぐ。相を分離し、それをジエチルエーテルで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/イソプロピルエーテル 0〜3%) により精製し、8.1 gの2-フルオロ-6-(1-メチレンプロピル)-フェノールが得られる。
【0172】
3.3 ml (1.65ミリモル) のトルエン中の0.5 Mのチタンテトライソプロピラート溶液を896 mg (3.3ミリモル) の1,1’-ビス-2-ナフトールに添加し、この赤色溶液を室温において2時間攪拌する。5.07 g (28.1ミリモル) の2-フルオロ-6-(1-メチレンプロピル)-フェノールおよび7.3 ml (60.8ミリモル) のトリフルオロピルビン酸エチルを添加し、この混合物を17時間かけて140℃に加熱する。冷却後、それを直ちにシリシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜5%) により精製し、4.6 gの4-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン酸エチルエステルがE/Z混合物として得られる。
【0173】
2.0 g (5.7ミリモル) のE-4-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン酸エチルエステルを100 mlのジエチルエーテルの中で-5℃に冷却し、498 mg (13.1ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムを固体の形態で10分かけて少しずつ添加する。それ室温において2時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぐ。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。
【0174】
シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜15%) により分離した後、0.51 gのE-4-(3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エナールおよび12 mgのアルコールが得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.85 (d、3H) 、3.31 (d、1H) 、3.42 (d、1H) 、3.71 (s、1H) 、3.89 (s、3H) 、5.78 (q、1H) 、6.67 (d、1H) 、6.92 (ddd、1H) 、7.00 (ddd、1H) 、9.31 (s、1H) 。
【0175】
実施例11におけるようにして、77 mgの相応して生成したE-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)イミノ]-4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン-2-オールを-78℃において四塩化チタン溶液で30分間処理する。仕上げおよびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 50%) 後、4 mgの必要な生成物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.94 (d、3H) 、2.89 (s、3H) 、2.92 (d、1H) 、2.99 (d、1H) 、3.88 (s、3H) 、4.79 (d、1H) 、5.69 (d、1H) 、6.45 (dd、1H) 、6.77 (q、1H) 、6.92 (dd、1H) 、6.93 (dd、1H) 、9.28 (s、1H) 。
【0176】
実施例14(cis/trans,E)-4-エチリデン-6-フルオロ-5-メトキシ-1-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オール
実施例11におけるようにして、150 mg (0.49ミリモル) のE-4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エナールを78 mg (0.49ミリモル) の5-アミノ-2-メチルキノリンと反応させて、対応するE-4-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)-ヘキシ-4-エン-2-オールを生成する。このイミンを15 mlのジクロロメタン中に取り、-30℃において5 ml (5ミリモル) の1 Mの三臭化ホウ素溶液と反応させる。それを放置して30分かけて温室に加熱し、4時間後、この溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、15分間激しく攪拌する。
【0177】
それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 30〜60%) 後、44 mgの標題化合物および82 mgの実施例15の化合物が得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.86 (d、1.5H) 、1.96 (d、1.5H) 、2.65 (d、0.5H) 、2.72 (s、3H) 、2.92-2.97 (m、1H) 、3.04 (d、0.5H) 、2.99 (d、1H) 、4.70 (d、0.5H) 、4.77-4.85 (m、1H) 、4.94 (d、0.5H) 、5.99 (q、0.5H) 、6.61 (d、0.5H) 、6.67-6.96 (m、3H)、7.24 (d、1H) 、7.51 (m、2H) 、8.01 (d、1H) 。
【0178】
実施例15(cis)-9-フルオロ-3-メチル-1-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-4H-オキサ-2-ボラフェナレン-2,5-ジオール
製造は実施例14に記載されている。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 2.06 (s、3H) 、2.71 (s、3H) 、3.15 (d、1H) 、3.32 (d、1H) 、4.89 (d、1H) 、5.19 (d、1H) 、6.81 (d、1H) 、7.05 (m、2H) 、7.23 (d、1H) 、7.48-7.56 (m、2H) 、8.08 (d、1H) 。
【0179】
実施例16(cis)-9-フルオロ-6-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-2,4,5,6-テトラヒドロベンゾ[de]クロメン-5-オール
3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-プロパナール:
33.2 g (296ミリモル) の2-フルオロフェノールおよび18.4 ml (281ミリモル) のアクリロニトリルを40℃において5.0 g (29.6ミリモル) の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムと一緒に4日間攪拌する。室温において、それを氷と混合し、2 N塩酸を添加する。それを10分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 5〜50%) により分離した後、6.4 gの3-(2-フルオロフェノキシ)-プロピオニトリルが得られる。
【0180】
6.4 g (38.8ミリモル) の3-(2-フルオロフェノキシ)-プロピオニトリルを38.6 mlの濃塩酸中で2時間にわたって還流させる。室温において、それを氷水で希釈し、10分間攪拌する。それを酢酸エチルで抽出し、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を真空除去した後、6.5 gの3-(2-フルオロフェノキシ)-プロピオン酸が得られる。6.5 g (35.6ミリモル) の3-(2-フルオロフェノキシ)-プロピオン酸を39 gのポリリン酸に添加し、70℃において4時間攪拌する。一夜冷却後、それを氷水中に注ぐ。それを酢酸エチルで抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を真空除去した後、5.5 gの8-フルオロクロマン-4-オンが結晶質固体として得られる。
【0181】
29.8 g (456ミリモル) の亜鉛ダストおよび710 mg (2.5ミリモル) の塩化鉛 (II) を450 mlのTHF中に懸濁させ、28.6 ml (253ミリモル) のジクロロメタンを室温において添加する。それをさらに60分間攪拌し、50.7 ml (50.7ミリモル) のジクロロメタン中の1 Mの塩化チタン (IV) 溶液を40分かけて滴下し、その間氷で冷却する。1時間後、500 mlのTHF中の8.4 g (50.7ミリモル) の8-フルオロクロマン-4-オンを室温において滴下する。それを室温においてさらに18時間攪拌する。それをジエチルエーテルで希釈し、反応混合物を4 Mの塩酸と氷との混合物中に注意して注ぐ。相を分離し、ジエチルエーテルで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/イソプロピルエーテル 0〜20%) により精製し、0.81 gの8-フルオロ-4-メチレン-クロマンが得られる。
【0182】
0.98 ml (0.49ミリモル) のトルエン中の0.5 Mのチタンテトライソプロピラート溶液を281 mg (0.98ミリモル) の1,1’-ビス-2-ナフトールに添加し、この赤色溶液を室温において2時間攪拌する。0.81 g (4.9ミリモル) の8-フルオロ-4-メチレン-クロマンおよび1.21 ml (9.8ミリモル) のトリフルオロピルビン酸エチルを添加し、この混合物を3時間かけて120℃に加熱する。冷却後、それを直ちにシリシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜20%) により精製し、0.69 gの3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-プロピオン酸エチルエステルが得られる。
【0183】
345 mg (1.0ミリモル) の3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-プロピオン酸エチルエステルを10 mlのジエチルエーテルの中で-5℃に冷却し、78 mg (2.0ミリモル) の水素化リチウムアルミニウムを固体の形態で10分かけて少しずつ添加する。それを室温において2時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぐ。この懸濁液をセライトを通して濾過し、再び酢酸エチルでよく洗浄する。濾液の相を分離し、再び酢酸エチルで抽出する。それを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空除去する。シリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 0〜15%) により、46 gの3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-プロパノールおよび71 mgのアルコールが得られる。
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 3.07 (d、1H) 、3.25 (d、1H) 、3.89 (s、1H) 、4.77 (m、2H) 、5.79 (t、1H) 、6.85 (ddd、1H) 、6.95-7.01 (m、2H) 、9.64 (s、1H) 。
【0184】
実施例11におけるようにして、46 mg (0.16ミリモル) の3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)-プロパナールを26 mg (0.17ミリモル) の5-アミノ-2-メチルキノリンと反応させて、対応する3-(8-フルオロ-2H-クロメン-4-イル)-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)イミノ]-2-(トリフルオロメチル)-プロパン-2-オールを生成する。このイミンを1.9 mlのジクロロメタン中に取り、-30℃において0.95 ml (0.95ミリモル) の1 Mの三臭化ホウ素溶液と反応させる。それを放置して30分かけて温室に加熱し、この溶液を氷と飽和重炭酸ナトリウム溶液との混合物中に注ぎ、5分間激しく攪拌する。それをジクロロメタンで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発による濃縮およびシリカゲル上のクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 30%) 後、7 mgの必要な生成物が得られる。
【0185】
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 2.74 (s、3H) 、2.92 (d、1H) 、3.25 (d、1H) 、4.51 (d、1H) 、4.84-4.98 (m、2H) 、5.02 (d、1H) 、6.74 (d、1H) 、6.83 (dd、1H) 、6.86 (dd、1H) 、7.00 (ddd、1H) 、7.28 (d、1H) 、7.55 (t、1H) 、7.59 (d、1H) 、8.12 (d、1H) 。
【0186】
実施例17(cis,Z)-2-フルオロ-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-(プロピリデン)-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.03 (t、3H) 、2.05 (ddq、1H) 、2.20 (ddq、1H) 、2.49 (d、1H) 、2.77 (s、3H) 、3.08 (d、1H) 、4.59 (s、1H) 、5.67 (dd、1H) 、6.43 (d、1H) 、6.73 (dd、1H) 、6.93 (dd、1H) 、7.13 (d、1H) 、7.65 (t、1H) 、9.59 (s、1H) 。
【0187】
実施例18(cis,E)-2-フルオロ-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-プロピリデン-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.12 (t、3H) 、2.28 (m、2H) 、2.76 (d、1H) 、2.77 (s、3H) 、2.99 (d、1H) 、4.96 (d、1H) 、6.69-6.73 (m、3H)、6.84 (dd、1H) 、7.14 (d、1H) 、7.69 (t、1H) 、9.59 (t、1H) 。
【0188】
実施例19(cis,Z)-2-フルオロ-5-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-プロピリデン-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.08 (t、3H) 、2.15 (ddq、1H) 、2.25 (ddq、1H) 、2.63 (d、1H) 、2.79 (s、3H) 、3.23 (d、1H) 、4.56 (d、1H) 、5.82 (dd、1H) 、6.21 (m、2H) 、6.80 (dd、1H) 、6.88 (d、1H) 、6.93 (dd、1H) 、9.29 (s、1H) 。
【0189】
実施例20(cis,E)-2-フルオロ-5-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-プロピリデン-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.08 (t、3H) 、2.12 (ddq、1H) 、2.21 (ddq、1H) 、2.93 (s、3H) 、3.00 (m、2H) 、4.93 (d、1H) 、6.44 (m、2H) 、6.87-6.96 (m、3H)、(d、1H) 、7.01 (dd、1H) 、9.28 (s、1H) 。
【0190】
実施例21(cis,E)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.90 (d、3H) 、2.74 (s、3H) 、2.80 (d、1H) 、3.04 (d、1H) 、4.92 (s、1H) 、6.38 (d、1H) 、6.80 (d、1H) 、6.82 (q、1H) 、7.33 (d、1H) 、7.43 (d、1H) 、7.49 (t、1H) 、8.48 (d、1H) 。
【0191】
実施例22(cis,Z)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.77 (d、3H) 、2.54 (d、1H) 、2.75 (s、3H) 、3.14 (d、1H) 、4.56 (q、1H) 、5.86 (q、1H) 、6.61 (d、1H) 、6.81 (d、1H) 、7.34 (d、1H) 、7.44 (d、1H) 、7.53 (t、1H) 、8.50 (s、1H) 。
【0192】
実施例23(cis,Z)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.78 (d、3H) 、2.58 (d、1H) 、2.77 (s、3H) 、3.10 (d、1H) 、4.62 (s、1H) 、5.89 (q、1H) 、6.45 (d、1H) 、6.93 (d、1H) 、7.13 (d、1H) 、7.65 (t、1H) 、9.59 (t、1H) 。
【0193】
実施例24(cis,Z)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.77 (d、3H) 、2.57 (d、1H) 、2.81 (s、3H) 、3.14 (d、1H) 、4.64 (s、1H) 、5.90 (q、1H) 、6.30 (d、1H) 、6.32 (d、1H) 、6.88 (d、1H) 、7.13 (d、1H) 、9.58 (s、1H) 。
【0194】
実施例25(cis,Z)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.72 (d、3H) 、2.52 (d、1H) 、2.84 (s、3H) 、3.10 (d、1H) 、4.54 (s、1H) 、5.83 (q、1H) 、6.39 (dd、1H) 、6.86 (d、1H) 、7.47 (dd、1H) 、9.65 (s、1H) 。
【0195】
実施例26(cis,Z)-3-クロロ-5-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-エチリデン-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.75 (d、3H) 、2.54 (d、1H) 、2.80 (s、3H) 、3.11 (d、1H) 、4.58 (s、1H) 、5.82 (q、1H) 、6.35 (dd、1H) 、6.86 (d、1H) 、7.13 (d、1H) 、9.58 (s、1H) 。
【0196】
実施例27(cis,Z)-5-{[7-クロロ-2,5-ジヒドロキシ-4-エチリデン-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(H)-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.74 (d、3H) 、2.48 (d、1H) 、3.07 (d、1H) 、4.45 (s、1H) 、5.82 (q、1H) 、6.12 (d、1H) 、6.52 (d、1H) 、6.66 (d、1H) 、6.78 (d、1H) 、7.26 (t、1H) 、8.20 (d、1H) 。
【0197】
実施例28(cis,E)-5-{[7-クロロ-2,5-ジヒドロキシ-4-エチリデン-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.84 (d、3H) 、2.74 (d、1H) 、2.95 (d、1H) 、4.82 (s、1H) 、6.36 (d、1H) 、6.52 (d、1H) 、6.70 (d、1H) 、6.78 (d、1H) 、6.80 (q、1H) 、7.32 (t、1H) 、8.22 (d、1H) 。
【0198】
実施例29(cis,Z)-5-{[7-クロロ-2,5-ジヒドロキシ-4-エチリデン-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-2-メチルフタラジン-1-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.71 (d、3H) 、2.50 (d、1H) 、3.09 (d、1H) 、3.81 (s、3H) 、4.52 (s、1H) 、5.81 (q、1H) 、6.76 (d、1H) 、6.82 (d、1H) 、7.55 (t、1H) 、7.62 (d、1H) 、8.53 (s、1H) 。
【0199】
実施例30(cis,E)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.86 (d、3H) 、2.78 (s、3H) 、2.97(d、1H) 、4.97 (s、1H) 、6.71 (d、1H) 、6.78 (d、1H) 、6.85 (q、1H) 、7.17 (d、1H) 、7.71 (t、1H) 、9.60 (s、1H) 。
【0200】
実施例31(cis,E)-3-クロロ-8-エチリデン-2-フルオロ-5-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.91 (d、3H) 、2.80 (s、3H) 、3.01(d、1H) 、5.07 (s、1H) 、6.61 (d、1H) 、6.82 (d、1H) 、6.83 (d、1H) 、6.95 (q、1H) 、9.59 (s、1H) 。
【0201】
実施例32(cis,E)-3-クロロ-5-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-8-エチリデン-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.87 (d、3H) 、2.78 (s、3H) 、2.81 (d、1H) 、2.97 (d、1H) 、4.98 (s、1H) 、6.64 (dd、1H) 、6.79 (d、1H) 、6.89 (q、1H) 、9.57 (s、1H) 。
【0202】
実施例33(cis,E)-3-クロロ-8-エチリデン-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-1-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-6-オール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.89 (d、3H) 、2.78 (s、3H) 、2.80 (s、3H) 、3.08 (d、1H) 、3.70 (s、3H) 、4.96 (s、1H) 、6.68 (q、1H) 、6.83 (q、1H) 、6.98 (d、1H) 、7.14 (d、1H) 、7.18 (d、1H) 、7.69 (t、1H) 。
【0203】
実施例34(cis,Z)-5.6-ジフルオロ-4-エチリデン-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オール
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.83 (m、3H)、2.72 (d、1H) 、2.82 (s、1H) 、3.24 (d、1H) 、4.69 (d、1H) 、5.98 (q、1H) 、6.08 (d、1H) 、6.54 (d、1H) 、7.07-7.14 (m、2H) 、7.28 (d、1H) 、7.68 (t、1H) 、9.41 (s、1H) 。
【0204】
実施例35(cis,E)-5.6-ジフルオロ-4-エチリデン-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.90 (m、3H)、2.77 (s、3H) 、2.94 (m、2H) 、5.15 (s、1H) 、6.63 (q、1H) 、6.80 (d、1H) 、6.98-7.09 (m、2H) 、7.17 (d、1H) 、7.72 (t、1H) 、9.60 (s、1H) 。
【0205】
実施例36(cis,Z)-5-フルオロ-4-エチリデン-1-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3ODs): δ= 1.74 (m、3H)、2.57 (d、1H) 、2.77 (s、3H) 、3.08 (d、1H) 、4.71 (s、1H) 、5.86 (q、1H) 、6.54 (d、1H) 、6.80 (dd、1H) 、6.92 (d、1H) 、7.13 (d、1H) 、7.67 (t、1H) 、9.58 (s、1H) 。
【0206】
実施例37(cis,Z)-5-{[2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.66 (m、3H)、2.45 (d、1H) 、2.99 (d、1H) 、4.49 (s、1H) 、5.76 (q、1H) 、6.14 (d、1H) 、6.43 (d、1H) 、6.57 (d、1H) 、6.72 (t、1H) 、6.81 (d、1H) 、7.18 (t、1H) 、8.11 (d、1H) 。
【0207】
実施例38(cis,Z)-4-エチリデン-7-フルオロ-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3ODs): δ= 1.97 (d、3H) 、2.66 (d、1H) 、2.74 (s、3H) 、2.94 (d、1H) 、5.11 (s、1H) 、5.73 (q、1H) 、6.62 (d、1H) 、6.73 (d、1H) 、6.95 (d、1H) 、7.10 (d、1H) 、9.52 (s、1H) 。
【0208】
実施例39(cis,E)-4-エチリデン-7-フルオロ-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3ODs): δ= 1.83 (d、3H) 、2.73 (s、1H) 、2.76 (d、3H) 、3.05 (d、1H) 、5.22 (s、1H) 、6.27 (q、1H) 、6.69 (d、1H) 、6.74 (d、1H) 、6.86 (d、1H) 、7.18 (d、1H) 、9.53 (s、1H) 。
【0209】
実施例40(cis,Z)-5-{[2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-7-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.94 (d、3H) 、2.62 (d、1H) 、2.92 (d、1H) 、4.90 (s、1H) 、5.71 (q、1H) 、6.49 (d、1H) 、6.60 (d、1H) 、6.68 (d、1H) 、6.92 (d、1H) 、7.03 (d、1H) 、7.33 (t、1H) 、8.18 (d、1H) 。
【0210】
実施例41(cis,E)-5-{[2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-7-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.84 (d、3H) 、2.74 (d、1H) 、5.06 (s、1H) 、6.24 (q、1H) 、6.50 (d、1H) 、6.57 (d、1H) 、6.69 (d、1H) 、6.87 (d、1H) 、7.17 (d、1H) 、7.35 (t、1H) 、8.20 (d、1H) 。
【0211】
実施例42(cis,E)-7-クロロ-4-エチリデン-1-[(7-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.85 (d、3H) 、2.69 (d、1H) 、2.75 (s、3H) 、3.04 (d、1H) 、5.23 (s、1H) 、6.34 (q、1H) 、6.70 (d、1H) 、6.78 (d、1H) 、7.11 (s、1H) 、7.18 (s、1H) 、9.52 (s、1H) 。
【0212】
実施例43(cis,Z)-7-クロロ-4-エチリデン-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.96 (d、3H) 、2.67 (d、1H) 、2.80 (s、3H) 、2.95 (d、1H) 、5.00 (s、1H) 、5.77 (q、1H) 、6.72 (dd、1H) 、7.07 (s、1H) 、7.21 (s、1H) 、7.51 (dd、1H) 、9.61 (s、1H) 。
【0213】
実施例44(cis,E)-7-クロロ-4-エチリデン-1-[(8-フルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.83 (d、3H) 、2.75 (d、1H) 、2.80 (s、3H) 、3.01 (d、1H) 、5.12 (s、1H) 、6.31 (q、1H) 、6.78 (dd、1H) 、7.13 (s、1H) 、7.15 (s、1H) 、7.51 (dd、1H) 、9.62 (s、1H) 。
【0214】
実施例45(cis,Z)-7-クロロ-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-4-エチリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.97 (d、3H) 、2.68 (d、1H) 、2.78 (s、3H) 、2.94 (d、1H) 、5.06 (s、1H) 、5.78 (q、1H) 、6.71 (dd、1H) 、7.09 (s、1H) 、7.19 (s、1H) 、9.55 (s、1H) 。
【0215】
実施例46(cis,E)-7-クロロ-1-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-4-エチリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.84 (d、3H) 、2.77 (d、1H) 、2.79 (s、3H) 、3.02 (d、1H) 、5.16 (s、1H) 、6.32 (q、1H) 、6.79 (dd、1H) 、7.12 (s、1H) 、7.17 (s、1H) 、9.56(s、1H) 。
【0216】
実施例47(cis,Z)-5-{[7-クロロ-2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-2-メチルフタラジン-1-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.96 (d、3H) 、2.65 (d、1H) 、2.94 (d、1H) 、3.80 (s、3H) 、4.99 (s、1H) 、5.77 (q、1H) 、7.04 (s、1H) 、7.06 (d、1H) 、7.17 (s、1H) 、7.59 (d、1H) 、7.60 (t、1H) 、8.46 (s、1H) 。
【0217】
実施例48(cis,E)-5-{[7-クロロ-2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-2-メチルフタラジン-1-オン
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.82 (d、3H) 、2.72 (d、1H) 、2.99 (d、1H) 、3.79 (s、3H) 、5.12 (s、1H) 、6.32 (q、1H) 、7.06 (s、1H) 、7.13 (s、1H) 、7.14 (d、1H) 、7.60 (m、1H) 、8.50 (s、1H) 。
【0218】
実施例49(cis,E)-5-{[7-クロロ-2,6-ジヒドロキシ-4-エチリデン-2-(トリフルオロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]アミノ}-キノリン-2(1H)-オン
1H-NMR (300 MHz、DMSO-6): δ= 1.75 (m、3H) 、2.65 (d、1H) 、2.81 (d、1H) 、5.14 (d、1H) 、6.08-6.19 (m、2H) 、6.37 (d、1H) 、6.45 (d、1H) 、6.55 (d、1H) 、6.95 (s、1H) 、7.18 (t、1H) 、7.19 (s、1H) 、8.14 (d、1H) 、10.07 (s、1H) 、11.54 (s、1H) 。
【0219】
実施例50(cis)-2-フルオロ-8-イソプロピリデン-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CDCl3): δ= 1.86 (s、3H) 、1.94 (s、3H) 、2.23 (d、1H) 、2.73 (s、3H) 、3.62 (d、1H) 、4.53 (d、1H) 、5.46 (d、1H) 、6.34 (d、1H) 、6.80 (dd、1H) 、6.87 (dd、1H) 、7.20-7.42 (m、3H)、8.21 (d、1H) 。
【0220】
実施例51(cis)-2-フルオロ-8-イソプロピリデン-5-[(2-メチルキナゾリン-5-イル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1,6-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 1.83 (s、3H) 、1.95 (s、3H) 、2.22 (d、1H) 、2.83 (s、3H) 、3.55 (d、1H) 、4.55 (d、1H)、6.45 (d、1H) 、6.77 (dd、1H) 、6.95 (dd、1H) 、7.18 (d、1H) 、7.70 (t、1H) 、9.65 (s、1H) 。
【0221】
実施例52(cis)-8-クロロ-9-フルオロ-3-メチル-1-[(2-メチルキノリン-5-イル)アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-4H-1-オキサ-2-ボラフェナレン-2,5-ジオール
1H-NMR (300 MHz、CD3OD): δ= 2.03 (s、3H) 、2.74 (s、3H) 、3.05 (d、1H) 、3.44 (d、1H) 、5.46 (s、1H) 、6.84 (d、1H) 、7.15 (d、1H) 、7.36 (d、1H) 、7.42 (d、1H) 、7.58 (t、1H) 、8.51 (d、1H) 。
【0222】
それ以上詳しく説明しないで、当業者は先行する説明を使用して本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、先行する特定の態様は単に例示を構成し、開示の残部をいかなる方法においても限定しない。
前文および実施例において、特記しない限り、すべての温度はセ氏で未補正で記載し、そしてすべての部および百分率は重量による。
【0223】
本明細書中に引用された、すべての出願、特許および刊行物の全開示および対応するドイツ国出願No. 10 2004 044 680.6、提出2004年9月9日、および米国特許出願No. 60/615,604、提出2004年10月5日は引用することによって本明細書の一部とされる。
先行する実施例は、本発明の一般的にまたは詳しく説明された反応物および/または操作条件を先行する実施例において使用されたものと置換することによって、同様に首尾よく反復することができる。
【0224】
以上の説明から、当業者は本発明の必須の特徴を容易に確認することができ、そして本発明の趣旨および範囲から逸脱しないで、本発明の種々の変化および変更を行ってそれを種々の用途および条件に適合することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式 (I) の立体異性体:
【化1】

式中、
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基、またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されていてもよい) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、そしてR12は (C1-C5) アルキル基またはベンジル基であり、
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜2個のヒドロキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【請求項2】
各基が下記の意味を有する、一般式Iの立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基、またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR12基により置換されていてもよい) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化することができ、そしてR12は (C1-C5) アルキル基またはベンジル基であり、
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する、一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換することができる) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜2個のヒドロキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【請求項3】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式Iの立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-、-(CH2)n+2-、-NH-(CH2)n+1-、N(C1-C3-アルキル)-(CH2)n+1および-NH-N=CH- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよい (C3-C7) シクロアルキル基; 置換されていてもよいヘテロサイクリル基; 置換されていてもよいアリール基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて (C1-C5) アルキル基 (これは必要に応じて1〜3個のヒドロキシまたは1〜3個のCOOR6基により置換されていてもよい) 、(C1-C5) アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基から選択される1または2以上の基により置換されており、そして必要に応じて1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができかつ必要に応じて1または2以上の部位において水素されていてもよく、
R5はヒドロキシ基、基OR11またはO-(CO)R11基であり、ここでR11はヒドロキシ保護基またはC1-C10アルキル基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル (C1-C8) アルキル基、ヘテロサイクリル (C2-C8) アルケニル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、アリール (C2-C8) アルキニル基; 1または2以上のケト基、(C1-C5) アルキル基、(C1-C5) アルコキシ基、ハロゲン原子または (C1-C3) エキソアルキリデン基で置換されていてもよく、そして1または2以上の窒素原子および/または酸素原子および/または硫黄原子を含有する一環式または二環式ヘテロアリール基; ヘテロアリール (C1-C8) アルキル基またはヘテロアリール (C2-C8) アルケニル基であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系に結合することができ、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基 (これはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【請求項4】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基、シアノ基またはニトロ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基またはNR9R10 (ここでR9およびR10は、互いに独立して、水素、C1-C5アルキルまたは (CO)-C1-C5アルキルであることができる) であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基、(C1-C10) アルコキシ基、(C1-C10) アルキルチオ基、(C1-C5) ペルフルオロアルキル基またはシアノ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基、ハロゲン原子または1〜3個の (C1-C5) アルコキシ基から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; 置換されていてもよいフェニル基; 一環式または二環式ヘテロアリール基 [前記基は必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されており、そして1〜4 個の窒素原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1〜2個の硫黄原子および/または1〜2個のケト基を含有する] であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R5はヒドロキシ基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基、アリール基、アリール (C1-C8) アルキル基、アリール (C2-C8) アルケニル基、(C3-C7) シクロアルキル基、(C3-C7) シクロアルキル (C1-C8) アルキル基または (C3-C7) シクロアルキル (C2-C8) アルケニル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基 (これらはOR10、SR10またはN(R10)2 で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【請求項5】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基であるか、あるいは
R1およびR2は、一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基または (C1-C10) アルコキシ基であり、
R4はC1-C10アルキル基; 1〜3個のヒドロキシ基またはハロゲン原子から選択される1または2以上の基により置換されたC1-C10アルキル基; フェニル、フタリジル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、チオフタリジル、ベンゾキサジノニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-もしくは1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基 (これらは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R5はヒドロキシ基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基 (これらはOR10、SR10またはN(R9R10) で置換されていてもよい) であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式化合物または複素環式化合物であり、これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基または1〜4 個のハロゲン原子により置換されている。
【請求項6】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、(C1-C5) アルキル基または (C1-C5) アルコキシ基であるか、あるいは一緒になって、-O-(CH2)n-O-、-O-(CH2)n-CH2-、-O-CH=CH-および-(CH2)n+2- (ここでnは1または2であり、そして末端の原子は直接隣接する環炭素原子に結合している) から成る群から選択される基であり、
R3は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよい (C1-C10) アルキル基または (C1-C10) アルコキシ基であり、
R4はフェニル、フタリジル、イソインドリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、チオフタリジル、ベンゾキサジノニル、フタラジノニル、キノリニル、イソキノリニル、キノロニル、イソキノロニル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、1,7-もしくは1,8-ナフチリジニル、ジヒドロインドロニル、ジヒドロイソインドロニル、ベンズイミダゾールまたはインドリル基 (これは必要に応じて1〜2個のケト基、1〜2個の (C1-C5) アルキル基、1〜2個の (C1-C5) アルコキシ基、1〜3個のヒドロキシ基、1〜3個のハロゲン原子または1〜2個の (C1-C3) エキソアルキリデン基により置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R5はヒドロキシ基であり、
R6は (C1-C5) アルキル基または必要に応じて部分的もしくは完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいはメチレン基の炭素原子と一緒になって (C3-C6) シクロアルキル環であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式または複素環式化合物である。
【請求項7】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子または (C1-C5) アルコキシ基であり、
R3は水素原子またはハロゲン原子であり、
R4はキノリニル、キノロニル、フタラジニル、フタラジノニル、キナゾリニルまたはキナゾロニル基 (これは必要に応じてC1-C5アルキル基、ハロゲンまたはケト基で置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合することができかつ必要に応じて1または2以上の部位において水素化することができ、
R5はヒドロキシ基であり、
R6は必要に応じて部分的または完全にフッ素化された (C1-C5) アルキル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした5〜8員の飽和または不飽和炭素環式または複素環式化合物であり、これは必要に応じてヒドロキシ基で置換されている。
【請求項8】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子または塩素原子またはメトキシ基であり、
R3は水素原子または塩素原子であり、
R4はキノリニル、キノロニル、キナゾリニルまたはフタラジノニル基 (これは必要に応じてメチル、ヒドロキシまたはケト基またはフッ素原子から選択される1または2以上の基で置換されている) であり、ここでこれらの基は任意の位置を介してテトラヒドロナフタレン系のアミンに結合していてもよく、そして必要に応じて1または2以上の部位において水素化されていてもよく、
R5はヒドロキシ基であり、
R6はトリフルオロメチル基であり、
R7およびR8は、互いに独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であるか、あるいは
R1およびR8は、一緒になって、アニールした6員の複素環式化合物であり、これは必要に応じてヒドロキシ基で置換されている。
【請求項9】
各基が下記の意味を有する、請求項1に記載の一般式 (I) の立体異性体:
R1およびR8は、一緒になって、アニールした6員の複素環式化合物であり、これは酸素原子およびホウ素原子を含有し、そして必要に応じてヒドロキシ基で置換されている。
【請求項10】
薬剤を製造するための請求項1〜9のいずれか1つに記載の立体異性体の使用。
【請求項11】
炎症性疾患を治療する薬剤を製造するための請求項1〜4のいずれかに記載の立体異性体の使用。
【請求項12】
請求項1〜4のいずれかに記載の少なくとも1種の立体異性体またはそれらの混合物ならびに薬学的に適合性の賦形剤を含有する医薬製剤。
【請求項13】
下記工程を含んでなることを特徴とする、一般式Iの立体異性体 (特記しない限り、基は請求項1に記載の意味を有する) を製造する方法:
一般式 (III)
【化2】

(式中、R1、R2、R3、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の立体異性体を、必要に応じてエナンチオ選択的に実施されるα-ケト酸R6(CO)COOR12 (式中R12は (C1-C5) アルキルまたはベンジルである) とのEn反応により、必要に応じてキラルルイス酸の存在下に、一般式 (IV)
【化3】

(式中R5はヒドロキシ基であり、これは必要に応じて請求項1に記載のR5の他の意味に従い保護基に転化することができる)
の化合物に転化し、還元および式R4-NH2 (ここでR4は請求項1に記載の意味を有する) のアミンとの反応により、一般式 (V)
【化4】

(式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の化合物を生成し、次いで-70℃〜80℃において追加の試薬を使用しないでまたは無機酸および有機酸またはルイス酸を添加することによって、前記化合物を一般式 (I) の化合物に環化する。
【請求項14】
下記工程を含んでなる、一般式Iの立体異性体を製造する方法:
必要に応じて無機酸および有機酸またはルイス酸を添加して、一般式V
【化5】

(式中、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の立体異性体を環化するか、あるいは必要に応じて無機酸および有機酸またはルイス酸を添加して、一般式II
【化6】

(式中、基R1、R2、R3、R4、R5およびR6は請求項1に記載の意味を有する)
の立体異性体を環化しかつ転位させる。
【請求項15】
下記工程を含んでなる、請求項13に記載の一般式Iの立体異性体を製造する方法:
一般式 (III)
【化7】

(式中、R1、R2、R3、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の立体異性体を、必要に応じてエナンチオ選択的に実施されるα-ケト酸R6(CO)COOR12 (式中R12は (C1-C5) アルキルまたはベンジルである) とのEn反応により、必要に応じてキラルルイス酸の存在下に、一般式 (IV)
【化8】

(式中R5はヒドロキシ基であり、これは必要に応じて請求項1に記載のR5の他の意味に従い保護基に転化することができる)
の化合物に転化する。
【請求項16】
請求項15に記載の一般式IV
【化9】

の化合物、式中基は請求項1において定義した通りであり、そしてR12は (C1-C5) アルキルまたはベンジルである。
【請求項17】
下記工程を含んでなる、請求項12に記載の一般式Iの立体異性体を製造する方法:
一般式 (IV)
【化10】

(式中R5はヒドロキシ基であり、これは必要に応じて請求項1に記載のR5の他の意味に従い保護基に転化することができ、基R1、R2、R3、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有し、そしてR13は (C1-C5) アルキルまたはベンジルである)
の立体異性体を、還元および式R4-NH2 (ここでR4は請求項1に記載の意味を有する) のアミンとの反応により、一般式 (V)
【化11】

(式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の化合物に転化する。
【請求項18】
請求項17に記載の下記式V
【化12】

(式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は請求項1に記載の意味を有する)
の立体異性体。
【請求項19】
薬理学的に適合性のアニオンとの塩の形態である請求項1〜9、16および18のいずれかに記載の一般式Iの立体異性体。

【公表番号】特表2008−512416(P2008−512416A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530646(P2007−530646)
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【国際出願番号】PCT/EP2005/009623
【国際公開番号】WO2006/027236
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】